JP2011226403A - ラジアルタービンのインペラ - Google Patents

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Abstract

【課題】ラジアルタービンのインペラにおいて、インペラ翼の仕事量を減少させることなく後縁のハブに作用する応力を緩和する。
【解決手段】インペラ翼3の子午面での後縁3bにおいて、ハブ3cの軸長は、インペラ翼3の仕事量に基づいて設定されたチップ3dの軸長よりも長く設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ラジアルタービンのインペラに関するものである。
周知のように、ラジアルタービンは、ハウジング内部にインペラを備えており、このインペラが供給される流体によって高速回転されることによって回転動力を得るものである。
このラジアルタービンのインペラは、回転中央部となるベース部に対して複数のインペラ翼が回転軸周りに一体的に取り付けられた形状を有しており、インペラ翼が流体を受けて仕事を行うことによりベース部が回転するように構成されている。
特開平8−246801号公報
しかしながら、ラジアルタービンのインペラは、高速回転することからインペラ翼に対して強い遠心力が作用することとなる。このため、インペラ翼の根元(ハブ)には、大きな応力が作用することとなる。特に、ラジアルタービンのインペラは、子午面において後縁が回転軸に対して直交に配置されることから、後縁側のチップがベース部の遠方に配置されて当該チップに大きな遠心力が作用し、これに伴って後縁側のハブに大きな応力が局所的に作用する。
この結果、インペラ翼の根元の剛性を高める対策や、インペラの回転数を制限する対策等を施す必要が生じる。
例えば、特許文献1に示すように、インペラ翼を切欠くことによって、子午面においてインペラ翼のチップ側の軸長を短くする形状を採用する場合には、後縁が回転軸に対して傾斜することとなる。このため、後縁がベース部に対して寝た状態で接続され、これによって後縁のハブに作用する応力を緩和することができる。
ところが、インペラ翼においては、ハブ側よりもチップ側がより多くの仕事を行う。このため、特許文献1に示すように、インペラ翼のチップ側の軸長を短くした場合には、インペラ翼が行う仕事量が減少し、効率の低下を招くこととなる。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、ラジアルタービンのインペラにおいて、インペラ翼の仕事量を減少させることなく後縁のハブに作用する応力を緩和することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、ラジアルタービンのインペラであって、インペラ翼の子午面での後縁において、ハブの軸長はチップの軸長よりも長く設定され、上記後縁がハブとチップとを結ぶ直線に対して回転軸に向かって凹む凹形状を有し、上記後縁がハブとチップとの間に設定される変曲点を境にチップ側が直線形状を有し、上記変曲点を境にハブ側が曲線形状を有し、上記ハブ側が上記チップ側の直線形状に接する接円の円弧形状を有しているという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記チップ側の直線形状に接する接円の曲率半径が、インペラ翼の高さに対して0.38〜3.1であるという構成を採用する。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記ハブの軸長が上記ハブに作用する応力に基づいて設定され、上記チップの軸長が上記インペラ翼の仕事量に基づいて設定されているという構成を採用する。
本発明においては、子午面でのハブの軸長がチップの軸長よりも長く設定される。このため、子午面において後縁が回転軸に対して寝た状態となり、これによって後縁のハブに作用する応力を緩和することができる。
一方、本発明においては、子午面でのチップの軸長がインペラ翼の仕事量に基づいて設定されている。このため、インペラ翼が必要な仕事量を発揮可能な位置に後縁のチップを配置することができ、インペラ翼の仕事量を確保することができる。
したがって、本発明によれば、インペラ翼の仕事量を減少させることなく後縁のハブに作用する応力を緩和することが可能となる。
本発明の一実施形態のラジアルタービンのインペラの概略構成を示す模式図であり、インペラ翼の子午面を示している。 シミュレーションを行ったインペラ翼の後縁形状を重ねて示す模式図である。 回転軸に対して直交すると共に高さが13mmの後縁を有するインペラ翼のシミュレーション結果を示す模式図である。 図3に示すインペラ翼に対して、ハブのみが軸方向の後方に2mmだけ移動すると共に、チップとハブとを結ぶ直線形状の後縁を有するインペラ翼のシミュレーション結果を示す模式図である。 図3に示すインペラ翼に対して、チップのみが軸方向の後方に2mmだけ移動すると共に、チップとハブとを結ぶ直線形状の後縁を有するインペラ翼のシミュレーション結果を示す模式図である。 本発明の一実施形態のラジアルタービンのインペラが備えるインペラ翼であって、ハブ3c側の曲率半径が5mm(=R5)の後縁を有するインペラ翼のシミュレーション結果を示す模式図である。 本発明の一実施形態のラジアルタービンのインペラが備えるインペラ翼であって、ハブ3c側の曲率半径が15mm(=R15)の後縁を有するインペラ翼のシミュレーション結果を示す模式図である。 本発明の一実施形態のラジアルタービンのインペラが備えるインペラ翼であって、ハブ3c側の曲率半径が20mm(=R20)の後縁を有するインペラ翼のシミュレーション結果を示す模式図である。 本発明の一実施形態のラジアルタービンのインペラが備えるインペラ翼であって、ハブ3c側の曲率半径が30mm(=R30)の後縁を有するインペラ翼のシミュレーション結果を示す模式図である。 本発明の一実施形態のラジアルタービンのインペラが備えるインペラ翼であって、ハブ3c側の曲率半径が40mm(=R40)の後縁を有するインペラ翼のシミュレーション結果を示す模式図である。 空力性能解析によって得られた流量パラメータとタービン効率との関係を示すグラフである。 図11における最大容量比較点における最大容量比と図11における小流量側効率比較点における流量効率差との関係を示すグラフである。 図11における最大容量比較点における最大容量比と図11における大流量側効率比較点における小流量効率差との関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態のラジアルタービンのインペラの変形例を示す概略構成を示す模式図である。
以下、図面を参照して、本発明に係るラジアルタービンのインペラの一実施形態について説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1の概略構成を示す模式図であり、インペラ翼3の子午面を示している。
インペラ1は、ラジアルタービンのハウジング内部に配置されており、ハウジング内を流れる流体によって回転されることによって回転動力を得るものであり、ベース部2とインペラ翼3とを備えている。
ベース部2は、インペラ1の回転中央部となるものであり、図1に示す回転軸Lを回転中心とする回転体形状を有している。
このベース部2の側面2aは、回転軸Lに向かって凸となる湾曲形状を有している。そして、ベース部2は、先端2bに向けて窄む形状を有している。
インペラ翼3は、流体を受けることによってベース部2を回転させるものであり、インペラ1の回転方向に所定間隔で複数配列されてベース部2の側面2aに取り付けられている。
なお、本実施形態のインペラ1において、回転軸Lの延在する方向が軸方向であり、この軸方向と直交する方向が半径方向であり、軸方向においてベース部2の先端2bが向く方向を後方、その反対方向を前方とする。
そして、インペラ翼3は、図1に示すように、子午面において、前縁3aが軸方向の前方側に配置されると共に半径方向外側に向けて配置されており、後縁3bが軸方向の後方側に配置されると共に軸方向の後方に向けて配置されている。
つまり、インペラ翼3は、前縁3aから後縁3bに向けて、半径方向から軸方向に(すなわちベース部2の側面2aに沿って)湾曲した形状を有している。
なお、インペラ翼3において、ベース部2側の端(ベース部2と接続される部位)がハブ3cであり、ベース部2から遠い側の端がチップ3dである。
ここで、インペラ翼3が上述のように湾曲されていることから、ハブ3c及びチップ3dは、ベース部2の側面2aに沿って湾曲している。
ところで、インペラ翼3の仕事量は、チップ3dの軸長に依存するところが大きい。より詳細には、チップ3dの軸長を長くすることによってインペラ翼3の仕事量は大きく増加し、チップ3dの軸長を短くすることによってインペラ翼3の仕事量は大きく減少する。
なお、ここで軸長とは、上述の軸方向の距離を示し、回転軸L上に任意に設定される基準点(例えば、回転軸L上における前縁3aのハブ3cの位置)からの軸方向の後方に無向かった距離である。
そして、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1では、インペラ翼3の子午面での後縁3bにおいて、チップ3dの軸長がインペラ翼3に対して要求される仕事量を達成可能なように設定されている。つまり、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1では、チップ3dの軸長は、インペラ翼3の仕事量に基づいて設定されている。
また、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1では、インペラ翼3の子午面での後縁3bにおいて、ハブ3cの軸長は、チップ3dの軸長よりも長く設定されている。
つまり、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1においては、図1に示すように、インペラ翼3の後縁3bにおけるハブ3cの位置が、インペラ翼3の後縁3bにおけるチップ3dの位置よりも軸方向の後方側に配置されている。
ここで、インペラ翼3の後縁3bのハブ3cに作用する応力は、インペラ翼3のベース部2に対する接続角度に依存して大きく変化する。より詳細には、上記後縁3bのハブにおけるインペラ翼3のベース部2に対する接続角度を深くすることによって後縁3bのハブ3cに作用する応力が大きく増加し、より詳細には、上記後縁3bのハブ3cにおけるインペラ翼3のベース部2に対する接続角度を浅くすることによって後縁3bのハブ3cに作用する応力が大きく減少する。
つまり、ハブ3cの軸長とチップ3dの軸長との差が大きければ大きい程、後縁3bのハブ3cにおけるインペラ翼3のベース部2に対する接続角度が浅くなり、後縁3bのハブ3cに作用する応力が緩和される。
そして、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1では、インペラ翼3の子午面での後縁3bにおいて、ハブ3cの軸長は、ハブ3cに作用する応力がインペラ翼3の耐久性を十分に満足するように設定されている。つまり、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1では、ハブ3cの軸長は、後縁3bのハブ3cに作用する応力に基づいて設定されている。
また、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1では、図1に示すように、インペラ翼3は、後縁3bがハブ3cとチップ3dとを結ぶ直線に対して回転軸Lに向かって凹む凹形状をしている。
より具体的には、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1においては、インペラ翼3の後縁3bは、ハブ3cとチップ3dとの間に設定される変曲点αを境にチップ3d側が直線形状を有し、変曲点αを境にハブ3c側が曲線形状を有している。
さらに変曲点αを境にした後縁3bのチップ3d側が有する直線形状に対して、変曲点αを境にした後縁3bのハブ3c側が、上記直線形状に接する接円の円弧形状を有している。つまり、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1では、インペラ翼3の後縁3bのハブ3c側は、チップ3d側の直線形状に接する接円βの円弧形状を有している。
ここで、上述のように後縁3bのハブ3cの位置は、後縁3bのハブ3cに作用する応力に基づいて設定されているため、固定されている。そして、インペラ翼3の後縁3bのハブ3c側の曲率半径を定めることによって、上記変曲点αの位置は一義的に決定される。
なお、インペラ翼3の後縁3bのハブ3c側の曲率半径によっても、後縁3bのハブ3cに作用する応力が変化するが、これについては、後にシミュレーション結果を用いて詳説する。
このような構成を有する本実施形態のラジアルタービンのインペラ1によれば、インペラ翼3の前縁3aから後縁3bに向かって流体が流れ、この流体を受けることによってインペラ翼3が仕事をしてベース部2が回転駆動される。
そして、以上のような本実施形態のラジアルタービンのインペラ1によれば、子午面でのハブ3cの軸長がチップ3dの軸長よりも長く設定される。このため、インペラ翼3の後縁3bのベース部2に対する接続角度が従来のものよりも浅くなり、子午面において後縁3bが回転軸Lに対して寝た状態となり、これによって後縁3bのハブ3cに作用する応力を緩和することができる。
一方、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1においては、子午面でのチップ3dの軸長がインペラ翼3の仕事量に基づいて設定されている。このため、インペラ翼3が必要な仕事量を発揮可能な位置に後縁3bのチップ3dを配置することができ、インペラ翼3の仕事量を確保することができる。
したがって、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1によれば、インペラ翼3の仕事量を減少させることなく後縁3bのハブ3cに作用する応力を緩和することが可能となる。
また、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1では、インペラ翼3のハブ3cの軸長は、後縁3bにおけるハブ3cに作用する応力に基づいて設定されている。
このため、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1に要求される耐久性を十分に満足するように後縁3bにおけるハブ3cに作用する応力を設定することができる。
また、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1においてインペラ翼3は、後縁3bが当該後縁3bのハブ3cとチップ3dとを結ぶ直線に対して回転軸Lに向く方向に凹む凹形状を有している。
ラジアルタービンのインペラにおいては、複数のインペラ翼がベース部周りに配列されており、インペラ翼の後縁が軸方向の後方に位置するほど、隣り合うインペラ翼同士の隙間が狭くなる。このため、インペラ翼の後縁が軸方向の後方に位置するほど、ラジアルタービンの容量が小さくなる。
これに対して、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1によれば、後縁3bが凹形状を有していることから、後縁3bがハブ3cとチップ3dとを結ぶ直線形状である場合と比較して、隣り合うインペラ翼同士の隙間を広く確保することができる。
したがって、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1によれば、ラジアルタービンの容量の低下を抑制することが可能となる。
なお、上述のように後縁3bを軸方向の後方に位置するほど、インペラの容量が低下するため、ハブ3cの軸長を長くするほどラジアルタービンの容量が低下することとなる。
したがって、ハブ3cの軸長は、後縁3bのハブ3cに作用する応力のみならず、ラジアルタービンの容量も考慮しつつ設定することが好ましい。
また、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1では、インペラ翼3の後縁3bが、ハブ3cとチップ3dとの間に設定される変曲点αを境にチップ3d側が直線形状を有し、変曲点αを境にハブ3c側が曲線形状を有している。
このため、ハブ3c側を直線形状とする場合と比較して、後縁3bにおいてインペラ翼3をより滑らかにベース部2に接続することができる。これによって、ハブ3cに作用する応力をさらに緩和することができる。
また、本実施形態のラジアルタービンのインペラ1では、インペラ翼3の後縁3bのハブ3c側は、チップ3d側の直線形状に接する接円βの円弧形状を有している。
このため、変曲点αにおいて後縁が屈曲することを防止し、変曲点αにおいて局所的に大きな応力が作用することを抑制することができる。
次に、インペラ翼3の後縁3bのハブ3c側の曲率半径による、後縁3bのハブ3cに作用する応力の変化について、シミュレーション結果に基づいて説明する。
なお、図2に示すように、本シミュレーションにおいては、後縁3bの形状を変化させ、その際の後縁3bのハブ3cに作用する応力(以下、ハブ応力と称する)を、遠心応力解析を行うことにより求めた。
より具体的には、本シミュレーションでは、図2に示す回転軸に対して直交すると共に高さが13mmの後縁Aを有するインペラ翼をケースAとして遠心応力解析を行った。
また、ケースAに対してハブのみが軸方向の後方に2mmだけ移動すると共に、チップとハブとを結ぶ直線形状の後縁Bを有するインペラ翼をケースBとして遠心応力解析を行った。
また、ケースAに対してチップのみが軸方向の前方に距離2mmだけ移動すると共に、チップとハブとを結ぶ直線形状の後縁Cを有するインペラ翼をケースCとして遠心応力解析を行った。
また、ハブ3c側の曲率半径が5mm(=R5)の後縁Dを有する上記実施形態のインペラ翼3をケースDとして遠心応力解析を行った。
また、ハブ3c側の曲率半径が15mm(=R15)の後縁Eを有する上記実施形態のインペラ翼3をケースEとして遠心応力解析を行った。
また、ハブ3c側の曲率半径が20mm(=R20)の後縁Fを有する上記実施形態のインペラ翼3をケースFとして遠心応力解析を行った。
また、ハブ3c側の曲率半径が30mm(=R30)の後縁Gを有する上記実施形態のインペラ翼3をケースGとして遠心応力解析を行った。
また、ハブ3c側の曲率半径が40mm(=R40)の後縁Hを有する上記実施形態のインペラ翼3をケースHとして遠心応力解析を行った。
なお、遠心応力解析を行うにあたり、インペラ翼の枚数が10枚、回転数が198000rpm、解析温度が20℃、ヤング率が約208000MPaの条件とし、応力としてミーゼス応力を求めた。
そして、図3〜10は、上記ケースA〜Hにおける遠心応力解析の結果を示す模式図であり、図3がケースA、図4がケースB、図5がケースC、図6がケースD、図7がケースE、図8がケースF、図9がケースG、図10がケースHを示す。
これらの図に示すように、従来のインペラ翼であるケースAでは、ハブ応力が628MPaであったのに対して、ケースBのハブ応力が428MPa、ケースCのハブ応力が415MPa、ケースDのハブ応力が250MPaで変曲点応力(変曲点αの応力)が429MPa、ケースEのハブ応力が248MPaで変曲点応力が366MPa、ケースFのハブ応力が247MPaで変曲点応力が365MPa、ケースGのハブ応力が424MPa、変曲点応力が306MPa、ケースHのハブ応力が424MPaで変曲点応力が306MPaであった。
つまり、上記実施形態のラジアルタービンのインペラ1によれば、R=5〜40すなわち、インペラ翼3の高さに対して0.38〜3.1とすることでハブ応力が大きく緩和されることが確認できる。特に、R=15〜20すなわち、インペラ翼3の高さに対して1.15〜1.54とすることで、ハブ応力が大きく緩和されることが分かった。
また、変曲点応力に関しては、Rが大きい程、緩和される傾向にあるが、R=30とR=40とで差がないことを考えると、R=30以上とすることが好ましいことが分かった。ただし、R=5〜20においても、変曲点応力は従来(ケースA)のハブ応力よりも小さいため、インペラ翼3の全体として見れば、従来よりも遥かに応力集中が緩和されていることが分かる。
次に、上記ケースA〜Hにおいて空力性能解析を行うことにより、タービン効率を求めて比較を行った。なお、本空力性能解析においては、タービン入口(スクロール部入口)全圧が212000Pa、タービン出口全圧が106000Pa、タービン圧力比がπt=212000/106000=2、タービン入口全温が393.15K、比熱比が1.4、ガス定数が287.04J/kg・Kの条件とした。
図11は、上記空力性能解析によって得られた流量パラメータとタービン効率との関係を示すグラフである。また、図12は、図11における最大容量比較点におけるケースAに対する最大容量比と図11における小流量側効率比較点におけるケースAに対する小流量効率差との関係を示すグラフである。また、図13は、図11における最大容量比較点におけるケースAに対する最大容量比と図11における大流量側効率比較点におけるケースAに対する小流量効率差との関係を示すグラフである。
そして、これらの図から分かるように、上述の発明が解決しようとする課題で説明したようにケースCについては、効率が大きく低下していることが分かるが、上記実施形態のラジアルタービンのインペラ1(ケースD〜ケースE)については、従来のインペラ(ケースA)に対して同様若しくは高い効率であることが分かる。
以上のようなシミュレーション結果から、上記実施形態のラジアルタービンのインペラ1によれば、インペラ翼3の仕事量を減少させることなく後縁3bのハブ3cに作用する応力を緩和できることが確認された。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、インペラ翼3の後縁3bが、ハブ3cとチップ3dとの間に設定される変曲点αを境にチップ3d側が直線形状を有し、変曲点αを境にハブ3c側が曲線形状を有している構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図14に示すように、変曲点αを境にチップ3d側とハブ3c側とが共に直線形状を有し、チップ3dとハブ3cとの傾斜角度が異なる後縁3bを採用することも可能である。
1……ラジアルタービンのインペラ、2……ベース部、3……インペラ翼、3a……前縁、3b……後縁、3c……ハブ、3d……チップ、L……回転軸、α……変曲点、β……接円

Claims (3)

  1. ラジアルタービンのインペラであって、
    インペラ翼の子午面での後縁において、
    ハブの軸長はチップの軸長よりも長く設定され、
    前記後縁がハブとチップとを結ぶ直線に対して回転軸に向かって凹む凹形状を有し、
    前記後縁がハブとチップとの間に設定される変曲点を境にチップ側が直線形状を有し、前記変曲点を境にハブ側が曲線形状を有し、
    前記ハブ側が前記チップ側の直線形状に接する接円の円弧形状を有している
    ことを特徴とするラジアルタービンのインペラ。
  2. 前記チップ側の直線形状に接する接円の曲率半径が、インペラ翼の高さに対して0.38〜3.1であることを特徴とする請求項1記載のインペラ。
  3. 前記ハブの軸長が前記ハブに作用する応力に基づいて設定され、
    前記チップの軸長が前記インペラ翼の仕事量に基づいて設定されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載のインペラ。
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