JP2011231548A - 防犯レンズ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 内筒1と中筒Mと外筒2からなる防犯レンズであって、内筒1は、螺合状態で中筒Mにのみ込まれるように取付けられ、中筒Mは、螺合状態で外筒2にのみ込まれるように取り付けられると共に、内筒1に対して中筒Mが室外側に螺合状態でスライド可能に、中筒Mに対して外筒2が螺合状態でスライド可能に構成されている。
よって、防犯レンズAをドアDRに取り付ける場合に、ドア巾を気にすることなく、防犯レンズを固着させることができる。
【選択図】 図1
Description
例えば、現時点で出願公開されている最新の防犯レンズとして特許文献1を挙げることができる。
出願人は、かかる内筒と外筒との組み合わせで、薄いドアから厚いドアの各種ドアに取付可能な防犯レンズを提供している。
例えば、一枚ドアに取り付けられる公団用防犯レンズから、ドア厚が100mm〜260mmのドアに対応できるジャンボサイズの防犯レンズも提供している。
しかし、薄いドアから厚いドアまでを一台の防犯レンズで対応できる汎用性の高いものは、内筒と外筒との組み合わせでは困難であった。
なぜならば、内筒と外筒の長手方向の寸法が小さければ、厚いドアには対応できないし、内筒と外筒の長手方向の寸法が大きければ、薄いドアに対応できないからである。
出願人は、一方で、このような問題点を解決するために、内筒と外筒と間に取り付けることができる「調整ジョイント」を開発している。
しかし、この「調整ジョイント」を用いたドア巾の調整には次のような限界があった。
即ち、調整ジョイントとの間の継目が、防犯レンズの有効径内に段差として生じてしまい、光束の出射を妨げていた。
また、厚いドアに対応させるため、内筒と調整ジョイントと外筒とを最大限に引き伸ばしても、僅かの寸法が足りないことで、調整できない場合があった。
さらに、厚いドアに対し寸法的には対応できたとしても、内外筒の雄ネジと雌ネジのセット部分があることから、それだけ調整巾が減少してしまい、内外筒と調整ジョイントの各雄ネジと各雌ネジとが十分に歯合しない場合があった。
そこで、本願発明は、一台の防犯レンズによって、広範囲のレンジで、ドアの厚さに対応できる防犯レンズを提供することとし、また、レンズカバーと防犯レンズとのユニット化の提供を目的とする。
なお、本書において、螺合或いは螺着とは、雌ネジ部と雄ネジ部とが組合わされて、相対的な運動が可能な状態を意味する。
また、内筒に入射する光束は、内筒から中筒へ、中筒から外筒へと進行する場合に、各内径が段々に拡大していくことから、調整ジョイントを用いた場合のように有効径内に各筒の継目が段差として現れることはなく、見やすい防犯レンズとなっている。
よって、防犯レンズAをドアDRに取り付ける場合に、ドア巾を気にすることなく、防犯レンズを固着させることができる。
なお、上記各図において、各図に付された同一の符号は、同一の構成を示すもので、同一の作用効果を奏するものとする。
前記座部13は、取付孔DR1に対して内筒1を安定的に配置するもので、取付孔DR1の径と略同一の外径を備えており、ドアの板厚W1より若干の厚さを加えて形成されている。
前記座部13の外径と外筒2の外周21の外径は、略等しいように形成されており、これらの構成に対応するように、室外側のドア取付孔DR1と室内側のドア取付孔DR1は、それぞれ同一の径にて、且つ、円形に構成され挿通されている。
前記雄ネジ部11は、内筒外周面の略全面に形成されているもので、前記中筒Mの雌ねじ部M1と螺合されるものである。
前記レンズ系12は、図2のように対物レンズとしての凹レンズ120,121と、接眼レンズとしての凸レンズ122からなる。対物レンズ120の室外側に超広角レンズ(魚眼レンズ)123を配置することで視界を約200°まで確保することができる。
前記雌ネジ部M1は、中筒内周面の略全面に形成されており、内筒1と中筒Mとが強固を螺着させて、レンズ系12の光軸と防犯レンズAの中心線とのズレを抑えることができる。
前記雌ネジ部26は、外筒内周面の略全面に形成されているもので、全範囲に亘って中筒Mの雄ネジ部M2が螺合されるようになっている。
内筒1を中筒Mに潜り込ませ、その中筒Mを外筒2に潜り込ませた状態が、図2に図示されており、この状態がドア巾DWの最小幅(例えば30mm)となる。
一方、内筒1に対して中筒Mを室外側に螺着させつつスライドし、その中筒Mに対して外筒2を螺着させつつスライドさせた場合が、図3に図示されていて、この状態がドア巾DWの最大幅(例えば90mm)となっている。
よって、この防犯レンズAによれば、最小幅は内筒1の長手方向(筒の中心軸の方向)の寸法と略同一の長さに収まり、最大幅は内筒1の長手方向の寸法の約3倍まで拡大され、ドア巾DWに対して汎用性が高い防犯レンズを提供することができる。
また、内筒1、中筒M及び外筒2の其々の長手方向の寸法を変えることにより、さらに広範囲のレンジで、ドアの厚さに対応できる防犯レンズを提供することができる。
このようなレンズカバー3を付けた場合には、室外から防犯レンズを通じて室内の様子を伺う不審者が室内の明暗によって居住者が在宅しているか否かを判断することを防止できるほか、防犯レンズにホコリが入ることを防止でき、また水滴がレンズに付き難く、レンズが曇らないという利点がある。
さらに、前記レンズカバー3を取り付けることにより、室外側からレンズ系12を破壊して、針金等を用いてサムターン回し等の不正な行為をしようとしても、レンズカバー3のカバー片3aによって針金等の侵入を阻止することができる。
また、後述のユニット式のレンズカバー6であっても、同様にカバー片3aがカシメ部分(連結片31、32)で、強固に取り付けられているので、室外側から室内を覗くことができないばかりでなく、サムターン回し等の不正な行為を排除できる。
図4Aのように、ドアDRの室外側に臨む室外側フランジ部10と、この室外側フランジ部10から前記取付孔DR1に接して室内側に膨出する首長部14と、首長部14からさらに室内側に延在する雄ネジ部11を備える内筒1とした。
前記首長部14の周面14Aには、少なくとも一面の切欠140が形成されていると共に、前記首長部14は、内筒1をドアの取付孔DR1から浮き上がらせて、室外側フランジ部10を摘まみ、内筒1を回転させようとすることを妨げるもので、前記ドア面材DR2の取付孔DR1の幅寸法W1(図4A参照)に対して少なくとも7倍の高さ寸法W2で形成されている。
なお、この実施例では、取付孔DR1の幅寸法W1が約0.7mm程度に想定され、高さ寸法W2が約8mm程度に形成されている。
前記切欠140は円柱状の首長部14の円頂面に対して垂直方向に、例えばフライス等で切削加工して三日月部を切り欠いたものである。その三日月状の切欠が、他の周面に隣接させて2個所又は3個所に形成された場合、その他、多面的に形成される場合にも有効である。
図4Aに図示したように、首長部14の形状に対応させて、取付孔DR1には、三日月を欠いた係合部15が設けられている。
なお、この係合部15の存在により、前記中筒Mの挿入が困難な場合には、中筒Mと外筒2とを螺合させて、室内側の取付孔DR1より挿入すればよい。
室外側に臨んでいる内筒1の室外側フランジ部10を強打し、ドア面材DR2を室内側に凹ませて、室外側フランジ部10を浮き出せても、取付孔DR1の係合部15が首長部14の切欠140に係合されて、内筒1の回転が妨げられており、内筒1を摘まんで回転させようとすることを防ぐ機能を発揮させることができる。よって、室外から内筒1を取外した後、中筒M及び外筒2を室内側に押し落とし、防犯レンズを取除くことはできず、居住者に安心感を与えることができる。
図5のように、前記外筒2の室内側端部20は、前記内筒1の室外側フランジ部10と共に、ドアに密着される第1のリング部22と、この第1のリング部22の室内側に形成され、且つ、前記レンズカバー3の取付リング30の内径30aと略同一の外径23aを有する第2のリング部23と、この第2のリング部23の室内側に形成され、且つ、前記第2のリング部23の外径23aよりも小さい外径24aを有するリング溝24と、その溝24の室内側に形成され、且つ、前記第2リング部23の外径23aと略同一の外径25aを有する最外端リング部25とからなる。
この室内側端部20に対しては、前記リング溝24に取り付けられる止め輪4と、この止め輪4と前記第1のリング部22間に挟まれ、且つ、前記第2のリング部23に取付リング30が嵌められて前記レンズカバー3が取付可能である。
前記第2のリング部23は、前記レンズカバー3の取付リング30の内径30aと略同一の外径23aを有すると共に、前記取付リング30の厚さ30tと略同一の高さ23hを備えている。よって、レンズカバー3の取付リング30を安定的に載置させ、配置することができる。
前記リング溝24は、前記止め輪4の自由端40、40を食込ませる(跨がせる)もので、前記止め輪4の厚さ4tと略同一の溝幅24hを備えている。よって、止め輪4を安定的に、且つ、回動し難いように取り付けることができるようになっている。
なお,符号「27」は硬貨等を用いて、内筒1、中筒M及び外筒2を絞付け可能にするための溝である。
前記止め輪4は、前記第1のリング部22と共にレンズカバー3の取付リング30を挟みこむことができるものであれば、この型に限定されるものではない。
これによって、防犯レンズCにレンズカバー3が一体となって、ユニット化される。
(1) レンズカバーに着目すれば、既存のレンズカバー3の構成を利用することで、コストを抑えことができる。
(2) レンズカバー3が防犯レンズと一体となってユニット化されているので、前記外筒2の室外側先端より、前記取付リング30をくぐらせる等のレンズカバー3の取付のための作業(以下、従来例ともいう)が不要となり、ドアに対する防犯レンズの取付が容易である。
(3) レンズカバー3の取付リング30が、第2のリング部23に固定されている構成ではないので、カバー片3aの位置調整が容易である。
また、レンズカバー3のカシメ部分(各連結片31,32)が真上に合わせられるように、左右に多少、動かしながら調整できるので、レンズカバー3の取付作業が簡単に早くできる。
(4) 従来の方式のように、前記外筒2の室外側先端より、前記取付リング30をくぐらせ、その取付リング30を前記第1のリング部22とドアとの間で締め付ける場合には、外筒2の雌ねじ26の締め付けが弱いと、取付リング30が逆さに回転して、カバーが上向きに開くようになってしまうことが検査の段階でみられるが、レンズカバー3が防犯レンズBと一体となってユニット化されている場合にはこれを避けることができる。
(5) 第1のリング部22と、レンズカバー3の取付リング30と、止め輪4との各外径が略等しいので、シンプルな外形となっている。
(6) 最外端リング部25の室内端にレンズカバー3のカバー片3aを密着させることができる。
その他の構成は、上記各防犯レンズと同一であるので、同様な作用効果を奏する。
よって、この幅広リング溝28の溝幅28tは、前記取付リング3の厚さ30tと止め輪4の厚さ4tの合計幅に構成されている。
なお、最外端リング部29は、前記防犯レンズCの最外端リング部25に対応するものである。
その他の構成は、上記各防犯レンズと同一であるので、同様な作用効果を奏する。
かかる室内側端部20に対し、図7(B)のように、前記レンズカバー3の取付リング30に代えて前記止め輪4にカバー3aを取り付けたレンズカバー6が、前記リング溝24に取り付けられている。
この最外端リング部5から前記レンズカバー6を挿入する必要はないからである。
前記レンズカバー6は、止め輪4の中央上部に連結片31を設けて、この連結片31とカバー3aの連結片32とを介して、カバー片3aを止め輪4に対し振り子状に回転可能に構成したものである。
前記レンズカバー6の止め輪4は、前記カバー3aを取り付けることができるものであれば、クリセント形止め輪に限定されるものではない。例えば室内側端部20に溝を切る必要がないグリップ形止め輪でもよい。
また、前記リング溝24の形状は、前記室内側端部20の全周に亘って円形に形成する必要はなく、図7(C)のように、前記止め輪4の輪郭に合わせた溝でもよい。かかる構成は、各実施例においも同様である。
よって、この防犯レンズEにおいては、予めレンズカバー6を一体化したものをドアに螺着させてもよく、また、内筒1と外筒2をドアに螺着させた後、前記リング溝24にレンズカバー6の止め輪4を取り付けてもよい。
その他の構成及び効果は、上記各防犯レンズと同一であるので、詳細な説明は省略する。
また、上記各実施例で示した硬貨用溝27は、ネジ部7の室内端に形成することができる。
その他の構成及び効果は、上記各防犯レンズと同様であるため、詳細な説明は省略する。
該レンズカバー6は、前記室内側端部20の軸方向X−X(図10)に対して、交差する方向、即ち、約90度の方向から、前記室内側端部20のリング部9等の室外側に跨がせる止め輪4と、前記端部20の覗き窓20aを覆うカバー片3aからなり、該カバー片3aは、その外周に設けられた連結片32と、止め輪4の外周41の中央に設けられ、且つ、前記リング部9の厚さを逃げる折曲片33が設けられて立上る連結片31を介して、止め輪4に対して振り子状に回動可能に構成されている。
前記各連結片31、32は、リベット等で、カバー片3aを振り子状、即ち、前記室内側端部20の軸方向X−Xに対して交差する方向に回動させるようになっているが、図9(B)のように、各連結片31、32を輪状にして、これらを軸で取り付けて、カバー片3aをめくるように、即ち、前記室内側端部20の軸方向X−Xに沿う方向に回動させるように構成してもよい。
かかる構成のレンズカバー6は、上記各実施例においても、用いることができる。
前記リング部9は、前記第1のリング部22と機能を共通にするもので、前記内筒1の室外側フランジ部10と共に、ドアに密着されるものである。
前記リング溝24は、前記室内側端部20を跨がせた前記レンズカバー6の止め輪4を取り付けるもので、外筒2の外径2aよりも小さな外径24aの溝からなる。
この溝24の深さは、止め輪4を嵌合させることができればよく、例えばその外周41がリング部9の外周90と面一になることが好ましいが、これに限定されるものではない。
また、この溝24を設けずに、上述のように前記止め輪4を前記リング部9の室外側に跨がせてもよい。
なお、上記外筒2を備えた防犯レンズGは、従来例のように(図1参照)、前記外筒2の室外側先端より、前記取付リング30をくぐらせる必要はなく、前記止め輪4を前記外筒2のリング部9の室外側に跨がせた状態で、その外筒2と内筒1とが螺着されてドアに固定される。
その他の構成及び効果は、上記各実施例と同様である。
DR ドア DR1 取付孔
1 内筒 10 室外側フランジ部
11 雄ネジ部 12 レンズ系
13 座部 14 首長部
140 切欠 15 係合部
120 121 凹レンズ 122 凸レンズ
123 広角レンズ
M 中筒 M1 雌ネジ部
M2 雄ネジ部
2 外筒 2a 外径
20 室内側端部 20a 覗き窓
21 外周
22 第1のリング部 22a 外径
220 側面 221 他側面
23 第2のリング部 23a 外径
23h 高さ
24 リング溝 24a 外径
24h 溝幅
25 最外端リング部 25a 外径
26 雌ネジ部 27 硬貨用溝
28 幅広リング溝 28a 外径
28t 幅広リング溝の溝幅
29 最外端リング部 29a 外径
3 レンズカバー 3a カバー片
30 取付リング 30a 内径
30b 外径 30t 取付リングの厚さ
31 32 連結片
4 止め輪 40 40 止め輪の自由端
4t 止め輪の厚さ
5 最外端リング部 5a 外径
6 レンズカバー
7 ネジ部
8 ナット
9 リング部 9a 外径
90 外周
Claims (7)
- 内筒と中筒と外筒からなる防犯レンズであって、
前記内筒は、ドアの取付孔から室外側に臨む室外側フランジ部と、この室外側フランジ部から前記取付孔に接して室内側に形成される座部と、座部からさらに室内側に延在する雄ネジ部が設けられる共に、レンズ系を備え、
前記中筒は、前記内筒の雄ネジ部に螺合される雌ネジ部と、外周に形成された雄ネジ部を備え、
前記外筒は、前記中筒の雄ネジ部に螺合される雌ネジ部と、レンズカバーが取り付けられる室内側端部を備えることを特徴とする防犯レンズ - 前記室内側端部は、第1のリング部と、この第1のリング部の室内側に形成され、且つ、レンズカバーの取付リングの内径と略同一の外径を有する第2のリング部と、この第2のリング部の室内側に形成され、且つ、前記第2のリング部の外径よりも小さい外径を有するリング溝と、そのリング溝の室内側に形成され、且つ、前記第2リング部の外径と略同一の外径を有する最外端リング部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の防犯レンズ。
- 前記室内側端部は、第1のリング部と、この第1のリング部の室内側に形成され、且つ、前記第1のリングの外径よりも小さい外径を有する幅広リング溝と、その幅広リング溝の室内側に形成され、且つ、レンズカバーの取付リングの内径と略同一の外径を有する最外端リング部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の防犯レンズ。
- 前記室内側端部は、第1のリング部と、この第1のリング部の室内側に形成され、且つ、前記第1のリングの外径よりも小さい外径を有するリング溝と、その溝の室内側に形成され、且つ、リング溝の外径よりも大きな外径を有する最外端リング部とを備えたとことを特徴とする請求項1に記載の防犯レンズ。
- 前記室内側端部は、第1のリング部と、この第1のリング部の室内側に形成され、且つ、レンズカバーの取付リングの内径と略同一の外径を有する第2のリング部と、この第2のリング部より室内側に形成され、且つ、第2のリング部の外径と略同一の外径を有するネジ部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の防犯レンズ。
- 前記レンズカバーは、前記室内側端部の軸方向に対して、約90度の方向から、前記室内側端部に跨がせる止め輪と、前記端部を覆うカバー片からなり、該カバー片は、その外周に設けられた連結片と、止め輪の中央に設けられる連結片を介して、止め輪に対して回動可能に構成されていることを特徴とするレンズカバー。
- 前記室内側端部は、リング部と、このリング部の室外側に形成され、且つ、前記リング部の外径よりも小さい外径を有するリング溝を備えたことを特徴とする請求項1に記載の防犯レンズ。
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