JP2011221376A - 色補正機能を有するプリズムシート及び面光源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バックライト面に配置した場合に、輝度を向上させることができるとともに、黄色味光が視認されるのを防ぐことができる、色補正機能を有するプリズムシート及びそのプリズムシートを備えた面光源装置を提供する。
【解決手段】シート状の本体部11と、本体部11の一方の面に複数の単位プリズム13が並べて配列され且つ各々がその配列方向Yと交差する方向Xに線状に延びるプリズム部12とを備え、その本体部11又はプリズム部12が、本体部11及びプリズム部12を透過する光のうち黄色光を相対的に減少させる色補正層16を有するように構成する。そうした色補正層16として、特定の波長の光を吸収する色補正層、特定の波長の光を発光する色補正層、特定の波長の光を別の波長に変換する色補正層、干渉フィルタ機能による色補正層、選択反射機能による色補正層、のいずれかを適用する。
【選択図】図2

Description

本発明は、色補正機能を有するプリズムシート及び面光源装置に関する。更に詳しくは、輝度向上を目的としたプリズムシートをバックライト面に配置した場合に、黄色味光が視認されるのを防ぐ、色補正機能を有するプリズムシート及びそのプリズムシートを備えた面光源装置に関する。
液晶表示装置等においては、低消費電力化、薄型化及び軽量化の要求がある。その要求に応じて、液晶表示装置等を背面から照明するための面光源装置も薄型化及び軽量化が図られていると共に、光源からの光を有効に利用するための低消費電力化が図られている。こうした液晶表示装置等に用いる面光源装置としては、エッジライト型及び直下型の面光源装置が知られている。これらの面光源装置は、通常、透明なアクリル樹脂等の板状の導光体の一端面(エッジライト型)又は背面(直下型)から光源光を入射し、その導光体の一方の面である出光面から液晶パネル等の背面に光を出射するようにしている。面光源装置においては、導光体の出光面の反対側の面に光を反射する反射板又は反射膜を設けて光利用効率を向上させている。また、シート状又は層状の光拡散要素を液晶パネルとの間に配置し、光源の像を隠したり目立たなくしたりしている。
上記の面光源装置において、導光体の出光面には、単位プリズムを複数配列してなるプリズム部を有するプリズムシートが配置されている。具体的には、略三角断面からなる頂部を稜線部とするプリズム(単位プリズムともいう。)を、その稜線部と直交する方向に多数配列してなるプリズム部を有するプリズムシートが提案され、省電力化での輝度向上を図っている(特許文献1参照)。
こうした輝度向上を目的としたプリズムシートにおいて、例えばプリズムの頂部の角度(プリズム頂角ともいう。)を90°に固定した場合、そのプリズムシートを構成する樹脂の屈折率が高いほど輝度が向上する。輝度向上の理由は、(1)屈折率が高いほど該プリズム部に入射する入射角度αが大きくなるため、より広い角度からプリズム部に入射した光を屈折し、ディスプレイの正面側に集光させる作用があること、及び、(2)屈折率が高いほど臨界角θcが小さくなってプリズムで全反射する全反射成分が増加し、その全反射成分は再帰反射した後に再び正面側に出光するため、入射光に対する出射光の効率が増すこと、にある。
なお、後述する本発明に関連する技術として、特許文献3では、青色発光のLEDと黄色発光の蛍光体とで構成される白色LEDの白色光の色度を補正する色補正フィルタが提案され、黄色味にずれた白色IEDの白色の色度を補正することができるとされている。
特開平7−174910号公報 特開2004−117542号公報 特開2004−322380号公報
上記(2)のように全反射成分が増えると、プリズム部で再帰反射が繰り返される光の光路が長くなり、再帰反射が繰り返される間に、比較的短波長の紫から青色の光がレイリー散乱によってより多く光路中から失われる。こうした短波長光の損失は、ディスプレイの正面側に出射する出射光が黄色味がかかるという問題を発生させる。
加えて、高屈率の樹脂は、多環の芳香族化合物で構成されていることが多いが、そうした芳香族化合物は材料自身も黄色に着色し易い。そのため、高屈折率の樹脂で形成されたプリズムシートを液晶表示装置用バックライトの輝度向上シートとして用いた場合、バックライトの白色光が輝度向上シートを通過することにより、その白色光の色調が黄色味にずれるといった問題が生じる。一般に液晶表示装置のバックライトの白色光は、黄色味よりも青色味の方が好まれるとされている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、バックライト面に配置した場合に、輝度を向上させることができるとともに、黄色味光が視認されるのを防ぐことができる、色補正機能を有するプリズムシート及びそのプリズムシートを備えた面光源装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係るプリズムシートは、シート状の本体部と、該本体部の一方の面に複数の単位プリズムが並べて配列され且つ各々がその配列方向と交差する方向に線状に延びるプリズム部と、を備え、前記本体部又はプリズム部には、該本体部及びプリズム部を透過する光のうち黄色光を相対的に減少させる色補正層が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、本体部又はプリズム部には、その本体部及びプリズム部を透過する光のうち黄色光を相対的に減少させる色補正層が設けられているので、本発明に係るプリズムシートを液晶表示装置等の表示装置に用いた場合であっても、バックライトの白色光が黄色味がかるという問題を解決することができる。
本発明に係るプリズムシートにおいて、前記色補正層は、以下の(A)〜(E)のいずれかで構成される。
(A)前記色補正層は、紫色から青色のスペクトル帯域よりも長波長帯域(例えば550〜650nmの波長)の可視光を吸収する光吸収剤を含む層である。この発明によれば、色補正層が含む光吸収剤が黄色〜赤色の可視光を吸収するので、相対的に黄色から赤色の光の透過が減少し、青色の光の透過が増す。その結果、プリズムシートを透過した白色光が黄色味がかるのを防ぐことができる。
(B)前記色補正層は、黄色の補色、又は、黄色及びその補色以外の色を発光する蛍光体を含む層である。この発明によれば、色補正層が含む蛍光体が黄色の補色又は黄色及びその補色以外の色を発光するので、その発光によって別の色のスペクトル強度が増した光は、黄色味がからない光として観察者側に透過する。
(C)前記色補正層は、紫外光を吸収して紫色から青色のスペクトルを発光する蛍光体を含む層である。この発明によれば、色補正層が含む蛍光体が紫外光を吸収して紫色から青色のスペクトルを発光するので、その発光によって別の色のスペクトル強度が増した光は、黄色味がからない光として観察者側に透過する。
(D)前記色補正層は、前記本体部及び該プリズム部よりも低屈折率であり、且つ紫色から青色のスペクトル帯域よりも長波長帯域(例えば550〜650nmの波長)の可視光をより強く反射する層である。この発明は、薄膜干渉原理を用いたものであり、色補正層が黄色〜赤色の可視光をより強く反射するので、相対的に黄色から赤色の光の透過が減少し、青色の光の透過が増す。その結果、プリズムシートを透過した白色光が黄色味がかるのを防ぐことができる。
(E)前記色補正層は、選択反射波長が紫から緑色領域の範囲内にあるコレステリック液晶層である。この発明によれば、増加した黄色味成分をコレステリック液晶層によって相殺することができるので、コレステリック液晶層への入射光のスペクトルのうち、黄色から赤色の波長領域の光は入射側に向かって選択的に反射し、これによって、プリズムシートへの入射光中から黄色から赤色の波長領域の光を低減させることができる。その結果、プリズムシートを透過する光のスペクトルが黄色味がかるのを相殺し、プリズムシートに入射する時点の光のスペクトルに補正することができる。
前記プリズム部は、(メタ)アクリレート化合物の架橋物からなり、該(メタ)アクリレート化合物は、その分子中にフレオン骨格、芳香族環及び硫黄原子のうちの何れか1つを少なくとも含み、屈折率が1.57以上であるように構成されている。
この発明によれば、高輝度化を実現する高屈折率のプリズム部を有するプリズムシートを液晶表示装置等の表示装置に用いた場合であっても、バックライトの白色光が黄色味がかるという問題を解決することができる。
上記課題を解決するため本発明に係る面光源装置は、上記本発明に係るプリズムシートと、該プリズムシートに光を入射するための光源とを有することを特徴とする。
この発明によれば、プリズムシートを構成する本体部及び/又はプリズム部には、その本体部及びプリズム部を透過する光のうち黄色光を相対的に減少させる色補正層が設けられているので、本発明に係る面光源装置を液晶表示装置等の表示装置に用いた場合であっても、バックライトの白色光が黄色味がかるという問題を解決することができる。
本発明に係るプリズムシート及び面光源装置によれば、プリズムシートを構成する本体部及びプリズム部を透過する光のうち黄色光を相対的に減少させる色補正層が設けられているので、本発明に係るプリズムシート又は面光源装置を液晶表示装置等の表示装置に用いた場合であっても、バックライトの白色光が黄色味がかるという問題を解決することができる。
本発明に係るプリズムシートの基本的な形態を示す模式的な構成図である。 本発明に係るプリズムシートの各例を示す模式的な断面図である。 本発明に係るプリズムシートの他の各例を示す模式的な断面図である。 特定の波長の光を発光する色補正層を設けた図2(A)に示すプリズムシートの分光透過率曲線である。 特定の波長の光を発光する色補正層を設けた図2(B)に示すプリズムシートの分光透過率曲線である。 特定の波長の光を発光する色補正層を設けた図2(C)に示すプリズムシートの分光透過率曲線である。 特定の波長の光を発光する色補正層を設けた図2(D)に示すプリズムシートの分光透過率曲線である。 本発明に係る面光源装置の例を示す構成図である。 本発明に係る面光源装置の他の例を示す構成図である。 本発明に係る面光源装置のさらに他の例を示す構成図である。 面光源装置を備えた表示装置の一例を示す構成図である。
以下、本発明に係るプリズムシート及び面光源装置について図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、その技術的特徴を有する限り各種の変形が可能であり、以下の説明及び図面の形態に限定されない。
[プリズムシート]
本発明に係るプリズムシート1は、面光源装置を構成する部材として用いられるプリズムシートであって、図1の基本構成図に示すように、シート状の本体部11と、その本体部11の一方の面S1に複数(多数)の単位プリズム13が並べて配列されたプリズム部12とを有している。このプリズム部12は、各々の単位プリズム13がその配列方向Y(言い換えると、稜線14に交差する方向)と交差する方向X(言い換えると、稜線14が延びる方向)に線状に延びる態様で構成されている。なお、単位プリズム13は、三角断面又は略三角断面で、その頂部に稜線14を有し、その稜線14に交差する方向Yに多数配列してなるものである。
本発明に係るプリズムシート1は、図2及び図3に示すように、本体部11又はプリズム部12が、その本体部11及びプリズム部12を透過する光のうち黄色光を相対的に減少させる色補正層16を有することに特徴がある。
以下、各構成を詳しく説明する。
<本体部>
本体部11は、図1〜図3に示すように、プリズム部12の基材として作用すると共に、光源からの光の多くをプリズム部12側に透過するように作用する。本体部11は、光透過性のシート状又はフィルム状の基材であり、特に基材単体での透過率が85%以上のものが好ましく用いられる。なお、ここでいう透過率とは、株式会社村上色彩技術研究所製の光線透過率計(型式:HM−150)により測定した値である。本体部11の厚さは特に限定されないが、通常、50〜500μmの範囲内である。
本体部11の構成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂等の熱可塑性樹脂を挙げることができる。
本体部11は、単層押出しにより、又は後述の色補正層16を設ける場合には、その色補正層16とともに共押出により作製されることが好ましい。また、光透過拡散層が必要に応じて設けられる場合にはその光透過拡散層とともに共押出しにより作製されることが好ましい。なお、本体部11はそれ以外の方法で作製されたものであってもよい。押出しで作製された本体部11又はその他の方法で作製された本体部11は、通常、延伸処理される。この延伸処理は、二軸延伸処理でも一軸延伸処理でもよいが、通常、二軸延伸処理が好ましく適用される。もちろん、市販品のシート状又はフィルム状の樹脂フィルム等を本体部11として用いてもよい。
<プリズム部>
プリズム部12は、図1〜図3に示すように、本体部11の一方の面S1に単位プリズム13が並べて配列されているプリズム群である。単位プリズム13の各々は、その配列方向Yと交差する方向X(稜線14が延びる方向。すなわち、単位プリズム13が線状に延びる方向。)に線状に延びている。言い換えると、単位プリズム13は、その稜線14に交差する方向Y(稜線14と直交方向)に且つその稜線14が平行になるように多数配列している。個々の単位プリズム13は、三角断面又は略三角断面であり、頂部に稜線14を有している。隣接する単位プリズム13の間には谷15が形成される。単位プリズム13の周期は、透光性表示体用の面光源装置に要求される性能を満たすために、通常、12.5μm〜200μmの範囲で選択される。
プリズム部12の構成樹脂としては、例えば、従来と同様の光学シート用の樹脂組成物を適用できる。例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体;(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルの共重合体;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルペンテン等の熱可塑性樹脂;紫外線又は電子線等の電離放射線で架橋した電離放射線硬化性樹脂等の透明樹脂;が用いられる。電離放射線硬化性樹脂としては、多官能のウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート;不飽和ポリエステル等の(メタ)アクリレート系オリゴマー;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等の単官能モノマー;ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系多官能モノマー;等から選択される1種又は2種以上の化合物が用いられる。なお、ここで、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。また、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
電離放射線として、紫外線、又は可視光線等を用いる場合は、光重合開始剤を添加する。光重合開始剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾイン系、チオキサントン系等の公知の光重合開始剤が用いられる。
中でも、フルオレン骨格を持つアクリレート樹脂を含む樹脂組成物を用いることが好ましい。このフルオレン骨格(9H−フルオレン(C1310)骨格)を持つアクリレート樹脂は、屈折率の高いプリズム部12を形成でき,輝度向上を図ることができるという利点がある。さらに、そのアクリレート樹脂は、嵩高いフルオレン骨格の存在により硬化収縮し難いことから、その特性を利用し、歪みの少ないプリズム部12を形成できるという利点もある。
フルオレン骨格を持つアクリレート樹脂としては、フルオレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールフルオレン(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらのうちでも、フルオレンジ(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。
フルオレン骨格を持つアクリレート樹脂は単独で用いることもできるが、通常は他の樹脂、例えばフルオレン骨格を持たないアクリレート樹脂と、適宜配合比で混合、併用して用いることが好ましい。
フルオレン骨格を持つアクリレート樹脂と適宜混合、併用して用いるフルオレン骨格を持たないアクリレート樹脂としては、上述した種々のアクリレート樹脂やその他のアクリレート樹脂を挙げることができる。特に、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルモルホリン、イソボニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエポキシジアクリレート、硫黄含有(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート化合物、イソヌル酸EO変性トリアクリレート、等を好ましく併用することが好ましい。これらの樹脂を併用することにより、屈折率の高いプリズム部12を形成できる。
好ましい樹脂組成物の一例としては、フルオレン(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエポキシアクリレート、ビスフェノールAエポキシジアクリレート、フェノキシエチルアルキレート、イソヌル酸EO変性トリアクリレート、オルトフェニルフェノキシアクリレート、光重合開始剤等で構成される電離放射線硬化型樹脂組成物が好ましく用いられる。
この電離放射線硬化型樹脂組成物の構成材料の配合割合は特に限定されないが、好ましくは、フレオン(メタ)アクリレートオリゴマー:10〜30質量部、フルオレン骨格を持たない(メタ)アクリレートオリゴマー又はモノマー:70〜90質量部、光重合開始剤:0.01〜10質量部である。
なお、樹脂組成物として、任意成分として前記のフルオレン骨格を持たない(メタ)アクリレートオリゴマー又はモノマー以外の(メタ)アクリロイル基、ビニル基を含有する化合物(モノマー成分)を使用することもできる。また、光重合開始剤としても、光学シート用の光重合開始剤として一般に使用されているものを使用することができる。また、樹脂組成物には、前記の成分以外に必要に応じて、シリコーン、酸化防止剤、重合禁止剤、離型剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、溶剤、非反応性アクリル樹脂、非反応性ウレタン樹脂、非反応性ポリエステル樹脂、顔料、染料、光拡散剤等も併用することができる。
なお、プリズム部12の屈折率は1.56以上であればよいが、特に近年の輝度向上の観点からは、屈折率が1.58以上が好ましく、1.59以上がより好ましい。こうした屈折率となるように上記樹脂組成物が調整される。プリズム部12の屈折率の上限は特に限定されないが、コストの観点からは、1.65以下である。
プリズム部12の代表的な形状は、図1等に示すように、主切断面(稜線14と直交する断面)の形状が略三角断面で、頂部に稜線14を有する単位プリズム13を、その稜線14と直交する方向に多数平行に配列してなるものである。このプリズム部12の単位プリズム13の頂部の角度は、80°〜110°、好ましくは90°又は略90°である。さらに、単位プリズム13,13間の谷15から延びる斜面と、基材面S1と平行な仮想線とで表される底角が、45°又は略45°であることが好ましい。したがって、単位プリズム13は、通常は、頂部90°又は略90°の二等辺三角形からなる断面形態になっている。なお、配列された単位プリズム13は稜線14と直交する方向に平行に配列され、そのピッチは、通常、例えば10〜300μm程度で形成されるが、特にその値は限定されない。
また、プリズム部12の形状としては、上記以外のものも適用可能である。本願明細書でいう「プリズム」には、所謂狭義の各種プリズム以外に、所謂レンズ(フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ等)も包含する。例えば、断面形状としては、三角形の他、四角形、五角形、六角形、八角形等の多角形;円、楕円、正弦曲線等の曲線;或いは扇形、三角形の頂点近傍に曲率を設けた形状等の直線と曲線との組合せ形状;等が所望の光学特性に応じて適宜使用できる。また、平面内での単位プリズム13の配列も、図1のような柱状体を1次元方向(図1では稜線14と直交方向)に配列した1次元配列(線型配列)の他、多面体、半球面等を2次元方向(縦横方向)に配列してなる2次元配列(代表例は、蠅の目レンズ)も用いることができる。
プリズム部12は、上述の樹脂組成物を用い、例えば、(1)公知の熱プレス法(特開昭56−157310号公報)、(2)紫外線硬化性の熱可塑性樹脂フィルムにロールエンボス版によって単位プリズム13の形状をエンボス加工した後に紫外線を照射してそのフィルムを硬化させる方法(特開昭61−156273号公報)、(3)単位プリズム13の形状を刻設した回転するロール凹版上に活性エネルギー線硬化型樹脂液を塗布し凹部に充填した後、樹脂液を介してロール凹版上にフィルム状の本体部11を被覆したまま紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を照射し硬化させ、その後それらをロール凹版から離型して、ロール凹版の単位プリズム13の形状をフィルム状の本体部11上に形成する方法(特開平3−223883号、米国特許第4576850号等)等を挙げることができる。
<色補正層>
色補正層16は、図2及び図3に示すように、本体部11及び/又はプリズム部12が一体的に備えている。具体的には、色補正層16は、図2(A)に示すように、本体部11自身が備えていてもよいしプリズム部12自身が備えていてもよいしその両方(本体部11及びプリズム部12)が備えていてもよい。また、図2(B)〜(D)に示すように、本体部11とプリズム部12の間に設けられていてもよい。なお、図2(B)は、一層からなる色補正層16であり、図2(C)は2層(低屈折率層16A、高屈折率層16B)からなる色補正層16であり、図2(D)は3層(低屈折率層16A、高屈折率層16B、第2低屈折率層16C)からなる色補正層16である。また、図3(A)に示すように、本体部11の裏面S2(すなわち、プリズム部12が設けられている側の反対面)に設けられていてもよい。また、図3(B)に示すように、本体部11の表面S1(すなわち、プリズム部12が設けられている側の面)と裏面S2(すなわち、プリズム部12が設けられている側の反対面)の両方に設けられていてもよい。また、図3(C)に示すように、プリズム部12の表示面側(すなわち、プリズムシート1を透過する光の出光側)に別体物として配置されていてもよい。
色補正層16は、光源からプリズムシート1に入射し、そのプリズムシート1を透過して出射する光が、黄色味にならないように補正する層である。光が黄色味になる原因としては、輝度を向上させるために屈折率を高くしたプリズムシート1が好ましく適用されるようになったことに起因する。例えばプリズム頂角を90°に固定した場合、輝度向上のためにプリズムシート1を構成する樹脂の屈折率を高くすると、プリズム部12に入射する光の入射角度αが大きくなるため、より広い角度からプリズム部12に入射した光を屈折し、ディスプレイの正面側に集光させることができる。さらに、プリズム部12の屈折率が高いほど臨界角θcが小さくなってプリズムで全反射する全反射成分が増加し、その全反射成分は再帰反射した後に再び正面側に出光するため、入射光に対する出射光の効率が増す。こうしたことから、プリズム部12を高屈折率にすることで輝度向上を図ることができる。
しかしながら、プリズム部12での全反射成分が増えると、プリズム部12で再帰反射が繰り返される光の光路が長くなり、再帰反射が繰り返される間に、比較的短波長の紫から青色の光がレイリー散乱によってより多く光路中から失われる。こうした短波長光の損失により、ディスプレイの正面側に出射する出射光が黄色味がかってしまう。また、高屈率の樹脂は、多環の芳香族化合物で構成されていることが多いが、そうした芳香族化合物は材料自身も黄色に着色し易い。そのため、高屈折率の樹脂で形成されたプリズムシート1を液晶表示装置用バックライトの輝度向上シートとして用いた場合、バックライトの白色光が輝度向上シートを通過することにより、その白色光の色調が黄色味にずれる。本発明で適用する色補正層16は、こうした黄色味がかった出射光を防ぐために設けられる。
色補正層16の構成は、光源と関係でも変わる。例えば液晶テレビやパソコンのディスプレイ等のように面積の大きい表示装置では、光源に冷陰極管を使用する場合が多いが、色再現域の広いRGB3色のLEDを光源として使用する場合もある。また、白色LEDや、単波長の青色LEDで黄色の蛍光体を励起して白色光源とする擬似白色LED等も用いられる場合もある。また、エレクトロルミネセンスパネルが用いられる場合もある。
本発明で用いる色補正層16は、光源光がプリズムシート1を屈折透過する際に黄色変移するスペクトルの色合いを矯正し、光源光本来の色に補正することができる層である。さらには、プリズムシート1による黄色変移の補正に留まらず、積極的に光源光のスペクトルを、光源光本来の色合いとは別の所望の色合いに変換することもできる。別の色合いに変換することができれば、プリズムシート1から出射する光を例えば昼光色、昼白色、白色、電球色等とする場合に、組み込まれた光源の発光スペクトルを、プリズムシート1による黄色変移を相殺するような発光スペクトルに調整して希望する出射光の色と同一の昼光色、昼白色、白色、電球色等とする必要がない。したがって、コスト等を総合的に勘案して、適宜の光源を選定することが可能となる点でも利点がある。
なお、JISでは蛍光灯の光源色を「色名」(昼光色、昼白色、白色、温度白色、電球色)で規定しているが、これら各色名は、色温度で言うと、この順に、5700〜7100K、4600〜5500K、3800〜4500K、3250〜3800K、2600〜3250Kに相当するとしている(JIS Z 9112:2004)。また、およそ、昼光色が約6700K、昼白色が約5000K、白色が約4200K、温白色が約3500K、電球色が約3000Kと言われている。そして、色補正層16とは、プリズムシート1により黄色味に変移した光の色温度を、最終的に要求される出射光の色温度に変換する層であるということができる。なお、色補正層16による色の変換は、上記JIS規定の蛍光灯の「色名」に限定されるものではなく、任意の色相に変換することも意味する。
本発明では、色補正層16として、(1)特定の波長の光を吸収する色補正層、(2)特定の波長の光を発光する色補正層、(3)特定の波長の光を別の波長に変換する色補正層、(4)干渉フィルタ機能による色補正層、(5)選択反射機能による色補正層、等を挙げることができる。これらの色補正層16は単独でもよいし、組み合わせてもよい。これらの色補正層16により、プリズムシート1から出射する光が黄色味がかった光となるのを防ぐことができる。
(1:特定の波長の光を吸収する色補正層)
特定の波長の光を吸収する色補正層は、光源光がプリズムシート1を透過し、ディスプレイ前面側(観察者側)に出射する過程で、特定の波長の光を吸収して、黄色味がかった光になるのを防ぐための層である。具体的には、プリズムシート1のいずれかの部位に、光吸収剤を含む層を色補正層16として設け、その色補正層16に入射した光のうち、紫色から青色のスペクトル帯域よりも長波長帯域(例えば550〜650nmの波長)の可視光(主に黄色の光)を吸収し、残りを透過する。なお、黄色の光は、550〜650nmの波長であり、光吸収剤はその波長の光を吸収し、又はその波長を含む波長の光を吸収する特性を有するものであればよい。そうした光吸収剤としては、例えばアゾ色素化合物(下記一般式参照)、クマリン化合物(下記一般式参照)等を用いることができる。
Figure 2011221376
Figure 2011221376
こうした色補正層16は、例えば、図2(A)に示すように、光吸収剤を本体部11及び/又はプリズム部12に含有させて、本体部11及び/又はプリズム部12が色補正層16を兼用するようにすることができる。光吸収剤を本体部11及び/又はプリズム部12に含有させる場合には、光源光に含まれる黄色光を本体部11及び/又はプリズム部12が吸収し、残りの光をプリズム部12側又は観察者側に透過させた後の出射光が黄色味がからないように、本体部11及び/又はプリズム部12に所定の光吸収剤を所定量含有させる。このときの光吸収剤としては、アゾ系色素を挙げることができ、その含有量としては、本体部11及び/又はプリズム部12の構成材料の0.1〜10質量%となるように含有させることができる。
上記した光吸収剤は、図2(B)に示すように、本体部11とプリズム部12との間に設けた色補正層16に含有させたものであってもよいし、図3(A)に示すように、本体部11の裏面S2(プリズム部12が設けられる側の面S1の反対面)に設けた色補正層16に含有させたものであってもよいし、図3(B)に示すように、本体部11の裏面S2(プリズム部12が設けられる側の面S1の反対面)と本体部11の表面S1(プリズム部12が設けられる側の面)の両面に設けた色補正層16,16に含有させたものであってもよいし、図3(C)に示すように、プリズムシート1の観察者側に別体として設けた色補正フィルム16’に含有させたものであってもよい。
これら図2(B)〜図3(C)に示す形態においても、その形態に応じ、色補正層16に入射する光に含まれる黄色光を色補正層16が吸収する。色補正層16に含有させる光吸収剤の種類と含有量は、観察者側に向かう最終的な出射光が黄色味がかっていないように選択され、調製される。
(2:特定の波長の光を発光する色補正層)
特定の波長の光を発光する色補正層16は、光源光がプリズムシート1を透過し、ディスプレイ前面側(観察者側)に出射する過程で、その出射光が黄色味がかる原因の黄色光を吸収するのではなく、それとは独立に、別の色のスペクトル強度の絶対値又は相対値を増加させる光を発光させ、黄色味がかる原因となる波長の光(黄色光)のスペクトル強度を相対的に低減させる層である。別の色とは、黄色の補色(波長450〜550nmの青色)であってもよいし、黄色とその補色以外の色であってもよい。そうした発光は蛍光体によって行う。具体的には、プリズムシート1のいずれかの部位に、別の色のスペクトル強度の絶対値又は相対値を増加させる発光層(蛍光体を含有する層)を色補正層16として設ける。そして、その色補正層16に入射した光によって別の色の光が発光する。そして、その発光によって別の色のスペクトル強度が増した光は、黄色味がからない光として観察者側に透過する。なお、黄色の光は550〜650nmの波長であり、その補色は450〜550nmの光である。したがって、色補正層16で発光する別の色とは、波長400〜500nmの光であることが好ましい。
こうした色補正層16は、例えば、図2(A)に示すように、蛍光体を本体部11及び/又はプリズム部12に含有させて、本体部11及び/又はプリズム部12が色補正層16を兼用するようにすることができる。蛍光体を本体部11及び/又はプリズム部12に含有させることにより、光源からプリズムシート1に入射した光で、本体部11及び/又はプリズム部12に含まれた蛍光体が発光し、その発光した光を加えた光がプリズム部12側に又は観察者側に出射する。
含有させる蛍光体の種類や含有量は、光源の波長特性や本体部11及びプリズム部12の構成材料等によって、どのような波長の光を蛍光発光させる必要があるかという観点から選択される。例えば、蛍光体としては、金属酸化物系蛍光体を挙げることができ、その含有量としては、本体部11及び/又はプリズム部12の構成材料の0.1〜10質量%となるように含有させることができる。
例えば、青色を発光する青色LEDを光源として用いた場合には、青色の光源光によって赤色、黄色、緑色及び青色等から選ばれる1以上の色を発光させることができる1種以上の蛍光体を任意に含有させることにより、その蛍光体の発光を加味した白色光の色調が黄色味がからないように任意に調製できる。また、蛍光体として赤色、緑色及び青色を発光する3種類の蛍光体を含有させ且つその含有量を調製すれば、得られる白色光は3波長型となって演色性がよく、黄色味がかっていない白色光にできる。
また、白色を発光する白色蛍光灯を光源として用いた場合には、白色の光源光によってプリズムシート1による黄色変移分の補色(紫色〜青色)を発光させることができる1種以上の蛍光体を任意に含有させることにより、その蛍光体の発光を加味した白色光の色調が黄色味がからないように任意に調製できる。このとき、蛍光灯の白色光の一部を透過し、残りの一部を吸収する蛍光体の発光により、プリズムシート1の黄色変移分とその補色の青色とを混合して出射光を黄色味がかっていない白色光とすることができる。
上記した蛍光体は、図2(B)に示すように、本体部11とプリズム部12との間に設けた色補正層16に含有させたものであってもよいし、図3(A)に示すように、本体部11の裏面S2(プリズム部12が設けられる側の面S1の反対面)に設けた色補正層16に含有させたものであってもよいし、図3(B)に示すように、本体部11の裏面S2(プリズム部12が設けられる側の面S1の反対面)と本体部11の表面S1(プリズム部12が設けられる側の面)の両面に設けた色補正層16,16に含有させたものであってもよいし、図3(C)に示すように、プリズムシート1の観察者側に別体として設けた色補正フィルム16’に含有させたものであってもよい。
図2(B)〜図3(C)の色補正層16又は色補正フィルム16’の構成樹脂は、上記(1)の特定の光を吸収する色補正層16の場合と同様、アクリル樹脂(アクリレート樹脂)、ポリエステル樹脂等の樹脂が好ましく用いられる。そうした樹脂への蛍光体の種類と含有量は任意に選択し、調製することができる。
(3:特定の波長の光を別の波長の光に変換する色補正層)
特定の波長の光を別の波長の光に変換する色補正層は、光源光がプリズムシート1を透過し、ディスプレイ前面側(観察者側)に出射する過程で、その出射光が黄色味がかる原因の黄色光を吸収するのではなく、それとは独立に、特定の波長の光を別の波長の光に変換し、その結果、その変換後の光のスペクトル強度の絶対値又は相対値を増加させて、黄色味がかる原因となる波長の光(黄色光)のスペクトル強度を相対的に低減させる層である。特定の波長の光とは、波長300〜350nmの紫外光を含む光である。変換後の光は、その紫外光を波長変換して、黄色の補色の光であってもよいし、黄色とその補色以外の波長の光(例えば波長400〜500nmの青色)であってもよい。
そうした波長変換は蛍光体によって行う。具体的には、プリズムシート1のいずれかの部位に、黄色味がかる原因となる波長の光(黄色光)のスペクトル強度を相対的に低減させる波長変換層を色補正層16として設ける。そして、その色補正層16に入射した光の一部(紫外光)を波長変換して特定の波長の光を発光させる。そして、その発光によって別の色のスペクトル強度が増した光は、黄色味がからない光として観察者側に透過する。なお、黄色の光は550〜650nmの波長であり、その補色は波長450〜550nmの青色光である。したがって、色補正層16で波長変換された後の光は、波長550〜650nmの光が相対的に低減した光であることが好ましい。
こうした色補正層16は、例えば、図2(A)に示すように、波長変換可能な蛍光体を本体部11及び/又はプリズム部12に含有させて、本体部11及び/又はプリズム部12が色補正層16を兼用するようにすることができる。その蛍光体を本体部11及び/又はプリズム部12に含有させることにより、光源からプリズムシート1に入射した光で、本体部11及び/又はプリズム部12に含まれた蛍光体が波長変換し、波長変換後の光を加えた光がプリズム部12側に又は観察者側に出射する。
含有させる蛍光体の種類や含有量は、光源の波長特性や本体部11及びプリズム部12の構成材料等によって、どのような波長の光を変換できる必要があるかという観点から選択されるが、通常、波長300〜350nmの紫外光を、波長400〜500nmの青色光に波長変換できる蛍光体を用いる。そうした蛍光体としては、金属酸化物系蛍光体を挙げることができ、その含有量としては、本体部11及び/又はプリズム部12の構成材料の0.1〜10質量%となるように含有させることができる。
例えば、波長300〜350nmの紫外光を発光する光源を用いた場合には、この光源光によって波長380〜780nmの可視光を発光させることができる1種以上の蛍光体を任意に含有させることにより、その蛍光体の発光を加味した白色光の色調が黄色味がからないように任意に調製できる。例えば、波長変換可能な蛍光体として、赤色、緑色及び青色にそれぞれ波長変換する3種類の蛍光体を含有させ且つその含有量を調製すれば、得られる白色光は3波長型となって演色性がよく、黄色味がかっていない白色光にできる。
上記した波長変換可能な蛍光体は、図2(B)に示すように、本体部11とプリズム部12との間に設けた色補正層16に含有させたものであってもよいし、図3(A)に示すように、本体部11の裏面S2(プリズム部12が設けられる側の面S1の反対面)に設けた色補正層16に含有させたものであってもよいし、図3(B)に示すように、本体部11の裏面S2(プリズム部12が設けられる側の面S1の反対面)と本体部11の表面S1(プリズム部12が設けられる側の面)の両面に設けた色補正層16,16に含有させたものであってもよいし、図3(C)に示すように、プリズムシート1の観察者側に別体として設けた色補正フィルム16’に含有させたものであってもよい。
図2(B)〜図3(C)の色補正層16又は色補正フィルム16’の構成樹脂は、上記(2)の特定の波長の光を発光する色補正層16の場合と同様、アクリル樹脂(アクリレート樹脂)、ポリエステル樹脂等の樹脂が好ましく用いられる。そうした樹脂への蛍光体の種類と含有量は任意に選択し、調製することができる。
上記(1)〜(3)の色補正層16で用いる光吸収剤や蛍光体は、公知のものを適宜選択して使用することができる。例えば、光吸収剤としては、色素を挙げることができ、具体的には、フタロシアニンブルー、キナクトリドンレッド、イソインドリノンイエロー等の耐候(光)性色素を挙げることができる。また、蛍光体としては、窒化物蛍光体、酸化物蛍光体等を挙げることができ、具体的には、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体、αサンアロイ系蛍光体、βサンアロイ系蛍光体、カズン系蛍光体等を挙げることができ、特に屋外で用いる場合等、紫外線や太陽光を受ける場合には、耐候(光)性のよいものが好ましく用いられる。
上記(1)〜(3)の色補正層16は、このような光吸収剤や蛍光体を、透明材料に含有分散させた層として設けられる。透明材料としては、図2(A)〜図3(B)の形態では、上記した透明樹脂であり、図3(C)の形態では、上記した透明樹脂、又はガラス、セラミックス等の透明な無機材料であってもよい。また、透明樹脂材料に粘着剤を用いて、粘着剤層を色補正層と兼用させてもよい。
上記(1)〜(3)の色補正層16は、光吸収剤や蛍光体を含有させた樹脂組成物を用い、塗工法や印刷法等の公知の膜形成法によって上記図2(A)〜図3(B)の各部に形成できる。また、図3(C)においては、光吸収剤や蛍光体を含有させた樹脂組成物で色補正フィルム16’を形成することができる。
(4:干渉フィルタ機能による色補正層)
プリズムシート1では、レイリー散乱によって散乱光が篩い落とされ、残りの光がプリズムシート1を透過することになる。そのため、その透過光は、当初の白色光から黄色味がかった光に変移する。この干渉フィルタ機能による色補正層16は、こうした色の変移を相殺又は矯正するための層である。
この色補正層16は、本体部11及びプリズム部12よりも低屈折率であり、且つ紫色から青色のスペクトル帯域よりも長波長帯域(例えば450〜550nmの波長)の可視光をより強く反射する層である。具体的には、この補正層16は、光源からプリズムシート1に入射する光のスペクトルから、赤色〜黄色にかけての帯域(波長:約550〜650nm)の光を反射して、透過光中から減衰させる。こうした色補正層16は、図2(B)、図2(C)及び図2(D)に示すように、プリズムシート1の本体部11とプリズム部12との間に設けられており、光源側に配置された低屈折率層16Aと、その低屈折率層16A上の観察者側に設けられた高屈折率層16Bとで構成されている。
図2(B)では、本体部11上に設けられている符号16Aの低屈折率層と符号12のプリズム部12とで色補正層16が構成されている。ここでのプリズム部12は高屈折率層16Bとして作用する。図2(C)では、本体部11とプリズム部12との間に色補正層16が設けられており、本体部11側の低屈折率層16Aとプリズム部12側の高屈折率層16Bとで色補正層16が構成されている。図2(D)では、本体部11とプリズム部12との間に色補正層16が設けられており、本体部11側の低屈折率層16Aと、その低屈折率層16A上に設けられた高屈折率層16Bと、その高屈折率層16B上に設けられた第2の低屈折率層16Cとで色補正層16が構成されている。なお、高屈折率層16Bの「高」は、低屈折率層16Aの屈折率よりも高いことを示す相対表現であり、低屈折率層16Aの「低」は、高屈折率層16Bの屈折率よりも低いことを示す相対表現である。
(低屈折率層と高屈折率層との積層構造)
先ず、低屈折率層16Aについて説明する。色補正層16を構成する低屈折率層16Aは、本体部11とプリズム部12との間の本体部11側に設けられ、その本体部11及びプリズム部12よりも屈折率が低い。そして、その低屈折率層16Aは、紫色から青色にかけての帯域よりも長波長帯域の可視光をより強く反射する層である。ここで、「紫色から青色にかけての帯域よりも長波長帯域の可視光をより強く反射する」とは、低屈折率層16Aで反射した反射光の分光反射率分布(スペクトル)が、相対的に、紫色から青色にかけての帯域での反射率に比べて、青色よりも長波長帯域(緑〜黄〜橙〜赤)の反射率がより大きいことを意味する。逆に言えば、低屈折率層16Aを透過する透過光の分光透過率分布(スペクトル)が、相対的に、紫色から青色にかけての帯域での透過率に比べて、青色よりも長波長帯域(緑〜黄〜橙〜赤)の透過率がより小さいことを意味する。
低屈折率層16Aは、その干渉色(残留反射色)を、紫色から青色にかけての帯域よりも、長波長帯域の可視光(緑〜黄〜橙〜赤の帯域の一部帯域又は全帯域)に設定される。そのため、プリズムシート1に入射する光源光のスペクトル中から黄色成分(即ち緑色から赤色にかけての成分)の一部を光源側に反射し、高屈折率層16B側に透過する光からその黄色成分の一部を除去する。その結果、プリズム部12を透過する光のスペクトル中での黄色成分の増加分を相殺でき、黄色変移を矯正することができる。これは見方を変えれば、光源光がプリズムシート1を透過する間に増加した黄色味成分(緑色から赤色にかけてのスペクトル成分の相対的な増分)と、透過する間に増加した青色成分(紫色から青色にかけてのスペクトル成分の相対的な増分)とを混色して無彩色化することであり、プリズムシート1の透過光の黄色変移(黄色味への変化)を低減させるものである。
「低屈折率層16Aの干渉色(残留反射色)を青色帯域よりも長波長帯域の可視光(緑〜黄〜橙〜赤の帯域の一部帯域又は全帯域)に設定する」とは、図5に示すように、積層体(低屈折率層16Aと高屈折率層16Bとの積層体)の透過率極小波長λを380〜600nm(紫〜青〜緑〜橙の範囲の何れかの波長)に設定することであり、例えば、次のように行うことができる。
低屈折率層16Aと高屈折率層16Bとで構成された色補正層16が設けられていない形態(例えば図2(A)参照)では、プリズムシート10の透過光は、紫色から青色にかけての波長帯域の光がレイリー散乱により脱落、減衰する結果、青味を帯び、図4に示すように、相対的に短波長帯域の透過率が低下した分光透過率T(λ)を呈する。
これに対し、図2(B)に示すように、本体部11上に低屈折率層16Aと高屈折率層16B(図2(B)ではプリズム部12)とを積層させることにより、その低屈折率層16Aが赤色光を多めに反射する。この際、透過率が最も小くなる波長λを、緑〜橙域(波長500〜600nm程度)とするために、下記式1、2を用いて、λが500〜600nm程度となるような低屈折率層16Aの屈折率nL1と厚さhL1を選択することができる。なお、低屈折率層16A(厚さhL1)の屈折率nL1は隣接する層の屈折率よりも低く、高屈折率層16Bの屈折率nH1は隣接する層の屈折率よりも高く設定される。
Figure 2011221376
この場合、積層体の分光透過率T(λ)は、プリズムシート1のレイリー散乱による分光特性への寄与(図4参照)を無視して、純粋に光干渉効果の寄与のみを図示すれば、相対的に、赤色域での透過率が大きく、赤色域から緑色域にかけての透過率が小さく、赤味がかった光となる。その結果、図5に示すように、積層体の分光透過率T(λ)は、相対的に紫色から青色の波長帯域の透過率が緑色から赤色の波長帯域の透過率よりも大きくなる。すなわち、プリズムシート1に入射する光のスペクトルは、青色成分が相対的に強まったスペクトルとなる。その透過スペクトルは、プリズムシート1での黄色成分又は黄色味の低減としては実用上十分なものである。
以上のように、図2(B)のプリズムシート1は、本体部11の一方の面S1に低屈折率層16Aを形成し、その低屈折率層16A上に高屈折率のプリズム部12を設けたものであり、その結果、図5に示す分光透過率曲線を示すものである。しかし、青〜紫域の反射光を低減させ(すなわち透過光を増す。)且つ赤色域の反射光を減衰させない(すなわち透過光を増さない。)ため、すなわち透過光の色変移をより純粋な青色化するために、図6に示すように、透過率が最も小さくなる波長λを、上記λ(緑〜橙域)に隣接してこれよりも更に長波長帯域の赤域(波長650〜780nm程度)となる色補正層16を形成することが好ましい。こうした色補正層16として、図2(C)に示すように、プリズムシート1の本体部11とプリズム部12との間に低屈折率層16Aと高屈折率層16Bとからなる積層体を設けることが好ましい。
この際の各パラメータも、上記式1,2を用いて求められる。すなわち、透過率が最も小さくなる波長λが赤色域(波長650〜780nm程度)となるような低屈折率層16Aの屈折率nL1、厚さhL1を選択する。その結果、図5の場合に比べてλが長波長側に遷移した図6に示す形態の分光透過率T(λ)となる。ただし、図6は、純粋に、低屈折率層16A及び高屈折率層16Bの光干渉効果の寄与のみを図示したものである。
プリズムシート1に起因する黄色味を矯正してさらに無彩色化する上で必要であれば、低屈折率層16Aと高屈折率層16B(屈折率nL2、厚さhL2)とからなる積層構造を、上記と同様の設計要領に基づいて、図2(D)に示すように、本体部11側から、低屈折率層16A、高屈折率層16B、第2低屈折率層16Cの順で積層してなる3層構造の色補正層16とすることが好ましい。こうして構成したプリズムシート1の分光透過率特性T(λ)は、図7に示すように、図5の分光透過率T(λ)に比べて相対的に平坦になり、より無彩色化され、本発明の所期の目的をよりよく達成することができる。
低屈折率層を構成する材料としては、ケイ素酸化物、フッ化物、フッ素含有樹脂等が用いられる。具体的には、SiO(屈折率n=1.45)、MgF(屈折率n=1.38)、LiF(屈折率n=1.36)、NaF(屈折率n=1.33)、CaF(屈折率n=1.44)、3NaF・AlF(屈折率n=1.4)、AlF(屈折率n=1.37)、NaAlF(屈折率n=1.33)等を挙げることができる。本発明においては、これらの無機材料を微粒子化し、熱硬化型樹脂、電離放射線硬化性樹等のバインダー樹脂中に分散した材料を用いる。こうした材料は、容易に低屈折率層を設けることができる点で好ましい。
低屈折率層の形成方法としては、上記材料を例えば溶剤に希釈した低屈折率層形成用材料を、スピンコーティング、ロールコーティング、グラビアロールコーティング等のウェットコーティング法によって本体部11上に塗布し、次いで、乾燥した後、熱や電離放射線(紫外線の場合は光重合開始剤を併用する)等により塗膜を硬化させる方法、又は、真空蒸着、スパッタリング、プラズマCVD、イオンプレーティング等の気相法で低屈折率層形成材料を堆積させる方法等が適用される。
また、低屈折率層の構成材料として、空隙を有する微粒子を用いてもよい。空隙を有する微粒子とは、微粒子の内部に気体が充填された構造及び/又は気体を含む多孔質構造が形成された微粒子であって、微粒子本来の屈折率に比べて微粒子中の気体の占有率の増大にともなって屈折率が低下する微粒子を意味する。微粒子の形態、構造、凝集状態、塗膜内部での微粒子の分散状態により、内部及び/又は表面の少なくとも一部に微細空隙乃至微細気泡を包含したり、随伴したりする構造(ナノポーラス構造)の形成が可能な微粒子も含まれる。空隙を有する微粒子は、無機物、有機物のいずれであってもよく、例えば金属、金属酸化物、樹脂からなるものが挙げられ、好ましくは、酸化珪素(シリカ)微粒子が挙げられる。こうした材料で形成された低屈折率層の屈折率は1.35〜1.45の範囲にあることが好ましい。
さらに、5〜30nmのシリカ超微粒子を水又は有機溶剤に分散したゾルと、フッ素系の皮膜形成剤とを混合した材料を使用することもできる。5〜30nmのシリカ超微粒子を水又は有機溶剤に分散したゾルは、ケイ酸アルカリ塩中のアルカリ金属イオンをイオン交換等で脱アルカリする方法や、ケイ酸アルカリ塩を鉱酸で中和する方法等で知られた活性ケイ酸を縮合して得られる公知のシリカゾル、アルコキシシランを有機溶媒中で塩基性触媒の存在下に加水分解と縮合することにより得られる公知のシリカゾル、さらには上記の水性シリカゾル中の水を蒸留法等により有機溶剤に置換することにより得られる有機溶剤系のシリカゾル(オルガノシリカゾル)が用いられる。これらのシリカゾルは水系及び有機溶剤系のどちらでも使用することができる。有機溶剤系シリカゾルの製造に際し、完全に水を有機溶剤に置換する必要はない。前記シリカゾルはSiOとして0.5〜50質量%濃度の固形分を含有する。シリカゾル中のシリカ超微粒子の構造は球状、針状、板状等様々なものが使用可能である。
高屈折率層は、一般的な高屈折率層の形成方法により形成することができる。高屈折率層の形成は、屈折率を高くするために高屈折率のバインダー樹脂を使用するか、高い屈折率を有する超微粒子をバインダー樹脂に添加することによって行うか、あるいはこれらを併用することによって行う。高屈折率層の屈折率は1.55〜2.70の範囲にあることが好ましい。
高屈折率層に用いる樹脂については、透明なものであれば任意の樹脂が使用可能であり、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、電離放射線(紫外線を含む)硬化型樹脂等を用いることができる。熱硬化型樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等を用いることができ、これらの樹脂に、必要に応じて架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等を加えることができる。
高い屈折率を有する超微粒子としては、例えば、紫外線遮蔽の効果をも得ることができる、ZnO(屈折率n=1.9)、TiO(屈折率n=2.3〜2.7)、CeO(屈折率n=1.95)の微粒子、また、帯電防止効果が付与されて埃の付着を防止することもできる、アンチモンがドープされたSnO(屈折率n=1.95)又はITO(屈折率n=1.95)の微粒子が挙げられる。その他の微粒子としては、Al(屈折率n=1.63)、La(屈折率n=1.95)、ZrO(屈折率n=2.05)、Y(屈折率n=1.87)等を挙げることができる。これらの微粒子は単独又は混合して使用され、有機溶剤又は水に分散したコロイド状になったものが分散性の点において良好であり、その粒径としては、1〜100nm、塗膜の透明性から好ましくは、5〜20nmであることが望ましい。
高屈折率層を設けるには、上記した材料を例えば溶剤に希釈し、スピンコーティング、ロールコーティング、印刷等の方法で基体上に設け、乾燥した後、熱や放射線(紫外線の場合は上述の光重合開始剤を使用する)等により硬化させればよい。
(5:選択反射機能による色補正層)
本発明に係るプリズムシート1では、選択反射機能による色補正層16を設けることによっても所期の目的を達成することができる。選択反射機能による色補正層16とは、コレステリック液晶層のことであり、より詳しくは、固体として固定化されたコレステリック構造を有し、選択反射波長が紫から緑色領域の範囲内にあるコレステリック液晶層のことである。なお、コレステリック構造はカイラルネマチック構造ともいい、コレステリック構造を有する液晶をコレステリック液晶層と呼ぶ。
コレステリック液晶層は多層構造(多層膜に同じ。)を呈する。そして、各液晶分子の軸はその多層構造の各層面内に存在すると共に、その層面内において特定の方向に一様に配向する。且つ、液晶分子軸の配向方向は層厚さ方向の関数として順次変化し、コレステリック構造の厚さ方向に向かって進むにしたがって順次回転する。その結果、仮想的回転軸が多層構造の厚さ方向を向き、液晶分子は、その分子軸が多層構造の層面内に位置しつつその回転軸の周りに特定の方向に向かって回転する一定周期の螺旋構造(コレステリック構造)を持つ。
コレステリック構造の特徴として、(1)特定の波長域(波長範囲)の光線(電磁波)を、その他の波長域の光線に比べて、特に高反射率で反射する性質(「波長選択反射性」)、(2)螺旋の回転方向と電場の回転方向とが一致する円偏光成分であって、且つ螺旋ピッチに対応した波長の円偏光成分を他の円偏光成分よりも高反射率で反射する性質(「円偏光選択反射性」)、がある。この波長選択反射性は、特に高反射率で反射される波長、すなわち選択反射波長λ(nm)が一般に次式(3)で与えられる。なお、nは液晶の平均屈折率であり、θは光の入射角(面の法線からの角度)であり、pはコレステリック液晶の螺旋周期(nm)である。
Figure 2011221376
コレステリック構造の1周期(1ピッチ)とは、細長い液晶分子の軸方向が、層厚さ方向の仮想的螺旋軸(液晶分子軸とは別)に進むに従って、螺旋を描いて360°回転するに要する螺旋軸方向の長さである。しかし、実際にコレステリック液晶層に直交する面で切断した断面を観察すると、液晶分子軸が180°回転するごとに液晶分子軸は該層面内における配向方向が同方向となる。そのため、層厚さ方向に繰り返しの層構造が見える。したがって、断面を観察したときに見える見掛けの層間周期は、液晶の螺旋周期の1/2である。それ故、断面観察したときに見える見掛けの層間周期が250nmであれば、液晶の螺旋周期は500nmとなる。
こうした選択反射機能を有するコレステリック液晶層は、図2(B)に示すように、本体部11とプリズム部12との間に設けてもよいし、図3(A)に示すように、本体部11の裏面S2(プリズム部12が設けられる側の面S1の反対面)に設けてもよいし、図3(B)に示すように、本体部11の裏面S2(プリズム部12が設けられる側の面S1の反対面)と本体部11の表面S1(プリズム部12が設けられる側の面)の両面に設けてもよいし、図3(C)に示すように、プリズムシート1の観察者側に別体の色補正フィルムとして設けてもよい。
コレステリック構造による反射の場合、一般に厚さが厚いほど反射強度が大きくなるが、ある厚さ以上では反射率は飽和する。且つ、厚過ぎると液晶の配向性の不必要な擾乱や透明性の低下、乾燥負荷増大を招く。そのため、コレステリック液晶層の厚さは通常1〜20μm程度、好ましくは3〜15μm程度である。コレステリック液晶構造の螺旋周期数で言うと、大体10〜20周期程度で反射率は飽和状態になるとされているが、液晶組成と固化条件が決まれば、実際の製造上は、反射強度が飽和する膜厚を実験的に求め、反射率の最適化を図ればよい。
次に、色補正層16として好ましく用いられるコレステリック液晶材料について説明する。なお、本発明においては、プリズムシートを透過した光が黄色味がかることを解決したものであるが、その黄色味がかった透過光のスペクトルは、光源からの入射光に比べて黄色から赤色の波長領域の光が相対的に増加している。本発明では、増加した黄色味成分をコレステリック液晶層を色補正層16として設けて相殺する。そのため、コレステリック液晶層への入射光のスペクトルのうち、黄色から赤色の波長領域の光を入射側に向かって選択的に反射させる。これによって、プリズムシート1への入射光中から黄色から赤色の波長領域の光を低減させる。その結果、プリズムシート1を透過する光のスペクトルが黄色味がかるのを相殺し、プリズムシート1に入射する時点の光のスペクトルに補正する。したがって、上記選択反射波長λは、黄色から赤色の波長領域の光を、紫色から緑色にかけての帯域の光、特に青色帯域の光に設計する。具体的には、選択反射波長が380〜570nm帯域、特に380〜450nm帯域になるように設計する。その選択反射波長における反射率は、原理的に最大50%(選択された左右何れかの円偏光成分が全部反射された場合)であるが、この範囲内で最大限、近赤外線吸収剤の散乱による青色光を相殺する反射率とする。その他の可視光線帯域においては、透過率が極力高く且つ波長依存性は平坦なことが好ましい。具体的には、可視光線領域における透過率が50%以上、より好ましくは70%以上とする。
コレステリック液晶材料としては、重合性のネマチック液晶に重合性のカイラル剤を混合した重合性のカイラルネマチック液晶材料(重合性モノマーもしくは重合性オリゴマー)、又は高分子コレステリック液晶材料を使用することができる。重合性のカイラルネマチック液晶材料は、紫外線、電子線等の電離放射線の照射、又は加熱等の公知の手法により、架橋反応等を起こさせて重合し、固化(硬化)させる。なお、液晶とは、狭義には、光学異方性を持つ流動性の液状物をいうが、本発明において液晶という場合は、これ以外に、かかる液状の狭義の液晶を重合、冷却等により、光学異方性を維持したまま固体化させたものも包含する意味で用いる。
本発明においては、重合性液晶材料の中でも、架橋性官能基を分子中に有する、架橋可能な重合性モノマー又は重合性オリゴマーを用いることが好ましく、重合性官能基としてアクリレート構造を有しているとさらに好ましい。なお、前記コレステリック液晶材料としては、赤色光から黄色光にかけての帯域の少なくとも一部の波長において高反射率(無偏光光に対して、通常5〜50%程度)、且つその他の可視光線領域の波長において高透過率のものであれば、特に限定されない。コレステリック相の状態で架橋により固定化できればよいが、コレステリック相を呈する温度が30〜140℃の範囲にある材料は、製膜時の乾燥工程と、液晶の相転移を同時に行えるため、好ましい。
以上のような材料であれば、液晶分子をコレステリック液晶の状態のままで光学的に固定化することができ、取り扱いが容易な、常温で安定したコレステリック液晶層を形成することができる。また、高いガラス転移点を有し、加熱後に冷却することにより常温でガラス状態に固化することが可能な液晶ポリマー(高分子コレステリック液晶)を用いることもできる。これらの材料も同様に、液晶分子を、コレステリック規則性を有した液晶の状態のままで光学的に固定化することができる。
前記架橋可能な重合性モノマーとしては、特開平7−258638号公報、特表平11−513019号公報、特表平9−506088号公報及び特表平10−5088822号公報に開示されているような、液晶性モノマー及びキラル化合物の混合物を用いることができる。例えば、ネマチック液晶相を呈する液晶性モノマーにカイラル剤を添加することによりカイラルネマチック液晶(コレステリック液晶)が得られる。このとき、ネマチック液晶及びカイラル剤がそれぞれ架橋可能な官能基を有し、これらを架橋させる事によりコレステリック構造が固定化されることが好ましい。なお、コレステリック液晶の製膜法は、特開2001−5684号公報や特開2001−110045号公報にも記載されている。
ネマチック液晶分子(液晶性モノマー)としては、例えば下記式(1)〜(13)に示す化合物が挙げられる。ここに例示した化合物はアクリレート構造を有し、紫外線照射等により重合させることが可能である。下記の化合物(9)において、nは2〜5であり、化合物(11)においてXは2〜5である。
Figure 2011221376
Figure 2011221376
また、架橋可能な重合性オリゴマーとしては、特開昭57−165480号公報に開示されているようなコレステリック相を有する環式オルガノポリシロキサン化合物等を用いることができる。さらに、液晶ポリマーとしては、液晶を呈するメソゲン基を主鎖、側鎖、あるいは主鎖及び側鎖の両方の位置に導入した高分子、コレステリル基を側鎖に導入した高分子コレステリック液晶、特開平9−133810号公報に開示されているような液晶性高分子、特開平11−293252号公報に開示されているような液晶性高分子等を用いることができる。
カイラル剤は、不斉炭素原子を有し、ネマチック液晶と混合することでカイラルネマチック相を形成する材料であって、重合性を有するものであれば特に制限はないが、下記式(12)〜(14)に示す化合物が挙げられる。式(12)に例示するような、アクリレート構造を有する材料は、紫外線照射により重合可能であるため好ましい。下記式中、Xは2〜5(整数)である。
Figure 2011221376
選択反射性は、前述のとおり、コレステリック構造を持った液晶材料の波長選択反射性(X線回折におけるBragg反射と同様な原理)を利用したものが好ましく、その選択反射ピーク波長(Bragg反射条件を満たす波長)は、コレステリック液晶層に含まれるコレステリック構造のピッチ長で決定される。しかし、液晶材料としてネマチック液晶とカイラル剤を用いる場合には、カイラル剤の添加量を調整することにより螺旋ピッチ長を制御できる。目標とする赤色光から黄色光にかけての波長において高反射率の選択反射ピーク波長を得るためのカイラル剤添加量は、使用する液晶の種類やカイラル剤の種類により異なる。例えば式(11)の液晶及び式(14)のカイラル剤を用いる場合には、液晶100質量部に対しカイラル剤3質量部程度の添加で赤色光から黄色光にかけての帯域の波長に反射ピークを持つコレステリック相が形成され、添加量を増加させるにつれて反射ピークは短波長側に移行する。液晶材料に高分子コレステリック液晶を用いる場合は、目的とするピッチ長を有するポリマー材料を選べばよい。
ネマチック液晶分子とカイラル剤との重合体は、例えば、重合性ネマチック液晶と重合性カイラル剤に公知の光重合開始剤等を添加し、紫外線を照射してラジカル重合させることにより得られる。
光重合開始剤としては、ビスアシルフォスフィンオキサイド系やα−アミノケトン系の光重合開始剤等が挙げられる。ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の具体例としては、ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。α−アミノケトン系の光重合開始剤の具体例としては、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンが挙げられる。
コレステリック液晶層は、液晶配向の安定化等のために、配向膜をコレステリック液晶層に積層してもよい。配向膜の材料は特に限定されず、例えば、PI(ポリイミド)、PVA、HEC、PC(ポリカーボネート)、PS(ポリスチレン)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PE(ポリエステル)、PVCi( ポリビニルシンナメート)、PVK(ポリビニルカルバゾール)、シンナモイルを含むポリシラン、クマリン、カルコン等の公知の配向膜の材料を用いることができる。これらの材料を用いて形成した配向膜は、ラビング処理等を施してもよい。
コレステリック液晶層の形成方法としては、重合性モノマー又は重合性オリゴマーやカイラル剤を溶媒に溶解したコーティング液を用い、例えば、スピンコーティング法、グラビアロールコーティング法、バーコーティング法等により塗布し、紫外線、電子線等の電離放射線の照射、又は加熱等の公知の手法により、架橋反応等を起こさせて重合し、固化(硬化)させる。この溶媒としては、材料に対し十分な溶解性を持つ限り特に限定されず公知のものを用いればよく、例えば、アノン(シクロヘキサノン)、シクロペンタノン、トルエン、アセトン、MEK(メチルエチルケトン)、MIBK(メチルイソブチルケトン)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、DMA(N,N−ジメチルアセトアミド)、酢酸メチル、酢酸エチル、n−酢酸ブチル、酢酸3−メトキシブチル等の一般的な溶媒や、それらの混合溶媒が挙げられる。
以上説明したように、本発明では、色補正層16として、(1)特定の波長の光を吸収する色補正層、(2)特定の波長の光を発光する色補正層、(3)特定の波長の光を別の波長に変換する色補正層、(4)干渉フィルタ機能による色補正層、(5)選択反射機能による色補正層、等により、プリズムシート1から出射する光が黄色味がかった光となるのを防ぐことができる。
(その他の構成)
プリズムシート1には、光を透過すると共に拡散させる機能を付与することができる。光透過拡散機能の付与としては、本体部11の少なくとも一方の面(S1又はS2)に、光透過拡散層(本願では図示しない)を設けたり、いわゆるマット処理を行ったりすることができる。光透過拡散層は、光を透過し且つ拡散させる作用があればよく、例えば光拡散性微粒子が透光性樹脂中に分散した一般的な光透過拡散層を挙げることができる。こうした光透過拡散層は、本体部11の他方の面S2に設けられていてもよいし、本体部11の一方の面S1とプリズム部12との間に設けられていてもよいし、その両方に設けられていてもよい。なお、光透過拡散層を設ける位置は、上記した色補正層16との上下関係は問わないが、色補正層16よりも(光源側or観察者側)であることが好ましい。
光透過拡散層を構成する透光性樹脂材料としては、上記の本体部11と同様の樹脂材料、例えばアクリル、ポリスチレン、ポリエステル、ビニル重合体等の透明な材料が用いられる。さらにその光透過拡散層中には、光拡散性微粒子が均一に分散されている。光拡散性微粒子としては、一般的にプリズムシートに用いられる光拡散性の微粒子が用いられ、例えば、ポリメタクリル酸メチル(アクリル)系ビーズ、ポリメタクリル酸ブチル系ビーズ、ポリカーボネート系ビーズ、ポリウレタン系ビーズ、炭酸カルシウム系ビーズ、シリカ系ビーズ等が用いられる。光透過拡散層は種々の方法で作製できる。例えば、光拡散性微粒子を透光性バインダー樹脂に分散させた塗料を、吹付け塗装、ロールコート等で塗工して形成してもよいし、光拡散性微粒子を分散させた樹脂材料を準備し、その樹脂材料を本体部11の押出材料とともに共押出しして形成してもよい。なお、光透過拡散層の厚さは、通常、1〜20μmの範囲である。
また、本体部11とプリズム部12との間に帯電防止層を設けてもよい。この帯電防止層により、プリズム部12に帯電防止性能を発現させることが可能であり、埃等の異物付着を低減する効果がある。本体部11とプリズム部12との間に設けることで、帯電防止剤が経時でブリードアウトすることによる保護フィルムとプリズム部との密着性劣化を防ぐことができる。また、光透過拡散層が帯電防止層を兼ねていてもよい。
帯電防止層は、適宜、樹脂バインダー中に帯電防止剤を添加した層から成る。帯電防止剤としては、インジウム、亜鉛、錫、アンチモン等からなる導電性微小粒子、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1〜3級アミノ基等のカチオン性基を有する各種のカチオン性帯電防止剤、スルホン酸塩、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基等のアニオン系帯電防止剤、アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系等の両性帯電防止剤、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール等のノニオン性の帯電防止剤等の各種界面活性剤系帯電防止剤、更には帯電防止剤を高分子量化した高分子型帯電防止剤等が挙げられる。また、第3級アミノ基又は第4級アンモニウム基を有し、電離放射線により重合可能なモノマー又はオリゴマー、例えば、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートモノマー、それらの第4級化合物等の重合性帯電防止剤も使用できる。また、ポリオキシエチレンアルキルアミン、多価アルコール系誘導体等も使用できる。いずれにおいても、市場で入手できる帯電防止剤が使用できる。
また、本発明に係るプリズムシート1は、図1等に示すように1枚構成で用いることもできるが、2方向(上下方向、左右方向)の光拡散角を制御するためには、図8に示すように、プリズム部12を有する2枚のプリズムシート1A、1Bをその稜線14が交叉するように積層してもよい。交叉角としては、通常、15°程度〜90°(直交)である。この場合プリズム面の向きは、2枚とも同じ向きにするのが光の透過性が高く最も良好であるが、プリズム部側が対向して向き合うように、或いはプリズム部側が背中合わせに向くように構成してもよい。
以上説明した本発明に係るプリズムシート1によれば、本体部11又はプリズム部12が、その本体部11及びプリズム部12を透過する光のうち黄色光を相対的に減少させる色補正層16を有するので、本発明に係るプリズムシート1を液晶表示装置等の表示装置に用いた場合であっても、バックライトの白色光が黄色味がかるという問題を解決することができる。
[面光源装置]
図8に示す面光源装置30は、いわゆるエッジライト型の面光源装置であり、少なくとも1つの側端面32Aから導入された光を一方の面である光放出面32Bから出射する導光体32と、その導光体32の少なくとも前記1つの側端面32Aから内部に光を入射させる光源34と、導光体32の光放出面32Bに例えば空隙層31を介して設けられ、その光放出面32Bから出射する光を透過する上記本発明に係るプリズムシート1とを有している。なお、図8(A)においては、光源34が両端面にある2燈型の面光源装置を示しており、図8(B)においては、光源34が1つの単燈型の面光源装置を示している。
導光体32は、透光性材料からなる板状体であって、図8(A)においては両側の側端面32A,32Aから、図8(B)においては左側の側端面32Aから導入された光を、上側の光放出面32Bから出射するように構成されている。導光体32は、プリズムシート1の材料と同様の透光性材料で形成され、通常、アクリル又はポリカーボネート樹脂で形成される。導光体32の厚さは通常1〜10mm程度であり、その厚さは図8(A)に示すように全範囲で一定であってもよいし、図8(B)に示すように光源34側の側端面32Aの位置で最も厚く、反対方向に徐々に薄くなるテーパ形状であってもよい。こうした導光体32は、光を広い面(光放出面32B)から出射させるために、その内部又は表面に光散乱機能が付加されていることが好ましい。
光源34は、導光体32の両側の側端面32A,32A又は片側の側端面32Aから内部に光を入射させるものであり、導光体32の側端面32Aに沿って配置されている。光源34としては、図8に示すような蛍光管(蛍光燈)等の線状の光源に限定されるものでなく、白熱電球、LED(発光ダイオード)等の点光源を側端面32Aに沿ってライン状に配置してもよい。また、小形の平面蛍光ランプを側端面32Aに沿って複数個配置するようにしてもよい。
導光体32の光放出面32Bには、上述した本発明に係るプリズムシート1が、例えば光拡散シートを介して設けられていてもよい。プリズムシート1は、そのプリズム部12の反対面が導光体32の光放出面32Bになるように設けられる。なお、プリズムシート1の詳細については既に説明したのでここでは省略する。
反射体36は、図8(A)に示すように、導光体32の光放出面32Bと反対側の面に設けられる。また、図8(B)に示す態様では、反射体36は、導光体32の光放出面32Bと反対側の面に設けられるとともに、左側の側端面32A以外の側端面に設けられる。反射体36は、光を反射して導光体32内に戻すためのものである。反射体36は、薄い金属板にアルミニウム等を蒸着したもの、又は、白色の発泡PET(ポリエチレンテレフタレート)等が用いられる。
図9に示す面光源装置40は、直下型の面光源装置であって、上記本発明に係るプリズムシート1と、プリズムシート1のプリズム部12側の反対面から光を照射する光源34と、光源34からみてプリズムシートの反対側に配置され、光源34からの光をプリズムシート1の方向に反射する凹面状の反射体44とを有している。なお、プリズムシート1の詳細については既に説明したのでここでは省略する。
光源34からの光は、プリズムシート1側の光放出面42に向かってプリズムシート1を透過するものと、反射体44で反射した後に光放出面42に向かってプリズムシート1を透過するものがある。反射体44は、図8に示した面光源装置30と同様、薄い金属板にアルミニウム等を蒸着したもの、又は、白色の発泡PET(ポリエチレンテレフタレート)等が用いられる。反射体44の形状は、光源34からの光を平行光線として均一に反射できるものであればよく、直方体状、凹円弧状、放物面柱状、双曲線柱状、楕円柱状等の形状が選択される。
図10に示す面光源装置39は、図8と同様のエッジライト型の面光源装置である。この面光源装置39では、プリズム部12を有する2枚のプリズムシート1A,1Bが積層して設けられている。具体的には、図10に示すように、2枚のプリズムシート1それぞれの稜線14が交差するように積層して設けられている。交差角としては、通常、15°程度〜90°(直交)である。この場合のプリズム面の向きは、2枚とも同じ向き(図10に示す上向き、又は下向き)にするのが光の透過性が高く最も良好であるが、プリズム部側が対向して向き合うように、或いはプリズム部側が背中合わせに向くように構成してもよい。
図8〜図10に示す面光源装置においては、線状の光源34、又は、一方向にライン状に配置した光源34等を用いているが、その光源34の延びる方向と、本発明に係るプリズムシート1が有する単位プリズム13の稜線14が延びる方向とは、通常は図8〜図10に示すように平行となるように配置してもよいし非平行に配置してもよい。非平行の場合とは、光源34の延びる方向と単位プリズム13の稜線14が延びる方向とが直交するように配置した場合、又は、任意の角度に斜交するように配置した場合等が挙げられる。
以上のように、本発明に係る面光源装置は、プリズムシート1を構成する本体部11又はプリズム部12が、その本体部11及びプリズム部12を透過する光のうち黄色光を相対的に減少させる色補正層16を有するので、本発明に係る面光源装置を液晶表示装置等の表示装置に用いた場合であっても、バックライトの白色光が黄色味がかるという問題を解決することができる。
[表示装置]
図11は、本発明の面光源装置を備えた透光性表示装置の代表例である液晶表示装置を示す概略斜視図である。図11に示す液晶表示装置50は、平面状の透光性表示体である液晶パネル52と、その液晶パネル52の背面に配置され、液晶パネル52を背面から光照射する上記本発明のエッジライト型の面光源装置30(図8(A)参照)とを備えている。液晶表示装置50は、バックライト面光源装置30を備えた透過型の液晶表示装置であり、液晶画面を形成する各画素を面光源装置30からの出射光によって裏側から照明するように構成されている。なお、面光源装置としては、図8〜図10に示す態様の面光源装置を適用してもよい。
次に、実施例と比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
[実施例1]
本体部11として、厚さが50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡株式会社製、商品名:A4100、屈折率1.63)を準備した。このPETフィルム上に、下記の低屈折率層形成用溶液Aを塗布して低屈折率層16Aを形成した。塗布に際しては、450nmで光線透過率が最大の厚さとなるように塗布し、紫外線を照射し硬化した。形成した低屈折率層16Aの厚さは76nmであり、屈折率は1.49であった。
(低屈折率層形成用溶液A)
中空シリカゾル微粒子分散液(触媒化成工業株式会社製、商品名:OSCAL、微粒子の屈折率:1.30、メチルイソブチルケトン20質量%分散液)…90質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート…10質量部、光重合開始剤イルガキュア184〔物質名;1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン〕…5質量部
次いで、低屈折率層16A上にプリズム部12を形成した。金属円筒表面に深さ12μmの直角二等辺三角形の単位プリズム賦形溝を間隔24μmで並設したプリズム部賦形型を用意し、その賦形型に下記組成のプリズム部用組成物Aを塗布した後、水銀燈により紫外線照射して組成物を架橋硬化させると同時に低屈折率層16Aと接着させた。その後、賦形型から剥がし、図2(B)に示す態様の実施例1に係るプリズムシート1を作製した。なお、形成したプリズム部12は総厚さ15μmで、高さ12μmの直角二等辺三角形の単位プリズム13が24μmピッチで並んでおり、その屈折率は1.59であった。
(プリズム部用組成物A)
ビスフェノールAエポキシアクリレート…5質量部、ビスフェノールAエポキシジアクリレート…9質量部、フルオレンジアクリレート…33質量部、フェノキシエチルアクリレート…8質量部、イソヌル酸EO変性トリアクリレート…16質量部、オルトフェニルフェノキシエチルアクリレート…29質量部、及び光重合開始剤イルガキュア184〔物質名;1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン〕…3質量部。なお、EO変性とはエチレンオキサイド変性の略称である。
[比較例1]
実施例1において、低屈折率層16Aを形成しない以外は、実施例1と同様に、比較例1に係るプリズムシート(図2(A)と同様の形態)を作製した。
[測定と結果]
短波長の青色LEDで黄色蛍光体を励起するタイプの一般的なLEDバックライト光源(シャープ株式会社製携帯電話、型番:SH−08Aのバックライト光源)と、実施例1及び比較例1のプリズムシートを用い、透過型液晶表示装置によって全面白色を表示した状態で色度を測定した。その測定には、トプコン社製のBM−7を用いた。この測定結果において、(x,y)色座標表示で(0.300,0.300)を表す場合は、純度の高い白色光となっている。(x,y)色座標表示で(0.300,0.300)からずれるにしたがって、色味が偏っていくことになる。一般的に、(x,y)の両方がプラス側に大きくずれた場合は、黄色味がかった白色光になる。
実施例1と比較例1の結果を表1に示す。実施例1のプリズムシートでの結果は、(x,y)色座標表示で(0.300,0.300)に近い値であったが、比較例1の結果は、(0.300,0.300)からずれていた。
Figure 2011221376
[実施例2]
実施例1において、本体部11のPETフィルムとして厚さ100μm、屈折率1.63のものを準備し、その上に、実施例1と同じ低屈折率層形成用溶液Aで厚さ150nmの低屈折率層16A(屈折率1.40)を形成した。その低屈折率層16A上に、実施例1と同じプリズム部12を形成して、実施例2に係るプリズムシート1を作製した。
[実施例3]
実施例1において、本体部11のPETフィルムとして厚さ250μm、屈折率1.63のものを準備し、その上に、実施例1と同じ低屈折率層形成用溶液Aで厚さ160nmの低屈折率層16A(屈折率1.40)を形成した。その低屈折率層16A上に、実施例1と同じプリズム部12を形成して、実施例3に係るプリズムシート1を作製した。
[比較例2]
実施例3において、低屈折率層16Aの厚さを190nmにした他は実施例3と同様にして比較例2に係るプリズムシートを作製した。
[比較例3]
実施例2において、低屈折率層16Aを設けなかった。それ以外は、実施例2と同様にして比較例3に係るプリズムシートを作製した。
[測定と結果]
実施例2,3及び比較例2,3のプリズムシートを用い、実施例1及び比較例1の場合と同様にして色度を測定した。測定結果を表2に示す。実施例2,3のプリズムシートでの結果は、(x,y)色座標表示で(0.300,0.300)に近い値であったが、比較例2,3の結果は、(0.300,0.300)からずれていた。
Figure 2011221376
[実施例4〜7]
本体部11として、厚さが250μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡株式会社製、屈折率1.63)を4つ準備した。このPETフィルム上に、下記の色補正層形成用組成物A〜Dをぞれぞれ塗布し、紫外線を照射して色補正層16を形成した。色補正層16の厚さはいずれも1μmとした。
次いで、色補正層16上に実施例1と同じプリズム部12を形成して、図2(B)に示す態様の実施例4〜7に係るプリズムシート1を作製した。なお、形成したプリズム部12は、実施例1の場合と同様、総厚さ15μmで、高さ12μmの直角二等辺三角形の単位プリズム13が24μmピッチで並んでおり、その屈折率は1.59であった。
(色補正層形成用組成物A)
ペンタエリスリトールトリアクリレート…50質量部、アゾ色素化合物…10質量部、光重合開始剤イルガキュア184…3質量部、メチルエチルケトン…50質量部。この色補正層形成用組成物Aで形成される色補正層16は、紫色から青色のスペクトル帯域(波長380〜400nm)よりも長波長帯域の可視光(波長400〜450nm)を吸収するアゾ色素化合物を光吸収剤としてを含む層である。
(色補正層形成用組成物B)
ペンタエリスリトールトリアクリレート…50質量部、クマリン化合物…10質量部、光重合開始剤イルガキュア184…3質量部、メチルエチルケトン…50質量部。この色補正層形成用組成物Bで形成される色補正層16は、黄色の補色、又は、黄色及びその補色以外の色を発光するクマリン化合物を蛍光体として含む層である。
(色補正層形成用組成物C)
ペンタエリスリトールトリアクリレート…50質量部、酸化チタン(平均粒径:50nm)…10質量部、光重合開始剤イルガキュア184…3質量部、メチルエチルケトン…50質量部。この色補正層形成用組成物Cで形成される色補正層16は、紫外光を吸収して紫色から青色のスペクトル(波長380〜400nm)を発光する酸化チタンを蛍光体として含む層である。
(色補正層形成用組成物D)
両末端に重合可能なアクリレート構造、中央部にメソゲン構造、前記アクリレートとの間にスペーサーを有し、ネマチック−アイソトロピック転移温度が110℃付近である液晶モノマー(上記した化学式(1)を参照。)…100質量部、両末端に重合可能なアクリレートを有するカイラル剤(上記した化学式(12)を参照。)…5質量部、光重合開始剤イルガキュア184…4質量部、メチルエチルケトン…50質量部。この色補正層形成用組成物Dで形成される色補正層16は、選択反射波長が紫から緑色領域の範囲内にあるコレステリック液晶層である。
[測定と結果]
実施例4〜7及び比較例4のプリズムシートを用い、実施例1及び比較例1の場合と同様にして色度を測定した。測定結果を表3に示す。実施例4〜7のプリズムシートでの結果は、(x,y)色座標表示で(0.300,0.300)に近い値であったが、比較例4の結果は、(0.300,0.300)からずれていた。
Figure 2011221376
1 プリズムシート
11 本体部
12 プリズム部
13 単位プリズム
14 稜線
15 谷
16 色補正層
16’ 色補正フィルム
16A 低屈折率層
16B 高屈折率層
16C 第2低屈折率層
30,39,40 面光源装置
31 空隙層
32 導光体
32A 側端面
32B,42 光放出面
34 光源
36,44 反射体
50 液晶表示装置
52 液晶パネル
S1 本体部の一方の面
S2 本体部の他方の面
X 単位プリズムが線状に延びる方向(稜線が延びる方向)
Y 単位プリズムの配列方向(稜線に交差する方向)
Z プリズムシートの厚さ方向

Claims (8)

  1. シート状の本体部と、該本体部の一方の面に複数の単位プリズムが並べて配列され且つ各々がその配列方向と交差する方向に線状に延びるプリズム部と、を備え、前記本体部又はプリズム部が、該本体部及びプリズム部を透過する光のうち黄色光を相対的に減少させる色補正層を有することを特徴とするプリズムシート。
  2. 前記色補正層は、紫色から青色のスペクトル帯域よりも長波長帯域の可視光を吸収する光吸収剤を含む層である、請求項1に記載のプリズムシート。
  3. 前記色補正層は、黄色の補色、又は、黄色及びその補色以外の色を発光する蛍光体を含む層である、請求項1に記載のプリズムシート。
  4. 前記色補正層は、紫外光を吸収して紫色から青色のスペクトルを発光する蛍光体を含む層である、請求項1に記載のプリズムシート。
  5. 前記色補正層は、前記本体部及び該プリズム部よりも低屈折率であり、且つ紫色から青色のスペクトル帯域よりも長波長帯域の可視光をより強く反射する層である、請求項1に記載のプリズムシート。
  6. 前記色補正層は、選択反射波長が紫から緑色領域の範囲内にあるコレステリック液晶層である、請求項1に記載のプリズムシート。
  7. 前記プリズム部は、(メタ)アクリレート化合物の架橋物からなり、該(メタ)アクリレート化合物は、その分子中にフレオン骨格、芳香族環及び硫黄原子のうちの何れか1つを少なくとも含み、屈折率が1.57以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプリズムシート。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のプリズムシートと、該プリズムシートに光を入射するための光源とを有することを特徴とする面光源装置。
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