JP2011209518A - 時分割方式3d液晶ディスプレイ、及び時分割方式3d液晶ディスプレイ用光学補償フィルム - Google Patents

時分割方式3d液晶ディスプレイ、及び時分割方式3d液晶ディスプレイ用光学補償フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】3D表示特性が良好な時分割方式3D液晶ディスプレイの提供。
【解決手段】少なくとも、一対の偏光子、その間に配置された液晶セル、及び前記一対の偏光子の少なくとも一方と前記液晶セルとの間に配置された光学補償フィルムを有し、前記光学補償フィルムが、液晶組成物を硬化させてなる第1の光学異方性層、及びポリマーフィルムからなる第2の光学異方性層を少なくとも有し、左右方向視野角での1°当りのコントラスト変化の最大値が50以下であることを特徴とする時分割方式3D液晶ディスプレイである。
【選択図】図1

Description

本発明は、時分割方式3D液晶ディスプレイ、及び時分割方式3D液晶ディスプレイ用光学補償フィルムに関する。
立体(3D)表示方法には従来からさまざまな方式が提案されており、その代表的なものとして、メガネを使う時分割及び空間分割方式と、メガネが不要のパララックス・バリア方式及びレンチキュラー方式などが提案されている。
メガネ不要の方式は、観察位置が制限され、最適位置からずれると左右の画像が混ざるクロストークが発生してしまい著しく画質が悪化する問題がある。これに対して、メガネを使用する方式は、観察位置の制限が無く、高品質な3D画像を提供可能である。
メガネを使用する方式の一つに、液晶シャッターメガネを使用する時分割方式がある。この方式では、左眼用と右眼用の画像を時間的に交互に表示しながら、画像の表示に同期してメガネのシャッターを開閉し、それぞれの画像が対応する眼に入るように制御する方式である。この方式による3D表示装置として、表示モニタに液晶パネルを利用するものが提案されている(例えば、特許文献1)。
時分割方式では、二重像やちらつきを生じさせないために左右眼用の画像切り替えを高速に行う必要がある。切り替えの応答が遅いと、残像が残って、二重像あるいはちらつきとなって見えてしまい、立体視固有の疲労感の原因になる。よって、液晶パネルでこの方式を実現するためには、通常の2D表示の液晶パネルと比較して、高速応答性が要求される。特許文献1では、OCBモード液晶を利用することで高速応答性の課題を解決できることが記載されている。しかし、OCBモードの液晶表示装置は、ベンド転移が可能な構成とする必要があるため、作製が難しく、生産コストの上昇は避けられない。
液晶表示装置の液晶モードとしては、TNモードが最も汎用されている。TNモードの表示パネルを利用した時分割方式の3D表示装置を提供できれば、その有用性は高い。
従来、TNモード液晶表示装置には、視野角特性の改善のために、光学補償フィルムが使用されている。その一つとして、ポリマーフィルム等の支持体上に、液晶組成物の配向を固定してなる光学異方性層を有する光学補償フィルムが提案され、すでに商品化もされている。光学異方性層の形成に利用可能なディスコティック液晶性化合物としては、2,3,6,7,10,11−ヘキサ{4−(4−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ}トリフェニレンが知られている(例えば、特許文献2)。また、当該光学補償フィルムの光学補償能の改善等を目的として、他の円盤状液晶化合物についても種々提案されている(例えば、特許文献3〜5)。
特開2003−259395号公報 特開平8−50206号公報 特開2007−2220号公報 特開2007−204705号公報 特開2009−98662号公報
TNモードの液晶パネルの応答性は、セルギャップを狭くすることで高速化することができる。セルギャップを狭くすることで高速化を達成できても、一方で、視野角が顕著に狭くなってしまうという問題があることがわかった。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであって、液晶パネル、特にTNモード液晶パネルを利用した、3D表示特性が良好な時分割方式3D液晶ディスプレイを提供することを課題とする。
また、液晶パネル、特にTNモード液晶パネルを利用した時分割方式3D液晶ディスプレイの3D表示特性の改善に寄与する光学補償フィルムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
[1] 少なくとも、一対の偏光子、その間に配置された液晶セル、及び前記一対の偏光子の少なくとも一方と前記液晶セルとの間に配置された光学補償フィルムを有し、
前記光学補償フィルムが、液晶組成物を硬化させてなる第1の光学異方性層、及びポリマーフィルムからなる第2の光学異方性層を少なくとも有し、左右方向視野角での1°当りのコントラスト変化の最大値が50以下であることを特徴とする時分割方式3D液晶ディスプレイ。
[2] 前記第2の光学異方性層が、下記関係式(1)及び(2)を満足することを特徴とする[1]の時分割方式3D液晶ディスプレイ:
式(1) Re(550)>4nm
式(2) 10nm<Rth(550)<60nm
但し、Re(λ)は、波長550nmにおける面内レターデーションを意味し、Rth(λ)は、波長550nmにおける厚み方向レターデーションを意味する。
[3] 前記第1の光学異方性層が、下記関係式(3)を満足することを特徴とする[1]又は[2]の時分割方式3D液晶ディスプレイ:
式(3) 10nm<Re(550)<35nm 。
[4] 左右方向視野角での1°当りの色味変化Δu’v’の最大値が0.0015以下であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかの時分割方式3D液晶ディスプレイ。
[5] 前記第1の光学異方性層の波長450nmの面内レターデーションRe(450)、及び波長650nmの面内レターデーションRe(650)が下記式(4)を満足することを特徴とする[1]〜[4]のいずれかの時分割方式3D液晶ディスプレイ:
式(4) Re(450)/Re(650)<1.25 。
[6] 前記液晶セルのセルギャップが、3μm以下であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかの時分割方式3D液晶ディスプレイ。
[7] 前記液晶セルがTNモードの液晶セルであることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかの時分割方式3D液晶ディスプレイ。
[8] 前記光学補償フィルムが、前記一対の偏光子のそれぞれと前記液晶セルとの間に配置され、それぞれの光学補償フィルムは互いに等しい光学特性を示し、第1の光学異方性層が前記液晶組成物のハイブリッド配向を固定してなり、第2の光学異方性層の面内遅相軸が互いに直交して配置されていることを特徴とする[1]〜[7]のいずれかの時分割方式3D液晶ディスプレイ。
[9] 前記液晶組成物が、下記式(I)で表される液晶化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする[1]〜[8]のいずれかの時分割方式3D液晶ディスプレイ:
Figure 2011209518
(式(1)中、Y11、Y12及びY13は、それぞれ独立にメチン又は窒素原子を表し、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に下記一般式(A)、下記一般式(B)、下記一般式(C)、又は水素原子を表すが、ただし、R11、R12及びR13のうち、少なくとも2つは下記一般式(A)、下記一般式(B)、又は下記一般式(C)である。)
Figure 2011209518
(一般式(A)中、A11及びA12は、それぞれ独立に窒素原子又はメチンを表し;A13、A14、A15及びA16は、それぞれ独立に窒素原子又はメチン(但しメチンの水素原子は置換基−L11−L12−Q11で置換されていてもよい)を表し;X1は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し;L11はヘテロ5員環の基を表し;L12は、アルキレン基又はアルケニレン基を表し、これらアルキレン基又はアルケニレン基の基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基はそれぞれ−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−CO−、−S−、−SO2−、−NR−、−NRSO2−、又は−SO2NR−(Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す)に置換されていてもよく、また、これらの基中に存在する1個又は2個以上の水素原子は、ハロゲン原子に置換されてもよく;Q11はそれぞれ独立に、重合性基、水素原子、OH、COOH又はハロゲン原子を表す。)
Figure 2011209518
(一般式(B)中、A21及びA22は、それぞれ独立に窒素原子又はメチンを表し;A23、A24、A25及びA26は、それぞれ独立に窒素原子又はメチン(但しメチンの水素原子は置換基−L21−L22−Q21で置換されていてもよい)を表し;X2は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し;L21はヘテロ5員環の基を表し;L22は、アルキレン基又はアルケニレン基を表し、これらアルキレン基またはアルケニレン基の基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基はそれぞれ−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−CO−、−S−、−SO2−、−NR−、−NRSO2−、又は−SO2NR−(Rは水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す)に置換されていてもよく、また、これらの基中に存在する1個又は2個以上の水素原子は、ハロゲン原子に置換されてもよく;Q21はそれぞれ独立に、重合性基、水素原子、OH、COOH又はハロゲン原子を表す。)
Figure 2011209518
(一般式(C)中、A31及びA32は、それぞれ独立に窒素原子又はメチンを表し、A33、A34、A35及びA36は、それぞれ独立に窒素原子又はメチン(但しメチンの水素原子は置換基−L31−L32−Q31で置換されていてもよい)を表し;X3は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し;L31はヘテロ5員環の基を表し;L32は、アルキレン基又はアルケニレン基を表し、これらアルキレン基又はアルケニレン基の基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基はそれぞれ−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−CO−、−S−、−SO2−、−NR−、−NRSO2−、又は−SO2NR−(Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基)に置換されていてもよく、また、これらの基中に存在する1個又は2個以上の水素原子は、ハロゲン原子に置換されてもよく;Q31はそれぞれ独立に、重合性基、水素原子、OH、COOH又はハロゲン原子を表す。)
[10] 前記第2の光学異方性層が、セルロースアシレートフィルムであることを特徴とする[1]〜[9]のいずれかの光学補償フィルム。
[11] 時分割方式3D液晶ディスプレイ用光学補償フィルムであって、
液晶組成物を硬化させてなる第1の光学異方性層、及び第1の光学異方性層を支持するポリマーフィルムからなる第2の光学異方性層を少なくとも有し、
第2の光学異方性層が下記式(1)及び(2)を満足し、
第1の光学異方性層が下記式(3)を満足することを特徴とする時分割方式3D液晶ディスプレイ用光学補償フィルム:
式(1) Re(550)>4nm
式(2) 10nm<Rth(550)<60nm
式(3) 10nm<Re(550)<35nm
但し、Re(λ)は、波長550nmにおける面内レターデーションを意味し、Rth(λ)は、波長550nmにおける厚み方向レターデーションを意味する。
[12] 第1の光学異方性層が、下記式(4)を満足することを特徴とする[11]の光学補償フィルム:
式(4) Re(450)/Re(650)<1.25 。
[13] 前記液晶組成物が、前記一般式(I)で表される少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする[11]又は[12]の時分割方式3D液晶ディスプレイ用光学補償フィルム。
本発明によれば、液晶パネル、特にTNモード液晶パネルを利用した、3D表示特性が良好な時分割方式3D液晶ディスプレイを提供することができる。
また、本発明によれば、液晶パネル、特にTNモード液晶パネルを利用した時分割方式3D液晶ディスプレイの3D表示特性の改善に寄与する光学補償フィルムを提供することができる。
本発明の時分割方式3D液晶ディスプレイの一例を、液晶シャッターメガネとともに示した模式図である。 本発明の時分割方式3D液晶ディスプレイに利用可能な液晶パネルの一例の断面模式図である。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は、各々、波長λにおける面内のレターデーション、及び厚さ方向のレターデーションを表す。Re(λ)はKOBRA 21ADH、又はWR(王子計測機器(株)製)において、波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。測定波長λnmの選択にあたっては、波長選択フィルターをマニュアルで交換するか、または測定値をプログラム等で変換して測定することができる。測定されるフィルムが、1軸又は2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)が算出される。なお、この測定方法は、後述する光学異方性層中のディスコティック液晶分子の配向膜側の平均チルト角、その反対側の平均チルト角の測定においても一部利用される。
Rth(λ)は、前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH、又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50°まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADH又はWRが算出する。上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADH、又はWRが算出する。なお、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値、及び入力された膜厚値を基に、以下の式(A)、及び式(III)よりRthを算出することもできる。
Figure 2011209518
なお、上記のRe(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値をあらわす。また、式(A)におけるnxは、面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは、面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzは、nx及びnyに直交する方向の屈折率を表す。
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d・・・・・・・・・・・式(III)
測定されるフィルムが、1軸や2軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(optic axis)がないフィルムの場合には、以下の方法により、Rth(λ)は算出される。Rth(λ)は、前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH、又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として、フィルム法線方向に対して−50°から+50°まで10°ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADH又はWRが算出する。また、上記の測定において、平均屈折率の仮定値は、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについては、アッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:
セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。
これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADH又はWRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx,ny,nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
なお、「遅相軸」は、屈折率が最大となる方向を意味し、更に屈折率の測定波長は、特別な記述がない限り、可視光域(λ=550nm)での値である。
また、本明細書において、光学補償フィルム、光学異方性層、及び液晶層等の各部材の光学特性を示す数値、数値範囲、及び定性的な表現(例えば、「同等」、「等しい」等の表現)については、液晶表示装置やそれに用いられる部材について一般的に許容される誤差を含む数値、数値範囲及び性質を示していると解釈されるものとする。
1.時分割方式3D液晶ディスプレイ
本発明は、少なくとも、一対の偏光子、その間に配置された液晶セル、及び前記一対の偏光子の少なくとも一方と前記液晶セルとの間に配置される光学補償フィルムを有し、前記光学補償フィルムが、液晶組成物を硬化させてなる第1の光学異方性層、及びポリマーフィルムからなる第2の光学異方性層を少なくとも有し、左右方向視野角での1°当りのコントラスト変化の最大値が50以下であることを特徴とする時分割方式3D液晶ディスプレイに関する。時分割方式では、左眼用と右眼用の画像を時間的に交互に表示しながら、画像の表示に同期してメガネのシャッターを開閉し、それぞれの画像が対応する眼に入るように制御する。この方式では、二重像やちらつきを生じさせないために左右眼用の画像切り替えを高速に行う必要がある。切り替えの応答が遅いと、残像が残って、二重像あるいはちらつきとなって見えてしまい、立体視固有の疲労感の原因になる。液晶パネルでこの方式を実現するためには、通常の2D表示の液晶パネルと比較して、高速応答性が要求される。液晶セルのギャップを狭くすることで応答性を改善することができるが、一方で、視野角が顕著に狭くなってしまう。本発明では、所定の構成の光学補償フィルムを利用することで、視野角特性を改善している。
具体的には、本発明では、所定の構成の光学補償フィルムを用いることで、左右方向視野角での1°当りのコントラスト変化の最大値を50以下としている。本明細書で、「左右方向視野角」とは、ディスプレイ表面を中心にしてディスプレイ水平方向に角度を変化させたときのコントラストや色味なので性能変化を意味し、輝度計(例えばトプコン製BM-5A)をディスプレイ水平方向に角度をずらして測定すること等によって特定することができる。人間の両眼は左右についているため、左右眼それぞれに異なる画像を提示する3D表示では、左右方向視野角でのコントラスト変化が最も影響する。本発明では、そのコントラスト変化を50以下とすることで、視野角特性の良好な3D表示を可能としている。なお、通常の2D表示用液晶パネルでは、左右方向視野角での1°当りのコントラスト変化が許容できる最大値は100程度である。本発明では、前記コントラスト変化を50以下にすることで、視野角に依存したコントラストの変化が、2D表示と比較してより顕著に影響を受けやすい3D表示において、良好な視野角特性の3D表示を可能としている。なお、前記コントラスト変化は小さいほど好ましいが、実際には、下限値は5程度である。
視野角コントラストと同様、視野角に依存したカラーシフトも、3D表示では、2D表示と比較して、観察者が受ける違和感が顕著である。本発明のフルカラー表示用ディスプレイの態様では、左右方向視野角での1°当りの色味変化Δu’v’の最大値を0.0015以下とすることで、視野角に依存したカラーシフトも軽減された、視野角特性の良好な3D表示を可能としている。なお、通常の2D表示用液晶パネルでは、左右方向視野角での1°当りの色味変化Δu’v’が許容できる最大値は、0.0020程度である。本発明では、前記色味変化Δu’v’の最大値を0.015以下にすることで、視野角に依存したカラーシフトが、2Dカラー表示と比較してより顕著となりやすい3Dカラー表示において、良好な視野角特性の3Dカラー表示を可能としている。なお、前記色味変化Δu’v’は小さいほど好ましいが、実際には、下限値は0.0001程度となる。
以下、本発明の時分割方式3D液晶ディスプレイの実施態様について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の時分割方式3D液晶ディスプレイの一態様を液晶シャッターメガネとともに示した概略模式図である。3D液晶ディスプレイ10は、液晶シャッターメガネ12を装着した観察者によって観察される。立体3D液晶ディスプレイ10には、60Hz以上の周波数で、左眼用画像及び右眼用画像が表示される。一例では、立体視用の画像信号は、画像処理部において、左眼用画像信号と右眼用画像信号とに処理された後、表示用モニタ駆動回路に送られ、3D液晶ディスプレイ10の各々の画素部に、左眼用画像信号と右眼用画像信号とがフィールド毎に交互に割り当てられて、所定の時間毎に、左眼用画像と右眼用画像とが3D液晶ディスプレイ10の同一画面上に交互に表示される。
立体3D液晶ディスプレイ10の左眼用及び右眼用画像表示の切り替えに同期回路16により同期させて、液晶シャッターメガネ12に、駆動電圧が印加され、具体的には、左眼用画像が表示されているときは、左眼液晶シャッター14aの透過率が最大になり、左眼に画像が入力され、且つ右眼液晶シャッター14bの透過率は最小になり、右眼には画像は入力されず;一方、右眼用画像が表示されているときは、右眼液晶シャッター14bの透過率が最大になり、右眼に画像が入力され、且つ左眼液晶シャッター14aの透過率は最小になり左眼には画像は入力されなくなっている。観察者は、左眼用画像を左眼だけで、右眼画像を右眼だけで選択的に見ることで、表示画像を立体画像として認識する。
観察者が液晶シャッターメガネ12を装着するのに代えて、立体3D液晶ディスプレイ10の表示面外側偏光板の外側に液晶シャッターを配置し、駆動電圧の印加により、透過率をON/OFFさせてもよい。その態様では、観察者は、偏光メガネを装着し、表示面側偏光板と液晶シャッターを透過してきた左眼用画像を左眼のみで、及び右眼用画像を右眼のみで選択的に見ることで、立体画像として認識する。液晶シャッターの特性を最適化することで表示面外側の偏光板を省略することも可能である。
液晶フィルタメガネ12の透過率のON/OFFの機構については特に制限はない。特開2000−275575号公報に記載の光散乱型液晶素子で構成されていてもよい。また、特開平11−095186号公報、WO2009−037940号公報等も利用できる。
図1に示す3D液晶ディスプレイ10の画素構成については特に制限はない。左眼用画素と右眼用画素の2種類からなる画素構成であっても、1種類のみからなる画素構成であってもよい。前者の画素構成は、後者の画素構成と比較して、表示画像が暗くなる傾向にあるが、一方で、応答速度を遅くしても、立体画像を違和感なく表示できるという利点がある。反対に、後者の画素構成は、液晶パネルの応答速度を高速化する必要があるが、明るい画像を表示できるという利点がある。用途に応じて、画素構成を選択することができる。
図2に、図1に示す3D液晶ディスプレイ10に表示パネルとして利用可能な、液晶パネルの一例の断面模式図を示す。
図2に示す液晶パネルは、互いの透過軸を直交にして配置された一対の偏光子32a及び32b、その間に配置される液晶セル20、並びに液晶セル20と一対の偏光子32a及び32bそれぞれとの間に配置される光学補償フィルム30a及び30bを有する。光学補償フィルム30a及び30bは、液晶パネルの視野角特性の改善に寄与し、これらが配置されることで、左右方向視野角での1°当りのコントラスト変化の最大値が50以下を達成している。
液晶セル20は、一対の基板22a及び22bとその間に配置された液晶層24とを有する。基板22a及び22bのそれぞれの内面に形成された配向膜(不図示)には、互いに直交する方向に沿ってラビング処理が施され、駆動電圧無印加時には、液晶層24中の液晶分子が、約90°で捩れ配向している。TNモードの態様では、高速応答化のために、セルギャップを狭くするのが好ましく、具体的には、セルギャップを3μm以下とするのが好ましく、1〜3μmであるのがより好ましく、1.5〜2.5μmであるのがさらに好ましい。通常、TNモード液晶セルに用いられるネマチック液晶のΔnは0.09〜0.12程度であるので、即ち、TNモードの態様では、液晶セル20のΔndは、150nm〜350nmであるのが好ましく、200nm〜250nmであるのがより好ましい。
光学補償フィルム30a及び30bはそれぞれ、液晶組成物を硬化させてなる第1の光学異方性層26a及び26b、並びにポリマーフィルムからなる第2の光学異方性層28a及び28bを有する。第1の光学異方性層26a及び26bは、塗布法等によって形成された自己支持性のない層であり、第2の光学異方性層28a及び28bによって支持されている。TNモードの態様では、光学補償フィルム30a及び30bは、液晶層24中の基板22a及び22b近傍の液晶分子が、基板面に対して所定のチルト角で傾斜配向していることに起因して生じる複屈折を補償し、斜め方向のコントラストを改善するのに寄与する。TNモードの態様では、光学補償フィルム30a及び30bは、互いに等しい光学特性を示すのが好ましく、互いに等しく、第1の光学異方性層26a及び26bが液晶組成物(特に円盤状液晶を含有する液晶組成物)のハイブリッド配向を固定してなり、第2の光学異方性層28a及び28bの面内遅相軸が互いに直交して配置されているのが好ましい。
光学補償フィルム30a及び30bはそれぞれ、独立の部材としてパネル内に組み込まれていてもよいし、偏光子32a及び32bとそれぞれ一体化された楕円偏光板34a及び34bとしてそれぞれ組み込まれていてもよい。偏光子32a及び32bの透過軸と、第2の光学異方性層28a及び28bの面内遅相軸とは、それぞれ互いに直交にして貼合されるのが好ましい。また、偏光子32a及び32bがポリビニルアルコールフィルム等の親水性膜である態様では、第2の光学異方性層28a及び28bをそれぞれ構成しているポリマーフィルムが、偏光子32a及び32bの保護膜として機能しているのが好ましい。偏光子32a及び32bの外側表面にも、ポリマーフィルムからなる保護膜が配置されているのが好ましい。
3D液晶ディスプレイ10の左右視野角における1°当たりのコントラスト変化の最大値を50以下とするためには、ポリマーフィルムからなる第2の光学異方性層28a及び28bがそれぞれ、下記関係式(1)及び(2)を満足しているのが好ましく、
式(1) Re(550)>4nm
式(2) 10nm<Rth(550)<60nm
下記関係式(1)’及び(2)’を満足しているのがより好ましく、
式(1)’ 5nm≦Re(550)≦20nm
式(2)’ 20nm≦Rth(550)≦55nm
下記関係式(1)”及び(2)”を満足しているのがさらに好ましい。
式(1)” 6nm≦Re(550)≦12nm
式(2)” 30nm≦Rth(550)≦50nm
また、液晶組成物からなる第1の光学異方性層26a及び26bが、下記関係式(3)を満足しているのが好ましく、
式(3) 10nm<Re(550)<35nm
下記式(3)’を満足しているのがより好ましく、
式(3)’ 20nm≦Re(550)≦35nm
下記式(3)”を満足しているのがさらに好ましい。
式(3)” 25nm≦Re(550)≦32nm
また、フルカラー表示ディスプレイの態様では、左右方向視野角での1°当りの色味変化Δu’v’の最大値が0.0015以下とするためには、第1の光学異方性層26a及び26bの波長450nmの面内レターデーションRe(450)、及び波長650nmの面内レターデーションRe(650)が下記式(4)を満足するのが好ましく、
式(4) Re(450)/Re(650)<1.25
下記式(4)’を満足するのがより好まし、
式(4)’ 1.0≦Re(450)/Re(650)≦1.23
下記式(4)”を満足するのがさらに好ましい。
式(4)” 1.05≦Re(450)/Re(650)≦1.20
第1の光学異方性層26a及び26b、並びに第2の光学異方性層28a及び28bの作製に利用可能な材料については、後述の本発明の光学補償フィルムの第1及び第2の光学異方性層のそれぞれの作製に利用可能な材料と同様であり、好ましい例も同様である。
本発明の3D液晶ディスプレイは、図1に示す部材以外に、さらに、立体視用の画像信号を左眼用画像信号と右眼用画像信号とに処理する画像処理部、当該画像信号をディスプレイに送る表示用モニタ駆動回路、当該画像信号に応じて、液晶シャッターメガネに信号を送り、左右液晶シャッターの透過率をON/OFFさせる、同期回路を備えているのが好ましい。また、上記した通り、ディスプレイの表示面側偏光子のさらに外側に液晶シャッターを備えていてもよく、偏光メガネが円偏光を利用した態様では、液晶シャッターのさらに外側に、位相差板を備えることが好ましい。
また、3D液晶ディスプレイの表示モニタに用いられる液晶パネルも、図2に示す部材以外に、第1及び第2の光学異方性層の間に、第1の光学異方性層の形成に利用される配向膜が配置されていてもよい。さらに、フルカラー表示の態様では、液晶セル内に、カラーフィルタが配置されていてもよい。
2.時分割方式3D液晶ディスプレイ用光学補償フィルム
本発明は、時分割方式3D液晶ディスプレイ用光学補償フィルムであって、
液晶組成物を硬化させてなる第1の光学異方性層、及び第1の光学異方性層を支持するポリマーフィルムからなる第2の光学異方性層を少なくとも有し、
第2の光学異方性層が下記式(1)及び(2)を満足し、
第1の光学異方性層が下記式(3)を満足することを特徴とする時分割方式3D液晶ディスプレイ用光学補償フィルムにも関する。第1及び第2の光学異方性層は、上記式(1)’〜(3)’を満足するのが好ましく、上記式(1)”〜(3)”を満足するのがさらに好ましい。
式(1) Re(550)>4nm
式(2) 10nm<Rth(550)<60nm
式(3) 10nm<Re(550)<35nm
本発明の光学補償フィルムは、時分割方式3D液晶ディスプレイ、特にTNモード液晶パネルを表示モニタとして利用した時分割方式3D液晶ディスプレイ、の視野角特性の改善に寄与する。また、TNモード液晶パネルを利用した時分割方式3D液晶ディスプレイの中でも、セルギャップを3μm以下とすることで高速応答化されたTNモード液晶パネルを表示パネルとして有する時分割方式3D液晶ディスプレイの光学補償に適している。
また、フルカラー表示の態様では、第1の光学異方性層は、下記式(4)を満足しているのが好ましい。
式(4) Re(450)/Re(650)<1.25
さらに、上記式(4)’を満足しているのがより好ましく、上記式(4)”を満足しているのがさらに好ましい。
前記第1の光学異方性層に要求される光学特性を満足する例としては、棒状液晶化合物又は円盤状液晶化合物を含有する組成物のハイブリッド配向を固定してなる層が挙げられる。ハイブリッド配向とは、棒状液晶ではその分子長軸又は円盤状液晶ではその円盤面と、層面とのなす角(チルト角)βが、層厚み方向で増加又は減少している配向をいう。中でも、円盤状液晶(ディスコティック液晶)のハイブリッド配向を固定した光学異方性層は、第1の光学異方性層として適する光学特性を示す。
本発明に利用可能な棒状液晶としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。なお、棒状液晶化合物には、金属錯体も含まれる。また、棒状液晶化合物を繰り返し単位中に含む液晶ポリマーも用いることができる。言い換えると、棒状液晶化合物は、(液晶)ポリマーと結合していてもよい。棒状液晶化合物については、季刊化学総説第22巻「液晶の化学(1994)日本化学会編」の第4章、第7章、及び第11章、及び液晶デバイスハンドブック日本学術振興会第142委員会編の第3章に記載がある。
また、本発明に利用可能な円盤状液晶の例には、ベンゼン誘導体(C.Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.71巻、111頁(1981年)に記載)、トルキセン誘導体(C.Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.122巻、141頁(1985年)、Physics lett,A,78巻、82頁(1990)に記載)、シクロヘキサン誘導体(B.Kohneらの研究報告、Angew.Chem.96巻、70頁(1984年)に記載)及びアザクラウン系又はフェニルアセチレン系のマクロサイクル(J.M.Lehnらの研究報告、J.Chem.Commun.,1794頁(1985年)、J.Zhangらの研究報告、J.Am.Chem.Soc.116巻、2655頁(1994年)記載)が含まれる。
また、前記第1の光学異方性層の形成に利用可能なディスコティック液晶の好ましい例は、特開2009−98662号公報に記載の式(DI)で表される化合物、及び式(I)で表される化合物が含まれる。また、ディスコティック液晶の配向を固定した光学異方性層が、前記式(3)及び(4)を満足するためには、用いるディスコティック液晶は、複屈折の波長分散性がフラットに近い特性を示すものであるのが好ましい。前記特性を満足するディスコティック液晶の例には、下記式(I)で表される化合物が含まれる。
Figure 2011209518
式(1)中、Y11、Y12及びY13は、それぞれ独立にメチン又は窒素原子を表す。Y11、Y12及びY13がメチンの場合、メチンの水素原子は置換基で置き換わってもよい。メチンが有していてもよい置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子及びシアノ基を好ましい例として挙げることができる。これらの置換基の中では、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子及びシアノ基がさらに好ましく、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜12のアシルオキシ基、ハロゲン原子及びシアノ基がより好ましい。
化合物の合成の容易さ及びコストの観点から、Y11、Y12及びY13は、いずれもメチンであることがより好ましく、メチンは無置換であることがさらに好ましい。即ち、上記式(1)で表される化合物の好ましい例には、Y11、Y12及びY13が無置換のメチンである、下記式(1a)で表される化合物が含まれる。
Figure 2011209518
式(1)及び(1a)中、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、水素原子、又は下記一般式(A)、下記一般式(B)もしくは下記一般式(C)を表すが、ただし、R11、R12及びR13のうち、少なくとも2つは下記一般式(A)、下記一般式(B)、又は下記一般式(C)である。合成や光学性能の観点では、一般式(A)又は(C)が好ましく、一般式(A)がより好ましい。また、R11、R12及びR13は、R11=R12=R13であることが好ましい。
また、R11、R12及びR13の全てが、下記一般式(A)、下記一般式(B)、又は下記一般式(C)であると、液晶相を示す温度範囲が広くなる傾向があるので好ましい。
Figure 2011209518
一般式(A)中、A11及びA12は、それぞれ独立に窒素原子又はメチンを表し;A13、A14、A15及びA16は、それぞれ独立に窒素原子又はメチン(但しメチンの水素原子は置換基−L11−L12−Q11で置換されていてもよい)を表す。
11及びA12は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が窒素原子であることがより好ましい。
13、A14、A15及びA16は、それらのうち、少なくとも3つがメチンであることが好ましく、すべてメチンであることがより好ましい。但し、メチンの水素原子は置換基−L11−L12−Q11で置換されていてもよい。Δnが高いという観点では、A13、A14、A15及びA16が全て無置換のメチンである(即ち、置換基−L11−L12−Q11はm位に結合している)、又はA13、A14及びA16が無置換のメチンであり、且つA15が置換基−L11−L12−Q11が結合した炭素原子であるのが好ましく(即ち、置換基−L11−L12−Q11はp位に結合している)、さらにΔnの波長分散性の観点では、A13、A14、A15及びA16が全て無置換のメチンである(即ち、置換基−L11−L12−Q11はm位に結合している)のが好ましい。
11〜A16がそれぞれメチンを表す場合には、メチンの水素原子は上記以外の置換基で置換されていてもよく、該置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル置換カルバモイル基及び炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。これらの中でも、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲンで置換されたアルキル基がより好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基がさらに好ましい。
一般式(A)中、X1は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し、酸素原子が好ましい。
Figure 2011209518
一般式(B)中、A21及びA22は、それぞれ独立に窒素原子又はメチンを表し;A23、A24、A25及びA26は、それぞれ独立に窒素原子又はメチン(但しメチンの水素原子は置換基−L21−L22−Q21で置換されていてもよい)を表す。
21及びA22は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が窒素原子であることがより好ましい。
23、A24、A25及びA26は、それらのうち、少なくとも3つがメチンであることが好ましく、すべてメチンであることがより好ましい。但し、メチンの水素原子は置換基−L11−L12−Q11で置換されていてもよい。Δnが高いという観点では、A23、A24、A25及びA26が全て無置換のメチンである(即ち、置換基−L21−L22−Q21はm位に結合している)、又はA23、A24及びA26が無置換のメチンであり、且つA25が置換基−L21−L22−Q21が結合した炭素原子である(即ち、置換基−L21−L22−Q21はp位に結合している)のが好ましく;さらにΔnの波長分散性の観点では、A23、A24、A25及びA26が全て無置換のメチンである(即ち、置換基−L21−L22−Q21はm位に結合している)のが好ましい。
21〜A26がそれぞれメチンを表す場合には、メチンの水素原子は上記以外の置換基で置換されていてもよく、該置換基の例としては、一般式(A)中のA11〜A16のメチンの水素原子を置換可能な置換基の例と同様である。
一般式(B)中、X2は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し、酸素原子が好ましい。
Figure 2011209518
一般式(C)中、A31及びA32は、それぞれ独立に窒素原子又はメチンを表し、A33、A34、A35及びA36は、それぞれ独立に窒素原子又はメチン(但しメチンの水素原子は置換基−L31−L32−Q31で置換されていてもよい)を表す。
31及びA32は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が窒素原子であることがより好ましい。
33、A34、A35及びA36は、それらのうち、少なくとも3つがメチンであることが好ましく、すべてメチンであることがより好ましい。但し、メチンの水素原子は置換基−L31−L32−Q31で置換されていてもよい。Δnが高いという観点では、A33、A34、A35及びA36が全て無置換のメチンである(即ち、置換基−L31−L32−Q31はm位に結合している)、又はA33、A34及びA36が無置換のメチンであり、且つA35が置換基−L31−L32−Q31が結合した炭素原子である(即ち、置換基−L31−L32−Q31はp位に結合している)のが好ましく;さらにΔnの波長分散性の観点では、A33、A34、A35及びA36が全て無置換のメチンである(即ち、置換基−L31−L32−Q31はm位に結合している)のが好ましい。
31〜A36がそれぞれメチンを表す場合には、メチンの水素原子は上記以外の置換基で置換されていてもよく、該置換基の例としては、一般式(A)中のA11〜A16のメチンの水素原子を置換可能な置換基の例と同様である。
一般式(C)中、X3は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し、酸素原子が好ましい。
一般式(A)中のL11、一般式(B)中のL21、一般式(C)中のL31はそれぞれ独立して、ヘテロ5員環の基を表す。前記ヘテロ5員環は、環構成原子として、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子等のヘテロ原子を1以上含む5員環であり、芳香族環であっても非芳香族環であってもよい。中でも、下記のいずれかで表される基であるのが好ましい。
Figure 2011209518
式中、*は6員環に結合する部位及び**はL12、L22及びL32にそれぞれ結合する部位を示し;A41及びA42はそれぞれ独立にメチン又は窒素原子を表し;X4は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表す。
41及びA42は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が窒素原子であることがより好ましい。また、X4は酸素原子であるのが好ましい。
11、L21、及びL31の具体例には、以下のものが含まれる。
Figure 2011209518
一般式(A)中のL12、一般式(B)中のL22、一般式(C)中のL32はそれぞれ独立して、アルキレン基又はアルケニレン基を表し、これらアルキレン基またはアルケニレン基の基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基はそれぞれ−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−CO−、−S−、−SO2−、−NR−、−NRSO2−、又は−SO2NR−(Rは水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す)に置換されていてもよく、また、これらの基中に存在する1個又は2個以上の水素原子は、ハロゲン原子に置換されてもよい。
前記アルキレン基は、炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、さらに好ましくは1〜12のアルキレン基であるのが好ましい。前記アルケニレン基は、炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、さらに好ましくは2〜12のアルケニレン基であるのが好ましい。
前記アルキレン基又はアルケニレン基の基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基はそれぞれ−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−CO−、−S−、−SO2−、−NR−、−NRSO2−、及び−SO2NR−(Rは水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す)からなる2価基の群から選択された1以上によって置換されていてもよい。勿論、前記2価基の群から選択される2以上の基によって置換されていてもよい。前記アルキレン基の例には、−(CH2)m−L−(CH2n−が含まれる。但し、m及びnは1以上の数であって、その和は20以下が好ましく、16以下がより好ましく、12以下がさらに好ましく、またその和は2以上が好ましく、4以上がより好ましい。またLは、前記2価基の群から選ばれるいずれかの基を表す。
またアルキレン基及びアルケニレン基中の1個又は2個以上の水素原子は、1個又は2個以上のハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子)によって置換されていてもよい。
一般式(A)中のQ11、一般式(B)中のQ21、一般式(C)中のQ31はそれぞれ独立して、重合性基、水素原子、OH、COOH、又はハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子)を表す。本発明の光学フィルムの光学特性が、温度等の環境に応じて変化しないためには、Q11、Q21、Q31がそれぞれ重合性基であることが好ましい(但し、前記式(1)の化合物が重合性基を有していなくても、併用される化合物が重合性であれば、当該他の化合物の重合反応を進行させることで、式(1)の化合物の配向を固定することができる)。重合反応は、付加重合(開環重合を含む)又は縮合重合であることが好ましい。すなわち、重合性基は、付加重合反応又は縮合重合反応が可能な官能基であることが好ましい。重合性基の例を以下に示す。
Figure 2011209518
さらに、重合性基は付加重合反応が可能な官能基であることが特に好ましい。そのような重合性基としては、重合性エチレン性不飽和基又は開環重合性基が好ましい。
前記付加重合反応が可能な重合性基の例には、下記式で表される重合性基が含まれる。
Figure 2011209518
式中、R10、R11及びR12はそれぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表す。より具体的には、以下の基が例示される。前記アルキル基は、炭素原子数1〜5であるのが好ましく、炭素原子数が1のメチル基が最も好ましい。前記式で表される重合性基の例には、下記式(M−1)で表されるアクリレート基、及び下記式(M−2)で表されるメタクリレート基が含まれる。
Figure 2011209518
また、前記付加重合反応可能な重合性基の他の例としては、下記式(M−3)〜(M−6)で表される基も含まれる。
Figure 2011209518
式(M−3)、(M−4)中、Rは水素原子又はアルキル基を表し、水素原子又はメチル基が好ましい。
上記式(M−1)〜(M−6)の中、(M−1)又は(M−2)が好ましく、(M−1)がより好ましい。
開環重合性基は、環状エーテル基が好ましく、エポキシ基又はオキセタニル基がより好ましく、エポキシ基が最も好ましい。
前記式(1)で表される化合物の例には、以下の化合物が含まれる。但し、これらに限定されるものではない。
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
前記式(1)で表される化合物の例には、ディスコティックネマチック液晶相等の液晶相を示す液晶性化合物が含まれる。当該液晶性化合物は、高いΔnを示すとともに、液晶相を示す温度範囲が高く且つ広いという特徴がある。例えば、前記式(1)及び(1a)の化合物の例には、式(1)及び(1a)中のL11、L21及びL31で表されるヘテロ5員環の基が存在しない液晶性化合物と比較して、Δnがより高く、しかも液晶相を示す温度範囲がより高く且つ広い液晶性化合物が存在する。よって、前記式(1)及び(1a)の化合物を用いることにより、その高いΔnに基づく光学特性を示す光学異方性層を、広い製造ラチチュードで、安定的に作製することができる。
前記式(1)及び(1a)の化合物の好ましい例には、ディスコティックネマチック液晶相を0℃〜300℃の範囲で発現するディスコティック液晶性化合物が含まれる。さらに好ましくは20℃〜250℃である。但し、この範囲に限定されるものではない。
前記式(1)及び(1a)で表される化合物は、種々の有機合成の工程を組み合わせることで合成することができる。具体的には、特開2006−76992号公報、及び特開2007−2220号公報に記載の合成方法を参照して合成することができる。
前記式(1)及び(1a)で表される化合物は、下記式(1b)で表される化合物を試薬として用いて、合成することができる。
本発明は、前記式(1)及び(1a)で表される化合物を製造するために用いられる試薬として有用な、下記式(1b)で表される化合物にも関する。
Figure 2011209518
一般式(1b)中、L41は、下記一般式(D)、下記一般式(E)、又は下記一般式(F)で表される基を表す。
Figure 2011209518
式(1b)中、X1、X2及びX3はそれぞれ、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し、好ましい例は、上記式(1)中のそれぞれの好ましい例と同様である。
式(1b)中、Y1は、CN、COOH、又はアミドオキシム基を表す。
前記一般式(1b)で表される化合物の例には、以下の式(1b−1)、(1b−2)及び(1b−3)でそれぞれ表される化合物が含まれる。
Figure 2011209518
前記式中、A41及びA42はそれぞれ独立にメチン又は窒素原子を表し;X4は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し;Y1はそれぞれ独立に、CN、COOH、アミドオキシム基を表し;Y2はそれぞれ独立に、重合性基、水素原子、OH、COOH、炭素数1〜4のアルキレン基、ハロゲン原子、水素原子を表し;L41はアルキレン基、又はアルケニレン基であり、これらアルキレン基またはアルケニレン基の基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基はそれぞれ−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−CO−、−S−、−SO2−、−NR−、−NRSO2−、又は−SO2NR−(Rは水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基)に置換されていてもよく、また、これらの基中に存在する1個又は2個以上の水素原子は、ハロゲン原子に置換されてもよい。
上記式(1b)で表される化合物は種々の合成法を組合せることで、製造することができる。
例えば、Y1がアミドオキシム基の化合物は、下記スキームに示す通り、アミドオキシ基と、活性化されたカルボキシル基とを反応させ、1,2,4−オキサジアゾール誘導体に変換する方法を利用することで合成可能である。
Figure 2011209518
1がシアノ基の化合物は、シアノ基をアミドオキシム基に変換した後、上記スキームに示す通り、アミドオキシ基と、活性化されたカルボキシル基とを反応させ、1,2,4−オキサジアゾール誘導体に変換する方法を利用することで合成可能である。
1がCOOH基の化合物は、COOHを酸クロリド等へ変換した後、下記スキームに示す通り、アミドオキシム誘導体又はヒドラジン誘導体と反応させて、1,2,4−オキサジアゾール誘導体又は1,3,4−オキサジアゾール誘導体に変換する方法を利用することで合成可能である。
Figure 2011209518
この様に、上記式(1b)で表される化合物であって、上記式(1)の化合物の中間体は、一般的で簡便な合成法により、1,2,4−オキサジアゾール誘導体、又は1,3,4−オキサジアゾール誘導体として合成することができる。
2は、前記式(1)及び(1a)中のQ11、Q21またはQ31に相当し、必要あれば、所望のQ11、Q21またはQ31とするために変換される。
前記第1の光学異方性層の形成に用いられる液晶性組成物は、前記式(1)の化合物等の液晶化合物を主成分として含有しているのが好ましく、具体的には50質量%以上含有しているのが好ましい。前記組成物は、液晶性化合物を、1種以上含有していてもよい。また、前記組成物は、液晶化合物とともに添加剤の1種以上を含有していてもよい。使用可能な添加剤の例として、空気界面配向制御剤、ハジキ防止剤、重合開始剤、重合性モノマー等について説明する。
空気界面配向制御剤:
前記組成物は、空気界面においては空気界面のチルト角で配向する。このチルト角は、液晶性組成物に含まれる液晶性化合物の種類や添加剤の種類等で、その程度が異なるため、目的に応じて空気界面のチルト角を任意に制御する必要がある。
前記チルト角の制御には、例えば、電場や磁場のような外場を用いることや添加剤を用いることができるが、添加剤を用いることが好ましい。このような添加剤としては、炭素原子数が6〜40の置換もしくは無置換脂肪族基、又は炭素原子数が6〜40の置換もしくは無置換脂肪族置換オリゴシロキサノキシ基を、分子内に1本以上有する化合物が好ましく、分子内に2本以上有する化合物が更に好ましい。例えば、空気界面配向制御剤としては、特開2002−20363号公報に記載の疎水性排除体積効果化合物を用いることができる。
また、特開2009−193046号公報等に記載のフルオロ脂肪族基含有ポリマーも同様な作用があるので空気界面配向制御剤として添加することができる。
空気界面側の配向制御用添加剤の添加量としては、前記組成物(塗布液の場合は固形分、以下同様である)に対して、0.001質量%〜20質量%が好ましく、0.01質量%〜10質量%が更に好ましく、0.1質量%〜5質量%がより更に好ましい。
ハジキ防止剤:
前記組成物に添加し、該組成物の塗布時のハジキを防止するための材料としては、一般に高分子化合物を好適に用いることができる。
使用するポリマーとしては、前記組成物の傾斜角変化や配向を著しく阻害しない限り、特に制限はない。
ポリマーの例としては、特開平8−95030号公報に記載があり、特に好ましい具体的ポリマー例としてはセルロースエステル類を挙げることができる。セルロースエステルの例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロース及びセルロースアセテートブチレートを挙げることができる。
前記組成物の配向を阻害しないように、ハジキ防止目的で使用されるポリマーの添加量は、前記組成物に対して一般に0.1〜10質量%の範囲にあり、0.1〜8質量%の範囲にあることがより好ましく、0.1〜5質量%の範囲にあることがさらに好ましい。
重合開始剤:
前記組成物は、重合開始剤を含有しているのが好ましい。重合開始剤を含有する前記組成物を用いると、液晶相形成温度まで加熱した後、重合させ冷却することによって液晶状態の配向状態を固定化して、第1の光学異方性層を作製することもできる。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応と電子線照射による重合反応が含まれるが、熱により支持体等が変形、変質するのを防ぐためにも、光重合反応又は電子線照射による重合反応が好ましい。
光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)及びオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)等が挙げられる。
光重合開始剤の使用量は、前記組成物の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。
重合性モノマー:
前記組成物には、重合性のモノマーを添加してもよい。本発明で使用できる重合性モノマーとしては、併用される液晶化合物と相溶性を有し、液晶性組成物の配向阻害を著しく引き起こさない限り、特に限定はない。これらの中では重合活性なエチレン性不飽和基、例えばビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基及びメタクリロイル基などを有する化合物が好ましく用いられる。上記重合性モノマーの添加量は、併用される液晶化合物に対して一般に0.5〜50質量%の範囲にあり、1〜30質量%の範囲にあることが好ましい。また反応性官能基数が2以上のモノマーを用いると、配向膜との密着性を高める効果が期待できるため、特に好ましい。
前記組成物は、塗布液として調製してもよい。塗布液の調製に使用する溶剤としては、汎用の有機溶剤が好ましく用いられる。汎用の有機溶剤の例には、アミド系溶剤(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド系溶剤(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環系溶剤(例、ピリジン)、炭化水素系溶剤(例、トルエン、ヘキサン)、アルキルハライド系溶剤(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル系溶剤(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン系溶剤(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル系溶剤(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。エステル系溶剤及びケトン系溶剤が好ましく、特にケトン系溶剤が好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
前記第1の光学異方性層は、前記組成物を、配向状態とし、その配向状態を固定することで、作製することができる。以下に、製造方法の一例について説明するが、この方法に限定されるものではない。
まず、液晶化合物を少なくとも含有する組成物を透明支持体の表面上(配向膜を有する場合は配向膜表面)に塗布する。所望により加熱等して、所望の配向状態で配向させる。次に、重合反応等を進行させて、その状態を固定して、第1の光学異方性層を形成する。この方法に用いられる前記組成物に添加可能な添加剤の例としては、前記した空気界面配向制御剤、ハジキ防止剤、重合開始剤、重合性モノマー等が挙げられる。
塗布は、公知の方法(例えば、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により行うことができる。
均一に配向した状態を実現するためには、配向膜を利用するのが好ましい。配向膜は、ポリマー膜(例えば、ポリビニルアルコール膜及びイミド膜等)の表面をラビング処理することで形成されるものが好ましい。本発明に利用するのに好ましい配向膜の例には、特開2006−276203号公報の[0130]〜[0175]に記載のあるアクリル酸コポリマー又はメタクリル酸コポリマーの配向膜が含まれる。当該配向膜を利用すると、液晶化合物のゆらぎを抑制でき高コントラスト化が達成できるので好ましい。
次に、配向状態を固定するために、重合を実施するのが好ましい。前記組成物中に光重合開始剤を含有させ、光照射により重合を開始するのが好ましい。光照射には、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、10mJ/cm2〜50J/cm2であることが好ましく、50mJ/cm2〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。また、雰囲気の酸素濃度は重合度に関与するため、空気中で所望の重合度に達しない場合には、窒素置換等の方法により酸素濃度を低下させることが好ましい。好ましい酸素濃度としては、10%以下が好ましく、7%以下がさらに好ましく、3%以下がよりさらに好ましい。
本発明で配向状態が固定化された状態とは、その配向が保持された状態が最も典型的、且つ好ましい態様ではあるが、それだけには限定されず、具体的には、通常0℃〜50℃、より過酷な条件下では−30℃〜70℃の温度範囲において、該固定化された組成物に流動性が無く、また外場や外力によって配向形態に変化を生じさせることなく、固定化された配向形態を安定に保ち続けることができる状態を指すものである。なお、配向状態が最終的に固定化され光学異方性層が形成された際に、前記組成物はもはや液晶性を示す必要はない。例えば、結果的に熱、光等による反応により重合又は架橋反応が進行し、高分子量化して、液晶性化合物が液晶性を失ってもよい。
この様にして、第1の光学異方性層を形成することができる。但し、光学異方性層の形成方法については上記方法に限定されるものではない。例えば、転写材料を用いて転写により形成することもできる。
第2の光学異方性層は、ポリマーフィルムからなる。前記第2の光学異方性層は、透明ポリマーフィルムからなるのが好ましく、具体的には、光透過率が80%以上の透明なポリマーフィルムが好ましい。ポリマーの具体例として、セルロースアシレート類(例えば、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート)、ノルボルネン系ポリマー、ポリ(メタ)アクリレートエステル類のフィルムなどを挙げることができ、多くの市販のポリマーを好適に用いることが可能である。このうち、光学性能の観点からセルロースアシレート類が好ましく、セルロースの低級脂肪酸エステルがさらに好ましい。低級脂肪酸とは、炭素原子数が6以下脂肪酸で、炭素原子数は、2(セルロースアセテート)、3(セルロースプロピオネート)または4(セルロースブチレート)であることが好ましい。セルローストリアセテートが特に好ましい。セルロースアセテートプロピオネートやセルロースアセテートブチレートのような混合脂肪酸エステルを用いてもよい。なお、セルロースアシレートフィルムは、ソルベントキャスト法で作製することが好ましい。また、従来知られているポリカーボネートやポリスルホンのような複屈折の発現しやすいポリマーであっても国際公開WO00/26705号パンフレットに記載の分子の修飾により該発現性を低下させたものも使用できる。
中でも、第2の光学異方性層はセルロースアシレートフィルムであるのが好ましい。セルロースアシレートフィルムとは、上記セルロースアセテート類を主成分(50質量%以上)として含むフィルムをいう。溶液製膜法で製膜することにより、さらに所望により延伸処理を施すことにより、上記式(1)及び(2)を満足するセルロースアシレートフィルムを容易に製造することができる。
本発明に係る第2の光学異方性層として利用可能なセルロースアシレートフィルムの製造方法の一例は、以下の通りである。
アシル置換度2.3〜3.0のセルロースアシレート(好ましくは、セルロースアセテート)、Re上昇剤(例えば、トリアジン骨格の化合物)、及び可塑剤(例えば、トリフェニルホスフェート及びビフェニルジフェニルホスフェート等)を含有する溶液を、ドラム上に流延して製膜し、残留溶媒量が60〜80%の状態でドラムから剥ぎ取り、両端をピンテーターに固定した状態で搬送方向の延伸率が113〜130%となるように、搬送しつつ65〜95℃で乾燥し、残留溶剤量が5〜20%となった状態で、温度100〜150℃で乾燥して、厚み30〜100μmのセルロースアシレートフィルムを得る。この様にして、上記式(1)及び(2)を満足する光学特性を示すセルロースアシレートフィルムを作製することができる。
また、Re上昇剤を含有する内層用ドープ、及びRe上昇剤を含有しない以外は同一組成の外層用ドープをそれぞれ準備し、三層共流延ダイから、下から順次、外層用ドープ、内層用ドープ、及び外層用ドープを共流延させて、上記と同様に処理することでも、上記式(1)及び(2)を満足する光学特性を示すセルロースアシレートフィルムを作製することができる。
前記光学補償フィルムと直線偏光膜(本明細書において「偏光膜」というときは「直線偏光膜」を意味するものとする)を積層することによって楕円偏光板(本明細書において「楕円偏光板」の用語は、通常通り「円偏光板」も含む意味で用いるものとする)を作製することができる。
前記偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造する。偏光膜の偏光軸は、フィルムの延伸方向に垂直な方向に相当する。
なお、偏光膜の光学補償フィルムを配置しない側の面にも、透明保護フィルムを配置するのが好ましい。好ましくはセルロースアシレートフィルム、より好ましくはトリアセチルセルロースフィルムである。市販されている汎用品を用いることができる。透明保護膜の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜200μmであることがさらに好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、操作等は本発明の趣旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下の具体例に制限されるものではない。
1.比較例
図1及び図2と同一の構成の時分割方式3D液晶ディスプレイを、以下の方法で作製した。
(1)ポリマー支持体の作製
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、30℃に加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
────────────────────────────────────
セルロースアセテート溶液組成(質量部) 内層 外層
────────────────────────────────────
酢化度60.9%のセルロースアセテート 100 100
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8 7.8
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9 3.9
メチレンクロライド(第1溶媒) 293 314
メタノール(第2溶媒) 71 76
1−ブタノール(第3溶媒) 1.5 1.6
シリカ微粒子(AEROSIL R972、日本アエロジル(株)製)
0 0.8
下記レターデーション上昇剤 1.7 0
────────────────────────────────────
Figure 2011209518
得られた内層用ドープおよび外層用ドープを、三層共流延ダイを用いて、0℃に冷却したドラム上に流延した。残留溶剤量が70質量%のフィルムをドラムから剥ぎ取り、両端をピンテンターにて固定して搬送方向のドロー比を110%として搬送しながら80℃で乾燥させ、残留溶剤量が10%となったところで、110℃で乾燥させた。その後、140℃の温度で30分乾燥し、残留溶剤が0.3質量%のセルロースアセテートフィルム(厚み80μm(外層:3μm、内層:74μm、外層:3μm))を製造した。作製したセルロースアセテートフィルムのReは8nm、Rthは90nmであった。
作製したセルロースアセテートを2.0Nの水酸化カリウム溶液(25℃)に2分間浸漬した後、硫酸で中和し、純水で水洗、乾燥した。このPK−1の表面エネルギーを接触角法により求めたところ、63mN/mであった。
(2)配向膜の作製
このセルロースアセテートフィルム上に、下記の組成の塗布液を#16のワイヤーバーコーターで28mL/m2塗布した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で150秒乾燥した。形成された膜表面に、ラビングロールで搬送方向に平行な方向に500回転/分で回転させてラビング処理を行い、配向膜を作製した。
────────────────────────────────────
(配向膜塗布液組成)
────────────────────────────────────
下記の変性ポリビニルアルコール 20質量部
水 360質量部
メタノール 120質量部
グルタルアルデヒド(架橋剤) 1.0質量部
────────────────────────────────────
Figure 2011209518
(3) 光学異方性層の作製
下記の組成の塗布液を調製した。
(光学異方性層の塗布液組成)
下記の組成物を、98質量部のメチルエチルケトンに溶解して塗布液を調製した。
────────────────────────────────────
下記のディスコティック液晶性化合物(1) 41.01質量部
エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート
(V#360、大阪有機化学(株)製 4.06質量部
セルロースアセテートブチレート
(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社製) 0.34質量部
セルロースアセテートブチレート
(CAB531−1、イーストマンケミカル社製) 0.11質量部
下記フルオロ脂肪族基含有ポリマー1 0.13質量部
下記フルオロ脂肪族基含有ポリマー2 0.03質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 1.35質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 0.45質量部
────────────────────────────────────
Figure 2011209518
Figure 2011209518
Figure 2011209518
上記塗布液を、#3.2のワイヤーバーを用いて、30m/分で搬送されている上記ロールフィルムの配向膜面に連続的に塗布した。室温から100℃に連続的に加温する工程で、溶媒を乾燥させ、その後、135℃の乾燥ゾーンで、ディスコティック液晶化合物層にあたる膜面風速がフィルム搬送方向に平行に1.5m/secとなるようにし、約90秒間加熱し、ディスコティック液晶化合物を配向させた。次に、80℃の乾燥ゾーンに搬送させて、フィルムの表面温度が約100℃の状態で、紫外線照射装置(紫外線ランプ:出力160W/cm、発光長1.6m)により、照度600mWの紫外線を4秒間照射し、架橋反応を進行させ、ディスコティック液晶化合物をその配向に固定した。その後、室温まで放冷し、円筒状に巻き取ってロール状の形態にした。
この様にして、光学補償フィルムを作製した。
光学補償フィルムを構成している光学異方性層、及びセルロースアセテートフィルムの光学特性を下記表にまとめた。下記表中に示す通り、上記で作製したセルロースアセテートフィルムは、上記式(2)を満足せず、即ち、第2の光学異方性層に要求される特性を満足していなかった。
(4) 偏光板の作製
厚さ80μmのポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、ヨウ素濃度0.05質量%のヨウ素水溶液中に30℃で60秒浸漬して染色し、次いでホウ酸濃度4質量%濃度のホウ酸水溶液中に60秒浸漬している間に元の長さの5倍に縦延伸した後、50℃で4分間乾燥させて、厚さ20μmの偏光子を得た。
光学補償フィルムを1.5モル/Lで55℃の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬した後、水で十分に水酸化ナトリウムを洗い流した。その後、0.005モル/Lで35℃の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬し希硫酸水溶液を十分に洗い流した。最後に試料を120℃で十分に乾燥させた。
前記のように鹸化処理を行った光学補償フィルムを、同じく鹸化処理を行った市販のセルロースアシレートフィルムと組合せて前記の偏光子を挟むようにポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り合せ偏光板を得た。ここで市販のセルロースアシレートフィルムとしてはフジタックTF80UL(富士フイルム(株)製)を用いた。このとき、偏光子および偏光子両側の保護膜はロール形態で作製されているため各ロールフィルムの長手方向が平行となっており連続的に貼り合わされる。従って光学補償フィルムロール長手方向(セルロースアシレートフィルムの流延方向)と偏光子吸収軸とは平行な方向となった。
(5)時分割方式3D液晶ディスプレイの作製と評価
作製した偏光板を、TNモード液晶セルの上下面にそれぞれ貼り合せ、図1及び図2に示す構成の時分割方式3D液晶ディスプレイを作製した。TNモード液晶セルとしては、セルギャップが4μmの市販品のTNモード液晶セルを使用した。
この液晶ディスプレイに、立体視用の画像信号が入力された画像処理部において処理された、左眼用画像信号と右眼用画像信号とが、表示用モニタ駆動回路に送られ、表示用液晶モニタの各々の画素部に、左眼用画像信号と右眼用画像信号とがフィールド毎に交互に割り当てられ、時間順次で左眼用画像と右眼用画像とを、同一画面上に交互に表示した。この画像表示信号に同期させて、液晶シャッターメガネの左眼及び右眼の透過率をON/OFFさせて、立体画像を観察し、以下の方法及び基準で評価した。
(5)−1疲労感の評価(官能評価)
立体画像観察時の疲労感を下記の基準で評価した。
疲労感大:立体像に違和感があり、疲労感が大きい。
疲労感中:多少の違和感があり。
疲労感小:自然な立体表示で疲労感がほぼない
(5)−2 正面CR
表示面に対して法線方向(正面)の黒表示時に対する白表示時のコントラスト比を、輝度計(BM-5A、トプコン社製)を用いた測定値から算出した。
(5)−3 上下左右方向のコントラスト視野角
輝度計(EZ−Contrast160D、ELDIM社製)を用いて、種々の方向の白輝度及び黒輝度を測定し、その測定値から、コントラスト比が10以上となる角度を、コントラスト視野角として算出した。
結果を下記表に記載する。なお、左右視野角における1°当たりのコントラスト変化の最大量、及び左右視野角における1°当たりの色味変化Δu’v’の最大値についても、それぞれ、以下の方法で測定した。結果を下記表にあわせて示す。
左右視野角における1°当たりのコントラスト変化の最大量:
輝度計(BM−5A、トプコン社製)を用いて、表示面に対して法線方向からディスプレイの水平方向に−80°から+80°まで0.5°刻みで角度を変えて黒表示時に対する白表示時のコントラスト比を測定した。測定した左右視野角に対するコントラスト比において、1°当りのコントラスト変化が最大となる値を算出した。
左右視野角における1°当たりの色味変化Δu’v’の最大値:
輝度計(BM−5A、トプコン社製)を用いて、表示面に対して法線方向からディスプレイの水平方向に−80°から+80°まで0.5°刻みで角度を変えて、黒表示から白表示までの正面輝度を8等分した8階調において、色味u’v’を測定した。測定した左右視野角に対する色味u’v’において、1°当りの色味変化(Δu’v’)が最大となる値を算出した。
2. 実施例1
比較例1において、セルロースアセテート溶液組成のレターデーション上昇剤の添加量を0.2質量部にし、搬送方向のドロー比を120%にした以外は、比較例1と同様にして光学補償フィルムを作製した。作製したセルロースアセテートフィルムは、上記式(1)及び(2)を満足し、即ち第2の光学異方性層として要求される光学特性を満足していた。
この光学補償フィルムを用いた以外は、比較例1と同様にして、時分割方式3D液晶表示ディスプレイを作製し、上記と同様にして評価した。結果を下記表に示す。
3. 比較例2
比較例1において、セルギャップが2μmのTNモード液晶セルを用いた以外は、比較例1と同様にして、時分割方式3D液晶表示ディスプレイを作製し、上記と同様にして評価した。結果を下記表に示す。
4. 比較例3
上記実施例1において、セルロースアセテートフィルム作製時に搬送方向のドロー比をReが0nmになるように調整した以外は、実施例1と同様にして、光学補償フィルムを作製した。作製したセルロースアセテートフィルムは、上記(2)を満足せず、即ち、第2の光学異方性層に要求される光学特性を満足していなかった。
この光学補償フィルムを用いた以外は、比較例1と同様にして、時分割方式3D液晶表示ディスプレイを作製し、上記と同様にして評価した。結果を下記表に示す。
5. 実施例2
実施例1において、光学異方性層の塗布液組成の、メチルエチルケトンの量を157質量部にし、#2.7のワイヤーバーを使用した以外は、実施例1と同様にして、光学補償フィルムを作製した。形成した光学異方性層は、上記式(3)を満足していた。
この光学補償フィルムを用いた以外は、比較例1と同様にして、時分割方式3D液晶表示ディスプレイを作製し、上記と同様にして評価した。結果を下記表に示す。
6. 実施例3
実施例2において、作製されるセルロースアセテートフィルムのRthが、38nmになるように、セルロースアセテート溶液組成のレターデーション上昇剤の添加量を調整した以外は、実施例2と同様にして光学補償フィルムを作製した。作製したセルロースアセテートフィルムは、上記式(1)及び(2)を満足し、即ち第2の光学異方性層として要求される光学特性を満足し;及び光学異方性層は、上記式(3)を満足していた。
この光学補償フィルムを用いた以外は、比較例1と同様にして、時分割方式3D液晶表示ディスプレイを作製し、上記と同様にして評価した。結果を下記表に示す。
7. 実施例4
実施例2において、作製されるセルロースアセテートフィルムのRthが30nmになるように、セルロースアセテート溶液組成のレターデーション上昇剤の添加量を調整した以外は、実施例2と同様にして光学補償フィルムを作製した。作製したセルロースアセテートフィルムは、上記式(1)及び(2)を満足し、即ち第2の光学異方性層として要求される光学特性を満足し;及び光学異方性層は、上記式(3)を満足していた。
この光学補償フィルムを用いた以外は、比較例1と同様にして、時分割方式3D液晶表示ディスプレイを作製し、上記と同様にして評価した。結果を下記表に示す。
8. 実施例5
実施例2において、作製されるセルロースアセテートフィルムのRthが50nmになるように、セルロースアセテート溶液組成のレターデーション上昇剤の添加量を調整した以外は、実施例2と同様にして光学補償フィルムを作製した。作製したセルロースアセテートフィルムは、上記式(1)及び(2)を満足し、即ち第2の光学異方性層として要求される光学特性を満足し;及び光学異方性層は、上記式(3)を満足していた。
この光学補償フィルムを用いた以外は、比較例1と同様にして、時分割方式3D液晶表示ディスプレイを作製し、上記と同様にして評価した。結果を下記表に示す。
9. 実施例6
実施例2において、セルギャップが2.5μmのTNモード液晶セルを用いた以外は、実施例2と同様にして、時分割方式3D液晶表示ディスプレイを作製し、上記と同様にして評価した。結果を下記表に示す。
10. 実施例7
実施例2において、セルギャップが1.5μmのTNモード液晶セルを用いた以外は、実施例2と同様にして、時分割方式3D液晶表示ディスプレイを作製し、上記と同様にして評価した。結果を下記表に示す。
11. 実施例8
実施例2と同様にしてセルロースアセテートフィルムを作製し、鹸化処理を行い、この鹸化処理面に、以下の方法で、光学異方性層を作製した。
(1) 配向膜の作製
このセルロースアセテートフィルム上に、下記の組成の塗布液を#16のワイヤーバーコーターで28mL/m2塗布した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で150秒乾燥した。形成された膜の表面に、ラビングロールで搬送方向に平行な方向に500回転/分で回転させてラビング処理を行った。
(配向膜塗布液組成)
下記の配向膜化合物 10質量部
水 183質量部
メタノール 78質量部
トリエチルアミン 0.5質量部
下記の重合開始剤 0.9質量部
Figure 2011209518
Figure 2011209518
(2)光学異方性層の作製
下記組成の塗布液を調製した。
下記の組成物を、123質量部のメチルエチルケトンに溶解して塗布液を調製した。
────────────────────────────────────
下記のディスコティック液晶性化合物(2) 30.0質量部
下記フルオロ脂肪族基含有ポリマー3 0.9質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 0.3質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 0.3質量部
────────────────────────────────────
Figure 2011209518
Figure 2011209518
なお、上記ディスコティック液晶性化合物(2)は、以下のスキームに従って合成した。
Figure 2011209518
イソフタロニトリル(5.12g)にNMP(20mL)を加え、40℃で50%ヒドロキシルアミン(2.42g)を滴下した。50℃で4時間攪拌後、無水コハク酸(4.41g)を分割添加し、その後120℃に加熱し5時間攪拌した。冷却後、酢酸エチル100mLを加え、水で洗浄後、炭酸カリウム(5.56g)を溶解した水で抽出を行い水層を取り出した。この水層に塩酸を加え中和後、酢酸エチル100mLを加え抽出を行い、酢酸エチル層を水で洗浄、乾燥、濃縮することで(2)−Aを含む混合物の固体約6.8g得た。
1,4−ブタンジオール(28.4g)にトルエン(32mL)および炭酸水素ナトリウム(12.8g)を加え、氷冷下で3−クロロプロピオン酸クロリド(16.0g)を滴下した。25℃で3時間攪拌後、水で3回洗浄を行い、乾燥、濃縮することで(2)−Cを含む混合物を約16.1g得た。
(2)−Aを含む混合物(5.2g)にトルエン(10mL)とDMF(10mg)および塩化チオニル(2.6mL)を加え50℃で2時間攪拌した。冷却後、過剰の塩化チオニルとトルエンを留去することで、(2)−Bを含む混合物を得た。この(2)−Bを含む混合物に酢酸エチル(100mL)および(2)−Cを含む混合物8.4gを加え、氷冷下でジイソプロピルエチルアミン(5.3mL)を滴下した。25℃で1時間攪拌後、希塩酸、飽和食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮することで(2)−Dを含む混合物を得た。この混合物をカラムクロマトグラフィーで精製を行うことで、(2)−Dを4.89g得た。
(2)−D(4.89g)にメタノール(20mL)を加え、40℃で50%ヒドロキシルアミン(0.95g)を滴下した。4時間攪拌後、酢酸エチル100mLを加え、飽和食塩水で洗浄し、酢酸エチル層を得た。この酢酸エチル層をカラムクロマトグラフィーで精製を行うことで、(2)−Eを4.63g(収率88%)得た。
(2)−E(4.63g)に酢酸エチル(70mL)および炭酸水素ナトリウム(1.06g)を溶解した水70mLを加え、氷冷下でトリメシン酸クロリド(0.91g)のトルエン(5mL)溶液を滴下した。室温で3時間攪拌後、ヘキサン(200mL)を加え析出した結晶を濾取した。得られた結晶にNMP(20mL)およびトルエン(20mL)を加え、供沸脱水条件で2時間攪拌した。冷却後、トルエンを留去し、アセトニトリル(20ml)およびトリエチルアミン(3.0mL)を加え、60℃で2時間攪拌した。冷却後、酢酸エチル(100mL)を加え、希塩酸、飽和食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮することで、粗結晶を得、更にカラムクロマトグラフィーで精製を行うことで、ディスコテッィク液晶化合物(2)を3.8g(収率85%)得た。同定は1H−NMRで行った。
1H−NMR(CDCl3) δ:1.70〜1.80(12H、m)、3.00(6H、t)、3.32(6H、t)、4.10〜4.20(12H、m)、5.82(3H、d)、6.12(3H、dd)、6.40(3H、d)、7.68(3H、t)、8.25(3H、d)、8.40(3H、d)、8.93(3H、s)、9.27(3H、s)。
得られたディスコテッィク液晶化合物(2)の相転移温度を偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によって行ったところ、温度を上げていき70℃付近で結晶相からディスコティックネマチック液晶相に変わり、141℃を超えると等方性液体相に変わった。すなわち、ディスコテッィク液晶化合物(2)は70℃から141℃の間でディスコティックネマチック液晶相を呈することが分かった。
上記塗布液を、#2.0のワイヤーバーを用いて、30m/分で搬送されている上記ロールフィルムの配向膜面に連続的に塗布した。室温から100℃に連続的に加温する工程で、溶媒を乾燥させ、その後、125℃の乾燥ゾーンで、塗膜にあたる膜面風速がフィルム搬送方向に平行に1.5m/secとなるようにし、約90秒間加熱し、ディスコティック液晶化合物を配向させた。次に、80℃の乾燥ゾーンに搬送させて、フィルムの表面温度が約100℃の状態で、紫外線照射装置(紫外線ランプ:出力160W/cm、発光長1.6m)により、照度600mWの紫外線を4秒間照射し、架橋反応を進行させ、ディスコティック液晶化合物をその配向に固定した。その後、室温まで放冷し、円筒状に巻き取ってロール状の形態にした。
光学補償フィルムを構成している光学異方性層、及びセルロースアセテートフィルムの光学特性を下記表にまとめた。下記表中に示す通り、支持体として用いたセルロースアセテートフィルムは、上記式(1)及び(2)を満足し、即ち、第2の光学異方性層に要求される特性を満足し;並びに光学異方性層は、上記式(3)及び(4)を満足していた。
この光学補償フィルムを用いた以外は、比較例1と同様にして、時分割方式3D液晶表示ディスプレイを作製し、上記と同様にして評価した。結果を下記表に示す。
12. 実施例9
実施例2において、厚みが60μmおよび40μmになるようにして、セルロースアセテートフィルムをそれぞれ作製した。作製されるセルロースアセテートフィルムのRe及びRthは、実施例2で作製したセルロースアセテートフィルムと同等になるよう、レターデーション上昇剤の添加量、および搬送方向のドロー比を調整した。それぞれのセルロースアセテートフィルムを用いた以外は、実施例2と同様にして光学補償フィルムをそれぞれ作製した。
それぞれの光学補償フィルムを用いた以外は、比較例1と同様にして、時分割方式3D液晶表示ディスプレイをそれぞれ作製し、上記と同様にして評価した。その結果、実施例2と同等の性能が得られた。
Figure 2011209518
10 3D液晶ディスプレイ
12 液晶シャッターメガネ
14a 左眼液晶シャッター
14b 右眼液晶シャッター
16 同期回路
20 液晶セル
22a、22b セル基板
24 液晶層
26a、26b 第1の光学異方性層
28a、28b 第2の光学異方性層
30a、30b 光学補償フィルム
32a、32b 偏光子
34a、34b 楕円偏光板

Claims (13)

  1. 少なくとも、一対の偏光子、その間に配置された液晶セル、及び前記一対の偏光子の少なくとも一方と前記液晶セルとの間に配置された光学補償フィルムを有し、
    前記光学補償フィルムが、液晶組成物を硬化させてなる第1の光学異方性層、及びポリマーフィルムからなる第2の光学異方性層を少なくとも有し、左右方向視野角での1°当りのコントラスト変化の最大値が50以下であることを特徴とする時分割方式3D液晶ディスプレイ。
  2. 前記第2の光学異方性層が、下記関係式(1)及び(2)を満足することを特徴とする請求項1に記載の時分割方式3D液晶ディスプレイ:
    式(1) Re(550)>4nm
    式(2) 10nm<Rth(550)<60nm
    但し、Re(λ)は、波長550nmにおける面内レターデーションを意味し、Rth(λ)は、波長550nmにおける厚み方向レターデーションを意味する。
  3. 前記第1の光学異方性層が、下記関係式(3)を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の時分割方式3D液晶ディスプレイ:
    式(3) 10nm<Re(550)<35nm 。
  4. 左右方向視野角での1°当りの色味変化Δu’v’の最大値が0.0015以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の時分割方式3D液晶ディスプレイ。
  5. 前記第1の光学異方性層の波長450nmの面内レターデーションRe(450)、及び波長650nmの面内レターデーションRe(650)が下記式(4)を満足することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の時分割方式3D液晶ディスプレイ:
    式(4) Re(450)/Re(650)<1.25 。
  6. 前記液晶セルのセルギャップが、3μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の時分割方式3D液晶ディスプレイ。
  7. 前記液晶セルがTNモードの液晶セルであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の時分割方式3D液晶ディスプレイ。
  8. 前記光学補償フィルムが、前記一対の偏光子のそれぞれと前記液晶セルとの間に配置され、それぞれの光学補償フィルムは互いに等しい光学特性を示し、第1の光学異方性層が前記液晶組成物のハイブリッド配向を固定してなり、第2の光学異方性層の面内遅相軸が互いに直交して配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の時分割方式3D液晶ディスプレイ。
  9. 前記液晶組成物が、下記式(I)で表される液晶化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の時分割方式3D液晶ディスプレイ:
    Figure 2011209518
    (式(1)中、Y11、Y12及びY13は、それぞれ独立にメチン又は窒素原子を表し、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に下記一般式(A)、下記一般式(B)、下記一般式(C)、又は水素原子を表すが、ただし、R11、R12及びR13のうち、少なくとも2つは下記一般式(A)、下記一般式(B)、又は下記一般式(C)である。)
    Figure 2011209518
    (一般式(A)中、A11及びA12は、それぞれ独立に窒素原子又はメチンを表し;A13、A14、A15及びA16は、それぞれ独立に窒素原子又はメチン(但しメチンの水素原子は置換基−L11−L12−Q11で置換されていてもよい)を表し;X1は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し;L11はヘテロ5員環の基を表し;L12は、アルキレン基又はアルケニレン基を表し、これらアルキレン基又はアルケニレン基の基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基はそれぞれ−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−CO−、−S−、−SO2−、−NR−、−NRSO2−、又は−SO2NR−(Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す)に置換されていてもよく、また、これらの基中に存在する1個又は2個以上の水素原子は、ハロゲン原子に置換されてもよく;Q11はそれぞれ独立に、重合性基、水素原子、OH、COOH又はハロゲン原子を表す。)
    Figure 2011209518
    (一般式(B)中、A21及びA22は、それぞれ独立に窒素原子又はメチンを表し;A23、A24、A25及びA26は、それぞれ独立に窒素原子又はメチン(但しメチンの水素原子は置換基−L21−L22−Q21で置換されていてもよい)を表し;X2は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し;L21はヘテロ5員環の基を表し;L22は、アルキレン基又はアルケニレン基を表し、これらアルキレン基またはアルケニレン基の基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基はそれぞれ−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−CO−、−S−、−SO2−、−NR−、−NRSO2−、又は−SO2NR−(Rは水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す)に置換されていてもよく、また、これらの基中に存在する1個又は2個以上の水素原子は、ハロゲン原子に置換されてもよく;Q21はそれぞれ独立に、重合性基、水素原子、OH、COOH又はハロゲン原子を表す。)
    Figure 2011209518
    (一般式(C)中、A31及びA32は、それぞれ独立に窒素原子又はメチンを表し、A33、A34、A35及びA36は、それぞれ独立に窒素原子又はメチン(但しメチンの水素原子は置換基−L31−L32−Q31で置換されていてもよい)を表し;X3は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し;L31はヘテロ5員環の基を表し;L32は、アルキレン基又はアルケニレン基を表し、これらアルキレン基又はアルケニレン基の基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基はそれぞれ−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−CO−、−S−、−SO2−、−NR−、−NRSO2−、又は−SO2NR−(Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基)に置換されていてもよく、また、これらの基中に存在する1個又は2個以上の水素原子は、ハロゲン原子に置換されてもよく;Q31はそれぞれ独立に、重合性基、水素原子、OH、COOH又はハロゲン原子を表す。)
  10. 前記第2の光学異方性層が、セルロースアシレートフィルムであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学補償フィルム。
  11. 時分割方式3D液晶ディスプレイ用光学補償フィルムであって、
    液晶組成物を硬化させてなる第1の光学異方性層、及び第1の光学異方性層を支持するポリマーフィルムからなる第2の光学異方性層を少なくとも有し、
    第2の光学異方性層が下記式(1)及び(2)を満足し、
    第1の光学異方性層が下記式(3)を満足することを特徴とする時分割方式3D液晶ディスプレイ用光学補償フィルム:
    式(1) Re(550)>4nm
    式(2) 10nm<Rth(550)<60nm
    式(3) 10nm<Re(550)<35nm
    但し、Re(λ)は、波長550nmにおける面内レターデーションを意味し、Rth(λ)は、波長550nmにおける厚み方向レターデーションを意味する。
  12. 第1の光学異方性層が、下記式(4)を満足することを特徴とする請求項11に記載の光学補償フィルム:
    式(4) Re(450)/Re(650)<1.25 。
  13. 前記液晶組成物が、請求項9中に記載の一般式(I)で表される少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする請求項11又は12に記載の時分割方式3D液晶ディスプレイ用光学補償フィルム。
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