JP2011222387A - プラズマ光源 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】対向配置された1対の同軸状電極10と放電環境保持装置20と電圧印加装置30とを備える。各同軸状電極10は、中心電極12と、中心電極の対向する先端部を囲むガイド電極14と、中心電極とガイド電極の間を絶縁する絶縁部材16とからなる。中心電極12は、先端部11を含む導電性多孔質部分12aを有し、この導電性多孔質部分を通してその内部から先端部11にプラズマ媒体6からなる液体金属を染み出すようになっている。
【選択図】図2
Description
さらに、プラズマ媒体を供給する供給部が面状放電を発生させる部分に限られるため、プラズマ媒体の供給量が制限され、プラズマの高密度化が困難である問題点があった。
前記各同軸状電極は、単一の軸線上に延びる棒状の中心電極と、該中心電極の対向する先端部を一定の間隔を隔てて囲むガイド電極と、前記中心電極とガイド電極の間を絶縁する絶縁部材とからなり、
前記中心電極は、前記先端部を含み導電性を有した多孔質からなる導電性多孔質部分を有し、該導電性多孔質部分を通してその内部から前記先端部にプラズマ媒体からなる液体金属を染み出すようになっている、ことを特徴とするプラズマ光源が提供される。
さらに、該導電性多孔質部分の内部と連通しプラズマ媒体を内部に保有する中空の第1リザーバーを有する導電性緻密部分を有する。
前記絶縁性緻密部分は、プラズマ媒体を内部に保有する第2リザーバーを有し、前記絶縁性多孔質部分を通して第2リザーバーから中心電極とガイド電極の間までプラズマ媒体を染み出すようになっている。
従って、従来はアーク放電のため短期間で電極交換が必要になる問題点があった。
この図において、本発明のプラズマ光源は、1対の同軸状電極10、放電環境保持装置20、及び電圧印加装置30を備える。
各同軸状電極10は、棒状の中心電極12、ガイド電極14及び絶縁部材16からなる。
この例において、中心電極12の対称面1に対向する端面は円弧状になっている。なお、この構成は必須ではなく、端面に凹穴を設け、後述する面状放電電流2と管状放電4を安定化させるようにしてもよく、或いは平面でもよい。
また、ガイド電極14の対称面1に対向する端面は、この例では円弧状であるが平面でもよい。
放電環境保持装置20は、例えば、真空チャンバー、温度調節器、真空装置、及びプラズマ媒体供給装置により構成することができる。なおこの構成は必須ではなく、その他の構成であってもよい。
電圧印加装置30は、この例では、正電圧源32、負電圧源34及びトリガスイッチ36からなる。
正電圧源32は、一方(この例では左側)の同軸状電極10の中心電極12にそのガイド電極14より高い正の放電電圧を印加する。
負電圧源34は、他方(この例では右側)の同軸状電極10の中心電極12にそのガイド電極14より低い負の放電電圧を印加する。
トリガスイッチ36は、正電圧源32と負電圧源34を同時に作動させて、それぞれの同軸状電極10に同時に正負の放電電圧を印加する。
この構成により、本発明のプラズマ光源は、1対の同軸状電極10間に管状放電(後述する)を形成してプラズマを軸方向に封じ込めプラズマ光を発光させるようになっている。
この図において、中心電極12は、対向配置された先端部11を含み導電性を有した多孔質からなる導電性多孔質部分12aを有する。この導電性多孔質部分12aは、例えばタングステン多孔体であり、その内部から先端部11にプラズマ媒体6からなる液体金属を染み出すようになっている。
また、この例において、中心電極12は、さらに、導電性多孔質部分12aの内部と連通しプラズマ媒体6を内部に保有する中空の第1リザーバー13を有する導電性緻密部分12bを有する。
プラズマ媒体6からなる液体金属は、例えばSn,Li等である。これらのプラズマ媒体6は、図示しない加熱装置(ヒータ等)により、液体状態に保持されている。
従って、アーク放電Aによる中心電極先端部11のエロージョンで飛散するのは、表面を被覆している発光物質(プラズマ媒体6)だけであり、中心電極母材の消耗を大幅に低減する事ができる。
また絶縁性緻密部分16aの粒径及び焼成温度は、液化したプラズマ媒体が連続して浸透できないように設定する。さらに絶縁性多孔質部分16bの粒径及び焼成温度は、液化したプラズマ媒体が連続して浸透するように設定する。
また、電極導体(中心電極12とガイド電極14)をプラズマ媒体6の蒸気が凝集しない高温に維持する。
以下、この図を参照して、本発明の装置によるプラズマ光発生方法を説明する。
なおこの際、左側の同軸状電極10の中心電極12は正電圧(+)、ガイド電極14は負電圧(−)に印加され、右側の同軸状電極10の中心電極12は負電圧(−)、そのガイド電極14は正電圧(+)に印加されている。
なお、両方のガイド電極14を接地させて0Vに保持し、一方の中心電極12を正電圧(+)に印加し、他方の中心電極12を負電圧(−)に印加してもよい。
この電流シート(面状放電2)の移動時に、同軸電極部の中心電極表面からも発光物質(プラズマ媒体6)の巻上げが発生し、電流シートの放電電流によりイオン化される。
図4(C)においても、中心電極の先端部11が発光物質(プラズマ媒体6)で被覆されているので、中心電極先端部11のエロージョンで飛散するのは、表面を被覆している発光物質(プラズマ媒体6)だけであり、中心電極母材の消耗を大幅に低減する事ができる。
この管状放電4が形成されると、図に符号5で示すプラズマ封込み磁場(磁気ビン)が形成され、プラズマ3を半径方向及び軸方向に封じ込むことができる。
すなわち、磁気ビン5はプラズマ3の圧力により中央部は大きくその両側が小さくなり、プラズマ3に向かう軸方向の磁気圧勾配が形成され、この磁気圧勾配によりプラズマ3は中間位置に拘束される。さらにプラズマ電流の自己磁場によって中心方向にプラズマ3は圧縮(Zピンチ)され、半径方向にも自己磁場による拘束が働く。
この状態において、プラズマ3の発光エネルギーに相当するエネルギーを電圧印加装置30から供給し続ければ、高いエネルギー変換効率で、プラズマ光8(EUV)を長時間安定して発生させることができる。
4 管状放電、5 プラズマ封込み磁場、6 プラズマ媒体、
8 プラズマ光(EUV)、
10 同軸状電極、11 先端部、12 中心電極、
12a 導電性多孔質部分、12b 導電性緻密部分、
13 第1リザーバー、14 ガイド電極、
16 絶縁部材(部分多孔体セラミック)、
16a 絶縁性緻密部分、16b 絶縁性多孔質部分、
18 第2リザーバー、20 放電環境保持装置、
30 電圧印加装置、32 正電圧源、
34 負電圧源、36 トリガスイッチ
Claims (3)
- 対向配置された1対の同軸状電極と、該同軸状電極内のプラズマ媒体をプラズマ発生に適した温度及び圧力に保持する放電環境保持装置と、各同軸状電極に極性を反転させた放電電圧を印加する電圧印加装置と、を備えるプラズマ光源であって、
前記各同軸状電極は、単一の軸線上に延びる棒状の中心電極と、該中心電極の対向する先端部を一定の間隔を隔てて囲むガイド電極と、前記中心電極とガイド電極の間を絶縁する絶縁部材とからなり、
前記中心電極は、前記先端部を含み導電性を有した多孔質からなる導電性多孔質部分を有し、該導電性多孔質部分を通してその内部から前記先端部にプラズマ媒体からなる液体金属を染み出すようになっている、ことを特徴とするプラズマ光源。 - 前記導電性多孔質部分は、ガイド電極と対向する外周面を含み前記先端部が閉じた中空円筒形であり、
さらに、該導電性多孔質部分の内部と連通しプラズマ媒体を内部に保有する中空の第1リザーバーを有する導電性緻密部分を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ光源。 - 前記絶縁部材は、液化したプラズマ媒体が浸透できない絶縁性緻密部分と、液化したプラズマ媒体が浸透する絶縁性多孔質部分とを一体成型した部分多孔体セラミックであり、
前記絶縁性緻密部分は、プラズマ媒体を内部に保有する第2リザーバーを有し、前記絶縁性多孔質部分を通して第2リザーバーから中心電極とガイド電極の間までプラズマ媒体を染み出すようになっている、ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ光源。
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