JP2011234796A - 消化管用カテーテル、消化管留置用カテーテル、および、胃瘻カテーテル - Google Patents

消化管用カテーテル、消化管留置用カテーテル、および、胃瘻カテーテル Download PDF

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Abstract

【課題】胃瘻カテーテルは定期的に取り替えなくてはならない。そこで、安全で交換操作性に優れた消化管用カテーテル等を提供する。
【解決手段】胃瘻カテーテル59におけるカテーテルチューブ41には、ガイドワイヤー61を通過させる第1の開孔12と、第1の開孔12につながり、ガイドワイヤー61を通過させるガイドワイヤールーメン11と、ガイドワイヤールーメン11につながり、ガイドワイヤー61を通過させる第2の開孔12が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、消化管用カテーテル、消化管留置用カテーテル、および、胃瘻カテーテルに関する。
昨今、口から食事を摂取できない患者は、栄養摂取(栄養補給)のために消化管用カテーテルを使用する。例えば、消化管用カテーテルの一例として、胃瘻カテーテルが挙げられる。胃瘻カテーテルは、中空状の部材で、胃と体外と通じさせる。そしてこのような胃瘻カテーテルは、体から脱落しないために、内部(胃内)ストッパーと外部(体外)ストッパーとで、胃壁および腹壁とを挟み込む。
胃瘻カテーテルの種類は、“ボタン型”と“チューブ型”の2種類がある(特許文献1・2および非特許文献1参照)。
ボタン型の胃瘻カテーテルの長所は、目立たず日常動作の邪魔にならないことで、これにより、患者のQOL(Quality of Life)が向上する。逆に、ボタン型の胃瘻カテーテルの短所としては、指先で胃瘻カテーテルにおける栄養剤等の投入口用のボタン操作(開閉)が難しいこと、投入口と栄養チューブとの接続が難しいこと、または、栄養剤等の流路が狭いこと、が挙げられる。
一方、チューブ型の胃瘻カテーテルの長所は、栄養チューブとの接続が容易であることである。逆に、チューブ型の胃瘻カテーテルの短所としては、長いカテーテルチューブに起因してチューブ内の感染が起き易いこと、体外に露出したカテーテルチューブが邪魔になり事故抜去しやすいことである(例えば、胃瘻カテーテルが、引っ張られたり、引っ掛けられたりして、体から抜けやすいことである)。
つまり、ボタン型の胃瘻カテーテル、チューブ型の胃瘻カテーテル、ともに改善の余地があるといえる。
ところで、胃瘻カテーテルが交換される場合、瘻孔破損により、胃瘻カテーテルが腹膜へ誤挿入され、患者が重大な事故を負うこともある。このような重大な事故が起こらないように、例えば、ボタン型の胃瘻カテーテルが交換される場合、胃瘻ひいては胃内部に対して、スムーズかつ安全に胃瘻カテーテルが挿入されるように、ガイドロッドが使用されることがある(特許文献3参照)。
特開2004−215804号公報 特開2007−167082号公報 特開2009−148554号公報
http://www.peg.or.jp/eiyou/peg/about.html
しかしながら、チューブ型の胃瘻カテーテルの交換の場合に、ガイドロッドを用いようとすると、カテーテルチューブの全長以上のガイドロッドが必要になる。このような比較的長いガイドロッドは、危険であり、胃瘻カテーテルの交換の場合に、重大な事故が起きかねない。
しかし、なんらのガイド部材を要すること無く、チューブ型の胃瘻カテーテルが交換される場合であっても、胃瘻カテーテルへの腹膜への誤挿入等で、重大な事故が起きかねない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものである。そして、その目的は、交換操作性に優れた消化管用カテーテル等を提供することにある。
消化管用カテーテルは、主中空を内蔵する本体部を含む。この本体部には、案内用の線状部材を通過させる第1の開孔と、第1の開孔につながり、線状部材を通過させる副中空と、副中空につながり、線状部材を通過させる第2の開孔と、が含まれる。
また、消化管用カテーテルでは、開孔には、外部と副中空とを遮断する遮断部が形成されると望ましい。
また、消化管用カテーテルでは、遮断部は、開孔を封止する封止部であると望ましい。
また、消化管用カテーテルでは、封止部は、スリットを有する弾性体であり、この弾性体は、圧を受けることでスリットを開ける一方、圧を受けないことでスリットを閉ざすと望ましい。
また、消化管用カテーテルでは、封止部は、開孔を塞ぐ栓であると望ましい。
また、消化管用カテーテルでは、副中空には、潤滑材がコーティングされると望ましい。
また、消化管用カテーテルでは、本体部において、体内に埋没する側を先端側、体外に露出する側を末端側、とする場合、本体部の先端側に、体内に係り合う固定部が取り付けられる。そして、本体部において、固定部から末端側に向かって1cm以内で離れた箇所に、第1の開孔が形成されると望ましい。
また、消化管用カテーテルでは、第1の開孔から第2の開孔に至るまでの副中空の長さは、15cm以下であると望ましい。
なお、消化管用カテーテルが、消化管に留置する消化管留置用カテーテルであると望ましい。
また、消化管留置用カテーテルが、消化管である胃に形成された胃瘻に使用する胃瘻カテーテルであっても構わない。
本発明によれば、消化管用カテーテルが、容易かつ安全に交換される。
は、胃瘻カテーテルの断面図である。 は、胃瘻カテーテルの斜視図である。 は、開孔に取り付けられたスリット入りのシートを示す平面図である。 は、開孔に取り付けられたスリット入りのシートを示す平面図である。 は、開孔に取り付けられたスリット入りのシートを2枚重ねたユニットシート示す分解斜視図である。 は、開孔に取り付けられたスリット入りのシートを2枚重ねたユニットシート示す分解斜視図である。 は、開孔を塞ぐ栓を示す断面図である。 は、開孔を塞ぐキャップを示す断面図である。
[実施の形態1]
実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、他の図面を参照するものとする。
なお、医療用チューブである消化管用カテーテルの一例として、消化管である胃に留置させる胃瘻カテーテル(消化管に留置させるカテーテルを消化管留置用カテーテルともいえる)を挙げて説明するが、これに限定されるものではない。
図1は胃瘻カテーテル59の断面図であり(なお、断面図では、便宜上、腹壁71、胃壁72、および胃瘻73を示すものの、ガイドワイヤー61を省略する)、図2は、胃瘻カテーテル59を示す斜視図である。
胃瘻カテーテル59{PEG(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)カテーテル}は、カテーテルチューブ[本体部]41、ファネル51、投入口キャップ52、内部ストッパー[固定部]53、バルブ54、および外部ストッパー55を含む。
カテーテルチューブ41は、中空42を有する軸状部材、すなわちチューブである(なお、この中空42を囲むカテーテルチューブ41の部分を壁部41Wとする)。この中空42は、例えば胃に供給する栄養剤を流すものであり、メインルーメン42とされる。この伸びたメインルーメン[主中空]42の両端には、口部43である投入口43Aおよび流出口43Bが形成されており、栄養剤等の挿入される口部43が投入口43Aとされ、栄養剤等の流出する口部43が流出口43Bとされる(なお、流出口43Bの位置する側を先端側、投入口43Aの位置する側を末端側とする)。
なお、このカテーテルチューブ41の壁部41Wには、バルーンルーメン45が形成されているが、詳細は後述する(なお、不図示だが、壁部41Wに、X線不透過ラインが、カテーテルチューブ41の長手方向に沿って形成されているとよい)。
ファネル51は、メインルーメン42の投入口43A付近のカテーテルチューブ41の一部分であり、カテーテルチューブ41の他の部分(例えば、カテーテルチューブ41の中間付近)よりも大きな外径を有する。詳説すると、ファネル51が、比較的大きな外径を有することで、壁部41Wの肉厚が増し、メインルーメン42の投入口43A付近の内径が、メインルーメン42における他の内径(例えば流出口43Bの内径)よりも広げられる。これにより、例えば、栄養チューブが、投入口43Aに接続しやすくなる。
投入口キャップ52は、メインルーメン42の投入口43Aを塞ぐものである。なお、この投入口キャップ52は、図2に示すように、胃瘻カテーテル59に接続されていると、紛失しないので望ましい。
内部ストッパー53は、水の注入により膨らむバルーンであり、カテーテルチューブ41の先端側に形成される。そして、バルーンが膨らむことで、胃内部の胃瘻73周縁に係り合う(要は、内部ストッパー53が、体内である胃に引っかかる)。この結果、胃瘻カテーテル59が、胃内部から抜け落ちない。
なお、この内部ストッパー53は、カテーテルチューブ41の壁部41Wに形成されたバルーンルーメン45とつながる。そして、このバルーンルーメン45は、バルブ54を介して外部につながる。そして、バルブ54に差し込まれた注射器等(不図示)から注入された水が、バルーンルーメン45を通じて、内部ストッパー53に入り、その内部ストッパー53を膨らます。
バルブ54は、注射器等の差し込みによって、注射器等からの水をバルーンルーメン45に通じさせる一方、注射器等が引き抜かれると、バルーンルーメン45と外部とのつながりを遮断するものである。
外部ストッパー55は、カテーテルチューブ41を差し込む開口(空洞)を有する円盤である(なお、外部ストッパー55の開口における内径は、カテーテルチューブ41の外径よりも若干小さく、一定以上の力が加えられる場合に、外部ストッパー55は、カテーテルチューブ41を移動する)。そして、この外部ストッパー55は、内部ストッパー53とファネル51との間に位置する。すると、胃内部に位置する内部ストッパー53と、体外に位置する外部ストッパー55との間に間隔が生じ、この間隔に腹壁71および胃壁72が収まる。
そして、外部ストッパー55が、比較的強固にカテーテルチューブ41に固定されている場合、この外部ストッパー55が体表面に係り合うことで(要は、外部ストッパー55が、体表面に引っかかることで)、胃瘻カテーテル59が胃内部に過度に進入しなくなる。つまり、内部ストッパー53と外部ストッパー55とが、腹壁71および胃壁72を挟むことで、胃瘻カテーテル59は、胃内部から抜け落ちないだけでなく、胃内部に過度に進入しなくなる。
なお、胃瘻カテーテル59における内部ストッパー53と外部ストッパー55との最短距離は、胃壁72の厚みと腹壁71の厚みとを合わせた厚み以上であればよい。例えば、15cm以下(望ましくは10cm以下)が想定されている。
ところで、以上のような、胃瘻カテーテル59は、定期的に取り替えなくてはならない。そこで、この取り換えを容易にするために形成されたガイドワイヤールーメン11について詳説する。
ガイドワイヤールーメン[副中空]11は、カテーテルチューブ41の移動を制御するガイドワイヤー[線状部材]61を通過させる中空である(なお、ガイドワイヤー61は、カテーテルチューブ41、ひいては胃瘻カテーテル59を案内するものである)。そして、このガイドワイヤールーメン11は、カテーテルチューブ41に内蔵されたメインルーメン42を囲む壁部41Wに形成される。
詳説すると、ガイドワイヤールーメン11は、バルーンルーメン45同様に、壁部41Wに内蔵されており、この伸びたガイドワイヤールーメン11の両端には、開孔12(先端側開孔12T・末端側開孔12B)が形成される。
先端側開孔[第1の開孔]12Tは、内部ストッパー53付近の壁部41Wに形成させる開孔である。一方、末端側開孔[第2の開孔]12Bは、外部ストッパー55付近の壁部41Wに形成される(要は、先端側開孔12T、ガイドワイヤールーメン11、および末端側開孔12Bは、つながっている)。そして、この両方の開孔12(12T・12B)が、ガイドワイヤー61に対する挿し抜きの部分となる。その結果、先端側開孔12T、ガイドワイヤールーメン11、および末端側開孔12Bは、ともに、ガイドワイヤー61を通過させる。
そして、このような両端に開孔12T・12Bを有するガイドワイヤールーメン11を含む胃瘻カテーテル59は、胃瘻73に取り付けられる。
まず、ガイドワイヤー61が、胃瘻73を介して、体外から体内である胃の内部に向けて挿入される(なお、胃の内部に進入したガイドワイヤー61の一端を、体内端61Tとする)。
次に、体外に露出するガイドワイヤー61の一端である体外端61Bに、先端側開孔12Tがはめられる(要は、ガイドワイヤー61の体外端61Bが先端側開孔12Tに差し込まれる)。
その後、ガイドワイヤー61に沿うようにして、カテーテルチューブ41が体内に向けて挿入される(なお、内部ストッパー53であるバルーンは、胃瘻73を通じて体内に進入できるように、しぼんでいる)。この挿入過程では、先端側開孔12Tにつながるガイドワイヤールーメン11が、ガイドワイヤー61を通過させる(いいかえると、ガイドワイヤー61が、先端側開孔12Tからガイドワイヤールーメン11に向けて進む)。
そして、カテーテルチューブ41が体内に向けて進行し続けると、ガイドワイヤールーメン11に位置するガイドワイヤー61の体外端61Bが、ガイドワイヤールーメン11につながる末端側開孔12Bを通じて外部に露出する。すなわち、ガイドワイヤー61の体内端61Tおよび体外端61Bが、ガイドワイヤールーメン11から露出した状態になることで、カテーテルチューブ41が、胃瘻73に差し込まれたガイドワイヤー61によって、移動を制御されつつ、その胃瘻73に嵌る。
その後、ガイドワイヤー61の体外端61Bが引っ張られることで、そのガイドワイヤー61は、ガイドワイヤールーメン11から引き抜かれる。なお、内部ストッパー53が膨らむタイミングは、ガイドワイヤールーメン11からガイドワイヤー61が引き抜かれた後であってもよいし、引き抜かれる前であっても構わない。
以上のように、カテーテルチューブ41における壁部41Wに、両端に開孔12を含むガイドワイヤールーメン11が形成されていると、胃瘻73に挿入されたガイドワイヤー61は、先端側開孔12Tを通過した後に、ガイドワイヤールーメン11を通過し、さらに、末端側開孔12Bも通過する。
いいかえると、ガイドワイヤールーメン11を含むカテーテルチューブ41(ひいては、胃瘻カテーテル59)は、ガイドワイヤー61に沿って、胃瘻73に、確実かつ安全に取り付けられる(要は、挿入および交換を正確かつ迅速に行える胃瘻カテーテル59が完成する)。
なお、ガイドワイヤー61が、ガイドワイヤールーメン11で良好に通過するために、そのガイドワイヤールーメン11の内部に、潤滑材がコーティングされると望ましい。
潤滑材(潤滑性コーティング材料)は、シアノアクリレート、エポキシ、親水性ポリマー、ヒドロゲル、ポリアルキレンオキシド、ウレタン、ポリウレタン、シロキサン、シクロシロキサン、ポリアルキルシロキサン、ポリジアルキルシロキサン、パリレン、および、これらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも1つであると望ましい。
詳説すると、潤滑材は、例えば、シアノアクリレート;エポキシ;親水性ポリマー(例えば、ヒドロゲル);ポリアルキレンオキシド(例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドコポリマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール);ウレタン(例えば、ポリウレタン);シロキサン{例えば、シクロシロキサン、ポリアルキルシロキサンおよびポリジアルキルシロキサン(例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリジプロピルシロキサン、ポリジブチルシロキサン)};パリレン(例えば、パリレンN、パリレンC、パリレンD、およびパリレンHT);および、これらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも1つであると望ましい。
なお、潤滑材は、例えば、スプレーコーティング、ノズルによる堆積等によって、ガイドワイヤールーメン11に塗布される。塗布に関連する重要なパラメータとしては、スプレーデバイスのノズルの幾何学的形状、塗布のために必要な時間、圧力、温度、湿度、硬化時間および硬化温度、波長(硬化が光の適用を含む場合)、基材の状態(基材の自然な状態または伸長状態を含む)、コーティングの厚さ等が挙げられる(もちろん、これら以外のパラメータも存在する)。
[実施の形態2]
実施の形態2について説明する。なお、実施の形態1で用いた部材と同様の機能・作用効果を有する部材については同一の符号を付記し、その説明を省略する。
実施の形態1で説明した胃瘻カテーテル59は、ガイドワイヤールーメン11を内蔵した壁部41Wを有していた。ただし、このような胃瘻カテーテル59では、ガイドワイヤールーメン11の両端に開孔12(先端側開孔12T・末端側開孔12B)が形成される。そこで、先端側開孔12Tおよび末端側開孔12Bである開孔12には、外部とガイドワイヤールーメン11とを遮断する遮断部が形成されると望ましい。
このようになっていれば、体内と体外とが通じなくなり、異物がガイドワイヤールーメン11を通じて、体内に入り込まなくなる。また、逆に、胃酸または栄養剤等が、体内から体外へと漏れ出すことも無くなる。このような遮蔽部の構造は、多々考えられる。例えば、開孔12を封止するような構造が挙げられる(すなわち、遮蔽部が封止部であってもよい)。
一例を挙げると、図3に示すように、封止部として、開孔12を覆うように形成されるシート[弾性体]21がある。このシート21は、シート21自体を貫通するスリット22を有する。そして、シート21は、圧(力)を受けることでスリット22を開ける一方、圧を受けないことでスリット22を閉ざす。すなわち、シート21は、一定の力を受けた場合に、物体(ガイドワイヤー61)を通過させるものの、力を受けない場合には、スリット22を閉ざし、開孔12を封止するような弾性体である。
なお、スリット22は、例えば、シート21における外面(外部に向いた面)から入れ込まれた切れ目と、シート21における内面(ガイドワイヤールーメン11に向いた面)から入れ込まれた切れ目とがつながることで形成される(例えば、シート21の厚みの中心付近で、切れ目同士がつながることで、スリット22が形成される)。これにより、スリット22は、シート21を貫通し、ガイドワイヤー61の挿抜を可能にする。
また、シート21に対する切れ目の入れ込み方向は、シート21の厚み方向に対して同方向であっても、傾斜していても構わない。要は、シート21を貫通する切れ目であれば、スリット22として機能する。
ところで、図3では、シート21が、1本状(線状)で、特に直線状のスリット22を有する例を図示しているが、これに限定されるものではない。例えば、図4に示すように、シート21は、交差する(例えば直交する)スリット22を有しても構わない。
また、スリット22は、開孔12の周縁に到達するまでの長さを有することなく、図3および図4に示すように、開孔12の周縁から乖離しているほうが望ましい。このようになっていれば、シート21のサイズに対するスリット22のサイズの比率が比較的小さくなり、シート21の弾性力が、スリット22の存在によって、過度に弱まらないためである(ただし、スリット22は、ガイドワイヤー61が入り込めるサイズを有している)。
また、シート21は、一枚状であってもよいが、これに限定されるものではない。例えば、図5Aの分解斜視図に示すように、例えば2枚(複数枚)のシート21を重ねてユニット化されていても構わない(このようなユニット化されたシート21は、ユニットシート[弾性体]21Uとする)。
なお、ユニットシート21Uでは、一方のシート21におけるスリット22と、他方のシート21におけるスリット22とが重なる。ただし、スリット22の伸び方向が、図5Aの分解斜視図に示すように、一致して重なっていてもよいし、スリット22の伸び方向が、図5Bの分解斜視図に示すように、交差して重なっていてもよい。
また、開孔12を封止する部材は、シート21に限らず、例えば、図6に示すような、栓[封止部]25であっても構わない(ただし、開孔12に挿入させやすいものの、外部とガイドワイヤールーメン11との気密性が一定以上に維持させやすい栓25であると望ましい)。
また、開孔12を封止する部材は、図7に示すような、着脱可能な締結式のキャップ[封止部]27であっても構わない(例えば、開孔12の縁がノズル状に突出しており、そのノズルの外周に雄ネジ31Mが形成され、キャップ27に雌ネジ31Nが形成され、互いが噛み合うようになっているとよい)。
なお、スリット22入りのシート21、栓25、またはキャップ27といった封止部(遮蔽部)は、複数の開孔12のうちの少なくとも一方に取り付けられていればよい。
[その他の実施の形態]
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
例えば、両端に開孔12を有するガイドワイヤールーメン11は、ガイドワイヤーチューブ41の壁部41Wに内蔵されていたが、これに限定されることはない。例えば、ガイドワイヤーチューブ41の外側側面に取り付けられた部材(付着部材)に、開孔12を有するガイドワイヤールーメン11が形成されていても構わない。
また、先端側開孔12Tの位置は、カテーテルチューブ41の壁部41Wにおいて、内部ストッパー53から末端側に向かって3cm以内、望ましくは1cm以内、で離れた箇所に形成されるとよい(なお、カテーテルチューブ41において、体内に埋没する側を先端側、体外に露出する側を末端側、とし、内部ストッパー53から先端側開孔12Tに至るまでの距離は、最短距離とする)。
このようになっていると、胃瘻カテーテル59が交換される場合、胃の内部に胃瘻カテーテル59の先端(流出口43Bの位置するカテーテルチューブ41の一端)が過度に進入しなくなり、先端が胃の内壁に接触しない。したがって、胃の内壁の傷に起因する潰瘍の発生が抑えられる。
また、先端側開孔12Tから末端側開孔12Bに至るまでのガイドワイヤールーメン11の長さは、胃壁72の厚みと腹壁71の厚みとを合わせた厚み以上の長さではあるものの、15cm以下であると望ましい。
このようになっていると、ガイドワイヤー61が、末端側開孔12Bを通じて、ガイドワイヤールーメン11から引き抜かれる場合、ガイドワイヤー61が、胃瘻73に触れにくくなり、かつ、過度に長くないガイドワイヤー61なので、扱いやすい。
また、胃瘻カテーテル59(例えば、カテーテルチューブ41、スリット22を含むシート21、栓25、およびキャップ27)の材料は、特に限定されない。
例えば、材料としては、シリコーン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、および、ポリブタジエン系樹脂等の各種樹脂から、任意に選択された2種以上の混合物が用いてもよい。また、シリコーン、ポリウレタン系樹脂、およびスチレン系樹脂から選択された1種の樹脂が、胃瘻カテーテル59の材料として使用されてもよい。
また、胃瘻カテーテル59の材料となる樹脂組成物には、材料の熱力学的特性、または、生体適合性等の特徴が著しく損なわない範囲で、各種の有機物または無機物が、混合されてもよい。例えば、顔料、染料、安定剤、酸化防止剤、滑剤、造核剤、増量剤、充填剤、補強剤、造粘剤、または、相溶化剤等が、各種有機物または無機物として挙げられる。
また、胃瘻カテーテル59が成形で製造される場合、特に限定されるものではないが、押出成形、圧縮成形、射出成形、LIM(Liquid Injection Molding)成形等が行われると望ましい。
なお、開孔12を封止する栓(密栓)25は、胃瘻カテーテル59の材料と同材料であっても構わないが、開孔12の周縁が柔軟な樹脂であれば、硬度の高い非弾性材料であっても構わない。例えば、アルミ、ニッケル、チタン、ステンレス等の各種金属が、栓25の材料として使用されても構わない。
また、以上では、両端に開孔12を有するガイドワイヤールーメン11を含むカテーテルとして、胃瘻カテーテル59を例に挙げて説明してきたが、これに限定されるものではない。例えば、その他のカテーテルとしては、空腸瘻カテーテル{PEJ(Percutaneous Endoscopic Jejunostomy)カテーテル}、食道瘻カテーテル{PTEG(Percutaneous Trans-Esophageal Gastro-tubing)カテーテル}、盲腸瘻カテーテル、および、直腸瘻カテーテル等が挙げられる。すなわち、体内と体外との少なくとも一方から固定できるカテーテルであれば、特に限定されるものではない。
11 ガイドワイヤールーメン[副中空]
12 開孔
12T 先端側開孔[第1の開孔]
12B 末端側開孔[第2の開孔]
21 シート[弾性体、封止部、遮断部]
21U ユニットシート[弾性体、封止部、遮断部]
22 スリット
25 栓[封止部、遮断部]
27 キャップ[封止部、遮断部]
41 カテーテルチューブ[本体部]
41W 壁部
42 メインルーメン[主中空]
43 口部
43A 投入口
43B 流出口
45 バルーンルーメン
51 ファネル
52 投入口キャップ
53 内部ストッパー[固定部]
54 バルブ
55 外部ストッパー
59 胃瘻カテーテル[消化管用カテーテル、消化管留置用カテーテル]
61 ガイドワイヤー[線状部材]
71 腹壁
72 胃壁
73 胃瘻

Claims (10)

  1. 主中空を内蔵する本体部含む消化管用カテーテルにあって、
    案内用の線状部材を通過させる第1の開孔と、
    上記第1開孔につながり、上記線状部材を通過させる副中空と、
    上記副中空につながり、上記線状部材を通過させる第2の開孔と、
    が含まれる消化管用カテーテル。
  2. 上記開孔には、外部と上記副中空とを遮断する遮断部が形成される請求項1に記載の消化管用カテーテル。
  3. 上記遮断部は、上記開孔を封止する封止部である請求項2に記載の消化管用カテーテル。
  4. 上記封止部は、スリットを有する弾性体であり、
    上記弾性体は、圧を受けることで上記スリットを開ける一方、圧を受けないことで上記スリットを閉ざす請求項3に記載の消化管用カテーテル。
  5. 上記封止部は、上記開孔を塞ぐ栓である請求項3に記載の消化管用カテーテル。
  6. 上記副中空には、潤滑材がコーティングされる請求項1〜5のいずれか1項に記載の消化管用カテーテル。
  7. 上記本体部において、体内に埋没する側を先端側、体外に露出する側を末端側、とすると、
    上記本体部の先端側に、体内に係り合う固定部が取り付けられており、
    上記本体部において、上記固定部から末端側に向かって1cm以内で離れた箇所に、上記第1の開孔が形成される請求項1〜6のいずれか1項に記載の消化管用カテーテル。
  8. 上記第1の開孔から上記第2の開孔に至るまでの上記副中空の長さは、15cm以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の消化管用カテーテル。
  9. 消化管に留置する消化管留置用カテーテルである請求項1〜8のいずれか1項に記載の消化管用カテーテル。
  10. 消化管である胃に形成された胃瘻に使用する胃瘻カテーテルである請求項9に記載の消化管留置用カテーテル。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105251099A (zh) * 2015-10-26 2016-01-20 南京市鼓楼医院 一种用于结直肠术后防止吻合口瘘的双球囊肠造瘘导管
JP2020137891A (ja) * 2019-02-28 2020-09-03 日本ゼオン株式会社 内視鏡用オーバーチューブ

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