JP2011226596A - ベルト式無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動プーリの回転数が変化しても、駆動プーリと従動プーリとの間の変速比の変化を規制することの可能なベルト式無段変速機を提供する。
【解決手段】駆動プーリおよび従動プーリと、駆動プーリおよび従動プーリに巻き掛けられたベルトとを備え、駆動プーリに、遠心力が作用して駆動プーリにおけるベルトの巻き掛け半径を変化させるウェイト13が設けられているベルト式無段変速機において、ウェイト13が回転中心軸線を中心とする半径方向に移動することを阻止する規制機構15と、ウェイト13が半径方向に移動することができるようにする解除機構19とが設けられている。
【選択図】図1

Description

この発明は、駆動プーリおよび従動プーリにベルトが巻き掛けられたベルト式無段変速機に関するものである。
複数のプーリにベルトが巻き掛けられたベルト式無段変速機においては、プーリにおけるベルトの巻き掛け半径を変更することにより変速比が変更されるように構成されている。このようなベルト式無段変速機において、プーリにおけるベルトの巻き掛け半径を変更するために、遠心力によってプーリの半径方向に移動するウェイトが設けられたものの一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されたベルト式無段変速機は、バギー車両やスクーター型車両などの軽車両に用いられるものであり、エンジンのクランクシャフトにベルト式無段変速機が連結されている。
このベルト式無段変速機は、ドライブ軸およびドリブン軸を有しており、ドライブ軸にはドライブプーリが設けられ、ドリブン軸にはドリブンプーリが設けられている。このドライブプーリは、ドライブ軸と一体回転し、かつ、軸方向に不動に設けられた固定ドライブフェースと、ドライブ軸と一体回転し、かつ、軸方向に移動自在に設けられた可動ドライブフェースとを備えている。また、可動ドライブフェースの背面にはウェイト保持プレートが設けられており、ウェイト保持プレートと可動ドライブフェースとの間に、複数のローラ状の遠心ウェイト部材が設けられている。一方、ドリブンプーリは、ドリブン軸と一体回転し、かつ、軸方向に不動に設けられた固定ドリブンフェースと、ドリブン軸に対して相対回転が可能であり、かつ、軸方向にも移動可能に設けられた可動ドリブンフェースと、この可動ドリブンフェースを常に固定ドリブンフェース側に押し付ける押圧スプリングと、トルクカムなどのキックダウン機構とを備えている。上記のように構成されたドライブプーリおよびドリブンプーリにベルトが巻き掛けられている。
この特許文献1に記載されたベルト式無段変速機は、バギー車両の発進時、低速運転時において、ドリブンプーリでは押圧スプリングの力により可動ドリブンフェースが固定ドリブンフェース側に押し付けられていて、ベルトの巻き付き有効径が大きくなっており、その分だけドライブプーリの固定ドライブフェースと可動ドライブフェースとの間にベルトが食い込んで巻き付き有効径が小さくなり、ベルト式無段変速機の減速比が相対的に大きくなっている。
これに対して、バギー車両の中速ないし高速運転時においては、ドライブ軸の高速回転に伴う遠心力増大により遠心ウェイト部材が外側に転動し、これにより可動ドライブフェースとウェイト保持プレートとの間のクサビ状空間が押し広げられて、可動ドライブフェースが固定ドライブフェース側に押圧され、ドライブプーリにおけるベルトの巻き付き有効径が拡大する。一方、ドリブンプーリではベルトが固定ドリブンフェースと可動ドリブンフェースとの間に食い込んで、ドリブンプーリにおけるベルトの巻き付き有効径が小さくなる。このような作用により、ベルト式無段変速機の減速比が無段階に小さくなる。
さらに、追い越し加速などの急加速時には、キックダウン機構により可動ドリブンフェースが固定ドリブンフェース側に押圧され、ドリブンプーリにおけるベルトの巻き付き有効径が強制的に大きくさせられて、その反動でドライブプーリにおけるベルトの巻き付き有効径が小さくなり、ベルト式無段変速機の減速比が大きくなる。
特開2003−106391号公報
ところで、特許文献1に記載されたベルト式無段変速機においては、ドライブ軸に対して半径方向に移動可能に遠心ウェイト部材が取り付けられており、遠心ウェイト部材に作用する遠心力に依存して変速比が変化する構成であるため、駆動プーリの回転数が変化すると変速比が変化することとなり、その点で改善の余地があった。
る問題があった。
この発明は上記課題を解決するためになされたもので、駆動プーリの回転数が変化しても、駆動プーリと従動プーリとの間の変速比が変化することを抑制することの可能なベルト式無段変速機を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために請求項1の発明は、駆動プーリおよび従動プーリと、前記駆動プーリおよび前記従動プーリに巻き掛けられた無端状のベルトと、前記駆動プーリに設けられ、かつ、その駆動プーリの回転中心軸線を中心として半径方向に移動可能なウェイトとを有し、前記駆動プーリの回転にともなう遠心力の変化により前記ウェイトが前記半径方向に移動することにより、前記駆動プーリにおける前記ベルトの巻き掛け半径が変化して前記駆動プーリと前記従動プーリとの間の変速比が変更されるように構成されているベルト式無段変速機において、前記ウェイトに接触し、かつ、そのウェイトが前記半径方向に移動することを阻止する規制機構と、この規制機構により前記半径方向の移動が阻止されているウェイトを、前記半径方向に移動できるようにする解除機構とを備えていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記駆動プーリに、前記半径方向に延ばされ、かつ、放射状に配置された複数の溝が設けられており、複数の溝のそれぞれに前記ウェイトが1個ずつ収容されていることを特徴とするベルト式無段変速機である。
請求項3の発明は、請求項2の構成に加えて、前記規制機構は前記溝の壁面であり、その壁面が前記ウェイトに接触して半径方向で外側に移動することを阻止するように構成されていることを特徴とするベルト式無段変速機である。
請求項4の発明は、請求項3の構成に加えて、前記解除機構は、前記壁面に接触している前記ウェイトを押して前記壁面から離れさせることにより、前記ウェイトを、前記半径方向に移動できるようにするピンを有していることを特徴とするベルト式無段変速機である。
請求項5の発明は、請求項1または2の構成に加えて、前記規制機構は、前記半径方向で前記ウェイトの外側に設けられ、かつ、前記回転中心軸線を中心として拡径および縮径が可能なリングを備えており、このリングが前記ウェイトに接触して、そのウェイトが前記半径方向で外側に移動することを阻止することを特徴とするベルト式無段変速機である。
請求項6の発明は、請求項5の構成に加えて、前記リングは、帯状体を前記回転中心軸線を中心として環状に巻いてその両端部が前記半径方向に重ねられており、その両端部に設けた両方の穴に共にピンが差し込まれると、前記リングが前記回転中心軸線を中心として拡径および縮径が不可能となり、前記ウェイトが前記半径方向で外側に移動することが阻止される一方、前記両方の穴のいずれか片方の穴から前記ピンが抜かれると、前記リングが前記回転中心軸線を中心として拡径および縮径が可能となり、前記ウェイトが前記半径方向に移動できるように構成されており、前記ピンが前記解除機構であることを特徴とするベルト式無段変速機である。
請求項1の発明によれば、規制機構がウェイトに接触すると、駆動プーリの回転が変化して、ウェイトに作用する遠心力が変化しても、そのウェイトが回転中心軸線を中心として半径方向に移動することが阻止される。したがって、駆動プーリの回転数が変化しても、ベルト式無段変速機の変速比が変化することを規制することができる。これに対して、ウェイトが半径方向に移動することが阻止されているとき、解除機構によりウェイトが半径方向に移動できるようにすることができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得られる他に、半径方向に延ばされた溝に沿ってウェイトが移動して、ベルト式無段変速機の変速比が変化する。
請求項3の発明によれば、請求項2の発明と同様の効果を得られる他に、溝の壁面にウェイトに接触すると、ウェイトが半径方向で外側に移動することが阻止される。したがって、ベルト式無段変速機の変速比が変化できる範囲が、所定値以上の変速比に規制される。
請求項4の発明によれば、請求項3の発明と同様の効果を得られる他に、ピンがウェイトを押すと、ウェイトが壁面から離れて半径方向に移動できるようになる。
請求項5の発明によれば、請求項3の発明と同様の効果を得られる他に、ウェイトがリングに接触すると、ウェイトが半径方向で外側に移動することが阻止される。したがって、ベルト式無段変速機の変速比が変化できる範囲が、所定値以上変速比に規制される。
請求項6の発明によれば、請求項5の発明と同様の効果を得られる他に、帯状体の両端部に設けた両方の穴にピンが差し込まれると、リングが拡径および縮径が不可能となる。したがって、ベルト式無段変速機の変速比が変化できる範囲が、所定値以上の変速比に規制される。これに対して、ピンが片方の穴から抜けると、リングの拡径および縮径が可能となる。
この発明のベルト式無段変速機に用いられる規制機構および解除機構を示す断面図である。 この発明のベルト式無段変速機の構成を示す概念図である。 図1に示された規制機構および解除機構の拡大断面図である。 (A)ないし(D)は、この発明におけるウェイトの動作を示す図である。 この発明のベルト式無段変速機に用いられる解除機構の他の例を示す断面図である。 (A)ないし(D)は、この発明におけるウェイトの動作を示す図である。 (A)、(B)は、この発明のベルト式無段変速機に用いられる規制機構および解除機構の他の例を示す断面図である。 (A)、(B)は図7の要部を拡大した断面図である。
つぎに、この発明におけるベルト式無段変速機を図面に基づいて説明する。図2に示されたベルト式無段変速機1は、例えば車両の動力源2から出力されたトルクを、被駆動部材である駆動輪(図示せず)に伝達する経路に設けることができる。このベルト式無段変速機1は入力軸3および出力軸4を有しているとともに、入力軸3と出力軸4とは相互に平行に配置されている。また、動力源2から駆動輪に至る動力の伝達方向において、入力軸3の下流に出力軸4が設けられている。前記動力源2としては、燃料を燃焼させてトルクを発生するエンジン、または電気エネルギを運動エネルギに変換する電動モータを用いることができる。この実施例では、動力源2として従来から知られているエンジンを用いている場合について説明し、以下、動力源2を便宜上「エンジン2」と記す。
前記入力軸3に駆動プーリ5が設けられており、出力軸4に従動プーリ6が設けられており、その駆動プーリ5および従動プーリ6に環状のベルト7が巻き掛けられている。前記駆動プーリ5は、入力軸3と一体回転し、かつ、回転中心軸線A1に沿った方向には移動不可能な固定片8と、入力軸3と一体回転し、かつ、回転中心軸線A1に沿った方向に移動可能な可動片9と、入力軸3と一体回転し、かつ、回転中心軸線A1に沿った方向には移動不可能な保持部材10とを有している。さらに、前記可動片9の回転中心軸線A1に沿った方向の移動を規制するストッパ(図示せず)が設けられている。また、回転中心軸線A1に沿った方向で、固定片8と保持部材10との間に可動片9が設けられている。前記固定片8は円錐形状に構成されており、この固定片8には、半径方向で外側に向かうほど可動片9から離れる向きに傾斜された環状の保持面11が形成されている。これに対して、可動片9には、半径方向で外側に向かうほど固定片8から離れる向きに傾斜された環状の保持面12が形成されている。そして、固定片8の保持面11および可動片9の保持面12によりベルト7が挟み付けられている。
一方、可動片9と保持部材10との間にはウェイトローラ室F1が形成されており、このウェイトローラ室F1には、回転中心軸線A1を中心とする半径方向に移動可能なウェイト(転動体)13が複数個設けられている。これらのウェイト13は金属材料を球状に成形したものである。また、可動片9にはウェイト13が接触し、かつ、回転中心軸線A1を中心とする環状の接触面14が形成されている。この接触面14は、半径方向で外側に向かうほど保持部材10に近づく向きに傾斜されている。さらに、この実施例においては、ウェイトローラ13が半径方向に移動することを阻止する規制機構と、ウェイトローラ13が半径方向に移動することができるようにする解除機構とを備えている。以下、この規制機構および解除機構の構成を順次説明する。
(第1具体例)
図1は第1具体例を示す断面図である。この図1は回転中心軸線A1に対して垂直な平面内における断面図である。保持部材10には回転中心軸線A1を中心として半径方向に延ばされた複数のガイド溝15が放射状に形成されている。ガイド溝15は複数設けられているが、便宜上、1つのガイド溝15の構造および形状について説明する。このガイド溝15は回転中心軸線A1に沿った方向の深さを有しており、ガイド溝15の底面16は、半径方向で外側に向かうほど可動片9に近づく向きで傾斜されている。さらに、底面16の両側には壁17,18が設けられている。このように構成された複数のガイド溝15内にそれぞれウェイト13が1個ずつ設けられている。全てのウェイト13の直径および質量は同一である。一方の壁17は、回転中心軸線A1を通り、かつ、半径方向に延ばされた第1壁面17Aと、この第1壁面17Aにおける外側の端部に連続され、かつ、第1壁面17Aと直角な第1規制面17Bと、第1規制面17Bの端部に連続され、かつ、第1壁面17Aと平行な第2壁面17Cと、この第2壁面17Cにおける外側の端部に連続され、かつ、第2壁面17Cと直角な第2規制面17Dと、第2規制面17Dの端部に連続され、かつ、第2壁面17Cと平行な第3壁面17Eとを有している。このように、壁17は全体として階段状に構成されている。
これに対して、他方の壁18は、第1壁面17Aと平行であり、かつ、半径方向で最も内側に設けられた第4壁面18Aと、この第4壁面18Aにおける外側の端部に連続され、かつ、壁面17から離れる方向に傾斜された第5壁面18Bと、第5壁面18Bの端部に連続され、かつ、第2壁面17Cと平行な第6壁面18Cと、この第6壁面18Cにおける外側の端部に連続され、かつ、壁面17から離れる方向に傾斜された第7壁面18Dと、第7壁面18Dの端部に連続され、かつ、第3壁面17Eと平行な第8壁面18Eとを有している。また、回転中心軸線A1を中心とする半径方向で、第4壁面18Aは第1壁面17Aよりも短く、第6壁面18Cは第2壁面17Cよりも短く構成されている。
上記のように構成された壁17,18は、ウェイト13に遠心力が作用したとき、回転中心軸線A1に対して垂直な平面内において、壁17と壁18との間に設けられたウェイト13が、第1壁面17Aと第4壁面18Aとの間にあるウェイト13が、回転中心軸線A1を中心とする半径方向および円周方向に移動して、第3壁面17Eと第8壁面18Eとの間まで到達することができるように、壁17と壁18との間の距離が構成されている。上記のように構成された壁17,18の間に設けられたウェイト13は、ガイド溝5内で回転中心軸線を中心とする半径方向および円周方向、あるいはその他の方向にも移動可能である。
一方、前記保持部材10には解除機構19が設けられている。この解除機構19は、ウェイト13が第1規制面17Bに接触して半径方向で外側に向けて移動することが規制されたときに、ウェイト13が半径方向で外側に向けて移動することができるように、ウェイト13を押し出す機構である。この解除機構19を図3に基づいて説明する。この図3は、回転中心軸線A1と垂直な平面内における保持部材10の拡大断面図である。解除機構19は、保持部材10に設けられたシリンダ20と、シリンダ20内に第1規制面17Bと平行に移動可能に設けられたピストン21とを有している。このピストン21にはランド部22が形成されており、保持部材10にはランド部22に油圧を作用させる油圧室24が形成されている。
また、保持部材10には油圧室24に圧油を供給する油路25が設けられている。この油圧室24の油圧がランド部22に加えられると、ピストン21をガイド溝15に向けて押圧する力が生じる。さらに、シリンダ20における第1壁面17A側に蓋部材23が取り付けられており、蓋部材23には軸穴26が設けられている。この軸穴26の一端はガイド溝15に開口され、他端はシリンダ20内に開口されている。この軸穴26にはピストン21の先端に設けられたピン27が配置されている。また、シリンダ24内における蓋部材23とランド部22との間にはバネ28が設けられており、そのバネ28の力がランド部22に加えられて、ピストン21のピン27を軸穴26内に戻す向きの力が生じる。
さらに、前記保持部材10には、ウェイト13がガイド溝15内で第2規制面17Dに接触して、ウェイト13が半径方向で外側に向けて移動することが規制されたときに、回転中心軸線A1に対して直角な平面内において、ウェイト13を線分B1と直角な方向に移動させるために解除機構29が設けられている。この解除機構29の基本的な構成は解除機構19と同じであるため、解除機構19および解除機構29を図3に包括的に示してある。ここで、解除機構29の軸穴26は第2壁面17Cに開口されている点が、解除機構19とは異なる。また、解除機構19の油圧室24の油圧と、解除機構29の油圧室24の油圧とを別々に制御することが可能である。さらに、保持部材10にはガイド溝15が複数設けられており、各ガイド溝15について設けられた解除機構19の油圧室24同士が同一油圧に制御され、各ガイド溝15について設けられた解除機構29の油圧室24同士が同一油圧に制御される。
一方、従動プーリ6は出力軸4と一体回転し、かつ、回転中心軸線C1に沿った方向には移動不可能な固定片30と、出力軸4と一体回転し、かつ、回転中心軸線C1に沿った方向に移動可能な可動片31とを有している。また、可動片31を固定片30に近づける向きの力を生じる推力発生装置32が設けられている。この推力発生装置32は従来から知られている圧縮コイルばね、油圧室、トルクカムなどのうちのいずれか1つの機構を有するか、または複数の機構を備えている。そして、推力発生装置32から可動片31に加える力を制御することが可能に構成されている。
さらに、前記エンジン2または電動モータ(図示せず)により駆動されるオイルポンプ(図示せず)が設けられており、そのオイルポンプから吐出された圧油が油路25を経由して油圧室24に供給されるように構成されている。また、油圧室24の油圧を制御する圧力制御弁(図示せず)が設けられている。この圧力制御弁は従来から知られているソレノイドバルブにより構成されている。さらに、エンジン2からベルト式無段変速機1に至る動力伝達経路、またはベルト式無段変速機1から駆動輪に至る動力伝達経路のいずれか一方には、前後進切換装置(図示せず)が設けられている。この前後進切換装置は従来から知られている構造のものであり、入力回転部材に対する出力回転部材の回転方向を正逆に切り換える装置である。さらにまた、解除機構19,29の油圧室24の油圧、推力発生装置32から可動片31に加えられる力、エンジントルクを制御する電子制御装置(図示せず)が設けられている。この電子制御装置には、ベルト式無段変速機1の駆動プーリ5の回転数(入力回転数)および従動プーリ6の回転数(出力回転数)、車速、アクセル開度などを検知するスイッチやセンサの信号が入力される。
上記のように構成されたベルト式無段変速機において、エンジントルクがベルト式無段変速機1の入力軸3に伝達されると、その入力軸3のトルクがベルト7を経由して出力軸4に伝達され、出力軸4のトルクが駆動輪に伝達されて駆動力が発生する。車両が発進するとき、または車両が低速で走行するときは、駆動プーリ5の回転数が相対的に低く、第1壁面17Aと第4壁面18Aとの間に位置するウェイト13に作用する遠心力が相対的に弱い。このため、ウェイト13から駆動プーリ5の可動片9に加えられる軸方向の推力は相対的に小さい一方、推力発生装置32から従動プーリ6の可動片31に力が加えられている。すると、推力発生装置32から従動プーリ6の可動片31に加えられる力により、従動プーリ6の可動片31が固定片30に向けて移動し、従動プーリ6におけるベルト7の巻き掛け半径が相対的に大きくなっている。この作用にともない、駆動プーリ5ではベルト7の巻き掛け半径が相対的に小さくなっている。このような作用により、ベルト式無段変速機1の入力回転数と出力回転数との比である変速比が相対的に大きい状態にある。
その後、車速が上昇して駆動プーリ5の回転数が上昇することに伴い、ウェイト13に作用する遠心力が増加する。すると、図4(A)に示すように、ウェイト13がガイド溝15に沿って回転中心軸線A1を中心とする半径方向で外側に移動する。すなわち、ウェイト13が底面16に沿って転動する。すると、ウェイト13から可動片9に加えられる軸方向の力が増加し、駆動プーリ5におけるベルト7の巻き掛け半径が相対的に大きくなる変速、すなわち、アップシフトが生じる。そして、図4(B)に示すようにウェイト13が第1規制面17Bに接触すると、駆動プーリ5の回転数が上昇しても、ウェイト13は半径方向で外側には移動しないなめ、可動プーリ9が固定プーリ8に向けて移動することはない。したがって、ベルト式無段変速機1の変速比は所定値以上の範囲で変速比の変更は可能であるが、所定値未満の変速比にはならない。
さらに、電子制御装置に入力される信号が処理され、かつ、電子制御装置に記憶されているデータに基づいて、ベルト式無段変速機1の変速比を更に小さくする条件が成立すると、解除機構19の油圧室24の油圧が上昇される。すると、ピストン21がバネ28の力に抗して移動し、ピン27がガイド溝15へと押し出される。この作用により図4(C)のようにピン27がウェイト13を第1規制面17Bに沿った方向に押す。すると、ウェイト13が第1規制面17Bから離れるとともに、遠心力によりウェイト13が第5壁面18Bに沿って半径方向で外側に移動する。ウェイト13を第1規制面17Bから離れさせた後は、解除機構19の油圧室24の油圧が低下され、バネ28の力でピストン22が移動してピン27が軸穴26内に戻る。このようにウェイト13が回転中心軸線A1を中心とする半径方向で外側に移動すると、可動プーリ9が固定プーリ8に向けて移動し、ベルト式無段変速機1の変速比が相対的に小さくなる変速がおこなわれる。
その後、ウェイト13が第2規制面17Dに接触すると、そのウェイト13が半径方向で外側に移動することが防止され、ベルト式無段変速機1の変速比がそれ以上に小さくなることが防止される。さらに、ベルト式無段変速機1の変速比を小さくする条件が成立すると、解除機構29の油圧室24の油圧が上昇される。すると、前述と同様にピン27がウェイト13を第2規制面17Dに沿った方向に押し、遠心力によりウェイト13が第7壁面18Dから離れて半径方向で外側に移動する。また、ウェイト13は第3壁面17Eと第8壁面18Eとの間で半径方向の外側に向けて移動可能である。このようにウェイト13が回転中心軸線A1を中心とする半径方向で外側に移動すると、可動プーリ9が固定プーリ8に向けて移動し、ベルト式無段変速機1の変速比が相対的に小さくなる変速がおこなわれる。なお、ウェイト13を第2規制面17Dに沿って移動させた後は、解除機構29の油圧室24の油圧が低下され、バネ28の力でピストン22が移動してピン27が軸穴26内に戻る。
上記のように、駆動プーリ5の回転数が上昇するとウェイト13に作用する遠心力が強められ、そのウェイト13が半径方向で外側に移動することにより、ベルト式無段変速機1の変速比が無段階にアップシフトされる。また、駆動プーリ5の回転数が一定になると、ウェイト13が停止して変速比が一定に維持される。これに対して、ウェイト13が第1規制面17Bまたは第2規制面17Dに接触すると、ベルト式無段変速機1の変速比がその時点よりも小さくなることが阻止される。
一方、駆動プーリ5の回転数が低下してウェイト13に作用する遠心力が低下すると、ベルト7の張力により可動プーリ9が固定プーリ8から離れる方向に移動しようとする力が生じる。そして、図4(D)のように、ウェイト13が回転中心軸線A1を中心とする半径方向で内側に向けて移動する。つまり、ウェイト13はガイド溝15内を底面16に沿って転動する。このとき、ウェイト13が半径方向で内側に向けて移動することが阻害されることはなく、ベルト式無段変速機1の変速比が相対的に大きくなる変速、つまり、ダウンシフトが生じる。
つぎに、図1,図3,図4に示されたガイド溝15の構成を変更した例を、図5に基づいて説明する。この図5に示された例においては、第1壁面17Aの一部を有する開閉部材33が保持部材10に設けられている。この開閉部材33はヒンジ34を支点として開閉可能に構成されており、その開閉部材33に前記ピン27の先端が連結されている。前記回転中心軸線A1を中心とする半径方向で開閉部材33の内側端部にヒンジ34が取り付けられている。
また、これと同様に第2壁面17Cを有する開閉部材35が保持部材10に設けられている。この開閉部材35はヒンジ34を支点として開閉可能に構成されており、その開閉部材35に解除機構29の油圧室24の油圧により移動するピストン22のピン27が連結されている。前記回転中心軸線A1を中心とする半径方向で開閉部材35の内側端部にヒンジ34が取り付けられている。
そして、油圧室24の油圧が相対的に低く制御されているときは、開閉部材33は図6(A)に示すように閉じられている。このため、前述のように駆動プーリ5の回転数が上昇してウェイト13が半径方向で外側に移動して、ベルト式無段変速機1の変速比が相対的に小さくなる変速が生じる。そして、図6(B)のようにウェイト13が第1規制面17Bに接触して停止すると、駆動プーリ5の回転数が更に上昇しても、ウェイト13は半径方向で外側には移動しないため、可動プーリ9が固定プーリ8に向けて移動することはない。したがって、ベルト式無段変速機1の変速比は所定値以上の範囲で変速比の変更は可能であるが、所定値未満の変速比にはならない。
そして、解除機構19の油圧室24の油圧を上昇させると開閉部材33が開き、図6(C)のように開閉部材33がウェイト13に接触して押し、その開閉部材33に形成された第1壁面17Aと第5壁面8Bとがほぼ平行となる。これにより、ウェイト13が半径方向で外側に移動することが可能となり、駆動プーリ5の回転数の上昇に伴いベルト式無段変速機1の変速比が相対的に小さくなるアップシフトがおこなわれる。
また、ウェイト13が第2規制面17Dに接触すると、前述と同様にベルト式無段変速機1の変速比がそれよりも小さくなることが防止される。さらに、解除機構29の油圧室24の油圧を上昇させると開閉部材35が開き、図6(D)のように開閉部材35がウェイト13に接触して押し、その開閉部材35に形成された第2壁面17Cと第7壁面8Cとがほぼ平行となる。これにより、ウェイト13が半径方向で外側に移動することが可能となり、駆動プーリ5の回転数の上昇に伴いベルト式無段変速機1の変速比が相対的に小さくなるアップシフトがおこなわれる。
さらに、図6(D)のように、ウェイト13が第1規制面17Bに接触する前に開閉部材33を開いておき、ウェイト13が第2規制面17Dに接触する前に開閉部材35を開いておけば、駆動プーリ5の回転数が上昇したときにウェイト13が半径方向で外側に移動する作用が円滑におこなわれるため、ベルト式無段変速機1の変速比の変化速度を相対的に速くすることができる。
このように、第1具体例においては、駆動プーリ5の回転数に依存することなく(関わりなく)、ベルト式無段変速機1の変速比を変更することの可能な範囲を規制することができる。このため、ベルト式無段変速機1の変速比が変化することを規制して、エンジン回転数を所定の回転数に維持することで、エンジン2の運転状態を効率が相対的に良好な状態とすることも可能である。また、ウェイト13として相対的に質量が大きいものを用いることで、駆動プーリ5の回転数が相対的に低い条件においても、可動片9に対して相対的に大きな力(高推力)を与えることができる。この第1具体例は請求項1、2、3、4の発明に対応するものであり、この第1具体例の構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、ガイド溝15が、この発明の溝および規制機構に相当し、第1規制面17Bおよび第2規制面17Dが、この発明の壁面に相当し、解除機構19,29が、この発明の解除機構に相当する。
上記のように、図1,図3,図4,図5,図6に示されたガイド溝15によれば、駆動プーリ5の回転数が上昇してウェイト13に作用する遠心力が増加しても、ベルト式無段変速機1の変速比が更に小さくなることを防止できる。これに対して、駆動プーリ5の回転数が低下しても、ベルト式無段変速機1の変速比が相対的に大きくなることを防止することもできる。このようにするための構成は特に図示しないが、壁面18からガイド溝15に向けて突出し、かつ、ガイド溝15から退出するピンを保持部材に設けておけばよい。これにより、駆動プーリ5の回転数が低下してウェイト13に作用する遠心力が弱まり、そのウェイト13が半径方向で内側に向けて移動しようとしたとき、前記ピンをガイド溝15内に向けて突出させると、ウェイト13が半径方向で内側に移動することが阻止され、駆動プーリ5におけるベルト7の巻き掛け半径がそれ以上に小さくなることがない。すなわち、その時点の変速比よりも大きな変速比になることを防止できる。
このようにして、ベルト式無段変速機1の変速比がそれ以上大きくなることを防止した後に、ピンをガイド溝15から退出させると、ウェイト13が半径方向で内側に移動することできるため、駆動プーリ5の回転数が低下してウェイト13に作用する遠心力が低下すると、ベルト式無段変速機1のダウンシフトが開始される。なお、ピンを突出および退出させる構成は、図3に示された構成と同じようにバネ、油圧室などを用いればよい。この場合、ピンがこの発明の規制機構に相当し、バネがこの発明の解除機構に相当する。
(第2具体例)
つぎに、規制機構を有する第2具体例を図7に基づいて説明する。図7は、回転中心軸線A1に対して垂直な平面内における断面図である。この第2具体例においては、保持部材10におけるウェイトローラ室F1側に複数のガイド溝37が設けられている。複数のガイド溝37は、入力軸3の回転中心軸線A1を中心とする半径方向に放射状に設けられており、各ガイド溝37は回転中心軸線に沿った方向の深さを有している。これらのガイド溝37内にウェイト13がそれぞれ1個ずつ設けられている。この第2具体例においては、各ガイド溝15内に設けられたウェイト13は、そのガイド溝15に沿って回転中心軸線を中心とする半径方向に移動可能であり、回転中心軸線を中心とする円周方向には移動しない構成である。また、全てのウェイト13が同一直径および同一質量に構成されている。
さらに、ウェイトローラ室F1内には、全てのウェイト13に接触することにより、全てのウェイト13が半径方向で外側に移動することを規制するリング39を有している。このリング39は、金属材料により構成された帯状のバネ剛体を環状に巻いたものであり、その長さ方向の両端部が半径方向に重なっているが、その両端部同士は円周方向に相対移動可能であり、接合はされていない。したがって、リング39は完全な無端状の部材ではなく、擬似的にリング形状となっている。さらに、リング39の一端には、リング39を半径方向(厚さ方向)に貫通する穴40が1箇所設けられている。これに対して、リング39の長さ方向の端部における外側に位置する箇所には、リング39を半径方向に貫通する穴41が複数設けられている。複数の穴41は規制部材の円周方向に沿って設けられている。このように構成されたリング39はウェイトローラ室F1に設けられており、このリング39が、回転中心軸線を中心とする半径方向で全てのウェイト13の外側に配置されている。
一方、図8に示すように、入力軸3の外周にはボス部42が固定されている。このボス部42は回転中心軸線を中心とする円周方向で、ウェイト13同士の間に1個設けられている。このボス部42には可動片43が取り付けられている。この可動片43は回転中心軸線を中心として半径方向に移動可能にボス部42に取り付けられている。また、入力軸3と可動片43との間にバネ44が設けられており、そのバネ44の弾性力により、可動片43が半径方向で外側に向けて押圧されている。このため、可動片43の端部がリング39の内周面に接触している。
さらに、可動片43は円筒形状に構成されており、その可動片43の内部には油圧室45が設けられている。また、可動片43の内部にはピストン46が設けられており、そのピストン46は回転中心軸線を中心として半径方向に移動可能である。そして、油圧室45の油圧がピストン46に作用するように構成されている。また、ピストン46にはピン47が取り付けられており、可動片43に設けられた穴48にピン47が挿入されて、そのピン47の先端が可動片43の外部に露出されている。前記油圧室45の油圧がピストン46に作用して、前記ピン47を可動片43の外部に向けて押し出す力が生じる。
さらに、可動片43の内部にはバネ49が設けられており、このバネ49の力がピストン46に加えられて、ピストン46が油圧室45の力とは逆向きに押圧されている。さらに、ボス部42には油路50が設けられており、その油路50が油圧室45に接続されている。さらに、前記オイルポンプから吐出されたオイルが油路50を経由して油圧室45に供給されるように構成されており、その油圧室45の油圧を制御する圧力制御弁(図示せず)が設けられている。この圧力制御弁は従来から知られているものと同様にソレノイドバルブにより構成されている。なお、油圧室45の油圧は電子制御装置により制御される。
この第2具体例において、油圧室45の油圧が相対的に低圧に制御されているときは、図8(A)のようにバネ49の力によりピン47が可動片43側に後退している。このため、ピン47は穴40には挿入されているが、穴41には挿入されていない。したがって、リング39は半径方向の拡径および縮径を自由におこなえる状態にある。ここで、駆動プーリ5の回転数が上昇することに伴い、全てのウェイト13に作用する遠心力が増加して、回転中心軸線を中心とする半径方向で外側に向けて移動しようとすると、リング39が外側に向けて弾性変形して拡径される。この作用により可動片9が固定片8に近づけられ、駆動プーリ5におけるベルト7の巻き掛け半径が相対的に大きくなる変速、すなわち、アップシフトが生じる。
これに対して、駆動プーリ5の回転数が低下することにもない、全てのウェイト13に作用する遠心力が弱まると、リング39が弾性復元力により縮径する。この作用により可動片9が固定片8から離れる方向に移動して、駆動プーリ5におけるベルト7の巻き掛け半径が相対的に小さくなる変速、すなわち、ダウンシフトが生じる。また、駆動プーリ5の回転数が一定である場合は、全てのウェイト13に作用する遠心力が一定に維持されて、可動片9と固定片8との距離が一定に維持され、駆動プーリ5におけるベルト7の巻き掛け半径がほぼ一定に維持される。図7(A)は、ピン47が穴40に挿入され、穴41には挿入されていない状態を示す。このように、第2具体例においては、油圧室45の油圧が相対的に低圧に制御されているときは、駆動プーリ5の回転数の変化に伴いベルト式無段変速機1の変速比が変更される。
つぎに、ベルト式無段変速機1の変速比が所定よりも小さくなることを防止する制御について説明する。前記リング39に設けられた穴40と穴41とが円周方向で同じ位相にあるときに油圧室45の油圧を上昇させると、図8(B)のようにピン47が半径方向で外側に向けて移動し、そのピン47が穴41に挿入される。これにより、ピン47が穴40および穴41の両方に挿入されるため、リング39は半径方向に縮径および拡径のいずれもできない状態となる。このように、ピン47が穴41に挿入された状態を図7(B)に示す。すると、駆動プーリ5の回転数が上昇して、ウェイト13に作用する遠心力が増加しても、そのウェイト13は半径方向で外側に移動することがリング39により規制されるため、ウェイト13がリング39の内周面に接触した状態におけるベルト式無段変速機1の変速比(最小変速比)よりも小さくなることはない。
さらに、第2具体例においては穴41が複数設けられており、これらの穴41は円周方向で異なる位置に設けられているため、ピン47を差し込む穴41を変更することにより、ベルト式無段変速機1の最小変速比を変更することができる。なお、ピン47が穴40および穴41に挿入されて、リング39の縮径および拡径が防止されても、ウェイト13が半径方向で内側に移動することはできるため、駆動プーリ5の回転数が低下してウェイト13に作用する遠心力が低下すると、ベルト式無段変速機1の変速比が相対的に大きくなるダウンシフトが生じる。
さらに、この第2具体例において、リング39に設けられた穴40と穴41とが円周方向で同じ位置にあるか否かは、駆動プーリ5の回転数に基づいて間接的に推定可能である。その理由は、駆動プーリ5の回転数に依存して各ウェイト13に作用する遠心力が定まり、その各ウェイト13に作用する遠心力によりリング39の拡径量および縮径量が定まり、リング39の拡径量および縮径量により、穴40と穴41との相対的な位置が定まるからである。
このように、第2具体例においてはリング39が設けられており、駆動プーリ5の回転数に依存することなく、ベルト式無段変速機1の変速比を変更することの可能な範囲を規制することができる。したがって、第1具体例と同様の効果を得られる。この第2具体例は、請求項1、2、5、6に対応するものであり、この第2具体例において説明された構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、リング39が、この発明の規制機構に相当し、ピン47およびバネ49が、この発明の解除機構に相当し、穴40,41がこの発明の穴に相当する。
なお、この発明を車両に用いたときに動力源2としてはエンジンに代えて電動モータまたは油圧モータまたはフライホイールを用いることも可能であり、これらの動力源を複数組み合わせて設けた車両でもよい。さらに、動力源の動力が伝達される駆動輪は、前輪または後輪のいずれでもよい。さらに、この発明のベルト式無段変速機は、工作作機械に用いることもできる。つまり、工作機械の動力源から、被駆動部材としての加工対象物または工具に至る動力伝達経路に、ベルト式無段変速機を設ければよい。
5…駆動プーリ、 6…従動プーリ、 7…ベルト、 13…ウェイト、 15,37…ガイド溝、 17B…第1規制面、 17D…第2規制面、 19,29…解除機構、 39…リング、 40,41…穴、 47…ピン、 49…バネ、 A1…回転中心軸線。

Claims (6)

  1. 駆動プーリおよび従動プーリと、前記駆動プーリおよび前記従動プーリに巻き掛けられた無端状のベルトと、前記駆動プーリに設けられ、かつ、その駆動プーリの回転中心軸線を中心として半径方向に移動可能なウェイトとを有し、前記駆動プーリの回転にともなう遠心力の変化により前記ウェイトが前記半径方向に移動することにより、前記駆動プーリにおける前記ベルトの巻き掛け半径が変化して前記駆動プーリと前記従動プーリとの間の変速比が変更されるように構成されているベルト式無段変速機において、
    前記ウェイトに接触し、かつ、そのウェイトが前記半径方向に移動することを阻止する規制機構と、
    この規制機構により前記半径方向の移動が阻止されているウェイトを、前記半径方向に移動できるようにする解除機構と
    を備えていることを特徴とするベルト式無段変速機。
  2. 前記駆動プーリに、前記半径方向に延ばされ、かつ、放射状に配置された複数の溝が設けられており、複数の溝のそれぞれに前記ウェイトが1個ずつ収容されていることを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機。
  3. 前記規制機構は前記溝の壁面であり、その壁面が前記ウェイトに接触して半径方向で外側に移動することを阻止するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のベルト式無段変速機。
  4. 前記解除機構は、前記壁面に接触している前記ウェイトを押して前記壁面から離れさせることにより、前記ウェイトを、前記半径方向に移動できるようにするピンを有していることを特徴とする請求項3に記載のベルト式無段変速機。
  5. 前記規制機構は、前記半径方向で前記ウェイトの外側に設けられ、かつ、前記回転中心軸線を中心として拡径および縮径が可能なリングを備えており、このリングが前記ウェイトに接触して、そのウェイトが前記半径方向で外側に移動することを阻止することを特徴とする請求項1または2に記載のベルト式無段変速機。
  6. 前記リングは、帯状体を前記回転中心軸線を中心として環状に巻いてその両端部が前記半径方向に重ねられており、その両端部に設けた両方の穴に共にピンが差し込まれると、前記リングが前記回転中心軸線を中心として拡径および縮径が不可能となり、前記ウェイトが前記半径方向で外側に移動することが阻止される一方、前記両方の穴のいずれか片方の穴から前記ピンが抜かれると、前記リングが前記回転中心軸線を中心として拡径および縮径が可能となり、前記ウェイトが前記半径方向に移動できるように構成されており、前記ピンが前記解除機構であることを特徴とする請求項5に記載のベルト式無段変速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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