JP2011209059A - 車両用指示計器 - Google Patents

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Abstract

【課題】システムを統合しつつも、車両状態値の不正確な指示が発生することを低減することのできる車両用指示計器を提供する。
【解決手段】制御ユニット60は、フラッシャ機能部50を動作させる動作開始時点を制御することによって、誘導ノイズが発生している発生期間が誘起電圧を検出する検出間隔内となるように、フラッシャ機能部50の動作開始時点を制御する。
【選択図】図11

Description

本発明は、ステップモータによって指針を変位させる車両用指示計器に関する。
従来、電気角に応じて交番する駆動信号をステップモータの界磁巻線へ印加することにより指針を回転駆動して、指針の回転位置に応じた車両状態値を指示する車両用指示計器が知られている。このような車両用指示計器では、指針は、車両状態値の零値を指示する零位置に帰零方向への回転により復帰するようになっている。また、零位置から帰零方向へ所定範囲内のストッパ位置にストッパ機構によって停止させ、当該ストッパ位置に対応する電気角を駆動信号制御の基準としている。
特許文献1の車両用指示計器では、指針を帰零方向へ回転駆動するようにステップモータの界磁巻線へ印加する駆動信号を制御しながら、界磁巻線に発生する誘起電圧を検出している。これにより指針の回転中は界磁巻線に誘起電圧が発生し、指針が停止すると界磁巻線に発生する誘起電圧が低下することになる。そこで、界磁巻線に発生する誘起電圧の検出電圧が設定値以下となる場合には、指針がストッパ位置にて停止したものと推定し、当該ストッパ位置に対応する電気角を更新設定している。こうした一連の処理によれば、指示計器の始動前に振動等の外乱によってステップモータが脱調して指針の回転位置がずれていたとしても、更新設定された電気角に基づき駆動信号を正確に制御することが可能となる。
特開2002−272190号公報
車両用指示計器には、界磁巻線に作用する磁界を発生させるノイズ発生手段を具えるものがある。ノイズ発生手段は、たとえばターンランプ(ハザードランプ)、ブザー、さらには、ランプの点滅制御及びランプの点滅に連動して吹鳴するブザーの吹鳴制御を行うフラッシャ装置である。近年、こうしたフラッシャ装置の機能(フラッシャ機能)を車両用指示計器に取り込むことでシステム統合し、車両の生産コストを低減することが考えられている。
しかしながら、フラッシャ機能を車両用指示計器に取り込むと、車両用指示計器内で、界磁巻線とフラッシャを点滅させるためのフラッシャ半導体スイッチとが近接することがある。フラッシャを点滅させるには半導体スイッチをオンオフする必要があり、この半導体スイッチのオンオフによって半導体スイッチから磁界が発生する。そのため、誘起電圧の検出時にフラッシャ機能部の半導体スイッチが動作すると、発生する磁界に起因してストッパ位置の誤検知が生じ、ストッパ位置がずれてしまうことがある。具体的にいうと、指針がストッパに衝突していないにもかかわらず、衝突して停止したと判断してしまう場合、および指針がストッパに衝突して停止しているのにもかかわらず回転していると誤判定してしまう場合がある。このような現象が発生すると、車両状態値の正しい指示ができなくなる不具合が発生する可能性がある。
そこで、本発明は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、システムを統合しつつも、車両状態値の不正確な指示が発生することを低減することのできる車両用指示計器を提供することを目的とする。
本発明は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、車両状態値を表示するための目盛板の表示面に沿って回転し、車両状態値を回転位置に応じて指示する指針と、指針を回転駆動するためのステップモータであって、駆動信号が入力されて磁界を発生する界磁巻線を備えたステータ、およびステータと同軸に回転可能に支持されて磁界に応じて回転するマグネットロータを備えるステップモータと、帰零方向へ回転する指針を、車両状態値の零値を指示する零位置から帰零方向の所定範囲内となるストッパ位置で停止させるストッパ機構と、一定の検出間隔が経過する度に界磁巻線に発生する誘起電圧を検出する検出手段と、車両状態値に応じて界磁巻線へ印加する駆動信号を、予め設定された零点を基準に制御する駆動制御手段であって、零点を設定するために、検出手段によって検出された誘起電圧を用いて指針がストッパ位置にて停止した電気角を検知する零点ストッパ位置検知動作を実行し、零点ストッパ位置検知動作を実行することによって検知した電気角を零点として設定する駆動制御手段と、ノイズ発生信号が与えられることによって、界磁巻線に作用する磁界を、ノイズ発生信号が与えられてから発生期間にわたって発生させるノイズ発生手段と、を含み、検出間隔は、発生期間よりも長く、駆動制御手段は、発生期間が検出間隔内となるように、ノイズ発生信号をノイズ発生手段に与えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明に従えば、駆動制御手段は、車両状態値に応じて界磁巻線へ印加する駆動信号を、設定された零点を基準に制御する。設定された零点を基準に駆動信号を制御することによって、車両状態値に応じた位置に指針を回転させることができる。また駆動手段は、零点を設定するために、検出手段によって検出された誘起電圧を用いて指針がストッパ位置にて停止した電気角を検知する零点ストッパ位置検知動作を実行し、零点ストッパ位置検知動作を実行することによって検知した電気角を零点として設定する。検出手段は、検出間隔が経過する度に誘起電圧を検出するが、本発明の車両用指示計器では、界磁巻線に作用する磁界(以下、「誘導ノイズ」ということがある)を発生させるノイズ発生信号を含む。このようなノイズ発生手段があると、検出手段によって検出された誘起電圧が確かな情報でないおそれがあるので、ストッパ位置にて停止したことを確実に検知することができない。
しかしながら本発明では、駆動制御手段は、ノイズ発生手段を動作させるノイズ発生信号が与えられると、磁界の発生期間が検出間隔内となるように、ノイズ発生信号をノイズ発生手段に与えられる。したがって、ノイズ発生手段を動作させるためのノイズ発生信号が駆動制御手段に与えられても、駆動制御手段は直ちにノイズ発生手段を動作させるわけではなく、所定の条件を満足するようにノイズ発生手段を動作させる。誘導ノイズの発生期間は検出間隔よりも短いので、発生期間を検出間隔内に制御することによって、検出手段によって検出される検出時点が発生期間内となることが防止される。たとえば検出手段によって検出された直後にノイズ発生信号をノイズ発生手段に与ええると、発生期間が終了しても、次に検出手段によって検出される検出時点となるまでには、ほぼ検出間隔と発生期間との差の期間だけある。これによって検出手段によって検出される検出時点に誘導ノイズが発生していないので、誘導ノイズの影響を受けていない誘起電圧を用いて零点ストッパ位置検知動作を実行することができる。したがって、不正確な零点が駆動信号の基準となる可能性が低くなることから、車両状態値の不正確な指示が発生することを低減することができるようになる。
また請求項2に記載の発明では、ノイズ発生手段は、ノイズ発生信号が与えられると、予め設定される発生間隔を経過する度に磁界を発生期間にわたって発生させ、駆動制御手段は、発生間隔の長さを制御可能であり、駆動制御手段は、発生期間が検出間隔内となるように、発生間隔の長さを制御することを特徴とする。
請求項2に記載の発明に従えば、ノイズ発生手段は、ノイズ発生信号が与えられると、予め設定される発生間隔を経過する度に磁界を発生期間にわたって発生させる。そうすると、ノイズ発生信号を与えた時点では、検出間隔内に発生期間があるように制御しても、その後に何ら制御しないと発生期間内に検出時点があることが起こりうる。しかしながら、本発明では、駆動制御手段は、発生間隔の長さを制御可能であり、発生期間が検出間隔内となるように、発生間隔の長さを制御するので、発生期間内に検出時点があることを防止することができる。換言すると、周期的にノイズ発生手段が動作する場合でも、その周期を一時的にずらすことによって、誘導ノイズの影響を受けていない誘起電圧を用いて零点ストッパ位置検知動作を実行することができる。
また請求項3に記載の発明では、駆動制御手段は、外部からノイズ発生信号が入力されると、ノイズ発生信号が入力された後に最初に誘起電圧を検出する検出時点からの検出間隔内に、発生期間がなるように、ノイズ発生信号をノイズ発生手段に与えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明に従えば、駆動制御手段は、外部からノイズ発生信号が入力されると、ノイズ発生信号が入力された後に最初に誘起電圧を検出する検出時点から検出間隔内に発生期間がなるように、ノイズ発生信号をノイズ発生手段に与える。ノイズ発生信号が入力されてからノイズ発生手段が動作するまでの期間が長いと、ノイズ発生手段が動作しないことによって、ノイズ発生手段に不具合が発生したとユーザが認識するおそれがある。本発明では、ノイズ発生信号が入力された後、最初の検出時点からの検出間隔内に発生期間がなるようにノイズ発生信号がノイズ発生手段に与えられるので、検出時点に誘導ノイズの影響を与えることがなく、早いタイミングでノイズ発生手段を動作させることができる。これによってノイズ発生信号が入力されてから、ノイズ発生手段が動作するまでの時間差(タイムラグ)を短くすることができる。
さらに請求項4に記載の発明では、駆動制御手段は、外部からノイズ発生信号が入力されたか否かを検出間隔より短い一定の判定間隔が経過する毎に判定し、ノイズ発生信号が入力されたと判定すると、発生期間が検出間隔内となるように、ノイズ発生信号をノイズ発生手段に与えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明に従えば、駆動制御手段は、一定の判定間隔が経過する度に、ノイズ発生信号が入力さられたか否かを判定し、ノイズ発生信号が入力されたと判定すると、ノイズ発生手段にノイズ発生信号を与える。したがってノイズ発生信号が入力されたとしても、直ちに駆動制御手段がノイズ発生手段を制御するわけではなく、判定された後に駆動制御手段がノイズ発生信号による処理を実行する。検出間隔を判定間隔よりも短く設定することによって、駆動制御手段はノイズ発生信号が入力されたかを監視することなく、定期的に判定することによって、駆動制御手段の処理負荷を軽減することができる。
さらに請求項5に記載の発明では、ノイズ発生手段は、半導体スイッチと、半導体スイッチのオンとオフとが切替えられる切替制御によって動作または動作停止する動作部と、を含み、半導体スイッチは、ノイズ発生信号が与えられるとオンとオフとが切替えられ、半導体スイッチは、オンとオフとが切替えられると、磁界を発生することを特徴とする。
請求項5に記載の発明に従えば、ノイズ発生手段は、半導体スイッチと動作部とを含む。半導体スイッチは、ノイズ発生信号が与えられてオンとオフとが切替えられる誘導ノイズを発生する素子である。換言すると、半導体スイッチがオンからオフになると誘導ノイズが発生し、オンからオフになっても誘導ノイズが発生する。このような半導体スイッチを含む車両用指示計器であっても、本発明によって誘導ノイズによる影響を低減することができる。
第1実施形態の車両用指示計器1を示す正面図である。 図1の切断面線II−IIから見て示す断面図である。 車両用指示計器1の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。 内機本体30aを簡略化して示す斜視図である。 ステップモータMを簡略化して示す平面図である。 界磁巻線32,33に印加される駆動信号の一例を示す特性図である。 指針20がストッパ位置に停止した状態を正面方向から示す正面図である。 ZPD処理を示すフローチャートである。 第1のノイズ発生機能処理を示すフローチャートである。 第2のノイズ発生機能処理を示すフローチャートである。 フラッシャ機能部50の動作を説明するためのタイミングチャートである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に関して、図1〜図11を用いて説明する。図1は、第1実施形態の車両用指示計器1を示す正面図である。図2は、図1の切断面線II−IIから見て示す断面図である。図3は、車両用指示計器1の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。車両用指示計器1は、車両内の運転席(図示せず)の前方に設置される。車両用指示計器1は、計器板10、指針20、回動内機30、基板40、及び制御ユニット60を備えて構成されている。
図1に示されるように、計器板10は、車速値を表示する車速表示部11を表示面10aに有しており、その表示面10aが運転席側へ向けて配置されている。車速表示部11は、車速値の基準となる零値(0km/h)から上限値(180km/h)にかけて、複数の車速値(0km/h、20km/h、・・・、160km/h、180km/h)を円弧状に表示している。なお、車速値が特許請求の範囲に記載の車両状態値に相当し、計器板10が特許請求の範囲に記載の目盛板に相当する。
図1および図2に示されるように、指針20は、回動内機30の指針軸30bに基端部21側にて連結されており、帰零方向Xおよびその逆方向である離零方向Yへ計器板10の表示面10aに沿って回転可能となっている。指針20は、帰零方向Xあるいは離零方向Yへ回転することにより、車速表示部11に表示される車速値のうち回転位置に応じた値を指示する。また、指針20は、零値を指示する零位置に帰零方向Xへの回転によって復帰可能となっている。本実施の形態では、帰零方向Xとは上限値から零値へ向かう方向であり、離零方向Yとは零値から上限値へ向かう方向である。
図2に示されるように、回動内機30は、内機本体30a、指針軸30b、およびケーシング30cを備えて構成されている。内機本体30aは、計器板10に略平行な基板40の背面側に配置されている。図4は、内機本体30aを簡略化して示す斜視図である。内機本体30aは、二相式ステップモータM、減速歯車機構G、およびストッパ機構Sを、ケーシング30cに内蔵している。指針軸30bは、基板40の背面に固定されたケーシング30cによって支持されており、基板40および計器板10を貫通して指針20の基端部21を支持している。内機本体30aは、ステップモータMの回転に連動する減速歯車機構Gの減速回転により、当該減速歯車機構Gの出力段歯車34と同軸上の指針軸30b、ひいては指針20を回転駆動する。
図5は、内機本体30aを構成するステップモータMを簡略化して示す平面図である。図4および図5に示されるように、ステップモータMは、ステータMsおよびマグネットロータMrを組み合わせて構成されている。ステータMsは、ヨーク31および二相の界磁巻線32,33を有している。ヨーク31は、ポール状を呈する一対の磁極31a,31bを有し、磁極31aにはA相の界磁巻線32が巻装される一方、磁極31bにはB相の界磁巻線33が巻装されている。マグネットロータMrは、減速歯車機構Gの回転軸35aに同軸上に固定されている。ヨーク31の各磁極31a,31bの先端面との間に隙間をあけるマグネットロータMrの外周面には、磁極としてのN極およびS極が回転方向において交互に形成されている。
図6は、ステップモータMの界磁巻線32,33に印加される駆動信号の一例を示す特性図である。このような構成を有するステップモータMにおいては、図6に示されるように、電気角に応じて電圧が余弦関数状に交番する交流のA相駆動信号がA相の界磁巻線32に印加される一方、電気角に応じて電圧が正弦関数状に交番する交流のB相駆動信号がB相の界磁巻線33に印加される。このような互いに90度位相のずれたA相およびB相の駆動信号が印加されると、各界磁巻線32,33に交流磁束が発生し、その発生した交流磁束がヨーク31およびマグネットロータMrの磁極間を通過する。そして、マグネットロータMrは、電気角に応じたA相およびB相の駆動信号の電圧変化に従って回転する。
図4に示されるように、減速歯車機構Gは、平歯車からなる複数の歯車34〜37を有している。出力段歯車34は、指針軸30bと同軸上に連結されており、入力段歯車35は、ケーシング30cに支持された回転軸35aに同軸上に固定されている。中間歯車36,37は、ケーシング30cに固定された回転軸36aにより同軸上に支持されることで、一体に回転可能となっている。そして、中間歯車36は出力段歯車34と噛合しており、中間歯車37は入力段歯車35と噛合している。
このように構成されることにより、減速歯車機構Gは、ステップモータMのマグネットロータMrの回転を減速して当該減速回転を指針20へと伝達する。したがって、電気角に応じたA相およびB相の駆動信号の変化に従ってマグネットロータMrの回転位置が変化することにより、指針20の回転位置も変化する。なお、本実施の形態では、電気角を減少させる方向が指針20の帰零方向Xに対応しており、電気角を増大させる方向が指針20の離零方向Yに対応している。
また、図4に示されるように、ストッパ機構Sは、当接部材38およびストッパ部材39を有している。当接部材38は、出力段歯車34から突出する短冊板状に形成されており、当該歯車34と一体に回転可能となっている。ストッパ部材39は、ケーシング30cから内部へ突出するL字状に形成されており、当接部材38の回転軌道上において突出側の先端部39aが当接部材38よりも帰零方向Xの対応側に位置している。
図7は、指針20がストッパ位置に停止した状態を正面方向から示す正面図である。図7に示されるように、指針20は、帰零方向Xへの回転により当接部材38がストッパ部材39の先端部39aに係止された状態において、零位置から帰零方向Xの所定範囲内となるストッパ位置にて停止するようになっている。本実施の形態では、後述するZPD処理において、ストッパ位置に対応する電気角が零点θ0(0度)として更新設定されるようになっている。ちなみに、ストッパ位置は、車両用指示計器1の製造時に、指針20の零位置から帰零方向XへステップモータMの電気角に換算して例えば450度の範囲内に設定される。
また、車両用指示計器1は、図3に示されるように、インジケータ51、フラッシャ半導体スイッチ52、ブザー53およびブザー半導体スイッチ54を有するフラッシャ機能部50を備えて構成されている。
このうち、インジケータ51は、動作部であって、表示面10a(図1では図示略)に配置されており、フラッシャ半導体スイッチ52を介して制御ユニット60に接続されている。インジケータ51は、フラッシャ半導体スイッチ52がオフからオンへ切替制御される場合には、制御ユニット60から電源が供給されて点灯(動作)する一方、フラッシャ半導体スイッチ52がオンからオフへ切替制御される場合には、制御ユニット60からの電源が遮断されて消灯(動作停止)する。そして、制御ユニット60によってフラッシャ半導体スイッチ52のオンとオフとを切替える切替制御されることによりインジケータ51は点滅する。
また、ブザー53は、動作部であって、ブザー半導体スイッチ54を介して制御ユニット60に接続されている。ブザー53は、ブザー半導体スイッチ54がオンとされる場合には、制御ユニット60から電源が供給されて吹鳴(動作)する一方、ブザー半導体スイッチ54がオフとされる場合には、制御ユニット60からの電源が遮断されて吹鳴しない(動作停止)。そして、制御ユニット60によってフラッシャ半導体スイッチ52のオンオフに連動してブザー半導体スイッチ54のオンオフが切替制御されることにより、ブザー53はインジケータ51に連動して吹鳴する。
なお、インジケータ51は、図3では便宜上、単一のインジケータとして図示されているが、実際には、車両が右折する旨を示すための図示しない右折用ターンランプの点滅に同期して点滅する右折用インジケータと、車両が左折をする旨示すための図示しない左折用ターンランプの点滅に同期して点滅する左折用インジケータとを有している。インジケータ51は、フラッシャに相当する。
次に、制御ユニット60に関して説明する。制御ユニット60は、メモリ61を有するマイクロコンピュータを主体に構成されており、基板40に実装されている(図2参照)。メモリ61には、後述するZPD処理を実行するための実行プログラムが記憶されており、ZPD処理が実行されることにより設定(更新)された最新の零点θ0も記憶される。また、メモリ61には、制御ユニット60の起動中にZPD処理が実行された旨を示すZPDフラグの記憶領域が確保されている。
制御ユニット60は、フラッシャ機能部50、車両のドアセンサ70、車速センサ71、後述の車両側装置(図示略)、イグニッションスイッチIG、バッテリ電源B、駆動回路80、ゼロ位置検知回路81および入力手段82と電気的に接続されている。制御ユニット60は、ドアセンサ70により車両のドアの開放が検出されると、あるいは、車両側装置からアンロック信号やロック信号が入力されると、バッテリ電源Bからの直接的な給電によって起動する。また、制御ユニット60は、起動してから設定時間(例えば2分)が経過するまでにイグニッションスイッチIGがオン操作された場合、バッテリ電源Bからの給電によって起動状態を維持するとともに、その後にイグニッションスイッチIGがオフ操作されると、スリープする。一方、制御ユニット60は、起動してから設定時間が経過するまでにイグニッションスイッチIGがオン操作されなかった場合、スリープするとともに、そのスリープ後にイグニッションスイッチIGがオン操作されると、再起動する。なお、スリープ後の再起動については、イグニッションスイッチIGのオン操作がされた場合以外にも、例えば車両ドアが開放された場合や、ブレーキペダルが踏み込まれた場合等としてもよい。また、制御ユニット60は、その起動中にZPD処理を実行した場合にはZPDフラグをセットするとともに、スリープする直前にZPDフラグをリセットする。
制御ユニット60は、マグネットロータMrが回転を制御するための駆動指令を駆動回路80に与える。駆動回路80は、制御ユニット60から与えられる駆動指令に基づいて、A相駆動信号およびB相駆動信号を界磁巻線32,33に印可する。これによってマグネットロータMrは、電気角に応じたA相およびB相の駆動信号の電圧変化に従って回転する。
ゼロ位置検知回路81は、検出手段であって、予め設定された検出間隔が経過する度に界磁巻線32,33に発生する誘起電圧を検出し、検出した誘起電圧を示す情報を制御ユニット60に与える。
次に、制御ユニット60のZPD処理(ゼロ位置検出処理)に関して、図8を用いて説明する。図8は、ZPD処理を示すフローチャートである。制御ユニット60は、所定のストッパ位置検出動作実行条件が成立した場合、指針振上動作およびこの指針振上動作に続けて零点ストッパ位置検知動作を実行する。ストッパ位置検出動作実行条件は、制御ユニット60が起動することであり、制御ユニット60は、例えば、車両ドアが開放されたり、イグニッションスイッチIGがオン操作されたり、ブレーキペダルが踏み込まれたりすることで起動する。図8に示すフローチャートは、ストッパ位置検出動作実行条件が成立した場合に開始され、ステップs11に移る。
ステップs11では、回転処理が実行され、ステップs12に移る。回転処理は、指針20を回転させる処理であって、具体的には指針振上動作および指針振下動作を実行する。指針振上動作とは、その概略を説明すると、指針20が一旦離零方向Yへ回転した後に停止するように、ステップモータMの界磁巻線32,33へ印加するA相およびB相の駆動信号を制御する動作である。また指針振下動作とは、その概略を説明すると、指針振上動作の終了後、指針20が帰零方向Xへ回転するように、ステップモータMの界磁巻線32,33へ印加するA相およびB相の駆動信号を制御する動作である。
ステップs12では、誘起電圧のサンプリンが開始され、ステップs13に移る。ステップs12では、ステップs11の指針振下動作をしているときに、ゼロ位置検知回路81から与えられる検出電圧を予め定めた検出時点毎に検出(サンプリング)するようにゼロ位置検知回路81を制御し、ステップs13に移る。したがって制御ユニット60には、検出時点毎に誘起電圧の情報がゼロ位置検知回路81から与えられる。
ステップs13では、閾値判定を実行し、本フローを終了する。閾値判定は、誘起電圧サンプリングによって検出された誘起電圧が設定値以下か否かを判定する処理である。誘起電圧が設定値以下の場合には、指針20がストッパ位置に停止したと推定する(ストッパ位置に停止したことを検知する)。制御ユニット60は、閾値判定で検知したストッパ位置に対応する電気角を零点θ0として設定(更新)する。
前述の零点ストッパ位置検知動作とは、指針振上動作の終了後、続けて、指針20が帰零方向Xへ回転するように、ステップモータMの界磁巻線32,33へ印加するA相およびB相の駆動信号を制御しながら、ゼロ位置検知回路81から与えられる検出電圧が設定値以下となる場合に指針20がストッパ位置に停止したと推定する(ストッパ位置に停止したことを検知する)動作である。
制御ユニット60は、前述の図8に示すZPD処理のステップs13にて、検知したストッパ位置に対応する電気角を零点θ0として設定(更新)する動作である零点設定動作を実行する。このように指針振上動作、零点ストッパ位置検知動作、および零点設定動作を併せてZPD処理ともいう。そして、制御ユニット60は、ZPD処理を実行することによって設定した零点θ0を基準として、駆動回路80に駆動指令を与えて、駆動回路80からA相およびB相の駆動信号をステップモータMの界磁巻線32,33へ印加する。したがって、制御ユニット60は、駆動制御手段に相当する。
制御ユニット60は、ZPD処理実行後の起動状態において、メモリ61に記憶されている電気角の零点θ0を基準として駆動回路80に与える駆動指令を制御することにより、車速センサ71の検出車速値を指針20に指示させる。
また、制御ユニット60は、ユーザの手動操作に基づく所定のフラッシャ駆動条件が成立するか否かを判断し、フラッシャ駆動条件が成立したと判断した場合、その成立したと判断したフラッシャ駆動条件に応じた態様にてフラッシャを点滅させるためにフラッシャ半導体スイッチ52およびブザー半導体スイッチ54のオンオフを切替制御する。したがってフラッシャ駆動条件は、ユーザによってフラッシャ機能部50を動作させる動作信号(切替制御信号)が入力手段82によって入力されると成立したと判断される。
具体的には、フラッシャ駆動条件には、当該車両用指示計器1を搭載する車両の前進方向右側に配置された右折用ターンランプを点滅させたり、車両の前進方向左側に配置された左折用ターンランプを点滅させたりする図示しないコンビネーションレバーがターンランプ点滅位置(基準位置から上下方向に所定角度ずれた位置)に設定されていることが含まれる。したがってコンビネーションレバーは、動作信号が入力される入力手段82としての機能を有する。
また、フラッシャ駆動条件には、当該車両用指示計器1を搭載する車両の前進方向右側に配置された右折用ターンランプおよび車両の前進方向左側に配置された左折用ターンランプの双方を点滅させるハザードランプスイッチがハザード点滅位置(基準位置から押し込まれた位置)に設定されていることが含まれる。したがってハザードランプスイッチは、動作信号が入力される入力手段82としての機能を有する。
さらに、フラッシャ駆動条件には、車両との間の無線通信を用いて車両を遠隔操作する図示しない携帯機から制御ユニット60へ指令信号が入力されたことが含まれる。詳しくは、携帯機には、車両ドアを解錠するためのアンロックボタンや車両ドアを施錠するためのロックボタン等が配置されており、これらアンロックボタンやロックボタンがプッシュ操作されると、その旨を示すアンロック信号やロック信号が携帯機から送信される。そして、これらアンロック信号やロック信号は、車両に搭載された図示しない車両側装置にて受信され、制御ユニット60に入力される。フラッシャ駆動条件には、このようなアンロック信号やロック信号が制御ユニット60に入力されたことが含まれる。したがって携帯機は、動作信号が入力される入力手段82としての機能を有する。
そして、制御ユニット60は、右折用ターンランプを点滅させる位置にコンビネーションレバーが設定されると、右折用ターンランプの点滅に連動して右折用インジケータが点滅するとともにブザー53が吹鳴するように、フラッシャ半導体スイッチ52およびブザー半導体スイッチ54のオンオフを切替制御する。同様に、制御ユニット60は、左折用ターンランプを点滅させる位置にコンビネーションレバーが設定されると、左折用ターンランプの点滅に連動して左折用インジケータが点滅するとともにブザー53が吹鳴するように、フラッシャ半導体スイッチ52およびブザー半導体スイッチ54のオンオフを切替制御する。さらに、制御ユニット60は、ハザードランプスイッチがオン状態に設定されると、右折用ターンランプおよび左折用ターンランプ双方の点滅に連動してインジケータ51が点滅するとともにブザー53が吹鳴するように、フラッシャ半導体スイッチ52およびブザー半導体スイッチ54のオンオフを切替制御する。また、制御ユニット60は、アンロック信号やロック信号が携帯機から入力されると、これら信号が入力されたことをユーザに示すべく、右折用ターンランプおよび左折用ターンランプ双方の点滅に連動してインジケータ51が点滅するとともにブザー53が吹鳴するように、フラッシャ半導体スイッチ52およびブザー半導体スイッチ54のオンオフを切替制御する、いわゆるアンサーバックを実行する。
ここで、本実施の形態の車両用指示計器1では、ステップモータMを構成する界磁巻線32,33は基板40上に配置されているとともに、フラッシャ機能部50を構成するフラッシャ半導体スイッチ52およびブザー半導体スイッチ54も同一の基板40上に配置されており、同一の基板40上に配置されている。
また、本実施の形態の車両用指示計器1では、同一の制御ユニット60によって、ZPD処理と、フラッシャ半導体スイッチ52およびブザー半導体スイッチ54の双方のオンオフの切替制御とが実行される。
このようにしてフラッシャ機能部50を車両用指示計器1に統合することにより、車両のシステムコストを低減することができる。そして、界磁巻線32,33とフラッシャ半導体スイッチ52およびブザー半導体スイッチ54とは近接した状態で配置されている。
界磁巻線32,33とフラッシャ半導体スイッチ52およびブザー半導体スイッチ54とが近接した状態で配置されている場合、ステップモータMのZPD処理の実行時にフラッシャ機能部50が動作すると、フラッシャ半導体スイッチ52およびブザー半導体スイッチ54のオンオフの切替制御によって誘導ノイズが発生する。換言すると、フラッシャ半導体スイッチ52およびブザー半導体スイッチ54は、動作信号が与えられることによって、オンオフの切替制御されると、ゼロ位置検知回路81が検出する誘起電圧の検出精度を低下させる磁界である誘導ノイズを発生させるノイズ発生手段である。したがって動作信号は、ノイズ発生信号に相当する。誘導ノイズは、界磁巻線に作用する磁界である。具体的には、フラッシャ機能部50は、半導体スイッチであるフラッシャ半導体スイッチ52およびブザー半導体スイッチ54を含む。このような半導体スイッチは、動作信号が与えられてスイッチング態様が切替らえると、誘導ノイズを発生する素子である。換言すると、半導体スイッチがオンからオフになると誘導ノイズが発生し、オンからオフになっても誘導ノイズが発生する。このような誘導ノイズは、フラッシャ機能部50に動作信号が与えられてから発生期間(たとえば2ms)にわたって継続的に発生される。このような誘導ノイズに起因してストッパ位置の誤検知が生じ、ストッパ位置がずれてしまうことがある。そして、ひいては、車速値の正しい指示ができなくなる不具合が発生する可能性がある。
そこで、制御ユニット60は、図8に示すステップs12における誘起電圧を検出する検出時点と、フラッシャ機能部50を動作させる動作開始時点とを制御している。具体的には、発生期間が検出間隔内となるように、動作開始時点を制御している。具体的な制御タイミングに関して、図9〜図11を用いて説明する。図9は、第1のノイズ発生機能処理を示すフローチャートである。図10は、第2のノイズ発生機能処理を示すフローチャートである。図11は、フラッシャ機能部50の動作タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
先ず、第1のノイズ発生機能処理に関して説明する。図9に示す第1のノイズ発生機能処理は、制御ユニット60によって実行される。第1のノイズ発生機能処理は、図8に示すZPD処理が実行されている状態で、短時間に繰返し実行される処理である。フローが開始されると、ステップs21では、判定時点か否かが判断され、判定時点であるとステップs22に移り、判定時点でない場合には、本フローは終了する。判定時点とは、予め設定される判定間隔毎にフラッシャ機能部50を動作させるための動作信号が与えられているか否かを判定する時点である。換言すると、前回判定された時点から、判定間隔が経過したか否かを判断している。このような判定間隔は、誘起電圧を検出する検出間隔よりも長くなるように設定される。
ステップs22では、判定時点であるので、現在の動作信号がどのような情報かを判定し、本フローを終了する。具体的な判定内容は、前回の判定時点にて判定した内容と異なっているか否かを判断する。たとえば、前回の判定時点の判定では、フラッシャ機能部50の動作信号がL(ロー)だったのに対して、今回の判定ではH(ハイ)では、前回と今回とで動作信号が異なっているので、このような場合にはフラッシャ機能部50に動作信号を与える必要がある。このように制御ユニット60は、予め設定された判定間隔が経過する度に、動作信号が与えられたか否かを判定する判定手段としての機能を有する。
次に、第2のノイズ発生機能処理に関して説明する。図10に示す第2のノイズ発生機能処理は、制御ユニット60によって実行される。第2のノイズ発生機能処理は、図8に示すZPD処理が実行されている状態で、短時間に繰返し実行される処理である。フローが開始されると、ステップs31では、動作開始時点か否かが判断され、動作開始時点であるとステップs32に移り、動作開始時点でない場合には、本フローは終了する。動作開始時点とは、誘導ノイズが発生している発生期間の開始時点が検出間隔の開始時点の後であり、かつ発生期間の終了時点が検出間隔の終了時点の前となる時点である。換言すると、動作信号時点は、動作信号時点から発生期間が経過するまでの間には、検出時点がないような時点である。本実施の形態では、動作開始時点は、検出時点の直後(たとえば検出時点の0.1ms後)に設定される。
ステップs32では、動作開始時点であるので、前述の第1のノイズ発生機能処理の判定結果に基いて、判定結果を出力し、本フローを終了する。判定結果を出力するとは、判定結果がフラッシャ機能部50に動作信号を与える必要があることを示す情報であるときには、フラッシャ機能部50が動作するように動作信号を与える。またフラッシャ機能部50に動作信号を与える必要がない情報である場合には、何らフラッシャ機能部50を制御しない。これによってユーザの操作によって、フラッシャ機能部50を動作させる動作信号が与えられた場合には、即座にフラッシャ機能部50に動作信号を与えるのではなく、検出時点の直後にフラッシャ機能部50を動作させるように動作タイミングを制御している。このように検出時点の直後にフラッシャ機能部50を動作させることによって、次の検出時点まで、すなわち検出間隔が経過するまでの間に、動作開始時点から発生期間が終了するので、発生期間内に検出時点が存在することを抑制することができる。
このような図9および図10に示すノイズ発生機能処理の制御タイミングについて、図11を用いて説明する。時点t0では、フラッシャ機能部50を動作させる動作信号は、Lの状態である。判定時点は、前回の判定時点から予め設定される判定間隔T1(たとえば50ms)が経過した時点である。判定時点が経過した直後に、図9に示す第1のノイズ発生機能処理が実行される。これによって動作信号の判定が、判定間隔T1を経過する度に実行される。
検出時点は、前回の検出時点から予め設定される検出間隔T2(たとえば10ms)が経過した時点である。検出時点が経過した直後に、誘起電圧が検出される。これによって誘起電圧の検出が、検出間隔T2毎に実行される。このような検出間隔T2は、判定間隔T1よりも短くなるように設定される。また誘導ノイズの発生期間T3は、フラッシャ機能部50に動作信号が与えられて開始される。発生期間T3(たとえば2ms)は、検出間隔T2よりも短い。
時点t0より後の時点t1では、動作信号がLからHに変更された。したがって時点t1は、ユーザによってフラッシャ機能部50を動作させる動作信号が入力された時点である。すると、時点t1より後であって直近の判定時点である時点t2にて第1のノイズ発生機能処理が実行される。実際には、時点t2が判定時点であるが、第1のノイズ発生機能処理を実行するまでのタイムラグがあるので、時点t2直後(たとえば0.1ms後)の時点t3にて、第1のノイズ発生機能処理が実行される。時点t3では、動作信号が前回と異なるので、LからHと変化したという判定結果となる。時点t3より後であって直近の検出時点である時点t4にて誘起電圧が検出される。実際には、時点t4が検出時点であるが、検出処理を実行するまでのタイムラグがあるので、時点t4直後(たとえば0.1ms後)の時点t5にて、誘起電圧の検出がなされる。このときには、フラッシャ機能部50は何ら動作していないので、誘導ノイズによる影響はない。検出した時点t5の直後の時点t6の動作開始時点では、第2のノイズ発生機能処理が実行される。時点t6では、判定結果に基づいてフラッシャ機能部50を動作させる必要があるので、動作信号をフラッシャ機能部50に与える。フラッシャ機能部50に動作信号が与えられると、時点t6から時点t7までの発生期間T3にわたって、誘導ノイズが発生する。誘導ノイズの発生期間T3は、検出間隔T2よりも短いので、次の検出時点t8まで誘導ノイズが発生していることはない。
このような処理タイミングで処理を繰返すので、たとえば動作信号がHからLに時点t9で切り替わったとしても、同様に、その後の直近の判定時点t10の直後の時点t11にて第1のノイズ発生機能処理が実行され、その直近の動作開始時点t12にてフラッシャ機能部50に動作信号が与えられる。結局、動作信号が与えられた時点t12から、時点t13までの発生期間T3内に次の検出時点t14はないので、検出時点t14にて誘導ノイズが発生していることはない。
したがってフラッシャ機能部50が周期的に動作する場合、換言すると、発生期間と誘導ノイズが発生していない発生間隔とが交互にくる場合であっても、制御ユニット60あは動作開始時点を制御することによって、発生間隔の長さを制御可能であるので、発生期間が検出間隔内となるように、発生間隔の長さを制御することによって、発生期間内に検出時点があることを防止することができる。換言すると、周期的にフラッシャ機能部50が動作する場合でも、その周期を一時的にずらすことによって、誘導ノイズの影響を受けていない誘起電圧を用いて零点ストッパ位置検知動作を実行することができる。フラッシャ機能部50が周期的に動作する場合とは、たとえばインジケータ51を点滅させる動作である。
検出間隔T1について、さらに詳細に述べると、検出間隔T1は、誘導ノイズの発生期間T3と、検出処理起動後から第2のノイズ発生機能処理終了までの期間(図示せず)との合計よりも、大きい値に設定される。検出時点における誘起電圧の検出処理起動後から第2のノイズ発生機能処理終了までの期間は、誘導ノイズの発生期間T3に比べて極めて短い時間であるので、省略してもよい。
以上説明したように本実施の形態の車両用指示計器1では、フラッシャ機能部50を動作させる動作信号が入力されると、誘導ノイズの発生期間T3の開始時点が検出間隔T2の開始時点の後であり、かつ発生期間T3の終了時点が検出間隔T2の終了時点の前となる動作開始時点で、制御ユニット60のよってフラッシャ機能部50に動作信号を与えられる。したがって、フラッシャ機能部50を動作させるための動作信号が入力されても、制御ユニット60は直ちにフラッシャ機能部50を動作させるわけではなく、所定の条件を満足した動作開始時点にフラッシャ機能部50を動作させる。フラッシャ機能部50の発生期間T3は検出間隔T2よりも短いので、発生期間T3の開始時点が検出間隔T2の開始時点の後であり、かつ発生期間T3の終了時点が検出間隔T2の終了時点の前となる動作開始時点に動作をさせると、ゼロ位置検知回路81によって検出される検出時点が発生期間T3内となることが防止される。これによってゼロ位置検知回路81によって検出される検出時点に誘導ノイズ(誘導ノイズ)が発生していないので、誘導ノイズの影響を受けていない誘起電圧を用いて零点ストッパ位置検知動作を実行することができる。したがって、不正確な零点が駆動信号の基準となる可能性が低くなることから、車速値の不正確な指示が発生することを低減することができるようになる。
換言すると、本実施の形態では、誘導ノイズの期間長ならびにゼロ位置検出の周期的な制御方法に着目して、検出間隔に誘導ノイズを意図的に発生させることによって、零点ストッパ位置検知動作からノイズを排他させることができる。
また本実施の形態では、制御ユニット60は、動作信号が入力されると、動作信号が入力された後に最初に誘起電圧を検出する検出時点から検出間隔T2が経過するまでの動作開始時点に、フラッシャ機能部50に動作信号を与える。動作信号が入力されてから動作開始時点までの期間が長いと、不具合の発生とユーザが認識するおそれがある。本実施の形態では、動作信号が入力された後、最初の検出時点から検出間隔T2を経過するまでに動作信号がフラッシャ機能部50に与えられるので、検出時点に誘導ノイズの影響を与えることがなく、早い時点にフラッシャ機能部50を動作させることができる。これによって動作信号が入力されてから、フラッシャ機能部50が動作するまでの時間差を短くすることができる。
さらに本実施の形態では、制御ユニット60は、予め設定された判定間隔T1が経過する度に、動作信号が与えられたか否かを判断する。制御ユニット60は、動作信号が与えられたと判断すると、動作信号が入力されたとして、動作開始時点でフラッシャ機能部50に動作信号を与える。したがって動作信号が入力されたとしても、判定間隔T1が経過後に制御ユニット60が動作信号による処理を実行する。検出間隔T2は判定間隔T1よりも長く設定することによって、制御ユニット60が常に動作信号を入力されたかを監視することなく、定期的に判断することによって、制御ユニット60の処理負荷を軽減することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
前述の第1実施形態では、界磁巻線32,33の双方とフラッシャ半導体スイッチ52およびブザー半導体スイッチ54の双方とが同一の基板40上に配置された構成であるが、このような構成に限るものではなく、界磁巻線32,33のいずれか一方のみとフラッシャ半導体スイッチ52およびブザー半導体スイッチ54のいずれか一方のみとが同一の基板40上に配置された構成としてもよい。
また、各相の駆動信号については、互いに90度の位相差をもって交番する信号であれば、電圧が余弦関数状又は正弦関数状に変化する信号以外、例えば台形波状や三角波状等に変化する信号であってもよい。さらに、指針20により指示する車両状態値については、車両の各種状態に関する値であれば、例えば冷却水温度等であってもよい。したがって下限値は、零値に限るものではなく、負の値であってもよく、車両状態値に応じて適宜設定することができる。
また車両用指示計器1が搭載される車両は、乗用車に限ることはなく、バス、トラックや自動二輪車等に用いられる各種車両用指示計器その他各種の指示計器に本発明を適用して実施してもよい。
1…車両用指示計器
10…計器板
10a…表示板
20…指針
30…回動内機
30a…内機本体
32,33…界磁巻線
50…フラッシャ機能部(ノイズ発生手段)
51…インジケータ(ノイズ発生手段,動作部)
52…フラッシャ半導体スイッチ(ノイズ発生手段,半導体スイッチ)
53…ブザー(ノイズ発生手段,動作部)
54…ブザー半導体スイッチ(ノイズ発生手段,半導体スイッチ)
60…制御ユニット(駆動制御手段)
61…メモリ
80…駆動回路(駆動制御手段)
81…ゼロ位置検知回路(検出手段)
82…入力手段
G…減速歯車機構
M…ステップモータ
Ms…ステータ
S…ストッパ機構

Claims (5)

  1. 車両状態値を表示するための目盛板の表示面に沿って回転し、前記車両状態値を回転位置に応じて指示する指針と、
    前記指針を回転駆動するためのステップモータであって、駆動信号が入力されて磁界を発生する界磁巻線を備えたステータ、および前記ステータと同軸に回転可能に支持されて前記磁界に応じて回転するマグネットロータを備えるステップモータと、
    帰零方向へ回転する前記指針を、前記車両状態値の零値を指示する零位置から前記帰零方向の所定範囲内となるストッパ位置で停止させるストッパ機構と、
    一定の検出間隔が経過する度に前記界磁巻線に発生する誘起電圧を検出する検出手段と、
    前記車両状態値に応じて前記界磁巻線へ印加する前記駆動信号を、予め設定された零点を基準に制御する駆動制御手段であって、前記零点を設定するために、前記検出手段によって検出された誘起電圧を用いて前記指針が前記ストッパ位置にて停止した電気角を検知する零点ストッパ位置検知動作を実行し、前記零点ストッパ位置検知動作を実行することによって検知した前記電気角を前記零点として設定する駆動制御手段と、
    ノイズ発生信号が与えられることによって、前記界磁巻線に作用する磁界を、前記ノイズ発生信号が与えられてから発生期間にわたって発生させるノイズ発生手段と、を含み、
    前記検出間隔は、前記発生期間よりも長く、
    前記駆動制御手段は、前記発生期間が前記検出間隔内となるように、前記ノイズ発生信号を前記ノイズ発生手段に与えることを特徴とする車両用指示計器。
  2. 前記ノイズ発生手段は、前記ノイズ発生信号が与えられると、予め設定される発生間隔を経過する度に前記磁界を前記発生期間にわたって発生させ、
    前記駆動制御手段は、前記発生間隔の長さを制御可能であり、
    前記駆動制御手段は、前記発生期間が前記検出間隔内となるように、前記発生間隔の長さを制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用指示計器。
  3. 前記駆動制御手段は、外部から前記ノイズ発生信号が入力されると、前記ノイズ発生信号が入力された後に最初に誘起電圧を検出する検出時点からの前記検出間隔内に、前記発生期間がなるように、前記ノイズ発生信号を前記ノイズ発生手段に与えることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用指示計器。
  4. 前記駆動制御手段は、外部から前記ノイズ発生信号が入力されたか否かを検出間隔より短い一定の判定間隔が経過する毎に判定し、前記ノイズ発生信号が入力されたと判定すると、前記発生期間が前記検出間隔内となるように、前記ノイズ発生信号を前記ノイズ発生手段に与えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両用指示計器。
  5. 前記ノイズ発生手段は、
    半導体スイッチと、
    前記半導体スイッチのオンとオフとが切替えられる切替制御によって動作または動作停止する動作部と、を含み、
    前記半導体スイッチは、前記ノイズ発生信号が与えられると前記オンと前記オフとが切替えられ、
    前記半導体スイッチは、前記オンと前記オフとが切替えられると、前記磁界を発生することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両用指示計器。
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