以下、本発明の実施の形態について、図1から32に基づいて詳細に説明する。
〔システムの概要〕
本実施形態の電子会議システムの概要について、図2に基づいて説明する。図2は、本実施形態にかかる電子会議システム(通信システム)3の概要を示す図である。図示のように、電子会議システム3は、会議サーバ2と複数の通信端末装置1とを通信接続してなるシステムである。
電子会議システム3では、会議の参加者及び発表者のそれぞれに、通信端末装置(端末装置)1が1台ずつ割り当てられる。そして、各通信端末装置1に同じ資料を表示させて会議を行う。また、電子会議システム3には、会議の設定等を行うPC4が接続されている。
電子会議システム3によって会議を行うときには、会議の各参加者の通信端末装置1には、そのユーザに応じて予め定めた役割が割り当てられる。つまり、図示のように、会議で発表を行うユーザ(以下、発表者と呼ぶ)の通信端末装置1には、発表者端末としての役割が割り当てられ、発表を行わずに会議に参加するユーザ(以下、参加者と呼ぶ)には、参加者端末としての役割が割り当てられる。
そして、会議サーバ2は、発表者端末となった通信端末装置1に表示される資料等の画像を、参加者端末となった通信端末装置1にも表示させる。これにより、電子会議システム3では、発表者端末となった通信端末装置1に表示される画像と、参加者端末となった通信端末装置1に表示される画像とが連動する。
つまり、図示のように、発表者端末に「資料2」を表示させたときには、参加者端末にも「資料2」が表示される。そして、発表者端末において、表示する資料を切り替えたときには、参加者端末においても同様に資料が切り替わるようになっている。
また、通信端末装置1は、タッチパネル方式による入力操作が可能になっている。つまり、通信端末装置1の表示部に触れることによって、表示する資料を切り替えたり、表示されている資料を拡大表示させたり、資料に手書きで文字を書き込んだりすることができるようになっている。
なお、図示の例では、1つの会議室内に通信端末装置1を設置している例を示しているが、離れた場所の通信端末装置1をネットワークで接続して会議を行うことも可能である。また、図示の例では、参加者端末が複数示されているが、参加者端末は1台であってもよい。つまり、電子会議システム3は、少なくとも2台の通信端末装置1を通信接続することで構築可能である。通信端末装置1間の通信接続は、会議サーバ2等の他の装置を介した間接接続であってもよいし、直接接続であってもよい。
さらに、電子会議システム3は、会議以外の用途にも適用可能である。例えば、講師の通信端末装置1と受講生の通信端末装置1とを接続して講義を行うことなども可能である。
〔主な特徴点〕
続いて、通信端末装置1の主な特徴点について、図3に基づいて説明する。図3は、通信端末装置1の表示画面の一例を示す図であり、同図(a)は、ジェスチャーモード(ジェスチャー入力モード)の画面例を示し、同図(b)は、操作パレットモード(オブジェクト入力モード)の画面例を示す図である。
同図(a)に示すように、通信端末装置1の端末表示部(表示入力装置)11に表示される画面には、会議サーバ2から送信される資料等を表示する資料表示領域70と、通信端末装置1の操作に用いるアイコンを表示するアイコン表示領域71とが含まれる。
図示の例では、資料表示領域70には、「会議資料」が表示されている。また、アイコン表示領域71には、発表または会議を開始するための開始アイコン80、発表または会議を終了するための終了アイコン81、手書き入力を行うためのペンモードアイコン82、ジェスチャーモードと操作パレットモードとを切り替えるためのモード切替アイコン83が表示されている。
同図(a)に示すジェスチャーモードでは、通信端末装置1は、ジェスチャー入力を受け付ける。つまり、ジェスチャーモードでは、ユーザは、予め登録されたパターンを表示部上で描くことによって通信端末装置1を操作することができる。ここでは、資料のページ戻し、ページ送り、拡大表示、及び拡大表示中における拡大範囲の変更の各処理に対応するパターンが登録されていることを想定している。無論、ジェスチャー入力可能な処理は、これらの例に限られず、会議や発表等に必要な任意の処理をジェスチャー入力で実行させることができる。
ジェスチャーモードでは、資料表示領域70上で所定のパターンを描くことによって、極めてスムーズな入力操作が可能である。しかしながら、ジェスチャーモードでは、ユーザは、どのようなジェスチャーでどのような操作ができるのかを予め知っている必要があり、ジェスチャー入力に慣れていないユーザや、通信端末装置1を初めて使うユーザ等には扱い難いという難点がある。
そこで、通信端末装置1は、ジェスチャーモードにおいて、例えばモード切替アイコン83にタッチすることによって、同図(b)に示す操作パレットモードに移行するようになっている。
操作パレットモードでは、通信端末装置1は、表示部11に操作パレット90を表示し、この操作パレット90でユーザの入力操作を受け付ける。詳細については後述するが、操作パレット90は、操作キー(操作用オブジェクト)を含み、ユーザは、この操作キーにタッチすることで、ジェスチャーモードと同内容の入力操作を行うことができる。
このように、操作パレットモードでは、ユーザは、操作パレット90という目に見える対象に対して入力操作を行うので、通信端末装置1を始めて使うユーザでも容易に操作することができる。
つまり、通信端末装置1は、ジェスチャーモードと操作パレットモードとを切り替え可能に構成しており、これにより、ユーザが、自分の操作習熟度や好みに応じた入力モードで入力操作を行うことを可能にしている点を主な特徴点としている。
〔操作パレットの詳細〕
続いて、操作パレット90の詳細について、図4に基づいて説明する。図4は、操作パレット90の一例を示す図であり、同図(a)は拡大表示を行っていないときの操作パレット90の一例を示し、同図(b)は拡大表示中の操作パレット90の一例を示している。
図示のように、通信端末装置1の表示部11に表示されている操作パレット90は、資料表示領域70に表示されている画像を表示する資料表示部91を含む。また、通信端末装置1に入力操作を行うための操作用オブジェクトとして、資料表示領域70に1つ前の資料を表示させるためのページ戻しキー92と、資料表示領域70に次の資料を表示させるためのページ送りキー93と、資料表示領域70に表示される資料の拡大倍率を規定する表示倍率ゲージ94と、表示倍率を設定するための倍率設定キー95とを含んでいる。
つまり、操作パレット90のページ戻しキー92にタッチすることによって、資料表示領域70に1つ前の資料を表示させることができ、ページ送りキー93にタッチすることによって、資料表示領域70に次の資料を表示させることができる。また、倍率設定キー95を表示倍率ゲージ94上で移動させることによって、移動させた位置に応じた倍率で、資料表示領域70資料を拡大表示させることができるようになっている。なお、図示の例では、表示倍率ゲージ94が100%から600%までとなっているので、倍率設定キー95の位置に応じた100%から600%の間の倍率で拡大表示させることができる。
無論、操作パレット90は、ジェスチャーモードで行うことのできる操作に対応する操作オブジェクトを含むものであればよく、図示の例に限られない。また、図示の例では、資料表示領域70内に、資料と重畳して操作パレット90を表示させる例を示しているが、操作パレット90の表示位置は特に限定されない。なお、資料と重畳して操作パレット90を表示させる場合には、操作パレット90の背後の資料をユーザが視認できるように、操作パレット90を半透明で表示してもよい。
ここで、同図(b)に示すように、倍率設定キー95を移動させて拡大表示を行った場合には、資料の一部が拡大されて資料表示領域70に表示されるため、資料の中に表示されない部分が生じる。図4(b)の例では、同図(a)で表示されていた「4.おわりに」が表示されなくなっている。
操作パレット90は、このような状態における操作性を高めるために、拡大表示状態では、資料表示部91に表示する資料は拡大せずに、表示範囲提示枠(拡大部分変更用操作オブジェクト)96を表示して、拡大表示されている範囲をユーザに提示する。つまり、表示範囲提示枠96は、資料全体のうち、どの範囲が拡大表示されているかを示すものである。これにより、ユーザは、資料表示領域70に拡大表示されている資料が、その資料全体におけるどの範囲を示しているかを容易に把握することができる。
また、表示範囲提示枠96は、資料表示部91上で移動させることができるようになっている。そして、表示範囲提示枠96を移動させることによって、拡大表示する部分を変更することができるようになっている。例えば、図4(b)の例において、表示範囲提示枠96を下方向に移動させて、「4.おわりに」が表示範囲提示枠96の内側に入るようにすることによって、資料表示領域70に「4.おわりに」を表示させることもできる。これにより、ユーザは、所望の範囲を容易に拡大表示することができる。
〔通信端末装置1及び会議サーバ2の要部構成〕
次に、電子会議システム3の詳細について、図1に基づいて説明する。図1は、電子会議システム3に含まれる通信端末装置1及び会議サーバ2の要部構成を示すブロック図である。
<会議サーバ2の構成>
図示のように、会議サーバ2は、サーバ操作部40、サーバ表示部41、サーバ通信部42、サーバ制御部43、及びサーバ記憶部44を備えている。
サーバ操作部40は、会議サーバ2に対するユーザの入力操作を受け付けるものである。サーバ操作部40は、ユーザの入力操作を受け付けて、受け付けた操作内容を示す操作信号をサーバ制御部43に送信する機能を有していればよく、例えばキーボードやマウス等で構成することもできる。無論、タッチパネル方式で入力操作を受け付けるものであってもよい。
サーバ表示部41は、サーバ制御部43の指示に従って画像を表示するものである。サーバ表示部41は、サーバ制御部43の指示に従って画像を表示するものであればよく、例えば液晶表示装置や有機EL表示装置等で構成することもできる。
サーバ通信部42は、会議サーバ2が他の装置と通信するためのものである。電子会議システム3では、会議サーバ2は、サーバ通信部42を介して通信端末装置1やPC4と通信を行う。
サーバ制御部43は、会議サーバ2の動作を統括して制御するものであり、会議設定部50とサーバ会議制御部51とを備えている。
会議設定部50は、会議設定処理を行って、電子会議システム3による会議を行うために必要な各種データを生成する。なお、会議設定処理の詳細については後述する。
サーバ会議制御部51は、会議に関わる制御を行う。具体的には、サーバ会議制御部51は、端末会議制御部17と通信して、会議の開始及び終了、発表の開始及び終了の制御を行う。また、サーバ会議制御部51は、通信端末装置1を発表者モードで動作させるか、参加者モードで動作させるかを、各通信端末装置1の端末会議制御部17に指示する。
そして、サーバ会議制御部51は、端末会議制御部17と通信して、発表者モードで動作している通信端末装置1の端末表示部11に表示される画像が、参加者モードで動作している他の通信端末装置1の端末表示部11に表示されるように制御する。
サーバ記憶部44は、会議サーバ2で使用する各種データを格納するものである。サーバ記憶部44は、データの記憶及び読み出しが可能なものであればよく、例えばハードディスク等であってもよい。図示のサーバ記憶部44には、会議データ60、アジェンダデータ61、参加ユーザデータ62、発表資料データ63、操作モード設定データ64、規定条件データ65、接続端末判別データ66、操作回数カウンタ67、及び合計操作回数データ68が格納されている。
会議データ60は、会議を規定するデータであり、少なくとも会議IDと、会議の開催日時を含む。会議データ60は、例えば図5のようなデータであってもよい。図5は、会議データ60の一例を示す図である。
図5の会議データ60は、会議IDと、会議名と、開催日時と、使用する会議室名とが対応付けられたデータである。これにより、いつ、どこで、どのような会議が開催されるかを特定することができる。例えば、2010年3月5日の10:00〜11:00に、第1会議室で会議1が行われることを特定することができる。
アジェンダデータ61は、会議データ60で特定される各会議の議事進行を示すデータである。アジェンダデータ61は、会議において誰がどのような順序で発表するかを示すデータであり、例えば図6のようなデータであってもよい。図6は、アジェンダデータ61の一例を示す図である。
図6のアジェンダデータ61は、会議IDと、アジェンダ名と、発表者氏名と、発表時間と、発表資料と、発表順番とが対応付けられたデータである。これにより、会議データ60の会議IDで特定される各会議について、いつ、誰が、どのような資料を用いて発表を行うかを特定することができる。
なお、図6の例では、発表者を特定するために発表者氏名を用いているが、発表者を特定できる情報であれば発表者氏名以外の情報を用いてもよい。例えば、発表者の氏を用いて発表者を特定してもよいし、ID等によって発表者を特定してもよい。
参加ユーザデータ62は、会議データ60で特定される各会議の参加者(発表者を含む)を特定するためのデータである。参加ユーザデータ62は、例えば図7のようなデータであってもよい。図7は、参加ユーザデータ62の一例を示す図である。
図7の参加ユーザデータ62は、会議IDと、ユーザIDと、ユーザ氏名と、会議におけるロール(役割)とが対応付けられたデータである。これにより、会議データ60の会議IDで特定される各会議について、誰が、どのような役割で参加するかを特定することができる。なお、図示の例では、発表を行うユーザのロールを「発表者/参加者」とし、発表を行わないユーザのロールを「参加者」としている。なお、「発表者/参加者」は、発表を行うと共に、発表時以外は参加者として会議に参加することを意味している。
発表資料データ63は、発表に用いる資料のデータである。アジェンダデータ61に「発表資料」として登録された資料のデータが、発表資料データ63としてサーバ記憶部44に格納される。
操作モード設定データ64は、会議の開始時に、通信端末装置1の入力モードをジェスチャー入力モードまたは操作パレットモードの何れかに自動的に設定するためのデータである。操作モード設定データ64は、例えば図8のようなデータであってもよい。図8は、操作モード設定データ64の一例を示す図である。
図8の操作モード設定データ64では、過去の発表回数から設定した入力モードがユーザID毎に登録されている。これにより、過去の発表回数に応じて入力モードを特定することができる。なお、過去の発表回数に応じた入力モードの特定については後述する。
また、発表者モードにおける合計操作回数に基づいて特定した入力モードが、ユーザID毎に登録されていると共に、参加者モードにおける合計操作回数に基づいて特定した入力モードがユーザID毎に登録されている。これにより、各ユーザの操作回数の多い(使用頻度の高い)入力モードを特定することができる。
さらに、前回会議終了時に選択していた入力モードがユーザID毎に登録されている。つまり、図8の操作モード設定データ64は、最後に使用した入力モードがユーザ毎に記録された最終使用情報を含む。これにより、過去に電子会議システム3による会議に参加したことのあるユーザが、再度会議に参加するときに、前回会議終了時に選択していた入力モードに設定することができる。
また、手動設定された入力モードについてもユーザID毎に登録されている。つまり、図8の操作モード設定データ64は、何れの入力モードを使用するかがユーザ毎に設定された設定情報を含む。これにより、ユーザが事前に手動設定した入力モードに設定することもできる。
なお、操作モード設定データ64は、過去の発表回数から設定した入力モードがユーザID毎に登録されたデータ、合計操作回数から設定した入力モードがユーザID毎に登録されたデータ、前回会議終了時に選択していた入力モードがユーザID毎に登録されたデータ、及び手動設定された入力モードがユーザID毎に登録されたデータの何れかを含むものであればよく、これら全てを含む必要はない。
規定条件データ65は、ジェスチャーモード及び操作パレットモードの何れに設定するかを決定するために用いるデータである。規定条件データ65は、例えば図9に示すようなデータであってもよい。図9は、規定条件データ65の一例を示す図である。
図9の規定条件データ65は、発表回数閾値を含む。これは、発表回数の多寡に応じてジェスチャーモードまたは操作パレットモードに設定する場合に用いられる閾値である。
具体的には、過去の発表回数が、規定条件データ65の発表回数閾値以上であるユーザの通信端末装置1では、ジェスチャーモードへの設定を行う。過去の発表回数が、発表回数閾値以上のユーザは、電子会議システム3での発表に習熟しており、ジェスチャーモードでスムーズに操作できると考えられるためである。図示の例では、発表回数閾値を5回としているが、発表回数閾値はジェスチャーモードの習熟度の指標となるものであればよく、この回数に限られない。例えば、ジェスチャーのパターンが多数登録されており、ジェスチャー入力の難易度が高いような場合には、発表回数閾値をより大きく設定してもよい。
また、図9の規定条件データ65は、後述の操作回数カウンタでカウントした操作回数を合計するときの重み付けに用いる数値が、操作の種類毎に対応付けられたデータを含む。図示の例では、資料ページ送り操作、資料拡大操作、及び資料拡大範囲変更操作の3種類の操作について重み付け用の数値が登録されている。これは、各入力モードにおける操作回数からユーザの使用頻度の高い入力モードを特定するときに用いるデータである。
具体的には、操作回数カウンタでカウントした各操作の回数に、その操作の重み付け数値を乗じた値を算出し、算出した各回数を入力モード毎に合計した値を、使用頻度の指標として使用することを想定している。
例えば、ジェスチャーモードにおいて、資料ページ送り操作が5回、資料拡大操作が3回、及び資料拡大範囲変更操作が1回行われ、これらの回数が操作回数カウンタでカウントされている場合を考える。この場合には、資料ページ送り操作回数の「5回」に、規定条件データ65における資料ページ送り用の重み数値「1」を乗じた値と、資料拡大操作回数の「3回」に、規定条件データ65における資料拡大操作用の重み数値「1」を乗じた値と、資料拡大範囲変更操作回数の「1回」に、規定条件データ65における資料拡大範囲変更操作用の重み数値「1」を乗じた値とを合計した9回がジェスチャーモードの使用頻度を示す指標として用いられる。つまり、同様にして算出した操作パレットモードの使用頻度を示す数値が、ジェスチャーモードの数値よりも大きければ操作パレットモードの使用頻度が高いと判断することができる。
なお、図9の例では、重みが何れも「1」に設定されているが、重みの値は、例えば操作の重要度等に応じて適宜設定すればよい。例えば、ページ送りは、会議中に使用する頻度が高い重要な操作であると考えられるので、ページ送り操作の重みを他の操作よりも大きくしてもよい。また、図9の例では、資料ページ戻し操作用の重み付け数値が含まれていない。このように、重み付けを行わない操作があってもよい。また、資料ページ戻し操作用の重み付け数値として、資料ページ送り操作用の重み付け数値を用いてもよい。
さらに、図9の規定条件データ65は、無操作時間の規定値(規定時間)を含む。無操作時間の規定値は、操作パレット90の表示制御に用いるデータである。このデータは、具体的には、操作パレット90が表示されている状態において、ユーザの操作が検出されない時間が、規定条件データ65の無操作時間の規定値以上となったときに、操作パレット90を半透明表示するために用いられる。無論、この規定値は60秒に限られない。また、無操作時間が規定値を超えたときに半透明表示してもよい。
接続端末判別データ66は、電子会議システム3において、通信端末装置1によるログインが行われたときに、サーバ会議制御部51が生成するデータであり、通信端末装置1を特定する情報と、その通信端末装置1にログインしているユーザを特定する情報とが対応付けられたデータである。接続端末判別データ66は、例えば図10のようなデータであってもよい。図10は、接続端末判別データ66の一例を示す図である。
図10の接続端末判別データ66は、ユーザIDと、通信端末装置1のIPアドレスと、会議IDとが対応付けられたデータである。これにより、ある会議において、どのユーザがどの通信端末装置1を使用しているかを特定することができる。
操作回数カウンタ67は、各ユーザの操作回数をカウントするためのものであり、操作回数カウンタ67を用いて、各ユーザがジェスチャー入力モードで行った操作回数と、操作パレットモードで行った操作回数とが記録される。操作回数カウンタ67は、例えば図11のようなデータであってもよい。図11は、操作回数カウンタ67の一例を示す図である。
図11の操作回数カウンタ67は、発表者モードにおいてジェスチャーモードで行われた資料ページ送り操作、資料拡大操作、及び資料拡大範囲変更操作の回数が、ユーザIDと対応付けて記録されるようになっている。同様に、発表者モードにおいて操作パレットモードで行った資料ページ送り操作、資料拡大操作、および資料拡大範囲変更操作の回数も、ユーザIDと対応付けて記録されるようになっている。これにより、各ユーザが、何れの操作モードで、どのような操作を、何回行ったかをカウントすることができる。
なお、図11の例では、資料ページ戻し操作が含まれていない。このように、回数のカウントを行わない操作があってもよい。また、資料ページ戻し操作の操作回数と、資料ページ送り操作の操作回数とは操作内容が関連しているので、これらの操作回数を合計してカウントしてもよい。
合計操作回数データ68は、操作回数カウンタ67でカウントした操作回数の合計値を示すデータである。合計操作回数データ68は、例えば図12のようなデータであってもよい。図12は、合計操作回数データ68の一例を示す図である。
図12の合計操作回数データ68では、発表者モードにおいてジェスチャーによって行われた操作回数の合計値、及び操作パレットによって行われた操作回数の合計値と、ユーザIDとが対応付けられている。同様に、参加者モードにおいてジェスチャーによって行われた操作回数の合計値、及び操作パレットによって行われた操作回数の合計値と、ユーザIDとが対応付けられている。つまり、図12の合計操作回数データ68は、各入力モードの使用頻度を示す情報がユーザ毎に記録された頻度情報を含む。これにより、発表者モードまたは参加者モードにおいて使用頻度の高い入力モードを特定することができる。
また、図12の合計操作回数データ68では、各ユーザIDと過去の発表回数とが対応付けられている。発表回数が多いほどユーザの操作習熟度は上がると考えられるので、発表回数は、操作習熟度を示す指標として用いることができる。つまり、図12の合計操作回数データ68は、操作の習熟度を示す情報がユーザ毎に記録された習熟度情報を含む。これにより、過去の発表回数に基づいて入力モードの設定を行うことができる。
<会議設定処理>
続いて、サーバ記憶部44に記憶される上記の各データを生成する会議設定処理について、図13に基づいて説明する。図13は、会議設定処理の一例を示すフローチャートである。会議設定処理は、例えば図2のPC4等のように、会議サーバ2に通信接続された端末装置からの制御に従って、会議サーバ2の会議設定部50が行う処理である。なお、会議設定処理は、会議サーバ2のサーバ操作部40からの入力操作で行うこともできる。
まず、会議設定部50は、会議データ60を作成する(S1)。具体的には、会議設定部50は、会議名と、開催日時と、会議室とを、例えば図2のPC4からユーザに入力させ、入力されたこれらのデータに会議IDを付して、図5に示したような会議データ60を生成する。
次に、会議設定部50は、アジェンダデータ61を作成する(S2)。具体的には、会議設定部50は、アジェンダ名と、発表者氏名と、発表時間と、発表に用いる資料名と、発表順とをユーザに入力させ、入力されたこれらのデータに会議IDを付して、図6に示したようなアジェンダデータ61を生成する。
続いて、会議設定部50は、参加者の登録を行う(S3)。具体的には、会議設定部50は、ユーザIDと、ユーザ氏名とをユーザに入力させる。そして、入力させたID及び氏名に、ロール(会議における役割、すなわち参加者または発表者)と会議IDとを対応付けて、図7に示したような参加ユーザデータ62を生成する。
なお、アジェンダデータ61に発表者として登録されているユーザは、発表を行っていないときには参加者として参加することになるので、ロールを「発表者/参加者」とし、アジェンダデータ61に発表者として登録されていないユーザについては、ロールを「参加者」とする。しかしながら、この例に限られず、例えば発表のみを行って、他の発表者の発表は聞かずに退席するような場合には、「発表者」と登録してもよい。また、ロールをユーザに選択させるようにしてもよい。
次に、会議設定部50は、操作モードの設定を行う(S4)。具体的には、会議設定部50は、ジェスチャーモードまたは操作パレットモードの何れかをユーザに選択させ、選択された入力モードをそのユーザのユーザIDに対応付ける(図8の操作モード設定データ64の「手動設定」参照)。なお、入力モードの手動設定を行わない場合には、S4の処理は省略してもよい。
続いて、会議設定部50は、各種条件の設定を行う(S5)。具体的には、会議設定部50は、発表回数の閾値と、操作回数カウンタ合計時における各入力操作の重み付け値と、無操作時間規定値とをユーザに入力させて、図9に示したような規定条件データ65を生成する。なお、各種条件の設定は、ユーザが特に指定した場合にのみ行うようにして、それ以外の場合には、予め定められた初期値に設定された規定条件データ65を用いてもよい。
以上により、会議の設定に必要なデータが全て作成され、会議設定部50は、作成した各データをサーバ記憶部44に格納し、会議作成は終了する(S6)。
<通信端末装置1の構成>
次に、図1に基づいて通信端末装置1の構成について説明する。図1に示すように、通信端末装置1は、端末操作部10、端末表示部11、端末通信部12、端末制御部13、及び端末記憶部14を備えている。
端末操作部10は、通信端末装置1に対するユーザの入力操作を受け付けるものである。ここでは、上述のように、通信端末装置1はタッチパネル方式での入力操作が可能になっている。このため、端末操作部10は、端末表示部11に対するタッチ操作を受け付けて、受け付けた操作内容を示す操作信号を端末制御部13に送信する。
端末表示部11は、端末制御部13の指示に従って画像を表示するものである。また、端末表示部11は、ユーザの入力操作を検出する入力面としても機能する。端末表示部11は、画像の表示機能とユーザの入力操作検出機能とを有しているものであればよく、例えばタッチパネルや光センサ内蔵液晶表示装置等であってもよい。また、ここでは、通信端末装置1が端末表示部11を備えている例を示しているが、端末表示部11は、通信端末装置1の表示装置及び入力装置として機能するように、通信端末装置1と接続されていればよい。つまり、端末表示部11と通信端末装置1とは別体に構成されていてもよい。
端末通信部12は、通信端末装置1が他の装置と通信するためのものである。電子会議システム3では、通信端末装置1は、端末通信部12を介して会議サーバ2と通信を行う。
端末制御部13は、通信端末装置1の動作を統括して制御するものであり、入力処理部15、入力モード切替部(入力モード設定手段、ユーザ特定手段)16、端末会議制御部17、及び表示制御部18を含む。
入力処理部15は、端末操作部10が端末制御部13に送信する操作信号に従って、予め定められた種々の処理を行うものであり、手書入力処理部(手書入力手段)20、ジェスチャー入力処理部(ジェスチャー入力処理手段)21、及びパレット入力処理部(オブジェクト入力処理手段、オブジェクト表示制御手段)22を備えている。
手書入力処理部20は、端末操作部10から受信する操作信号が示す、端末表示部11上に描かれた軌跡に沿った線分を、表示制御部18に指示して端末表示部11に表示させる。手書入力処理部20は、図3(a)(b)に示すペンモードアイコン82が操作されたときに機能するものであり、手書入力処理部20が機能している間は、ジェスチャーモードであってもジェスチャー入力は行えない状態となる。
ジェスチャー入力処理部21は、端末操作部10から受信する操作信号が示す、端末表示部11上に描かれた軌跡のパターンを取得する。そして、予め登録されたジェスチャーの軌跡パターンの中に、取得した軌跡のパターンに対応するものが存在する場合に、当該パターンに対応付けられている処理を実行する。
パレット入力処理部22は、ジェスチャー入力で行うことのできる各処理に対応する操作オブジェクト(例えば、図4のページ戻しキー92等)を含む操作パレット90を表示する。そして、端末操作部10から受信する操作信号から、表示した操作オブジェクトに対する入力操作が行われたと判断したときに、当該操作オブジェクトに対応する処理を実行する。
入力モード切替部16は、ジェスチャー入力処理部21及びパレット入力処理部22の何れか一方を機能させることによって、ジェスチャーモードと操作パレットモードの切り替えを行う。
端末会議制御部17は、会議に関わる制御を行う。具体的には、端末会議制御部17は、サーバ会議制御部51と通信して、会議の開始及び終了、発表の開始及び終了の制御を行う。また、端末会議制御部17は、会議中において、通信端末装置1を発表者モードで動作させるか、参加者モードで動作させるかをサーバ会議制御部51の指示に従って決定する。
そして、端末会議制御部17は、サーバ会議制御部51と通信して、発表者モードで動作している通信端末装置1(発表者端末)の端末表示部11に表示される画像が、参加者モードで動作している他の通信端末装置1(参加者端末)の端末表示部11に表示されるように制御する。
これは、発表者端末の端末会議制御部17が、自装置の端末表示部11に表示している画像をサーバ会議制御部51に送信し、サーバ会議制御部51が、受信した画像を、各参加者端末に送信して表示させることによって実現される。なお、発表者端末の端末操作部10が受け付けた入力操作の内容をサーバ会議制御部51に通知して、この通知を受けたサーバ会議制御部51が通知内容に応じた画像を生成し、生成した画像を発表者端末及び参加者端末に送信することで実現することもできる。
また、端末会議制御部17は、通信端末装置1を参加者モードで動作させるときには、同期モードと独立モードの切り替えを制御する。
同期モードは、発表者端末の端末表示部11に表示される画像を、参加者端末である自装置の端末表示部11に表示させるモードである。会議中は、基本的に同期モードに設定する。同期モードでは、端末会議制御部17は、発表者端末の端末表示部11に表示される画像をサーバ会議制御部51から受信して自装置の端末表示部11に表示させる。
独立モードは、発表者端末とは独立に、自装置の端末表示部11に画像を表示させるモードである。独立モードに移行させることによって、発表端末の端末表示部11に表示されている以外の資料を確認したり、資料に自分用の書き込みをしたり、発表端末の端末表示部11では見にくい資料を拡大表示したりすることもできる。
独立モードでは、端末会議制御部17は、端末操作部10が受け付けた入力操作に応じた画像を、サーバ会議制御部51から受信して端末表示部11に表示させる。例えば、端末操作部10がページ送りの入力操作を受け付けた場合には、次ページの資料の画像をサーバ会議制御部51に要求してこれを受信し、表示制御部18に指示して端末表示部11に表示させる。なお、発表資料データ63が通信端末装置1に格納されている場合には、会議サーバ2から画像を取得する必要はない。
同期モードから独立モードに移行するためのトリガは、特に限定されないが、ここでは、ユーザが端末表示部11にタッチしたことを端末操作部10が検知したことをトリガとして、端末会議制御部17が、同期モードから独立モードに移行させることを想定している。ユーザは、入力操作を行うときに、端末表示部11にタッチするので、上記の構成によれば、ユーザにモード切り替え操作を意識させることなく、独立モードに移行させることができる。
また、独立モードから同期モードに移行するためのトリガも特に限定されない。例えば、同期モードに移行するためのアイコン等を表示して、該アイコンが操作されたことをトリガとしてもよいし、独立モードに移行した後、ユーザ操作が検出されない期間が一定以上継続した場合に、同期モードに移行するようにしてもよい。
表示制御部18は、端末会議制御部17及び入力処理部15の指示に従って、端末表示部11に画像を表示させる。
端末記憶部14は、通信端末装置1が使用する各種データを格納するものである。端末記憶部14は、データの記憶及び読み出しが可能なものであればよく、例えばハードディスク等であってもよい。図示の例では、端末記憶部14に操作回数カウンタ30とパレット表示制御用データ31が格納されている。
操作回数カウンタ30は、自装置のユーザの操作回数をカウントするためのものであり、操作回数カウンタ30を用いて、自装置のユーザがジェスチャー入力モードで行った操作回数と、操作パレットモードで行った操作回数とが記録される。操作回数カウンタ30は、例えば図14のようなデータであってもよい。図14は、操作回数カウンタ30の一例を示す図である。
図14の操作回数カウンタ67は、発表者モードにおいてジェスチャーモードで行われた資料ページ送り操作、資料拡大操作、及び資料拡大範囲変更操作の回数が、ユーザIDと対応付けて記録されるようになっている。同様に、発表者モードにおいて操作パレットモードで行った資料ページ送り操作、資料拡大操作、および資料拡大範囲変更操作の回数も、ユーザIDと対応付けて記録されるようになっている。これにより、自装置を使用する各ユーザが、何れの操作モードで、どのような操作を、何回行ったかをカウントすることができる。
なお、図14の例では、資料ページ戻し操作が含まれていない。このように、回数のカウントを行わない操作があってもよい。また、資料ページ戻し操作の操作回数と、資料ページ送り操作の操作回数とは操作内容が関連しているので、これらの操作回数を合計してカウントしてもよい。
パレット表示制御用データ31は、操作パレット90の表示を制御するためのデータである。より詳細には、操作パレット90を表示するか、非表示とするか、半透明で表示するかを決定するためのデータである。パレット表示制御用データ31は、例えば図15のようなデータとしてもよい。図15は、パレット表示制御用データ31の一例を示す図である。
図15のパレット表示制御用データ31は、手書きメモ状態フラグがユーザID毎に設定可能となっている。手書きメモ状態フラグは、手書き入力中は「1」に設定され、手書き入力を行っていないときには「0」に設定されるフラグである。
また、図15のパレット表示制御用データ31は、操作パレット表示・非表示フラグがユーザID毎に設定可能となっている。操作パレット表示・非表示フラグは、操作パレット90を表示するか否かを決定するフラグであり、表示するときには「1」に設定され、表示しないときには「0」に設定される。
詳細については後述するが、ここでは、手書き入力中には、操作パレットモードであっても、操作パレット90を非表示にすることを想定している。このため、同図では、手書きメモ状態フラグが「1」のユーザIDについては、操作パレット表示・非表示フラグが「0」となっている。
また、図15のパレット表示制御用データ3では、無操作時間カウンタがユーザID毎に設けられている。この無操作時間カウンタによって、ユーザの操作が検出されていない時間をカウントすることができる。そして、無操作時間カウンタのカウント値が、規定条件データ65の無操作時間規定値(図9参照)以上となったときに、操作パレット90を半透明表示とする。
なお、図15のパレット表示制御用データは、ユーザID毎にフラグが設定可能になっているが、各通信端末装置1でパレット表示制御用データを生成する場合には、ユーザID毎にフラグを設定可能にする必要はない。
〔会議の流れ〕
続いて、電子会議システム3における会議の流れを図16に基づいて説明する。図16は、電子会議システム3における処理の一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、会議の開催時刻までに会議の参加者及び発表者が、各人に割り当てられた通信端末装置1にユーザIDを入力してログインを済ませていることを想定している。
そして、このユーザIDを受信したサーバ会議制御部51が、当該ユーザIDと当該通信端末装置1のIPアドレスと、その会議のIDとを対応付けて図10に示すような接続端末判別データ66を生成してサーバ記憶部44に格納していることを想定している。
会議サーバ2のサーバ会議制御部51は、会議データ60に含まれる開催日時と、現在の日時とが一致すると、会議データにおいてその開催日時に対応付けられている会議IDの会議を開始する(S10)。会議を開始すると、サーバ会議制御部51は、接続端末判別データ66に含まれる各IPアドレス宛に会議を開始する旨の通知を送信する。この通知を受けた通信端末装置1では、端末会議制御部17が動作開始する。
続いて、サーバ会議制御部51は、アジェンダデータ61を参照して、次の発表を特定し、特定した発表を開始する(S11)。また、サーバ会議制御部51は、アジェンダデータ61を参照して、開始した発表で使用する発表資料データ63を特定し、サーバ記憶部44から読み出す。そして、その最初のページの画像を接続端末判別データ66に含まれる各IPアドレス宛に送信する。これにより、発表資料の最初のページが各通信端末装置1に表示される。
次に、サーバ会議制御部51は、各通信端末装置1の役割(ロール)を特定する(S12)。具体的には、サーバ会議制御部51は、アジェンダデータ61を参照して、発表者の氏名を特定し、さらに参加ユーザデータ62を参照して、そのユーザIDを特定する。また、接続端末判別データ66を参照して、上記特定したユーザIDのユーザが使用している通信端末装置1のIPアドレスを特定する。そして、特定したIPアドレスの通信端末装置1に対して、発表者端末として動作するように指示する。
また、サーバ会議制御部51は、参加ユーザデータ62及び接続端末判別データ66を参照して、参加者として会議に参加しているユーザのユーザIDとIPアドレスとを特定し、特定したIPアドレスの通信端末装置1に対して、参加者端末として動作するように指示する。
ここで、S12で役割が発表者と判断され、発表者端末として動作するように指示された通信端末装置1では、端末会議制御部17が、発表者端末として動作することを決定し(S13)、その旨を入力モード切替部16に通知する。そして、通知を受けた入力モード切替部16は、モード設定処理(発表者)を行う(S14)。これにより、通信端末装置1は、操作パレットモードまたはジェスチャーモードの何れかに設定される。
その後、通信端末装置1では、入力モード切替部16が発表中処理(発表者)を実行する(S15)。発表中処理は、発表終了まで継続して行われ、発表が終了したときには、入力モード切替部16は、データ更新処理(発表者)を行う(S16)。
また、発表が終了したときには、会議サーバ2のサーバ会議制御部51は、会議が終了したかを確認する(S17)。なお、会議の終了は、アジェンダデータ61を参照して、最後の発表者による発表が終了したか否かを確認することで判断してもよいし、会議データ60の開催日時を過ぎているか否かを確認することで判断してもよい。
そして、会議が終了したことを確認した場合(S17でYES)には、サーバ会議制御部51は、会議を終了する。一方、会議が終了していないことを確認した場合(S17でNO)には、サーバ会議制御部51は、S11の処理に戻って次の発表を開始する。
ここで、S12で役割が参加者と判断され、参加者端末として動作するように指示された通信端末装置1では、端末会議制御部17が、参加者端末として動作することを決定し(S18)、その旨を入力モード切替部16に通知する。そして、通知を受けた入力モード切替部16は、モード設定処理(参加者)を行う(S19)。これにより、通信端末装置1は、操作パレットモードまたはジェスチャーモードの何れかに設定される。
その後、入力モード切替部16は、発表中処理(参加者)を実行する(S20)。発表中処理は、発表終了まで継続して行われ、発表が終了したときには、入力モード切替部16は、データ更新処理(参加者)を行う(S21)。
そして、発表が終了したときには、会議サーバ2は、会議が終了したかを確認し(S17)、会議が終了したことを確認した場合(S17でYES)には、会議を終了する。一方、会議が終了していないことを確認した場合(S17でNO)には、会議サーバ2は、S11の処理に戻って次の発表を開始する。
なお、上記では、会議サーバ2のサーバ会議制御部51の判断によって、会議または発表を開始し、会議を終了する例を示したが、これらの判断は通信端末装置1が行ってもよい。この場合には、通信端末装置1が会議または発表を開始すると判断したとき、及び会議を終了すると判断したときに、その旨を会議サーバ2に指示して会議または発表を開始させ、会議を終了させる。
例えば、発表者端末として動作している通信端末装置1において、図3(a)(b)の開始アイコン80が操作されたときに、該通信端末装置1の端末会議制御部17が、会議または発表を開始するように会議サーバ2に指示し、この指示を確認したサーバ会議制御部51が会議または発表を開始してもよい。同様に、図3(a)(b)の終了アイコン80が操作されたときに、端末会議制御部17が、会議または発表を終了するように会議サーバ2に指示し、この指示を確認したサーバ会議制御部51が会議または発表を終了してもよい。
〔発表者端末のモード設定処理(発表回数に基づくモード設定)〕
次に、図16のS14で行われるモード設定処理(発表者)について、図17に基づいて説明する。図17は、発表者端末が行うモード設定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、入力モード切替部16は、自装置のユーザが過去に発表した回数が規定値以上であるかを確認する(S30)。具体的には、入力モード切替部16は、会議サーバ2に合計操作回数データ68及び規定条件データ65の送信を要求し、この要求に応じて受信した合計操作回数データ68を参照して、自装置のユーザの過去の発表回数を読み出す。そして、読み出した発表回数が、上記の要求に応じて受信した規定条件データ65に含まれる発表回数閾値(規定値)以上であるかを確認する。
ここで、発表回数が規定値より小さいことを確認した場合(S30でNO)には、入力モード切替部16は、パレット入力処理部22を機能させて、モード設定処理を終了する。これにより、通信端末装置1は、操作パレットモードで動作する(S31)。
一方、発表回数が規定値以上であることを確認した場合(S30でYES)には、入力モード切替部16は、ジェスチャー入力処理部21を機能させて、モード設定処理を終了する。これにより、通信端末装置1は、ジェスチャーモードで動作する(S32)。
発表回数がある程度増えてくると、ジェスチャーモードでの操作にも習熟していると考えられるので、図17のモード設定処理では、発表回数が規定値以上の場合にジェスチャーモードに設定する。これにより、ユーザが電子会議システム3での発表に慣れたユーザが、スムーズに発表を行うことができる。
一方、発表回数が少ないときには、操作方法が視覚的に分かりやすい操作パレットモードが使いやすいと考えられるので、発表回数が規定値より少ない場合に操作パレットモードに設定する。これにより、ユーザが電子会議システム3での発表に慣れていないユーザも、スムーズに発表を行うことができる。
なお、上記では、入力モード切替部16が、会議サーバ2から受信した合計操作回数データ68を参照して、ユーザの発表回数を特定し、特定した発表回数が規定値を超えているかに基づいて入力モードを設定する例を説明したが、この例に限られない。例えば、会議サーバ2が、図8に示すような操作モード設定データ64を生成して格納している場合には、この操作モード設定データ64の「過去の発表回数より設定」の項目を参照することによって、何れの入力モードに設定するかを決定することができる。
また、ここでは、ユーザの習熟度の指標として発表回数を用いる例を示したが、これ以外の指標に基づいて、ジェスチャーモードに設定するか操作パレットモードに設定するかを決定してもよい。例えば、発表者、参加者を問わず、電子会議システム3での会議(または発表)に参加した回数が規定値以上である場合に、ジェスチャーモードに設定するようにしてもよい。また、例えば、電子会議システム3での会議に出席した累積時間や、会議での発表の累積時間が規定値以上である場合に、ジェスチャーモードに設定するようにしてもよい。
〔発表者端末のモード設定処理(使用頻度に基づくモード設定)〕
図16のS14で行われるモード設定処理(発表者)は、図18のような処理であってもよい。図18は、発表者端末が行うモード設定処理の他の例を示すフローチャートである。
まず、入力モード切替部16は、発表者モードで使用頻度の高いモードが、操作パレットモードであるか、ジェスチャーモードであるかを確認する(S40)。具体的には、入力モード切替部16は、会議サーバ2に合計操作回数データ68の送信を要求し、この要求に応じて受信した合計操作回数データ68を参照して、自装置のユーザが過去に発表者モードで行った、ジェスチャーモード及び操作パレットモードの操作回数を読み出す。そして、ジェスチャーモード及び操作パレットモードの操作回数の何れが多いかを確認する。
ここで、操作パレットモードの方が多いこと、すなわち操作パレットモードの使用頻度が高いことを確認した場合には、入力モード切替部16は、パレット入力処理部22を機能させて、モード設定処理を終了する。これにより、通信端末装置1は、操作パレットモードで動作する(S41)。
一方、ジェスチャーモードの方が多いこと、すなわちジェスチャーモードの使用頻度が高いことを確認した場合には、入力モード切替部16は、ジェスチャー入力処理部21を機能させて、モード設定処理を終了する。これにより、通信端末装置1は、ジェスチャーモードで動作する(S42)。
上記の処理によれば、ユーザの使用頻度の高い入力モードに設定するので、ユーザは、自分の好みの入力モードで発表を行うことができる。
また、同図には示していないが、使用頻度に基づいて入力モードの設定を行う場合には、入力モード切替部16は、操作回数カウンタ30を生成して、各入力モードにおける操作回数をカウントする。
具体的には、入力モード切替部16は、発表者モードにおいて、ジェスチャーモードで行った資料ページ送り操作、資料拡大操作、および資料拡大範囲変更操作の回数を、自装置のユーザのユーザIDと対応付けて記録する。同様に、発表者モードにおいて、操作パレットモードで行った資料ページ送り操作、資料拡大操作、及び資料拡大範囲変更操作の回数を、自装置のユーザのユーザIDと対応付けて記録する。
そして、発表が終了したときには、図16のS16で行われるデータ更新処理(発表者)によって、操作回数カウンタ30でカウントした操作回数を、会議サーバ2に格納されている合計操作回数データ68に反映させる。
具体的には、入力モード切替部16は、会議サーバ2に規定条件データ65の送信を要求し、この要求に応じて受信した規定条件データ65を参照して、資料ページ送り操作、資料拡大操作、及び資料拡大範囲変更操作の重み付け数値を読み出す。また、操作回数カウンタ30でカウントした各操作回数に、これらの重み付け数値を乗じて合計した回数を会議サーバ2に通知する。
そして、この通知を受けた会議サーバ2のサーバ会議制御部51は、通知された回数を、合計操作回数データ68における、当該通信端末装置1のユーザIDの使用頻度合計(図12参照)に加算し、これにより通信端末装置1のユーザが、当該発表において行った操作回数が合計操作回数データ68に反映される。
なお、入力モード切替部16は、資料ページ送り操作、資料拡大操作、及び資料拡大範囲変更操作の操作回数を自装置のユーザのユーザIDと対応付けて会議サーバ2に送信してもよい。この場合には、会議サーバ2のサーバ会議制御部51が、規定条件データ65を参照して、受信した各操作回数に重み付けを行い、重み付け後の操作回数を、合計操作回数データ68において当該ユーザIDに対応付けられている操作回数に加算して計操作回数データ68を更新する。
また、上記では、発表終了時にデータ更新処理(発表者)を行う例を示したが、データ更新処理(発表者)は、次にそのユーザが発表を行うまでに行われればよく、この例に限られない。例えば会議終了後に行ってもよいし、通信端末装置1からユーザがログオフしたときに行ってもよい。
そして、上記では、入力モード切替部16が、会議サーバ2から受信した合計操作回数データ68を参照して、使用頻度の高い入力モードを特定し、特定した入力モードに設定する例を説明したが、使用頻度の高い入力モードの特定は、通信端末装置1以外の装置が行ってもよい。例えば、会議サーバ2が、図8に示すような操作モード設定データ64を生成して格納している場合には、この操作モード設定データ64の「合計操作回数より設定」の項目を参照することによって、何れの入力モードに設定するかを決定することができる。
さらに、ここでは、使用頻度を示す指標として操作回数を用いる例について説明したが、使用頻度の指標は操作回数に限られない。例えば、ジェスチャーモードに設定されていた時間と、操作パレットモードに設定されていた時間とをカウントしておき、この時間を指標頻度の指標として入力モードの設定を行ってもよい。設定されていた時間が長い入力モードは、使用頻度が高いと考えられるからである。
また、操作パレットモードの使用頻度が高いユーザであっても、操作に習熟してくるにつれ、ジェスチャーモードの使用頻度が上がってゆくことも考えられる。このような場合には、ユーザは、ジェスチャーモードの使用を望むと考えられるが、過去の全期間の使用頻度に基づいて入力モードを設定した場合には、過去に使用頻度の高かった操作パレットモードに設定される可能性がある。このため、例えば、現在から1ヶ月以内の使用頻度を用いるなどのように、現在を起点とした所定の期間内の使用頻度を用いて入力モードを設定してもよい。
〔参加者端末のモード設定処理(使用頻度に基づくモード設定)〕
次に、図16のS17で行われるモード設定処理(参加者)について、図19に基づいて説明する。図19は、参加者端末が行うモード設定処理の一例を示すフローチャートである。
入力モード切替部16は、独立モードに移行したか否かを確認する(S50)。なお、上述のように、ここでは端末表示部11に対するタッチ操作を端末操作部10が検知したときに、端末会議制御部17が同期モードから独立モードに移行させる。
ここで、独立モードへの移行が確認されない場合(S50でNO)、つまり同期モードが継続しているときには、入力モード切替部16は、発表が終了したかを確認する(S51)。そして、発表の終了が確認された場合(S51でYES)には、モード設定処理を終了し、発表の終了が確認されなかった場合(S51でNO)には、S50の処理に戻る。
一方、S50で独立モードへの移行が確認されたときには、入力モード切替部16は、参加者モードで使用頻度の高いモードが、操作パレットモードであるか、ジェスチャーモードであるかを確認する(S52)。
具体的には、入力モード切替部16は、会議サーバ2に合計操作回数データ68の送信を要求し、この要求に応じて受信した合計操作回数データ68を参照して、自装置のユーザが過去に参加者モードで行った、ジェスチャーモード及び操作パレットモードの操作回数を読み出す。そして、ジェスチャーモード及び操作パレットモードの操作回数の何れが多いかを確認する。
ここで、操作パレットモードの方が多いこと、すなわち操作パレットモードの使用頻度が高いことを確認した場合には、入力モード切替部16は、パレット入力処理部22を機能させて、モード設定処理を終了する。これにより、通信端末装置1は、操作パレットモードで動作する(S53)。
一方、ジェスチャーモードの方が多いこと、すなわちジェスチャーモードの使用頻度が高いことを確認した場合には、入力モード切替部16は、ジェスチャー入力処理部21を機能させて、モード設定処理を終了する。これにより、通信端末装置1は、ジェスチャーモードで動作する(S54)。
上記の処理によれば、独立モードへ移行したときに、ユーザの使用頻度の高い入力モードに設定するので、ユーザは、独立モードにおいて自分の好みの入力モードで操作を行うことができる。
また、同図には示していないが、使用頻度に基づいて入力モードの設定を行う場合には、入力モード切替部16は、参加者モードにおいても発表者モード時と同様に、操作回数カウンタ30を生成して、各入力モードにおける操作回数をカウントする。
そして、発表が終了したときには、図16のS21で行われるデータ更新処理(参加者)によって、操作回数カウンタ30でカウントした操作回数を、会議サーバ2に格納されている合計操作回数データ68に反映させる。
なお、データ更新処理(参加者)は、次にそのユーザが会議に参加するときまでに行われればよく、この例に限られない。例えば、独立モードから同期モードに移行したときに行ってもよいし、通信端末装置1からユーザがログオフしたときに行ってもよいし、会議終了後に行ってもよい。
また、上記では、独立モードに移行した後で、入力モードの設定を行う例を示したが、入力モードの設定は、ユーザが入力操作を行うまでに行われればよく、この例に限られない。例えば、独立モードであるか、同期モードであるかにかかわらず、会議または発表の開始時に入力モードの設定を行ってもよい。
〔操作回数カウンタの格納先の変形例〕
上記では、操作回数カウンタ30でカウントした操作回数を会議サーバ2の合計操作回数データ68に反映させる例を示したが、各ユーザの操作回数は、各通信端末装置1で格納してもよい。
この場合には、図20に示すような操作回数カウンタを通信端末装置1に記憶しておく。図20は、操作回数カウンタの一例を示す図である。図示の操作回数カウンタは、発表者モードにおいて、操作パレットモードで行った資料ページ送り操作、資料拡大操作、および資料拡大範囲変更操作の回数がカウントされるようになっている。また、これらの回数の合計がカウントされるようになっている。同様に、図示の操作回数カウンタは、参加者モードにおいて、ジェスチャーモードで行った資料ページ送り操作、資料拡大操作、および資料拡大範囲変更操作の回数と、これらの回数の合計がカウントされるようになっている。
つまり、入力モード切替部16は、発表中において、資料ページ送り操作、資料拡大操作、または資料拡大範囲変更操作が行われたときには、記憶している操作回数カウンタの該当する項目の操作回数をカウントアップする。なお、操作回数の合計は、操作回数のカウントアップを行ったときにカウントアップしてもよいし、発表終了後や会議終了後に算出してもよい。
そして、入力モード切替部16は、モード設定処理(発表者/参加者)において、この操作回数カウンタを参照して、使用頻度の高い入力モードを特定し、特定した入力モードに設定する。なお、通信端末装置1のユーザが常に同じとは限らないので、通信端末装置1に記憶する操作回数カウンタは、ユーザID毎に設けられていることが望ましい。
〔発表者端末のモード設定処理(前回使用した入力モードに基づくモード設定)〕
図16のS14で行われるモード設定処理(発表者)は、図21のような処理であってもよい。図21は、発表者端末が行うモード設定処理の他の例を示すフローチャートである。
まず、入力モード切替部16は、前回使用した入力モードが、操作パレットモードであるか、ジェスチャーモードであるかを確認する(S60)。具体的には、入力モード切替部16は、会議サーバ2に操作モード設定データ64の送信を要求し、この要求に応じて受信した操作モード設定データ64を参照して、自装置のユーザが前回会議終了時に選択していた入力モードを特定する。
ここで特定した入力モードが操作パレットモードである場合には、入力モード切替部16は、パレット入力処理部22を機能させて、モード設定処理を終了する。これにより、通信端末装置1は、操作パレットモードで動作する(S61)。
一方、特定した入力モードがジェスチャーモードである場合には、入力モード切替部16は、ジェスチャー入力処理部21を機能させて、モード設定処理を終了する。これにより、通信端末装置1は、ジェスチャーモードで動作する(S62)。
上記の処理によれば、ユーザは、前回使用していた入力モードを今回も引き続き使用することができるので、スムーズに発表を行うことができる。
また、同図には示していないが、前回使用した入力モードに基づいて入力モードの設定を行う場合には、入力モード切替部16は、会議が終了した後、図16のS16で行われるデータ更新処理(発表者)によって、会議終了時に使用していた入力モードを会議サーバ2に格納されている操作モード設定データ64に反映させる。
具体的には、入力モード切替部16は、端末会議制御部17から会議終了の通知を受信したときに、ジェスチャー入力処理部21とパレット入力処理部22の何れが機能しているかを特定する。そして、ジェスチャー入力処理部21が機能している場合には、ジェスチャーモードを最後に使用していた旨、会議サーバ2に通知する。一方、パレット入力処理部22が機能している場合には、操作パレットモードを最後に使用していた旨、会議サーバ2に通知する。
次に、この通知を受けた会議サーバ2のサーバ会議制御部51は、通知された入力モードを、操作モード設定データ64における、当該通信端末装置1のユーザIDの前回会議終了時に選択していたモード(図8参照)に記録する。これにより、通信端末装置1のユーザが、最後に使用した入力モードが操作モード設定データ64に反映される。
なお、データ更新処理(発表者)は、次の会議または発表の開始時までに行われればよく、例えば発表終了後に行ってもよい。この場合には、モード設定処理(発表者)にて、前回の発表終了時に設定されていた入力モードに設定される。また、例えば、通信端末装置1からユーザがログオフしたときに行ってもよい。
〔参加者端末のモード設定処理(前回使用した入力モードに基づくモード設定)〕
図16のS19で行われるモード設定処理(参加者)について、図22に基づいて説明する。図22は、参加者端末が行うモード設定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、入力モード切替部16は、独立モードに移行したか否かを確認する(S70)。ここで、独立モードへの移行が確認されない場合(S70でNO)、つまり同期モードが継続しているときには、入力モード切替部16は、発表が終了したかを確認する(S71)。そして、発表の終了が確認された場合(S71でYES)には、モード設定処理を終了し、発表の終了が確認されなかった場合(S71でNO)には、S70の処理に戻る。
一方、S70で独立モードへの移行が確認されたときには、入力モード切替部16は、前回使用した入力モードが、操作パレットモードであるか、ジェスチャーモードであるかを確認する(S72)。具体的には、入力モード切替部16は、会議サーバ2に操作モード設定データ64の送信を要求し、この要求に応じて受信した操作モード設定データ64を参照して、自装置のユーザが前回会議終了時に選択していた入力モードを特定する。
ここで特定した入力モードが操作パレットモードである場合には、入力モード切替部16は、パレット入力処理部22を機能させて、モード設定処理を終了する。これにより、通信端末装置1は、操作パレットモードで動作する(S73)。
一方、特定した入力モードがジェスチャーモードである場合には、入力モード切替部16は、ジェスチャー入力処理部21を機能させて、モード設定処理を終了する。これにより、通信端末装置1は、ジェスチャーモードで動作する(S74)。
上記の処理によれば、ユーザは、前回使用していた入力モードを今回も引き続き使用することができるので、スムーズに発表を行うことができる。
また、同図には示していないが、前回使用した入力モードに基づいて入力モードの設定を行う場合には、入力モード切替部16は、会議が終了した後、図16のS21で行われるデータ更新処理(参加者)によって、会議終了時に使用していた入力モードを会議サーバ2に格納されている操作モード設定データ64に反映させる。
なお、データ更新処理(参加者)は、次の会議または発表の開始時までに行われればよく、例えば発表終了後に行ってもよい。この場合には、モード設定処理(参加者)にて、前回の発表終了時に設定されていた入力モードに設定される。また、例えば、通信端末装置1からユーザがログオフしたときに行ってもよい。さらに、独立モードから同期モードに移行したときに行い、再度独立モードに移行したときに、前回の独立モードで設定されていた入力モードに設定してもよい。
〔発表者端末のモード設定処理(事前に設定した入力モードに設定)〕
図16のS14で行われるモード設定処理(発表者)は、図23のような処理であってもよい。図23は、発表者端末が行うモード設定処理のさらに他の例を示すフローチャートである。
まず、入力モード切替部16は、事前設定された入力モードが、操作パレットモードであるか、ジェスチャーモードであるかを確認する(S63)。具体的には、入力モード切替部16は、会議サーバ2に操作モード設定データ64の送信を要求し、この要求に応じて受信した操作モード設定データ64を参照して、自装置のユーザのユーザIDに対応付けられた入力モードを特定する。
ここで特定した入力モードが操作パレットモードである場合には、入力モード切替部16は、パレット入力処理部22を機能させて、モード設定処理を終了する。これにより、通信端末装置1は、操作パレットモードで動作する(S64)。
一方、特定した入力モードがジェスチャーモードである場合には、入力モード切替部16は、ジェスチャー入力処理部21を機能させて、モード設定処理を終了する。これにより、通信端末装置1は、ジェスチャーモードで動作する(S65)。
上記の処理によれば、ユーザは、事前に(例えば図13のS4で)設定した自分の好みの入力モードに設定されるので、スムーズに発表を行うことができる。
〔参加者端末のモード設定処理(事前に設定した入力モードに設定)〕
図16のS19で行われるモード設定処理(参加者)は、図24のような処理であってもよい。図24は、参加者端末が行うモード設定処理の他の例を示すフローチャートである。
まず、入力モード切替部16は、独立モードに移行したか否かを確認する(S75)。ここで、独立モードへの移行が確認されない場合(S75でNO)、つまり同期モードが継続しているときには、入力モード切替部16は、発表が終了したかを確認する(S776)。そして、発表の終了が確認された場合(S76でYES)には、モード設定処理を終了し、発表の終了が確認されなかった場合(S76でNO)には、S75の処理に戻る。
一方、S75で独立モードへの移行が確認されたときには、入力モード切替部16は、事前設定された入力モードが、操作パレットモードであるか、ジェスチャーモードであるかを確認する(S77)。具体的には、入力モード切替部16は、会議サーバ2に操作モード設定データ64の送信を要求し、この要求に応じて受信した操作モード設定データ64を参照して、自装置のユーザのユーザIDに対応付けられた入力モードを特定する。
ここで特定した入力モードが操作パレットモードである場合には、入力モード切替部16は、パレット入力処理部22を機能させて、モード設定処理を終了する。これにより、通信端末装置1は、操作パレットモードで動作する(S78)。
一方、特定した入力モードがジェスチャーモードである場合には、入力モード切替部16は、ジェスチャー入力処理部21を機能させて、モード設定処理を終了する。これにより、通信端末装置1は、ジェスチャーモードで動作する(S79)。
上記の処理によれば、ユーザは、事前に(例えば図13のS4で)設定した自分の好みの入力モードに設定されるので、スムーズに発表を行うことができる。
〔発表者端末の発表中処理(拡大操作時に操作パレットモードに設定)〕
図16のS15で行われる発表中処理(発表者)について、図25に基づいて説明する。図25は、発表者端末が行う発表中処理の一例を示すフローチャートである。
モード設定処理(発表者)を終えた入力モード切替部16は、ジェスチャー入力による表示拡大操作が行われることを監視する(S80)。ここで、表示拡大操作が行われたことを確認した場合(S80でYES)には、入力モード切替部16は、パレット入力処理部22を機能させる。これにより、通信端末装置1は、操作パレットモードで動作する(S81)。
ここで、図4(b)に示したように、資料を拡大表示しているときには、操作パレット90に表示範囲提示枠96が表示される。表示範囲提示枠96によって、ユーザは、資料のどの範囲が拡大表示されているかを容易に認識することができ、また資料の所望の範囲を容易に指定して拡大表示させることができる。このため、資料を拡大表示しているときには、操作パレットモードの方が使いやすいと考えられる。
そこで、図23の発表中処理(発表者)では、ジェスチャー入力による表示拡大操作が行われたとき、すなわち、ジェスチャーモードで資料の拡大表示操作が行われたときには、操作パレットモードに移行させている。これにより、ユーザの操作性を高めることができる。
一方、S80において表示拡大操作が確認されなかった場合(S80でNO)には、入力モード切替部16は、ジェスチャーモードに移行するかを確認する(S82)。なお、発表中におけるジェスチャーモードへの移行は、例えば図3のモード切替アイコン83に対する入力操作があったときに行われる。
ここで、ジェスチャーモードへ移行することが確認された場合(S82でYES)には、入力モード切替部16は、ジェスチャー入力処理部21を機能させる。これにより、通信端末装置1は、ジェスチャーモードで動作する(S83)。
S82でジェスチャーモードへの移行が確認されなかった場合(S82でNO)、及びS83でジェスチャーモードに移行した後には、入力モード切替部16は、発表が終了したかを確認する(S84)。
ここで、発表の終了が確認された場合(S84でYES)には、発表中処理(発表者)は終了する。一方、発表の終了が確認されなかった場合(S84でNO)には、処理はS80に戻る。
〔参加者端末の発表中処理(拡大操作時に操作パレットモードに設定)〕
図16のS20で行われる発表中処理(参加者)について、図26に基づいて説明する。図26は、参加者端末が行う発表中処理の一例を示すフローチャートである。
モード設定処理(参加者)を終えた入力モード切替部16は、ジェスチャー入力による表示拡大操作が行われることを監視する(S90)。ここで、表示拡大操作が行われたことを確認した場合(S90でYES)には、端末会議制御部17は、独立モードに移行する(S91)。なお、既に独立モードに移行している場合には、S19の処理は省略される。一方、独立モードでジェスチャー入力による表示拡大操作が行われたときには、独立モードが継続する。そして、入力モード切替部16は、パレット入力処理部22を機能させる。これにより、通信端末装置1は、操作パレットモードで動作する(S92)。
一方、S90において表示拡大操作が確認されなかった場合(S90でNO)には、入力モード切替部16は、ジェスチャーモードに移行するかを確認する(S93)。なお、発表中におけるジェスチャーモードへの移行は、例えば図3のモード切替アイコン83に対する入力操作があったときに行われる。
ここで、ジェスチャーモードへ移行することが確認された場合(S93でYES)には、入力モード切替部16は、ジェスチャー入力処理部21を機能させる。これにより、通信端末装置1は、ジェスチャーモードで動作する(S94)。
S93でジェスチャーモードへの移行が確認されなかった場合(S93でNO)、及びS94でジェスチャーモードに移行した後には、入力モード切替部16は、発表が終了したかを確認する(S95)。なお、ジェスチャーモードへの移行が確認されなかった場合(S93でNO)には、すでにジェスチャーモードに設定されている場合と、操作パレットモードモードに設定されており、ジェスチャーモードへの移行が行われていない場合とが含まれる。
ここで、発表の終了が確認された場合(S95でYES)には、発表中処理(発表者)は終了する。一方、発表の終了が確認されなかった場合(S95でNO)には、処理はS90に戻る。
〔発表中処理(手書き中に操作パレットを非表示)〕
上述のように、発表中には、ペンモードアイコン82(図3参照)を操作することによって、手書入力処理部20が機能するペンモードに移行し、これにより資料に手書きで文字や記号等を書き込むことが可能になる。ここで、手書き入力を行うときに、操作パレットモードに設定されている場合には、表示されている操作パレット90が手書きの邪魔になることも考えられる。
このため、発表中に手書き入力が行われるときには、操作パレットを非表示とすることが好ましい。これについて、図27に基づいて説明する。図27は、端末表示部11に表示される画面例を示す図であり、同図(a)は、ペンモードに設定されたときの画面例を、同図(b)は、手書き入力が開始されたときの画面例を、同図(c)は、手書き入力中の画面例を、同図(d)は、手書き入力終了後の画面例をそれぞれ示している。
同図(a)に示すように、操作パレットモードにおいて、ペンモードアイコン82を操作してペンモードに移行したときには、操作パレット90は表示されている。ここで、同図(b)に示すように、手書き入力を開始するためにタッチペン100で表示部11に触れたときには、操作パレット90は非表示となる。
同図(c)に示すように、手書き入力中は、操作パレット90は非表示状態を維持し、同図(d)に示すように、タッチペン100が表示部11から離れて手書き入力が終了したときには、操作パレット90が表示される。
以上のように、発表中に手書き入力が行われるときには、操作パレットを非表示とすることにより、操作パレット90が手書き入力の邪魔にならないという利点がある。以下では、図16のS15及びS20で行われる発表中処理によって、手書き入力中に操作パレットを非表示とする例を説明する。
〔発表者端末の発表中処理(手書き中に操作パレットを非表示)〕
図16のS15で行われる発表中処理(発表者)は、図28に示すような処理であってもよい。図28は、発表者端末が行う発表中処理の他の例を示すフローチャートである。なお、この処理を行う場合には、図15に示すようなパレット表示制御用データ31を予め(例えばログイン時に)生成して格納しておく。また、図16のS15では、図23の処理と図26の処理の両方を行ってもよい。
入力モード切替部16は、手書き入力の開始を監視する(S100)。なお、入力モード切替部16は、ペンモードとなった状態で、端末操作部10が端末表示部11への接触を検出したときに、手書き入力が開始されたと判断する。
ここで、手書き入力の開始が確認されなかった場合(S100でNO)には、入力モード切替部16は、発表が終了したかを確認し(S105)、発表の終了が確認された場合(S105でYES)には、発表中処理(発表者)は終了する。一方、発表の終了が確認されなかった場合(S105でNO)には、処理はS100に戻る。
S100で手書き入力の開始が確認された場合(S100でYES)には、入力モード切替部16は、パレット表示制御用データ31の手書きメモ状態フラグを「1」にする。また、入力モード切替部16は、操作パレットモードに設定されているかを確認する(S101)。
ここで、操作パレットモードに設定されていないことが確認された場合(S101でNO)には、S105の処理に進む。一方、操作パレットモードに設定されていることが確認された場合(S101でYES)には、入力モード切替部16は、パレット表示制御用データ31の操作パレット表示・非表示フラグを「0」にする。
操作パレット表示・非表示フラグが「0」となったときには、パレット入力処理部22は、表示制御部18に指示して操作パレット90を非表示にさせる(S102)。なお、S102では、操作パレット90でユーザの入力操作を受け付け可能な状態で操作パレット90を非表示にしてもよいし、操作パレット90を非表示にし、かつ操作パレット90での入力操作も受け付けないようにしてもよい。
操作パレット90が非表示となっている状態、つまり、操作パレット表示・非表示フラグが「0」の状態では、入力モード切替部16は、手書き入力の終了を待ち受ける(S103)。なお、入力モード切替部16は、例えば端末表示部11への接触が一定時間(例えば1秒〜10秒)検出されなかったときに、手書き入力が終了したと判断してもよい。また、例えば、ペンモードアイコン82が再度操作されてペンモードが解除されたときや、端末表示部11への接触が検出されなくなったときに手書き入力が終了したと判断してもよい。
そして、入力モード切替部16は、手書き入力が終了したと判断したとき(S103でYES)には、パレット表示制御用データ31の手書きメモ状態フラグを「0」にすると共に、操作パレット表示・非表示フラグを「1」にする。操作パレット表示・非表示フラグが「1」となったときには、パレット入力処理部22は、表示制御部18に指示して操作パレット90を表示させる(S104)。この後、処理はS105に進む。
なお、図15のように、ユーザID毎にフラグを設定可能なパレット表示制御用データ31を用いる場合には、例えば、会議サーバ2にこのパレット表示制御用データ31を格納しておき、通信端末装置1が会議サーバ2と通信して、操作パレット90の表示/非表示を切り替えてもよい。
例えば、手書き入力が開始されたときに、通信端末装置1から会議サーバ2にその旨を通知し、通知を受けた会議サーバ2がパレット表示制御用データ31のフラグを更新し、更新結果に基づいて、当該通信端末装置1に、操作パレット90の表示/非表示を指示するようにしてもよい。
〔参加者端末の発表中処理(手書き中に操作パレットを非表示)〕
図16のS20で行われる発表中処理(参加者)は、図29に示すような処理であってもよい。図29は、参加者端末が行う発表中処理の他の例を示すフローチャートである。なお、この処理を行う場合には、図15に示すようなパレット表示制御用データ31を予め(例えばログイン時)生成して格納しておく。また、図16のS20では、図24の処理と図27の処理の両方を行ってもよい。
入力モード切替部16は、手書き入力の開始を監視する(S110)。なお、入力モード切替部16は、ペンモードとなった状態で、表示部11への接触が検出されたときに、手書き入力が開始されたと判断する。
ここで、手書き入力の開始が確認されなかった場合(S110でNO)には、入力モード切替部16は、発表が終了したかを確認し(S116)、発表の終了が確認された場合(S116でYES)には、発表中処理(参加者)は終了する。一方、発表の終了が確認されなかった場合(S116でNO)には、処理はS110に戻る。
S110で手書き入力の開始が確認された場合(S110でYES)には、端末会議制御部17は、独立モードに移行する(S111)。なお、端末会議制御部17は、ペンモードアイコン82が操作されたことを検知したときに独立モードに移行させるので、その後、同期モードへの移行を行っていない場合には、S111の処理は省略される。また、ペンモードアイコン82操作時には独立モードに移行させず、手書き入力の開始が確認されたときに独立モードに移行させてもよい。
続いて、入力モード切替部16は、パレット表示制御用データ31の手書きメモ状態フラグを「1」にする。そして、入力モード切替部16は、操作パレットモードに設定されているかを確認する(S112)。
ここで、操作パレットモードに設定されていないことが確認された場合(S112でNO)には、S116の処理に進む。一方、操作パレットモードに設定されていることが確認された場合(S112でYES)には、入力モード切替部16は、パレット表示制御用データ31の操作パレット表示・非表示フラグを「0」にする。
操作パレット表示・非表示フラグが「0」となったときには、パレット入力処理部22は、表示制御部18に指示して操作パレット90を非表示にさせる(S113)。なお、S113では、操作パレット90でユーザの入力操作を受け付け可能な状態で操作パレット90を非表示にしてもよいし、操作パレット90を非表示にし、かつ操作パレット90での入力操作も受け付けないようにしてもよい。
操作パレット90が非表示となっている状態、つまり、操作パレット表示・非表示フラグが「0」の状態では、入力モード切替部16は、手書き入力の終了を待ち受ける(S114)。なお、入力モード切替部16は、例えば端末表示部11への接触が一定時間(例えば1秒〜10秒)検出されなかったときに、手書き入力が終了したと判断してもよい。また、例えば、ペンモードアイコン82が再度操作されてペンモードが解除されたときや、端末表示部11への接触が検出されなくなったときに手書き入力が終了したと判断してもよい。
そして、入力モード切替部16は、手書き入力が終了したと判断したとき(S114でYES)には、パレット表示制御用データ31の手書きメモ状態フラグを「0」にすると共に、操作パレット表示・非表示フラグを「1」にする。操作パレット表示・非表示フラグが「1」となったときには、パレット入力処理部22は、表示制御部18に指示して操作パレット90を表示させる(S115)。この後、処理はS116に進む。
〔発表者端末の発表中処理(ペンモード時に操作パレットを非表示)〕
図27〜図29の例では、手書き入力の開始及び終了をトリガとして操作パレット90の表示/非表示を切り替える例を示したが、操作パレット90の表示/非表示の切替は、ペンモードへの移行と、ペンモードの解除とをトリガとしてもよい。
これについて、図30及び図31に基づいて説明する。図30は、発表者端末が行う発表中処理のさらに他の例を示すフローチャートであり、図31は、参加者端末が行う発表中処理のさらに他の例を示すフローチャートである。以下では、まず発表者端末における処理を図30に基づいて説明し、続いて参加者端末における処理を図31に基づいて説明する。
図30に示すように、入力モード切替部16は、ペンモードの開始を監視する(S120)。なお、入力モード切替部16は、ペンモードアイコン82が操作されて、手書入力処理部20が動作開始したことを検出したときに、ペンモードが開始されたと判断する。
ここで、ペンモードの開始が確認されなかった場合(S120でNO)には、入力モード切替部16は、発表が終了したかを確認し(S125)、発表の終了が確認された場合(S125でYES)には、発表中処理(発表者)は終了する。一方、発表の終了が確認されなかった場合(S125でNO)には、処理はS120に戻る。
S120でペンモードの開始が確認された場合(S120でYES)には、入力モード切替部16は、操作パレットモードに設定されているかを確認する(S121)。ここで、操作パレットモードに設定されていないことが確認された場合(S121でNO)には、S125の処理に進む。一方、操作パレットモードに設定されていることが確認された場合(S121でYES)には、入力モード切替部16は、操作パレット90を非表示にするよう、パレット入力処理部22に指示する。
指示を受けたパレット入力処理部22は、表示制御部18に指示して操作パレット90を非表示にさせる(S122)。なお、S122では、操作パレット90でユーザの入力操作を受け付け可能な状態で操作パレット90を非表示にしてもよいし、操作パレット90を非表示にし、かつ操作パレット90での入力操作も受け付けないようにしてもよい。
操作パレット90が非表示となっている状態では、入力モード切替部16は、ペンモードの終了を待ち受ける(S123)。なお、入力モード切替部16は、ペンモードアイコン82が操作される等して、手書入力処理部20が動作終了したときに、ペンモードが終了したと判断する。
そして、入力モード切替部16は、ペンモードが終了したと判断したとき(S123でYES)には、操作パレット90を表示するよう、パレット入力処理部22に指示し、指示を受けたパレット入力処理部22は、表示制御部18に指示して操作パレット90を表示させる(S124)。この後、処理はS125に進む。
なお、上記では、パレット表示制御用データ31のようなフラグによる制御を行わずに操作パレット90の表示/非表示を切り替える例を示したが、フラグを用いた制御で表示/非表示の切り替えを行ってもよいことは言うまでもない。
〔参加者端末の発表中処理(ペンモード時に操作パレットを非表示)〕
続いて、参加者端末において、ペンモード時に操作パレット90を非表示にする処理を図31に基づいて説明する。まず、入力モード切替部16は、ペンモードの開始を監視する(S130)。
ここで、ペンモードの開始が確認されなかった場合(S130でNO)には、入力モード切替部16は、発表が終了したかを確認し(S136)、発表の終了が確認された場合(S136でYES)には、発表中処理(参加者)は終了する。一方、発表の終了が確認されなかった場合(S136でNO)には、処理はS130に戻る。
S130でペンモードの開始が確認された場合(S130でYES)には、端末会議制御部17は、独立モードに移行する(S131)。なお、端末会議制御部17は、ペンモードアイコン82が操作されたことを検知したときに独立モードに移行させるので、その後、同期モードへの移行を行っていない場合には、S131の処理は省略される。
続いて、入力モード切替部16は、操作パレットモードに設定されているかを確認する(S132)。ここで、操作パレットモードに設定されていないことが確認された場合(S132でNO)には、S136の処理に進む。一方、操作パレットモードに設定されていることが確認された場合(S132でYES)には、入力モード切替部16は、操作パレット90を非表示にするよう、パレット入力処理部22に指示する。指示を受けたパレット入力処理部22は、表示制御部18に指示して操作パレット90を非表示にさせる(S133)。
そして、操作パレット90が非表示となっている状態では、入力モード切替部16は、ペンモードの終了を待ち受ける(S134)。なお、入力モード切替部16は、ペンモードアイコン82が操作されて、手書入力処理部20が動作終了したときに、ペンモードが終了したと判断する。
そして、入力モード切替部16は、ペンモードが終了したと判断したとき(S134でYES)には、操作パレット90を表示するよう、パレット入力処理部22に指示し、指示を受けたパレット入力処理部22は、表示制御部18に指示して操作パレット90を表示させる(S135)。この後、処理はS136に進む。
〔発表者端末及び参加者の発表中処理(操作パレットの半透明表示)〕
図16のS15で行われる発表中処理(発表者)及び同図のS20で行われる発表中処理(参加者)は、図32に示すような処理であってもよい。図32は、発表者端末及び参加者端末が行う発表中処理の他の例を示すフローチャートである。なお、この処理を行う場合には、図15に示すようなパレット表示制御用データ31を予め(例えばログイン時に)生成して格納しておく。また、図16のS15では、図25の処理と図28の処理と図32の処理とを行ってもよい。同様に、図16のS20では、図26の処理と図29の処理と図32の処理とを行ってもよい。
まず、入力モード切替部16は、操作パレットモードに設定されているかを確認する(S140)。ここで、ジェスチャーモードに設定されていることが確認された場合(S140でNO)には、入力モード切替部16は、発表が終了したかを確認し(S145)、発表の終了が確認された場合(S145でYES)には、発表中処理を終了する。一方、発表の終了が確認されなかった場合(S145でNO)には、S140の処理に戻る。
S140で操作パレットモードに設定されていることが確認された場合(S140でYES)には、入力モード切替部16は、パレット表示制御用データ31を参照して、無操作時間カウンタの値を読み出す。
つまり、ここでは、操作パレットモードに設定されたときに、パレット表示制御用データ31の無操作時間カウンタのカウントアップを開始することを想定している。そして、操作が行われたときには、無操作時間カウンタをリセットして、操作終了後に再び無操作時間カウンタのカウントアップを開始することを想定している。
また、入力モード切替部16は、会議サーバ2に規定条件データ65の送信を要求し、この要求に応じて受信した規定条件データ65を参照して、無操作時間の規定値を読み出す。
そして、入力モード切替部16は、読み出した無操作時間カウンタの値が、規定条件データ65から読み出した規定値以上であるかを確認する(S141)。ここで、規定値より小さいことが確認された場合(S141でNO)には、S145の処理に進む。一方、規定値以上であることが確認された場合(S141でYES)には、入力モード切替部16は、無操作時間カウンタの値をリセットすると共に、操作パレット90を半透明表示するよう、パレット入力処理部22に指示する。
指示を受けたパレット入力処理部22は、表示制御部18に指示して操作パレット90を半透明表示させる(S142)。なお、S142では、操作パレット90でユーザの入力操作を受け付け可能な状態で操作パレット90を半透明表示してもよいし、操作パレット90を半透明表示し、かつ操作パレット90での入力操作も受け付けないようにしてもよい。
操作パレット90が半透明表示となっている状態では、入力モード切替部16は、ユーザによる入力操作を待ち受ける(S143)。そして、入力モード切替部16は、ユーザ操作が行われたと判断したとき(S143でYES)には、操作パレット90を通常表示するよう、パレット入力処理部22に指示し、指示を受けたパレット入力処理部22は、表示制御部18に指示して操作パレット90を通常表示させる(S144)。この後、処理はS145に進む。
なお、上記では、フラグを用いずに操作パレット90の表示/半透明表示を切り替える例を示したが、フラグを用いて表示/半透明表示の切り替えを行ってもよいことは言うまでもない。
また、上記の例では、通常状態において不透明の操作パレット90を、無操作時間が規定値以上となったときに、半透明とする例を示したが、通常状態においても操作パレット90を半透明で表示して、無操作時間が規定値以上となったときに、操作パレット90の透明度を上げるようにしてもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、通信端末装置1及び会議サーバ2の各ブロック、特に端末制御部13及びサーバ制御部43は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、通信端末装置1及び会議サーバ2は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである通信端末装置1及び会議サーバ2の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記通信端末装置1及び会議サーバ2に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、通信端末装置1及び会議サーバ2を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。