JP2011210627A - 電線の接続部材及び接続方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電線の接続部材1は、導体同士の結合部分を収容すると共に、当該結合部分を覆うカバー3を開閉可能に備えた端末保持部4と、その端末保持部4を挟んで電線の配設方向の前後に延設され、電線を配設方向と直交する側方から導入させて係止可能な第1、第2係止溝13A,13Bをそれぞれ有する一対の電線保持部5,5とを備えてなる。
【選択図】図1
Description
そこで、作業性や信頼性を高めるために、特許文献1,2に開示の如く、結合した導体部分に絶縁性キャップを被せたり、スリットを入れた絶縁チューブをの字状にラップさせて溶着したりする対策が考案されている。
また、特許文献3の絶縁チューブを用いた場合、絶縁チューブのラップ部分の径が太くなるため、自動車への組付けの際等に絶縁チューブが周囲に引っ掛かりやすくなり、外力によって絶縁チューブが電線に沿ってずれを起こしてしまうおそれがある。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、係止溝を、側方からの導入側が互いに逆となる一対の係止溝とすると共に、カバーの開閉方向を、側方からの導入方向と交差するように設定したことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成において、係止溝の内面を、電線の配設方向に沿って傾斜させたことを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかの構成において、係止溝を、側方から形成される導入部と、その導入部の終端から配設方向に形成される係止部とからなるL字状としたことを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、電線の接続方法であって、請求項1乃至4の何れかに記載の電線の接続部材に、相反方向から直線状に配設された電線の端末をセットして、両端末の導体同士を結合して当該結合部分を端末保持部に収容し、カバーで覆った後、各方向の電線をそれぞれ対応する電線保持部の係止溝に導入させて係止することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、2つの係止溝間での電線の抜け方向が互いに逆となり、電線保持部から電線が抜けにくくなる。また、各係止溝における電線の抜け方向と、カバーの閉位置からの開放方向とが交差して、電線保持部と各係止溝とに電線を外す力が同時に加わることがないため、電線は一層外れにくくなる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、係止溝に対する電線の係止がしやすくなって作業性が向上する上、係止後の電線が電線保持部に沿って引き回され、大きく突出しないので、省スペースとなって周囲との接触による損傷や外れの可能性も低減される。さらに、係止溝から電線へ加わるストレスも小さくて済むため、電線の耐久性の向上も期待できる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れかの効果に加えて、係止溝が電線の外れ防止に好適な形状となる。
図1は、電線の接続部材の一例を示す斜視図で、この接続部材1は、帯板状の本体2を備えると共に、本体2の長手方向の側縁中央にカバー3を結合して一体成形される合成樹脂製となっている。本体2には、長手方向の中央に電線の端末を保持する端末保持部4が形成されると共に、その端末保持部4を挟んで長手方向の前後に、本体2上で相反方向に配設される電線を保持する一対の電線保持部5,5がそれぞれ形成されている。
また、カバー3におけるヒンジ部9,9と反対側の側縁中央には、閉位置で端末保持部4の係止突起7が係止する係止孔12を備えた弾性片11が突設されている。
また、端末保持部4と電線保持部5との上面は突条16を除いて同一平面となっているが、ここでは端末保持部4の厚みが電線保持部5の厚みよりも大きく形成されているため、端末保持部4の下面が電線保持部5の下面よりも下方へ突出している。
まず、端末同士を接続するそれぞれの電線の端末の絶縁被覆を除去し、内部の導体を露出させて、導体同士を撚り合わせる等して直線状に結合する。このとき必要に応じて結合部分を絶縁テープ等で巻回してもよい。
結合部分のセット後、カバー3を同図矢印のように閉位置へ回転させると、弾性片11の係止孔12が係止突起7に係止してカバー3が閉位置で固定される。これにより両電線20,20の結合部分が覆われ、両電線20,20はカバー3両端の出入口10,10からそれぞれ相反方向へ引き出される格好で保持される。
また、接続する電線20の径が太くて各係止溝13A,13Bに係止できない場合は、各電線保持部5において電線5を絶縁テープで巻回すればよい、この場合は突条16が電線20に押圧して滑り止め作用を生じさせるため、電線保持部5と電線20との一体化は図られる。
加えて、各係止溝13A,13Bを、側方から形成される導入部14と、その導入部14の終端から配設方向に形成される係止部15とからなるL字状としたことで、電線20の外れ防止に好適な形状となる。
一方、電線保持部も、係止溝は1つであってもよいし、係止部を短くしたり、係止部をなくして導入部のみとしたりできる。係止溝の内面における傾斜の省略も可能である。また、導入部の角度は、上記形態のようにカバーの開方向に対して直交するのが望ましいが、直交でなくとも交差状であれば電線の外れ防止効果は得られるため、適宜角度を変更してもよい。
そして、電線は相反方向で一本ずつで限定するものではなく、一方側又は双方側が複数の電線であっても、端末保持部及び電線保持部での保持が可能であれば、本発明は採用可能である。なお、係止溝が複数の場合は複数の電線を異なる係止溝に係止させてもよい。
Claims (5)
- 相反方向から直線状に配設されて端末の導体同士を結合する複数の電線を保持するために用いられる電線の接続部材であって、
前記導体同士の結合部分を収容すると共に、当該結合部分を覆うカバーを開閉可能に備えた端末保持部と、その端末保持部を挟んで前記電線の配設方向の前後に延設され、電線を前記配設方向と交差する側方から導入させて係止可能な係止溝をそれぞれ有する一対の電線保持部とを備えたことを特徴とする電線の接続部材。 - 前記係止溝を、前記側方からの導入側が互いに逆となる一対の係止溝とすると共に、前記カバーの開閉方向を、前記側方からの導入方向と交差するように設定したことを特徴とする請求項1に記載の電線の接続部材。
- 前記係止溝の内面を、前記電線の配設方向に沿って傾斜させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電線の接続部材。
- 前記係止溝を、前記側方から形成される導入部と、その導入部の終端から前記配設方向に形成される係止部とからなるL字状としたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電線の接続部材。
- 請求項1乃至4の何れかに記載の電線の接続部材に、相反方向から直線状に配設された電線の端末をセットして、両端末の導体同士を結合して当該結合部分を前記端末保持部に収容し、前記カバーで覆った後、各方向の電線をそれぞれ対応する前記電線保持部の前記係止溝に導入させて係止することを特徴とする電線の接続方法。
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