JP2011207175A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】着弾干渉によるバンディングを抑制可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】液滴を吐出する複数の吐出口の各々から予め定められた順番で記録媒体に対して液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、記録媒体に形成する画像における各画素の記録率を示す画像データが記憶された記憶手段と、記録媒体に着弾することで少なくとも一部が重なった液滴同士が記録媒体上で干渉することにより生じる着弾した液滴の移動量を予測する予測手段と、予測手段により予測された移動量に基づいて、記録率を補正する補正手段と、補正手段により補正された記録率に応じて液滴吐出ヘッドから液滴を吐出させるように制御する制御手段と、を有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、画像形成装置に係り、特に着弾干渉によるバンディングを抑制した画像形成装置に関する。
インクジェットによる画像形成装置においては、着弾した液滴が紙等の記録媒体表面上に残存しているところへさらに液滴が着弾すると、着弾した2つの液滴の表面エネルギーを小さくするために後に着弾した液滴が干渉し、液滴が移動する。液滴の理想的な着弾位置からのずれは濃度分布に偏りを生じさせバンディングとして視認されるという課題がある。
この課題を回避するために、吸水層を持つインクジェット専用紙を使ったり、ドットを吸収/乾燥する時間を確保するためにマルチパスで描画したりすることがある。しかし、前者の場合は液滴がすばやくインクジェット専用紙に吸収されるので液滴同士の干渉が抑制される一方で、インクジェット専用紙のコストが高いことが課題となっており、後者の場合は生産性が課題となっている。
また、近年、生産性を向上させるために一度のスキャンにより描画を行うシングルパス方式によるインクジェット印刷機が提案されている。上記方式による印刷機では、各ドットの着弾時間差が短いため、ドット同士の干渉によるバンディングはさらにシビアになる。
上記技術に関連して、特許文献1には、ドットとドットが接触しないようにドット質量を小さくする技術が開示されている。特許文献2には、濃小ドットと淡大ドットの明度は中間調で同一となるようにする技術が開示されている。さらに、特許文献3には、隣接との重なりに応じて着弾順を変えるとともに、定着時間を超えるように着弾時間差を設定する技術が開示されている。
特許文献4には、固定ピッチで網またはライン型にビーディングを起こす大ドットを配置してビーディングを回避する技術が開示されている。特許文献5には、二次元ヘッドにおける吐出口列と吐出口列の間にできる着弾干渉起因のスジをノズルピッチを変えてさらにインク量を補正することで視認性をさげる技術が開示されている。特許文献6には、描画幅端の濃度が干渉により濃度上昇をおこしスジになる。これを防ぐために間引く技術が開示されている。
特開平5−104726号公報 特開平11−151821号公報 特開2006−123522号公報 特開2009−154499号公報 特開2006−21387号公報 特開平11−70645号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、ドットが小さいとドットとドットとの間隔が広がるため(オーバーラップがなくなるため)スジが目立ちやすい。これを回避するために解像度をあげるとマルチスキャンの場合は生産性が落ちる。
また、特許文献2に開示された技術のように、異なるインクを使うことはコストの増大、機械の複雑化につながる。さらに、特許文献3に開示された技術のように、着弾順を変えることは機械の複雑化につながる。また着弾時間差を定着時間を越えるように設定することは、生産性の低下を招く。
また、特許文献4に開示された技術のように、周期的にドットを配置すると吐出不良の影響を受けてバンディングになりやすい。
このように従来の技術においては、着弾干渉によるバンディングを抑制することができないという問題点があった。
本発明は上記問題点に鑑み、着弾干渉によるバンディングを抑制可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、液滴を吐出する複数の吐出口の各々から予め定められた順番で記録媒体に対して液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、前記記録媒体に形成する画像における各画素の記録率を示す画像データが記憶された記憶手段と、前記記録媒体に着弾することで少なくとも一部が重なった液滴同士が前記記録媒体上で干渉することにより生じる着弾した液滴の移動量を予測する予測手段と、前記予測手段により予測された移動量に基づいて、前記記録率を補正する補正手段と、前記補正手段により補正された記録率に応じて前記液滴吐出ヘッドから液滴を吐出させるように制御する制御手段と、を有する。
ここで、請求項1に記載の発明では、液滴吐出ヘッドにより液滴を吐出する複数の吐出口の各々から予め定められた順番で記録媒体に対して液滴を吐出し、記憶手段には前記記録媒体に形成する画像における各画素の記録率を示す画像データが記憶され、予測手段により前記記録媒体に着弾することで少なくとも一部が重なった液滴同士が前記記録媒体上で干渉することにより生じる着弾した液滴の移動量を予測し、補正手段により前記予測手段により予測された移動量に基づいて、前記記録率を補正し、制御手段により前記補正手段により補正された記録率に応じて前記液滴吐出ヘッドから液滴を吐出させるように制御するので、着弾干渉によるバンディングを抑制可能な画像形成装置を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記予測手段は、前記液滴同士が重なる確率、重なった場合の移動量、及び前記順番に基づいて前記液滴の移動量を期待値として予測する。
請求項2に記載の発明によれば、記録率を液滴が重なる確率とみなすことで、より正確に移動量を予測することができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記予測手段は、前記確率、前記重なった場合の移動量、及び前記順番に加え、さらに前記吐出口から吐出される液滴量の誤差、又は液滴の着弾位置の誤差に基づいて前記液滴の移動量を期待値として予測する。
請求項3に記載の発明によれば、さらに前記吐出口から吐出される液滴量の誤差、又は液滴の着弾位置の誤差に基づいて前記液滴の移動量を期待値として予測するので、より正確に移動量を予測することができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の発明において前記重なった場合の移動量を、前記記録媒体の紙質、及び着弾した液滴のサイズの少なくとも一方に応じて定めたものである。
請求項4に記載の発明によれば、前記記録媒体の紙質、及び着弾した液滴のサイズの少なくとも一方に応じて定めることで、より正確に移動量を予測することができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記補正手段は、前記予測手段により予測された移動量だけ液滴が移動することによって変化する記録媒体における実際の濃度プロファイルが、液滴が移動しなかった場合の記録媒体における濃度プロファイルとなるように、前記記憶手段に記憶された記録率を補正する。
請求項5の発明によれば、液滴が移動しなかった場合の記録媒体における記録率となるように、記録率を補正するので、着弾干渉によるバンディングを抑制可能となる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記補正手段は、前記画素のうちで前記予測手段により予測された移動量が多い画素ほど記録率を高くするように補正する。
請求項6の発明によれば、液滴が多く移動する分、記録率を高くすることで、理想的な濃度とすることができる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記補正手段は、前記画素のうちで前記予測手段により予測された移動量が少ない画素ほど記録率を低くするように補正する。
請求項7の発明によれば、液滴が少なく移動する場合は、他から液滴が移動してくるため、記録率を低くすることで、理想的な濃度とすることができる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項5〜7のいずれか1項に記載の発明において、前記補正手段は、前記予測手段により予測された移動量だけ液滴が移動することによって生じる濃度プロファイルの変化分の周波数成分のうち、0の近傍の周波数成分を減ずるように記録率を補正する。
請求項8の発明によれば、視覚的には高周波成分は視認されにくいので、濃度プロファイルの変位の特に0の近傍の低周波成分を減ずるように記録率を補正することでより効率的にバンディングを抑制することができる。
本発明によれば、着弾干渉によるバンディングを抑制可能な画像形成装置を提供することができるという効果が得られる。
実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成を示す側面図である。 インクジェット記録装置のシステム構成を示す図である。 ヘッドの構造例を示す平面透視図である。 ノズルレイアウト例と着弾順の例を示す図である。 記録率を75%とした場合のドットを示す図である。 本発明の基本的な原理を示す模式図である。 2つの補正例を示す図である。 2つの補正例において用いられるγ変換例を示す図である。 ドットが重なる確率と移動量を示す図である。 横軸に入力階調値、縦軸に記録率を示したγ変換の一例を示す図である。 大滴、小滴2つのドットが重なる全てのパターンを示す図である。 補正処理の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明においては液滴をインクと表現することがある。また、記録媒体に着弾したインクをドットと表現することがある。
図1には、本発明の画像形成装置の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構成図が示されている。同図に示すように、インクジェット記録装置10には、記録媒体としての枚葉紙(以下、「用紙」という。)Pの搬送方向上流側に、用紙Pを給紙搬送する給紙搬送部12が設けられている。この給紙搬送部12の下流側には、用紙Pの搬送方向に沿って、用紙Pの画像記録面(以下、「記録面」ともいう。)に処理液を塗布する処理液塗布部14、用紙Pの記録面に画像を記録する画像記録部16、記録面に記録された画像を乾燥させるインク乾燥部18、乾燥した画像を用紙Pに定着させる画像定着部20、画像が定着した用紙Pを排出する排出部21が設けられている。
給紙搬送部12には、用紙Pが積載される積載部22が設けられており、積載部22の上部には、該積載部22に積載された用紙Pを一枚ずつ給紙する給紙部24が設けられている。給紙部24の用紙Pの搬送方向下流側(以下、「用紙Pの搬送方向」を省略する場合もある。)には、複数のローラ26対を含んで構成された搬送部28が設けられている。給紙部24によって給紙された用紙Pは、複数のローラ26対で構成された搬送部28を経て、処理液塗布部14へ搬送される。
処理液塗布部14では、処理液塗布ドラム30が回転可能に配設されている。この処理液塗布ドラム30には、用紙Pの先端部を挟持して用紙Pを保持する保持部材32が設けられており、該保持部材32を介して、処理液塗布ドラム30の表面に用紙Pを保持した状態で、処理液塗布ドラム30の回転によって該用紙Pを下流側へ搬送する。
なお、後述する中間搬送ドラム34、画像記録ドラム36、インク乾燥ドラム38及び定着ドラム40についても、処理液塗布ドラム30と同様に保持部材32が設けられている。そして、この保持部材32によって、上流側のドラムから下流側のドラムへの用紙Pの受け渡しが行われる。
処理液塗布ドラム30の上部には、処理液塗布ドラム30の周方向に沿って、処理液塗布装置42及び処理液乾燥装置44が配設されており、処理液塗布装置42によって、用紙Pの記録面に処理液が塗布され、処理液乾燥装置44によって、該処理液が乾燥する。
ここで、処理液はインクと反応して色材(顔料)を凝集し、色材(顔料)と溶媒を分離促進する効果を有している。処理液塗布装置42には、処理液が貯留している貯留部46が設けられており、グラビアローラ48の一部が処理液に浸されている。
このグラビアローラ48にはゴムローラ50が圧接して配置されており、該ゴムローラ50が用紙Pの記録面側に接触して処理液が塗布される。また、グラビアローラ48にはスキージ(図示省略)が接触しており、用紙Pの記録面に塗布する処理液塗布量を制御する。
処理液膜厚はヘッド打滴の液滴より十分小さいことが理想である。例えば2plの打滴量の場合、ヘッド打滴の液滴の平均直径は15.6umであり、処理液膜厚が厚い場合、インクドットは用紙の記録面と接触することなく処理液内で浮遊する。2plの打滴量で着弾ドット径を30um以上得るには処理液膜厚を3um以下にすることが好ましい。
一方、処理液乾燥装置44には、熱風ノズル54及び赤外線ヒーター56(以下、「IRヒーター56」という。)が処理液塗布ドラム30の表面に近接して配設されている。この熱風ノズル54及びIRヒーター56により、処理液中の水などの溶媒を蒸発させ、固体もしくは薄膜処理液層を用紙Pの記録面側に形成する。処理液乾燥工程で処理液を薄層化することで、画像記録部16でインク打滴したドットが用紙Pの表面と接触して必要なドット径が得られると共に、薄層化した処理液と反応し色材凝集して用紙Pの表面に固定する作用が得られやすい。
このようにして、処理液塗布部14で記録面に処理液が塗布、乾燥された用紙Pは、処理液塗布部14と画像記録部16の間に設けられた中間搬送部58へ搬送される。
中間搬送部58には、中間搬送ドラム34が回転可能に設けられており、中間搬送ドラム34に設けられた保持部材32を介して、中間搬送ドラム34の表面に用紙Pを保持し、中間搬送ドラム34の回転によって該用紙Pを下流側へ搬送する。
画像記録部16には、画像記録ドラム36が回転可能に設けられており、画像記録ドラム36に設けられた保持部材32を介して、画像記録ドラム36の表面に用紙Pを保持し、画像記録ドラム36の回転によって該用紙Pを下流側へ搬送する。
画像記録ドラム36の上部には、画像記録ドラム36の表面に近接して、シングルパス方式のインクジェットラインヘッド(以下、単に「ヘッド」ともいう。)64で構成されたヘッドユニット66が配設されている。このヘッドユニット66では、少なくとも基本色であるYMCKのヘッド64が画像記録ドラム36の周方向に沿って配列され、処理液塗布部14で用紙Pの記録面に形成された処理液層上に各色の画像を記録する。
処理液はインク中に分散する色材(顔料)とラテックス粒子を処理液に凝集する効果を持たせ、用紙P上で色材流れなど発生しない凝集体を形成する。インクと処理液の反応の一例として、処理液内に酸を含有しPHダウンにより顔料分散を破壊し、凝集するメカニズムを用い色材滲み、各色インク間の混色を回避する。
ヘッド64は、画像記録ドラム36に配置された回転速度を検出するエンコーダ(図示省略)に同期して打滴を行うことで、高精度に着弾位置を決定すると共に、画像記録ドラム36の振れ、回転軸68の精度、ドラム表面速度に依存せず、打滴ムラを低減することが可能となる。
ヘッドユニット66は、画像記録ドラム36の上部から退避可能とされており、ヘッド64のノズル(吐出口)面清掃や増粘インク排出などのメンテナンス動作は、該ヘッドユニット66を画像記録ドラム36の上部から退避させることで実施される。
インクジェット記録装置10は、YMCKのヘッド64の各々に供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部65を備えている。インク貯蔵/装填部65は、YMCKのヘッド64の各々に対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各タンクは所定の管路を介してYMCKのヘッド64と連通されている。
画像記録部16において記録面に画像が記録された用紙Pは、画像記録ドラム36の回転によって、画像記録部16とインク乾燥部18の間に設けられた中間搬送部70へ搬送されるが、中間搬送部70については、中間搬送部58と構成が略同一であるため説明を省略する。
インク乾燥部18には、インク乾燥ドラム38が回転可能に設けられており、インク乾燥ドラム38の上部には、インク乾燥部18の表面に近接して、熱風ノズル72及びIRヒーター74が複数配設されている。
ここでは、一例として、上流側と下流側に熱風ノズル72が配置されるようにして、熱風ノズル72と平行配列された一対のIRヒーター74を交互に配置している。これ以外にも、上流側にIRヒーター74を多く配置して上流側で熱エネルギーを多く照射し水分の温度を上昇させ、下流側に熱風ノズル72を多く配置して飽和水蒸気を吹き飛ばすようにしても良い。
ここで、熱風ノズル72は、熱風の吹きつけ角度を用紙Pの後端側に傾けて配置するようにしている。これにより、熱風ノズル72による熱風の流れを一方向に集めることができ、また、インク乾燥ドラム38側へ用紙Pを押し付け、該インク乾燥ドラム38の表面に用紙Pを保持させた状態を維持することができる。
これらの熱風ノズル72及びIRヒーター74による温風によって、用紙Pにおける画像が記録された部分では、色材凝集作用により分離された溶媒が乾燥され、薄膜の画像層が形成される。
温風は用紙Pの搬送速度によっても異なるが、通常は50℃〜70℃に設定され、IRヒーター74の温度を200℃〜600℃に設定する事で、インク表面温度が50℃〜60℃になるよう設定されている。蒸発した溶媒はエアーと共にインクジェット記録装置10の外部へ排出されるが、エアーは排出される。このエアーは、冷却器/ラジエータ等で冷却して液体として排出しても良い。
記録面の画像が乾燥した用紙Pは、インク乾燥ドラム38の回転によって、インク乾燥部18と画像定着部20の間に設けられた中間搬送部76へ搬送されるが、中間搬送部76については、中間搬送部58と構成が略同一であるため説明を省略する。
画像定着部20には、画像定着ドラム40が回転可能に設けられており、画像定着部20は、インク乾燥ドラム38上で形成された薄層の画像層内のラテックス粒子が加熱/加圧されて溶融し、用紙P上に固着定着する機能を有する。
画像定着ドラム40の上部には、画像定着ドラム40の表面に近接して、加熱ローラ78が配設されている。この加熱ローラ78は熱伝導率の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプが組み込まれており、該加熱ローラ78によって、ラテックスのTg温度以上の熱エネルギーが付与される。これにより、ラテックス粒子を溶融し、用紙上の凹凸に押し込み定着を行うと共に画像表面の凹凸をレベリングし光沢性を得ることを可能とする。
加熱ローラ78の下流側には、定着ローラ80が設けられている、この定着ローラ80は画像定着ドラム40の表面に圧接した状態で配置され、画像定着ドラム40との間でニップ力を得るようにしている。このため、定着ローラ80又は画像定着ドラム40のうち、少なくとも一方は表面に弾性層を持ち、用紙Pに対して均一なニップ幅を持つ構成とする。
以上のような工程により、記録面の画像が定着した用紙Pは、画像定着ドラム40の回転によって、画像定着部20の下流側に設けられた排出部21側へ搬送される。
なお、本実施形態では、画像定着部20について説明したが、インク乾燥部18で記録面に形成された画像を乾燥・定着させることができれば良いため、この画像定着部20は必ずしも必要ではない。
次に、図2を参照して、本実施の形態に係るインクジェット記録装置10のシステム構成を説明する。
同図に示されるように、インクジェット記録装置10は、通信インタフェース83、システムコントローラ84、画像メモリ85、ROM86、モータドライバ87、ヒータドライバ88、ファン・モータドライバ81、プリント制御部89、ROM94、画像バッファメモリ90、画像処理部91、ヘッドドライバ92等を備えている。
通信インタフェース83は、ユーザがインクジェット記録装置10に対して画像形成の指示等を行うため等に用いられるホスト装置99とのインタフェース部である。通信インタフェース83にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインタフェースやセントロニクスなどのパラレルインタフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホスト装置99から送出された画像情報は通信インタフェース83を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ85に記憶される。画像メモリ85は、通信インタフェース83を介して入力された画像データを記憶する記憶手段であり、システムコントローラ84を通じて情報の読み書きが行われる。画像メモリ85は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ84は、中央演算処理装置(CPU)およびその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置10の全体を制御する制御装置として機能すると共に、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ84は、通信インタフェース83、画像メモリ85、モータドライバ87、ヒータドライバ88、ファン・モータドライバ81等の各部を制御し、ホスト装置99との間の通信制御、画像メモリ85およびROM86の読み書き制御等を行うと共に、用紙搬送系のモータ93やIRヒーター56、74を制御する制御信号を生成する。なお、プリント制御部89に対しては、制御信号の他に、画像メモリ85に記憶された画像データを送信する。
また、ROM86には、システムコントローラ84のCPUが実行するプログラムおよび制御に必要な各種データなどが格納されている。ROM86は、書き換え不能な記憶手段であってもよいが、各種のデータを必要に応じて更新する場合は、EEPROMのような書き換え可能な記憶手段を用いることが好ましい。
画像メモリ85は、画像情報の一時記憶領域として利用されると共に、プログラムの展開領域およびCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ87は、システムコントローラ84からの指示に従って用紙搬送系のモータ93を駆動するドライバ(駆動回路)である。また、ヒータドライバ88は、システムコントローラ84からの指示に従ってIRヒーター56、74を駆動するドライバである。
また、ファン・モータドライバ81は、システムコントローラ84からの指示に従って、各ファン・モータ73およびファン・モータ結線回路71を駆動するドライバである。
一方、プリント制御部89は、CPUおよびその周辺回路等から構成され、システムコントローラ84の制御に従い、画像処理部91と協働して画像メモリ85内の画像データから吐出制御用の信号を生成するための各種加工、補正等の処理を行うと共に、生成したインク吐出データをヘッドドライバ92に供給してヘッドユニット66の吐出駆動を制御する。
プリント制御部89には、プリント制御部89のCPUが実行するプログラムおよび制御に必要な各種データなどが格納されているROM94が接続されている。ROM94もまた書き換え不能な記憶手段であってもよいが、各種のデータを必要に応じて更新する場合は、EEPROMのような書き換え可能な記憶手段を用いることが好ましい。
画像処理部91は、入力された画像情報からインク色別のドット配置データを生成するものであり、入力画像情報に対してハーフトーニング処理(中間階調処理)を行って高品質のドット位置を決定する。
なお、図2において、画像処理部91は、システムコントローラ84やプリント制御部89とは別個のものとして図示しているが、例えば、画像処理部91は、システムコントローラ84或いはプリント制御部89に含まれて、その一部を構成するようにしてもよい。
また、プリント制御部89は、画像処理部91で生成された記録率に応じたドット配置データに基づいてインクの吐出データ(ヘッド64のノズルに対応するアクチュエータの制御信号)を生成するインク吐出データ生成機能と、駆動波形生成機能とを有している。
インク吐出データ生成機能にて生成されたインク吐出データはヘッドドライバ92に与えられ、ヘッドユニット66のインク吐出動作が制御される。
プリント制御部89には画像バッファメモリ90が備えられており、プリント制御部89における画像情報処理時に画像データやパラメータ等のデータが画像バッファメモリ90に一時的に格納される。特に、画像バッファメモリ90は、用紙に形成する画像における各画素の記録率を示す画像データが記憶された記憶手段である。なお、図2において画像バッファメモリ90はプリント制御部89に付随する態様で示されているが、画像メモリ85と兼用することも可能である。
また、プリント制御部89とシステムコントローラ84とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
図3はヘッド64の構造例を示す平面透視図である。用紙上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド64におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド64は、インク吐出口である複数のノズル151と、各ノズル151に対応する圧力室152等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)153を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。また、このヘッド64は、インクを吐出する複数のノズル151の各々から予め定められた順番で用紙に対してインクを吐出するようになっている。
このようにヘッド64は、インク滴を吐出する複数のノズル151が、インク滴が吐出される用紙の搬送方向、及び該搬送方向と交差する交差方向に並べて設けられたものとなっている。
同図に示されるようなヘッド64では着弾干渉に起因するバンディングが生じやすい。まず着弾干渉の発生について説明する。図4は、ノズル151が吐出する順番、すなわち着弾する順番を示す図である。
図3に示したように、ノズル151が送り方向に分布していることに起因して着弾順にローカリティーが生じる。図4では、同図の左側に示されるようにノズル番号が、1、2、4、3の順で着弾することと、同図の右側に示されるように、ノズル番号が1、4、3、2の順に着弾することが示されているが、このように同一のヘッド64においても局所的な部分で順番が若干異なることも多い。
図4に示されるノズル151の配置の場合においては横方向に隣接する画素間で着弾順にローカリティーが生じる。着弾干渉は先に打たれたドットに対して、後に打たれたドットが動くので着弾順のローカリティーはバンディングを引き起こす。
図5に記録率を75%とした場合のドットを示す。同図には、ドット着弾順と、ドットの理想的な着弾位置と、実際に着弾した場合のインク移動の様子とが示されている。インク移動に示されるように、例えば順番を振った3つのドットは、1番目に着弾したインクに2番目に着弾されたインクが移動し、さらにその2番目に着弾したインクに4番目(この行では3番目)に着弾したインクが移動する。このようにインクが移動すると、1番目に黒スジ、4番目に白スジが発生することとなる。
このように、バンディングの主因はドットとドットの干渉によるドット移動である。これらのドット移動における規則として、先に着弾したドットに対して、後に打たれたドットが移動するということと、その移動量・方向は接触率とドットサイズに依存するということが挙げられる。
この点を踏まえ、本発明の基本的な原理について説明する。図6は、着弾順が12431243・・・となっている場合の例を示している。また、図6は、理想的な画像とγ変換後のドットの濃度を示している。上記ノズルレイアウトでの着弾順が1番目のドットについては、自ドットは動かないが、隣接する2と3は後からうたれ、かつ前記2、3の逆隣4は後に打たれるので、2は1に引き寄せられる。したがってノズル1近傍では濃度が上昇する。一方で4番目のドット付近は、自身が最後に打たれたドットなので、着弾干渉により周りのドットに引き寄せられ、結果としてシロスジとなる。
従って、γ変換後に示されるように、自らに他が移動するようなドットは予め薄い濃度(低い記録率)に補正し、自らが他に移動するようなドットは予め濃い濃度(高い記録率)に補正することで、バンディングを抑制することができる。
次に図7、8を用いて説明する。図7は2つの補正例を示す図である。そして同図には、着弾順、理想位置、インク移動、及びγ変換後インク移動が示されている。インク移動については先ほどから説明しているとおりに移動する。この移動に対し、補正例1、補正例2では、各々図8に示されるγ変換例1、及びγ変換例2により補正した様子を示している。
この図8は、(a)にγ変換例1、(b)にγ変換例2におけるLUT(Look Up Table)を示している。いずれのLUTも、入力階調値が0〜255、出力階調値が0〜300となっている。さらに、1〜4の4本のグラフで入力階調値に対する出力階調値の値を示している。この1〜4は、それぞれノズルの着弾順での番号を示している。
図7に示されるように、1番目に着弾するドットは自らに他が移動するようなドットであるため、図8に示すγ変換例1では、1番目に着弾するドットを2、3、4番目のいずれのドットよりも薄い濃度に補正する。一方、4番目に着弾するドットは自らが他に移動するようなドットであるため、γ変換例1では、4番目に着弾するドットを1、2、3番目のいずれのドットよりも濃い濃度に補正する。2、3番目のドットは自らに他が移動し、また自らが他に移動するドットであるので、1、4番目のドットにおける濃度の中間あたりの濃度に補正する。γ変換例1を用いて補正では、画素のうちで予測された移動量が多い画素ほど記録率を高くするように補正すると共に、画素のうちで予測された移動量が少ない画素ほど記録率を低くするように補正する。
また、γ変換例2では、4番目のドットの濃度が他のドットの濃度より濃いことはγ変換例1と同じであるが、1番目のドットの濃さが、2、3番目のドットの濃さよりも濃くなるように補正する例を示している。2、3番目のドットの濃さを最も薄くすることで、1番目のドットへの移動量を抑制することができ、また4番目のドットから移動される結果、バンディングを抑制することができる。
次に、上記γ変換に用いるLUTの具体的な作成方法について説明する。まず、入力画像の濃度を示す情報である視覚濃度プロファイルDideal(x)は以下のように近似できる。
Figure 2011207175
ここで、diは画素iの記録率、xiは画素iの座標で、iの和は各画素に対してとるとする。なお、簡単のため画素を数2に示すδ関数で近似している。また簡単のため濃度を一次元的に表している。
Figure 2011207175
次にこれが干渉によりいかに変化するか計算する。干渉はドットの接触によっておきる。ドット配置は画像データの画素値を記録率に変換することで確率的に計算可能である。用紙に着弾することで少なくとも一部が重なったインク同士が用紙上で干渉することにより生じるドットの移動量を予測する内容について説明する。まず、画素iの記録率をdiとし、一つのドットが隣の一つのドットと干渉して動く距離をδ~として、図9に隣接ドットの有無によるドットの移動量をまとめた。
図9は、中央の画素をi番目の画素とし、左隣の画素をi−1番目、右隣の画素をi+1番目とし、ケース1は左右両隣にドットが着弾しないケースを示す、ケース2は右隣に着弾し、左隣には着弾しないケースを示し、ケース3は左隣に着弾し、右隣には着弾しないケースを示し、ケース4は、両隣に着弾するケースを示している。なお同図に示されるδ~-1はi−1方向への移動量、δ~+1はi+1方向への移動量を示している。図9では、δ~-1、δ~+1を用いているが、i−2方向への移動量δ~-2、及びi+2方向への移動量δ~+2を用いるようにしても良い。
これらの移動量は例えばテストチャートにドットを隣接させて着弾させ、顕微鏡などで観察することで得ることができる。また、このδ~は様々な環境に依存するが、特に記録媒体の紙質、及び着弾したドットのサイズの少なくとも一方に応じて定めるようにしても良い。さらに、δ~は着弾時間差にも依存するので、画素毎にこれを反映させるようにしても良い。なお、着弾時間差はノズルレイアウトと搬送速度から計算することができる。
まず、ケース1について、両隣にドットが着弾しない確率は、i−1番目が着弾せず、かつi番目が着弾し、かつi+1番目が着弾しない確率であり、この場合の移動量は0となる。
次のケース2について、左隣に着弾せず、右隣には着弾する確率は、i−1番目が着弾せず、かつi番目が着弾し、かつi+1番目が着弾する確率であり、この場合の移動量は同図に示されるようになる。
次のケース3について、左隣に着弾し、右隣には着弾しない確率は、i−1番目が着弾し、かつi番目が着弾し、かつi+1番目が着弾しない確率であり、この場合の移動量は同図に示されるように、ケース2の場合と移動量は同じであるが逆方向に移動する。
次のケース4について、両隣に着弾する確率は、i−1番目が着弾し、かつi番目が着弾し、かつi+1番目が着弾する確率であり、この場合の移動量は同図に示されるように、i+1方向とi−1方向の両方への移動量となる。
このようにして求めた確率と移動量からドットiの着弾干渉による移動度の期待値を求めることができる。期待値は確率と対応する移動度の和で求められるのでドットiの移動度の期待値δxiは以下のとおりである。
Figure 2011207175
このようにインク同士が重なる確率、重なった場合の移動量、及び順番に基づいてドットの移動量を期待値として予測するようになっている。
この確率に基づき予測された移動量に基づいて、記録率を補正する内容について説明する。上記値をもとに、干渉によって濃度プロファイルがいかに変化するか計算する。干渉による視覚濃度プロファイルは、ドットiが理想位置xiからδxi動いているので、前記理想位置の濃度プロファイルの式のxiについてxi → xi+δxiと置き換えて、
Figure 2011207175
とかける。
次に、各画素の記録率を濃度補正することによって、DrealをDidealに近づけることを考える。
各画素の記録率は、d→d'とγ変換されるとすると補正後の視覚濃度プロファイルは先のDrealのdをd'と置き換えたもの、すなわち
Figure 2011207175
となる。これをDidealと同じにしたいのであるから、理想的には、
Figure 2011207175
となればよい。しかし着弾干渉があるかぎり理想濃度分布と実際の分布を同一にすることは不可能である。しかし視覚的には高周波成分は視認されにくいので、DidealとDrealの低周波成分を一致させればよい。そこでDrealをkxiについて以下のようにテイラー展開する。
Figure 2011207175
これをN個の画素で平坦にするために、上記展開項の0次からN−1次の式を0にするd'を求める。
すなわち、
Figure 2011207175
δxはd'の関数だが、計算のためδxについてだけd'→dという置き換えをすると、上式はN画素の分のd'に関するN個の独立な1次式であるとみなせるので、補正濃度d'jを求めることができる。d'→dの置き換えによる計算誤差はd'を逐次的に求めることで小さくできる。
このように、予測された移動量だけドットが移動することによって変化する用紙における実際の濃度プロファイルが、ドットが移動しなかった場合の用紙における濃度プロファイルとなるように、記録率を補正する。
こうして求まった記録率は、図10に示されるLUTとして用いることとなる。同図は横軸に入力階調値、縦軸に記録率を示したγ変換の一例を示しており、1〜4は、それぞれノズルの着弾順での番号を示していることは図8と同じである。同図は、図8(a)と同様に、1番目に着弾するドットを2、3、4番目のいずれのドットよりも薄い濃度に補正することを示している。
以上のようにして各画素についてd→d'というγ変換を行なうことにより、着弾干渉によるバンディングを抑制することができる。
上述した補正方法をまとめると、まず特定画素(本実施例ではi番目の画素)について、記録率と着弾する順番から、ドットの移動量を予測するために期待値を求める(数3参照)。そして、この期待値を元に各画素の濃度を求める(数4参照)。干渉した場合の濃度プロファイルについて各画素の濃度値を変数として、その濃度プロファイルと理想的な濃度プロファイルの差分をとる(数6、7参照)。そして、前記差分の低周波成分が小さくなるような前記濃度値の変数を計算する(数8参照)。もとの記録率から補正する記録率へ補正するためのγ変換を作成する(図10参照)。このγ変換データを用いて元々の画像をノズル151ごとにγ変換し、上記画像を量子化して、ヘッド64からインクを吐出させる。
なお上記補正において、さらにd→d+Δd (Δd画素iの吐出滴量誤差)と拡張することにより、滴量ばらつき補正を、δxi→δxi+δxi_{jetting}(δxi_{jetting}は画素iの飛翔曲がり情報)と拡張することにより、さらに飛翔ばらつき補正を行うことができる。
このように、確率、重なった場合の移動量、及び順番に加え、さらにノズル151から吐出されるインク量の誤差、又はインクの着弾位置の誤差に基づいてドットの移動量を期待値として予測するようにしても良い。
以上説明した実施例におけるドットサイズは単独のドットサイズのみの場合であったが、マルチドットサイズの場合にも適用することができる。例えば大小の2つのドットサイズと、滴なしの3値の場合について説明する。
図9に示した移動量は2種類(δ~-1、δ~+1)で示されたが、マルチドットの場合は、図11に示されるように、8種類の移動量が必要となる。図11は、大滴、小滴2つのドットが重なる全てのパターンを示している。左側の上から順に説明すると、小滴が2つで右隣に重なる場合、小滴が2つで左隣に重なる場合、大滴が2つで右隣に重なる場合、大滴が2つで左隣に重なる場合を示している。一方、右側は、上から順に小滴に大滴が右隣に重なる場合、小滴に大滴が左隣に重なる場合、大滴に小滴が左隣に重なる場合、大滴に小滴が右隣に重なる場合を示している。
同図に示される
Figure 2011207175
は、サイズmのドットが位置i(+1が右、−1が左)のサイズnのドットにより、どの程度移動するか、すなわち移動量を示している。この移動量と、ドットサイズmの画素iでの記録率d を用いることで、マルチドットサイズの場合にも各画素の移動量の期待値δxiを求めることが可能であり、これによりマルチドットサイズの場合にも適用することができる。
以上説明した補正内容の処理の流れを示すフローチャートを、図12を用いて説明する。この処理は、画像処理部91及びプリント制御部89のCPUにより実行される処理である。まずステップ101で、画像データから各画素の記録率を取得する。この画像データは画像バッファメモリ91に記憶されている。
次のステップ102で、記録率から定まるドットが重なる確率、着弾する順番、重なった場合の移動量からドットの移動量を期待値として導出する(図9参照)。すなわち、用紙に着弾することで少なくとも一部が重なったドット同士が用紙上で干渉することにより生じるドットの移動量を予測する。
そして、ステップ103で、移動量に基づいて理想の記録率とするためのLUTを作成する(図10参照)。
次のステップ104で、画素毎にLUTで変換する。すなわち、予測された移動量に基づいて、記録率を補正する。そして、ステップ105でハーフトーン処理を行ない、ステップ106で、ヘッド64のノズル151からインクを吐出する。すなわち、補正された記録率に応じてヘッド64からインクを吐出させるように制御する。
なお、以上説明した各フローチャートの処理の流れは一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で処理順序を入れ替えたり、新たなステップを追加したり、不要なステップを削除したりすることができることは言うまでもない。
また、上述した補正処理では、従来技術に記載されたような、小さいドットのみを用いることなく、また、異なるインクを用いることもなく、さらに着弾時間差を定着時間を超えるようにすることもないので、生産性及び低コストを両立させた上でバンディングを抑制することができる。
10 インクジェット記録装置
64 ヘッド
89 プリント制御部
90 画像バッファメモリ
91 画像処理部
151 ノズル

Claims (8)

  1. 液滴を吐出する複数の吐出口の各々から予め定められた順番で記録媒体に対して液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、
    前記記録媒体に形成する画像における各画素の記録率を示す画像データが記憶された記憶手段と、
    前記記録媒体に着弾することで少なくとも一部が重なった液滴同士が前記記録媒体上で干渉することにより生じる着弾した液滴の移動量を予測する予測手段と、
    前記予測手段により予測された移動量に基づいて、前記記録率を補正する補正手段と、
    前記補正手段により補正された記録率に応じて前記液滴吐出ヘッドから液滴を吐出させるように制御する制御手段と、
    を有する画像形成装置。
  2. 前記予測手段は、前記液滴同士が重なる確率、重なった場合の移動量、及び前記順番に基づいて前記液滴の移動量を期待値として予測する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記予測手段は、前記確率、前記重なった場合の移動量、及び前記順番に加え、さらに前記吐出口から吐出される液滴量の誤差、又は液滴の着弾位置の誤差に基づいて前記液滴の移動量を期待値として予測する請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記重なった場合の移動量を、前記記録媒体の紙質、及び着弾した液滴のサイズの少なくとも一方に応じて定めた請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記補正手段は、前記予測手段により予測された移動量だけ液滴が移動することによって変化する記録媒体における実際の濃度プロファイルが、液滴が移動しなかった場合の記録媒体における濃度プロファイルとなるように、前記記憶手段に記憶された記録率を補正する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記補正手段は、前記画素のうちで前記予測手段により予測された移動量が多い画素ほど記録率を高くするように補正する請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記補正手段は、前記画素のうちで前記予測手段により予測された移動量が少ない画素ほど記録率を低くするように補正する請求項5に記載の画像形成装置。
  8. 前記補正手段は、前記予測手段により予測された移動量だけ液滴が移動することによって生じる濃度プロファイルの変化分の周波数成分のうち、0の近傍の周波数成分を減ずるように記録率を補正する請求項5〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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