JP2011226971A - タイヤ外観検査方法及びタイヤ外観検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タイヤ表面を撮像した撮像画像の中から複数のモデル画像を設定するモデル画像設定ステップと、複数のモデル画像と撮像画像とを繰り返しパターンマッチングし、所定のマッチング率以上の撮像画像の領域をマッチング画像として抽出するマッチング画像抽出ステップと、モデル画像とマッチング画像との差分を演算し、差分画像を作成する差分画像作成ステップと、差分画像を閾値と比較して欠陥画像を抽出する欠陥画像抽出ステップとを含むようにした。
【選択図】図1
Description
しかしながら、上記外観検査方法によれば、検査画像と比較するために、タイヤのサイズやタイヤのモデル毎に異なるトレッドパターンのマスターデータを用意する必要があり、用意するための多大な手間と、膨大なマスターデータを管理する手間を要していた。また、常に同サイズ、同モデルのタイヤを検査するのではないため、異なるサイズや異なるモデルの都度、マスターデータを読み出してからパターンマッチングにより検査する必要があり、全てのマスターデータを画像処理手段に記憶させなければならないため膨大な記憶容量を必要としていた。
本発明によれば、撮像画像の中から複数のモデル画像を設定し、当該複数のモデル画像を順次用いて撮像画像に対して繰り返しパターンマッチングを行い、パターンマッチングにより抽出されたマッチング画像とモデル画像との差分を演算して差分画像を作成することで、タイヤ表面における欠陥部分や、タイヤ製造時の誤差を抽出することができる。さらに、差分画像から閾値を用いて欠陥画像を抽出することで、撮像画像からタイヤの欠陥を抽出することができる。
本発明の第2の形態として、差分画像作成ステップで作成される差分画像を加算して記憶する差分画像記憶ステップを含むようにした。
本発明によれば、複数のモデル画像によるパターンマッチングにより得られた差分画像を加算して記憶することにより、撮像画像全体がパターンマッチングされたかどうかを確認することができる。
本発明の第3の形態として、差分画像の加算により重複する領域の加算回数を記憶する加算回数記憶ステップをさらに含み、差分画像の重複する領域を加算回数で除して差分画像を平均化するようにした。
本発明によれば、加算して記憶される差分画像に重複する領域があるときに、差分画像の重複領域を加算回数で除することで差分画像の重複する領域を平均化することができる。
本発明の第4の形態として、加算回数記憶ステップの記憶する情報に基づき、差分画像が抽出されない領域をモデル画像に追加設定するモデル画像追加設定ステップをさらに含むようにした。
本発明によれば、差分画像が作成されない領域をモデル画像に設定してパターンマッチングすることで、撮像画像の全領域の差分画像を取得できるので、タイヤ表面の全領域の欠陥部分やタイヤ製造時の誤差を抽出することができる。
本発明の第5の構成として、タイヤ表面を撮像した撮像画像の中から複数のモデル画像を設定するモデル画像設定手段と、複数のモデル画像と撮像画像とを繰り返しパターンマッチングし、所定のマッチング率以上の撮像画像の領域をマッチング画像として抽出するマッチング画像抽出手段と、モデル画像とマッチング画像との差分を計算し、差分画像を作成する差分画像作成手段と、差分画像を閾値と比較して欠陥画像を抽出する欠陥画像抽出手段とを備える構成とした。
本発明によれば、撮像画像の中から複数のモデル画像を設定し、当該複数のモデル画像を順次用いて撮像画像に対して繰り返しパターンマッチングを行い、パターンマッチングにより抽出されたマッチング画像とモデル画像との差分を演算して差分画像を作成することで、タイヤ表面における欠陥部分や、タイヤ製造時の誤差を抽出することができる。さらに、差分画像から閾値を用いて欠陥画像を抽出することで、撮像画像からタイヤの欠陥を抽出することができる。
本発明の第6の構成として、差分画像作成手段で作成される差分画像を加算して記憶する差分画像記憶手段を備える構成とした。
本発明によれば、複数のモデル画像によるパターンマッチングにより得られた差分画像を加算して記憶することにより、撮像画像全体がパターンマッチングされたかどうかを確認することができる。
本発明の第7の構成として、差分画像の加算により重複する領域の加算回数を記憶する加算回数記憶手段を備え、差分画像の重複する領域を加算回数で除して差分画像を平均化する構成とした。
本発明によれば、加算して記憶される差分画像に重複する領域があるときに、差分画像の重複領域を加算回数で除することで差分画像の重複する領域を平均化することができる。
本発明の第8の構成として、加算回数記憶手段の記憶する情報に基づき、差分画像が抽出されない領域をモデル画像に追加設定するモデル画像追加設定手段を備える構成とした。
本発明によれば、差分画像が作成されない領域をモデル画像に設定してパターンマッチングすることで、撮像画像の全領域の差分画像を取得できるので、タイヤ表面の全領域の欠陥部分やタイヤ製造時の誤差を抽出することができる。
図1は、タイヤ外観検査装置1の概略構成図を示す。
タイヤの外観検査装置1は、タイヤTを回転させるタイヤ回転装置2と、タイヤ回転装置2により回転するタイヤTの表面の外観を撮像する撮像装置3と、撮像装置3により撮像された撮像画像Pを画像処理してタイヤTの良否を判定する画像処理装置100とにより構成される。
タイヤ回転装置2は、成型後のタイヤTが縦向きとなるように内径部を保持し、図外のモータによりタイヤTを周方向に回転させ、後述の画像処理装置100の出力する回転信号に基づき回転の開始及び停止が制御される。
撮像装置3は、例えば、タイヤTのトレッド面Tsの上側に配置され、トレッド面Tsにスリット光を照射する照射手段5a〜5cと、スリット光の照射部4を撮像する撮像手段6a〜6cとにより構成される。
照射手段5a〜5cは、トレッド面Tsの幅方向に配置され、スリット状の赤色レーザ光をトレッド面Tsの表面に照射する。各照射手段5a〜5cの照射するスリット光は、スリット光の幅がタイヤ幅方向に一直線に延長するようにトレッド面Tsに照射する。
撮像手段6a〜6cは、CCDエリアカメラ(以下カメラ)により構成され、トレッド面Tsの照射部4で反射する反射光を受光し、トレッド面Tsの凹凸形状(トレッドパターン)に基づく高さ情報と、例えば256階調(グレースケール)の色調情報とを帯状の画像に取得し、画像処理装置100に出力する。具体的には、帯状の画像を構成する各画素にトレッド面Tsの凹凸の高さと色調を示す輝度とが記録される。撮像装置3は、いわゆる光切断法の手法によりトレッド面Tsの画像を取得する。
トレッド面Tsの画像は、トレッド面Tsを周方向に沿う矩形の帯状の画像に取得され、後述の画像処理装置100の画像入力部20において一枚の撮像画像Pとして合成される。
なお、照射手段5a〜5cは、赤色のレーザー光に限らず、白色のレーザー光、その他単色のレーザー光であっても良いが、タイヤTは、基本色が黒色であるので赤色レーザーであることが好ましい。また、タイヤTの表面の色調情報を詳細に取得する場合には、白色レーザー光を用い、さらにカメラをカラーCCDカメラにより構成すれば良い。また、カメラは、CCDカメラに限らずCMOSカメラを用いても良い。
画像処理装置100は、撮像手段6a〜6cにより撮像された帯状の画像を一つの画像に合成する画像入力部20と、撮像画像Pの中からモデル画像Mを決定するモデル画像設定手段21と、撮像画像Pとモデル画像Mとをパターンマッチングするマッチング画像抽出手段22と、モデル画像Mとマッチングしたマッチング画像Qとの差分画像Rを作成する差分画像作成手段23と、差分画像Rを記憶する差分画像記憶手段24と、差分画像Rを加算するときに差分画像Rの加算する領域、及び加算回数Kとを記憶する加算回数記憶手段25(図2(e)参照)と、撮像画像Pから差分画像Rが出力されていない領域をモデル画像Mに追加するモデル画像追加設定手段26と、差分画像Rから検査画像Sを作成する検査画像作成手段27と、検査画像Sから欠陥画像Fを抽出する欠陥画像抽出手段28とを備える。
モデル画像設定手段21は、図2(a)に示すように、トレッド面Tsを周方向に展開した撮像画像Pをタイヤ周方向に均等間隔で分割し、モデル画像M1,M2,・・・,MNとして設定する。
撮像画像Pは、タイヤ周方向に例えば10000画素の長さで取得され、例えば、タイヤ周方向に100画素毎に100のモデル画像M1〜M100に分割される。
また、パターンマッチングは、モデル画像設定手段21で分割したモデル画像毎に対して行うのではなく、周方向に例えば1画素づつ移動させて行われる。
例えば、図2(a)に示すように、モデル画像M1により撮像画像Pをパターンマッチングすることで、マッチング画像Q11,Q12,Q13,Q14のように抽出される。しかし、Q14は、マッチング率が45%なのでマッチング画像としては抽出しない。また、モデル画像M2により撮像画像Pをパターンマッチングすることで、マッチング画像Q21,Q22,Q23のように抽出される。マッチング画像Q21,Q22,Q23は、すべてマッチング率が60%以上なのでマッチング画像として抽出される。
なお、上記モデル画像設定手段21で分割する間隔を広くすることでパターンマッチングの処理効率は向上するが、マッチング率が悪化する恐れがあるので、可能であれば分割する間隔は狭い方が良い。
なお、図2(d)に示すように、複数のモデル画像により行われるパターンマッチングによってマッチしたマッチング画像Q11とマッチング画像Q21の差分画像R11:R21に加算する領域がある場合には、差分画像R11と差分画像R21との加算する領域の高さ情報を加算して記憶する。
例えば、差分画像Rが1つの領域は1で除し、差分画像Rが3つの領域は3で除することで、差分画像Rの全体が平均化される。
以下、画像処理の方法について説明する。
まず、取得された撮像画像Pを等間隔に分割し、分割された各画像をモデル画像M1〜MNに設定する(S101)。つまり、撮像画像Pが短冊状に分割される。
次に、S101で分割された各モデル画像M1〜MNに対して一端側から順次ナンバリングする(S102)。例えば、図2(a)のように、左端からナンバリングする。
次に、左端のモデル画像M1をマスター画像として撮像画像Pに対して周方向にパターンマッチングを行う(S103)。
次に、S103においてマッチング率が60%以上の時はS105にマッチング画像Qを出力し、マッチング率が60%以下の時はS103に戻りパターンマッチングを継続する(S104)。
次に、S104においてマッチング率が60%以上の時のモデル画像Mと、マッチしたマッチング画像Qとの差分を演算して差分画像Rを作成する(S105)。詳細には、モデル画像Mとマッチング画像Qの画素毎に有する高さ情報の差分を演算する。
次に、S105において差分演算した領域を記憶するとともに差分画像Rの領域の加算回数Kを1アップして記憶する。なお、加算回数Kは、1から開始され、加算回数1は一つの差分画像Rのみを示す(106)。
次に、ナンバリングされた分割画像のナンバーが分割数Nよりも小さいときはS102に戻り、分割画像のナンバーが分割数と等しいときはS108に進む(107)。
次に、モデル画像Mのナンバーが分割数と等しいときに、加算回数Kがゼロの領域の有無を判定し、撮像画像Pのすべての領域に差分画像Rが出力されていればS115に進む(S108)。また、加算回数Kが0回の領域があるときにはS109に進む。
次に、加算回数Kが0回の領域を追加モデル画像MRとして設定する(S109)。
次に、追加モデル画像MRにより撮像画像Pに対してパターンマッチングを行う(S110)。
次に、S110においてマッチング率が60%以上の時はS112にマッチング画像を出力し、マッチング率が60%以下の時はS110に戻りパターンマッチングを継続する(S111)。
次に、追加モデル画像MRとマッチングしたマッチング画像Qとの差分演算を行い、差分画像Rを作成する(S112)。
次に、S112において差分演算した差分画像Rを記憶するとともに加算回数Kを1アップして記憶する(S113)。
次に、検査画像Sを作成する(S114)。具体的には、差分画像Rの領域毎に記憶された加算回数Kで差分画像Rの各領域を除して、差分画像Rの平均画像を作成し、検査画像Sとして出力する。
次に、S115では、検査画像Sに基づき欠陥検出を行う。検査画像Sは、高さ情報を有しているので、高さに対する閾値α以上のときはキズありと判定し、該当する画像を欠陥画像Fとしてモニタ9に出力する。また、高さが閾値α以下のときには異常なしとしてモニタ9に判定結果を出力する。
5a〜5c 照射手段、6a〜6c 撮像手段、9 モニタ、
21 モデル画像設定手段、22 マッチング画像抽出手段、23 差分画像作成手段、
24 差分画像記憶手段、K 加算回数、25 加算回数記憶手段、
26 モデル画像追加設定手段、27 検査画像作成手段、28 欠陥画像抽出手段、
100 画像処理装置、M;M1〜MN モデル画像、Q マッチング画像、
R 差分画像、T タイヤ、Ts トレッド面、P 撮像画像。
Claims (8)
- タイヤ表面を撮像した撮像画像の中から複数のモデル画像を設定するモデル画像設定ステップと、
前記複数のモデル画像と前記撮像画像とを繰り返しパターンマッチングし、所定のマッチング率以上の前記撮像画像の領域をマッチング画像として抽出するマッチング画像抽出ステップと、
前記モデル画像と前記マッチング画像との差分を演算し、差分画像を作成する差分画像作成ステップと、
前記差分画像を閾値と比較して欠陥画像を抽出する欠陥画像抽出ステップとを含むことを特徴とするタイヤ外観検査方法。 - 前記差分画像作成ステップで作成される差分画像を加算して記憶する差分画像記憶ステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ外観検査方法。
- 前記差分画像の加算により重複する領域の加算回数を記憶する加算回数記憶ステップをさらに含み、前記差分画像の重複する領域を前記加算回数で除して前記差分画像を平均化することを特徴とする請求項2に記載のタイヤ外観検査方法。
- 前記加算回数記憶ステップの記憶する情報に基づき、前記差分画像が抽出されない領域をモデル画像に追加設定するモデル画像追加設定ステップをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載のタイヤ外観検査方法。
- タイヤ表面を撮像した撮像画像の中から複数のモデル画像を設定するモデル画像設定手段と、
前記複数のモデル画像と前記撮像画像とを繰り返しパターンマッチングし、所定のマッチング率以上の前記撮像画像の領域をマッチング画像として抽出するマッチング画像抽出手段と、
前記モデル画像と前記マッチング画像との差分を計算し、差分画像を作成する差分画像作成手段と、
前記差分画像を閾値と比較して欠陥画像を抽出する欠陥画像抽出手段とを備えることを特徴とするタイヤ外観検査装置。 - 前記差分画像作成手段で作成される差分画像を加算して記憶する差分画像記憶手段を備えることを特徴とする請求項5に記載のタイヤ外観検査装置。
- 前記差分画像の加算により重複する領域の加算回数を記憶する加算回数記憶手段を備え、前記差分画像の重複する領域を前記加算回数で除して前記差分画像を平均化することを特徴とする請求項6に記載のタイヤ外観検査装置。
- 前記加算回数記憶手段の記憶する情報に基づき、前記差分画像が抽出されない領域をモデル画像に追加設定するモデル画像追加設定手段を備えることを特徴とする請求項7に記載のタイヤ外観検査装置。
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