JP2011221626A - カード及び磁気転写シート並びに磁気転写シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】静電気によるスパークを防止し、かつ従来の提案よりも輝度感の高い光回折構造を有するカード及び磁気転写シートとその製造方法を提供すること。
【解決手段】支持体31上に、少なくとも磁気記録層36と、その表面に第一の凹凸領域11と第二の凹凸領域12を有する回折構造形成部と、保護層32と、磁気記録層36と第一の凹凸領域11の間に光反射性金属薄膜34と、を備えるカードであって、第二の凹凸領域12のピッチと振幅とが第一の凹凸領域11のピッチと振幅より大きく、第一の凹凸領域11と光反射性金属薄膜34が島状に形成されていることを特徴とするカードである。
【選択図】図3

Description

本発明は、キャッシュカードやクレジットカード等の磁気テープ部を有するカードに係り、特には、これらカードに偽造防止効果を付与するための磁気転写シートの構造に関するものである。
従来からカードや商品券等の有価証券類の偽造を防止するために、偽造が困難であり、かつ一瞥で真贋を判定可能なホログラムを初めとする光回折構造体を用いた偽造防止媒体が利用されてきた。近年では、パソコン部品や機器部品、スポーツ用品などの各種製品にも貼付され、真正品の証明と偽造防止対策として、広く利用されるようになってきている。
一方、磁気記録媒体として広く知られているものとして、クレジットカードやキャッシュカードなどのプラスチックカード等に使用されている磁気テープが挙げられる。これらカードも、改竄や偽造を防止する事が重要であり、前述したホログラムなどの光回折構造体が偽造防止策として貼付されてきた。
しかしながら、これら磁気カードは形状が規格で決められており、限られたスペースの中で情報を表示する必要があり、用途や持ち主、有効期限などを表示しつつもカードとしての意匠性も必要とされている。それゆえ、偽造防止策であるホログラムを設けるにもスペース的に制約を受けてしまう。この問題を解決する手段として、磁気カードの磁気テープ部にホログラム等の光回折構造体を積層し一体とした磁気テープを用いたカードが知られている(例えば、特許文献1)。
前述の光回折構造を有する媒体は、光の回折による色彩の変化を表現するために光の反射性の高い金属薄膜を用いた反射層を有している。この反射層は、金属であるがゆえに層全体が導電性を示す。そのため、カードが静電気を帯電した際に、この金属反射層を通じて、一瞬にしてカード全体の電荷を一点に放電するスパークを生じ、磁気データの読み取りや書き込みを不安定としたり、その装置を故障させるという問題が生じている。
近年では、反射性の金属薄膜層を部分的に設け、金属層の電気導電性を遮断し、これらの問題を解消する提案がなされている。代表的な手法としては
1)金属薄膜を海島状に設け、層全体では電気が導電しない状態とする、
2)金属微粒子を高分子樹脂に分散したインキを塗布し、反射層薄膜を設ける、
3)金属薄膜に印刷手法を用いてマスク層を設け、アルカリあるいは酸でエッチングして金属薄膜を部分的に設ける、等の手法が挙げられる(特許文献2)。
しかしながら、これらの手法に関しては以下の欠点が指摘される。
1)海島状の金属薄膜は、導電性が出ないように薄膜で設ける必要がある。それゆえ、光反射性が劣るとともに、その金属固有の色が出てしまい黒色にくすんだ画像となる。
2)金属粒子を分散したインキを用いた手法では、回折構造形成層と金属微粒子の間に高分子樹脂層が入りこむため、回折構造による画像の輝度感に劣る。また、金属粒子の形状が、そろっていないために、光を乱反射してしまい白く濁った画像になってしまう。
3)金属薄膜を部分的に設ける手法においては、印刷手法の限界がある。すなわち印刷法では大きな網点で印刷すると、反射層が分断されてしまい、回折構造の絵柄が分断されたように見えてしまう。一方、細かく印刷すればするほど、網点同士がつながり易くなるため、その占有面積(網点濃度)が小さくなってしまう。そのため、反射層部分が少なくな
り、回折構造の輝度感を損なう。
これらの中で3)の手法が最もくすみのない輝度感の高いものが得られるが、前述のように印刷手法を利用するため、その大きさと占有する面積(網点濃度)に限界がある。
特開平6−167920号公報 特開2008−15071号公報
本発明が解決しようとする課題は、静電気によるスパークを防止し、かつ従来の提案よりも輝度感の高い光回折構造を有するカード及び磁気転写シートとその製造方法を提供することにある。
上記の課題を達成するための請求項1に記載の発明は、支持体上に、少なくとも磁気記録層と、その表面に第一の凹凸領域と第二の凹凸領域を有する回折構造形成部と、保護層と、磁気記録層と第一の凹凸領域の間に光反射性金属薄膜と、を備えるカードであって、第二の凹凸領域のピッチと振幅とが第一の凹凸領域のピッチと振幅より大きく、第一の凹凸領域と光反射性金属薄膜が島状に形成されていることを特徴とするカードとしたものである。
請求項2に記載の発明は、前記第一の凹凸領域のピッチに対する振幅の比が0.5以下で、前記第二の凹凸領域のピッチに対する振幅の比が0.8から2.0の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のカードとしたものである。
請求項3に記載の発明は、前記第一の凹凸領域と光反射性金属薄膜は、径が120μm以下で、ピッチが150μm以下の島状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカードとしたものである。
請求項4に記載の発明は、前記回折構造形成部における第二の凹凸領域の占める割合が50%以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカードとしたものである。
請求項5に記載の発明は、支持体上に、少なくとも剥離保護層、光回折構造部、磁気記録層、接着層を積層した磁気転写シートであって、該光回折構造部が、その表面に第一の凹凸領域と第二の凹凸領域を有する回折構造形成部、光反射性金属薄膜層、マスク薄膜層を積層してなり、さらに、前記第一の凹凸領域が、島状に形成されており、その島の径が120μm以下で、かつ島の面積の合計が該光回折構造部全体の領域面積に対し50%以上を占めることを特徴とする磁気転写シートとしたものである。
請求項6に記載の発明は、支持体上に、少なくとも、剥離保護層を形成する工程、
その表面に第一の凹凸領域と第二の凹凸領域を有する光回折構造形成層を形成する工程、蒸着法又はスパッタリング法にて光反射性金属薄膜を形成する工程、蒸着法、スパッタリング法あるいはCVD法にてマスク層を形成する工程、第二の凹凸領域に設けられた光反射性金属薄膜とマスク層とをエッチングにより選択的に除去する工程、
磁気記録層を形成する工程、接着層を形成する工程、とを有することを特徴とする請求項5に記載の磁気転写シートの製造方法としたものである。
本発明によれば、スパークの発生がなく、同時に印刷手法の限界以上に微細かつ占有する面積(網点濃度)の高い反射層が設けられたもので、従来構成よりも輝度感の高い光回折構造付き磁気転写シートを提供できる。
本発明の光回折構造付き磁気転写シートを用いて作製された磁気テープを有するカードの一実施の形態を示す平面図である。 本発明の光回折構造付き磁気転写シートにおける光回折構造部の一実施例を示す平面拡大図である。 本発明の光回折構造付き磁気転写シートの一実施の形態を示す断面図である。 (a)〜(d)は本発明の光回折構造付き磁気転写シートの製造方法を説明する断面視の工程図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の光回折構造付き磁気転写シートを用いて作製された磁気テープを有するカードの一実施例でありであり、図2には図1のAで示した領域の拡大図を示したものである。図3には本発明の光回折構造付き磁気転写シートの一実施例の断面を示した図であり、図2のB−B‘の位置に相当する部位の断面視図である。また、図4(a)〜(d)は製造方法を説明する工程図であり、以降、これらの図を用いて説明する。
まず基本となる構成を説明する。
基本となる磁気転写シートの構成は、支持体31に支持体31から剥がれかつ光回折構造体の保護膜となる剥離保護層32および光回折構造を形成する光回折構造形成層33、光回折構造の画像を効果的に見せる光反射性の高い反射層34、アルカリおよび酸に対する耐性が高いマスク層35、磁気情報記録を行う磁気記録層36、カード基材に接着させるために設ける接着層37を積層してなる。カードは、上記の磁気転写シートを接着層37を介してカード基材に接着し、支持体31を剥離して剥離保護層32を表面とした構成となる。
以降、各層に関して詳細に説明する。
支持体31として使用される樹脂は、厚みが安定しており、且つ耐熱性の高いポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用いるのが一般的であるが、本発明はこれに限るものではない。その他の材料としては、ポリエチレンナフタレート樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム等が耐熱性の高いフィルムとして知られており、同様の目的で使用することが可能である。また、他のフィルム、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、耐熱塩化ビニル等の材料でも、塗液の塗工条件、さらに言えば乾燥条件が許せば使用可能である。
また、転写条件等により剥離保護層32の剥離が困難である場合には、支持体31側に別途従来既知の離形層を設けても良く、剥離が軽すぎる場合には同様に従来既知の易接着処理を行って剥離性を調整しても良い。また、転写性に影響が無い限りは、帯電防止処理やマット加工、エンボス処理等の加工も可能である。
剥離保護層32は、支持体31と剥がれる層であり、更には剥離した後に光回折構造層33の上を覆うように設けられ、機械的損傷や携帯時の擦り等の外部損傷、生活物質(酒、水等)に対する耐性等外的要因による損傷を保護する役目を兼ね備えている。
剥離保護層32として用いられる材料としては、熱硬化系、湿気硬化系、紫外線硬化系
、電子線硬化系樹脂等が挙げられ、耐摩擦性を付与する目的で滑剤を20重量部まで添加することも可能である。
光回折構造形成層33は、光の回折による色彩を発現する層であり、50nm〜2000nmの凹凸パターンをプレス版にて成形可能なことが要求され、その主となる材料は熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線あるいは電子線硬化性樹脂が挙げられ、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂や、反応性水酸基を有するアクリルポリオールやポリエステルポリオール等にポリイソシアネートを架橋剤として添加、架橋したウレタン樹脂や、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂等の熱硬化樹脂、エポキシ(メタ)アクリル、ウレタン(メタ)アクリレート等の紫外線あるいは電子線硬化樹脂を、単独もしくはこれらを複合して使用できる。
この光回折構造形成層33には図4(a)に示した第一の領域11と第二の領域12に示した少なくとも2種類以上の凹凸形状を形成する必要がある。詳細は後述するが、第二の領域12部分に設けられた反射層およびマスク層は後の工程で除去され、最終的には第一の領域11の光回折構造部分の反射層34およびマスク層35が残り、図1に示したように光回折構造体1として観察される。
本発明においては、従来の印刷法以上に、細かな形状かつ大きな占有面積で第一の領域11が設けられることが特徴であり、通常使用されるグラビア印刷法の限界である120μm以下の形状かつ占有率50%以上で設けられる。さらに好ましくは30μm以下の形状かつ占有率80%以上で設けることで、全面に反射層34を設けた場合とほぼ同じ輝度感を得ることができる。
尚、占有率は光回折構造領域(第一および第二の領域)の総面積に対する第一の領域の占有する比率を示すものである。
また、第二の領域12は後の工程でその領域に積層した反射層34およびマスク層35が除去され易いように第一の領域11の形状よりも表面積がより大きく設ける必要がある。好ましくは第一の領域11の凹凸形状のピッチに対する深さの比が0.5以下であり、第二領域12のピッチ対する深さの比が0.8から2.0の範囲内で形成する。
反射層34は、光回折構造形成層33に設けられた画像を効果的に認識させるための層であり、Al、Sn、Cr、Ni、Cu等の金属材料を、単独であるいは積層して使用でき、真空蒸着法、スパッタリング法等の薄膜形成手法にて30〜500nm程度の膜厚で図4(b)のように全面に設けられる。
ここで設定膜厚は第一の領域11に対応した部分での膜厚であり、表面積の大きな第二の領域12においては、第一の領域11よりも薄い膜厚となる。
次いで、反射層34にマスク層35を形成する。マスク層は反射層で用いた材料よりも酸あるいはアルカリに耐性が高い材料が用いられ、具体的にはMgF、ZnS、ZnO、Sn、Ni、Ag、Au、MgO、TiO、MgO、SiO、Al等の無機物あるいは、分子量が1500以下の有機物を使用する。このような有機物としては、例えば、アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート又は金属アルコキシドが挙げられ、これらの材料を真空蒸着法、スパッタリング法又はCVD法を用いて、0.3nmから100nmの範囲内で形成する(図4(c))。
つづいて、反射層34の材料を溶解可能なエッチング液に曝す。このエッチング液としては、典型的には、水酸化ナトリウム溶液、炭酸ナトリウム溶液及び水酸化カリウム溶液等のアルカリ性溶液や塩酸、硝酸、硫酸及び酢酸等の酸性溶液を使用する。
図4(c)に示すように、マスク層35のうち第一の領域11部分では連続膜を形成しているのに対し、第二の領域12では不連続膜を形成している。反射材料層34のうちマスク層35によって被覆されていない部分は、反射材料層34のうちマスク層35によって被覆された部分と比較して、エッチング液と接触し易いため、エッチングされ易くなっている。
それゆえ、まずマスク層35を被覆していない反射材料層34がエッチングされ、時間が経つと、その部分からマスク層35を被覆されている部分へとエッチングが広がり、第二の領域12の反射層34がすべて除去される。一方、マスク層35が全面に被覆している第一の領域では、マスク層35が存在するためにエッチングが進まず残る。以上のようにエッチングが最適となるようにエッチング液濃度及び温度並びに処理時間等を調整することで図4(d)に示したように第一の領域11だけを残すことが可能である。
磁気記録層36は、γ−酸化鉄、マグネタイト、コバルト被着γFe、バリウムフェライト、2酸化クロム、鉄系メタル磁性粉などの磁性粉をバインダー中に分散して作製した磁性塗料を、コーティング法にて5〜20μm形成する。磁性塗料には、必要に応じて界面活性剤、可塑剤、ワックス、カーボンブラックやフィラー類を添加することもできる。
次に接着層37であるが、様々な被転写材(例えば、紙・プラスチック)に接した状態で熱および圧力を与えられることにより、被転写材に接着する機能を有する熱可塑性樹脂等の感熱性接着材料が使用され、定法のコーティング法によって1〜10μm程度形成される。
本発明を、具体的な実施例をあげて詳細に説明する。
<実施例1>
まず、図3に示した本発明の光回折構造付き磁気転写シートを作製した。
厚み25μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムから成る支持体31に以下の手順にて、各層を設けた。
1)剥離保護層32をグラビア法にて1μm塗布。
2)光回折構造成型層32をグラビア法にて2μm塗布。
3)光回折構造である第一の領域11および第二の領域12の凹凸形状を面付けしたニッケル製のプレス版を用いて、ロールエンボス法にて成型加工した。
尚、プレス版は第一の領域での凹凸パターンのピッチを500nm、深さ100nm、第二の領域ではピッチ300nm、深さ300nmの凹凸形状で設けた。また、図2のように第一の領域を直径120μm円で10μm間隔(第二の領域部分)にて配置したものを用いた。
4)反射層34を真空蒸着法にて50nmのアルミニウムの金属薄膜を全面に形成。
5)マスク層35を真空蒸着法にて20nmのMgF2の薄膜を形成。
6)0.1Nアルカリ水溶液に浸漬し、第二の領域12の反射層が除去され、第一の領域11の反射層が残る状態(図7)となる時間で引き上げ、水で洗浄した。
7)磁気記録層36をマイクログラビア法にて8μm塗布。
8)感熱接着剤をグラビア法にて全面に2μm塗布し接着層37とした。
以下には、用いた材料の組成を示した。
[剥離保護層塗料]
アクリル樹脂 15部
ポリエチレンWAX 1部
メチルエチルケトン 50部
トルエン 34部
[光回折構造成型層塗料]
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 15部
ウレタン樹脂 10部
メチルエチルケトン 50部
トルエン 25部
[磁気記録層塗料]
γFe2O3磁性粉 30部
塩酢ビ共重合体 3部
ポリウレタンエラストマー 20部
メチルエチルケトン 15部
トルエン 15部
[接着層塗料]
ポリエステル樹脂 20部
酢酸エチル 60部
酢酸ブチル 20部
(比較例)
比較例として実施例の材料を用いてグラビア印刷法を利用し、部分的に反射層34を有する光回折構造付き磁気転写シートを作製した。
1)剥離保護層32をグラビア法にて1μm塗布。
2)光回折構造成型層32をグラビア法にて2μm塗布。
3)光回折構造である第一の領域同一形状の凹凸パターンを全面に成型した。
4)反射層34を真空蒸着法にて50nmのアルミニウムの金属薄膜を全面に形成。
5)耐エッチング用のマスク層としてグラビア法にて1μm形成した。
検討したパターンを下記に示した。
6)0.1Nアルカリ水溶液に浸漬し、マスク層のない部分のアルミニウムを溶解した。7)磁気記録層36をマイクログラビア法にて8μm塗布。
8)感熱接着剤をグラビア法にて全面に塗布。
[マスクパターン]
(1)直径120μm円でピッチ130μm
(2)直径120μm円でピッチ150μm
(3)直径120μm円でピッチ170μm。
[マスク層インキ組成物]
塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 20部
沈降性硫酸バリウム(比重5.5) 10部
メチルエチルケトン 40部
トルエン 30部
以上の手法にて得られた転写シートを用いて、加熱押圧にて基材となる塩化ビニル製カードに接着させ、PETフィルムを剥がし、図1のように部分的に本発明の光回折構造付き磁気転写シートを用いて磁気記録層を形成したカードを作製した。
以上の得られたカードの評価結果表1に示した。
評価としては外観観察による輝度感と静電気によってスパークを生じるか否かの確認を行った。
Figure 2011221626
表より、比較例(1)および(2)ではスパークを生じてしまう。これらを拡大し観察すると、120μmであるはずのパターンが塗料のレべリングために部分的につながっており、反射層が通電する構造となっていた。一方、比較例(3)においてはスパークが観察されなかったが、反射層の面積が小さく輝度感の低いものであった。これらに対し、本発明の実施例では十分に大きな占有面積でかつ細かな間隔で反射層領域を制御可能であるため、スパークを生じず、かつ輝度感の高い光回折構造体が得られた。
本発明の光回折構造付き磁気転写シートは、キャシュカード、クレジットカード、通帳等の磁気情報記録媒体に利用可能であり、静電気による不具合を防止した光回折構造を付与することができる。
1 光回折構造付き磁気テープとカード
11 第一の凹凸領域
12 第二の凹凸領域
31 支持体
32 剥離保護層
33 光回折構造形成層
34 反射層
35 マスク層
36 磁気記録層
37 接着層

Claims (6)

  1. 支持体上に、少なくとも磁気記録層と、
    その表面に第一の凹凸領域と第二の凹凸領域を有する回折構造形成部と、
    保護層と、
    磁気記録層と第一の凹凸領域の間に光反射性金属薄膜と、を備えるカードであって、
    第二の凹凸領域のピッチと振幅とが第一の凹凸領域のピッチと振幅より大きく、
    第一の凹凸領域と光反射性金属薄膜が島状に形成されていることを特徴とするカード。
  2. 前記第一の凹凸領域のピッチに対する振幅の比が0.5以下で、前記第二の凹凸領域のピッチに対する振幅の比が0.8から2.0の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のカード。
  3. 前記第一の凹凸領域と光反射性金属薄膜は、径が120μm以下で、ピッチが150μm以下の島状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカード。
  4. 前記回折構造形成部における第二の凹凸領域の占める割合が50%以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカード。
  5. 支持体上に、少なくとも剥離保護層、光回折構造部、磁気記録層、接着層を積層した磁気転写シートであって、該光回折構造部が、その表面に第一の凹凸領域と第二の凹凸領域を有する回折構造形成部、光反射性金属薄膜層、マスク薄膜層を積層してなり、さらに、前記第一の凹凸領域および光反射性金属薄膜層が、島状に形成されており、その島の径が120μm以下で、かつ島の面積の合計が該光回折構造部全体の面積に対し50%以上を占有することを特徴とする磁気転写シート。
  6. 支持体上に、少なくとも、
    剥離保護層を形成する工程、
    その表面に第一の凹凸領域と第二の凹凸領域を有する光回折構造形成層を形成する工程、蒸着法又はスパッタリング法にて光反射性金属薄膜を形成する工程、
    蒸着法、スパッタリング法あるいはCVD法にてマスク層を形成する工程、
    第二の凹凸領域に設けられた光反射性金属薄膜とマスク層とをエッチングにより選択的に除去する工程、
    磁気記録層を形成する工程、
    接着層を形成する工程、とを有することを特徴とする請求項5に記載の磁気転写シートの製造方法。
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