JP2011221778A - 交流定電流出力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力インピーダンスを大きくしつつ、出力オフセット電圧を低減する。
【解決手段】非反転入力端子に基準交流電圧V1が入力されると共に反転入力端子が基準抵抗12を介してグランド電位に接続された演算増幅器11aを少なくとも有する増幅回路11、および増幅回路11の出力部3aと反転入力端子との間に接続された帰還抵抗13を有し、基準交流電圧V1と基準抵抗12とで規定される交流定電流I1を出力部3aから出力する増幅部3と、交流定電流I1に含まれている直流電流成分を除去して出力するコンデンサ4とを備え、増幅回路11の出力部3aから出力される電圧V2に含まれている直流電圧成分を検出してその直流電圧成分の大きさに応じた直流補償電圧を演算増幅器11aの非反転入力端子にフィードバックすることにより、電圧V2における直流電圧成分を低減する補償部5を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】非反転入力端子に基準交流電圧V1が入力されると共に反転入力端子が基準抵抗12を介してグランド電位に接続された演算増幅器11aを少なくとも有する増幅回路11、および増幅回路11の出力部3aと反転入力端子との間に接続された帰還抵抗13を有し、基準交流電圧V1と基準抵抗12とで規定される交流定電流I1を出力部3aから出力する増幅部3と、交流定電流I1に含まれている直流電流成分を除去して出力するコンデンサ4とを備え、増幅回路11の出力部3aから出力される電圧V2に含まれている直流電圧成分を検出してその直流電圧成分の大きさに応じた直流補償電圧を演算増幅器11aの非反転入力端子にフィードバックすることにより、電圧V2における直流電圧成分を低減する補償部5を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、交流定電流を生成して出力する交流定電流出力装置に関するものである。
定電流出力装置として、下記特許文献に開示された直流定電流出力装置が知られている。この直流定電流出力装置は、被測定体に定電流(直流定電流)を供給する定電流回路であって、基準電圧を発生する基準電圧発生部と、この発生した基準電圧を定電流に変換して被測定体に供給可能とするための増幅器(演算増幅器)およびnpn型のトランジスタと、被測定体に供給する定電流の値を決定する基準抵抗を有している。
この直流定電流出力装置では、非反転入力端子に基準電圧が入力された増幅器が、その出力端子に接続された上記トランジスタで構成される電流バッファを介して被測定体に電流を供給する。この電流は、基準抵抗を介してグランドに流れる。この場合、増幅器の反転入力端子は非反転入力端子とバーチャルショートになっているため、増幅器の反転入力端子は基準電圧に規定されている。したがって、基準抵抗に流れる電流、すなわち被測定体に流れる電流は、基準抵抗の抵抗値と基準電圧の電圧値とで規定される定電流となる。
ところで、交流定電流を出力する交流定電流出力装置については、例えば、上記の定電流出力装置をベースとして交流定電流出力装置を構成することにより、図3に示す構成の交流定電流出力装置51で実現することができる。この交流定電流出力装置51は、交流信号生成部52、演算増幅器(オペアンプ)53、基準抵抗54、電流バッファ55、帰還抵抗56、コンデンサ57を備え、一対の出力端子58,59に接続された負荷100に対して交流定電流I1を供給する。
この交流定電流出力装置51では、交流信号生成部52が基準交流電圧(周波数および振幅が一定の交流電圧)V1を生成する。次いで、演算増幅器53が、非反転入力端子に入力されたこの基準交流電圧V1を電圧V2に増幅して出力し、電流バッファ55が、この電圧V2をほぼ一倍の倍率で増幅して、コンデンサ57を介して負荷100に印加する。これにより、負荷100には、演算増幅器53の反転入力端子とグランドとの間に接続された基準抵抗54の抵抗値で基準交流電圧V1を除算した電流値の交流定電流I1が流れる。
この交流定電流出力装置51のような定電流源については、負荷100の抵抗値が変動したとしても、負荷100に対して定電流を供給し続けることができるように、その出力インピーダンス(出力抵抗)が理想的には無限大、現実的には十分に大きな抵抗値に規定されている必要がある。この交流定電流出力装置51では、基準抵抗54の抵抗値をRrefをとし、帰還抵抗56の抵抗値をRpとし、かつ演算増幅器53の開ループゲインをAoとしたときに、出力インピーダンスZoは下記式(1)で表される。
Zo=(1+Ao)×Rref×Rp/(Rref+Rp) ・・・・(1)
Zo=(1+Ao)×Rref×Rp/(Rref+Rp) ・・・・(1)
したがって、この出力インピーダンスZoを十分に大きな値に規定するためには、基準抵抗54の抵抗値Rrefが交流定電流I1の電流値を規定するものであることから、帰還抵抗56の抵抗値Rpを大きくする必要がある。ところが、演算増幅器53の一対の入力端子間にはオフセット電圧Vosが常に発生しており、このオフセット電圧Vosは、交流定電流出力装置51の出力電圧(演算増幅器53からの電圧V2)中に、下記式(2)に示す出力オフセット電圧Vosoとして増幅された状態で現れるため、帰還抵抗56の抵抗値Rpを大きくしたときには、この出力オフセット電圧Vosoも大きくなって、演算増幅器53の出力が飽和する虞もある。
Voso=(Rp/Rref+1)×Vos ・・・・(2)
Voso=(Rp/Rref+1)×Vos ・・・・(2)
したがって、この種の交流定電流出力装置では、出力インピーダンスZoの抵抗値を大きくしつつ、出力オフセット電圧Vosoを低減することが望まれているが、この交流定電流出力装置51では、出力インピーダンスZoの抵抗値を大きくしつつ、出力オフセット電圧Vosoを低減することが困難であるという解決すべき課題が存在している。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、出力インピーダンスを大きくしつつ、出力オフセット電圧を低減し得る交流定電流出力装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の交流定電流出力装置は、非反転入力端子に基準交流電圧が入力されると共に反転入力端子が基準抵抗を介して基準電位に接続された演算増幅器を少なくとも有する増幅回路、および当該増幅回路の出力部と前記反転入力端子との間に接続された帰還抵抗を有し、前記基準交流電圧の電圧値と前記基準抵抗の抵抗値とで電流値が規定される前記交流定電流を前記出力部から出力する増幅部と、前記出力部に接続されて前記交流定電流を入力すると共に当該交流定電流に含まれている直流電流成分を除去して出力するコンデンサとを備えた交流定電流出力装置であって、前記増幅回路の前記出力部から出力される出力電圧に含まれている直流電圧成分を検出して当該検出した直流電圧成分の大きさに応じた直流補償電圧を前記演算増幅器の前記非反転入力端子にフィードバックすることにより、前記出力電圧における前記直流電圧成分を低減する補償部を備えている。
また、請求項2記載の交流定電流出力装置は、請求項1記載の交流定電流出力装置において、前記補償部は、前記出力電圧を入力して当該出力電圧に含まれている前記直流電圧成分を検出すると共に、当該検出した直流電圧成分を反転して前記直流補償電圧として前記非反転入力端子に出力する反転増幅回路を備えて構成されている。
請求項1記載の交流定電流出力装置によれば、入力した基準交流電圧に基づいて負荷に対して交流定電流を供給する増幅部の出力部から出力される出力電圧に含まれている直流電圧成分を検出して、この検出した直流電圧成分の大きさに応じた直流補償電圧を演算増幅器の非反転入力端子にフィードバックして、出力電圧における直流電圧成分を低減する補償部を備えたことにより、増幅部を構成する演算増幅器の帰還抵抗の抵抗値を大きくした場合であっても、演算増幅器のオフセット電圧に起因して発生する出力オフセット電圧を低減することができる。したがって、この交流定電流出力装置によれば、演算増幅器の出力が飽和する事態を出力オフセット電圧を低減することによって回避しつつ、増幅部の出力インピーダンスを大きくして、交流定電流が供給される負荷の抵抗値が変動したとしても、振幅が一定の交流定電流を供給し続けることができる。
また、請求項2記載の交流定電流出力装置によれば、出力電圧を入力してこの出力電圧に含まれている直流電圧成分を検出すると共に、検出した直流電圧成分を反転して増幅部を構成する演算増幅器の非反転入力端子に直流補償電圧として出力する反転増幅回路を備えて補償部が構成されているため、簡易な構成でありながら、演算増幅器のオフセット電圧に起因して発生する出力オフセット電圧を確実にほぼゼロボルトに低減することができる。
以下、交流定電流出力装置1の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、交流定電流出力装置1の構成について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す交流定電流出力装置1は、交流信号生成部2、増幅部3、コンデンサ4および補償部5を備え、一対の出力端子6,7に接続された負荷100に対して交流定電流I1を供給可能に構成されている。
交流信号生成部2は、交流定電圧生成装置で構成されて、周波数および振幅が一定の交流電圧である基準交流電圧V1をグランド電位(基準電位の一例)を基準として生成して出力する。
増幅部3は、増幅回路11、基準抵抗(抵抗値Rref)12および帰還抵抗(抵抗値Rp)13を備えている。増幅回路11は、演算増幅器11aおよび電流バッファ11bを備えて構成されている。この場合、演算増幅器11aは、その非反転入力端子が補償部5の後述する第3抵抗25を介して交流信号生成部2に接続され、その反転入力端子が基準抵抗12を介してグランド電位に接続されている。また、演算増幅器11aは、その出力端子に電流バッファ11bの入力端子が接続されている。また、電流バッファ11bの出力端子(つまり、増幅部3の出力部)3aと演算増幅器11aの反転入力端子との間に帰還抵抗13が接続されている。また、帰還抵抗13の抵抗値Rpは、上記式(1)で示される増幅部3の出力インピーダンスZoが十分に大きな値となるように、大きな抵抗値に規定されている。電流バッファ11bは、一例として、NPN型およびPNP型のコンプリメンタリペアのトランジスタを組合わせて構成されたコンプリメンタリエミッタフォロア回路で構成されて、入力した電圧信号をほぼ1倍の倍率で出力すると共に、交流定電流出力装置1の電流供給能力を高める機能を備えている。
この構成により、増幅部3は、演算増幅器11aを用いた非反転増幅回路として構成されて、演算増幅器11aの非反転入力端子に入力される基準交流電圧V1を電圧V2に増幅して出力部3aから出力電圧として出力する。また、増幅部3は、基準交流電圧V1が入力される非反転入力端子に対してバーチャルショートの関係にある演算増幅器11aの反転入力端子とグランド電位(基準電位の一例)との間に基準抵抗12が接続されているため、電圧V2の負荷100への出力(印加)により、増幅部3の出力部3aから、コンデンサ4、一方の出力端子6、負荷100、他方の出力端子7および基準抵抗12を経由してグランド電位に至る電流経路に、基準交流電圧V1の電圧値を基準抵抗12の抵抗値で除算して得られる振幅(一定の振幅)の交流定電流I1を供給可能となっている。
コンデンサ4は、増幅部3の出力部3aと交流定電流出力装置1の一方の出力端子6との間に接続されて(配設されて)、交流定電流I1を入力すると共に、交流定電流I1に含まれている直流電流成分を除去して出力する。一対の出力端子6,7には、同図に示すように、負荷100が接続される。
補償部5は、増幅部3の出力部3aと演算増幅器11aの非反転入力端子との間に配設されて、出力部3aから出力されている電圧(出力電圧)V2に含まれている直流電圧成分を検出(抽出)して演算増幅器11aの非反転入力端子にフィードバック(負帰還)することにより、演算増幅器11aのオフセット電圧Vosと相殺して、この直流電圧成分を低減する機能を備えている。本例では、交流信号生成部2から出力される基準交流電圧V1は、直流成分の重畳していない交流成分のみで構成される電圧信号である。このため、増幅部3から出力される電圧V2に含まれている直流電圧成分は、主として演算増幅器11aのオフセット電圧Vosに起因する直流電圧成分(上記式(2)で表される出力オフセット電圧Voso)となることから、補償部5は、出力オフセット電圧Vosoを低減する。
具体的には、補償部5は、一例として、第1抵抗(抵抗値R1)21、演算増幅器(オペアンプ)22、コンデンサ(容量値C1)23、第2抵抗(抵抗値R2)24および第3抵抗(抵抗値R3)25を備えている。この補償部5は、第1抵抗21の一端が増幅部3の出力部3aに接続されると共に、第1抵抗21の他端が演算増幅器22の反転入力端子に接続され、かつ演算増幅器22の非反転入力端子がグランド電位(基準電位の一例)に接続され、コンデンサ23が演算増幅器22の反転入力端子と出力端子との間に接続され(演算増幅器22の負帰還回路に構成され)、かつ第2抵抗24の一端が演算増幅器22の出力端子に接続されると共に、第2抵抗24の他端が増幅部3の演算増幅器11aにおける非反転入力端子に接続されることにより、全体として反転増幅回路(具体的には、下記式(3)で表されるカットオフ周波数fcに規定されたローパスフィルタ)に構成されている。第3抵抗25は、交流信号生成部2と演算増幅器11aの非反転入力端子との間に接続されている。
fc=R3/((R3+R2)×2π×C1×R1) ・・・・ (3)
fc=R3/((R3+R2)×2π×C1×R1) ・・・・ (3)
この構成の補償部5では、演算増幅器22が、非反転入力端子に入力されているグランド電位と、反転入力端子に第1抵抗21を介して入力されている電圧V2に含まれている直流電圧成分(出力オフセット電圧Voso)との差分を検出し、その極性を反転させて直流補償電圧(出力オフセット電圧Vosoに対して極性が反転している電圧)として第2抵抗24を介して演算増幅器11aの非反転入力端子に出力する(フィードバックする)ことにより、演算増幅器11aのオフセット電圧Vosと相殺して、反転入力端子に入力されている出力オフセット電圧Vosoと非反転入力端子に入力されている電圧グランド電位との差分をゼロにする。つまり、補償部5により、増幅部3から出力される電圧V2における直流電圧成分(出力オフセット電圧Voso)が電圧グランド電位と同電位、すなわちゼロボルトに制御される。
なお、補償部5を構成する演算増幅器22にも演算増幅器11aと同様にして、非反転入力端子と反転入力端子との間にオフセット電圧Vos1が発生している。このため、実際には、増幅部3から出力される電圧V2における直流電圧成分(出力オフセット電圧Voso)は、電圧グランド電位からオフセット電圧Vos1分だけシフトした電位に補償部5によって制御されるが、オフセット電圧Vos1の電圧値は数ミリボルトであって十分に小さい。したがって、増幅部3から出力される電圧V2における直流電圧成分(出力オフセット電圧Voso)は、補償部5により、実質的に電圧グランド電位と同電位、すなわちゼロボルトに制御される。
次に、交流定電流出力装置1による負荷100への交流定電流I1の供給動作について、図面を参照して説明する。なお、負荷100は、交流定電流出力装置1の一対の出力端子6,7間に予め接続されているものとする。
作動状態において、交流定電流出力装置1では、交流信号生成部2が、基準交流電圧V1を生成して増幅部3に出力し、増幅部3が、この基準交流電圧V1を第3抵抗25を介して入力すると共に、電圧V2に非反転増幅して出力部3aから出力する。この増幅部3からの電圧V2の出力により、コンデンサ4、出力端子6、負荷100、出力端子7および基準抵抗12を介してグランド電位に至る電流経路に、基準交流電圧V1の電圧値と基準抵抗12の抵抗値Rrefとで規定される振幅の交流定電流I1が流れる。
本例では、帰還抵抗13の抵抗値Rpが上記したように十分に大きな値に規定されているため、増幅部3の出力インピーダンスZoも負荷100の抵抗値に対して十分に大きな値に規定されている。このため、交流定電流出力装置1は、負荷100の抵抗値が変動したとしても、振幅が一定の交流定電流I1を供給し続けることが可能となっている。
しかも、交流定電流出力装置1では、演算増幅器11aのオフセット電圧Vosに起因する出力オフセット電圧Vosoについては、補償部5の上記したフィードバック動作によって大幅に低減される(電圧グランド電位からオフセット電圧Vos1分だけシフトした電位(ほぼゼロボルト)に制御される)。このため、帰還抵抗13の抵抗値Rpを十分に大きくしている状況下においても、演算増幅器11aの出力が飽和する事態を確実に回避することが可能となっている。
このように、この交流定電流出力装置1によれば、入力した基準交流電圧V1に基づいて負荷100に対して交流定電流I1を供給する増幅部3の出力部3aから出力される電圧V2に含まれている直流電圧成分を検出して、この検出した直流電圧成分の大きさに応じた電圧値の直流補償電圧を演算増幅器11aの非反転入力端子にフィードバックする補償部5を備えたことにより、帰還抵抗13の抵抗値Rpを大きくした場合であっても、演算増幅器11aのオフセット電圧Vosに起因して発生する出力オフセット電圧Vosoを低減することができる。したがって、この交流定電流出力装置1によれば、演算増幅器11aの出力が飽和する事態を出力オフセット電圧Vosoを低減することによって回避しつつ、増幅部3の出力インピーダンスZoを大きくして、負荷100の抵抗値が変動したとしても、振幅が一定の交流定電流I1を供給し続けることができる。
また、この交流定電流出力装置1によれば、電圧V2を入力して電圧V2における直流電圧成分(主として出力オフセット電圧Vosoで構成される成分)を検出すると共に、検出した直流電圧成分を反転して増幅部3を構成する演算増幅器11aの非反転入力端子に直流補償電圧として出力する反転増幅回路を備えて構成されているため、簡易な構成でありながら、演算増幅器11aのオフセット電圧Vosに起因して発生する出力オフセット電圧Vosoを確実にほぼゼロボルトに低減することができる。
なお、上記の交流定電流出力装置1では、補償部5を図1に示す反転増幅回路で構成しているが、図2に示す交流定電流出力装置1Aのように、他の反転増幅回路を用いて構成された補償部5Aを備えた構成とすることもできる。以下、この交流定電流出力装置1Aについて説明する。なお、交流定電流出力装置1と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
まず、交流定電流出力装置1Aの構成について説明するが、補償部5Aを除く他の構成については、交流定電流出力装置1の構成と同一であるため、補償部5Aについて説明する。なお、補償部5Aの説明においても、補償部5と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
補償部5Aは、補償部5と同様にして、出力部3aから出力される電圧V2に含まれている直流電圧成分(主たる直流成分である出力オフセット電圧Voso)を検出(抽出)し、検出したこの直流電圧成分の大きさに応じた電圧値の直流補償電圧を演算増幅器11aの非反転入力端子にフィードバック(負帰還)することにより、この出力オフセット電圧Vosoを低減する機能を備えている。
具体的には、補償部5Aは、一例として、第1抵抗(抵抗値R1)21、演算増幅器(オペアンプ)22、コンデンサ(容量値C1)23、第2抵抗(抵抗値R2)24、第3抵抗(抵抗値R3)25、第4抵抗(抵抗値R4)26、演算増幅器(オペアンプ)27および第5抵抗(抵抗値R5)28を備えている。この場合、第1抵抗21の一端が増幅部3の出力部3aに接続されると共に、第1抵抗21の他端が演算増幅器22の反転入力端子に接続され、演算増幅器22の非反転入力端子がグランド電位(基準電位の一例)に接続され、かつコンデンサ23が演算増幅器22の反転入力端子と出力端子との間に接続されている(つまり、コンデンサ23が、演算増幅器22の負帰還回路に構成されている。また、演算増幅器22の出力端子とグランド電位との間には、第2抵抗24および第4抵抗26の直列回路が接続されている。
また、演算増幅器27の非反転入力端子は、第2抵抗24と第4抵抗26との接続点に接続され、演算増幅器27の反転入力端子は、第3抵抗25を介して交流信号生成部2に接続されると共に、第5抵抗28を介して演算増幅器27の出力端子に接続されている。また、演算増幅器27の出力端子は、演算増幅器11aの反転入力端子に接続されている。この構成により、補償部5Aは、全体として反転増幅回路(具体的には、下記式(4)で表されるカットオフ周波数fcに規定されたローパスフィルタ)に構成されている。
fc=(R3+R5)×R4/(R3×(R4+R2)×2π×C1×R1)
・・・・ (4)
fc=(R3+R5)×R4/(R3×(R4+R2)×2π×C1×R1)
・・・・ (4)
次いで、交流定電流出力装置1Aの動作について、補償部5Aの動作を主としつつ説明する。
この補償部5Aでは、演算増幅器22が、電圧V2に含まれている直流成分(主として出力オフセット電圧Voso)を検出し、その極性を反転させて反転直流成分(出力オフセット電圧Vosoに対して極性が反転している電圧成分)として出力する。この反転直流成分は、第2抵抗24および第4抵抗26によって分圧されて演算増幅器27の非反転入力端子に出力される。演算増幅器27は、この分圧された反転直流成分と、基準交流電圧V1との差分を非反転増幅して演算増幅器11aの非反転入力端子に直流補償電圧として出力する(フィードバックする)。これにより、この補償部5Aを備えた交流定電流出力装置1Aにおいても、演算増幅器11aの非反転入力端子には、交流信号生成部2からの基準交流電圧V1と共に、補償部5Aの演算増幅器27からの反転直流成分が直流補償電圧として入力され(加算されて入力され)るため、増幅部3から出力される電圧V2における直流電圧成分(出力オフセット電圧Voso)が電圧グランド電位と同電位、すなわちゼロボルトに補償部5Aによって制御される。
なお、補償部5Aを構成する演算増幅器22にも、非反転入力端子と反転入力端子との間にオフセット電圧Vos1が発生しているため、実際には、補償部5Aにより、増幅部3から出力される電圧V2における直流電圧成分(出力オフセット電圧Voso)は、電圧グランド電位からオフセット電圧Vos1分だけシフトした電位に制御されるが、オフセット電圧Vos1の電圧値は数ミリボルトであって十分に小さい。したがって、増幅部3から出力される電圧V2における直流電圧成分(出力オフセット電圧Voso)は、実質的に電圧グランド電位と同電位、すなわちゼロボルトに補償部5Aによって制御される。
したがって、交流定電流出力装置1Aにおいても、帰還抵抗13の抵抗値Rpを十分に大きな値に規定して、増幅部3の出力インピーダンスZoを十分に大きな値に規定することにより、負荷100の抵抗値の変動に拘わらず、振幅が一定の交流定電流I1を供給し続けることができると共に、オフセット電圧Vosに起因する演算増幅器11aの出力の飽和を確実に回避することができる。
1,1A 交流定電流出力装置
2 交流信号生成部
3 増幅部
3a 出力端子
4 コンデンサ
5,5A 補償部
11 増幅回路
11a 演算増幅器
12 基準抵抗
13 帰還抵抗
I1 交流定電流
V1 基準交流電圧
Vos オフセット電圧
2 交流信号生成部
3 増幅部
3a 出力端子
4 コンデンサ
5,5A 補償部
11 増幅回路
11a 演算増幅器
12 基準抵抗
13 帰還抵抗
I1 交流定電流
V1 基準交流電圧
Vos オフセット電圧
Claims (2)
- 非反転入力端子に基準交流電圧が入力されると共に反転入力端子が基準抵抗を介して基準電位に接続された演算増幅器を少なくとも有する増幅回路、および当該増幅回路の出力部と前記反転入力端子との間に接続された帰還抵抗を有し、前記基準交流電圧の電圧値と前記基準抵抗の抵抗値とで電流値が規定される前記交流定電流を前記出力部から出力する増幅部と、
前記出力部に接続されて前記交流定電流を入力すると共に当該交流定電流に含まれている直流電流成分を除去して出力するコンデンサとを備えた交流定電流出力装置であって、
前記増幅回路の前記出力部から出力される出力電圧に含まれている直流電圧成分を検出して当該検出した直流電圧成分の大きさに応じた直流補償電圧を前記演算増幅器の前記非反転入力端子にフィードバックすることにより、前記出力電圧における前記直流電圧成分を低減する補償部を備えている交流定電流出力装置。 - 前記補償部は、前記出力電圧を入力して当該出力電圧に含まれている前記直流電圧成分を検出すると共に、当該検出した直流電圧成分を反転して前記直流補償電圧として前記非反転入力端子に出力する反転増幅回路を備えて構成されている請求項1記載の交流定電流出力装置。
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2010
- 2010-04-09 JP JP2010090021A patent/JP2011221778A/ja active Pending
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