JP2011209697A - 照明光学装置、及び、当該照明光学装置を用いた投写型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロッドインテグレータ10は、照明分布が均一な照明光を出射する。光導入部20は、第1入射面に照射された光の一部をロッドインテグレータ10の入射面に導き、他の一部を第2入射面から放出し、また、第2入射面に照射された光の一部をロッドインテグレータ10の入射面に導き、他の一部を第1入射面から放出する。第1集光部32aは、第1入射面から放出された光を集光して、第1入射面に照射する。第2集光部32bは、第2入射面から放出された光を集光して、第2入射面に照射する。
【選択図】図1
Description
投写型表示装置には、投写画像の明るさが求められるので、主に高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、及びキセノンランプ等の比較的輝度が高い光源が使用される。また投写画像の明るさを向上させるためには、光源に与える電力を大きくすれば良いが、1個あたりのランプに与える電力を大きくするとランプの寿命が短くなるという問題がある。
一方、ロッドインテグレータの入射面のサイズは、一般的な光源のスポットを複数配置するには小さすぎる。そこで光源の発光体サイズを小さくすることによりスポットサイズを小さくして、集光効率を向上させることは有効な手段である。しかしながら、発光体サイズを小さくすると、光源の寿命が短くなることが知られている。
好ましくは、前記第1集光部、及び前記第2集光部における集光スポットサイズが、前記ロッドインテグレータの入射面の1/2のサイズよりも大きいとよい。
好ましくは、前記ロッドインテグレータは、テーパ状又はフレア状であり、自身の入射面と自身の出射面とのサイズが異なるとよい。
好ましくは、前記子ロッドインテグレータ、及び前記親ロッドインテグレータのうちの少なくとも1つは、テーパ状又はフレア状であり、自身の入射面と自身の出射面とのサイズが異なるとよい。
好ましくは、前記子ロッドインテグレータ、及び前記親ロッドインテグレータのうちの少なくとも1つは、テーパ状又はフレア状であり、自身の入射面と自身の出射面とのサイズが異なるとよい。
また上記課題を解決するために、本発明の投写型表示装置は、上記何れかの照明光学装置を用いた投写型表示装置である。
また、上記照明光学装置を複数個用意し、それぞれのロッドインテグレータを子ロッドインテグレータとして、それらの出射面を新たに設けた1つの親ロッドインテグレータの入射面に揃えて結合するように配置すれば、光源の数を3個以上にすることができるので、光源の寿命を短くすることもコストを大幅に引き上げることもせずに、さらに投写画像の明るさを向上させることが可能である。
<構成>
図1は、実施の形態1における照明光学装置1の概略を示す図である。
図1において、照明光学装置1は、ロッドインテグレータ10、光導入部20、第1光源ユニット30a、及び第2光源ユニット30bにより構成される。
ロッドインテグレータ10は、自身の入射面11(図2中における左側の面)に入射した入射光が媒体内で全反射を繰り返すことにより、入射光の照明むらを解消し、自身の出射面12(図2中における右側の面)から照明分布が均一な照明光を出射するものである。
第1光源ユニット30aは、第1光源31aと第1集光部32aとを含み、同様に第2光源ユニット30bは、第2光源31bと第2集光部32bとを含む。
第1光源31a、及び第2光源31bは、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、及びキセノンランプ等の比較的輝度が高い放電ランプであり、光導入部20を中心に、互いに対向する位置に設けられている。
図2を用いて、光導入部20の具体的な構造の一例を説明する。
図2に示す第1直角台形プリズム21aは、第1入射面22a、第1反射面23a、第1出射面24a、及び第1通過面25aを有している。同様に第2直角台形プリズム21bは、第2入射面22b、第2反射面23b、第2出射面24b、及び第2通過面25bを有している。
第1反射面23aと第1入射面22aとのなす角度、及び、第2反射面23bと第2入射面22bとのなす角度は略45°であり、光源ユニットから入射した光を90°折り曲げてロッドインテグレータに導くことができる。
なお、直角台形プリズムを高屈折率(屈折率n=1.7以上)の材質で生成すれば、反射面(第1反射面23a、第2反射面23b)が全反射となるので、反射コートを無くすことができる。
第1通過面25aは、第1台形の短辺を含み、同様に、第2通過面25bは、第2台形の短辺を含み、第1通過面25aと第2通過面25bとが互いに接し、第1入射面22aに照射された第1入射光の一部、及び第2入射面22bに照射された第2入射光の一部を通過させる。
ここで第1出射面24a、及び第2出射面24bのサイズは、ロッドインテグレータ10の入射面11の1/2のサイズのよりも大きく設定しており、第1直角台形プリズム21a、及び第2直角台形プリズム21bを有効外の領域で機械的に保持することができる。またこのようにした場合には、第1光源ユニット30aにおける放射光の集光位置は第1出射面24aの近傍が望ましく、同様に、第2光源ユニット30bにおける放射光の集光位置は第2出射面24bの近傍が望ましい。
なお、第1出射面24a、及び第2出射面24bのサイズをロッドインテグレータ10の入射面11の1/2のサイズと一致させるように設計してもかまわないが、45°鋭角部のカケが効率低下に影響しやすいので、直角台形プリズムの固定等の際の取り扱いには十分に注意が必要である。またこのようにした場合には、第1光源ユニット30aにおける放射光の集光位置は、第1入射面22aから第1反射面23aまでの光路間に設定し、かつ、第2光源ユニット30bにおける放射光の集光位置は、第2入射面22bから第2反射面23bまでの光路間に設定することが望ましい。
したがって、ロッドインテグレータの入射面のサイズの割に、光導入部の入射面のサイズを大きくできるので、集光スポットサイズを無理に小さくすることなく集光効率を向上させることができる。
表1は、従来の構成と本実施の形態の構成において、1万本の光線を光源より放射したときに、ロッドインテグレータ出射面から出射される有効光線の本数を計算した結果を示す。
表1によれば、本実施の形態の構成は、従来の構成に対して、1.064倍(=7206/6770)の有効光線が得られている。また、対向側光源を設置することにより光線が再利用され、有効光線が1.053倍(=7206/6840)に増えていることがわかる。
第1直角台形プリズム21aと第2直角台形プリズム21bとが、第1通過面25aと第2通過面25bとにおいて、一体となった構造であってもよい。
また、第1反射面23aと第1入射面22aとのなす角度、及び、第2反射面23bと第2入射面22bとのなす角度は45°が最も効果的であると思われるが、必ずしも45°でなくても同様の効果が得られ有効である。また同様の効果が得られれば、直角台形プリズムの形状を他の形状に変形させてもかまわない。
図4は、変形例1における照明光学装置2の概略を示す図である。
図4に示すように、変形例1における照明光学装置2は、照明光学装置1の構成に加え、入射した光を利用できる範囲である、第1入射面22a、及び第2入射面22bの各有効面外に、それぞれ各有効面から外れた光を反射する第1反射部材26a、及び第2反射部材26bを備える。
また反射部材としては、鏡面処理された高輝度アルミニウム材等を用いることができる。
投写型表示装置の画面アスペクト比とロッドインテグレータ出射面のアスペクト比はほぼ同等にすべきであるが、ロッドインテグレータ入射面のアスペクト比は効率計算結果に応じて変えても良い。
例えば、投写型表示装置のアスペクト比が縦横3:4の場合、1つの光源に割り当てられるロッドインテグレータの入射面の開口サイズは縦横3:2となるが、円形の集光スポットを取り込むには効率が悪い。したがってロッドインテグレータをテーパ状又はフレア状にして、1つの光源に割り当てられるロッドインテグレータの入射面のサイズを正方形に近づけても良い。ここで注意すべきは、テーパ状にすることによりロッドインテグレータ出射後の角度分布に歪みが生じ、ロッドインテグレータ出射以降の光学系にてロスの発生原因となるため、バランスよく設定する必要がある。
図5に示すように、変形例2における照明光学装置3は、照明光学装置1の構成のロッドインテグレータ10を、ロッドインテグレータ110に置き換えたものである。
ロッドインテグレータ110はテーパ状であり、入射面と出射面とのサイズが異なっており、出射面及び入射面に平行な断面の形状が長方形であり、当該断面の形状が、入射面に近づく程長方形の短辺が長くなって正方形に近づいてゆき、入射面の形状が略正方形になっている。
図6に示すように、変形例2における照明光学装置4は、照明光学装置1の構成のロッドインテグレータ10を、ロッドインテグレータ210に置き換えたものである。
ロッドインテグレータ210はフレア状であり、入射面と出射面とのサイズが異なっており、出射面及び入射面に平行な断面の形状が長方形であり、当該断面の形状が、入射面に近づく程長方形の長辺が短くなって正方形に近づいてゆき、入射面の形状が略正方形になっている。
図7は、変形例3における光源ユニット130の概略を示す図である。
上述のように、楕円面形状の反射面を備える凹面鏡を用い、第一焦点に光源を配置すれば、第二焦点に集光させることが出来るが、より高い集光度を得るためには、図7に示すように、楕円面を変形させた高次非球面凹面鏡131と、中心部に凹形状を有する非球面集光レンズ132の組み合わせとすると良い。
図8は、変形例4における光導入部120の概略を示す図である。
図8に示すように、光導入部120は、2つの直角台形プリズム121a、121bの台形の面を、互い違いに積み重ねるように配置され、互いに入射面が逆向きとなる。
2つの直角台形プリズム121a、121bの光軸は互いに平行であり、従来例と比較して効率改善が可能である。しかしながら、実施の形態1のように光軸が一致しているわけではないため、実施の形態1の構成よりも光線の再利用の確率が小さくなる。
図9は、実施の形態2における照明光学装置5の概略を示す図である。
図9に示すように、照明光学装置5は、実施の形態1の照明光学装置1を2個有し(1a、1b)、それぞれのロッドインテグレータ10を子ロッドインテグレータ310、410に置き換えて、それらの出射面312、412を、新たに設けた1つの親ロッドインテグレータ510の入射面511に揃えて結合するように配置したものである。
なお、本実施の形態は4灯合成であるが、実施の形態1の照明光学装置をn個用意して、上記と同様に接続すれば、2×n灯の光源を合成することができる。
図10は、変形例5における照明光学装置6の概略を示す図である。
図10に示すように、照明光学装置6は、実施の形態2の照明光学装置5から、子ロッドインテグレータ410を削除して、親ロッドインテグレータ510で代用したものである。
子ロッドインテグレータ410を削除された側の照明光学装置の光導入部120の第1出射面24aと第2出射面24bは、親ロッドインテグレータ510の入射面511に接するように配置される。従って、実施の形態2において、子ロッドインテグレータ410の長さをゼロにしたものと考えることもできる。
図11は、実施の形態3における投写型表示装置9の概略を示す図である。
図11に示すように、実施の形態3における投写型表示装置9は、実施の形態1の照明光学装置1、カラーホイール91、レンズ群92、DMD93、及び投写レンズ94を含む。
カラーホイール91は赤・緑・青の光の3原色のうち、各々1色のみを通過する3種類のカラーフィルターが順番に切り替わるように配置された回転体であり、照明光学装置1から発せられた白色光が光の3原色に時分割されて通過する。
DMD93は、多数のマイクロミラーを平面に配列した表示素子の一種であり、時分割されて照射される赤・緑・青の光を、外部からの画像制御信号に基づいて、画素単位で表示状態と非表示状態と切り替えることにより、出力映像を生成する。
投写レンズ94は、DMD93により生成された出力映像を、スクリーン(図示せず)上に結像させる。
なお、各実施の形態、及び各変形例は矛盾が生じない限り、適宜組み合わせることができる。
9 投写型表示装置
10 ロッドインテグレータ
11 入射面
12 出射面
20 光導入部
21a 第1直角台形プリズム
21b 第2直角台形プリズム
22a 第1入射面
22b 第2入射面
23a 第1反射面
23b 第2反射面
24a 第1出射面
24b 第2出射面
25a 第1通過面
25b 第2通過面
26a 第1反射部材
26b 第2反射部材
30a 第1光源ユニット
30b 第2光源ユニット
31a 第1光源
31b 第2光源
32a 第1集光部
32b 第2集光部
91 カラーホイール
92 レンズ群
93 DMD
94 投写レンズ
110 ロッドインテグレータ
120 光導入部
121a、121b 直角台形プリズム
130 光源ユニット
131 高次非球面凹面鏡
132 非球面集光レンズ
210 ロッドインテグレータ
310 子ロッドインテグレータ
312 出射面
410 子ロッドインテグレータ
412 出射面
510 親ロッドインテグレータ
511 入射面
512 出射面
Claims (11)
- 自身の入射面に入射した入射光の照明むらを解消し、自身の出射面から照明分布が均一な照明光を出射するロッドインテグレータと、
自身の第1入射面に照射された第1入射光の一部を前記ロッドインテグレータの入射面に導き、前記第1入射光のうちの残りの一部を通過させて自身の第2入射面から放出し、前記第2入射面に照射された第2入射光の一部を前記ロッドインテグレータの入射面に導き、前記第2入射光のうちの残りの一部を通過させて前記第1入射面から放出する光導入部と、
前記光導入部を中心に、対向する位置に設けられた第1光源及び第2光源と、
前記第1光源が直接発する光、及び前記光導入部を通過して前記第1入射面から放出された光を集光して、前記第1入射面に照射する第1集光部と、
前記第2光源が直接発する光、及び前記光導入部を通過して前記第2入射面から放出された光を集光して、前記第2入射面に照射する第2集光部とを備えること、を特徴とする照明光学装置。 - 前記光導入部は、
第1直角台形プリズム、及び第2直角台形プリズムからなり、
前記第1入射面は、前記第1直角台形プリズムにおける第1台形の長辺を含み、前記第1光源に対向し、
前記第2入射面は、前記第2直角台形プリズムにおける第2台形の長辺を含み、前記第2光源に対向し、
前記第1台形の斜辺を含む第1反射面と前記第1入射面とのなす角度、及び、前記第2台形の斜辺を含む第2反射面と前記第2入射面とのなす角度が略45°であり、
前記第1台形の直角に挟まれる辺を含む第1出射面、及び、前記第2台形の直角に挟まれる辺を含む第2出射面が、前記ロッドインテグレータの入射面と接し、
前記第1台形の短辺を含む第1通過面と、前記第2台形の短辺を含む第2通過面とが互いに接し、前記第1入射光の一部、及び前記第2入射光の一部を通過させること、を特徴とする請求項1に記載の照明光学装置。 - 前記光導入部は、
前記第1直角台形プリズム、及び前記第2直角台形プリズムとが、前記第1通過面と、前記第2通過面とにおいて繋がって、一体となった構造であること、を特徴とする請求項2に記載の照明光学装置。 - 前記第1集光部、及び前記第2集光部における集光スポットサイズが、前記ロッドインテグレータの入射面の1/2のサイズよりも大きいこと、を特徴とする請求項1に記載の照明光学装置。
- 前記照明光学装置は、さらに、
入射した光を利用できる範囲である、前記第1入射面、及び前記第2入射面の有効面外に、当該有効面から外れた光を反射する反射部材を備えること、を特徴とする請求項1に記載の照明光学装置。 - 前記ロッドインテグレータは、テーパ状又はフレア状であり、自身の入射面と自身の出射面とのサイズが異なることを特徴とする請求項1に記載の照明光学装置。
- 請求項1に記載の照明光学装置を複数個有し、それぞれの前記ロッドインテグレータを子ロッドインテグレータとして、それらの出射面を新たに設けた1つの親ロッドインテグレータの入射面に揃えて結合するように配置した照明光学装置。
- 前記子ロッドインテグレータ、及び前記親ロッドインテグレータのうちの少なくとも1つは、テーパ状又はフレア状であり、自身の入射面と自身の出射面とのサイズが異なることを特徴とする請求項7に記載の照明光学装置。
- 請求項7に記載の照明光学装置において、前記複数の子ロッドインテグレータのうちの1つを削除し、前記親ロッドインテグレータで代用したことを特徴とする照明光学装置。
- 前記子ロッドインテグレータ、及び前記親ロッドインテグレータのうちの少なくとも1つは、テーパ状又はフレア状であり、自身の入射面と自身の出射面とのサイズが異なることを特徴とする請求項9に記載の照明光学装置。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の照明光学装置を用いた投写型表示装置。
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