JP2011233243A - 電流測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池のセルの積層方向に流れる電流分布の測定精度の向上を図る。
【解決手段】隣り合うセル間に配置されて複数の導電部111が設けられた板状部材100a、各導電部111を流れる電流による磁束を検出する複数の磁気センサ116等を備え、各導電部111は、板状部材100aの一方に配置された第1導電部位112、板状部材100aの他方の第1導電部位112との対向位置に配置された第2導電部位、第1導電部位112、第2導電部位を接続する第3導電部位114を有する。磁気センサ116は、第1〜第3導電部位112〜114で囲まれて配置され、セルの積層方向に流れる電流の磁束を検出可能なように磁束検出方向が設定され、第1導電部位112、第2導電部位には、磁気センサ116に対向する部位に磁束検出方向と同方向に延びる第1スリット112aが形成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、燃料電池の内部を流れる電流分布を測定する電流測定装置に関する。
従来、電気エネルギを出力する複数のセルを積層配置して構成された燃料電池に適用されて、この燃料電池のセルの積層方向に流れる電流分布を測定する電流測定装置が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1の電流測定装置では、燃料電池の発電時に、セルのセル面(電極面)内の各測定位置に対応して設けられたホール素子から出力される電圧を測定し、測定した各出力電圧に基づいて、セルのセル面内の電流分布を測定する構成としている。
特開2004−152501号公報
ところで、燃料電池の発電時にセルの積層方向に流れる電流は、各セル間を通過する際に、セルの積層方向とは異なる方向、例えば、セルの面方向(電極面の方向)にも流れてしまう。
このため、特許文献1の電流測定装置を用いてセルの積層方向に沿って流れる電流を測定する場合、セルの面の方向に流れる電流による磁束が、セルの積層方向に流れる電流による磁束に重畳されて、当該磁束をホール素子にて検出してしまうことがある。この場合、ホール素子にてセルの積層方向に流れる電流による磁束の検出精度が悪化してしまう。
この結果、特許文献1の電流測定装置では、セルの面の方向に流れる電流の影響で、セルの積層方向に流れる電流分布を精度よく測定できない可能性がある。
本発明は上記点に鑑みて、燃料電池のセルの積層方向に流れる電流分布を測定する電流測定装置において、電流分布の測定精度の向上を図ることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、酸化剤ガスと燃料ガスとを電気化学反応させて電気エネルギを出力する複数のセル(10a)を積層配置して構成された燃料電池(10)に適用され、セル(10a)の積層方向に流れる電流分布を測定する電流測定装置であって、隣り合うセル(10a)の間に配置され、隣り合うセル(10a)のセル面内における複数の測定部位に対向する部位に複数の導電部(111)が設けられた板状部材(100a)と、複数の導電部(111)に対応して設けられ、複数の導電部(111)を流れる電流による磁束を検出する複数の磁気検出手段(116)と、複数の磁気検出手段(116)からの出力信号からセル(10a)の積層方向に流れる電流分布を演算処理する信号処理手段(51)と、を備え、板状部材(100a)は、複数の測定部位に対向する部位にセル(10a)の積層方向に貫通する貫通部(101)が形成されており、複数の導電部(111)は、板状部材(100a)の一方の板面上に配置されて隣り合うセル(10a)の一方に電気的に接触する第1導電部位(112)、板状部材(100a)の他方の板面における第1導電部位(112)と対向する位置に配置されて隣り合うセル(10a)の他方に電気的に接触する第2導電部位(113)、および貫通部(101)内に配置されて第1導電部位(112)および第2導電部位(113)を電気的に接続する第3導電部位(114)を有して構成され、磁気検出手段(116)は、板状部材(100a)における第1導電部位(112)、第2導電部位(113)、および第3導電部位(114)にて囲まれる位置に配置されると共に、セル(10a)の積層方向に流れる電流の磁束が検出可能なように磁束検出方向が設定されており、第1導電部位(112)および第2導電部位(113)それぞれには、少なくとも磁気検出手段(116)に対向する部位に磁束検出方向と同方向に延びる複数本の第1スリット(112a、113a)が形成されていることを特徴とする。
これによると、第1導電部位(112)および第2導電部位(113)における磁気検出手段(116)に対向する部位、すなわち、第1スリット(112a、113a)が形成された部位には、磁束検出方向と同方向に電流が流れる。
このため、第1スリット(112a、113a)が形成された部位を流れる電流による磁束の向きが磁気検出方向と直交する方向となる。つまり、第1導電部位(112)および第2導電部位(113)における磁気検出手段(116)に対向する部位を流れる電流による磁束は、磁気検出手段(116)にて検出され難くなる。
これにより、各磁気検出手段(116)にて、セル(10a)の積層方向に流れる電流による磁束を精度よく検出することができるので、電流分布の測定精度を向上させることが可能となる。
なお、本発明における「同方向」とは、完全に同一な方向となっていることのみを意味するものではなく、製造誤差、組付誤差によって微小に異なるものも「同方向」という用語の範囲内に含むものとする。
ここで、セル(10a)の積層方向に流れる電流が、第1、第2導電部位(112、113)ではなく、セル(10a)側の面(例えば、セパレータの一面)から、第3導電部位(114)に流れる場合、セル(10a)側の面を流れる電流による磁束が、セル(10a)の積層方向に流れる電流の磁束に重畳する虞がある。
そこで、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の電流測定装置において、導電部(111)には、第1導電部位(112)と第3導電部位(114)との接続箇所、および第2導電部位(113)と第3導電部位(114)との接続箇所に、セル(10a)と電気的に接触する接触面積を少なくするための第2スリット(115)が形成されていることを特徴とする。
これによれば、セル(10a)と第3導電部位(114)とが電気的に接触する接触面積が小さいので、セル(10a)の積層方向に流れる電流が、セル(10a)側の面よりも、第1導電部位(112)と第2導電部位(113)に流れ易くなる。つまり、セル(10a)側の面を介して第3導電部位(114)へと流れる電流が抑制されるので、セル(10a)側の面を流れる電流による磁束が、セル(10a)の積層方向に流れる電流の磁束に重畳してしまうことを抑制することができる。
これにより、各磁気検出手段(116)にて、セル(10a)の積層方向に流れる電流による磁束の検出精度の向上を図ることができる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の電流測定装置において、導電部(111)は、その電気抵抗がセル(10a)側の面の電気抵抗よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする。
これによれば、セル(10a)の積層方向に流れる電流が、セル(10a)側の面よりも、第1導電部位(112)と第2導電部位(113)に流れ易くなる。このため、セル(10a)の積層方向に流れる電流が、セル(10a)側の面を介して第3導電部位(114)に電流が流れてしまうことを効果的に抑制することができる。
これにより、セル(10a)側の面を流れる電流による磁束が、セル(10a)の積層方向に流れる電流の磁束に重畳してしまうことを抑制することができ、各磁気検出手段(116)にて、セル(10a)の積層方向に流れる電流による磁束の検出精度の向上を図ることができる。
また、請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電流測定装置において、磁気検出手段(116)と第1導電部位(112)との間、および磁気検出手段(116)と第2導電部位(113)との間を磁気的に遮断するための磁気シールド部材(118)を備えることを特徴とする。
これによれば、磁気シールド部材(118)にて、磁気検出手段(116)に対して作用する第1導電部位(112)および第2導電部位(113)側からの磁気ノイズを効果的に遮断することができる。
これにより、各磁気検出手段(116)にて、セル(10a)の積層方向に流れる電流による磁束の検出精度の向上を図ることができる。
具体的には、請求項5に記載の発明の如く、請求項4に記載の電流測定装置において、磁気シールド部材(118)としてパーマロイ材からなるものを採用してもよい。
また、請求項6に記載の如く、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電流測定装置において、磁気検出手段(116)として、磁気インピーダンス素子を有して構成されるものを採用してもよい。
ところで、第1導電部位(112)と当該第1導電部位(112)に接触するセル(10a)との接触状態が悪いと、第1導電部位(112)を流れる電流に偏りが生じ、第1導電部位(112)を流れる電流による磁束の向きがばらつく虞がある。これにより、セル(10a)の積層方向に流れる電流による磁束に、第1導電部位(112)を流れる電流による磁束が重畳されてしまう可能性がある。なお、第2導電部位(113)についても、第1導電部位(112)と同様の理由で、第2導電部位(113)を流れる電流による磁束が重畳されてしまう可能性がある。
そこで、請求項7に記載の発明では、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の電流測定装置において、第1導電部位(112)および第2導電部位(113)それぞれは、第1スリット(112a、113a)が形成された部位が、他の部位に比べてセル(10a)側に向かって膨出していることを特徴とする。
これによれば、板状部材(100a)を隣り合うセル(10a)に配置する際に、第1導電部位(112)および第2導電部位(113)における第1スリット(112a、113a)が形成された部位と当該各導電部位(112、113)に対向するセル(10a)との接触状態を向上させることができる。
これにより、各導電部位(112、113)を流れる電流に偏りが生じることを抑制することができ、セル(10a)の積層方向に流れる電流による磁束に、各導電部位(112、113)を流れる電流による磁束が重畳されてしまうことを抑制することができる。
この結果、磁気検出手段(116)が第1導電部位(112)および第2導電部位(113)を流れる電流の影響を受けることを抑制することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態に係る燃料電池システムの全体構成図である。 第1実施形態に係る燃料電池の斜視図である。 第1実施形態に係る板状部材の正面図である。 図3のA部の拡大図である。 図4のB−B断面を示す断面図である。 第1実施形態に係る導電部の斜視図である。 第1実施形態の磁気測定部での磁束検出を説明するための説明図である。 第1実施形態の磁気測定部の比較例を説明するための説明図である。 第2実施形態に係る磁気測定部を示す正面図である。 図9のC−C断面を示す断面図である。 第3実施形態に係る第1スリットが形成された部位の形状を説明するための説明図である。 他の実施形態に係る第1スリットの変形例を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1〜図8に基づいて説明する。図1は、本実施形態の電流測定装置100を適用した燃料電池システムの全体構成図である。この燃料電池システムは、電気自動車の一種である、いわゆる燃料電池車両に適用されており、車両走行用電動モータ等の電気負荷に電力を供給するものである。
まず、燃料電池システムは、図1に示すように、水素と酸素との電気化学反応を利用して電力を発生する燃料電池10を備えている。燃料電池10は、図示しない車両走行用電動モータや2次電池といった電気負荷に供給される電気エネルギを出力するもので、本実施形態では、固体高分子電解質型燃料電池を採用している。
より具体的には、燃料電池10は、基本単位となる燃料電池セル10a(以下、単にセル10aと記載する。)が複数個、電気的に直列に接続されて構成されたものである。換言すれば、燃料電池10は、複数のセル10aが積層配置されて構成されている。
各セル10aは、固体高分子からなる電解質膜の両側面に一対の電極が配置された膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)と、この膜電極接合体を狭持する一対のセパレータで構成されている。一対のセパレータは、カーボン材や導電性金属よりなる板状プレートからなる。つまり、燃料電池10の発電時には、セル面内をセル10aの積層方向に電流が流れると共に、セル10a(セパレータ)の面に沿って電流が流れる。
各セル10aでは、以下に示すように、水素と酸素とを電気化学反応させて、電気エネルギを出力する。
(負極側)H→2H+2e
(正極側)2H+1/2O+2e→H
さらに、燃料電池10から出力される電気エネルギは、燃料電池10全体として出力される電圧を検出する電圧センサ11、および、燃料電池10全体として出力される電流を検出する電流センサ12によって計測される。なお、電圧センサ11および電流センサ12の検出信号は、後述する制御装置50に入力されている。
また、燃料電池10の空気極(正極)側には、酸化剤ガスである空気(酸素)を燃料電池10に供給するための空気供給配管20a、並びに、燃料電池10にて電気化学反応を終えた余剰空気および空気極で生成された生成水を燃料電池10から外気へ排出するための空気排出配管20bが接続されている。
空気供給配管20aの最上流部には、大気中から吸入した空気を燃料電池10に圧送するための空気ポンプ21が設けられ、空気排出配管20bには、燃料電池10内の空気の圧力を調整するための空気調圧弁23が設けられている。なお、本実施形態では、空気ポンプ21および空気調圧弁23によって、所定の流量および圧力の空気を燃料電池10に供給する酸化剤ガス側のガス供給手段が構成される。
さらに、空気供給配管20aおよび空気排出配管20bには、空気調圧弁23から流出した空気の有する湿度(水蒸気)を空気ポンプ21から圧送された空気へ移動させるための加湿器22が設けられている。この加湿器22は、複数本の中空糸にて構成されており、燃料電池10へ供給される空気を加湿する機能を果たす。
燃料電池10の水素極(負極)側には、燃料ガスである水素を燃料電池10に供給するための水素供給配管30a、水素極側に溜まった生成水を微量な水素とともに燃料電池10から外気へ排出するための水素排出配管30bが接続されている。さらに、水素供給配管30aおよび水素排出配管30bは、水素循環配管30cを介して接続されている。
水素供給配管30aの最上流部には、高圧水素が充填された高圧水素タンク31が設けられ、水素供給配管30aにおける高圧水素タンク31と燃料電池10との間には、燃料電池10に供給される水素の圧力を調整する水素調圧弁32が設けられている。なお、本実施形態では、この水素調圧弁32によって、所定の圧力の水素を燃料電池10に供給する燃料ガス側のガス供給手段が構成される。
水素排出配管30bには、生成水を微量な水素とともに外気へ排出するために所定の時間間隔で開閉する電磁弁34が設けられている。なお、上述の電気化学反応では、水素極側において生成水は発生しないものの、水素極側には、酸素極側から各セル10aの電解質膜を透過した生成水が溜まるおそれがある。このため、本実施形態では、水素排出配管30bおよび電磁弁34を設けている。
水素循環配管30cは、水素供給配管30aの水素調圧弁32下流側と水素排出配管30bの電磁弁34上流側とを接続するように設けられており、これにより、燃料電池10から流出した未反応の水素を、燃料電池10に循環させて再供給している。さらに、水素循環配管30cには、水素流路30内で水素を循環させるための水素ポンプ33が配置されている。
ところで、燃料電池10は発電効率確保のために運転中一定温度(例えば80℃程度)に維持する必要がある。このため、燃料電池10には、燃料電池10を冷却するための冷却水回路40が接続されている。この冷却水回路40には、燃料電池10に冷却水(熱媒体)を循環させるウォータポンプ41、電動ファン42を備えたラジエータ(放熱器)43が設けられている。
さらに、冷却水回路40には、冷却水を、ラジエータ43を迂回するように流すバイパス流路44が設けられている。冷却水回路40とバイパス流路44との合流点には、バイパス流路44に流れる冷却水流量を調整するための流路切替弁45が設けられている。この流路切替弁45の弁開度が調整されることによって、冷却水回路40の冷却能力が調整される。
また、冷却水回路40の燃料電池10の出口側近傍には、燃料電池10から流出した冷却水の温度を検出する温度検出手段としての温度センサ46が設けられている。この温度センサ46により冷却水温度を検出することで、燃料電池10の温度を間接的に検出することができる。なお、この温度センサ46の検出信号も、制御装置50に入力される。
制御装置50は、入力信号に基づいて、燃料電池システムを構成する各種電気式アクチュエータの作動を制御するもので、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータとその周辺回路にて構成されている。
具体的には、制御装置50の入力側には、上述の電圧センサ11、電流センサ12および温度センサ46の検出信号等の他に、後述する電流測定装置100の信号処理回路(信号処理手段)51から出力される電流信号、および、車室内に設けられた車両起動スイッチ50aの操作信号等が入力される。なお、車両起動スイッチ50aは、空気ポンプ21、空気調圧弁23、水素調圧弁32等の作動開始信号を出力する開始信号出力手段の機能を兼ねる。
一方、出力側には、上述の空気ポンプ21、空気調圧弁23、水素調圧弁32、水素ポンプ33、電磁弁34、ウォータポンプ41、流路切替弁45等の各種電気式アクチュエータ等が接続されている。
次に、本実施形態の電流測定装置100の詳細について説明する。電流測定装置100は、後述する複数の磁気測定部110が設けられた板状部材100a、および複数の磁気測定部110の出力信号からセル10aの積層方向に流れる電流を演算処理して、電流信号を制御装置50へ出力する信号処理回路51を備えて構成されている。
まず、図2、図3により、板状部材100aについて説明する。ここで、図2は、燃料電池10の外観を示す斜視図であり、図3は板状部材100aをセル10aの積層方向から見た正面図である。
図2に示すように、板状部材100aは、複数枚設けられており、それぞれ隣り合うセル10a間に設けられている。また、図3に示すように、板状部材100aには、複数の磁気測定部110が一体的に構成されている。この板状部材100aは、絶縁基板で構成されている。
なお、板状部材100aは、対向する2辺(図3では、左右の両辺)の近傍には、それぞれ板状部材100aを貫通する貫通孔が3つ形成されている。これらの貫通孔は、セル10aを積層した際に、空気、水素および冷却水を流通させるためのマニホールドとして機能する。
さらに、両側の各マニホールドとの間には、複数の磁気測定部110が、直交する二方向にマトリクス(格子状)に配置されている。より具体的には、本実施形態の磁気測定部110は、図3に示すように、紙面上下方向に8個、紙面左右方向に8個のマトリクス状に配置されている。
つまり、本実施形態では、磁気測定部110が同一の隣り合うセル10a間に複数個配置されている。これにより、複数の磁気測定部110が板状部材100aの板面の全体に渡って配置されることになるので、本実施形態の電流測定装置100では、セル10aの面内における電流分布を測定可能となる。
次に、磁気測定部110について、図4〜図6に基づいて説明する。図4は、図3のA部の拡大図であり、図5は、図4のB−B断面を示す断面図であり、図6は、本実施形態に係る導電部111の斜視図である。
各磁気測定部110は、隣り合うセル10aの面内における測定部位に対向する部位に設けられた導電部111、および各導電部111に対応して設けられた磁気センサ116を有して構成されている。
導電部111は、セル10aのセパレータよりも抵抗値の低い(導電率の高い)一枚の金属箔(例えば、表面が金メッキ処理された銅箔)で構成されている。つまり、導電部111は、セパレータ(セル10a側の面)よりも電流が流れ易くなっている。
この導電部111は、隣り合うセル10aの一方のセル10aに電気的に接触する第1導電部位112、隣り合うセル10aの他方のセル10aに電気的に接触する第2導電部位113、および第1、第2導電部位112、113間を電気的に接続する第3導電部位114を有して構成されている。
第1導電部位112は、板状部材100aの一方の板面上(図5の紙面上方の板面)に配置され、第2導電部位113は、板状部材100aの他方の板面上(図5の紙面下方の板面)における第1導電部位112と対向する位置に配置されている。つまり、第1導電部位112と第2導電部位113とは、板状部材100aを挟んで互いに対向するように配置されている。
また、第3導電部位114は、板状部材100aに形成された貫通部である貫通孔101内(貫通部内)に配置されている。この第3導電部位114は、第1導電部位112および第2導電部位113よりも長手方向に直行する方向の幅寸法が小さくなっている(図6参照)。なお、貫通孔101は、板状部材100aをセル10aの積層方向に貫通している。従って、第3導電部位114は、セル10aの積層方向に延びるように配置されている。
そして、第1導電部位112、第2導電部位113、および第3導電部位114からなる導電部111は、図5に示すように、B−B断面(セル10aの積層方向の断面)が、略U字形状に構成されている。
また、板状部材100aに形成された凹部102内であって、第1導電部位112、第2導電部位113、および第3導電部位114にて囲まれる位置に磁気センサ116が配置されている。なお、凹部102の開口部は、絶縁材料で構成された絶縁体117にて閉鎖されている。
この磁気センサ116は、セル10aの積層方向に流れる電流による磁束を検出する磁気検出手段である。具体的には、本実施形態の磁気センサ116は、磁気インピーダンス素子(MI素子)を有して構成されている。
磁気センサ116の磁気検出方向は、セル10aの積層方向に流れる電流による磁束を検出可能なように設定されている。すなわち、磁気センサ116には、セル10aの積層方向に流れる電流による磁束が鎖交する磁束検出面を有している。より具体的には、本実施形態の磁気センサ116の磁気検出方向は、図4における紙面垂直方向に流れる電流の磁束を検出可能なように、図中矢印で示す方向(図5における紙面垂直方向)に設定されている。なお、磁気センサ116としては、一軸方向のみの磁束を検出可能なものを採用している。
ここで、燃料電池10の発電時にセル10aの積層方向に流れる電流は、セル10a間を通過する際に、セル10aの積層方向とは異なるセル10aの面の方向(セパレータの面方向)にも流れてしまう。これによって、セル10aの面の方向に流れる電流による磁束が、セル10aの積層方向に流れる電流による磁束に重畳され、当該磁束を磁気センサ116にて検出してしまう可能性がある。
そこで、本実施形態では、第1導電部位112および第2導電部位113における磁気センサ116に対向する部位に、磁気センサ116の磁気検出方向と同方向に延びる複数本の第1スリット112a、113aを形成している。換言すれば、第1導電部位112および第2導電部位113における磁気センサ116に対向する部位には、第1スリット112a、113a間に第1磁気センサ116の磁気検出方向と同方向に延びる電流経路112b、113bが形成されている。
このため、第1導電部位112および第2導電部位113における磁気センサ116に対向する部位には、磁気センサ116の磁束検出方向と同方向に電流が流れることとなる。これにより、第1導電部位112および第2導電部位113における磁気センサ116に対向する部位を流れる電流による磁束は、磁気センサ116にて検出され難くなる。
なお、本実施形態では、第1スリット112a、113aを第1導電部位112および第2導電部位113の長手方向に直交する方向に延びる長方形状としている。
また、本実施形態では、第1導電部位112と第3導電部位114との間の折れ曲がり部(接続箇所)、および第2導電部位113と第3導電部位114との間の折れ曲がり部(接続箇所)に、セル10aと電気的に接触する接触面積を少なくするための第2スリット115が形成されている。この第2スリット115は、図6に示すように、第1導電部位112と第3導電部位114との間の折れ曲がり部、および第2導電部位113と第3導電部位114との間の折れ曲がり部の折れ線方向に沿って延びるように形成されている。なお、本実施形態では、第2スリット115についても、第1スリット112a、113aと同様に、長方形状としている。
次に、上記構成に係る電流測定装置100による電流測定方法について図7、図8に基づいて説明する。図7は、本実施形態の磁気検出部での磁束検出を説明するための説明図であり、図8は、本実施形態の磁気検出部の比較例を説明するための説明図である。なお、図8で示す導電部111は、図7で示す導電部111に対して、第1導電部112および第2導電部位113に第1スリット112a、113aが形成されていない点が主に異なっている。
燃料電池10での発電が開始されると、電流測定装置100の各磁気測定部110には、電流流れ方向上流側のセル10a→第1導電部位112→第3導電部位114→第2導電部位113→電流流れ方向下流側のセル10aに電流が流れる。
このとき、図7に示すように、第1導電部位112における磁気センサ116と対向しない部位では、第3導電部位114に向かって電流が流れる(図7の第1導電部位112中に示す白抜き矢印参照)。
また、第1導電部位112における磁気センサ116と対向する部位では、図7における符号Xで示すように紙面垂直方向(紙面奥側から手前側に向かう方向)に電流が流れる。
ここで、第1導電部位112における磁気センサ116に対向する部位には、磁気センサ116の磁界検出方向(図7の紙面垂直方向)と同方向に電流が流れるので、当該電流による磁束の向きが磁気検出方向と直交する方向となる。
このため、磁気センサ116の磁気検出面には、第1導電部位112における磁気センサ116に対向する部位を流れる電流による磁束が鎖交せず、当該磁束による磁気センサ116の出力信号への影響が抑制される。
一方、図8の比較例で示すように、第1導電部位112´に第1スリットが形成されていない構成では、第1導電部位112´を流れる電流は、第3導電部位114´に向かって流れる(図8の第1導電部位112´中に示す白抜き矢印参照)。
そして、第1導電部位112´を流れる電流による磁束の向きは、図8の破線矢印Y´で示す方向となり、磁気センサ116´の磁気検出面を鎖交することとなる。つまり、第1導電部位112´を流れる電流による磁束が、磁気センサ116´の検出信号に影響する。
図7に戻り、第3導電部位114を流れる電流は、セル10aの積層方向に沿って流れる。このとき、第3導電部位114を流れる電流による磁束の向きは、破線矢印Zで示す方向となり、磁気センサ116の磁気検出面を鎖交する。つまり、第3導電部位114を流れる電流による磁束が、磁気センサ116にて検出される。この点は、図8に示す比較例についても同様である(図8中の破線矢印Z´参照)。
そして、第3導電部位114から第2導電部位113へと電流が流れる。なお、図7で示す第2導電部位113については、第1導電部位112と同様に、磁気センサ116の磁気検出面に、第3導電部位114における磁気センサ116に対向する部位を流れる電流による磁束が鎖交せず、当該磁束による磁気センサ116の出力信号への影響が抑制される。
各磁気センサ116からの出力信号に基づいて、信号処理回路51でセル10aの積層方向に流れる電流が演算され、演算結果である電流信号が制御装置50へ出力される。
以上説明した本実施形態の電流測定装置100では、上記方法にて、セル10aの積層方向に流れる電流分布を検出するので、電流分布の測定精度を向上させることが可能となる。
つまり、第1導電部位112および第2導電部位113における磁気センサ116に対向する部位に磁気センサ116の磁気検出方向と同方向に延びる第1スリット112a、113aを形成しているので、第1導電部位112および第2導電部位113における磁気センサ116に対向する部位を流れる電流による磁束は、磁気センサ116にて検出され難くなる。
これにより、各磁気センサ116にて、セル10aの積層方向に流れる電流による磁束を精度よく検出することができるので、電流分布の測定精度を向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、導電部111における第1導電部位112と第3導電部位114との接続箇所、および第2導電部位113と第3導電部位114との接続箇所に、セル10aと電気的に接触する接触面積を少なくするための第2スリット115を形成している。
これによると、セル10aの積層方向に流れる電流が、セル側の面よりも、第1導電部位112と第2導電部位113に流れ易くなる。つまり、セル側の面を介して第3導電部位114へと流れる電流が抑制されるので、セル側の面を流れる電流による磁束が、セル10aの積層方向に流れる電流の磁束に重畳してしまうことを抑制することができる。
この結果、各磁気センサ116にて、セル10aの積層方向に流れる電流による磁束の検出精度の向上を図ることができる。
さらに、本実施形態では、導電部111の電気抵抗をセル側の面(セパレータ)の電気抵抗よりも小さくなるように構成しているので、セル10aの積層方向に流れる電流が、セル側の面よりも、第1導電部位112や第2導電部位113側に流れ易くなる。このため、セル10a側の面を介して第3導電部位114に電流が流れることを効果的に抑制することができる。
この結果、各磁気センサ116にて、セル10aの積層方向に流れる電流による磁束の検出精度の更なる向上を図ることができる。
さらにまた、本実施形態では、第1、第2導電部位112、113よりも第3導電部位114の長手方向の幅寸法を小さくしているので、第3導電部位114を流れる電流による磁束の磁束密度を高密度となり、磁気センサ116の検出精度の向上を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図9、図10に基づいて説明する。ここで、図9は、本実施形態に係る電流測定部を示す正面図であり、図10は、図9のC−C断面図である。なお、図9は、第1実施形態の図4に対応している。
本実施形態では、第1実施形態の構成に対して、磁気測定部110の構成に磁気シールド部材118を追加している点が異なっている。
図9、図10に示すように、本実施形態の磁気測定部110は、第1導電部位112と磁気センサ116との間、および第2導電部位113と磁気センサ116との間に、外部からの磁気ノイズを磁気的に遮断するための磁気シールド部材118が配置されている。
この磁気シールド部材118は、パーマロイ材等の高透磁率材からなり、第1導電部位112、第2導電部位113、および磁気センサ116に対して絶縁体117等の絶縁部材を介してセル10aの積層方向に対向するように配置されている。
また、磁気シールド部材118は、図9に示すように、第1導電部位112および第2導電部位113における第1スリット112a、113aが形成された部位と、磁気センサ116との間の磁気を遮断可能な大きさとしている。
これによれば、磁気シールド部材118にて、磁気センサ116に対して作用する第1導電部位112および第2導電部位113からの磁気ノイズを遮断することができるので、各磁気センサ116にて、セル10aの積層方向に流れる電流による磁束の検出精度の向上を図ることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図11に基づいて説明する。図11は、本実施形態の第1スリット112a、113aが形成された部位の形状を説明する説明図である。
本実施形態では、第1、第2実施形態に対して、第1スリット112a、113aが形成された部位の形状が異なっている。
本実施形態では、図11の右側に示すように、第1導電部位112の第1スリット112aが形成された部位を、第1導電部位112における他の部位に比べて、対向するセル10a側に向かって膨出(隆起)させている。具体的には、第1導電部位112における各第1スリット112a間の電流経路112bを、対向するセル10a側に向かって膨出(隆起)した形状としている。
また、図示しないが、第2導電部位113についても第1導電部位112と同様に、第1スリット113aが形成された部位を第2導電部位113における他の部位に比べて、対向するセル10a側に向かって膨出(隆起)させている。
なお、これら第1、第2導電部位112、113における第1スリット112a、113aが形成された部位の加工は、第1スリット112a、113aのプレス等による抜き加工時と同時に行えばよい。
これによれば、板状部材100aを隣り合うセル10a間に配置した際に、第1導電部位112および第2導電部位113における第1スリット112a、113aが形成された部位と各導電部位112、113に対向するセル10aとの接触状態を向上させることができる。このため、各導電部位112、113を流れる電流に偏りが生じることを抑制することができ、セル10aの積層方向に流れる電流による磁束に、各導電部位112、113を流れる電流による磁束が重畳されてしまうことを抑制することができる。つまり、磁気センサ116が第1導電部位112および第2導電部位113を流れる電流の影響を受けることを抑制することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。例えば、以下のように種々変形可能である。
(1)上記実施形態では、第1スリット112a、113aを第1導電部位112および第2導電部位113における磁気センサ116と対向する部位に設ける構成としているが、これに限定されない。例えば、図12(a)に示すように、第1導電部位112および第2導電部位113の全域に第1スリット112a、113aを形成してもよい。
(2)上記実施形態では、第1スリット112a、113aおよび第2スリット115を長方形状としているが、これに限定されない。例えば、図12(b)に示すように、第第1スリット112a、113aおよび第2スリット115の形状をコの字形状としてもよい。
(3)上記実施形態では、第1スリット112a、112bを第1導電部位112および第2導電部位113の長手方向に直交する方向に延びる形状としているが、これに限定されない。第1スリット112a、112bは、磁気センサ116の磁気検出方向と同方向に延びるスリットであれば、例えば、図12(c)に示すように、第1導電部位112および第2導電部位113の長手方向に傾斜した方向に延びる形状としてもよい。
(4)上記各実施形態では、導電部111をセル10aよりも抵抗値の低い(導電率の高い)金属箔にて構成しているが、これに限定されない。導電部111としては、セル10aのセパレータよりも電気抵抗が小さい構成であれば、例えば、セパレータと同様の材料にて構成してもよい。
(5)上記各実施形態では、第1導電部位112と第3導電部位114との接触箇所、および第2導電部位113と第3導電部位114との接触箇所を、セル10aの積層方向に対して傾斜させているが、これに限定されない。例えば、第1導電部位112と第3導電部位114との接触箇所、および第2導電部位113と第3導電部位114との接触箇所がセル10aの積層方向に並行となるようにしてもよい。この場合には、導電部111の断面が略コの字形状となる。
(6)上記各実施形態では、磁気センサ116として磁気インピーダンス素子(MI素子)を有するものを採用しているが、これに限定されない。例えば、ホール素子、MR素子、フラックスゲートを有するものを採用してもよい。
(7)上記各実施形態では、磁気測定部110をマトリクス状に配置しているが、これに限定されず、例えば、セル10aの面内における空気の入口部付近や水素の出口部付近等といった所望の箇所に配置してもよい。
(8)上記各実施形態では、本発明の燃料電池システムを電気自動車に適用した例を説明したが、これに限定されず、船舶及びポータブル発電器等の移動体に適用してもよい。
10 燃料電池
10a セル
100a 板状部材
110 磁気検出部
111 導電部
112 第1導電部位
112a 第1スリット
113 第2導電部位
113a 第1スリット
114 第3導電部位
115 第2スリット
116 磁気センサ(磁気検出手段)
118 磁気シールド部材

Claims (7)

  1. 酸化剤ガスと燃料ガスとを電気化学反応させて電気エネルギを出力する複数のセル(10a)を積層配置して構成された燃料電池(10)に適用され、前記セル(10a)の積層方向に流れる電流分布を測定する電流測定装置であって、
    隣り合う前記セル(10a)の間に配置され、前記隣り合うセル(10a)のセル面内における複数の測定部位に対向する部位に複数の導電部(111)が設けられた板状部材(100a)と、
    前記複数の導電部(111)に対応して設けられ、前記複数の導電部(111)を流れる電流による磁束を検出する複数の磁気検出手段(116)と、
    前記複数の磁気検出手段(116)からの出力信号から前記セル(10a)の積層方向に流れる電流分布を演算処理する信号処理手段(51)と、を備え、
    前記板状部材(100a)は、前記複数の測定部位に対向する部位に前記セル(10a)の積層方向に貫通する貫通部(101)が形成されており、
    前記複数の導電部(111)は、前記板状部材(100a)の一方の板面上に配置されて前記隣り合うセル(10a)の一方に電気的に接触する第1導電部位(112)、前記板状部材(100a)の他方の板面における前記第1導電部位(112)と対向する位置に配置されて前記隣り合うセル(10a)の他方に電気的に接触する第2導電部位(113)、および前記貫通部(101)内に配置されて前記第1導電部位(112)および前記第2導電部位(113)を電気的に接続する第3導電部位(114)を有して構成され、
    前記磁気検出手段(116)は、前記板状部材(100a)における前記第1導電部位(112)、前記第2導電部位(113)、および前記第3導電部位(114)にて囲まれる位置に配置されると共に、前記セル(10a)の積層方向に流れる電流の磁束を検出可能なように磁束検出方向が設定されており、
    前記第1導電部位(112)および前記第2導電部位(113)それぞれには、少なくとも前記磁気検出手段(116)に対向する部位に前記磁束検出方向と同方向に延びる複数本の第1スリット(112a、113a)が形成されていることを特徴とする電流測定装置。
  2. 前記導電部(111)には、前記第1導電部位(112)と前記第3導電部位(114)との接続箇所、および第2導電部位(113)と前記第3導電部位(114)との接続箇所に、前記セル(10a)と電気的に接触する接触面積を少なくするための第2スリット(115)が形成されていることを特徴とする電流測定装置。
  3. 前記導電部(111)は、その電気抵抗が前記セル(10a)側の面の電気抵抗よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電流測定装置。
  4. 前記磁気検出手段(116)と前記第1導電部位(112)との間、および前記磁気検出手段(116)と前記第2導電部位(113)との間を磁気的に遮断するための磁気シールド部材(118)を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電流測定装置。
  5. 前記磁気シールド部材(118)は、パーマロイ材からなることを特徴とする請求項4に記載の電流測定装置。
  6. 前記磁気検出手段(116)は、磁気インピーダンス素子を有して構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電流測定装置。
  7. 前記第1導電部位(112)および前記第2導電部位(113)それぞれは、前記第1スリット(112a、113a)が形成された部位が、他の部位に比べて前記セル(10a)側に向かって膨出していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の電流測定装置。
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