JP2011229262A - 電力変換装置 - Google Patents

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和志 久山
Akio Yoshimoto
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Abstract

【課題】電力変換装置の小型化、低コスト化を図る。
【解決手段】上アームを構成する複数のスイッチング素子(15)と下アームを構成する複数のスイッチング素子(25)とを備えた電力変換装置において、上アーム及び下アームの各スイッチング素子(15,25)は、ベアチップの片側面にゲート(G)(制御電極)ドレイン(D)(被制御電極)、及びソース(S)(被制御電極)がそれぞれ形成された横型構造の素子で構成する。そして、上アームのスイッチング素子(15)で1つのヒートスプレッダ(40)を共用し、下アームのスイッチング素子(25)で1つのヒートスプレッダ(50)を共用する。
【選択図】図5

Description

本発明は、入力された電力をスイッチングして所定の電力に変換する電力変換装置に関するものである。
半導体装置の分野では、その小型化(高密度化)が求められることが多い。例えば、空気調和機の電動機に電力を供給するため等に用いられる電力変換装置(インバータ回路等)のようにパワーデバイスを含んだ半導体装置の分野では、パワーデバイス等の素子を絶縁性樹脂に封入して回路装置(いわばパッケージ)を構成し、その回路装置の裏面に、別の回路装置を実装して小型化を図った例がある(例えば特許文献1を参照)。
特開2003−229535号公報
しかしながら、電力変換装置では、スイッチング素子や還流ダイオード等の回路素子同士を接続するワイヤ配線が数多く存在するうえ、スイッチング素子等にはヒートスプレッダを取り付ける必要があり、これらのヒートスプレッダ等が電力変換装置の小型化、低コスト化の妨げになっている。
本発明は前記の問題に着目してなされたものであり、電力変換装置の小型化、低コスト化を図ることを目的としている。
前記の課題を解決するため、第1の発明は、
上アームを構成する複数のスイッチング素子(15)と下アームを構成する複数のスイッチング素子(25)とを備えた電力変換装置であって、
前記上アーム及び前記下アームの各スイッチング素子(15,25)は、ベアチップの片側面に制御電極(G)及び被制御電極(D,S)がそれぞれ形成された横型構造の素子であり、
前記上アームのスイッチング素子(15)で1つのヒートスプレッダ(40)を共用し、
前記下アームのスイッチング素子(25)で1つのヒートスプレッダ(50)を共用していることを特徴とする。
この構成では、いわゆる横型構造の素子で上アーム側及び下アーム側スイッチング素子(15,25)を構成しているので、スイッチング素子(15,25)の電極(S,D,G)側を上面側(ヒートスプレッダとは反対側)にしておけば、上アーム側でも下アーム側でもヒートスプレッダの共用が可能になる。すなわち、この発明では、縦型構造の素子を用いる場合と比べ、ヒートスプレッダ枚数の低減が可能になる。
また、第2の発明は、
第1の発明の電力変換装置において、
前記上アーム側のヒートスプレッダ(40)と前記下アーム側のヒートスプレッダ(50)とは、一体的に形成されていることを特徴とする。
この構成では、上及び下アームの全てのスイッチング素子(15,25)で1つのヒートスプレッダ(40,50)を共用する。すなわち、この発明ではヒートスプレッダ枚数をより低減することが可能になる。
また、第3の発明は、
第1又は第2の発明の電力変換装置において、
前記上アーム側及び下アーム側のスイッチング素子(15,25)は、還流動作が可能であることを特徴とする。
この構成では、各スイッチング素子が還流動作を行うので、還流ダイオードが不要になる。
第1の発明によれば、ヒートスプレッダ枚数の低減が可能になるので、部品コストの削減や製造工程の簡略化による製造コスト低減、実装スペースの低減が可能になる。
また、第2の発明によれば、ヒートスプレッダ枚数をより低減することが可能になるので、より効果的なコスト低減、実装スペースの低減が可能になる。
また、第3の発明によれば、還流ダイオードが不要になるので、さらなるコスト低減、実装スペースの低減が可能になる。
図1は、本発明の実施形態に係る電力変換装置の構成を示すブロック図である。 図2は、スイッチング素子の構造を模式的に示す断面図である。 図3は、ゲートに電圧を印加した場合のスイッチング素子の動作を説明する図である。 図4は、エンハンスメント型HFETの構造の一例を示す図である。 図5は、スイッチング素子等の実装状態を模式的に示す平面図である。 図6は、絶縁基板におけるスイッチング素子付近の断面を模式的に示す図である。 図7は、各ヒートスプレッダ上のスイッチング素子(ベアチップ)の配置間隔を説明する図である。 図8は、本実施形態におけるワイヤ配線の状態を説明する図である。 図9は、スイッチング素子等の他の実装例(変形例1)を模式的に示す平面図である。 図10は、ヒートスプレッダ上の各スイッチング素子や各還流ダイオードの他の配置例である。 図11は、スイッチング素子等の他の実装例(変形例2)を模式的に示す平面図である。 図12は、変形例2のさらなる変形例を模式的に示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
〈全体構成〉
図1は、本発明の実施形態に係る電力変換装置の構成を示すブロック図である。この電力変換装置(1)は、交流電源(2)(例えば商用電源)をコンバータ回路(4)によって整流し、その直流をインバータ回路(5)によって三相交流に変換してモータ(3)に供給するものである。このモータ(3)は、例えば、空気調和機の冷媒回路に設けられる圧縮機を駆動するものである。
なお、本明細書でいう「電力変換装置」とは、本実施形態のようにコンバータ回路(4)とインバータ回路(5)の両方を含んだものの他、例えばインバータ回路のみで構成された装置や、マトリクスコンバータのような、いわゆる直接変換型の電力変換装置も含む概念である。また、以下の説明において、スイッチング素子の上面(あるいは上側)、下面(あるいは下側)とは、スイッチング素子においてヒートスプレッダ(後述)に面した側を下面といい、その反対側を上面という。
〈コンバータ回路〉
コンバータ回路(4)は、リアクトル(L)、4つのダイオード(Di)、及び平滑コンデンサ(C)を備えている。4つのダイオード(Di)は、ブリッジ回路を構成している。このブリッジ回路には、リアクトル(L)を介して、交流電源(2)から交流(この例では単相交流)が入力されている。また、平滑コンデンサ(C)は、前記ブリッジ回路の出力に並列接続されている。そして、コンバータ回路(4)では、交流電源(2)からリアクトル(L)を介して入力された交流(この例では単相交流)を、前記ブリッジ回路で整流し、該ブリッジ回路の出力を平滑コンデンサ(C)で平滑してインバータ回路(5)に出力している。
〈インバータ回路〉
インバータ回路(5)は、上アームを構成する3つの上アーム側スイッチング素子(15)、下アームを構成する3つの下アーム側スイッチング素子(25)、及び6つの還流ダイオード(30)を備えている。上アーム側及び下アーム側スイッチング素子(15,25)は、図1に示すように、ブリッジ接続されている。すなわち、前記インバータ回路(5)は、2つのスイッチング素子(15,25)を互いに直列接続してなる3つのスイッチングレグを備えていて、各スイッチングレグにおける上アーム側スイッチング素子(15)と下アーム側スイッチング素子(25)との中点が、出力する三相交流の相(U,V,W)にそれぞれ対応している。そして、このインバータ回路(5)は、上アーム側及び下アーム側スイッチング素子(15,25)のオンオフ動作によって、コンバータ回路(4)の出力電圧を所定の周波数の三相交流電圧に変換して、モータ(3)へ供給する。
前記上アーム側及び下アーム側スイッチング素子(15,25)には、還流ダイオード(30)がそれぞれ逆並列接続されている。1つの還流ダイオード(30)は、1つのベアチップとして形成され、このベアチップの片面にアノード(A)及びカソード(K)がそれぞれ形成されている。
−スイッチング素子−
上アーム側及び下アーム側スイッチング素子(15,25)は、いわゆる双方向スイッチング素子である。これらのスイッチング素子(15,25)は、ワイドバンドギャップ半導体を用いたユニポーラ素子であり、具体的には、GaN(窒化ガリウム)を主材料としたヘテロ接合型電界効果トランジスタ(Heterojunction Field Effect Transistor:HFET)である。この構成のスイッチング素子(15,25)は、逆導通が可能となっている。
そして、1つのスイッチング素子(15,25)は、1つのベアチップとして形成されている。このベアチップは、その片側面に、ゲート(G)(制御電極)、ソース(S)(被制御電極)、及びドレイン(D)(被制御電極)がそれぞれ形成された横型構造の素子で構成されている。
一般的に、GaN−HFETは、図2に示すように、シリコン基板(16)上に順次積層された、絶縁性を有するバッファ層(17)、GaN層(18)(アンドープGaN)、及びAlGaN層(19)(アンドープAlGaN)を有している。なお、符号(21)は、後述する2次元電子ガス層(21)である。そして、AlGaN層(19)に接してソース(S)、ドレイン(D)が左右両端部に形成されている。
前記ソース(S)とドレイン(D)との間には、AlGaN層(19)に接してゲート(G)が形成されている。ゲート(G)に接するAlGaN層(19)周辺には空乏層(20)が形成され、ゲート(G)に電圧が印加されない場合には、空乏層(20)によってソース(S)及びドレイン(D)が相互に絶縁され、ソース(S)とドレイン(D)との間に電流が流れない(ノーマリオフ)、いわゆるエンハンスメント型のトランジスタが構成される。
一方、前記ゲート(G)に電圧を印加した場合には、図3に示すように、空乏層(20)の広がりが抑えられ、後述する2次元電子ガス層(21)を介してソース(S)とドレイン(D)との間に電流が流れるようになっている。
具体的に、エンハンスメント型GaN−HFETとしては図4(A)〜(C)に示すような構造が一例として報告されている。なお、図4中の符号27は、ゲート絶縁膜、符号28は、p-GaN層である。図4(A)は、いわゆるリセスゲート、(B)は、フッ素イオンによるプラズマ処理を行ったゲート、(C)は、p-GaN層(28)を設けたP型ゲートをそれぞれ備えている。
そして、このようなHFET構造のスイッチング素子(15,25)では、AlGaNの格子定数がGaNより短いことに起因するピエゾ分極効果によって、AlGaN層(19)内に分極電荷が発生する。この分極電荷によって、GaN層(18)の表面に自由電子が誘起され、GaN層(18)とAlGaN層(19)との界面には、高濃度の2次元電子ガス層(21)(two Dimension Electron Gas:2DEG)が生成される。この2次元電子ガス層(21)がスイッチング素子(15,25)の電流経路となる。
なお、前記スイッチング素子(15,25)は、シリコン基板(16)上に、例えば有機金属気相エピタキシ(Metal-Organic Vapor Phase Epitaxy:MOVPE)成長法により、エピタキシャル層構造を成長することで形成される。
〈スイッチング素子等の実装〉
本実施形態では、インバータ回路(5)は、絶縁基板(26)(絶縁層)上に形成され、コンバータ回路(4)やスイッチング素子(15,25)用の駆動回路(図示省略)とともに、所定のパッケージ(図示省略)に収容されてパワーモジュールを構成している。図5は、スイッチング素子(15,25)等の実装状態を模式的に示す平面図である。また、図6は、絶縁基板(26)におけるスイッチング素子(15,25)付近の断面を模式的に示す図である。図5に示すように、インバータ回路(5)では、上アーム側及び下アーム側ヒートスプレッダ(40,50)を備えている。後に詳述するように、スイッチング素子(15,25)と還流ダイオード(30)は、これらのヒートスプレッダ(40,50)上に搭載され、ワイヤ配線(35)によって互いに電気的接続されている。
上アーム側及び下アーム側ヒートスプレッダ(40,50)は、図5に示すように、その平面形状が概ね長方形をしている。これらのヒートスプレッダ(40,50)は、前記絶縁基板(26)上に互いに平行して配置されている(図6を参照)。この例では、上アーム側及び下アーム側ヒートスプレッダ(40,50)は、それぞれ1つずつ設けられている。すなわち、上アーム側のスイッチング素子(15)で1つのヒートスプレッダ(40)を共用し、下アーム側のスイッチング素子(25)で1つのヒートスプレッダ(50)を共用している。
それぞれの上アーム側スイッチング素子(15)は、ソース(S)、ドレイン(D)、ゲート(G)が形成された面が上側となるように、上アーム側ヒートスプレッダ(40)に搭載され、該上アーム側ヒートスプレッダ(40)に半田付けされている。同様に、3つの下アーム側スイッチング素子(25)も、ソース(S)、ドレイン(D)、ゲート(G)が形成された面が上側となるように、下アーム側ヒートスプレッダ(50)に搭載され、該下アーム側ヒートスプレッダ(50)に半田付けされている。
また、上アーム側の各スイッチング素子(15)に接続される還流ダイオード(30)は、上アーム側ヒートスプレッダ(40)に搭載されている。同様に、下アーム側の各スイッチング素子(25)に接続される還流ダイオード(30)は、下アーム側ヒートスプレッダ(50)に搭載されている。
図7は、各ヒートスプレッダ(40,50)上のスイッチング素子(15,25)(ベアチップ)の配置間隔を説明する図である。この図は、ヒートスプレッダ(40,50)の厚さが1mmの例である。この厚さは、ベアチップからの放熱量などに応じて決定したものである。そして、この例では、各ベアチップを2mmの間隔で配置してある。図7に示したように、ベアチップからの熱の広がりは、ベアチップの端から引いた概ね45度のラインよりも内側の範囲が最も大きいと考えられる。そのため、この熱の広がりの大きな範囲が、ベアチップ同士で重ならないように、各ベアチップを配置すれば好ましいと考えられる。そこで、ヒートスプレッダ(40,50)の厚さが1mmの本実施形態では、各ベアチップを2mmの間隔で配置したのである。
図8は、本実施形態におけるワイヤ配線(35)の状態を説明する図である。図8では、U相に対応した、上アーム側スイッチング素子(15)と下アーム側スイッチング素子(25)とを代表で図示してある。V相やW相におけるワイヤ配線(35)も同様である。なお、図8では、各スイッチング素子(15,25)のゲート(G)と前記駆動回路との間の配線(ワイヤ配線)、及びモータ(3)への出力は、図示をそれぞれ省略してある。
インバータ回路(5)では、図8に示すように、上アーム側スイッチング素子(15)は、そのドレイン(D)とソース(S)とが、それぞれ還流ダイオード(30)のカソード(K)、アノード(A)にワイヤ配線(35)で接続されている。これにより、上アーム側スイッチング素子(15)に還流ダイオード(30)が逆並列接続される。また、上アーム側スイッチング素子(15)のソース(S)は、対になる下アーム側スイッチング素子(25)のドレイン(D)にワイヤ配線(35)で接続されている。これにより、上アーム側と下アーム側のスイッチング素子(15,25)は、直列接続される。さらに、上アーム側スイッチング素子(15)は、そのドレイン(D)が、コンバータ回路(4)の正側ノード(P)にワイヤ配線(35)によって接続されている。
一方、下アーム側スイッチング素子(25)は、そのドレイン(D)とソース(S)とが、それぞれ還流ダイオード(30)のカソード(K)、アノード(A)にワイヤ配線(35)で接続されている。これにより、下アーム側スイッチング素子(25)にも還流ダイオード(30)が逆並列接続される。さらに、下アーム側スイッチング素子(25)は、そのソース(S)が、コンバータ回路(4)の負側ノード(N)にワイヤ配線(35)によって接続されている。
また、本実施形態では、前記絶縁基板(26)(絶縁層)には、ベアチップ搭載面とは反対側の面に、該ベアチップの熱を放熱させる放熱器としてヒートシンク(図示は省略)が設けられている。このように放熱器を設ける場合には、絶縁層(26)に起因する熱抵抗はなるべく小さい方が望ましい。すなわち、熱抵抗の観点からは絶縁層(26)はなるべく薄くするのがよい。しかしながら、絶縁層(26)には所定の耐圧も必要である。そこで、本実施形態では、放熱器と電流経路(前記2次元電子ガス層(21))間の必要耐圧<ベアチップ下面と電流経路間の耐圧+絶縁層の耐圧、となるように絶縁層(26)の厚さを決定している。
〈本実施形態における効果〉
スイッチング素子に縦型構造の半導体素子を採用したインバータ回路(以下、説明の便宜上、従来のインバータ回路という)では、例えば、ドレインがヒートスプレッダ側になるように上アーム側のスイッチング素子を搭載すれば、上アーム側のヒートスプレッダは同電位(ドレインの電位)になる。そのため、上アーム側の全てのスイッチング素子で1つのヒートスプレッダを共用できる。しかしながら、下アーム側では、スイッチング素子のドレインをヒートスプレッダ側にして搭載すると、下アーム側のヒートスプレッダの電位がそれぞれ異なり、下アーム側ではヒートスプレッダを共用できない。すなわち、上アーム側に1枚、下アーム側に3枚のヒートスプレッダがそれぞれ必要になる。これに対しては、下アーム側のスイッチング素子を、ソースがヒートスプレッダ側になるように搭載すれば、下アーム側でもヒートスプレッダが同電位になって、ヒートスプレッダの共用が可能になるとも考えられる。しかしながら、縦型構造の半導体素子では、ゲートがソースと同じ面にある場合があり、ソースをヒートスプレッダ側にすると、ゲートもヒートスプレッダ側になり配線が複雑化する。
この点、本実施形態によれば、いわゆる横型構造の素子で上アーム側及び下アーム側スイッチング素子(15,25)を構成しているので、スイッチング素子の全ての電極(S,D,G)を上面側にでき、上アーム側でも下アーム側でもヒートスプレッダの共用が可能になる。すなわち、本実施形態ではヒートスプレッダが2枚ですみ、従来のインバータ回路よりもヒートスプレッダの枚数を低減できる。そして、このようにヒートスプレッダ枚数を低減できると、部品コストの削減や製造工程の簡略化による製造コスト低減、実装スペースの低減が可能になる。本願発明者が検証したところ、実装面積を概ね25%低減できた。また、インバータ回路(5)を形成した絶縁基板(26)には、前記のようにヒートシンクなどの放熱器が設けられることが多いが、ヒートスプレッダ枚数の低減によりインバータ回路(5)の小型化が可能になると、前記放熱器の小型化も可能になる。
また、横型構造のスイッチング素子は、該スイッチング素子が形成されたベアチップの下面と前記電流経路(2次元電子ガス層(21))間で所定の耐圧を有しているので、前記絶縁基板(26)の厚さを、いわゆる縦型構造の素子を用いた場合よりも薄くできる。これにより、前記ベアチップ下面と前記放熱器との間の熱抵抗の低減が可能になり、この点からも前記放熱器の小型化が可能になる。
《実施形態の変形例1》
図9は、スイッチング素子等の他の実装例(変形例1)を模式的に示す平面図である。この例では、上アーム側のヒートスプレッダ(40)と下アーム側の前記ヒートスプレッダ(50)とを一体的に形成している。すなわち、上及び下アームの6つのスイッチング素子(15,25)で1つのヒートスプレッダ(60)を共用している。上アーム側及び下アーム側スイッチング素子(15,25)をいわゆる横型構造の素子で構成しているので、各スイッチング素子(15,25)に繋がるヒートスプレッダ(60)には電圧がかからない。それゆえ、このようなヒートスプレッダの共用が可能になる。このように、本変形例では、ヒートスプレッダ枚数をより低減することが可能になるので、より効果的なコスト低減、実装スペースの低減が可能になる。
なお、図9に示した、ヒートスプレッダ(60)上の各スイッチング素子(15,25)や各還流ダイオード(30)の配置は例示である。例えば、図10に示すように、各スイッチング素子(15,25)や各還流ダイオード(30)を配置することも可能である。
《実施形態の変形例2》
図11は、スイッチング素子等の他の実装例(変形例2)を模式的に示す平面図である。この例では、インバータ回路(5)では、上アーム側及び下アーム側の各スイッチング素子(15,25)が還流動作を行うようになっている。そのため、上アーム側及び下アーム側の各スイッチング素子(15,25)には、還流ダイオード(30)が接続されていない。また、ヒートスプレッダ(40,50)は、上アーム側と下アーム側にそれぞれ設けられている。このように、各スイッチング素子(15,25)で還流動作を行うようにして還流ダイオード(30)を省略することで、インバータ回路(5)、延いては電力変換装置(1)をより小型化することが可能になる。
また、図12は、前記変形例2のさらなる変形例を模式的に示す平面図である。この例では、前記変形例2と同様に還流ダイオード(30)を省略しつつ、上及び下アームの6つのスイッチング素子(15,25)で1つのヒートスプレッダ(60)を共用している。すなわち、図12の例では、ヒートスプレッダ枚数を変形例2よりも低減しつつ、還流ダイオード(30)の省略により、ヒートスプレッダ(60)をより小型にすることが可能になる。したがって、より効果的なコスト低減、実装スペースの低減が可能になる。
なお、前記の実施形態や各変形例で説明したインバータ回路(5)の回路構成は例示である。例えば、単相交流を出力するインバータ回路に対しても本発明を適用できる。また、コンバータ回路(4)の構成も例示であり、他の構成の回路や電源を用いてインバータ回路(5)に直流電力を供給してもよい。
また、ベアチップ下面と電流経路間の耐圧が前記必要耐圧よりも十分に大きい場合は、絶縁層(26)を省略することも可能である。本願発明者が検証したところ、絶縁層(26)をなくした場合には、前記縦型構造の素子を用いた場合よりも、熱抵抗を概ね70%低減できた。
本発明は、入力された電力をスイッチングして所定の電力に変換する電力変換装置として有用である。
15 上アーム側スイッチング素子
25 下アーム側スイッチング素子
40 ヒートスプレッダ
50 ヒートスプレッダ
D ドレイン
S ソース
G ゲート

Claims (3)

  1. 上アームを構成する複数のスイッチング素子(15)と下アームを構成する複数のスイッチング素子(25)とを備えた電力変換装置であって、
    前記上アーム及び前記下アームの各スイッチング素子(15,25)は、ベアチップの片側面に制御電極(G)及び被制御電極(D,S)がそれぞれ形成された横型構造の素子であり、
    前記上アームのスイッチング素子(15)で1つのヒートスプレッダ(40)を共用し、
    前記下アームのスイッチング素子(25)で1つのヒートスプレッダ(50)を共用していることを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1の電力変換装置において、
    前記上アーム側のヒートスプレッダ(40)と前記下アーム側のヒートスプレッダ(50)とは、一体的に形成されていることを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項1又は請求項2の電力変換装置において、
    前記上アーム側及び下アーム側のスイッチング素子(15,25)は、還流動作が可能であることを特徴とする電力変換装置。
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