JP2011210530A - 線状光源装置 - Google Patents
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Abstract
本発明の目的は、導光体の長手方向における一端側からの出射光の色度に対して、他端側からの出射光の色度を近似させた線状光源装置を提供することにある。
【解決手段】
第1の発明に係る線状光源装置は、棒状の導光体と、該導光体の一端面に対向する発光ダイオードを備え、該発光ダイオードを封止体で封止した光源と、該導光体の長手方向に沿った断面において、該発光ダイオードから導光体に向かうに従って拡径する反射面を備え、該反射面で該光源の周縁を取り囲むように配置した反射体と、を備えた線状光源装置において、該光源と該反射面との間に、該光源からの光のうちの長波長域の光の透過率が短波長域の光の透過率よりも低いフィルタを設けた、もしくは、該反射面を、該光源からの光のうちの長波長域の光の反射率が短波長域の光の反射率よりも低い着色樹脂で構成したことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
図8は、導光体911の長手方向に沿った断面図であって、光源921が設けられた側の端部のみを図示したものである。
棒状の導光体911は、その長手方向に沿って光を出射する出射面913が設けられる。この出射面913に対向する部分には、三角波など凸凹溝からなる反射面912が設けられ、この反射面912は、導光体911の長手方向に沿って設けられる。
このような導光体911の構成材料としては、透光性、耐熱性及び成形性を有する材料が用いられ、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などが挙げられる。
この光源921は、基板923上に設けた発光ダイオード(不図示)と、この発光ダイオードを封止する半球状の封止体922とを備える。発光ダイオードは、封止体922を介して導光体911の一端面と対向するように配置される。
この反射体931は、発光ダイオードから導光体911に向かうに従って拡径する反射面932を備え、光源921からの光をこの反射面932で反射して導光体911の内部に取り込ませる。
上述の従来に係る線状光源装置901をカラー読取に利用したとき、読取媒体をCCDによって読み取った結果に色むらが生じる問題があった。
図9に示すように、10mmの厚みを有したアクリル樹脂は、約400nmの波長から光を透過し始め、波長が長くなるにつれてその透過率が上昇し、約600nmの波長以上の長波長の光はほぼ100%透過するようになる。
このように、図9からは、アクリル樹脂が波長によって透過率が異なることが分かる。
光源921が例えば、青色発光ダイオードからの青色光と黄色蛍光体からの黄色光とを混色した白色光であった場合、青色光の波長域は例えば430nm〜470nmであり、黄色光の波長域は例えば500nm〜600nmであって、これらの波長域が白色光には含まれている。
導光体911をアクリル樹脂で構成した場合、導光体911の一端面914(光源921側)から10mm離れた出射面913から出射される光は、図9に示すように、光源921からの光のうち430nm〜470nmの波長域の光は最大5%ほど導光体に吸収されているのに対して、500nm〜600nmの波長域の光は最大2%ほど導光体に吸収されている。
一方、導光体911の一端面(光源側)から200mm離れた出射面913から出射される光は、導光体911の一端面914から10mm離れた出射面913から出射される光よりも430nm〜470nmの波長域が吸収される量が増えることから、例えば最大20%ほど吸収される。これに対して、500nm〜600nmの波長域の光は、例えば最大8%ほど吸収される。
このように、導光体911の出射面913から出射される光は、10mm離れた出射面913から出射される光の青色光と黄色光との強度比率に比べて、200mm離れた出射面913から出射される光の青色光と黄色光との強度比率とが異なっていることから、両者の色度が異なっている。前述のように、アクリル樹脂は、その厚みが厚くなるに従って、400nm〜600nmの波長の光を吸収量が増えていくことから、アクリル樹脂からなる導光体は、その長手方向に沿って、青色光(430nm〜470nmの波長域の光)の光の吸収量が、黄色光(500nm〜600nmの波長域の光)の吸収量に比べて大きくなっていき、導光体911の光源921側からの光に比べて、導光体911の他端側(光源側と反対側の端部)に向かうに従って順次青色光の吸収量が大きくなってしまって、導光体911の端部側に至っては光源921側とは全く異なった色度となってしまう。
なお、上述では、導光体911をアクリル樹脂で構成した場合で説明したが、アクリル樹脂だけでなく、シクロオレフィンコポリマー(COC:cyclo olefin copolymer),シクロオレフィンポリマー(COP:cyclo olefin polymer)及びポリカーボネート(PC:Polycarbonate)は、アクリル樹脂と同様に、光の波長に対して透過率が異なり、これらを導光体911の構成材料としたときには、アクリル樹脂と同じように色むらの問題が生じる。
(2)第2の発明に係る線状光源装置は、第1の発明において、該フィルタを設けた場合であって、該反射体を、金属又は合金で構成し、該フィルタを、該反射体の反射面に設けたことを特徴とする。
図1は、線状光源装置1の導光体3の長手方向に沿った断面図である。図2(a)は、図1の線状光源装置1から導光体3と拡散反射体6とを取り除き、封止体23の半球状の面を正面から見た図である。図2(b)は、図1の線状光源装置1の光源2側を一部拡大した図である。
この光源2は、図2(b)に示すように基板21の上面に発光ダイオード22が設けられ、この発光ダイオード22が導光体3の一端面33に対向するように配置される。発光ダイオード22は、半球状の封止体23によって封止されており、この封止体23は透光性を有することから、発光ダイオード22からの光が封止体23を通過して導光体3の一端面33に取り込まれる。
封止体23の構成材料としては、白色光を通過する材料が用いられ、例えばシリコーン樹脂のような透光性樹脂が用いられる。
この反射面411は、発光ダイオード22から導光体3に向かうに従って拡径されおり、小径側(図2(b)の紙面左側)が発光ダイオード22の周縁を取り囲み(図2(a)参照)、大径側(図2(b)の紙面右側)が導光体3の一端面33の周縁を取り囲んでいる。また、反射面411の最小径部(図2(b)の紙面左側の封止体23の周縁を取り囲んでいる部分)は、導光体3の一端面33の外径よりも小さいので、反射体41の反射面411は、導光体3の一端面33に対向するようになり、光源2から出射された光を反射面411で反射することで導光体3の一端面33に入射される。
反射体41は、反射面411の最大径部分から、導光体3に向かって筒状部分412が突出し、この筒状部分412が導光体3に当接する。これにより、導光体3の長手方向において、反射体41の反射面411を導光体3の一端面33に対して所望の位置に位置決めがなされて配置される。
反射体41の構成材料としては、例えばアルミニウムなどの金属材料や、例えばステンレスなどの合金材料が用いられ、これら金属材料や合金材料を鏡面加工することで反射面411を形成することができる。
また、反射体41の構成材料としては、例えばポリカーボネート(PC:Polycarbonate)樹脂やポリブチレンテレフタレート(PBT:Poly butylene terephthalate)樹脂などを白化させた白色樹脂を用いることもでき、これらの白色樹脂は鏡面加工することで反射面411を形成することができる。
この出射面32の反対側には、凸凹溝からなる反射面31を備え、この反射面31が導光体3の長手方向に沿って設けられる。
導光体3の構成材料としては、白色光(可視光)を透過する材料が用いられ、例えばアクリル樹脂,シクロオレフィンコポリマー(COC:cyclo olefin copolymer)樹脂,シクロオレフィンポリマー(COP:cyclo olefin polymer)樹脂やポリカーボネート(PC:Polycarbonate)樹脂などのような透光性樹脂が用いられる。
このフィルタ5は、光源2からの白色光のうち、長波長域の光の透過率が短波長域の透過率よりも低いものである。このフィルタ5が光源2と反射面411との間に設けられることから、反射面411で反射されて導光体3に入射される光は、光源2からの白色光の色度に比べて、長波長域の光の強度が弱い色度になる。
フィルタ5の構成材料としては、色温度変換フィルタと呼ばれているものを用いることができ、例えばアクリル樹脂のような透光性を有する樹脂材料の内部に例えば酸化銅を混ぜ込んだものを用いることができる。
このように光源2からは、青色光と黄色光とが混色された白色光が出射される。
光源2からの白色光のうち、導光体3の一端面33に直接入射されるものは、図1に示すように、導光体3の長手方向において、一端面33側の凸凹溝からなる反射面31で反射されて出射面32から出射される光L11と、導光体3の内部を進んでいって他端面34側の凸凹溝からなる反射面31で反射されて出射面32から出射される光L12とがある。
導光体3の一端面33側で出射された光L11及び他端面34側で出射された光L12は、光源2からの青色光と黄色光とを含んでいるが、例えばアクリル樹脂からなる導光体3の内部を進むと、短波長域の青色光の方が長波長域の黄色光よりも導光体3に吸収される量が大きくなり、光源2で出射されたときの白色光の色度に比べて、青色光の強度が弱い色度になる。
さらに、他端面34側で出射された光L12は、一端面33側で出射された光L11よりも導光体3の内部を進んだ距離が長いことから、一端面33側で出射された光L11の色度に比べて、青色光の強度が著しく弱い色度になる。
光源2からの白色光のうち、反射体41の反射面411に向かって進む光は、その途中でフィルタ5を通過する。
このフィルタ5は、光源2からの白色光のうち、長波長域の光の透過率が短波長域の透過率よりも低いものであるので、光源2からの白色光が通過する際に、長波長域の黄色光の方が短波長域の青色光よりも吸収する量が大きい。このため、フィルタ5を通過して反射面411に向かう光は、光源2で出射されたときの白色光の色度に比べて、黄色光の強度が弱い色度になる。
反射体41の反射面411は、発光ダイオード22から導光体3に向かうに従って拡径されおり、図2(b)では断面傾斜面からなり、この反射面411で反射された光は、導光体3の長手方向に沿った平行光に近似する。反射面411で反射された光が平行光に近似すると、導光体3の長手方向に対して成す角度が小さくなり、反射面411で反射された光は、導光体3の一端面33から入射された後、導光体3の一端面33側で出射されるものが少なく、図1に示すように、その多くは導光体3の他端面34側にまで進みやすくなり、導光体3の他端面34側の凸凹溝からなる反射面31で反射されて出射面32から出射される(図1の符号L2)。
反射体41の反射面411で反射された光L2は、他端面34側で出射されることになるので、導光体3の内部を進んだ距離が、前述の導光体3の手前側で出射される光L11に比べて長くなり、短波長域の青色光が長波長域の黄色光よりも導光体3に吸収される量が大きくなる。しかしながら、反射面411で反射された光は、フィルタ5を通過した光であることから、導光体3に入射する前に光源2からの白色光の色度に比べて青色光の強度が強い色度になっており、導光体3の内部を進んだ結果、導光体3に青色光が黄色光よりも導光体3に吸収されたとしても、フィルタ5を通過していない他端面34側で出射された前述の光L12の色度に比べて、青色光の強度が強い色度を有することになる。
そこで、第1の実施例に係る線状光源装置1は、光源2から出射された光のうち、反射面411に向かう光をフィルタ5に通過させたことで、フィルタ5を通過した光を、フィルタを通過する前の光の色度に比べて青色光の強度を強くした色度にし、その色度を有した光を反射面411で反射させて平行光に近似させることで、導光体3の他端面34側の出射面32で出射させている。これにより、導光体3の他端面34側の出射面32からの出射光は、導光体3の一端面33に直接入射された光L12と間接入射された光L2との混色光が出射され、フィルタ5を通過させた光L2を他端面34側の出射面32から出射させたことにより、導光体3の一端面33側の出射面32から出射される光の色度に近似させることができる。
従って、第1の実施例に係る線状光源装置1は、導光体3の長手方向において、色度差が小さい線状光を出射することができる。
図3は、線状光源装置1の導光体3の長手方向に沿った断面図であって、光源2側を一部拡大した図である。
なお、図3には、図2(b)に示したものと同じものに、同一の符号が付されている。
図3の第2の実施例の説明として、図2(b)と共通する説明は省略し、図2(b)との相違点について述べる。
このフィルタ5は、光源2からの白色光のうち、長波長域の光の透過率が短波長域の透過率よりも低いものである。このフィルタ5が光源2と反射面421との間に設けられることから、反射面421で反射されて導光体3に入射される光は、光源2からの白色光の色度に比べて、長波長域の光の強度が弱い色度になる。
フィルタ5の構成材料としては、色温度変換フィルタ5と呼ばれているものを用いることができ、例えばアクリル樹脂のような透光性を有する樹脂材料の内部に例えば酸化銅を混ぜ込んだものを用いることができる。
そこで、図3に示す線状光源装置1において、この反射体42の構成材料を、フィルタ5の熱伝導性よりも高い熱伝導性を有する材料を用いることで、フィルタ5で吸収した光によって加熱されたとしても、フィルタ5がフィルタ5よりも熱伝導性が良好な反射体42に当接していることから、フィルタ5で生じた熱を反射体42に熱伝導することができ、これにより加熱による変形がフィルタ5に生じることを抑制することができる。
なお、反射体42の構成材料としては、例えばアルミニウムなどの金属材料や、例えばステンレスなどの合金材料が挙げられる。
図4は、線状光源装置1の導光体3の長手方向に沿った断面図であって、光源2側を一部拡大した図である。
なお、図4には、図2(b)に示したものと同じものに、同一の符号が付されている。
図4の第3の実施例の説明として、図2(b)と共通する説明は省略し、図2(b)との相違点について述べる。
反射体43の構成材料としては、例えばポリカーボネート(PC:Polycarbonate)樹脂やポリブチレンテレフタレート(PBT:Poly butylene terephthalate)樹脂などの透光性を有する樹脂材料を、例えば樹脂用の青色染料や、例えば樹脂用の青色顔料によって着色したものを用いることができる。
このように、反射体43を着色したものにすることで、その反射面431が、光源2からの白色光のうち、短波長域の反射率が長波長域の反射率よりも高くしたものになり、反射面431の外見は、白色光のうちの長波長域の光の強度が短波長域の光の強度より強いので、青味の色度が強い色に見える。
なお、図4に示す線状光源装置1は、フィルタ5を設けていない点と、反射面431を短波長域の反射率が長波長域の反射率よりも高い面にした点とで、図1に示す線状光源装置1と相違するが、この相違点以外の構成が図1に示すものと共通である。このため、図4に示す線状光源装置1の全体図として、図1を参照しながら、共通する構成について説明する。
このように光源2からは、青色光と黄色光とが混色された白色光が出射される。
光源2からの白色光のうち、導光体3の一端面33に直接入射されるものは、図1に示すように、導光体3の長手方向において、一端面33側の凸凹溝からなる反射面31で反射されて出射面32から出射される光L11と、導光体3の内部を進んでいって他端面34側の凸凹溝からなる反射面31で反射されて出射面32から出射される光L12とがある。
導光体3の一端面33側で出射された光L11及び他端面34側で出射された光L12は、光源2からの青色光と黄色光とを含んでいるが、例えばアクリル樹脂からなる導光体3の内部を進むと、短波長域の青色光の方が長波長域の黄色光よりも導光体3に吸収される量が大きくなり、光源2で出射されたときの白色光の色度に比べて、青色光の強度が弱い色度になる。
さらに、他端面34側で出射された光L12は、一端面33側で出射された光L11よりも導光体3の内部を進んだ距離が長いことから、一端面33側で出射された光L11の色度に比べて、青色光の強度が著しく弱い色度になる。
光源2からの白色光のうち、反射体43の反射面431に向かって進む光は、反射面431で反射される。
この反射面431は、光源2からの白色光のうち、短波長域の反射率が長波長域の反射率よりも高いものであるので、光源2からの白色光が反射される際に、長波長域の黄色光の方が短波長域の青色光よりも吸収する量が大きい。このため、反射面431で反射される光は、光源2で出射されたときの白色光の色度に比べて、黄色光の強度が弱い色度になる。
反射体43の反射面431は、発光ダイオード22から導光体3に向かうに従って拡径されおり、図4では断面傾斜面からなり、この反射面431で反射された光は、導光体3の長手方向に沿った平行光に近似する。反射面431で反射された光が平行光に近似すると、導光体3の長手方向に対して成す角度が小さくなり、反射面411で反射された光は、導光体3の一端面33から入射された後、導光体3の一端面33側で出射されるものが少なく、図1に示すように、その多くは導光体3の他端面34側にまで進みやすくなり、導光体3の他端面34側の凸凹溝からなる反射面31で反射されて出射面32から出射される(図1の符号L2)。
反射体43の反射面431で反射された光L2は、他端面34側で出射されることになるので、導光体3の内部を進んだ距離が、前述の導光体3の手前側で出射される光L11に比べて長くなり、短波長側の青色光が長波長側の黄色光よりも導光体3に吸収される量が大きくなる。しかしながら、反射面431で反射された光は、短波長域の反射率が長波長域の反射率よりも高い反射面431で反射されたことで、導光体3に入射する前に光源2からの白色光の色度に比べて青色光の強度が強い色度になっており、導光体3の内部を進んだ結果、導光体3に青色光が黄色光よりも導光体3に吸収されたとしても、反射面431で反射されていない他端面34側で出射された前述の光L12の色度に比べて、青色光の強度が強い色度を有することになる。
そこで、第3の実施例に係る線状光源装置1は、光源2から出射された光のうち、反射面431で反射させた光を、反射面431で反射させる前の光の色度に比べて青色光の強度を強くした色度にし、且つ、反射面431によって平行光に近似させることで、導光体3の他端面34側の出射面32で出射させている。これにより、導光体3の他端面34側の出射面32からの出射光は、導光体3の一端面33に直接入射された光L12と間接入射された光L2との混色光が出射され、反射面431で反射された光L2を他端面34側の出射面32から出射させたことにより、導光体3の一端面33側の出射面32から出射される光の色度に近似させることができる。
従って、第3の実施例に係る線状光源装置1は、導光体3の長手方向において、色度差が小さい線状光を出射することができる。
断面傾斜面以外の反射面の例として、第4の実施例を説明する。
図5は、線状光源装置1の導光体3の長手方向に沿った断面図であって、光源2側を一部拡大した図である。
なお、図5には、図2(b)に示したものと同じものに、同一の符号が付されている。
図5の第4の実施例の説明図として、図2(b)と共通する説明は省略し、図2(b)との相違点について述べる。
光源2からの白色光は、フィルタ5を通過したのち、この回転放物面からなる反射面411で反射されると、導光体3の長手方向に沿った平行光に近似される。
このような回転放物面からなる反射面411であっても、図2(b)に示す断面傾斜面からなる反射面411と同様に、反射面411で反射した光L2を導光体3の他端面34側の凸凹溝からなる反射面31で反射させることができる。
従って、第4の実施例に係る線状光源装置1は、図5に示す反射面411であっても、第1の実施例に係る線状光源装置1と同様の効果を得ることができる。
実験では、本発明に係る線状光源装置1として図3に示したものを用いた。また、従来に係る線状光源装置1として図3に示したものにおいて、フィルタ5を具備しないものを用いた。
従って、本発明に係る線状光源装置1と従来に係る線状光源装置1とは、フィルタ5の有無を除いては、共通の構成を有する。
この共通の構成については、図3を用いて既に説明したので省略し、各構成の部材と数値について説明する。
光源2としては、青色発光ダイオード22と、黄色蛍光体を封入されたシリコーン樹脂からなる封止体23とを備えたものであり、点灯させたときに封止体23からの出射光の分光分布が図6に示すものを利用した。図6は、横軸が光の波長を示し、縦軸がピーク強度に対する相対強度を示している。この図6に示すように、光源2からの出射光は、青色発光ダイオード22からの青色光(430nm〜470nmの波長域を含む光)と黄色蛍光体からの黄色光(500nm〜600nmの波長域を含む光)とからなる。
反射体42としては、アルミニウムからなるものを用い、反射面421として鏡面加工して形成したものを用いた。
拡散反射体6としては、白化させたポリエチレンテレフタレート樹脂を用い、導光体3の他端面34に対向する面を鏡面加工せずに拡散反射するものを用いた。
具体的には、各線状光源装置1を点灯させ、各線状光源装置1に具備される導光体3の出射面32から10mm離れた位置に分光光度計の受光部を配置し、導光体3の長手方向に沿ってその線状光の色度を測定した。
図7(a)においては、縦軸が色度図で用いられるx座標を示しており、横軸が測定位置を示している。
図7(b)においては、縦軸が色度図で用いられるy座標を示しており、横軸が測定位置を示している。
図7(a)の横軸及び図7(b)の横軸では、導光体3の長手方向における中央位置を「0mm」とし、発光ダイオード22が対向配置された一端面33側を「−105mm」とし、拡散反射体6が対向配置された他端面34側を「105mm」としている。
図7(a)の縦軸及び図7(b)の縦軸では、一端面33側の「−105mm」の色度を基準として、それ以外の測定位置の数値をその基準との色度差として示している。
従来に係る線状光源装置1は、導光体3の長手方向において、一端面33側の色度に比べて他端面34側の色度が黄色光の強度が青色光の強度が強くなってしまうことで、導光体3の長手方向において、色度が変わってしまっていることを示している。
これは、本発明に係る線状光源装置1は、光源2から出射された光のうち、反射面421に向かう光をフィルタ5に通過させたことで、黄色光よりも青色光の強度を強くした色度にし、その色度を有した光を反射面421で反射させて平行光に近似させることで、導光体3の他端面34側の出射面32で出射させていることにより、従来に係る線状光源装置1に比べて、他端面34側の色度を一端面33側の色度に近似させることができたものである。
また、本発明に係る線状光源装置1の結果において、図7(b)に示すy値については、測定基準位置「−105mm」に対して、測定位置「20mm」近辺のy値0.0055が最も大きく異なっているが、従来に係る線状光源装置1の測定位置の測定位置「90mm」近辺のy値0.007に比べると、その値は0.0015も小さい。
これらのことから、本発明に係る線状光源装置1は、フィルタ5を具備することで、他端面34側の色度を一端面33側の色度に近似できるだけでなく、導光体3の長手方向における線状光の色度を一端面33側の色度に近似できていることを示している。
2 光源
21 基板
22 発光ダイオード
23 封止体
3 導光体
31 反射面
32 出射面
33 一端面
34 他端面
41 反射体
411 反射面
412 筒状部分
42 金属材料又は合金材料からなる反射体
421 反射面
422 筒状部分
43 反射体
431 着色樹脂からなる反射面
432 筒状部分
5 フィルタ
6 拡散反射体
Claims (2)
- 棒状の導光体と、
該導光体の一端面に対向する発光ダイオードを備え、該発光ダイオードを封止体で封止した光源と、
該導光体の長手方向に沿った断面において、該発光ダイオードから導光体に向かうに従って拡径する反射面を備え、該反射面で該光源の周縁を取り囲むように配置した反射体と、
を備えた線状光源装置において、
該光源と該反射面との間に、該光源からの光のうちの長波長域の光の透過率が短波長域の光の透過率よりも低いフィルタを設けた、もしくは、該反射面を、該光源からの光のうちの長波長域の光の反射率が短波長域の光の反射率よりも低い着色樹脂で構成した
ことを特徴とする線状光源装置。 - 該フィルタを設けた場合であって、
該反射体を、金属又は合金で構成し、
該フィルタを、該反射体の反射面に設けた
ことを特徴とする請求項1に記載の線状光源装置。
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JP2010077009A JP5434744B2 (ja) | 2010-03-30 | 2010-03-30 | 線状光源装置 |
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