JP2011216681A - コイル部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流抵抗をより一層低減することが可能なコイル部品を提供すること。
【解決手段】コイル部品は、コア10と、第1のワイヤ20と、第2のワイヤ30と、一対の端子電極40,50と、を備えている。端子電極40において、第2のワイヤ30の継線位置が、第1のワイヤ20の継線位置よりも、第1及び第2のワイヤ20,30の巻回方向(矢印WD方向)に見て後側に位置している。第2のワイヤ30の引き出し部分33の長さは、第1のワイヤ20の引き出し部分23の長さよりも短い。端子電極50において、第2のワイヤ30の継線位置が、第1のワイヤ20の継線位置よりも、第1及び第2のワイヤ20,30の巻回方向(矢印WD方向)に見て前側に位置している。第2のワイヤ30の引き出し部分35の長さは、第1のワイヤ20の引き出し部分25の長さよりも短い。
【選択図】図3

Description

本発明は、コイル部品、特に巻線型のコイル部品に関する。
コイル部品として、巻芯部と、該巻芯部の両端に配置された鍔部と、を有するコアと、各鍔部にそれぞれ配置された電極と、巻芯部に巻回され、各電極に継線されたワイヤと、を備えているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−321438号公報
近年、各種電子機器に用いられるコイル部品として、大電流に対応したコイル部品が求められている。巻線型のコイル部品を大電流に対応させるためには、まず、ワイヤの直流抵抗を低くする必要がある。ワイヤの直流抵抗を低くする手法として、ワイヤの本数を複数とすることが考えられる。しかしながら、ワイヤの本数を複数としただけでは、十分な低直流抵抗化を実現することは難しく、より一層の低直流抵抗化が望まれている。
本発明は、直流抵抗をより一層低減することが可能なコイル部品を提供することを目的とする。
本発明に係るコイル部品は、巻芯部と、該巻芯部の両端に配置された鍔部と、を有するコアと、各鍔部にそれぞれ配置された電極と、巻芯部に巻回され、各電極に継線された第1のワイヤと、巻芯部に第1のワイヤと同じ方向に巻回され、各電極に継線された第2のワイヤと、を備え、一方の電極における第2のワイヤの継線位置が、一方の電極における第1のワイヤの継線位置よりも、第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て後側に位置し、他方の電極における第2のワイヤの継線位置が、他方の電極における第1のワイヤの継線位置よりも、第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て前側に位置しており、第2のワイヤの引き出し部分の長さが、第1のワイヤの引き出し部分の長さよりも短いことを特徴とする。
本発明に係るコイル部品では、第1及び第2のワイヤが各電極に継線されているので、導体断面積が大きくなり、直流抵抗が低減される。更に、本発明では、一方の電極側において、第2のワイヤの継線位置が第1のワイヤの継線位置よりも第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て後側に位置し、他方の電極において、第2のワイヤの継線位置が第1のワイヤの継線位置よりも同じく巻回方向に見て前側に位置していることから、第2のワイヤの引き出し部分の長さが、第1のワイヤの引き出し部分の長さよりも短い。このため、導体長さ、特に、第2のワイヤの導体長さが短くなり、直流抵抗をより一層低減することができる。
好ましくは、第2のワイヤが、巻芯部において、第1のワイヤの外側に巻回されている。この場合、巻回数(ターン数)が減少することなく、第1及び第2のワイヤが巻回されることとなる。この結果、所望のインダクタンス値を確保することができる。
また、第1のワイヤの外側に巻回される第2のワイヤの継線位置が、一方の電極側では第1のワイヤの継線位置よりも上記巻回方向に見て後側に位置し、他方の電極側では第1のワイヤの継線位置よりも同じく巻回方向に見て前側に位置していることから、第1のワイヤの引き出し部分と第2のワイヤの引き出し部分とが交差することはない。したがって、第2のワイヤを巻回した際に、第1のワイヤが巻締り、第1のワイヤに断線等が生じるのを防ぐことができる。
好ましくは、各電極における第1のワイヤの継線位置が、鍔部の中央領域から該中央領域よりも第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て後側となる領域とされている。この場合、第1及び第2のワイヤの引き出し部分の長さがより一層短くなり、直流抵抗を更に低減することができる。
好ましくは、第1及び第2のワイヤの巻回部に巻回された部分を覆う樹脂部を、更に備えている。この場合、樹脂部により、第1及び第2のワイヤを保護することができる。
本発明に係るコイル部品は、巻芯部と、該巻芯部の両端に配置された鍔部と、を有するコアと、各鍔部にそれぞれ配置された電極と、巻芯部に同じ方向に巻回され、各電極に継線された複数本のワイヤと、を備え、各電極における複数本のワイヤの継線位置がワイヤ毎で異なり、一方の電極における複数本のワイヤの継線位置の順序と、他方の電極における複数本のワイヤの継線位置の順序とが、第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て逆となっており、一方の電極側において、継線位置が第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て後側となるワイヤの引き出し部の長さが、継線位置が第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て前側となるワイヤの引き出し部分の長さよりも短く、他方の電極側において、継線位置が第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て前側となるワイヤの引き出し部の長さが、継線位置が第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て後側となるワイヤの引き出し部分の長さよりも短いことを特徴とする。
本発明に係るコイル部品では、複数本のワイヤが各電極に継線されているので、導体断面積が大きくなり、直流抵抗が低減される。更に、本発明では、一方の電極側において継線位置が第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て後側となり且つ他方の電極側において継線位置が第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て前側となるワイヤほど、導体長さが短くなる。この結果、直流抵抗をより一層低減することができる。
好ましくは、複数本のワイヤが、巻芯部において、層状に巻回されている。この場合、巻回数(ターン数)が減少することなく、複数本のワイヤが巻回されることとなる。この結果、所望のインダクタンス値を確保することができる。
好ましくは、一方の電極側において継線位置が第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て後側となり且つ他方の電極側において継線位置が第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て前側となるワイヤほど、巻芯部において、外側に巻回されている。この場合、複数本のワイヤの引き出し部分同士が交差することはない。したがって、複数本のワイヤを順に巻回する際に、先に巻回されたワイヤが巻締り、当該ワイヤに断線等が生じるのを防ぐことができる。
本発明によれば、直流抵抗をより一層低減することが可能なコイル部品を提供することができる。
本実施形態に係るコイル部品を示す斜視図である。 本実施形態に係るコイル部品を示す斜視図である。 本実施形態に係るコイル部品を示す平面図である。 本実施形態に係るコイル部品の断面構成を説明するための図である。 本実施形態に係るコイル部品の製造過程を説明するための図である。 本実施形態に係るコイル部品の製造過程を説明するための図である。 本実施形態に係るコイル部品の製造過程を説明するための図である。 本実施形態に係るコイル部品の製造過程を説明するための図である。 本実施形態に係るコイル部品の変形例を示す平面図である。 本実施形態に係るコイル部品の変形例の断面構成を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1〜図4を参照して、本実施形態に係るコイル部品の構成を説明する。コイル部品1は、図1〜図4に示されるように、コア10と、第1のワイヤ20と、第2のワイヤ30と、一対の端子電極40,50と、樹脂部60と、を備えている。コイル部品1は、直方体形状を呈しており、例えば、長さが2.5mmに設定され、幅が1.5mmに設定され、高さが1.2mmに設定されている。
コア10は、巻芯部11と、巻芯部11の軸方向の両端に配置された一対の鍔部13,15とを有している。コア10は、巻芯部11と鍔部13,15とが一体に形成されており、例えば、フェライト等からなる。巻芯部11は、直方体形状を呈している。各鍔部13,15は、直方体形状を呈しており、それぞれ端面13a,15aと4つの周側面13b〜13e,15b〜15eとを含んでいる。端面13a,15aは、鍔部13,15の巻芯部11が形成されている面と反対側の面である。各周側面13b〜13e,15b〜15eは、端面13a,15aに直交する面である。コア10は、巻芯部11の軸方向に平行な断面での形状がH字状を呈している。
第1及び第2のワイヤ20,30は、巻芯部11に巻回されている。第1及び第2のワイヤ20,30は、導電性を有し、例えば絶縁被膜銅線にて構成される。第1のワイヤ20は、巻芯部11に巻回された巻回部分21と、巻回部分21から伸びて各端子電極40,50に継線される引き出し部分23,25と、を有している。第2のワイヤ30は、巻芯部11に巻回された巻回部分31と、巻回部分31から伸びて各端子電極40,50に継線される引き出し部分33,35と、を有している。
図4に示されるように、第2のワイヤ30は、巻芯部11において、第1のワイヤ20の外側に巻回されている。これにより、第1のワイヤ20と第2のワイヤ30とは、巻芯部11に層状に巻回されることとなる。
端子電極40は、鍔部13に配置されている。端子電極50は、鍔部15に配置されている。端子電極40,50は、第1の電極層41,51、第2の電極層43,53、及び第3の電極層45,55を含んでいる。
第1の電極層41,51は、鍔部13,15の端面13a,15a及び周側面13b,15bを覆うように、端面13a,15a及び周側面13b,15b上に配置されている。これにより、第1の電極層41,51は、端面13a,15a上に配置される部分41a,51aと、周側面13b,15b上に配置される部分41b,51bと、を含むこととなる。第1の電極層41,51は、金属粉末(例えば、Ag粉末等)を導電性材料として含むペーストを塗布し、当該ペーストを焼き付けることにより形成される。
第2の電極層43,53は、第1の電極層41,51を覆うように、第1の電極層41,51上に配置されている。これにより、第2の電極層43,53は、端面13a,15a上に配置される部分43a,53aと、周側面13b,15b上に配置される部分43b,53bと、を含むこととなる。第2の電極層43,53は、金属粉末(例えば、Ag粉末等)を導電性材料として含む熱硬化性樹脂を塗布し、当該樹脂を硬化することにより形成される。第1及び第2のワイヤ20,30の引き出し部分23,25,33,35の端、すなわち第1の電極層41,51に継線された箇所は、第1の電極層41,51(部分41a,51a)と第2の電極層43,53(部分43a,53a)とで挟まれることとなる。第2の電極層43,53は、第1の電極層41,51と接触することにより、第1の電極層41,51と電気的に接続されている。
第3の電極層45,55は、第2の電極層43,53を覆うように、第2の電極層43,53上に配置されている。これにより、第3の電極層45,55は、端面13a,15a上に配置される部分45a,55aと、周側面13b,15b上に配置される部分45b,55bと、を含むこととなる。第3の電極層45,55は、めっき法(例えば、電気めっき法)を用いて金属(例えば、Ni/Sn等)を成膜することにより形成される。第3の電極層45,55は、第1の電極層41,51と接触することにより、第2の電極層43,53と電気的に接続されている。
第1の電極層41の部分41bには、第1及び第2のワイヤ20,30の引き出し部分23,33が継線されており、第1の電極層41(端子電極40)と第1及び第2のワイヤ20,30とが電気的に接続されている。第1の電極層51の部分51bには、第1及び第2のワイヤ20,30の引き出し部分25,35が継線されており、第1の電極層51(端子電極50)と第1及び第2のワイヤ20,30とが電気的に接続されている。
図3に示されるように、端子電極40(第1の電極層41)側において、第2のワイヤ30(引き出し部分33)の継線位置が、第1のワイヤ20(引き出し部分23)の継線位置よりも、第1及び第2のワイヤ20,30の巻回方向(矢印WD方向)に見て後側に位置している。すなわち、第2のワイヤ30の継線位置と第1のワイヤ20の継線位置とが異なっている。第1のワイヤ20(引き出し部分23)の継線位置は、鍔部13の周側面13bの中央領域に設定されている。第2のワイヤ30(引き出し部分33)の継線位置は、鍔部13の周側面13b(第1の電極層41の部分41b)の中央領域よりも、第1及び第2のワイヤ20,30の巻回方向に見て後側の領域に設定されている。第2のワイヤ30の引き出し部分33の長さは、第1のワイヤ20の引き出し部分23の長さよりも短い。図3では、継線位置の説明のため、第2の電極層43,53、第3の電極層45,55、及び樹脂部60の図示を省略している。
端子電極50(第1の電極層51)側において、第2のワイヤ30(引き出し部分35)の継線位置が、第1のワイヤ20(引き出し部分25)の継線位置よりも、第1及び第2のワイヤ20,30の巻回方向(矢印WD方向)に見て前側に位置している。すなわち、第2のワイヤ30の継線位置と第1のワイヤ20の継線位置とが異なっている。第1のワイヤ20(引き出し部分25)の継線位置は、鍔部15の周側面15b(第1の電極層51の部分51b)の中央領域に設定されている。第2のワイヤ30(引き出し部分35)の継線位置は、鍔部15の周側面15bの中央領域よりも、第1及び第2のワイヤ20,30の巻回方向に見て前側の領域に設定されている。第2のワイヤ30の引き出し部分35の長さは、第1のワイヤ20の引き出し部分25の長さよりも短い。
第1及び第2のワイヤ20,30の巻回方向は、コア10の第1及び第2のワイヤ20,30が継線されている側から見た際に、図示された矢印WD方向となる。コア10の第1及び第2のワイヤ20,30が継線されている側の反対側から見た際には、第1及び第2のワイヤ20,30の巻回方向は、図示された矢印WD方向の反対方向となる。コア10の第1及び第2のワイヤ20,30が継線されている側の反対側から見た場合には、端子電極40側において、第2のワイヤ30の継線位置が、第1のワイヤ20の継線位置よりも、第1及び第2のワイヤ20,30の巻回方向に見て前側に位置することとなる。また、端子電極50側において、第2のワイヤ30の継線位置が、第1のワイヤ20の継線位置よりも、第1及び第2のワイヤ20,30の巻回方向に見て後側に位置している。したがって、いずれの場合においても、第1のワイヤ20の継線位置と第2のワイヤ30の継線位置との関係は、第1及び第2のワイヤ20,30の巻回方向に見て逆となる。
樹脂部60は、第1及び第2のワイヤ20,30の巻回部分21,31を覆うように形成されている。樹脂部60には、非導電性樹脂(例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂又はシリコーン樹脂等)にフェライト粉末を混練したものが用いられる。
次に、図5〜図8を参照して、上述した構成を有するコイル部品1の製造過程について説明する。図5〜図8は、本実施形態に係るコイル部品の製造過程を説明するための図である。
コイル部品1の製造に先立って、コア10を用意する(図5(a)参照)。
次に、第1の電極層41,51を形成する(図5(b)参照)。ここでは、導電性ペーストを用意し、鍔部13,15の端面13a,15a及び4つの周側面13b〜13e,15b〜15eに導電性ペーストを付与する。そして、加熱処理により、付与した導電性ペーストを鍔部13,15に焼き付ける。これにより、第1の電極層41,51が、端面13a,15a及び4つの周側面13b〜13e,15b〜15e上に形成されることとなる。導電性ペーストとしては、Ag粒子を主成分とする金属粉末に、有機バインダ及び有機溶剤等を混合したものを用いることができる。
次に、第1及び第2のワイヤ20,30としての絶縁被膜銅線を用意し、コア10の巻芯部11に巻回する。ここでは、まず、第1のワイヤ20の巻回及び継線を行なう(図6(a)参照)。第1のワイヤ20の引き出し部分23,25と第1の電極層41,51(周側面13b,15bに位置する部分)との継線は、熱圧着により行われる。熱圧着の代わりに、超音波溶接により第1のワイヤ20と第1の電極層41,51とを継線してもよい。
第1のワイヤ20の巻回及び継線の後に、第2のワイヤ30の巻回及び継線を行なう(図6(b)参照)。これにより、第2のワイヤ30は、第1のワイヤ20の外側に巻回されることとなる。第2のワイヤ30の巻回方向は、第1のワイヤ20の巻回方向と同じである。第2のワイヤ30の引き出し部分33,35と第1の電極層41,51との継線は、熱圧着により行われる。熱圧着の代わりに、超音波溶接により第2のワイヤ30と第1の電極層41,51とを継線してもよい。
次に、樹脂部60を形成する(図7(a)参照)。ここでは、まず、非導電性樹脂にフェライト粉末を混錬した樹脂材料を用意する。そして、用意した樹脂材料を第1及び第2のワイヤ20,30の巻回部分21,31を覆うように外装成型する。これにより、樹脂部60が得られることとなる。第1の電極層41,51上には、樹脂部60は形成されていない。
次に、第2の電極層43,53を形成する(図7(b)参照)。ここでは、まず、導電性樹脂を用意し、第1の電極層41,51及び第1及び第2のワイヤ20,30の端部(第1の電極層41,51に継線された部分)を覆うように導電線樹脂を付与する。そして、加熱処理により、付与した導電性樹脂を硬化させる。導電性樹脂には、熱硬化性樹脂に金属粉末(例えば、Ag粉末等)及び有機溶媒等を混合したものを用いることができる。熱硬化性樹脂としては特に制限されないが、例えば、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド等を用いることができる。
次に、第1の電極層41,51及び第2の電極層43,53のそれぞれ一部を除去する(図8(a)参照)。具体的には、第1の電極層41,51及び第2の電極層43,53における、端面13a,15aと周側面13b,15bとに位置する部分を除いて、残部を除去する。これにより、上記部分41a,51aと部分41b,51bとを含む第1の電極層41,51と、上記部分43a,53aと部分43b,53bとを含む第2の電極層43,53と、が得られることとなる。第1の電極層41,51及び第2の電極層43,53の除去は、例えば研削加工等により行なう。
次に、第3の電極層45,55を形成する(図8(b)参照)。第3の電極層45,55の形成は、電気めっき法により、金属を成膜する。これにより、上記部分45a,55aと部分45b,55bとを含む第3の電極層45,55が得られることとなる。成膜する金属としては、NiとSn、CuとNiとSn、NiとAu、NiとPdとAu、NiとPdとAg、又は、NiとAg等が挙げられる。
これらの製造過程により、上述した構成のコイル部品1が得られることとなる。
以上のように、本実施形態では、第1及び第2のワイヤ20,30が各端子電極40,50に継線されているので、導体断面積が大きくなり、直流抵抗が低減される。
本実施形態では、端子電極40側において、第2のワイヤ30の継線位置が第1のワイヤ20の継線位置よりも第1及び第2のワイヤ20,30の巻回方向(矢印WD方向)に見て後側に位置し、端子電極50側において、第2のワイヤ30の継線位置が第1のワイヤ20の継線位置よりも同じく巻回方向(矢印WD方向)に見て前側に位置している。すなわち、端子電極40における第1及び第2のワイヤ20,30の継線位置の順序と、端子電極50における第1及び第2のワイヤ20,30の順序とが、第1及び第2のワイヤ20,30の巻回方向(矢印WD方向)に見て逆である。このため、第2のワイヤ30の引き出し部分33,35の長さが、第1のワイヤ20の引き出し部分23,25の長さよりも短い。この結果、導体長さ、特に、第2のワイヤ30の導体長さが短くなり、直流抵抗をより一層低減することができる。
本実施形態では、第2のワイヤ30が、巻芯部11において、第1のワイヤ20の外側に巻回されている。これにより、巻回数(ターン数)が減少することなく、第1及び第2のワイヤ20,30が巻回されることとなる。この結果、コイル部品1において、所望のインダクタンス値を確保することができる。
第2のワイヤ30の継線位置が、端子電極40側では第1のワイヤ20の継線位置よりも上記巻回方向(矢印WD方向)に見て後側に位置し、端子電極50側では第1のワイヤ20の継線位置よりも同じく巻回方向(矢印WD方向)に見て前側に位置していることから、第1のワイヤ20の引き出し部分23,25と第2のワイヤ30の引き出し部分33,35とが交差することはない。したがって、第1のワイヤ20を巻回した後に第2のワイヤ30を巻回する際に、第1のワイヤ20が第2のワイヤ30で押圧されて第1のワイヤ20に巻締りが生じることはない。これにより、第1のワイヤ20に断線等が生じるのを防ぐことができる。
本実施形態では、各端子電極40,50における第1のワイヤ20の継線位置が、鍔部13,15の中央領域から該中央領域よりも第1及び第2のワイヤ20,30の巻回方向(矢印WD方向)に見て後側となる領域とされている。これにより、第1及び第2のワイヤ20,30の引き出し部分23,25,33,35の長さがより一層短くなり、直流抵抗を更に低減することができる。
本実施形態では、コイル部品1が、第1及び第2のワイヤ20,30の巻回部分21,31を覆う樹脂部60を備えている。このため、樹脂部60により、第1及び第2のワイヤ20,30を保護することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
本実施形態では、コア10の巻芯部11に2本のワイヤ(第1及び第2のワイヤ20,30)が巻回されているが、巻回されるワイヤの本数は、2本に限られない。例えば、図9及び図10に示されるように、3本のワイヤ(第1〜第3のワイヤ20,30,70)がコア10の巻芯部11に巻回され、各端子電極40,50にそれぞれ継線されていてもよい。また、4本以上のワイヤが巻回されていてもよい。第3のワイヤ70は、巻芯部11において、第2のワイヤ30の外側に巻回されている。第1〜第3のワイヤ20,30,70の継線位置が異なっている。
端子電極40(第1の電極層41)において、第3のワイヤ70の継線位置が、第2のワイヤ30の継線位置よりも、第1〜第3のワイヤ20,30,70の巻回方向(矢印WD方向)に見て後側に位置している。端子電極50(第1の電極層51)において、第3のワイヤ70の継線位置が、第2のワイヤ30の継線位置よりも、上記巻回方向(矢印WD方向)に見て前側に位置している。したがって、第1〜第3のワイヤ20,30,70の継線位置は、端子電極40側と端子電極50側とで、第1〜第3のワイヤ20,30,70の巻回方向(矢印WD方向)に見て逆となっている。第3のワイヤ70の引き出し部分73,75の長さは、第2のワイヤ30の引き出し部分33,35の長さよりも短い。
1…コイル部品、10…コア、11…巻芯部、13,15…鍔部、20…第1のワイヤ、21…巻回部分、23,25…引き出し部分、30…第2のワイヤ、31…巻回部分、33,35…引き出し部分、40,50…端子電極、60…樹脂部、70…第3のワイヤ、WD…第1〜第3のワイヤの巻回方向。

Claims (7)

  1. 巻芯部と、該巻芯部の両端に配置された鍔部と、を有するコアと、
    各前記鍔部にそれぞれ配置された電極と、
    前記巻芯部に巻回され、各前記電極に継線された第1のワイヤと、
    前記巻芯部に前記第1のワイヤと同じ方向に巻回され、各前記電極に継線された第2のワイヤと、を備え、
    一方の前記電極における前記第2のワイヤの継線位置が、一方の前記電極における前記第1のワイヤの継線位置よりも、前記第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て後側に位置し、
    他方の前記電極における前記第2のワイヤの継線位置が、他方の前記電極における前記第1のワイヤの継線位置よりも、前記第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て前側に位置しており、
    前記第2のワイヤの引き出し部分の長さが、前記第1のワイヤの引き出し部分の長さよりも短いことを特徴とするコイル部品。
  2. 前記第2のワイヤが、前記巻芯部において、前記第1のワイヤの外側に巻回されていることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  3. 各前記電極における前記第1のワイヤの継線位置が、前記鍔部の中央領域から該中央領域よりも前記第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て後側となる領域とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載のコイル部品。
  4. 前記第1及び第2のワイヤの前記巻回部に巻回された部分を覆う樹脂部を、更に備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のコイル部品。
  5. 巻芯部と、該巻芯部の両端に配置された鍔部と、を有するコアと、
    各前記鍔部にそれぞれ配置された電極と、
    前記巻芯部に同じ方向に巻回され、各前記電極に継線された複数本のワイヤと、を備え、
    各前記電極における前記複数本のワイヤの継線位置が前記ワイヤ毎で異なり、
    一方の前記電極における前記複数本のワイヤの継線位置の順序と、他方の前記電極における前記複数本のワイヤの継線位置の順序とが、前記第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て逆となっており、
    一方の前記電極側において、継線位置が前記第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て後側となる前記ワイヤの引き出し部の長さが、継線位置が前記第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て前側となる前記ワイヤの引き出し部分の長さよりも短く、
    他方の前記電極側において、継線位置が前記第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て前側となる前記ワイヤの引き出し部の長さが、継線位置が前記第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て後側となる前記ワイヤの引き出し部分の長さよりも短いことを特徴とするコイル部品。
  6. 前記複数本のワイヤが、前記巻芯部において、層状に巻回されていることを特徴とする請求項5に記載のコイル部品。
  7. 一方の前記電極側において継線位置が前記第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て後側となり且つ他方の前記電極側において継線位置が前記第1及び第2のワイヤの巻回方向に見て前側となる前記ワイヤほど、前記巻芯部において、外側に巻回されていることを特徴とする請求項6に記載のコイル部品。
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