JP2011209361A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置内の環境が変化した場合であっても、モノクロ印刷時にブラックに対応する感光体ドラムの下流側に配置された感光体ドラムへの逆転写の発生を抑制することができる。
【解決手段】制御部110は、モノクロ印刷時で、且つ、高温高湿環境であることを検知した場合に、ブラックの転写ローラ74Kの直後のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写ローラ74Y、74M、74Cに印加する転写バイアスを、ROM111aに記憶された転写電流値に基づいて、カラー印刷時の転写バイアスよりも大きくなるように制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、モノクロ印刷とカラー印刷の各印刷モードを有する画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置として、モノクロ印刷モードとカラー印刷モードとを有するものが知られている。
例えば、特許文献1には、各色のトナーが収容された現像器と、各色に対応した感光体ドラムとを備え、各感光体ドラム上に形成されたトナー像を用紙に転写させる構成が記載されている。この感光体ドラムのうちブラックに対応する感光体ドラムは、用紙の搬送方向の最上流に配置されている。
この画像形成装置において、モノクロ印刷を行う場合は、モノクロ用のトナーのみを用いれば十分であるため、ブラックに対応する感光体ドラム上にブラックのトナー像を形成して、用紙に転写している。
特開2009−3377号公報
しかしながら、モノクロ印刷を行った場合、ブラックに対応する感光体ドラムよりも用紙搬送方向の下流側に配置されたカラーに対応する感光体ドラムと用紙上に形成されたブラックのトナーとが接触するため、ブラックのトナーがカラーに対応する感光体ドラムに付着(これを、「逆転写」と称する。)することがある。
特に、逆転写の起こりやすさは、画像形成装置内の環境によって変わる。例えば高温高湿環境において、転写媒体に転写されたトナーの電荷は、逃げやすいため、トナーの帯電量が低下しやすい。このように電荷が逃げたトナーが、次の色の感光体ドラムと接触する位置に来ると、トナーの帯電量が低いため、ブラックに対応する感光体ドラムよりも下流側に配置された感光体ドラムに逆転写し易くなる。
本発明は、上記の背景に鑑みてなされたもので、画像形成装置内の環境が変化した場合であっても、モノクロ印刷時にブラックに対応する感光体ドラムの下流側に配置された感光体ドラムへの逆転写の発生が抑制される画像形成装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、転写媒体上にモノクロ画像を形成するモノクロ印刷モードと、転写媒体上にカラー画像を形成するカラー印刷モードとを有する画像形成装置であって、少なくとも前記モノクロ印刷モード時に使用する第1像担持体と、前記転写媒体の移動方向において前記第1像担持体の下流側に配置されるとともに前記カラー印刷モード時に使用する第2像担持体と、前記転写媒体の移動方向において前記第2像担持体の下流側に配置されるとともに前記カラー印刷モード時に使用する第3像担持体と、を含む画像形成ユニットと、前記第1像担持体、前記第2像担持体および前記第3像担持体のそれぞれに対応して設けられる各前記像担持体上に形成された現像剤像を転写バイアスにより転写媒体上に転写させる第1転写部材、第2転写部材および第3転写部材を含む転写ユニットと、前記画像形成装置内の温度および湿度を検知する検知手段と、を備え、前記第2転写部材および前記第3転写部材に印加される転写バイアスは、モノクロ印刷モード時においては、前記検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第1所定値未満である場合よりも、前記第1所定値以上である場合の方が大きく、且つ、前記検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第1所定値以上である場合においては、前記カラー印刷モード時よりも前記モノクロ印刷モード時の方が大きいことを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記画像形成ユニットは、前記転写媒体の移動方向において前記第3像担持体の下流側に配置されるとともに前記カラー印刷モード時に使用する第4像担持体を含み、前記転写ユニットは、前記第4像担持体に対応して設けられる前記第4像担持体上に形成された現像剤像を転写バイアスにより転写媒体上に転写させる第4転写部材を含み、前記第2転写部材、前記第3転写部材および前記第4転写部材に印加される転写バイアスは、モノクロ印刷モード時においては、前記検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第1所定値未満である場合よりも、前記第1所定値以上である場合の方が大きく、且つ、前記検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第1所定値以上である場合においては、前記カラー印刷モード時よりも前記モノクロ印刷モード時の方が大きいことを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記第2転写部材、前記第3転写部材および前記第4転写部材に印加される転写バイアスは、転写媒体の移動方向の下流側に向かうにつれて小さいことを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の発明において、前記第2転写部材、前記第3転写部材および前記第4転写部材に印加される転写バイアスは、モノクロ印刷モード時においては、前記検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第2所定値以上である場合よりも、前記第2所定値未満である場合の方が小さく、且つ、前記検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第2所定値以下である場合においては、前記カラー印刷モード時よりも前記モノクロ印刷モード時の方が小さいことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、第2転写部材および第3転写部材に印加される転写バイアスは、モノクロ印刷モード時においては、検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第1所定値未満である場合よりも、第1所定値以上である場合の方が大きく、且つ、検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第1所定値以上である場合においては、カラー印刷モード時よりもモノクロ印刷モード時の方が大きい。このような構成により、検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第1所定値以上の場合に、転写媒体上のブラックの現像剤は、転写媒体の移動中に現像剤の電荷が空気中に逃げても、第2転写部材および第3転写部材からから電荷を得る。これにより、第1像担持体よりも下流に配置された像担持体への現像剤の逆転写が抑制される。
また、請求項2に記載の発明によれば、第2転写部材、第3転写部材および第4転写部材に印加される転写バイアスは、モノクロ印刷モード時においては、検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第1所定値未満である場合よりも、第1所定値以上である場合の方が大きく、且つ、検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第1所定値以上である場合においては、カラー印刷モード時よりもモノクロ印刷モード時の方が大きい。このような構成により、転写媒体上のブラックの現像剤は、第2転写部材、第3転写部材および第4転写部材から十分な電荷を得ることができるので、第1像担持体よりも下流に配置された像担持体への現像剤の逆転写を抑制することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、第2転写部材、第3転写部材および第4転写部材に印加される転写バイアスは、転写媒体の移動方向の下流側に向かうにつれて小さい。このような構成により、第2転写部材、第3転写部材および第4転写部材に高いバイアス値を印加することで、ブラックの現像剤の帯電量が増加しすぎることを防止することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、第2転写部材、第3転写部材および第4転写部材に印加される転写バイアスは、モノクロ印刷モード時においては、検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第2所定値以上である場合よりも、第2所定値未満である場合の方が小さく、且つ、検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第2所定値以下である場合においては、カラー印刷モード時よりもモノクロ印刷モード時の方が小さい。このような構成により、第2転写部材、第3転写部材および第4転写部に印加するバイアスを低くすることで、第2転写部材、第3転写部材および第4転写部から現像剤に供給される電荷量が少なくし、検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第2所定値以下の場合に像担持体と転写部材との間で起こりやすい放電を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の側断面図 制御装置の構成を示すブロック図 (a)カラー印刷モード時の感光体ドラムと現像ローラの接触を説明する説明図、(b)モノクロ印刷モード時の感光体ドラムと現像ローラの離間を説明する説明図 各環境時に応じた転写電流値テーブルを示す図 印刷するモード及び本体筐体内の環境に応じて転写電流値を決定するフローチャートの処理手順を説明するフローチャート 用紙に画像形成を形成する処理手順を示すフローチャート 変形例の各環境に応じた転写電流値テーブルを示す図
<カラープリンタの全体構成>
図1に示すように、カラープリンタ1は、装置本体2内に、転写媒体の一例としての用紙Pを供給する給紙部20と、給紙された用紙Pに画像を形成する画像形成部30と、画像が形成された用紙Pを排出する排紙部90と、制御手段の一例としての制御装置100とを備えている。
なお、以下の説明において、特に断りがない限り図1に示した上下方向を上下、図1における右側を後、左側を前、紙面の奥側を左、紙面の手前側を右として、各方向を示す。
装置本体2の上部には、開口部2Aが形成されている。そして、この開口部2Aは、装置本体2に回動可能に支持されるアッパーカバー3によって開閉されるようになっている。アッパーカバー3の上面は、装置本体2から排出された用紙Pを蓄積する排紙トレイ4となっており、下面にはLEDユニット40を保持する複数のLED取付部材5が設けられている。
(1)給紙部
給紙部20は、装置本体2内の下部に設けられ、装置本体2に着脱自在に装着される給紙トレイ21と、給紙ローラ22、分離ローラ23および分離パッド24を備えている。
このように構成される給紙部20では、給紙トレイ21内の用紙Pが、一枚ずつ分離されて上方へ送られ、画像形成部30に供給される。
(2)画像形成部
画像形成部30は、4つのLEDユニット40と、画像形成ユニットの一例としての4つのプロセスカートリッジ50と、転写ユニット70と、定着ユニット80とから主に構成されている。
(2−1)LEDユニット
LEDユニット40は、LED取付部材5に連結されており、装置本体2に設けられる位置決め部材(図示せず)によって適宜位置決めされて支持されている。
(2−2)プロセスカートリッジ
プロセスカートリッジ50は、アッパーカバー3と給紙部20との間で前後方向に並んで配置され、静電潜像が形成される感光体ドラム51や、帯電器52、現像ローラ53、現像剤の一例としてのトナーを収容するトナー収容室54などを備えている。
プロセスカートリッジ50は、ブラック用、イエロー用、マゼンタ用およびシアン用の各色のトナーが入った50K,50Y,50M,50Cの符号で示すものが用紙Pの搬送方向上流からこの順で並んで配置されている。なお、本明細書および図面において、トナーの色に対応した感光体ドラム51、帯電器52、現像ローラ53および転写ローラ74を特定する場合には、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンのそれぞれに対応させて、K、Y、M、Cの記号を付することとする。
感光体ドラム50は、図1または図3に示すように、第1像担持体の一例としての感光体ドラム51Kと、第2像担持体の一例としての感光体ドラム51Yと、第3像担持体の一例としての感光体ドラム51Mと、第4像担持体の一例としての感光体ドラム51Cとがある。
(2−3)転写ユニット
転写ユニット70は、給紙部20と各プロセスカートリッジ50との間に設けられ、駆動ローラ71、従動ローラ72、搬送ベルト73および転写ローラ74を主に備えている。
駆動ローラ71および従動ローラ72は、前後方向に離間して平行に配置され、その間に無端状のベルトからなる搬送ベルト73が張設されている。搬送ベルト73は、その外側の面が各感光体ドラム51に接している。また、搬送ベルト73の内側には、各感光体ドラム51との間で搬送ベルト73を挟持する転写ローラ74が、各感光体ドラム51に対向して4つ配置されている。この転写ローラ74には、転写時に定電流制御によって転写バイアスが印加される。
転写ローラは、第1転写部材の一例としての転写ローラ74Kと、第2転写部材の一例としての転写ローラ74Yと、第3転写部材の一例としての転写ローラ74Mと、第4転写部材の一例としての転写ローラ74Cとがある。
(2−4)定着ユニット
定着ユニット80は、各プロセスカートリッジ50および転写ユニット70の後側に配置され、加熱ローラ81と、加熱ローラ81と対向配置され加熱ローラ81を押圧する加圧ローラ82とを備えている。
このように構成される画像形成部30では、カラー印刷モードの場合、まず、各感光体ドラム51の表面が、帯電器52により一様に帯電された後、各LEDユニット40で露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、各感光体ドラム51上に画像データに基づく静電潜像が形成される。その後、静電潜像に現像ローラ53よりトナーが供給されることで、感光体ドラム51上にトナー像が担持される。
搬送ベルト73上に供給された用紙Pが各感光体ドラム51と搬送ベルト73の内側に配置される各転写ローラ74との間を通過することで、各感光体ドラム51上に形成されたトナー像がK、Y、M、Cの順に用紙P上に転写される。そして、用紙Pが加熱ローラ81と加圧ローラ82との間を通過することで、用紙P上に転写されたトナー像が熱定着される。
(3)排紙部
排紙部90は、定着ユニット80の出口から上方に向かって延び、前方に反転するように形成された排紙側搬送経路91と、用紙Pを搬送する複数対の搬送ローラ92を主に備えている。トナー像が転写され、熱定着された用紙Pは、搬送ローラ92によって排紙側搬送経路91を搬送され、本体筐体2の外部に排出されて排紙トレイ4に蓄積される。
〔電気的構成〕
次に、制御装置100の構成について、図2を用いて説明をする。
制御装置100は、制御部110と、記憶部111とを有している。
制御部110には、画像形成部30と、指定された印刷モードに応じて現像ローラ53Y、53M,53Cを対応する感光体ドラム51Y、51M,51Cから接離させる接離機構120と、本体筐体2内の温度および湿度を検知する検知手段の一例としての温湿度検知部130とが電気的に接続されている。また制御部110は、転写ローラ74K、74Y、74M、74Cに転写バイアスを印加する転写バイアス制御部110a(転写ユニットの一部を構成する)と、CPU110bと、レーザプリンタが受信した印刷データをカラー印刷するのかモノクロ印刷するのかを判断する印刷モード判断部110cとを有している。
制御部110は、公知の接離機構120(図示せず)を制御することで、カラー印刷モード時においてはすべての現像ローラ53K,53Y,53M,53Cをそれぞれ対応する感光体ドラム51K,51Y,51M,51Cに接触させている(図3(a)参照)。
また、制御部110は、モノクロ印刷モード時においては、接離機構120を介してブラック用の現像ローラ53Kのみが感光体ドラム51Kに接触させ、その他の3色の現像ローラ53Y,53M,53Cは、対応する感光体ドラム51Y,51M,51Cから離間させる(図3(b)参照)。
温湿度検出部130は、図1に示すように、給紙部20の上方に設けられている。
転写バイアス制御部110aは、後述する記憶部111のROM111aに記憶されている転写電流値テーブルに従って、各転写ローラ74K、74Y、74M、74Cに転写バイアスを印加する。ここで、転写バイアスは、感光体ドラム51K,51Y,51M,51C上のトナー像を搬送ベルト73上で搬送される用紙Pに転写するために、感光体ドラム51K,51Y,51M,51Cと転写ローラ74K、74Y、74M、74Cとの間に印加される電圧である。本実施形態においては、転写バイアスは、転写電流(感光体ドラム51と転写ローラ74とを通じて流れる電流)が一定になるように定電流制御される。なお、転写バイアスの制御方法は、定電流制御に限らず、定電圧制御で行っても構わない。
記憶部111は、ROM111aおよびRAM111bを有している。
ROM111aには、レーザプリンタ1を制御するための各種制御プログラムや各種設定、初期値等が記憶されている。例えば、ROM111aには、図4に示すような、各環境に応じたモノクロ印刷モード時およびカラー印刷モード時の転写電流値テーブルが記憶されている。
なお、本実施形態では第1所定値の一例として温度30℃以上、且つ、湿度70%以上の場合を高温高湿環境に対応させ、第2所定値の一例として温度25℃未満、且つ、湿度20%未満の場合を低温低湿環境に対応させている。この第1所定値および第2所定値は、画像形成装置内の温度および湿度の要因によりモノクロ印刷モード時に逆転写が起こる温度および湿度で適宜決定されるものである。また、第1所定値未満且つ第2所定値以上の場合を通常環境としている。
より具体的には、ROM111aには、図4に示すように、モノクロ印刷モードかつ高温高湿環境のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値であって、カラー印刷モードかつ高温高湿環境のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値よりも大きい転写電流値が記憶されている。
また、モノクロ印刷モードでかつ高温高湿環境のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値は、モノクロ印刷モードかつ通常環境および低温低湿環境のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値よりも大きい値となっている。
また、ROM111aには、モノクロ印刷モードかつ低温低湿環境のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値であって、カラー印刷モードかつ低温低湿環境のイエローの転写電流値、マゼンタおよびシアンの転写電流値よりも小さい値が記憶されている。
またモノクロ印刷モードかつ低温低湿環境のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値は、モノクロ印刷モードかつ高温高湿環境および通常環境のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値よりも小さい値となっている。
またROM111aには、本体筐体2内が通常環境時のモノクロ印刷モード時のイエローの転写電流値であって、カラー印刷モード時のイエローの転写電流値よりも大きい転写電流値が記憶されている。
RAM111bは、読み出された各種制御プログラムを一時的に記憶する作業領域として、あるいは画像データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。例えば、温湿度検知部130により検知された結果に基づく転写電流値が記憶されている。
CPU110bは、ROM111aから読み出された制御プログラムに従って、その処理結果をRAM111bに記憶させながら、制御部110を介してレーザプリンタの各構成要素を制御する。
〔制御部の動作〕
図5は、印刷するモード及び本体筐体内の環境に応じて転写電流値を決定するフローチャートの処理手順を説明するフローチャートである。
温湿度検知部130は、ステップS201(以下、単にS201と称する)において、本体筐体内の温度および湿度を検知する。
そして、S202において、制御部110は、温湿度検知部130の結果に基づいて、高温高湿環境かを判断する。
S202において、制御部110が高温高湿環境であると判断した場合(S202、YES)、印刷モード判断部110cは、S203において、受信されたデータがモノクロ印刷モードで印刷するのかを判断する。
S203において、印刷モード判断部110cが受信した印刷データをモノクロ印刷モードで印刷すると判断した場合(S203、YES)、制御部110は、S204において、ROM111aに記憶された各転写ローラ74K、74Y、74M、74Cのモノクロ印刷モードかつ高温高湿環境時の転写電流値をRAM111bに記憶させる。具体的には、図4に示すように、制御部110は、ブラック(K)は−15μA、イエロー(Y)は−22μA、マゼンタ(M)は−19μA、シアン(C)は−17μA、の転写電流値をRAM111bに記憶させる。
また、S203において、印刷モード判断部110cが受信した印刷データをカラー印刷モードで印刷すると判断した場合(S203、NO)、制御部110は、S205において、ROM111aに記憶された各転写ローラ74K、74Y、74M、74Cのカラー印刷モードかつ高温高湿環境時の転写電流値をRAM111bに記憶させる。具体的には、図4に示すように、制御部110は、ブラック(K)は−15μA、イエロー(Y)は−11μA、マゼンタ(M)は−15μA、シアン(C)は−15μA、の転写電流値をRAM111bに記憶させる。
一方、S202において、制御部110が高温高湿環境でないと判断した場合(S202、NO)、制御部110は、S206において、温湿度検知部130の結果に基づいて低温低湿環境かを判断する。
S206において、制御部110が低温低湿環境であると判断した場合(S206、YES)、印刷モード判断部110cは、S207において、受信されたデータがモノクロ印刷モードで印刷するのかを判断する。
S207において、印刷モード判断部110cが受信した印刷データをクロ印刷モードで印刷すると判断した場合(S207、YES)、制御部110は、S208において、ROM111aに記憶された各転写ローラ74K、74Y、74M、74Cのモノクロ印刷モードかつ低温低湿環境時の転写電流値をRAM111bに記憶させる。具体的には、図4に示すように、制御部110は、ブラック(K)は−14μA、イエロー(Y)は−10μA、マゼンタ(M)は−9μA、シアン(C)は−7μA、の転写電流値をRAM111bに記憶させる。
また、S207において、印刷モード判断部110cが受信した印刷データをカラー印刷モードで印刷すると判断した場合(S207、NO)、制御部110は、S209において、ROM111aに記憶された各転写ローラ74K、74Y、74M、74Cのカラー印刷モードかつ低温低湿環境時の転写電流値をRAM111bに記憶させる。具体的には、図4に示すように、制御部110は、ブラック(K)は−14μA、イエロー(Y)は−11μA、マゼンタ(M)は−15μA、シアン(C)は−15μA、の転写電流値をRAM111bに記憶させる。
一方、S206において、制御部110が低温低湿環境でないと判断した場合(S206、NO)、印刷モード判断部110cは、S210において、受信されたデータがモノクロ印刷モードで印刷するのかを判断する。
S210において、印刷モード判断部110cが受信した印刷データをモノクロ印刷モードで印刷すると判断した場合(S210、YES)、制御部110は、S211において、ROM111aに記憶された各転写ローラ74K、74Y、74M、74Cのモノクロ印刷モードかつ通常環境時の転写電流値をRAM111bに記憶させる。具体的には、図4に示すように、制御部110は、ブラック(K)は−15μA、イエロー(Y)は−17μA、マゼンタ(M)は−12μA、シアン(C)は−9μA、の転写電流値をRAM111bに記憶させる。
また、S210において、印刷モード判断部110cが受信した印刷データをモノカラー印刷モードで印刷すると判断した場合(S210、NO)、制御部110は、S212において、ROM111aに記憶された各転写ローラ74K、74Y、74M、74Cのカラー印刷モードかつ通常環境時の転写電流値をRAM111bに記憶させる。具体的には、図4に示すように、制御部110は、ブラック(K)は−15μA、イエロー(Y)は−11μA、マゼンタ(M)は−14μA、シアン(C)は−15μA、の転写電流値をRAM111bに記憶させる。
このように制御部110は、印刷するモード及び本体筐体2内の温度および湿度に応じて転写電流値を決定する。
図6は、用紙に画像形成を形成する処理手順を示すフローチャートである。
例えば、パーソナルコンピュータから印刷データに先行して印刷動作の開始を指示するコマンドが送信され、このコマンドを制御部110が受信すると、このフローが始まる。
制御部110は、ステップS101において、印刷データを受信する。
次に、S102において、制御部110は、印刷するモード及び本体筐体2内の温度および湿度に応じて転写電流値を決定する処理(図5に示す処理)を行う。
そして、制御部110は、S103において、受信した印刷データに基づいて接離機構120を制御する。具体的には、制御部110は、受信したデータにモノクロ印刷モードの指定があった場合は、ブラック用の現像ローラ53Kのみを感光体ドラム51Kに接触し、その他の3色の現像ローラ53Y,53M,53Cは、対応する感光体ドラム51Y,51M,51Cから離間させる。また、制御部110は、受信した印刷データにカラー印刷の指定があった場合は、すべての現像ローラ53K,53Y,53M,53Cをそれぞれ対応する感光体ドラム51K,51Y,51M,51Cに接触させる。
そして、制御部110は、S104において、用紙に画像を形成する動作を行う。このとき、転写バイアス制御部110aは、RAM111bに記憶された各転写ローラ74K、74Y、74M、74Cの転写電流値となるように、転写バイアスを印加して、各感光体ドラム51K,51Y,51M,51C上のトナー像を用紙に転写させる。
<作用・効果>
転写バイアス制御部110aは、モノクロ印刷モード時で、且つ、高温高湿環境の場合に、ブラックの転写ローラ74Kの直後のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写ローラ74Y、74M、74Cに印加する転写バイアスを、カラー印刷モード時で、且つ、高温高湿環境の場合のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写ローラに印加する転写バイアスよりも大きくなるように制御する。
また転写バイアス制御部110aは、モノクロ印刷モード時で、且つ、高温高湿環境の場合に、ブラックの転写ローラ74Kの直後のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写ローラ74Y、74M、74Cに印加する転写バイアスを、モノクロ印刷モード時で、且つ、低温低湿環境および通常環境の場合のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写ローラ74Y、74M、74Cに印加する転写バイアスよりも大きくなるように制御する。
このような構成により、高温高湿環境下で用紙に転写されたブラックのトナーの電荷が低減しても、イエロー、マゼンタおよびシアンの転写ローラ74Y、74M、74Cから十分な電荷を得るので、用紙の搬送中にブラックのトナーの電荷が低減することを抑制することができる。これにより、用紙上のブラックのトナーが、イエロー、マゼンタおよびシアンの感光体ドラム51Y,51M,51C上に逆転写することを抑制できる。
また、転写バイアス制御部110aは、モノクロ印刷モード時で、且つ、低温低湿環境の場合に、イエロー、マゼンタおよびシアンの転写ローラ74Y、74M、74Cに印加する転写バイアスを、カラー印刷モード時で、且つ、低温低湿環境の場合の転写バイアス値よりも小さくなるように制御する。
また転写バイアス制御部110aは、モノクロ印刷モード時で、且つ、低温低湿環境の場合に、イエロー、マゼンタおよびシアンの転写ローラ74Y、74M、74Cに印加する転写バイアスを、モノクロ印刷モード時で、且つ、高温高湿環境および通常環境の場合のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写ローラ74Y、74M、74Cに印加する転写バイアスよりも小さくなるように制御する。
このような構成により、低温低湿環境下では、ブラックのトナーの電荷は逃げにくいため、モノクロ印刷モード時のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値をカラー印刷モード時よりも低くすることで、ブラックのトナーの帯電量の増加(チャージアップ)を防ぐことができる。これにより、ブラックのトナーが、チャージアップすることで起こる放電により、イエロー、マゼンタおよびシアンの感光体ドラム51Y,51M,51C上に逆転写することを抑制できる。
また、ROM111aにはモノクロ印刷モード時で、且つ、高温高湿環境の場合に、イエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値が、用紙の搬送方向の下流側に向かうにつれて小さい値が記憶されている。
このように構成により、高温高湿環境下で、トナーへ電荷を供給する量がトナーの電荷が低下する量よりも多くなることで、ブラックのトナーがチャージアップすることを防止することができる。その結果、ブラックのトナーが、チャージアップすることで起こる放電により、イエロー、マゼンタおよびシアンの感光体ドラム51Y,51M,51C上に逆転写することを抑制できる。
<変形例>
本実施形態では、各感光体ドラム51K、51Y,51M,51C上のトナー像を直接用紙に転写するダイレクト型のカラープリンタについて記載したが、中間転写型のカラープリンタであっても同様の効果を得ることができる。中間転写型のカラープリンタの場合は、転写媒体はベルトに対応する。
また、本実施形態では、ROM111aには、本体筐体2内が高温高湿環境時のモノクロ印刷モード時のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値であって、カラー印刷時のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値よりも大きい転写電流値が記憶されていたが、ROM111aに、カラー印刷時とモノクロ印刷モード時の転写電流値の差が記憶されていてもよい。
また、本実施形態では、ROM111aには、本体筐体2内が高温高湿環境時のモノクロ印刷モード時のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値であって、カラー印刷時のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値よりも大きい転写電流値が記憶されているが、ROM111aに記憶されていなくてもよい。
例えば、モノクロ印刷モード用のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写ローラに印加するバイアス印加手段と、カラー印刷用のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写ローラに印加するバイアス印加手段とを設け、モノクロ印刷モード用のバイアス印加手段が、カラー用のバイアス印加手段よりも大きいバイアスを印加できるようにしても、本発明の効果と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、ROM111aには、本体筐体2内が高温高湿環境時のモノクロ印刷モード時のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値であって、カラー印刷時のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値よりも大きい転写電流値が記憶されているが、図7に示すように、モノクロ印刷モード時で、且つ、高温高湿環境時のイエローおよびマゼンタの転写電流値が、カラー印刷モード時で、且つ、高温高湿環境時のイエローおよびマゼンタの転写電流値よりも大きい転写電流値であり、さらに、通常環境時および低温低湿環境時のイエローおよびマゼンタの転写電流値よりも大きい転写電流値が記憶されていても、本発明の効果と同様の効果を得ることができる。
具体的には、ROM111aにはブラック(K)は−15μA、イエロー(Y)は−25μA、マゼンタ(M)は−20μA、シアン(C)は−10μA、の転写電流値が記憶されている。即ち、シアン(C)の−10μAは、カラー印刷時のシアン(C)の転写電流値−15μAより小さい。
このように、高温高湿環境時のモノクロ印刷モード時のイエローおよびマゼンタの転写電流値が、高温高湿環境時のモノクロ印刷モード時のイエロー、マゼンタおよびシアンの転写電流値のイエローおよびマゼンタの転写電流値(図4参照)よりも高い転写電流値であるので、高温高湿環境時のモノクロ印刷モード時のシアンの転写電流値を低くすることができる。
また、本実施形態では、ブラックの感光体ドラム51Kが用紙の移動方向の最上流に設けられていたが、ブラックの感光体ドラム51Kが用紙の移動方向の最上流に設けられていなくてもよい。例えば、感光体ドラム51の順番を用紙の移動方向にしたがって、シアンの感光体ドラム51C、ブラックの感光体ドラム51K、イエローの感光体ドラム51Y、マゼンタの感光体ドラム51Mと並べても、本発明の効果と同様の効果を得ることができる。
1・・・レーザプリンタ、2・・・本体筐体、21・・・給紙部、30・・・画像形成部50・・・プロセスカートリッジ、51・・・感光体ドラム、53・・・現像ローラ、70・・・転写ユニット、74・・・転写ローラ、90・・・排紙部、100・・・制御装置、110・・・制御部、110a・・・転写バイアス制御部、111・・・記憶部、111a・・・ROM、111b・・・RAM、120・・・接離機構、130・・・温湿度検知部、P・・・用紙

Claims (4)

  1. 転写媒体上にモノクロ画像を形成するモノクロ印刷モードと、転写媒体上にカラー画像を形成するカラー印刷モードとを有する画像形成装置であって、
    少なくとも前記モノクロ印刷モード時に使用する第1像担持体と、前記転写媒体の移動方向において前記第1像担持体の下流側に配置されるとともに前記カラー印刷モード時に使用する第2像担持体と、前記転写媒体の移動方向において前記第2像担持体の下流側に配置されるとともに前記カラー印刷モード時に使用する第3像担持体と、を含む画像形成ユニットと、
    前記第1像担持体、前記第2像担持体および前記第3像担持体のそれぞれに対応して設けられる各前記像担持体上に形成された現像剤像を転写バイアスにより転写媒体上に転写させる第1転写部材、第2転写部材および第3転写部材を含む転写ユニットと、
    前記画像形成装置内の温度および湿度を検知する検知手段と、を備え、
    前記第2転写部材および前記第3転写部材に印加される転写バイアスは、
    モノクロ印刷モード時においては、前記検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第1所定値未満である場合よりも、前記第1所定値以上である場合の方が大きく、且つ、
    前記検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第1所定値以上である場合においては、前記カラー印刷モード時よりも前記モノクロ印刷モード時の方が大きいことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成ユニットは、
    前記転写媒体の移動方向において前記第3像担持体の下流側に配置されるとともに前記カラー印刷モード時に使用する第4像担持体を含み、
    前記転写ユニットは、
    前記第4像担持体に対応して設けられる前記第4像担持体上に形成された現像剤像を転写バイアスにより転写媒体上に転写させる第4転写部材を含み、
    前記第2転写部材、前記第3転写部材および前記第4転写部材に印加される転写バイアスは、
    モノクロ印刷モード時においては、前記検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第1所定値未満である場合よりも、前記第1所定値以上である場合の方が大きく、且つ、
    前記検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第1所定値以上である場合においては、前記カラー印刷モード時よりも前記モノクロ印刷モード時の方が大きいことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2転写部材、前記第3転写部材および前記第4転写部材に印加される転写バイアスは、転写媒体の移動方向の下流側に向かうにつれて小さいことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第2転写部材、前記第3転写部材および前記第4転写部材に印加される転写バイアスは、
    モノクロ印刷モード時においては、前記検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第2所定値以上である場合よりも、前記第2所定値未満である場合の方が小さく、且つ、
    前記検知手段に検知された温度および湿度が予め定められた第2所定値以下である場合においては、前記カラー印刷モード時よりも前記モノクロ印刷モード時の方が小さいことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
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