JP2011228162A - リチウム−水電池による水素製造と燃料電池の組み合わせ - Google Patents
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Abstract
【課題】電池構造を有するリチウム−水電池、該電池による水素製造装置及び該電池と燃料電池を繋げた新型リチウム−空気電池を提供する。
【解決手段】リチウムイオン電池、或いはリチウム二次電池の負極材料を用いた負極(金属リチウム1)/負極用の有機電解液2又は電解膜/リチウムイオン固体電解質膜3/正極用の水溶性電解液4/正極(水素発生電極5)がその順に設けられることを特徴とするリチウム−水電池、該リチウム−水電池の正極で水を放電して水素を発生させる水素製造装置、及び該リチウム−水電池を燃料電池と繋げて、リチウム−水電池が製造した水素をそのまま燃料電池に燃料として提供することを特徴とする新型リチウム−空気電池。
【選択図】図1
【解決手段】リチウムイオン電池、或いはリチウム二次電池の負極材料を用いた負極(金属リチウム1)/負極用の有機電解液2又は電解膜/リチウムイオン固体電解質膜3/正極用の水溶性電解液4/正極(水素発生電極5)がその順に設けられることを特徴とするリチウム−水電池、該リチウム−水電池の正極で水を放電して水素を発生させる水素製造装置、及び該リチウム−水電池を燃料電池と繋げて、リチウム−水電池が製造した水素をそのまま燃料電池に燃料として提供することを特徴とする新型リチウム−空気電池。
【選択図】図1
Description
本発明は新規な電池構造を有するリチウム−水電池及びリチウム−水電池による水素製造に関する。
最近数多くのリチウム−空気電池の提案が報告されている。それらは、リチウム金属/有機電解液/固体電解質/水溶性電解液/触媒担持した多孔質カーボンを組み合わせたリチウム−空気電池に関するものである。
このリチウム−空気電池は、電解液として、負極側に有機電解液を、また、空気極側に水溶性電解液をそれぞれ分けて用い、負極側の有機電解液と空気極側の水溶性電解液の間に、リチウムイオンのみを通す固体電解質をセパレータとして使用する。放電反応により負極から溶出したリチウムイオンは固体電解質を介して空気極側の水溶性電解液に至り、ここで、固体の酸化リチウムではなく、水溶性電解液に溶けやすいLiOHが生成する。また、水や酸素などは固体電解質を通ることが出来ないため、これらが負極のリチウム金属と反応する危険性がない。更に、充電せず、負極側にリチウム金属を燃料として加えれば、燃料電池のように連続放電可能なリチウム−空気電池が得られる(非特許文献1)。
このようなリチウム−空気電池において、正極に空気電極ではなく、通常の電極(カーボン、或はニッケルなど)を用いると、2H2O + 2e- => 2OH- + H2という放電反応が行われ、水素を製造することも可能である。これは、発電しながら、水素を製造することである。
Journal of Power Sources 195 (2010)
358-361
358-361
現在は、水素の製造と貯蔵のプロセスは、二つの異なるプロセスであり、それぞれ別個に行われている。このうち特に、水素の貯蔵は、安全上のリスクが大きいため、貯蔵用ボンベやタンクの製造には、高度の技術とコストが要求される。
本発明者等は、長年鋭意検討した結果、従来のリチウム−空気電池の構造を利用して、新規な反応システムを利用するリチウム−水電池を開発し、それを用いることにより、水素が必要な時に、当該リチウム−水電池を放電して、水素を作ること;また、必要な水素の量に応じて、リチウム−水電池の放電電流密度を制御して、必要な量の水素を作ることを可能とした。更に、水素を製造する際のリチウム−水電池の放電容量は、エネルギーとして使用することも可能である。
本発明により、水を、水素の高い貯蔵率を有する、安全な貯蔵物質として使用できることになる。
本発明により、水を、水素の高い貯蔵率を有する、安全な貯蔵物質として使用できることになる。
本発明のリチウム−水電池を高分子型燃料電池(PEMFC)と繋げることにより、リチウム−水電池の放電により製造した水素を高分子型燃料電池(PEMFC)へ燃料として提供することが可能となる。その場合には、燃料電池の空気極において、空気中の酸素が当該水素と反応するため、リチウム−水電池と燃料電池とあわせて、全体として一つのリチウム−空気電池であるということもできる。
本発明のリチウム−水電池をガスタービンと繋げることにより、リチウム−水電池の放電により製造した水素をガスタービンへ燃料として提供することが可能となる。
本発明のリチウム−水電池においては、負極の活物質が不足する場合は、充電することにより活物質を再生することが可能である。また、水が不足する場合は、水を水溶性電解液中に添加すれば良い。
また、本発明のリチウム−水電池においては、正極を固体電解質膜に直接接触させ、水溶性電解液を正極の固体電解質膜と接する反対側に配置させる構成をとることも可能であり、この場合は、水溶性電解液に替えて、水のみを用いることができる。
また、本発明のリチウム−水電池においては、正極を固体電解質膜に直接接触させ、水溶性電解液を正極の固体電解質膜と接する反対側に配置させる構成をとることも可能であり、この場合は、水溶性電解液に替えて、水のみを用いることができる。
この出願は、具体的には、以下の発明を提供するものである。
〈1〉リチウムイオン電池、或いはリチウム二次電池の負極材料を用いた負極/負極用の有機電解液又は電解膜/リチウムイオン固体電解質膜/正極用の水溶性電解液/正極がその順に設けられることを特徴とする、リチウム−水電池。
〈2〉リチウムイオン電池、或いはリチウム二次電池の負極材料を用いた負極/負極用の有機電解液又は電解膜/リチウムイオン固体電解質膜/正極/正極用の水溶性電解液又は水がその順に設けられることを特徴とする、リチウム−水電池。
〈3〉負極として、リチウム金属、リチウムカーボン、リチウムシリコン、リチウムアルミニウム、リチウムインジウム、リチウム錫、窒化リチウム、又はリチウム二次電池の負極として使える活物質の中から選ばれた負極材料を用い、負極用電解液が有機電解液であることを特徴とする、〈1〉または〈2〉に記載のリチウム−水電池。
〈4〉正極の活物質は水であり、正極の集電極として白金、貴金属、カーボン、チタン、ステンレス(SUS)、ニッケルの中から選ばれた電極を使用し、充電放電可能であることを特徴とする、〈1〉〜〈3〉のいずれかに記載のリチウム−水電池。
〈5〉〈1〉〜〈4〉のいずれかに記載のリチウム−水電池を放電して、正極の集電極において、2H2O + 2e- => 2OH- + H2
の反応により、水素を発生させることを特徴とする、水素を製造する装置。
〈6〉製造した水素を直接高分子型燃料電池(PEMFC)へ水素燃料として提供することを可能としたことを特徴とする、〈5〉に記載の水素を製造する装置。
〈7〉製造した水素を直接ガスタービンへ水素燃料として提供することを可能としたことを特徴とする、〈5〉に記載の水素を製造する装置。
〈8〉〈1〉〜〈4〉のいずれかに記載のリチウム−水電池において、負極に活物質が不足する場合、充電することにより、負極の活物質を再生することが可能なことを特徴とする、〈5〉に記載の水素を製造する装置。
〈9〉〈1〉〜〈4〉のいずれかに記載のリチウム−水電池において、正極に活物質である水が不足する場合、水を加えることにより、水素を製造することが可能なことを特徴とする、〈5〉に記載の水素を製造する装置。
〈10〉水素の製造量がリチウム−水電池の放電電流密度により制御可能なことを特徴とする、〈5〉〜〈9〉のいずれかに記載の水素を製造する装置。
〈11〉水素を製造しながら、リチウム−水電池からエネルギー提供することが可能なことを特徴とする、〈5〉〜〈9〉のいずれかに記載の水素を製造する装置。
〈12〉〈1〉〜〈4〉のいずれかに記載のリチウム−水電池を燃料電池と繋げて、リチウム−水電池が製造した水素をそのまま燃料電池に燃料として提供することを特徴とする、リチウム−水電池と燃料電池の組み合わせにより構成される新型リチウム−空気電池。
〈1〉リチウムイオン電池、或いはリチウム二次電池の負極材料を用いた負極/負極用の有機電解液又は電解膜/リチウムイオン固体電解質膜/正極用の水溶性電解液/正極がその順に設けられることを特徴とする、リチウム−水電池。
〈2〉リチウムイオン電池、或いはリチウム二次電池の負極材料を用いた負極/負極用の有機電解液又は電解膜/リチウムイオン固体電解質膜/正極/正極用の水溶性電解液又は水がその順に設けられることを特徴とする、リチウム−水電池。
〈3〉負極として、リチウム金属、リチウムカーボン、リチウムシリコン、リチウムアルミニウム、リチウムインジウム、リチウム錫、窒化リチウム、又はリチウム二次電池の負極として使える活物質の中から選ばれた負極材料を用い、負極用電解液が有機電解液であることを特徴とする、〈1〉または〈2〉に記載のリチウム−水電池。
〈4〉正極の活物質は水であり、正極の集電極として白金、貴金属、カーボン、チタン、ステンレス(SUS)、ニッケルの中から選ばれた電極を使用し、充電放電可能であることを特徴とする、〈1〉〜〈3〉のいずれかに記載のリチウム−水電池。
〈5〉〈1〉〜〈4〉のいずれかに記載のリチウム−水電池を放電して、正極の集電極において、2H2O + 2e- => 2OH- + H2
の反応により、水素を発生させることを特徴とする、水素を製造する装置。
〈6〉製造した水素を直接高分子型燃料電池(PEMFC)へ水素燃料として提供することを可能としたことを特徴とする、〈5〉に記載の水素を製造する装置。
〈7〉製造した水素を直接ガスタービンへ水素燃料として提供することを可能としたことを特徴とする、〈5〉に記載の水素を製造する装置。
〈8〉〈1〉〜〈4〉のいずれかに記載のリチウム−水電池において、負極に活物質が不足する場合、充電することにより、負極の活物質を再生することが可能なことを特徴とする、〈5〉に記載の水素を製造する装置。
〈9〉〈1〉〜〈4〉のいずれかに記載のリチウム−水電池において、正極に活物質である水が不足する場合、水を加えることにより、水素を製造することが可能なことを特徴とする、〈5〉に記載の水素を製造する装置。
〈10〉水素の製造量がリチウム−水電池の放電電流密度により制御可能なことを特徴とする、〈5〉〜〈9〉のいずれかに記載の水素を製造する装置。
〈11〉水素を製造しながら、リチウム−水電池からエネルギー提供することが可能なことを特徴とする、〈5〉〜〈9〉のいずれかに記載の水素を製造する装置。
〈12〉〈1〉〜〈4〉のいずれかに記載のリチウム−水電池を燃料電池と繋げて、リチウム−水電池が製造した水素をそのまま燃料電池に燃料として提供することを特徴とする、リチウム−水電池と燃料電池の組み合わせにより構成される新型リチウム−空気電池。
本発明のリチウム−水電池により、水を、水素の高い貯蔵率を有する、安全な貯蔵物質として使用することができ、必要な時に、必要な量に合わせて、自由自在に水素を供給することが可能となる。更に、水素を供給すると同時に、エネルギーを提供することも可能となる、夢の技術を提供する。
本発明のリチウム−空気電池は、負極、負極用の電解液、固体電解質膜、陰イオン交換膜、正極用の電解液および正極がその順に設けられたリチウム−水電池であることを特徴としている。
本発明の代表的なリチウム−水電池を、図1に示す。
図1において、1は負極であるリチウム金属、2は負極側用の有機電解液、3は固体電解質セパレータ(或いは耐強アルカリ性高分子イオン交換膜つけた固体電解質セパレータ)、4は正極側用の水溶性電解液、5はカーボンからなる正極集電極を示す。
図1において、1は負極であるリチウム金属、2は負極側用の有機電解液、3は固体電解質セパレータ(或いは耐強アルカリ性高分子イオン交換膜つけた固体電解質セパレータ)、4は正極側用の水溶性電解液、5はカーボンからなる正極集電極を示す。
1の負極を形成する材料としては、リチウム金属、リチウムカーボン、リチウムシリコン、リチウムアルミニウム、リチウムインジウム、リチウム錫、窒化リチウムなどが挙げられる。この中でも大容量、サイクル安定性の点からみて、金属リチウムが好ましく使用される。
負極域の電解液は特に制限はないが、負極として金属リチウムを用いた場合には、電解液として有機電解液を用いる必要がある。
電解液に含有させる電解質としては、電解液中でリチウムイオンを形成するものであれば特に限定されない。例えば、LiPF6 、LiClO4 、LiBF4 、LiAsF6 、LiAlCl4 、LiCF3 SO3 、LiSbF6 等が挙げられる。これら電解質は、単独でもよいが、組み合わせて使用してもよい。
また、電解液の溶媒としては、この種の有機溶媒として公知のものがすべて使用できる。例えば、プロピレンカーボネート、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,2−ジメトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン、スルホラン、ジエチルカーボネート、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート等が挙げられる。これら有機溶媒は、単独でもよいが、組み合わせて使用してもよい。
電解液に含有させる電解質としては、電解液中でリチウムイオンを形成するものであれば特に限定されない。例えば、LiPF6 、LiClO4 、LiBF4 、LiAsF6 、LiAlCl4 、LiCF3 SO3 、LiSbF6 等が挙げられる。これら電解質は、単独でもよいが、組み合わせて使用してもよい。
また、電解液の溶媒としては、この種の有機溶媒として公知のものがすべて使用できる。例えば、プロピレンカーボネート、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,2−ジメトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン、スルホラン、ジエチルカーボネート、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート等が挙げられる。これら有機溶媒は、単独でもよいが、組み合わせて使用してもよい。
3は、負極域の有機電解液と正極側の水溶性電解液又は水の間に配置された、リチウムイオン伝導性の固体電解質膜である。リチウムイオンのみが固体電解質膜を通過する。
このようなリチウムイオン伝導性の固体電解質膜としては、たとえば、Li3N、Garnet-Type型リチウムイオン伝導体、 NASICON型リチウムイオン伝導体、b-Fe2(SO4) 型リチウムイオン伝導体、ペロブスカイト型リチウムイオン伝導体、チオLISICON型リチウムイオン伝導体、高分子型リチウムイオン伝導体が使用できる。
このようなリチウムイオン伝導性の固体電解質膜としては、たとえば、Li3N、Garnet-Type型リチウムイオン伝導体、 NASICON型リチウムイオン伝導体、b-Fe2(SO4) 型リチウムイオン伝導体、ペロブスカイト型リチウムイオン伝導体、チオLISICON型リチウムイオン伝導体、高分子型リチウムイオン伝導体が使用できる。
4は、正極側の水溶性電解液である。水溶性電解液としては、酸性、中性、アルカリ性水あるいは当該水を含むゲルを用いる。
5の正極の集電極としては、白金、貴金属、カーボン、チタン、ステンレス(SUS)、ニッケルから選ばれたもの用いることができる。
次に、当該リチウム−水電池の充放電の作動を説明する。
リチウム−水電池においては、放電と共に、負極において、Li => Li+
+ e-なるリチウムの溶解反応が、また、正極表面において、2H2O + 2e- => 2OH- + H2
なる水素の発生を伴う反応が生じ、充電と共に、負極表面において、Li+ + e- => Li なる析出反応が、また、正極において、4OH- => O2
+ 2H2O + 4e- なる反応が生じる。
本発明のリチウム−水電池においては、充電と放電に伴い、リチウムイオンが固体電解質を介して、正極区域から負極区域へ、あるいは、負極区域から正極区域へと移動する。
すなわち、放電時、負極から負極区域溶液に溶出したLi+は固体電解質を通過して、正極区域へ移動し、充電時、正極区域溶液中のLi+は固体電解質を通過して、負極区域へ移動し、負極にリチウムが析出する。一方、正極においては、放電時に水素が発生し、充電時には酸素が発生する。
リチウム−水電池においては、放電と共に、負極において、Li => Li+
+ e-なるリチウムの溶解反応が、また、正極表面において、2H2O + 2e- => 2OH- + H2
なる水素の発生を伴う反応が生じ、充電と共に、負極表面において、Li+ + e- => Li なる析出反応が、また、正極において、4OH- => O2
+ 2H2O + 4e- なる反応が生じる。
本発明のリチウム−水電池においては、充電と放電に伴い、リチウムイオンが固体電解質を介して、正極区域から負極区域へ、あるいは、負極区域から正極区域へと移動する。
すなわち、放電時、負極から負極区域溶液に溶出したLi+は固体電解質を通過して、正極区域へ移動し、充電時、正極区域溶液中のLi+は固体電解質を通過して、負極区域へ移動し、負極にリチウムが析出する。一方、正極においては、放電時に水素が発生し、充電時には酸素が発生する。
これにより、本発明のリチウム−水電池は、水を水素の高い貯蔵率を有する貯蔵物質として使用し、必要な時に、必要な量に合わせて、自由自在に水素を供給することを可能とするとともに、更に、水素を供給すると同時に、エネルギーを提供することも可能とする。
また、本発明のリチウム−水電池と、水素を燃料とし空気を酸化剤とする燃料電池とを組み合わせ、リチウム−水電池が供給する水素を燃料電池に燃料として供給することにより、全体として一つのリチウム−空気電池として機能する電池を構成することができる(図2)。
また、本発明のリチウム−水電池と、水素を燃料とし空気を酸化剤とする燃料電池とを組み合わせ、リチウム−水電池が供給する水素を燃料電池に燃料として供給することにより、全体として一つのリチウム−空気電池として機能する電池を構成することができる(図2)。
本発明を以下の実施例により更に詳細に説明する。
実施例
図1に示される装置において、1の負極として金属リチウムリボンを、2の負極用有機電解液として1MのLiClO4を溶解した有機電解液(EC/DEC)を、3の固体電解質としてLISICONを、4の正極用水性電解液として1.0MのLiNO3水溶液を、5の正極の集電極として多孔質カーボンを、それぞれ用いて、リチウム−水電池を作製し、水素製造試験を行った。結果を図3〜5に示す。
これらの図に示されるように、本発明の電池は、放電開始から長時間にわたり、安定して水素ガスを製造することができ(図3)、水素ガスの生成速度は放電電流密度に比例する(図5)。
図1に示される装置において、1の負極として金属リチウムリボンを、2の負極用有機電解液として1MのLiClO4を溶解した有機電解液(EC/DEC)を、3の固体電解質としてLISICONを、4の正極用水性電解液として1.0MのLiNO3水溶液を、5の正極の集電極として多孔質カーボンを、それぞれ用いて、リチウム−水電池を作製し、水素製造試験を行った。結果を図3〜5に示す。
これらの図に示されるように、本発明の電池は、放電開始から長時間にわたり、安定して水素ガスを製造することができ(図3)、水素ガスの生成速度は放電電流密度に比例する(図5)。
Claims (12)
- リチウムイオン電池、或いはリチウム二次電池の負極材料を用いた負極/負極用の有機電解液又は電解膜/リチウムイオン固体電解質膜/正極用の水溶性電解液/正極がその順に設けられることを特徴とする、リチウム−水電池。
- リチウムイオン電池、或いはリチウム二次電池の負極材料を用いた負極/負極用の有機電解液又は電解膜/リチウムイオン固体電解質膜/正極/正極用の水溶性電解液又は水がその順に設けられることを特徴とする、リチウム−水電池。
- 負極として、リチウム金属、リチウムカーボン、リチウムシリコン、リチウムアルミニウム、リチウムインジウム、リチウム錫、窒化リチウム、又はリチウム二次電池の負極活物質の中から選ばれた負極材料を用い、負極用電解液が有機電解液であることを特徴とする、請求項1または2に記載のリチウム−水電池。
- 正極の活物質は水であり、正極の集電極として白金、貴金属、カーボン、チタン、ステンレス(SUS)、ニッケルの中から選ばれた電極を使用し、充電放電可能であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のリチウム−水電池。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のリチウム−水電池を放電して、正極の集電極において、2H2O + 2e- => 2OH- + H2
の反応により、水素を発生させることを特徴とする、水素を製造する装置。 - 製造した水素を直接高分子型燃料電池(PEMFC)へ水素燃料として提供することを可能としたことを特徴とする、請求項5に記載の水素を製造する装置。
- 製造した水素を直接ガスタービンへ水素燃料として提供することを可能としたことを特徴とする、請求項5に記載の水素を製造する装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のリチウム−水電池において、負極に活物質が不足する場合、充電することにより、負極の活物質を再生することが可能なことを特徴とする、請求項5に記載の水素を製造する装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のリチウム−水電池において、正極に活物質である水が不足する場合、水を加えることにより、水素を製造することが可能なことを特徴とする、請求項5に記載の水素を製造する装置。
- 水素の製造量がリチウム−水電池の放電電流密度により制御可能なことを特徴とする、請求項5〜9のいずれかに記載の水素を製造する装置。
- 水素を製造しながら、リチウム−水電池からエネルギー提供することが可能なことを特徴とする、請求項5〜9のいずれかに記載の水素を製造する装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のリチウム−水電池を燃料電池と繋げて、リチウム−水電池が製造した水素をそのまま燃料電池に燃料として提供することを特徴とする、リチウム−水電池と燃料電池の組み合わせにより構成される新型リチウム−空気電池。
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