JP2011224589A - 鋼の連続鋳造装置及び連続鋳造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】連続鋳造装置1は、一対の長辺壁2aと一対の短辺壁2bを備えた鋳型2と、鋳型2内に溶鋼8を吐出する浸漬ノズル6とを有している。長辺壁2aにおける銅板3aの内側面の上部中央には、ステンレス製ボックス4a側に湾曲した湾曲部5が、浸漬ノズル6に対向して形成されている。長辺壁2aの外側には、鋳型2内の上部の溶鋼8の旋回流を形成する電磁攪拌装置21〜26が長辺壁2aに沿って並べて配置されている。第2の電磁攪拌装置22、25と第3の電磁攪拌装置23、26は、第1の電磁攪拌装置21、24に隣り合い、かつ長辺壁2aにおいて旋回流の上流側と下流側にそれぞれ配置されている。電磁攪拌装置21〜26に供給される電流の電流値及び/又は周波数は、制御装置によって独立に制御される。
【選択図】図1
Description
ここで、所望の流速の範囲内とは、従来の流速よりも大きい値であるほど望ましく、この値が大きくなるにつれて、鋳型内の上部の介在物、気泡が鋳型の側面の凝固シェルに捕捉されるのをより抑制することができる。但し、その上限値は、メニスカス上の溶融パウダーが溶鋼に巻き込まれないことや、シェル厚さが薄くなることに起因する鋳片の縦割れが起こらない範囲内で設定することが重要である。所望の流速の範囲については、下限値は特に限定されるものではなく、要求される鋳片の品質に応じて設定すれば良い。一方、上限値は、使用する鋳型形状、パウダーの粘性等に応じて、事前に実験等により確認することにより設定することができる。
このように鋳型内の上部の溶鋼を所望の流速の範囲内で攪拌できるので、鋳型内の上部の介在物、気泡が鋳型の側面の凝固シェルに捕捉されるのを抑制し、かつメニスカス上の溶融パウダーが溶鋼に巻き込まれるのを抑制できる。また、このように湾曲部に沿って流れる旋回流の速度を所望の流速の範囲内にできるので、当該湾曲部のシェル厚さが直線部に比べて薄くなることに起因する鋳片の縦割れを抑制することができる。したがって、鋳片の品質を従来よりもさらに向上させて、清浄度の優れた高品質の鋳片を製造することができる。
また、鋳型の長辺に湾曲部を設けることで、浸漬ノズルの厚みをより大きくすることができ、これにより、浸漬ノズルの耐久性を向上させることもできる。
連続鋳造装置としては、鋳型の長辺外側の長さが1400mm、鋳型の短辺の長さが250mmのものを用いた。また、浸漬ノズルの直径は175mmの円形のものを用いた。さらに、電磁攪拌装置の上端部における湾曲部の湾曲距離(湾曲部の湾曲頂部と端部間の最短水平距離であって、湾曲部を形成する際の削り込み距離)は、20mmのものを用いた。したがって、電磁攪拌装置の上端部における湾曲部の湾曲頂部と浸漬ノズル間の水平距離は、47.5mmであった。
ちなみに、長辺側の銅板の直線部(湾曲部以外の部分)の厚みが35mm、ステンレス製水冷ボックスの厚みが50mmのものを用いた。
また、電磁攪拌装置は、厚み(鉛直方向の距離)が300mmのものを用いた。
また、電磁攪拌装置の上端部の高さ位置がメニスカス位置となるように、連続鋳造を行った。
ちなみに、上記の連続鋳造装置およびパウダーを用いて、表1に示す製造条件において、要求される品質を考慮して、事前に実験を行ったところ、鋳型内の上部の溶鋼の所望の流速は、60cm/秒未満の範囲であることを確認している。
なお、平均流速としているのは、各電磁攪拌装置21〜26に沿った流速に分布があるため、各電磁攪拌装置21〜26毎に、一定間隔で測定した流量を平均した値を用いているためである。
V=(θ+9.73×Inf+33.7)/(1.45×Inf+12.5)・・・・(1)
但し、V:溶鋼流速(cm/秒)、θ:デンドライト傾角(度)、凝固速度(cm/秒)
また、中炭素鋼の欠陥指数は、中炭素鋼を3.5mm厚の熱延鋼板にして酸洗後に疵検査を実施した。そして、極低炭素鋼の欠陥指数と同様に、疵1個を便宜上1mとカウントして、製品の長さで割った値に100を乗じて%表示したものとして定義した。
ちなみに、パウダー性欠陥指数と介在物系欠陥指数の相違点については、パウダーにFおよびNaを含有するものを使用したので、疵中にF、Naを含有する場合に、パウダー性欠陥と定義し、一方、FおよびNaを含有しないAl2O3等の介在物を含有するものを介在物系欠陥と定義した。
その結果、参考例1では、パウダー性欠陥指数は0.00であったものの、介在物系欠陥指数が0.043となり、本発明例1よりも、やや大きくなった。また、参考例2では、パウダー粘度が低かったため、パウダー性欠陥指数を0.00、介在物系欠陥指数を0.005と小さくすることはできたものの、鋳片縦割れ指数が0.1となり、本発明例2、本発明例4、本発明例6と比較すると、やや大きくなることが分かった。
これにより、湾曲部と直線部の平均流速が60cm/秒未満の範囲内であれば、湾曲部と直線部の平均流速が大きくなるほど、パウダー性欠陥指数、介在物系欠陥指数、鋳片縦割れ指数のいずれも、より良好に抑制できることが確認できた。
2 鋳型
2a 長辺壁
2b 短辺壁
3a、3b 銅板
4a、4b ステンレス製水冷ボックス
5 湾曲部
6 浸漬ノズル
7 湾曲領域
8 溶鋼
9 直線部
10 吐出孔
11 吐出流
12 凝固シェル
13 上昇流
14 介在物
15 メニスカス
16 溶融パウダー
21、24 第1の電磁攪拌装置
21a〜21c、24a〜24c (分割された)第1の電磁攪拌装置
22、25 第2の電磁攪拌装置
23、26 第3の電磁攪拌装置
30 制御装置
31〜33 配線
40 推力
41 旋回流
41a (湾曲部5に沿って流れる)旋回流
41b (直線部9に沿って流れる)旋回流
50〜54 配線
60〜65 配線
Claims (7)
- 鋼の連続鋳造装置であって、
一対の長辺壁と一対の短辺壁を備えた溶鋼鋳造用の鋳型と、
前記鋳型内に溶鋼を吐出する浸漬ノズルと、
前記鋳型の各長辺壁の外側面に沿って並べて配置され、前記鋳型内の上部の溶鋼を攪拌して当該鋳型の水平面内で溶鋼の旋回流を形成する複数の電磁攪拌装置と、
前記複数の電磁攪拌装置に供給される電流を制御する制御装置と、を有し、
前記各長辺壁の内側面には、少なくとも前記浸漬ノズルに対向する位置に、前記電磁攪拌装置側に湾曲した湾曲部が形成され、
前記複数の電磁攪拌装置は、前記湾曲部に対向する位置に配置された第1の電磁攪拌装置と、前記第1の電磁攪拌装置に隣り合い、かつ前記長辺壁において前記旋回流の上流側に配置される第2の電磁攪拌装置と、前記第1の電磁攪拌装置に隣り合い、かつ前記長辺壁において前記旋回流の下流側に配置される第3の電磁攪拌装置とを備えたことを特徴とする、鋼の連続鋳造装置。 - 前記第1の電磁攪拌装置は、複数に分割されていることを特徴とする、請求項1に記載の鋼の連続鋳造装置。
- 前記制御装置は、前記複数の電磁攪拌装置に供給される電流の電流値及び/又は周波数を制御することを特徴とする、請求項1又は2に記載の鋼の連続鋳造装置。
- 前記制御装置は、前記各長辺壁の外側に配置された一対の前記第1の電磁攪拌装置に供給される電流と、前記各長辺壁の外側に配置された一対の前記第2の電磁攪拌装置及び一対の前記第3の電磁攪拌装置に供給される電流とをそれぞれ独立に制御することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の鋼の連続鋳造装置。
- 前記制御装置は、前記一対の第1の電磁攪拌装置に供給される電流と、前記一対の第2の電磁攪拌装置に供給される電流と、前記一対の第3の電磁攪拌装置に供給される電流とをそれぞれ独立に制御することを特徴とする、請求項4に記載の鋼の連続鋳造装置。
- 前記制御装置は、前記各第1の電磁攪拌装置、前記各第2の電磁攪拌装置、前記各第3の電磁攪拌装置に供給される電流を、すべて独立に制御することを特徴とする、請求項5に記載の鋼の連続鋳造方法。
- 前記請求項1〜6のいずれかに記載の鋼の連続鋳造装置を用いた連続鋳造方法であって、
前記複数の電磁攪拌装置に供給される電流を制御して、
前記鋳型内の上部の溶鋼を所望の流速の範囲内で攪拌させることを特徴とする、鋼の連続鋳造方法。
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---|---|---|---|---|
CN105478695A (zh) * | 2016-01-09 | 2016-04-13 | 石家庄钢铁有限责任公司 | 一种连铸机结晶器的多区域电磁搅拌装置及方法 |
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JPS58100955A (ja) * | 1981-12-11 | 1983-06-15 | Kawasaki Steel Corp | 連続鋳造鋳型内溶鋼の撹拌方法およびその装置 |
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