JP2011216424A - 蓄電モジュール - Google Patents

蓄電モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2011216424A
JP2011216424A JP2010085638A JP2010085638A JP2011216424A JP 2011216424 A JP2011216424 A JP 2011216424A JP 2010085638 A JP2010085638 A JP 2010085638A JP 2010085638 A JP2010085638 A JP 2010085638A JP 2011216424 A JP2011216424 A JP 2011216424A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
terminal
cell
positive electrode
positive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2010085638A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyori Sengoku
英資 仙石
Naoki Kojima
直樹 小島
Tsunemi Aiba
恒美 相羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Vehicle Energy Japan Inc
Original Assignee
Hitachi Vehicle Energy Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Vehicle Energy Ltd filed Critical Hitachi Vehicle Energy Ltd
Priority to JP2010085638A priority Critical patent/JP2011216424A/ja
Publication of JP2011216424A publication Critical patent/JP2011216424A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Battery Mounting, Suspending (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)

Abstract

【課題】安価な蓄電モジュールの提供を課題とする。
【解決手段】上記課題は、正極外部端子30及び負極外部端子31の引き出し方向及び曲げ方向がお互いに相反する複数の電池セル10を配列して構成した電池モジュール110であって、配列方向に隣接する電池セル10の一方側が、電池セル10の配列面の中心に直交する軸を回転軸として、他方側の電池セル10に対して180度回転した状態となるように電池セル10を配列し、配列方向に隣接する電池セル10の一方側の正極外部端子30と、他方側の電池セル10の負極外部端子31とを積層して両者を機械的に接続することにより、解決することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、電気エネルギーの蓄積,放出が可能な蓄電モジュールに関する。
蓄電モジュールに関する背景技術としては、例えば特許文献1,2に開示された技術が知られている。
特許文献1には、角型電池セルを用いたモジュール構造が開示されている。特許文献2には、ラミネート型電池セルを用いたモジュール構造が開示されている。特許文献1,2のいずれも、正極端子及び負極端子を電池容器から同一方向に導出させた電池セルを対象として、配列方向に隣接する電池セルの一方の正極端子と他方の負極端子とを直接、機械的に接続することにより、配列方向に隣接する電池セル同士を電気的に直列に接続している。
特開2009−110832号公報 特開2005−190885号公報
複数の蓄電器を配列した蓄電モジュールにおいて、配列方向に隣接する蓄電器同士を、接続導体(例えばバスバーと呼ばれる板状導体)を用いることなく電気的に接続するためには、背景技術のように、配列方向に隣接する蓄電器の一方の正極端子(或いは負極端子)とその他方の負極端子(正極端子)とを隣接方向に折り曲げて重ね合わせ、螺子により両者を締結することにより直接、機械的に接続することが考えられる。上述のような接続方式によれば、接続導体と端子との接続抵抗による電気的な損失を減らせる効果が望める。また、上述のような接続方式によれば、部品点数の削減による原価低減効果が望める。
しかし、背景技術のように、正極端子及び負極端子を外槽の同一面から同一方向に引き出す構成では、正極端子及び負極端子の折り曲げ方向が異なる2種類の蓄電器、すなわち正極端子を蓄電器の配列方向一方側に、負極端子を蓄電器の配列方向他方側にそれぞれ折り曲げた蓄電器と、正極端子を蓄電器の配列方向他方側に、負極端子を蓄電器の配列方向一方側にそれぞれ折り曲げた蓄電器とを用意する必要がある。このため、蓄電器の製造単価が1種類の蓄電器を製造する場合よりも増加し、部品点数の削減による原価低減効果が小さくなると考えられる。このようなことから、原価低減効果の高いモジュール構造が望まれる。
本願の代表的な発明の一つは、安価な蓄電モジュールを提供する。
ここに、本願の代表的な発明の一つは、対向配置されて面積が最大である2つの主面を有する扁平角型形状の外槽、この外槽に収納された発電要素体、この発電要素体の正極側に電気的に接続され、外槽の内部から外部に引き出された正極端子、及び発電要素体の負極側に電気的に接続され、外槽の内部から外部に引き出された負極端子とを有する複数の蓄電器を、主面が配列面となるように配列した蓄電モジュールであって、正極端子が蓄電器の配列方向に直交する方向一方側に引き出されて蓄電器の配列方向一方側に折れ曲がり、負極端子が正極端子とは反対側に引き出されて正極端子とは反対側に折れ曲がり、配列方向に隣接する蓄電器の一方側が、主面の中心に直交する軸を回転軸として、配列方向に隣接する蓄電器の他方側に対して180度回転した状態になっており、配列方向に隣接する蓄電器が、一方側の蓄電器の正極端子或いは負極端子の先端部と、他方側の蓄電器の負極端子或いは正極端子の先端部とが重なり合って機械的に接続されることにより、電気的に接続されていることを特徴とする。
本願の代表的な発明の一つによれば、安価な蓄電モジュールを提供することができる。
(実施形態1)プラグインハイブリッド自動車の駆動システムの構成を示すブロック図。 (実施形態1)図1に用いられるバッテリ装置の構成を示す斜視図。 (実施形態1)図2に用いられる電池モジュールの構成を示す斜視図。 (実施形態1)図3を分解した時の構成を示す分解斜視図。 (実施形態1)図3の冷却媒体の流通方向の断面構成を示す断面図。 (実施形態1)図5の隣接する角型電池セルの端子接続状態を示す模式図。 (実施形態1)図4の角型電池セルの外観構成を示す斜視図。 (実施形態1)図7の内部構成を示す断面斜視図。 (実施形態1)図7の電槽内部に収納された発電要素体の構成を示す斜視図。 (実施形態1)図4のセルホルダの構成を示す斜視図。 (実施形態2)角型電池セルを用いた電池モジュールの構成を示す斜視図。
以下、本願の発明の実施形態を説明する。
以下に説明する実施形態例では、本願の発明を、移動体の電源を構成する蓄電装置、特に電動車両の一つである電気自動車の車両駆動電源を構成するバッテリ装置に適用した場合を例に挙げて説明する。
電気自動車としては、内燃機関であるエンジンと電動機とを車両の駆動源(原動機)として備えると共に、商用電源及び電気スタンドなどの外部電源から供給された交流電力をバッテリ装置に充電するための充電器を搭載したプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)を例に挙げて説明する。電気自動車としては、エンジンと電動機とを車両の駆動源として備えると共に、商用電源及び電気スタンドなどの外部電源から供給された交流電力をバッテリ装置に充電するための充電器を持たない(車両の減速時の回生によって得られた電力及び/又は原動機によって駆動される発電機から得られた電力によりバッテリ装置を充電する)ハイブリッド電気自動車(HEV)や、車両の駆動源としてエンジンを持たない(電動力を発生する電動機を車両の唯一の駆動源とする)とすると共に、商用電源及び電気スタンドなどの外部電源から供給された交流電力をバッテリ装置に充電するための充電器を搭載した純粋な電気自動車(EV)など、他の電気自動車であっても構わない。
車両駆動電源を構成するバッテリ装置としては、蓄電器として、角型形状のリチウムイオン二次電池セルを備えたリチウムイオンバッテリ装置を例に挙げて説明する。バッテリ装置としては、蓄電器として、ニッケル水素電池や鉛電池などの二次電池,コンデンサやキャパシタなどの容量性機器など、他の蓄電器を備えたバッテリ装置であっても構わない。
以下に説明する実施形態の構成は、ハイブリッド電車などの鉄道車両,バスなどの乗合自動車,トラックなどの貨物自動車,バッテリ式フォークリフトトラックなどの産業車両など、他の電動車両の車両駆動電源を構成するバッテリ装置にも適用できる。
また、以下に説明する実施形態の構成は、コンピュータシステムやサーバシステムなどに用いられる無停電電源,自家用発電設備に用いられる電源,太陽光,風力,地熱などの自然エネルギーを用いた発電設備に用いられる電源など、電動車両以外の電源を構成する蓄電装置にも適用できる。
プラグインハイブリッド自動車では、バッテリ装置に充電された電気エネルギーは、車両を電動力(回転動力)によって駆動する場合に直流電力として放電される。放電された直流電力は、インバータ装置(電力変換装置)によって電圧及び位相が制御された所定の交流電力に変換された後、車両の力行時に電動機として機能してプラグインハイブリッド自動車駆動用電動力を発生するモータジェネレータ(回転電機)に供給される。バッテリ装置への電気エネルギーの充電は、車両の減速時の回生によって得られた交流電力及び/又は原動機によって駆動される発電機から得られた交流電力によって行われる。回生電力は、車両側から供給された動力によってモータジェネレータが発電機として駆動されることにより得られた交流電力であり、インバータ装置によって電圧が制御された所定の直流電力に変換された後、バッテリ装置に供給されて充電される。
また、バッテリ装置に充電された電気エネルギーは、内燃機関であるエンジンを始動する場合、ラジオなどのカーオーディオ,カーナビゲーション装置,ライトなどの電装品を駆動する場合に直流電力として使用される場合もある。この場合、バッテリ装置から放電された直流電力は、電力変換装置によって、電圧及び位相が制御された所定の交流電力に変換されたり、電圧が制御(昇降圧)された所定の直流電力に変換されたりした後、各電気負荷や他の蓄電装置に供給される。バッテリ装置への電気エネルギーの充電は、家庭電源である商用電源から取り込んだ単相交流電力,電気ステーションや商業施設などに設けられた電気スタンドを介して購入した単相或いは三相交流電力によって行われる。この場合、商用電源や電気スタンドなどの外部電源から供給された単相或いは三相交流電力は、プラグインハイブリッド自動車に搭載された充電器によって電圧が制御された所定の直流電力に変換された後、バッテリ装置に供給されて充電される。
バッテリ装置は、複数の電池セルをスタックして構成した電池モジュールを備えている。電池モジュールには数百ボルトの出力電圧が要求される。このため、電池モジュールでは、1個あたり数ボルト(例えば平均的な公称出力電圧が3.6ボルト)の電池セルを、その要求出力電圧を満足する本数分、電気的に直列に接続している。
電池セルの間を電気的に接続する場合には、バスバーと呼ばれる接続導体(別部品)により端子間を機械的に接続する。しかし、バスバーを用いた接続方法では、端子とバスバーとの間に接続抵抗が生じ、この接続抵抗によって電気的な損失が生じることが考えられる。一方、バスバーを用いた接続方法では、部品点数の増加、電池セルの接続作業数や作業時間の増加を招き、電池モジュールの原価を上昇させることが考えられる。また、バスバーを用いない接続方法でも、電池セルからの端子の引き出し方によっては、電池セルを2種類用意しなければならず、バスバーを用いないことによるメリット、例えば原価低減効果が小さくなると考えられる。
そこで、以下に説明する実施形態では、対向配置されて面積が最大である2つの主面を有する扁平角型形状の外槽、この外槽に収納された発電要素体、この発電要素体の正極側に電気的に接続され、外槽の内部から外部に引き出された正極端子、及び発電要素体の負極側に電気的に接続され、外槽の内部から外部に引き出された負極端子とを有する複数の電池セルを、主面が配列面となるように配列した電池モジュールであって、正極端子が電池セルの配列方向に直交する方向一方側に引き出されて電池セルの配列方向一方側に折れ曲がり、負極端子が正極端子とは反対側に引き出されて正極端子とは反対側に折れ曲がり、配列方向に隣接する電池セルの一方側が、主面の中心に直交する軸を回転軸として、配列方向に隣接する電池セルの他方側に対して180度回転した状態になっており、配列方向に隣接する電池セルが、一方側の電池セルの正極端子或いは負極端子の先端部と、他方側の電池セルの負極端子或いは正極端子の先端部とが重なり合って機械的に接続されることにより、電気的に接続されている。
以下に説明する実施形態によれば、上記構成を備えているので、バスバーを用いることなく電池セルを電気的に接続することができると共に、1種類の電池セルによって電池モジュールを構成でき、安価な電池モジュールを提供することができる。
また、以下に説明する実施形態では、正極端子或いは負極端子のうち、それらの重なり方向上側に配置される端子の先端部に、重なり方向上側に反り返った反り返り部を設けている。このような反り返し構造によれば、電池セルを配列したとき、正極端子及び負極端子のうち、反り返り部を有する端子が、他方の端子が障害となることなく他方の端子の上に移動して他方の端子と重なることができ、電池モジュールの生産性を向上させることができる。すなわち端子の一方を移動させて端子の他方に重ね合わせるとき、両端子の先端部同士が電池セルの配列方向に衝突して端子の一方の移動を阻むことを防止することができる。
さらに、以下に説明する実施形態では、電池セルの主面の一つが開放されるように電池セルの外槽を包持する保持部材を備え、複数の電池セルのそれぞれをその保持部材によって包持した状態で複数の電池セルをその主面が配列面となるように配列しており、配列方向に隣接する蓄電器の一方側の正極端子或いは負極端子の先端部と、他方側の負極端子或いは正極端子の先端部とを機械的に接続するにあったては、両端子の先端部を重なり合わせて保持部材に機械的に固定している。このような固定構造によれば、端子を厚みの薄い板材により構成することができると共に、端子の接続強度を確保することができる。
端子を厚みの薄い板材により構成することができれば、端子の長さが短くても曲げ加工が施し易いと共に、上記反り返し部を設けるための加工や、端子に加わる応力を緩和させるためのベントを折り曲げ部分に設けるための加工が施し易い。
電池モジュールにおいて、電池セルが過充放電にならないようにするためには、電池セルの状態を知る必要がある。電池セルの状態を知るためのパラメータの一つとしては、電池セルの端子間電圧がある。このため、電池モジュールでは電池セルの端子間電圧を検出している。電圧検出はコントローラと電池セルとの間を電圧検出配線により電気的に接続し、電池セルの端子間の電圧をコントローラに電圧検出線を介して取り込むことにより行われる。電池セルの端子部に対する電圧検出線の取り付けた方は様々であるが、取り付けが容易であることが要求される。また、信頼性,安全性,電圧検出精度などの面からもそれらの向上が求められる。
そこで、以下に説明する実施形態では、電圧検出線を接続するための端子を、配列方向に隣接する電池セルの端子先端部の重なり合った部分に重ね合わせ、端子先端部の重なり合った部分と一体に保持部材に機械的に固定している。
以下に説明する実施形態によれば、上記構成を備えているので、電池セルの端子に電圧検出線を容易に電気的に接続することができる。
また、以下に説明する実施形態によれば、電圧検出線接続端子を予め保持部材に保持させ、この状態で電圧検出線接続端子の上に、配列方向に隣接する電池セルの端子先端部の重なり合った部分に重ね合わせるので、配列方向に隣接する電池セルの端子先端部の重なり合った部分に対して電圧検出線接続端子を容易に取り付けることができる。
さらに、以下に説明する実施形態によれば、配列方向に隣接する電池セルの端子先端部の重なり合った部分が、配列方向に隣接する電池セルに対して距離的にほぼ中央部であり、その部分に電圧検出線を電気的に接続することができるので、配列方向に隣接する電池セルのほぼ中点の電位を用いて各電池セルの電圧を検出することができ、電圧検出線の電気的な接続位置から、配列方向に隣接する電池セルの一方側までに至る距離と、電圧検出線の電気的な接続位置から、配列方向に隣接する電池セルの他方側までに至る距離との違いによる電気的な影響を小さくし、電圧検出精度を向上させることができる。
以下、図面を用いて詳細に説明する。
〔実施形態1〕
第1実施形態を図1乃至図10に基づいて説明する。
まず、図1を用いて、バッテリ装置100を含むプラグインハイブリッド自動車1の駆動システムの構成について説明する。
図1は、プラグインハイブリッド自動車1の駆動システムの構成及びその一部を構成する電動駆動装置の各コンポーネントの電気的な接続構成を示す。
尚、図1において、太い実線は強電系を示し、細い実線は弱電系を示す。
プラグインハイブリッド自動車(以下、「PHEV」と記述する)1はパラレルハイブリッド方式の駆動システムを備えている。
パラレルハイブリッド方式の駆動システムは、内燃機関であるエンジン4とモータジェネレータ200とを駆動輪2に対してエネルギーの流れ的に並列に配置(構造的には、動力伝達制御機構であるクラッチ5を介してエンジン4とモータジェネレータ200とを機械的に直列に接続)し、エンジン4の回転動力による駆動輪2の駆動、モータジェネレータ200の回転動力による駆動輪2の駆動、及びエンジン4とモータジェネレータ200の両方の回転動力による駆動輪2の駆動ができるように構成されている。すなわちパラレルハイブリッド方式の駆動システムは、エンジン4を動力源とし、主としてPHEV1の駆動源として用いられるエンジン駆動装置と、モータジェネレータ200を動力源とし、主としてPHEV1の駆動源及びPHEV1の電力発生源として用いられる電動駆動装置とを備えている。
ハイブリッド方式としては、内燃機関であるエンジンの回転動力を用いて発電機を駆動し、この駆動によって発生した電力を用いてモータジェネレータを駆動し、この駆動によって発生した回転動力を用いて駆動輪を駆動する、いわゆるエンジンから駆動輪までのエネルギーの流れがシリーズであるシリーズハイブリッド方式がある。また、ハイブリッド方式としては、上記パラレルハイブリッド方式と上記シリーズハイブリッド方式とを組み合わせたシリーズ・パラレルハイブリッド方式(エンジンの回転動力の一部を発電用モータジェネレータに分配して発電させ、これにより得られた電力により駆動用モータジェネレータを駆動できるように、遊星歯車機構などの動力伝達機構を用いてエンジンと2つのモータジェネレータとを機械的に接続した方式)がある。本実施形態では、パラレルハイブリッド方式の駆動システムを例に挙げて説明するが、以下において説明する本実施形態のバッテリ装置100は、前述した他のハイブリッド方式の駆動システムのバッテリ装置に適用しても構わない。
図示省略した車体のフロント部或いはリア部には車軸3が回転可能に軸支されている。車軸3の両端には一対の駆動輪2が設けられている。図示省略したが、車体のリア部或いはフロント部には、両端に一対の従動輪が設けられた車軸が回転可能に軸支されている。PHEV1では、駆動輪2を前輪とし、従動輪を後輪とした前輪駆動方式を採用している。駆動方式としては後輪駆動方式や4輪駆動方式(前後輪の一方をエンジン駆動装置により駆動し、他方を電動駆動装置により駆動する方式)を採用しても構わない。
車軸3の中央部にはデファレンシャルギア(以下、「DEF」と記述する)7が設けられている。車軸3はDEF7の出力側に機械的に接続されている。DEF7の入力側には変速機6の出力軸が機械的に接続されている。DEF7は、変速機6によって変速されて伝達された回転駆動力を左右の車軸3に分配する差動式動力分配機構である。変速機6の入力側にはモータジェネレータ200の出力側が機械的に接続されている。モータジェネレータ200の入力側には、動力伝達制御機構であるクラッチ5を介してエンジン4の出力側が機械的に接続されている。クラッチ5は、エンジン4の回転動力を駆動輪2に伝達する場合には締結状態になり、エンジン4の回転動力を駆動輪2に伝達しない場合には切離し状態になるように制御される。
尚、モータジェネレータ200及びクラッチ5は、変速機6の筐体の内部に収納されている。
モータジェネレータ200は、電機子巻線211を備えた電機子(本実施形態では固定子)210と、電機子210に空隙を介して対向配置され、永久磁石221を備えた界磁(本実施形態では回転子)220を有する回転電機であり、力行時にはモータとして、発電時(回生時)にはジェネレータとして、それぞれ機能する。
本実施形態では、モータジェネレータ200として、三相交流同期機(永久磁石界磁型)を用いた場合を例に挙げて説明するが、他の三相交流同期機(巻線界磁型)や三相交流誘導機(界磁鉄心に短絡された導体バーが装着された界磁を用いたもの)を用いても構わない。
モータジェネレータ200がモータとして機能する場合、すなわちPHEV1の力行時やエンジン4を始動する時など、回転動力が必要な運転モードにある場合には、バッテリ装置100に蓄積された電気エネルギーがインバータ装置300を介して電機子巻線211に供給される。これにより、モータジェネレータ200は電機子210と界磁220との間の磁気的作用により回転動力(機械エネルギー)を発生し、その回転動力を出力する。モータジェネレータ200から出力された回転動力は、PHEV1の力行時には、変速機6及びDEF7を介して車軸3に伝達され、駆動輪2を駆動し、エンジン4の始動時には、クラッチ5を介してエンジン4に伝達され、エンジン4を駆動する。
モータジェネレータ200がジェネレータとして機能する場合、すなわちPHEV1の減速時や制動時などの回生時及びPHEV1の走行中にバッテリ装置100の充電が必要な時など、発電が必要な運転モードにある場合には、駆動輪2或いはエンジン4から伝達された機械エネルギー(回転動力)がモータジェネレータ200に伝達され、モータジェネレータ200が駆動される。このように、モータジェネレータ200が駆動されると、電機子巻線211には電機子210と界磁220との間の磁気的作用により電圧が誘起される。これにより、モータジェネレータ200は電力を発生し、その電力を出力する。モータジェネレータ200から出力された電力はインバータ装置300を介してバッテリ装置100に供給される。これにより、バッテリ装置100は充電される。
モータジェネレータ200の駆動は、電機子210とバッテリ装置100との間の電力がインバータ装置300によって制御されることにより制御される。すなわちインバータ装置300はモータジェネレータ200の制御装置である。インバータ装置300は、スイッチング半導体素子のスイッチング動作によって電力を直流から交流に、交流から直流に変換する電力変換装置であり、パワーモジュール310,パワーモジュール310に実装されたスイッチング半導体素子を駆動する駆動回路330,パワーモジュール310の直流側に電気的に並列に接続され、直流電圧を平滑する電解コンデンサ320、及びパワーモジュール310のスイッチング半導体素子のスイッチング指令を生成し、このスイッチング指令に対応する信号を駆動回路330に出力するモータ制御装置340を備えている。
パワーモジュール310は、二つの(上アーム及び下アームの)スイッチング半導体素子を電気的に直列に接続し直列回路(一相分のアーム)が三相分、電気的に並列に接続(三相ブリッジ接続)されて電力変換回路が構成されるように、六つのスイッチング半導体素子を基板上に実装し、アルミワイヤなどの接続導体によって電気的に接続した構造体である。
スイッチング半導体素子としては金属酸化膜半導体型電界効果トランジスタ(MOSFET)或いは絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)を用いている。ここで、電力変換回路をMOSFETによって構成する場合、ドレイン電極とソース電極との間には寄生ダイオードが存在するので、別途、それらの間にダイオード素子を実装する必要がない。一方、電力変換回路をIGBTによって構成する場合、コレクタ電極とエミッタ電極との間にはダイオード素子が存在していないので、別途、それらの間にダイオード素子を電気的に逆並列に接続する必要がある。
各上アームの下アーム接続側とは反対側(IGBTの場合、コレクタ電極側)はパワーモジュール310の直流側から外部に導出され、バッテリ装置100の正極側に電気的に接続されている。各下アームの上アーム接続側とは反対側(IGBTの場合、エミッタ電極側)はパワーモジュール310の直流側から外部に導出され、バッテリ装置100の負極側に電気的に接続されている。各アームの中点、すなわち上アームの下アーム接続側(IGBTの場合、上アームのエミッタ電極側)と下アームの上アーム接続側(IGBTの場合、下アームのコレクタ電極側)との接続点はパワーモジュール310の交流側から外部に導出され、電機子巻線211の対応する相の巻線に電気的に接続されている。
電解コンデンサ320は、スイッチング半導体素子の高速スイッチング動作に起因して生じる電圧変動を抑制する平滑用コンデンサである。平滑用コンデンサとしては電解コンデンサ320の代わりにフィルムコンデンサを用いてもよい。
モータ制御装置340は、車両全体の制御を司る車両制御装置8から出力されたトルク指令信号を受けて、六つのスイッチング半導体素子に対するスイッチング指令信号(例えばPWM(パルス幅変調)信号)を生成し、駆動回路330に出力する電子回路装置であり、マイクロコンピュータなどの演算処理装置を含む複数の電子部品が回路基板に実装されることにより構成され、パワーモジュール310とは熱的に隔絶されたインバータ筐体内に配置されている。
駆動回路330は、モータ制御装置340から出力されたスイッチング指令信号を受けて、六つのスイッチング半導体素子に対する駆動信号を生成し、六つのスイッチング半導体素子のゲート電極に出力する電子回路装置であり、スイッチング半導体素子や増幅器などの複数の電子部品が回路基板に実装されることにより構成され、パワーモジュール310の近傍、例えばパワーモジュール310のケース上部に配置されている。
車両制御装置8は、運転者からのトルク要求,車両の速度など、車両の運転状態を示す複数の状態パラメータに基づいて、モータ制御装置340に対するモータトルク指令信号及びエンジン制御装置(図示省略)に対するエンジントルク指令信号をそれぞれ生成し、それぞれトルク指令信号を、対応する制御装置に出力する。
尚、エンジン制御装置は、エンジン4のコンポーネントである空気絞り弁,燃料噴射弁,吸排気弁などの駆動を制御する電子機器であり、車両制御装置8の出力信号から取得したエンジントルク指令信号に基づいて各コンポーネントの駆動指令信号を生成し、各駆動指令信号を各コンポーネントの駆動回路に出力する。
バッテリ装置100は、モータジェネレータ200の駆動用電源を構成する、公称出力電圧200ボルト以上の高電圧で、これまでのハイブリッド自動車用駆動バッテリよりも出力密度及びエネルギー密度が高い蓄電装置であり、ジャンクションボックス400を介してインバータ装置300及び充電器500に電気的に接続されている。バッテリ装置100としてはリチウムイオンバッテリ装置を用いている。
バッテリ装置100は、インバータ装置300及び充電器500によって充放電される蓄電装置であり、主要部として電池モジュール110及び制御装置を備えている。
電池モジュール110及び制御装置は、センサ,冷却装置(例えば冷却媒体として空気を電池モジュール110に送風する冷却ファン),リレーなどを含む他の構成部品と共に1つの電源筐体内に収納されている。電源筐体は、車室内の座席の下或いはトランクルーム若しくは床下などに設置される。電源筐体には、インバータ装置300及び充電器500など、バッテリ装置100と同様の高電圧電気機器を一緒に収納してもよい。この収納方式によれば、高電圧ケーブルの這い回しが容易になると共に、配線距離の短縮によってインダクタンスを低減し、電気的な損失を低減できる。
電池モジュール110は電気エネルギーの貯蔵庫であり、インバータ装置300及び充電器500に電気的に接続されている。
電池モジュール110は、電気エネルギーの蓄積及び放出(直流電力の充放電)が可能な複数のリチウムイオン電池セル10(以下、単に「電池セル10」と記述する)を備えている。複数の電池セル10は、収納ケース(モジュールケース)の内部に配置されて電気的に直列に接続されている。これにより、電池モジュール110には一つの組電池が構成される。電池セル10は電池モジュール110における最小の構成単位であり、単電池と呼ばれる場合もある。電池セル10としては、公称出力電圧が3.0〜4.2ボルト(平均公称出力電圧が3.6ボルト)のものを用いた場合を例に挙げて説明するが、これ以外の電圧仕様のものを用いても構わない。
複数の電池セル10は、その状態管理上及び制御上、所定の単位数により区分されて複数の電池群に分けられている。別な言い方をすれば、所定の数の電池セル10が電気的に直列に接続されて一つの電池群が構成され、その電池群が複数、電気的に直列に接続されて組電池が構成されている。所定の単位数としては、例えば4個,6個,10個,12個・・・というように、最高電位側から最低電池側に向かって電位の順にしたがって等区分とする。また、所定の単位数としては、4個と6個との組み合わせ・・・というように、最高電位側から最低電池側に向かって電位の順にしたがって複合区分とする場合もある。
PHEV1においては、実際には100本前後〜200本前後の電池セル10が搭載され、電気的に直列或いは直並列に接続される。
電池モジュール110の正極側とインバータ装置300(パワーモジュール310)の直流正極側との間の充放電路には、電池モジュール110からインバータ装置300(パワーモジュール310)に供給される電流、或いはインバータ装置300(パワーモジュール310)から電池モジュール110に供給される電流を検出するための電流計測手段(電流センサ又は電流計測回路)が電気的に直列に接続されている。電池モジュール110の両極間(正極側と負極側との間)には、電池モジュール110の両極間電圧を検出するための電圧計測手段(電圧センサ又は電圧計測回路)が電気的に並列に接続されている。電池モジュール110の内部には、複数の温度計測手段(サーミスタ或いは熱電対などのセンサ又は温度計測回路)が設けられている。
制御装置は、複数の電子回路部品から構成された電子制御装置であり、電池モジュール110の状態を管理及び制御すると共に、インバータ装置300及び充電器500に許容充放電量を提供して、電池モジュール110における電気エネルギーの出入りを制御する。
制御装置は、機能上、2つの階層に分かれて構成されており、バッテリ装置100内において上位(親)に相当するバッテリ制御装置130と、バッテリ制御装置130に対して下位(子)に相当するセル制御装置120とを備えている。
バッテリ制御装置130及びセル制御装置120を構成する電子回路部品はそれぞれ、独立した回路基板に実装されている。セル制御装置120を構成する電子回路部品が実装された回路基板は、セル制御装置120の機能上、電池モジュール110の内部に配置されている。バッテリ制御装置130を構成する電子回路部品が実装された回路基板は別途、制御装置用ケースの内部に収納され、電池モジュール110の近傍に配置されている。バッテリ制御装置130及びセル制御装置120を構成する電子回路部品を共通の一つの回路基板により構成する場合には、その回路基板を制御装置用ケースの内部に収納し、そのケースを電池モジュール110の近傍に配置する。
バッテリ制御装置130及びセル制御装置120は、信号伝送回路によってお互いに信号の授受ができるようになっているが、電気的には絶縁されている。これは、お互いの動作電源が異なり、お互いに基準電位が異なるためである。すなわちセル制御装置120は、シャーシグランドから浮動状態にある電池モジュール110を電源とし、バッテリ制御装置130は、シャーシグランドを基準電位とする車載補機用低圧バッテリ(例えば14ボルト系バッテリ)を電源としているためである。このため、バッテリ制御装置130及びセル制御装置120の間を結ぶ信号伝送路上にはフォトカプラ,容量性結合素子,変圧器などの絶縁140が設けられている。これにより、バッテリ制御装置130及びセル制御装置120は、お互いに基準電位の異なる信号を用いて信号伝送ができる。絶縁140は、セル制御装置120を構成する電子回路部品が実装された回路基板に実装されている。
信号伝送回路は、少なくとも2つの異なる使われ方をするシリアル通信用の信号伝送回路から構成されている。本実施形態では、信号伝送回路として、LIN(Local Interconnect Network)と呼ばれる、CAN(Controller Area Network)に準拠する通信規格を採用した信号伝送回路を用いている。信号伝送回路は、バッテリ制御装置130から出力された通信コマンド信号、すなわち通信(制御)内容を示すデータ領域など、複数の領域が設けられた複数バイトの信号を伝送する。
バッテリ制御装置130から信号伝送回路を介して出力される通信コマンド信号には、電池セルの検出された端子電圧の送信を要求するための指令信号,電池セルの充電状態の調整を実行させるための指令信号,セル制御装置120を起動させるための指令信号,セル制御装置120の動作を停止させるための指令信号,セル制御装置120から通知された異常の内容を確認するための指令信号などが含まれている。
セル制御装置120は、バッテリ制御装置130から出力された指令信号に基づいてバッテリ制御装置130の手足となって動作し、複数の電池セル10のそれぞれの状態を管理及び制御する。このため、セル制御装置120は、複数の電池セル10の両端子(正極側端子及び負極側端子)に電圧検出用配線を介して電気的に接続されており、複数の電池セル10のそれぞれの端子間電圧を検出している。
また、セル制御装置120は、バッテリ制御装置130から出力された、充電状態の調整に関する指令信号に基づいて、複数の電池セル10のうち、充電状態の調整が必要な電池セル10について充電状態を調整している。このため、複数の電池セル10のそれぞれの端子間にはバイパス回路が電気的に並列に接続されている。バイパス回路は、抵抗とスイッチング半導体素子とを電気的に直列に接続した直列回路により構成されている。電池セル10について充電状態はセル制御装置120がバイパス回路のスイッチング半導体素子のオンオフを制御することにより調整することができる。
バッテリ制御装置130は、電池モジュール110の状態を管理及び制御すると共に、車両制御装置8又はモータ制御装置340に許容充放電量を通知して、電池モジュール110における電気エネルギーの出入りを制御する電子制御装置であって、マイクロコンピュータやディジタルシグナルプロセッサなどの演算処理装置により構成されており、記憶装置など含む他の電子回路部品と共に回路基板に実装されている。
バッテリ制御装置130には、前述した電流計測手段,電圧計測手段及び温度計測手段から出力された計測信号,セル制御装置120から出力された、複数の電池セルの端子間電圧に関する検出信号,セル制御装置120から出力された異常信号,イグニションキースイッチの動作に基づくオンオフ信号、及び上位制御装置である車両制御装置8又はモータ制御装置340から出力された信号を含む複数の信号が入力されている。イグニションキースイッチの動作に基づくオンオフ信号、及び上位制御装置である車両制御装置8又はモータ制御装置340から出力された信号は、CAN(Controller Area Network)と呼ばれる、バッテリ制御装置130,車両制御装置8,モータ制御装置340などの自動車内の複数の制御装置の間を接続してお互いの情報を送受信するための信号伝送回路を介してバッテリ制御装置130に入力されている。
バッテリ制御装置130は、それらの入力信号から得られた情報、予め設定された、電池セルの特性情報及び演算に必要な演算情報を含む複数の情報に基づいて、電池モジュール110の状態(例えば電池モジュール110の充電状態「以下、SOC(State Of Charge)と記述する」及び劣化状態「以下、SOH(State Of Health)と記述する」などを検知するための演算,電池モジュール110を制御するための演算、及び電池モジュール110の充放電量を制御するための演算を含む複数の演算を実行する。そして、バッテリ制御装置130は、それらの演算結果に基づいて、セル制御装置120に対する指令信号、電池モジュール110の充放電量を制御するための許容充放電量に関する信号,電池モジュール110のSOCに関する信号、及び電池モジュール110のSOHに関する信号を含む複数の信号を生成して出力する。
それらの出力信号のうち、許容充放量(許容充放電電流又は許容充放電電力)に関する信号,SOCに関する信号,SOHに関する信号、及び異常状態通知に関する信号を含む複数の出力信号は、上位制御装置である車両制御装置8又はモータ制御装置340に対して、車内ローカルエリアネットワークを介して出力される。
モータ制御装置340は、バッテリ制御装置130から出力された許容充放電量に関する信号、及び車両制御装置8から出力されたトルク指令信号を受けて、或いはバッテリ制御装置130から出力された許容充放電量を考慮して車両制御装置8から出力されたトルク指令信号を受けて、パワーモジュール310におけるスイッチングを制御する。これにより、インバータ装置300は、許容充放電量の範囲内で、トルク指令信号に基づく交流電力をモータジェネレータ200に供給できるように、或いはトルク指令信号に基づいてモータジェネレータ200から得られた交流電力を直流電力に変換して供給できるように、電池モジュール110を充放電させる。すなわちバッテリ制御装置130によるインバータ装置300の制御によって電池モジュール110の充放電が制御される。
バッテリ制御装置130はリーク検出装置を備えている。リーク検出装置は、電池モジュール110からモータジェネレータ200までの強電系と、弱電系の基準電位となるシャーシグランドとの間に、それらの間の電気的な接続によってリークが生じているか否かを検出する。
バッテリ装置100には、バッテリ装置100よりも電圧の低いバッテリ(図示省略)が電気的に接続されている。低圧バッテリは、ライトやオーディオなどの車載補機及び電子制御装置などの動作電源である、公称出力電圧12ボルトの鉛電池であり、図示省略したDC−DCコンバータを介してバッテリ装置100に電気的に接続されている。DC−DCコンバータは、直流電力を、所定の電圧に昇降圧された直流電力に変換するための電力変換装置である。
家庭の商用電源560或いは電気スタンドの給電装置からバッテリ装置100を充電するプラグインモードの場合、充電器500の外部電源接続端子に電気的に接続された電源ケーブルの先端の電源プラグ550を商用電源560側のコンセント570に差し込み或いは電気スタンドの給電装置から延びる電源ケーブルを充電器500の外部電源接続端子に接続し、充電器500と商用電源560或いは電気スタンドの給電装置とを電気的に接続する。これにより、単相或いは三相の交流電力が商用電源560或いは電気スタンドの給電装置から充電器500に供給される。充電器500は、供給された交流電力を直流電力に変換し、かつバッテリ装置100の充電電圧に調整した後、バッテリ装置100に供給する。これにより、バッテリ装置100は充電される。
尚、本実施形態では、家庭の商用電源560と充電器500とを電気的に接続し、バッテリ装置100を充電する場合を例に挙げて説明するが、電気スタンドの給電装置からの充電も基本的には家庭の商用電源560からの充電と同じように行われる。但し、家庭の商用電源560からの充電と電気スタンドの給電装置からの充電とでは、充電器500に供給される電流容量及び充電時間が異なり、電気スタンドの給電装置からの充電の方が、家庭の商用電源560からの充電よりも電流容量が大きく、かつ充電時間が速い、すなわち急速充電ができる。
充電器500は、家庭の商用電源560から供給された交流電力を直流電力に変換すると共に、この変換された直流電力をバッテリ装置100の充電電圧に昇圧してバッテリ装置100に供給する電力変換装置であり、交直変換回路510,昇圧回路520,駆動回路530及び充電制御装置540を主な構成機器として備えている。
交直変換回路510は、外部電源から供給された交流電力を直流電力に変換して出力する電力変換回路であり、例えば複数のダイオード素子のブリッジ接続により構成され、外部電源から供給された交流電力を直流電力に整流するために設けられた整流回路、及び整流回路の直流側に電気的に接続され、整流回路の出力の力率を改善するために設けられた力率改善回路を備えている。交流電力を直流電力に変換する回路としては、ダイオード素子が逆並列に接続された複数のスイッチング半導体素子のブリッジ接続により構成された回路を用いても構わない。
昇圧回路520は、交直変換回路510(力率改善回路)から出力された直流電力をバッテリ装置100の充電電圧まで昇圧するための電力変換回路であり、例えば絶縁型のDC−DCコンバータにより構成されている。絶縁型のDC−DCコンバータは、変圧器、変圧器の一次側巻線に電気的に接続されると共に、複数のスイッチング半導体素子のブリッジ接続により構成され、交直変換回路510から出力された直流電力を交流電力に変換して変圧器の一次側巻線に入力する変換回路、変圧器の二次側巻線に電気的に接続されると共に、複数のダイオード素子のブリッジ接続により構成され、変圧器の二次側巻線に発生した交流電力を直流電力に整流する整流回路、整流回路の出力側(直流側)の正極側に電気的に直列に接続された平滑リアクトル、整流回路の出力側(直流側)の正負極間に電気的に並列に接続された平滑コンデンサから構成されている。
充電制御装置540は、充電器500によるバッテリ装置100の充電終始や、充電時に充電器500からバッテリ装置100に供給される電力,電圧,電流などを制御するために、車両制御装置8から出力された信号や、バッテリ装置100の制御装置から出力された信号を受けて、昇圧回路520の複数のスイッチング半導体素子に対するスイッチング指令信号(例えばPWM(パルス幅変調)信号)を生成し、駆動回路530に出力する電子回路装置であり、マイクロコンピュータなどの演算処理装置を含む複数の電子部品が回路基板に実装されることにより構成されている。
車両制御装置8は、例えば充電器500の入力側の電圧を監視し、充電器500と外部電源の両者が電気的に接続されて充電器500の入力側に電圧が印加され、充電開始状態になったと判断した場合には、充電を開始するための指令信号を、バッテリ装置100の制御装置から出力されたバッテリ状態信号に基づいてバッテリ装置100が満充電状態になったと判断した場合には、充電を終了するための指令信号を、それぞれ充電制御装置540に出力する。このような動作は、モータ制御装置340或いはバッテリ装置100の制御装置が行ってもよいし、バッテリ装置100の制御装置と協調して充電制御装置540が自ら行ってもよい。
バッテリ装置100の制御装置は、充電器500からバッテリ装置100に対する充電が制御されるように、バッテリ装置100の状態を検知してバッテリ装置100の許容充電量を演算し、この演算結果に関する信号を充電器500に出力する。
駆動回路530は、充電制御装置540から出力されたトルク指令信号を受けて、昇圧回路520の複数のスイッチング半導体素子に対する駆動信号を発生し、複数のスイッチング半導体素子のゲート電極に出力する電子回路装置であり、スイッチング半導体素子や増幅器などの複数の電子部品が回路基板に実装されることにより構成されている。
尚、交直変換回路510がスイッチング半導体素子によって構成されている場合には、充電制御装置540から、交直変換回路510のスイッチング半導体素子に対するスイッチング指令信号が駆動回路530に出力され、駆動回路530から、交直変換回路510のスイッチング半導体素子に対する駆動信号が交直変換回路510のスイッチング半導体素子のゲート電極に出力され、交直変換回路510のスイッチング半導体素子のスイッチングが制御される。
ジャンクションボックス410の内部には第1及び第2正極側リレー410,430及び第1及び第2負極側リレー420,440が収納されている。
第1正極側リレー410はインバータ装置300(パワーモジュール310)の直流正極側とバッテリ装置100の正極側との間の電気的な接続を制御するためのスイッチである。第1負極側リレー420はインバータ装置300(パワーモジュール310)の直流負極側とバッテリ装置100の負極側との間の電気的な接続を制御するためのスイッチである。第2正極側リレー430は充電器500(昇圧回路520)の直流正極側とバッテリ装置100の正極側との間の電気的な接続を制御するためのスイッチである。第2負極側リレー440は充電器500(昇圧回路500)の直流負極側とバッテリ装置100の負極側との間の電気的な接続を制御するためのスイッチである。
第1正極側リレー410及び第1負極側リレー420は、モータジェネレータ200の回転動力が必要な運転モードにある場合及びモータジェネレータ200の発電が必要な運転モードにある場合に投入され、車両が停止モードにある場合(イグニションキースイッチが開放された場合)、電動駆動装置或いは車両に異常が発生した場合及び充電器500によってバッテリ装置100を充電する場合に開放される。一方、第2正極側リレー430及び第2負極側リレー440は、充電器500によってバッテリ装置100を充電する場合に投入され、充電器500によるバッテリ装置100の充電が終了した場合及び充電器500或いはバッテリ装置100に異常が発生した場合に開放される。
第1正極側リレー410及び第1負極側リレー420の開閉は、車両制御装置8から出力される開閉指令信号によって制御される。第1正極側リレー410及び第1負極側リレー420の開閉は、他の制御装置、例えばモータ制御装置340或いはバッテリ装置100の制御装置から出力される開閉指令信号によって制御しても構わない。第2正極側リレー430及び第2負極側リレー440の開閉は、充電制御装置540から出力される開閉指令信号によって制御される。第2正極側リレー430及び第2負極側リレー440の開閉は、他の制御装置、例えば車両制御装置8或いはバッテリ装置100の制御装置から出力される開閉指令信号によって制御しても構わない。
以上のように、本実施形態では、バッテリ装置100とインバータ装置300と充電器500との間に第1正極側リレー410,第1負極側リレー420,第2正極側リレー430及び第2負極側リレー440を設けて、それらの間の電気的な接続を制御するようにしているので、高電圧である電動駆動装置に対する高い安全性を確保できる。
次に、図2乃至図10を用いて、電池セル10及び複数の電池セル10を備えた電池モジュール110の構成について説明する。
図2は、PHEV1に用いられるバッテリ装置100の外観全体構成を示す。図3は電池モジュール110の外観全体構成を示す。図4は、電池モジュール110を分解したときの一部の電池セル10と一部のセルホルダの構成を示す。図5は、電池モジュール110の冷却媒体の流通方向の断面構成を示す。図6は、隣接する電池セル10の端子接続状態を模式的に示す。図7は電池セル10の外観構成を示す。図8は電池セル10の内部構成を示す。図9は、電池セルの電槽内部に収納された発電要素体の構成を示す。図10はセルホルダの構成を示す。
本実施形態では、セルホルダ70を介して14個の電池セル10が一列に配列されて構成された一つの組電池を備えた電池モジュール110を例に挙げて説明する。
まず、電池セル10及びセルホルダ70のそれぞれの構成について説明する。
最初に電池セル10の構成について説明する。
図7,図8に示すように、電池セル10は角型電池セルであり、密閉された扁平直方体形状の電槽20を備えている。電槽20は、対向配置された、最も面積が大きい矩形状の2つの主面(例えば上面と下面)と、この2つの主面の4辺(4縁)に沿って2つの主面に垂直に設けられ、主面よりも面積が小さい矩形状の4つの副面(対向配置された2組の側面)とを備えると共に、2つの主面の間の長さが主面の4辺の長さよりも短い6面体(短角柱)であり、2つの構成要素によって構成されている。2つの構成要素の一方は、1つの主面及び4つの副面を備え、残りの1つの主面に対応する部分が開口した扁平直方体形状の容器体である電池缶21である。2つの構成要素の他方は、電池缶21の開口部を塞ぎ、輪郭が電池缶21の開口面輪郭に合致するように形成された矩形状の平板である電池蓋22である。電池缶21と電池蓋22の両者はレーザービーム溶接によって接合されている。電槽20(電池缶21及び電池蓋22)は金属製部材であり、その材質としてアルミニウム或いはアルミニウムを主材とする合金を用いている。
尚、本実施形態では、説明の便宜上、電池セル10の搭載方向に関係なく、扁平直方体形状の容器体である電池缶21の開口部側とは反対側の面を底面、この底面の4辺に沿って底面に垂直に設けられた4面のうち、底面の長辺に沿って底面に垂直に設けられた2つの対向面を第1側面,底面の短辺に沿って底面に垂直に設けられた2つの対向面を第2側面と、それぞれ定義し、これ以降の説明において用いることにする。
また、本実施形態では、説明の便宜上、平行に対向配置された2つの長辺、この長辺に直交すると共に、並行に対向配置され、長辺よりも長さが短い2つの短辺により形成される矩形平面形状を備えた構成要素において、長辺と同じ方向に延びる(短辺が対向する)方向を長手方向、短辺と同じ方向に延びる(長辺が対向する)方向を短手方向と、それぞれ定義し、これ以降の説明において用いることにする。
電槽20(電池缶21)の内部には発電要素体40が収容されている。発電要素体40は、電池缶21の開口部から電池缶21の内部に挿入される。電槽20(電池缶21)の内部には、電池蓋22に設けられた注液孔(図示省略)を介して電解液が注入されている。注液孔は、電池蓋22をその外表面から内表面に貫通した貫通孔であり、電槽20の内部に電解液を注入した後、レーザービーム溶接によって気密及び液密に封止される。
電解液としては、例えばエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とジエチルカーボネート(DEC)の体積比1:1:1の混合溶液中に六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1mol/Lとなるように溶解した非水系の有機溶媒を用いている。
尚、電解質としては、LiClO4,LiAsF6,LiBF4,LiB(C65)4,CH3SO3Li,CF3SOLiなどやこれらの混合物を用いてもよい。また、非水電解液の溶媒としては、プロピレンカーボネート,エチレンカーボネート,ジメチルカーボネート,1,2−ジメトキシエタン,1,2−ジエトキシエタン,γ―ブチルラクトン,テトラヒドロフラン,1,3−ジオキソラン,4−メチル−1,3−ジオキソラン,ジエチルエーテル,スルホラン,メチルスルホラン,アセトニトリル,プロピオニトリル,プロピオニトリルなど、少なくとも1種以上の混合溶媒を用いてもよい。
発電要素体40は、図9に示すように、セパレータ44,負極板43,セパレータ44,正極板42をその順に積層したシート状の積層体を扁平形状に捲回した電極捲回体41を備えている。
尚、本実施形態では、電極捲回体41として捲回式のものを例に挙げて説明するが、正極板42,負極板43,セパレータ44のそれぞれを矩形状のシートに加工して、それらを何層にも上記と同様の順番に積層する積層式の電極体を採用しても構わない。
また、本実施形態では、説明の便宜上、電極捲回体41の捲回方向を電極捲回方向、電極捲回体41の扁平捲回面上において電極捲回方向に直交する方向を電極幅方向、電極捲回体41の扁平捲回面を垂直に貫く方向を電極扁平方向と、それぞれ定義し、これ以降の説明において用いることにする。
さらに、本実施形態では、説明の便宜上、電極板の電極捲回方向と同じ方向を極板捲回方向、電極板の電極幅方向と同じ方向を極板幅方向、電極板の電極扁平方向と同じ方向を極板垂直方向と、それぞれ定義し、これ以降の説明において用いることにする。
正極板42は、極板幅方向一端部に、正極活物質合剤を塗布しない未塗工部45が設けられるように、正極集電箔上に正極活物質合剤を塗布して構成している。正極集電箔は、例えば厚さ20μmの帯状のアルミニウム箔(アルミニウム板)である。正極活物質合剤は、正極活物質として量論組成のマンガン酸リチウム(化学式LiMnO2)100重量部に対し、導電材として10重量部の鱗片状黒鉛、結着剤(バインダ)として10重量部のポリフッ化ビニリデン(PVDF)を添加し、これに分散溶媒としてN−メチルピロリドン(NMP)を添加,混練したものであり、アルミニウム箔(アルミニウム板)の両面に略均等かつ略均一に塗布されている。
負極板43は、極板幅方向他端部に、負極活物質合剤を塗布しない未塗工部46が設けられるように、負極集電箔上に負極活物質合剤を塗布して構成している。負極集電箔は、例えば厚さ10μmの帯状の銅箔(銅板)である。負極活物質合剤は、負極活物質として非晶質炭素粉末100重量部に対して、結着剤(バインダ)として10重量部のポリフッ化ビニリデン(PVDF)を添加し、これに分散溶媒としてN−メチルビロリドン(NMP)を添加,混練したものであり、銅箔(銅板)の両面に略均等かつ略均一に塗布されている。
尚、正極活物質としては、リチウムイオンを挿入・脱離可能な材料であり、予め十分な量のリチウムイオンを挿入したリチウム遷移金属複合酸化物,リチウム遷移金属複合酸化物の結晶中のリチウムや遷移金属の一部をそれら以外の元素で置換あるいはドープした材料などを用いてもよい。例えばスピネル結晶構造を有する他のマンガン酸リチウム(例えば、Li1+xMn2−xO4),マンガン酸リチウムの一部を金属元素で置換又はドープしたリチウムマンガン複合酸化物(例えば、Li1+xMyMn2−x−yO4、MはCo,Ni,Fe,Cu,Al,Cr,Mg,Zn,V,Ga,B,Fの少なくとも1種),層状結晶構造を有すコバルト酸リチウムやチタン酸リチウム、これらの一部を金属元素で置換またはドープしたリチウム−金属複合酸化物などがある。また、結晶構造については、スピネル系,層状系,オリビン系のいずれの結晶構造を有していてもよい。
また、負極活物質としては、リチウムイオンを脱挿入可能な天然黒鉛や、人造の各種黒鉛材,コークスなどの炭素質材料などを用いてもよい。また、粒子形状としては、鱗片状,球状,繊維状,塊などを用いてもよい。
さらに、結着材(バインダ)としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE),ポリエチレン,ポリスチレン,ポリブタジエン,ブチルゴム,ニトリルゴム,スチレン/ブタジエンゴム,多硫化ゴム,ニトロセルロース,シアノエチルセルロース,各種ラテックス,アクリロニトリル,フッ化ビニル,フッ化ビニリデン,フッ化プロピレン,フッ化クロロプレン,アクリル系樹脂などの重合体及びこれらの混合体などを用いてもよい。
セパレータ44は、正極板42及び負極板43が直接接触しないようにするための微多孔性部材であり、例えば厚さ30μmのポリエチレン製の帯状部材である。セパレータ44は極板幅方向寸法が正極板42及び負極板43の極板幅方向寸法よりも小さい。
電極捲回体41において、正極板42の未塗工部45と負極板43の未塗工部46は互いに反対側に位置している。すなわち電極捲回体41の電極幅方向一方側に正極板42の未塗工部45が配置され、その他方側に負極板43の未塗工部46が配置されるように、正極板42と負極板43とを電極捲回体41の電極幅方向において相反する方向にずらして積層している。このような構成によれば、電極捲回体41の本体部分(正極板42及び負極板43の活物質合剤塗工部位とセパレータ44との積層部分)から、後述する集電箔となる未塗工部45,46がはみ出す(露出する)ように、電極捲回体41を形成することができる。
尚、正極板42及び負極板43を含む積層体を捲回するにあたっては、正極板42及び負極板43を含む積層体の捲き始め及び捲き終わりにおいて、セパレータ44のみを2〜3周程度、余分に捲回している。また、正極板42及び負極板43を捲回するにあたっては、負極板43の長さを正極板42の長さよりも長くし、電極捲回体41の最内周及び最外周において、正極板42が負極板43に対して捲回方向にはみ出すことがないようにしている。
このように形成された電極捲回体41は、未塗工部45,46の電極捲回方向の中央部が、電極扁平方向両側(電極捲回体の外径側)から電極捲回中心(電極捲回体の内径側)に向かって平坦状にプレス加工される。これにより、電極捲回体41の電極幅方向一方側端部には、電極捲回方向の中央部に形成された矩形状の平坦部(電極捲回方向が長手方向、電極捲回幅方向が短手方向となるように形成された平坦部)、電極捲回方向一方側(折り返し部分の一方側)からその他方側に向かうにしたがって徐々に電極捲回体41の内径側に傾斜して平坦部の電極捲回方向一方側端部に至る第1傾斜部、電極捲回方向他方側(折り返し部分の他方側)からその他方側に向かうにしたがって徐々に電極捲回体41の内径側に傾斜して平坦部の電極捲回方向他方側端部に至る第2傾斜部、電極捲回体41の活物質が塗工された部位における電極幅方向一方側端部から平坦部の電極幅方向他方側端部に向かうにしたがって徐々に電極捲回体41の内径側に傾斜して平坦部の電極幅方向他方側端部に至る第3傾斜部からなる窪みが電極扁平方向両側に形成され、正極集電部が形成される。電極捲回体41の電極幅方向他方側端部には、正極集電部と同様に形成された平坦部、正極集電部と同様に形成された第1傾斜部、正極集電部と同様に形成された第2傾斜部、電極捲回体41の活物質が塗工された部位における電極幅方向他方側端部から平坦部の電極幅方向一方側端部に向かうにしたがって徐々に電極捲回体41の内径側に傾斜して平坦部の電極幅方向一方側端部に至る第4傾斜部からなる窪みが電極扁平方向両側に形成され、負極集電部が形成される。
尚、正極集電部及び負極集電部は左右対称の関係にあり、どちらも同様に形成されている。このようなことから、以下では、正極集電部側の構成についてのみ説明し、負極集電部側の構成についての説明は省略する。
電極捲回体41の正極集電部の電極扁平方向一方側(電極捲回体41が電槽20に収納されたとき、電池缶21の底面と対向する側)には正極外部端子接続板50が、その他方側(電極捲回体41が電槽20に収納されたとき、電池蓋22と対向する側)には正極保持板51が、それぞれ、超音波溶接により接合されている。正極外部端子接続板50は、後述する正極外部端子30が機械的に接続され、正極外部端子30と正極集電部とを電気的に接続するためのものである。正極保持板51は、正極外部端子接続板50との接合時に正極集電部の平坦部における平坦性を保持するためのものである。正極外部端子接続板50及び正極保持板51は、正極集電部の平坦部及び第3傾斜部の形状に合致するように、矩形状の平板に曲げ加工を施した金属片であり、その材質としてアルミニウム或いはアルミニウムを主材とする合金を用いている。正極集電部の平坦部に対応する正極外部端子接続板50の部位(後述する正極外部端子30が接合される部位)はその他の部位及び正極保持板51よりも板厚が厚い。
尚、負極外部端子接続板は正極外部端子接続板50と同じ形状であるが、その材質が異なっており、銅或いは銅を主材とする合金を用いている。
電極捲回体41の電極扁平方向一方側(電極捲回体41が電槽20に収納されたとき、電池缶21の底面と対向する側)は、樹脂製で板状の絶縁ケース52(樹脂製板材)によって覆われている。絶縁ケース52は、正極外部端子接続板50及び負極外部端子接続板に対応する部位が切り欠かれていると共に、電極捲回体41の正極外部端子接続板50及び負極外部端子接続板によって覆われた部位以外の部位の形状に合致するように成型されている。絶縁ケース52の切り欠きは、正極外部端子接続板50及び負極外部端子接続板の外縁よりも大きさが小さくなるように形成されている。これにより、正極外部端子接続板50及び負極外部端子接続板に絶縁ケース52が重複するようになっている。
電極捲回体41の電極扁平方向他方側(電極捲回体41が電槽20に収納されたとき、電池蓋22と対向する側)は、樹脂製で板状の絶縁ケース53(樹脂製板材)によって覆われている。絶縁ケース53は、正極保持板51及び負極保持板に対応する部位が切り欠かれていると共に、電極捲回体41の正極保持板51及び負極保持板によって覆われた部位以外の部位の形状に合致するように成型されている。絶縁ケース53の切り欠きは、正極保持板51及び負極保持板の外縁よりも大きさが小さくなるように形成されている。これにより、正極保持板51及び負極保持板に絶縁ケース53が重複するようになっている。
絶縁ケース52,53は、電極捲回体41と、電池缶21及び電池蓋22との間の電気的な絶縁を確保する機能、外力が作用したときに電極捲回体41に対する外部応力を緩和する機能を果たすものであり、お互い同形状に形成され、正極集電部が正極外部端子接続板50及び正極保持板51により、負極集電部が負極外部端子接続板及び負極保持板により、それぞれ挟み込まれた状態の電極捲回体41を電極扁平方向両側から挟み込むように、電極捲回体41全体を覆っている。絶縁ケース52,53の材質にはポリエチレンテレフタレート(PET)或いはポリプロピレン(PP)などの樹脂を用いている。
以上のように、発電要素体40は、電極捲回体41,正極外部端子接続板50,正極保持板51,負極外部端子接続板及び負極保持板により構成されている。以上のように構成された発電要素体40は、電極捲回体41の電極扁平方向一方側(正極外部端子接続板50及び負極外部端子接続板側)を挿入側として、電槽20の主面の一つに対応する電池缶21の開口部から電池缶21の内部に挿入される。このように、本実施形態では、電槽20を構成する1組の主面の対向方向一方側から他方側に向かって挿入、すなわち電池缶21の開口面積が大きい開口部から電池缶21の深さが浅い方向に挿入している。
電池缶21の底面において、正極外部端子接続板50及び負極外部端子接続板と対向する部位、すなわち電池缶21の底面の長手方向両端部、かつ電池缶21の底面の短手方向中央部には、電池蓋22側に窪んだ窪み部23,24が設けられている。窪み部23,24は、電池缶21の底面の長手方向両端部、かつ電池缶21の底面の短手方向中央部に配置され、電池蓋22側に最も窪んだ矩形状の平面部23a,24a、電池缶21の底面の短手方向両端部側から平面部23a,24aに向かうにしたがって、電池缶21の底面側から電池蓋22側に傾斜した傾斜部23b,24bから構成されている。
平面部23a,24aはその長手方向が電池缶21の底面の短手方向と同じ方向になるように形成されている。平面部23a,24aには、その壁面を電池缶21の内部から外部に向かって貫通する貫通孔が形成されている。貫通孔は、平面部23a,24aの長手方向に長い楕円或いは長丸形状の孔であり、正極外部端子接続板50及び負極外部端子接続板と対向している。
平面部23aに設けられた貫通孔には正極シール材32を介して正極外部端子30が装着されている。平面部24aにもうけられた貫通孔には負極シール材33を介して負極外部端子31が挿着されている。正極外部端子30及び負極外部端子31は、複数の構成要素が一体成形された成形体であり、平板が所定の形状に成型された成型品である。正極シール材32及び負極シール材33は、正極外部端子30及び負極外部端子31と電池缶21との間を電気的に絶縁すると共に、電池缶21内部を気密及び液密に保つための封止部材である。
正極外部端子30は、その材質としてアルミニウム或いはアルミニウムを主材とする合金を用いている。負極外部端子31は、その材質として銅或いは銅を主材とする合金を用いている。正極シール材32及び負極シール材33は、電気的な絶縁性を有する樹脂製部材であり、その材質としてポリフェニレンサルファイド(PPS)或いはポリブチレンテレフタレート(PBT)若しくはペルフルオロアルコキシフッ素(PFA)を用いている。
正極外部端子30は、平面部23aに設けられた貫通孔に対応する部位を始点として、平面部23aに設けられた貫通孔から電池缶21の第2側面の一方側(負極外部端子31側とは反対側)に向かって延び、第2側面の一方側よりもさらに外側に所定の長さだけ延び、この後、所定の曲率をとりながら電池缶21の底面が面する側に略直角に折れ曲がり、所定の長さだけ延びている。負極外部端子31は、平面部24aに設けられた貫通孔に対応する部位を始点として、平面部24aに設けられた貫通孔から電池缶21の第2側面の他方側(正極外部端子30側とは反対側)に向かって延び、第2側面の他方側よりもさらに外側に所定の長さだけ延び、この後、所定の曲率をとりながら電池蓋22が面する側(正極外部端子30とは反対側)に略直角に折れ曲がり、所定の長さだけ延びている。
正極シール材32は、平面部23aに設けられた貫通孔に対応する部位を始点として、平面部23aに設けられた貫通孔から電池缶21の第2側面の一方側(負極シール材33側とは反対側)に向かって延び、電池缶21の底面の長手方向一方側端部の縁において所定の曲率をとりながら電池蓋22側に略直角に折れ曲がり、電池缶21の第2側面の一方側の面上まで延びている。負極シール材33は、平面部24aに設けられた貫通孔に対応する部位を始点として、平面部24aに設けられた貫通孔から電池缶21の第2側面の他方側(正極シール材32側とは反対側)に向かって延び、電池缶21の底面の長手方向他方側端部の縁において所定の曲率をとりながら電池蓋22側に略直角に折れ曲がり、電池缶21の第2側面の他方側の面上まで延びている。
正極外部端子30における平面部23aに設けられた貫通孔との対向部位には、平面部23aに設けられた貫通孔と同じ輪郭形状で電池缶21の底面側から電池蓋22側に窪んだ(突出した)窪み部(突起部)が形成されている。正極外部端子30の窪み部は、平面部23aに設けられた貫通孔を貫通して正極集電部の正極外部端子接続板50に当接し、電池缶21の底面側の開口部から超音波溶接により正極外部端子接続板50に接合されている。正極外部端子30の窪み部の縁には、外側の輪郭が矩形状の鍔部が形成されている。正極外部端子30の鍔部は、矩形状の平板状態で、前述したように、電池缶21の第2側面の一方側(負極外部端子31側とは反対側)に向かって延び、第2側面の一方側よりもさらに外側に所定の長さだけ延び、この後、所定の曲率をとりながら電池缶21の底面が面する側に略直角に折れ曲がり、所定の長さだけ延びている。正極外部端子30の略直角に折れ曲がった部分は、外側に円弧状に膨らんだベント構造(応力緩和部)になっており、正極外部端子30に加わる応力を緩和できるようになっている。正極外部端子30の先端部には電池缶21側とは反対側に反り返った反り返り部30aが形成されている。これは、電池セル10を配列するときに、配列方向に隣接する電池セル10の一方側の正極外部端子30の先端部と他方側の負極外部端子31の先端部とがお互いに障害となり、負極外部端子31に対して正極外部端子30が移動して重なることを邪魔することがないようにするためである。正極外部端子30の略直角に折れ曲がって所定の長さだけ延びている部分の中央部には、正極外部端子30を固定する螺子部材が貫通するための円形状の貫通孔30bが形成されている。
負極外部端子31における平面部24aに設けられた貫通孔との対向部位には、平面部24aに設けられた貫通孔と同じ輪郭形状で電池缶21の底面側から電池蓋22側に窪んだ(突出した)窪み部(突起部)が形成されている。負極外部端子31の窪み部は、平面部24aに設けられた貫通孔を貫通して負極集電部の負極外部端子接続板に当接し、電池缶21の底面側の開口部から超音波溶接により負極外部端子接続板に接合されている。負極外部端子31の窪み部の縁には、外側の輪郭が矩形状の鍔部が形成されている。負極外部端子31の鍔部は、矩形状の平板状態で、前述したように、電池缶21の第2側面の他方側(正極外部端子30側とは反対側)に向かって延び、第2側面の他方側よりもさらに外側に所定の長さだけ延び、この後、所定の曲率をとりながら電池蓋22が面する側に略直角に折れ曲がり、所定の長さだけ延びている。負極外部端子31の略直角に折れ曲がった部分は、外側に円弧状に膨らんだベント構造(応力緩和部)になっており、負極外部端子31に加わる応力を緩和できるようになっている。負極外部端子31の略直角に折れ曲がって所定の長さだけ延びている部分の中央部には、負極外部端子31を固定する螺子部材が貫通するための円形状の貫通孔31aが形成されている。
正極シール材32は、正極外部端子30と電池缶21との間に配置されている。正極シール材32の平面部23aに設けられた貫通孔との対向部位には、平面部23aに設けられた貫通孔と同じ輪郭形状の管部(筒部)が形成されている。正極シール材32の管部は、平面部23aに設けられた貫通孔の縁と正極外部端子30の窪み部の外壁面との間に設けられている。正極シール材32の管部の縁には、外側の輪郭が矩形状の鍔部が形成されている。正極シール材32の鍔部は、矩形状の平板状態で、電池缶21の第2側面の一方側(負極シール材33側とは反対側)に向かって延び、電池缶21の底面の長手方向一方側端部の縁において所定の曲率をとりながら電池蓋22側に略直角に折れ曲がり、電池缶21の第2側面の一方側の面上まで延びている。
負極シール材33は、負極外部端子31と電池缶21との間に配置されている。負極シール材33の平面部24aに設けられた貫通孔との対向部位には、平面部24aに設けられた貫通孔と同じ輪郭形状の管部(筒部)が形成されている。負極シール材33の管部は、平面部24aに設けられた貫通孔の縁と負極外部端子31の窪み部の外壁面との間に設けられている。負極シール材33の管部の縁には、外側の輪郭が矩形状の鍔部が形成されている。負極シール材33の鍔部は、矩形状の平板状態で、前述のように、電池缶21の第2側面の他方側(正極シール材32側とは反対側)に向かって延び、電池缶21の底面の長手方向他方側端部の縁において所定の曲率をとりながら電池蓋22側に略直角に折れ曲がり、電池缶21の第2側面の他方側の面上まで延びている。
正極外部端子30及び負極外部端子31と電槽20との間は、正極シール材32及び負極シール材33によって電気的に絶縁されている。このため、電槽20は電気的に中立状態、すなわち電位を持たない状態になっている。
電池セル10の内部にはガス排出弁が設けられている。ガス排出弁は、電池セル10に何らかの異常が生じ、電解液が気化して内圧が上昇した場合、所定の内圧で作動して、電池セル10の外部にミスト状態のガスを放出し、電池セル10を保護するための安全弁である。電池缶21の第1側面の一方の長手方向中央部には、ガス排出弁が開放した場合、電槽20内部に発生したガスを電槽20の内部から外部に導くためのガス排出管60が設けられている。
次に、セルホルダ70の構成について説明する。
セルホルダ70は、電池モジュール110を組み立てるときに電池セル10を保持するためのものであると共に、セルホルダ70を介して電池セル10を配列して、この配列体をボルトとナットネとのネジ締結力によって固縛したとき、その締結力を各電池セル10の電槽20の主面に伝達して電池セル10を固定、かつ電池セル10の配列方向の膨らみを抑えるものであり、さらには、配列方向に隣接する電池セル10の間に、冷却媒体が流れる流路を形成するものである。
セルホルダ70の材質には繊維強化プラスチック(FRP)、すなわち不飽和ポリエステル,エポキシ樹脂,ポリアミド樹脂,フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂に、ガラス繊維などの繊維を補強材として混合した複合材を用いている。セルホルダ70は、その複合材を型に流し込んで硬化させて製作した成型体である。
セルホルダ70の形状は電池セル10と同様に扁平直方体形状をしている。すなわちセルホルダ70は、最も面積が大きい矩形状の1つの主面と、この主面の4辺(4縁)に沿って主面に垂直に設けられ、主面よりも面積が小さい矩形状の4つの副面(対向配置された2組の面)とを備えると共に、主面と対向する側が開口し、主面から開口までの長さが主面の4辺の長さよりも短い6面体(短角柱)の容器体である。
尚、本実施形態では、セルホルダ70が容器体であることから、電池モジュール110に対するセルホルダ70の設置方向に関係なく、主面を底面と、4つの副面のうち、底面の長辺に沿って底面に垂直に設けられた2つの対向面を第1側面,底面の短辺に沿って底面に垂直に設けられた2つの対向面を第2側面と、それぞれ定義し、これ以降の説明において用いることにする。
また、本実施形態では、説明の便宜上、セルホルダ70の底面の長辺と同じ方向に延びる(短辺が対向する)方向をセルホルダ70の長手方向と、セルホルダ70の底面の短辺と同じ方向に延びる(長辺が対向する)方向をセルホルダ70の短手方向と、セルホルダ70の底面に直交する方向をセルホルダ70の高さ方向と、それぞれ定義し、これ以降の説明において用いることにする。
セルホルダ70は、底面、第1及び第2側面によって囲まれて形成された収納部71を備えている。収納部71は、電池セル10の電槽20の主面の一方が開放された状態で電池セル10の電槽20の残りの面を覆うように電池セル10を収納する部位であり、電池セル10が収納できるように、内側の寸法が電池セル10の外側の寸法よりも大きい。
セルホルダ70の底面の内表面及び外表面には複数のリブ72が形成されている。リブ72は、セルホルダ70の底面の内表面及び外表面からセルホルダ70の高さ方向に突出して、セルホルダ70の短手方向に直線状に連続して延びていると共に、セルホルダ70の長手方向に所定の間隔をあけて配置されている。リブ72は、電池セル10を配列したとき、収納部71に収納される電池セル10の電池蓋22、及びセルホルダ70を挟んで隣接配置される電池セル10の電池缶21の底面に当接し、ネジ締結力を伝達すると共に、セルホルダ70を挟んで両側に隣接配置される電池セル10の間に、冷却媒体である冷却空気が流通するための冷却媒体流路73を形成する。このため、セルホルダ70の第1側面には、セルホルダ70の底面の内表面の、リブ72とリブ72との間に形成される複数の冷却媒体流路73に対応するように、その冷却媒体流路73と第1側面の外側とを連通(貫通)するための複数の矩形状の連通孔74が形成されている。冷却媒体流路73はリブ72と同様にセルホルダ70の短手方向の一方側端部から他方側端部に連続して延びている。
セルホルダ70の第1側面には、収納部71に収納される電池セル10の電池缶21の底面或いは電池蓋22の短手方向両側を、セルホルダ70の短手方向両側から押圧して保持するための保持部材75が設けられている。保持部材75は、第1側面と一体成形された矩形状の平板であり、セルホルダ70の長手方向に間隔をあけてセルホルダ70の長手方向中央部に2つ配置されている。保持部材75の長手方向一方側(収納部71の開口側)端部は側面と一体化した固定端になっている。保持部材75の長手方向他方側(セルホルダ70の底面側)端部は自由端になっている。すなわち保持部材75は片持ちの弾性部材であり、自由端側がセルホルダ70の短手方向両方向に撓ることが可能である。保持部材75の自由端の収納部71側の面上には突起が形成されている。この突起が電池セル10に当接し、電池セル10を押圧して保持する。
セルホルダ70の第1側面の一方側(収納部71に収納される電池セル10のガス排出管60側の側面)には、収納部71の開口部側の縁からセルホルダ70の底面側に向かって半長丸形状に窪むように切欠き部76が形成されている。切欠き部76は、セルホルダ70の長手方向中央部の保持部材75の間に位置している。切欠き部76には、電池セル10をセルホルダ70に収納したとき、電池セル10に設けられたガス排出管60が嵌め込まれる。これにより、電池セル10をセルホルダ70に収納したとき、電池セル10に設けられたガス排出管60を、セルホルダ70の第1側面の一方側から外に突出させることができる。
セルホルダ70の第2側面は、第1側面のように、1枚の矩形状の平板から形成されておらず、矩形状の平板による壁式構造になっている。具体的には、収納部71を形成する矩形状の平板である内壁、この内壁よりも外側に配置され、内壁に所定の間隔をあけて対向配置された矩形状の平板である外壁、内壁と外壁との間に設けられ、内壁及び外壁に対して垂直に配置されて内壁及び外壁を支持する複数の矩形状の平板である支壁から構成されており、第1側面よりも厚さが厚く、かつ第1側面よりも強度が強くなるように形成されている。
セルホルダ70の第2側面の一方側(収納部71に収納される電池セル10の負極外部端子31側の側面)の外壁面上におけるセルホルダ70の短手方向中央部及びセルホルダ70の高さ方向中央部には電圧検出線接続端子77が取り付けられている。電圧検出線接続端子77は、セル制御装置120に電池セル10の端子電圧を取り込むための電圧検出線が機械的に接続され、その電圧検出線を電池セル10の正極外部端子30及び負極外部端子31に電気的に接続するための中継部材であり、セルホルダ70の短手方向に延びる矩形平板部位(以下、「第1平板部」と記述する)とセルホルダ70の高さ方向に延びる矩形平板部位(以下、「第2平板部」と記述する)とが直交して十字形状に形成された導電性平板によって構成されている。電圧検出線接続端子77の材質には銅或いは銅を主材とする合金を用いている。電圧検出線接続端子77の第1平板部は第2平板部よりも長手方向の長さが長く、第2平板部よりも短手方向の長さが短い。
電圧検出線接続端子77の第1平板部の一方側端部は、電圧検出線が機械的に接続される電圧検出線接続端になっており、セルホルダ70の第2側面の一方側の外壁面上から垂直に起き上がっている。電圧検出線接続端子77の第1平面部と第2平面部とが直交する部位の中心部には、正極外部端子30及び負極外部端子31を固定する螺子部材が貫通するための円形状の貫通孔78が形成されている。セルホルダ70の第2側面の一方側における電圧検出線接続端子77の貫通孔78との対向部位には円形状の有底の螺子穴が形成されている。
電圧検出線接続端子77の第1平板部の長手方向両端部は保持部材79によって保持されている。2つの保持部材79はそれぞれ、セルホルダ70に一体成形された矩形状の平板であり、セルホルダ70の第2側面の一方側の外壁表面に隙間を介して対面するように、かつセルホルダ70の高さ方向が長手方向になるように、セルホルダ70の第2側面の一方側の外壁面上に配置され、長手方向の一方側(セルホルダ70の底面側)端部が固定されている。これにより、電圧検出線接続端子77の第1平板部の長手方向両端部がセルホルダ70の第2側面の一方側の外壁に向かって保持されるので、セルホルダ70の第2側面の一方側の外壁からの電圧検出線接続端子77の剥がれ落ちを防止することができる。
電圧検出線接続端子77の第2平板部の長手方向両端は保持部材80によって短手方向両端部から挟み込まれるように保持されている。2つの保持部材80はそれぞれ、矩形状の2つの平板突起が、セルホルダ70の第2側面の一方側の外壁表面から垂直に突出するように、かつセルホルダ70の短手方向に間隔(電圧検出線接続端子77の第2平板部の短手方向の長さ相当分)をあけて対面するようにセルホルダ70に一体成形されている。また、2つの保持部材80は、セルホルダ70の高さ方向に間隔(電圧検出線接続端子77の第1平面部の短手方向の長さ相当分)あけて対向配置されている。これにより、電圧検出線接続端子77の第2平板部の長手方向両端が第2平板部の短手方向両側から保持されると共に、電圧検出線接続端子77の第1平面部が第1平板部の短手方向両側から保持されるので、セルホルダ70の第2側面の一方側の外壁面上における電圧検出線接続端子77のセルホルダ70の短手方向及び高さ方向へのずれを防止することができる。
また、保持部材80は、電池セル10を配列したとき、隣接する電池セル10の一方側の正極外部端子30と他方側の電池セル10の負極外部端子31と電圧検出線接続端子77とのセツホルダ70の短手方向の重なり位置をガイドする。これにより、隣接する電池セル10の一方側の正極外部端子30の貫通孔30aと他方側の負極外部端子31の貫通孔31aと電圧検出線接続端子77の貫通孔78との位置を合わせ易くすることができる。
セルホルダ70の第2側面の他方側(収納部71に収納される電池セル10の正極外部端子30側の側面)の内壁の2箇所(セルホルダ70の短手方向両端部)には、収納部71に収納される電池セル10の電池缶21の正極外部端子30側の第2側面を、セルホルダ70の長手方向一方側(収納部71に収納される電池セル10の正極外部端子30側)から押圧し、収納部71に収納される電池セル10の電池缶21の負極外部端子31側の第2側面を、セルホルダ70の第2側面の一方側のない壁面に押し当て、収納部71に収納される電池セル10をセルホルダ70の収納部71内に固定する固定部81が設けられている。固定部81は、セルホルダ70の第2側面の他方側の内壁に設けられ、セルホルダ70の第2側面の他方側の外壁側から内壁側に向かうにしたがって、セルホルダ70の開口側からセルホルダ70の底面側に向かって傾斜した傾斜部、この傾斜部の傾斜に沿って移動可能な短直角三角柱形状の固定部材82から構成されている。固定部材82の傾斜面と傾斜部の傾斜面とを付き合わせて固定部材82に外力を加えると、固定部材82はセルホルダ70の長手方向をセルホルダ70の第2側面の他方側から一方側に向かって移動すると共に、セルホルダ70の高さ方向を開口側から底面側に向かって移動し、電池セル10を押圧して固定する。すなわち固定部材82は固定楔として作用する。固定部材82の材質にはセルホルダ70と同じ材質を用いている。
セルホルダ70の第2側面の他方側の外壁におけるセルホルダ70の短手方向中央部は内壁側に窪んでいる。これは、電池セル10をセツホルダ70に収納して配列したとき、電池セル10の正極外部端子30及び負極外部端子31のベント部とセルホルダ70の第2側面の他方側の外壁とが干渉しないようにするために設けられたものである。
セルホルダ70の四角には、セルホルダ70を介して電池セル10を配列して、この配列体を固定するとき、その固定用のボルトが貫通するための貫通部83が設けられている。貫通部83は半楕円柱形状した部位であり、半楕円柱の上面と底面とがセルホルダ70の高さ方向を向くようにセルホルダ70に一体に成形されている。貫通部83の中心部には半楕円柱の上面側から底面側に貫通した円筒形状の中空部が形成されている。貫通部83の中空部には金属製の円筒管84が嵌め込まれている。配列体を固定するボルトは円筒管84を貫通する。
次に、以上説明した電池セル10及びセルホルダ70を用いて構成される電池モジュール110の構成について説明する。
図4に示すように、14個の電池セル10はそれぞれ、電池蓋22がセルホルダ70の底面側となるように、セルホルダ70に収納されて固定される。これにより、14個の単電池ユニットが形成される。この時、電池セル10の負極外部端子31は、図5に示すように、セルホルダ70の電圧検出線接続端子77の上に重なった状態になる。また、電池セル10の正極外部端子30は、図5に示すように、セルホルダ70の底面側とは反対側に延びた状態になる。
14個の単電池ユニットは、それらの間において、電池セル10の電池缶21の底面の向き及びセルホルダ70の底面の向きが同じになるように、かつ電池セル10の電池缶21の底面及びセルホルダ70の底面が配列面となるように、1列に配列され、この配列方向にスタックされる(図3及び図5参照)。この時、配列方向に隣接する単電池ユニットの一方側は、配列方向に延びる中心軸を回転軸として、他方側の単電池ユニットに対して180度回転した状態で配列される。すなわち配列方向に隣接する単電池ユニットは、配列方向に延びる中心軸に対して回転対称になっている。これにより、図4に示すように、配列方向に隣接する単電池ユニット間において、正極外部端子30と負極外部端子31との位置が、ガス排出管60の位置が、電圧検出線接続端子77の位置が、それぞれ、逆転した状態になる。従って、単電池ユニットのスタック体では、単電池ユニットの配列方向一方側端部から他方側端部に至るまで、正極外部端子30と負極外部端子31との位置が、ガス排出管60の位置が、電圧検出線接続端子77の位置が、それぞれ、交互に逆転した状態になる。
単電池ユニットがスタックされると、図5及び図6に示すように、配列方向に隣接する単電池ユニットの一方側の負極外部端子31と電圧検出線接続端子77との積層部分に向かって、他方側の単電池ユニットの正極外部端子30が配列方向から移動して、一方側の単電池ユニットの負極外部端子31の上に重なる。これにより、セルホルダ70の第2側面の一方側の外壁面上には、セルホルダ70側から電圧検出線接続端子77,配列方向に隣接する単電池ユニットの一方側の負極外部端子31,他方側の単電池ユニットの正極外部端子30がその順に積層される。それらの積層体は端子固定ネジ85によってセルホルダ70の第2側面の一方側に固定される。このような接続が電池セル10の配列方向一方側から他方側に順次行われることにより、14個の電池セル10は電気的に直列に接続される。
このように、本実施形態では、配列方向に隣接する単電池ユニットの一方側の負極外部端子31と、他方側の単電池ユニットの正極外部端子30とを、バスバーなどの接続導体を用いることなく直接機械的に接続することができるので、バスバーなどの接続導体を削減することができ、電池モジュール110の低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態では、バスバーなどの接続導体を削減することができるので、配列方向に隣接する単電池ユニットの一方側の負極外部端子31と、他方側の単電池ユニットの正極外部端子30との間の接続抵抗を減らすことができ、接続抵抗による電気的な損失を減らす(電気的な特性を向上させる)ことができる。
さらに、本実施形態では、電池セル10の正極外部端子30及び負極外部端子31を同一方向ではなく、互いに相反する方向から引き出し、配列方向に隣接する電池セル10の一方側を、配列方向に延びる中心軸を回転軸として、他方側の電池セル10に対して180度回転した状態で配列するようにしたので、1種類の電池セル10によって電池モジュール110を構成することができ、電池モジュール110の低コスト化を図ることができる。
さらにまた、本実施形態では、正極外部端子30の先端部に反り返り部30aを設けているので、負極外部端子31が障害となって正極外部端子30の電池セル10の配列方向への移動を阻むことなく、正極外部端子30を負極外部端子31の上に重ね合わせることができ、電池モジュール110の生産性を向上させることができる。
さらにまた、本実施形態では、セルホルダ70に正極外部端子30及び負極外部端子31を端子固定ネジ85によって固定するようにしているので、正極外部端子30及び負極外部端子31を薄い板材により構成することができると共に、正極外部端子30と負極外部端子31との接続強度を確保することができる。
さらにまた、本実施形態では、正極外部端子30及び負極外部端子31を薄い板材により構成することができるので、正極外部端子30及び負極外部端子31の長さが短くても曲げ加工を施し易く、反り返り部30aやベント部などを設け易くすることができる。
さらにまた、本実施形態では、電圧検出線が溶接される電圧検出線接続端子77に対して、配列方向に隣接する電池セル10の一方側の負極外部端子31と、他方側の電池セル10の正極外部端子30とを重ねるようにしているので、配列方向に隣接する電池セル10の一方側の負極外部端子31及び他方側の電池セル10の正極外部端子30に対する電圧検出線接続端子77の機械的な接続を容易に行うことができると共に、配列方向に隣接する電池セル10の一方側の負極外部端子31及び他方側の電池セル10の正極外部端子30に対する電圧検出線の電気的な接続を、電圧検出線接続端子77を介して容易に行うことができる。
さらにまた、本実施形態では、配列方向に隣接する電池セル10の一方側の負極外部端子31及び他方側の電池セル10の正極外部端子30との重なり合った部分が、配列方向に隣接する電池セル10に対して距離的にほぼ中央部であり、その部分に電圧検出線を、電圧検出線接続端子77を介して電気的に接続することができるので、配列方向に隣接する電池セル10のほぼ中点の電位を用いて各電池セル10の電圧を検出することができ、電圧検出線の電気的な接続位置から、配列方向に隣接する電池セル10の一方側までに至る距離と、電圧検出線の電気的な接続位置から、配列方向に隣接する電池セル10の他方側までに至る距離との違いによる電気的な影響を小さくし、電圧検出精度を向上させることができる。
尚、本実施形態では、電圧検出線接続端子77,負極外部端子31,正極外部端子30の順に重ねて固定したが、負極外部端子31と正極外部端子30との構成を入れ替え、負極外部端子31と正極外部端子30との重なる順番を入れ替えてもよい。
単電池ユニットの配列方向における単電池ユニットスタック体の両端には端板90が設けられている。この2つの端板90は、セルホルダ70と同じ複合材を型に流し込んで硬化させて製作した成型体であり、セルホルダ70と略同じ寸法の扁平直方体形状の構造体である。端板90の一方側(単電池ユニットスタック体との対向側)、すなわち主面の一方側に対応する部分は、電池セル10の電池缶21の底面或いはセルホルダ70の底面と対向する平面部位に、冷却媒体を流通させるための冷却媒体流路を形成するための窪み91が形成された平面構造になっている。窪み91は、セルホルダ70のリブ72によって形成された冷却媒体流路73と対応するように、端板90の短手方向に連続して形成されていると共に、端板90の長手方向に間隔をあけて複数形成されている。
端板90の他方側(単電池ユニットスタック体との対向側とは反対側)、すなわち主面の他方側に対応する部分は、端板90の長手方向両端部に設けられた鍔部92と、この2つの鍔部92の間に設けられ、矩形状の平板が格子状に組まれて格子部93とを備えた立体構造になっている。鍔部92は、端板90の短手方向一方側端部から他方側端部に至って延びる矩形状の平板が、端板90の長手方向における格子部93の両端の単電池ユニットスタック体側の縁から、端板90の長手方向を外側に向かって突出するように構成されている。格子部93は端板90の軽量化を図りながら端板90の強度を大きくするために設けられている。端板90の4角、すなわち鍔部92のセルホルダ70の貫通部83との対向部位には、円筒管84と連通する貫通孔が設けられている。
単電池ユニットの配列方向における単電池ユニットスタック体の両端に端板90がスタックされると、単電池ユニットスタック体及び端板90からなるスタック体には固定ボルト94が挿入される。固定ボルト94は、端板90の一方側の4角の貫通孔から単電池ユニットの配列方向に挿入され、セルホルダ70の貫通部83に設けられた円筒管84及び端板90の他方側の貫通孔を貫通して端板90の他方側に飛び出す。また、固定ボルト94は端板90の一方側からも飛び出している。2つの端板90から外部に飛び出した固定ボルト94の両端部には固定ナット95が螺合される。単電池ユニットスタック体及び端板90からなるスタック体は、固定ナット95の締め付け力によって単電池ユニットの配列方向両側から締め付けられる。固定ナット95の締め付け力は端板90からセルホルダ70に伝達され、セルホルダ70から電池セル10に伝達される。これにより、単電池ユニットスタック体及び端板90からなるスタック体が固定され、電池モジュール110が構成される。
本実施形態では、電池セル10の電池缶21の底面及び電池蓋22は全面がセルホルダ70の複数のリブ72によって略均一に押圧することができるので、充放電による電池セル10の膨らみを抑えることができ、電池セル10の電気的性能の低下を抑えることができる。
電池モジュール110は、2つの端板90によって形成された1組の対向する第1矩形面、単電池ユニットの配列によって形成され、第1矩形面の長辺に沿って第1矩形面に垂直に設けられた1組の対向する第2矩形面、及び単電池ユニットの配列によって形成され、第1矩形面の短辺に沿って第1矩形面に垂直に設けられた1組の対向する第3矩形面から構成された直方体(6面体)形状の組立ブロック体である。
電池モジュール110の第2矩形面側は、各電池セル10間にセルホルダ70によって形成された、電池モジュール110の第2矩形面の対向方向に冷却媒体を流通する冷却媒体流路73、電池セル10の配列方向一方側端部(図3の紙面手前側)の電池セル10と端板90の一方側との間に形成された、電池モジュール110の第2矩形面の対向方向に冷却媒体を流通する冷却媒体流路、及び電池セル10の配列方向他方側端部(図3の紙面奥側)の電池セル10を収納するセルホルダ70と端板90の他方側との間に形成された冷却媒体流路に対する冷却媒体の供給及び排出側となっている。このため、電池モジュール110の第2矩形面の一方側には、図2に示すように、冷却媒体を、電池セル10の配列方向一方側から導入或いは電池セル10の配列方向一方側に排出するための冷却媒体ダクト96aが設けられている。電池モジュール110の第2矩形面の他方側には、図2に示すように、冷却媒体を、電池セル10の配列方向他方側に排出或いは電池セル10の配列方向他方側から供給するための冷却媒体ダクト96bが設けられている。冷却媒体ダクト96a,96bは、電池セル10の配列方向に延びて、電池モジュール110の第2矩形面側全体を覆うように設けられていると共に、電池セル10の配列方向一方側或いは他方側に開口部を有し、電池セル10の配列方向一方側或いは他方側の閉塞側の鍔部が端板90に螺子固定されている。
また、電池モジュール110の第2矩形面側は、電池セル10の異常時に電池セル10から排出されるガスの排出側になっている。このため、電池モジュール110の第2矩形面の一方側には、電池セル10の配列の一方側最端部(図3の紙面手前側)の電池セル10を1番目、この1番目の電池セル10に隣接する電池セル10を2番目、・・・、電池セル10の配列の他方側最端部(図3の紙面奥側)の電池セル10を14番目としたとき、偶数番目の電池セル10のガス排出管60が電池モジュール110の第3矩形面の対向方向中央部に突出して、電池セル10の配列方向に配列されている。電池モジュール110の第2矩形面の他方側には、奇数番目の電池セル10のガス排出管60が電池モジュール110の第3矩形面の対向方向中央部に突出して、電池セル10の配列方向に配列されている。すなわちガス排出管60は電池セル10の配列方向に一つ置きに配列されている。電池モジュール110の第2矩形面の一方側に配列されたガス排出管60は、電池モジュール110の第2矩形面の一方側において電池モジュール110の第3矩形面の対向方向中央部に配置されたガス排出ダクト97aに機械的に接続されている。電池モジュール110の第2矩形面側の他方側に配列されたガス排出管60は、電池モジュール110の第2矩形面の他方側において電池モジュール110の第3矩形面の対向方向中央部に配置されたガス排出ダクト97bに機械的に接続されている。ガス排出ダクト97a,97bは電池セル10の配列方向に延びて、2つの端板90に螺子固定されている。ガス排出ダクト97a,97bに排出されたガスは、ガス排出ダクト97a,97bに機械的に接続された配管(図示省略)を介して車外に排出されるようになっている。
冷却媒体ダクト96a,96b及びガス排出ダクト97a,97bは、電池モジュール110の同一面上に配置され、冷却媒体ダクト96a,96bがガス排出ダクト97a,97bを覆うように設けられている。これにより、電池モジュール110では、電池セル10から排出されるガスと冷却媒体とを分離して流通させることができる。このため、電池モジュール110を車室内に配置し、電池モジュール110を、空調によって温度調節された車室内の空気を用いて冷却することができる。
尚、電池セル10から排出されるガスは、冷却媒体と一緒に電池モジュール110から排出しても問題ない。電池セル10から排出されるガスを冷却媒体と一緒に流通させるか或いは分離するかは、電池モジュール110の車両搭載場所などに応じて適宜選択すればよい。例えば電池モジュール110を車室外に配置して、車室外から空気を導入して電池モジュール110を冷却する場合には、冷却媒体と排出ガスとを分離する必要はなく、導入された空気と共に電池セル10から排出されるガスを車室外に排出するようにすればよい。
電池モジュール110の第3矩形面側は、正極外部端子30,負極外部端子31及び電圧検出線接続端子77との機械的な接続側となっている。電池モジュール110の第3矩形面の一方側には、電池セル10の配列の一方側最端部(図3の紙面手前側)の電池セル10を1番目、この1番目の電池セル10に隣接する電池セル10を2番目、・・・、電池セル10の配列の他方側最端部(図3の紙面奥側)の電池セル10を14番目としたとき、偶数番目の電池セル10が収納されたセルホルダ70上における正極外部端子30,負極外部端子31及び電圧検出線接続端子77との機械的な接続部が、電池モジュール110の第2矩形面の対向方向中央部に突出して、電池セル10の配列方向に配列されている。電池モジュール110の第3矩形面の他方側には、奇数番目の電池セル10が収納されたセルホルダ70上における正極外部端子30,負極外部端子31及び電圧検出線接続端子77との機械的な接続部が、電池モジュール110の第2矩形面の対向方向中央部に突出して、電池セル10の配列方向に配列されている。すなわち正極外部端子30,負極外部端子31及び電圧検出線接続端子77との機械的な接続部は電池セル10の配列方向に一つ置きに配列されている。電圧検出線接続端子77のセルホルダ70から垂直に起き上がった部位には電圧検出線98が機械的に接続されている。電圧検出線98は、銅或いは銅合金の線材が絶縁被覆されたリード配線により構成されている。電圧検出線98の電圧検出線接続端子77との接続側とは反対側はコネクタ164になっており、前述したセル制御装置120のコネクタと接続される。
尚、本実施形態では、電圧検出線98としてリード配線を用いた場合を例に挙げて説明したが、プリント基板の上に、銅或いは銅合金の配線パターンが形成された電圧検出プリント基板(リジッド基板),銅或いは銅合金の箔状の配線が、電気絶縁性を有する絶縁膜(絶縁フィルム)、例えばポリイミド膜或いはフォトソルダーレジスト膜の上に接着層を介して形成された電圧検出フレキシブルプリント基板などを用いても構わない。
電池セル10の配列の一方側最端部(図3の紙面手前側)の電池セル10の正極外部端子30は、電池モジュール110の第3矩形面の一方側において、端板90の一方側に延び、端板90の一方側の鍔部92に設けられた端子台92aに螺子固定されている。電池セル10の配列の一方側最端部(図3の紙面手前側)の電池セル10の正極外部端子30は電池モジュール110の正極端子を兼ねている。電池セル10の配列の他方側最端部(図3の紙面奥側)の電池セル10の負極外部端子31は、電池モジュール110の第3矩形面の一方側において、電池セル10の配列の他方側最端部(図3の紙面奥側)の電池セル10が収納されたセルホルダ70の電圧検出線接続端子77に重ねられると共に、電圧検出線接続端子77側とは反対側に電池モジュール110の負極端子99が重ねられた状態で、電池セル10の配列の他方側最端部(図3の紙面奥側)の電池セル10が収納されたセルホルダ70に螺子固定されることにより、負極端子99及び電圧検出線接続端子77と機械的に接続されている。電池モジュール110の負極端子99は端板90の他方側に延び、端板90の他方側の鍔部92に設けられた端子台に螺子固定されている。
以上のように構成された電池モジュール110の状態管理及び状態制御は、電池セル10に電気的に接続されたセル制御装置120、セル制御装置120に信号伝送回路を介して接続されたバッテリ制御装置130によって行われる。セル制御装置120は電池モジュール110の近傍に配置されている。本実施形態では、電池モジュール110の第3矩形面の他方側に沿って、セル制御装置120の回路基板が収納されたコントロールボックス161を並置させている。コントロールボックス161には電圧検出用コネクタが設けられており、電圧検出線98のコネクタ164が接続される。
電池セル10の配列方向における電池モジュール110の他方側端部(負極端子99側)にはジョイントボックス150が配置されている。ジョイントボックス150には、電池モジュール110とインバータ装置300とを第1正極側リレー410及び第1負極側リレー420を介して電気的に接続するための接続機構、及び電池モジュール110と充電器500とを第2正極側リレー430及び第2負極側リレー440を介して電気的に接続するための接続機構が収納されている。このため、ジョイントボックス150には、図示省略したが、電池モジュール110の正極端子(電池セル10の配列の一方側最端部(図2の紙面奥側)の電池セル10の正極外部端子30)及び負極端子99に機械的及び電気的に接続されたハーネス、インバータ装置300のパワーモジュール310に電気的に接続されたハーネス、充電器500の昇圧回路520に電気的に接続されたハーネスが延びている。
電池モジュール110の設置面側(本実施形態では冷却媒体ダクト96b側)にはモジュールベース163が取り付けられている。電池モジュール110を車両に設置する場合には、モジュールベース163を車体に螺子固定する。
尚、本実施形態では、バッテリ制御装置130を別置きにしているので図示していないが、コントロールボックス161にセル制御装置120と共に収納しても構わない。この場合、セル制御装置120と同一の回路基板にバッテリ制御装置130を構成することが好ましい。
〔実施形態2〕
第2実施形態を図11に基づいて説明する。
第2実施形態は、第1実施形態よりも電池セル10の数が多いときのバッテリ装置100の構成例を示す。第2実施形態では、電池セル10の数が30個あり、第1実施形態よりも電池セル10の数が16個多くなっている。
電池セル10の数が増えた場合、第1実施形態の電池モジュール110に追加して一つの電池モジュールにすることが考えられる。しかし、電池セル10の配列が長くなると、電池セル10の配列体の固定力の低下、冷却媒体の圧力損失の増加による冷却効果の低下などが考えられる。そこで、第2実施形態では、14個の電池セル10を用いて構成した電池モジュール110に16個の電池セル10を加えず(14個の電池セル10を用いて構成した電池モジュール110はそのままとし)、16個の電池セル10を用いて別の新たな電池モジュール170を構成している。
電池モジュール170は、電池セル10の数が違うので、電池セル10の配列方向の長さが電池モジュール110よりも長いが、電池モジュール110と全く同一の構成になっており、電池モジュール110とジョイントボックス160との配列体の横に、電池セル10の配列方向が電池モジュール110と同じなるようにして並置している。この時、電池モジュール170の正極端子を兼ねる電池セル10の正極外部端子30及び負極端子99は、電池モジュール110との対向側とは反対側に配置されている。従って、電池モジュール170の正極端子及び電池モジュール110の正極端子、電池モジュール170の負極端子99及び電池モジュール110の負極端子99はそれぞれ対角状の配置関係になっている。また、電池モジュール110及び電池モジュール170は冷却媒体の導入方向及び排出方向が同じ方向になっている。
尚、電池モジュール170が電池モジュール110と全く同一の構成になっていることから、電池モジュール170の各構成要素には電池モジュール110の各構成要素と同じ符号を付して、その説明を省略する。以下では、異なる部分のみ説明する。
セル制御装置120のコントローラボックス161は、電池セル10の配列方向のジョイントボックス160側とは反対側における電池モジュール110,170の端部に配置されている。本実施形態では、電池モジュール110,170に対してコントローラボックス161を共通に設けている。尚、コントローラボックス161を設ける場合には、電池モジュール110,170に対してそれぞれ設けても構わない。コントローラボックス161には、図示省略したが、電池モジュール110,170のそれぞれから延びる電圧検出線98のコネクタ162が接続されており、電池モジュール110,170のそれぞれから各電池セル10の端子電圧が取り込まれている。
電池モジュール110及び電池モジュール170のそれぞれからは、図示省略したが、電池モジュール110の正極端子(電池セル10の正極外部端子30)及び負極端子99に機械的及び電気的に接続されたハーネス、電池モジュール170の正極端子(電池セル10の正極外部端子30)及び負極端子99に機械的及び電気的に接続されたハーネスがジョイントボックス150に延びている。ジョイントボックス150では、電池モジュール110及び電池モジュール170が電気的に直列に接続されるように、両者から延びるハーネスを電気的に接続している。また、ジョイントボックス150では、電池モジュール110及び電池モジュール170から延びるハーネスとインバータ装置300のパワーモジュール310から延びるハーネスとを、第1正極側リレー410及び第1負極側リレー420を介して電気的に接続されていると共に、電池モジュール110及び電池モジュール170から延びるハーネスと充電器500の昇圧回路520から延びるハーネスとを、第2正極側リレー430及び第2負極側リレー440を介して電気的に接続されている。
このように電池モジュール110,170が第1実施形態と同様に構成された第2実施形態では、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
尚、第2実施形態では、電池モジュール110,170を電気的に直列に接続する場合を例に挙げて説明したが、電池モジュール110,170を電気的に並列に接続してもよい。但し、この場合、電池モジュール110,170の出力電圧を揃える必要があるため、電池セル10の数を同じ数、例えば電池セル10の総数が30個の場合には電池モジュール110,170のそれぞれの電池セル10の数を15個にする必要がある。

Claims (8)

  1. 対向配置されて面積が最大である2つの主面を有する扁平角型形状の外槽、この外槽に収納された発電要素体、この発電要素体の正極側に電気的に接続され、外槽の内部から外部に引き出された正極端子、及び発電要素体の負極側に電気的に接続され、外槽の内部から外部に引き出された負極端子を有する複数の蓄電器を備え、
    前記複数の蓄電器は、前記主面が配列面となるように配列されており、
    前記正極端子は前記配列方向に直交する方向一方側に引き出されて前記配列方向一方側に折れ曲がり、前記負極端子は前記正極端子とは反対側に引き出されて前記正極端子とは反対側に折れ曲がっており、
    前記配列方向に隣接する蓄電器の一方側は、前記主面の中心に直交する軸を回転軸として、前記配列方向に隣接する蓄電器の他方側に対して180度回転した状態になっており、
    前記配列方向に隣接する蓄電器は、一方側の蓄電器の正極端子或いは負極端子の先端部と、他方側の蓄電器の負極端子或いは正極端子の先端部とが積層されて機械的に接続されることにより、電気的に接続されている、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
  2. 請求項1に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記蓄電器の端子電圧を取り込むための電圧検出線が接続される電圧検出線接続端子を備え、
    前記電圧検出線接続端子は、前記正極端子及び前記負極端子と共に積層されることにより、前記正極端子及び前記負極端子に電気的に接続されている、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
  3. 請求項1に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記正極端子或いは前記負極端子の一方側の先端部は、前記正極端子と前記負極端子との積層側とは反対側に反り返っている、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
  4. 請求項1に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記正極端子及び前記負極端子は応力緩和部を備えている、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
  5. 対向配置されて面積が最大である2つの主面を有する扁平角型形状の外槽、この外槽に収納された発電要素体、この発電要素体の正極側に電気的に接続され、外槽の内部から外部に引き出された正極端子、及び発電要素体の負極側に電気的に接続され、外槽の内部から外部に引き出された負極端子を有する複数の蓄電器と、
    前記複数の蓄電器のそれぞれを保持する複数の保持部材と、を備え、
    前記複数の蓄電器は、前記主面の一つが開放されるように前記外槽を前記保持部材によって包持した状態で前記主面が配列面となるように配列されており、
    前記正極端子は前記配列方向に直交する方向一方側に引き出されて前記配列方向一方側に折れ曲がり、前記負極端子は前記正極端子とは反対側に引き出されて前記正極端子とは反対側に折れ曲がっており、
    前記配列方向に隣接する蓄電器の一方側は、前記主面の中心に直交する軸を回転軸として、前記配列方向に隣接する蓄電器の他方側に対して180度回転した状態になっており、
    前記配列方向に隣接する蓄電器は、一方側の蓄電器の正極端子或いは負極端子の先端部と、他方側の蓄電器の負極端子或いは正極端子の先端部とが積層されて前記保持部材に機械的に固定された状態で接続されることにより、電気的に接続されている、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
  6. 請求項5に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記蓄電器の端子電圧を取り込むための電圧検出線が接続される電圧検出線接続端子を備え、
    前記電圧検出線接続端子は、前記正極端子及び前記負極端子と共に積層されて前記保持部材に機械的に固定されることにより、前記正極端子及び前記負極端子に電気的に接続されている、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
  7. 請求項5に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記正極端子或いは前記負極端子の一方側の先端部は、前記正極端子と前記負極端子との積層側とは反対側に反り返っている、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
  8. 請求項5に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記正極端子及び前記負極端子は応力緩和部を備えている、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
JP2010085638A 2010-04-02 2010-04-02 蓄電モジュール Withdrawn JP2011216424A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010085638A JP2011216424A (ja) 2010-04-02 2010-04-02 蓄電モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010085638A JP2011216424A (ja) 2010-04-02 2010-04-02 蓄電モジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011216424A true JP2011216424A (ja) 2011-10-27

Family

ID=44945941

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010085638A Withdrawn JP2011216424A (ja) 2010-04-02 2010-04-02 蓄電モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011216424A (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013008478A (ja) * 2011-06-22 2013-01-10 Gs Yuasa Corp 電槽ケース、単電池及び組電池
JP2013187175A (ja) * 2012-03-12 2013-09-19 Kojima Press Industry Co Ltd 端子接続構造
WO2014057757A1 (ja) * 2012-10-10 2014-04-17 株式会社オートネットワーク技術研究所 蓄電モジュール
WO2014103007A1 (ja) * 2012-12-28 2014-07-03 日立ビークルエナジー株式会社 組電池
JP2014186864A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Gs Yuasa Corp 蓄電装置
JP2015125878A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 株式会社デンソー 電池セル及び組電池
JP2015201288A (ja) * 2014-04-07 2015-11-12 株式会社Gsユアサ 蓄電装置、ホルダ及び蓄電装置の組立方法
WO2016084273A1 (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 三洋電機株式会社 電源装置
CN105870387A (zh) * 2015-02-05 2016-08-17 杭州新研动力能源有限公司 电动工具、镍锌电池系统及其制造方法
JP2017126536A (ja) * 2016-01-15 2017-07-20 株式会社東芝 組電池
JP2017126537A (ja) * 2016-01-15 2017-07-20 株式会社東芝 組電池
US10164229B2 (en) 2014-03-31 2018-12-25 Gs Yuasa International Ltd. Energy storage apparatus
CN110504096A (zh) * 2018-05-16 2019-11-26 宁波新州焊接设备有限公司 一种变压器
CN110544759A (zh) * 2018-05-29 2019-12-06 罗伯特·博世有限公司 电池单池和电池模块
JP2020140819A (ja) * 2019-02-27 2020-09-03 株式会社Gsユアサ 蓄電装置
WO2020194964A1 (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 三洋電機株式会社 電圧検出線および電池モジュール
JP2022035943A (ja) * 2020-08-21 2022-03-04 陽光電源股▲ふん▼有限公司 エネルギー貯蔵キャビネット

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013008478A (ja) * 2011-06-22 2013-01-10 Gs Yuasa Corp 電槽ケース、単電池及び組電池
JP2013187175A (ja) * 2012-03-12 2013-09-19 Kojima Press Industry Co Ltd 端子接続構造
WO2014057757A1 (ja) * 2012-10-10 2014-04-17 株式会社オートネットワーク技術研究所 蓄電モジュール
CN104718643A (zh) * 2012-10-10 2015-06-17 株式会社自动网络技术研究所 蓄电模块
EP2908363A4 (en) * 2012-10-10 2015-10-21 Autonetworks Technologies Ltd PERFORMANCE MEMORY MODULE
US9692023B2 (en) 2012-10-10 2017-06-27 Autonetworks Technologies, Ltd. Electricity storage module
US9537128B2 (en) 2012-12-28 2017-01-03 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Assembled battery
WO2014103007A1 (ja) * 2012-12-28 2014-07-03 日立ビークルエナジー株式会社 組電池
JPWO2014103007A1 (ja) * 2012-12-28 2017-01-12 日立オートモティブシステムズ株式会社 組電池
JP2014186864A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Gs Yuasa Corp 蓄電装置
JP2015125878A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 株式会社デンソー 電池セル及び組電池
US10164229B2 (en) 2014-03-31 2018-12-25 Gs Yuasa International Ltd. Energy storage apparatus
JP2015201288A (ja) * 2014-04-07 2015-11-12 株式会社Gsユアサ 蓄電装置、ホルダ及び蓄電装置の組立方法
WO2016084273A1 (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 三洋電機株式会社 電源装置
CN105870387A (zh) * 2015-02-05 2016-08-17 杭州新研动力能源有限公司 电动工具、镍锌电池系统及其制造方法
JP2017126536A (ja) * 2016-01-15 2017-07-20 株式会社東芝 組電池
JP2017126537A (ja) * 2016-01-15 2017-07-20 株式会社東芝 組電池
CN110504096A (zh) * 2018-05-16 2019-11-26 宁波新州焊接设备有限公司 一种变压器
CN110504096B (zh) * 2018-05-16 2024-04-12 宁波新州焊接设备有限公司 一种变压器
CN110544759A (zh) * 2018-05-29 2019-12-06 罗伯特·博世有限公司 电池单池和电池模块
CN110544759B (zh) * 2018-05-29 2023-04-18 罗伯特·博世有限公司 电池单池和电池模块
JP2020140819A (ja) * 2019-02-27 2020-09-03 株式会社Gsユアサ 蓄電装置
WO2020194964A1 (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 三洋電機株式会社 電圧検出線および電池モジュール
JP2022035943A (ja) * 2020-08-21 2022-03-04 陽光電源股▲ふん▼有限公司 エネルギー貯蔵キャビネット
JP7239620B2 (ja) 2020-08-21 2023-03-14 陽光電源股▲ふん▼有限公司 エネルギー貯蔵キャビネット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5508923B2 (ja) 蓄電モジュール
JP2011216424A (ja) 蓄電モジュール
JP5501286B2 (ja) 蓄電装置
Kumar et al. A comparative review on power conversion topologies and energy storage system for electric vehicles
KR101850413B1 (ko) 전동 차량
CN102447086B (zh) 蓄电模块及蓄电装置
US10862083B2 (en) Battery unit, battery module, power storage system, electronic device, electric power system, and electric vehicle
JP6073583B2 (ja) 電源装置及びこの電源装置を備える車両並びに蓄電装置
US9859532B2 (en) Battery module and method incorporating exterior casing and liner
JP6138688B2 (ja) 電源装置及びこれを備える車両並びに蓄電装置
JP5743356B2 (ja) バッテリー・モジュールとこれを含むバッテリーパック
WO2013172397A1 (ja) 蓄電モジュール及びその製造方法
JP5276915B2 (ja) 二次電池を用いた電源装置
JP6087838B2 (ja) 電源装置、回路基板、及び電源装置を備える車両並びに蓄電装置
WO2013161654A1 (ja) 電源装置、電源装置を備える車両及び蓄電装置
US10953755B2 (en) Fuel cell unit
WO2013031614A1 (ja) 電源装置及びこれを備える車両並びに蓄電装置
JP2011222202A (ja) 蓄電モジュール
WO2013031612A1 (ja) 電源装置及びこれを備える車両並びに蓄電装置
US20190115848A1 (en) Power converter
JP5323645B2 (ja) 蓄電デバイス、蓄電モジュールおよび自動車
JP2011216382A (ja) 蓄電器
US20200185667A1 (en) Enclosure assemblies with improved electromagnetic compatibility
WO2024114131A1 (zh) 电池及用电装置
CN220964675U (zh) 电机控制器、电驱动装置、电驱动系统及电动设备

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20130604