JP2011210505A - 固体酸化物形燃料電池用電解質シートおよびその製造方法、並びにそれを用いた固体酸化物形燃料電池用セル。 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池用電解質シートおよびその製造方法、並びにそれを用いた固体酸化物形燃料電池用セル。 Download PDF

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Abstract

【課題】
固体酸化物形燃料電池用電解質シートを対象とし、その周縁部領域では燃料ガスおよび/または酸化剤ガスのリークを防止するシール性に優れるとともに、該周縁部以外の領域では電極などを高密着性で強力に接合することができ、剥離などによる発電特性の低下を起こすことなく優れた性能を安定して発揮し得る電解質シートを提供し、更には、その様な高性能の電解質シートを効率よく製造することのできる技術を確立することにある。
【解決手段】
固体酸化物形燃料電池用電解質シートの少なくとも一方の面の周縁部領域と当該周縁部以外の領域におけるシート表面粗さ(Ra)が異なり、当該シートをレーザー光学式非接触三次元形状測定装置で測定して得られる周縁部領域における表面粗さが、Raで3.0μmを超え10μm以下であり、周縁部以外の領域における表面粗さが、Raで0.3μm以上3.0μm以下であるシートを開示すると共に、そのような性状のシートを確実に得るための製造方法も開示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池(以下、SOFCと記載する)用電解質シートおよびその製造方法、並びにそれを用いた固体酸化物形燃料電池用セルに関する。特に、シール性に優れる酸素イオン導電性固体電解質シートとその製造方法、並びに当該電解質シートを用いた電解質支持型セル(以下、ESCと記載する)に関する。
セラミックスは、耐熱性や耐摩耗性などの機械的性質に加えて電気的・磁気的特性にも優れたものであることから、多くの分野で活用されている。中でもジルコニアを主体とするセラミックシートは、それらに加えて優れた酸素イオン伝導性と靭性を有していることから、酸素センサーや湿度センサーの如きセンサー部品の固体電解質、更には燃料電池用の固体電解質として活用されている。
SOFC用セルの電解質シートとしては、薄膜高強度化の他に、電気化学反応の有効面積を増大させて発電性能を高めるために、電解質シートとその両面に形成されている燃料極や空気極との接触面積を大きくすることが求められている。また、安定した発電性能を得るために、当該固体電解質から燃料極や空気極が、燃料電池稼動中や昇降温中に剥離するのを防止することが求められている。そこで、本発明者は、電解質シートの表面粗さに着目して、広範囲な表面粗さを検討した結果、ある特定の表面粗さを有する電解質シートを用いたSOFC単セルがこれらを満足するものとして、特許文献1〜3に開示している。
SOFCは、燃料と酸化剤の2種類のガスをそれぞれ電解質シートによって隔てられた燃料極と空気極に供給して、それぞれの電極で電気化学反応を進行させて外部に電力を取り出す電池であり、電解質シートを上記特定の表面粗さにしてもその単セルの電圧は約1V程度と低い。そこで、実際の燃料電池として動作させる際には、実用上十分な発電量を得るために単セルを積層して直列接続(スタック化)する必要がある。このとき、隣接する単セルを電気的に接続すると同時に、マニホールドを介して燃料極と空気極のそれぞれに燃料ガスと酸化剤ガスとを適正に分配、供給し排出する目的で、各単セル間に金属またはセラミックスからなるセパレータが配置される。セパレータはインタコネクタとも呼ばれる。
SOFCスタックでは、概ね600℃〜950℃の高温下での運転時や、SOFCの起動/停止に伴って常温と600℃〜950℃との間の繰り返し昇降温による熱サイクル時において、燃料ガスおよび/または酸化剤ガスのリークを防止することが必要となる。
そこで、低融点ガラスをシール材とした融体封着方式、耐熱シール材を用いた冷却硬化固体封着方式、耐熱無機接着剤や耐熱無機コーティング剤を用いた加熱硬化固体封着方式が検討されている。例えば、融体封着方式では、被接着体との熱膨張率の整合性等に着目して、水ガラスにアルミナ、シリカ、マグネシア、ジルコニアなどのセラミックス粒子を分散させた高温用接着剤や、軟化させることによりシール性を確保するガラス粉末様々なシール材が提案されている(例えば、特許文献4参照)。また、シール材の空気極側ガスシール面積を、燃料極側ガスシール面積よりも大きくするシール構造が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
しかしながら、シール材料やシール構造だけでガスのリークを完全に防止することは困難である。そのため、シール材が接着される被接着体(つまり電解質シート)についても、シール材の接着に好適になるような設計が必要となるが、被接着体である電解質シートの表面状態を好適にシールが出来るように着目した技術はほとんど開示されていない。
本発明は、こうした事情を考慮してなされたものであり、電解質シートと電極との密着性に優れ高いセル発電性能を得るとともに、スタックの電解質シートとセパレータ部との間からの燃料ガスおよび/または酸化剤ガスのリークを極力抑制して高い発電性能を維持し、かつ多様なSOFC用シール材を選択できる好適な表面状態の固体電解質シートとその製造方法を提供することを目的とする。
特開2000−281438号公報 国際再公表2004−34492号公報 特開2007−323899号公報 特開2007−149430号公報 特開2007−287585号公報
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、固体酸化物形燃料電池用電解質シートを対象とし、その周縁部領域では燃料ガスおよび/または酸化剤ガスのリークを防止するシール性に優れるとともに、該周縁部以外の領域では電極などを高密着性で強力に接合することができ、剥離などによる発電特性の低下を起こすことなく優れた性能を安定して発揮し得る電解質シートを提供し、更には、その様な高性能の電解質シートを効率よく製造することのできる技術を確立することにある。
上記課題を解決することのできた本発明にかかる固体酸化物形燃料電池用の電解質シートとは、少なくとも一方の面の周縁部領域と当該周縁部以外の領域におけるシート表面粗さ(Ra)が異なり、当該シートをレーザー光学式非接触三次元形状測定装置で測定して得られる周縁部領域におけるシート表面粗さが、Raで3.0マイクロmを超え10マイクロm以下であり、当該周縁部以外の領域におけるシート表面粗さが、Raで0.3マイクロm以上3.0マイクロm以下であるところに特徴を有している。
加えて、当該電解質シートをレーザー光学式非接触三次元形状測定装置で測定して得られる周縁部領域におけるシート表面粗さが、Rzで4.0マイクロm以上20マイクロm以下であるところ、更に加えて、当該シートをレーザー光学式非接触三次元形状測定装置で測定して得られる周縁部領域における電解質の山谷平均間隔が、Smで0.1マイクロm以上20マイクロm以下であるところに特徴を有している。なお、上記において、Ra(算術平均粗さ)、Rz(最大粗さ)は、ドイツ規格「DIN−4768」に準拠して、Sm(粗さ曲線要素の平均長さ)は、ドイツ規格「DIN−4287」に準拠して求めた粗さパラメータであり電解質シートの一方の面または両方の面について測定した数値である。
本発明の上記電解質シートにおいては、上記の様にRa、RaとRzおよび/またはSmを特定の範囲に設定することで、当該電解質シートを用いてセルとした時の発電特性と電極の密着性・耐剥離性を高めることができ、さらに、セルをスタック化した時のガスリークによる発電性能の低下防止と局所的発熱による損傷を防止することができ、SOFC用電解質として好ましい特性を確保できる。
また、上記電解質シートとして好ましいものは、ジルコニア系酸化物、LaGaO系酸化物、セリア系酸化物よりなる群から選択される少なくとも1種以上を含有するものであり、最も好ましいのはスカンジウム、イットリウム、セリウムおよびイッテルビウムよりなる群から選択される少なく表面粗さとも1種の元素の酸化物で安定化されたジルコニア系酸化物である。
本発明でいう電解質シートは、厚さが50マイクロm以上400マイクロm以下、シート平面面積が50cm以上900cm以下の緻密質焼結体からなる固体酸化物形燃料電池用電解質シートであり、電解質支持型セル(ESC)に好適に使用されるものである。
そして本発明の固体酸化物形燃料電池用電解質シートの製造方法は、主として上記特定の表面性状を満たす電解質シートを確実に得ることのできる方法として位置付けられるもので、その構成は、電解質用未処理グリーンシートの少なくとも一方の面を、表面が粗化された粗化用金型により加圧処理する工程を含み、当該金型は、レーザー光学式非接触三次元形状測定装置で測定した周縁部領域の金型表面粗さが、Raで3.0マイクロmを超え20マイクロm以下であり、当該周縁部以外の領域の金型表面粗さが、Raで0.3マイクロm以上10マイクロm以下(ただし、周縁部領域の金型表面粗さ>当該周縁部以外の領域の金型表面粗さ)であるところに要旨を有している。
本発明の少なくとも一方の面の周縁部領域と当該周縁部以外の領域における表面粗さが異なる電解質シートは、電極との密着性と共にガスシール性にも優れることから、当該電解質シートを用いたセルは、SOFC運転温度(600℃〜950℃)での長時間熱履歴やSOFCの起動/停止に伴って常温と運転温度との間の繰り返し昇降温による熱サイクル時においても電極が剥離されにくくなっている。さらに、当該セルを用いてスタックは、燃料ガスおよび/または酸化剤ガスのリークによる損失や、燃料ガスリークによる局所的な発熱によるセル損傷が防止され、安定した発電性能を有するSOFCとすることが可能になる。
単セルスタック発電試験装置の構成を示す断面の概念図である。
1:電解質シート
2:燃料極
3:空気極
4:セル
5:燃料ガスシール部
6:燃料極側金属セパレータ
7:燃料ガス導入管
8:燃料ガス排出管
9:空気シール部
10:空気極側金属セパレータ
11:空気導入管
12:空気排出管
本発明者らは前述した様な解決課題の下で、電解質シートの製造条件と、当該製造条件のファクターにより変わってくる電解質シートの物性(特に、電解質シートの表面粗さと発電特性)について詳細に研究を重ねてきた。その結果、追って詳述していく本発明の電解質シートを採用すれば、特定の表面粗さを規定することにより、電極の密着性と発電特性を保ちながら耐ガスリーク性に優れることを突き止め、更には、当該物性を備えた目的物を安定して得ることのできる製造条件を特定し得たものである。そして以下に詳述する如く、電解質シートの表面粗さ状態をシール材が塗布される周縁部領域での表面粗さと電極形成される当該周縁部以外の領域での表面粗さとをそれぞれの機能別に最適に設計することで、耐ガスリーク性の確保を容易とし電極との密着性と発電特性を損なうことがなく簡便な製造技術を確立することに成功した。
また本発明の製造方法を採用すれば、目的物をより確実に得ることができるが、本発明では目的物を得るための指標が明らかにされているので、本発明で定める製法以外でも、製造条件を様々に工夫すれば、本発明の目的に叶う電解質を得ることも勿論可能となる。以下、本発明の具体的な構成を詳細に説明していく。
まず本発明者らは、一般的なSOFC用電解質シート表面は電解質周縁部領域に、電解質シート周縁から1〜8mmの幅で周縁部に沿ってガスシール層が形成され、電解質中央部領域(当該周縁部以外の領域)には電極層が形成されており、ガスシール層の形成には電極形成に適した表面粗さとは異なる好適な表面粗さがあるとの確信の下で、電解質シート周縁部の表面粗さについて研究を進めてきた。その結果、当該電解質シートの表面粗さを、少なくとも一方の面の周縁部領域と当該周縁部以外の領域におけるシート表面粗さ(Ra)が異なり、当該電解質シートをレーザー光学式非接触三次元形状測定装置で測定して得られる周縁部領域におけるシート表面粗さが、Raで3.0マイクロmを超え10マイクロm以下に調整したものは優れたガスシール性を示すことが確認された。
好ましくは、シート表面粗さが、Raで3.5マイクロmを超え9.0マイクロm以下、さらに好ましくは4.0マイクロmを超え8.0マイクロm以下である。
ちなみに、当該周縁部領域における電解質シート表面が平坦過ぎる場合、具体的には、Raで3.0マイクロm以下である場合はシール材へのアンカー効果が弱いためガスシール性が不十分で、燃料極側では燃料ガス漏れや空気極側では空気漏れが起こりやすくなり燃料利用率や空気量利用率が低下する問題が生じる。特に、燃料極側で燃料ガスが漏れると、燃料ガスが空気と直接接触して燃焼するので、ガスシールが悪い箇所ではその箇所だけ温度が上昇して、局所的に熱応力がかかりセルにクラック発生や、燃料極の金属成分(例えば、金属ニッケル)が酸化によって体積変化して電極構造が崩れ、発電性能が低下する懸念が生じる。
一方、当該周縁部領域における電解質シート表面が粗すぎる場合、具体的には、Raで10マイクロmを超える場合は電極印刷や焼成等のセル製造時や製造されたセルをスタック化する時に周縁部領域から割れやヒビが発生しやすくそこからガスリークが発生し問題となる。
更に、本発明の上記電解質シートにおいては、シート表面のRzおよびSmが重要なシール性の制御因子になる。
即ち、周縁部領域におけるシート表面粗さが、Rzで4.0マイクロm以上20マイクロm以下、より好ましくは5.0マイクロm以上18マイクロm以下、特に好ましくは6.0マイクロm以上15マイクロm以下に調整したものは特に優れたガスシール性を示すことが確認された。Rzで4.0マイクロmを下回る場合は、シール材へのアンカー効果が弱いためガスシール性がさらに不十分になり、Rzで20マイクロmを超える場合は、周縁部領域から割れやヒビがさらに発生しやすく問題となる。
本発明では、特に、電解質シートの平面方向の形状である山谷平均間隔を特定する周縁部領域における電解質シートのSm(粗さ曲線要素の平均長さ)が、シール材のシート周縁部山谷への充填性と形成されたシール層の緻密性に大きく影響する制御因子であり、Smで0.1マイクロm以上20マイクロm以下、より好ましくは0.3マイクロm以上18マイクロm以下、特に好ましくは0.5マイクロm以上15マイクロm以下に調整したものも特に優れたガスシール性を示すことが確認された。
従って、上記Ra、Rzは電解質シートの厚さ方向の形状を特定するものであり、これに加えて周縁部領域における電解質シートの山谷平均間隔を特定することによって、電解質シート周縁部領域の立体的な粗さ形状とシール性との関連が明らかになった。
ちなみに、当該周縁部領域における電解質シート表面の山谷間隔が狭すぎる場合、具体的にはSmで0.1マイクロmを下回る場合はシール材の充填性が悪くなり形成されたシール層に気泡跡が存在してシール性が低下する。逆に、電解質シート表面の山谷間隔が広すぎる場合、具体的にはSmで20マイクロmを超える場合は、繰り返し昇降温される場合のシール耐久性がさらに乏しく問題となる。
本発明の上記電解質シートは、周縁部領域における表面粗さとともに当該周縁部以外の領域における表面粗さも特定される。即ち、当該周縁部以外の領域は電極が形成される領域と略同じ領域になるので、当該周縁部以外の領域のシート表面粗さをRaで0.3マイクロm以上3.0マイクロm以下に調整したものは、同じ電解質材料や同じ電極材料を使用しても、電極形成に優れしかも電極との電気化学反応場(三相界面)が保たれて優れた発電特性を示すとともに、密着性にも優れ安定した発電特性を示すことが確認された。
ちなみに、Raが0.3マイクロm未満である場合は、電極反応場を構成する固体電解質−電極−気孔の三相界面となる有効接触面積が少なくなる。そのため、電池としての発電性能、すなわち、電極単位面積当たりの発電量が小さくなるばかりでなく、電極形成後の焼結時あるいは使用時に高温で長時間曝されたとき、または室温と高温の間で繰り返し熱履歴を受けたときに、電解質シート表面と電極層との間で剥離を起こし易くなる。
従ってこうした問題を回避するには、電極形成に先立って、電解質シート表面を粗面化することが必要になる。但し、当該電解質シートの表面粗さが大き過ぎる場合、具体的にはRaが3.0マイクロmを超える場合は、電極形成の作業性と形成された電極層の安定性が低下して発電性能の向上に寄与する均一厚さの電極形成が困難になり、更には、電極層の密着性も低下するばかりでなく電解質シート自体の強度も弱くなる。
本発明において上記シート表面粗さとは、1990年5月に改正されたドイツ規格「DIN−4768」の電気接触式粗さパラメータRa,Rzの測定に準拠して測定した値を言い、Sm(粗さ曲線要素の平均長さ)は、ドイツ規格「DIN−4287」に準拠して測定した値を言う。なお、周縁部領域では任意の4箇所を測定した平均値を、周縁部以外の領域では任意の9箇所を測定した平均値を算出し、それぞれのRa,Rz,Smとした。
測定器としては電解質表面に非接触状態で測定するレーザー光学式非接触三次元形状測定装置を使用した。この装置の主な測定原理は、780nmの半導体レーザー光源から可動対物レンズを通して試料面(すなわち、電解質シート表面)で直径1マイクロmのフォーカスを結び、この時、正反射光は同じ光路を戻りビームスリッターを介して4つのフォトダイオード上に均等に結像されるため、凹凸のある測定試料面では変位して像に不均等が生じ、即座にこれを解消する信号が発せられ対物レンズの焦点が常に測定物表面に合うようにレンズが制御される時の移動量をライトバリア測定機構で検出することで高精度な測定を行うもので、その仕様は、スポット径1マイクロm、分解能は測定レンジの0.01%(最高0.01マイクロm)である。
ドイツ規格「DIN−4768」と「DIN−4287」では、電気接触式粗さパラメータによるRa,Rz,Smの測定を規定しているが、本発明で定める前記Ra,Rz,Smは、この測定装置に付帯しているRa,Rz,Smの測定法と、Ra,Rz,Sm計算解析プログラムから「DIN−4768」と「DIN−4287」に準拠して求めたものである。
一般に、表面粗さはダイヤモンドプルーブ等を被測定物の表面に接触させ、表面の位相差を電気的信号に変換して測定する接触式表面粗さ測定装置で評価されている。しかし、そのプルーブ径は最小でも2マイクロmでレーザー光学式よりも大きく、しかも凹部や凸部でプルーブが引掛りを起こすためか、接触式表面粗さ測定装置によって求められる表面粗さは、発電性能に大きな差となって現れ難い傾向がある。しかし、レーザー光学式非接触測定法であれば、前述の如く接触式測定装置よりも正確に表面形状や粗さを把握し得ると予想される。そこで本発明では、レーザー光学式非接触測定装置によって測定した表面粗さ測定値を電解質シートの表面粗さとした。
本発明の電解質シートを構成するセラミックの種類は、ジルコニア系酸化物、LaGaO系酸化物、セリア系酸化物よりなる群から選択される少なくとも1種以上を含有するセラミック焼結体が、好ましい固体電解質としては例示される。
好ましいジルコニア系酸化物としては、安定化剤としてMgO,CaO,SrO,BaOなどのアルカリ土類金属の酸化物、Y,La,CeO,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Ybなどの希土類元素の酸化物、Sc,Bi,In等から選ばれる1種もしくは2種以上の酸化物を固溶させたもの、あるいは、これらに分散強化剤としてAl,TiO,Ta,Nbなどが添加された分散強化型ジルコニア等が例示される。特に好ましくは、スカンジウム、イットリウム、セリウムおよびイッテルビウムよりなる群から選択される少なくとも1種の元素の酸化物で安定化されたジルコニア系酸化物である。
また、LaGaO系酸化物としては、ペロブスカイト型結晶構造を有する複合酸化物で、LaやGaの一部がそれぞれの原子よりも低原子価のSr,Y,Mg等によって置換固溶した組成物であり、例えばLa0.9Sr0.1Ga0.8Mg0.2の様なLa1−xSrGa1−yMg,La1−xSrGa1−yMgCo,La1−xSrGa1−yFe,La1−xSrGa1−yNi等が例示される。
また好ましいセリア系酸化物としては、CaO,SrO,BaO,Ti,Y,La,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Er,Tm,Yb,PbO,WO,MoO,V,Ta,Nbの1種もしくは2種以上をドープされたセリア系酸化物が例示される。
これらの酸化物は、単独で使用し得る他、必要により2種以上を適宜組み合わせて使用しても構わない。上に例示したもの中でも、より高度の熱的、機械的、化学的特性、酸素イオン導電性特性を有する電解質シートを得るには、3〜10モル%の酸化イットリウムで安定化やされた、4〜12モル%の酸化スカンジウムで安定化された、もしくは4〜15モル%の酸化イッテルビウムで安定化された正方晶および/または立方晶構造の酸化ジルコニウムが特に好ましい。これらの中でも、8〜10モル%の酸化イットリウムで安定化されたジルコニア(8YSZ〜10YSZ)、10モル%の酸化スカンジウムと1〜2モル%セリアで安定化されたジルコニア(10Sc1CeSZ〜10Sc2CeSZ)、10モル%の酸化スカンジウムと1モル%アルミナで安定化されたジルコニア(10Sc1AlSZ)が最適である。
本発明の電解質シートの形態は特に制限されず、平板状、湾曲状、膜状、円筒状、円筒平板状、ハニカム状が例示されるが、固体酸化物形燃料電池用電解質シートとしては、厚さが50マイクロm以上400マイクロm以下、より好ましくは100マイクロm以上300マイクロm以下で平面面積が50cm以上900cm以下の緻密質焼結体からなる電解質シートがESCの電解質として好適である。
上記電解質シートの場合には、シートの形状としては、円形、楕円形、アールを持った角形など何れでもよく、これらのシート内に同様の円形、楕円形、Rを持った角形などの穴を1つもしくは2つ以上有するものであってもよい。シート面積は、好ましくは80cm以上、さらに好ましくは100cm以上である。尚この面積とは、シート内に穴がある場合は、当該穴の面積を含んだ外周縁で囲まれる面積を意味する。なお、当然のことであるが当該穴の周縁部も本発明で言う電解質の周縁部領域に含まれる。
電解質シートの他の好ましい形態や形状は、電解質シートの一方の面が燃料極に接合されており、シート厚さが5マイクロm以上50マイクロm未満、より好ましくは10マイクロm以上30マイクロm以下で表面積が50cm以上900cm以下の膜状緻密質焼結体からなる電解質シートであり、これはASCの電解質として好適である。上記電解質シートは燃料極としても機能する燃料極基板に接合されていてもよい。
本発明で意図する前記表面粗さの電解質シートを効率に製造するには、電解質用未処理グリーンシートの少なくとも一方の面を、周縁部領域と当該周縁部以外の領域における表面粗さ(Ra)が異なる粗化用金型により加圧処理する工程を含み、当該金型として、レーザー光学式非接触三次元形状測定装置で測定した周縁部領域の金型表面粗さが、Raで3.0マイクロmを超え20マイクロm以下であり、当該周縁部以外の領域の金型表面粗さが、Raで0.3マイクロm以上10マイクロm以下(ただし、周縁部領域の金型表面粗さ>当該周縁部以外の領域の金型表面粗さ)を用いる方法である。当該金型を用いることによって、電解質用未処理グリーンシート表面の電解質シート周縁部領域相当部分と電解質シート周縁部以外の領域相当部分を同時にあるいは時間差をもって簡便に異なる所定の粗さに粗化される。
上記の電解質用未処理グリーンシートの製法として一般的に採用されているのは、前述の如く電解質原料粉末と有機質バインダー、分散剤、溶剤、必要により可塑剤や消泡剤などを含むスラリーを、離型処理した高分子フィルム上にドクターブレード法、カレンダー法、押出し法などによって敷き延べてシート状に成形し、これを乾燥し分散媒を揮発させて電解質用未処理グリーンシートを得る方法である。
前記電解質用未処理グリーンシートの製造に使用されるバインダーの種類にも格別の制限はなく、従来から知られた有機質バインダーを適宜選択して使用できる。有機質バインダーとしては、例えばエチレン系共重合体、スチレン系共重合体、アクリレート系及びメタクリレート系共重合体、酢酸ビニル系共重合体、マレイン酸系共重合体、ビニルブチラール系樹脂、ビニルアセタール系樹脂、ビニルホルマール系樹脂、ビニルアルコール系樹脂、ワックス類、エチルセルロース等のセルロース類等が例示される。
これらの中でも、グリーンシートの成形性や強度、焼成時の熱分解性等の点から、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の炭素数10以下のアルキル基を有するアルキルアクリレート類;およびメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等の炭素数20以下のアルキル基を有するアルキルメタクリレート類;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキルアクリレートまたはヒドロキシアルキルメタクリレート類;ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート等のアミノアルキルアクリレートまたはアミノアルキルメタクリレート類;アクリル酸やメタクリル酸、マレイン酸、モノイソプロピルマレートの如きマレイン酸半エステル等のカルボキシル基含有モノマー、から選択される少なくとも1種を重合または共重合させることによって得られる、数平均分子量が20,000〜250,000、より好ましくは50,000〜200,000の(メタ)アクリレート系共重合体が好ましいものとして推奨される。
これらの有機質バインダーは、単独で使用し得る他、必要により2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。特に好ましいのは、イソブチルメタクリレートおよび/または2−エチルヘキシルメタクリレートを60質量%以上含むモノマーの重合体である。
原料粉末とバインダーの使用比率は、前者100質量部に対して後者5〜30質量部、より好ましくは10〜20質量部の範囲が好適であり、バインダーの使用量が不足する場合は、グリーンシートの強度や柔軟性が不足気味となり所望の表面粗さに十分に粗化することが出来なくなり、逆に多過ぎる場合はスラリーの粘度調節が困難になるばかりでなく、焼成時のバインダー成分の分解放出が多く且つ激しくなって平坦なセラミックシートが得られ難くなる。
またグリーンシートの製造に使用される溶媒としては、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1−ヘキサノール等のアルコール類;アセトン、2−ブタノン等のケトン類;ペンタン、ヘキサン、ブタン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、などが適宜選択して使用される。これらの溶媒も単独で使用し得る他、2種以上を適宜混合して使用できる。これら溶媒の使用量は、グリーンシート成形時におけるスラリーの粘度を加味して適当に調節するのがよく、好ましくはスラリー粘度が1〜50Pa・s、より好ましくは2〜20Pa・sの範囲となる様に調整するのがよい。
上記スラリーの調製に当たっては、原料粉末の解膠や分散を促進するため、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム等の高分子電解質;クエン酸、酒石酸などの有機酸;イソブチレンまたはスチレンと無水マレイン酸との共重合体やそのアンモニウム塩、アミン塩;ブタジエンと無水マレイン酸との共重合体やそのアンモニウム塩などの分散剤、更には、グリーンシートに柔軟性を付与するためのフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチルなどのフタル酸エステル類;プロピレングリコール等のグリコール類やグリコールエーテル類;フタル酸系ポリエステル、アジピン酸系ポリエステル、セバチン酸系ポリエステル等のポリエステル類可塑剤など、更には、界面活性剤や消泡剤などを必要に応じて添加することができる。
上記原料配合からなるスラリーを前述の様な方法で成形し、乾燥して電解質グリーンシートを得た後、所定の形状・寸法に切断する。成形方法は特に制限されず、ドクターブレード法や押出成形法などの常法を用いて、適切な厚さのシートとする。その後、乾燥することにより電解質用未処理グリーンシートとする。乾燥条件は特に制限されず、例えば室温〜150℃の一定温度で乾燥してもよいし、50℃、80℃、120℃の様に順次連続的に昇温して加熱乾燥してもよい。
なお、未処理グリーンシートにおける「未処理」とは、その表面を粗化するための特別な処理を施していないことを意味する。
本発明の固体酸化物形燃料電池用電解質シートの別の形態は、電解質と燃料極とが接合されて一体化したASCのハーフセルにおける電解質膜がある。この電解質膜を作製するための電解質用未処理グリーンシートは、燃料極グリーンシートに上記組成からなる電解質用ペーストをスクリーン印刷法、コーティング法などによって塗布して膜状に成形し、これを乾燥し分散媒を揮発させる方法や、上記燃料極グリーンシートと上記電解質グリーンシートを積層後、加圧処理して接合した電解質用未処理グリーンシートを得る方法などがある。ここでも、燃料極グリーンシートに代わって燃料極基板グリーンシートを用いることも可能である。
次いで、必要に応じて当該グリーンシートを切断、パンチング等により適当なサイズの未処理グリーン体にして前記の表面が粗化された粗化用金型により加圧処理する。この処理は上記粗化用金型をプレス機に上下に取り付け、あるいは上下の一方にのみ取り付け、その間に上記のようにして得た電解質用未処理グリーンシートを挟んで加圧処理するもので、上記金型の粗度がグリーンシートの表面に転写されて本発明の表面粗さ範囲に適度に粗化される。また、グリーンシートの表面粗度は、当該加圧処理において、使用する表面粗化用金型の粗度、プレス圧、加圧時間などにより容易に調節できる。かかる粗度の調節は、原料スラリーに添加したバインダーに応じて、加圧時の温度を制御することによっても可能である。
ここで、金型の粗度がグリーンシートの表面に正確に転写されて本発明の表面粗さ範囲の粗度に粗化されるためには、グリーンシートの引張試験における引張破壊伸びが5%以上50%以下、かつ引張降伏強さが2.0MPa以上20MPa以下であること好ましい。さらに好ましくは引張破壊伸びが8%以上30%以下、かつ引張降伏強さが3.0MPa以上15MPa以下である。
ちなみに、引張破壊伸びが5%未満で引張降伏強さが20MPaを上回る場合は金型の粗度が十分にグリーンシートに転写されず粗化不足になり、逆に、引張破壊伸びが50%を上回り引張降伏強さが2.0MPa未満の場合は金型からのグリーンシート剥離が困難になる問題が生じる。
なお、引張破壊伸びおよび引張降伏強さは、JIS K−7113のプラスチックの引張試験方法に準じて測定する。具体的には、2号型試験片形状に切断したグリーンシートを万能材料試験機(インストロン・ジャパン(株)製 4301型)を用いて、当該試験片の両端をつかみ治具で保持しつつ、引張速度100mm/分で引張り、試験片を破断させて、引張破壊伸びおよび引張降伏強さを測定した。
本発明の加圧処理に用いる粗化用金型は、表面が適度に粗化されており、且つ加圧処理後にグリーンシートを十分に剥離できる程度の強度と柔軟性を有するものであれば特に制限されない。例えば、その材質としては超硬タングステン、ステンレス鋼、ダイス鋼、ステライト、特殊鋼、超硬合金を挙げることができ、いずれも用いることができる。但し、耐摩耗性、硬度、放電加工性などに優れていることから、超硬タングステン等の超硬合金からなる金型が好適に用いられる。
金型の表面粗化の方法は特に制限されず、ブラスト加工、研削加工、放電加工、エッチング等の従来公知の方法を用いればよい。但し、均一に粗化されたセラミックグリーン体を製造するためには、金型を均一に粗化する必要がある。金型を均一に粗化する方法としては、放電加工処理することが好ましい。また、放電加工処理においては、粗化の程度は、電流強度や処理時間により調整することができる。
本発明における粗化用金型の表面粗度の均一性は、当該金型におけるRa(算術的粗さ中間値)を金型周縁部領域および当該周縁部以外の領域についてそれぞれ複数箇所で測定し、これら粗度のうち少なくとも1つの標準偏差として表す。より具体的には、粗化用金型において、金型周縁部領域では4箇所、当該周縁部以外の領域について9箇所でレーザー光学式非接触三次元形状測定装置により粗度を測定し、それらの標準偏差を算出すればよい。当該均一性、即ち当該標準偏差は、0.3以下であることが好ましい。
使用する粗化用金型の粗度の目安としては、金型周縁部領域の表面粗さが、Raで4.0マイクロmを超え18マイクロm以下であり、当該周縁部以外の領域の表面粗さが、Raで0.4マイクロm以上8マイクロm以下がより好ましい。また、Rzについては、金型周縁部領域の表面粗さが、Rzで4.0マイクロm以上40マイクロm以下であり、5.0マイクロm以上30マイクロm以下がより好ましい。さらに、Smについては、金型周縁部領域の表面粗さが、Smで0.1マイクロm以上30マイクロm以下であり、0.3マイクロm以上25マイクロm以下がより好ましい。
加圧処理におけるプレス圧としては、約1.96MPa以上58.8MPa以下、好ましくは約2.94MPa以上49.0MPa以下である。また、加圧時間は0.1秒以上600秒以下、好ましくは1秒以上300秒以下である。かかる条件によれば、上記金型の粗度に対応して電解質用未処理グリーンシートが適度に粗化され、本発明で特定する表面粗さの電解質が確実に製造できる。加圧処理に当たっては、電解質用未処理グリーンシートに異なる粗度を転写する必要があることから上記金型と金型を取り付ける台板との間などにシム(スペーサー)や緩衝材シートを、さらには補助的に粗化用シート等を取り付けることによって、本発明で特定する表面粗さの電解質がより確実に製造できる。
さらに、上記加圧処理工程後、粗化された電解質グリーン体を効率的に粗化用金型から剥離するために当該金型に1以上の空気噴出孔を設け、加圧処理後に当該空気噴出孔から空気を送入することが好ましい。かかる態様によれば、粗化された電解質グリーンシートを損傷することなく短時間で剥離することが可能になる。
金型に設ける空気噴出孔の直径としては、0.1mm以上、1mm以下程度が好適である。空気噴出孔を設けた箇所では電解質グリーン体は粗化されないため、空気噴出孔は小さい方がよい。その一方で、空気噴出孔が小さ過ぎると金型とグリーンシートとを良好に剥離できないおそれがあるため、その直径は0.1mm以上にすることが好ましい。空気噴出孔の数についても同様であり、電解質グリーンシートの粗化のためには当該数は少ない方がよいが、効率的な剥離のためには多い方がよい。よって空気噴出孔の数は、製造する電解質の面積にもよるが、2個以上、80個以下が好ましく、4個以上、60個以下がより好ましい。
上記加圧処理工程を経て表面が粗化された電解質グリーンシートは、焼成することにより本発明の電解質シートとする。具体的な焼成の条件は特に制限されず、常法によればよい。例えば、表面粗化電解質グリーンシートからバインダーや可塑剤等の有機成分を除去するために150〜600℃、好ましくは250〜500℃で5〜80時間程度処理する。次いで、1000〜1600℃、好ましくは1200〜1500℃で2〜10時間保持焼成することによって、本発明の表面粗化電解質を得る。
上記で得られた本発明の表面粗化電解質シート表面粗度は、電解質グリーンシートの表面粗度に対して略70〜90%となる。よって、所望の表面粗度を有する電解質シートを得るには、同様の表面粗化電解質グリーンシートが得られる様に、上記加圧処理工程の条件を調節すればよい。
本発明の固体酸化物形燃料電池用セルは、上記表面粗化電解質シートを用いたことを特徴とする。本発明の少なくとも一方の面の周縁部領域と当該周縁部以外の領域における表面粗さ(Ra)が異なる電解質シートは、周縁部領域と当該周縁部以外の領域における表面粗さが同じ電解質シートや表面粗化されていない電解質シートに比べて周縁部領域の粗度が大きいことから、シール材との接着性が改良されてガスシール性に優れ、さらに電極との密着性も改良されて発電効率も高くなる。よって、本発明の固体酸化物形燃料電池用セルは効率的な発電が可能になるとともに長期にわたる安定的な発電が可能になる。
上記固体酸化物形燃料電池用セルは、本発明の電解質シートの一方の面に燃料極を形成し、他方の面に空気極をスクリーン印刷等で形成したものである。ここで、燃料極、空気極の形成の順序は特に制限されないが、必要な焼成温度が低い電極を先に電解質シート上に製膜後焼成し、或いは燃料極と空気極を同時に焼成してもよい。また、電解質と空気極との固相反応による高抵抗成分が生成するのを防止するために、電解質シートと空気極層との間にバリア層としての中間層を形成してもよい。この場合は、中間層を形成した面または形成すべき面とは逆の面上に燃料極を形成し、中間層の上に空気極を形成する。ここで、中間層と燃料極の形成の順序は特に制限されず、また、電解質シートの各面にそれぞれ中間層ペーストと燃料極ペーストを塗布乾燥した後にそれぞれ焼成することによって、中間層と燃料極を同時に焼成することによって形成してもよい。
燃料極および空気極の材料、さらには中間層材料、また、これらを形成するためのペーストの塗布方法や乾燥条件、焼成条件などは、従来公知の方法に準じて実施できる。
燃料極および空気極が形成された本発明のセルに係る電解質シート、或いは燃料極および空気極と中間層が形成された本発明のセルに係る電解質シートは、その周縁部が燃料ガスや空気等のガスシールに極めて適した粗度になっており、また電解質と電極または中間層との接触面積が大きいことから耐久性と発電性能にも優れる。よって本発明方法は、性能に優れた固体酸化物形燃料電池用電解質として利用可能な表面粗化電解質シートおよびその前駆体である表面粗化電解質グリーンシートを製造できるものとして、燃料電池の実用化に寄与し得るものである。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例により制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
(実施例1)
(1)固体電解質用未処理グリーンシートの製造
原料粉末として、10モル%酸化スカンジウム1モル%酸化セリウム安定化ジルコニア粉末(第一希元素化学社製、商品名「10Sc1CeSZ」、d50;0.6マイクロm)100質量部に対し、メタクリル系共重合体からなるバインダー(数平均分子量;100,000、ガラス転移温度;−8℃)を固形分換算で16質量部、分散剤としてソルビタン酸トリオレート2質量部、可塑剤としてジブチルフタレート3質量部、溶剤としてトルエン/イソプロパノール(質量比=3/2)の混合溶剤50質量部を、ジルコニアボールが装入されたナイロンミルに入れ、40時間ミリングしてスラリーを調製した。得られたスラリーを、碇型の攪拌機を備えた内容積50Lのジャケット付丸底円筒型減圧脱泡容器へ移し、攪拌機を30rpmの速度で回転させながら、ジャケット温度:40℃で減圧(約4〜21kPa)下に濃縮脱泡し、25℃での粘度を3Pa・sに調整して塗工用スラリーとして、ドクターブレード法によりポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に連続的に塗工し、次いで、40℃、80℃、110℃と乾燥して長尺の固体電解質用未処理グリーン体(グリーンシート)を得え、約160mmφの円形に切断してPETフィルムから剥離した。
(2)表面粗化用金型
約160mmφの円形超硬タングステン金型のうち、周縁から約6.7mm幅の周縁部領域とそれ以外の領域(中央部)を異なる条件で放電加工処理した。放電加工処理した金型をレーザー光学式非接触三次元形状測定装置(UBM社製、マイクロフォーカスエキスパート、型式「UBM−14」)で測定すると、周縁部領域における任意の4箇所の平均では、Raが4.1マイクロm、Rzが10.9マイクロm、Smが2.0マイクロmであり、周縁部以外の領域における任意の10箇所の平均ではRaが0.7マイクロmであった。
(3)グリーンシートの粗化
圧縮成形機(神藤金属工業所製、型式「S−37.5」)に、上記(2)のグリーンシート粗化用金型を上下に取り付けた。下側金型の上に、上記(1)で作製した10Sc1CeSZグリーンシートを載置した。このグリーンシートを、上側粗化用金型を下げてゆっくりとはさみ、プレス圧力:9.8MPaで1秒間加圧した後、上側粗化用金型をゆっくり上げて、粗化されたグリーンシートを金型から剥離した。
(4)粗化グリーンシートの焼成
次いで、上記(3)で得た粗化グリーンシートの上下をウネリ最大高さが10マイクロmの99.5%アルミナ多孔質板(気孔率:30%)で挟んで脱脂した後、1420℃で3時間加熱焼成し、約120mmφ、厚さ0.28mmの10Sc1CeSZ電解質シートを得た。この電解質シートを上記(2)と同様にして表面淡さを測定した。シート周縁部の約5mm幅の領域における任意の4箇所の平均では、Raが3.3マイクロm、Rzが8.2マイクロm、Smが1.6マイクロmであり、周縁部以外の領域における任意の10箇所の平均ではRaが0.5マイクロmであった。
(5)固体酸化物形燃料電池用セルの作製
上記10Sc1CeSZ電解質シートの両面に燃料極と空気極を形成し固体酸化物形燃料電池用セルを作製した。詳しくは、10Sc1CeSZ電解質シート片面の周縁部5mm幅の領域を除く約110mmφの領域に、塩基性炭酸ニッケルを熱分解して得た酸化ニッケル粉末(d50:0.9マイクロm)70質量部、セリア粒子およびジルコニア粒子からなる燃料極ペーストをスクリーン印刷で形成し、その反対面も同様に周縁部5mm幅の領域を除く約110mmφの領域に、20モル%サマリウムドープセリアからなる中間層ペーストをスクリーン印刷により形成し、1300℃で焼き付け電解質に燃料極と中間層を形成した。
次いで、中間層の上に、市販のストロンチウムドープドランタン鉄コバルテート(La0.6Sr0.4Fe0.8Co0.2)粉末80質量部と市販の20モル%ガドリニアドープセリア粉末20質量部からなる空気極ペーストをスクリーン印刷で形成し、950℃で焼き付けて4層構造のセルとした。
(実施例2)
実施例1で得られた固体電解質用未処理グリーンシートを、周縁部領域における任意の4箇所の平均では、Raが9.0マイクロm、Rzが17.5マイクロm、Smが5.9マイクロmであり、周縁部以外の領域における任意の10箇所の平均ではRaが0.8マイクロmの粗化用金型を用いて粗化した以外は実施例1と同様にして、粗化電解質シートと当該電解質シートを用いたセルを作製した。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1で得られた固体電解質用未処理グリーンシートを、周縁部領域における任意の4箇所の平均では、Raが12.8マイクロm、Rzが27.5マイクロm、Smが13.7マイクロmであり、周縁部以外の領域における任意の10箇所の平均ではRaが0.6マイクロmの粗化用金型を用いて粗化した以外は実施例1と同様にして、粗化電解質シートと当該電解質シートを用いたセルを作製した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1で得られた固体電解質用未処理グリーンシートを、周縁部領域における任意の4箇所の平均では、Raが0.3マイクロm、Rzが1.6マイクロm、Smが0.09マイクロmであり、周縁部以外の領域における任意の10箇所の平均ではRaが0.7マイクロmの粗化用金型を用いて粗化した以外は実施例1と同様にして、粗化電解質シートと当該電解質シートを用いたセルを作製した。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1で得られた固体電解質用未処理グリーンシートを、周縁部領域における任意の4箇所の平均では、Raが21.2マイクロm、Rzが47.4マイクロm、Smが30.7マイクロmであり、周縁部以外の領域における任意の9箇所の平均ではRaが0.6マイクロmの粗化用金型を用いて粗化した以外は実施例1と同様にして、粗化電解質シートと当該電解質シートを用いたセルを作製した。結果を表1に示す。
(実施例4)
(ガスリーク試験)
図1の単セルスタック発電試験装置のように、実施例1〜3と比較例1〜2で得た各電解質シート、シール材と金属セパレータを配置して電気炉中に入れ、950℃に加熱して電解質シート1の周縁部と、燃料極側金属セパレータ6および空気極側金属セパレータ10とを接合し、各SOFC単セルスタックを作製した。
用いたシール材はシリカ−アルミナ−酸化カリウム系ガラスのシート成形体であり、組成SiO(50質量%)−Al(18質量%)−KO(12質量%)−ZnO(12質量%)−NaO(8質量%)からなる平均粒径20マイクロmのガラス粉体をPVA水溶液に混合して得たスラリーを用い、ドクターブレード法によりシート状に成形したものである。本ガラスの熱膨張係数は10.3×10−6−1、軟化点は885℃である。
電気炉中の上記各SOFC単セルスタックの燃料ガス導入管7と燃料ガス排出管8を燃料ガス流通系に、空気導入管11と空気排出管12を空気流通系に接続して、温度を200℃/hrの速度で上げた。所定の温度に達した時点から燃料ガス流通系と空気流通系の両方に空気を導入しながら1時間保持した後、200℃/hrの速度で降温し、200℃より低い温度へは12時間かけて炉冷した。この単位を1熱サイクルとし、繰返し実施した。導入空気流量はそれぞれ2NLM(Normal Liter per Minute)であり、1熱サイクル後、10熱サイクル後、30熱サイクル後の燃料極側排出空気流量と空気極側排出空気流量を測定し、ガスリーク率を算出した。結果を表1に示す。
本発明の電解質シートを用いたいずれのセルも30熱サイクル後のガスリーク率は0%であったが、本発明の電解質シートより表面粗度が小さい比較例1の電解質シートを用いたセルや表面粗度が大きい比較例2の電解質シートを用いたセルは、30熱サイクル後のガスリーク率は3〜8%であり、シール性に劣る散るいずれも
(実施例5)
(セル発電性能試験)
実施例1と比較例2で作製したセルを使用し、図1に示す単セル発電装置を用いて750℃で連続発電試験を行ない、I−Vカーブを測定した。なお、燃料ガスとしては3%加湿水素、酸化剤としては空気を使用した。また、電流測定装置はアドバンテスト社製の商品名「R8240」を用い、電流電圧発生装置は、同じくアドバンテスト社製の商品名「R6240」を用いた。発電試験開始時と200時間後の最大出力密度(W/cm)を求め、結果を表1に示した。
200時間経過後の最大出力密度を比較すると、本発明の電解質シートを用いた実施例1のセルは、本発明の電解質シートより表面粗度が大きい比較例2の電解質シートを用いたセルよりも14%高く、ガスシール性が優れていることが判る。
Figure 2011210505
本発明は、固体酸化物形燃料電池用の電解質シートおよび当該電解質シートを用いたセルに関する技術であり、発電性能の改良と高い発電性能を維持できる固体酸化物形燃料電池に寄与できるものである。

Claims (9)

  1. 固体酸化物形燃料電池用電解質シートであって、
    少なくとも一方の面の周縁部領域と当該周縁部以外の領域における電解質表面粗さ(Ra)が異なり、
    当該電解質をレーザー光学式非接触三次元形状測定装置で測定して得られる周縁部領域におけるシート表面粗さが、Raで3.0μmを超え10.0μm以下であり、当該周縁部以外の領域におけるシート表面粗さが、Raで0.3μm以上3.0μm以下であることを特徴とする固体酸化物形燃料電池用電解質シート。
    ここで、表面粗さRa(算術平均粗さ)はドイツ規格「DIN−4768」に準拠して求めた表面粗さパラメータである。
  2. 請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池用電解質シートであって、
    さらに、当該電解質をレーザー光学式非接触三次元形状測定装置で測定して得られる周縁部領域におけるシート表面粗さが、Rzで4.0μm以上20μm以下である固体酸化物形燃料電池用電解質シート。
    ここで、表面粗さRz(最大粗さ)はドイツ規格「DIN−4768」に準拠して求めた表面粗さパラメータである。
  3. 請求項1または2に記載の固体酸化物形燃料電池用電解質シートであって、
    さらに、当該電解質をレーザー光学式非接触三次元形状測定装置で測定して得られる周縁部領域におけるシートの山谷平均間隔が、Smで0.1μm以上20μm以下である固体酸化物形燃料電池用電解質シート。
    ここで、山谷平均間隔Sm(粗さ曲線要素の平均長さ)はドイツ規格「DIN−4287」に準拠して求めた山谷平均間隔パラメータである。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池用電解質シートであって、
    前記電解質がジルコニア系酸化物、LaGaO系酸化物、セリア系酸化物よりなる群から選択される少なくとも1種以上を含有する固体酸化物形燃料電池用電解質シート。
  5. 前記ジルコニア系酸化物が、スカンジウム、イットリウム、セリウムおよびイッテルビウムよりなる群から選択される少なくとも1種の元素の酸化物で安定化されたジルコニアである請求項4に記載の固体酸化物形燃料電池用電解質シート。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池用電解質シートであって、
    厚さが50μm以上400μm以下、平面面積が50cm以上900cm以下の緻密質焼結体からなる固体酸化物形燃料電池用電解質シート。
  7. 固体酸化物形燃料電池用電解質シートの少なくとも一方の面の周縁部領域と当該周縁部以外の領域におけるシート表面粗さが異なる固体酸化物形燃料電池用電解質シートの製造方法であって、
    電解質用未処理グリーンシートの少なくとも一方の面を、表面が粗化された粗化用金型により加圧処理する工程を含み、当該金型は、レーザー光学式非接触三次元形状測定装置で測定した周縁部領域の金型表面粗さが、Raで3.0μmを超え20μm以下であり、当該周縁部以外の領域の金型表面粗さが、Raで0.3μm以上10μm以下(ただし、周縁部領域の金型表面粗さ>当該周縁部以外の領域の金型表面粗さ)であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池用電解質シートの製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池用電解質シートを用いたことを特徴とする固体酸化物形燃料電池用単セル。
  9. 請求項8に記載の固体酸化物形燃料電池用単セルを用いたことを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
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