JP2011234471A - 車両用充電装置 - Google Patents

車両用充電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011234471A
JP2011234471A JP2010101699A JP2010101699A JP2011234471A JP 2011234471 A JP2011234471 A JP 2011234471A JP 2010101699 A JP2010101699 A JP 2010101699A JP 2010101699 A JP2010101699 A JP 2010101699A JP 2011234471 A JP2011234471 A JP 2011234471A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
inverter
vehicle
power supply
supply device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010101699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5560877B2 (ja
Inventor
Akira Sakamoto
章 坂本
Kazuyoshi Obayashi
和良 大林
Atsuyuki Hiruma
淳之 蛭間
Masato Mizukoshi
正人 水越
Atsushi Ishii
淳 石井
Mitsuru Fujita
充 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2010101699A priority Critical patent/JP5560877B2/ja
Publication of JP2011234471A publication Critical patent/JP2011234471A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5560877B2 publication Critical patent/JP5560877B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】車載負荷に接続されるインバータ(主機用インバータIV1、パワステ用インバータIV2,ファン用インバータIV3,空調用インバータIV4)を流用して外部の電源装置との間で電力の授受を行なう場合、外部の電源装置のブレーカによって電力の授受が遮断されるおそれがあること。
【解決手段】外部の電源PSとの電力の授受を行なう場合、電力の指令値が外部の電源装置とっての授受可能な電力量以下となるように、インバータ(主機用インバータIV1、パワステ用インバータIV2,ファン用インバータIV3,空調用インバータIV4)を操作する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両の外部の電源装置に接続される授受電口を介して前記外部の電源装置との間で電力の授受を行なう車両用電源装置に関する。
この種の電源装置としては、車両の駆動輪にモータジェネレータが付与する動力を制御するために操作される走行用のインバータを介して外部の商用電源から供給される電力を車両内のバッテリに充電するものも提案されている。
特開2007−318970号公報
ただし、例えば外部の商用電源が住宅に供給される電源である場合、住宅内の電源から車両に充電する電力が大きくなることで電力利用量を制限するために住宅内の電源装置に設けられるブレーカによって給電が遮断される事態が生じるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両の外部の電源装置に接続される授受電口を介して前記外部の電源装置との間で電力の授受をより円滑に行なうことのできる車両用電源装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、車両の外部の電源装置に接続される授受電口を介して前記外部の電源装置との間で電力の授受を行なう車両用電源装置において、前記車両は、蓄電手段を備え、前記授受電口と前記蓄電手段との間に介在する電力変換回路と、前記授受電口を前記電力変換回路に接続する電力授受用電気経路と、前記外部の電源装置の授受可能電力を設定する設定手段と、前記授受電口を介して授受される電力が前記授受可能電力以下となるように前記電力変換回路を操作する授受電力制限手段とを備えることを特徴とする。
上記発明では、授受電力制限手段を備えることで、ブレーカによる電力遮断等を回避することができ、ひいては車両の外部の電源装置に接続される授受電口を介して前記外部の電源装置との間で電力の授受を円滑に行なうことができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記電力変換回路は、前記外部の電源装置と1の授受電口とを接続する電気経路の全てに前記電力授受用電気経路を介して接続される電力変換回路を複数備え、前記授受電力制限手段は、2以上の電力変換回路を用いて前記授受電口を介した電力の授受を行なう際に、前記授受可能電力以下となるように前記2つ以上の電力変換回路を操作することを特徴とする。
上記2以上の電力変換回路を操作しつつ電力の授受を行なう場合、授受電口を介して授受される電力量は、2以上の電力変換回路の入力電力の総量または出力電力の総量となる。このため、たとえ1つの電力変換回路の入力電力や出力電力が過大でなくても、2以上の電力変換回路の入力電力の総量または出力電力の総量は過大となるおそれがある。この点、上記発明では、授受電力制限手段を備えることでこうした問題を回避することができる。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記設定手段は、前記授受可能電力を予め定められた値に設定することを特徴とする。
商用電源等では、通常、その利用可能な上限が定まっていることが多い。上記発明では、この点に鑑み、授受可能電力を予め設定することで、設定手段を簡易に設計したり、設定手段の構成を簡素化したりすることができる。
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記設定手段は、前記車両の外部からの入力信号に基づき、前記外部の電源装置の授受可能電力量に関する情報を取得する取得手段を備えることを特徴とする。
上記発明では、取得手段を備えることで、外部の電源装置の授受可能電力量が様々である状況下においても、これに柔軟に対処することができる。
請求項5記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記授受電口は、単相または3相のいずれにも対応可能なものであり、前記授受電口に電気的に接続される外部の電源装置が前記単相であるか3相であるかを識別する識別手段を更に備え、前記設定手段は、前記識別手段による識別結果が3相である場合の方が単相である場合よりも前記授受可能電力を大きく設定することを特徴とする。
単相電源よりも3相電源の方が授受可能電力量が大きい傾向がある。上記発明では、この点に鑑み、授受可能電力を単相電源と3相電源とで切り替える。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、前記車両は、前記授受電口を複数備え、前記設定手段は、1の授受電口毎に、外部の電源装置の授受可能電力を設定することを特徴とする。
外部の電源装置の授受可能電力量は、外部の電力装置が備える電力授受用の電気経路の仕様に依存することが多い。このことは、外部の電源装置の授受電口の複数を用いる場合、外部の電源装置の授受可能電力量の総量が増加することを意味する。そして、外部の電源装置の互いに相違する授受電口には、車両側の互いに相違する授受電口が接続されると考えられる。上記発明では、この点に鑑み、車両側の1の授受電口毎に、外部の電源装置の授受可能電力量を設定する。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明において、前記車両は、駆動輪に機械的に連結される走行用回転機と、前記駆動輪に前記走行用回転機が付与する動力を制御するために操作される走行用電力変換回路と、前記走行用回転機以外の車載電気負荷としての車載補機と、該車載補機に電力を供給する蓄電手段と、前記車載補機および前記蓄電手段間に介在する補機用電力変換回路とを備え、前記電力授受用電気経路を介して前記授受電口に電気的に接続される電力変換回路は、前記補機用電力変換回路を備えることを特徴とする。
上記発明では、授受電口を介して外部の電源との間で電力の授受を行なうに際し、補機用電力変換回路を流用することで、部品点数を低減することができる。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかる電力変換回路の回路構成を示す回路図。 同実施形態にかかる充電処理を示す回路図。 同実施形態にかかる単相および3相の識別処理を示す流れ図。 同実施形態にかかるインバータの選択利用のための機能を示すブロック図。 同実施形態にかかる車両の充電処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる電力消費量の最小化処理を示す図。 同実施形態にかかる電力制限の処理手順を示す流れ図。 第2の実施形態にかかる電力変換回路の回路構成を示す回路図。 第3の実施形態にかかるシステム構成図。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる車両用電源装置をパラレルハイブリッド車に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。
図示される高電圧バッテリ10は、車載高電圧システムを構成するものであり、その端子電圧が高圧(例えば百V以上)となるものである。高電圧バッテリ10には、負荷として、主機ユニット20、電動パワーステアリングユニット30、電動ファンユニット40、および空調ユニット50が接続されている。詳しくは、高電圧バッテリ10の一方の端子(ここでは、正極を例示)には、リレーRMを介して負荷が接続されており、他方の端子(ここでは、負極を例示)には、高抵抗側リレーRMHおよび抵抗体12と低抵抗側リレーRMLとの並列接続体を介して負荷が接続されている。
上記主機ユニット20は、車載主機としてのモータジェネレータ(MG)と、インバータ(IV)と、電子制御装置(ECU)とを備えてモータジェネレータの制御量を制御するための制御システムである。なお、主機としてのモータジェネレータの回転軸の一方の端部には、内燃機関18の出力軸(クランク軸)が直結されており、他方の端部には、変速装置14を介して駆動輪16が機械的に連結されている。
同様に、電動パワーステアリングユニット30は、ユーザの操舵角の変位をアシストするためのモータジェネレータ(MG)と、インバータ(IV)と、電子制御装置(ECU)とを備えてモータジェネレータの制御量を制御するための制御システムである。また、電動ファンユニット40は、内燃機関18の冷却水を冷却するためのファンを回転させるモータジェネレータ(MG)と、インバータ(IV)と、電子制御装置(ECU)とを備えてモータジェネレータの制御量を制御するための制御システムである。さらに、空調ユニット50は、圧縮機に回転エネルギを付与するためのモータジェネレータ(MG)と、インバータ(IV)と、電子制御装置(ECU)とを備えてモータジェネレータの制御量を制御するための制御システムである。
車両制御ECU60は、上記主機ユニット20や、内燃機関18、変速装置14等を操作することで、車両の運転を制御する電子制御装置である。一方、充電制御装置70は、電圧センサ13によって検出される高電圧バッテリ10の電圧等に基づく高電圧バッテリ10の充電量の制御等、車両内の電力制御を行なう電子制御装置である。なお、これら車両制御ECU60や充電制御装置70は、車載高電圧システムから絶縁された車載低電圧システムを構成しており、端子電圧が低い(例えば数V〜十数V)低電圧バッテリ62を直接の電源とする。この低電圧バッテリ62は、高電圧バッテリ10の電圧を降圧するDCDCコンバータ64の出力電圧が印加されることで、高電圧バッテリ10を電力供給源とするものである。ちなみに、図1では、高電圧システムを2点鎖線で囲ってある。ただし、主機ユニット20、電動パワーステアリングユニット30、電動ファンユニット40、および空調ユニット50のECUについては、低電圧システム内に搭載することが望ましい。
上記充電制御装置70は、住宅等の外部の電源装置から供給される電力(商用電源の電力等)を高電圧バッテリ10に充電する制御等、外部の電源装置との間での電力の授受を、主機ユニット20や、電動パワーステアリングユニット30、電動ファンユニット40、および空調ユニット50の備えるインバータを操作することで行なう機能を有する。ここで、主機ユニット20や、電動パワーステアリングユニット30、電動ファンユニット40、空調ユニット50の備えるインバータと、車両の外部の電源装置とは、プラグPGを介して電気的に接続される。本実施形態では、このプラグPGとして、車両および外部の電源装置のいずれからも切り離し可能な、車両内と車両外とを電気的に接続するインターフェースを想定している。ただし、このプラグPGを車両の一部(車両に対して着脱不可能)としたり、外部の電源装置の一部(外部の電源装置に対して着脱不可能)としてもよい。
図2に、上記主機ユニット20、電動パワーステアリングユニット30、電動ファンユニット40、空調ユニット50等の一部を備える電力変換回路の構成を示す。
図示されるように、主機ユニット20の備える主機用インバータIV1、電動パワーステアリングユニット30の備えるパワステ用インバータIV2、電動ファンユニット40の備えるファン用インバータIV3、および空調ユニット50の備える空調用インバータIV4は、いずれも高電位側のスイッチング素子Swpと低電位側のスイッチング素子Swnとの直列接続体を3対備えている。また、高電位側のスイッチング素子Swpには逆並列にフリーホイールダイオードFdpが接続されており、低電位側のスイッチング素子Swnには逆並列にフリーホイールダイオードFdnが接続されている。なお、図2では、スイッチング素子Swp,Swnとして、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)を例示した。
ここで、主機用インバータIV1の入力端子にはコンデンサ22が接続されており、出力端子には、主機用モータジェネレータ24が接続されている。また、パワステ用インバータIV2の入力端子にはコンデンサ32が接続されており、出力端子には、パワステ用モータジェネレータ34が接続されている。また、ファン用インバータIV3の入力端子にはコンデンサ42が接続されており、出力端子には、ファン用モータジェネレータ44が接続されている。さらに、空調用インバータIV4の入力端子にはコンデンサ52が接続されており、出力端子には、空調用モータジェネレータ54が接続されている。
上記主機用インバータIV1の定格出力Rot1は、パワステ用インバータIV2の定格出力Rot2、ファン用インバータIV3の定格出力Rot3、空調用インバータIV4の定格出力Rot4のいずれよりも大きく設定されている。
上記主機用インバータIV1,パワステ用インバータIV2、ファン用インバータIV3および空調用インバータIV4の出力端子のそれぞれは、電力授受用電気経路CLを介して互いに並列接続され、車両の外部との電気的な接続を司る授受電口(コネクタC1)に接続されている。このコネクタC1には、プラグPGが接続可能である。プラグPGの他方の端部は、商用電源等の供給装置としての住宅内の電源PSと外部との接続を司る授受電口(コネクタC2)に接続される。上記プラグPGは、フィルタ80を備えている。なお、本実施形態では、フィルタ80としてLC回路を例示している。また、図2では、電源PSとして、単相電源を例示しているが、本実施形態における車両自体は3相電源への対応も可能な設定を想定しているため、コネクタC1は、3つの端子を備えている。なお、電力授受用電気経路CLのそれぞれには、エネルギを蓄える充電用リアクトルLが設けられている。
上記主機用インバータIV1の出力端子および電力授受用電気経路CLの接続点のそれぞれと主機用モータジェネレータ24との間には、この間を電気的に開閉する負荷用リレーRDが設けられている。また、上記パワステ用インバータIV2の出力端子および電力授受用電気経路CLの接続点のそれぞれとパワステ用モータジェネレータ34との間には、この間を電気的に開閉する負荷用リレーRDが設けられている。また、上記ファン用インバータIV3の出力端子および電力授受用電気経路CLの接続点のそれぞれとファン用モータジェネレータ44との間には、この間を電気的に開閉する負荷用リレーRDが設けられている。さらに、上記空調用インバータIV4の出力端子および電力授受用電気経路CLの接続点のそれぞれと空調用モータジェネレータ54との間には、この間を電気的に開閉する負荷用リレーRDが設けられている。ここで、負荷用リレーRDは、外部の電源装置と車両との間で電力の授受がなされる際にこの電力が上記主機用モータジェネレータ24や、パワステ用モータジェネレータ34、ファン用モータジェネレータ44、空調用モータジェネレータ54に流れ込むことを阻止するためのものである。
一方、電力授受用電気経路CLには、主機用インバータIV1の出力端子との間を開閉する電力授受用リレーRCが設けられている。また、電力授受用電気経路CLには、パワステ用インバータIV2の出力端子との間を開閉する電力授受用リレーRCが設けられている。さらに、電力授受用電気経路CLには、ファン用インバータIV3の出力端子との間を開閉する電力授受用リレーRCが設けられている。加えて、電力授受用電気経路CLには、空調用インバータIV4の出力端子との間を開閉する電力授受用リレーRCが設けられている。ここで、電力授受用リレーRCは、主機用インバータIV1や、パワステ用インバータIV2,ファン用インバータIV3、空調用インバータIV4が外部の電源装置との間で電力の授受を行なうことができる態勢が整っていない場合に、外部の電源装置とこれらインバータとが電気的に接続される事態を回避するためのものである。
なお、負荷用リレーRDや電力授受用リレーRCの上述した目的は、充電制御装置70によって適宜、負荷用リレーRDや電力授受用リレーRCを開閉操作することで達成される。
コネクタC1の3つの端子のうちの1つと残りの2つのそれぞれとの間には、この間の電位差を検出する電圧センサ82,84が設けられている。上記充電制御装置70は、電圧センサ82,84の出力等に基づき、電源PSから供給される電力を高電圧バッテリ10に充電する制御を行なう。
図3に、本実施形態にかかる充電制御の態様を示す。なお、図3では、空調用インバータIV4を用いて単相電源から電力が供給される場合を例にとって説明する。
図3(a)および図3(b)は、W相の電位よりもV相の電位の方が高い場合を例示している。この場合、図3(a)に示されるように、V相の低電位側のスイッチング素子Swnをオン状態とすることで、電源PS、充電用リアクトルL、V相のスイッチング素子Swn、W相のフリーホイールダイオードFdn、および充電用リアクトルLを備えるループ回路を電流が流れ、充電用リアクトルLにエネルギが蓄積される。その後、図3(b)に示されるように、V相のスイッチング素子Swnをオフ操作することで、電源PS、充電用リアクトルL、V相のフリーホイールダイオードFdp、コンデンサ52、W相のフリーホイールダイオードFdn、および充電用リアクトルLを備えるループ回路を電流が流れ、コンデンサ52が充電され、ひいてはこれに並列接続される高電圧バッテリ10が充電される。
一方、図3(c)および図3(d)は、V相の電位よりもW相の電位の方が高い場合を例示している。この場合、図3(c)に示されるように、W相の低電位側のスイッチング素子Swnをオン状態とすることで、電源PS、充電用リアクトルL、W相のスイッチング素子Swn、V相のフリーホイールダイオードFdn、および充電用リアクトルLを備えるループ回路を電流が流れ、充電用リアクトルLにエネルギが蓄積される。その後、図3(d)に示すように、W相のスイッチング素子Swnをオフ操作することで、電源PS、充電用リアクトルL、W相のフリーホイールダイオードFdp、コンデンサ52、V相のフリーホイールダイオードFdn、および充電用リアクトルLを備えるループ回路を電流が流れ、コンデンサ52が充電され、ひいてはこれに並列接続される高電圧バッテリ10が充電される。
上記充電処理における主機用インバータIV1や、パワステ用インバータIV2,ファン用インバータIV3,空調用インバータIV4の操作は、実際には、電力の供給源が単相電源である場合と3相電源である場合とで相違する。これは、充電制御装置70に、単相電源と3相電源とを識別する機能を搭載することで可能となっている。図4に、この識別処理の手順を示す。
この一連の処理では、まずステップS10において、電圧センサ82,84の出力に基づき、コネクタC1に電圧の入力があるか否かを判断する。そして、電圧の入力があると判断される場合、ステップS12において、その電圧に基づき単相入力であるか否かを判断する。そして、単相入力であると判断される場合、ステップS14において、主機用インバータIV1や、パワステ用インバータIV2,ファン用インバータIV3,空調用インバータIV4を単相時の操作手法にて操作する。これに対し、3相入力であると判断される場合、ステップS16において、主機用インバータIV1や、パワステ用インバータIV2,ファン用インバータIV3,空調用インバータIV4を3相時の操作手法にて操作する。
ところで、本実施形態では、外部の電源装置との電力の授受に際して、主機用インバータIV1,パワステ用インバータIV2、ファン用インバータIV3,および空調用インバータIV4の中から使用するものを適宜選択する。以下、この選択処理について詳述する。
図5に、上記選択処理を行なうための構成を示す。
図示されるように、主機ユニット20、電動パワーステアリングユニット30、電動ファンユニット40、および空調ユニット50のそれぞれの備えるECUは、次の情報やデータを有している。
まず第1に、それぞれの備えるインバータが外部の電源装置との電力の授受に利用可能か否かを示すフラグ(利用可能フラグ)を有している。第2に、入力電力に対する出力電力の比である効率に関する情報を有している。第3に、それぞれの備えるインバータに要求される機能安全レベルのカテゴリを示すカテゴリレベル情報を有している。ここで、利用可能レベルは、インバータの使用状況や温度等に基づき設定される。すなわち、例えば空調要求がある場合には、空調用インバータIV4は利用可能ではないとされる。また例えば、主機用インバータIV1の温度が過度に高い場合には、主機用インバータIV1は利用可能ではないとされる。また、要求される機能安全レベルは、異常が生じることを回避する要求が強いほど高いものであり、レベルBが最高となっている。図では、主機用インバータIV1とパワステ用インバータIV2との機能安全レベルがレベルBで最高となっている。これは、主機用インバータIV1とパワステ用インバータIV2とが、車両の変位にかかわる電子機器を駆動するものであることに鑑みたものである。これに対し、ファン用インバータIV3や空調用インバータIV4は、車両の内部空間の状態(温度)を調節するための電子機器を駆動するものであるため、これに対して要求される機能安全レベルは、車両の変位にかかわる電子機器を駆動するものよりも低いレベルAに設定される。
充電制御装置70は、上記各ECUの有する上記データや情報に基づき、外部の電源装置との電力の授受に際して、主機用インバータIV1,パワステ用インバータIV2、ファン用インバータIV3,および空調用インバータIV4の中から1又は複数のインバータを選択して操作する処理を行なう。なお、上記効率に関する情報等がECU側に記憶されているのは、充電制御装置70に汎用性を持たせるためである。すなわち、こうした設定によれば、主機用インバータIV1,パワステ用インバータIV2、ファン用インバータIV3,および空調用インバータIV4の少なくとも1つの仕様が変更されたとしても、充電制御装置70を変更することなく上記選択に関する処理を行なうことが可能となる。
図6に、本実施形態において外部の電源装置から供給される電力を高電圧バッテリ10に充電する際の処理の手順を示す。この処理は、充電制御装置70によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS20において、給電指令量を取り込む。給電指令量は、高電圧バッテリ10の状態等に基づき設定されるものである。すなわち、例えば高電圧バッテリ10が満充電に近づくことで充電電力を低下させる要求がある場合には、給電指令量は、充電初期よりも後期において低下される。続くステップS22においては、出力可能量をデフォルト値に設定する。ここで、デフォルト値は、外部の電源装置が単相であるか3相であるかに応じて可変設定される。図では、日本国の設定を例示し、単相の場合には、コネクタC1に印加される電圧の実効値が「100V」であるか「200V」であるかに応じて「1500W」、「3000W」をそれぞれ設定する。また、3相の場合には、外部電源の設定によって異なるものの、一般に「1500W」以上の規定値(望ましくは「3000W」またはそれ以上の値)に設定する。
続くステップS24においては、利用可能フラグとカテゴリレベル情報を取得する。そして、ステップS26では、利用可能なインバータに、機能安全レベルがレベルAであるものがあるか否かを判断する。この処理は、機能安全レベルの低いものを優先的に利用するためのものである。そして、ステップS26において肯定判断される場合、ステップS28において、レベルAの利用可能なインバータの効率情報を取得する。そして、ステップS30では、レベルAの利用可能なインバータの最大出力の合計が給電指令量以上となるか否かを判断する。この処理は、レベルAの利用可能なインバータのみを用いて給電指令量を賄うことができるか否かを判断するためのものである。
そしてステップS30において肯定判断される場合、ステップS32において、レベルAのインバータのそれぞれに対し、出力電力の指令値を割り振る。ここで、出力電力の指令値は、図7に示すように、各インバータの入力電力の総量に対する出力電力の総量の比を最大化するように設定する。図7では、空調用インバータIV4の出力電力X1とファン用インバータIV3の出力電力X2との和が給電指令量となるもののうち、そのときの空調用インバータIV4の入力電力f1(X1)とファン用インバータIV3の入力電力f2(X2)との和が最小となるもの(出力電力P1,P2)が選択されることが示されている。ちなみに、出力電力P1,P2のいずれか一方がゼロとなることもありうる。
一方、先の図6のステップS30において否定判断される場合、ステップS34において、レベルAの各インバータの出力電力の指令値をそれぞれの最大出力に設定する。続くステップS36では、上記ステップS20において設定された給電指令量から、ステップS34によって設定された指令値の合計を減算した残り(不足分)を、給電指令量として再設定する。
上記ステップS36の処理が完了する場合や、上記ステップS26において否定判断される場合には、ステップS38に移行する。ステップS38においては、利用可能なインバータにレベルBのものがあるか否かを判断する。そしてステップS38において肯定判断される場合、ステップS40において、レベルBの利用可能なインバータの効率情報を取得する。続くステップS42では、レベルBの利用可能なインバータの最大出力の合計が給電指令量以上となるか否かを判断する。この処理は、給電指令量を賄うことができるか否かを判断するためのものである。そしてステップS42において肯定判断される場合、ステップS44において、レベルBの利用可能なインバータのそれぞれに対し、出力電力の指令値を割り振る。ここでは、レベルBの利用可能なインバータの入力電力の総量に対する出力電力の総量の比を最大化するように設定する。この処理は、上記ステップS32と同様の処理である。
一方、ステップS38、S42において否定判断される場合には、ステップS46においてエラーを出力する。この処理は、例えば、給電指令量を設定する手段に、給電指令量を満たすことができない旨を出力する処理とすればよい。これにより、給電指令量を設定する手段によって、給電指令量を再設定することができる。なお、例えばユーザの要求によって給電指令量が設定される場合、給電指令量を満たすことができない旨を車両の外部に通知してもよい。
上記ステップS32、S44の処理が完了する場合、ステップS48において、コネクタC1への入力電力(各インバータへの入力電力総量)が上記ステップS22において設定された給電可能量に収まるかチェックする処理を行なう。
なお、上記ステップS44〜S48の処理が完了する場合、この一連の処理を一旦終了する。
図8に、上記ステップS48の処理の詳細を示す。
この一連の処理では、まずステップS50において、総入力電力量を算出する。ここで、先の図7に示した処理において初めてステップS48に移行する場合、総給電電力は給電指令量となっているものの、インバータの入力電力と出力電力とが一致しないため、総入力電力は総給電電力に一致しない。したがって、ここでは、上記効率に関する情報に基づき、各インバータへの最終的な出力指令量から最終的な入力量を算出し、これらを加算する処理を行なう。そして、こうして算出された総入力電力量は、ステップS52において、コネクタC1からの入力可能量以下であるか否か検討される。
そして、総入力電力量が入力可能量を上回ると判断された場合、ステップS54において、出力電力指令値がゼロではないインバータのうち要求される機能安全レベルがレベルBであるものがあるか否かを判断する。この処理は、要求される機能安全レベルの高いインバータの出力電力を優先的に低減するためのものである。そして、レベルBのものがあると判断される場合、ステップS56において、レベルBのインバータIVの出力指令値を低減する処理を行なう。ここでは、レベルBのインバータの出力指令値が所定量減少補正される。なお、ここでの減少補正は、補正後のレベルBのインバータの入力電力の総量に対する出力電力の総量の比が最大となるようにして行なうことが望ましい。
一方、上記ステップS54においてレベルBがない旨判断される場合、ステップS58において、出力電力指令値がゼロではないインバータのうち要求される機能安全レベルがレベルAであるものがあるか否かを判断する。そして、レベルAのものがあると判断される場合、ステップS60において、レベルAのインバータの出力電力指令値を低減する処理を行なう。ここでは、レベルAのインバータの出力指令値が所定量減少補正される。なお、ここでの減少補正は、補正後のインバータのレベルAの入力電力の総量に対する出力電力の総量の比が最大となるようにして行なうことが望ましい。
上記ステップS56やステップS60の処理が完了する場合、ステップS50に戻る。なお、上記ステップS52において肯定判断される場合や、ステップS58において否定判断される場合には、先の図6のステップS48の処理を一旦終了する。
なお、図8に示す処理によって、最終的な給電量が給電指令量に満たなくなる場合、上記ステップS46の処理と同様の処理を併せ行なうことが望ましい。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)コネクタC1を介して授受される電力が入力可能量以下となるようにインバータ(主機用インバータIV1,パワステ用インバータIV2,ファン用インバータIV3,空調用インバータIV4)を操作した。これにより、外部の電源装置において、ブレーカによる電力遮断等を回避することができる。
(2)入力可能量を、デフォルト値に設定した。これにより、入力可能量の設定手段を簡易に設計したり、設定手段の構成を簡素化したりすることができる。
(3)コネクタC1に接続される外部の電源装置が3相である場合の方が単相である場合よりも入力可能量を大きく設定した。これにより、外部の電源装置に応じて入力可能量を適切に設定することができる。
(4)主機用インバータIV1,パワステ用インバータIV2,ファン用インバータIV3,空調用インバータIV4を電力授受用電気経路CLを介してコネクタC1に接続して且つ、外部の電源装置との間で電力の授受を行なうに際し、これらのうち利用可能なものの中から機能安全レベルの低いものを優先的に利用した。これにより、外部の電源装置との電力の授受に利用可能なインバータの最大数が複数であるため、外部の電源装置との電力の授受に際しての扱う電力量の最大値を大きくしたり、様々な要求要素を満たす上で適切なインバータを選択したりすることができる。
(5)車両の内部空間の状態を調節するための電子機器に接続される空間状態調節用電力変換回路(ファン用インバータIV3、空調用インバータIV4)に要求される機能安全レベルが最も低いとした。これにより、外部の電源装置との電力の授受に起因して車両の変位にかかわる回転機(主機用モータジェネレータ24、パワステ用モータジェネレータ34)の劣化が促進される事態を好適に抑制することができる。
(6)主機用インバータIV1,パワステ用インバータIV2,ファン用インバータIV3,および空調用インバータIV4のそれぞれの入力端子に共通に高電圧バッテリ10を接続した。このようにこれらインバータの直接の電源を車両内で最も容量の大きい高電圧バッテリ10とすることで、外部の電源装置との間で電力の授受を行なうに際し、放電電力や充電電力を大きくすることができる。
(7)利用可能なレベルAのインバータが複数ある場合、これらの入力電力総量に対する出力電力総量の比が最大となるように出力指令値を設定した。これにより、電力の利用効率を高めることができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図9に、本実施形態にかかる電力変換回路を示す。なお、図9において、先の図2に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、車両の外部との電気的な接続を司る授受電口(コネクタC1)を2つ備えている。図では、一対のコネクタC1のうちの一方に、空調用インバータIV4およびファン用インバータIV3が並列接続され、他方に、パワステ用インバータIV2が接続されている。
ここで、本実施形態では、これら一対のコネクタC1のそれぞれ毎に、各別に入力可能量を設定する。これは、通常、各別のコネクタC1を各別の電源PS1,PS2とみなせることによる。すなわち、これらが1の住宅内の電源であったとしても、各別のプラグPG1,PG2に接続されるコネクタC2は互いに相違する。そして各別のコネクタC2に接続される配線等は、それぞれ定格容量等が定まっているため、コネクタC2毎にそれぞれ固有の入力可能量1,2を設定することができる。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(7)の各効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(8)コネクタC1を複数備え、1のコネクタC1毎に、外部の電源装置からの入力可能量を各別に設定した。これにより、コネクタC1の複数が外部の電源装置に接続される場合であっても、車両の外部から入力される電力の総量を適切に設定することができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図10に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図10において、先の図1に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、充電制御装置70が車両の外部と通信することで、入力可能量に関する情報を取得する。これは、例えば住宅内に備えられる電源装置と通信することで実現することができる。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(7)の各効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(8)車両の外部からの入力信号に基づき、外部の電源装置からの入力可能量に関する情報を取得した。これにより、外部の電源装置の入力可能量が様々である状況下においても、これに柔軟に対処することができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
<授受電力制御手段について>
授受電口を介して授受される電力が授受可能電力以下となるように電力変換回路を操作する授受電力制限手段としては、先の図8に例示するロジックを備えるものに限らない。例えば先の図6に示す処理において、給電指令量を取得後、これを入力可能量によってガード処理するものであってもよい。
<授受可能電力について>
授受可能電力のデフォルト値としては、単相電源の場合に1500Wまたは3000Wに限らない。例えば、安全を見越して単相電源の場合には一律1500Wに設定してもよい。
<外部との電力授受用のインバータに接続される負荷の種類と機能安全レベルについて>
機能安全レベルの定義としては、主機ユニット20のインバータと電動パワーステアリングユニット30のインバータとを同一とするものに限らない。例えば主機ユニット20のインバータの機能安全レベルの方が電動パワーステアリングユニット30のインバータよりも機能安全レベルが高いとしてもよい。こうした設定は、パワステ用モータジェネレータ34のアシストがない状態での操舵角の操作がユーザの操舵操作に際してのフィーリングを損なうのみで操舵操作自体に支障がない場合等に特に有効である。
外部との電力授受用のインバータとしては、上記実施形態で例示したものに限らない。例えば、車載操舵角を変位させるための回転機に接続されるインバータとして、パワステ用インバータIV2に代えて、例えばステアリングバイワイヤシステムに搭載される回転機のインバータを用いてもよい。
また、本発明をシリーズハイブリッド車に適用する場合、内燃機関の動力を用いて発電するための回転機に接続されるインバータを用いてもよい。この場合であっても、機能安全レベルは、車両の内部空間の状態を調節するための電子機器に接続される電力変換回路よりは機能安全レベルが高いとすることが望ましい。
さらに、空調用インバータIV4の機能安全レベルよりもファン用インバータIV3の機能安全レベルの方が高いとしてもよい。これは、ファン用モータジェネレータ44が内燃機関18の温度を間接的に調節するためのものであるため、車両の駆動力の生成に間接的にかかわる回転機であるのに対し、空調用モータジェネレータ54は、車室内の快適性を向上させるためのものに過ぎないためである。なお、空調用インバータIV4に限らず、車室内の快適性を向上させる電子機器を駆動するための電力変換回路に要求される機能安全レベルが最も低く設定されることが望ましい。
<最大効率制御手段について>
最大効率制御手段としては、機能安全レベルが同一であるものが複数ある場合にこれらの入力電力総量に対する出力電力総量の比を最大化するものに限らない。例えば、電力の授受に用いる電力変換回路に機能安全レベルの相違するものが含まれる場合、それらの入力電力総量に対する出力電力総量の比を最大化するものであってもよい。
<電力変換回路について>
電力変換回路としては、3相回転機に接続される3相インバータ等、直流電源の電力を交流電力に変換する直流交流変換回路に限らない。例えばブラシ付DCモータに接続されるものであってもよい。これは、通常、ブラシ付DCモータの各端子のそれぞれを直流電源の正極に接続する高電位側のスイッチング素子および負極に接続する低電位側のスイッチング素子を備えている。ただし、こうした電力変換回路は、通常、ブラシ付DCモータの各端子のそれぞれに接続される高電位側のスイッチング素子と低電位側のスイッチング素子とが1つずつとなる。このため、3相入力に対応する場合には、ブラシ付DCモータの各端子のそれぞれに接続される高電位側のスイッチング素子と低電位側のスイッチング素子を複数とするなどすることが望ましい。
また、その出力端子が回転機に接続されるものにも限らない。例えば、高電圧バッテリ10に並列接続される高電位側のスイッチング素子および低電位側のスイッチング素子と、これらスイッチング素子の接続点がリアクトルを介してコンデンサに接続される降圧コンバータであってもよい。この場合、リアクトルとコンデンサとの間に電力授受用電気経路CLを接続することで、充電処理のためにリアクトルを別途設ける必要が生じない。
さらに、電力変換回路としては、車載低電圧システムから絶縁された車載高電圧システムを構成するものに限らない。例えば車載低電圧システムを構成する電力変換回路であってもよい。ただし、通常、低電圧バッテリ62の容量が小さいため、外部から車両への充電電力供給量が所定値以上となる場合、充電処理中に、低電圧バッテリ62の電圧を昇圧して高電圧バッテリ10に印加するコンバータを駆動して高電圧バッテリ10に充電電力を供給するようにすることが望ましい。
なお、電力変換回路を構成するスイッチング素子としては、IGBTに限らず、例えば電界効果トランジスタ等であってもよい。
<電力変換回路の利用手法について>
外部の電源装置との電力の授受のための電力変換回路の利用手法としては、1の授受電口(コネクタC1)に接続される電力授受用電気経路CLの全てを1の電力変換回路に接続するものに限らない。例えば上記特許文献1に例示されているように、一対のインバータのそれぞれに接続される3相回転機の中性点のそれぞれにコネクタC1の各別の端子が接続されるものであってもよい。なお、この場合、電力授受用電気経路が3相回転機のコイルを備える構成となる。
<単相または3相の識別手段について>
単相または3相の識別手段としては、外部からの入力電圧の検出信号に基づき行なうものに限らない。例えば、車両のコネクタC1に差し込まれる部材の数をセンシングするセンサの検出値に基づき行なうものであってもよい。これは、3つの電力授受用電気経路CLのそれぞれに対応した部材が差し込まれるか否かに応じて電気的なオン・オフが切り替わる手段によって構成することができる。こうした手段として最も簡易なものは、3相のみに存在する部材が差し込まれることでオンとされるスイッチがある。
<電力授受用開閉器について>
電力授受用開閉器としては、電力授受用電気経路CLのそれぞれに対応して設けられる3つの電力授受用リレーRCに限らない。例えば、電力授受用電気経路CLが単相のみを想定して2つの電気経路のみを備える構成において、これら2つの経路のいずれか一方に対応する経路に接続される電力授受用リレーRCのみを設けるようにしてもよい。この場合であっても、電力授受用リレーRCの開操作によって、電力授受用電気経路CLと空調用インバータIV4等の負荷との間を開ループ状態とすることはできる。
<負荷用開閉器について>
負荷用開閉器としては、電力授受用電気経路CLのそれぞれに対応して設けられる3つの負荷用リレーRDに限らない。例えば、電力授受用電気経路CLが単相のみを想定して2つの電気経路のみを備える構成において、これら2つの経路のいずれか一方に対応する経路を開閉する負荷用リレーRDのみを設けるようにしてもよい。
また、負荷用開閉器を設けなくてもよい。この場合、充電用リアクトルLに代えて、負荷のリアクトル(例えば空調用モータジェネレータ54のリアクトル)を用いて充電処理を行ってもよい。
<そのほか>
・充電用リアクトルLを、電力授受用電気経路CLの全てに設ける代わりに、例えば、いずれか2つの経路または1つの経路に設けてもよい。
・授受電口(コネクタC1)の数を1個または2個とするものに限らず、3個以上としてもよい。
・1組の電力授受用電気経路CLの全てに1の電力変換回路を接続する場合のこの補機用電力変換回路の数としては、4個、2個または1個に限らず、3個であってもよく、また5個以上であってもよい。
・先の図2等において、高電圧バッテリ10と主機用インバータIV1との間に昇圧コンバータを介在させてもよい。
・車両としては、パラレルハイブリッド車に限らず、例えばシリーズハイブリッド車やパラレル・シリーズハイブリッド車等であってもよい。もっともハイブリッド車に限らず、例えば車載主機として回転機のみを備える電気自動車等であってもよい。
・電力の授受としては、外部の電源装置から車両への電力の供給に限らず、車両から外部の電源装置への電力の供給であってもよい。
・車両制御ECU60による高電圧バッテリ10の充放電制御としては、その両端の電圧に基づき行われるものに限らない。例えば、高電圧バッテリ10が電池セルの直列接続体としての組電池であるなら、所定個数ずつの電池セルの状態の各検出値に基づき高電圧バッテリ10の充放電制御を行ってもよい。
10…高電圧バッテリ、24…主機用モータジェネレータ(走行用回転機の一実施形態)、IV1…主機用インバータ(走行用電力変換回路の一実施形態)、IV4…空調用インバータ(補機用電力変換回路の一実施形態)、RC…電力授受用リレー(電力授受用開閉器の一実施形態)、RD…補機用リレー(補機用開閉器の一実施形態)、CL…電力授受用電気経路、C1…コネクタ(授受電口の一実施形態)。

Claims (7)

  1. 車両の外部の電源装置に接続される授受電口を介して前記外部の電源装置との間で電力の授受を行なう車両用電源装置において、
    前記車両は、蓄電手段を備え、
    前記授受電口と前記蓄電手段との間に介在する電力変換回路と、
    前記授受電口を前記電力変換回路に接続する電力授受用電気経路と、
    前記外部の電源装置の授受可能電力を設定する設定手段と、
    前記授受電口を介して授受される電力が前記授受可能電力以下となるように前記電力変換回路を操作する授受電力制限手段とを備えることを特徴とする車両用充電装置。
  2. 前記電力変換回路は、前記外部の電源装置と1の授受電口とを接続する電気経路の全てに前記電力授受用電気経路を介して接続される電力変換回路を複数備え、
    前記授受電力制限手段は、2以上の電力変換回路を用いて前記授受電口を介した電力の授受を行なう際に、前記授受可能電力以下となるように前記2つ以上の電力変換回路を操作することを特徴とする請求項1記載の車両用充電装置。
  3. 前記設定手段は、前記授受可能電力を予め定められた値に設定することを特徴とする請求項1または2記載の車両用充電装置。
  4. 前記設定手段は、前記車両の外部からの入力信号に基づき、前記外部の電源装置の授受可能電力量に関する情報を取得する取得手段を備えることを特徴とする請求項1または2記載の車両用充電装置。
  5. 前記授受電口は、単相または3相のいずれにも対応可能なものであり、
    前記授受電口に電気的に接続される外部の電源装置が前記単相であるか3相であるかを識別する識別手段を更に備え、
    前記設定手段は、前記識別手段による識別結果が3相である場合の方が単相である場合よりも前記授受可能電力を大きく設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用充電装置。
  6. 前記車両は、前記授受電口を複数備え、
    前記設定手段は、1の授受電口毎に、外部の電源装置の授受可能電力を設定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用充電装置。
  7. 前記車両は、駆動輪に機械的に連結される走行用回転機と、前記駆動輪に前記走行用回転機が付与する動力を制御するために操作される走行用電力変換回路と、前記走行用回転機以外の車載電気負荷としての車載補機と、該車載補機に電力を供給する蓄電手段と、前記車載補機および前記蓄電手段間に介在する補機用電力変換回路とを備え、
    前記電力授受用電気経路を介して前記授受電口に電気的に接続される電力変換回路は、前記補機用電力変換回路を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用充電装置。
JP2010101699A 2010-04-27 2010-04-27 車両用充電装置 Active JP5560877B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010101699A JP5560877B2 (ja) 2010-04-27 2010-04-27 車両用充電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010101699A JP5560877B2 (ja) 2010-04-27 2010-04-27 車両用充電装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011234471A true JP2011234471A (ja) 2011-11-17
JP5560877B2 JP5560877B2 (ja) 2014-07-30

Family

ID=45323211

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010101699A Active JP5560877B2 (ja) 2010-04-27 2010-04-27 車両用充電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5560877B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013114522A1 (ja) * 2012-01-30 2013-08-08 トヨタ自動車株式会社 車両用受電装置、給電設備、および電力伝送システム
JP2015171180A (ja) * 2014-03-05 2015-09-28 トヨタ自動車株式会社 車両
KR20160129041A (ko) * 2014-03-07 2016-11-08 도요타지도샤가부시키가이샤 차량용 전력 수수 제어 장치

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007195336A (ja) * 2006-01-19 2007-08-02 Toyota Motor Corp 車両の電源装置
JP2009278706A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Toyota Motor Corp 電動車両の充電装置
JP2010213499A (ja) * 2009-03-11 2010-09-24 Omron Corp 充電制御装置および方法、充電装置、並びに、プログラム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007195336A (ja) * 2006-01-19 2007-08-02 Toyota Motor Corp 車両の電源装置
JP2009278706A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Toyota Motor Corp 電動車両の充電装置
JP2010213499A (ja) * 2009-03-11 2010-09-24 Omron Corp 充電制御装置および方法、充電装置、並びに、プログラム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013114522A1 (ja) * 2012-01-30 2013-08-08 トヨタ自動車株式会社 車両用受電装置、給電設備、および電力伝送システム
JP2015171180A (ja) * 2014-03-05 2015-09-28 トヨタ自動車株式会社 車両
KR20160129041A (ko) * 2014-03-07 2016-11-08 도요타지도샤가부시키가이샤 차량용 전력 수수 제어 장치
KR101940387B1 (ko) 2014-03-07 2019-01-18 도요타지도샤가부시키가이샤 차량용 전력 수수 제어 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP5560877B2 (ja) 2014-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110190658B (zh) 使用牵引驱动部件的车载dc充电电路
JP6832751B2 (ja) 電荷移動管理方法および電荷移動装置
US8659182B2 (en) Power supply system and electric powered vehicle including power supply system, and method for controlling power supply system
CN108282081B (zh) 驱动单元、车辆和用于驱动单元的控制方法
US8937400B2 (en) Power supply apparatus for vehicle
AU2007340418B2 (en) Vehicle, vehicle control method and computer-readable recording medium bearing program for causing computer to execute the vehicle control method
US20070069673A1 (en) Power control apparatus, electrically powered vehicle and power control method of power system
JP2007143370A (ja) 充電装置、電動車両および充電システム
JP5234050B2 (ja) 車両用電源装置
JP2001037247A (ja) 電源装置、この電源装置を備えた機器およびモータ駆動装置並びに電動車輌
WO2011155014A1 (ja) 車両の電力制御装置および車両の電力制御方法
JP2019054673A (ja) 電源装置
JP5968697B2 (ja) 車両用電源装置
JP2009296844A (ja) 電動車両およびリレー溶着判定方法
JP5560877B2 (ja) 車両用充電装置
CN116438734A (zh) 交通工具电气系统
JP5402816B2 (ja) 車両用電源装置
JP5741385B2 (ja) バッテリの充電システム
JP5621633B2 (ja) 電源装置
JP5234051B2 (ja) 車両用電源装置
JP2012222982A (ja) 電気システム
JP2011234472A (ja) 車両用電源装置
JP6620769B2 (ja) 制御システム
CN105487562B (zh) 一种用于提升车辆加速瞬时动力性的系统及方法
JP2015202020A (ja) 電力装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120531

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131001

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140513

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140526

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5560877

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250