JP2020134005A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気調和装置において、冷媒の流れを遮断する弁のメンテナンスの負担を軽減し、また、消費電力の低減を図る。【解決手段】空気調和装置1は、室内ユニット10の冷媒回路11と室外ユニットとを接続するユニット間配管5、7に配置され、室外ユニットと冷媒回路11との間の冷媒の流れを遮断する遮断弁と、外部電源により遮断弁を動作させる弁制御部と、外部電源により充電される蓄電部と、を備え、外部電源の供給が停止した場合に、蓄電部の電力により遮断弁を動作させて冷媒の流れを遮断する。【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和装置に関する。
従来、空気調和装置において、冷媒の流れを遮断する遮断弁として電磁弁を用いる構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。例えば、特許文献1記載の空気調和装置が備える電磁弁は、通電時に開となり、非通電時にスプリング等によって閉じられる弁である。
特開2018−169072号公報
冷媒の流れを遮断する弁として電磁弁を用いる構成では、安全面から停電時に閉弁する必要があることから、冷媒の流れを遮断しない状態を維持するために通電する必要がある。遮断弁に通電する時間が長いことから、空気調和装置を長期にわたって使用する場合は、遮断弁を交換する等のメンテナンスが必要である。また、遮断弁の消費電力を低減することが難しいという課題もある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、空気調和装置において、冷媒の流れを遮断する弁のメンテナンスの負担を軽減し、また、消費電力の低減を図ることを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明は、室内ユニットの冷媒回路と室外ユニットとを接続するユニット間配管に配置され、前記冷媒回路と前記室外ユニットとの間の冷媒の流れを遮断する遮断弁と、外部電源により前記遮断弁を動作させる弁制御部と、前記外部電源により充電される蓄電部と、を備え、前記外部電源の供給が停止した場合に、前記蓄電部の電力により前記遮断弁を動作させて冷媒の流れを遮断すること、を特徴とする。
この構成によれば、冷媒の流れを遮断する際に電力を必要とする遮断弁を、外部電源の供給がない状態であっても動作させることができ、室内ユニットとユニット間配管との冷媒の流通を遮断できる。このため、遮断を必要とするときに遮断弁に通電すればよく、常時通電される電磁弁を使う必要がないので、遮断弁の通電時間が短いという利点がある。従って、遮断弁の信頼性を確保するためのメンテナンスの負担を軽減し、遮断弁を動作させるための消費電力を低減できる。
本発明によれば、遮断弁の信頼性を確保するためのメンテナンスの負担が小さく、従来よりも消費電力を低減した空気調和装置を実現できる。
本発明の実施形態に係る空気調和装置の構成を示す図。 室内ユニットの構成を示す図。 遮断弁ユニットの構成を示すブロック図。 空気調和装置の動作を示すフローチャート。 空気調和装置の動作を示すフローチャート。 空気調和装置の動作を示すフローチャート。
第1の発明は、室内ユニットの冷媒回路と室外ユニットとを接続するユニット間配管に配置され、前記冷媒回路と前記室外ユニットとの間の冷媒の流れを遮断する遮断弁と、外部電源により前記遮断弁を動作させる弁制御部と、前記外部電源により充電される蓄電部と、を備え、前記外部電源の供給が停止した場合に、前記蓄電部の電力により前記遮断弁を動作させて冷媒の流れを遮断する。
この構成によれば、冷媒の流れを遮断する際に電力を必要とする遮断弁を、外部電源の供給がない状態であっても動作させることができ、室内ユニットとユニット間配管との冷媒の流通を遮断できる。このため、遮断を必要とするときに遮断弁に通電すればよく、常時通電される電磁弁を使う必要がないので、遮断弁の通電時間が短いという利点がある。従って、遮断弁の信頼性を確保するためのメンテナンスの負担を軽減し、遮断弁を動作させるための消費電力を低減できる。
第2の発明は、前記室内ユニットを制御する室内ユニット制御部を備え、前記弁制御部は、前記室内ユニット制御部が出力する制御信号に従って、前記外部電源により前記遮断弁を動作させる。
これによれば、室内ユニット制御部の制御によって冷媒の流れを遮断できる。このため、例えば室内ユニット制御部が冷媒の漏出を検知した場合に、ユニット間配管から冷媒回路に流れる冷媒の流れを遮断できる。
第3の発明は、前記冷媒回路からの冷媒の漏出を検知する検知部を備え、前記室内ユニット制御部は、前記検知部により冷媒の漏出が検知された場合に、前記遮断弁の閉鎖を指示する制御信号を出力する。
これによれば、冷媒の漏出が検知された場合に、室内ユニット制御部の制御により冷媒が遮断されるので、漏出する冷媒の量を抑えることができる。
第4の発明は、前記検知部は、前記室内ユニットにより空気調和される被調和空間に設置される。
これによれば、被調和空間において冷媒の漏出が検知された場合に、室内ユニット制御部の制御によって冷媒の流れを遮断されるので、漏出する冷媒の量を抑えることができる。
第5の発明は、前記蓄電部はキャパシタを備える。
これによれば、速やかに充放電が可能なキャパシタの特性を利用して、外部電源の供給が停止した場合であっても遮断弁を速やかに動作させることができる。また、蓄電部を、二次電池を利用する場合に比べて低コストで実現できる。
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る空気調和装置1の構成を示す図である。
空気調和装置1は、室外ユニット3と室内ユニット10とをユニット間配管5、7により接続して構成される。
本実施形態の空気調和装置1は、複数の室外ユニット3と、6台の室内ユニット10A、10B、10C、10D、10E、10Fを備える。
室外ユニット3は、不図示の圧縮機、熱源側熱交換器、膨張弁、および、暖房運転と冷房運転とを切り替える切替弁を備える。また、室外ユニット3は、アキュムレータ、圧力センサ等を備える構成であってもよい。
室内ユニット10Aは、室内空間200Aに設置され、室内空間200Aの空調を行う。室内空間200Aは室内ユニット10Aの被調和空間である。同様に、室内ユニット10B〜10Fは、それぞれ、室内空間200B〜200Fに設置され、各室内空間200B〜200Fの空調を行う。
室内ユニット10A〜10Fは、いずれ共通の構成を有する。これら室内ユニット10A〜10Fを区別しない場合、および、総称する場合には、室内ユニット10と表記する。室内空間200A〜200Fも、同様の場合に室内空間200と表記する。
本実施形態の構成はあくまで一例であり、空気調和装置1が備える室外ユニット3および室内ユニット10の数は制限されない。例えば、空気調和装置1は、1台の室外ユニット3と1台の室内ユニット10とを接続した構成であってもよい。
空気調和装置1は、室内ユニット10A〜10Fが全体として冷房または暖房を行うので、室外ユニット3と室内ユニット10A〜10Fとの間を、2本のユニット間配管5、7を通じて冷媒が流れる。ユニット間配管5、7の一方には高圧のガス冷媒が流れ、他方には低圧のガスまたは液状の冷媒が流れる。ユニット間配管5、7はそれぞれ分岐して、室内ユニット10A〜10Fの冷媒回路11に接続される。ユニット間配管5、7を冷媒が流れる方向は冷房運転時と暖房運転時とで逆となる。
空気調和装置1は、制御装置100を備える。制御装置100は、空気調和装置1の運転を制御する。例えば、制御装置100は、複数の室外ユニット3の運転開始および運転停止の制御、室外ユニット3が備える圧縮機や切替弁の動作制御、室外ユニット3および室内ユニット10A〜10Fの運転状態の検出等を実行する。
室内ユニット10A〜10Fは、それぞれ、室外ユニット3から供給される冷媒が流通する冷媒回路11を備える。冷媒回路11は、例えば、利用側熱交換器である熱交換器12(図2)や、その他の配管を含む。室内ユニット10A〜10Fは、室内ユニット制御部20を備える。
空気調和装置1は、ユニット間配管5、7における冷媒の流れを遮断する遮断弁ユニット30を備える。遮断弁ユニット30は、図1の例では、室内ユニット10A〜10Fの各々に対応して6個配置される。遮断弁ユニット30は、ユニット間配管5、7と室内ユニット10との間の冷媒の流れを遮断するので、冷媒回路11を、空気調和装置1における冷媒の流路から切り離すことができる。例えば、室内空間200Aに配置された遮断弁ユニット30が閉鎖されると、室内ユニット10Aが、空気調和装置1の冷媒流路から切り離される。
図2は、室内ユニット10の構成を示す図であり、遮断弁ユニット30を合わせて図示する。
図2に示すように、室内ユニット10は、冷媒回路11を構成する熱交換器12、および、熱交換器12に送風する室内ファン14を備える。
室内ユニット10は、外部電源としての商用交流電源9に、給電線41により接続される。商用交流電源9は、室内空間200において室内ユニット10に接続される電源であり、例えば、建物の配電盤で分岐された電源である。本実施形態では、AC200Vの商用交流電源9が室内ユニット10に接続される例を説明するが、AC100Vの電源を使用する構成であってもよい。
図1の構成では、全ての室内ユニット10に共通の商用交流電源9から電力を供給する構成であってもよく、複数の室内ユニット10に共通の商用交流電源9から電力が供給されてもよい。また、一部または全部の室内空間200A〜200Fに対応して、独立して商用交流電源9が設けられてもよい。すなわち、空気調和装置1を構成する室内ユニット10A〜10Fに、複数の商用交流電源9が接続されてもよい。この場合、一部の商用交流電源9が停電すると、停電した商用交流電源9に接続された室内ユニット10のみが停止する。
給電線41は、室内ユニット制御部20が備えるPCB(Printed Circuit Board)22に接続され、例えばAC200Vの電力をPCB22に供給する。PCB22は、室内ユニット制御部20を構成するマイコンやプロセッサー、電源回路等が実装される基板である。
室内ユニット制御部20は、室内ユニット10の運転を制御する。例えば、室内ユニット制御部20は、給電線41を通じて供給される電力により、室内ファン14のファンモータを動作させる。また、PCB22には、不図示のリモコン受光部や操作パネルを接続してもよい。この場合、室内ユニット制御部20は、リモコンや操作パネルの操作に基づき目標温度の変更等を行い、目標温度に従って室内ユニット10の運転を制御する。また、室内ユニット制御部20は、制御装置100に対して運転状態に関するデータを送信する機能を備えていてもよい。
PCB22と遮断弁ユニット30との間には給電線43が配置される。給電線43は、給電線41により給電される電力を分岐して遮断弁ユニット30に出力する。従って、遮断弁ユニット30には、例えばAC200Vの電力が供給される。
PCB22には、検知器26が接続される。検知器26は、空気調和装置1で使用される冷媒を検知するセンサである。検知器26は、冷媒回路11、または冷媒回路11とユニット間配管5、7との接続部から漏出した冷媒を検知する。検知器26は、室内ユニット10の筐体内部に配置してもよいが、本実施形態では、室内空間200に設置される。空気調和装置1が使用する冷媒が、空気より比重の大きい気体である場合、検知器26は室内空間200の下部に設置されることが好ましい。室内ユニット制御部20は、検知器26の検知状態を監視し、検知器26を利用して冷媒の漏出を検知する。
PCB22は、信号線45によって遮断弁ユニット30に接続される。信号線45は、室内ユニット制御部20が生成する制御信号S1を遮断弁ユニット30に伝送する。信号線45の具体的な態様は任意であり、例えば、電気的にPCB22と遮断弁ユニット30とを接続する線であってもよいし、所定の通信プロトコルに基づく制御信号S1を伝送する通信回線であってもよい。また、無線通信回線により接続されてもよい。
制御信号S1は、室内ユニット制御部20が遮断弁ユニット30に対し、ユニット間配管5、7の冷媒の遮断、および、開弁を指示する信号である。
室内ユニット制御部20は、例えば、検知器26によって予め設定された基準値を超える冷媒の漏出を検知した場合に、遮断を指示する制御信号S1を遮断弁ユニット30に出力する。この場合、遮断弁ユニット30は、制御信号S1に従って、後述する第1遮断弁31および第2遮断弁32を閉鎖する。
また、室内ユニット制御部20は、遮断弁ユニット30によって冷媒が遮断された冷媒回路11を復旧させる場合に、開弁を指示する制御信号S1を出力する。この場合、遮断弁ユニット30は、閉鎖された第1遮断弁31および第2遮断弁32を開く動作を実行する。
遮断弁ユニット30は、図2に示すように、ユニット間配管5に配置される第1遮断弁31、および、ユニット間配管7に配置される第2遮断弁32を備える。
第1遮断弁31は、機械式開閉弁31aと、機械式開閉弁31aを駆動する動力部31bとを有する。また、第2遮断弁32は、機械式開閉弁32aと、機械式開閉弁32aを駆動する動力部32bとを有する。
機械式開閉弁31aは、ユニット間配管5を機械的に閉鎖および開放し、機械式開閉弁32aは、ユニット間配管7を機械的に閉鎖および開放する。機械式開閉弁31a、32aは、例えばボールバルブを採用できるが、ゲートバルブ、グローブバルブ、バタフライバルブ、或いはその他の開閉弁を採用してもよい。
動力部31b、32bは、モータやアクチュエータ等の動力源を備える。動力部31b、32bは、それぞれ、動力源の回転力を機械式開閉弁31a、32aに伝達するギヤ輪列やリンク機構等を備えてもよい。
機械式開閉弁31aは、動力部31bの駆動力により開状態と閉状態とに移行する。機械式開閉弁31aは、動力部31bの駆動力が加わらない間は状態を変化させないため、開状態または閉状態を維持する。機械式開閉弁31aは、動力部31bの駆動力が開方向または閉方向に加えられると、閉状態から開状態へ、或いはその逆に遷移する。同様に、機械式開閉弁32aは、動力部32bの駆動力により開状態と閉状態とに移行する弁であり、動力部32bの駆動力が加わらない間は状態を維持する。機械式開閉弁32aは、動力部32bにより開方向または閉方向の駆動力が加えられると、閉状態から開状態へ、或いはその逆に遷移する。
図3は、遮断弁ユニット30の構成を示すブロック図である。
遮断弁ユニット30は、第1遮断弁31および第2遮断弁32に接続される弁制御部33と、給電線43に接続される変圧回路35と、蓄電部36と、を備える。
変圧回路35は、AC(交流)−DC(直流)コンバータ、電圧変換回路、DC−DCコンバータ等を備える。変圧回路35には、商用交流電源9から給電線43を通じて電力が供給される。変圧回路35は、AC200Vの整流や電圧変換を行って、弁制御部33を動作させる電流および動力部31b、32bの駆動電流を出力する。
弁制御部33は、動力部31b、および動力部32bに対する駆動電流をそれぞれスイッチングするリレー回路34を備える。弁制御部33は、リレー回路34のスイッチング動作を制御し、変圧回路35が出力する駆動電流を動力部31b、32bに供給して、動力部31b、32bを動作させる。
弁制御部33は、変圧回路35から出力される電流により蓄電部36を充電する。
蓄電部36は、弁制御部33から充電電流が供給される間は蓄電し、充電された状態を維持する。蓄電部36は、充電電流が停止した場合に放電し、弁制御部33に電力を供給する。充電電流が停止する場合とは、変圧回路35の出力が停止する場合であり、例えば、商用交流電源9が停電した場合である。
蓄電部36は、二次電池またはキャパシタに電力を蓄える。蓄電部36が金属水素電池、リチウム電池、リチウムイオン電池等の二次電池を備える構成とした場合、蓄電容量の大容量化が可能である。また、蓄電部36がキャパシタを備える構成とした場合、速やかな充放電が可能である。さらに、二次電池が必要とする充放電制御回路等の複雑な回路構成を省略することができ、コスト面で有利である。蓄電部36の二次電池またはキャパシタは、第1遮断弁31および第2遮断弁32を動作させて、ユニット間配管5、7を閉鎖できる程度の電力量を蓄電できることが望ましい。
弁制御部33は、信号線45により室内ユニット制御部20に接続され、信号線45を通じて入力される制御信号S1に従って、リレー回路34のスイッチングを行う。遮断を指示する制御信号S1が入力された場合、弁制御部33は、動力部31b、32bに閉鎖方向の駆動電流を出力し、機械式開閉弁31a、32aを閉じる方向に動力部31b、32bを動作させる。また、弁制御部33は、開弁を指示する制御信号S1が入力された場合、動力部31b、32bに開放方向の駆動電流を出力し、機械式開閉弁31a、32aを開く方向に動力部31b、32bを動作させる。
また、弁制御部33は、変圧回路35の出力が停止した場合に、第1遮断弁31および第2遮断弁32を閉鎖させる。この場合、弁制御部33は、制御信号S1の入力がなくても、遮断を指示する制御信号S1が入力された場合と同様に動作する。
この動作を実現するため、弁制御部33は、例えば、変圧回路35の出力電圧を監視し、出力電圧が閾値より低くなった場合にリレー回路34をオンに切り替える。
典型的な例として、変圧回路35の出力端子の両極間に、弁制御部33と、蓄電部36が有するキャパシタとが接続された構成が挙げられる。
この構成では、変圧回路35の出力端子間の電圧が閾値以上の場合に、蓄電部36が充電される。商用交流電源9の停電により変圧回路35の出力電圧が低下し、出力端子間の電圧が閾値を下回ると、蓄電部36のキャパシタからの放電が始まり、弁制御部33に蓄電部36から電力が供給される。
さらに、弁制御部33は、変圧回路35の出力端子間の電圧が閾値を下回った場合にリレー回路34をスイッチングさせる回路を備えてもよい。この場合、変圧回路35の出力電圧が低下することに連動して動力部31b、32bが動作する。
弁制御部33は、ユニット間配管5、7を遮断する際、動力部31b、32bに同時に駆動電流を供給してもよいが、異なるタイミングで駆動電流を供給してもよい。
具体的には、弁制御部33は、ユニット間配管5、7のうち室内ユニット10に冷媒を流入させる側のユニット間配管を先に遮断し、その後に、室内ユニット10から冷媒を室外ユニット3に流出させる側のユニット間配管を遮断してもよい。この場合、ユニット間配管5、7から遮断された冷媒回路11に残存する冷媒量を、少なくすることができる。
ユニット間配管5、7の冷媒の流れの向きは、冷房運転時と暖房運転時とで逆である。空気調和装置1が冷房運転のみ、或いは、暖房運転のみを実行する構成であれば、ユニット間配管5、7の冷媒の流れが一定である。この構成では、第1遮断弁31および第2遮断弁32のうち、冷媒を冷媒回路11に流入させる側のユニット間配管を閉鎖する遮断弁に先に通電し、それから所定の待機時間後に他方の遮断弁に通電させるように、リレー回路34を構成すればよい。
空気調和装置1が冷房運転と暖房運転とを切り替えて実行する場合、および、室内ユニット10A〜10Fが冷房運転と暖房運転とを混在して実行可能な場合には、制御装置100または室内ユニット制御部20の制御により、リレー回路34が動力部31b、32bに駆動電流を出力する順序を設定可能であればよい。
例えば、リレー回路34が動力部31b、32bに駆動電流を出力する順序を、制御信号S1により切り替え可能な構成が挙げられる。この構成では、リレー回路34が、動力部31bを動力部32bより先に閉鎖する状態と、動力部32bを動力部31bより先に閉鎖する状態とを切り替え可能であり、弁制御部33が制御信号S1に従って、リレー回路34の構成を切り替えればよい。
空気調和装置1が遮断弁ユニット30により冷媒の流れを遮断する第1の目的は、検知器26により冷媒の漏出が検知された場合の漏出量の抑制にある。また、第2の目的は、商用交流電源9の停電時に冷媒の漏出の予防的な対策を行うことにある。停電により室内ユニット制御部20の動作が停止すると、検知器26によって冷媒の漏出を監視できないため、停電した室内ユニット10の冷媒回路11をユニット間配管5、7から切り離し、仮に停電中に冷媒が漏出しても、漏出量を抑制できる。これら第1、第2の目的のいずれにおいても、冷媒回路11に残存する冷媒が少ない方が好適である。
図4、図5および図6は、空気調和装置1の動作を示すフローチャートである。図4は、通常運転時の室内ユニット10の動作を示す。図4、図5および図6は、室内ユニット10の全体的な動作を示しており、室内ユニット制御部20、弁制御部33、リレー回路34および動力部31b、32bの動作をそれぞれ含む。以下の説明は、室内ユニット制御部20または弁制御部33が、図4〜図6の各ステップをプログラム等に従って実行する構成を限定するものではない。
図4に示す通常運転時、室内ユニット10の動作は、商用交流電源9が供給されているか否かにより分岐する(ステップST11)。商用交流電源9が停電している場合、または停電した場合は(ステップST11;NO)、遮断弁ユニット30は後述する停電時のシーケンスを実行する(ステップST12)。
商用交流電源9が供給されている場合、室内ユニット制御部20によって、冷媒の漏出の監視が行われる(ステップST13)。ステップST13で、室内ユニット制御部20は、検知器26によって冷媒の漏出の有無を検知する。冷媒の漏出が検知されていない間は(ステップST13;NO)、ステップST11に戻って監視が継続される。
室内ユニット制御部20によって冷媒の漏出が検知された場合(ステップST13;YES)、室内ユニット制御部20は、遮断を指示する制御信号S1を遮断弁ユニット30に出力する(ステップST14)。
遮断弁ユニット30は、遮断を指示する制御信号S1を受信すると(ステップST15)、リレー回路34により動力部31b、32bに通電して、第1遮断弁31および第2遮断弁32を閉鎖する(ステップST16)。
図5は、商用交流電源9の停電が発生した場合に室内ユニット10が実行する、停電時のシーケンスを示す。図5の動作が実行される場合、商用交流電源9は停電しているので、室内ユニット制御部20は停止している。
商用交流電源9が停電すると、蓄電部36からの給電が開始され(ステップST21)、弁制御部33が変圧回路35の出力電圧の低下等に基づき停電を検知する(ステップST22)。
ここで、既に冷媒の漏出が検知されているか否かにより処理が分岐する(ステップST23)。冷媒の漏出が既に検知されている場合(ステップST23;YES)、第1遮断弁31および第2遮断弁32は、遮断を指示する制御信号S1に従って閉弁された状態である。この場合、第1遮断弁31および第2遮断弁32は閉状態を維持し、停止時のシーケンスは終了する。
一方、停電時に冷媒の漏出が検知されていない場合(ステップST23;NO)、第1遮断弁31および第2遮断弁32は開状態である。この場合、弁制御部33により第1遮断弁31および第2遮断弁32が閉鎖され、停止時のシーケンスが終了する。
図6は、商用交流電源9が停電から復旧した場合に室内ユニット10が実行する、停電復旧時のシーケンスを示す。
商用交流電源9が停電から復旧すると(ステップST31)、変圧回路35の出力が回復することによって蓄電部36への充電が開始される(ステップST32)。
室内ユニット制御部20は、商用交流電源9の復旧により動作を開始し、冷媒の漏出の監視を行う(ステップST33)。ステップST33で、室内ユニット制御部20は、検知器26によって冷媒の漏出の有無を検知する。
室内ユニット制御部20が冷媒の漏出を検知した場合(ステップST33;YES)、室内ユニット制御部20は、停電によって閉状態となっている第1遮断弁31および第2遮断弁32を、閉状態のまま維持させ(ステップST34)、停電復旧時のシーケンスを終了する。
一方、室内ユニット制御部20が冷媒の漏出が検知されないと判定した場合(ステップST33;NO)、室内ユニット制御部20は、開弁を指示する制御信号S1を遮断弁ユニット30に出力する(ステップST35)。
遮断弁ユニット30は、開弁を指示する制御信号S1を受信すると(ステップST36)、リレー回路34により動力部31b、32bに通電して、第1遮断弁31および第2遮断弁32を開状態に移行させる(ステップST37)。
以上説明したように、本実施形態の空気調和装置1によれば、室内ユニット10の冷媒回路11と室外ユニット3とを接続するユニット間配管5、7に配置され、冷媒回路11と室外ユニット3との間の冷媒の流れを遮断する第1遮断弁31および第2遮断弁32と、商用交流電源9により第1遮断弁31および第2遮断弁32を動作させる弁制御部33と、商用交流電源9により充電される蓄電部36と、を備え、商用交流電源9の供給が停止した場合に、蓄電部36の電力により第1遮断弁31および第2遮断弁32を動作させて冷媒の流れを遮断する。
この構成によれば、冷媒の流れを遮断する際に電力を必要とする第1遮断弁31および第2遮断弁32を、商用交流電源9の供給がない状態であっても動作させることができ、室内ユニット10とユニット間配管5、7との冷媒の流通を遮断できる。このため、第1遮断弁31および第2遮断弁32には遮断を必要とするときに通電すればよく、常時通電される電磁弁を使う必要がない。従って、第1遮断弁31および第2遮断弁32の通電時間が短いという利点がある。これにより、第1遮断弁31および第2遮断弁32の信頼性を確保するためのメンテナンスの負担を軽減し、第1遮断弁31および第2遮断弁32を動作させるための消費電力を低減できる。
空気調和装置1は、室内ユニット10を制御する室内ユニット制御部20を備え、弁制御部33は、室内ユニット制御部20が出力する制御信号S1に従って、商用交流電源9により第1遮断弁31および第2遮断弁32を動作させる。
これによれば、室内ユニット制御部20の制御によって冷媒の流れを遮断できる。例えば、室内ユニット制御部20が冷媒の漏出を検知した場合に、ユニット間配管5、7から冷媒回路11に流れる冷媒の流れを遮断できる。
空気調和装置1は、冷媒回路11からの冷媒の漏出を検知する検知器26を備える。室内ユニット制御部20は、検知器26により冷媒の漏出が検知された場合に、第1遮断弁31および第2遮断弁32の閉鎖を指示する制御信号S1を出力する。
これによれば、冷媒の漏出が検知された場合に、室内ユニット制御部20の制御により冷媒が遮断されるので、漏出する冷媒の量を抑えることができる。
検知器26は、室内ユニット10により空気調和される被調和空間200に設置される。
これによれば、被調和空間200において冷媒の漏出が検知された場合に、室内ユニット制御部20の制御によって冷媒の流れを遮断することにより、漏出する冷媒の量を抑えることができる。
蓄電部36は、キャパシタを備える構成とすることができる。この場合、速やかに充放電が可能なキャパシタの特性を利用して、商用交流電源9の供給が停止した場合であっても第1遮断弁31および第2遮断弁32を速やかに動作させることができる。また、蓄電部36を、二次電池を利用する場合に比べて低コストで実現できる。
なお、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。あくまでも本発明の一実施態様を例示するものであるから、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更、および応用が可能である。
例えば、上記実施形態では、空気調和装置1が、室内ユニット10A〜10Fのそれぞれに対応する遮断弁ユニット30を備える構成を示したが、本発明はこれに限定されない。遮断弁ユニット30は、ユニット間配管5、7と、複数の室内ユニット10とを接続する配管に設けられてもよい。この場合、1つの遮断弁ユニット30が、複数の室内ユニット10の冷媒回路11と、室外ユニット3との間の冷媒の流れを遮断する。
また、遮断弁ユニット30は、室内ユニット10に内蔵される構成であってもよい。すなわち、室内ユニット10の筐体内部において、冷媒回路11とユニット間配管5、7との接続部に、遮断弁ユニット30を設けてもよい。また、遮断弁ユニット30は、室内空間200の外において、ユニット間配管5、7に配置されてもよい。
また、室内ユニット10が、室外ユニット3と、3本またはそれ以上のユニット間配管で接続される構成であってもよい。例えば、空気調和装置1が複数の室内ユニット10を備え、冷房運転を実行する室内ユニット10と暖房運転を行う室内ユニット10とが混在可能な構成が挙げられる。このような構成においても本発明を適用可能であり、遮断弁ユニット30の遮断弁が、各ユニット間配管に配置されればよい。
以上のように、本発明に係る空気調和装置は、停電時や冷媒の漏出が発生した場合に適切な対応を行うことができ、メンテナンスの負荷の軽減および消費電力の抑制が可能な空気調和装置1として、好適に利用可能である。
1 空気調和装置
3 室外ユニット
5、7 ユニット間配管
9 商用交流電源(外部電源)
10、10A〜10F 室内ユニット
11 冷媒回路
20 室内ユニット制御部
26 検知器
30 遮断弁ユニット
31 第1遮断弁(遮断弁)
31a 機械式開閉弁
31b 動力部
32 第2遮断弁(遮断弁)
32a 機械式開閉弁
32b 動力部
33 弁制御部
34 リレー回路
35 変圧回路
36 蓄電部
41、43 給電線
45 信号線
100 制御装置
200、200A〜200F 室内空間(被調和空間)
S1 制御信号

Claims (5)

  1. 室内ユニットの冷媒回路と室外ユニットとを接続するユニット間配管に配置され、前記冷媒回路と前記室外ユニットとの間の冷媒の流れを遮断する遮断弁と、
    外部電源により前記遮断弁を動作させる弁制御部と、
    前記外部電源により充電される蓄電部と、を備え、
    前記外部電源の供給が停止した場合に、前記蓄電部の電力により前記遮断弁を動作させて冷媒の流れを遮断すること、
    を特徴とする空気調和装置。
  2. 前記室内ユニットを制御する室内ユニット制御部を備え、
    前記弁制御部は、前記室内ユニット制御部が出力する制御信号に従って、前記外部電源により前記遮断弁を動作させること、を特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
  3. 前記冷媒回路からの冷媒の漏出を検知する検知部を備え、
    前記室内ユニット制御部は、前記検知部により冷媒の漏出が検知された場合に、前記遮断弁により冷媒の流れを遮断させる制御信号を出力すること、を特徴とする請求項2記載の空気調和装置。
  4. 前記検知部は、前記室内ユニットにより空気調和される被調和空間に設置されること、を特徴とする請求項3記載の空気調和装置。
  5. 前記蓄電部はキャパシタを備えること、を特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の空気調和装置。
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