JP2011205710A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なるアスペクトモード間であっても、記録用画像データの容量または画質を互いに近づけることができる撮像装置を提供する。
【解決手段】デジタルカメラ100の画像処理部141は、第1のアスペクトモードのとき、CCD11上の画素のうち水平画素数H1、垂直画素数V1の画素で生成された画像データ、またはその画像データに所定の処理が施された画像データを用いて、第1の記録用画像データを生成する。一方、第2のアスペクトモードのとき、画像処理部141は、CCD11上の画素のうち水平画素数H2、垂直画素数V2の画素で生成された画像データ、またはその画像データに所定の処理が施された画像データを用いて、第2の記録用画像データを生成する。
【選択図】図1

Description

本願の開示は、異なるアスペクト比の中からいずれかを選択して、画像データに基づく画像を表示可能な表示装置に関する。
アスペクト比の異なる画像データを記録可能な撮像装置は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の撮像装置は、撮影画像のアスペクト比を変換するアナモフィックレンズを備える光学系が装着可能な撮像装置であって、光学系を装着して撮影を行った場合に、撮像信号(画像信号)を得る際に係わる回路のパラメータを前記光学系のアスペクト比の変換特性に応じて補正する装置である。これにより、様々なアスペクト比の画像を撮影でき、どのようなアスペクト比の画像を撮像しても、常に一定レベルの制御能力及び画質を保つことができる撮像装置を提供する。
また、公知文献に記載された技術ではないが、図15および図16に示す技術を、出願人は関連技術として認知している。図15は、関連技術1の撮像装置における固体撮像素子上の利用領域間の関係を示す模式図である。図16は、関連技術2の撮像装置における固体撮像素子上の利用領域間の関係を示す模式図である。ここで、利用領域とは、記録用画像データを生成する際に用いられる、画像データを生成する固体撮像素子上の画素の領域を意味する。
図15において、利用領域E101は16:9モードのときの利用領域であり、その高さはV101で表される。利用領域E102は3:2モードのときの利用領域であり、その高さはV102で表される。利用領域E103は4:3モードのときの利用領域であり、その高さはV103で表される。V101〜V103の互いの関係は、
V101<V102<V103 ・・・ (数式101)
である。また、各利用領域の幅は、全てH100であり、等しい。つまり、関連技術1では、互いにアスペクト比の異なる利用領域間において、全ての幅を等しくする一方、高さをそれぞれ異なるようにしている。
また、図16において、利用領域E111は、16:9モードのときの利用領域であり、その幅はH111で表される。利用領域E112は、3:2モードのときの利用領域であり、その幅はH112で表される。利用領域E113は、4:3モードのときの利用領域であり、その幅はH113で表される。H111〜H113の互いの関係は、
H113<H112<H111 ・・・ (数式102)
である。また、各利用領域の高さは、全てV110であり、等しい。つまり、関連技術2では、互いにアスペクト比の異なる利用領域間において、全ての高さを等しくする一方、幅をそれぞれ異なるようにしている。
以上のようにして、関連技術1および2によれば、各アスペクト比に対応する画像データを固体撮像素子から切り出して画像処理を施せばよいので、比較的簡単にアスペクト比の異なる記録用画像データを得ることができる。
特開平6−86114号公報
しかしながら、特許文献1に記載の撮像装置は、どのようなアスペクト比の画像を撮像しても、常に一定レベルの制御能力及び画質を保つことができるという効果を有するが、そのためにはアナモフィックレンズの装着を要する。したがって、特許文献1に記載の撮像装置は、操作が煩雑で、しかも部材を多く要するためコストの面でも不利である、という課題があった。
また、関連技術1および2の撮像装置は、アスペクト比が異なる画像間では、画像のアスペクト比が異なると、その画像を構成するデータの容量に差異が生じる。すなわち、関連技術1では、4:3のアスペクト比のときに固体撮像素子から出力される画像データの容量が最も大きく、16:9のアスペクト比のときに固体撮像素子から出力される画像データの容量が最も小さい。このようにデータ容量に差異が生じるのは、利用領域(E101〜E103)内の画素数が、各アスペクト間で大きく異なるからである。この事情は、関連技術2でも同様である。そうすると、固体撮像素子から読み出した画像データは、アスペクト比ごとに画素数が異なるので、各アスペクト比の画像データに対して同じ画像処理をした場合、記録用画像データはアスペクト比に応じて容量が異なってしまう。一方、各アスペクト比の画像データに対して異なる画像処理をして画像データ容量を揃えた場合、記録用画像データはアスペクト比に応じて画質が異なってしまう。そのため、関連技術1および2の撮像装置は、画像のアスペクト比が異なると、その画像を構成するデータの容量に差異が生じるため、記録用画像の容量または画質が異なるという課題がある。
また、関連技術1および2の撮像装置は、各アスペクトの画像間で、対角画角が大きく異なる。そのため、対角画角の大きな画像に合わせてレンズの有効像円の大きさを設計する必要があるため、対角画角の小さな画像にとっては必要以上にレンズの有効像円が大きくなってしまう。このことから、対角画角の小さな画像では、レンズの有効像円を有効に利用できないという課題がある。特に、CCDイメージセンサやMOSイメージセンサなどの矩形状の撮像領域を有する固体撮像素子を搭載した撮像装置において、このような課題が生じやすい。これに対して、円状の撮像領域を有する撮像管を搭載した撮像装置において、このような課題は生じにくい。
本願に開示する表示装置は、水平有効画素数PH、垂直有効画素数PVからなる表示可能領域を有し、画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示手段と、第1のアスペクトの画像を表示するとき、前記画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データが前記表示手段の表示可能領域のうち水平画素数PH1、垂直画素数PV1の領域に表示されるように前記画像データを処理し、第1の表示用画像データを生成する一方、前記第2のアスペクトの画像を表示するとき、前記画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データが前記表示手段の表示可能領域のうち水平画素数PH2、垂直画素数PV2の領域に表示されるように前記画像データを処理し、第2の表示用画像データを生成する表示制御手段とを備え、
PH2<PH1≦PH、
PV1<PV2≦PV
の関係を満たす。
本願に開示する表示装置によれば、互いにアスペクト比の異なる表示領域間において、一方の幅を他方の幅に比べて大きくするとともに、他方の高さを一方の高さに比べて大きくすることによって、各アスペクトモードにおける表示領域内の画素数を互いに近づけることができる。そのため、アスペクトモードが異なっても、表示画像の画質を互いに近づけることができる。
本発明の実施の形態1〜3における撮像装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1における各利用領域および有効画素領域を示す模式図(16:9モード時) 本発明の実施の形態1における各利用領域および有効画素領域を示す模式図(4:3モード時) 本発明の実施の形態1における各利用領域および有効画素領域を示す模式図(3:2モード時) 本発明の実施の形態1における各利用領域および有効画素領域を示す模式図 本発明の実施の形態1におけるデジタルカメラの動作を説明するためのフローチャート 本発明の実施の形態1における各表示領域及び液晶モニタの表示可能領域を示す模式図(16:9モード時) 本発明の実施の形態1における各表示領域及び液晶モニタの表示可能領域を示す模式図(4:3モード時) 本発明の実施の形態1における各表示領域及び液晶モニタの表示可能領域を示す模式図(3:2モード時) 本発明の実施の形態1における各表示領域及び液晶モニタの表示可能領域を示す模式図 本発明の実施の形態1におけるデジタルカメラの画像表示動作を説明するためのフローチャート 本発明の実施の形態2におけるデジタルカメラの動作を説明するためのフローチャート 本発明の実施の形態2における固体撮像素子の読出しラインを示す模式図 本発明の実施の形態3の実施例1における各利用領域および有効画素領域を示す模式図 本発明の実施の形態3の実施例2における各利用領域および有効画素領域を示す模式図 本発明の実施の形態3の実施例3における各利用領域および有効画素領域を示す模式図 本発明の実施の形態4の実施例1におけるデジタルカメラの動作を説明するためのフローチャート 本発明の実施の形態4の実施例2におけるデジタルカメラの動作を説明するためのフローチャート 本発明の実施の形態5における撮像装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態5におけるデジタルカメラの動作を説明するためのフローチャート 関連技術1における各利用領域および有効画素領域を示す模式図 関連技術2における各利用領域および有効画素領域を示す模式図
(実施の形態1)
〔1-1.構成〕
〔1-1-1.装置構成〕
本発明の実施の形態1にかかるデジタルカメラ100は、異なるアスペクトモードを選択して、選択したモードに応じたアスペクト比を有する画像データを撮像できる。例えば、16:9、3:2、4:3等のアスペクトモードを選択可能であり、16:9のアスペクトモードを選択した場合、16:9のアスペクト比の画像データを記録用画像データとしてメモリーカード17に記憶する。
図1は、本発明の実施の形態1にかかるデジタルカメラ100の構成を示すブロック図である。図1に示すように、デジタルカメラ100は、CCD(charge coupled device)イメージセンサ(以下、単にCCDという)11、アナログ・フロント・エンド部(以下、AFEという)12、アナログ−デジタルコンバータ(以下、単にADCという)13、LSI(large-scale integration)14、バッファメモリ15、液晶モニタ16、メモリカード17、アスペクト切替操作部18、シャッタ釦19、タイミングジェネレータ(以下、TGという)20およびCCD駆動回路21を含む構成である。
CCD11は、複数の画素が2次元配列された固体撮像素子である。CCD11は、各画素で生成された画像データを出力する。AFE12は、CCD11から出力された画像データに対して、CDSと言われるノイズキャンセル処理を行う、一種のアンプである。ADC13は、AFE12から出力される画像データをアナログ形式からデジタル形式の信号に変換する。
LSI14は、画像処理部141、CPU(central processing unit)142、画像特徴検出部143、メモリ管理部144、表示制御部145およびカードI/F146を含む。
画像処理部141は、CCD11上の画素で生成された画像データ、またはその画像データにAFE12及びADC13で所定の処理が施された画像データを用いて、記録用画像データを生成する。画像処理部141は、前処理部1411、YC処理部1412、ズーム処理部1413および圧縮処理部1414を含む。
前処理部1411は、ADC13から出力された画像データの黒バランス補正等を行う。前処理部1411で処理された画像データは、メモリ管理部144を介して一旦バッファメモリ15に記憶される。
YC処理部1412は、バッファメモリ15に記憶された画像データに対してYC処理を施し、YC信号を含む画像データを生成する。
ズーム処理部1413は、YC処理が施された画像データの解像度を変換する。ズーム処理部1413は、いわゆる電子ズーム処理を行う。したがって、画像の拡大または縮小が可能である。また、画像データの解像度変換は、間引き処理によって行ってもよく、補間処理によって行ってもよく、あるいは間引き処理及び補間処理の両方によって行ってもよい。
圧縮処理部1414は、YC処理部1412でYC処理された画像データ、またはズーム処理部1413で解像度変換された画像データを圧縮処理する。圧縮処理の形式は、例えば、JPEG圧縮形式である。
CPU142(制御手段)は、マイコンなどで構成され、シャッタ釦19及びアスペクト切替操作部18等の操作手段が受けた指示に基づいて、デジタルカメラ100全体を制御する。例えば、CPU142は、シャッタ釦19が半押し操作されたとき、画像特徴検出部143で検出された画像の特徴に基づいて、オートフォーカスの評価値を算出する。
メモリ管理部144は、バッファメモリ15の書込み及び読出しの管理、および画像処理部141における各処理部1411〜1414の入出力の管理を行う。これにより、バッファメモリ15を用いた画像処理部141での画像処理を円滑に行うことができ、迅速な処理が期待できる。
表示制御部145は、液晶モニタ16での表示を制御する。
カードI/F146は、メモリカード17とのインターフェイスである。カードI/F146は、データをメモリーカード17へ書き込む制御、メモリーカード17からデータを読出す制御を行う。
バッファメモリ15(記憶手段)は、DRAM、またはフラッシュメモリ等の半導体メモリを含んで構成される。バッファメモリ15は、画像処理部141で処理された画像データを一時的に記憶して、画像処理部141での処理を助ける。
液晶モニタ16は、CCD11で生成された画像データ、またはその画像データに所定の処理が施された画像データを表示する。また、液晶モニタ16は、メモリカード17に記憶されている画像データを表示可能である。また、液晶モニタ16は、ユーザーの操作のために用いる各種情報を表示可能である。
メモリーカード17は、画像処理部141で生成された記録用画像データを記憶することができる。
アスペクト切替操作部18(モード設定手段)は、16:9のアスペクト比に設定可能なモード、3:2のアスペクト比に設定可能なモード、4:3のアスペクト比に設定可能なモードを切替えて、いずれか一つのモードに設定することができる。アスペクト切替操作部18は、回転ダイアルやスライドスイッチ等の機械的な設定手段で構成されていてもよい。また、アスペクト切替操作部18は、液晶モニタ16に表示して設定する構成であってもよい。
TG20は、タイミング信号を発生するタイミング発生器である。TG20は、LSI14の制御に基づいて、タイミング信号を発生する。TG20で発生したタイミング信号は、CCD駆動回路21に入力されて、CCD11の制御に用いられる。また、TG20で発生したタイミング信号は、LSI14にも入力され、LSI14は、CCD11の駆動タイミングに合わせて画像処理部141等を制御する。
〔1-1-2.CCDの利用領域〕
画像処理部141が記録用画像データを生成する際に用いられる画像データを生成するCCDイメージセンサ上の画素の領域(以下、利用領域という)はアスペクトモード毎に異なる。以下、この点について詳細に説明する。
図2は、CCD11上の画素の領域を示す模式図である。図2Aは、16:9モードのときの利用領域(以下、利用領域E1という)を示す。図2Bは、4:3モードのときの利用領域(以下、利用領域E2という)を示す。図2Cは、3:2モードのときの利用領域(以下、利用領域E3という)を示す。また、図2Dは、各モードの利用領域間の関係と、各モードの利用領域E1〜E3とCCD11上の有効画素領域との関係を示す模式図である。
図2Aに示すように、利用領域E1は、幅H1、高さV1、対角長φ1の寸法を有する画素から構成されている。そして、H1/V1は、ほぼ16/9の値に等しい。また、図2Bに示すように、利用領域E2は、幅H2、高さV2、対角長φ2の寸法を有する画素から構成され、H2/V2はほぼ4/3の値に等しい。また、図2Cに示すように、利用領域E3は、幅H3、高さV3、対角長φ3の寸法を有する画素から構成され、H3/V3はほぼ3/2の値に等しい。
そして、図2Dに示すように、利用領域E1とE2の寸法は、
H2<H1 ・・・ (数式1)
V1<V2 ・・・ (数式2)
の関係を有する。
つまり、互いにアスペクト比の異なる利用領域間においては、一方の利用領域の幅を他方の利用領域の幅に比べて大きくするとともに、他方の利用領域の高さを一方の利用領域の高さに比べて大きくするのである。
この関係は、次のように、利用領域E2−E3間や利用領域E1−E3間でも成り立つ。
H2<H3 ・・・ (数式3)
V3<V2 ・・・ (数式4)
H3<H1 ・・・ (数式5)
V1<V3 ・・・ (数式6)
また、この関係は、3つ以上の利用領域間でも成り立つ。
H2<H3<H1 ・・・ (数式7)
V1<V3<V2 ・・・ (数式8)
このように、互いにアスペクト比の異なる利用領域間において、一方の利用領域の幅を他方の利用領域の幅に比べて大きくするとともに、他方の利用領域の高さを一方の利用領域の高さに比べて大きくすることによって、各アスペクトモードにおける利用領域内の画素数を互いに近づけることができる。そのため、アスペクトモードが異なっても、記録用画像の容量または画質を互いに近づけることができる。
上記H1〜H3およびV1〜V3は、アスペクト比H1/V1、H2/V2、H3/V3が、それぞれ16/9、4/3および3/2の一定値を保ちつつ、各モード間で利用領域E1〜E3内の画素数を等しくするようにして求めればよい。但し、利用領域内の画素数は正確に等しくする必要はなく、ほぼ等しい値であればよい。例えば、各モードの利用領域内の画素数の差異と各モードの利用領域内の画素数との割合が10%以内であれば、ほぼ等しいと言える。
また、各モード間で利用領域E1〜E3内の画素数を直接的に等しくするのではなく、各利用領域の対角長φ1〜φ3をそれぞれ等しくするようにしてもよい。これにより、簡易に各アスペクトモードにおける利用領域内の画素数をほぼ均一に揃えることができる。また、各アスペクト画像間の対角画角をほぼ一定にするため、アスペクトモードが切替えられても、レンズの有効像円を有効に利用できる。
なお、対角長φ1〜φ3においても、正確に等しくする必要はなく、ほぼ等しい値であればよい。例えば、各モードの利用領域の対角長の差異と各モードの利用領域の対角長との割合が10%以内であれば、ほぼ等しいと言える。
なお、CCDイメージセンサ11は、本発明の固体撮像素子の一例である。アスペクト切替操作部18は、本発明のモード設定手段(モード設定ユニット)の一例である。画像処理部14は、本発明の画像処理手段(画像処理ユニット)の一例である。シャッタ釦19は、本発明の受付手段(レリーズユニット)の一例である。液晶モニタ16は、本発明の表示手段(表示デバイス)の一例である。表示制御部145は、本発明の表示制御手段(表示デバイスドライバー)の一例である。
〔1-2.動作〕
次に、実施の形態1にかかるデジタルカメラ100の動作について、以下図3を参照して説明する。
ユーザーは、アスペクト切替操作部18を操作して、撮像動作の開始前に予めアスペクトモードを設定しておく。そして、ユーザーがシャッタ釦19を半押し操作をした後、全押し操作をすると(S11)、デジタルカメラ100での撮像動作が開始され、CCD11での露光動作が開始される。
CPU142は、撮像動作が開始されると、アスペクトモードが、16:9、4:3、3:2のいずれに設定されているのかを確認する(S12)。次に、CPU142は、CCD11での露光動作を終了させる。その後、CPU142は、TG20に対してタイミング信号を発生するよう命令する。TG20から発生されるタイミング信号は、設定されたアスペクトに応じた画素領域の画像データをCCD11から出力させることができる信号である(S13)。すなわち、CPU142は、TG20のタイミング信号を調整することにより、CCD11の利用領域を切替えて読み出すことができる。例えば、アスペクトモードが16:9のときには、TG20は、CPU142からの命令により、図2Aに示す画素をCCD11から読み出すことができるタイミング信号を発生する。
CCD駆動回路21は、TG20からのタイミング信号を受けて、CCD11を駆動させる(S14)。これにより、CCD11は、アスペクトモードに応じた利用領域の画素で生成された画像データを出力する。
CCD11から読み出された画像データは、AFE12でCDS処理される。CDS処理された画像データは、ADC13でデジタル化される。デジタル化された画像データは、前処理部1411で前処理される(S15)。前処理された画像データは、バッファメモリ15に一時的に記憶され、その後、必要に応じてYC処理、ズーム処理、圧縮処理等が施されて、記録用画像データが生成される(S16)。
生成された記録用画像データは、メモリーカード17に書き込まれる(S17)。そして、表示制御部145は、記録用画像データに対応する画像を、液晶モニタ16に表示させる(S18)。
以下、図4、図5を参照して、液晶モニタ16への画像表示の動作を説明する。図4は、液晶モニタ16上の表示領域を示す模式図である。図4において、図4Aは、16:9モードのときの表示領域(以下、表示領域P1という)を示す。図4Bは、4:3モードのときの表示領域(以下、表示領域P2という)を示す。図4Cは、3:2モードのときの表示領域(以下、表示領域P3という)を示す。また、図4Dは、各モードの表示領域間の関係と、各モードの表示領域P1〜P3と液晶モニタ16上の表示画素領域との関係を示す模式図である。
図4Aに示すように、表示領域P1は、幅PH1、高さPV1、対角長Pφ1の寸法を有する画素から構成されている。そして、PH1/PV1は、ほぼ16/9の値に等しい。また、図4Bに示すように、表示領域P2は、幅PH2、高さPV2、対角長Pφ2の寸法を有する画素から構成され、PH2/PV2はほぼ4/3の値に等しい。また、図4Cに示すように、表示領域P3は、幅PH3、高さPV3、対角長Pφ3の寸法を有する画素から構成され、PH3/PV3はほぼ3/2の値に等しい。
そして、図4Dに示すように、表示領域P1とP2の寸法は、
PH2<PH1 ・・・ (数式9)
PV1<PV2 ・・・ (数式10)
の関係を有する。
つまり、互いにアスペクト比の異なる表示領域間においては、一方の表示領域の幅を他方の表示領域の幅に比べて大きくするとともに、他方の表示領域の高さを一方の表示領域の高さに比べて大きくするのである。
この関係は、次のように、表示領域P2−P3間や表示領域P1−P3間でも成り立つ。
PH2<PH3 ・・・ (数式11)
PV3<PV2 ・・・ (数式12)
PH3<PH1 ・・・ (数式13)
PV1<PV3 ・・・ (数式14)
また、この関係は、3つ以上の表示領域間でも成り立つ。
PH2<PH3<PH1 ・・・ (数式15)
PV1<PV3<PV2 ・・・ (数式16)
このように、互いにアスペクト比の異なる表示領域間において、一方の表示領域の幅を他方の表示領域の幅に比べて大きくするとともに、他方の表示領域の高さを一方の表示領域の高さに比べて大きくすることによって、各アスペクトモードにおける表示領域内の画素数を互いに近づけることができる。そのため、アスペクトモードが異なっても、表示画像の画質を互いに近づけることができる。また、図2Dに示す固体撮像素子の利用領域E1〜E3の関係と、図4Dに示す表示領域P1〜P3の関係とを同じように設定しているため、撮像画像と表示画像との対応が良くなる。そのため、撮像画像を再生した際に、撮影時に表示された表示画像との相違による違和感をなくすことができる。
上記PH1〜PH3およびPV1〜PV3は、アスペクト比PH1/PV1、PH2/PV2、PH3/PV3が、それぞれ16/9、4/3および3/2の一定値を保ちつつ、各モード間で表示領域P1〜P3内の画素数を等しくするようにして求めればよい。但し、表示領域内の画素数は正確に等しくする必要はなく、ほぼ等しい値であればよい。例えば、各モードの表示領域内の画素数の差異と各モードの表示領域内の画素数との割合が10%以内であれば、ほぼ等しいと言える。
また、各モード間で表示領域P1〜P3内の画素数を直接的に等しくするのではなく、各表示領域の対角長Pφ1〜Pφ3をそれぞれ等しくするようにしてもよい。これにより、簡易に各アスペクトモードにおける表示領域内の画素数をほぼ均一に揃えることができる。
なお、対角長Pφ1〜Pφ3においても、正確に等しくする必要はなく、ほぼ等しい値であればよい。例えば、各モードの表示領域の対角長の差異と各モードの表示領域の対角長との割合が10%以内であれば、ほぼ等しいと言える。
図5は、液晶モニタ16への画像表示の動作を説明するためのフローチャートである。記録用画像データの記録中又は記録後に、記録用画像データに対応する表示画像を液晶モニタ16に表示する。
まず、表示制御部145は、アスペクト切替操作部18によって設定されているアスペクトモードをCPU142から取得する(S181)。次に、表示制御部145は、取得したアスペクトモードに応じた表示領域を決定する(S182)。例えば、表示制御部145は、アスペクトモードが16:9であれば、図4Aに示す表示領域P1を表示領域として決定する。次に、表示制御部145は、YC処理部1412で処理された画像データを取得して、それを表示用画像データに変換する(S183)。この際、表示制御部145は、ステップS182で決定した表示領域内に、画像データに基づく画像の全体を表示させる表示用画像データを作成する。つまり、表示制御部145は、ステップS182で決定した表示領域内に画像データを対応させ、その他の領域には無信号を対応させる。表示制御部145は、このようにして作成した表示用画像データを液晶モニタ16に出力し、表示させる(S184)。
〔1-3.本発明の実施の形態1のまとめ〕
以上のように本発明の実施の形態1にかかるデジタルカメラ100は、CCDイメージセンサ11とアスペクト切替操作部18と画像処理部141とを備える。CCDイメージセンサ11は、水平有効画素数H、垂直有効画素数Vから構成される複数の画素が2次元配列された固体撮像素子である。
アスペクト切替操作部18は、第1のアスペクトモードおよび第2のアスペクトモードを含む複数のアスペクトモードのうちいずれかを設定するモード設定手段である。ここで、16:9のアスペクトモードを第1のアスペクトモードと解すると、本実施の形態1においては、第2のアスペクトモードは4:3のアスペクトモードまたは3:2のアスペクトモードとなる。16:9のアスペクトモードと4:3のアスペクトモードの間には、利用領域について数式1および数式2に示す関係が成り立ち、16:9のアスペクトモードと3:2のアスペクトモードの間には、利用領域について数式5および数式6に示す関係が成り立つからである。
画像処理部141は、第1のアスペクトモードのとき、CCD11上の画素のうち水平画素数H1、垂直画素数V1の画素で生成された画像データまたはその画像データに所定の処理が施された画像データを用いて、第1の記録用画像データを生成する。一方、画像処理部141は、第2のアスペクトモードのとき、CCD11上の画素のうち水平画素数H2、垂直画素数V2の画素で生成された画像データまたはその画像データに所定の処理が施された画像データを用いて、第2の記録用画像データを生成する。
これにより、第1のアスペクトモードおよび第2のアスペクトモードにおけるそれぞれの利用領域内の画素数を、互いに近づけることができる。そのため、アスペクトモードが異なっても、記録用画像の容量または画質を互いに近づけることができる。これにより、ユーザーは、様々なアスペクト比の画像を撮像する際に、記録用画像の容量または画質を予想しやすくなるので、便利である。
また、本実施の形態1に示すように、各利用領域の対角長をほぼ等しくするようにしてもよい。これにより、各利用領域を容易に決定できる。また、各アスペクト画像間の対角画角をほぼ一定にするため、アスペクトモードが切替えられても、レンズの有効像円を有効に利用できる。
また、本実施の形態1に示すように、CCD11は、第1のアスペクトモードのとき、水平画素数H1、垂直画素数V1の画素で生成された画像データを出力する一方、第2のアスペクトモードのとき、水平画素数H2、垂直画素数V2の画素で生成された画像データを出力するようにしてもよい。これにより、CCD11から画像データを読み出した時点で、アスペクトモードに対応したアスペクト比の画像データを得ることができるので、その後の画像処理に無駄を生じない。仮に、CCD11から画像データを読み出した時点で、アスペクトモードに対応しないアスペクト比の画像データを得ることにすれば、CCD11から、記録用画像データに用いることのない画素で生成される画像データを含んだ画像データを読み出す必要があり、読出し後の画像処理に無駄が生じることとなる。
また、本実施の形態1に示すように、液晶モニタ16と表示制御部145とを設けてもよい。液晶モニタ16は、水平有効画素数PH、垂直有効画素数PVから構成される表示可能領域を有し、CCD11で生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する。
表示制御部145は、第1のアスペクトモードのとき、CCD11で生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データが、液晶モニタ16の表示可能領域のうち水平画素数PH1、垂直画素数PV1の領域に表示されるように画像データを処理し、第1の表示用画像データを生成する。一方、第2のアスペクトモードのとき、CCD11で生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データが、液晶モニタ16の表示可能領域のうち水平画素数PH2、垂直画素数PV2の領域に表示されるように画像データを処理し、第2の表示用画像データを生成する。そして、
PH2<PH1≦PH、
PV1<PV2≦PV
の関係を満たす。
これにより、互いにアスペクト比の異なる表示領域間において、一方の幅を他方の幅に比べて大きくするとともに、他方の高さを一方の高さに比べて大きくすることによって、各アスペクトモードにおける表示領域内の画素数を互いに近づけることができる。そのため、アスペクトモードが異なっても、表示画像の画質を互いに近づけることができる。
また、固体撮像素子の利用領域E1〜E3の関係と表示領域P1〜P3の関係とを同じように設定しているため、撮像画像と表示画像との対応が良くなる。そのため、撮像画像を再生した際に、撮影時に表示された表示画像との相違による違和感をなくすことができる。
また、本実施の形態1に示すように、表示制御部145は、CPU142から現在設定されているアスペクトモードを取得するようにしてもよい。これにより、いちいち画像データを解析してそのアスペクト比を求める必要がないので、表示用画像データを迅速に生成できる。ただし、表示制御部145が画像データを解析してそのアスペクト比を求める場合でも、本発明は適用できる。このようにすることにより、確実に画像データに対応するアスペクト比を把握することができる。
また、本実施の形態1のように、アスペクトモードは、3つ以上のモードが含まれていてもよく、2つのモードが含まれていてもよい。
また、アスペクトモードは、上記以外のアスペクト比のモードが含まれていてもよい。例えば、正方形状の画像となる1:1のアスペクトモード、縦長画像となる3:4のアスペクトモード、または16:9よりもさらに横長の画像となる25:9のアスペクトモードなどを設定できる。
また、本実施の形態では、固体撮像素子は、CCDイメージセンサで構成されているが、これには限らず、CCDイメージセンサに替えてCMOSイメージセンサまたはNMOSイメージセンサなどのMOSイメージセンサで構成してもよい。特に、本実施の形態1では、固体撮像素子から全ての画像データを取得するのではなく、アスペクトモードに対応する画像データのみを取得するようにしているので、MOSイメージセンサは本実施の形態に好適である。なぜなら、MOSイメージセンサは、画素データの読出しメカニズムの違いから、CCDイメージセンサに比べて、読出し時の画素選択を容易に行うことができ、必要な領域の画像データのみを容易に読み出すことができるからである。
(実施の形態2)
〔2-1.実施の形態2の概要〕
本発明の実施の形態1は、設定されたアスペクトモードに応じて必要な領域の画像データのみを読み出す構成である。これに対して、本発明の実施の形態2は、画像の垂直方向は、設定されたアスペクトモードに応じて必要なラインの画像データのみを読み出す一方、画像の水平方向は、全画像データを読み出す構成である。これにより、CCD11の読出し制御の際に、水平方向については複雑な制御を要することがないので、読出し制御を容易にすることができる。
〔2-2.動作〕
本発明の実施の形態2にかかるデジタルカメラ100の動作を、図6及び図7を参照して説明する。なお、本発明の実施の形態2にかかるデジタルカメラ100の構成は、本発明の実施の形態1にかかるデジタルカメラ100の構成と同様であるため、説明を省略する。
図6は、本発明の実施の形態2にかかるデジタルカメラ100の動作を説明するためのフローチャートである。ステップS21及びステップS22の動作は、図3に示すステップS11及びステップS12の動作と同様であるため、説明を省略する。
CPU142は、CCD11での露光動作が終了すると、TG20にタイミング信号を発生させる。TG20から発生されるタイミング信号は、設定されたアスペクトに応じたラインの画像データを、CCD11から出力させるための信号である(S23)。すなわち、CPU142は、TG20のタイミング信号を調整することにより、CCD11の読み出しラインを切替えて読み出すことができる。例えば、アスペクトモードが16:9のときには、図7に示す中央のライン数V1のラインを読み出すように、TG20はタイミング信号を発生する。
CCD駆動回路21は、TG20からのタイミング信号を受けて、CCD11を駆動する(S24)。これにより、CCD11で生成される画像データのうち、上端の領域L1のラインの画像データは、高速転送され、CCD11の外部に読み出されない。中央のライン数V1のラインの画像データは、通常の転送速度で、CCD11の外部に読み出される。また、下端の領域L2のラインの画像データは、高速転送され、CCD11の外部に読み出されない。
CCD11から読み出された画像データは、AFE12でCDS処理され、ADC13でデジタル化される。デジタル化された画像データは、前処理部1411で前処理される(S25)。前処理された画像データは、バッファメモリ15に一時的に記憶される(S26)。この際、CCD11から読み出された画像データのうちバッファメモリ15に記憶されるのは、中央の画素数H1の画像データのみである。したがって、利用領域E1に対応する画像データのみがバッファメモリ15に記憶されることになる。
その後、必要に応じてYC処理、ズーム処理、圧縮処理等が施されて、記録用画像データが生成される(S27)。生成された記録用画像データは、メモリーカード17に書き込まれる(S28)。そして、記録用画像データに対応する画像が液晶モニタ16に表示される(S29)。
(実施の形態3)
〔3-1.CCDの利用領域と有効画素領域との関係〕
本発明の実施の形態1では、図2Dに示すように、有効画素領域よりも利用領域E1〜E3はいずれも小さいとした。すなわち、
H>H1 ・・・ (数式17)
V>V2 ・・・ (数式18)
という関係が成り立つとした。
しかしながら、有効画素領域の幅または/および高さが、利用領域E1〜E3のいずれかの幅または/および高さと等しい場合であっても、本発明は適用可能である。このような場合の実施例について、実施の形態3として以下説明する。
〔3-1-1.実施の形態3における実施例1〕
図8は、各モードの利用領域E1〜E3間の関係と、各モードの利用領域E1〜E3とCCD11上の有効画素領域との関係とを示す模式図である。図8において、有効画素領域の幅Hは、利用領域E1の幅H1と等しいように設定されている。その他の配置は、図2に示す配置と同様である。したがって、
H2<H3<H1=H ・・・ (数式19)
という関係が成り立つ。
このように、有効画素領域の幅Hを、利用領域E1〜E3のうち最も幅の大きい利用領域E1の幅H1と等しくすることにより、有効画素領域の幅方向の画素を最大限有効に活用することができる。
〔3-1-2.実施の形態3における実施例2〕
図9は、各モードの利用領域E1〜E3間の関係と、各モードの利用領域E1〜E3とCCD11上の有効画素領域との関係とを示す模式図である。図9において、有効画素領域の高さVは、利用領域E2の高さV2と等しいように設定されている。その他の配置は、図2に示す配置と同様である。したがって、
V1<V3<V2=V ・・・ (数式20)
という関係が成り立つ。
このように、有効画素領域の高さVを、利用領域E1〜E3のうち最も高さの大きい利用領域E2の高さV2に対して等しくすることにより、有効画素領域の高さ方向の画素を最大限有効に活用することができる。
〔3-1-3.実施の形態3における実施例3〕
図10は、各モードの利用領域E1〜E3間の関係と、各モードの利用領域E1〜E3とCCD11上の有効画素領域との関係とを示す模式図である。図10において、有効画素領域の幅Hは、利用領域E1の幅H1と等しいように設定されている。また、有効画素領域の高さVは、利用領域E2の高さV2と等しいように設定されている。その他の配置は、図2に示す配置と同様である。したがって、上記数式19および数式20の両方を満たす。
このように、有効画素領域の幅Hを、利用領域E1〜E3のうち最も幅の大きい利用領域E1の幅H1と等しくするとともに、有効画素領域の高さVを、利用領域E1〜E3のうち最も高さの大きい利用領域E2の高さV2と等しくすることにより、有効画素領域の画素を最大限有効に活用することができる。
〔3-2.実施の形態3のまとめ〕
以上のように、本実施の形態3によれば、有効画素領域の幅または/および高さが、利用領域E1〜E3のいずれかの幅または/および高さに対して、等しくしてもよい。これにより、有効画素領域の画素を最大限有効に活用することができる。
(実施の形態4)
〔4-1.CCD11からの画像データの読出し領域〕
本発明の実施の形態1では、アスペクトモードに応じた利用領域の画素で生成された画像データをCCD11から読み出すとした。しかしながら、アスペクトモードに関わらず、全有効画素領域で生成された画像データを一旦読み出して、その後アスペクトモードに応じて記録用画像データを生成するようにしても、本発明は適用できる。このような場合の実施例について、本発明の実施の形態4として以下説明する。
なお、本発明の実施の形態4におけるデジタルカメラの構成は、本発明の実施の形態1におけるデジタルカメラ100の構成と同様であるため、以下ではその構成に関する説明を省略する。
〔4-1-1.実施の形態4における実施例1〕
図11は、本実施例1にかかるデジタルカメラの動作を説明するためのフローチャートである。図11を参照して、本実施例1のデジタルカメラの動作を説明する。
ユーザーは、アスペクト切替操作部18を操作して、撮像動作の開始前に予めアスペクトモードを設定しておく。そして、ユーザーがシャッタ釦19を半押し操作した後、全押し操作をすると(S31)、デジタルカメラ100において撮像動作が開始される。
CPU142は、撮像動作が開始すると、アスペクトモードが、16:9、4:3、3:2のいずれに設定されているのかを確認する(S32)。次に、CPU142は、CCD11での露光動作を終了させる。
次に、CCD駆動回路21は、TG20からのタイミング信号を受けて、CCD11を駆動する。CCD11は、CCD駆動回路21からの制御によって、全有効画素領域の画素で生成された画像データを出力する(S33)。
CCD11から読み出された画像データは、AFE12でCDS処理され、ADC13でデジタル化される。デジタル化された画像データは、前処理部1411で前処理される(S34)。
次に、メモリ管理部144は、CPU142の制御により、アスペクトモードに応じた利用領域(利用領域E1〜E3のいずれか)の画素で生成された画像データを、前処理部1411で処理された全有効画素領域の画像データから切り出して、バッファメモリ15に記憶させる。したがって、バッファメモリ15は、アスペクトモードに応じた利用領域の画素で生成され、AFE12、ADC13および前処理部1411で所定の処理が施された画像データを、一時的に記憶することになる。例えば、アスペクトモードが16:9の場合、メモリ管理部144は、CPU142の制御により、利用領域E1の画素で生成された画像データを、前処理部1411で処理された全有効画素領域の画像データから切り出して、バッファメモリ15に記憶させる(S35)。
その後、必要に応じてYC処理、ズーム処理、圧縮処理等が施されて、記録用画像データが生成される(S36)。
生成された記録用画像データは、メモリーカード17に書き込まれる(S37)。そして、記録用画像データに対応する画像が液晶モニタ16に表示される(S38)。
以上のように本実施例1では、CCD11から全有効画素領域の画像データを読み出すので、TG20を複雑に制御する必要がないため、CCD11からの画像データの読出しを容易に行うことができる。
また、本実施例1では、アスペクトモードに応じた利用領域で生成された画像データ、またはその画像データに所定の処理が施された画像データを、バッファメモリ15に記憶する構成としたので、全有効画素領域で生成される画像データを全て記憶する場合に比べて、画像データを記憶するのに要する記憶容量を小さくできる。
〔4-1-2.実施の形態4における実施例2〕
図12は、本実施例2にかかるデジタルカメラの動作を説明するためのフローチャートである。図12を参照して、以下本実施例2のデジタルカメラの動作を説明する。
ユーザーは、アスペクト切替操作部18を操作して、撮像動作の開始前に予めアスペクトモードを設定しておく。そして、ユーザーがシャッタ釦19を半押し操作した後、全押し操作をすると(S41)、デジタルカメラ100において撮像動作が開始される。
CPU142は、撮像動作が開始すると、アスペクトモードが、16:9、4:3、3:2のいずれに設定されているのかを確認する(S42)。次に、CPU142は、CCD11での露光動作を終了させる。
次に、CCD駆動回路21は、TG20からのタイミング信号を受けて、CCD11を駆動する。CCD11は、CCD駆動回路21からの制御により、全有効画素領域の画素で生成された画像データを出力する(S43)。
CCD11から読み出された画像データは、AFE12でCDS処理され、ADC13でデジタル化される。デジタル化された画像データは、前処理部1411で前処理される(S44)。
次に、メモリ管理部144は、前処理部1411で処理された画像データをバッファメモリ15に記憶させる(S45)。したがって、バッファメモリ15は、有効画素領域の画素で生成され、AFE12、ADC13および前処理部1411で所定の処理が施された全画像データを一時的に記憶することになる。
次に、メモリ管理部144は、CPU142の制御により、アスペクトモードに応じた利用領域(利用領域E1〜E3のいずれか)の画素で生成された画像データを、バッファメモリ15に記憶された有効画素領域の全画像データから切り出して、画像処理部141に出力する(S46)。例えば、アスペクトモードが16:9の場合、メモリ管理部144は、CPU142の制御により、利用領域E1の画素で生成され所定の処理が施された画像データを切り出して、画像処理部141に出力する。
その後、必要に応じてYC処理、ズーム処理、圧縮処理等が施されて、記録用画像データが生成される(S47)。
生成された記録用画像データは、メモリーカード17に書き込まれる(S48)。そして、記録用画像データに対応する画像が液晶モニタ16に表示される(S49)。
なお、上記のアスペクトモードに応じた必要な画像データの切り出し処理は、画像処理工程のどの段階で行ってもよい。例えば、YC処理の前に行ってもよいし、YC処理は全有効画素分について行い、ズーム処理時に切り出してもよい。
また、YC処理およびズーム処理は、全有効画素分について行い、圧縮処理の前に切り出し処理を行ってもよい。
また、画像処理の全てを全有効画素分について行った上で、メモリーカード17への書き込み時に切り出し処理を行ってもよい。
以上のように本実施例2では、全有効画素領域の画像データを一旦バッファメモリ15に全て記憶させるので、その後の画像データの加工を自由に行うことができる。例えば、バッファメモリ15に記憶した後、アスペクトモードを変更することが可能である。なぜなら、必要な画像データは、全てバッファメモリ15に記憶されているからである。
〔4-2.実施の形態4のまとめ〕
本発明の実施の形態4にかかるデジタルカメラは、CCD11とアスペクト切替操作部18と画像処理部141とに加えて、バッファメモリ15をさらに備える。
バッファメモリ15は、CCD11上の水平有効画素数H、垂直有効画素数Vから構成される複数の画素で生成された画像データ、またはその画像データに所定の処理が施された画像データを一時的に記憶する。そして、画像処理部14は、第1のアスペクトモードのとき、バッファメモリ15に記憶された画像データのうち水平画素数H1、垂直画素数V1の画素に対応する画像データを読み出して第1の記録用画像データを生成する。一方、第2のアスペクトモードのとき、画像処理部14は、バッファメモリ15に記憶された画像データのうち水平画素数H2、垂直画素数V2の画素に対応する画像データを読み出して、第2の記録用画像データを生成する。
これにより、本実施の形態4の構成では、CCD11から全有効画素領域の画像データを読み出すので、TG20を複雑に制御する必要がないため、CCD11からの画像データの読出しを容易に行うことができる。
(実施の形態5)
〔5-1.構成〕
本発明の実施の形態5におけるデジタルカメラ400は、アスペクト比についてブラケット撮影ができる。以下、図13および図14を参照して、実施の形態5について説明する。
図13は、本実施の形態5にかかるデジタルカメラ400の構成を示すブロック図である。ブラケット設定部22は、アスペクトブラケットモードを設定するための手段である。画像選択部24は、アスペクトブラケットモードにおいて生成されたアスペクト比の異なる複数の画像のうち、いずれかを選択するための手段である。その他の構成は、本発明の実施の形態1のデジタルカメラ100と同様であるため、説明を省略する。
〔5-2.動作〕
以下、本実施の形態5のデジタルカメラ400の動作について、図14を参照して説明する。
まず、ユーザーは、予めブラケット設定部22を操作して、アスペクトブラケットモードに設定しておく(S51)。そして、ユーザーがシャッタ釦19を半押し操作した後、全押し操作をすると(S52)、デジタルカメラ400においてアスペクトブラケットモードでの撮像動作が開始される。
CPU142は、撮像動作が開始すると、CCD11での露光動作を開始させる。その後、CCD駆動回路21は、TG20からのタイミング信号を受けて、CCD11を駆動する。CCD11は、全有効画素領域の画素で生成された画像データを出力する(S53)。
CCD11から読み出された画像データは、AFE12でCDS処理され、ADC13でデジタル化される。デジタル化された画像データは、前処理部1411で前処理される(S54)。
次に、メモリ管理部144は、前処理部1411で処理された画像データをバッファメモリ15に記憶させる(S55)。したがって、バッファメモリ15は、有効画素領域の画素で生成され、AFE12、ADC13および前処理部1411で所定の処理が施された全画像データを一時的に記憶することになる。
次に、互いに異なるアスペクト比の画像を順次生成する。まず、メモリ管理部144は、CPU142の制御により、最初のアスペクト比に応じた利用領域E1の画素で生成された画像データを、バッファメモリ15に記憶された有効画素領域の全画像データから切り出して、画像処理部141に出力する(S56)。
そして、YC処理部1412は、バッファメモリ15から読み出された利用領域E1に対応する画像データについて、YC処理を施す(S57)。
生成されたYCデータはバッファメモリ15に記憶される(S58)。
以上のステップS56からS58までの動作は、残りのアスペクト比の利用領域E2およびE3に対応する画像データに対しても、同様に繰り返される(S59)。
全てのアスペクト比について、以上の動作が終了すると、CPU142は、各アスペクトのYC画像を、液晶モニタ16に表示させるよう制御する。そして、画像選択部24は、ユーザーによる画像選択に関する指示を受け付け、バッファメモリ15に記憶されたアスペクト比の異なる複数の画像データのうちいずれかを選択する(S60)。
次に、圧縮処理部1414は、画像選択部24で選択された画像データについて、圧縮処理を行って、記録用画像データを生成する(S61)。このとき、ズーム処理部1413によるズーム処理を行ってもよい。または、画像選択の前にズーム処理を行ってもよい。
そして、生成された記録用画像データは、メモリーカード17に書き込まれる(S62)。
なお、上記のアスペクトモードに応じた必要な画像データの切り出し処理は、画像処理工程のどの段階で行ってもよい。例えば、YC処理の前に行ってもよいし、YC処理は全有効画素分について行い、ズーム処理時に切り出してもよい。
また、YC処理およびズーム処理は全有効画素分について行い、圧縮処理の前に切り出し処理を行ってもよい。
また、画像処理の全てを全有効画素分について行った上で、メモリーカード17への書き込み時に切り出し処理を行ってもよい。
〔5-3.実施の形態5のまとめ〕
以上のように本発明の実施の形態5にかかるデジタルカメラ400は、CCD11と画像処理部141とブラケット設定部22とシャッタ釦19とを備える。ブラケット設定部22は、アスペクトブラケットモードを設定可能である。ブラケット設定部22によりアスペクトブラケットモードが設定されている場合において、シャッタ釦19が撮像開始の指示を受け付けたとき、画像処理部141は、アスペクトがそれぞれ異なる複数の記録用画像データを生成する。
これにより、同一の撮像対象に対して、アスペクト比の異なる記録用画像データを複数枚生成できるので、撮像対象に適したアスペクト比の画像を撮像後に選択できる。そのため、失敗の少ない撮像が可能になる。
また、本発明は、本実施の形態5に示すように、CCD11上の複数の画素で生成された画像データ、またはその画像データに所定の処理が施された画像データを、一時的に記憶するバッファメモリ15をさらに備えるようにするのが好ましい。この場合、アスペクトブラケットモードが設定されている場合において、シャッタ釦19が撮像開始の指示を受け付けたとき、画像処理部141は、バッファメモリ15に記憶された画像データのうち複数のアスペクトの画素配列に対応する画像データをそれぞれ読み出して、アスペクトがそれぞれ異なる複数の記録用画像データを生成するようにしてもよい。
(実施の形態6)
次に、本発明の実施の形態6について説明する。実施の形態6は、実施の形態1〜5の変形例である。
本発明の実施の形態1〜5では、固体撮像素子はCCDイメージセンサ11で構成されているが、これには限らず、複数の画素が2次元配列されたイメージセンサであればよい。例えば、CMOSイメージセンサ等であってもよい。
また、本発明の実施の形態1〜5では、CCD11とCCD駆動回路21とを別の構成要素として説明したが、これらを1つの半導体装置で構成してもよい。
また、TG20とCCD駆動回路21とを、1つの部品で構成してもよい。
本発明の実施の形態1〜5では、画像処理の前に、CDS処理(ノイズキャンセル処理)やADC変換処理を行う構成としたが、これには限らない。例えば、CCD11から読み出された画像データを、直接、前処理部1411で処理してもよいし、バッファメモリ15に記憶するようにしてもよい。また、画像処理の前に、その他の処理を行ってもよい。
本発明の実施の形態1〜5では、画像処理部141やCPU142等は、同じLSI14上に実現される例を説明したが、これには限らず、各部位がそれぞれ別個に形成されてもよい。また複数のグループに分けて形成してもよい。例えば、画像処理部141を1つのDSP(Digital Signal Processor)で構成し、CPU142その他の部位を1つのマイコンで構成してもよい。
本発明の実施の形態1〜5では、画像処理手段は、YC処理、解像度変換処理、圧縮処理等を施す構成を例示したが、これには限らない。画像処理手段は、CCD11上の画素で生成された画像データを用いて、記録用画像データを生成するものであればよく、YC処理、解像度変換処理、圧縮処理等を施さないものも本発明の画像処理手段に含まれる。また、JPEG以外の他の圧縮処理を行うものも本発明の画像処理手段に含まれる。つまり、YC処理、解像度変換処理、圧縮処理等は、画像処理の例示である。したがって、記録用画像データが非圧縮形式の画像データである場合、あるいは動画像である場合等においても、本発明は適用可能である。また、場合によっては、前処理の前のCDS処理(ノイズキャンセル処理)またはADC変換等を、画像処理の一部と考えられる場合もある。
画像処理部14は、ハードウェアのみ、あるいはハードウェアとソフトウェアとを組み合わせて構成してもよい。
本発明の実施の形態1〜5では、バッファメモリ15等への入出力をメモリ管理部144で管理する構成としたが、これに限らず、例えば、CPU142がこれらの管理を行ってもよい。
本発明の実施の形態1〜5では、バッファメモリ15は1つで構成したが、複数のバッファメモリ15を設ける構成としてもよい。
本発明の実施の形態1〜5では、表示手段は、液晶モニタ16を例示したが、これに限らず、有機EL(electro-luminescence)ディスプレイや無機ELディスプレイ等であってもよい。
本発明の実施の形態1〜5では、記録用画像データをメモリカード17に記憶する構成を例示したが、これには限らない。例えば、記録用画像データを、撮像装置内に内蔵されている内蔵メモリに記憶するようにしてもよい。この場合において、内蔵メモリをバッファメモリ15とは別に設けてもよい。また、バッファメモリ15を、一時記録用と記録用画像データの記録用の両方に兼用してもよい。
本発明の実施の形態1〜5では、モード設定手段は、アスペクト切替操作部18を例示したが、これには限らない。モード設定手段は、ユーザーからの指示によるものではなく、何らかの信号に基づいてアスペクト比を切替える構成であってもよい。例えば、測光の結果に応じてアスペクト比を切替える構成であってもよい。
本発明の実施の形態1〜5では、受付手段は、シャッタ釦19を例示したが、これには限らない。例えば、リモートコントロールで撮像開始を指示する構成であってもよい。
本発明の実施の形態5では、ブラケット設定手段は、ブラケット設定部22を例示したが、これには限らない。ブラケット設定手段は、ユーザーからの指示によるものではなく、何らかの信号に基づいてアスペクトブラケットモードを設定する構成であってもよい。例えば、測光の結果に応じてアスペクトブラケットモードを設定する構成であってもよい。
本発明の実施の形態5では、バッファメモリ15に、YC処理後の全有効画素領域に対応する画像データを記憶しておき、その後所望のアスペクト比の画像データを得るのに必要な画像データをバッファメモリ15から切り出して、ズーム処理や圧縮処理等を行う構成とした。しかし、これには限らず、YC処理前の全有効画素領域に対応する画像データを、バッファメモリ15に記憶しておくように構成してもよい。この後、所望のアスペクト比の画像データを得るのに必要な画像データをバッファメモリ15から切り出して、YC処理をしてもよいし、そのままの画像データを用いて画像選択等を行ってもよい。
また、圧縮処理後の全有効画素領域に対応する画像データをバッファメモリ15に記憶しておくように構成してもよい。この場合、全画像データをバッファメモリ15から読み出して、読み出した画像データを解凍した後、所望のアスペクト比の画像データを得るのに必要な画像データを切り出すように構成してもよい。
本発明の実施の形態6におけるCCD11の各アスペクト比における利用領域間の関係は、図2に示すようなものであって、数式1および数式2を満たすものであってもよいし、そのような関係を満たさない図15や図16に示すようなものであってもよい。すなわち、利用領域がどのようなものであっても、本発明のアスペクトブラケットモードに関する発明は適用可能である。但し、各利用領域間の関係が数式1や数式2を満たすものであれば、ブラケット撮影をした際に得られる各画像間の画質をほぼ揃えることができるので、より好ましい。
本願の開示は、複数のアスペクトモードを備える撮像装置に適用可能である。例えば、デジタルスチルカメラ、動画撮像可能なデジタルカメラ、カメラ機能付き携帯電話端末等に適用可能である。
11 CCDイメージセンサ
15 バッファメモリ
18 アスペクト切替操作部
19 シャッタ釦
20 タイミングジェネレータ
21 CCD駆動回路
22 ブラケット設定部
23 画像選択部
141 画像処理部
142 CPU

Claims (3)

  1. 水平有効画素数PH、垂直有効画素数PVからなる表示可能領域を有し、画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示手段と、
    第1のアスペクトの画像を表示するとき、前記画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データが前記表示手段の表示可能領域のうち水平画素数PH1、垂直画素数PV1の領域に表示されるように前記画像データを処理し、第1の表示用画像データを生成する一方、前記第2のアスペクトの画像を表示するとき、前記画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データが前記表示手段の表示可能領域のうち水平画素数PH2、垂直画素数PV2の領域に表示されるように前記画像データを処理し、第2の表示用画像データを生成する表示制御手段とを備え、
    PH2<PH1≦PH、
    PV1<PV2≦PV
    の関係を満たす、表示装置。
  2. 前記水平画素数PH1、前記垂直画素数PV1の画素の対角長Pφ1と、前記水平画素数PH2、前記垂直画素数PV2の画素の対角長Pφ2とは、
    Pφ1≒Pφ2
    の関係を満たす、請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記水平画素数PH1,PH2、前記垂直画素数PV1,PV2は、
    PH1/PV1≒16/9、
    PH2/PV2≒4/3
    の関係を満たす、請求項1または2に記載の表示装置。
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