JP2011225399A - シリコン系太陽電池用原料の製造方法 - Google Patents

シリコン系太陽電池用原料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】固まらない砂状シリコンを利用し、シリコン系太陽電池用の酸素含有量が少ない溶融原料を、容易かつ低コストで製造可能なシリコン系太陽電池用原料の製造方法を提供する。
【解決手段】何れもシリコン加工プロセスで発生し、平均粒径が0.1〜1mmの砂状シリコン60〜79重量%と、最大粒径が2μm以下の微小シリコン粉を含むシリコンスラッジ1〜10重量%とに、シリコンスラッジを濃縮した際に排出される濃縮排水を20〜30重量%加えて混練し、得られた混練物を固める。これにより、固まらない砂状シリコンを利用し、シリコン系太陽電池用の酸素含有量が少ない溶融原料を、容易かつ低コストで製造することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、シリコン系太陽電池用原料の製造方法、詳しくは各種のシリコン加工プロセスで発生したシリコンスラッジを再利用し、シリコン系太陽電池を得る溶融原料を製造可能なシリコン系太陽電池用原料の製造方法に関する。
シリコン系太陽電池を製造する際には、シリコンからなるブロック形状の原料(溶融原料)をルツボに投入し、これを溶融してシリコンインゴットを鋳造する。その後、このシリコンインゴットをスライスすることで太陽電池用のシリコン基板を得ている。
近年、シリコン系太陽電池の普及率を高めるため、溶融原料用のシリコンとして、光電変換率は高いが高価な単結晶シリコンに代えて、光電変換率は劣るものの廉価な多結晶シリコンが汎用されている。
従来、多結晶シリコンからなる太陽電池用原料の製造方法としては、例えばシーメンス法(Siemens Method)が知られている(特許文献1)。これは、中間化合物であるトリクロロシラン(SiHCl)を水素により還元することで、多結晶シリコンを得る方法である。具体的には、多結晶シリコン心棒が収納された反応炉内に、高純度のトリクロロシランと高純度の水素とを供給し、トリクロロシランをシリコンと塩化水素とに分解する。その後、1100℃に加熱された多結晶シリコン心棒に所定の電圧を印加し、多結晶シリコン心棒の表面に多結晶シリコンを気相成長させる。それから、多結晶シリコンのインゴットは所定サイズのブロックに破砕され、太陽電池用の多結晶シリコンインゴットを鋳造する溶融原料となる。
特許第4328303号公報
ところで、ULSIなどの超高集積デバイスの形成基板であるシリコンウェーハは、チョクラルスキー(CZ)法で引き上げられた単結晶シリコンインゴットに、ウェーハ加工を施して作製されている。具体的には、単結晶シリコンインゴットをブロック切断し、その後、シリコンブロックに研削砥石による外周研削、ワイヤソーによるスライスを順に行い、多数枚のシリコンウェーハを得る。次に、各シリコンウェーハに対して面取り、ラッピング、エッチング、研磨を順次施し、デバイス形成用の製品ウェーハを製造する。
このようなウェーハ加工プロセスのうち、外周研削工程およびスライス工程などでは、加工屑(シリコン廃棄物)であるシリコンスラッジが多量に発生する。また、デバイスメーカのバックグラインド工程の他、前記太陽電池用の多結晶シリコンインゴットのウェーハ加工プロセスからも、多量のシリコンスラッジが発生する。これらは、性状がスラッジであることから、取り扱いが難しく、従来、そのほとんどが再利用されず廃棄処分されていた。
しかしながら、シリコンスラッジに含まれるシリコンのうち、平均粒径が0.1〜1mmの砂状シリコンは、平均粒径が0.1mm未満のシリコン粉に比べて一定体積における表面積が小さく、シリコン粉に比べて自然酸化膜の影響が小さい。これにより、砂状シリコンの酸素濃度は、シリコン粉の酸素濃度に比べて1桁以上低い値となり、酸素含有量が少ない高品質のシリコン系太陽電池用の溶融原料を得ることができる。その反面、砂状シリコンは、純水などを加えて混練したときに固まらないという問題があった。
そこで、発明者は鋭意研究の結果、この砂状シリコンに、最大粒径が2μm以下の微小シリコン粉を含む粘土状のシリコンスラッジを結合剤として加えて混練すれば、砂状シリコンを容易かつ安価に固められることを知見し、この発明を完成させた。
この発明は、酸素含有量が少ない高品質のシリコン系太陽電池用の溶融原料を、容易かつ低コストで製造することができるシリコン系太陽電池用原料の製造方法を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、シリコン加工プロセスで発生し、かつ平均粒径が0.1〜1mmの砂状シリコン60〜79重量%と、シリコン加工プロセスで発生し、かつ最大粒径が2μm以下の微小シリコン粉を含むシリコンスラッジ1〜10重量%と、前記シリコンスラッジを濃縮した際の濃縮排水20〜30重量%とを混練し、得られた混練物を固めるシリコン系太陽電池用原料の製造方法である。
請求項1に記載の発明によれば、平均粒径が0.1〜1mmの砂状シリコン60〜79重量%と、最大粒径が2μm以下の微小シリコン粉を含むシリコンスラッジ1〜10重量%とに、濃縮排水を20〜30重量%加えて混練する。このとき、平均粒径が0.1mm未満の固まらない砂状シリコンが、最大粒径2μm以下の微小シリコン粉を含むシリコンスラッジを結合剤として固まる。その結果、平均粒径が0.1mm未満の固まらない砂状シリコンを利用し、容易かつ低コストでシリコン系太陽電池の溶融原料を得ることができる。
また、砂状シリコンを主成分としているので、平均粒径が0.1mm未満のシリコン粉に比べて一定体積における表面積が小さくなる。その結果、シリコン粉に比べて自然酸化膜の影響は小さく、酸素含有量が少ない高品質のシリコン系太陽電池用の溶融原料を得ることができる。
その後、この原料は太陽電池用のインゴット成長装置に投入されて溶融され、次に冷却されてインゴットとなり、これをウェーハ加工し、所定の方法によりPN接合が形成されることで、シリコン系太陽電池となる。
「シリコン系太陽電池用原料」とは、単結晶シリコン系太陽電池の原料、多結晶シリコン系太陽電池の原料、アモルファスシリコン系太陽電池の原料の何れかである。
シリコンスラッジの発生を伴うシリコン加工プロセスとしては、例えば、単結晶シリコンインゴットまたは多結晶シリコンインゴットのブロック切断、研削砥石によるシリコンブロックの外周研削、研削砥石によるシリコンブロックのオリエンテーションフラット加工またはノッチ加工、ワイヤソーなどによるシリコンブロックのスライス、シリコンウェーハの面取り、シリコンウェーハのラッピングなどの各工程が挙げられる。また、デバイス形成後のウェーハに施されるバックグラインド工程も含まれる。
シリコンスラッジとは、シリコン粉と、不純物と、水(純水または超純水)とが泥状に混ざり合った滓である。不純物とは、例えば、研削砥石などの摩耗により発生するアルミナ、シリカ、コランダム、Cu、Fe、Ni、C、酸化バリウム、酸化マグネシウム、塵などである。ただし、ここでいうシリコンスラッジは、このシリコン粉を含むスラッジのみでなく、乾燥した(もしくは水分を含んだ)シリコンの粉末を含む。
砂状シリコンを得る方法としては、例えば、破砕機により、シリコンインゴットを破砕する方法などを採用することができる。
砂状シリコンの平均粒径(粒度分布)が0.1mm未満では、一定体積における表面積が増大し、砂状シリコンの表面の自然酸化膜の影響が大きくなることで、酸素含有量が高いシリコン系太陽電池用の溶融原料となる。また、1mmを超えれば混練物が型くずれし易い。砂状シリコンの好ましい平均粒径は、0.1〜0.6mmである。
砂状シリコンの配合量が60重量%未満では、シリコンスラッジの比率が増大し、酸素含有量が高まる。また、79重量%を超えれば、混練物が型くずれし易い。砂状シリコンの好ましい配合量は、60〜79重量%である。この範囲であれば、平均粒径が0.1mm未満の固まらない砂状シリコンを利用し、容易かつ低コストでシリコン系太陽電池の溶融原料を得ることができる。
微小シリコン粉を得る方法としては、例えば、#2000の砥石を用いた研削排水を、目開き0.1μm以下のセラミックス膜、UF膜(Ultra Filtration Menbrane:限外濾過膜)、浸漬膜などの濾材を使用して行うシリコンスラッジの濾過法を採用することができる。具体的には、シリコンウェーハ加工時に排出される微小シリコンを含有した排水を、上記膜に通し、その際に発生する濃縮排水(非濾過水)を浸漬膜に通し、浸漬膜上に生成付着したスラッジを回収する。この回収された部分が、最大粒径2μm以下の微小シリコン粉を含むシリコンスラッジとなる。
微小シリコン粉を含むシリコンスラッジの配合量が1重量%未満では、混練物が型くずれし易い。また、10重量%を超えれば、シリコンスラッジ中の酸素濃度が高いため、混練物の酸素濃度が高くなる。微小シリコン粉を含むシリコンスラッジの好ましい配合量は、1〜7重量%である。
ここでいう濃縮排水とは、例えばセラミックス膜を使用する濾過法によりシリコンスラッジを濃縮した際に排出される非濾過水である。濃縮排水中には、最大粒径が2μm以下の微小シリコン粉を含むシリコンスラッジが、例えば700〜800ppm含まれる。
また、濃縮排水には、濃縮排水を上述した濾過法により再び濃縮した再濃縮排水を含む。再縮排水中には、最大粒径が2μm以下の微小シリコン粉を含むシリコンスラッジが、例えば約20000ppm含まれる。
砂状シリコンと、微小シリコン粉を含むシリコンスラッジとに加えられて混練される水は、濃縮排水である。この混練される濃縮排水の配合量が20重量%未満では、水分が不足して混練物が型くずれし易い。また、30重量%を超えれば、水分が多すぎて余分な水分を除去する必要が生じる。
混練物を固める方法としては、混練物を固める前に、混練物を容器内で均圧成形する。この均圧成形方法としては、容器内で混練物の全体をビニールシートで被覆し、その上面に平板を載置し、その後、平板を介して、ビニールシートで覆われた混練物を手押しする方法などを採用することができる。その後、混練物を自然乾燥または強制乾燥(加熱乾燥など)する。また、乾燥後の混練物を焼結してもよい。
請求項2に記載の発明は、前記混練物を固める方法としては、該混練物を自然乾燥し、その後、該混練物を焼結する方法を採用した請求項1に記載のシリコン系太陽電池用原料の製造方法である。
請求項2に記載の発明によれば、混練物を固める方法として、自然乾燥した混練物を焼結する方法を採用したので、混練物の原料の強度が高まる。
混練物の自然乾燥方法としては、例えば、混練物を所定の成形容器に入れ、1週間程度放置する方法を採用することができる。
自然乾燥された混練物の焼結温度は1280〜1420℃である。1280℃未満では、焼結後のシリコン系太陽電池用原料の強度が十分でない。また、1420℃を超えれば、シリコン粉が溶融する。
自然乾燥後の混練物の焼結時間は1.5〜10時間である。焼結時間が1.5時間未満では、酸素濃度の減少が不十分である。また、10時間を超えれば、シリコン系太陽電池用原料の生産性が低下する。
請求項1に記載の発明によれば、平均粒径0.1〜1mmの砂状シリコン60〜79重量%と、最大粒径2μm以下の微小シリコン粉を含むシリコンスラッジ1〜10重量%とに、濃縮排水を20〜30重量%加えて混練し、最大粒径2μm以下の微小シリコン粉を含むシリコンスラッジを砂状シリコンの結合剤として混練物を固める。これにより、平均粒径が0.1mm未満の固まらない砂状シリコンが、最大粒径2μm以下の微小シリコン粉を含むシリコンスラッジを結合剤として固まる。その結果、平均粒径が0.1mm未満の固まらない砂状シリコンを利用し、容易かつ低コストでシリコン系太陽電池の溶融原料を得ることができる。
また、砂状シリコンを主成分としているので、平均粒径が0.1mm未満のシリコン粉に比べて一定体積における表面積が小さくなる。その結果、シリコン粉に比べて自然酸化膜の影響は小さく、酸素含有量が少ない高品質のシリコン系太陽電池用の溶融原料を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、混練物を固める方法として、自然乾燥した混練物を焼結する方法を採用したので、混練物の原料の強度が高まる。
この発明の実施例1に係るシリコン系太陽電池用原料の製造方法を示すフローシートである。 この発明の実施例1に係るシリコン系太陽電池用原料の製造方法において、混練物の均圧成形工程のうち、砂状シリコンとシリコンスラッジとを成形容器に投入した状態を示す縦断面図である。 この発明の実施例1に係るシリコン系太陽電池用原料の製造方法において、混練物の均圧成形工程のうち、砂状シリコンとシリコンスラッジと濃縮排水とを成形容器内で混練している状態を示す縦断面図である。 この発明の実施例1に係るシリコン系太陽電池用原料の製造方法において、混練物の均圧成形工程のうち、成形容器内で混練物を均圧成形している状態を示す縦断面図である。 この発明の実施例1に係るシリコン系太陽電池用原料の製造方法において、混練物の均圧成形工程のうち、均圧成形された混練物を成形容器内から取り出した状態を示す縦断面図である。 この発明の実施例1に係るシリコン系太陽電池用原料の製造方法において、焼結炉のルツボに混練物を投入している状態を示す縦断面図である。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。
図1のフローシートを参照して、この発明の実施例1に係るシリコン系太陽電池用原料の製造方法を説明する。ここでは、直径300mmのシリコンウェーハの表面研削工程から排出された研削排水(シリコンスラッジ)を処理する。
まず、チョクラルスキー法により直径306mm、比抵抗が10mΩ・cm、初期酸素濃度1.0×1018atoms/cmの単結晶シリコンインゴットを引き上げる。その後、単結晶シリコンインゴットに対して、外周を粗仕上げ用と仕上げ用のダイヤモンド砥石を研削工具とした円筒研削後、長さ方向に400mmピッチで切断するブロック切断、ワイヤソーを用いたスライス、面取り砥石を使用する面取り、スライス時のウェーハ表裏面のダメージを除去するラッピング、シリコンウェーハの表面の平坦度を高める研削、研削時に発生したシリコンウェーハの表面の研削ダメージを除去する研磨、さらに仕上げ研磨が順次施される。これにより、表面が鏡面仕上げされた鏡面シリコンウェーハが製造される。
これらのウェーハ加工プロセスのうち、研削工程では、純水からなる切削液(水温22℃)を30リットル/分で供給しながら、シリコンウェーハWの表面を、表面研削装置により研削する。表面研削装置は、主に下定盤と、その上方に配置される研削ヘッドとを備えている。シリコンウェーハは、真空吸着によって下定盤の上面に固定される。研削ヘッドの下面の外周部には、環状の研削砥石が固定されている。研削砥石は、レジノイド研削砥石からなる多数個の研削チップを、環状に配設・組み合わせたものである。レジノイド研削砥石の砥粒の番手は、#2000である。研削ヘッドを回転させながら徐々に下降させ、下定盤上のシリコンウェーハの表面を研削する。このとき、シリコンスラッジを含む多量の研削排水(シリコン含有量70〜80ppm)が発生する。ここでいうシリコンスラッジとは、シリコン粉(最大粒径1μm以下の微小シリコン粉を含む)と、不純物と、純水とが泥状になった滓である。不純物とは、例えば、研削砥石などの摩耗により発生するアルミナ、シリカ、コランダム、Cu、Fe、Ni、C、酸化バリウム、酸化マグネシウム、塵などである。
その後、目開き0.1μm以下のセラミックス膜、UF膜、浸漬膜などの濾材を用い、シリコンウェーハ加工時に排出される微小シリコンを含有した研削排水を、これらの膜に通し、その際に発生する濃縮排水(非ろ過水)を、浸漬膜に通し、浸漬膜上に生成付着したシリコンスラッジを回収する。
一方、シリコン加工プロセスで発生し、かつ平均粒径が0.1〜1mmの砂状シリコンを回収する。具体的には、シリコンインゴットを、破砕機による破砕後、破砕されたシリコン粉を篩いにより選別することで、平均粒径が0.1〜1mmの砂状シリコンが回収される。
次に、砂状シリコンaが60〜79重量%と、微小シリコン粉を含むシリコンスラッジ(微小シリコンスラッジ)bが1〜10重量%とを、ビニールシートSが内壁面に敷設された成形容器20に投入し(図2a)、次いで成形容器20に濃縮排水(水温20℃)cを20〜30重量%投入するとともに、これらを混練棒21により約1分間混練して混練物dを得る(図2b)。その後、成形容器20内で混練物dの全体を前記ビニールシートSで包み、ビニールシートSの上面に平板22を載置する。次に、平板22を介して、ビニールシートSで覆われた混練物dを推定圧が約1kg/cmで手押しし、混練物dを圧肉な板形状に均圧成形する(図2c)。
その後、均圧成形された混練物dを成形容器20から取り出し、これを2日間静置して混練物dを自然乾燥させ、板状体23とする(図2d)。乾燥した板状体23は含水率が0.5%である。その後、板状体23をハンドリングが容易なサイズに破砕し、スラッジブロックとする。
次に、このスラッジブロックeを、焼結炉の石英ルツボ24に投入する(図3)。ここで、スラッジブロックeは、焼結温度が1320℃、焼結時間が9時間の条件で焼結され、多結晶シリコン系太陽電池の溶融原料となる。
次いで、得られた溶融原料は、電磁鋳造装置の角筒形状のルツボに投入されて溶融され、その後、下側の開口から引き抜かれて冷却され、多結晶シリコン系太陽電池用の角柱形状の多結晶シリコンインゴットとなる。
このように、実施例1では、平均粒径が0.1〜1mmの砂状シリコンaを60〜79重量%と、砂状シリコンaの結合剤となる最大粒径が1μmの微小シリコン粉を含むシリコンスラッジbを1〜10重量%とを合わせ、これらに濃縮排水cを20〜30重量%加えて混練後、得られた混練物dを焼結して固めるようにしている。そのため、平均粒径が0.1mm未満のシリコン粉に比べて固まらない砂状シリコンaを利用し、容易かつ低コストでシリコン系太陽電池の溶融原料を得ることができる。
また、砂状シリコンaを主成分としているので、平均粒径が0.1mm未満のシリコン粉に比べて一定体積における表面積が小さくなる。その結果、平均粒径が0.1mm未満のシリコン粉に比べてシリコンの表面に形成される自然酸化膜の影響は小さく、酸素含有量が少ない高品質のシリコン系太陽電池用の溶融原料を得ることができる。
さらに、実施例1では、自然乾燥した混練物dを1320℃、9時間の焼結条件で焼結するようにしたので、混練物の原料の強度が高まる。
ここで、実際に実施例1のシリコン系太陽電池用原料の製造方法に則り、砂状シリコンを固める試験を行った結果を表1に示す(試験例1〜7、比較例1,2)。
砂状シリコンとしては、シリコンインゴットを破砕し、篩いによる選別を施すことで得られた粒径が0.1〜0.6mmの破砕粉を使用した。また、平均粒径が1μm以下の微小シリコン粉を含むシリコンスラッジ(微小シリコンスラッジ)としては、シリコンウェーハの表面を研削する表面研削装置から排出されたシリコンスラッジを原料スラッジとし、これを実施例1の濃縮、再濃縮、浸漬膜によるスラッジ精製を順次経て得られた平均粒径0.19μmのスラッジを使用した。さらに、濃縮排水としては、原料スラッジの濃縮時に発生した濃縮排水を使用した。これらを、実施例1の方法で混練して混練物を作製し、次に混練物を円筒成形枠に投入し、実施例1の均圧成形法に則って直径60mm、厚さ20mmの円板形状に均圧成形し、試験体を作製した。その後、試験体を2日間自然乾燥した。
なお、表1中の濃縮原液とは前記濃縮排水、再濃縮液とは前記再濃縮排水である。
Figure 2011225399
表1から明らかなように、比較例1,2のスラッジを含まないものは、自然乾燥後、手で簡単に崩れた。これに対して、試験例1〜7のものは、100gの破砕粉(砂状シリコン)に、1〜10gのスラッジ(微小シリコン粉)と、30〜40gの濃縮排水(濃縮原液または再濃縮液)とを加えて混練物を作製したので、自然乾燥後の混練物は、作業者が通常通りに取り扱っても形状が崩れない程度まで固まっていた。
その後、自然乾燥した混練物に対して、実施例1の条件で焼結を施し、各焼結物の酸素濃度を測定した。酸素濃度の測定には、LECO社製の酸素濃度測定装置を使用し、赤外線吸収法という方法で測定した。各焼結条件は、1320℃、1300Pa、9時間の焼結である。
その結果、スラッジを加えず、シリコン破砕粉のみの場合、酸素濃度は3.7×1018atoms/cmであった。また、スラッジのみの場合、酸素濃度は1.2×1021atoms/cmであった。さらに、破砕粉にスラッジを3重量%加えたときの酸素濃度は1.7×1019atoms/cm、破砕粉にスラッジを5重量%加えたときの酸素濃度は2.3×1019atoms/cm、破砕粉にスラッジを10重量%加えたときの酸素濃度は1.2×1019atoms/cmであった。
また、焼結条件を1370℃、1000Pa、9時間の焼結に変更した場合、破砕粉にスラッジを3重量%加えたときの酸素濃度は3.3×1019atoms/cm、破砕粉にスラッジを5重量%加えたときの酸素濃度は3.1×1019atoms/cm、破砕粉にスラッジを10重量%加えたときの酸素濃度は3.9×1019atoms/cmであった。
このように、シリコン成分が最大粒径1μm以下の微小シリコン粉であるスラッジを3〜10重量%加えたときの焼結体の酸素濃度は、1019atoms/cmという良好なレベルであった。
この発明は、酸素含有量が少ない高品質のシリコン系太陽電池用の溶融原料を、容易かつ低コストで製造する際に有用である。
a 砂状シリコン、
b シリコンスラッジ、
c 濃縮排水、
d 混練物。

Claims (2)

  1. シリコン加工プロセスで発生し、かつ平均粒径が0.1〜1mmの砂状シリコン60〜79重量%と、シリコン加工プロセスで発生し、かつ最大粒径が2μm以下の微小シリコン粉を含むシリコンスラッジ1〜10重量%と、前記シリコンスラッジを濃縮した際の濃縮排水20〜30重量%とを混練し、得られた混練物を固めるシリコン系太陽電池用原料の製造方法。
  2. 前記混練物を固める方法としては、該混練物を自然乾燥し、その後、該混練物を焼結する方法を採用した請求項1に記載のシリコン系太陽電池用原料の製造方法。
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