JP2011222202A - 蓄電モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】電池セルの冷却性能を向上させることができる電池モジュールの提供を課題とする。
【解決手段】上記課題は、素材が延ばされて形成されたセパレータ44の層を介して正極材層と負極材層とが積層された積層構造を有する発電要素体40が電槽20に収納されて構成された電池セル10と、電槽20の外表面上に冷却媒体80を流通させる冷却流路81とを有し、冷却流路81を、セパレータ44の素材が延ばされた方向に冷却媒体80を流通させるように設けることにより、解決することができる。
【選択図】 図10

Description

本発明は、電気エネルギーの蓄積,放出が可能な蓄電モジュールに関する。
蓄電モジュールに関する背景技術としては、例えば特許文献1,2に開示された技術が知られている。
特許文献1,2には、蓄電器の冷却性能を向上させるための冷却技術として、蓄電器の表面を流れる冷却媒体に乱流を発生させ、この乱流効果により、冷却媒体と蓄電器表面との間における熱伝達性能を向上させるための冷却技術、蓄電器から冷却媒体への伝熱面積を大きくするための冷却技術が開示されている。
特開2006−310309号公報 特開2000−228228号公報
近年、電動化の普及、災害時などの非常時に対する対応強化、クリーンエネルギーの利用促進などにより、電気的エネルギーを利用したシステムの導入が増えている。そのシステムの多くは、電気的エネルギーを蓄積できる蓄電装置を電源として設けている。蓄電装置は、設置されるシステムなどによって数は異なるが、複数の蓄電器を備えている。複数の蓄電器は、充放電による発熱によって電気的特性が変化し、入出力可能な電圧が変動する。このため、蓄電装置では、複数の蓄電器を冷却媒体によって冷却し、複数の蓄電器の温度上昇を所定値に抑えている。
ここ数年、地球温暖化の一層の歯止め、省エネルギー化の一層の推進などの要求が社会的に高まっている。この要求に応えるためには、地球環境に対する環境負荷のさらなる低減、システム効率及びエネルギー効率のさらなる向上などが必要になる。蓄電装置において、その要求に応えるためには、さらなる高性能化が必要になる。これを達成するためには、蓄電器の冷却性能を背景技術よりもさらに向上させる必要がある。
本願の代表的な発明の一つは、蓄電器の冷却性能を向上させることができる蓄電モジュールを提供する。
ここに、本願の代表的な発明の一つは、蓄電器を冷却する冷却媒体の流れ方向を、蓄電器の容器内に収納された蓄電要素体の正極材層と負極材層との間に介在する多孔質絶縁材の素材が延ばされた方向とすることを特徴とする。
本願の代表的な発明の一つによれば、蓄電器の冷却性能を向上させることができる蓄電モジュールを提供することができる。
(実施形態1)プラグインハイブリッド自動車の駆動システムの構成を示すブロック図。 (実施形態1)図1に用いられる扁平角型電池セルの構成を示す部分切欠き斜視図。 (実施形態1)図2の電槽内部に収納された電極捲回体の構成を示す斜視図。 (実施形態1)図1の電池セルを用いて構成した電池モジュールの配列状態を示す斜視図。 (実施形態1)図4の電池モジュールを電池セルの端子側から観た平面図。 (実施形態1)図4の電池セル間に配置されたセルホルダの構成を示す平面図。 (実施形態2)電池モジュールの電池セル間に設けられるセルホルダの構成を示す斜視図。 (実施形態3)電池モジュールの電池セル間に設けられるセルホルダの構成を示す平面図。 (実施形態4)電池モジュールの電池セル間に設けられるセルホルダの構成を示す平面図。 (実施形態4)図9のセルホルダの電池セルに対する配置状態を示す斜視図。 (実施形態4)実施形態4の冷却効果と他の実施形態の冷却効果とを比較した比較図。 (実施形態5)扁平角型電池セルの外観構成を示す斜視図。 (実施形態5)図12の電池セルの内部構成を示す部分断面斜視図。 (実施形態5)図12の電池セルに対するセルホルダの配置状態を示す斜視図。 (実施形態6)実施形態1乃至5のいずれかの電池セルとセルホルダとを用いて構成した電池モジュールの固定構成を示す斜視図。 (実施形態7)実施形態1乃至5のいずれかの電池セルとセルホルダとを用いて構成した電池モジュールに対する冷却ダクトの取り付け構成を示す斜視図。
以下、本願の発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
以下に説明する実施形態例では、本願の発明を、移動体の電源を構成する蓄電装置、特に電動車両の一つである電気自動車の車両駆動電源を構成するバッテリ装置に適用した場合を例に挙げて説明する。
電気自動車としては、内燃機関であるエンジンと電動機とを車両の駆動源(原動機)として備えると共に、商用電源及び電気スタンドなどの外部電源から供給された交流電力をバッテリ装置に充電するための充電器を搭載したプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)を例に挙げて説明する。電気自動車としては、エンジンと電動機とを車両の駆動源として備えると共に、商用電源及び電気スタンドなどの外部電源から供給された交流電力をバッテリ装置に充電するための充電器を持たない(車両の減速時の回生によって得られた電力及び/又は原動機によって駆動される発電機から得られた電力によりバッテリ装置を充電する)ハイブリッド電気自動車(HEV)や、車両の駆動源としてエンジンを持たない(電動力を発生する電動機を車両の唯一の駆動源とする)とすると共に、商用電源及び電気スタンドなどの外部電源から供給された交流電力をバッテリ装置に充電するための充電器を搭載した純粋な電気自動車(EV)など、他の電気自動車であっても構わない。
車両駆動電源を構成するバッテリ装置としては、蓄電器として、扁平角型形状のリチウムイオン二次電池セル(以下、単に「電池セル」と記述する)を備えたリチウムイオンバッテリ装置を例に挙げて説明する。バッテリ装置としては、蓄電器として、ニッケル水素電池や鉛電池などの二次電池、コンデンサやキャパシタなどの容量性機器など、他の蓄電器を備えたものであっても構わない。
以下に説明する実施形態の構成は、ハイブリッド電車などの鉄道車両,バスなどの乗合自動車,トラックなどの貨物自動車,バッテリ式フォークリフトトラックなどの産業車両など、他の電動車両の車両駆動電源を構成するバッテリ装置にも適用できる。
また、以下に説明する実施形態の構成は、コンピュータシステムやサーバシステムなどに用いられる無停電電源、自家用発電設備に用いられる電源,太陽光,風力,地熱などの自然エネルギーを用いた発電設備に用いられる電源など、電動車両以外の電源を構成する蓄電装置にも適用できる。
プラグインハイブリッド自動車では、バッテリ装置に充電された電気エネルギーは、車両を電動力(回転動力)によって駆動する場合に直流電力として放電される。放電された直流電力は、インバータ装置(電力変換装置)によって電圧及び位相が制御された所定の交流電力に変換された後、車両の力行時に電動機として機能してプラグインハイブリッド自動車駆動用電動力を発生するモータジェネレータ(回転電機)に供給される。バッテリ装置への電気エネルギーの充電は、車両の減速時の回生によって得られた交流電力及び/又は原動機によって駆動される発電機から得られた交流電力によって行われる。回生電力は、車両側から供給された動力によってモータジェネレータが発電機として駆動されることにより得られた交流電力であり、インバータ装置によって電圧が制御された所定の直流電力に変換された後、バッテリ装置に供給されて充電される。
また、バッテリ装置に充電された電気エネルギーは、内燃機関であるエンジンを始動する場合、ラジオなどのカーオーディオ,カーナビゲーション装置,ライトなどの電装品を駆動する場合に直流電力として使用される場合もある。この場合、バッテリ装置から放電された直流電力は、電力変換装置によって、電圧及び位相が制御された所定の交流電力に変換されたり、電圧が制御(昇降圧)された所定の直流電力に変換されたりした後、各電気負荷や他の蓄電装置に供給される。バッテリ装置への電気エネルギーの充電は、家庭電源である商用電源から取り込んだ単相交流電力、電気ステーションや商業施設などに設けられた電気スタンドを介して購入した単相或いは三相交流電力によって行われる。この場合、商用電源や電気スタンドなどの外部電源から供給された単相或いは三相交流電力は、プラグインハイブリッド自動車に搭載された充電器によって電圧が制御された所定の直流電力に変換された後、バッテリ装置に供給されて充電される。
バッテリ装置は、複数の電池セルをスタックして構成した電池モジュールを備えている。電池モジュールには数百ボルトの出力電圧が要求される。このため、電池モジュールでは、1個あたり数ボルト(例えば平均的な公称出力電圧が3.6ボルト)の電池セルを、その要求出力電圧を満足する本数分、電気的に直列に接続している。
電池セルは、発電(蓄電)要素体を電槽内に収納している。発電要素体は、正極活物質を塗布した正極集電箔(板)と、多孔質絶縁部材であるセパレータと、負極活物質を塗布した負極集電箔(板)と、多孔質絶縁部材であるセパレータとの積層体を捲回して構成した電極捲回体を備えている。電池セルでは、電極捲回体の電気化学的反応により、すなわち正極から負極に或いは負極から正極に電解液を介して金属イオンが移動することにより、充放電が行われる。この動作が頻繁に繰り返されると、電極捲回体は発熱する。この発熱が大きくなると、電池セルの性能が低下する。このため、バッテリ装置では電池セルを冷却し、電池セルの温度を低減している。また、電池セルの冷却にあたっては、電池セルの温度むら(温度差)を小さくすることが好ましい。
電池セルの冷却面における温度分布は、その中央部分が最大となり、その中央部分からセパレータの素材が延ばされた方向及びセパレータの素材が延ばされた方向に直交する方向に向かって温度むら(温度差)が生じる分布となるが、セパレータの素材が延ばされた方向の温度むら(温度差)が、セパレータの素材が延ばされた方向に直交する方向の温度むら(温度差)が大きくなる。これは、セパレータの素材が延ばされた方向の強度が、セパレータの素材が延ばされた方向に直交する方向の強度よりも大きくなり、セパレータの素材が延ばされた方向の熱伝導率が、セパレータの素材が延ばされた方向に直交する方向の熱伝導率よりも大きくなるからである。ここで、セパレータの素材が延ばされた方向に直交する方向に冷却媒体を流通させて電池セルを冷却した場合、電池セルの温度を低減する効果は大きいが、前述の温度むら(温度差)を小さくする効果は小さい。
そこで、以下に説明する実施形態では、電池セルを冷却する冷却媒体の電池セルに対する流れ方向を、セパレータの素材が延ばされた方向としている。
このように、冷媒媒体の流れ方向を規定した、以下に説明する実施形態によれば、電池セルの温度を低減することができると共に、セパレータの素材が延ばされた方向に直交する方向に冷却媒体を流通させて電池セルを冷却した場合よりも前述の温度むら(温度差)を小さくすることができる。従って、以下に説明する実施形態によれば、電池セルの冷却性能を向上させることができ、電池セルの性能及び寿命を向上させることができる。
また、セパレータの素材が延ばされた方向に直交する方向に冷却媒体を流通させて電池セルを冷却した場合、セパレータの素材が延ばされた方向に直交する方向の熱収縮が変化し、セパレータに対する熱歪が大きくなる。しかし、以下に説明する実施形態のように、電池セルを冷却する冷却媒体の電池セルに対する流れ方向を、セパレータの素材が延ばされた方向とすれば、セパレータの素材が延ばされた方向に直交する方向の熱収縮が略一定になるので、セパレータに対する熱歪が小さくなり、熱歪に対するセパレータの耐力を向上させることができる。
さらに、以下に説明する実施形態では、電池セルを流通する冷却媒体の最上流側における冷却媒体の流れ方向に直交する方向の中央部において、冷却媒体の流れを、冷却媒体の流れ方向に直交する方向の中央に向かって偏向させる案内板を設けている。すなわち冷却媒体の流路が冷却媒体の流入側に対して末広がり状に形成されている。このような構成によれば、冷却媒体の流れ方向に直交する方向における冷却媒体の最上流側の流路の幅が、冷却媒体の下流側の流路の幅よりも広がり、冷却媒体の下流側に向かうにしたがってその幅が狭くなるので、冷却媒体の流速が、冷却媒体の最上流側において最も遅く、冷却媒体の下流側に向かうにしたがって速くすることができ、冷却媒体の流れ方向上流側における電池セルの冷却能力よりも、冷却媒体の流れ方向中央部における電池セルの冷却能力を大きくすることができる。これにより、以下に説明する実施形態では、前述の温度分布に応じて冷却能力を変えることができるので、前述の温度ムラ(温度差)をさらに小さくすることができ、電池セルの冷却能力をさらに向上させることができる。
電池セルは保持部材(セルホルダ)から受ける圧力によって保持されている。セルホルダには、冷却媒体を流通させる冷却媒体流路を構成するためのリブが設けられている。リブは、セルホルダの電池セルとの対向する面から電池セル側に突出すると共に、冷却媒体の流通する方向に延びている。電池セルはそのリブが押し当てられることにより押圧されて保持されている。電池セルを強固に保持するためには、電池セルに対してなるべく均一の圧力を加えることが好ましい。ここで、前述の案内板はセルホルダのリブによって構成されているが、冷却媒体の上流側だけに設けた構成にすると、電池セルに加わる圧力が不均一になってしまう。
そこで、以下に説明する実施形態では、前述した案内板とは反対側の位置、すなわち電池セルを流通する冷却媒体の最下流側における冷却媒体の流れ方向に直交する方向の中央部において、冷却媒体の流れを、冷却媒体の流れ方向に直交する方向の外側に向かって偏向させる案内板を設けている。すなわち冷却媒体の流路が冷却媒体の流出側に対して末広がり状に形成されている。このような構成によれば、冷却媒体の流れ方向両端部における構成が同じ、すなわちセルホルダの電池セルとの対向面の中心に直交する軸を回転軸としてセルホルダを180度回転させたときの構成が同じである、いわゆる回転対称の構成になっているので、セルホルダのリブから電池セルに加えた圧力が不均一になることを抑制することができる。
扁平角型形状の電池セルでは、冷却媒体が流れる面、すなわち扁平面が膨張する。この膨張は電池セルの中央部が最も大きくなる。電池セルが膨張すると電池セルの性能に影響を及ぼすことが考えられる。
そこで、以下に説明する実施形態では、冷却媒体の流れ方向に直交する方向における電池セルの中央を、冷却媒体の流れ方向の一方側端部から他方側端部にわたって、セルホルダのリブによって押圧している。このような構成によれば、電池セルの膨張を抑えることができるので、電池セルの膨張による電池セルの性能への影響を小さくすることができる。
扁平角型形状の電池セルにおいて、正極外部端子及び負極外部端子の引き出し方は様々であるが、その一つとして、電池セルの冷却媒体が流れる面、すなわち扁平面の一対の対向する端部から互いに相反する方向に引き出す方法がある。電極捲回体の発熱は、電極捲回体に電気的に接続された正極外部端子及び負極外部端子にも伝達される。このため、冷却媒体を正極外部端子及び負極外部端子に積極的に当てることにより、正極外部端子及び負極外部端子を介して電極捲回体を冷却することができる。
そこで、以下に説明する実施形態では、セルホルダのリブによって形成される冷却媒体流路が、電池セルの冷却媒体が流れる面、すなわち扁平面上における正極外部端子及び負極外部端子の引き出し部位上に形成されるように、セルホルダにリブを形成している。このような構成によれば、冷却媒体を正極外部端子及び負極外部端子に積極的に当てることができ、正極外部端子及び負極外部端子を介して電極捲回体を積極的に冷却することができる。従って、以下に説明する実施形態によれば、電池セルの冷却性能をさらに向上させることができるので、電池セルの性能及び寿命をさらに向上させることができる。
以下、図面を用いて、実施形態を具体的に説明する。
〔実施形態1〕
第1実施形態を図1乃至図6に基づいて説明する。
まず、図1を用いて、バッテリ装置100を含むプラグインハイブリッド自動車1の駆動システムの構成について説明する。
図1は、プラグインハイブリッド自動車1の駆動システムの構成及びその一部を構成する電動駆動装置の各コンポーネントの電気的な接続構成を示す。
尚、図1において、太い実線は強電系を示し、細い実線は弱電系を示す。
プラグインハイブリッド自動車(以下、「PHEV」と記述する)1はパラレルハイブリッド方式の駆動システムを備えている。
パラレルハイブリッド方式の駆動システムは、内燃機関であるエンジン4とモータジェネレータ200とを駆動輪2に対してエネルギーの流れ的に並列に配置(構造的には、動力伝達制御機構であるクラッチ5を介してエンジン4とモータジェネレータ200とを機械的に直列に接続)し、エンジン4の回転動力による駆動輪2の駆動、モータジェネレータ200の回転動力による駆動輪2の駆動、及びエンジン4とモータジェネレータ200の両方の回転動力による駆動輪2の駆動ができるように構成されている。すなわちパラレルハイブリッド方式の駆動システムは、エンジン4を動力源とし、主としてPHEV1の駆動源として用いられるエンジン駆動装置と、モータジェネレータ200を動力源とし、主としてPHEV1の駆動源及びPHEV1の電力発生源として用いられる電動駆動装置とを備えている。
ハイブリッド方式としては、内燃機関であるエンジンの回転動力を用いて発電機を駆動し、この駆動によって発生した電力を用いてモータジェネレータを駆動し、この駆動によって発生した回転動力を用いて駆動輪を駆動する、いわゆるエンジンから駆動輪までのエネルギーの流れがシリーズであるシリーズハイブリッド方式がある。また、ハイブリッド方式としては、上記パラレルハイブリッド方式と上記シリーズハイブリッド方式とを組み合わせたシリーズ・パラレルハイブリッド方式(エンジンの回転動力の一部を発電用モータジェネレータに分配して発電させ、これにより得られた電力により駆動用モータジェネレータを駆動できるように、遊星歯車機構などの動力伝達機構を用いてエンジンと2つのモータジェネレータとを機械的に接続した方式)がある。本実施形態では、パラレルハイブリッド方式の駆動システムを例に挙げて説明するが、以下において説明する本実施形態のバッテリ装置100は、前述した他のハイブリッド方式の駆動システムのバッテリ装置に適用しても構わない。
図示省略した車体のフロント部或いはリア部には車軸3が回転可能に軸支されている。車軸3の両端には一対の駆動輪2が設けられている。図示省略したが、車体のリア部或いはフロント部には、両端に一対の従動輪が設けられた車軸が回転可能に軸支されている。PHEV1では、駆動輪2を前輪とし、従動輪を後輪とした前輪駆動方式を採用している。駆動方式としては後輪駆動方式や4輪駆動方式(前後輪の一方をエンジン駆動装置により駆動し、他方を電動駆動装置により駆動する方式)を採用しても構わない。
車軸3の中央部にはデファレンシャルギア(以下、「DEF」と記述する)7が設けられている。車軸3はDEF7の出力側に機械的に接続されている。DEF7の入力側には変速機6の出力軸が機械的に接続されている。DEF7は、変速機6によって変速されて伝達された回転駆動力を左右の車軸3に分配する差動式動力分配機構である。変速機6の入力側にはモータジェネレータ200の出力側が機械的に接続されている。モータジェネレータ200の入力側には、動力伝達制御機構であるクラッチ5を介してエンジン4の出力側が機械的に接続されている。クラッチ5は、エンジン4の回転動力を駆動輪2に伝達する場合には締結状態になり、エンジン4の回転動力を駆動輪2に伝達しない場合には切離し状態になるように制御される。
尚、モータジェネレータ200及びクラッチ5は、変速機6の筐体の内部に収納されている。
モータジェネレータ200は、電機子巻線211を備えた電機子(本実施形態では固定子)210と、電機子210に空隙を介して対向配置され、永久磁石221を備えた界磁(本実施形態では回転子)220を有する回転電機であり、力行時にはモータとして、発電時(回生時)にはジェネレータとして、それぞれ機能する。
本実施形態では、モータジェネレータ200として、三相交流同期機(永久磁石界磁型)を用いた場合を例に挙げて説明するが、他の三相交流同期機(巻線界磁型)や三相交流誘導機(界磁鉄心に短絡された導体バーが装着された界磁を用いたもの)を用いても構わない。
モータジェネレータ200がモータとして機能する場合、すなわちPHEV1の力行時やエンジン4を始動する時など、回転動力が必要な運転モードにある場合には、バッテリ装置100に蓄積された電気エネルギーがインバータ装置300を介して電機子巻線211に供給される。これにより、モータジェネレータ200は電機子210と界磁220との間の磁気的作用により回転動力(機械エネルギー)を発生し、その回転動力を出力する。モータジェネレータ200から出力された回転動力は、PHEV1の力行時には、変速機6及びDEF7を介して車軸3に伝達され、駆動輪2を駆動し、エンジン4の始動時には、クラッチ5を介してエンジン4に伝達され、エンジン4を駆動する。
モータジェネレータ200がジェネレータとして機能する場合、すなわちPHEV1の減速時や制動時などの回生時及びPHEV1の走行中にバッテリ装置100の充電が必要な時など、発電が必要な運転モードにある場合には、駆動輪2或いはエンジン4から伝達された機械エネルギー(回転動力)がモータジェネレータ200に伝達され、モータジェネレータ200が駆動される。このように、モータジェネレータ200が駆動されると、電機子巻線211には電機子210と界磁220との間の磁気的作用により電圧が誘起される。これにより、モータジェネレータ200は電力を発生し、その電力を出力する。モータジェネレータ200から出力された電力はインバータ装置300を介してバッテリ装置100に供給される。これにより、バッテリ装置100は充電される。
モータジェネレータ200の駆動は、電機子210とバッテリ装置100との間の電力がインバータ装置300によって制御されることにより制御される。すなわちインバータ装置300はモータジェネレータ200の制御装置である。インバータ装置300は、スイッチング半導体素子のスイッチング動作によって電力を直流から交流に、交流から直流に変換する電力変換装置であり、パワーモジュール310,パワーモジュール310に実装されたスイッチング半導体素子を駆動する駆動回路330,パワーモジュール310の直流側に電気的に並列に接続され、直流電圧を平滑する電解コンデンサ320、及びパワーモジュール310のスイッチング半導体素子のスイッチング指令を生成し、このスイッチング指令に対応する信号を駆動回路330に出力するモータ制御装置340を備えている。
パワーモジュール310は、二つの(上アーム及び下アームの)スイッチング半導体素子を電気的に直列に接続し直列回路(一相分のアーム)が三相分、電気的に並列に接続(三相ブリッジ接続)されて電力変換回路が構成されるように、六つのスイッチング半導体素子を基板上に実装し、アルミワイヤなどの接続導体によって電気的に接続した構造体である。
スイッチング半導体素子としては金属酸化膜半導体型電界効果トランジスタ(MOSFET)或いは絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)を用いている。ここで、電力変換回路をMOSFETによって構成する場合、ドレイン電極とソース電極との間には寄生ダイオードが存在するので、別途、それらの間にダイオード素子を実装する必要がない。一方、電力変換回路をIGBTによって構成する場合、コレクタ電極とエミッタ電極との間にはダイオード素子が存在していないので、別途、それらの間にダイオード素子を電気的に逆並列に接続する必要がある。
各上アームの下アーム接続側とは反対側(IGBTの場合、コレクタ電極側)はパワーモジュール310の直流側から外部に導出され、バッテリ装置100の正極側に電気的に接続されている。各下アームの上アーム接続側とは反対側(IGBTの場合、エミッタ電極側)はパワーモジュール310の直流側から外部に導出され、バッテリ装置100の負極側に電気的に接続されている。各アームの中点、すなわち上アームの下アーム接続側(IGBTの場合、上アームのエミッタ電極側)と下アームの上アーム接続側(IGBTの場合、下アームのコレクタ電極側)との接続点はパワーモジュール310の交流側から外部に導出され、電機子巻線211の対応する相の巻線に電気的に接続されている。
電解コンデンサ320は、スイッチング半導体素子の高速スイッチング動作に起因して生じる電圧変動を抑制する平滑用コンデンサである。平滑用コンデンサとしては電解コンデンサ320の代わりにフィルムコンデンサを用いてもよい。
モータ制御装置340は、車両全体の制御を司る車両制御装置8から出力されたトルク指令信号を受けて、六つのスイッチング半導体素子に対するスイッチング指令信号(例えばPWM(パルス幅変調)信号)を生成し、駆動回路330に出力する電子回路装置であり、マイクロコンピュータなどの演算処理装置を含む複数の電子部品が回路基板に実装されることにより構成され、パワーモジュール310とは熱的に隔絶されたインバータ筐体内に配置されている。
駆動回路330は、モータ制御装置340から出力されたスイッチング指令信号を受けて、六つのスイッチング半導体素子に対する駆動信号を生成し、六つのスイッチング半導体素子のゲート電極に出力する電子回路装置であり、スイッチング半導体素子や増幅器などの複数の電子部品が回路基板に実装されることにより構成され、パワーモジュール310の近傍、例えばパワーモジュール310のケース上部に配置されている。
車両制御装置8は、運転者からのトルク要求,車両の速度など、車両の運転状態を示す複数の状態パラメータに基づいて、モータ制御装置340に対するモータトルク指令信号及びエンジン制御装置(図示省略)に対するエンジントルク指令信号をそれぞれ生成し、それぞれトルク指令信号を、対応する制御装置に出力する。
尚、エンジン制御装置は、エンジン4のコンポーネントである空気絞り弁,燃料噴射弁,吸排気弁などの駆動を制御する電子機器であり、車両制御装置8の出力信号から取得したエンジントルク指令信号に基づいて各コンポーネントの駆動指令信号を生成し、各駆動指令信号を各コンポーネントの駆動回路に出力する。
バッテリ装置100は、モータジェネレータ200の駆動用電源を構成する、公称出力電圧200ボルト以上の高電圧で、これまでのハイブリッド自動車用駆動バッテリよりも出力密度及びエネルギー密度が高い蓄電装置であり、ジャンクションボックス400を介してインバータ装置300及び充電器500に電気的に接続されている。バッテリ装置100としてはリチウムイオンバッテリ装置を用いている。
バッテリ装置100は、インバータ装置300及び充電器500によって充放電される蓄電装置であり、主要部として電池モジュール110及び制御装置を備えている。
電池モジュール110及び制御装置は、センサ,冷却装置(例えば冷却媒体として空気を電池モジュール110に送風する冷却ファン),リレーなどを含む他の構成部品と共に1つの電源筐体内に収納されている。電源筐体は、車室内の座席の下或いはトランクルーム若しくは床下などに設置される。電源筐体には、インバータ装置300及び充電器500など、バッテリ装置100と同様の高電圧電気機器を一緒に収納してもよい。この収納方式によれば、高電圧ケーブルの這い回しが容易になると共に、配線距離の短縮によってインダクタンスを低減し、電気的な損失を低減できる。
電池モジュール110は電気エネルギーの貯蔵庫であり、インバータ装置300及び充電器500に電気的に接続されている。
電池モジュール110は、電気エネルギーの蓄積及び放出(直流電力の充放電)が可能な複数のリチウムイオン電池セル10(以下、単に「電池セル10」と記述する)を備えている。複数の電池セル10は、収納ケース(モジュールケース)の内部に配置されて電気的に直列に接続されている。これにより、電池モジュール110には一つの組電池が構成される。電池セル10は電池モジュール110における最小の構成単位であり、単電池と呼ばれる場合もある。電池セル10としては、公称出力電圧が3.0〜4.2ボルト(平均公称出力電圧が3.6ボルト)のものを用いた場合を例に挙げて説明するが、これ以外の電圧仕様のものを用いても構わない。
複数の電池セル10は、その状態管理上及び制御上、所定の単位数により区分されて複数の電池群に分けられている。別な言い方をすれば、所定の数の電池セル10が電気的に直列に接続されて一つの電池群が構成され、その電池群が複数、電気的に直列に接続されて組電池が構成されている。所定の単位数としては、例えば4個,6個,10個,12個・・・というように、最高電位側から最低電池側に向かって電位の順にしたがって等区分とする。また、所定の単位数としては、4個と6個との組み合わせ・・・というように、最高電位側から最低電池側に向かって電位の順にしたがって複合区分とする場合もある。
PHEV1においては、実際には100本前後〜200本前後の電池セル10が搭載され、電気的に直列或いは直並列に接続される。
電池モジュール110の正極側とインバータ装置300(パワーモジュール310)の直流正極側との間の充放電路には、電池モジュール110からインバータ装置300(パワーモジュール310)に供給される電流、或いはインバータ装置300(パワーモジュール310)から電池モジュール110に供給される電流を検出するための電流計測手段(電流センサ又は電流計測回路)が電気的に直列に接続されている。電池モジュール110の両極間(正極側と負極側との間)には、電池モジュール110の両極間電圧を検出するための電圧計測手段(電圧センサ又は電圧計測回路)が電気的に並列に接続されている。電池モジュール110の内部には、複数の温度計測手段(サーミスタ或いは熱電対などのセンサ又は温度計測回路)が設けられている。
制御装置は、複数の電子回路部品から構成された電子制御装置であり、電池モジュール110の状態を管理及び制御すると共に、インバータ装置300及び充電器500に許容充放電量を提供して、電池モジュール110における電気エネルギーの出入りを制御する。
制御装置は、機能上、2つの階層に分かれて構成されており、バッテリ装置100内において上位(親)に相当するバッテリ制御装置130と、バッテリ制御装置130に対して下位(子)に相当するセル制御装置120とを備えている。
バッテリ制御装置130及びセル制御装置120を構成する電子回路部品はそれぞれ、独立した回路基板に実装されている。セル制御装置120を構成する電子回路部品が実装された回路基板は、セル制御装置120の機能上、電池モジュール110の内部に配置されている。バッテリ制御装置130を構成する電子回路部品が実装された回路基板は別途、制御装置用ケースの内部に収納され、電池モジュール110の近傍に配置されている。バッテリ制御装置130及びセル制御装置120を構成する電子回路部品を共通の一つの回路基板により構成する場合には、その回路基板を制御装置用ケースの内部に収納し、そのケースを電池モジュール110の近傍に配置する。
バッテリ制御装置130及びセル制御装置120は、信号伝送回路によってお互いに信号の授受ができるようになっているが、電気的には絶縁されている。これは、お互いの動作電源が異なり、お互いに基準電位が異なるためである。すなわちセル制御装置120は、シャーシグランドから浮動状態にある電池モジュール110を電源とし、バッテリ制御装置130は、シャーシグランドを基準電位とする車載補機用低圧バッテリ(例えば14ボルト系バッテリ)を電源としているためである。このため、バッテリ制御装置130及びセル制御装置120の間を結ぶ信号伝送路上にはフォトカプラ,容量性結合素子,変圧器などの絶縁140が設けられている。これにより、バッテリ制御装置130及びセル制御装置120は、お互いに基準電位の異なる信号を用いて信号伝送ができる。絶縁140は、セル制御装置120を構成する電子回路部品が実装された回路基板に実装されている。
信号伝送回路は、少なくとも2つの異なる使われ方をするシリアル通信用の信号伝送回路から構成されている。本実施形態では、信号伝送回路として、LIN(Local Interconnect Network)と呼ばれる、CAN(Controller Area Network)に準拠する通信規格を採用した信号伝送回路を用いている。信号伝送回路は、バッテリ制御装置130から出力された通信コマンド信号、すなわち通信(制御)内容を示すデータ領域など、複数の領域が設けられた複数バイトの信号を伝送する。
バッテリ制御装置130から信号伝送回路を介して出力される通信コマンド信号には、電池セルの検出された端子電圧の送信を要求するための指令信号,電池セルの充電状態の調整を実行させるための指令信号,セル制御装置120を起動させるための指令信号,セル制御装置120の動作を停止させるための指令信号,セル制御装置120から通知された異常の内容を確認するための指令信号などが含まれている。
セル制御装置120は、バッテリ制御装置130から出力された指令信号に基づいてバッテリ制御装置130の手足となって動作し、複数の電池セル10のそれぞれの状態を管理及び制御する。このため、セル制御装置120は、複数の電池セル10の両端子(正極側端子及び負極側端子)に電圧検出用配線を介して電気的に接続されており、複数の電池セル10のそれぞれの端子間電圧を検出している。
また、セル制御装置120は、バッテリ制御装置130から出力された、充電状態の調整に関する指令信号に基づいて、複数の電池セル10のうち、充電状態の調整が必要な電池セル10について充電状態を調整している。このため、複数の電池セル10のそれぞれの端子間にはバイパス回路が電気的に並列に接続されている。バイパス回路は、抵抗とスイッチング半導体素子とを電気的に直列に接続した直列回路により構成されている。電池セル10について充電状態はセル制御装置120がバイパス回路のスイッチング半導体素子のオンオフを制御することにより調整することができる。
バッテリ制御装置130は、電池モジュール110の状態を管理及び制御すると共に、車両制御装置8又はモータ制御装置340に許容充放電量を通知して、電池モジュール110における電気エネルギーの出入りを制御する電子制御装置であって、マイクロコンピュータやディジタルシグナルプロセッサなどの演算処理装置により構成されており、記憶装置など含む他の電子回路部品と共に回路基板に実装されている。
バッテリ制御装置130には、前述した電流計測手段,電圧計測手段及び温度計測手段から出力された計測信号,セル制御装置120から出力された、複数の電池セルの端子間電圧に関する検出信号,セル制御装置120から出力された異常信号,イグニションキースイッチの動作に基づくオンオフ信号、及び上位制御装置である車両制御装置8又はモータ制御装置340から出力された信号を含む複数の信号が入力されている。イグニションキースイッチの動作に基づくオンオフ信号、及び上位制御装置である車両制御装置8又はモータ制御装置340から出力された信号は、CAN(Controller Area Network)と呼ばれる、バッテリ制御装置130,車両制御装置8,モータ制御装置340などの自動車内の複数の制御装置の間を接続してお互いの情報を送受信するための信号伝送回路を介してバッテリ制御装置130に入力されている。
バッテリ制御装置130は、それらの入力信号から得られた情報、予め設定された、電池セルの特性情報及び演算に必要な演算情報を含む複数の情報に基づいて、電池モジュール110の状態(例えば電池モジュール110の充電状態「以下、SOC(State Of Charge)と記述する」及び劣化状態「以下、SOH(State Of Health)と記述する」などを検知するための演算,電池モジュール110を制御するための演算、及び電池モジュール110の充放電量を制御するための演算を含む複数の演算を実行する。そして、バッテリ制御装置130は、それらの演算結果に基づいて、セル制御装置120に対する指令信号、電池モジュール110の充放電量を制御するための許容充放電量に関する信号,電池モジュール110のSOCに関する信号、及び電池モジュール110のSOHに関する信号を含む複数の信号を生成して出力する。
それらの出力信号のうち、許容充放量(許容充放電電流又は許容充放電電力)に関する信号,SOCに関する信号,SOHに関する信号、及び異常状態通知に関する信号を含む複数の出力信号は、上位制御装置である車両制御装置8又はモータ制御装置340に対して、車内ローカルエリアネットワークを介して出力される。
モータ制御装置340は、バッテリ制御装置130から出力された許容充放電量に関する信号、及び車両制御装置8から出力されたトルク指令信号を受けて、或いはバッテリ制御装置130から出力された許容充放電量を考慮して車両制御装置8から出力されたトルク指令信号を受けて、パワーモジュール310におけるスイッチングを制御する。これにより、インバータ装置300は、許容充放電量の範囲内で、トルク指令信号に基づく交流電力をモータジェネレータ200に供給できるように、或いはトルク指令信号に基づいてモータジェネレータ200から得られた交流電力を直流電力に変換して供給できるように、電池モジュール110を充放電させる。すなわちバッテリ制御装置130によるインバータ装置300の制御によって電池モジュール110の充放電が制御される。
バッテリ制御装置130はリーク検出装置を備えている。リーク検出装置は、電池モジュール110からモータジェネレータ200までの強電系と、弱電系の基準電位となるシャーシグランドとの間に、それらの間の電気的な接続によってリークが生じているか否かを検出する。
バッテリ装置100には、バッテリ装置100よりも電圧の低いバッテリ(図示省略)が電気的に接続されている。低圧バッテリは、ライトやオーディオなどの車載補機及び電子制御装置などの動作電源である、公称出力電圧12ボルトの鉛電池であり、図示省略したDC−DCコンバータを介してバッテリ装置100に電気的に接続されている。DC−DCコンバータは、直流電力を、所定の電圧に昇降圧された直流電力に変換するための電力変換装置である。
家庭の商用電源560或いは電気スタンドの給電装置からバッテリ装置100を充電するプラグインモードの場合、充電器500の外部電源接続端子に電気的に接続された電源ケーブルの先端の電源プラグ550を商用電源560側のコンセント570に差し込み或いは電気スタンドの給電装置から延びる電源ケーブルを充電器500の外部電源接続端子に接続し、充電器500と商用電源560或いは電気スタンドの給電装置とを電気的に接続する。これにより、単相或いは三相の交流電力が商用電源560或いは電気スタンドの給電装置から充電器500に供給される。充電器500は、供給された交流電力を直流電力に変換し、かつバッテリ装置100の充電電圧に調整した後、バッテリ装置100に供給する。これにより、バッテリ装置100は充電される。
尚、本実施形態では、家庭の商用電源560と充電器500とを電気的に接続し、バッテリ装置100を充電する場合を例に挙げて説明するが、電気スタンドの給電装置からの充電も基本的には家庭の商用電源560からの充電と同じように行われる。但し、家庭の商用電源560からの充電と電気スタンドの給電装置からの充電とでは、充電器500に供給される電流容量及び充電時間が異なり、電気スタンドの給電装置からの充電の方が、家庭の商用電源560からの充電よりも電流容量が大きく、かつ充電時間が速い、すなわち急速充電ができる。
充電器500は、家庭の商用電源560から供給された交流電力を直流電力に変換すると共に、この変換された直流電力をバッテリ装置100の充電電圧に昇圧してバッテリ装置100に供給する電力変換装置であり、交直変換回路510,昇圧回路520,駆動回路530及び充電制御装置540を主な構成機器として備えている。
交直変換回路510は、外部電源から供給された交流電力を直流電力に変換して出力する電力変換回路であり、例えば複数のダイオード素子のブリッジ接続により構成され、外部電源から供給された交流電力を直流電力に整流するために設けられた整流回路、及び整流回路の直流側に電気的に接続され、整流回路の出力の力率を改善するために設けられた力率改善回路を備えている。交流電力を直流電力に変換する回路としては、ダイオード素子が逆並列に接続された複数のスイッチング半導体素子のブリッジ接続により構成された回路を用いても構わない。
昇圧回路520は、交直変換回路510(力率改善回路)から出力された直流電力をバッテリ装置100の充電電圧まで昇圧するための電力変換回路であり、例えば絶縁型のDC−DCコンバータにより構成されている。絶縁型のDC−DCコンバータは、変圧器,変圧器の一次側巻線に電気的に接続されると共に、複数のスイッチング半導体素子のブリッジ接続により構成され、交直変換回路510から出力された直流電力を交流電力に変換して変圧器の一次側巻線に入力する変換回路、変圧器の二次側巻線に電気的に接続されると共に、複数のダイオード素子のブリッジ接続により構成され、変圧器の二次側巻線に発生した交流電力を直流電力に整流する整流回路、整流回路の出力側(直流側)の正極側に電気的に直列に接続された平滑リアクトル、整流回路の出力側(直流側)の正負極間に電気的に並列に接続された平滑コンデンサから構成されている。
充電制御装置540は、充電器500によるバッテリ装置100の充電終始や、充電時に充電器500からバッテリ装置100に供給される電力,電圧,電流などを制御するために、車両制御装置8から出力された信号や、バッテリ装置100の制御装置から出力された信号を受けて、昇圧回路520の複数のスイッチング半導体素子に対するスイッチング指令信号(例えばPWM(パルス幅変調)信号)を生成し、駆動回路530に出力する電子回路装置であり、マイクロコンピュータなどの演算処理装置を含む複数の電子部品が回路基板に実装されることにより構成されている。
車両制御装置8は、例えば充電器500の入力側の電圧を監視し、充電器500と外部電源の両者が電気的に接続されて充電器500の入力側に電圧が印加され、充電開始状態になったと判断した場合には、充電を開始するための指令信号を、バッテリ装置100の制御装置から出力されたバッテリ状態信号に基づいてバッテリ装置100が満充電状態になったと判断した場合には、充電を終了するための指令信号を、それぞれ充電制御装置540に出力する。このような動作は、モータ制御装置340或いはバッテリ装置100の制御装置が行ってもよいし、バッテリ装置100の制御装置と協調して充電制御装置540が自ら行ってもよい。
バッテリ装置100の制御装置は、充電器500からバッテリ装置100に対する充電が制御されるように、バッテリ装置100の状態を検知してバッテリ装置100の許容充電量を演算し、この演算結果に関する信号を充電器500に出力する。
駆動回路530は、充電制御装置540から出力されたトルク指令信号を受けて、昇圧回路520の複数のスイッチング半導体素子に対する駆動信号を発生し、複数のスイッチング半導体素子のゲート電極に出力する電子回路装置であり、スイッチング半導体素子や増幅器などの複数の電子部品が回路基板に実装されることにより構成されている。
尚、交直変換回路510がスイッチング半導体素子によって構成されている場合には、充電制御装置540から、交直変換回路510のスイッチング半導体素子に対するスイッチング指令信号が駆動回路530に出力され、駆動回路530から、交直変換回路510のスイッチング半導体素子に対する駆動信号が交直変換回路510のスイッチング半導体素子のゲート電極に出力され、交直変換回路510のスイッチング半導体素子のスイッチングが制御される。
ジャンクションボックス410の内部には第1及び第2正極側リレー410,430及び第1及び第2負極側リレー420,440が収納されている。
第1正極側リレー410はインバータ装置300(パワーモジュール310)の直流正極側とバッテリ装置100の正極側との間の電気的な接続を制御するためのスイッチである。第1負極側リレー420はインバータ装置300(パワーモジュール310)の直流負極側とバッテリ装置100の負極側との間の電気的な接続を制御するためのスイッチである。第2正極側リレー430は充電器500(昇圧回路520)の直流正極側とバッテリ装置100の正極側との間の電気的な接続を制御するためのスイッチである。第2負極側リレー440は充電器500(昇圧回路500)の直流負極側とバッテリ装置100の負極側との間の電気的な接続を制御するためのスイッチである。
第1正極側リレー410及び第1負極側リレー420は、モータジェネレータ200の回転動力が必要な運転モードにある場合及びモータジェネレータ200の発電が必要な運転モードにある場合に投入され、車両が停止モードにある場合(イグニションキースイッチが開放された場合),電動駆動装置或いは車両に異常が発生した場合及び充電器500によってバッテリ装置100を充電する場合に開放される。一方、第2正極側リレー430及び第2負極側リレー440は、充電器500によってバッテリ装置100を充電する場合に投入され、充電器500によるバッテリ装置100の充電が終了した場合及び充電器500或いはバッテリ装置100に異常が発生した場合に開放される。
第1正極側リレー410及び第1負極側リレー420の開閉は、車両制御装置8から出力される開閉指令信号によって制御される。第1正極側リレー410及び第1負極側リレー420の開閉は、他の制御装置、例えばモータ制御装置340或いはバッテリ装置100の制御装置から出力される開閉指令信号によって制御しても構わない。第2正極側リレー430及び第2負極側リレー440の開閉は、充電制御装置540から出力される開閉指令信号によって制御される。第2正極側リレー430及び第2負極側リレー440の開閉は、他の制御装置、例えば車両制御装置8或いはバッテリ装置100の制御装置から出力される開閉指令信号によって制御しても構わない。
以上のように、本実施形態では、バッテリ装置100とインバータ装置300と充電器500との間に第1正極側リレー410,第1負極側リレー420,第2正極側リレー430及び第2負極側リレー440を設けて、それらの間の電気的な接続を制御するようにしているので、高電圧である電動駆動装置に対する高い安全性を確保できる。
次に、図2乃至図6を用いて、電池セル10及び複数の電池セル10を備えた電池モジュール110の構成について説明する。
図2は電池セル10の外観及び内部の構成を示す。図3は電極捲回体41の外観構成を示す。図4は、電池モジュール110の一部の構成、すなわち4個の電池セル10の配列状態と冷却媒体の流れ方向を示す。尚、図4では、セルホルダ70の図示を省略している。図5は、電池モジュール110の全体構成、すなわち5個の電池セル10と4個のセルホルダ70と2個の端板90との配列状態を示す。図6はセルホルダ70の構成を示す。
本実施形態では、セルホルダ70を介して5個の電池セル10が1列に配列されて構成された一つの組電池を備えた電池モジュール110を例に挙げて説明する。
まず、電池セル10の構成について説明する。
図2に示すように、電池セル10は扁平角型電池セルであり、密閉された扁平直方体形状の電槽20を備えている。電槽20は、対向配置された、最も面積が大きい矩形状の2つの主面(例えば上面と下面)と、この2つの主面の4辺(4縁)に沿って2つの主面に垂直に設けられ、主面よりも面積が小さい矩形状の4つの副面(対向配置された2組の側面)とを備えると共に、2つの主面の間の長さが主面の4辺の長さよりも短い6面体(短角柱)であり、2つの構成要素によって構成されている。2つの構成要素の一方は、2つの主面及び3つの副面を備え、残りの1つの副面に対応する部分が開口した扁平直方体形状の容器体である電池缶21である。2つの構成要素の他方は、電池缶21の開口部を塞ぎ、輪郭が電池缶21の開口部の輪郭に合致するように形成された矩形状の平板である電池蓋22である。電池缶21と電池蓋22の両者はレーザビーム溶接によって接合されている。電槽20(電池缶21及び電池蓋22)は金属製部材であり、その材質としてアルミニウム或いはアルミニウムを主材とする合金を用いている。
尚、本実施形態では、説明の便宜上、電池セル10の搭載方向に関係なく、扁平直方体形状の容器体である電池缶21の開口部側とは反対側の面を底面、この底面の4辺に沿って底面に垂直に設けられた4面のうち、底面の長辺に沿って底面に垂直に設けられた2つの対向面を第1側面,底面の短辺に沿って底面に垂直に設けられた2つの対向面を第2側面と、それぞれ定義し、これ以降の説明において用いることにする。
また、本実施形態では、説明の便宜上、平行に対向配置された2つの長辺、この長辺に直交すると共に、並行に対向配置され、長辺よりも長さが短い2つの短辺により形成される矩形平面形状を備えた構成要素において、長辺と同じ方向に延びる(短辺が対向する)方向を長手方向、短辺と同じ方向に延びる(長辺が対向する)方向を短手方向と、それぞれ定義し、これ以降の説明において用いることにする。
電池蓋22には、その外表面から外に向かって突出するように、外部導体と接続するための外部導体接続導体である正極外部端子30及び負極外部端子31が設けられている。正極外部端子30は電池蓋22の長手方向一方側端部に配置され、負極外部端子31は電池蓋22の長手方向他方側端部に配置されている。電池蓋22と正極側外部端子30との間には両者間を電気的に絶縁すると共に、電槽20内部を気密及び液密に保つための正極シール材32が設けられている。電池蓋22と負極側外部端子31との間には両者間を電気的に絶縁すると共に、電槽20内部を気密及び液密に保つための負極シール材33が設けられている。電槽20の内部において、正極外部端子30には、内部接続導体である正極接続板34が、正極シール材32によって電池蓋22から電気的に絶縁された状態で機械的及び電気的に接続されている。電槽20の内部において、負極外部端子31には、内部接続導体である負極接続板(図示省略)が、負極シール材33によって電池蓋22から電気的に絶縁された状態で機械的及び電気的に接続されている。このように、正極外部端子30及び負極外部端子31と電槽20との間が電気的に絶縁されているので、電槽20は電気的に中立状態、すなわち電位を持たない状態になっている。
正極外部端子30は円柱形状の金属製部材であり、その材質としてアルミニウム或いはアルミニウムを主材とする合金を用いている。負極外部端子31は円柱形状の金属製部材であり、その材質として銅或いは銅を主材とする合金を用いている。正極シール材32及び負極シール材33は、電気的な絶縁性を有する樹脂製部材であり、その材質としてポリフェニレンサルファイド(PPS)或いはポリブチレンテレフタレート(PBT)若しくはペルフルオロアルコキシフッ素(PFA)を用いている。正極接続板34は、平板を所定の形状に成形した金属製の成形体であり、その材質としてアルミニウム或いはアルミニウムを主材とする合金を用いている。負極接続板は正極接続板34と同じ形状のものであって、平板を所定の形状に成形した金属製の成形体であり、その材質として銅或いは銅を主材とする合金を用いている。
電槽20(電池缶21)の内部には発電要素体40が収容されている。発電要素体40は、電池缶21の開口部から電池缶21の内部に挿入される。電槽20(電池缶21)の内部には、電池蓋22に設けられた注液孔22aを介して電解液が注入されている。注液孔22aは、電池蓋22をその外表面から内表面に貫通した貫通孔であり、電槽20の内部に電解液を注入した後、レーザビーム溶接によって気密及び液密に封止される。
電解液としては、例えばエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とジエチルカーボネート(DEC)の体積比1:1:1の混合溶液中に六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1mol/Lとなるように溶解した非水系の有機溶媒を用いている。
尚、電解質としては、LiClO4,LiAsF6,LiBF4,LiB(C65)4,CH3SO3Li,CF3SOLiなどやこれらの混合物を用いてもよい。また、非水電解液の溶媒としては、プロピレンカーボネート,エチレンカーボネート,ジメチルカーボネート,1,2−ジメトキシエタン,1,2−ジエトキシエタン,γ―ブチルラクトン,テトラヒドロフラン,1,3−ジオキソラン,4−メチル−1,3−ジオキソラン,ジエチルエーテル,スルホラン,メチルスルホラン,アセトニトリル,プロピオニトリル,プロピオニトリルなど、少なくとも1種以上の混合溶媒を用いてもよい。
発電要素体40は、図3に示すように、セパレータ44,負極板43,セパレータ44,正極板42をその順に積層したシート状の積層体を扁平形状に捲回した電極捲回体41から構成されている。
尚、本実施形態では、電極捲回体41として捲回式のものを例に挙げて説明するが、正極板42,負極板43,セパレータ44のそれぞれを矩形状のシートに加工して、それらを何層にも上記と同様の順番に積層する積層式の電極体を採用しても構わない。
また、本実施形態では、説明の便宜上、電極捲回体41の捲回方向を電極捲回方向、電極捲回体41の扁平捲回面上において電極捲回方向に直交する方向を電極幅方向、電極捲回体41の扁平捲回面を垂直に貫く方向を電極扁平方向と、それぞれ定義し、これ以降の説明において用いることにする。
さらに、本実施形態では、説明の便宜上、電極板の電極捲回方向と同じ方向を極板捲回方向、電極板の電極幅方向と同じ方向を極板幅方向、電極板の電極扁平方向と同じ方向を極板垂直方向と、それぞれ定義し、これ以降の説明において用いることにする。
正極板42は、極板幅方向一端部に、正極活物質合剤を塗布しない未塗工部45が設けられるように、正極集電箔上に正極活物質合剤を塗布して構成している。正極集電箔は、例えば厚さ20μmの帯状のアルミニウム箔(アルミニウム板)である。正極活物質合剤は、正極活物質として量論組成のマンガン酸リチウム(化学式LiMnO2)100重量部に対し、導電材として10重量部の鱗片状黒鉛、結着剤(バインダ)として10重量部のポリフッ化ビニリデン(PVDF)を添加し、これに分散溶媒としてN−メチルピロリドン(NMP)を添加,混練したものであり、アルミニウム箔(アルミニウム板)の両面に略均等かつ略均一に塗布されている。
負極板43は、極板幅方向他端部に、負極活物質合剤を塗布しない未塗工部46が設けられるように、負極集電箔上に負極活物質合剤を塗布して構成している。負極集電箔は、例えば厚さ10μmの帯状の銅箔(銅板)である。負極活物質合剤は、負極活物質として非晶質炭素粉末100重量部に対して、結着剤(バインダ)として10重量部のポリフッ化ビニリデン(PVDF)を添加し、これに分散溶媒としてN−メチルビロリドン(NMP)を添加、混練したものであり、銅箔(銅板)の両面に略均等かつ略均一に塗布されている。
尚、正極活物質としては、リチウムイオンを挿入・脱離可能な材料であり、予め十分な量のリチウムイオンを挿入したリチウム遷移金属複合酸化物、リチウム遷移金属複合酸化物の結晶中のリチウムや遷移金属の一部をそれら以外の元素で置換あるいはドープした材料などを用いてもよい。例えばスピネル結晶構造を有する他のマンガン酸リチウム(例えば、Li1+xMn2−xO4),マンガン酸リチウムの一部を金属元素で置換又はドープしたリチウムマンガン複合酸化物(例えば、Li1+xMyMn2−x−yO4,MはCo,Ni,Fe,Cu,Al,Cr,Mg,Zn,V,Ga,B,Fの少なくとも1種)、層状結晶構造を有すコバルト酸リチウムやチタン酸リチウム、これらの一部を金属元素で置換またはドープしたリチウム−金属複合酸化物などがある。また、結晶構造については、スピネル系,層状系,オリビン系のいずれの結晶構造を有していてもよい。
また、負極活物質としては、リチウムイオンを脱挿入可能な天然黒鉛や、人造の各種黒鉛材、コークスなどの炭素質材料などを用いてもよい。また、粒子形状としては、鱗片状,球状,繊維状,塊などを用いてもよい。
さらに、結着材(バインダ)としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE),ポリエチレン,ポリスチレン,ポリブタジエン,ブチルゴム,ニトリルゴム,スチレン/ブタジエンゴム,多硫化ゴム,ニトロセルロース,シアノエチルセルロース,各種ラテックス,アクリロニトリル,フッ化ビニル,フッ化ビニリデン,フッ化プロピレン,フッ化クロロプレン,アクリル系樹脂などの重合体及びこれらの混合体などを用いてもよい。
セパレータ44は、正極板42及び負極板43が直接接触しないようにする、すなわち正極板42と負極板43との間を電気的に絶縁するための微多孔性部材であり、例えばポリエチレンの素材を一軸延伸機で厚さ30μmに延伸したポリエチレン製の帯状部材である。セパレータ44の極板幅方向寸法は正極板42及び負極板43の極板幅方向寸法よりも小さくなるように形成されている。
電極捲回体41において、正極板42の未塗工部45と負極板43の未塗工部46は互いに反対側に位置している。すなわち電極捲回体41の電極幅方向一方側に正極板42の未塗工部45が配置され、その他方側に負極板43の未塗工部46が配置されるように、正極板42と負極板43とを電極捲回体41の電極幅方向において相反する方向にずらして積層している。このような構成によれば、電極捲回体41の本体部分(正極板42及び負極板43の活物質合剤塗工部位とセパレータ44との積層部分)から、後述する集電箔となる未塗工部45,46がはみ出す(露出する)ように、電極捲回体41を形成することができる。
セパレータ44は、その素材の延伸方向が電極捲回体41の捲回方向になっている。
尚、正極板42及び負極板43を含む積層体を捲回するにあたっては、正極板42及び負極板43を含む積層体の捲き始め及び捲き終わりにおいて、セパレータ44のみを2〜3周程度、余分に捲回している。また、正極板42及び負極板43を捲回するにあたっては、負極板43の長さを正極板42の長さよりも長くし、電極捲回体41の最内周及び最外周において、正極板42が負極板43に対して捲回方向にはみ出すことがないようにしている。
このように形成された電極捲回体41は、未塗工部45,46の電極捲回方向の中央部が、電極扁平方向両側(電極捲回体の外径側)から電極捲回中心(電極捲回体の内径側)に向かって平坦状にプレス加工される。これにより、発電要素体40が製作される。
電極捲回体41の電極幅方向一方側端部には、電極捲回方向の中央部に形成された矩形状の平坦部(電極捲回方向が長手方向、電極捲回幅方向が短手方向となるように形成された平坦部)、電極捲回方向一方側(折り返し部分の一方側)からその他方側に向かうにしたがって徐々に電極捲回体41の内径側に傾斜して平坦部の電極捲回方向一方側端部に至る第1傾斜部、電極捲回方向他方側(折り返し部分の他方側)からその他方側に向かうにしたがって徐々に電極捲回体41の内径側に傾斜して平坦部の電極捲回方向他方側端部に至る第2傾斜部、電極捲回体41の活物質が塗工された部位における電極幅方向一方側端部から平坦部の電極幅方向他方側端部に向かうにしたがって徐々に電極捲回体41の内径側に傾斜して平坦部の電極幅方向他方側端部に至る第3傾斜部からなる窪みが電極扁平方向両側に形成される。これにより、電極捲回体41の電極幅方向一方側端部には正極集電部が形成される。
電極捲回体41の電極幅方向他方側端部には、正極集電部と同様に形成された平坦部、正極集電部と同様に形成された第1傾斜部、正極集電部と同様に形成された第2傾斜部、電極捲回体41の活物質が塗工された部位における電極幅方向他方側端部から平坦部の電極幅方向一方側端部に向かうにしたがって徐々に電極捲回体41の内径側に傾斜して平坦部の電極幅方向一方側端部に至る第4傾斜部からなる窪みが電極扁平方向両側に形成される。これにより、電極捲回体41の電極幅方向他方側端部には負極集電部が形成される。正極集電部及び負極集電部は左右対称の関係にあり、どちらも同様の構成になっている。
以上のようにして製作された発電要素体40は、電池蓋22,正極外部端子30及び負極外部端子31、正極シール材32及び負極シール材33、正極接続板34及び負極接続板が予め機械的に一体化するように組み立てられた電池蓋アセンブリに対して、発電要素体40の電極捲回方向両端部に発電要素体40の電極幅方向に渡って形成された捲回折り返し部の一方側が電池蓋22の長手方向に沿って、電池蓋22の内面と対向するように、組み付けられる。この後、正極接続板34が正極集電部に、負極接続板が負極集電部に、それぞれ超音波溶接により接合される。これにより、発電要素体40の正極板42と正極外部端子30とが、発電要素体40の負極板43と負極外部端子31とが、それぞれ、電気的に接続される。
正極接続板34及び負極接続板は材質が異なるが、構成要素及び形状が同じである。このようなことから、以下では、正極接続板34を代表に挙げて、その構成を説明する。
正極接続板34は、端子接続部34a,側面部34b及び接続片部34cの3つの要素が一体成形された成形体であり、平板が所定の形状に成型された成型品である。このように、複数の要素が一体成形された成形体を接続板として用いることにより、正極接続板34の強度及び剛性を高くすることができる。
端子接続部34aは、正極外部端子31に機械的に接続された矩形状の金属片(平板)である。端子接続部34aは、その平面が電池蓋22の内面及び発電要素体40の捲回折り返し部の一方側と対向するように、かつ電池蓋22の内面及び発電要素体40の捲回折り返し部の一方側に沿って、電池蓋22の長手方向及び発電要素体40の電極幅方向と同じ方向に延びるように、さらには長手方向が電池蓋22の長手方向及び発電要素体40の電極幅方向と同じ方向になるように配置され、正極シール材32を介して電池蓋22に取り付けられている。
側面部34bは、端子接続部34aの長手方向一方側(負極外部端子31側とは反対側)端部から連続して形成された矩形状の金属片(平板)である。側面部34bは、端子接続部34aの長手方向一方側端部から電池缶21の底面側に向かって、所定の曲率をとりながら略直角に折れ曲がっていると共に、その平面が、電池缶21の第2側面の内面及び発電要素体40の電極幅方向正極側端部に対向するように、かつ電池缶21の第2側面の内面及び発電要素体40の電極幅方向正極側端部に沿って、電池缶21の底面側に延びるように、さらには長手方向が電池缶21の第2側面の長手方向及び発電要素体40の電極捲回方向と同じ方向になるように配置されている。側面部34bの端子接続部34a側とは反対側端部は、発電要素体40の正極集電部の長手方向他方側(発電要素体40の捲回折り返し部の他方側)端部に対応する位置まで延びている。
接続片34cは、側面部34bの短手方向一方側端部の縁から連続して形成された矩形状の金属片(平板)である。接続片34cは、側面部34bの短手方向一方側端部、かつ側面部34bの端子接続部34a側とは反対側端部から発電要素体40の正極集電部の長手方向一方側(発電要素体40の捲回折り返し部の一方側)端部に対応する位置に至る部位の縁から発電要素体40側に向かって、所定の曲率をとりながら略直角に折れ曲がっていると共に、その平面が、発電要素体40の正極集電部と対向するように、かつ発電要素体40側に延びるように、さらには長手方向が電池缶21の第2側面の長手方向及び発電要素体40の電極捲回方向と同じ方向になるように配置されている。接続片34cの長手方向両端部の2箇所には、接続片34cを正極集電部に超音波溶接するための溶接部34dが形成されている。溶接部34dは、接続片34cの平面を窪ませ、他の部位よりも肉厚を薄くした薄肉部である。
発電要素体40に正極接続板34及び負極接続板がそれぞれ超音波溶接により接合された後、発電要素体40と電池蓋アセンブリとの組立体は、発電要素体40が電池蓋22によって機械的に支持された状態で、発電要素体40の捲回折り返し部の他方側が挿入側となって、電池缶21の内部に電池缶21の開口部から挿入される。これにより、発電要素体40は電池缶21の内部に収容され、電池蓋22にぶら下がった状態になる。この時、セパレータ44の素材の延伸方向は電池缶21の主面の短手方向と同じ方向になっている。
電池缶21に電池蓋22が接合された後、電池蓋22の長手方向中央部よりも正極外部端子30寄りに設けられた注液孔22aから電解液が電槽20内に注入される。電解液を注入後、注液孔22aはレーザビーム溶接によって気密及び液密に封止される。
電池セル10の内部にはガス排出弁が設けられている。ガス排出弁は、電池セル10に何らかの異常が生じ、電解液が気化して内圧が上昇した場合、所定の内圧で作動して、電池セル10の外部にミスト状態のガスを放出し、電池セル10を保護するための安全弁である。電池蓋22の長手方向中央部にはガス排出弁が開放した場合、電槽20内部に発生したガスを電槽20の内部から外部に導くためのガス排出管60が設けられている。
次に、5個の電池セル10を用いて構成した電池モジュール110の構成を説明する。
電池セル10は、図4及び図5に示すように、正極外部端子30及び負極外部端子31が設けられた電池蓋22が上面となり、その電池蓋22と対向する電池缶21の底面が載置面となるように縦置きされている。電池モジュール110は、縦置きされた電池セル10とセルホルダ70とが交互に一列に配列され、この配列の両端に端板90が配列された状態で固縛されている。セルホルダ70を介して配列方向に隣接する電池セル10は、電池セル10の電池蓋22と電池缶21の底面との対向方向に延びる中心軸を回転軸として180度回転させた回転対称の関係になっている。このため、セルホルダ70を介して配列方向に隣接する電池セル10間では、正極外部端子30と負極外部端子31との配置が反対になっている。
電池モジュール110は、2つの端板90によって形成された1組の対向する第1矩形面、電池セル10,セルホルダ70及び端板90の配列によって形成され、第1矩形面の長辺に沿って第1矩形面に垂直に設けられた1組の対向する第2矩形面、及び電池セル10,セルホルダ70及び端板90の配列によって形成され、第1矩形面の短辺に沿って第1矩形面に垂直に設けられた1組の対向する第3矩形面から構成された直方体(6面体)形状の組立ブロック体である。
セルホルダ70を介して配列方向に隣接する電池セル10の一方の正極外部端子30及びその他方の負極外部端子31の両者はバスバー(図示省略)によって接続されている。これにより、配列方向一方側端部に配置された電池セル10から、配列方向他方側端部に配置された電池セル10に向かって順に、前段の電池セル10の負極外部端子31と後段の電池セル10の正極外部端子30とがバスバー(図示省略)によって接続され、5個の電池セル10が、配列方向一方側端部に配置された電池セル10から、配列方向他方側端部に配置された電池セル10に向かって順に電気的に直列に接続される。
セルホルダ70は、電池セル10,セルホルダ70及び端板90の配列体が、その配列方向両端部から与えられた力によって固縛されたとき、その力を各電池セル10の配列面(電槽20の主面)に伝達して電池セル10を保持固定するものであると共に、電池セル10の配列方向の膨らみを抑えるものであり、さらには、電池セル10,セルホルダ70及び端板90の配列体の配列方向に隣接する電池セル10の間に、冷却媒体が流れる流路を形成するものである。
セルホルダ70の材質には繊維強化プラスチック(FRP)、すなわち不飽和ポリエステル,エポキシ樹脂,ポリアミド樹脂,フェノール樹脂などの熱硬化性及び電気絶縁性を有する樹脂に、ガラス繊維などの繊維を補強材として混合した複合材を用いている。セルホルダ70は、その複合材を型に流し込んで硬化させて製作した成型体である。
セルホルダ70は、図6に示すように、平面部71及び突部(畝部)72を備えている。平面部71は、電池セル10の電池缶21の主面(冷却媒体が流れる扁平面或いは配列面)と対向する面体部位であり、電池セル10の電池缶21の主面と同じ大きさ及び同じ形状(矩形状)の平面を備えている。突部72は、平面部71の短手方向の一端から他端まで直線状に延びている部位であり、平面部71の表裏面上の7箇所、すなわち平面部71の長手方向両端部(縁部),平面部71の長手方向中央部,平面部71の長手方向一方側端部から中央部までの間の2箇所、及び平面部71の長手方向他方側端部から中央部までの間の2箇所の計7箇所から電池セル10に向かって垂直に突出するように形成されている。
7つの突部72の突出高さは同じであり、数ミリ程度の高さである。平面部71の長手方向における突部72の間隔は一定である。平面部71の長手方向中央部の突部72は、電池セル10の電池缶21の主面の長手方向中央部を対向方向から押さえ付け、電池セル10の電池缶21の主面の長手方向中央部に生じる膨らみを抑制する抑制機構としても機能する。このように、本実施形態では、電池セル10の膨張を抑えることができるので、電池セル10の膨張による電池セル10の性能への影響を小さくすることができる。
セルホルダ70と電池セル10との間には、電池セル10を冷却する冷却媒体80、例えば冷却空気を流通させるための複数の冷却流路81が形成されている。冷却流路81は、電池セル10の電池缶21の主面の短手方向一方側端部側(電池缶21の底面側)から他方側端部側(電池蓋22側)に直線状に延びて、冷却媒体80を電池セル10の電池缶21の主面の短手方向一方側端部側から他方側端部側に向かって電池缶21の主面の表面を冷却しながら流通させるように、かつ電池セル10の電池缶21の主面の長手方向に6分割されるように、セルホルダ70の平面部71,突部72及び電池セル1の電池缶21の主面によって囲われることにより形成されている。
このように、本実施形態では、電池缶21の主面の短手方向に冷却媒体である冷却空気を流通させている。すなわち冷却媒体の流通方向とセパレータ44の素材の延伸方向が同一方向になっている。これにより、本実施形態では、電池缶21の主面の中央部分からセパレータ44の素材の延伸方向に向かって生じる温度むら(温度差)に沿って電池セル10を冷却することができる。電池缶21の主面における温度分布は、セパレータ44の素材の延伸方向に向かって生じる温度むら(温度差)が、セパレータ44の素材の延伸方向に直交する方向に向かって生じる温度むら(温度差)よりも大きい。このため、本実施形態では、電池セル10の温度を低減することができると共に、電池缶21の主面の中央部分からセパレータ44の素材の延伸方向に直交する方向に向かって生じる温度むら(温度差)に沿って電池セル10を冷却する場合よりも、温度むら(温度差)を小さくすることができる。従って、本実施形態では、電池セル10の冷却性能を向上させることができ、電池セル10の性能及び寿命を向上させることができるバッテリ装置100を提供することができる。
また、本実施形態では、冷却媒体の流通方向とセパレータ44の素材の延伸方向とを同一方向にしているので、セパレータ44の素材の延伸方向に直交する方向の熱収縮を略一定にすることができる。セパレータ44の素材の延伸方向はセパレータ44の素材の延伸方向に直交する方向よりも強度が大きく、熱収縮の影響を受け難い。従って、本実施形態では、セパレータ44に対する熱歪が小さくなり、熱歪に対するセパレータ44の耐力を向上させることができる。
尚、本実施形態では、冷却媒体として空気を用いた場合を例に挙げて説明するが、冷却媒体としては不活性気体や不凍液などの液体を用いても構わない。液体の場合は、電池缶21の表面に直接媒体を当てることはせず、媒体が流れる熱伝導性の高い流路構造体を電池缶21の表面に当てて電池セル10を間接的に冷却する。この場合も、媒体の流れる方向は電池缶21の主面の短手方向、すなわちセパレータ44の素材の延伸方向と同じ方向にする。
また、本実施形態では、冷却媒体の流れ方向を、電池缶21の底面から電池蓋22に向かう方向としたが、その逆の方向であっても構わない。
2つの端板90は、セルホルダ70と同じ複合材を型に流し込んで硬化させて製作した成型体であり、セルホルダ70と同じ寸法の構造体である。端板90の構成は、セルホルダ70の片側の突部72を取り除いた構成と同じ構成になっており、平面部91及び突部(畝部)92を備えている。平面部91は、電池セル10の電池缶21の主面(冷却媒体が流れる扁平面或いは配列面)と対向する面体部位であり、電池セル10の電池缶21の主面と同じ大きさ及び同じ形状(矩形状)の平面を備えている。突部92は、平面部91の短手方向の一端から他端まで直線状に延びている部位であり、平面部91の片面上の7箇所、すなわち平面部91の長手方向両端部(縁部),平面部91の長手方向中央部,平面部91の長手方向一方側端部から中央部までの間の2箇所、及び平面部91の長手方向他方側端部から中央部までの間の2箇所の計7箇所から電池セル10に向かって垂直に突出するように形成されている。
7つの突部92の突出高さは同じであり、数ミリ程度の高さである。平面部91の長手方向における突部92の間隔はほぼ等しい。平面部91の長手方向中央部の突部92は、電池セル10の電池缶21の主面の長手方向中央部を対向方向から押さえ付け、電池セル10の電池缶21の主面の長手方向中央部に生じる膨らみを抑制する抑制機構としても機能する。
端板90と電池セル10との間にも、電池セル10を冷却する冷却媒体80、例えば冷却空気を流通させるための複数の冷却流路81が形成されている。冷却流路81は、端板90の平面部91,突部92及び電池セル1の電池缶21の主面によって囲われることにより形成されており、セルホルダ70の平面部71,突部72及び電池セル1の電池缶21の主面によって囲われることにより形成された冷却流路81と同じ構成で同じ方向に冷却媒体80を流通させることができ、冷却流路81と同様の作用効果を達成することができる。
尚、図示省略したが、電池セル10の配列体の配列方向に直交する方向の中央部には、電池蓋22の長手方向中央部に設けられたガス排出管60が配列体の配列方向に一列に配列される。ガス排出管60のそれぞれには、5個の電池セル10に対して共通に設けられ、電池セル10の配列方向に延びるガス排出ダクトが接続され、電池セル10からガス排出管60を介して排出されたガスを、冷却媒体が流通する空間とは分離して、電池モジュール110の外部(PHEV1の車外)に導いて排出することができるようになっている。
電池セル10から排出されるガスは、冷却媒体と一緒に電池モジュール110から排出しても問題ない。電池セル10から排出されるガスを冷却媒体と一緒に流通させるか或いは分離するかは、電池モジュール110の車両搭載場所などに応じて適宜選択すればよい。例えば電池モジュール110を車室内に配置して、車室内に導入される空気によって電池モジュール110を冷却する場合には、冷却媒体と排出ガスとを分離することが好ましい。
以上のように構成された電池モジュール110は、モータジェネレータ200の駆動電圧に応じて複数、電気的に直列或いは並列若しくは直並列に接続されて、モータジェネレータ200の駆動電源として使用される。電池モジュール110の状態管理及び状態制御は、電池セル10に電気的に接続されたセル制御装置120,セル制御装置120に信号伝送回路を介して接続されたバッテリ制御装置130によって行われる。セル制御装置120は、電池モジュール110のそれぞれに対応して設けられ、対応する電池モジュール110の近傍に配置されている。バッテリ制御装置130は、電池モジュール110のそれぞれに対応して設けられたセル制御装置120に対して共通に設けられ、ループ状或いはパラレル状の信号伝送回路を介してセル制御装置120との間で信号を送受信する。
〔実施形態2〕
第2実施形態を図7に基づいて説明する。
図7はセルホルダ70の構成を示す。尚、図7では、電池セル10とセルホルダ70との関係が割り易いように、セルホルダ70の突部72を、電池セル10の電池缶21の主面に対して投影した状態を示している。
本実施形態は第1実施形態の改良例であり、第1実施形態とはセルホルダ70の一部の構成が異なっている。
この他の構成は第1実施形態と同様である。このようなことから、第1実施形態と同じ構成には第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、突部72を8本、すなわち平面部71の長手方向両端部(縁部),平面部71の長手方向中央部と平面部71の長手方向一方側端部(縁部)との間の3箇所、及び平面部71の長手方向中央部と平面部71の長手方向他方側端部(縁部)との間の3箇所の計8箇所に形成している。従って、本実施形態では、セルホルダ70と電池セル10との間に形成される冷却流路81も7個になる。
セルホルダ70の突部72のうち、平面部71の長手方向一方側端部から3番目及び平面部71の長手方向他方側端部から3番目の突起72における冷却媒体80の最上流側端部、すなわち流入口側端部には一対の案内板73を設けている。一対の案内板73は、平面部71の長手方向一方側端部から3番目と4番目の突部72によって形成される冷却流路81と、平面部71の長手方向他方側端部から3番目と4番目の突起72によって形成される冷却流路81を流れる冷却媒体80の流れを、冷却媒体80の最上流側(流入口側)においてセルホルダ70の平面部71の長手方向中央部(電池缶21の長手方向中央部)に偏向させる矩形状(長方形状)の平板部材であり、平面部71の長手方向一方側端部から3番目及び平面部71の長手方向他方側端部から3番目の突起72と一体或いは別体に形成されている。
一対の案内板73は、セルホルダ70の平面部71の長手方向中央部を平面部71の短手方向に延びる軸に対して線対称に配置されている。すなわち一対の案内板73は、セルホルダ70の平面部71の短手方向一方側から他方側に進むにしたがって、セルホルダ70の平面部71の長手方向端部側から内側に傾斜した「ハ」の字状の部材である。換言すればセルホルダ70の平面部71の短手方向他方側から一方側に進むにしたがって末広がり状に開くように配置された部材である。また、一対の案内板73は、セルホルダ70の平面部71の表裏面上から電池セル10に向かって垂直に突出するように設けられており、その突出高さは平面部71の長手方向一方側端部から3番目及び平面部71の長手方向他方側端部から3番目の突起72と同じである。
尚、本実施形態では、案内板73として矩形状の平板部材を用いたが、円弧状に曲がった板部材を用いても構わない。
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、本実施形態によれば、一対の案内板73を設けたので、冷却媒体80の流れを電池缶21のセル10の長手方向中心部に偏向することができると共に、平面部71の長手方向一方側端部から3番目と4番目の突部72によって形成される冷却流路81及び平面部71の長手方向他方側端部から3番目と4番目の突起72によって形成される冷却流路81における冷却媒体80の最上流(流入口)側の部位の断面積(平面部71の長手方向における突部72の間隔)を、その下流側の部位よりも大きくして、冷却媒体80の下流側の部位(平面部71の短手方向中央部及びそれよりも冷却媒体80の下流側の部位)における冷却媒体80の流速を、冷却媒体80の最上流(流入口)側の部位における冷却媒体80の流速よりも速くし、冷却媒体80の下流側の部位(平面部71の短手方向中央部及びそれよりも冷却媒体80の下流側の部位)の熱伝達率を大きくすることができる。これにより、本実施形態によれば、比較的熱が滞留する電池セル10の中心部を効果的に冷却することができるので、電池セル10の温度をさらに低減することができると共に、温度むら(温度差)をさらに小さくすることができ、電池セル10の冷却性能をさらに向上させることができる。
尚、図示省略したが、端板90もセルホルダ70と同様の案内板を有する構成になっている。
〔実施形態3〕
第3実施形態を図8に基づいて説明する。
図8はセルホルダ70の構成を示す。
本実施形態は第1実施形態のセルホルダ70に対して、第2実施形態の案内板73を設けると共に、第2実施形態と同様の案内板74を冷却媒体80の最下流側(冷却媒体80の排出口側)にも設けた変形例である。すなわち本実施形態のセルホルダ70は、平面部71の中心に垂直な軸を回転軸として180度回転しても同じ構成、いわゆる回転対称な構成にしている。
この他の構成は第1及び第2実施形態と同様である。このようなことから、第1及び第2実施形態と同じ構成には第1及び第2実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
一対の案内板73は、セルホルダ70の突部72のうち、平面部71の長手方向一方側端部から3番目及び平面部71の長手方向他方側端部から3番目の突起72における冷却媒体80の最上流側端部、すなわち流入口側端部に設けられている。一対の案内板74は、セルホルダ70の突部72のうち、平面部71の長手方向一方側端部から3番目及び平面部71の長手方向他方側端部から3番目の突起72における冷却媒体80の最下流側端部、すなわち排出口側端部に設けられている。案内板73,74は矩形状(長方形状)の平板部材であり、平面部71の長手方向一方側端部から3番目及び平面部71の長手方向他方側端部から3番目の突起72と一体或いは別体に形成されている。
一対の案内板73は、セルホルダ70の平面部71の長手方向中央部の突起72に対して線対称に配置されている。すなわち一対の案内板73は、セルホルダ70の平面部71の短手方向一方側から他方側に進むにしたがって、セルホルダ70の平面部71の長手方向端部側から内側に傾斜した「ハ」の字状の部材である。換言すればセルホルダ70の平面部71の短手方向他方側から一方側に進むにしたがって末広がり状に開くように配置された部材である。また、一対の案内板73は、セルホルダ70の平面部71の表裏面上から電池セル10に向かって垂直に突出するように設けられており、その突出高さは平面部71の長手方向一方側端部から3番目及び平面部71の長手方向他方側端部から3番目の突起72と同じである。
一対の案内板74は、セルホルダ70の平面部71の長手方向中央部の突起72に対して線対称に配置されている。すなわち一対の案内板74は、セルホルダ70の平面部71の短手方向他方側から一方側に進むにしたがって、セルホルダ70の平面部71の長手方向端部側から内側に傾斜した「ハ」の字状の部材である。換言すればセルホルダ70の平面部71の短手方向一方側から他方側に進むにしたがって末広がり状に開くように配置された部材である。また、一対の案内板74は、セルホルダ70の平面部71の表裏面上から電池セル10に向かって垂直に突出するように設けられており、その突出高さは平面部71の長手方向一方側端部から3番目及び平面部71の長手方向他方側端部から3番目の突起72と同じである。
セルホルダ70の平面部71の長手方向一方側端部とそれから2番目の突部72によって形成される冷却流路81、セルホルダ70の平面部71の長手方向他方側端部とそれから2番目の突部72によって形成される冷却流路81、セルホルダ70の平面部71の長手方向一方側端部から3番目と4番目の突部72によって形成される冷却流路81、及びセルホルダ70の平面部71の長手方向他方側端部から3番目と4番目の突部72によって形成される冷却流路81は平面部71の長手方向の間隔がほぼ等しい。セルホルダ70の平面部71の長手方向一方側端部から2番目と3番目の突部72によって形成される冷却流路81、及びセルホルダ70の平面部71の長手方向他方側端部から2番目と3番目の突部72によって形成される冷却流路81は平面部71の長手方向の間隔がほぼ等しく、かつその他の冷却流路81よりも平面部71の長手方向の間隔が大きい。
尚、本実施形態では、案内板73,74として矩形状の平板部材を用いたが、円弧状に曲がった板部材を用いても構わない。
以上説明した本実施形態によれば、第1及び第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、本実施形態によれば、一対の案内板14を設けているので、冷却媒体80の流れを整流することができる。これにより、本実施形態によれば、冷却媒体80の下流側の部位(セルホルダ70の平面部71の短手方向中央部及びそれよりも冷却媒体80の下流側の部位)における冷却媒体80の流速を、案内板74の整流効果によりさらに増速し、冷却媒体80の下流側の部位(セルホルダ70の平面部71の短手方向中央部及びそれよりも冷却媒体80の下流側の部位)における冷却をより効率的に行うことができる。従って、本実施形態によれば、電池セル10の温度をさらに低減することができると共に、温度むら(温度差)をさらに小さくすることができるので、電池セル10の冷却性能をさらに向上させることができる。
さらに、本実施形態によれば、セルホルダ70の平面部71の短手方向両端部に対称に一対の案内板73,74を設けているので、セルホルダ70から電池セル10に加えられる圧力が略均一にすることができ、電池セル10を略均一な圧力によって固縛することができる。これにより、本実施形態によれば、電池モジュール110の耐振性及び強度を向上させることができる。
尚、図示省略したが、端板90もセルホルダ70と同様の案内板を有する構成になっている。
〔実施形態4〕
第4実施形態を図9乃至図11に基づいて説明する。
図9及び図10はセルホルダ70の構成を示す。尚、図10では、電池セル10とセルホルダ70との関係が割り易いように、セルホルダ70の突部71を、電池セル10の電池缶21の主面に対して投影した状態を示している。図11は熱流体解析ソフトを用いた解析結果を示す。
本実施形態は第3実施形態の改良例であり、セルホルダ70の平面部71の長手方向おける各突部72間の間隔W1乃至W6をほぼ等しくしている。
この他の構成は第3実施形態と同様である。このようなことから、第3実施形態と同じ構成には第3実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
図11には、汎用の熱流体解析ソフトを使い、第1実施形態,第3実施形態,第4実施形態のそれぞれのセルホルダ70を用いて1個の電池セル10を冷却したときの最大温度上昇(℃)を解析した結果である。主な解析条件としては、冷却媒体(冷却空気)の温度を35℃、電池セル10の発熱量を約4W、冷却媒体(冷却空気)の流量を0.03m3/分(電池セル10の表面の流速は約1.5m/秒)、セルホルダ70の突部の高さを2mmである。
解析の結果、冷却媒体(冷却空気)の温度35℃を基準にして電池セル10の表面での最大温度は、第1実施形態では43.9℃、第3実施形態では41.4℃、第4実施形態では39.3℃という結果になった。この結果、第1実施形態,第3実施形態,第4実施形態のいずれにおいても、電池セル10の冷却性能を向上させることが確認できた。特に第4実施形態の構成では、最も大きい冷却性能を得られることが確認できた。
〔実施形態5〕
第5実施形態を図12乃至図14に基づいて説明する。
図12は電池セル10の外観構成を示す。図13は電池セル10の内部構成を示す。図14はセルホルダ70の構成を示す。尚、図14では、電池セル10とセルホルダ70との関係が割り易いように、セルホルダ70の突部71を、電池セル10の電池缶21の主面に対して投影した状態を示している。
本実施形態は、第1実施形態とは異なる電池セル10と第4実施形態のセルホルダ70とを組み合わせた変形例である。本実施形態の電池セル10の形状は第1実施形態と同じ扁平角型形状であるが、正極側外部端子30及び負極側外部端子31の形状やそれらの電槽20に対する配置などが異なっている。
尚、第1実施形態と同じ名称の構成要素には第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。但し、第1実施形態と同じ名称の構成要素であっても、第1実施形態と比較して構成が異なっている部分がある場合には、その異なる部分についてのみ構成を説明する。また、第1実施形態に無い構成要素については新たな符号を付してその構成を説明する。
図12に示すように、本実施形態の電槽20は、第1実施形態と同様に、扁平直方体形状の構造体であり、第1実施形態と同様に、2つの構成要素から構成されているが、第1実施形態とは2つの構成要素の区分が異なっている。すなわち本実施形態では、1つの主面及び4つの副面を備え、残りの1つの主面に対応する部分が開口した扁平直方体形状の容器体である電池缶21と、電池缶21の開口部を塞ぎ、輪郭が電池缶21の開口面輪郭に合致するように形成された矩形状の平板である電池蓋22とをもって電槽20が構成されている。
尚、本実施形態では、説明の便宜上、電池セル10の搭載方向に関係なく、扁平直方体形状の容器体である電池缶21の開口部側とは反対側の面を底面、この底面の4辺に沿って底面に垂直に設けられた4面のうち、底面の長辺に沿って底面に垂直に設けられた2つの対向面を第1側面,底面の短辺に沿って底面に垂直に設けられた2つの対向面を第2側面と、それぞれ定義し、これ以降の説明において用いることにする。
また、本実施形態では、説明の便宜上、平行に対向配置された2つの長辺、この長辺に直交すると共に、並行に対向配置され、長辺よりも長さが短い2つの短辺により形成される矩形平面形状を備えた構成要素において、長辺と同じ方向に延びる(短辺が対向する)方向を長手方向,短辺と同じ方向に延びる(長辺が対向する)方向を短手方向と、それぞれ定義し、これ以降の説明において用いることにする。
さらに、本実施形態では、説明の便宜上、電極捲回体41の捲回方向を電極捲回方向,電極捲回体41の扁平捲回面上において電極捲回方向に直交する方向を電極幅方向,電極捲回体41の扁平捲回面を垂直に貫く方向を電極扁平方向と、それぞれ定義し、これ以降の説明において用いることにする。
電極捲回体41は第1実施形態と同様に製作されている。
電極捲回体41の正極集電部の電極扁平方向一方側(電極捲回体41が電槽20に収納されたとき、電池缶21の底面と対向する側)には正極外部端子接続板50が、その他方側(電極捲回体41が電槽20に収納されたとき、電池蓋22と対向する側)には正極保持板51が、それぞれ、超音波溶接により接合されている。正極外部端子接続板50は、後述する正極外部端子30が機械的に接続され、正極外部端子30と正極集電部とを電気的に接続するためのものである。正極保持板51は、正極外部端子接続板50との接合時に正極集電部の平坦部における平坦性を保持するためのものである。正極外部端子接続板50及び正極保持板51は、正極集電部の平坦部及び第3傾斜部の形状に合致するように、矩形状の平板に曲げ加工を施した金属片であり、その材質としてアルミニウム或いはアルミニウムを主材とする合金を用いている。正極集電部の平坦部に対応する正極外部端子接続板50の部位(後述する正極外部端子30が接合される部位)はその他の部位及び正極保持板51よりも板厚が厚い。
尚、負極外部端子接続板は正極外部端子接続板50と同じ形状であるが、その材質が異なっており、銅或いは銅を主材とする合金を用いている。
電極捲回体41の電極扁平方向一方側(電極捲回体41が電槽20に収納されたとき、電池缶21の底面と対向する側)は、樹脂製で板状の絶縁ケース52(樹脂製板材)によって覆われている。絶縁ケース52は、正極外部端子接続板50及び負極外部端子接続板に対応する部位が切り欠かれていると共に、電極捲回体41の正極外部端子接続板50及び負極外部端子接続板によって覆われた部位以外の部位の形状に合致するように成型されている。絶縁ケース52の切り欠きは、正極外部端子接続板50及び負極外部端子接続板の外縁よりも大きさが小さくなるように形成されている。これにより、正極外部端子接続板50及び負極外部端子接続板に絶縁ケース52が重複するようになっている。
電極捲回体41の電極扁平方向他方側(電極捲回体41が電槽20に収納されたとき、電池蓋22と対向する側)は、樹脂製で板状の絶縁ケース53(樹脂製板材)によって覆われている。絶縁ケース53は、正極保持板51及び負極保持板に対応する部位が切り欠かれていると共に、電極捲回体41の正極保持板51及び負極保持板によって覆われた部位以外の部位の形状に合致するように成型されている。絶縁ケース53の切り欠きは、正極保持板51及び負極保持板の外縁よりも大きさが小さくなるように形成されている。これにより、正極保持板51及び負極保持板に絶縁ケース53が重複するようになっている。
絶縁ケース52,53は、電極捲回体41と、電池缶21及び電池蓋22との間の電気的な絶縁を確保する機能、外力が作用したときに電極捲回体41に対する外部応力を緩和する機能を果たすものであり、お互い同形状に形成され、正極集電部が正極外部端子接続板50及び正極保持板51により、負極集電部が負極外部端子接続板及び負極保持板により、それぞれ挟み込まれた状態の電極捲回体41を電極扁平方向両側から挟み込むように、電極捲回体41全体を覆っている。絶縁ケース52,53の材質にはポリエチレンテレフタレート(PET)或いはポリプロピレン(PP)などの樹脂を用いている。
以上のように、発電要素体40は、電極捲回体41,正極外部端子接続板50,正極保持板51,負極外部端子接続板及び負極保持板により構成されている。以上のように構成された発電要素体40は、電極捲回体41の電極扁平方向一方側(正極外部端子接続板50及び負極外部端子接続板側)を挿入側として、電槽20の主面の一つに対応する電池缶21の開口部から電池缶21の内部に挿入される。このように、本実施形態では、電槽20を構成する1組の主面の対向方向一方側から他方側に向かって挿入、すなわち電池缶21の開口面積が大きい開口部から電池缶21の深さが浅い方向に挿入している。
電池缶21の底面において、正極外部端子接続板50及び負極外部端子接続板と対向する部位、すなわち電池缶21の底面の長手方向両端部、かつ電池缶21の底面の短手方向中央部には、電池蓋22側に窪んだ窪み部23,24が設けられている。窪み部23,24は、電池缶21の底面の長手方向両端部、かつ電池缶21の底面の短手方向中央部に配置され、電池蓋22側に最も窪んだ矩形状の平面部23a,24a、電池缶21の底面の短手方向両端部側から平面部23a,24aに向かうにしたがって、電池缶21の底面側から電池蓋22側に傾斜した傾斜部23b,24bから構成されている。
平面部23a,24aはその長手方向が電池缶21の底面の短手方向と同じ方向になるように形成されている。平面部23a,24aには、その壁面を電池缶21の内部から外部に向かって貫通する貫通孔が形成されている。貫通孔は、平面部23a,24aの長手方向に長い楕円或いは長丸形状の孔であり、正極外部端子接続板50及び負極外部端子接続板と対向している。
平面部23aに設けられた貫通孔には正極シール材32を介して正極外部端子30が装着されている。平面部24aにもうけられた貫通孔には負極シール材33を介して負極外部端子31が挿着されている。正極外部端子30及び負極外部端子31は、複数の構成要素が一体成形された成形体であり、平板が所定の形状に成型された成型品である。正極シール材32及び負極シール材33は、正極外部端子30及び負極外部端子31と電池缶21との間を電気的に絶縁すると共に、電池缶21内部を気密及び液密に保つための封止部材である。
正極外部端子30は、その材質としてアルミニウム或いはアルミニウムを主材とする合金を用いている。負極外部端子31は、その材質として銅或いは銅を主材とする合金を用いている。正極シール材32及び負極シール材33は、電気的な絶縁性を有する樹脂製部材であり、その材質としてポリフェニレンサルファイド(PPS)或いはポリブチレンテレフタレート(PBT)若しくはペルフルオロアルコキシフッ素(PFA)を用いている。
正極外部端子30は、平面部23aに設けられた貫通孔に対応する部位を始点、電池缶21の第2側面の一方に対応する部位を終点として、平面部23aに設けられた貫通孔から電池缶21の第2側面の一方側に向かって延び、電池缶21の底面の長手方向端部の縁において所定の曲率をとりながら電池蓋22側に略直角に折れ曲がり、電池缶21の第2側面の一方の面上まで延びている。負極外部端子31は、平面部24aに設けられた貫通孔に対応する部位を始点、電池缶21の第2側面の他方に対応する部位を終点として、平面部24aに設けられた貫通孔から電池缶21の第2側面の他方の側に向かって延び、電池缶21の底面の長手方向端部の縁において所定の曲率をとりながら電池蓋22側に略直角に折れ曲がり、電池缶21の第2側面の他方の面上まで延びている。正極シール材32は、正極外部端子30の電池缶21との対向面に沿って正極外部端子30と同様に変形しながら延びている。負極シール材33は、負極外部端子31の電池缶11との対向面に沿って負極外部端子31と同様に変形しながら延びている。
正極外部端子30における平面部23aに設けられた貫通孔との対向部位には、平面部23aに設けられた貫通孔と同じ輪郭形状で電池缶21の底面側から電池蓋22側に窪んだ(突出した)窪み部(突起部)が形成されている。正極外部端子30の窪み部は、平面部23aに設けられた貫通孔を貫通して正極集電部の正極外部端子接続板50に当接し、電池缶21の底面側の開口部から超音波溶接により正極外部端子接続板50に接合されている。正極外部端子30の窪み部の縁には、外側の輪郭が矩形状の鍔部が形成されている。正極外部端子30の鍔部は、矩形状の平板状態で、電池缶21の第2側面の一方の側に向かって延び、前述したように略直角に折れ曲がり、電池缶21の第2側面の一方の面上まで延びている。正極外部端子30の電池缶21の第2側面の一方との対向部位は、電池缶21の第2側面の一方の面と対面し、長手方向が電池缶21の第2側面の一方の長手方向と同じ方向である矩形状の第1平板部と、第1平板部の長手方向の一方側端部から、所定の曲率をとりながら電池缶21の第2側面の一方から遠ざかる方向に、略直角に折れ曲がって延びる矩形状の第2平板部とをもって構成された、断面がL字形状の金属片により構成されている。
負極外部端子31における平面部24aに設けられた貫通孔との対向部位には、平面部24aに設けられた貫通孔と同じ輪郭形状で電池缶21の底面側から電池蓋22側に窪んだ(突出した)窪み部(突起部)が形成されている。負極外部端子31の窪み部は、平面部24aに設けられた貫通孔を貫通して負極集電部の負極外部端子接続板に当接し、電池缶21の底面側の開口部から超音波溶接により負極外部端子接続板に接合されている。負極外部端子31の窪み部の縁には、外側の輪郭が矩形状の鍔部が形成されている。負極外部端子31の鍔部は、矩形状の平板状態で、電池缶21の第2側面の他方の側に向かって延び、前述したように略直角に折れ曲がり、電池缶21の第2側面の他方の面上まで延びている。負極外部端子31の電池缶21の第2側面の他方との対向部位は、電池缶21の第2側面の他方の面と対面し、長手方向が電池缶21の第2側面の他方の長手方向と同じ方向である矩形状の第1平板部と、第1平板部の長手方向の一方側端部から、所定の曲率をとりながら電池缶21の第2側面の他方から遠ざかる方向に、略直角に折れ曲がって延びる矩形状の第2平板部とをもって構成された、断面がL字形状の金属片により構成されている。
正極シール材32は、正極外部端子30と電池缶21との間に配置され、正極外部端子30とほぼ同様の形状になっている。正極シール材32の平面部23aに設けられた貫通孔との対向部位には、平面部23aに設けられた貫通孔と同じ輪郭形状の管部(筒部)が形成されている。正極シール材32の管部は、平面部23aに設けられた貫通孔の縁と正極外部端子30の窪み部の外壁面との間に設けられている。正極シール材32の管部の縁には、外側の輪郭が矩形状の鍔部が形成されている。正極シール材32の鍔部は、矩形状の平板状態で、正極外部端子30の形状に沿って変形しながら延びており、最終的には、電池缶21の第2側面の一方の面上まで延びている。
負極シール材33は、負極外部端子31と電池缶21との間に配置され、負極外部端子31とほぼ同様の形状になっている。負極シール材33の平面部24aに設けられた貫通孔との対向部位には、平面部24aに設けられた貫通孔と同じ輪郭形状の管部(筒部)が形成されている。負極シール材33の管部は、平面部24aに設けられた貫通孔の縁と負極外部端子31の窪み部の外壁面との間に設けられている。負極シール材33の管部の縁には、外側の輪郭が矩形状の鍔部が形成されている。負極シール材33の鍔部は、矩形状の平板状態で、負極外部端子31の形状に沿って変形しながら延びており、最終的には、電池缶21の第2側面の他方の面上まで延びている。
電池缶21の第1側面の一方側の長手方向中央部には、電槽20の内部に設けられたガス排出弁(図示省略)が開放した場合、電槽20内部に発生したガスを電槽20の内部から外部に導くためのガス排出管60が設けられている。
電池蓋21の長手方向一方側端部の壁面上には、電槽20内に電解液を注液するための注液孔(図示省略)が設けられている。
電池セル10の電池缶21の底面及び電池蓋22には、第4実施形態例と同様のセルホルダ70(或いは端板90)が配置されている。
また、本実施形態においても、セパレータ44の素材の延伸方向,電池缶21の底面の短手方向,冷却流路81による冷却媒体80の流れ方向は同一方向になっている。
本実施形態によれば、第1及び第4実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、本実施形態によれば、セルホルダ70の平面部71の長手方向一方側端部とそれから2番目の突部72によって形成される冷却流路81、及びセルホルダ70の平面部71の長手方向他方側端部とそれから2番目の突部72によって形成される冷却流路81を流通する冷却媒体80によって、電池缶21の底面上に露出した正極外部端子30及び負極外部端子31の窪み部及び鍔部を冷却することができる。これにより、本実施形態によれば、正極外部端子30及び負極外部端子31を介して発電要素体40を冷却することができる。従って、本実施形態によれば、電池セル10の冷却性能をさらに向上させることができる。
〔実施形態6〕
第6実施形態を図15に基づいて説明する。
図15は電池モジュール110の固縛構造を示す。尚、図15では、正極外部端子,負極外部端子,ガス排出管の図示を省略していると共に、セルホルダ70の構成を簡略化して図示している。
本実施形態は、第1乃至第5実施形態のいずれかの電池セル10,セルホルダ70及び端板90を用いて電池モジュール110を構成した例を示す。
本実施形態の電池モジュール110は、9個の電池セル10を縦置きにして、電池セル10とセルホルダ70とを交互に一列に配置し、9個の電池セル10を電気的に直列に接続することにより構成されている。電池セル10とセルホルダ70との配列体における電池セル10の配列方向両端部には端板90が配置されている。さらに、端板90の外側には端面プレート160が配置されている。電池セル10,セルホルダ70,端板90及び端面プレート160から構成された配列体は4つの接続板161によって挟み込まれて固定されている。
端面プレート160は、電池セル10,セルホルダ70,端板90及び端面プレート160から構成された配列体に、その配列方向両側から接続板161の締め付け力を均一に与えるものであり、端板90の平面部91と同じ大きさの平板であり、金属製部材である。
接続板161は、電池セル10,セルホルダ70,端板90及び端面プレート160から構成された配列体の配列方向に延び、2つの端面プレート160の間を渡る金属製部材であり、両端部が直角に同一方向に折れ曲がった細長い冠形状の板部材である。4つの接続板161は、電池セル10,セルホルダ70,端板90及び端面プレート160から構成された配列体の配列方向及び冷却媒体80の流通方向から配列体を挟み込むように、冷却媒体80の流通方向における配列体の両端部(4角)に螺子締結或いは溶接され、端面プレート160の端板90側とは反対側の4角を、配列体の配列方向両側から配列体を押圧すると共に、配列体の配列方向及び冷却媒体80の流通方向からその配列体を押さえている。接続板161から端面プレート160に加えられた圧力は端面プレート160によって均一に分散されて、電池セル10,セルホルダ70及び端板90から構成された配列体に伝えられる。これにより、9個の電池セル10を強固に保持できる。
以上説明した本実施形態によれば、第1乃至第5実施形態と同様の作用効果を達成することができると共に、電池モジュール110のコンパクト化,電池モジュール110の耐震性向上,電池モジュール110の強度向上を図ることができる。
〔実施形態7〕
第7実施形態を図16に基づいて説明する。
図16は電池モジュール110の冷却ダクト構造を示す。尚、図15では、正極外部端子,負極外部端子,ガス排出管,端面プレート,接続板の図示を省略している。
本実施形態は、第1乃至第5実施形態のいずれかの電池セル10,セルホルダ70及び端板90を用いて電池モジュール110を構成した例を示す。
本実施形態では、セルホルダ70を容器状にし、電池セル10を、電池缶21の主面の一方側が開放するようにセルホルダ70に収納して単電池ユニットを形成し、この単電池ユニットを12個、電池缶21の主面の一方側(セルホルダ70からの開放側)の向き及びセルホルダ70の平面部71にあたる底面の向きが同じになるように、かつ電池缶21の主面の一方側及びセルホルダ70の平面部71にあたる底面が配列面となるように、1列に配列し、この配列方向にスタックして電池モジュール110を構成している。
セルホルダ70の平面部71にあたる底面及び突部72の構成は第1乃至第5実施形態のいずれかと同じ構成になっている。単電池ユニットの配列体の配列方向両端部に配置される端板90も、第1乃至第5実施形態のいずれかと同じ構成になっている。
電池モジュール110は、2つの端板90によって形成された1組の対向する第1矩形面、単電池ユニットの配列によって形成され、第1矩形面の長辺に沿って第1矩形面に垂直に設けられた1組の対向する第2矩形面、及び単電池ユニットの配列によって形成され、第1矩形面の短辺に沿って第1矩形面に垂直に設けられた1組の対向する第3矩形面から構成された直方体(6面体)形状の組立ブロック体である。
電池モジュール110の第2矩形面側は、電池セル10とセルホルダ70或いは端板90とによって形成された、電池モジュール110の第2矩形面の対向方向に冷却媒体を流通する冷却流路81に対する冷却媒体80の供給及び排出側となっている。このため、電池モジュール110の第2矩形面の一方側には、冷却媒体80を、単電池ユニットの配列方向一方側から導入するための冷却媒体ダクト82が設けられている。電池モジュール110の第2矩形面の他方側には、冷却媒体80を、単電池ユニットの配列方向他方側に排出するための冷却媒体ダクト83が設けられている。冷却媒体ダクト82,83は、単電池ユニットの配列方向に延びて、電池モジュール110の第2矩形面側全体を覆うように設けられていると共に、電池セル10の配列方向一方側或いは他方側に開口部を有し、電池セル10の配列方向一方側或いは他方側の閉塞側の鍔部が端板90に螺子固定されている。
以上説明した本実施形態によれば、第1乃至第5実施形態と同様の作用効果を達成することができると共に、電池モジュール110のコンパクト化,電池モジュール110の耐震性向上,電池モジュール110の強度向上を図ることができる。

Claims (7)

  1. 素材が延ばされて形成された多孔質絶縁材の層を介して正極材層と負極材層とが積層された積層構造を有する蓄電要素体が容器に収納されて構成された蓄電器と、
    前記容器の外表面上に冷却媒体を流通させる冷却流路と、を有し、
    前記冷却流路は、前記多孔質絶縁材の素材が延ばされた方向に前記冷却媒体を流通させるように設けられている、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
  2. 請求項1に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記冷却流路は、前記冷却媒体の最上流側の流路断面積がその下流側の流路断面積よりも大きい流路を含む、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
  3. 請求項1又は2に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記冷却通路の最上流側には、前記蓄電器の中心方向に前記冷却流体の流れを偏向させる案内部材が設けられている、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
  4. 請求項3に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記冷却通路の最下流側には、前記蓄電器の中心方向から外側に前記冷却流体の流れを偏向させる案内部材が設けられている、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記冷却流路は、前記冷却媒体の流通方向に直交する方向に複数に分割されて形成された分割流路になっており、
    前記分割流路は、前記冷却媒体の流通方向中央における、前記冷却媒体の流通方向に直交する方向の流路幅がほぼ等しい、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
  6. 請求項1乃至4のいずれかに記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記冷却流路は、前記冷却媒体の流通方向に直交する方向に複数に分割されて形成された分割流路になっており、
    前記分割流路を構成する部材の一つは、前記冷却流路と同じ方向に延びていると共に、前記冷却媒体の流通方向に直交する方向における前記蓄電器の中央部を押さえている、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記蓄電器は、前記正極材層に電気的に接続された正極端子及び前記負極材層に電気的に接続された負極端子を有し、
    前記正極端子及び前記負極端子は、前記冷却流路に露出するように前記容器から外部に引き出されている、
    ことを特徴とする蓄電モジュール。
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