JP5552621B2 - 線状光源装置 - Google Patents
線状光源装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5552621B2 JP5552621B2 JP2009266945A JP2009266945A JP5552621B2 JP 5552621 B2 JP5552621 B2 JP 5552621B2 JP 2009266945 A JP2009266945 A JP 2009266945A JP 2009266945 A JP2009266945 A JP 2009266945A JP 5552621 B2 JP5552621 B2 JP 5552621B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- light guide
- longitudinal direction
- groove
- light source
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
- Planar Illumination Modules (AREA)
Description
従来の線状光源装置100は、円柱状の導光体120と、該導光体120の長手方向における一端面121に対向させた光源110と、該導光体120の長手方向における他端面122に配置された反射板126と、を備える。
該導光体120には、その長手方向に沿って伸びる外面に溝124が設けられる。該溝124は、切り込み方向が導光体3の軸方向と直交するように構成される。
発光ダイオード112からの出射光は、透光性を有する封止体113を透過して、導光体120の一端面121に向かって出射され、該導光体120の一端面121から導光体120の内部に取り込まれる。
導光体120に取り込まれた光は、導光体120の内部で反射を繰り返し、溝124の傾斜した面に反射され、導光体120の溝124に対向する面(出射面123)から出射される。
導光体120に取り込まれた光の一部は、導光体120から出射されず、導光体120の他端面122に至る光がある。この光は、他端面122に配置された反射体126によって、一端面121に向かって反射され、溝124に反射されて出射面123から出射される。
このように、導光体120の出射面123からは、導光体120の長手方向に沿って線状に出射光が出射される。
例えばカラー印刷された媒体を、電子受光素子(不図示)によってカラーとして認識するためには、線状光源装置100からの出射光を、白色光もしくは白色に近似した光(擬似白色光ともいう)にする必要がある。
従って、光源210からは、青色発光ダイオードからの青色光と、この青色光によって励起された蛍光体からの黄色光との、混色された白色に近似した擬似白色光が出射される。
これは、線状光源装置200からの出射光の色度に起因する。この点について、図9を用いて説明する。
光源210には、基板211上に設けられた青色発光ダイオード212と、この発光ダイオード212を蛍光体と共に封止した封止体213と、を備える。この蛍光体は、青色発光ダイオード212からの出射光L8によって励起され、その励起光L9が500nm〜800nmである。
導光体220には、その長手方向に沿って伸びる外面に溝224が設けられる。この溝224は、切り込み方向が導光体220の軸方向と直交するように構成される。
また、溝224に反射されずに、導光体220の他端面222に至った光は、他端面222に配置された反射板226によって一端面221に向かって反射されて、溝224に反射されることで導光体220から出射される。
なお、その測定方法は、光源210から光を出射した状態で、導光体220の出射面(溝224に対向する面)から10mm離れた位置に分光光度計を配置し、その分光光度計によって導光体220からの出射光を測定した。なお、その測定箇所は、全長320mmの導光体220の長手方向において、図9(a)に示すように、その中央位置を0mm位置(図9(b)及び図9(c)における「Position:0mm」に対応)とし、その中央位置から光源210側に75mm移動した位置を−75mm位置(図9(b)及び図9(c)における「Position:−75mm」に対応)とし、さらに、中央位置から光源210側に150mm移動した位置を−150mm位置(図9(b)及び図9(c)における「Position:−150mm」に対応)としている。また、導光体220の中央位置から他端面220側に75mm移動した位置を75mm位置(図9(b)及び図9(c)における「Position:75mm」に対応)にし、さらに中央位置から他端面220側に150mm移動した位置を150mm位置(図9(b)及び図9(c)における「Position:150mm」に対応)としている。
このような強度低下は、電子受光素子(不図示)を備えた画像読取装置(不図示)によって、ソフト上で補正することができる。例えば、波長580nm近傍の光を、導光体220の長手方向において均一になるように補正することができる。図9(c)は、図9(b)の結果を、各位置において、波長580nm近傍の光を基準として、その他の波長を相対強度で示した図である。
これは、導光体220の長手方向において、一端面221側での色度(この場合、青色の強度と黄色の強度とのバランス)と、他端面222側での色度とが異なっていることを示している。
このため、導光体220の一端面221側の溝では、波長450nmの光が、臨界反射角以上で入射されることで反射されて、出射面から出射されているにもかかわらず、波長580nmの光が臨界反射角未満で入射されていることで反射されず、出射面から出射されないことが生じる。従って、光源210からの光が混色光であって、導光体220の出射面からは溝224からの反射光が出射されることから、導光体220の長手方向において色度が異なってしまったものと推測される。
第2の発明に係る線状光源装置は、封止体に封止された発光ダイオードと、この発光ダイオードを一端に配置した棒状であり、その長手方向に沿って溝が設けられた導光体と、を備えた線状光源装置において、前記発光ダイオードは、380nm〜490nmにピーク波長を有する発光ダイオードで構成し、前記溝に対向し、且つ、前記導光体の長手方向に沿って伸びるように反射体を配置し、前記溝と前記反射体との間に前記発光ダイオードのピーク波長より長波長の光を出射する蛍光膜を設け、前記封止体に、前記発光ダイオードのピーク波長より長波長の光を出射する蛍光体を封入し、前記蛍光膜を、前記発光ダイオードから遠くなるにつれて、その濃度が低くなるように構成したことを特徴とする。
第3の発明に係る線状光源装置は、第2の発明において、前記発光ダイオードを、前記導光体の長手方向における両端に設け、前記蛍光膜の濃度が低くなる位置が、前記導光体の長手方向における中央であることを特徴とする。
図1(a)は、導光体3の長手方向に沿った断面図であり、図1(b)は、導光体3からの線状光において、異なる波長の強度分布を示した図である。
図2は、図1(a)の導光体3の長手方向に対して直交する断面図(図1(a)のA−A断面図)である。
なお、図2には、図1に示したものと同じものに、同一の符号が付されている。
導光体3において、溝31が対向する外面(出射面32)は、溝31で反射された光が集光されるように円弧状に形成され(図2参照)、該円弧状の出射面32が導光体3の長手方向に沿った外面に設けられる。これにより、導光体3全体は、略円柱の棒状で構成される。
導光体3を構成する部材としては、例えばアクリル樹脂,ポリエステル樹脂又はポリカーボネート樹脂のような透光性部材が用いられる。
第1の実施例に用いられる光源2は、380nm〜490nmにピーク波長を有する紫色又は青色発光ダイオード22が基板21上に設けられ、この発光ダイオード22を封止する半球状の封止体23が設けられ、その封止体23を取り囲むように円錐状の反射面を有する反射鏡24が設けられることで、構成される。
第1の実施例に用いられる封止体23には、発光ダイオード22からの光を透過する例えばシリコーンからなる樹脂部材で構成され、その内部に蛍光体が封入されていない。従って、光源2は、封止体23から紫色又は青色発光ダイオード22からの光、すなわち380nm〜490nmにピーク波長を有する光が出射される。
この蛍光膜5の膜厚(図1における紙面上方の厚み)は、導光体3の長手方向において均一になるように設けられる。なお、第1の実施例における蛍光膜5には、蛍光体以外の物質を含まない例として示しており、従って、導光体3の長手方向において、均一の膜厚になるように設けられるということは、均一の濃度になるように設けられたという意味でもある。
蛍光膜5を構成する蛍光体としては、黄色蛍光体や緑色蛍光体を用いることができる。黄色蛍光体の具体例を挙げると、(Y,Gd)3Al5O12:Ce、Tb3Al5O12:Ce、(Sr,Ba)Si2(O,Cl)2N2:Eu、SrSi2(O、Cl)2N2:Euなどがある。また、緑色蛍光体の具体例を挙げると、Ca3Sc2Si3O12:Ce、Sr−SiON:Eu、Y3(Al,Ga)5O12:Ce、ZnS:Cu,Al、BaMgAl10O17:Eu,Mn、SrAl2O4:Euなどがある。
このように、光源2からの出射光は、導光体3の長手方向における一端面33を照射し、この一端面33から導光体3の内部に取り込まれる。
励起光は、濃度に比例した強度を有するが、第1の実施例に係る蛍光膜5は、導光体3の長手方向において、その膜厚が均一になるように設けられるので、膜厚(=濃度)に起因する強度分布は生じない。また、励起光は、LED光の強度に比例した強度を有する。
従って、第1の実施例では、励起光は、導光体3の長手方向において、溝31を通過したLED光の強度分布に比例した強度分布を有する。前述のように、溝31を通過したLED光の強度分布が、溝31に反射されたLED光の強度分布に比例することから、第1の実施例では、励起光は、図1(b)に示すように、溝31に反射されたLED光の強度分布L1に比例した、L2の強度分布を有する。
このため、第1の実施例では、溝31で反射されたLED光のみを使って説明を続ける。
また励起光は、LED光で励起されたとき、拡散光となって導光体3の溝31から内部に入射されるが、円弧状の出射面32によって集光されて、集光光OBとして出射される。
両集光光OBは、不図示のカラー媒体上で集光される。
図3(a)は、導光体3の長手方向に沿った断面であり、光源2側を示した一部断面図である。図3(b)は、図3(a)の点線の丸で囲った部分の拡大図である。
なお、図3には、図1に示したものと同じものに、同一の符号が付されている。
図3の第2の実施例の説明として、図1で示した第1の実施例の説明と共通する部分は省略し、図1との相違点について述べる。
この蛍光膜5の膜厚は、溝31の形状に対応して均一な膜厚になるように構成される。具体的には、図3(b)に示すように、溝31が導光体3の長手方向に対して傾斜した面の位置では、その傾斜した面の法線方向の膜厚NL1と、溝31が導光体3の長手方向に対して平行な面の位置では、その平行な面の法線方向NL2の膜厚とが、一致するように均一に設けられる。なお、第2の実施例における蛍光膜5には、蛍光体以外の物質を含まない例として示しており、従って、導光体3の長手方向において、均一の膜厚になるように設けられるということは、均一の濃度になるように設けられたという意味でもある。
次に、封止体の内部に蛍光体を封入した例を、第3の実施例として説明する。
図4(a)は、導光体3の長手方向に沿った断面図であり、図4(b)は、導光体3からの線状光において、異なる波長の強度分布を示した図である。なお、第3の実施例に係る線状光源装置1の説明においては、具備される導光体3の長手方向に対して直交する断面の図が図2と同一であることから、図2も引用して説明する。
なお、図4には、図1に示したものと同じものに、同一の符号が付されている。
導光体3において、溝31が対向する外面(出射面32)は、溝31で反射された光が集光されるように円弧状に形成され(図2参照)、該円弧状の出射面32が導光体3の長手方向に沿った外面に設けられる。これにより、導光体3全体は、略円柱の棒状で構成される。
導光体3を構成する部材としては、例えばアクリル樹脂,ポリエステル樹脂又はポリカーボネート樹脂のような透光性部材が用いられる。
第3の実施例に用いられる光源2は、380nm〜490nmにピーク波長を有する紫色又は青色発光ダイオード22が基板21上に設けられ、この発光ダイオード22を封止する半球状の封止体231が設けられ、その封止体231を取り囲むように円錐状の反射面を有する反射鏡24が設けられることで、構成される。
第3の実施例に用いられる封止体231には、発光ダイオード22からの光を透過する例えばシリコーンからなる樹脂部材で構成され、その内部に蛍光体が封入される。
封止体231中の蛍光体は、380nm〜490nmの波長域の光で励起される蛍光体であって、励起されることで紫色又は青色発光ダイオードのピーク波長より長波長の例えば500nm〜800nm付近の波長域の光を出射するものである。
従って、光源2は、封止体231から紫色又は青色発光ダイオード22からの光、すなわち380nm〜490nmにピーク波長を有する光と、蛍光体の励起光、すなわち500nm〜800nm付近の波長域の光との混色光が出射される。
封止体231中の蛍光体としては、黄色蛍光体や緑色蛍光体を用いることができる。黄色蛍光体の具体例を挙げると、(Y,Gd)3Al5O12:Ce、Tb3Al5O12:Ce、(Sr,Ba)Si2(O,Cl)2N2:Eu、SrSi2(O、Cl)2N2:Euなどがある。また、緑色蛍光体の具体例を挙げると、Ca3Sc2Si3O12:Ce、Sr−SiON:Eu、Y3(Al,Ga)5O12:Ce、ZnS:Cu,Al、BaMgAl10O17:Eu,Mn、SrAl2O4:Euなどがある。
この蛍光膜51の膜厚(図4(a)における紙面上方の厚み)は、導光体3の長手方向において、一端面33側の厚みが他端面34に向かうにつれて、薄くなるように設けられる。なお、第3の実施例における蛍光膜51には、蛍光体以外の物質を含まない例として示しており、従って、導光体3の長手方向において、一端面33の厚みが他端面34に向かうにつれて薄くなるように設けられるということは、一端面33の濃度が他端面34に向かうにつれて低下するように設けられたという意味でもある。
蛍光膜51を構成する蛍光体としては、封止体231中の蛍光体と同一のものを用いることができる。
なお、説明の都合上、図9(b)及び図9(c)を引用する。
このように、光源2からの出射光は、導光体3の長手方向における一端面33を照射し、この一端面33から導光体3の内部に取り込まれる。
第1の励起光の一部は、導光体3の他端面34に至って、反射板6によって反射され、その反射光は、導光体3の他端面34側で出射される。このため、導光体3から出射される第1の励起光の強度分布は、図9(b)の波長580nm近傍の強度分布のように、導光体3の一端面33側から中央までに順次その強度を低下させ、中央から他端面34側までの間は略一定の強度を有する。
LED光の一部は、導光体3の他端面34に至って、反射板6によって反射され、その反射光は、導光体3の他端面34側で出射される。このため、導光体3から出射されるLED光の強度分布は、図9(b)の波長450nm近傍の強度分布のように、導光体3の一端面33側から中央までに順次その強度を低下させ、中央から他端面34側までの間は略一定の強度を有する。
このLED光の強度分布L1を、第1の励起光の強度分布L32を基準として図示すると、図4(b)に示すようになる。第1の励起光の強度分布L32が導光体3の長手方向において同一の強度を有するのに対して、LED光の強度分布L1は、導光体3の一端面33から他端面34に向かうに従って低下する。これは、図9(c)で示した波長450nm近傍の強度分布と波長580nm近傍の強度分布との関係と同じである。
第2の励起光は、濃度に比例した強度を有する。第3の実施例に係る蛍光膜51は、導光体3の長手方向において、その膜厚が一端面33側から他端面34側に向かうにつれて薄くなるので、膜厚(=濃度)に起因する強度分布が生じる。また、蛍光膜51からの励起光は、LED光に比例した強度を有する。
従って、第3の実施例では、第2の励起光は、導光体3の長手方向において、溝31を通過したLED光の強度分布L1に比例した強度と、蛍光膜51の膜厚に比例した強度とからなる。前述のように、溝31を通過したLED光の強度分布が、溝31に反射されたLED光の強度分布L1に比例することから、又、蛍光膜51の膜厚が一端面33から他端面34に向かうにつれて薄くなることから(すなわち、発光ダイオード22から遠くなるにつれて蛍光膜の濃度が薄くなることから)、第3の実施例での第2の励起光は、図4(b)に示すように、溝31に反射されたLED光の強度分布L1に比べて、蛍光膜51の膜厚が一端面33から他端面34に向かうにつれて薄くなる分、他端面34側の強度が低下した強度分布L31を有する。
また、第1の励起光は、溝31で反射されるものもあるが、その一部が溝31を通過して蛍光膜51を照射するものがある。蛍光膜51を照射した第1の励起光は、蛍光膜51の表面で拡散されるものもあり、蛍光膜51を通過して反射面で反射されるものもある。このように、拡散された、又は、反射された第1の励起光は、再度溝31を通過し、出射面32から出射されるが、前述した溝31に反射されて出射面32から出射された第1の励起光に比べ、その強度は数%と低い。このため、出射面32からの第1の励起光において、拡散された、又は、反射された励起光の影響は小さく、図4(b)の強度分布L32は殆んど変わらない。
これらのため、第3の実施例では、溝31で反射されたLED光のみを使って、又、溝31で反射された第1の励起光のみを使って、説明を続ける。
また第2の励起光は、LED光で励起されたとき、拡散光となって導光体3の溝31から内部に入射されるが、円弧状の出射面32によって集光されて、集光光OBとして出射される。
両集光光OBは、不図示のカラー媒体上で集光される。
次に、この光源を、導光体3の一端面33側と他端面34側とに、それぞれ設けた例として、第4の実施例を説明する。
図5(a)は、導光体3の長手方向に沿った断面図であり、図5(b)は、導光体3からの線状光において、異なる波長の強度分布を示した図である。なお、第4の実施例に係る線状光源装置1の説明においては、具備される導光体3の長手方向に対して直交する断面の図が図2と同一であることから、図2も引用して説明する。
なお、図5には、図1に示したものと同じものに、同一の符号が付されている。
図5の第4の実施例の説明として、図1で示した第1の実施例の説明と共通する部分は省略し、図1との相違点について述べる。
また、導光体3の長手方向の他端面34には、他方の光源2aが対向するように設けられる。
第4の実施例に用いられる光源2a,2bは、それぞれ380nm〜490nmにピーク波長を有する紫色又は青色発光ダイオード221,222が基板21上に設けられ、この発光ダイオード221,222を封止する半球状の封止体23が設けられ、その封止体23を取り囲むように円錐状の反射面を有する反射鏡24が設けられることで、構成される。
第4の実施例に用いられる封止体23には、発光ダイオード221,222からの光を透過する例えばシリコーンからなる樹脂部材で構成され、その内部に蛍光体が封入されていない。従って、光源2は、封止体23から紫色又は青色発光ダイオード221,222からの光、すなわち380nm〜490nmにピーク波長を有する光が出射される。
第4の実施例においては、他端面34に反射板が配置されていないことから、反射板からの反射光が無い。このため、一方のLED光からの強度分布は、図9(b)の450nm近傍の照度分布のように、中央から他端面までの間の強度分布が平行にならない。従って、一方のLED光からの強度分布L41は、図5(b)の示すように、導光体3の長手方向において、導光体3の一端面33側から他端面34側に向かうにつれて、その強度を低下させる。
この第1の励起光は、第4の実施例に係る蛍光膜5膜厚が導光体3の長手方向において均一になるように設けられるので、第1の実施例で説明したように、一方のLED光の強度分布L41に比例した、L51の強度分布を有する。
この第2の励起光は、第4の実施例に係る蛍光膜5の膜厚が導光体3の長手方向において均一になるように設けられるので、他方のLED光の強度分布L42に比例した、L52の強度分布を有する。
また一方及び他方の励起光は、第1及び第2のLED光で励起されたとき、拡散光となって導光体3の溝31から内部に入射されるが、円弧状の出射面32によって集光されて、集光光OBとして出射される。
両集光光OBは、不図示のカラー媒体上で集光される。
従って、出射面32からの出射光の強度分布は、図5(b)に示すように、一方のLED光の強度分布L41と、他方のLED光の強度分布L42との積算となり、導光体3の長手方向において強度が均一な強度分布L43を形成する。
同様に、一方の励起光と他方の励起光は、一方のLED光と他方のLED光と比例関係にあることから、その積算された強度分布L53が、強度分布L43に比例することなる。
次に、この光源を、導光体3の一端面33側と他端面34側とに、それぞれ設けた例として、第5の実施例を説明する。
図6(a)は、導光体3の長手方向に沿った断面図であり、図6(b)は、導光体3からの線状光において、異なる波長の強度分布を示した図である。なお、第5の実施例に係る線状光源装置1の説明においては、具備される導光体3の長手方向に対して直交する断面の図が図2と同一であることから、図2も引用して説明する。
なお、図6には、図4に示したものと同じものに、同一の符号が付されている。
図6の第5の実施例の説明として、図4で示した第3の実施例の説明と共通する部分は省略し、図4との相違点について述べる。
また、導光体3の長手方向の他端面34には、他方の光源2aが対向するように設けられる。
第5の実施例に用いられる光源2a,2bは、それぞれ380nm〜490nmにピーク波長を有する紫色又は青色発光ダイオード221,222が基板21上に設けられ、この発光ダイオード221,222を封止する半球状の封止体231が設けられ、その封止体231を取り囲むように円錐状の反射面を有する反射鏡24が設けられることで、構成される。
第5の実施例に用いられる封止体231には、発光ダイオード221,222からの光を透過する例えばシリコーンからなる樹脂部材で構成され、その内部に蛍光体が封入される。
この蛍光膜52の膜厚(図6(a)における紙面上方の厚み)は、導光体3の長手方向において、一端面33側の厚みが中央に向かうにつれて、薄くなるように設けられ、さらに中央から他端面34側に向かうにつれて、厚くなるように設けられる。これにより、蛍光膜52は、導光体3の中央が最も薄く、一端面33側及び他端面34側が最も厚く構成される。なお、第5の実施例における蛍光膜52には、蛍光体以外の物質を含まない例として示しており、従って、導光体3の長手方向において、一端面33の厚みが中央に向かうにつれて薄くなるように設けられるということは、一端面33の濃度が中央に向かうにつれて低下するように設けられ、さらに中央から他端面34に向かうにつれて厚くなるように設けられるということは、中央の濃度が他端面34に向かうにつれて上昇するように設けられるという意味でもある。
従って、第5の実施例においては、一方のLED光が、その強度の多くを導光体3の中央に至るまでに出射されてしまう。また、他方のLED光も、一方のLED光と同様に、その強度の多くを導光体3の中央に至るまでに出射されてしまう。
第5の実施例においては、中央の位置に反射板が配置されていないことから、反射板からの反射光が無い。このため、一方のLED光からの強度分布は、図9(b)の450nm近傍の照度分布のように、中央から他端面までの間の強度分布が平行にならない。
従って、一方のLED光からの強度分布L61は、図6(b)に示すように、導光体3の長手方向において、導光体3の一端面33側から中央に向かうにつれて、その強度を低下させる。
第5の実施例における一方のLED光の強度分布L61は、第1の励起光の強度分布L72に比べて、導光体3の一端面33側で強度が相対的に高く、導光体3の中央で強度が相対的に低い。
この第5の実施例における第2の励起光は、第3の実施例における第2の励起光のように、導光体3の長手方向において、溝31に反射された一方のLED光の強度分布L61に比べて、蛍光膜52の膜厚が一端面33から中央に向かうにつれて順次薄くなる分、中央の強度が低下した強度分布L71を有する。
第5の実施例における他方のLED光の強度分布L62は、第3の励起光の強度分布L75に比べて、導光体3の他端面33側で強度が相対的に高く、導光体3の中央で強度が相対的に低い。
この第5の実施例における第4の励起光は、導光体3の長手方向において、溝31に反射された他方のLED光の強度分布L62に比べて、蛍光膜52の膜厚が他端面34から中央に向かうにつれて順次薄くなる分、中央の強度が低下した強度分布L74を有する。
また第1〜第4の励起光は、一方及び他方のLED光で励起されたとき、拡散光となって導光体3の溝31から内部に入射されるが、円弧状の出射面32によって集光されて、集光光OBとして出射される。
両集光光OBは、不図示のカラー媒体上で集光される。
実験に用いた光源装置は、本発明の構成として、図1及び図2の第1の実施例に係る線状光源装置1(以下、本発明1とする)と、図4の第3の実施例に係る線状光源装置1(以下、本発明2とする)とを準備し、これらと比較するための比較例として、図4の線状光源装置1(以下、比較例とする)において、蛍光膜51を設けなかったものを準備した。
本発明1の線状光源装置1の光源2は、発光ダイオード22に455nmにピーク波長を有する青色発光ダイオードを備え、これをシリコーン樹脂からなる封止体23で封止し、反射鏡24の反射面を鏡面反射で構成した。
また、導光体3には、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)を用いた。反射体4の反射面としては、拡散反射シートを用いた。この拡散反射シート上には、黄色蛍光体である(Y,Gd)3Al5O12:Ceからなる蛍光膜5を均一な膜厚になるように塗布した。
本発明2の線状光源装置1の光源2は、発光ダイオード22に450nmにピーク波長を有する青色発光ダイオードを備え、これをシリコーン樹脂からなる封止体231で封止し、反射鏡24の反射面を鏡面反射で構成した。この封止体231には、黄色蛍光体である(Y,Gd)3Al5O12:Ceを封入した。
また、導光体3には、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)を用いた。反射体4の反射面としては、拡散反射シートを用いた。この拡散反射シート上には、黄色蛍光体である(Y,Gd)3Al5O12:Ceからなる蛍光膜51を一端面33側の膜厚を他端面34側に向かうにつれて、薄くなるように塗布した。
本発明2の線状光源装置1の光源2は、発光ダイオード22に450nmにピーク波長を有する青色発光ダイオードを備え、これをシリコーン樹脂からなる封止体231で封止し、反射鏡24の反射面を鏡面反射で構成した。この封止体231には、黄色蛍光体である(Y,Gd)3Al5O12:Ceを封入した。
また、導光体3には、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)を用いた。反射体4の反射面としては、拡散反射シートを用いた。この拡散反射シート上には、図4に示している蛍光膜51は設けていない。
図7(a)及び図7(b)は、比較例と本発明1とを比較した結果であり、図7(c)及び図7(d)は、比較例と本発明2とを比較した結果である。
各結果について述べる。
図7(a)においては、縦軸が色度図で用いられるx座標を示しており、横軸が測定位置を示している。
図7(b)においては、縦軸が色度で用いられるy座標を示しており、横軸が測定位置を示している。
図7(a)及び図7(b)では、比較例は、「0mm」の位置を基準にして、それ以外の位置の数値を相対強度で示している。また、本発明1も、「0mm」の位置を基準にして、それ以外の位置の数値を相対強度で示している。
比較例について見ると、「−150mm」の位置での色度に比べて、「150mm」の位置での色度が最も大きく異なっている。これは、比較例は、導光体の長手方向において、色度差が大きいことを意味している。
これに対して、本発明1は、「−150mm」の位置での色度と「75mm」の位置での色度との色度差が最も大きく異なっているが、その色度差は比較例より大きくない。従って、本発明1は、上記のように構成することにより、導光体の長手方向における各位置での各色度の差を、比較例に比べて抑制できる。
図7(c)においては、縦軸が色度図で用いられるx座標を示しており、横軸が測定位置を示している。
図7(d)においては、縦軸が色度で用いられるy座標を示しており、横軸が測定位置を示している。
図7(c)及び図7(d)では、比較例は、「0mm」の位置を基準にして、それ以外の位置の数値を相対強度で示している。また、本発明2も、「0mm」の位置を基準にして、それ以外の位置の数値を相対強度で示している。
比較例について見ると、「−150mm」の位置での色度に比べて、「150mm」の位置での色度が最も大きく異なっている。これは、比較例は、導光体の長手方向において、色度差が大きいことを意味している。
これに対して、本発明2は、「−150mm」の位置での色度と「75mm」の位置での色度との色度差が最も大きく異なっているが、その色度差は比較例より大きくない。従って、本発明2は、上記のように構成することにより、導光体の長手方向における各位置での色度の差を、比較例に比べて抑制できる。
2 光源
2a 一方の光源
2b 他方の光源
21 基板
22 発光ダイオード
221 一方の発光ダイオード
222 他方の発光ダイオード
23 封止体
231 蛍光体を封入した封止体
24 反射面
3 導光体
31 溝
32 出射面
33 一端面
34 他端面
4 反射体
5,51,52 蛍光膜
6 反射板
L1 発光ダイオードからの光の強度分布
L2 蛍光膜からの光の強度分布
L31 蛍光膜からの光の強度分布
L32 封止体中の蛍光体からの光の強度分布
L33 L31とL32とを合成した強度分布
L41 一方の発光ダイオードからの光の強度分布
L42 他方の発光ダイオードからの光の強度分布
L43 L41とL42とを合成した強度分布
L51 一方の発光ダイオードによって励起された蛍光膜の光の強度分布
L52 他方の発光ダイオードによって励起された蛍光膜の光の強度分布
L53 L51とL54とを合成した強度分布
L61 一方の発光ダイオードからの光の強度分布
L62 一方の発光ダイオードからの光の強度分布
L71 一方の発光ダイオードによって励起された蛍光膜の光の強度分布
L72 一方の光源の封止体中の蛍光体からの光の強度分布
L73 L71とL72とを合成した強度分布
L74 他方の発光ダイオードによって励起された蛍光膜の光の強度分布
L75 他方の光源の封止体中の蛍光体からの光の強度分布
L76 L74とL75とを合成した強度分布
OB 集光光
Claims (3)
- 封止体に封止された発光ダイオードと、
この発光ダイオードを一端に配置した棒状であり、その長手方向に沿って溝が設けられた導光体と、
を備えた線状光源装置において、
前記発光ダイオードは、380nm〜490nmにピーク波長を有する発光ダイオードで構成し、
前記溝に対向し、且つ、前記導光体の長手方向に沿って伸びるように反射体を配置し、
前記溝と前記反射体との間に前記発光ダイオードのピーク波長より長波長の光を出射する蛍光膜を設け、
前記蛍光膜を、その濃度が前記導光体の長手方向において均一になるように構成した
ことを特徴とする線状光源装置。 - 封止体に封止された発光ダイオードと、
この発光ダイオードを一端に配置した棒状であり、その長手方向に沿って溝が設けられた導光体と、
を備えた線状光源装置において、
前記封止体に、前記発光ダイオードのピーク波長より長波長の光を出射する蛍光体を封入し、
前記発光ダイオードは、380nm〜490nmにピーク波長を有する発光ダイオードで構成し、
前記溝に対向し、且つ、前記導光体の長手方向に沿って伸びるように反射体を配置し、
前記溝と前記反射体との間に前記発光ダイオードのピーク波長より長波長の光を出射する蛍光膜を設け、
前記蛍光膜を、前記発光ダイオードから遠くなるにつれて、その濃度が低くなるように構成した
ことを特徴とする線状光源装置。 - 前記発光ダイオードを、前記導光体の長手方向における両端に設け、
前記蛍光膜の濃度が低くなる位置が、前記導光体の長手方向における中央である
ことを特徴とする請求項2に記載の線状光源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009266945A JP5552621B2 (ja) | 2009-11-25 | 2009-11-25 | 線状光源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009266945A JP5552621B2 (ja) | 2009-11-25 | 2009-11-25 | 線状光源装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011113689A JP2011113689A (ja) | 2011-06-09 |
JP5552621B2 true JP5552621B2 (ja) | 2014-07-16 |
Family
ID=44235896
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009266945A Expired - Fee Related JP5552621B2 (ja) | 2009-11-25 | 2009-11-25 | 線状光源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5552621B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013080638A (ja) * | 2011-10-04 | 2013-05-02 | Harison Toshiba Lighting Corp | 集合線状照明装置およびその駆動方法、並びに灯具 |
JP2013225473A (ja) * | 2012-03-21 | 2013-10-31 | Toshiba Lighting & Technology Corp | 発光装置 |
JP5418646B2 (ja) * | 2012-08-28 | 2014-02-19 | 三菱電機株式会社 | 画像読み取り用ライン光源及び導光ユニット |
JP6647975B2 (ja) * | 2016-06-23 | 2020-02-14 | 伸 唐沢 | 蓄光光源および蓄光システム |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6139174A (en) * | 1998-08-25 | 2000-10-31 | Hewlett-Packard Company | Light source assembly for scanning devices utilizing light emitting diodes |
JP2009037746A (ja) * | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Ushio Inc | 線状光源装置および画像読取装置 |
-
2009
- 2009-11-25 JP JP2009266945A patent/JP5552621B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011113689A (ja) | 2011-06-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7859175B2 (en) | Illuminating device, display device and optical film | |
RU2632263C2 (ru) | Светопреобразующий блок, лампа и светильник | |
EP1973325B1 (en) | Document Illuminator with LED-Driven Phosphor | |
JP6165155B2 (ja) | 導波路を含む照明ユニット | |
JP2006061685A (ja) | 光源装置および該光源装置を備える内視鏡 | |
JP5552621B2 (ja) | 線状光源装置 | |
JP2005244075A (ja) | 発光装置 | |
JP2013504890A (ja) | 所定の角度色点分布を有する光エミッタ | |
JP5358872B2 (ja) | 発光装置 | |
EP3685099B1 (en) | Luminescent concentrator with cpc, light guide and additional phosphor | |
CN106200115A (zh) | 背光模组和显示装置 | |
JP5548118B2 (ja) | 照明装置及び液晶表示装置 | |
JP5434744B2 (ja) | 線状光源装置 | |
EP2548235B1 (en) | Lighting apparatus | |
JP2009182241A (ja) | 発光ダイオード | |
JP4730227B2 (ja) | 発光装置 | |
US20200256730A1 (en) | Broadband semiconductor-based uv light source for a spectral analysis device | |
JP6583572B2 (ja) | 発光装置 | |
JP5504864B2 (ja) | 線状光源装置 | |
JP2012243979A (ja) | 光源装置 | |
JP6344961B2 (ja) | 半導体発光装置 | |
JP2011249190A (ja) | 線状光源装置 | |
JP5760589B2 (ja) | 白色led装置用蛍光体の蛍光スペクトルの測定方法及び測定装置 | |
JP5135735B2 (ja) | 発光装置 | |
EP3799138A1 (en) | Light emitting element |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120911 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130806 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130813 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131010 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140401 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20140408 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20140408 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140414 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5552621 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |