JP2011214640A - ディファレンシャル装置 - Google Patents

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【課題】潤滑油が少量であっても、簡単な構造で確実にサイドベアリングの潤滑性を確保する。
【解決手段】ハウジング6に収容されたデフケース22がサイドベアリング40,42を介してハウジング6に回転可能に支持され、デフケース22の外周面に設けられたリングギヤ24がハウジング6に貯留された潤滑油を撹拌してサイドベアリング40,42へ供給するように構成されたディファレンシャル装置20において、ハウジング6の内部に、該ハウジング6の外部と連通するブリーザ室50と、該ブリーザ室50への潤滑油の侵入を規制するバッフルプレート70とを設け、該バッフルプレート70に、ブリーザ室50を塞ぐバッフル部72と、リングギヤ24の歯60に付着した潤滑油を掻き取り可能なように該歯60に近接して配置されるスクレーパ部74と、該スクレーパ部74により掻き取られた潤滑油をサイドベアリング40へ導く樋部76とを設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両に搭載されるディファレンシャル装置に関する。
車両に搭載されるディファレンシャル装置は、変速機の出力によりリングギヤを介して駆動されるデフケース内に、一対のピニオンギヤと、これに噛み合う一対のサイドギヤとを配置し、該サイドギヤに連結された車軸により左右の車輪を駆動するように構成されている。前記デフケースは、該ディファレンシャル装置を収容するハウジングにより、左右一対のサイドベアリングを介して回転可能に支持される。
また、前記ハウジング内には、前記ギヤの噛合部やサイドベアリングを潤滑するための潤滑油が貯留されている。この潤滑油は、デフケースの外周面に固定された前記リングギヤにより撹拌され、この撹拌されている潤滑油の一部が、ハウジングの天井面や壁面を伝ってサイドベアリングへ導かれ、これにより、サイドベアリングの潤滑性が確保される。
ところで、近年、重量低減および抵抗低減を図る観点から、ディファレンシャル装置のハウジング内に貯留される潤滑油の量は減少される傾向にある。しかし、潤滑油の貯留量を少なくすると、左右のサイドベアリングのうちリングギヤから遠い側のベアリングへ潤滑油を確実に導くことが難しくなる問題がある。
この問題に対して、特許文献1には、ディファレンシャル装置のハウジングにブリーザ室が設けられている場合に、該ブリーザ室に潤滑油が入るのを規制するバッフルプレートを利用して、ハウジング内の潤滑油をサイドベアリングへ導く技術が開示されている。具体的に、この特許文献1の構成では、リングギヤからサイドベアリングに向かってハウジングの天井面を伝いながら移動する潤滑油が、その移動経路の下流部においてバッフルプレートを伝いながらサイドベアリングへ導かれるようになっている。
特開2002−181169号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、リングギヤで撹拌された潤滑油がバッフルプレートに到達するまでには、ハウジングの天井面を伝っていく必要があるため、潤滑油が少ない場合は、バッフルプレート及び更にその下流側のサイドベアリングへの潤滑油の供給が困難である。
また、少ない潤滑油をサイドベアリングへ確実に導くために、専用の部材をバッフルプレートとは別に設けることも考えられるが、この場合、構造の複雑化を招いてしまう。
そこで、本発明は、潤滑油が少量であっても、簡単な構造で確実にサイドベアリングの潤滑性を確保できるディファレンシャル装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るディファレンシャル装置は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、ハウジングに収容されたデフケースがサイドベアリングを介して前記ハウジングに回転可能に支持され、該デフケースの外周面に設けられたリングギヤが前記ハウジングに貯留された潤滑油を撹拌して前記サイドベアリングへ供給するように構成されたディファレンシャル装置であって、
前記ハウジングの内部に、該ハウジングの外部と連通するブリーザ室と、該ブリーザ室への前記潤滑油の侵入を規制するバッフルプレートとが設けられ、
該バッフルプレートは、前記ブリーザ室を塞ぐバッフル部と、前記リングギヤの歯に付着した潤滑油を掻き取り可能なように該歯に近接して配置されるスクレーパ部と、該スクレーパ部により掻き取られた潤滑油を前記サイドベアリングへ導く樋部とを有することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記サイドベアリングは左右一対設けられており、前記樋部により潤滑油が導かれるサイドベアリングは、前記左右のサイドベアリングのうち前記リングギヤの歯から遠い側のサイドベアリングであることを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記樋部は、前記バッフル部を挟んで前記ブリーザ室とは反対側に設けられていることを特徴とする。
またさらに、請求項4に記載の発明は、前記請求項3に記載の発明において、前記スクレーパ部の掻き取り面が、前記バッフル部を挟んで前記ブリーザ室とは反対側に向かって斜め下方へ延びる傾斜面となっていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記スクレーパ部が、車両前進時に前記リングギヤの歯が前記スクレーパ部との近接部において移動する方向の下流側から上流側に向かって、徐々に前記リングギヤの歯面に近づくように設けられていることを特徴とする。
さらに、請求項6に記載の発明は、前記請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記バッフルと前記スクレーパ部と前記樋部とが、1枚の金属板のプレス加工により形成されていることを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、ブリーザ室への潤滑油の侵入を規制するバッフルプレートがスクレーパ部と樋部とを有するため、リングギヤにより撹拌される潤滑油を、該リングギヤの歯から前記スクレーパ部により掻き取り、この掻き取られた潤滑油を前記樋部によりサイドベアリングへ導くことができる。そのため、ディファレンシャル装置を収容するハウジング内の潤滑油が少量であっても、該潤滑油をリングギヤからサイドベアリングまで確実に供給することができる。したがって、サイドベアリングの潤滑性を確保しつつ、潤滑油の少量化を図ることができる。よって、ディファレンシャル装置の重量低減および抵抗低減を図ることができ、これにより、燃費の向上に貢献することができる。
また、サイドベアリングへの潤滑油供給が、バッフルプレートを利用して行われるため、該バッフルプレートとは別の専用部材を使用する必要がなく、これにより、構造の複雑化を回避することができる。
さらに、請求項2に記載の発明によれば、左右のサイドベアリングのうちリングギヤの歯から遠い側のサイドベアリングについて、良好な潤滑性を確保できる。
また、請求項3に記載の発明によれば、前記スクレーパ部により掻き取られた潤滑油を、ブリーザ室へ入り込まないように、バッフル部を挟んでブリーザ室とは反対側に設けられた樋部によりサイドベアリングへ導くことができる。
またさらに、請求項3に記載の発明に請求項4に記載の発明を適用すれば、スクレーパ部により掻き取られた潤滑油が、該スクレーパ部の掻き取り面を伝いながらバッフル部を挟んでブリーザ室とは反対側へ導かれるため、掻き取られた潤滑油がブリーザ室へ入り込むことを防止することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、前記スクレーパ部が、車両前進時におけるリングギヤの歯の移動方向の下流側から上流側に向かって徐々にリングギヤの歯面に近づくように設けられているため、掻き取られる前まで前記歯と共に移動していた潤滑油が、掻き取られた後にリングギヤの歯面から遠ざかる方向へスクレーパ部を伝いやすくなっている。そのため、スクレーパ部の掻き取り性を高めることができ、これにより、サイドベアリングへの潤滑油の供給量を一層確実に確保することができる。
さらに、請求項6に記載の発明によれば、バッフルプレートのバッフル部とスクレーパ部と樋部とが1枚の金属板のプレス加工により形成されるため、製作コストの高騰を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るディファレンシャル装置及びその周辺部材を示す断面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1に示すディファレンシャル装置に設けられたバッフルプレートを示す斜視図である。 図3に示すバッフルプレートにより掻き取られてサイドベアリングへ導かれる潤滑油の流れをブリーザ室側から見た図である。 図4に示す潤滑油の流れを上方から見た図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るディファレンシャル装置20及びその周辺部材を上方から見た断面図であり、図中左側は車両前後方向の前側を、図中右側は後側をそれぞれ示している。
このディファレンシャル装置20は、四輪駆動式またはFR式の車両に搭載されるリアディファレンシャル装置であり、車両前後方向に延設されたピニオンシャフト2の後方に配設されている。
ディファレンシャル装置20は、デフケース22と、該デフケース22の外周面に固定されたリングギヤ24とを有する。該リングギヤ24は、ピニオンシャフト2の後端に設けられたピニオンギヤ4に噛合しており、これにより、ピニオンシャフト2からディファレンシャル装置20へ動力が伝達されるようになっている。デフケース22には、互いに対向する一対のピニオンギヤ26,28と、これらのピニオンギヤ26,28に噛合する一対のサイドギヤ34,36とが収容されており、各サイドギヤ34,36に車軸46,48がスプライン嵌合している。
ピニオンシャフト2からディファレンシャル装置20に伝達された動力は、走行状況に応じた回転差となるように左右の車軸46,48に伝達され、これにより、各車軸46,48に連結された図示しない駆動輪が駆動される。
このディファレンシャル装置20はハウジング6に収容されており、デフケース22の左右両端部は、それぞれサイドベアリング40,42を介してハウジング6に回転可能に支持されている。このハウジング6は、車両前後方向の前側に配設されたデフキャリア8と、後側に配設されたリアカバー10とが、車軸46,48の軸心と同じ前後位置で結合されて構成されている。なお、デフキャリア8には、フロントベアリング12を介してピニオンシャフト2の後端部が回転可能に支持されている。
ハウジング6内には、上記ギヤ4,24,26,28,34,36の噛合部およびサイドベアリング40,42を潤滑するための潤滑油が貯留されている。ハウジング6内に貯留された潤滑油は、リングギヤ24により撹拌されながらハウジング6の天井面および壁面を伝って各部へ供給される。
ところで、リングギヤ24は、デフケース22の中央部よりもやや左側に固定されているため、リングギヤ24の歯面と右側のサイドベアリング40との距離が比較的大きくなっている。そのため、潤滑油の貯留量が少ない場合、リングギヤ24で撹拌されてハウジング6の天井面や壁面を伝う潤滑油が、右側のサイドベアリング40まで十分に供給されないことがある。この問題に鑑みて、本実施形態では、後述のバッフルプレート70を利用して右側のサイドベアリング40の潤滑性が確保されている。
図2は、図1のA−A線断面図、すなわち車両前後方向の前側からディファレンシャル装置20及びその周辺部材を示す図である。
ハウジング6の内部には、該ハウジング6の外部と連通するブリーザ室50が設けられている。ブリーザ室50とハウジング6の外部との連通部には、ハウジング6内の圧力が所定値を超えたときのみ開放するバルブ56が設けられており、これにより、ハウジング6内の圧力が所定値以下に維持されるようになっている。
ブリーザ室50は、前方に開放した筐体52と、該筐体52の前端開口部を塞ぐバッフルプレート70とで囲まれた空間で構成されている。
筐体52は、リアケース10の右上部(図2における左上部)の内面に取り付けられるか又は一体的に設けられている。筐体52の底部の例えば前端部には、ハウジング6内におけるブリーザ室50の外部空間と内部空間とを連通させる例えば半円筒状の連通部54が設けられている。これにより、筐体52の前端開口部がバッフルプレート70で塞がれた状態でも、連通部54を通してハウジング6内におけるブリーザ室50の外部空間と内部空間とが連通するようになっている。
バッフルプレート70は、ブリーザ室50への潤滑油の侵入を規制するためにハウジング6の内部に設けられたものであり、例えばボルト68により筐体52の前面に固定されている。
図3は、車両前後方向の前側、すなわちバッフルプレート70を挟んでブリーザ室50とは反対側から見たバッフルプレート70を示す斜視図である。
このバッフルプレート70は、ブリーザ室50を塞ぐバッフル部72と、リングギヤ24の歯60に付着した潤滑油を掻き取り可能なように該歯60に近接して配置されるスクレーパ部74と、該スクレーパ部74により掻き取られた潤滑油を右側サイドベアリング40へ導く樋部76とを有する。これらのバッフル部72とスクレーパ部74と樋部76とは1枚の金属板のプレス加工により形成されており、これにより、製作コストの低減が図られている。
バッフル部72は、前記筐体52の形状に応じて該筐体52の開口部を閉塞可能な形状を有し、バッフル部72の所定箇所に、前記ボルト68が挿通されるボルト挿通穴82が形成されている。該バッフル部72は、略鉛直面に沿った状態で筐体52に固定される。
スクレーパ部74は、略水平方向に延びる折り目73を介してバッフル部72に連設されており、車両前後方向の前側、すなわち、バッフル部72を挟んでブリーザ室50とは反対側に向かって斜め下方へ延設されている。そして、スクレーパ部74の車両前後方向後側、すなわち、ブリーザ室50側の表面が、リングギヤ24の歯60に付着した潤滑油を掻き取る掻き取り面75となっている。該掻き取り面75で掻き取られた潤滑油は、該掻き取り面75を伝いながら落下して樋部76の上流部へ案内される。すなわち、この掻き取り面75は、潤滑油を掻き取る機能に加えて、掻き取った潤滑油を樋部76の上流部へ案内する機能を有する。
樋部76は、バッフル部72の下端部から車両前後方向前側、すなわちブリーザ室50とは反対側に向かって延設された底面部80と、底面部80の前端部から上方へ延設されてバッフル部72に対向配置された側壁部78とを有する。樋部76の上流部はスクレーパ部74の掻き取り面75の下方に設けられており、これにより、掻き取り面75から落下した潤滑油を樋部76の上流部で確実に受けることができる。樋部76の底面部80の高さは、上流部から下流部に亘って連続的または段階的に低くなるように設けられており、これにより、樋部76は、上流部で受けた潤滑油をバッフル部72の下端部と側壁部78とで案内しながら下流部へ確実に導くようになっている。
図4及び図5を参照しながら、バッフルプレート70を利用して右側サイドベアリング40に潤滑油を供給する作用について、より詳細に説明する。図4は、車両前後方向後側、すなわちブリーザ室50側からバッフルプレート70及びその周辺部材を見た図であり、図5は、上方からバッフルプレート70及びその周辺部材を見た図である。また、図4及び図5において、矢印Aは、車両前進時におけるリングギヤ24の歯60の移動方向を示し、矢印Bは、リングギヤ24の歯60からバッフルプレート70により掻き取られる潤滑油の流れを示す。
バッフルプレート70のスクレーパ部74は、リングギヤ24の歯面に沿うように配設されている。スクレーパ部74は、リングギヤ24の回転抵抗を所定閾値以下に抑制可能な範囲内でリングギヤ24の歯面に可及的に近接して配設されている。これにより、ハウジング6内における潤滑油の貯留量が少なかったり、リングギヤの回転速度が小さかったり、低温により潤滑油の粘性が大きかったりなどといった潤滑油の掻き取りに不利な条件であっても、リングギヤ24の歯60に付着した潤滑油を、スクレーパ部74により効果的に掻き取ることができる。
図示されたスクレーパ部74は、リングギヤ24の径方向において歯面の一部に近接するように配置されているが、歯面の全幅に亘って近接するように配置してもよく、この場合、スクレーパ部74の掻き取り性を一層高めることができる。
車両前進時において、スクレーパ部74に近接するリングギヤ24の歯60は、車両前後方向の後側から前側に向かう方向(矢印A方向)へ移動する。これに対して、バッフルプレート70は、リングギヤ24の歯60との近接部がサイドベアリング40との近接部よりも車両前後方向の後側に配置されるように車幅方向に対して傾斜して設けられている(特に図5参照)。これに伴い、スクレーパ部74は、リングギヤ24の歯60の移動方向(矢印A方向)の下流側から上流側に向かって徐々にリングギヤ24の歯面に近づくように配置されている。そのため、掻き取られる前までリングギヤ24の歯60と共に移動していた潤滑油が、掻き取られた後にリングギヤ24の歯面から遠ざかる方向へスクレーパ部74の掻き取り面75を伝いやすくなっている。これにより、スクレーパ部74の掻き取り性が一層高められている。
また、掻き取り面75は、バッフル部72の車両前後方向前側、すなわち、バッフル部72を挟んでブリーザ室50とは反対側に向かって斜め下方へ延びる傾斜面となっているため、スクレーパ部74により掻き取られた潤滑油は、掻き取り面75を伝いながらブリーザ室50とは反対側へ導かれる。また、樋部76は、バッフル部72の車両前後方向前側、すなわち、バッフル部72を挟んでブリーザ室50とは反対側に設けられている。よって、スクレーパ部74により掻き取られて樋部76を流れる潤滑油がブリーザ室50へ入り込むことを確実に防止することができる。
さらに、樋部76の下流部は右側サイドベアリング40の上端部近傍に設けられている。よって、樋部76の下流部から流れ落ちた潤滑油が右側サイドベアリング40へ確実に供給され、潤滑油の貯留量が少ない場合でも、右側サイドベアリング40の潤滑性が確実に確保されるようになっている。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、リアディファレンシャル装置について説明したが、本発明は、上記と同様の構造を有するフロントディファレンシャル装置にも適用できる。
また、上述の実施形態では、板状のスクレーパ部74により潤滑油を掻き取る構成について説明したが、本発明において、スクレーパ部の形状は、上述の掻き取り機能を発揮し得る形状であれば特に限定されるものでない。
以上のように、本発明によれば、潤滑油が少量であっても、バッフルプレートを利用して確実にサイドベアリングの潤滑性を確保することが可能となるから、ハウジングの内部にバッフルプレートが設けられたディファレンシャル装置において好適に利用される可能性がある。
6 ハウジング
20 ディファレンシャル装置
22 デフケース
24 リングギヤ
40 右側サイドベアリング
42 左側サイドベアリング
50 ブリーザ室
60 リングギヤの歯
70 バッフルプレート
72 バッフル部
74 スクレーパ部
76 樋部

Claims (6)

  1. ハウジングに収容されたデフケースがサイドベアリングを介して前記ハウジングに回転可能に支持され、該デフケースの外周面に設けられたリングギヤが前記ハウジングに貯留された潤滑油を撹拌して前記サイドベアリングへ供給するように構成されたディファレンシャル装置であって、
    前記ハウジングの内部に、該ハウジングの外部と連通するブリーザ室と、該ブリーザ室への前記潤滑油の侵入を規制するバッフルプレートとが設けられ、
    該バッフルプレートは、前記ブリーザ室を塞ぐバッフル部と、前記リングギヤの歯に付着した潤滑油を掻き取り可能なように該歯に近接して配置されるスクレーパ部と、該スクレーパ部により掻き取られた潤滑油を前記サイドベアリングへ導く樋部とを有することを特徴とするディファレンシャル装置。
  2. 前記サイドベアリングは左右一対設けられており、
    前記樋部により潤滑油が導かれるサイドベアリングは、前記左右のサイドベアリングのうち前記リングギヤの歯から遠い側のサイドベアリングであることを特徴とする請求項1に記載のディファレンシャル装置。
  3. 前記樋部は、前記バッフル部を挟んで前記ブリーザ室とは反対側に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のディファレンシャル装置。
  4. 前記スクレーパ部の掻き取り面は、前記バッフル部を挟んで前記ブリーザ室とは反対側に向かって斜め下方へ延びる傾斜面となっていることを特徴とする請求項3に記載のディファレンシャル装置。
  5. 前記スクレーパ部は、車両前進時に前記リングギヤの歯が前記スクレーパ部との近接部において移動する方向の下流側から上流側に向かって、徐々に前記リングギヤの歯面に近づくように設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のディファレンシャル装置。
  6. 前記バッフルと前記スクレーパ部と前記樋部とは、1枚の金属板のプレス加工により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のディファレンシャル装置。
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