JP2011210626A - 燃料電池システム - Google Patents

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泰之 岩佐
Takanari Matsumoto
隆也 松本
Ryoji Ida
領二 伊田
Mayumi Yokoi
真由美 横井
Akira Goto
後藤  晃
Yasutsugu Hashimoto
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Abstract

【課題】Nが含まれる原燃料であっても改質することができ、更に、水素を含有するガス等のリサイクルを行うことのできる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】0.01容量%以上のNを含有する原燃料を脱硫する脱硫部2、脱硫部2によって脱硫された原燃料を改質触媒6xによって改質することにより水素を含有する改質ガスを生成する改質部6、及び改質部6によって生成された改質ガス中の一酸化炭素を選択酸化する選択酸化反応部8、を備える水素製造装置1と、水素製造装置1によって生成した改質ガスを用いて発電を行うセルスタック20と、改質部6よりも下流側における水素を含有するガスを脱硫部2へ流通させるリサイクルラインRL1,RL2,RL3と、を備えており、改質触媒は、Nを含む原燃料を改質した場合であってもアンモニアの発生を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
従来の燃料電池システムとしては、Nを含まない(例えば、Nが0.01容量%未満)原燃料を改質して水素を含有する改質ガスを生成する改質部と、改質ガス中の一酸化炭素を選択酸化する選択酸化反応部との間における改質ガスの一部を分岐させて、当該改質ガスの水蒸気を凝縮分離除去してからリサイクルガスとして原燃料へ供給することのできるリサイクルラインを備えたものが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。リサイクルガスには水素が含有されており、当該リサイクルガスが混合された原燃料が脱硫器へ供給され、当該脱硫器内において水素化脱硫が行われ、脱硫後の原燃料が改質部へ供給される。ここで、選択酸化反応部における選択酸化反応は、改質ガスに空気(Nを含んでいる)を混合し、この混合ガスを選択酸化触媒へ供給することによって行われる。このため、選択酸化反応部よりも下流側における改質ガスまたはアノードオフガスにはNが含有されることとなり、このような改質ガスまたはアノードオフガスをリサイクルガスとして用いた場合、改質部においてアンモニアが発生してしまうという問題がある(例えば、特許文献1の段落0007、特許文献2の段落0073,0074参照)。従って、従来の燃料電池システムにおいては、選択酸化よりも上流側において空気が混合される前の改質ガスをリサイクルすることで、改質ガスのリサイクルを可能としていた。
特開2002−356308号公報 特開2003−17109号公報
しかしながら、上述の燃料電池システムは、原燃料として、Nが含まれていないものを用いることを前提としている。すなわち、システム内において改質ガスまたはアノードオフガスにNが入り得る場所が選択酸化反応部で空気を混合する部分のみであることを前提としている。従って、原燃料としてNが含まれているもの(具体的には、0.01容量%以上のNを含有する原燃料)を用いることができないという問題があった。更に、原燃料にNが含まれているため、システム内の場所によらず改質ガスまたはアノードオフガスにはNが含まれる状態となっている。従って、改質ガスまたはアノードオフガスをリサイクルした場合は、改質部に供給される原燃料のNの濃度が更に高くなってしまい、改質部でのアンモニアの発生の問題が更に顕著となる。
そこで、本発明は、Nが含まれる原燃料であっても改質することができ、更に、及び/またはアノードオフガスのリサイクルを行うことのできる燃料電池システムを提供することを課題とする。
ここで、本発明の発明者らは、鋭意研究の結果、改質部の改質触媒として特定の条件を満たすものを用いることによって、原燃料にNが含有されていたとしてもアンモニアの発生を防止することができることを見出し、更に研究を重ねた結果、その具体的条件を見出すに至った。また、本発明者らは、このような改質触媒を用いることによって、上述の課題を解消できる燃料電池システムを見出した。
すなわち、本発明に係る水素製造装置は、0.01容量%以上のNを含有する原燃料を脱硫する脱硫部、脱硫部によって脱硫された原燃料を改質触媒によって改質することにより水素を含有する改質ガスを生成する改質部、及び改質部によって生成された改質ガス中の一酸化炭素を選択酸化する選択酸化反応部、を備える水素製造装置と、水素製造装置によって生成した前記改質ガスを用いて発電を行う燃料電池スタックと、改質部よりも下流側における水素を含有するガスを脱硫部へ流通させるリサイクルラインと、を備え、改質触媒は、アルミナを含有し、アルミナあたり2〜20質量%の希土類元素酸化物と0.1〜10質量%のアルカリ土類元素酸化物を担持して得られる担体に、活性金属としてニッケルをアルミナあたり1〜30質量%担持し、さらに少なくとも1種の白金族元素を担持して成り、該白金族元素として、パラジウム及び白金から選択される1種または2種以上の元素を用い、アルミナあたり0.01〜3質量%含んでいることを特徴とする。
本発明に係る燃料電池システムによれば、改質触媒として上述のような最適な条件を満たす触媒を用いることによって、供給される原燃料にNが含有されていたとしても、改質部においてアンモニアが発生することを防止することができる。従って、Nが含まれている原燃料を用いる場合であってもアンモニアを発生させることなく改質を行うことが可能となる。更に、Nを含む改質ガスまたはアノードオフガスをリサイクルすることで原燃料に更にNが供給されたとしても、改質部においてアンモニアが発生するという問題が生じないため、当該改質ガスまたはアノードオフガスをリサイクルガスとして用いることができる。従って、本発明においては、改質部よりも下流側における改質ガスまたはアノードオフガスを脱硫部へ流通させることのできるリサイクルラインを備えることによって、システム内におけるいずれの場所からも改質ガスまたはアノードオフガスをリサイクルすることが可能となっている。以上によって、Nが含まれる原燃料であっても改質することができ、更に、改質ガスまたはアノードオフガスのリサイクルを行うことができる。
また、本発明に係る燃料電池システムにおいて、具体的に、改質部よりも下流側における水素を含有するガスが、水素製造装置において改質ガスをシフト反応させるシフト反応部と改質ガスに選択酸化用の空気が混合される部分との間における改質ガス、水素製造装置と燃料電池スタックとの間における改質ガス、または燃料電池スタックと水素製造装置において改質部を加熱するバーナとの間におけるアノードオフガスのうちの少なくとも一つであることが好ましい。このように、本発明の燃料電池システムによれば、システム内におけるいずれの場所からの改質ガスまたはアノードオフガスもリサイクルすることができる。特に、水素製造装置と燃料電池スタックとの間における改質ガス、あるいは燃料電池スタックとバーナとの間におけるアノードオフガスをリサイクルする場合、水素製造装置の外側にリサイクル構造を設けることが可能となるため、水素製造装置が複雑化・小型化した場合であっても容易にリサイクル構造を設けることが可能となる。更に、このような構成とすることによって、水素製造装置と燃料電池スタックとの間に従来より配置されていた水分除去構造、あるいは燃料電池スタックとバーナとの間に従来より配置されていた水分除去構造を、リサイクルガスの水分除去手段として機能させることができる。
また、本発明に係る燃料電池システムにおいて、改質触媒の該希土類元素酸化物として、スカンジウム、イットリウム、ランタンおよびセリウムから選択される1種または2種以上の希土類元素の酸化物を用い、改質触媒の該アルカリ土類元素酸化物として、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムから選択される1種または2種以上のアルカリ土類元素の酸化物を用いることが好ましい。これによって、改質部でのアンモニアの発生を一層抑制することができる。
また、本発明に係る燃料電池システムにおいて、改質触媒の該希土類元素酸化物としてセリウムを用い、該アルカリ土類元素酸化物としてストロンチウムを用いることが好ましい。これによって、改質部でのアンモニアの発生を一層抑制することができる。
本発明によれば、Nが含まれる原燃料であっても改質することができ、更に、改質ガス及び/またはオフガスのリサイクルを行うことができる。
本発明の一実施形態に係る燃料電池システムの一部を示す概略ブロック図である。 図1の水素製造装置を示す概略正面端面図である。 本発明に係る燃料電池システムにおける実験結果を示す表である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、「上」「下」の語は、図面の上下方向に対応するものであり便宜的なものである。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池システムの一部を示す概略ブロック図である。図1に示すように、水素製造装置(FPS:Fuel Processing System)1は、例えば家庭用の燃料電池システム100において水素供給源として利用されるものである。ここでの水素製造装置1は、水素を含有する改質ガスをセルスタック(燃料電池スタック)20に供給する。本実施形態に係る水素製造装置1に対する原燃料として石油系炭化水素が用いられる。本実施形態に係る水素製造装置1に対する原燃料としては、例えば、液化石油ガス(LPG)、天然ガス、都市ガス、アルコール類、バイオ燃料、メタノール、ブタン、灯油、軽油などの炭化水素化合物類などを用いることができ、天然ガス、都市ガスを用いることがより好ましい。本実施形態において、原燃料としては、Nを含むものを用いる。Nを含む原燃料とは、具体的には、含有しているNが0.01容量%以上の原燃料である。このN濃度は、改質部6における改質触媒6xとして従来用いられていたルテニウム系改質触媒などを適用した場合に、原燃料(リサイクルガスを含まない)を改質したときにアンモニアが発生するN濃度である。なお、セルスタック20としては、固体高分子形、アルカリ電解質形、リン酸形、溶融炭酸塩形或いは固体酸化物形等の種々のものを用いてもよい。
図2は、図1の水素製造装置を示す概略正面端面図である。ただし、図2に示す水素製造装置は一例であり、異なる構造のものを適用してもよい。図1,2に示すように、水素製造装置1は、中心軸を軸Gとする円筒状外形の脱硫部2と、中心軸を軸Gとする円柱状外形の本体部3と、を備え、これらが筐体4に収容されている。また、筐体4内において脱硫部2及び本体部3の周囲には、粉状の断熱材(不図示)が充填されて断熱されている。
脱硫部2は、外部から導入された原燃料を脱硫触媒によって脱硫して硫黄分を除去し、この原燃料を後述のフィード部5へ供給する。脱硫部2は、筐体4の側板4xにパイプ21で固定され、本体部3の上部を所定の隙間を有して囲繞するよう保持されている。脱硫部2の上方には、熱交換部30が配置されている。熱交換部30は、脱硫部2を通過する前の未脱硫原燃料と、脱硫部2を通過した後の脱硫原燃料との間で熱交換を行う機能を有している。脱硫部2は、原燃料を水素化脱硫(HDS:hydrodesulfurization)反応によって脱硫するタイプの脱硫部である。また、脱硫部2の脱硫触媒として、例えば、加熱脱硫用NiやCuを含む脱硫触媒を用いることができる。水素化脱硫に供給する水素として、本実施形態におけるリサイクルラインRL1,RL2,RL3を用いたリサイクル構造によって、システム中の改質ガスまたはアノードオフガスをリサイクルして用いることができる。このリサイクル構造の詳細な説明は後述する。なお、脱硫部2の構成や配置はこのようなものには限定されない。また、筐体4の外に配置されていてもよい。また、熱交換部30が設けられていなくともよい。
本体部3は、フィード部5、改質部6、シフト反応部7、選択酸化反応部8及び蒸発部9を備え、これらが一体で構成されている。この本体部3は、筐体4の床板4yに筒状のステー22により固定され保持されている。
フィード部5は、脱硫部2で脱硫した原燃料及び水蒸気(スチーム)を混合し、これらを改質部6に供給する。具体的には、フィード部5は、原燃料及び水蒸気を合流・混合させて混合ガス(混合流体)を生成する混合部5xと、混合ガスを改質部6へ流通させる混合ガス流路5yと、を含んでいる。
改質部(SR:Steam Reforming)6は、フィード部5により供給された混合ガスを改質触媒6xによって水蒸気改質して改質ガスを生成し、この改質ガスをシフト反応部7へ供給する。改質部6は、中心軸を軸Gとする円筒状外形を呈し、脱硫部2の筒内に位置するよう本体部3の上端側に設けられている。この改質部6にあっては、水蒸気改質反応が吸熱反応であるため、改質部6の改質触媒6xを加熱するための熱源としてバーナ10を利用している。改質部6の改質触媒6xとして、原燃料にNが含まれていたとしても、アンモニアが発生しないような条件とされた触媒が用いられる。このような改質触媒6xの詳細な説明については後述する。
バーナ10では、外部から原燃料がバーナ燃料として供給されて燃焼される。このバーナ10は、本体部3の上端部に設けられ軸Gを中心軸とする燃焼筒11に、バーナ10による火炎が取り囲まれるよう取り付けられている。なお、バーナ10においては、脱硫部2で脱硫した原燃料の一部が、バーナ燃料として供給されて燃焼される場合もある。
シフト反応部7は、改質部6から供給された改質ガスの一酸化炭素濃度(CO濃度)を低下させるためのものであり、改質ガス中の一酸化炭素をシフト反応させて水素及び二酸化炭素に転換する。ここでのシフト反応部7は、シフト反応を1段階で行っており、低温(例えば150°C〜350°C)でのシフト反応である低温シフト反応を行う低温シフト反応部(LTS:Low Temperature Shift)13を有している。
低温シフト反応部13は、改質部6から供給された改質ガス中の一酸化炭素を低温シフト触媒13xによって低温シフト反応させ、改質ガスのCO濃度を低下させる。低温シフト反応部13は、中心軸を軸Gとする円筒状外形を呈しており、本体部3の下端側に配設されている。この低温シフト反応部13は、CO濃度を低下させた改質ガスを改質ガス配管14xを介して選択酸化反応部8へ供給する。
選択酸化反応部(PROX:Preferential Oxidation)8は、低温シフト反応部13で低温シフト反応させた改質ガス中のCO濃度をさらに低下させる。これは、セルスタック20に高濃度の一酸化炭素を供給すると、セルスタック20の触媒が被毒して大きく性能低下するためである。具体的には、選択酸化反応部8は、改質ガス中の一酸化炭素と空気配管15を介して導入される空気とを選択酸化触媒8xで反応させて選択的に酸化し、二酸化炭素に転換する。選択酸化反応部8は、中心軸を軸Gとする円筒状外形を呈しており、本体部3の下端から所定長上端側に該本体部3の最外周側を構成するよう配設されている。
この選択酸化反応部8は、CO濃度をさらに低下させた改質ガスを、熱交換部16が設けられた改質ガス配管14yを介して外部へ導出する。熱交換部16は、改質ガス配管14y内を流通する改質ガスと、外部から水配管17xを介して導入された水との間で熱交換を行うと共に、この水を蒸発部9に水配管17yを介して供給する。
蒸発部9は、熱交換部16から供給された水を内部に貯留させると共に、この水を低温シフト反応部13、選択酸化反応部8及び排ガス流路から移動させた(低温シフト反応部13、選択酸化反応部8及び排ガスを冷却して得た)熱で気化させて水蒸気を生成する。蒸発部9は、ジャケット型のものであり、中心軸を軸Gとする円筒状を呈している。この蒸発部9は、低温シフト反応部13の径方向外側で且つ選択酸化反応部8の径方向内側(つまり、シフト反応部7と選択酸化反応部8との間)に位置するよう配設されている。この蒸発部9は、生成した水蒸気をフィード部5の混合部5xに水蒸気配管17zを介して供給する。
このような水素製造装置1では、まず、バーナ燃料及びセルスタック20からのオフガス(セルスタック20で反応に使用されない残ガスでアノードオフガスともいう)の少なくとも一方と空気とがバーナ10に供給されて燃焼され、かかる燃焼によって改質触媒6xが加熱される。そして、バーナ10の排ガスが排ガス流路L1及びガス配管18を流通して外部へ排気される。
これと共に、脱硫部2で脱硫された原燃料と蒸発部9からの水蒸気とが混合部5xで混合され、混合ガスが生成される。この混合ガスは、混合ガス流路5yを介して改質部6に供給されて改質触媒6xで水蒸気改質され、これにより、改質ガスが生成される。そして、生成された改質ガスは、シフト反応部7によってその一酸化炭素濃度が例えば数容量%程度まで低下され、選択酸化反応部8によってその一酸化炭素濃度が10容量ppm以下まで低下された後、熱交換部16で冷却され、後段のセルスタック20へ導出される。
なお、本実施形態においては、例えば各触媒6x,13x,8xにて触媒反応を好適に行うため、次のように各部位の温度が設定されている。すなわち、改質部6に流入する混合ガスの温度が約300〜550℃とされ、改質部6から流出する改質ガスの温度が550℃〜800℃とされている。また、低温シフト反応部13に流入する改質ガスの温度が150℃〜350℃とされ、低温シフト反応部13から流出する改質ガスの温度が150℃〜250℃とされ、選択酸化反応部8に流入する改質ガスの温度が90℃〜210℃(120℃〜190℃)とされている。
次に、本実施形態において改質ガスまたはアノードオフガスをリサイクルするためのリサイクル構造、及び改質触媒6xについて、より詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、燃料電池システム100は、改質ガスまたはアノードオフガスをリサイクルするために、リサイクルラインRL1、リサイクルラインRL2、リサイクルラインRL3、流量調節部41、水分除去部42、水分除去部43、及び水分除去部44を更に備えている。
リサイクルラインRL1は、改質部6よりも下流側における改質ガスの一部をリサイクルガスとして脱硫部2へ向かって流通させるものである。具体的には、リサイクルラインRL1は、空気配管15によって選択酸化用の空気を供給される空気混合部分と、改質部6の下流の低温シフト反応部13との間における改質ガスをリサイクルガスとして脱硫部2へ向かって流通させる。低温シフト反応部13と、選択酸化用の空気が混合される部分(空気配管15と配管14xとの接続部分)との間には、改質ガスの一部をリサイクルガスとして取り出すための分岐部BP1が設けられている。リサイクルラインRL1は、当該分岐部BP1と、脱硫部2の上流側の配管とを接続している。これによって、低温シフト反応部13から選択酸化反応部8へ向かう改質ガスの一部は、水素を含有したリサイクルガスとして脱硫部2へ供給される。このときのリサイクルガスは、選択酸化用の空気が供給される前の改質ガスである。原燃料にNが含まれているため、改質部6で生成される改質ガスの一部であるリサイクルガスにもNが含まれる。
リサイクルラインRL2は、改質部6よりも下流側、更に選択酸化反応部8よりも下流側の水素を含有するガスをリサイクルガスとして脱硫部2へ向かって流通させるものである。具体的に、リサイクルラインRL2は、水素製造装置1とセルスタック20との間における改質ガスをリサイクルガスとして脱硫部2へ向かって流通させる。水素製造装置1とセルスタック20との間には、改質ガスの一部をリサイクルガスとして取り出すための分岐部BP2が設けられている。リサイクルラインRL2は、当該分岐部BP2と、脱硫部2の上流側の配管とを接続している。これによって、水素製造装置1(選択酸化反応部8)からセルスタック20へ向かう改質ガスの一部は、水素を含有したリサイクルガスとして脱硫部2へ供給される。このときのリサイクルガスには、原燃料に含まれるN、及び選択酸化用の空気によるNが含まれている。
リサイクルラインRL3は、改質部6よりも下流側、更に選択酸化反応部8よりも下流側の水素を含有するガスをリサイクルガスとして脱硫部2へ向かって流通させるものである。具体的に、リサイクルラインRL3は、オフガスライン上において、セルスタック20とバーナ10との間におけるアノードオフガスをリサイクルガスとして脱硫部2へ向かって流通させる。セルスタック20とバーナ10との間には、アノードオフガスの一部をリサイクルガスとして取り出すための分岐部BP3が設けられている。リサイクルラインRL3は、当該分岐部BP3と、脱硫部2の上流側の配管とを接続している。これによって、セルスタック20からバーナ10へ向かうアノードオフガスの一部は、水素を含有したリサイクルガスとして脱硫部2へ供給される。このときのリサイクルガスには、原燃料に含まれるN、及び選択酸化用の空気によるNが含まれている。
なお、本実施形態において、リサイクルラインは3本設けられているが、少なくともリサイクルラインRL1、リサイクルラインRL2、リサイクルラインRL3のいずれか一本、あるいは二本設けられていればよい。複数本のリサイクルラインが設けられているとき、図示されないバルブを調整することで、何れか一本を用いてもよく、複数本用いてもよい。
流量調節部41は、脱硫部2へ供給されるリサイクルガスの流量を調節する機能を有している。この流量調節部41は、具体的にはキャピラリやオリフィスによって構成されている。この流量調節部41は、改質ガスまたはアノードオフガスの全量に対してリサイクルガスとして0.1〜10%、より好ましくは0.5〜5%の量をリサイクルできるように調節する。なお、当該流量調節部41が設けられていなくともよい。
水分除去部42は、リサイクルガスに含まれる水分を除去する機能を有している。水分除去部42は、リサイクルラインRL1上において流量調節部41より上流側に設けられている。水分除去部42は、リサイクルガスを冷却する熱交換器42Aと、凝縮された水を回収するドレン回収器42Bを備えている。なお、水分除去部42は、リサイクルラインRL1を流通するリサイクルガスの水分を除去するために設けられたものである。従って、リサイクルラインRL1を設けない場合は、当該水分除去部42は必要ない。
水分除去部43は、リサイクルガスとしてリサイクルされる前段階で改質ガスに含まれる水分を除去する機能を有している。水分除去部43は、水素製造装置1と分岐部BP2との間に設けられている。水分除去部43は、改質ガスを冷却する熱交換器43Aと、凝縮された水を回収するドレン回収器43Bを備えている。なお、水分除去部43は、セルスタック20へ供給される前の改質ガスから水分を除去するために、従来より組み込まれているものである。本実施形態では、リサイクルラインRL2でリサイクルするリサイクルガスから水分を除去するための水分除去手段としても機能させることができる。
水分除去部44は、リサイクルガスとしてリサイクルされる前段階でアノードオフガスに含まれる水分を除去する機能を有している。水分除去部44は、セルスタック20と分岐部BP3との間に設けられている。水分除去部44は、アノードオフガスを冷却する熱交換器44Aと、凝縮された水を回収するドレン回収器44Bを備えている。なお、水分除去部44は、バーナ10へ供給される前のアノードオフガスから水分を除去するために、従来より組み込まれているものである。本実施形態では、リサイクルラインRL3でリサイクルするリサイクルガスから水分を除去するための水分除去手段としても機能させることができる。
次に、原燃料にNが含まれていた場合であってもアンモニアを発生させることなく改質を行うことのできる改質触媒6xについて説明する。
本実施形態に係る改質触媒6xは、アルミナを含有し、アルミナに、希土類元素酸化物およびアルカリ土類元素酸化物を特定量担持して得られる担体に、活性金属としてニッケルと、少なくとも1種の白金族元素を特定量担持させて成るものである。
触媒担体成分としてはアルミナを含有しさえすれば、特に限定されない。例えば、αアルミナ、γアルミナなどを用いることができ、触媒強度の観点からαアルミナがより好ましい。また、αアルミナのBET比表面積は特に限定されないが、3〜30m/gであることが好ましい。BET比表面積が3m/gより小さい場合は触媒活性が不十分であり好ましくない。BET比表面積が30m/gより大きい場合は触媒強度が不十分であり好ましくない。強度を確保できればαアルミナとγアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等から選ばれる無機酸化物との混合物を使用することもできる。
希土類元素としては、スカンジウム、イットリウム、ランタンおよびセリウムから選択される1種または2種以上の希土類元素を用いることが好ましく、ランタンおよびセリウムがより好ましい。触媒担体中における希土類元素の含有量は、希土類元素酸化物として、アルミナに対して、外率(アルミナ重量基準)で、2〜20質量%であることが必要であり、好ましくは5〜15質量%、さらに好ましくは10〜13質量%である。希土類元素酸化物の含有量が20質量%より多い場合、凝集が多くなり表面に出る金属の割合が極度に減少するため好ましくなく、一方、2質量%より少ない場合には希土類元素の炭素析出抑制効果が不十分であり好ましくない。
アルカリ土類元素としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムから選択される1種または2種以上のアルカリ土類金属を用いることが好ましく、マグネシウムおよびストロンチウムがより好ましい。触媒担体中におけるアルカリ土類元素の含有量は、アルカリ土類元素酸化物として、アルミナに対して、外率(アルミナ重量基準)で、0.1〜10質量%であることが必要であり、好ましくは0.5〜8質量%、さらに好ましくは1〜5質量%である。アルカリ土類元素酸化物の含有量が10質量%より多い場合、凝集が多くなり表面に出る活性金属の割合が極度に減少するため好ましくなく、一方、0.1質量%より少ない場合にはアルカリ土類元素の炭素析出抑制効果および活性向上効果が不十分となり好ましくない。
改質触媒6x中におけるニッケルの含有量は、アルミナに対して、外率(アルミナ重量基準)で、ニッケル原子として、1〜30質量%であることが必要であり、好ましくは5〜25質量%、さらに好ましくは10〜20質量%である。ニッケルの含有量が30質量%より多い場合、活性金属の凝集が多くなり表面に出る金属の割合が極度に減少するため好ましくなく、一方、1質量%より少ない場合には十分な活性を示すことが出来ないため多量の担持触媒が必要となり、反応器を必要以上に大きくする必要が出るなどの問題が生じる。
白金族元素としては、パラジウムおよび白金から選択される1種または2種以上の白金属を用いることが好ましく、ロジウムおよび白金がより好ましい。触媒担体中における白金族元素の含有量は、アルミナに対して、外率(担体重量基準)で、白金族原子として、0.01〜3質量%であることが必要であり、好ましくは0.05〜2.8質量%、さらに好ましくは0.1〜2.5質量%である。白金族の含有量が3質量%より多い場合、凝集が多くなり表面に出る金属の割合が極度に減少するため好ましくなく、一方、0.01質量%より少ない場合にはDSS運転時に金属ニッケルとして維持するのが困難となり好ましくない。
改質触媒6xの触媒強度は、木屋式測定法による触媒圧壊強度が触媒粒当たり50N以上であることが好ましい。触媒圧壊強度が50Nより小さい場合、燃料電池の運転中に触媒の割れ、粉化が生じるため好ましくない。
希土類元素、アルカリ土類元素、ニッケル、白金族元素をアルミナに担持する方法に関しては特に制限はなく、通常の含浸法、ポアフィル法など公知の方法を採用できる。通常、金属塩もしくは錯体として水、エタノール、もしくはアセトンなどの溶媒に溶解させ、担体に含浸させる。担持させる金属塩もしくは金属錯体は、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、アセト酢酸塩などが好適に用いられる。担持回数に関しても特に制限はなく一度または数度にわけて含浸することができる。担持工程に関しても特に制限はなく、同時または逐次的に含浸することができる。担持後、乾燥により水分をあらかた除去するが、この乾燥工程においても特に制限はなく、空気下、不活性ガス下で温度100〜150℃などが好適に用いられる。乾燥工程後、希土類元素、アルカリ土類元素、ニッケルあるいは白金族元素を担持した担体は350〜1000℃の温度で焼成することが好ましい。350℃より低い場合は担持元素の担体への固定化が不十分であり好ましくない。また、1000℃より高い場合は担持元素の凝集が生じるため好ましくない。焼成雰囲気は空気下が好ましく、ガス流量については特に制限はない。焼成時間は2時間以上が好ましい。2時間より短い場合は担持元素の担体への固定化が不十分であり好ましくない。
こうして得られた担持触媒は、必要に応じて還元処理や金属固定化処理を行うことにより活性化される。処理方法は特に制限はなく、水素流通下での気相還元や液相還元が好適に用いられる。
改質触媒6xの形態については特に制限はない。例えば、打錠成形し粉砕後適当な範囲に整粒した触媒、適当なバインダーを加え押し出し成形した触媒、粉末状触媒などを用いることができる。もしくは、打錠成形し粉砕後適当な範囲に整粒した担体、押し出し成形した担体、粉末あるいは球形、リング状、タブレット状、円筒状、フレーク状など適当な形に成形した担体などに金属を担持した触媒などを用いることができるが機械的強度の観点から球形触媒が好ましい。また、触媒自体をモノリス状、ハニカム状などに成形した触媒、あるいは適当な素材を用いたモノリスやハニカムなどに触媒をコーティングしたものなどを用いることができる。
次に、本実施形態に係る燃料電池システム100の作用・効果について説明する。
本実施形態に係る燃料電池システム100によれば、改質触媒6xとして上述で説明したような最適な条件を満たす触媒を用いることによって、供給される原燃料にNが含有されていたとしても、改質部6においてアンモニアが発生することを防止することができる。従って、Nが含まれている原燃料を用いる場合であってもアンモニアを発生させることなく改質を行うことが可能となる。更に、Nを含む改質ガスまたはアノードオフガスをリサイクルすることで原燃料に更にNが供給されたとしても、改質部6においてアンモニアが発生するという問題が生じないため、当該改質ガスまたはアノードオフガスをリサイクルガスとして用いることができる。従って、本実施形態に係る燃料電池システム100においては、改質部6よりも下流側における改質ガスまたはアノードオフガスを脱硫部2へ流通させることのできるリサイクルラインを備えることによって(例えばリサイクルラインRL1,RL2,RL3)、システム内におけるいずれの場所からも改質ガスまたはアノードオフガスをリサイクルすることが可能となっている。以上によって、Nが含まれる原燃料であっても改質することができ、更に、改質ガスまたはアノードオフガスのリサイクルを行うことができる。
また、本実施形態に係る燃料電池システム100において、リサイクルラインRL1は、低温シフト反応部13と選択酸化用の空気が混合される部分(空気配管15と配管14xとの接続部分)との間における改質ガスを脱硫部2へ流通させることができる。また、リサイクルラインRL2は、水素製造装置1とセルスタック20との間における改質ガスを脱硫部2へ流通させることができる。また、リサイクルラインRL3は、セルスタック20とバーナ10との間におけるアノードオフガスを脱硫部2へ流通させることができる。このように、本実施形態に係る燃料電池システム100によれば、システム内におけるいずれの場所からの改質ガスまたはアノードオフガスもリサイクルすることができる。特に、リサイクルラインRL2やリサイクルラインRL3を用いてリサイクルする場合、水素製造装置1の外側にリサイクル構造を設けることが可能となるため、水素製造装置1が複雑化・小型化した場合であっても容易にリサイクル構造を設けることが可能となる。更に、このような構成とすることによって、水素製造装置1とセルスタック20との間に従来より配置されていた水分除去部43、あるいはセルスタック20とバーナ10との間に従来より配置されていた水分除去部44を、リサイクルガスの水分除去手段として機能させることができる。
また、本実施形態に係る燃料電池システム100において、改質触媒6xの該希土類元素酸化物として、スカンジウム、イットリウム、ランタンおよびセリウムから選択される1種または2種以上の希土類元素の酸化物を用い、改質触媒の該アルカリ土類元素酸化物として、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムから選択される1種または2種以上のアルカリ土類元素の酸化物を用いることができる。これによって、改質部6でのアンモニアの発生を一層抑制することができる。
また、本実施形態に係る燃料電池システム100において、改質触媒6xの該希土類元素酸化物としてセリウムを用い、該アルカリ土類元素酸化物としてストロンチウムを用いることができる。これによって、改質部6でのアンモニアの発生を一層抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明に係る燃料電池システムは、各実施形態に係る上記燃料電池システムに限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
例えば、上記実施形態で説明したリサイクルラインの接続部分、すなわち各分岐部は一例に過ぎず、改質部6の下流側のどこに設けられていてもよい。また、本数も限定されない。
例えば、上記実施形態で示された水素製造装置の構成は、一例であり、各構成要素の構成は特に限定されず、各流路や配管や構成要素の位置関係や構成を適宜変更してもよい。例えば、改質部6は、原燃料及び水蒸気を改質するものであればよく、構造が異なるものを採用してもよい。更に、上記実施形態は、改質ガス中の一酸化炭素をシフト反応させるものとして低温シフト反応部13のみを備えているが、高温シフト反応部を備えていてもよい。
また、バーナ燃料において、脱硫部2の出口ガスを用いることも可能である。
ちなみに、上記の「筒状」とは、略円筒状だけでなく、略多角筒状を含むものである。また、略円筒状及び略多角筒状とは、円筒状及び多角筒状に概略等しいものや、円筒状及び多角筒状の部分を少なくとも含むもの等の広義の円筒状及び多角筒状を意味している。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<改質触媒の調製>
[実施例1〜実施例6]
(1)細孔容積0.4ml/g、表面積3m/gのαアルミナを担体とした。
(2)担体に、酸化セリウム量が上記担体の質量に対して外率で10質量%、酸化ストロンチウム量が上記担体の質量に対して外率で3質量%となるように、硝酸セリウム及び硝酸ストロンチウムを含む水溶液に含浸担持させ、150℃で8時間以上乾燥後、800℃で8時間空気焼成することを2回繰り返すことで調製した。
(3)さらに、ニッケル量が上記担体の質量に対して外率で12質量%、白金量が上記担体の質量に対して外率で0.1質量%となるように、硝酸ニッケルとジニトロジアミン白金酸を含む水溶液に含浸担持させ、150℃で8時間以上乾燥後、600℃で5時間空気焼成した。その後、500℃で1時間水素還元した。これを「触媒A」とした。
[実施例7]
実施例1〜実施例6の触媒Aにおける酸化セリウムの代わりに酸化ランタン量が上記担体の質量に対して外率で10質量%、酸化ストロンチウムの代わりに酸化マグネシウム量が上記担体の質量に対して外率で3質量%、白金の代わりにパラジウム量が上記担体の質量に対して外率で0.1質量%となるように、硝酸ランタン、硝酸マグネシウムおよび硝酸パラジウムを含む水溶液に含浸担持させたものを「触媒B」とした。
[実施例8]
実施例1〜実施例6の触媒Aにおける酸化セリウム量が上記担体の質量に対して外率で13質量%、酸化ストロンチウム量が上記担体の質量に対して外率で5質量%、ニッケル量が上記担体の質量に対して外率で20質量%、白金量が上記担体の質量に対して外率で1質量%としたものを「触媒C」とした。
[実施例9]
実施例1〜実施例6の触媒Aにおいてニッケル及び白金に加え、さらにパラジウム量が上記担体の質量に対して外率で0.1質量%となるように硝酸パラジウムを含む水溶液に含浸担持させたものを「触媒D」とした。
[実施例10]
実施例1〜実施例6の触媒Aにおけるαアルミナの代わりに、細孔容積0.9ml/g、表面積120m/gのγアルミナを担体としたものを「触媒E」とした。
[比較例1〜比較例4]
実施例1〜実施例6の触媒Aにおけるニッケル及び白金の代わりに、ルテニウム量が上記担体の質量に対して外率で2.5質量%となるように塩化ルテニウムを含む水溶液に含浸担持させ、120℃で12時間以上乾燥後、500℃で1時間水素還元した。これを「触媒F」とした。
<水蒸気改質反応による触媒評価>
上記触媒A〜Fを水蒸気改質反応で評価した。反応は固定床のマイクロリアクターを用いた。水蒸気改質用触媒の充填量(体積)は50cmである。原燃料として窒素4容量%を含有するメタンを用いた。反応条件は以下のとおりである。充填されている触媒出口部の反応温度620℃または680℃、反応圧力0.1MPa、スチーム/カーボン比2.5mol/mol、GHSV800h−1である。なお、図3の表において、「リサイクルガス」という項目に示す箇所の改質ガスまたはアノードオフガスの一部を脱硫器の前にリサイクルガスとして添加した。なお、「シフト出口」とは低温シフト反応部13の出口部であり、「一酸化炭素選択酸化出口」とは選択酸化反応部8の出口部であり、「アノード出口」とはセルスタック20におけるアノードの出口部である。
<アンモニア生成量の測定>
アンモニアの定量は以下の測定方法を用いた。水素製造装置1の出口ガスをクエン酸水溶液に通すと、アンモニアとクエン酸との反応によりクエン酸アンモニウムが生成し、通常使用している反応トラップ管に捕集した。捕集し終わった水溶液を通常のエバポレータを用いて乾固させた。クエン酸アンモニウム/クエン酸の混合物として得られた粉末の窒素分定量分析を行うことで、アンモニア生成量を算出した。
図3の表から明らかなように、原料に窒素が含まれる場合、従来のルテニウム系改質触媒を用い改質ガスをリサイクルさせた比較例1〜4では、リサイクルガスの抜き出し位置を問わずアンモニアが生成しているのに対し、実施例1〜10ではアンモニアが生成していないことが確認された。
[実施例11]
図1に示した構成の燃料電池システム100において、窒素4容量%を含有するメタンを原燃料とし、実施例1〜実施例4の触媒Aを用いて試験を行った。この時、水素製造装置1に導入する原料ガスのスチーム/カーボン比は2.5に設定した。アノード入口のガスを分析した結果、水素を68容量%(水蒸気を除外)含んでいた。試験期間(1000時間)中、水素製造装置1は正常に作動し触媒の活性低下は認められなかった。セルスタック20(固体高分子形燃料電池)も正常に作動し、燃料電池システム100による電力を用いて運転される電気負荷(不図示)も順調に運転された。
1…水素製造装置、2…脱硫部、6…改質部、6x…改質触媒、7…シフト反応部、8…選択酸化反応部、10…バーナ、20…セルスタック(燃料電池スタック)、100…燃料電池システム、RL1,RL2,RL3…リサイクルライン。

Claims (4)

  1. 0.01容量%以上のNを含有する原燃料を脱硫する脱硫部、
    前記脱硫部によって脱硫された前記原燃料を改質触媒によって改質することにより水素を含有する改質ガスを生成する改質部、及び、
    前記改質部によって生成された前記改質ガス中の一酸化炭素を選択酸化する選択酸化反応部、を備える水素製造装置と、
    前記水素製造装置によって生成した前記改質ガスを用いて発電を行う燃料電池スタックと、
    前記改質部よりも下流側における水素を含有するガスを前記脱硫部へ流通させるリサイクルラインと、を備え、
    前記改質触媒は、
    アルミナを含有し、アルミナあたり2〜20質量%の希土類元素酸化物と0.1〜10質量%のアルカリ土類元素酸化物を担持して得られる担体に、活性金属としてニッケルをアルミナあたり1〜30質量%担持し、さらに少なくとも1種の白金族元素を担持して成り、
    該白金族元素として、パラジウム及び白金から選択される1種または2種以上の元素を用い、アルミナあたり0.01〜3質量%含んでいることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記改質部よりも下流側における水素を含有するガスが、前記水素製造装置において前記改質ガスをシフト反応させるシフト反応部と前記改質ガスに選択酸化用の空気が混合される部分との間における改質ガス、前記水素製造装置と前記燃料電池スタックとの間における前記改質ガス、または前記燃料電池スタックと前記水素製造装置において前記改質部を加熱するバーナとの間におけるアノードオフガスのうちの少なくなくとも一つであることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記改質触媒の該希土類元素酸化物として、スカンジウム、イットリウム、ランタンおよびセリウムから選択される1種または2種以上の希土類元素の酸化物を用い、
    前記改質触媒の該アルカリ土類元素酸化物として、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムから選択される1種または2種以上のアルカリ土類元素の酸化物を用いることを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池システム。
  4. 前記改質触媒の該希土類元素酸化物としてセリウムを用い、該アルカリ土類元素酸化物としてストロンチウムを用いることを特徴とする請求項3記載の燃料電池システム。
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