JP2011230872A - 帯状フィルムロール体 - Google Patents

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Abstract

【課題】取り扱う環境変化に対して影響を受けることなく安定した性能を有する帯状フィルムロール体の提供。
【解決手段】少なくとも幅手方向の両端部に塗膜非接触手段を設けた帯状フィルム基材を使用し、前記帯状フィルム基材の表面に塗膜を形成した後に、前記塗膜が非接触の状態で巻き芯に巻き取りロール状とした帯状フィルムロール体において、
前記帯状フィルム基材は前記塗膜非接触手段の内側で且つ、前記塗膜の外側に孔が形成されていることを特徴とする帯状フィルムロール体。
【選択図】図2

Description

本発明は帯状フィルムロール体に関する。更に詳しくは、取り扱う環境変化に対して影響を受けない帯状フィルムロール体に関する。
従来、帯状可撓性フィルムに機能性液体を塗布したり表面改質を施したりなど様々な処理を行う場合は生産性を高めるために搬送させて連続的に実施することが一般的である。この時に各種処理を施した後では帯状可撓性フィルムの表面性が変化したり、搬送及び巻き取り装置の動作がばらついたりして帯状可撓性フィルムの巻き取り時に各種問題が生じる場合がある。巻き取り時はコアと呼ばれる円筒状の巻き取り芯に帯状可撓性フィルムを巻きつけていくが、巻き取り時に可撓性帯状基材の位置が安定せず蛇行したりして端面がズレたり、可撓性帯状基材の表面にシワや折れが生じる場合がある。
又、巻き取りの最初に帯状可撓性フィルムの先端をテープや接着剤などでコアに固定するが、コアを回転して巻き取ると帯状可撓性フィルムの先端と重複する位置に、所謂「巻き芯転写」などと呼ばれる変形による段差が2巻き目以降の帯状可撓性フィルムに発生する。これは帯状可撓性フィルムの種類や搬送・巻き取り条件にもよるが数十巻きにわたって発生する場合もある。
更に、帯状可撓性フィルムの表面平滑性が優れた場合には、可撓性フィルム同士の擦れにより表面にキズが入ったりする場合もある。又、この様な帯状可撓性フィルムの場合には基材面間に空気層が存在し難いため高い密着性を発現してブロッキングと言われる部分的に基材が張り付いてしまう現象が起きる場合がある。この現象が起きると巻き形状の悪化が生じたり、帯状可撓性フィルムの変形を引き起こしたりする場合もある。
上記の様な問題に対しては、これを回避するために帯状可撓性フィルムの側縁部にナーリング加工と呼ばれる(ローレット加工とも呼ばれる)微小な凹凸型付けによる厚み出し加工を施す、又は、巻き取る際にエッジテープを帯状可撓性フィルムの両端に挟み込み巻き取る方法が知られている。しかしながらナーリング加工を施す、又はエッジテープの挟み込んだ場合の問題点として、次の問題点が挙げられる。
1)両端にエンボス加工を施した帯状可撓性フィルムの表面に真空の環境で蒸着で成膜し巻き取りロール体とした後、大気圧の環境に出すと、ロール体の中央部がへこみ、帯状可撓性フィルムの裏面と膜面が密着してしまい膜面に密着ムラが発生することが判った。
2)大気圧の環境に保存した状態の両端にエンボス加工を施した帯状可撓性フィルムのロール体を真空の環境で蒸着により成膜する場合、ロール体の中央部が膨らみ、帯状可撓性フィルムの裏面と膜面が密着してしまい膜面に密着ムラが発生することが判った。
3)両端にエンボス加工を施した帯状可撓性フィルムの表面に大気圧の環境で、塗布液を塗布、乾燥し成膜した後、巻き取りロール体とした後、乾燥環境で保存する時、残存する水分により性能が劣化する場合があることが判った。
4)エージングを行う時、ロール体の内部に熱が均一に伝わらないため、性能にバラツキが生じる。
これらの対策として検討が成されてきた。例えば、キズやブロッキング不良を低下させ、且つ短時間で均一なエージング処理が可能とするため、ウエブ状の基材の表面に形成された塗膜の両端縁近傍に、塗膜の膜厚よりも厚い帯状の厚膜塗布部を形成し、通気性を良くするために厚膜塗布部を所定の間隔で切断するような非画線を有するパターンで形成するか、或いは厚膜塗布部に切り込みを設けた帯状フィルムロール体が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、特許文献1に記載の方法は次の問題点を有していることが判った。
1.所望の通気性を得るためには、厚膜塗布部の高さが必要であり塗工コストが掛かる。
2.所望の通気性を得るためには、厚膜塗布部の高さが必要であり、巻取径が大きくなり工程の占有面積の影響から生産コストが嵩む。
3.厚膜塗布部を所定の間隔で切断する必要があり、工程が複雑化してしまう。
4.両端部からの通気性だけでは、圧力変化による膜面の密着は避けられない。(効果が低い)
基板間の両端に通気性を有する部材を挟み込む、又は両端にエンボス加工を設けた長尺な基板を真空容器の中で巻き取り、真空容器を大気圧に開放する時の不具合の発生を抑制するため、巻き取った長尺な基板の両側からガスを供給する方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、特許文献2に記載の方法は次の問題点を有していることが判った。
1.所望の通気性を得るためには、両端の高さが必要であり挟み込み部材のコストが掛かる。
2.所望の通気性を得るためには、両端の高さが必要であり、巻取径が大きくなり工程の占有面積の影響から生産コストが嵩む。
3.両端部からの通気性だけでは、圧力変化による膜面の密着は避けられない。(効果が低い)
近年は帯状可撓性フィルムのその後の最終製品への展開において更に高品質化が求められることが多くなってきている。例えば、液晶表示装置に使用する偏光板の保護フィルム、位相差フィルム、視野角拡大フィルム、プラズマディスプレイに用いられる反射防止フィルム等の各種機能フィルム、及び有機エレクトロニクス素子では、表裏のわずかな接触による擦れなども許されない場合が多くなってきている。
この様な状況から、取り扱う環境変化に対して影響を受けることなく安定した性能を有する帯状フィルムロール体の開発が望まれている。
特開2002−68540号公報 特開2009−179446号公報
本発明は上記状況に鑑みなされたものであり、その目的は、取り扱う環境変化に対して影響を受けることなく安定した性能を有する帯状フィルムロール体を提供することである。
本発明の上記目的は下記の構成により達成された。
1.少なくとも幅手方向の両端部に塗膜非接触手段を設けた帯状フィルム基材を使用し、前記帯状フィルム基材の表面に塗膜を形成した後に、前記塗膜が非接触の状態で巻き芯に巻き取りロール状とした帯状フィルムロール体において、
前記帯状フィルム基材は前記塗膜非接触手段の少なくとも内側で、且つ非塗膜形成領域に孔が形成されていることを特徴とする帯状フィルムロール体。
2.前記孔の前記帯状フィルム基材の長手方向の間隔は、前記帯状フィルム基材を前記巻き芯に巻き取った時、少なくとも巻周毎に、該孔が1つ配置される様に配置されていることを特徴とする前記1に記載の帯状フィルムロール体。
3.前記孔の開口面積は前記塗膜非接触手段と前記帯状フィルム基材とで形成される空隙1mm当たり0.00005mmから0.005mmであることを特徴とする前記1又は2に記載の帯状フィルムロール体。
4.前記塗膜非接触手段が前記帯状フィルム基材を前記巻き芯に巻き取る時に挟み込むフィルム部材であることを特徴とする前記1から3の何れか1項に記載の帯状フィルムロール体。
5.前記塗膜非接触手段が凹凸形状構造物であることを特徴とする前記1から3の何れか1項に記載の帯状フィルムロール体。
6.前記帯状フィルムロール体が真空環境下で作製されたことを特徴とする前記1から5の何れか1項に記載の帯状フィルムロール体。
7.前記帯状フィルムロール体が真空環境下で使用されるものであることを特徴とする前記1から5の何れか1項に記載の帯状フィルムロール体。
8.前記塗膜が有機エレクトロニクス素子を構成するための塗膜であることを特徴とする前記1から7の何れか1項に記載の帯状フィルムロール体。
取り扱う環境変化に対して影響を受けることなく安定した性能を有する帯状フィルムロール体を提供することが出来た。
従来の帯状フィルムロール体の概略図である。 本発明の帯状フィルムロール体の概略図である。 本発明の帯状フィルムロール体を作製する時に使用する他の形態の帯状可撓性フィルムの概略平面図である。 大気圧環境下で両端に塗膜非接触手段と塗膜の外側に孔を設けた帯状可撓性フィルムを使用し、連続的に搬送しながらダイコーターを使用し塗布液を塗布し塗膜を形成した後に巻き芯に巻き取り帯状フィルムロール体を作製する工程の概略図である。 真空環境下で両端に塗膜非接触手段と塗膜の外側に孔を設けた帯状可撓性フィルムを使用し、搬送しながら蒸着装置で塗膜を形成した後に巻き芯に巻き取り帯状フィルムロール体を作製する工程の概略図である。 図2から図5に示す帯状フィルムロール体を使用して有機エレクトロニクス素子の内、照明用に使用する有機EL素子を製造する製造工程の概略図である。
本発明に係る実施の形態を図1から図5を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は従来の帯状フィルムロール体の概略図である。図1(a)は従来の帯状フィルムロール体の概略斜視図である。図1(b)は図1(a)のA−A′に沿った拡大概略断面図である。図1(c)は図1(b)のTで示される部分の拡大概略図である。
図中、1は巻き芯101に帯状可撓性フィルム102を巻き取り作製された帯状フィルムロール体を示す。103は帯状可撓性フィルム102の両端に設けられた塗膜非接触手段を示す。104は帯状可撓性フィルム102の上に形成された塗膜を示す。帯状フィルムロール体1は、巻き芯101に帯状可撓性フィルム102を巻き取る際、塗膜非接触手段103により作られた空隙105により、塗膜104が帯状可撓性フィルム102の裏面と接触しない様になっている。
本図に示される帯状フィルムロール体1の欠点は、各巻周の空隙105への空気の流れが悪く、取り扱う環境変化に対して影響を受けることが挙げられる。
本発明は、本図に示す様な帯状フィルムロール体において、取り扱う環境変化に対して影響を受けない帯状フィルムロール体に関するものである。取り扱う環境変化とは具体的には以下に示す環境変化を言う。
1)真空環境下からで大気圧の環境に出す。
2)大気圧の環境下から真空の環境に入れる。
3)大気圧の環境下から大気圧の環境下の乾燥環境で保存する。
4)大気圧の環境下から大気圧の環境下で保存する。
図2は本発明の帯状フィルムロール体の概略図である。図2(a)は本発明の帯状フィルムロール体の概略斜視図である。図2(b)は図2(a)のB−B′に沿った拡大概略断面図である。図2(c)は図2(b)のUで示される部分の拡大概略図である。
図中、2は巻き芯201に帯状可撓性フィルム202を巻き取り作製された帯状フィルムロール体を示す。203は帯状可撓性フィルム202の両端に設けられた塗膜204の厚さよりも厚い塗膜非接触手段を示す。204は帯状可撓性フィルム202の上に連続的に形成された塗膜を示す。205は非塗膜形成領域を示す。非塗膜形成領域とは帯状可撓性フィルム202の上に形成された塗膜204の幅方向で塗膜204が形成されていない領域を言い、両側に設けられている。
206は塗膜非接触手段203の少なくとも内側で、且つ非塗膜形成領域205に設けられた孔を示す。尚、内側とは塗膜非接触手段203の幅方向で、塗膜204側を言う。孔206の面積の50%以上が塗膜非接触手段203に掛かる様に形成されている場合は、通気孔としての機能を果たさなくなるため好ましくない。塗膜204が形成されている領域では、塗膜の有効面積が減少するため好ましくない。
帯状フィルムロール体2は、巻き芯201に帯状可撓性フィルム202を巻き取る際、塗膜非接触手段203により作られた空隙207により、塗膜204が帯状可撓性フィルム202の裏面と接触しない様になっている。
孔206により各巻周の上又は下の空隙207が繋がり、帯状フィルムロール体2の空隙207の空気の流れが容易になる。
孔206の開口部の面積は、塗膜の面積維持、空隙への空気の流れ具合、フィルムの剛性等を考慮し、空隙207の容積1mm当たり0.00005mmから0.005mmが好ましい。但し、開口部の面積は、孔206が塗膜非接触手段203に掛かっている場合は、掛かっている面積は除いた値を示してある。
孔206の形状は特に限定はなく、例えば、三角、矩形、楕円、円、星形等が挙げられ必要に応じて適宜選択することが可能である。本図は円形の場合を示している。
孔206を帯状可撓性フィルム202の両端に設ける時期は特に限定はなく、例えば帯状可撓性フィルム202を使用する前に設ける、塗膜非接触手段203を設ける時に合わせて設ける、巻き芯に巻き取る直前に設ける等が挙げられる。これらの時期で、孔を明けることで発生するゴミの対策を考慮すると使用する前に設けることが好ましい。
孔206を設ける方法としては帯状可撓性フィルム202にヒビ、裂け目等の故障を与えなければ特に限定はなく、例えば、ロータリーダイカッター、穿孔機、レーザーカッター等が挙げられる。
帯状可撓性フィルム202の長手方向に設ける孔206の間隔は、空間への空気の流れ、フィルムの剛性等を考慮し、巻き芯に帯状可撓性フィルム202を巻き取る時、各巻周毎に少なくとも1つの孔が配置されていることが好ましい。
塗膜非接触手段203としては特に限定はなく、例えば巻周毎に挟み込むフィルム、エンボスリング、ローレットローラといった多数の突起部が形成された粗面体を帯状可撓性フィルム202に押し付けることによるエンボス加工により形成された凹凸構成物、インクジェットで帯状可撓性フィルム202の面上に点状に塗布して形成した凸状物等が挙げられる。孔206により各巻周の上又は下の空隙207が繋がり、帯状フィルムロール体2の空隙207の空気の流れが容易になる。
図3は本発明の帯状フィルムロール体を作製する時に使用する他の形態の帯状可撓性フィルムの概略平面図である。
図中、202′は帯状可撓性フィルムを示す。202′aは帯状可撓性フィルム202′の両端に設けられた塗膜非接触手段を示す。202′bは塗膜を示す。本図に示す塗膜202′bは、帯状可撓性フィルム202′の長手方向に不連続の状態で形成されている。202′cは塗膜非接触手段202′a側の非塗膜形成領域を示す。202′dは帯状可撓性フィルム202′の長手方向の不連続の状態で形成されている塗膜202′b間の領域非塗膜形成領域を示す。
本図の場合、非塗膜形成領域とは帯状可撓性フィルム202′の上に形成された塗膜202′bの幅方向で塗膜202′b形成されていない領域と、長手方向の不連続の状態で形成されている塗膜と塗膜との間で塗膜202′b形成されていない領域を言う。
202′eは塗膜非接触手段202′aの少なくとも内側で、且つ非塗膜形成領域202′cに設けられた孔を示す。202′fは塗膜非接触手段202′aの少なくとも内側で、且つ非塗膜形成領域202′dに設けられた孔を示す。尚、内側とは塗膜非接触手段202′aの幅方向で、塗膜202′b側を言う。
本図に示す帯状可撓性フィルム202′を巻き芯に巻き取りロール状にした帯状フィルムロール体(不図示)は図2に示す帯状フィルムロール体と同じ構成となり、孔202′e、孔202′fにより各巻周の上又は下の空隙が繋がり、帯状フィルムロール体(不図示)の空隙の空気の流れが容易になる。
孔202′fの形状及び開口部の面積は、図2に示す孔206と同じである。本図は円形の場合を示している。
図2、図3に示す塗膜非接触手段の内側で、且つ塗膜の外側の非塗膜形成領域に孔を設けたる帯状可撓性フィルムを使用して作製した帯状フィルムロール体は次の効果が得られることが確認された。
1)帯状可撓性フィルムの表面に真空の環境で蒸着で成膜し巻き取りロール体とした後、大気圧の環境に出しても、帯状フィルムロール体の中央部のへこみがなくなり、帯状可撓性フィルムの裏面と塗膜面との密着することにより発生する密着ムラがなくなり品質向上が可能になった。
2)大気圧の環境に保存した帯状フィルムロール体を真空の環境で蒸着により成膜する場合、帯状フィルムロール体の中央部の膨らみがなくなり、帯状可撓性フィルムの裏面と膜面が密着することにより発生する密着ムラがなくなり品質向上が可能になった。
3)大気圧の環境で、塗布液を塗布、乾燥し成膜した後、巻き取りロール体とした後、乾燥環境で保存しても残存する水分により性能が劣化することなくなり品質向上が可能になった。
4)エージングを行う時、帯状フィルムロール体の内部への熱の伝達が均一なり、性能にバラツキがなくなり品質向上が可能になった。
5)塗膜非接触手段に通気性機能を持たせることが不要となり、工程の簡素化及びコストの低減が図れることが可能となった。
図4は大気圧環境下で両端に塗膜非接触手段と塗膜の外側に孔を設けた帯状可撓性フィルムを使用し、連続的に搬送しながらダイコーターを使用し塗布液を塗布し塗膜を形成した後に巻き芯に巻き取り帯状フィルムロール体を作製する工程の概略図である。
図中、3は大気圧環境下で帯状可撓性フィルムを連続的に搬送しながらダイコーターを使用し塗布液を塗布し塗膜を形成する塗膜形成工程を示す。塗膜形成工程3は、塗布室4に納められた状態となっている。塗布室4の内部は外気と遮断された環境となっている。外気と遮断された環境とは、例えば、有機溶媒を使用した塗布液を使用し帯状可撓性フィルムに塗布する場合に不活性ガスで置換した環境を言う。本図は有機溶媒を使用した塗布液を使用し帯状可撓性支持体に塗布する場合に塗布室を不活性ガスで置換した場合を示している。
塗膜形成工程3は、帯状可撓性フィルム5の供給工程3aと、塗布工程3bと、乾燥工程3cと、回収工程3dとを有している。
供給工程3aはアキュームレーター3a1と、繰り出し装置(不図示)を使用しており、繰り出し装置(不図示)に装着された帯状可撓性フィルムロール体5aから帯状可撓性フィルム5を繰り出し、塗布工程3bに帯状可撓性フィルム5を供給する。
帯状可撓性フィルム5は図2に示す様に両端に塗膜非接触手段と塗膜の外側に孔が設けられており、表面上には既に膜が形成されている場合もあるし、これから膜を形成する場合もある。形成されている膜の種類は特に限定はなく、例えば、単層の膜、複数の膜が積層された膜、導電性物質がパターン状に蒸着された膜等が挙げられる。
パターン状に蒸着された膜のパターン形状は特に限定はなく必要に応じて適宜選択することが可能である。パターン化した膜の例として有機エレクトロニクス素子の場合の第1電極又は第2電極が挙げられる。
塗布工程3bはスリット型ダイコーター3b1と、バックロール3b2とを使用しており、スリット型ダイコーター3b1により塗布液をバックロール3b2に保持され連続的に搬送(図中の矢印方向)される帯状可撓性フィルム5に塗布し、ウェット塗膜が形成される。
乾燥工程3cは、乾燥装置3c1を使用しており、塗布工程3bで塗布されたウェット塗膜が形成されている帯状可撓性フィルム5を加熱乾燥し乾燥塗膜を形成する。乾燥装置3c1としては特に限定はなく、例えばヒーター加熱方式、加熱風方式等が挙げられ必要に応じて適宜選択することが可能となっている。
回収工程3dは、アキュームレーター3d1と、巻取り装置(不図示)とを使用しており、塗膜が形成された帯状可撓性フィルム5を巻芯に巻取り帯状フィルムロール体として回収する。
回収された帯状フィルムロール体は必要に応じて、大気圧環境下でエージングを行う、残量水分を除くため乾燥環境下に保存する、真空環境下で塗膜の上に蒸着で成膜する等が行われる。
図5は真空環境下で両端に塗膜非接触手段と塗膜の外側に孔を設けた帯状可撓性フィルムを使用し、搬送しながら蒸着装置で塗膜を形成した後に巻き芯に巻き取り帯状フィルムロール体を作製する工程の概略図である。
図中、6は真空環境下で帯状可撓性フィルムを搬送しながら蒸着装置で塗膜を形成する塗膜形成工程を示す。塗膜形成工程6は、蒸着室7に納められた状態となっている。蒸着室7の内部は真空環境となっている。
工程6は、帯状可撓性フィルム8の供給工程6aと、蒸着工程6bと、回収工程6cとを有している。
供給工程6aはアキュームレーター6a1と、繰り出し装置(不図示)を使用しており、繰り出し装置(不図示)に装着された帯状可撓性フィルムロール体8aから帯状可撓性フィルム8を繰り出し、蒸着工程6bに帯状可撓性フィルム8を供給する。尚、帯状可撓性フィルム8は図2に示す様に両端に塗膜非接触手段と塗膜の外側に孔が設けられており、表面上には既に膜が形成されている場合もあるし、これから導電性物質をパターン状に蒸着し成膜する場合もある。形成されている膜の種類は特に限定はなく、例えば、単層の膜、複数の膜が積層された膜等が挙げられる。パターン状に成膜する膜の例として有機エレクトロニクス素子の場合の第1電極又は第2電極が挙げられる。
蒸着工程6bは、蒸発源容器6b1を有する蒸着装置6b2とアキュームレーター6b3とを有している。アキュームレーター6b3は回収工程6cとの速度調整のために配設されている。
回収工程6cは、巻取り装置(不図示)とを使用しており、膜が形成された帯状可撓性フィルム8を巻芯に巻取り帯状フィルムロール体として回収する。
回収された帯状フィルムロール体は必要に応じて、大気圧環境下で膜の上に膜が積層する、次工程に送るため一旦大気圧環境下の乾燥環境で保存する等が行われる。
尚、真空環境下で成膜する成膜方法については、特に限定はなく、例えば本図に示される以外に、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子線エピタキシー法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、コーティング法などを用いることが出来る。
図6は図2から図5に示す帯状フィルムロール体を使用して有機エレクトロニクス素子の内、照明用に使用する有機EL素子を製造する製造工程の概略図である。
図中、9は有機EL素子の製造工程を示す。製造工程9は、第1電極形成工程9a、第1供給工程9bと、正孔輸送層形成工程9cと、発光層形成工程9dと、電子輸送層形成工程9eと、第1回収工程9fと、第2電極形成工程9gと、封止部材貼合工程9hと、断裁工程9iとを有している。
第1電極形成工程9aと、第2電極形成工程9hとは真空環境下に配置されており、第1供給工程9bと、正孔輸送層形成工程9cと、発光層形成工程9dと、電子輸送層形成工程9えと、第1回収工程9fとは大気圧環境下に配置されている。
第1電極形成工程9aは、真空環境の蒸着室(不図示)に納められた帯状可撓性フィルム10の供給工程9a1と、蒸着工程9a2と、回収工程9a3とを有している。
供給工程9a1はアキュームレーター9a11と、繰り出し装置(不図示)を使用しており、繰り出し装置(不図示)に装着された帯状フィルムロール体10aから帯状可撓性フィルム10を繰り出し、蒸着工程9a2に帯状可撓性フィルム10を供給する。尚、帯状可撓性フィルム10は図2又は図3に示す様に両端に塗膜非接触手段と塗膜の外側になる位置に孔が設けられている。又、第1電極(陽極)の位置を示すアライメントマーク(不図示)を設けることが好ましい。
蒸着工程9a2は、蒸発源容器9a21を有する蒸着装置9a22とアキュームレーター9a23とを有している。アキュームレーター9a23は回収工程9a3との速度調整のために配設されている。蒸着工程9a2で帯状可撓性フィルム10の上にインジウムスズ酸化物(ITO)がパターン成膜され第1電極(陽極)(不図示)が形成される。第1電極(陽極)の厚さは100nmとした。厚さは、反射率分光法(フィルメトリクス社、F20)により測定した値を示す。
回収工程9a3は、巻取り装置(不図示)を使用しており、第1電極が形成された帯状可撓性フィルム10を真空環境下で巻芯に巻取り帯状フィルムロール体として回収する。回収された帯状フィルムロール体は、一旦大気圧環境下で保存される。
第1供給工程9bは繰り出し装置(不図示)と、アキュームレーター9b1と、帯電防止手段9b2を使用しており、連続的に、次工程の正孔輸送層形成工程9cに第1電極(陽極)(不図示)が形成された帯状可撓性フィルム10を大気圧の環境下で繰り出す様になっている。アキュームレーター9b1は次工程の正孔輸送層形成工程9cとの速度調整のために配設されている。
帯電防止手段9b2は、非接触式帯電防止装置9b21と接触式帯電防止装置9b22とを有している。非接触式帯電防止装置9b21としては例えば、非接触式のイオナイザーが挙げられる。イオナイザーの種類については特に制限はなく、イオン発生方式はAC方式、DC方式どちらでも構わない。ACタイプ、ダブルDCタイプ、パルスACタイプ、軟X線タイプが用いることが出来るが、特に精密除電の観点から、ACタイプが好ましい。ACタイプの使用の際に必要となる噴射気体については、空気かNが用いられるが、充分に純度が高められたNで行うことが好ましい。又、インラインで行う観点よりブロワータイプ、若しくはガンタイプより選ばれる。
接触式帯電防止装置9b22としては、除電ロール又はアース接続した導電性ブラシを用いて行われる。除電器としての除電ロールは、接地されており、除電された表面に回転自在に接触して表面電荷を除去する。この様な除電ロールとしては、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス等の金属製ロールの他に、カーボンブラック、金属粉、金属繊維等の導電性材料を混合した弾性のあるプラスチックやゴム製のロールが使用される。特に、帯状可撓性支持体6との接触をよくするため、弾性のあるものが好ましい。アース接続した導電性ブラシとは、一般には、線状に配列した導電性繊維からなるブラシ部材や線状金属製のブラシを有する除電バー又は除電糸構造のものを挙げることが出来る。除電バーについては、特に限定はないが、コロナ放電式のものが好ましく用いられ、例えば、キーエンス社製のSJ−Bが用いられる。除電糸についても、特に限定はないが、通常フレキシブルな糸状のものが好ましく用いられ、例えば、ナスロン社製の12/300×3をその一例として挙げることが出来る。
非接触式帯電防止装置9b21は第1電極(陽極)(不図示)面側に使用し、接触式帯電防止装置9b22は裏面側に使用することが好ましい。
正孔輸送層形成工程9cは、塗布工程9c1と、乾燥工程9c2とを有し、アキュームレーター9c3と、帯電防止手段9c4とを使用している。正孔輸送層形成工程9cでは、第1電極(陽極)(不図示)が形成された帯状可撓性フィルム10の第1電極取り出し電極部(不図示)を除き第1電極(不図示)の上に正孔輸送層形成用塗布液が塗布され、乾燥工程9c2を経て正孔輸送層が形成され、次工程の正孔輸送層形成工程9dに搬送される。アキュームレーター9c3は次工程の発光形成工程9dとの速度調整のために配設されている。
塗布工程9c1は、ダイコーター9c11と第1電極(陽極)(不図示)が形成された帯状可撓性フィルム10を保持するバックロール9c12とを使用している。
ダイコーター9c12による正孔輸送層形成用塗布液は、第1電極(陽極)(不図示)が形成された帯状可撓性フィルム10の上全面に塗布される。尚、塗布され形成された塗膜の不要とする部分の塗膜は除去工程(不図示)で除去される。除去の方法は特に限定はないが、例えば塗布液に使用した溶媒による払拭方式が挙げられる。不要部分としては、第1電極用外部取り出し用電極(不図示)の上、及び隣りの第1電極(不図示)の間が挙げられる。
乾燥工程9c2は、乾燥装置9c21と加熱処理装置9c22とを使用している。乾燥装置9c21としては特に限定はなく、例えば加熱方式、加熱風方式等が挙げられ必要に応じて適宜選択することが可能となっている。
加熱処理装置9c22は正孔輸送層形成用塗膜(不図示)迄が形成された帯状可撓性フィルム10の裏面側から裏面伝熱方式で加熱する様になっている。加熱処理装置9c22における正孔輸送層(不図示)の加熱処理条件として、正孔輸送層の平滑性向上、残留溶媒の除去、正孔輸送層の硬化等を考慮し、正孔輸送層を構成している樹脂のガラス転移温度に対して−30〜+30℃、且つ、正孔輸送層を構成している有機化合物の分解温度を超えない温度で裏面伝熱方式の熱処理を行うことが好ましい。
乾燥工程9c2と正孔輸送層形成工程9dの間には必要に応じて第1供給工程9bで使用した帯電防止手段9b2を配設することが好ましい。
正孔輸送層の厚さは、0.1nmから100nmが好ましく、5nmから70nmがより好ましく、10nmから50nmが最も好ましい。厚さは反射率分光法(フィルメトリクス社、F20)により測定した値を示す。
発光層形成工程9dは、塗布工程9d1と、乾燥工程9d2とを有し、アキュームレーター9d3を使用している。アキュームレーター9d3は次工程の電子輸送層形成工程9eの速度調整のために配設されている。発光層形成工程9dでは、正孔輸送層までが形成された帯状可撓性フィルム10の上全面に発光層形成用塗布液が塗布される。
この後、乾燥工程9d2を経て発光層が形成され、次工程の電子輸送層形成工程9eに搬送される。
塗布工程9d1は、正孔輸送層形成工程9cの塗布工程9c1と同じダイコーター9c11と正孔輸送層までが形成された帯状可撓性フィルム10を保持するバックロール9d12とを使用している。ダイコーター9d11による発光層形成用塗布液は、正孔輸送層までが形成された帯状可撓性フィルム10の正孔輸送層の上を含め全面に塗布される。尚、全面塗布され形成された塗膜の不要とする部分は除去工程(不図示)で除去される。除去の方法及び不要とする部分は正孔輸送層の場合と同じである。
乾燥工程9d2は、乾燥装置9d21と加熱処理装置9d22とを使用している。乾燥装置9d21、加熱処理装置9d22は、正孔輸送層形成工程9cの乾燥工程9c2で使用している乾燥装置9c21と加熱処理装置9c22と同じであるため説明は省略する。
乾燥工程9d2と電子輸送層形成工程9eとの間には必要に応じて第1供給工程9bで使用した帯電防止手段9b2を配設することが好ましい。
発光層(不図示)が多層の場合は、積層する数に合わせて塗布工程、乾燥工程を配設する必要がある。例えば、発光層を多層にすることで白色素子の作製が可能である。本発明において、発光層とは青色発光層、緑色発光層、赤色発光層を指す。発光層を積層する場合の積層順としては、特に制限はなく、又各発光層間に非発光性の中間層を有していてもよい。又、発光層を4層以上設ける場合には、陽極に近い順から、例えば青色発光層/緑色発光層/赤色発光層/青色発光層、青色発光層/緑色発光層/赤色発光層/青色発光層/緑色発光層、青色発光層/緑色発光層/赤色発光層/青色発光層/緑色発光層/赤色発光層のように青色発光層、緑色発光層、赤色発光層を順に積層することが、輝度安定性を高める上で好ましい。
発光層の膜厚の総和は特に制限はないが、膜の均質性、発光に必要な電圧等を考慮し、通常2nmから5μm、好ましくは2nmから200nmの範囲で選ばれる。更に10nmから20nmの範囲にあるのが好ましい。膜厚を20nm以下にすると電圧面のみならず、駆動電流に対する発光色の安定性が向上する効果があり好ましい。個々の発光層の膜厚は、好ましくは2nmから100nmの範囲で選ばれ、2nmから20nmの範囲にあるのが更に好ましい。青、緑、赤の各発光層の膜厚の関係については、特に制限はないが、3発光層中、青発光層(複数層ある場合はその総和)が最も厚いことが好ましい。
電子輸送層形成工程9eは、塗布工程9e1と、乾燥工程9e2とを有し、アキュームレーター9e3を使用している。アキュームレーター9e3は次工程の第1回収工程9fとの速度調整のために配設されている。電子輸送層形成工程9eでは、発光層までが形成された帯状可撓性フィルム10の上全面に電子輸送層形成用塗布液が塗布される。この後、乾燥工程9e2を経て電子輸送層が形成され、次工程の第1回収工程fに搬送され大気圧の環境下で巻き芯に巻き取られロール体にして一旦回収される。
塗布工程9e1は正孔輸送層形成工程9c2の塗布工程9c1と同じダイコーター9f11と発光層までが形成された帯状可撓性フィルム10を保持するバックロール9f12とを使用している。ダイコーター9f11による電子輸送層形成用塗布液は、発光層までが形成された帯状可撓性フィルム10の全面に塗布される。尚、全面塗布され形成された塗膜の不要とする部分は除去工程(不図示)で除去される。除去の方法及び不要とする部分は正孔輸送層の場合と同じである。
乾燥工程9e2は、乾燥装置9e21と加熱処理装置9e22とを使用している。乾燥装置9e21、加熱処理装置9e22は、正孔輸送層形成工程9cの乾燥工程9c2で使用している乾燥装置9c21と加熱処理装置9c22と同じであるため説明は省略する。
乾燥工程9f2と第1回収工程9gとの間には必要に応じて第1供給工程9bで使用した帯電防止手段9b2を配設することが好ましい。
電子輸送層の好ましい膜厚範囲としては、0.1nmから100nmが好ましく、5nmから80nmがより好ましく、10nmから60nmが最も好ましい。
第2電極形成工程9gは、真空環境の蒸着室(不図示)に納められた電子輸送層迄が形成された帯状可撓性フィルム10を供給する供給工程9g1と、蒸着工程9g2と、回収工程9g3とを有している。
供給工程9g1はアキュームレーター9g11と、繰り出し装置(不図示)を使用しており、繰り出し装置(不図示)に装着された帯状フィルムロール体から電子輸送層迄が形成された帯状可撓性フィルム10を真空環境下で繰り出し、蒸着工程9g2に電子輸送層迄が形成された帯状可撓性フィルム10を供給する。
蒸着工程9g2は、蒸発源容器9g21を有する蒸着装置9g22とアキュームレーター9g23とを有している。アキュームレーター9g23は回収工程9g3との速度調整のために配設されている。蒸着工程9g2で電子輸送層迄が形成された帯状可撓性フィルム10の電子輸送層の上に帯状可撓性フィルム10に付けられているアライメントマーク(不図示)を検出装置(不図示)で読み取り、検出装置(不図示)の情報に従って蒸着装置9g22で第1電極(陽極)の位置に合わせ導電性物質がパターン成膜され第2電極(陰極)(不図示)が形成される。
第2電極(陰極)の厚さは100nmとした。
供給工程9g1と蒸着工程9g2との間及び蒸着工程9g2と回収工程9g3との間には必要に応じて第1供給工程9bで使用した帯電防止手段9b2を配設することが好ましい。
第2電極(陰極)としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nmから5μm、好ましくは50nmから200nmの範囲で選ばれる。
第2電極形成工程9gで第2電極(陰極)が形成された段階で、基材/第1電極(陽極)/正孔輸送層/発光層/電子注入層/第2電極(陰極)の構成までが形成された帯状可撓性フィルム10が出来上がる。
第2電極(陰極)の形成方法については、特に限定はなく、例えばスパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子線エピタキシー法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、コーティング法などを用いることが出来る。
回収工程9h3は、巻き取り装置(不図示)により、巻き芯に第2電極(陰極)迄が形成された帯状可撓性フィルム10を真空環境下で巻き取りロール体とし、大気圧の環境下で一旦保管する。
封止部材貼合工程9hは、第2電極(陰極)迄が形成された帯状可撓性フィルム10の供給工程9h1と、接着剤塗工工程9h2と、封止部材供給工程9h3とを有している。
供給工程9h1からは繰り出し装置(不図示)により大気圧の環境下でロール体から第2電極(陰極)迄が形成された帯状可撓性フィルム10が繰り出される。
接着剤塗工工程9h2は接着剤塗工装置9h21を使用しており、接着剤塗工装置9h21で第2電極の上に接着剤が塗工される。
封止部材供給工程9h3は貼合装置9h31を使用しており、繰り出し装置(不図示)により繰り出された封止部材11を接着剤が塗工された面上に積重し貼合装置9h31により貼合する。
供給工程9h1と接着剤塗工工程9h2との間には必要に応じて第1供給工程9bで使用した帯電防止手段9b2を配設することが好ましい。
断裁工程9iは断裁装置9i1を使用して、封止部材貼合工程9hから送られてくる第2電極(陰極)迄が形成された帯状可撓性フィルム10に付いているアライメントマークを検出装置(不図示)で検出し、断裁することで個別の有機EL素子が製造される。
尚、本図に示す製造工程9は、ゴミの付着を避けるためJIS B 9920に準じて測定した清浄度クラスが5以下の環境条件とすることが好ましい。
正孔輸送層形成工程9cと、発光層形成工程9dと、電子輸送層形成工程9eとの各工程は、使用する塗布液が有機溶媒を使用しているから外気と遮断し不活性ガスで置換した環境となっている。
本図は照明用に使用する有機EL素子を製造しているため各塗布工程程9c1、塗布工程9d1、塗布工程9e11は全面塗工タイプのダイコーターとなっているが、有機EL素子がフルカラー方式の場合は、パターン化されて形成されている第1電極(陽極)のパターンに合わせて第1電極(陽極)上に有機化合物層をパターン塗布するため、例えば、インクジェット方式、フレキソ印刷方式、オフセット印刷方式、グラビア印刷方式、スクリーン印刷方式、マスクを用いたスプレー塗布方式等に使用する各種塗布装置を使用することが可能である。
尚、本図で示す有機EL素子を製造する製造工程で、図2又は図3に示す様に両端に塗膜非接触手段と塗膜の外側になる位置に孔が設けられている帯状可撓性フィルムを使用し、例えば、基材/第1電極/正孔輸送層/光電変換層/電子注入層/第2電極の構成を有する有機光電変換素子を製造することも可能である。但し、電子注入層を蒸着方式で形成する場合は、光電変換層を形成した後一旦巻き取り保管した後、電子注入層、第2電極を蒸着方式で形成することが好ましい。
本図に示す様に図2又は図3に示す様に両端に塗膜非接触手段と塗膜の外側になる位置に孔が設けられている帯状可撓性フィルムを使用した帯状フィルムロール体を使用することで、真空環境下に配置されている第1電極形成工程9aと、第2電極形成工程9hとで真空環境下で作製した帯状フィルムロール体を大気圧の環境下で保存する時の膨らみによるクッツキ、又、大気圧の環境下で保存した帯状フィルムロール体を真空環境下で使用する時のへこみによるクッツキもないことが確認された。又、第1回収工程9gで電子輸送層迄が形成された帯状可撓性フィルム10を巻き芯に巻き取り作製された帯状フィルムロール体を乾燥環境に保存することで吸湿による性能異常の発生がないことが確認された。
本発明の帯状フィルムロール体は膜面を有する帯状可撓性フィルム、例えば液晶表示装置に使用する偏光板の保護フィルム、位相差フィルム、視野角拡大フィルム、プラズマディスプレイに用いられる反射防止フィルム等の各種機能フィルム、及び有機エレクトロニクス素子の作製に使用することが可能である。
次に本発明の帯状フィルムロール体を使用した製品の代表として、有機エレクトロニクス素子の内、有機EL素子及び有機PV素子に使用する材料に付き説明する。
(発光層)
発光層中に含有される有機発光材料としては、カルバゾール、カルボリン、ジアザカルバゾール等の芳香族複素環化合物、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリーレン、芳香族縮合多環化合物、芳香族複素縮合環化合物、金属錯体化合物等及びこれらの単独オリゴ体或いは複合オリゴ体等が挙げられるが、本発明においてはこれに限られるものではなく、広く公知の材料を用いることが出来る。
又、発光層中(成膜材料)には、好ましくは0.1質量%から20質量%程度のドーパントが発光材料中に含まれてもよい。ドーパントとしては、ペリレン誘導体、ピレン誘導体等公知の蛍光色素等、又、リン光発光タイプの発光層の場合、例えば、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム、ビス(2−フェニルピリジン)(アセチルアセトナート)イリジウム、ビス(2,4−ジフルオロフェニルピリジン)(ピコリナート)イリジウム、等に代表されるオルトメタル化イリジウム錯体等の錯体化合物が同様に0.1質量%から20質量%程度含有される。
リン光発光方式は、発光層内部に発光領域を持つためか、比較的発光ムラが起こりづらく本発明において好ましい態様である。発光層の膜厚は、1nmから数百nmの範囲が好ましい。
(有機PV素子のp型半導体材料)
光電変換層(バルクヘテロジャンクション層)に用いられるp型半導体材料としては、種々の縮合多環芳香族低分子化合物や共役系ポリマー・オリゴマーが挙げられる。
縮合多環芳香族低分子化合物としては、例えば、ペンタセンやその誘導体、ポルフィリンやフタロシアニン、銅フタロシアニンやこれらの誘導体などが挙げられる。
共役系ポリマーとしては、例えば、ポリ3−ヘキシルチオフェン(P3HT)等のポリチオフェン及びそのオリゴマー、ポリチオフェン−チエノチオフェン共重合体、ポリチオフェン−ジケトピロロピロール共重合体、ポリチオフェン−チアゾロチアゾール共重合体,Nature Mat.vol.6(2007),p497に記載のPCPDTBT等のようなポリチオフェン共重合体、ポリピロール及びそのオリゴマー、ポリアニリン、ポリフェニレン及びそのオリゴマー、ポリフェニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリチエニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、ポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系ポリマー、等のポリマー材料が挙げられる。
(有機PV素子のn型半導体材料)
光電変換層(バルクヘテロジャンクション層)に用いられるn型半導体材料としては、特に限定されないが、例えば、フラーレン、オクタアザポルフィリン等、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む高分子化合物等を挙げることが出来る。
有機ELパネル及び有機PVパネルの構成に使用する共通材料に付き説明する。
(正孔輸送層、電子ブロック層)
正孔輸送層、電子ブロック層に用いられる材料としては、フタロシアニン誘導体、ヘテロ環アゾール類、芳香族三級アミン類、ポリビニルカルバゾール、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)などに代表される導電性高分子等の高分子材料が、又、発光層に用いられる、例えば、4,4′−ジカルバゾリルビフェニル、1,3−ジカルバゾリルベンゼン等のカルバゾール系発光材料、(ジ)アザカルバゾール類、1,3,5−トリピレニルベンゼンなどのピレン系発光材料に代表される低分子発光材料、ポリフェニレンビニレン類、ポリフルオレン類、ポリビニルカルバゾール類などに代表される高分子発光材料などが挙げられる。
(電子注入・輸送層、正孔ブロック層)
電子注入・輸送層材料としては、種々のn型材料を用いることが出来る。本発明の有機エレクトロニクス素子に好ましく用いることが出来る材料の例としては、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛等の金属錯体化合物若しくは以下に挙げられる含窒素五員環誘導体がある。即ち、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール若しくはトリアゾール誘導体が好ましい。具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)]ベンゼン、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)−4−tert−ブチルベンゼン]、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)−1,3,4−トリアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルトリアゾリル)]ベンゼン等が挙げられる。
更に上述の化合物以外にも、フラーレン類、カーボンナノチューブ類、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、及び酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ガリウム等のn型無機酸化物などを用いることも本発明において好ましい。
本発明においては、目的に応じて、電子注入層と電子輸送層を積層形成してもよく、電子の輸送性と電極との接合において最適な材料を選択すればよい。
又、本発明においては、逆のキャリアである電子をブロックする機能を有し、電荷の選択性を向上させる様な材料を選択してもよい。
電子注入層(バッファ層)においては、リチウム、カリウム、ナトリウム、セシウム等のイオンを含むハロゲン化物、例えば、フッ化リチウムや、フッ化カリウム等を積層させ、電極との接合を向上させる構成が本発明において特に好ましい。
これら無機材料からなる電子注入材料を用いる場合は、主にシャドウマスクを通した蒸着法によりパターニング製膜することが好ましいが、溶液として製膜出来る場合は、生産性の点で塗布製膜することがより好ましい。
蒸着法の場合は、前述した拭き取りパターニングを行った後に蒸着製膜する製法が本発明において特に好ましい。
(有機機能層形成用塗布液に使用する溶媒)
各有機材料には溶解特性(溶解パラメータやイオン化ポテンシャル、極性)がそれぞれにあり、溶解出来る溶媒には限定がある。又その際には溶解度もそれぞれ違うため、一概に濃度も決めることが出来ないが、本発明において用いられる溶媒の種類は、成膜しようとする有機材料に応じて、前記の条件に適ったものを、公知の溶媒から選択すればよく、例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン等のハロゲン系炭化水素系溶媒や、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソールなどのエーテル系溶媒、メタノールや、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール,2−メトキシエタノール、エチレングリコール、グリセリン等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、オクタン、デカン、テトラリン等のパラフィン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系溶媒、ピリジン、キノリン、アニリン等のアミン系溶媒、アセトニトリル、バレロニトリル等のニトリル系溶媒、チオフェン、二硫化炭素などの硫黄系溶媒が挙げられる。尚、使用可能な溶媒は、これらに限るものではなく、これらを二種以上混合して溶媒として用いてもよい。
これらの内、好ましい例としては、有機エレクトロニクスパネルに用いられる材料の良溶媒としては、例えば芳香族系溶媒、ハロゲン系溶媒、エーテル系溶媒などであり、好ましくは、芳香族系溶媒、エーテル系溶媒である。又、貧溶媒としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、パラフィン系溶媒などが挙げられ、中でもアルコール系溶媒、パラフィン系溶媒である。
尚、これらの有機物層を塗布等によって積層する場合、下層にあたる層を溶解しないよう、材料や、溶媒を選択することが必要である。
又、その為、これら有機物層の材料を積極的に架橋させるなどして不溶化させる構成も好ましく用いることが出来る。例えばビニル基のような重合性基或いは架橋基を持ち、加熱或いは光照射等によって、前記の構造単位をそれぞれ有する重合体・若しくは架橋構造を形成するものを用いることが出来る。これにより重層による膜の溶解、界面の乱れ等を抑えることが出来る。
(第1電極)
第1電極は、陰極、陽極は特に限定せず、素子構成により選択することが出来るが、好ましくは透明電極を陽極として用いることである。例えば、陽極として用いる場合、好ましくは380nmから800nmの光を透過する電極である。材料としては、4eVより大きな(深い)仕事関数を持つものが適しており、例えば、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の透明導電性金属酸化物、金、銀、白金等の金属薄膜、金属ナノワイヤー、カーボンナノチューブ等を用いることが出来る。
(第2電極)
第2電極は陰極、陽極は特に限定せず、素子構成により選択することが出来るが、好ましくは透明電極を陽極として用いることである。例えば、陰極として用いる場合、好ましくは仕事関数が4eV以下(浅い)の金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。この様な電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、有機機能層との電気的な接合、及び酸化等に対する耐久性の点から、これら金属とこれより仕事関数の値が大きく(深く)安定な金属である第二の金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム単独等が好適である。
第2電極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することが出来る。
第2電極として反射率の高い金属材料を用いれば、例えば有機EL素子において、発光した光の一部を反射して外部に取り出すことが出来、又、有機PV素子においては、光電変換層を通過した光を反射し、再度、光電変換層に戻すことで光路長を稼ぐ効果が得られ、何れにおいても外部量子効率の向上が期待出来る。
更に、金属(例えば金、銀、銅、白金、ロジウム、ルテニウム、アルミニウム、マグネシウム、インジウム等)、又は炭素からなるナノ粒子、ナノワイヤー、ナノ構造体であってもよく、ナノ粒子やナノワイヤーの高分散性なペーストであれば、透明で導電性の高い対電極を塗布法や印刷法により形成出来好ましい。
又、対電極側を光透過性とする場合は、例えば、アルミニウム及びアルミニウム合金、銀及び銀化合物等の対電極に適した導電性材料を薄く1nmから20nm程度の膜厚で作製した後、上記透明電極の説明で挙げた導電性光透過性材料の膜を設けることで、光透過性の電極とすることも出来る。
(基材)
基材としては、発光した光、若しくは起電力を発生させるための光を透過させることが可能な、即ちこれら光の波長に対して透明な部材であることが好ましい。本発明で用いることが出来る基材の例としては、ガラス基板や樹脂基材等が好適に挙げられるが、軽量性と柔軟性の観点から透明樹脂フィルムを用いることが望ましい。
透明樹脂フィルムには特に制限がなく、その材料、形状、構造、厚み等については公知のものの中から適宜選択することが出来る。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルホン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム等を挙げることが出来るが、可視域の波長(380〜800nm)における透過率が80%以上である樹脂フィルムであれば、本発明に係る透明樹脂フィルムに好ましく適用することが出来る。中でも透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度及びコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリカーボネートフィルムであることが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムであることがより好ましい。
本発明に用いられる透明基材には、塗布液の濡れ性や接着性を確保するために、表面処理を施すことや易接着層を設けることが出来る。表面処理や易接着層については従来公知の技術を使用出来る。例えば、表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を挙げることが出来る。又、易接着層としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体等を挙げることが出来る。
又、酸素及び水蒸気の透過を抑制する目的で、透明基材にはバリアコート層が予め形成されていてもよいし、透明導電層を製膜する側、又は反対側にハードコート層が予め形成されていてもよい。
(封止)
作製した有機光電変換素子が大気中の酸素、水分等で劣化しないように、有機EL素子や有機PV素子では、公知の手法によって封止することが好ましい。例えば、薄膜のアルミニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等のガスバリア層が形成されたプラスチックフィルムと有機エレクトロニクス素子の上を接着剤やUV硬化・熱硬化樹脂等で封止接着し貼合する手法、ガスバリア性の高い有機高分子材料(ポリビニルアルコール等)をスピンコートする方法、ガスバリア性の高い無機薄膜(酸化ケイ素、酸化アルミニウム等)又は有機膜(パリレン等)を真空下や大気下でスパッタ法やCVD法などで堆積する方法、及びこれらを複合的に積層する方法等を挙げることが出来る。
更に本発明においては、素子寿命向上の観点から、基材を含む有機エレクトロニクス素子全体を2枚のバリア付き基材でラミネート封止した構成でもよく、好ましくは、水分ゲッター等を同封した構成であっても構わない。
以下、実施例を挙げて本発明の具体的な効果を示すが、本発明の態様はこれに限定されるものではない。
実施例1
〈塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材の準備〉
帯状フィルム基材として、厚さ100μm、幅200mm、長さ500mのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人・デュポン社製フィルム、以下、PETと略記する)を準備し、両端20mmにローレット使用し、以下に示す構成の塗膜非接触手段を設け塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材とした。
凸状物の形状:帯状フィルム基材に対して垂直方向の断面形状がドーム型
凸状物の1つの体積:1.2×10−3mm
凸状物の高さ:100μm
凸状物の密度:50個/cm
凸状物の高さは、厚み測定機(ミツトヨ(株)製 シックネスゲージ)を使用し、測定した値を示す。
凸状物の1つの体積は、以下に示す方法で測定した値を示す。
1)凸状物が形成されている箇所の一定面積を取り出し、質量を測定しAとする。又、凸状物の個数を測定する。
2)1)と同じ面積の基材のみの質量を測定しBとする。
3)A−Bで切除した凸状物の質量を求めCとする。
4)凸状物の1個当たりの質量を、(C/凸状物の個数)から計算で求める。
5)凸状物の体積を、次の計算式から求める。
凸状物の体積=(4)で求めた凸状物の1個当たりの質量/凸状物を形成している物質の密度)
凸状物の密度は、1cm×1cmの試料をルーペで目視で観察し、凸状物の個数を数え、1cm当たりの個数に換算した値を示す。
〈孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材の準備〉
準備した塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材へ表1に示す様に孔の開口面積、形状、配置する位置、間隔を変えて図2(a)に示す様に配置し孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材としNo.1−1から1−14とした。尚、比較として孔を設けない塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材をNo.1−15とした。
尚、孔はロータリーダイカター(富士商工株式会社製、ピナクル刃)を使用し、孔の形状、開口面積の変化は穿孔刃の形状と太さを変えることで行った。
孔の開口面積は塗膜非接触手段と帯状可撓性フィルムとで形成される空隙1mm当たりの面積を示す。
孔の開口面積は次の方法で求めた。
帯状フィルム全長から非接触手段により形成される空間の体積を算出、穴の開口面積と個数から合計の開口面積を算出し、空隙1mm当たりの面積を算出した。
孔の間隔は巻周毎に現れる孔の個数を示す。
Figure 2011230872
A*:塗膜非接触手段の内側で且つ非塗膜形成領域
B*:塗膜非接触手段
(塗布液の準備)
アセトン100質量部に市販の染料、C.I.アシッドレッド249を1.5質量部、溶解した塗布液を調製し、粘度1.0mP・sになるようにポリビニルブチレート(PVB)の添加量を調整し塗布液を準備した。塗布液の粘度は東機産業株式会社製の、E型粘度計 VISCONIC ED型を使用し、温度25℃で測定した値を示す。
(スリット型ダイコーターの準備)
以下に示すスリット型ダイコーターを準備した。
スリット型ダイコーターの幅:150mm
スリット間隙:20μm
塗布幅:120mm
(塗布)
図4に示す帯状フィルムロール体を作製する工程で準備した孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.1−1から1−14と、孔無し塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.1−15と準備したスリット型ダイコーターを使用し、表2に示す様に準備した塗布液を、塗布速度5m/minで大気圧中で塗布し、ウェット膜厚10μmの塗膜を形成し引き続き乾燥工程で80℃で残留アセトン量が500mg/mになるように温度を調整し塗膜を形成し大気圧中で巻き芯に巻き取り帯状フィルムロール体を作製し試料No.101から115した。
残留アセトン量は次の方法で測定した。
試料を10cm×10cmを採取し、質量を測定しAとする。この後、100℃で1時間加熱した後、質量を測定しBとする。A−Bを残留アセトン量とした。
尚、ウェット膜厚とは、下式で算出される理論膜厚を言う。
ウェット膜厚=塗布液供給流量/(塗布幅×塗布速度)
又、塗布速度は、三菱電機(株)製 レーザードップラ速度計LV203で測定した。
評価
作製した試料No.101から115を、大気圧中で温度100℃の換気機能を有する乾燥室に1時間保存した後、残留アセトン量を測定した結果を表2に示す。残留アセトン量の測定は上記記載の方法と同じ方法で行った。
Figure 2011230872
塗膜非接触手段の内側で、且つ、非塗膜形成領域に塗膜非接触手段と帯状フィルム基材とで形成される空隙1mm当たり0.00005mmから0.005mmの開口面積を有する孔、及び孔の形状を、円形状、三角形状、星形状とした帯状フィルム基材を使用し作製した試料No.101、103から114は、何れも帯状フィルムロール体中で安定しアセトンが除去され孔を配置することで空隙間の気体の換気が行われることが確認された。
塗膜非接触手段に塗膜非接触手段と帯状フィルム基材とで形成される空隙1mm当たり0.004mmの開口面積を有する孔を有する帯状フィルム基材を使用して作製した試料No.102は、巻周でアセトン残存量が変化し、空隙間の気体の換気が充分に行われていないことが確認された。孔を設けずに塗膜非接触手段のみで作成した試料No.115は帯状フィルムロール体の全体でアセトン残存量が多く、空隙間の気体の換気が充分に行われていないことが確認された。本発明の有効性が確認された。
実施例2
実施例1で作製した試料No.101から115を、5×10−4Paの真空下に1時間保存した後、各試料を巻きほどき全長で、クッッキの有無を目視にて観察した結果を表3に示す。
Figure 2011230872
塗膜非接触手段の内側で且つ、非塗膜形成領域に塗膜非接触手段と帯状フィルム基材とで形成される空隙1mm当たり0.00005mmから0.005mm開口面積を有する孔、及び孔の形状を円形状、三角形状、星形状とした帯状フィルム基材を使用し作製した試料No.101、103から114は、何れも空隙間の空気の膨張に伴うクッツキはなく、孔を配置することで空隙間の気体の換気が行われることが確認された。
塗膜非接触手段に孔を設けた帯状フィルム基材を使用して作製した試料No.102は、空気の膨張に伴うクッツキが発生し、空隙間の気体の換気が充分に行われていないことが確認された。孔を設けずに塗膜非接触手段のみで作成した試料No.105は空隙間の圧縮に伴うクッツキが発生することが確認された。本発明の有効性が確認された。
実施例3
〈塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材の準備〉
表4に示す様に、実施例1で準備した塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.1−1から1−15と同じ塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材を作製しNo.3−1から3−15とした。
Figure 2011230872
A*:塗膜非接触手段の内側で且つ非塗膜形成領域
B*:塗膜非接触手段
(成膜)
図5に示す帯状フィルムロール体を作製する工程で準備した孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.3−1から3−15を使用し、5×10−4Paの真空下にてアルミニウムを使用し、孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材の長さ方向に連続的に蒸着法にて厚さ100nm、100mm×100mmの大きさにマスクパターン成膜した後、5×10−4Paの真空下で巻き芯に巻き取り帯状フィルムロール体を作製した後、大気圧環境下に1時間保存し試料No.301から315とした。
評価
各試料No.301から315を巻きほどき全長で、クッッキの有無を目視にて観察した結果を表5に示す。
Figure 2011230872
塗膜非接触手段の内側で且つ、非塗膜形成領域に塗膜非接触手段と帯状フィルム基材とで形成される空隙1mm当たり0.00005mmから0.005mm開口面積を有する孔、及び孔の形状を円形状、三角形状、星形状とした帯状フィルム基材を使用し作製した試料No.301、303から314は、何れも空隙間の圧縮に伴うクッツキはなく、孔を配置することで空隙間の気体の換気が行われることが確認された。
塗膜非接触手段に孔を設けた帯状フィルム基材を使用して作製した試料No.302は、空隙間の圧縮に伴うクッツキが発生し、空隙間の気体の換気が充分に行われていないことが確認された。孔を設けずに塗膜非接触手段のみで作成した試料No.315は空隙間の圧縮に伴うクッツキが発生することが確認された。本発明の有効性が確認された。
実施例4
〈有機EL素子の作製〉
帯状の有機EL素子(基材/第1電極(陽極)/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/第2電極(陰極)/封止材)を図6に示す製造工程を使用し、以下に示す方法で作製した後、断裁し有機EL素子を作製し試料No.401、402とした。尚、正孔輸送層、発光層、電子輸送層はスリット型ダイコーターで大気圧環境下で塗布・乾燥し、大気圧環境下で巻き芯に巻き取りロール体とした。第1電極(陽極)及び第2電極(陰極)は真空環境下で蒸着方式で成膜し真空環境下巻き芯に巻き取った後、大気圧環境下で保存した。
〈孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材の準備〉
実施1で準備した孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.1−1と同じ孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材を準備しNo.4−1とした。尚、孔を設けない他は全て同じ塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材を準備しNo.4−2とした。
〈第1電極(陽極)の成膜〉
準備した孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−1、及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−2に5×10−1Paの真空環境下で厚さ120nmのITO(インジウムチンオキシド)をスパッタリング法により、マスクパターン成膜を行い、取り出し電極を有する100mm×100mの大きさの第1電極を300mm間隔で幅方向に1列で長さ方向に連続的に形成し、真空環境下で巻き芯に巻き取り、大気圧環境下で1時間保管し第1電極形成済み帯状可撓性基材とした。尚、孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−1及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材帯状可撓性基材No.4−2には、予め第1電極を形成する位置を示すためにアライメントマークを第1電極が形成される面及び反対の面の同じ位置に設けた。
(正孔輸送層形成用塗布液の準備)
ポリエチレンジオキシチオフェン・ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer社製 Bytron P AI 4083)を純水で65%、メタノール5%で希釈した溶液を正孔輸送層形成用塗布液として準備した。正孔輸送層形成用塗布液の粘度は0.7mPa・sであった。粘度はブルックフィールド社製 デジタル粘度計 LVDV−Iを使用し、20℃で測定した値を示す。
(正孔輸送層の形成)
準備したスリット型ダイコーターを使用し、第1電極迄が形成された孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−1、及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−2を帯電除去処理した後、バックアップロールに保持された孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−1、及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−2の上全面(但し、基材の塗膜非接触手段の配置した部分及び孔の部分40mmは除く)に、準備した正孔輸送層形成用塗布液を以下に示す条件で大気圧環境下で塗布した後第1電極の取り出し電極形成部分及び各パターン化して形成されている第1電極の周囲の正孔輸送層を溶媒としてアセトンを使用し払拭し除去した。この後、引き続き乾燥・加熱処理を行い正孔輸送層までを形成した。
(帯電除去処理)
帯電除去処理は第1電極形成側を非接触式帯電防止装置を、裏面側を接触式帯電防止装置を使用した。非接触式帯電防止装置はヒューグルエレクトロニクス(株)製フレキシブルAC式イオナイズィングバーMODEL4100Vを使用し行った。接触式帯電防止装置は都ローラー工業(株)製導電性ガイドロールME−102を使用し行った。
(正孔輸送層形成用塗布液の塗布条件)
塗布条件としては、正孔輸送層形成用塗布液を搬送張力100N/m幅、布速度5m/min、塗布幅180mm、ウェット膜厚は2μm、正孔輸送層形成用塗布液の塗布時の温度は25℃、露点温度−20℃以下のNガス環境の大気圧下で、且つ清浄度クラス5以下(JIS B 9920)で行った。
(乾燥及び加熱処理条件)
正孔輸送層形成用塗膜の乾燥及び加熱処理条件としては、正孔輸送層形成用塗布液を塗布し予備乾燥工程を通過した後、乾燥装置を使用し温度120℃で残留溶媒を除去した後、引き続き、加熱処理装置により温度150℃で裏面伝熱方式の熱処理を行い、正孔輸送層を形成した。
(発光層形成用塗布液の調製)
ジカルバゾール誘導体(CBP) 1.00質量%
イリジウム錯体(Ir(ppy)) 0.05質量%
トルエン 98.95質量%
発光層形成用塗布液の粘度は0.59mPa・sであった。粘度はブルックフィールド社 デジタル粘度計 LVDV−Iを使用し、20℃で測定した値を示す。
(発光層の形成)
準備された正孔輸送層までが形成された孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−1、及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−2を帯電除去処理した後、正孔輸送層の上全面に、スリット型ダイコーターでバックロール使用し、準備した発光層形成用塗布液を大気圧環境下で以下に示す条件で塗布した後、第1電極の取り出し電極形成部分及び各パターン化して形成されている第1電極の周囲の正孔輸送層を溶媒としてアセトンを使用し払拭し除去した。この後、引き続き乾燥・加熱処理を行った。
帯電除去処理は発光層側を非接触式帯電防止装置を、裏面側を接触式帯電防止装置を使用した。非接触式帯電防止装置及び触式帯電防止装置は正孔輸送層を形成する時と同じものを使用した。
(発光層形成用塗布液の塗布条件)
塗布条件としては、発光層形成用塗布液を搬送張力100N/m幅、塗布速度5m/min、塗布幅180mm、ウェット膜厚は2μm、発光層形成用塗布液の塗布時の温度は25℃、露点温度−20℃以下のNガス環境の大気圧下で、且つ、清浄度クラス5以下(JIS B 9920)で行った。
乾燥及び加熱処理条件
発光層形成用塗膜の乾燥及び加熱処理条件としては、発光層形成用塗布液を塗布した後、乾燥装置を使用し、乾燥条件は、乾燥装置のスリットノズル形式の流出口から成膜面に向け高さ100mm、流出風速1m/s、幅手の風速分布5%、温度120℃で溶媒を除去した後、引き続き、加熱処理装置により温度150℃で裏面伝熱方式の熱処理を行い、発光層を形成した。
(電子輸送層形成用塗布液の準備)
電子輸送層形成用塗布液として、0.5質量%の電子輸送材料1を含有する1−ブタノール溶液を準備した。
Figure 2011230872
(電子輸送層の形成)
準備された発光層までが形成された孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−1、及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−2を帯電除去処理した後、発光層の上全面に、準備したスリット型ダイコーターを使用し、準備した電子輸送層形成用塗布液を以下に示す条件で大気圧環境下で塗布した後、第1電極の取り出し電極形成部分及び各パターン化して形成されている第1電極の周囲の電子輸送層を溶媒としてアセトンを使用し払拭し除去した。この後、引き続き乾燥部で以下に示す条件により乾燥・加熱処理を行っ後、大気圧環境下で巻き芯に巻き取りロール体として、25℃の大気圧環境下で1時間保管した。
(帯電除去処理)
帯電除去処理は電子輸送層側を非接触式帯電防止装置を、裏面側を接触式帯電防止装置を使用した。非接触式帯電防止装置及び触式帯電防止装置は正孔輸送層を形成する時と同じものを使用した。
(電子輸送層形成用塗布液の塗布条件)
塗布条件としては、電子輸送層形成用塗布液を、塗布速度5m/min、塗布幅180mm、ウェット膜厚は2μm、電子輸送層形成用塗布液の塗布時の温度は25℃、露点温度−20℃以下のNガス環境の大気圧下で、且つ、清浄度クラス5以下(JIS B 9920)で行った。
乾燥及び加熱処理条件
電子輸送層形成用塗膜の乾燥及び加熱処理条件としては、電子輸送層形成用塗布液を塗布した後、乾燥装置を使用し、乾燥条件は、乾燥装置のスリットノズル形式の流出口から成膜面に向け高さ100mm、流出風速1m/s、幅手の風速分布5%、温度120℃で溶媒を除去した後、引き続き、加熱処理装置により温度150℃で裏面伝熱方式の熱処理を行い、電子輸送層を形成した。
(第2電極(陰極)の形成)
引き続き、電子輸送層までが形成された孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−1、及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−2のロール体を使用し、電子輸送層までが形成された孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−1、及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−2に付けられたアライメントマークを検出し、アライメントマークの位置に従って形成された電子輸送層の上に第1電極の大きさ及び第2電極用取り出し電極を形成する大きさで、5×10−4Paの真空環境下にて第2電極形成材料としてアルミニウムを使用し、蒸着法にてマスクパターン成膜し、厚さ100nmの第2電極(陰極)を積層した後、同じ真空環境下にて巻き芯に巻き取り、25℃の大気圧環境下に1時間保管した。
(封止部材の貼合)
第2電極(陰極)までが形成された孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−1、及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.4−2の上全面に大気圧環境下で紫外線硬化型の液状接着剤(エポキシ樹脂系)を使用し、厚さ30μmで塗設した。
この後、以下に示す帯状シート封止部材を接着剤塗設面にロールラミネータ法により積重し、大気圧環境下にて押圧0.1MPaでロール圧着した後、波長365nmの高圧水銀ランプを、照射強度20mW/cm、距離15mmで1分間照射し固着させ貼合し、複数の有機ELパネルが連続的に繋がった状態とした。
(封止部材の準備)
封止部材として、PETフィルム(帝人・デュポン社製)を使用し、無機膜(SiN)をバリア層に使用した2層構成の帯状シート封止部材を準備した。PETの厚さ100μm、バリア層の厚さ200nmとした。尚、PETフィルムのバリア層の成膜はスパッタリング法により実施した。JIS K−7129B法(1992年)に準拠した方法で主としてMOCON法により測定した水蒸気透過度は0.01g/m・dayであった。JIS K7126B法(1987年)に準拠した方法で主としてMOCON法により測定した酸素透過度は0.1ml/m・day・MPaであった。
(断裁)
準備した複数の有機EL素子が連続的に繋がった状態のものを個別の有機EL素子の大きさにPETに付けられたアライメントマークを検出し、アライメントマークの位置に従って断裁し個別の有機EL素子を作製し試料No.401、402とした。
評価
作製した各試料No.401と402に付けられたアライメントマークを検出し、アライメントマークの位置に従って断裁し始め5mと、終わり5mとの箇所から作製した試料を抜き取り、リーク電流特性、発光ムラ(輝度ムラ)を以下に示す試験方法により試験し、以下に示す評価ランクに従って評価した結果を表6に示す。
リーク電流特性の試験方法
定電圧電源を用いて、逆方向の電圧(逆バイアス)を5Vを5秒間印加し、その時有機EL素子に流れる電流を測定した。サンプル10枚の発光領域について測定を行い、最大電流値をリーク電流とした。
リーク電流特性の評価ランク
◎:最大電流値が1×10−6A未満
○:最大電流値が1×10−6A以上、1×10−5A未満
△:最大電流値が1×10−5A以上、1×10−3A未満
×:最大電流値が1×10−3A以上。
発光ムラ(輝度ムラ)の測定方法
定電圧電源を用いて、有機EL素子に直流5Vを印加し、サンプル中央部の発光部6箇所の輝度差を目視で観察した。
発光ムラ(輝度ムラ)の評価ランク
◎:輝度の差が全くない
○:6箇所中、1箇所の輝度が異なる
△:6箇所中、2箇所以上4箇所未満の輝度が異なる
×:6箇所中、4箇所以上の輝度が異なる。
Figure 2011230872
塗膜非接触手段の内側で且つ、非塗膜形成領域に塗膜非接触手段と帯状フィルム基材とで形成される空隙1mm当たり0.00005mmから0.005mm開口面積の孔を有する帯状フィルム基材を使用し作製した試料No.401は、リーク電流特性、発光ムラ(輝度ムラ)はなく、安定した性能が得られることが確認された。
塗膜非接触手段のみで孔を有しない帯状フィルム基材を使用して作製した試料No.402は、巻周でクッッキ発生し、リーク電流特性、発光ムラ(輝度ムラ)が不安定となる結果となることが確認された。本発明の有効性が確認された。
実施例5
〈有機光電変換素子の作製〉
帯状の有機光電変換素構造体(基材/第1電極(陽極)/正孔輸送層/光電変換層/電子注入層/第2電極(陰極))を図6に示す製造工程を使用し、以下に示す方法で作製した後、断裁し有機光電変換素子を作製し試料No.501、502とした。尚、正孔輸送層、光電変換層はスリット型ダイコーターで塗布・乾燥し、大気圧環境下で巻き芯に巻き取りロール体とした。第1電極(陽極)及び第2電極(陰極)は真空環境下で蒸着方式で成膜し真空環境下巻き芯に巻き取った後、大気圧環境下で保存した。
〈孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材の準備〉
実施1で準備した孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.1−1と同じ孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材を準備しNo.5−1とした。尚、孔を設けない他は全て同じ塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材を準備しNo.5−2とした。
〈第1電極(陽極)の成膜〉
準備した孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.5−1、及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.5−2に5×10−1Paの真空環境下で厚さ120nmのITO(インジウムチンオキシド)をスパッタリング法により、マスクパターン成膜を行い、取り出し電極を有する100mm×100mの大きさの第1電極を300mm間隔で幅方向に1列で長さ方向に連続的に形成し、真空環境下で巻き芯に巻き取り、大気圧環境下で1時間保管し第1電極形成済み帯状可撓性基材とした。尚、孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.5−1及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材帯状可撓性基材No.5−2には、予め第1電極を形成する位置を示すためにアライメントマークを第1電極が形成される面及び反対の面の同じ位置に設けた。
(正孔輸送層形成用塗布液の準備)
ポリエチレンジオキシチオフェン・ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer社製 Bytron P AI 4083)を純水で65%、メタノール5%で希釈した溶液を正孔輸送層形成用塗布液として準備した。正孔輸送層形成用塗布液の粘度は0.7mPa・sであった。粘度はブルックフィールド社製 デジタル粘度計 LVDV−Iを使用し、20℃で測定した値を示す。
(正孔輸送層の形成)
準備したスリット型ダイコーターを使用し、準備された第1電極が形成された孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.5−1、及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.5−2を帯電除去処理した後、バックアップロールに保持されたPETの上全面(但し、両端の10mmは除く)に、準備した正孔輸送層形成用塗布液を以下に示す条件で大気圧環境下で塗布した後、第1電極の取り出し電極形成部分及び各パターン化して形成されている第1電極の周囲の正孔輸送層を溶媒としてアセトンを使用し払拭し除去した。この後、引き続き乾燥・加熱処理を行った。
(帯電除去処理)
帯電除去処理は実施例5の正孔輸送層を形成する時と同じ方法で行った。
(正孔輸送層形成用塗布液の塗布条件)
塗布条件としては、乾燥膜厚が30nmになる様に、正孔輸送層形成用塗布液を搬送張力100N/m幅、塗布速度5m/min、塗布幅180mm、正孔輸送層形成用塗布液の塗布時の温度は25℃、露点温度−20℃以下のNガス環境の大気圧下で、且つ清浄度クラス5以下(JIS B 9920)で行った。
乾燥及び加熱処理条件
正孔輸送層形成用塗膜の乾燥及び加熱処理条件としては、正孔輸送層形成用塗布液を塗布し予備乾燥工程を通過した後、乾燥装置を使用し、乾燥装置のスリットノズル形式の流出口から成膜面に向け高さ100mm、流出風速1m/s、幅手の風速分布5%、温度120℃で残留溶媒を除去した後、引き続き、加熱処理装置により温度150℃で裏面伝熱方式の熱処理を行い、正孔輸送層を形成した。
(光電変換層の形成)
準備された正孔輸送層までが形成された孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.5−1、及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.5−2を帯電除去処理した後、正孔輸送層の上全面に、光電変換層形成用塗布液を以下に示す条件で大気圧環境下で塗布した後、第1電極の取り出し電極形成部分及び各パターン化して形成されている第1電極の周囲の正孔輸送層を溶媒としてアセトンを使用し払拭し除去した。この後、引き続き乾燥・加熱処理を行い光電変換層までを形成し大気圧環境下で巻き芯に巻き取り、25℃で大気圧環境下に1時間保管した。
帯電除去処理は光電変換層側を非接触式帯電防止装置を、裏面側を接触式帯電防止装置を使用した。非接触式帯電防止装置及び触式帯電防止装置は正孔輸送層を形成する時と同じものを使用した。
(光電変換層形成用塗布液の塗布条件)
塗布条件としては、乾燥後の厚みが150nmになる様に光電変換層形成用塗布液を搬送張力100N/m幅、塗布速度5m/min、塗布幅180mm、光電変換層形成用塗布液の塗布時の温度は25℃、露点温度−20℃以下のNガス環境の大気圧下で、且つ、清浄度クラス5以下(JIS B 9920)で行った。
(光電変換層形成用塗布液の準備)
光電変換層用塗布液として、P3HT(プレクストロニクス製:レジオレギュラーポリ−3−ヘキシルチオフェン)(Mw=52000、高分子p型半導体材料)とPCBM(Mw=911、低分子n型半導体材料)(フロンティアカーボン:6,6−フェニル−C61−ブチリックアシッドメチルエステル)を3.0質量%になる様に1:1で混合した液を調製した。
乾燥及び加熱処理条件
光電変換層形成用塗膜の乾燥及び加熱処理条件としては、光電変換層形成用塗布液を塗布した後、乾燥装置を使用し、乾燥条件は、乾燥装置のスリットノズル形式の流出口から成膜面に向け高さ100mm、流出風速1m/s、幅手の風速分布5%、温度120℃で溶媒を除去した後、引き続き、加熱処理装置により温度150℃で裏面伝熱方式の熱処理を行い、光電変換層を形成した。
(電子注入層の形成)
光電変換層までが形成された孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.5−1、及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.5−2のロール体を使用し、形成された光電変換層の上に、第1電極の上に取り出し電極になる部分を除き、5×10−4Paの真空環境下にて電子注入層形成材料としてLiFを使用し、第1電極の取り出し電極になる部分を除き、蒸着法にて厚さ0.5nmのLiF層(電子注入層)を積層し電子注入層までを形成したPETを作製し、同じ真空環境下で巻き芯に巻き取り、25℃の大気圧環境下で1時間保管した。
(第2電極(陰極)の形成)
電子注入層までが形成された孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.5−1、及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.5−2のロール体を使用し、形成された電子注入層の上に、第1電極の上に取り出し電極になる部分を除き、5×10−4Paの真空環境下にて第2電極形成材料としてアルミニウムを使用し、第1電極の取り出し電極と重ならない位置に取り出し電極を有する様に蒸着法にて第1電極と同じ大きさにマスクパターン成膜し、厚さ100nmの第2電極(陰極)を積層した後、同じ真空環境下にて巻き芯に巻き取り、25℃の大気圧環境下に1時間保管した。
(封止部材の貼合)
第2電極(陰極)までが形成された孔有り塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.5−1、及び塗膜非接触手段付き帯状フィルム基材No.5−2の上全面に大気圧環境下で紫外線硬化型の液状接着剤(エポキシ樹脂系)を使用し、厚さ30μmで塗設した。
この後、以下に示す帯状シート封止部材を接着剤塗設面にロールラミネータ法により積重し、大気圧環境下にて押圧0.1MPaでロール圧着した後、波長365nmの高圧水銀ランプを、照射強度20mW/cm、距離15mmで1分間照射し固着させ貼合し、複数の有機ELパネルが連続的に繋がった状態とした。
(封止部材の準備)
封止部材として、PETフィルム(帝人・デュポン社製)を使用し、無機膜(SiN)をバリア層に使用した2層構成の帯状シート封止部材を準備した。PETの厚さ100μm、バリア層の厚さ200nmとした。尚、PETフィルムのバリア層の成膜はスパッタリング法により実施した。JIS K−7129B法(1992年)に準拠した方法で主としてMOCON法により測定した水蒸気透過度は0.01g/m・dayであった。JIS K7126B法(1987年)に準拠した方法で主としてMOCON法により測定した酸素透過度は0.1ml/m・day・MPaであった。
(断裁)
準備した複数の有機光電変換素子が連続的に繋がった状態のものを個別の有機光電変換素子の大きさにPETに付けられたアライメントマークを検出し、アライメントマークの位置に従って断裁し個別の有機光電変換素子を作製し試料No.501、502とした。
評価
作製した各試料No.501、502に付けられたアライメントマークを検出し、アライメントマークの位置に従って断裁し始め5mと、終わり5mとの箇所から作製した試料を抜き取り、リーク電流特性(整流比)、寿命を以下に示す試験方法により試験し、以下に示す評価ランクに従って評価した結果を表7に示す。
〈リーク電流特性(整流比)の試験方法〉
作成した有機光電変換素子に、各取り出し電極から、暗所で低電圧電源(株式会社エーディーシー製、直流電圧・電流源R6243)にて+1V(正方向)、−1V(逆方向)を印加しその時の電流値を測定し、正逆電流値の比(正方向電流値÷逆方向電流値=整流比)を算出し比較を実施した。
[整流比の評価ランク]
◎:正逆電流値の比が1000以上
○:正逆電流値の比が100以上、1000未満
△:正逆電流値の比が10以上、100未満
×:正逆電流値の比が10未満
(寿命の測定方法)
作製した有機光電変換素子について、ソーラーシミュレーター(AM1.5Gフィルタ)の100mW/cmの強度の光を照射し、IV特性を測定し、下記式1に従って受光部それぞれについて保持率(%)を算出した。
(式1)
保持率(%)=60℃90%RH経時保存後の短絡電流密度/経時保存前の短絡電流密度×100
Figure 2011230872
塗膜非接触手段の内側で且つ、非塗膜形成領域に塗膜非接触手段と帯状フィルム基材とで形成される空隙1mm当たり0.00005mmから0.005mm開口面積の孔を有する帯状フィルム基材を使用し作製した試料No.501は、リーク電流特性特性、寿命も安定した性能が得られることが確認された。
塗膜非接触手段のみで孔を有しない帯状フィルム基材を使用して作製した試料No.502は、巻周でクッッキ発生し、リーク電流特性、寿命が不安定となる結果となることが確認された。本発明の有効性が確認された。
1、2 帯状フィルムロール体
102、202、202′、5、8 帯状可撓性フィルム
103、203、202′a 塗膜非接触手段
104、204、202′b 塗膜
105、207 空隙
205、202′c、202′d 非塗膜形成領域
206、202′e、202′f 孔
3、6 塗膜形成工程
3b 塗布工程
4 塗布室
7 蒸着室
9 製造工程
9a 第1電極形成工程
9b 第1供給工程
9c 正孔輸送層形成工程
9d 発光層形成工程
9e 電子輸送層形成工程
9g 第2電極形成工程
9h 封止部材貼合工程

Claims (8)

  1. 少なくとも幅手方向の両端部に塗膜非接触手段を設けた帯状フィルム基材を使用し、前記帯状フィルム基材の表面に塗膜を形成した後に、前記塗膜が非接触の状態で巻き芯に巻き取りロール状とした帯状フィルムロール体において、
    前記帯状フィルム基材は前記塗膜非接触手段の少なくとも内側で、且つ非塗膜形成領域に孔が形成されていることを特徴とする帯状フィルムロール体。
  2. 前記孔の前記帯状フィルム基材の長手方向の間隔は、前記帯状フィルム基材を前記巻き芯に巻き取った時、少なくとも巻周毎に、該孔が1つ配置される様に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の帯状フィルムロール体。
  3. 前記孔の開口面積は前記塗膜非接触手段と前記帯状フィルム基材とで形成される空隙1mm当たり0.00005mmから0.005mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の帯状フィルムロール体。
  4. 前記塗膜非接触手段が前記帯状フィルム基材を前記巻き芯に巻き取る時に挟み込むフィルム部材であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の帯状フィルムロール体。
  5. 前記塗膜非接触手段が凹凸形状構造物であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の帯状フィルムロール体。
  6. 前記帯状フィルムロール体が真空環境下で作製されたことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の帯状フィルムロール体。
  7. 前記帯状フィルムロール体が真空環境下で使用されるものであることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の帯状フィルムロール体。
  8. 前記塗膜が有機エレクトロニクス素子を構成するための塗膜であることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の帯状フィルムロール体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013211129A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Dainippon Printing Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子形成用フレキシブル基板ロール
JP2016049473A (ja) * 2014-08-28 2016-04-11 住友電気工業株式会社 導電性インクの焼成方法、プリント配線板用基板の製造方法及び通気性スペーサシート

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