JP2017033664A - 電流測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電流測定装置の電流測定精度を向上させる。【解決手段】電流測定部2aは、第1電極211と第2電極212の間に配置された絶縁層201、202、203を有する。各絶縁層201、202、203には、抵抗体形成用のビアホール201a、202a、203aが形成されている。これらのビアホール201a、202a、203aのそれぞれに抵抗部材221a、222a、223aが埋め込まれている。抵抗部材221a、222a、223aによって、第1、第2電極211、212に接続された抵抗体220が構成される。このような電流測定部2aにおいて、ビアホール201a、202a、203aのそれぞれの開口形状を、第1方向での第1開口幅の方が第1方向に直交する第2方向での第2開口幅よりも長い長尺形状とする。【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池の内部を流れる電流を測定する電流測定装置に関するものである。
この電流測定装置として、シャント式の電流測定装置が特許文献1に記載されている。特許文献1の電流測定装置は、燃料電池の隣り合うセルの間に配置される電流測定部を備えている。電流測定部は、隣り合うセルの一方と接する平板状の第1電極と、隣り合うセルの他方と接する平板状の第2電極と、第1、第2電極の間に位置し、第1、第2電極と電気的に接続された抵抗体を有している。この電流測定装置では、抵抗体の両端部の電位差と、抵抗体の抵抗値とに基づいて、隣り合うセルの一方から他方に向けて電流測定部を通過する電流を検出する。
特開2012−113884号公報
ところで、本発明者らは、シャント式の電流測定装置に用いられる電流測定部として、図6〜8に示す構造のものを検討した。以下では、これを検討例の電流測定部と呼ぶ。なお、図6〜8では、後述する実施形態の電流測定部と同じ構成部に同じ符号を付している。
図6、7に示すように、検討例の電流測定部J2aは、第1電極211と第2電極212の間に配置された絶縁層201、202、203を有している。この電流測定部では、抵抗体J220は、絶縁層201、202、203のそれぞれの両面を貫通して形成された貫通孔J201a、J202a、J203aに埋め込まれた抵抗部材J221a、J222a、J223aによって構成されている。
図8に示すように、検討例の電流測定部J2aでは、抵抗体形成用の貫通孔として、複数(図8では4つ)の貫通孔J201aを絶縁層201に形成している。そして、1つの貫通孔J201aの開口形状は、直径がRaの真円形状、すなわち、第1方向の第1開口幅L1と第1方向に直交する第2方向の第2開口幅L2が同じ形状である(L1=L2=Ra)。このため、1つの貫通孔J201aに埋め込まれた抵抗部材J222aは、円柱形状である。なお、絶縁層202、203の貫通孔J202a、J203aおよび抵抗部材J222a、J223aについても同様である。
ここで、検討例の電流測定部J2aと異なり、抵抗体を絶縁層の表面上に形成する場合、抵抗体の抵抗値を、燃料電池の内部を流れる電流の測定に必要な大きさとするためには、抵抗体を厚くする必要がある。このため、電流測定部が、厚くなってしまう。
これに対して、検討例の電流測定部J2aによれば、絶縁層201〜203の内部に抵抗体(すなわち、抵抗部材J221a〜J223a)を形成するので、絶縁層の積層数が同じであって絶縁層の表面上に抵抗体を形成する場合と比較して、電流測定部J2aの薄型化が可能となる。
しかし、検討例の電流測定部J2aを用いた場合では、下記の理由により、電流測定の精度向上が必要であることがわかった。
第1の理由は、1つの貫通孔J201a〜J203aに埋め込まれた抵抗部材J222a〜J223aの抵抗値に製造ばらつきが生じ、この製造ばらつきによる抵抗体J220の抵抗値のばらつきが大きいことである。
第2の理由は、電流測定部J2aとセルとの接触抵抗のばらつきが大きいことである。これは、検討例の電流測定部J2aは、第1、第2電極211、212の表面に垂直な方向からみたときに、各絶縁層201、202、203の抵抗部材J221a、J222a、J223aのそれぞれが重複する位置に配置されている。すなわち、図6、7に示すように、各抵抗部材J221a、J222a、J223aは、第1、第2電極211、212に垂直な方向で一直線状に連なっている。各抵抗部材J221a、J222a、J223aは、各絶縁層201、202、203よりも剛性が高いため、隣り合うセルの間に測定板2を挟み込んで加圧したときに、各抵抗部材J221a、J222a、J223aが出っ張り、第1、第2電極211、212の表面211a、212aに凹凸が生じてしまう。このため、第1、第2電極211、212の表面211a、212aのそれぞれと対向するセルの表面との間に隙間が生じる。これにより、接触抵抗のばらつきが大きくなってしまう。
本発明は上記点に鑑みて、検討例の電流測定部J2aを用いた場合と比較して、電流測定精度の向上が可能な電流測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
複数のセル(10a)が積層された燃料電池(10)の内部を流れる電流を測定する電流測定部(2a)であって、 平板状の第1電極(211)と、第1電極に対向して配置された平板状の第2電極(212)と、第1、第2電極の間に配置され、第1、第2電極と電気的に接続された抵抗体(220、L220、M220)とを有し、第1、第2電極の少なくとも一方がセルに接触する電流測定部と、
第1、第2電極の間の電位差と、第1、第2電極の間の電流経路の抵抗値とに基づいて、第1、第2電極の間を流れる電流を検出する電流検出手段(3、4)とを備え、
電流測定部は、第1、第2電極の間に配置された絶縁層(201、202、203)を有し、
抵抗体は、絶縁層の両面を貫通して形成された貫通孔(201a、202a、203a)に埋め込まれた抵抗部材(221a、222a、223a)によって構成されており、
貫通孔の開口形状は、第1方向での第1開口幅(L1)の方が第1方向に直交する第2方向での第2開口幅(L2)よりも長い長尺形状であることを特徴としている。
ここで、貫通孔の加工の際に生じる寸法誤差が同じ場合、貫通孔の開口幅が長い方が、開口幅が短い場合と比較して、開口幅の設計寸法に対する実寸法の誤差が占める割合が小さくなる。
したがって、本発明では、検討例の電流測定部における1つの貫通孔の開口幅よりも貫通孔の第1開口幅を大きくすることで、検討例の電流測定部と比較して、第1開口幅の設計寸法に対する実寸法の誤差が占める割合を小さくできる。このため、製造ばらつきによる抵抗体の抵抗値のばらつきを低減できる。
よって、本発明によれば、検討例の電流測定部を用いた電流測定装置と比較して、電流測定精度を向上できる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、
絶縁層は、第1電極が表面に形成された第1電極側絶縁層(201)と、第2電極が表面に形成された第2電極側絶縁層(202、203)とを含み、
抵抗部材は、第1電極側絶縁層の両面を貫通する貫通孔(201a)に埋め込まれ、第1電極と接続された第1電極側抵抗部材(221a)と、第2電極側絶縁層の両面を貫通する貫通孔(202a、203a)に埋め込まれ、第2電極に接続された第2電極側抵抗部材(222a、223a)とを含み、
第1、第2電極側抵抗部材は、第1、第2電極の表面に平行な方向で互いに離間して配置されるとともに、第1電極側絶縁層と第2電極側絶縁層の間に形成された導体層(K233、M233)を介して互いに接続されており、
電流測定部は、第1電極の表面に設けられる第1凹部(241)と、第2電極の表面に設けられる第2凹部(242)の少なくとも一方を有し、
第1凹部は、第1電極の表面に垂直な方向で、第2電極側抵抗部材を第1電極の表面に投影したときに、第1電極の表面に投影された第2電極側抵抗部材の領域(R1)と重複する位置に設けられ、
第2凹部は、第2電極の表面に垂直な方向で、第1電極側抵抗部材を第2電極の表面に投影したときに、第2電極の表面に投影された第1電極側抵抗部材の領域(R2)と重複する位置に設けられることを特徴としている。
これによれば、第1電極の表面に第1凹部を有する場合では、電流測定部が第2電極側から圧力を受けたときに、電流測定部のうち第2電極側抵抗部材が形成された部位を、第1電極側にたわませることができる。これにより、第2電極とセルを接触させたときに、第2電極が受ける面圧を均一に近づけることができる。
同様に、第2電極の表面に第2凹部を有する場合では、電流測定部が第1電極側から圧力を受けたときに、電流測定部のうち第1電極側抵抗部材が形成された部位を、第2電極側にたわませることができる。これにより、第1電極とセルを接触させたときに、第1電極が受ける面圧を均一に近づけることができる。
このため、第1電極および第2電極をセルに接触させたときに生じる接触抵抗のばらつきを低減できる。よって、本発明によれば、検討例の電流測定部を用いた電流測定装置と比較して、電流測定精度を向上できる。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、
導体層(M233)は、第1電極側抵抗部材と接続する第1接続領域(M1)と、第2電極側抵抗部材と接続する第2接続領域(M2)とを有し、第1接続領域と第2接続領域とに挟まれる領域の少なくとも一部を導体層の非形成領域(M3)としていることを特徴としている。
これによれば、第1接続領域と第2接続領域とに挟まれる領域の少なくとも一部を導体層の非形成領域とすることで、第1接続領域と第2接続領域とに挟まれる領域の全域を導体層の形成領域とする場合と比較して、導体層の抵抗値を増大できる。このため、抵抗体と導体層を含めた第1電極と第2電極との間の電流経路全体の抵抗値を増大できる。
ここで、抵抗体の抵抗値の誤差の大きさが同じ条件で比較すると、電流経路全体の抵抗値が大きいほど、電流経路全体の抵抗値に対する抵抗体の抵抗値の誤差が占める割合が小さくなる。
このため、本発明によれば、抵抗体の抵抗値を変更せずに、電流経路全体の抵抗値を増大させることで、電流経路全体の抵抗値のばらつきを低減できる。よって、本発明によれば、検討例の電流測定部を用いた電流測定装置と比較して、電流測定精度を向上できる。
請求項4に記載の発明では、複数のセル(10a)が積層された燃料電池(10)の内部を流れる電流を測定する電流測定部(2a)であって、 平板状の第1電極(211)と、第1電極に対向して配置された平板状の第2電極(212)と、第1、第2電極の間に配置され、第1、第2電極と電気的に接続された抵抗体(K220、L220、M220)とを有し、第1、第2電極の少なくとも一方がセルに接触する電流測定部と、
第1、第2電極の間の電位差と、第1、第2電極の間の電流経路の抵抗値とに基づいて、第1、第2電極の間を流れる電流を検出する電流検出手段(3、4)とを備え、
電流測定部は、第1電極が表面に形成された第1電極側絶縁層(201)と、第2電極が表面に形成された第2電極側絶縁層(202、203)とを有し、
抵抗体は、第1電極側絶縁層の両面を貫通する第1貫通孔(201a、J201a)に埋め込まれ、第1電極と接続された第1電極側抵抗部材(221a、J221a)と、第2電極側絶縁層の両面を貫通する第2貫通孔(202a、203a、J202a、J203a)に埋め込まれ、第2電極に接続された第2電極側抵抗部材(222a、223a、J222a、J223a)とを有して構成され、
第1、第2電極側抵抗部材は、第1、第2電極の表面に平行な方向で互いに離間して配置されるとともに、第1電極側絶縁層と第2電極側絶縁層の間に形成された導体層(K233、M233)を介して互いに接続されており、
電流測定部は、第1電極の表面に設けられる第1凹部(241)と、第2電極の表面に設けられる第2凹部(242)の少なくとも一方を有し、
第1凹部は、第1電極の表面に垂直な方向で、第2電極側抵抗部材を第1電極の表面に投影したときに、第1電極の表面に投影された第2電極側抵抗部材の領域(R1)と重複する位置に設けられ、
第2凹部は、第2電極の表面に垂直な方向で、第1電極側抵抗部材を第2電極の表面に投影したときに、第2電極の表面に投影された第1電極側抵抗部材の領域(R2)と重複する位置に設けられることを特徴としている。
これによれば、請求項2に記載の発明と同様の効果を奏する。
請求項5に記載の発明では、
複数のセル(10a)が積層された燃料電池(10)の内部を流れる電流を測定する電流測定部(2a)であって、平板状の第1電極(211)と、第1電極に対向して配置された平板状の第2電極(212)と、第1、第2電極の間に配置され、第1、第2電極と電気的に接続された抵抗体(M220、N220)とを有し、第1、第2電極の少なくとも一方がセルに接触する電流測定部と、
第1、第2電極の間の電位差と、第1、第2電極の間の電流経路の抵抗値とに基づいて、第1、第2電極の間を流れる電流を検出する電流検出手段(3、4)とを備え、
電流測定部は、第1電極が表面に形成された第1電極側絶縁層(201)と、第2電極が表面に形成された第2電極側絶縁層(202、203)とを有し、
抵抗体は、第1電極側絶縁層の両面を貫通する第1貫通孔(201a、J201a)に埋め込まれ、第1電極と接続された第1電極側抵抗部材(221a、J221a)と、第2電極側絶縁層の両面を貫通する第2貫通孔(202a、203a、J202a、J203a)に埋め込まれ、第2電極に接続された第2電極側抵抗部材(222a、223a、J222a、J223a)とを有して構成され、
第1、第2電極側抵抗部材は、第1、第2電極の表面に平行な方向で互いに離間して配置されるとともに、第1電極側絶縁層と第2電極側絶縁層の間に形成された導体層(M233)を介して互いに接続されており、
導体層は、第1電極側抵抗部材と接続する第1接続領域(M1)と、第2電極側抵抗部材と接続する第2接続領域(M2)とを有し、第1接続領域と第2接続領域とに挟まれる領域の少なくとも一部を導体層の非形成領域(M3)としていることを特徴としている。
これによれば、請求項3に記載の発明と同様の効果を奏する。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態における燃料電池システムの全体構成図である。 第1実施形態における電流測定装置1の構成図である。 図2中の1つの電流測定部2aの断面図であり、図4中のA−A線矢視断面図である。 図3に示す電流測定部2aの分解斜視図である。 図3中の第1絶縁層201の上面図である。 検討例の電流測定部J2aの断面図であり、図7中のB−B線矢視断面図である。 図6に示す電流測定部J2aの分解斜視図である。 図6中の第1絶縁層201の上面図である。 第1〜第4実施形態の電流測定部のそれぞれにおける抵抗ばらつきの割合を示す図である。 第2実施形態の電流測定部2aの断面図であり、図11中のC−C線矢視断面図である。 図10に示す電流測定部2aの分解斜視図である。 第3実施形態の電流測定部2aの断面図であり、図13中のD−D線矢視断面図である。 図12に示す電流測定部2aの分解斜視図である。 第4実施形態の電流測定部2aの断面図であり、図15中のE−E線矢視断面図である。 図14に示す電流測定部2aの分解斜視図である。 図14中の導体パターンM233の平面図である。 第3実施形態における導体パターンK233の平面図である。 第5実施形態の電流測定部2aの断面図であり、図18中のF−F線矢視断面図である。 図18に示す電流測定部2aの分解斜視図である。 他の実施形態における導体パターンの平面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
まず、図1に示す本実施形態の電流測定装置を適用した燃料電池システムについて説明する。この燃料電池システムは、電気自動車の一種である、いわゆる燃料電池車両に適用されており、車両走行用電動モータ等の電気負荷に電力を供給するものである。
図1に示すように、燃料電池システムは、水素と酸素との電気化学反応を利用して電力を発生する燃料電池10を備えている。燃料電池10は、図示しない車両走行用電動モータ、二次電池、車両用各種補機類等の電気負荷に供給される電気エネルギを出力するもので、本実施形態では、固体高分子電解質型燃料電池を採用している。
より具体的には、燃料電池10は、基本単位となる燃料電池セル10a(以下、単にセル10aと記載する。)が複数個、電気的に直列に接続されて構成されたものである。各セル10aでは、以下に示すように、水素と酸素とを電気化学反応させて、電気エネルギを出力する。
(負極側)H→2H+2e
(正極側)2H+1/2O+2e→H
この燃料電池10は、図示しないDC−DCコンバータを介して二次電池に電気的に接続されている。DC−DCコンバータは、燃料電池10から二次電池あるいは二次電池から燃料電池10への電力の流れを制御するもので、電圧の大きさに関わらず双方向に電力のやり取りが可能となっている。
さらに、燃料電池10から出力される電気エネルギは、燃料電池10の各セル10aから出力される電圧を検出するセルモニタ11、および、燃料電池10全体として出力される電流を検出する電流センサ12によって計測される。なお、セルモニタ11および電流センサ12の検出信号は、後述する制御装置50に入力されている。
また、燃料電池10の空気極(正極)側には、酸化剤ガスである空気(酸素)を燃料電池10に供給するための空気供給配管20a、並びに、燃料電池10にて電気化学反応を終えた余剰空気および空気極で生成された生成水を燃料電池10から外気へ排出するための空気排出配管20bが接続されている。
空気供給配管20aの最上流部には、大気中から吸入した空気を燃料電池10に圧送するための空気ポンプ21が設けられ、空気排出配管20bには、燃料電池10内の空気の圧力を調整するための空気調圧弁23が設けられている。
さらに、空気供給配管20aおよび空気排出配管20bには、空気調圧弁23から流出した空気の有する湿度(水蒸気)を空気ポンプ21から圧送された空気へ移動させるための加湿器22が設けられている。この加湿器22は、燃料電池10へ供給される空気を加湿する機能を果たす。
燃料電池10の水素極(負極)側には、燃料ガスである水素を燃料電池10に供給するための水素供給配管30a、水素極側に溜まった生成水を微量な水素とともに燃料電池10から外気へ排出するための水素排出配管30bが接続されている。さらに、水素供給配管30aおよび水素排出配管30bは、水素循環配管30cを介して接続されている。
水素供給配管30aの最上流部には、高圧水素が充填された高圧水素タンク31が設けられ、水素供給配管30aにおける高圧水素タンク31と燃料電池10との間には、燃料電池10に供給される水素の圧力を調整する水素調圧弁32が設けられている。
水素排出配管30bには、生成水を微量な水素とともに外気へ排出するために所定の時間間隔で開閉する電磁弁34が設けられている。なお、上述の電気化学反応では、水素極側において生成水は発生しないものの、水素極側には、酸素極側から各セル10aの電解質膜を透過した生成水が溜まるおそれがある。そこで、本実施形態では、水素排出配管30bおよび電磁弁34を設けている。
水素循環配管30cは、水素供給配管30aの水素調圧弁32下流側と水素排出配管30bの電磁弁34上流側とを接続するように設けられている。これにより、燃料電池10から流出した未反応の水素を、燃料電池10に循環させて再供給している。また、水素循環配管30cには、水素流路30内で水素を循環させるための水素ポンプ33が配置されている。
ところで、燃料電池10は発電効率を確保するために運転中一定温度(例えば80℃程度)に維持する必要がある。このため、燃料電池10には、燃料電池10を冷却するための冷却水回路40が接続されている。この冷却水回路40には、燃料電池10に冷却水(熱媒体)を循環させるウォータポンプ41、電動ファン42を備えたラジエータ(放熱器)43が設けられている。
さらに、冷却水回路40には、冷却水を、ラジエータ43を迂回するように流すバイパス流路44が設けられている。冷却水回路40とバイパス流路44との合流点には、バイパス流路44に流れる冷却水流量を調整するための流路切替弁45が設けられている。この流路切替弁45の弁開度が調整されることによって、冷却水回路40の冷却能力が調整される。
また、冷却水回路40の燃料電池10の出口側近傍には、燃料電池10から流出した冷却水の温度を検出する温度検出手段としての温度センサ46が設けられている。この温度センサ46により冷却水温度を検出することで、燃料電池10の温度を間接的に検出することができる。なお、この温度センサ46の検出信号も、制御装置50に入力される。
制御装置50は、入力信号に基づいて、燃料電池システムを構成する各種電気式アクチュエータの作動を制御するもので、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータとその周辺回路にて構成されている。
具体的には、制御装置50の入力側には、上述のセルモニタ11、電流センサ12および温度センサ46の検出信号等の他に、後述する電流測定装置の電流検出回路3から出力される電流信号が入力される。一方、出力側には、上述の空気ポンプ21、空気調圧弁23、水素調圧弁32、水素ポンプ33、電磁弁34、ウォータポンプ41、流路切替弁45等の各種電気式アクチュエータが接続されている。
次に、本実施形態の電流測定装置の詳細について説明する。
図2に示すように、電流測定装置1は、燃料電池10の内部を流れる電流を測定するための測定板2と、電流検出回路3とを備えている。さらに、電流測定装置1は、図3に示す電圧センサ4を備えている。
図2に示すように、測定板2は、燃料電池10の隣り合うセル10aの間に配置されるものである。測定板2は、複数の電流測定部2aが一体に形成された板状部材である。電流測定部2aは、セル10aのうち電流測定部2aに対向する領域の電流を測定するものであり、後述するように、隣り合うセル10aの一方から他方へ流れる電流を測定する。複数の電流測定部2aは、測定板2の面方向にマトリックス状に配置されている。これにより、測定板2を隣り合うセル10aの間に配置したとき、複数の電流測定部2aがセル10aの面方向に複数配置されるので、本実施形態の電流測定装置1では、セル10aの面内における電流密度分布を測定することができる。
ここで、図3〜図5を用いて、測定板2における1つの電流測定部2aの構造について説明する。図5は、図3、4中の第1絶縁層201の上面図であって、第1絶縁層201の表面上の第1電極211を省略した図である。
図3、4に示すように、測定板2は、複数の絶縁層が積層された多層基板で構成されている。絶縁層は、主に熱可塑性樹脂で構成された樹脂層である。本実施形態では、多層基板は、絶縁層として、図3、4中の上から順に第1絶縁層201、第2絶縁層202、第3絶縁層203の3層の絶縁層が積層されている。
そして、電流測定部2aは、多層基板の両面に配置された平板状の第1電極211および平板状の第2電極212と、多層基板の内部に配置された抵抗体220と、多層基板の内部に配置された第1、第2信号線231、232とを有している。
第1電極211は、電流測定部2aが隣り合うセル10aの間に配置された状態で、隣り合うセル10aの一方と接触するように、多層基板のうち隣り合うセル10aの一方に対向する一面に形成されている。第1電極211は、複数の絶縁層のうち外側に位置する第1絶縁層201の片面(図3では上面)に形成された導体パターン(導体層)で構成されている。なお、第1電極211の表面211aが隣り合うセル10aの一方と接触する。
第2電極212は、電流測定部2aが隣り合うセル10aの間に配置された状態で、隣り合うセル10aの他方と接触するように、多層基板のうち隣り合うセル10aの他方に対向する他面に形成されている。第2電極212は、複数の絶縁層のうち外側に位置する第3絶縁層203の片面(図3では下面)に形成された導体パターン(導体層)で構成されている。なお、第2電極212の表面212aが隣り合うセル10aの他方と接触する。
抵抗体220は、第1、第2電極211、212よりも抵抗値が大きな抵抗部材によって構成されるものであり、第1電極211と第2電極212の両方に電気的に接続されている。抵抗体220は、各絶縁層201、202、203に形成されたビアホール201a、202a、203aに対して、抵抗体220を構成する抵抗部材221a、222a、223aが埋め込まれることによって形成されている。ビアホール201a、202a、203aは、それぞれ、第1、第2、第3絶縁層201、202、203の両面を貫通する貫通孔である。
図5に示すように、本実施形態では、1つの絶縁層に形成される抵抗体形成用のビアホールは、1つである。例えば、第1絶縁層201には、抵抗体形成用のビアホール201aが1つ形成されている。そして、第1絶縁層201に形成されたビアホール201aの開口形状は、楕円形状である。このため、ビアホール201aの開口形状は、第1方向(本実施形態では、楕円の長軸方向)での第1開口幅L1の方が、第1方向に直交する第2方向(本実施形態では、楕円の短軸方向)での第2開口幅L2よりも長い長尺形状である。第2絶縁層202、第3絶縁層203のビアホール202a、203aについても同様である。
また、図3に示すように、各絶縁層201、202、203に形成されたビアホール201a、202a、203aは、第1、第2電極211、212の表面211a、212aに平行な方向で、同じ位置に配置されている。このため、各絶縁層201、202、203のビアホール201a、202a、203aに埋め込まれた抵抗部材221a、222a、223aは、第1、第2電極211、212の表面211a、212aに垂直な方向で連なっている(図4参照)。
なお、第1絶縁層201に形成された抵抗部材221aは、第1電極211に直接接続されており、第3絶縁層203に形成された抵抗部材223aは、第2電極212に直接接続されている。また、第1絶縁層201に形成された抵抗部材221aと、第2絶縁層202に形成された抵抗部材222aは、第2絶縁層202の片面(図3では上面)に形成された導体パターン233を介して接続されている。また、第2絶縁層202に形成された抵抗部材222aと第3絶縁層203に形成された抵抗部材223aは、直接接続されている。
したがって、本実施形態の抵抗体220は、第1、第2電極211、212の表面211a、212aに対して垂直な方向に延伸するように配置されている。すなわち、抵抗体220は、抵抗体220の内部を電流が第1、第2電極211、212の表面211a、212aに対して垂直な方向に流れるように配置されている。
第1、第2信号線231、232は、第1、第2電極211、212の間の電位差を電流測定部2aの外部に取り出すものである。第1信号線231および第2信号線232は、第2絶縁層202の片面(図3では上面)に形成された導体パターン(導体層)で構成されている。したがって、第1、第2信号線231、232は、それぞれ、第1、第2電極211、212の間において、第1、第2電極211、212の表面211a、212aに対して平行に延伸して配置されている。
第1信号線231は、抵抗体形成用のビアホール201aとは別に、第1絶縁層201に形成された第1信号線用のビアホール201bに充填された接続部材221bを介して、第1電極211と電気的に接続されている。第1信号線用のビアホール201bの開口形状は、真円形状である(図5参照)。
第2信号線232は、抵抗体形成用のビアホール202a、203aとは別に、第2、第3絶縁層202、203に形成された第2信号線用のビアホール202b、203bに充填された接続部材222b、223bを介して、第2電極212と電気的に接続されている。第2信号線用のビアホール202b、203bの開口形状は、真円形状である。なお、本実施形態では、第1、信号線231と第1電極211を、1つのビアホール201bに充填された接続部材221bによって接続しているが、2つ以上のビアホール201bに充填された接続部材221bによって接続することが好ましい。第2信号線232と第2電極212の接続においても同様である。
このような構造の電流測定部2aを有する測定板2は、次のようにして製造される。
まず、片面に銅箔等の導体箔からなる導体パターンが形成された複数の絶縁層201、202、203を用意する。
このとき、第1絶縁層201は、その片面に第1電極211が形成されている。また、第1絶縁層201には、抵抗体形成用のビアホール201aと、第1信号線用のビアホール201bがレーザー加工によって形成されている。これらのビアホール201a、201bには、導電ペーストが充填されている。導電ペーストは、金属粒子と溶剤とによって構成されたものである。導電ペーストは、後述する加熱加圧の際に、金属粒子が焼結されることで抵抗部材221aや接続部材221bとなる。金属粒子として、例えば、錫粒子と銀粒子を用いた場合、銀と錫の合金によって、抵抗部材221aや接続部材221bが構成される。なお、金属粒子として、錫粒子と銅粒子を用いてもよく、この場合、銅と錫の合金によって、抵抗部材221aや接続部材221bが構成される。
同様に、第2絶縁層202は、その片面に第1、第2信号線231、232および導体パターン233が形成されている。また、第2絶縁層202には、抵抗体形成用のビアホール202aと、第2信号線用のビアホール202bがレーザー加工によって形成されている。これらのビアホール202a、202bには、上記した導電ペーストが充填されている。
同様に、第3絶縁層203は、その片面に第2電極212が形成されている。また、第3絶縁層203には、抵抗体形成用のビアホール203aと、第2信号線用のビアホール203bがレーザー加工によって形成されている。これらのビアホール203a、203bには、上記した導電ペーストが充填されている。
そして、複数の絶縁層201、202、203を積層して積層体を形成する。このとき、第1絶縁層201の抵抗部材221aと第2絶縁層202の導体パターン233とを対向させて、第1絶縁層201と第2絶縁層202とを積層する。第2、第3絶縁層202、203の抵抗部材222a、223a同士を対向させて、第2絶縁層202と第3絶縁層203とを積層する。
その後、積層体を加熱加圧することで、多層基板を成形する。このとき、複数の絶縁層201、202、203において隣り合う絶縁層同士が接着される。また、導電ペーストに含まれる金属粒子が焼結することで、各抵抗部材221a、222a、223aおよび各接続部材221b、222b、223bが形成される。なお、本実施形態では、抵抗体220の1電極あたりの抵抗値が100μΩ〜1000μΩ程度となるように、抵抗体形成用の各ビアホール201a、202a、203aの第1、第2開口幅L1、L2が設定される。
図3に示すように、第1信号線231と第2信号線232は、外部配線を介して、電圧センサ4と電気的に接続されている。電圧センサ4は、それぞれの電流測定部2aにおける第1電極211と第2電極212の電位差を検出して、検出信号を電流検出回路3に出力する電位差検出手段である。
図2に示す電流検出回路3は、電圧センサ4で検出した電位差と、第1電極211と第2電極212の間の抵抗値とを用いて演算処理することにより、セル10aの各電流測定部2aに対応する部位あたりの隣り合うセル10aの一方から他方へ流れる電流の大きさ(電流値)を検出する演算手段である。第1電極211と第2電極212の間の抵抗値は、予め測定され、電流検出回路3に記憶されている。電流検出回路3は、検出した電流値を制御装置50へ出力する。したがって、本実施形態では、電圧センサ4と電流検出回路3が、第1、第2電極211、212の間を流れる電流の大きさを検出する電流検出手段を構成している。なお、電流検出回路3に電位差を検出する機能を持たせてもよい。この場合、電流検出回路3が電流を検出する電流検出手段を構成する。
次に、本実施形態の電流測定装置1による電流測定方法について説明する。燃料電池10に水素および空気が供給されることで、燃料電池10での発電が開始される。発電により生じた電流は、測定板2を挟んで隣り合うセル10aの一方から他方へ、測定板2を介して流れる。測定板2の各電流測定部2aでは、抵抗体220を介して第1、第2電極211、212の一方から他方へ電流が流れる。
このとき、第1、第2電極211、212の間の電流経路は所定の抵抗値(R)を有するために、この電流経路を電流(電流値I)が流れることで、第1電極211と第2電極212の間に電位差ΔV(ΔV=R×I)が生じる。
そこで、この電位差ΔVを、第1、第2信号線231、232によって取り出し、電圧センサ4によって検出する。このとき、本実施形態では、第1信号線231は、接続部材221bを介して第1電極211と接続されているため、第1電極211と電位が等しい。同様に、第2信号線232は、接続部材222b、223bを介して第2電極212と接続されているため、第2電極212と電位が等しい。このため、第1信号線231と第2信号線232の間の電位差は、第1電極211と第2電極212の間の電位差ΔVと等しい。
そして、電流検出回路3は、電圧センサ4が検出した電位差を予め記憶されている抵抗値で除する演算処理を行うことで、各電流測定部2aを通過した電流の大きさ(電流値)を算出することができる。
さらに、制御装置50では、電流検出回路3によって得た各電流測定部2aの電流値に基づいて、各セル10aの面内における電流分布を検出する。そして、制御装置50は、検出された電流分布に基づいて燃料電池10の発電状態を推定し、空気供給量および供給圧、水素供給圧、冷却水循環量の制御等のフィードバック制御を行う。これにより、燃料電池システムの効率および信頼性を向上させている。
なお、上述の燃料電池10の発電状態は、各セル10aの交流インピーダンスの変化に基づいて推定することができる。ここで、本実施形態における交流インピーダンスの測定方法について簡単に説明すると、まず、二次電池、DC−DCコンバータ等を用いて所定電流の交流を燃料電池10に印加する。燃料電池10に交流を印加している際に、セルモニタ11と電流検出回路3から入力された電流分布を測定する。そして、セルモニタ11で測定した電圧値の変化と電流検出回路3から入力された電流分布の変化に基づいて、演算により各セル10aの交流インピーダンスを測定することができる。
次に、本実施形態の電流測定装置1と、図6〜8に示す検討例の電流測定部を用いた電流測定装置とを比較する。検討例の電流測定部J2aは、本実施形態の電流測定部2aに対して、抵抗体J220の形状が異なるものである。
図6、7に示すように、検討例の電流測定部J2aでは、複数の絶縁層201、202、203のそれぞれに複数のビアホールJ201a、J202a、J203aが形成され、それらに抵抗部材J221a、J222a、J223aが埋め込まれることで、第1、第2電極211、212の表面211a、212aに対して垂直な方向に延伸する複数本の抵抗体J220が形成されている。
そして、図8に示すように、1つのビアホールJ201aの開口形状は、真円形状であり、第1方向の第1開口幅L1と第2方向の第2開口幅L2は同じ寸法Raである(L1=L2=Ra)。このビアホールJ201aは、レーザー加工によって形成される。ビアホールJ202a、J203aについても同様である。
これに対して、本実施形態の電流測定部2aでは、各絶縁層201、202、203には、抵抗体形成用のビアホール201a、202a、203aが1つのみ形成されている。そして、これらのビアホール201a、202a、203aのそれぞれに抵抗部材221a、222a、223aが埋め込まれることで、第1、第2電極211、212の表面211a、212aに対して垂直な方向に延伸する1本の抵抗体220が形成されている。
このため、本実施形態の電流測定部2aでは、1つのビアホールの開口幅が、検討例の電流測定部J2aよりも大きくなっている。具体的には、図5に示すように、ビアホール201aの第2開口幅L2を、図8に示すビアホールJ201aの開口幅と同じとし(L2=Ra)、第1開口幅L1を、第2開口幅L2の4倍の長さとしている(L1=4Ra)。したがって、ビアホール201aの第1開口幅L1と第2開口幅L2の比であるアスペクト比は4:1である。ビアホール202a、203aについても同様である。
ここで、ビアホール201a〜203aの加工の際に生じる寸法誤差が同じ場合(例えば、±5μm)、開口幅が長い方が、開口幅が短い場合と比較して、開口幅の設計寸法に対する実寸法の誤差が占める割合が小さくなる。
したがって、本実施形態の電流測定部2aによれば、検討例の電流測定部J2aと比較して、1つのビアホールの開口幅を大きくしているので、開口幅の設計寸法に対する実寸法の誤差が占める割合を小さくできる。このため、製造ばらつきによる抵抗体の抵抗値のばらつきを低減できる。
よって、本実施形態の電流測定装置1によれば、検討例の電流測定部J2aを用いた電流測定装置と比較して、電流測定精度を向上できる。
図9に、本実施形態の電流測定部2aの抵抗ばらつきの測定結果を示す。図9の縦軸は、抵抗ばらつきの割合、すなわち、電流測定部2aの抵抗全体のばらつきの割合を示している。この抵抗ばらつきの割合とは、上記した検討例の電流測定部J2aにおける抵抗ばらつき(標準偏差σ)を1とした場合の各実施形態の電流測定部2aにおける抵抗ばらつき(標準偏差σ)の割合(比率)である。
図9に示すように、本実施形態の電流測定部2aにおける抵抗ばらつきは0.5であり、検討例の電流測定部J2aと比較して、抵抗ばらつきを低減でき、電流測定精度を向上できることがわかる。
なお、ビアホール201a、202a、203aの開口形状は、本実施形態のように楕円形状に限られず、第1方向での第1開口幅の方が第1方向に直交する第2方向での第2開口幅よりも長い長尺形状であれば、長方形等の他の形状であってもよい。
(第2実施形態)
図10、11に示すように、本実施形態は、電流測定部2aの抵抗体K220が、第1実施形態の電流測定部2aの抵抗体220と異なるとともに、第1、第2電極211、212のそれぞれの表面に凹部241、242を有するものである。本実施形態のその他の構成は、第1実施形態と同じである。
抵抗体K220は、第1抵抗部材J221aと、第2抵抗部材J222aと、第3抵抗部材J223aと、導体パターン(すなわち、導体層)K233とによって構成されている。
第1抵抗部材J221a、第2抵抗部材J222a、第3抵抗部材J223aは、それぞれ、検討例の電流測定部J2aと同様に、開口形状が真円形状のビアホールJ201a、J202a、J203aに埋め込まれている。ビアホールJ201a、J202a、J203aは、それぞれ、検討例の電流測定部J2aと同様に、各絶縁層201、202、203に4つずつ形成されている。
ただし、本実施形態の電流測定部2aでは、検討例の電流測定部J2aと異なり、第1抵抗部材J221aと、第2抵抗部材J222aおよび第3抵抗部材J223aとが、第1、第2電極211、212の表面211a、212aに平行な方向で互いに離間して配置されている。
本実施形態では、第1絶縁層201が、第1電極211が表面に形成された第1電極側絶縁層であり、ビアホールJ201aが第1電極側絶縁層の両面を貫通する第1貫通孔である。第2、第3絶縁層202、203が、第2電極212が表面に形成された第2電極側絶縁層であり、ビアホールJ202a、J203aが第2電極側絶縁層の両面を貫通する第2貫通孔である。また、第1抵抗部材J221aが、第1電極211に接続する第1電極側抵抗部材であり、第2、第3抵抗部材J222a、J223aが、第2電極212に接続する第2電極側抵抗部材である。なお、第2、第3抵抗部材J222a、J223aは、直線状に連なっているので、1つの抵抗部材とみなせる。第2、第3絶縁層202、203は、直線状に連なる1つの抵抗部材J222a、J2223aが形成されているので、1つの絶縁層とみなせる。
第2、第3抵抗部材J222a、J223aは、第2絶縁層202の片面(図10、11では上面)に形成された導体パターンK233を介して互いに接続されている。このため、導体パターンK233は、検討例の電流測定部J2aの導体パターン233と形状が異なり、検討例の導体パターン233よりも面積が広くなっている。
そして、本実施形態の電流測定部2aは、第1電極211の表面211aに第1凹部241が設けられているとともに、第2電極212の表面212aに第2凹部242が設けられている。本実施形態では、第1凹部241は、第1絶縁層201を貫通して第2絶縁層202の表面上の導体パターンK233に到達する深さである。第2凹部242は、第3絶縁層203を貫通して第2絶縁層202に到達する深さである。
第1凹部241は、第1電極211の表面211aに垂直な方向で、第2、第3抵抗部材J222a、J223aを第1電極211の表面211aに投影したときに、第1電極211の表面211aに投影された第2、第3抵抗部材J222a、J223aの領域R1と重複する位置に設けられている。第2凹部242は、第2電極212の表面212aに垂直な方向で、第1抵抗部材J221aを第2電極212の表面212aに投影したときに、第2電極212の表面212aに投影された第1抵抗部材J221aの領域R2と重複する位置に設けられている。
本実施形態の電流測定部2aは、第1凹部241を有することで、電流測定部2aが第2電極212側から圧力を受けたときに、電流測定部2aのうち第2、第3抵抗部材J222a、223aが形成された部位を、第1電極211側にたわませることができる。これにより、第2電極212とセル10aを接触させたときに、第2電極212が受ける面圧を均一に近づけることができる。
同様に、本実施形態の電流測定部2aは、第2凹部242を有することで、電流測定部2aが第1電極211側から圧力を受けたときに、電流測定部2aのうち第1抵抗部材J221aが形成された部位を、第2電極212側にたわませることができる。これにより、第1電極211とセル10aを接触させたときに、第1電極211が受ける面圧を均一に近づけることができる。
このため、第1電極211および第2電極212をセル10aに接触させたときに生じる接触抵抗のばらつきを低減できる。具体的には、図9に示すように、本実施形態の電流測定部2aにおける接触抵抗を含む抵抗全体の抵抗ばらつきを0.25にすることができる。
よって、本実施形態の電流測定装置1によれば、検討例の電流測定部J2aを用いた電流測定装置と比較して、電流測定精度を向上できる。
(第3実施形態)
図12、13に示すように、本実施形態は、電流測定部2aの抵抗体L220が、第1実施形態の電流測定部2aの抵抗体220と異なるとともに、第1、第2電極211、212のそれぞれの表面に第1、第2凹部241、242を有するものである。本実施形態のその他の構成は、第1実施形態と同じである。
抵抗体L220は、第1抵抗部材221aと、第2抵抗部材222aと、第3抵抗部材223aと、導体パターン(すなわち、導体層)K233とによって構成されている。
第1抵抗部材221a、第2抵抗部材222a、第3抵抗部材223aは、それぞれ、第1実施形態の電流測定部2aと同様に、開口形状が楕円形状のビアホール201a、202a、203aに埋め込まれている。ビアホール201a、202a、203aは、それぞれ、第1実施形態の電流測定部2aと同様に、各絶縁層201、202、203に1つずつ形成されている。そして、第2実施形態と同様に、第1抵抗部材221aと、第2、第3抵抗部材222a、223aとが、第1、第2電極211、212の表面211a、212aに平行な方向で互いに離間して配置されている。
導体パターンK233は、第2実施形態と同様に、第1抵抗部材221aと第2、第3抵抗部材222a、J223aとを互いに接続している。
本実施形態では、第1絶縁層201が第1電極側絶縁層であり、ビアホール201aが第1貫通孔である。第2、第3絶縁層202、203が第2電極側絶縁層であり、ビアホール202a、203aが第2貫通孔である。また、第1抵抗部材221aが第1電極側抵抗部材であり、第2、第3抵抗部材222a、223aが第2電極側抵抗部材である。
第1凹部241は、第2実施形態と同様に、第1電極211の表面211aに垂直な方向で、第2、第3抵抗部材222a、223aを第1電極211の表面211aに投影したときに、第1電極211の表面211aに投影された第2、第3抵抗部材222a、223aの領域R1と重複する位置に設けられている。
第2凹部242は、第2実施形態と同様に、第2電極212の表面212aに垂直な方向で、第1抵抗部材221aを第2電極212の表面212aに投影したときに、第2電極212の表面212aに投影された第1抵抗部材221aの領域R2と重複する位置に設けられている。
したがって、本実施形態によれば、第1実施形態の効果と第2実施形態の効果の両方を奏する。なお、図9に示すように、本実施形態の電流測定部2aにおける接触抵抗を含む抵抗全体の抵抗ばらつきは0.25であった。
(第4実施形態)
図14、15に示すように、本実施形態の電流測定部2aは、第3実施形態の電流測定部2aにおいて、第1抵抗部材221aと第2、第3抵抗部材222a、223aを接続する導体パターンM233の形状を変更したものである。
すなわち、本実施形態の電流測定部2aの抵抗体M220は、第1抵抗部材221aと、第2抵抗部材222aと、第3抵抗部材223aと、導体パターンM233とによって構成されている。抵抗体M220は、第1実施形態の抵抗体220に対応する。
導体パターンM233は、第1電極側抵抗部材である第1抵抗部材221aと接続される第1接続領域M1と、第2電極側抵抗部材である第2、第3抵抗部材222a、223aと接続される第2接続領域M2とに挟まれる領域が、導体パターンM233の非形成領域M3となっている。
図16に示すように、本実施形態では、導体パターンM233の平面形状は、ロ字形状となっている。また、導体パターンM233の非形成領域M3の第1方向における長さは、第1、第2接続領域M1、M2の第1方向における長さと同じである。
本実施形態の導体パターンM233では、第1接続領域M1から第2接続領域M2へ電流が流れる際に、非形成領域M3を迂回して電流が流れる。一方、図17に示すように、第3実施形態の導体パターンK233では、第1接続領域M1から第2接続領域M2へ電流は、電流経路長さが最短となるように、第2方向に直線状に流れる。このため、本実施形態の導体パターンM233によれば、第3実施形態の導体パターンK233と比較して、第1接続領域M1と第2接続領域M2との間の電流経路を長くでき、導体パターンM233の抵抗値を増大できる。
このように、本実施形態によれば、第1接続領域M1と第2接続領域M2とに挟まれる領域を導体パターンの非形成領域M3とすることで、第1接続領域M1と第2接続領域M2とに挟まれる領域の全域を導体パターンの形成領域とする場合と比較して、導体パターンM233の抵抗値を増大できる。このため、抵抗体M220と導体パターンM233を含めた第1電極211と第2電極212との間の電流経路全体の抵抗値を増大できる。
ここで、抵抗体を構成する抵抗部材221a、222a、223aの抵抗値の誤差の大きさが同じ条件で比較すると、電流経路全体の抵抗値が大きいほど、電流経路全体の抵抗値に対する抵抗部材221a、222a、223aの抵抗値の誤差が占める割合が小さくなる。
このため、本実施形態によれば、抵抗部材221a、222a、223aの抵抗値を変更せずに、電流経路全体の抵抗値を増大させることで、電流経路全体の抵抗値のばらつきを低減できる。具体的には、図9に示すように、本実施形態の電流測定部2aにおける接触抵抗を含む抵抗全体の抵抗ばらつきを0.2にすることができる。よって、本実施形態の電流測定装置1によれば、検討例の電流測定部J2aを用いた電流測定装置と比較して、電流測定精度を向上できる。
なお、導体パターンM233の非形成領域M3の第1方向における長さは、任意に変更可能である。導体パターンM233のうち第1接続領域M1と第2接続領域M2とに挟まれる領域の少なくとも一部を導体層の非形成領域M3としていれば、導体パターンM233の非形成領域M3の第1方向における長さは、第1、第2接続領域M1、M2の第1方向における長さよりも短くてもよく、長くてもよい。
(第5実施形態)
図18、19に示すように、本実施形態は、電流測定部2aの抵抗体N220が、第1実施形態の電流測定部2aの抵抗体220と異なるものである。本実施形態のその他の構成は、第1実施形態と同じである。
抵抗体N220は、第1抵抗部材J221aと、第2抵抗部材J222aと、第3抵抗部材J223aと、導体パターンM233とによって構成されている。
第1抵抗部材J221a、第2抵抗部材J222a、第3抵抗部材J223aは、それぞれの形状および配置が、第2実施形態の第1抵抗部材J221a、第2抵抗部材J222a、第3抵抗部材J223aと同じである。
導体パターンM233は、第4実施形態の導体パターンM233と同じ形状である。なお、本実施形態では、導体パターンM233の第1接続領域M1は、4つの第1抵抗部材221aとの接続部を含む連続した領域である。同様に、導体パターンM233の第2接続領域M2は、4つの第2抵抗部材222aとの接続部を含む連続した領域である。このため、本実施形態においても、第4実施形態と同様の効果を奏する。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、下記のように、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)上記各実施形態では、測定板2が隣り合うセル10aの間に配置され、電流測定部2aの第1、第2電極211、212の両方がそれぞれと対向するセル10aと接触していたが、測定板2は、積層された複数のセル10aのうち積層方向端部に配置されてもよい。この場合、電流測定部2aの第1、第2電極211、212の一方がセル10aに接触し、第1、第2電極211、212の他方が集電板に接触する。
(2)上記各実施形態では、ビアホール201a〜203a、J201a〜J203aを、レーザー加工によって形成したが、レーザー加工以外の加工、例えば、ドリビアホールを形成してもよい。
(3)第2〜第4実施形態では、第1凹部241と第2凹部242の両方を設けたが、どちらか一方のみを設けてもよい。
(4)第4、第5実施形態では、導体パターンM233の平面形状をロ字形状としたが、図20に示すように、コ字形状に変更してよい。図20に示す導体パターンO233は、2つのコ字形状部が互いに向かい合って配置されている。
(5)上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
1 電流測定装置
2a 電流測定部
220 抵抗体
201 第1絶縁層(絶縁層)
201a ビアホール(貫通孔)
202 第2絶縁層(絶縁層)
202a ビアホール(貫通孔)
203 第3絶縁層(絶縁層)
203a ビアホール(貫通孔)
221a 抵抗部材(第1電極側抵抗部材)
222a 抵抗部材(第2電極側抵抗部材)
223a 抵抗部材(第2電極側抵抗部材)

Claims (5)

  1. 複数のセル(10a)が積層された燃料電池(10)の内部を流れる電流を測定する電流測定部(2a)であって、 平板状の第1電極(211)と、前記第1電極に対向して配置された平板状の第2電極(212)と、前記第1、第2電極の間に配置され、前記第1、第2電極と電気的に接続された抵抗体(220、L220、M220)とを有し、前記第1、第2電極の少なくとも一方が前記セルに接触する電流測定部と、
    前記第1、第2電極の間の電位差と、前記第1、第2電極の間の電流経路の抵抗値とに基づいて、前記第1、第2電極の間を流れる電流を検出する電流検出手段(3、4)とを備え、
    前記電流測定部は、前記第1、第2電極の間に配置された絶縁層(201、202、203)を有し、
    前記抵抗体は、前記絶縁層の両面を貫通して形成された貫通孔(201a、202a、203a)に埋め込まれた抵抗部材(221a、222a、223a)によって構成されており、
    前記貫通孔の開口形状は、第1方向での第1開口幅(L1)の方が第1方向に直交する第2方向での第2開口幅(L2)よりも長い長尺形状であることを特徴とする電流測定装置。
  2. 前記絶縁層は、前記第1電極が表面に形成された第1電極側絶縁層(201)と、前記第2電極が表面に形成された第2電極側絶縁層(202、203)とを含み、
    前記抵抗部材は、前記第1電極側絶縁層の両面を貫通する前記貫通孔としての第1貫通孔(201a)に埋め込まれ、前記第1電極と接続された第1電極側抵抗部材(221a)と、前記第2電極側絶縁層の両面を貫通する前記貫通孔としての第2貫通孔(202a、203a)に埋め込まれ、前記第2電極に接続された第2電極側抵抗部材(222a、223a)とを含み、
    前記第1、第2電極側抵抗部材は、前記第1、第2電極の表面に平行な方向で互いに離間して配置されるとともに、前記第1電極側絶縁層と前記第2電極側絶縁層の間に形成された導体層(K233、M233)を介して互いに接続されており、
    前記電流測定部は、前記第1電極の表面に設けられる第1凹部(241)と、前記第2電極の表面に設けられる第2凹部(242)の少なくとも一方を有し、
    前記第1凹部は、前記第1電極の表面に垂直な方向で、前記第2電極側抵抗部材を前記第1電極の表面に投影したときに、前記第1電極の表面に投影された前記第2電極側抵抗部材の領域(R1)と重複する位置に設けられ、
    前記第2凹部は、前記第2電極の表面に垂直な方向で、前記第1電極側抵抗部材を前記第2電極の表面に投影したときに、前記第2電極の表面に投影された前記第1電極側抵抗部材の領域(R2)と重複する位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の電流測定装置。
  3. 前記導体層(M233)は、前記第1電極側抵抗部材と接続する第1接続領域(M1)と、前記第2電極側抵抗部材と接続する第2接続領域(M2)とを有し、前記第1接続領域と前記第2接続領域とに挟まれる領域の少なくとも一部を前記導体層の非形成領域(M3)としていることを特徴とする請求項2に記載の電流測定装置。
  4. 複数のセル(10a)が積層された燃料電池(10)の内部を流れる電流を測定する電流測定部(2a)であって、 平板状の第1電極(211)と、前記第1電極に対向して配置された平板状の第2電極(212)と、前記第1、第2電極の間に配置され、前記第1、第2電極と電気的に接続された抵抗体(K220、L220、M220)とを有し、前記第1、第2電極の少なくとも一方が前記セルに接触する電流測定部と、
    前記第1、第2電極の間の電位差と、前記第1、第2電極の間の電流経路の抵抗値とに基づいて、前記第1、第2電極の間を流れる電流を検出する電流検出手段(3、4)とを備え、
    前記電流測定部は、前記第1電極が表面に形成された第1電極側絶縁層(201)と、前記第2電極が表面に形成された第2電極側絶縁層(202、203)とを有し、
    前記抵抗体は、前記第1電極側絶縁層の両面を貫通する第1貫通孔(201a、J201a)に埋め込まれ、前記第1電極と接続された第1電極側抵抗部材(221a、J221a)と、前記第2電極側絶縁層の両面を貫通する第2貫通孔(202a、203a、J202a、J203a)に埋め込まれ、前記第2電極に接続された第2電極側抵抗部材(222a、223a、J222a、J223a)とを有して構成され、
    前記第1、第2電極側抵抗部材は、前記第1、第2電極の表面に平行な方向で互いに離間して配置されるとともに、前記第1電極側絶縁層と前記第2電極側絶縁層の間に形成された導体層(K233、M233)を介して互いに接続されており、
    前記電流測定部は、前記第1電極の表面に設けられる第1凹部(241)と、前記第2電極の表面に設けられる第2凹部(242)の少なくとも一方を有し、
    前記第1凹部は、前記第1電極の表面に垂直な方向で、前記第2電極側抵抗部材を前記第1電極の表面に投影したときに、前記第1電極の表面に投影された前記第2電極側抵抗部材の領域(R1)と重複する位置に設けられ、
    前記第2凹部は、前記第2電極の表面に垂直な方向で、前記第1電極側抵抗部材を前記第2電極の表面に投影したときに、前記第2電極の表面に投影された前記第1電極側抵抗部材の領域(R2)と重複する位置に設けられることを特徴とする電流測定装置。
  5. 複数のセル(10a)が積層された燃料電池(10)の内部を流れる電流を測定する電流測定部(2a)であって、平板状の第1電極(211)と、前記第1電極に対向して配置された平板状の第2電極(212)と、前記第1、第2電極の間に配置され、前記第1、第2電極と電気的に接続された抵抗体(M220、N220)とを有し、前記第1、第2電極の少なくとも一方が前記セルに接触する電流測定部と、
    前記第1、第2電極の間の電位差と、前記第1、第2電極の間の電流経路の抵抗値とに基づいて、前記第1、第2電極の間を流れる電流を検出する電流検出手段(3、4)とを備え、
    前記電流測定部は、前記第1電極が表面に形成された第1電極側絶縁層(201)と、前記第2電極が表面に形成された第2電極側絶縁層(202、203)とを有し、
    前記抵抗体は、前記第1電極側絶縁層の両面を貫通する第1貫通孔(201a、J201a)に埋め込まれ、前記第1電極と接続された第1電極側抵抗部材(221a、J221a)と、前記第2電極側絶縁層の両面を貫通する第2貫通孔(202a、203a、J202a、J203a)に埋め込まれ、前記第2電極に接続された第2電極側抵抗部材(222a、223a、J222a、J223a)とを有して構成され、
    前記第1、第2電極側抵抗部材は、前記第1、第2電極の表面に平行な方向で互いに離間して配置されるとともに、前記第1電極側絶縁層と前記第2電極側絶縁層の間に形成された導体層(M233)を介して互いに接続されており、
    前記導体層は、前記第1電極側抵抗部材と接続する第1接続領域(M1)と、前記第2電極側抵抗部材と接続する第2接続領域(M2)とを有し、前記第1接続領域と前記第2接続領域とに挟まれる領域の少なくとも一部を前記導体層の非形成領域(M3)としていることを特徴とする電流測定装置。
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