JP2011225148A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエットグリップ性能の低下を抑制しながら、摩耗寿命を高めかつドライグリップ性を向上させる。
【解決手段】トレッド接地端側からタイヤ赤道に向かって、他の溝と交差することなくかつタイヤ周方向に対する角度αを漸減させながらのびる傾斜主溝3を具える。内端位置Piにおける前記角度αは0〜30°の範囲。傾斜主溝3は、タイヤ赤道側の溝壁面とトレッド面とが交わる交差部に、傾斜面からなる赤道側面取り部を具え、そのトレッド面の法線方向に対する角度βは、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に行くに従い漸増する。傾斜主溝3は、溝底巾WBが、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に行くに従い漸減する。
【選択図】図5

Description

本発明は、排水性の低下を抑制しつつ、高いドライグリップ性と耐偏摩耗性とを発揮しうるタイヤ、特にはジムカーナ等の競技用タイヤとして好適な空気入りタイヤに関する。
公道での走行に加え、例えばジムカーナ競技等のレース走行も前提とした高性能タイヤのトレッドパターンとして、図6に示すように、トレッド接地端Te側からタイヤ赤道Cに向かって、タイヤ周方向に対する角度αを減じながらのびる傾斜主溝bを用いたものが提案されている(特許文献1参照。)。このようなトレッドパターンでは、前記傾斜主溝bが水の流線に沿って傾斜しているため、排水性に優れ高いウエットグリップ性能を発揮しうる。又図6の例では、傾斜主溝bが2つの傾斜溝部b1、b2に分岐しているとはいえ、傾斜主溝b、b同士が交差していないためトレッド部が複数のブロックに細分化されておらず、従って、パターン剛性が相対的に大であり、高いドライグリップ性をも発揮しうるという利点がある。
しかし、このようなトレッドパターンにおいても、レース走行に対しては、ドライグリップ性や耐偏摩耗性においては充分ではなく、さらなる向上が望まれている。
具体的には、タイヤ赤道側におけるパターン剛性が相対的に不足し、タイヤ赤道側での摩耗が激しくなってタイヤの摩耗寿命を損ねるとともに、トレッド接地端側においては、パターン剛性がタイヤ赤道側に比して過剰となって接地性が悪くなりドライグリップ性の低下を招くという傾向がある。しかし傾斜主溝によってトレッドパターンを形成する場合、特に枝分かれしていない傾斜主溝によってトレッドパターンを形成する場合には、パターン模様が限られてくるため、そのパターン模様によってパターン剛性を調整することは難しい。なおパターン剛性を調整するために、例えば傾斜主溝の溝巾を、タイヤ赤道側に向かって減じることなどが提案されうるが、この場合、耐ハイドロプレーニング性能に大きな影響を及ぼすタイヤ赤道側での排水性が低下するため、ウエットグリップ性能を維持することができなくなる。
特開2000−127715号公報
そこで本発明は、傾斜主溝のタイヤ赤道側の溝壁面に、傾斜面からなる面取り部を設け、この面取り部の傾斜角度をトレッド接地端側からタイヤ赤道側に向かって漸増させるとともに、傾斜主溝の溝底巾をトレッド接地端側からタイヤ赤道側に向かって漸減させることを基本として、傾斜主溝の溝開口巾の変化を低く抑えて、排水性、即ちウエットグリップ性能の低下を抑制しながら、タイヤ赤道側のパターン剛性をトレッド接地端側に比して相対的に高めてパターン剛性全体を適正化することができ、タイヤ赤道側での偏摩耗を抑えて摩耗寿命を高めるとともに、トレッド接地端側での接地性を高めて広い接地面積を確保することでドライグリップ性を向上しうる空気入りタイヤを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本願請求項1の発明は、トレッド部に、トレッド接地端側からタイヤ赤道に向かって、他の溝と交差することなくかつタイヤ周方向に対する角度αを漸減させながらのびる傾斜主溝を具える空気入りタイヤであって、
前記傾斜主溝は、該傾斜主溝が最もタイヤ赤道に近づく内端位置における前記角度αが0〜30°の範囲であり、
かつ前記傾斜主溝は、タイヤ赤道側の溝壁面とトレッド面とが交わる交差部に、その交点を傾斜面で切り欠く赤道側面取り部を具えるとともに、
前記赤道側面取り部のトレッド面の法線方向に対する角度βは、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に行くに従い漸増し、
しかも前記傾斜主溝は、その溝底から1.6mmの距離をトレッド面側に隔たる基準高さ位置における溝巾である溝底巾WBを、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に行くに従い漸減させたことを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記傾斜主溝は、タイヤ赤道側の溝壁面、及びトレッド接地端側の溝壁面が、トレッド面の法線方向に対する角度θを、それぞれ0〜10°の範囲としたことを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記赤道側面取り部は、前記傾斜主溝の溝巾方向の面取り巾を、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に行くに従い漸増させたことを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記傾斜主溝は、トレッド接地端側の溝壁面とトレッド面とが交わる交差部に、その交点を曲率半径Rの円弧面で切り欠く接地端側面取り部を具えることを特徴としている。
又請求項5の発明では、前記接地端側面取り部の曲率半径Rは、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に行くに従い漸増するとともに、前記内端位置における曲率半径Riは、最もトレッド接地端に近づく外端位置における曲率半径Roの1.1〜10.0倍としたことを特徴としている。
又請求項6の発明では、前記傾斜主溝は、前記赤道側面取り部とトレッド面との交点がなす赤道側溝側縁と、トレッド接地端側の溝壁面とトレッド面との交点がなす接地端側溝側縁との間の溝開口巾WOを、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に行くに従い漸減させたことを特徴としている。
又請求項7の発明では、前記傾斜主溝は、前記内端位置からトレッド接地端側に向かって、タイヤ周方向に対する傾斜の向きを違えて折り返す折り返し部を具えることを特徴としている。
なお前記「トレッド接地端」とは、正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した状態のタイヤに正規荷重を負荷した時に接地しうるトレッド接地面におけるタイヤ軸方向最大巾位置を意味する。又前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE"を意味するが、乗用車用タイヤの場合には180kPaとする。前記「正規荷重」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"であるが、タイヤが乗用車用の場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。
又「道路運送車両の保安基準」の”滑り止めの要件”の規定では、自動車用タイヤの場合、残り溝の溝深さ1.6mmが摩耗限界として規定されており、従って本願では、この摩耗限界である「溝底から1.6mmの距離をトレッド面側に隔たる高さ位置」を基準高さ位置Xとして定め、この基準高さ位置Xでの溝巾を溝底巾WBとして規定している。
本発明は叙上の如く、傾斜主溝の溝底巾WBをトレッド接地端側からタイヤ赤道側に向かって漸減させるとともに、この傾斜主溝のタイヤ赤道側の溝壁面に、傾斜面からなる面取り部を設け、その面取り部の傾斜の角度βをトレッド接地端側からタイヤ赤道側に向かって漸増させている。
このように、溝底巾WBをタイヤ赤道側で小とすることで、タイヤ赤道側のパターン剛性を相対的に高めることができ、耐摩耗性能を向上させうる。又タイヤ赤道側では、面取り部の傾斜角度βの増加によって面取り巾が大となる。そのため、この面取り巾の増加が、前記溝底巾WBの減少と打ち消し合って傾斜主溝の溝開口巾の変化を低く抑えることができ、タイヤ赤道側での排水性の低下を抑えてウエットグリップ性能を維持することができる。
又トレッド接地端側では、逆に溝底巾WBの増加によってパターン剛性が減少するため接地性が向上し、広い接地面積を確保することができる。即ち、ドライグリップ性を向上しうる。なお面取り巾の減少により、広い接地面積の確保がさらに達成される。しかもトレッド部全体として剛性が適正化されるため、ハンドル応答性が高まり、操縦安定性の向上にも貢献できる。
本発明の空気入りタイヤのトレッドパターンの一実施例を示す展開図である。 傾斜主溝の拡大図である。 図2のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。 傾斜主溝を誇張して示す部分斜視図である。 従来タイヤのトレッドパターンの一例を示す展開図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド部2に、トレッド接地端Te側からタイヤ赤道Cに向かって、他の溝と交差することなくかつタイヤ周方向に対する角度αを漸減させながらのびる傾斜主溝3を具える。本例では、前記傾斜主溝3のタイヤ軸方向外側に、この傾斜主溝3と同方向に傾斜しかつ他の溝とは交差しない傾斜副溝4が配されており、この傾斜主溝3と傾斜副溝4とからなる単位パターンによって、トレッドパターンが形成されている。
前記トレッドパターンは、左右対称パターンであって、前記単位パターンは、タイヤ赤道Cの両側かつタイヤ赤道Cを中心とした対称位置に形成されている。なおタイヤ赤道Cの一方側のパターンと他方側のパターンとは、タイヤ周方向に位相をずらせて配されている。又前記傾斜主溝3と傾斜副溝4とは、トレッド接地端Te側からタイヤ赤道Cに向かって先着側に傾斜し、従って、タイヤ回転時、路面上の水を流線に沿って接地面外に効率よく排出しうる。なお前記「先着側」とは、タイヤ回転時に路面に先に接地する側を意味する。
次に、前記傾斜主溝3は、トレッド部2内で両端が途切れるクローズドタイプの主溝であって、最もタイヤ赤道Cに近づく内端位置Piにおける前記角度α(便宜上αiという場合がある。)を、0〜30°の範囲としている。この角度αiが前記範囲を超えると、排水性が減じてウエットグリップ性能に悪影響を与える。又前記傾斜主溝3が最もトレッド接地端Teに近づく外端位置Poにおける前記角度α(便宜上αoという場合がある。)は、特に規制されないが40〜80°の範囲が操縦安定性とウエットグリップ性能との観点から好ましい。
前記角度αは、前記溝底巾WBの巾中心線jのタイヤ周方向に対する角度として定義される。又前記溝底巾WBとは、図3、4の如く、溝底6から1.6mmの距離hをトレッド面S側に隔たる基準高さ位置X、即ち摩耗限界時の溝巾として定義される。
又前記内端位置Piにおいて、タイヤ赤道Cから傾斜主溝3までの距離Liは、トレッド接地巾Twの1〜5%の範囲が好ましく、又前記外端位置Poにおいて、トレッド接地端Teから傾斜主溝3までの距離Loは、トレッド接地巾Twの10〜20%の範囲が好ましい。前記距離Liがトレッド接地巾Twの1%未満では、タイヤ赤道C側の剛性を充分に確保することができなくなり、逆に5%を越えると、ウエットグリップ性能が不充分となる。又前記距離Loがトレッド接地巾Twの10%未満ではトレッド接地端Te側での剛性が不充分となり20%を越えるとウエットグリップ性能が不充分となる。
又前記傾斜主溝3は、図3〜5に示すように、タイヤ赤道側の溝壁面7とトレッド面Sとが交わる交差部Jcに、その交点を傾斜面8Sで切り欠く赤道側面取り部8を具える。
そして本発明では、図2のA−A断面図、及びB−B断面図である図3、4に示すように、前記傾斜主溝3の溝長さ方向と直交する向きである溝巾方向の断面において、前記赤道側面取り部8は、トレッド面Sの法線方向nに対する角度βが、トレッド接地端Te側からタイヤ赤道C側に行くに従い漸増するとともに、前記溝底巾WBは、トレッド接地端Te側からタイヤ赤道C側に行くに従い漸減している。このとき、前記赤道側面取り部8の溝巾方向の面取り巾W8は、トレッド接地端Teからタイヤ赤道C側に行くに従い漸増している。
相対的なものとしてタイヤ赤道C側のA−A断面における角度βをβa、溝底巾WBをWBa、面取り巾W8をW8aと表記し、かつトレッド接地端Te側のB−B断面における角度βをβb、溝底巾WBをWBb、面取り巾W8をW8bと表記したとき、βa>βb、WBa<WBb、W8a>W8bとなる。
このように構成することにより、タイヤ赤道C側では、前記溝底巾WBが小となってパターン剛性が相対的に高まり、耐摩耗性能が向上される。しかもタイヤ赤道C側では、前記赤道側面取り部8の角度βの増加によって面取り巾W8が大となる。そのため、この面取り巾W8の増加が、前記溝底巾WBの減少と打ち消し合って、傾斜主溝3の溝開口巾W0の変化が低く抑えられる。そのためタイヤ赤道C側での排水性の低下が抑えられ、ウエットグリップ性能を維持することが可能となる。
逆に、トレッド接地端Te側では、溝底巾WBの相対的な増加によってパターン剛性が減少するため、接地性が向上し広い接地面積を確保することが可能となる。即ち、ドライグリップ性が向上される。又面取り巾W8の減少により、広い接地面積の確保がさらに達成される。しかもトレッド部2全体として剛性が適正化されるため、ハンドル応答性が高まり、操縦安定性の向上にも貢献できる。
なお前記角度βは、前記内端位置Piで最大値βmax をなし、かつ前記外端位置Poで最小値βmin をなす。又前記溝底巾WBは、前記内端位置Piで最小値WBmin をなし、かつ前記外端位置Poで最大値WBmax をなす。又面取り巾W8は、前記内端位置Piで最大値W8max をなし、かつ前記外端位置Poで最小値WBmin をなす。そしてこの最大値βmax 、最大値WBmax 、最大値W8max 、及び最小値βmin 、最小値WBmin 、最小値W8min は、それぞれトレッドパターン、溝サイズ、タイヤサイズ等に応じて適宜設定される。
ここで、前記傾斜主溝3のタイヤ赤道側の溝壁面7、及びトレッド接地端側の溝壁面10の、トレッド面Sの法線方向nに対する角度γは、それぞれ溝長さ方向において実質的に一定である。又その角度γは、前記角度βの最小値βmin より小であって、好ましくは0〜10°の範囲である。この角度γが10°を越えて大きくなると、溝容積が相対的に小となり、トレッド全体としての排水性を低下させるとともに、前記赤道側面取り部8の角度βとの差(β−γ)が少なくなって、前記赤道側面取り部8による前記効果が充分に達成されなくなる傾向となる。従って、前記角度γの上限値は5°以下がさらに好ましく、本例では0°の場合が示されている。
又前記傾斜主溝3では、前記赤道側面取り部8とトレッド面Sとの交点がなす赤道側溝側縁Eiと、トレッド接地端側の溝壁面10とトレッド面Sとの交点がなす接地端側溝側縁Eoとの間の溝開口巾WOを、溝長さ方向に対して実質的に一定とすることができる。しかし前記溝開口巾WOを、トレッド接地端Te側からタイヤ赤道C側に行くに従い漸減させることが、パターン剛性を適正化し、タイヤ赤道C側での偏摩耗を抑えつつ、トレッド接地端Te側での接地性を高めてドライグリップ性を向上させる上で好ましい。
この場合、相対的なものとしてタイヤ赤道C側のA−A断面における溝開口巾WOをWOa、トレッド接地端Te側のB−B断面における溝開口巾WOをWObと表記したとき、WOa<WObであり、又溝開口巾WOは、前記内端位置Piで最小値WOmin 、前記外端位置Poで最大値WOmax をなす。なおタイヤ赤道C側での排水性の低下を抑える観点から、前記最大値WOmax と最小値WOmin の差(WOmax −WOmin )は、トレッド接地巾Twの10%以下が好ましい。
又本例では、前記傾斜主溝3は、前記トレッド接地端側の溝壁面10とトレッド面Sとが交わる交差部Jeに、その交点を曲率半径Rの円弧面11Sで切り欠く接地端側面取り部11を具えている。この接地端側面取り部11では、前記曲率半径Rはトレッド接地端Te側からタイヤ赤道C側に行くに従い漸増するとともに、前記内端位置Piにおける曲率半径Riは、前記外端位置Poにおける曲率半径Roの1.1〜10.0倍としている。このように、円弧面11Sからなる接地端側面取り部11を設けることにより、前記交差部Jeでの偏摩耗が抑制される。又曲率半径Rがタイヤ赤道C側で大となるため、パターン剛性の適正化を図りながらタイヤ赤道C側での排水性の低下をさらに抑制できる。なお曲率半径Riが曲率半径Roの1.1倍未満では、前記接地端側面取り部11の前記効果が得られず、逆に10.0倍を越えると、パターン剛性の適正化に悪影響を与える。
又本例では、前記傾斜主溝3には、前記内端位置Piからトレッド接地端Te側に向かって、タイヤ周方向に対する傾斜の向きを違えて折り返す折り返し部3Aが付設される。この折り返し部3Aのタイヤ周方向に対する角度θは、特に規制されないが、前記内端位置Piにおける前記角度αの±10°の範囲が、バランスの点で好ましい。又前記折り返し部3Aの断面形状は、前記傾斜主溝3の前記内端位置Piにおける断面形状とほぼ等しい。又前記折り返し部3Aは、周方向に隣り合う傾斜主溝3から距離K1を隔てて終端するとともに、この距離K1は、前記トレッド接地巾Twの0.2倍以下が好ましい。
又前記傾斜副溝4は、周方向に隣り合う傾斜主溝3、3間のほぼ中間位置に形成され、本例では、前記傾斜主溝3とほぼ等しい傾斜角度を有してトレッド接地端Teまで延在している。この傾斜副溝4の内端は、前記折り返し部3Aから距離K2を隔てて終端している。
本例では、前記傾斜副溝4は、溝底巾WBがほぼ一定をなし、かつ溝底4Sを溝巾方向に変位量δで段差状に変位させた略Z字状の溝として形成されている。特に本例では、この傾斜副溝4にも、タイヤ赤道側の溝壁面とトレッド面とが交わる交差部に、傾斜面からなる赤道側面取り部20が形成されており、タイヤ軸方向内側の副溝部4Aにおける赤道側面取り部20Aでは、その傾斜角度及び面取り巾が一定、かつタイヤ軸方向外側の副溝部4Bにおける赤道側面取り部20Bでは、その傾斜角度及び面取り巾が一定な場合が示されている。又前記赤道側面取り部20A、20B間の面取り巾の差は、前記変位量δと等しく、これにより、前記傾斜副溝4の赤道側溝側縁Fiは、滑らかな円弧線状に形成されている。しかしながらこの傾斜副溝4は、前記傾斜主溝3と、ほぼ同構成で形成することもできる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1に示すトレッドパターンを基本としたタイヤサイズ255/40R17のタイヤを表1の仕様で試作するとともに、その初期応答性、ウエットグリップ性能、ドライグリップ性能、耐摩耗性能、走破性をテストし互いに比較した。表1に記載以外は、実質的に同仕様である。
各タイヤにおいて、傾斜主溝は、内端位置Piにおける角度αiが17度、外端位置Poにおける角度αoが53度であり、又各溝壁面の角度γは0度である。
又表1中の、
*1において、 βa>βbは、角度βが、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に向かって漸増することを意味する。
*2において、WBa<WBbは、溝底巾WBが、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に向かって漸減することを意味する。
*3において、W8a>W8bは、面取り巾W8が、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に向かって漸増することを意味する。
*4において、WOa<WObは、溝開口巾WOが、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に向かって漸減することを意味する。
*5において、Ra>Rbは、曲率半径Rが、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に向かって漸増することを意味する。
(1)走行テスト
試供タイヤをリム(9J×17)、内圧(230kPa)の条件にて乗用車(2000cc、4WD)の全輪に装着し、1周1.5kmのクローズドコースを走行し、そのときの初期応答性(ハンドル応答性)、ドライグリップ性能を、プロドライバの官能評価により、比較例1を3点とする5点法によって判定した。
又走破性は、前記テストコースを5回タイムアタックし、そのときのベストタイムを比較した。
又耐摩耗性能は、前記初期応答性、ドライグリップ性能、及び走破性のテスト後の摩耗状態を、目視検査により、比較例1を3点とする5点法によって判定した。
ウエットグリップ性能は、前記テストコースをウエット路面状態において走行し、そのときのグリップ性能を、プロドライバの官能評価により、比較例1を3点とする5点法によって判定した。
Figure 2011225148
表1の如く、実施例のタイヤは、ウエットグリップ性能の低下を抑制しながら、耐摩耗性能、ハンドル応答性、ドライグリップ性能等を向上しうるのが確認できる。
2 トレッド部
3 傾斜主溝
3A 折り返し部
6 溝底
7 溝壁面
8 赤道側面取り部
8S 傾斜面
10 溝壁面
11 接地端側面取り部
11S 円弧面
C タイヤ赤道
Ei 赤道側溝側縁
Eo 接地端側溝側縁
Jc 交差部
Je 交差部
n 法線方向
Pi 内端位置
Po 外端位置
S トレッド面
Te トレッド接地端
X 基準高さ位置

Claims (7)

  1. トレッド部に、トレッド接地端側からタイヤ赤道に向かって、他の溝と交差することなくかつタイヤ周方向に対する角度αを漸減させながらのびる傾斜主溝を具える空気入りタイヤであって、
    前記傾斜主溝は、該傾斜主溝が最もタイヤ赤道に近づく内端位置における前記角度αが0〜30°の範囲であり、
    かつ前記傾斜主溝は、タイヤ赤道側の溝壁面とトレッド面とが交わる交差部に、その交点を傾斜面で切り欠く赤道側面取り部を具えるとともに、
    前記赤道側面取り部のトレッド面の法線方向に対する角度βは、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に行くに従い漸増し、
    しかも前記傾斜主溝は、その溝底から1.6mmの距離をトレッド面側に隔たる基準高さ位置における溝巾である溝底巾WBを、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に行くに従い漸減させたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記傾斜主溝は、タイヤ赤道側の溝壁面、及びトレッド接地端側の溝壁面が、トレッド面の法線方向に対する角度γを、それぞれ0〜10°の範囲としたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 前記赤道側面取り部は、前記傾斜主溝の溝巾方向の面取り巾を、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に行くに従い漸増させたことを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記傾斜主溝は、トレッド接地端側の溝壁面とトレッド面とが交わる交差部に、その交点を曲率半径Rの円弧面で切り欠く接地端側面取り部を具えることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記接地端側面取り部の曲率半径Rは、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に行くに従い漸増するとともに、前記内端位置における曲率半径Riは、最もトレッド接地端に近づく外端位置における曲率半径Roの1.1〜10.0倍としたことを特徴とする請求項4記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記傾斜主溝は、前記赤道側面取り部とトレッド面との交点がなす赤道側溝側縁と、トレッド接地端側の溝壁面とトレッド面との交点がなす接地端側溝側縁との間の溝開口巾WOを、トレッド接地端側からタイヤ赤道側に行くに従い漸減させたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記傾斜主溝は、前記内端位置からトレッド接地端側に向かって、タイヤ周方向に対する傾斜の向きを違えて折り返す折り返し部を具えることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の空気入りタイヤ。
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