JP5554740B2 - 固体酸化物形燃料電池用電解質シート - Google Patents

固体酸化物形燃料電池用電解質シート Download PDF

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Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池(以下、SOFCと記載する。)用電解質シートに関する。
セラミックは、耐熱性および耐摩耗性などの機械的性質に加えて、電気的および磁気的特性にも優れたものであることから、多くの分野で活用されている。中でも、ジルコニアを主体とするセラミックシートは、それらの性質に加えて優れた酸素イオン伝導性と靭性とを有していることから、酸素センサーおよび湿度センサーのようなセンサー部品の固体電解質、更にはSOFC用の固体電解質として活用されている。
SOFC用の電解質シートには、薄膜高強度化の他に、電気化学反応の有効面積を増大させて発電性能を高めるために、電解質シートとその両面に形成されている燃料極および空気極との接触面積を大きくすることが求められている。また、SOFC用の電解質シートは、安定した発電性能を得るために、燃料電池稼動中または昇降温中に当該電解質シートから燃料極および空気極が剥離することを防止することが求められている。そこで、本発明者は、電解質シートの表面粗さに着目して、広範囲な表面粗さを検討した。その結果、ある特定の表面粗さを有する電解質シートを用いたSOFC用単セルがこれらの要求を満足することが、特許文献1〜3に開示されている。
SOFCは、燃料と酸化剤の2種類のガスをそれぞれ電解質シートによって隔てられた燃料極と空気極に供給して、概ね600℃〜950℃の高温下でそれぞれの電極で電気化学反応を進行させて、外部に電力を取り出す電池である。電解質シートを上記特定の表面粗さにした場合でも、その単セルの電圧は約1V程度と低い。そこで、実際の燃料電池として動作させる際には、実用上十分な発電量を得るために、単セルを積層して直列接続(スタック化)する必要がある。このとき、隣接する単セルを互いに電気的に接続すると同時に、マニホールドを介して燃料極と空気極とにそれぞれ燃料ガスと酸化剤ガスとを適正に分配する目的で、各単セル間に金属またはセラミックスからなるセパレータが配置される。セパレータは、インタコネクタとも呼ばれる。
単セルがスタック化されたSOFCでは、概ね600℃〜950℃の高温下での運転時、および、SOFCの起動/停止に伴って生じる常温と600℃〜950℃との間の繰り返し昇降温による熱サイクル時において、燃料ガスおよび/または酸化剤ガスのリークを防止することが必要となる。
そこで、低融点ガラスをシール材とした融体封着方式、耐熱シール材を用いた冷却硬化固体封着方式、および、耐熱無機接着剤または耐熱無機コーティング剤を用いた加熱硬化固体封着方式が検討されている。例えば、融体封着方式では、被接着体との熱膨張率の整合性等に着目して、水ガラスにアルミナ、シリカ、マグネシアおよびジルコニアなどのセラミックス粒子を分散させた高温用接着剤、および、軟化させることによりシール性が確保されるガラス粉末などの、様々なシール材が提案されている(例えば、特許文献4参照)。また、シール性を高めるために、シール材の空気極側の面積を燃料極側の面積よりも大きくするシール構造も提案されている(例えば、特許文献5参照)。
しかしながら、シール材およびシール構造の改良だけで、ガスリークを完全に防止することは困難である。そのため、シール材が接着される被接着体(すなわち電解質シート)を、ガスリークを抑制できる構造を有するように設計することが必要となる。
特開2000−281438号公報 国際公開第2004/034492号パンフレット 特開2007−323899号公報 特開2007−149430号公報 特開2007−287585号公報
本発明は、スタック化された単セルの電解質シートとセパレータとの間からの、燃料ガスおよび/または酸化剤ガスのリークを効果的に抑制して、高い発電性能を維持できる、SOFC用電解質シートを提供することを課題とする。
本発明のSOFC用電解質シートは、空気極が配置される第1面と、燃料極が配置される第2面とを備え、
前記第1面は、前記空気極が配置される空気極配置部と、シール材が配置されるシール材配置部と、を含み、
前記第2面は、前記燃料極が配置される燃料極配置部と、シール材が配置されるシール材配置部と、を含み、
前記空気極配置部と前記燃料極配置部とは、前記電解質シートの厚さ方向から見た場合に、互いに重なり合う領域Aを含み、
前記第1面の前記シール材配置部と前記第2面の前記シール材配置部とは、前記電解質シートの厚さ方向から見た場合に、互いに重なり合う領域Bを含み、
前記電解質シートの前記領域Bに相当する部分の平均厚さTbは、前記電解質シートの前記領域Aに相当する部分の平均厚さTaよりも小さい。
本発明のSOFC用電解質シートは、シール材が配置される部分と、電極が配置される部分とで、異なる厚さを有する。詳しくは、電解質シートをその厚さ方向から見た場合に、空気極配置部と燃料極配置部とが互いに重なり合う領域Aと、第1面のシール材配置部と第2面のシール材配置部とが互いに重なり合う領域Bとの間で、異なる平均厚さが設定される。本発明の電解質シートでは、シール材が配置される部分の平均厚さTbが、電極が配置される部分の平均厚さTaよりも小さく設定されている。このような構造を有する電解質シートは、その第1面に空気極およびその第2面に燃料極が配置されて単セルが形成され、当該単セルがスタック化されて電解質シートのシール材配置部にシール材が配置された場合に、当該単セルの電解質シートとセパレータとの間からのガスリークを効果的に抑制できる。その結果、本発明の電解質シートが用いられたSOFCは、高い発電性能を維持できる。
本発明の電解質シートの一例を示す断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ、本発明の電解質シートの別の例を示す断面図である。 単セルスタック発電試験装置の構成を示す断面の概念図である。
以下、本発明のSOFC用電解質シートの実施の形態について、具体的に説明する。
図1は、本実施の形態のSOFC用電解質シートの断面図を示す。本実施の形態の電解質シート1は、空気極が配置される第1面11と、燃料極が配置される第2面12とを備える。第1面11は、空気極が配置される空気極配置部13と、シール材が配置されるシール材配置部14と、を含んでいる。第2面12は、燃料極が配置される燃料極配置部15と、シール材が配置されるシール材配置部16と、を含んでいる。
空気極配置部13と燃料極配置部15とは、電解質シート1の厚さ方向から(すなわち、第1面11側から、または、第2面12側から)見た場合に、互いに重なり合う領域Aを含む。第1面11のシール材配置部14と第2面12のシール材配置部16とは、電解質シート1の厚さ方向から見た場合に、互いに重なり合う領域Bを含む。本実施の形態では、第1面11は空気極配置部13とシール材配置部14とから成り、第2面12は燃料極15とシール材配置部16とから成る。また、本実施の形態では、空気極配置部13と燃料極配置部15とが実質的に同じ形状を有し、ほぼ全体で重なり合うように設定されている。また、シール材配置部14とシール材配置部16も、実質的に同じ形状を有し、ほぼ全体で重なり合うように設定されている。したがって、本実施の形態では、領域Aは空気極配置領域13および燃料極配置領域15の全体とほぼ一致し、領域Bはシール材配置領域14およびシール材配置領域16のほぼ全体と一致する。しかし、本発明の電解質シートは、この構成に限定されない。第1面および第2面が、電極もシール材も配置されない部分を含んでいてもよい。空気極配置部および燃料極配置部は、互いに異なる形状を有していてもよく、電解質シートの厚さ方向から見た場合に互いに重なり合わない部分が存在していてもよい。第1面のシール材配置部および第2面のシール材配置部は、互いに異なる形状を有していてもよく、電解質シートの厚さ方向から見た場合に互いに重なり合わない部分が存在していてもよい。
電解質シート1は、領域Bに相当する部分の平均厚さTbが、領域Aに相当する部分の平均厚さTaよりも小さくなるように、形成されている。より高いシール性を実現するために、平均厚さTbは、平均厚さTaの60〜90%であることが好ましい。なお、図1では、電解質シート1は、領域Aと領域Bとの境界で段差が形成された形状を有している。しかし、本発明の電解質シートは、この形状に限定されない。本発明の電解質シートは、例えば、領域Aと領域Bとの境界からシート周縁に向かうに従い、シート厚が連続的または非連続的に薄くなる形状を有していてもよい。しかし、領域Bはシール材が配置される箇所である。したがって、領域Bが連続的(または非連続的)に薄くなる形状を有する場合に、熱軟化性シール材(前述の融体封着方式で用いられる、熱で軟化させることによりシール性が確保されるシール材)が用いられると、高温条件下でシール材が領域Bから流れ落ちやすくなり、シール性が損なわれることがある。そのような理由から、本発明の電解質シートは、図1に示すように領域Aと領域Bと境界で段差が形成される形状を有することが好ましい。このとき、平均厚さTaと平均厚さTbとの差は、10μm以上130μm以下が好ましい。平均厚さTaと平均厚さTbとの差が10μm未満の場合、十分なシール性が得られない場合がある。平均厚さTaと平均厚さTbとの差が130μmを超える場合、領域Bのハンドリング強度が低下すると共に、シール材が多量に必要になって却ってガスリークが発生しやすくなる場合がある。平均厚さTaと平均厚さTbとの差は、20μm以上110μm以下がより好ましく、25μm以上100μm以下がさらに好ましい。
本発明の電解質シートは、平均厚さTbが平均厚さTaよりも小さければよい。そのため、電解質シートの形状は、図1に示されるような、第1面11が空気極配置部13とシール材配置部14との間に形成される段差を有しており、かつ、第2面12が燃料極配置部15とシール材配置部16との間に形成される段差を有しているという形状に限定されない。図2(a)に示されるように、第1面11が空気極配置部13とシール材配置部14との間に形成される段差を有し、かつ、第2面12が平面であってもよい。また、図2(b)に示されるように、第2面12が燃料極配置部15とシール材配置部16との間に形成される段差を有しており、かつ、第1面11が平面であってもよい。ただし、これらの場合も、平均厚さTbは平均厚さTaよりも小さく設定される必要がある。ここで、領域Aおよび領域Bの平均厚さとは、各領域について、少なくとも4箇所以上の任意の箇所で厚さを測定し、得られた測定値を用いて平均値を算出することによって求められる値である。
電解質シート1では、ジルコニア系酸化物、LaGaO3系酸化物およびセリア系酸化物よりなる群から選択される少なくとも1種以上を含有するセラミック焼結体が、好ましい材料として例示される。
好ましいジルコニア系酸化物としては、安定化剤としてMgO、CaO、SrO、BaOなどのアルカリ土類金属の酸化物、Sc23、Y23、La23、CeO2、Pr23、Nd23、Sm23、Eu23、Gd23、Tb23、Dy23、Ho23、Er23、Yb23などの希土類元素の酸化物、Bi23およびIn23等から選ばれる1種もしくは2種以上の酸化物を固溶させたもの、あるいは、これらに分散強化剤としてAl23、TiO2、Ta25、Nb25などが添加された分散強化型ジルコニア等が、例示される。特に好ましくは、スカンジウム、イットリウム、セリウムおよびイッテルビウムよりなる群から選択される少なくとも1種の元素の酸化物で安定化されたジルコニアである。
また、LaGaO3系酸化物としては、ペロブスカイト型結晶構造を有する複合酸化物で、LaやGaの一部がそれぞれの原子よりも低原子価のSr、Y、Mg等によって置換固溶した組成物が挙げられる。例えば、La0.9Sr0.1Ga0.8Mg0.23のようなLa1-xSrxGa1-yMgy3、La1-xSrxGa1-yMgyCo23、La1-xSrxGa1-yFey3、La1-xSrxGa1-yNiy3等が例示される。
また、好ましいセリア系酸化物としては、CaO、SrO、BaO、Ti23、Y23、La23、Pr23、Nd23、Sm23、Eu23、Gd23、Tb23、Dy23、Er23、Tm23、Yb23、PbO、WO3、MoO3、V25、Ta25、Nb25の1種もしくは2種以上がドープされたセリア系酸化物が例示される。
これらの酸化物は、単独で使用し得る他、必要により2種以上を適宜組み合わせて使用しても構わない。上に例示したもの中でも、より優れた熱的特性、機械的特性、化学的特性および酸素イオン導電性特性を有する電解質シートを得るためには、3〜10モル%の酸化イットリウムで安定化された、4〜12モル%の酸化スカンジウムで安定化された、または4〜15モル%の酸化イッテルビウムで安定化された、正方晶および/または立方晶構造の酸化ジルコニウムが特に好ましい。これらの中でも、8〜10モル%の酸化イットリウムで安定化されたジルコニア(8YSZ〜10YSZ)、10モル%の酸化スカンジウムと1〜2モル%のセリアで安定化されたジルコニア(10Sc1CeSZ〜10Sc2CeSZ)、10モル%の酸化スカンジウムと1モル%のアルミナで安定化されたジルコニア(10Sc1AlSZ)が最適である。なお、以下、例えば、4モル%のスカンジアで安定化されたジルコニア(「4モル%のスカンジアを安定化剤として含むジルコニア」という意味。以下、同様の表現を同様の意味で用いる。)を4ScSZのように表記する場合がある。
本発明の電解質シートの形態は、特に制限されず、平板状、湾曲状、膜状、円筒状、円筒平板状およびハニカム状が例示される。本発明の電解質シートの厚さは10μm以上400μm以下が好ましい。本発明の電解質シートが電解質支持型セル(ESC)に適用される場合、電解質シートの厚さは、100μm以上400μm以下が好ましく、120μm以上300μm以下がより好ましい。本発明の電解質シートが燃料極支持型セル(ASC)に適用される場合、電解質シートの厚さは、10μm以上50μm以下が好ましく、12μm以上45μm以下がより好ましい。
本発明の電解質シートには、50cm2以上900cm2以下、より好ましくは80cm2以上500cm2以下の平面面積を有する緻密質焼結体からなる電解質シートが、好適に用いられる。なお、ここでいう平面面積とは、電解質シートの第1面(または第2面)全体の面積のことである。すなわち、空気極配置部と、シール材配置部と、第1面が空気極配置部およびシール材配置部以外の部分を含む場合はその部分との面積の合計、または、燃料極配置部と、シール材配置部と、第2面が燃料極配置部およびシール材配置部以外の部分を含む場合はその部分との面積の合計である。
上記電解質シートの場合、シートの形状としては、円形、楕円形およびアールを持った角形など何れでもよい。これらのシート内に、同様の円形、楕円形、Rを持った角形などの穴を1つもしくは2つ以上有するものであってもよい。なお、上記平面面積とは、シートが穴を有する場合は、当該穴の面積を含んだシート表面の面積(シート外形によって決定される面積)を意味する。
本発明の電解質シートの製造には、一般的なSOFC用電解質シートの製造方法を利用できる。すなわち、電解質シート用のグリーンシートを準備し、このグリーンシートを焼成することによって、本発明の電解質シートを得ることができる。ただし、電解質シートの各領域の厚さが上記に説明した関係を満たすように、予め各領域の厚さを考慮して電解質シート用の長尺のグリーンテープを準備する必要がある。
まず、準備される長尺のグリーンテープについて説明する。グリーンテープは、例えば、ジルコニア系原料粉末に、バインダー及び溶剤を添加し、さらに必要に応じて分散剤、可塑剤、潤滑剤及び消泡剤等を添加してスラリーを調製し、このスラリーをテープ状に成形して乾燥させることによって得ることができる。ジルコニア系原料粉末としては、MgO、CaO、SrO及びBaO等のアルカリ土類金属酸化物;Sc23、Y23、La23、CeO2、Pr23、Nd23、Sm23、Eu23、Gd23、Tb23、Dy23、Ho23、Er23及びYb23等の希土類元素酸化物;及び、Bi23及びIn23等の酸化物、から選択される1種もしくは2種以上を、安定化剤として含有するジルコニアの粉末を例示できる。さらに、その他の添加剤として、SiO2、Ge23、B23、SnO2、Ta25及びNb25から選択される何れかの酸化物が含まれていてもよい。これらの中でも、より高レベルの酸素イオン伝導性、強度及び靭性を確保する上で好ましいのは、スカンジア、イットリア、セリア及びイッテルビアからなる群から選択される少なくとも何れか1種を安定化剤として含む、安定化ジルコニアである。安定化ジルコニア全体における安定化剤の含有量は、スカンジアで4〜12モル%、イットリアで3〜10モル%、セリアで0.5〜2モル%、イッテルビアで4〜15モル%である。結晶系は正方晶系であってもよいし立方晶系であってもよいが、スカンジアを含むジルコニアの場合、スカンジアの含有量が多くなると結晶系が菱面体晶に転移することがあるので、結晶系を立方晶系に安定化するために、第三成分としてセリアやアルミナ等を加えてもよい。
グリーンテープの作製に用いられるバインダーの種類には制限がなく、従来の電解質シートの製造方法で公知となっている有機バインダーの中から適宜選択できる。有機バインダーとしては、エチレン系共重合体、スチレン系共重合体、アクリレート系及びメタクリレート系共重合体、酢酸ビニル系共重合体、マレイン酸系共重合体、ビニルアセタール系樹脂、ビニルホルマール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ビニルアルコール系樹脂、エチルセルロース等のセルロース類及びワックス類等が例示される。これらの中でもグリーンシートの成形性や強度、特に量産のために大量焼成するときの熱分解性などの点から、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の炭素数10以下のアルキル基を有するアルキルアクリレート類;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート等の炭素数20以下のアルキル基を有するアルキルメタクリレート類;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキルアクリレート又はヒドロキシアルキルメタクリレート類;ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート等のアミノアルキルアクリレート又はアミノアルキルメタクリレート類;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、モノイソプロピルマレート等のマレイン酸半エステル等のカルボキシル基含有モノマー、等の中から少なくとも1種を重合又は共重合させることによって得られるポリマーが好ましく使用される。
グリーンテープの作製に用いられる溶剤の種類には制限がなく、従来の電解質シートの製造方法で公知となっている溶剤の中から適宜選択できる。例えば、炭素数が2〜4のエタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルキルアルコール;1−ヘキサノール等のアルコール類;アセトン、2−ブタノン等のケトン類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、等の中から適宜選択した溶剤を使用できる。これらの溶剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を適宜混合して使用してもよい。
必要に応じて用いられる分散剤、可塑剤、潤滑剤及び消泡剤には、従来の製造方法で電解質シートを製造する際に用いられる公知の分散剤、可塑剤、潤滑剤及び消泡剤を、それぞれ用いることができる。
ジルコニア系原料粉末、バインダー及び溶剤等を混合して作製されたスラリーを、通常の方法、例えばドクターブレード法、押出成形法又はカレンダーロール法等によりシート状に成形し、乾燥させて長尺のグリーンテープを得、当該グリーンテープを所定の形状に切断することによって、ジルコニア系グリーンシートを作製できる。グリーンシートの大きさ及び厚さは、目的とする電解質シートの大きさ及び厚さと、焼成による収縮率とから求められる。
電解質シート用のグリーンシートの各領域において厚さを制御する方法として、例えば、次のような方法が考えられる。まず、異なる厚さを有するグリーンシートを複数種類準備する。次に、それらのグリーンシートを適宜組み合わせて重ね合わせて、一つの積層体内で異なる厚さを有する積層体を作製する。次に、得られた積層体を加圧処理して、電解質シート用のグリーンシートとする。他の方法として、1枚のグリーンシートを準備し、当該1枚のグリーンシートを、領域Bとする部分のプレス圧が領域Aとする部分のプレス圧よりも大きくなるように加圧処理する方法、あるいは、当該1枚のグリーンシートの領域Bとなる部分を、領域Aとの差が所定の差となるように削除する方法なども利用できる。
上記のように準備された所定形状の電解質シート用のグリーンシートを焼成することにより、本発明の電解質シートが得られる。具体的な焼成の条件は特に制限されず、常法によればよい。例えば、電解質シートのグリーンシートからバインダーおよび可塑剤等の有機成分を除去するために、150〜600℃、好ましくは250〜500℃で5〜80時間程度処理する。次いで、1000〜1600℃、好ましくは1200〜1500℃で2〜10時間保持焼成する。
本発明の電解質シートは、その第1面に空気極およびその第2面に燃料極が配置されて単セルが形成され、当該単セルがスタック化されて電解質シートのシール材配置部にシール材が配置された場合に、単セルの電解質シートとセパレータとの間からのガスリークを効果的に抑制できる。その結果、本実施の形態の電解質シートが用いられたSOFCは、高い発電性能を維持できる。
次に、本発明について、実施例を用いて具体的に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<酸化イットリウム安定化ジルコニアグリーンシートの製造>
8モル%酸化イットリウム安定化ジルコニア粉末(第一稀元素化学工業株式会社製、商品名「HSY−8」、平均粒子径:0.4μm、比表面積:8.5m2/g)100質量部、溶媒であるトルエン/イソプロパノール混合液(トルエン/イソプロパノール質量比=3/2)50質量部、および分散剤であるソルビタン脂肪酸エステル系界面活性剤2質量部からなる混合物を、ボールミルを用いて粉砕しつつ混合した。当該混合物へ、バインダーとしてメタクリレート系共重合体(数平均分子量:100,000、ガラス転位温度:−8℃、固形分濃度:50質量%)を固形分換算で18質量部と、可塑剤としてジブチルフタレート3質量部を添加し、さらにボールミルにより混合してスラリーとした。得られたスラリーを、碇型の攪拌機を備えたジャケット付丸底円筒型減圧脱泡容器へ移し、攪拌機を30rpmの速度で回転させながら、ジャケット温度40℃として減圧下(約4〜21kPa)で濃縮脱泡し、25℃での粘度を4Pa・sに調整し、塗工用スラリーとした。この塗工用スラリーを塗工装置のスラリーダムに移し、ダイコーター法およびドクターブレード法によりポリエチレンテレフタレートフィルム上に所定の厚さに塗工し、塗工部に続く乾燥機(50℃、80℃、110℃の3ゾーンを有する乾燥機)中を0.2m/分の速度で通過させて乾燥させた。これにより、幅約150mmで、厚さが約25μmと約260μmの長尺グリーンテープをそれぞれ得た。
厚さが約25μmのグリーンテープについては、125mm角および117mm角になるようにトムソン刃が配置された打ち抜き型を用いて切断して、117mm角のグリーンシートと、外形が125mm角で内形が117mm角である、幅4mmのロの字型グリーンシートとを得た。また、厚さが約260μmのグリーンテープについては、125mm角になるようにトムソン刃が配置された打ち抜き型を用いて切断して、125mm角のグリーンシートを得た。
<グリーンシートの積層および焼成>
次いで、125mm角で厚さが約260μmのグリーンシートの上下に、117mm角で厚さが約25μmのグリーンシートを、それぞれの中心が略一致し、かつ、約260mm厚グリーンシートの周縁から4mm幅の領域が約25μm厚グリーンシートと重ならないように載置した。その後、圧縮成形機(神藤金属工業所製、型式「S−37.5」)により加圧処理を行い、20組のグリーンシート3層積層体を作製した。なお、加圧処理は、加圧温度55℃、プレス圧273N、加圧保持時間60秒の条件で行われた。
上記のロの字型グリーンシートの一方の面に、融着防止用としてアクリル樹脂製の球状微粒子(日本触媒社製、粒子径:2μm、製品名「エポスター(登録商標)MA」)を均一に散布した。
320mm角のアルミナ棚板上に、140mm角のアルミナスペーサ(気孔率が60%)を4枚載置した。それぞれのスペーサ上に、上記球状微粒子が散布されたロの字型グリーンシートを、周縁部タレ防止の目的で載せた。このロの字型グリーンシートの内部に、上記グリーンシート3層積層体の下部に位置する25μm厚グリーンシートをはめ込んだ。さらに、グリーンシート3層積層体の上部に位置する約25μm厚グリーンシートの上に、上記アルミナスペーサを載置した。
上記のようにグリーンシート3層積層体がセットされたアルミナ棚板を5枚準備した。すなわち、アルミナ棚板上に載置された、合計20組のグリーンシート3層積層体が準備された。これらを、バッチ式焼成炉で、大気雰囲気下、1420℃で3時間焼成した。その結果、20枚の8モル%酸化イットリウム安定化ジルコニアシートが得られた。
<ジルコニアシートの厚さの測定>
上記の方法で得られた20枚のジルコニアシートについて、周縁部の任意の4ケ所の厚さと、中央部の任意の4箇所の厚さとを、U字形マイクロメータ(株式会社ミツトヨ製)で測定し、その平均値を算出した。なお、周縁部はガス漏れを抑制するためのシール材が配置されるシール材配置部であり、中央部は空気極が配置される第1面(空気極配置部)と燃料極が配置される第2面(燃料極配置部)となる。結果を表1に示す。
(実施例2〜6)
実施例1の厚さ約25μmのグリーンシートと同様にして、厚さ約17μm、約38μm、約48μmおよび約63μmで、117mm角のグリーンシートと、外形が125mm角で内形が117mm角である幅4mmのロの字型グリーンシートとを、それぞれ準備した。また、実施例1の厚さ約260μmのグリーンシートと同様にして、125mm角のグリーンシートを、厚さ約200μm、約220μm、約240μmおよび約280μmでそれぞれ作製した。
厚さ約17μmグリーンシート2枚と厚さ約280μmグリーンシート(実施例2)、厚さ約38μmグリーンシート2枚と厚さ約240μmグリーンシート(実施例3)、厚さ約48μmグリーンシート2枚と厚さ約220μmグリーンシート(実施例4)、厚さ約63μmグリーンシート2枚と厚さ約200μmグリーンシート(実施例5)、および、厚さ約17μmグリーンシートと厚さ約48μmグリーンシートと厚さ約260μmグリーンシート(実施例6)の組合せで、それぞれ、実施例1と同様の方法でグリーンシート3層積層体を作製した。これらグリーンシート3層積層体を、実施例1と同様の方法で焼成して、20枚の8モル%酸化イットリウム安定化ジルコニアシートを得た。
各実施例の20枚のジルコニアシートについて、実施例1と同様の方法で周縁部と中央部との厚さを測定し、その平均値を算出した。結果を表1に示す。
(実施例7および8)
実施例1の厚さ約25μmのグリーンシートと同様にして、厚さ約13μmおよび約79μmで、117mm角のグリーンシートと、外形が125mm角で内形が117mm角である幅4mmのロの字型グリーンシートとを、それぞれ準備した。また、実施例1の厚さ約260μmのグリーンシートと同様にして、125mm角のグリーンシートを、厚さ約300μmおよび約170μmでそれぞれ作製した。
厚さ約13μmグリーンシート2枚と厚さ約300μmグリーンシート(実施例7)、および、厚さ約79μmグリーンシート2枚と厚さ約170μmグリーンシート(実施例8)の組合せで、それぞれ、実施例1と同様の方法でグリーンシート3層積層体を作製した。これらグリーンシート3層積層体を、実施例1と同様の方法で焼成して、20枚の8モル%酸化イットリウム安定化ジルコニアシートを得た。
各実施例の20枚のジルコニアシートについて、実施例1と同様の方法で周縁部と中央部との厚さを測定し、その平均値を算出した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1の厚さ約260μmのグリーンシートと同様にして、125mm角のグリーンシートを厚さ約320μmで作製した。このグリーンシートを、他のグリーンシートと積層せずに、実施例1と同様の方法で焼成して、20枚の8モル%酸化イットリウム安定化ジルコニアシートを得た。得られたジルコニアシートは、全体の厚さがほぼ一定のシートであった。そのため、中央部の任意の4箇所の厚さのみを実施例1と同様の方法で測定し、その平均値を算出した。結果を表1に示す。
実施例1〜8および比較例1のジルコニアシートについて、ガスリーク試験およびセル発電性能試験を行った。これらの試験の方法は、以下のとおりである。
(ガスリーク試験)
実施例1〜8および比較例1で得た各ジルコニアシートと、シール材および金属セパレータとを配置して電気炉中に入れて950℃に加熱して、図3の単セルスタック発電試験装置のように、ジルコニアシート1の周縁部領域と、燃料極側金属セパレータ6および空気極側金属セパレータ10とを接合し、各SOFC単セルスタックを作製した。
用いたシール材は、シリカ−アルミナ−酸化カリウム系ガラスのシート成形体であった。このシート成形体は、組成SiO2(50質量%)−Al23(18質量%)−K2O(12質量%)−ZnO(12質量%)−Na2O(8質量%)からなる平均粒径20μmのガラス粉体をPVA水溶液に混合して得たスラリーを用い、ドクターブレード法によりシート状に成形したものである。本ガラスの熱膨張係数は10.3×10-6/K、軟化点は885℃であった。
電気炉中の上記各SOFC単セルスタックの燃料ガス導入管7aと燃料ガス排出管7bとを燃料ガス流通系に、空気導入管8aと空気排出管8bとを空気流通系に接続して、温度を200℃/hrの速度で上げた。所定の温度に達した時点から燃料ガス流通系と空気流通系の両方に空気を導入しながら1時間保持した後、200℃/hrの速度で降温し、200℃より低い温度へは12時間かけて炉冷した。この単位を1熱サイクルとし、繰返し実施した。導入空気流量はそれぞれ2NLM(Normal Liter per Minute)であり、1熱サイクル後および10熱サイクル後の燃料極側排出空気流量と空気極側排出空気流量とを測定し、ガスリーク率を算出した。結果を表1に示す。
実施例1〜6のジルコニアシートの10熱サイクル後のガスリーク率はほとんど0%で、ガスリーク性に優れたものであった。一方、周縁部と中央部の厚さが同じである比較例1のジルコニアシートは、ガスリーク率は非常に大きかった。なお、実施例7および8のジルコニアシートでも10熱サイクル後のガスリーク率が発生したが、そのガスリーク率は比較例1のガスリーク率よりも低かった。これらの結果から、周縁部(シール材配置部)の厚さが中央部(電極配置部)の厚さよりも薄い電解質シートは、厚さが一定の電解質シートと比較して、高いガスシール性を示すことがわかった。特に、周縁部の平均厚さ(Tb)が中央部の平均厚さ(Ta)の60〜90%の範囲内である実施例1〜6のジルコニアシートは、周縁部の平均厚さ(Tb)がこの範囲外である実施例7および8のジルコニアシートと比較すると、より高いガスシール性が得られた。
(セル発電性能試験)
実施例1および7で得られたジルコニアシートと、比較例1で得られたジルコニアシートとについて、セル発電性能試験を行った。
各ジルコニアシートの両面に、それぞれ燃料極と空気極とを形成して、SOFC用セルを作製した。詳しくは、ジルコニアシート片面の中央部(周縁部の厚さが薄くなっている箇所を除く領域)に、塩基性炭酸ニッケルを熱分解して得た酸化ニッケル粉末(d50(メジアン径):0.9μm)70質量部、セリア粒子15質量部(市販の20モル%ガドリニウムドープセリア粉末)およびジルコニア粒子(市販の8モル%酸化イットリウム安定化ジルコニア粉末)15質量部からなる燃料極ペーストを、スクリーン印刷により塗布した。電解質シートのその反対面も同様に、その中央部領域に、20モル%サマリウムドープセリアからなる中間層ペーストを、スクリーン印刷により塗布した。これを1300℃で焼き付けて、電解質シートに燃料極と中間層とを形成した。
次いで、中間層の上に、市販のストロンチウムドープドランタン鉄コバルテート(La0.6Sr0.4Fe0.8Co0.23)粉末80質量部と、市販の20モル%ガドリニウムドープセリア粉末20質量部とからなる空気極ペーストを、スクリーン印刷によって塗布した。これを1000℃で焼き付けて、4層構造のセルとした。
上記4層構造のセルを使用し、図3に示す単セルスタック発電試験装置を用いて750℃で連続発電試験を行い、I−Vカーブを測定した。なお、燃料ガスとしては3%加湿水素、酸化剤としては空気を使用した。また、電流測定装置には、アドバンテスト社製の商品名「R8240」を用いた。電流電圧発生装置には、同じくアドバンテスト社製の商品名「R6240」を用いた。発電試験開始時と200時間後の最大出力密度(W/cm2)とを求め、その低下率を算出した。結果を表1に示す。なお、図3において、1は電解質シート、2は燃料極、3は空気極、4は単セル、5は燃料ガスシール部、6は燃料極側金属セパレータ、7aは燃料ガス導入管、7bは燃料ガス排出管、8aは空気導入管、8b空気排出管、9は空気シール部、および、10は空気極側金属セパレータを、それぞれ示す。
実施例1のジルコニアシートを用いたセルの200時間経過後の最大出力密度低下率は1%以下であった。周縁部のシート厚さが中央部のシート厚さの90%を超える実施例7のジルコニアシートを用いたセルでは、最大出力密度低下率が1.8%であった。実施例7のジルコニアシートは、実施例1のジルコニアシートよりはガスシール性が劣っていたが、最大出力密度低下率を2%未満に抑えることができた。これに対し、周縁部と中央部とのシート厚さが同じ比較例1のジルコニアシートを用いたセルは、最大出力密度低下率が4.7%と大きかった。これらの結果から、比較例1のジルコニアシートは、実施例1および7のジルコニアシートよりもガスシール性が劣るため、高い発電特性を維持することが困難であることが確認された。
Figure 0005554740
本発明のSOFC用電解質シートは、発電性能の改良と高い発電性能を維持できるSOFCに寄与できるものである。
1 SOFC用電解質シート
2 燃料極
3 空気極
4 単セル
5 燃料ガスシール部
6 燃料極側金属セパレータ
7a 燃料ガス導入管
7b 燃料ガス排出管
8a 空気導入管
8b 空気排出管
9 空気シール部
10 空気極側金属セパレータ
11 第1面
12 第2面
13 空気極配置部
14 シール材配置部
15 燃料極配置部
16 シール材配置部

Claims (5)

  1. 空気極が配置される第1面と、燃料極が配置される第2面とを備えた、固体酸化物形燃料電池用電解質シートであって、
    前記第1面は、前記空気極が配置される空気極配置部と、シール材が配置されるシール材配置部と、を含み、
    前記第2面は、前記燃料極が配置される燃料極配置部と、シール材が配置されるシール材配置部と、を含み、
    前記空気極配置部と前記燃料極配置部とは、前記電解質シートの厚さ方向から見た場合に、互いに重なり合う領域Aを含み、
    前記第1面の前記シール材配置部と前記第2面の前記シール材配置部とは、前記電解質シートの厚さ方向から見た場合に、互いに重なり合う領域Bを含み、
    前記電解質シートの前記領域Bに相当する部分の平均厚さTbは、前記電解質シートの前記領域Aに相当する部分の平均厚さTaよりも小さい、
    固体酸化物形燃料電池用電解質シート。
  2. 前記平均厚さTbは、前記平均厚さTaの60〜90%である、
    請求項1に記載の電解質シート。
  3. 前記第1面は、前記空気極配置部と前記シール材配置部との間に形成される段差を有しており、かつ、前記第2面は平面である、
    請求項1又は2に記載の電解質シート。
  4. 前記第2面は、前記燃料極配置部と前記シール材配置部との間に形成される段差を有しており、かつ、前記第1面は平面である、
    請求項1又は2に記載の電解質シート。
  5. 前記第1面は、前記空気極配置部と前記シール材配置部との間に形成される段差を有しており、かつ、前記第2面は、前記燃料極配置部と前記シール材配置部との間に形成される段差を有している、
    請求項1又は2に記載の電解質シート。
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