JP2011218631A - 軟質の樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エジェクターピンなどの可動機構を用いずに容易に軟質の樹脂成形品を成形型より取出すことができる樹脂成形品の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 一対の成形型により形成される成形空間へ成形材料を射出して軟質の樹脂成形品を製造する方法において、前記一対の成形型を型締めする工程と、前記一対の成形型により形成される成形空間へ成形材料を射出し、少なくとも成形品の外周縁で、型開時に一方の成形型と接しない側に突出する脱型補助部を形成する工程と、前記一対の成形型を型開きし、一方の型に残置されている軟質の樹脂成形品の前記脱型補助部に外周方向から内方へ向かい外力を加えることにより前記軟質の樹脂成形品の周縁の一部を型面から剥離させると共に、該剥離した軟質の樹脂成形品の型面側を押圧して前記軟質の樹脂成形品を脱型する工程と、を有している。

【選択図】 図4

Description

本発明は、軟質の樹脂成形品の製造方法に関する。
車両における乗員室内には、インストルメントパネル、ドアパネル等の車両内装部品が装備されている。例えばインストルメントパネルは、表皮材と芯材との間に発泡層を備えた三層構造のものが知られており、三層構造とすることにより、質感、触感の向上を図っている。
また前記表皮材を形成する表皮の形成方法は種々の方式があるが、例えば、一対の成形型の内面に塗料を吹付けて塗膜を形成し、成形型を型締めした後、キャビティ内に樹脂材料を射出し、成形型内において塗膜と一体化した軟質の樹脂成形品を成形する反応射出成形方法が知られている。
前記軟質の樹脂成形品である表皮を成形型から取出す脱型作業は、成形型内に埋設されているエジェクター装置により行っている。具体的には、成形型内部に配置されたシリンダーを利用し成形型の成形面よりエジェクターピンを押出すことにより軟質の樹脂成形品を押出し、成形型の成形面と軟質の樹脂成形品との間に隙間を設け、この隙間に気体を送りこんで軟質の樹脂成形品を成形型から引剥がして取出している。しかし、反応射出成形に用いる樹脂材料は、一般的に接着性が高く、液体で水に近い流動性を有しているため、成形型内にエジェクターピンを設定すると、型内に射出した液体樹脂が硬化する前に液体樹脂がエジェクターピンと成形型との僅かな隙間、又はその隙間からエジェクターピンの摺動部に廻り込み、微細隙間部で液体樹脂が反応固化して摺動部が可動しなくなるという問題があるため、エジェクターピンと成形型との間にパッキン、O−リング等のシール機構を設けている(特許文献1参照)。
特開2009−202440号公報
特許文献1では、エジェクターピンと成形型との間にパッキン、O−リング等のシール機構を設けているが、シール機構が劣化してくると、劣化した箇所より液体樹脂が摺動部に入りこみ摺動部が可動しなくなるという可能性を有している。
本発明は、このような従来技術の技術的課題に鑑みてなされたもので、エジェクターピンなどの可動機構を用いずに容易に軟質の樹脂成形品を成形型より取出すことができる軟質の樹脂成形品の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、一対の成形型により形成される成形空間へ成形材料を射出して軟質の樹脂成形品を製造する方法において、前記一対の成形型を型締めする工程と、前記一対の成形型により形成される成形空間へ成形材料を射出し、少なくとも成形品の外周縁で、型開時に一方の成形型と接しない側に突出する脱型補助部を形成する工程と、前記一対の成形型を型開きし、一方の型に残置されている軟質の樹脂成形品の前記脱型補助部に外周方向から内方へ向かい外力を加えることにより前記軟質の樹脂成形品の周縁の一部を型面から剥離させると共に、該剥離した軟質の樹脂成形品の型面側を押圧して前記軟質の樹脂成形品を脱型する工程と、を有している。
本発明によれば、エジェクターピンなどの可動機構を用いずに容易に軟質の樹脂成形品を成形型より取出すことができる
本願発明に係る軟質の樹脂成形品の裏面側斜視図である。 軟質の樹脂成形品の成形装置を簡略化して示す断面図である。 軟質の樹脂成形品の成形方法の工程を示すフローチャートである。 図2の成形装置の成形型の外周縁形成部の断面拡大図及び軟質の樹脂成形品の脱型工程を説明するための断面図である。 図1のA−A線に沿った軟質の樹脂成形品の断面図である。 図1のB−B線に沿った軟質の樹脂成形品の断面図である。 実施形態の変形例であり、成形型の外周縁形成部の断面拡大図及び軟質の樹脂成形品の脱型工程を説明するための断面図である。 実施形態の変形例であり、成形型の外周縁形成部の断面拡大図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(インストルメントパネルの構成)
自動車などの車両の車室内前部に樹脂製のインストルメントパネルが設けられている。該インストルメントパネルは、表皮材と芯材との間に発泡層を備えた三層構造となっている。三層構造とすることにより、表皮材の持つ柔らかい手触りと、発泡層の持つ弾力性とによって高い品質感を得ることができる。尚、表皮材は軟質の樹脂により形成された樹脂成形品であり、芯材は硬質樹脂によって形成されている。また、発泡層はウレタン材などで構成されている。
この三層構造のインストルメントパネルは、発泡成形型に予め形成された軟質の樹脂成形品である表皮材と芯材をセットすると共に、表皮材と芯材との間に液状の発泡剤を注入して発泡させ、発泡層とすることにより製造されている。
(軟質の樹脂成形品)
図1は、上記した表皮材となる軟質の樹脂成形品100の裏面側斜視図を示している。軟質の樹脂成形品100の成形は、モールドコートの技術と反応射出成形方法の技術を利用し成形されている。例えば成形型内の内面に塗料を塗布して塗膜を予め形成し(モールドコート)、型締め後に反応性のある2種類以上の原料の液体(ポリオール、イソシアネート等)を計量、混合し、成形型内に送り込んで反応させて軟質の樹脂成形品100を製造する反応射出成形方法により形成されている。
また、軟質の樹脂成形品100は、最終的に製品となる製品部110と、製品部110の外部となる製品外部120が一体に形成されている。製品外部120は、製品部110から外周側に延びる外周縁121で形成されている。製品部110の製品表面となる側には、微細な凹凸で形成される皮模様等のシボが形成されている。また、成形された軟質の樹脂成形品100は、三層構造のインストルメントパネルとするために、前記した発泡型に芯材と共にセットされ発泡成形されるが、前記外周縁121に発泡成形型にセットする時の位置決部となる位置決突起122が製品面側に向けて複数個、突出形成されている。
(成形装置の全体構成)
図2は、反応射出成形法で軟質の樹脂成形品100を成形する成形装置200を示している。成形装置200は、下型となるキャビティ型210と上型となるコア型220とから構成される一対の成形型230と、該成形型内へ樹脂材料を射出(注入)するために射出手段250と、該射出手段250及び一対の成形型230等の装置の各動作を制御する制御部240とを有している。
コア型220は、キャビティ型210に対して接近離反移動自在に設けられている。成形型230の型締めは、コア型220をキャビティ型210に対して接近移動させて行っている。成形型230の型開きは、コア型220をキャビティ型210に対して離反移動にさせて行っている。成形型230の型締めや、型開きの動作は、制御部240が送信する制御信号S1により行われる。尚、成形型内へ樹脂材料を射出(注入)するために射出手段250についての詳細は後述する。
(キャビティ型)
キャビティ型210は、軟質の樹脂成形品100の表面側の外形形状に合わせて部分的に凹凸形状を有する第1の成形面211を形成していると共に、第1の成形面211の軟質の樹脂成形品100の製品部110となる対応部分には、微細な凹凸で形成される皮模様等のシボ形状が転写形成されている。また、第1の成形面211の外周縁は、キャビティ型210とコア型220との型合わせ面212と同一面で形成され、該外周縁には複数の前記位置決突起122を形成するための位置決突起形成用凹部が形成されている(図示せず)。
(コア型)
一方、コア型220が有する第2の成形面221には、第1の成形面211に設けられた凹凸部に略合致する形状の凹凸部を部分的に形成している(微細なシボの凹凸は除く)。
また、第2の成形面221の軟質の樹脂成形品100の外周縁部121を形成する外周縁近傍は、キャビティ型210とコア型220との型合わせ面212と平行になる外形形状に形成されると共に、第2の成形面221の外周縁に、軟質の樹脂成形品100をキャビティ型210から脱型時の補助手段としての脱型補助部123(図1参照)を形成するための矩形状の脱型補助部形成用凹部222を外周縁に沿って複数形成している。尚、脱型補助部形成用凹部222は、外周縁の方向に沿って延びる矩形状の凹部に形成されている。
また、脱型補助部形成用凹部222は、キャビティ型210に形成される位置決突起122を形成するための位置決突起形成用凹部の近傍に形成されている。
また、型締めによって、第1の成形面211と第2の成形面221との間に軟質の樹脂成形品100の外形形状に合致するキャビティ235(成形空間)が形成されているが、キャビティ内に樹脂材料を射出した場合に、キャビティ235内に残留している空気及び樹脂材料から発生するガスは、キャビティ235内の射出された樹脂材料の広がりに伴って徐々に集まり、最後は樹脂材料の最終流れ部に集まるが、該最終流れ部と対応する位置にも前記脱型補助部形成用凹部222aを設け、該脱型補助部形成用凹部222aを空気溜り部としても利用する。尚、最終流れ部に対応する位置の脱型補助部形成用凹部222aは他の脱型補助部形成用凹部222より深く形成されている。また、最終流れ部の位置は、予め流動解析等により求めておくか、あるいは成形型内へ樹脂材料を射出するための射出手段250から最も離れた位置に形成する脱型補助部形成用凹部222を他の脱型補助部形成用凹部222より深く形成してもよい。
(樹脂の射出)
図2に示す、キャビティ235への樹脂の射出する射出手段250は、図示しないチャンバ内に保管した樹脂材料を供給する樹脂材料供給部252と、キャビティ235内に樹脂材料を射出する樹脂材料射出ヘッド251とを有し、制御部240のから送信される制御信号S2に従って樹脂材料供給部252から流動性及び接着性を兼ね備えた液体樹脂原料であるポリオール成分とイソシアネート成分を高圧で衝突させながら樹脂材料射出ヘッド251及びキャビティ型210とコア型220との間に設けられるゲート231を介してキャビティ235へ射出される。
(成形方法)
次に軟質の樹脂成形品100の成形方法について説明する。図3は、軟質の樹脂成形品100の成形方法の工程を示すフローチャートであり、該フローチャートを参照して軟質の樹脂成形品100の成形方法を説明する。
最初に離型剤を塗布する工程を行う(S11)。離型剤は、成形型230から軟質の樹脂成形品を取出しやすくするために塗布するものであり、キャビティ型210及びコア型220を開いた状態とし、第1の成形面211及び第2の成形面221に離型剤を離型剤用スプレーガンを用いて塗布する(図示せず)。
続いて、マスキング治具を配置する工程を行う(S12)。マスキングは、次工程で塗料を塗布する際にキャビティ型210の合わせ面212や、意図しない範囲に塗料が塗布されることを防止するためであり、マスキング治具をキャビティ型210の合わせ面212上に配置し、塗料が塗布される範囲を規制する(図示せず)。
次に、キャビティ型210の第1の成形面211に塗料を塗布する工程を行う(S13)。塗料の塗布は軟質の樹脂成形品100の意匠外観を構成させるために塗膜を形成させるためのものであり、塗膜用スプレーガンを用いて、第1の成形面211全体に塗膜が形成されるように塗料を塗布する(図示せず)。
次に、マスキング治具を取り外す工程を行う(S14)。キャビティ型210の合わせ面212上に配置したマスキング治具を取り外す(図示せず)。
次に、型締めする工程を行う(S15)。塗料を塗布する工程の後に、コア型220をキャビティ型210に対して接近移動させて成形型230を型締めする。キャビティ型210が有する第1の成形面211とコア型220が有する第2の成形面221との間に、軟質の樹脂成形品100の外形形状に合致する形状のキャビティ235を形成する(図2参照)。
次に、樹脂材料を射出する工程を行う(S16)。射出手段250により流動性及び接着性を兼ね備えた液体樹脂原料であるポリオール成分とイソシアネート成分を高圧で衝突させながらキャビティ型210とコア型220との間に設けられるゲートを介してキャビティ235へ射出する。
次に、型開きする工程を行う(S17)。キャビティ235に射出された樹脂材料が硬化し、塗膜と樹脂材料とが一体化して成形された状態で、コア型220をキャビティ型210から離反移動させて成形型230を開く。本実施形態では、キャビティ型210の第1の成形面211に微細な凹凸で形成される皮模様等のシボ形状が転写形成されており、軟質の樹脂成形品100が第1の成形面211より剥がれにくくなっていると共に、軟質の樹脂成形品100の外形形状がキャビティ型210に対してアンダーカット形状となっていることから軟質の樹脂成形品100がキャビティ型210側に残るようになっている。
尚、図4は成形型230の外周縁形成部の断面拡大図及び軟質の樹脂成形品100の脱型工程を示しており、図4(a)は成形型23が型締めされ、樹脂材料が射出された状態を示し、図4(b)は、図4(a)の状態から射出された樹脂が硬化し、コア型220をキャビティ型210から離反移動させて成形型230を開き、キャビティ型210側に軟質の樹脂成形品100が残った状態を示している。
次に、軟質の樹脂成形品を脱型し、型から取出す工程を行う(S18)。
図4に示すよう軟質の樹脂成形品100の外周縁部には、コア型220に形成された脱型補助部形成用凹部222により、脱型補助部123がコア型の型抜き方向に向かって突出形成されている。尚、この脱型補助部123が形成されている側は、軟質の樹脂成形品100の裏面側となる。また脱型補助部123は軟質の樹脂成形品100の一般肉厚よりも厚く、抜き勾配持った形状とされ、軟質の樹脂成形品100の外周縁121に沿って伸びる角柱状リブで形成されている。
キャビティ型210側に軟質の樹脂成形品100が残った状態から軟質の樹脂成形品100を脱型するには、図4(c)に示すように、人間の指先260等により製品外周方向から軟質の樹脂成形品100の中心あるいは内方へ向かって水平方向に外力Fを加えることにより、脱型補助部123における、脱型補助部123の製品部側の縦壁面と一般板厚部125との交点となる製品側基部124が変形の起点となり、脱型補助部123より外側の外周縁121が捲り上がり軟質の樹脂成形品100の外周縁とキャビティ型210側の第1の成形面211との間に空間261ができるので、該空間261に指先260や治具等を挿入し軟質の樹脂成形品100の型面側(第1の成形面211側)を押圧して、第1の成形面211から軟質の樹脂成形品を徐々に剥離し、十分に空間261を押し広げた上で、軟質の樹脂成形品100の端縁を把持し、軟質の樹脂成形品100を第1の成形面211より引き剥がすことにより離型し、キャビティ型210から軟質の樹脂成形品を取り出す。
尚、アンダーカット部については、軟質の樹脂成形品100を弾性変形させることにより軟質の樹脂成形品100を取り出す。また、軟質の樹脂成形品を取り出す時は、軟質の樹脂成形品が折れない様に両手で軟質の樹脂成形品100の端縁を把持した状態で取出す。
尚、脱型補助部123に外方から内方に向かい水平外力Fを加えることで脱型補助部123より外側の外周縁部が容易に捲り上がるのは、軟質の樹脂成形品100が軟質樹脂で形成されているためである。
脱型補助部123の形状についてさらに詳細に図5、図6を用いて説明する。図5は、図1のA−A線に沿った軟質の樹脂成形品100の断面図を示し、図6は、図1のB−B線に沿った軟質の樹脂成形品の断面図を示している。脱型補助部123の高さ(H)、幅(L)、厚み(D)、型抜き勾配は任意に設定できるが、人間の指先260により製品外周方向から軟質の樹脂成形品の中心あるいは内方へ向かって水平方向に外力Fを加えることから、少なくとも人間の指先260が引っ掛る程度の大きさとなっていればよい。本実施形態では、高さ(H)を4mm、幅(L)を12mm、厚み(D)を7mm、抜き勾配1.5°程度に形成している。高さ(H)が低いと指先260との引っ掛りがなくなり、加えた外力Fが突起形状に十分伝わらず力が逃げてしまう。また厚み(D)が薄いと、脱型補助部123のそのものが変形してしまい離型のための変形起点が十分に生まれず、スムーズの離型ができない。また、幅(L)が狭い場合も指先260との引っ掛りがなくなり、加えた外力Fが突起形状に十分伝わらず力が逃げてしまう。
上述したように、本実施形態によれば、一対の成形型230により形成される成形空間235へ成形材料を射出して軟質の樹脂成形品100を製造する方法において、前記一対の成形型230を型締めする工程と、前記一対の成形型230により形成される成形空間235へ成形材料を射出し、少なくとも成形品の外周縁121で、型開時に一方の成形型(キャビティ型210)と接しない側に突出する脱型補助部123を形成する工程と、前記一対の成形型230を型開きし、一方の型(キャビティ型210)に残置されている軟質の樹脂成形品100の前記脱型補助部123に外周方向から内方へ向かい外力Fを加えることにより前記軟質の樹脂成形品100の周縁の一部を型面から剥離させると共に、該剥離した軟質の樹脂成形品100の型面側を押圧して前記軟質の樹脂成形品100を脱型する工程と、を有する軟質の樹脂成形品の製造方法であるため、エジェクターピンなどの可動機構を用いずに容易に軟質の樹脂成形品を成形型230より取出すことができる。
また、軟質の樹脂成形品100の外周縁121に発泡成形型にセットする時(三層構造のインストルメントパネルの製造時)の位置決部となる位置決突起122が形成されている場合、キャビティ型210には位置決突起形成用凹部が形成されることになるが、該位置決突起形成用凹部は小さな凹形状となっている事から離型剤の塗着が悪くなると共に、凹形状自体のアンカー効果によりさらに離型性が悪い状態となるが、脱型補助部123を位置決突起形成用凹部の近傍に対応するコア型220側に形成することにより、脱型補助部123に周方向から内方へ向かい外力を加えた時に、軟質の樹脂成形品100の周縁が型面から剥離されると共に、位置決突起形成用凹部も一緒に引張られ、位置決突起形成用凹部内に空気が入り易くなり、位置決突起形成用凹部の離型性(剥離)を向上させることができる。
尚、脱型補助部123を設ける位置が位置決突起形成用凹部の近傍とするとは、脱型補助部123を周方向から内方へ向かい外力を加えた時に、位置決突起形成用凹部も一緒に引張られる位置であることは基より、軟質の樹脂成形品100が捲り上がって出来た空間261に指先260や治具等を挿入し、軟質の樹脂成形品100の型面側(第1の成形面側)を押圧する初期段階で容易に位置決突起形成用凹部が引張られる範囲を言う。
また、前記脱型補助部は前記成形型の他方の型(コア型220)に形成された脱型補助部形成凹部222により複数個形成し、少なくとも一つの前記脱型補助部形成凹部(キャビティ235内に射出された樹脂材料の最終流れ部に対応する位置の脱型補助部形成凹部222あるいは、成形型内へ樹脂材料を射出するための射出手段250から最も離れた位置に形成する脱型補助部形成用凹部222)を他の脱型補助部形成凹部より深く形成し、空気溜り部としての機能を持たせているため、軟質の樹脂成形品100に巣ができたり、充填不足等がない良好な軟質の樹脂成形品100を形成できる。
(変形例)
図7は、上記実施形態の変形例であり、成形型230の外周縁形成部の断面拡大図及び軟質の樹脂成形品100の脱型工程を示している。図1〜図6に示した部材と共通する部分には同一の符号を付し、その説明は一部省略する。
本変形例は、成形型230に離型剤を塗布する工程(S11)から成形型230の型開きする工程(S17)までは上記実施形態と同一であり、軟質の樹脂成形品100を脱型し取出す工程(S18)のみが異なり、その工程のみ説明する。
軟質の樹脂成形品100がキャビティ型210側に残った状態から軟質の樹脂成形品100を脱型するには、図7(c)に示すように、人間の一方の手の指先260により製品外周方向から軟質の樹脂成形品100の中心あるいは内方へ向かって水平方向に外力Fを加えることにより、脱型補助部123における、脱型補助部123の製品部側の縦壁面と一般板厚部125との交点となる製品側基部124を変形の起点とし、脱型補助部123より外側の外周縁121が捲り上がり、軟質の樹脂成形品100の外周縁121とキャビティ型210側の第1の成形面211との間に空間261ができるので、他方の手でエアーガン262を持ち、前記空間261に向かって水平方向に徐々に空間261を広げる様にエアーガン262を移動操作しながら圧縮空気を送り込み、軟質の樹脂成形品100の型面側(第1の成形面211側)を押圧して軟質の樹脂成形品100と第1の成形面211が密着した状態から剥離させる。この作業をキャビティ型210の外周部から中心部に向かって進めることにより軟質の樹脂成形品100をキャビティ型210から離型することができる。最終的に軟質の樹脂成形品100がキャビティ型210から離型された段階で、両手で軟質の樹脂成形品100の端縁を把持した状態で軟質の樹脂成形品が折れない様にキャビティ型210から取出す。
尚、上記変形例では、軟質の樹脂成形品100の外周縁121とキャビティ型210側の第1の成形面211との間の空間261に、人がエアーガン262を操作し空間262に圧縮空気を送り込んだが、図8に示すように、キャビティ型210の周縁に空間261に向けたエアー吐出口263を設けて、脱型作業と連動しエアー吐出口263から圧縮空気を吹出させてもよい。尚、エアー吐出口263へエアーを供給するエアー供給回路は、図示しないコンプレッサから供給される圧縮空気の圧力を調整する圧力調整弁265と圧力調整された圧縮空気をエアー吐出口263への供給を制御する電磁弁264と電磁弁を制御する制御装置266から構成されている。
上述したように、本変形例によれば、軟質の樹脂成形品100の外周縁とキャビティ型210側の第1の成形面211との間に空間261に圧縮空気を送り込み、軟質の樹脂成形品の型面側(第1の成形面211側)を押圧して、軟質の樹脂成形品100を密着した第1の成形面211から剥離させているため、効率的に剥離ができると共に軟質の樹脂成形品に折れが生じにくいという効果を有する。
また、軟質の成形樹脂品を密着した第1の成形面211から剥離させる時、または最終的に軟質の樹脂成形品100がキャビティ型210から離型された段階で、両手で軟質の樹脂成形品100を把持しキャビティ型210から取出す時に、軟質の樹脂成形品の折れが生じにくくするために、軟質の樹脂成形品100の製品部110内で最終製品では打ち抜かれてしまうベンチレータ等の開口部と対応する部分に、吸着パッドを用いた治具等で吸引して支えて離型または取出しを補助したり、または脱型補助部123を治具で挟みこんで、離型または取出しを補助したりすると効果的である。
尚、本発明に使用される成形材料は、ポリウレタン樹脂の他に、例えば、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等の2液性の熱硬化性樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂等の軟質の樹脂成形品を成形できるものであればよい。
また、上記実施形態では、反応射出成形で説明したが、これに限定されるものではなく、軟質の樹脂成形品を成形できる射出成形であれば本発明を適用できる。
100・・・・軟質の樹脂成形品
121・・・・外周縁
123・・・・脱型補助部
210・・・・キャビティ型(一方の型)
220・・・・コア型(他方の型)
222・・・・脱型補助部形成凹部
230・・・・成形型
235・・・・キャビティ(成形空間)

Claims (3)

  1. 一対の成形型により形成される成形空間へ成形材料を射出して軟質の樹脂成形品を製造する方法において、前記一対の成形型を型締めする工程と、前記一対の成形型により形成される成形空間へ成形材料を射出し、少なくとも成形品の外周縁で、型開時に一方の成形型と接しない側に突出する脱型補助部を形成する工程と、前記一対の成形型を型開きし、一方の型に残置されている軟質の樹脂成形品の前記脱型補助部に外周方向から内方へ向かい外力を加えることにより前記軟質の樹脂成形品の周縁の一部を型面から剥離させると共に、該剥離した軟質の樹脂成形品の型面側を押圧して前記軟質の樹脂成形品を脱型する工程と、を有することを特徴とする軟質の樹脂成形品の製造方法。
  2. 前記軟質の樹脂成形品を脱型する工程において、軟質の樹脂成形品の型面側を圧縮空気で押圧することを特徴とする請求項1記載の軟質の樹脂成形品の製造方法。
  3. 前記脱型補助部は前記成形型の他方の型に形成された脱型補助部形成凹部により複数個形成し、少なくとも一つの前記脱型補助部形成凹部を他の脱型補助部形成凹部より深く形成していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の軟質の樹脂成形品の製造方法。
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