JP2011212430A - 視覚認知検査システム、訓練システムおよび支援システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】視覚認知検査システム、訓練システムまたは支援システムは、被験者、被訓練者または被支援者の左右の眼に互いに異なる映像を互いに独立に呈示することにより立体視が可能に構成される。これらのシステムは、例えば、映像を表示するディスプレイ1と被験者2等が装着するシャッター眼鏡3とを有する。ディスプレイ1の画面上の左右方向に互いに離れた位置に右眼用の映像および左眼用の映像を交互に表示し、これらの右眼用の映像および左眼用の映像の切り替えのタイミングに同期してシャッター眼鏡3の右眼および左眼の開閉を制御する。
【選択図】図1
Description
被験者の左右の眼に互いに異なる映像を互いに独立に呈示することにより立体視が可能に構成されていることを特徴とする視覚認知検査システムである。
被訓練者の左右の眼に互いに異なる映像を互いに独立に呈示することにより立体視が可能に構成されていることを特徴とする訓練システムである。
被支援者の左右の眼に互いに異なる映像を互いに独立に呈示することにより立体視が可能に構成されていることを特徴とする支援システムである。
図1は第1の実施の形態による視覚認知検査システムを示す。この視覚認知検査システムは、視空間認知障害等の訓練システムとしても使用することができるものである。
ディスプレイ1として26インチの液晶ディスプレイを用いた。被験者2が顎乗せ台8に顎を乗せた状態で被験者2の両眼がディスプレイ1の中心部と向かい合うようにディスプレイ1の高さを調節した。ディスプレイ1の画面と被験者2の眉間の中心との間の距離Lは95cmに設定した。図2にディスプレイ1と被験者2の両眼の相対的位置を示す。磁気センサー4としては米Polhemus社製FASTRAK(商品名)を用いた。FASTRAKの測定精度は位置0.76mm、角度0.15度、分解能は位置0.005mm、角度0.025、測定範囲は磁気送信機4aを中心とする約76cmの半球内、反応速度は4ミリ秒である。磁気受信機4bは木製の細長い指示棒5の先端に固定した。検査時には、この指示棒5を被験者2の利き腕の手に持たせる。指示棒5の長さは約50cmであるが、この被験者2が指示棒5のどの部位を持つかで手先から磁気受信機4bの距離が異なり、この距離は20cm程度から40cm程度である。
図8に示すように、この視覚認知検査システムは、ヘッドマウンテッドディスプレイ11とコンピュータ12とを有する。
現実空間映像に対してエッジを強調して表示し、見やすくする。例えば、図10Aに示すような階段の現実空間映像に対し、処理/制御装置による処理後の複合現実空間映像(ヘッドマウンテッドディスプレイ11のディスプレイ15a、15bに表示する映像)においてそのエッジを強調して図10Bに示すように表示する。
現実空間映像における認識空間に無視空間の視覚情報も呈示することで無視空間の視覚情報も認識可能とする。例えば、図11Aに示すようにビルの現実空間映像において、半側空間無視患者には無視空間にある左端のビルが認識できない場合に、図11Bに示すように複合現実空間映像において現実空間映像を水平方向に縮小して認識空間に無視空間にあるビルも表示することができるようになり、認識可能となる。この例では縮小率は80%であるが、一般的には例えば70%以上90%以下とすることが望ましい(非特許文献3参照。)。このように縮小による視野変換を行う際には、現実空間の中心を変えずに、周辺視野部から中心部に向かって徐々に視野圧縮を行うことで、認知しやすい空間を呈示することができる。
現実空間映像における認識空間に注意喚起情報を呈示することで無視空間の視覚情報も認識可能とする。例えば、図12Aに示すようにビルの現実空間映像において、半側空間無視患者には無視空間にある左端のビルが認識できない場合に、図12Bに示すように複合現実空間映像において認識空間に無視空間の左端に注意喚起情報を表示することで無視空間の視覚情報も認識可能となる。この例では注意喚起情報として矢印を用いている。実際には、例えば、所定の位置に所定の注意喚起情報を含む仮想空間映像を生成し、この仮想空間映像を現実空間映像と合成して複合現実空間映像とする。
現実空間においてある物体を数秒間注視したとき、その注視した状況を眼球運動により検出し、検出されたときに注視したものを複合現実空間映像において拡大表示することで認識可能とする。例えば、現実空間において図13Aに示すような遠くにあるカレンダーを注視したとき、このカレンダーを図13Bに示すように複合現実空間映像において拡大表示することにより、カレンダーが見やすくなる。あるいは、現実空間において図13Aに示すようにドアのロックボタンを数秒間注視したとき、このドアロックボタンを図13Bに示すように複合現実空間映像において拡大表示することにより、ボタンが押しやすくなる。
(2)立体物のある部分(例えば、エッジ)の認知の訓練を行う。
(3)立体物の模倣の訓練を行う。
(4)距離感の異なる立体物の認知等の訓練を行う。
(5)立体物を正面、左右、上下から見た条件での無視状況検査と訓練とを行う。
(6)患者が良く知っている建物、立体物を自分が客観的に外、屋外から見た場合の認知および自分が建物、立体物に入った屋内での配置イメージ認知のイメージ訓練を行う。これは、空間無視の障害のうち心的表象障害という障害を改善する訓練になる。
(7)立体的に空間無視を生じている部分へ三次元的矢印を出して注意喚起する。
(8)三次元的に空間を拡大縮小して認知することができる部分へ全ての視覚情報を呈示する。
(9)空間無視患者が奥行き感を認知しやすい空間位置を中心に空間無視訓練を行い、
徐々に近位(自分から近い距離)および遠位(自分から遠い距離)での左右、前後、上下に関して訓練を行う。
(10)(9)の方法を発展させ、空間位置で奥行きが認知しにくい視覚情報を患者が認知しやすい奥行き位置へずらしたり、空間を圧縮(縮小)させて視覚情報を呈示する(ヒトの錯覚を利用する)。
(11)動的条件下(歩行等)では、奥行き認知も変化する可能性もあることから、注意喚起、視覚拡大縮小情報をヒトの動きに連動させ変化させる。
(13)健常者が脳血管疾患による空間認知の障害を体験する機能である。患者が空間を歪んで認識しているならば、それをヘッドマウンテッドディスプレイ11で補正しようとするのが第2の実施の形態の考え方であるが、補正の量を逆転させた画像をヘッドマウンテッドディスプレイ11に投影して健常者が見ると、患者が空間を認識しているのと同等のことが起きると考えることができる。例えば、健常者の体に重りを付けたり、関節を動かしにくくして身体障害を体験する方法は従来からあるが、脳血管疾患による空間の認識の障害等の高次脳機能障害を体験することができるシステムはこれまでに提案されていない。この訓練システムは、患者の家族や医療従事者の教育に役立つものと考えられる。
この視覚認知検査システムは、シャッター眼鏡3を用いず、代わりに、視差バリア方式を採用することにより、ディスプレイ1のみで裸眼で立体視可能としたものである。
この第4の実施の形態の上記以外のことは、第1の実施の形態と同様である。
この視覚認知検査システムは、シャッター眼鏡3を用いず、代わりに、インテグラルイメージング方式を採用することにより、ディスプレイ1のみで裸眼で立体視可能としたものである。
この第5の実施の形態の上記以外のことは、第1の実施の形態と同様である。
Claims (10)
- 被験者の左右の眼に互いに異なる映像を互いに独立に呈示することにより立体視が可能に構成されていることを特徴とする視覚認知検査システム。
- 上記映像を表示するディスプレイと上記被験者が装着するシャッター眼鏡とを有し、上記ディスプレイの画面上の左右方向に互いに離れた位置に右眼用の映像および左眼用の映像を交互に表示し、これらの右眼用の映像および左眼用の映像の切り替えのタイミングに同期して上記シャッター眼鏡の右眼および左眼の開閉を制御することを特徴とする請求項1に記載の視覚認知検査システム。
- 立体視した像が、上記被験者と上記ディスプレイとの間の空間または上記被験者から見て上記ディスプレイの背後の空間に見えるようにすることを特徴とする請求項2に記載の視覚認知検査システム。
- 立体視した像の位置を上記被験者に指示させ、この指示した位置から、立体視した像の実空間中の位置の座標を得ることを特徴とする請求項3に記載の視覚認知検査システム。
- 上記被験者が指示した位置を位置計測センサーにより検出することを特徴とする請求項4に記載の視覚認知検査システム。
- 上記映像は静止画または動画であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の視覚認知検査システム。
- 上記被験者が装着するヘッドマウンテッドディスプレイを有し、このヘッドマウンテッドディスプレイの右眼および左眼の画面にそれぞれ右眼用の映像および左眼用の映像を互いに独立に表示することを特徴とする請求項1に記載の視覚認知検査システム。
- 上記映像を表示するディスプレイを有し、視差バリア方式またはインテグラルイメージング方式により、上記被験者の左右の眼に互いに異なる映像を互いに独立に呈示することにより立体視が可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の視覚認知検査システム。
- 被訓練者の左右の眼に互いに異なる映像を互いに独立に呈示することにより立体視が可能に構成されていることを特徴とする訓練システム。
- 被支援者の左右の眼に互いに異なる映像を互いに独立に呈示することにより立体視が可能に構成されていることを特徴とする支援システム。
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