JP2011205421A - 電子部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】アウトガスによる影響を防止することで電子部品特性の低下を防止可能な、電子部品を提供する。
【解決手段】電子部品2は、第1の導電部33、34を有する基材3と、第2の導電部12、13を有する振動片11と、第1の導電部33、34及び第2の導電部12、13に導電接触された第3の導電部251、261に覆われてなり、基材3と振動片11との間に設けられた第1の部材141と、第4の導電部252、262に覆われてなり、前記基材3、前記振動片11及び前記第1の部材141に囲まれて設けられた第2の部材142と、前記基材3、前記振動片11及び前記第2の部材142に囲まれて設けられ、前記基材3及び前記振動片11を保持する第3の部材15と、を有する。
【選択図】図2
【解決手段】電子部品2は、第1の導電部33、34を有する基材3と、第2の導電部12、13を有する振動片11と、第1の導電部33、34及び第2の導電部12、13に導電接触された第3の導電部251、261に覆われてなり、基材3と振動片11との間に設けられた第1の部材141と、第4の導電部252、262に覆われてなり、前記基材3、前記振動片11及び前記第1の部材141に囲まれて設けられた第2の部材142と、前記基材3、前記振動片11及び前記第2の部材142に囲まれて設けられ、前記基材3及び前記振動片11を保持する第3の部材15と、を有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、電子部品に関するものである。
例えば、水晶振動子等の振動片を含む電子部品は、水晶振動子に設けられた励振電極と水晶振動子を駆動する駆動回路に接続するための接続電極がハンダ等の導電ペーストにより導電接触した状態で固定される(例えば、特許文献1参照)。このような導電ペーストを用いる場合、例えば落下衝撃などの衝撃が加わった際、水晶振動子と接続電極との接続部が破損するおそれがあり、接続信頼性を低下させる要因となっていた。
そこで、弾性を有するコア部と、コア部の表面に設けられた導電膜と、から構成されるバンプ電極を上記励振電極に設け、接着材を介してバンプ電極と接続電極とを導電接触させる電子部品の実装構造も考えられる。しかしながら、このようなバンプ電極を採用する場合においては、接着材から発生したアウトガスにより水晶振動子の振動特性を変化させ、信頼性を低下させる虞がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、アウトガスによる影響を防止することで電子部品特性の低下を防止可能な、電子部品を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の電子部品は、第1の導電部を有する基材と、第2の導電部を有する振動片と、前記第1及び第2の導電部に導電接触する第3の導電部に覆われてなり、前記基材と前記振動片との間に設けられた第1の部材と、第4の導電部に覆われてなり、前記基材、前記振動片及び前記第1の部材に囲まれて設けられた第2の部材と、前記基材、前記振動片及び前記第2の部材に囲まれて設けられ、前記基材及び前記振動片を保持する第3の部材と、を有することを特徴とする。
本発明の電子部品によれば、基材及び振動片を保持する第3の部材を基材、振動片及び第2の部材に囲まれた領域に設け、さらに第2の部材を基材、振動片及び第1の部材に囲まれた領域に設けているため、第3の部材から発生するアウトガスに起因する電子部品の特性の低下を防止することができる。
また、本発明の電子部品においては、前記第3の導電部及び前記第4の導電部は、同一の材料から構成されていることが好ましい。この構成によれば、第3の導電部及び第4の導電部を同一の工程で形成することができる。
また、本発明の電子部品においては、前記第1及び第2の部材は、第1及び第2の樹脂部を含み、前記第1及び第2の樹脂部は、同一の感光性樹脂材から構成されていることが好ましい。この構成によれば、第1及び第2の部材は弾性を有するため、外部から衝撃が加わった場合でも導電部への負荷を低減することができる。
また、本発明の電子部品においては、前記第3の部材は、前記感光性樹脂材から構成されていることが好ましい。この構成によれば、第3の部材と第1及び第2の樹脂部とを同時に形成することができる。よって、電子部品の製造工程が簡略化され、製造コストを低減できる。
また、本発明の電子部品においては、前記振動片は、水晶片であることが好ましい。この構成によれば、第3の部材から発生するアウトガスに起因する振動特性の劣化を防止するとともに、高い導通信頼性を備えた水晶振動子となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は本発明に係る電子部品の一例である水晶振動子パッケージを示す図である。図1は水晶振動子パッケージの断面構成を示す図であり、図2は図1の平面図である。また、図3(a)、(b)は図2におけるA−A´線矢視に対応する断面構成図である。
水晶振動子パッケージ(電子部品)2は、図1、2に示すように、水晶振動子1と、水晶振動子1を封止する容器(基材)3と、を備えている。水晶振動子1は、図1及び図2に示すように、水晶片(振動片)11と、水晶片11を励振する一対の励振電極(第2の導電部)12、13と、第1のバンプ電極(第1の部材)141と、第2のバンプ電極(第2の部材)142と、接着部(第3の部材)15とを備えている。
容器3は、水晶振動子1との電気的接続に用いられる接続電極(第1の導電部)33、34と、回路基板(図示略)などに実装する際の端子電極35、36が形成されている。
水晶片11は、平面視でほぼU字状であって、基部21から2つの腕部22、23が同一方向に並列して延びる音叉型の平面形状を有する板状部材である。一対の励振電極12、13それぞれは、例えばAl(アルミニウム)やAu(金)などの導電材料で形成されており、水晶片11の一面に形成されている。そして、励振電極12は、水晶片11の一面において基部21から腕部22にわたって形成されている。また、励振電極13は、水晶片11の一面において基部21から腕部23にわたって形成されている。
容器3は、容器本体31と、容器本体31を覆う蓋体32とを備えている。容器本体31は、板状に形成されており、例えばセラミックスなどの絶縁材料やSi(シリコン)で形成されている(本実施形態では、セラミックスを用いた)。そして、容器本体31の上面には、接続電極33、34が形成されている。また、容器本体31の下面には、回路基板(図示略)などに実装する際の端子電極35、36が形成されている。
接続電極33、34それぞれは、例えばW膜上に形成されたNiめっき層上にAu膜を積層することで構成されており、容器本体31に形成された配線(図示略)を介して端子電極35、36それぞれに接続されている。
蓋体32は、箱状に形成されており、容器本体31と同様に、例えばセラミックスなどの絶縁材料やSi(シリコン)で形成されている(本実施形態では、セラミックスを用いた)。そして、蓋体32は、容器本体31の外周部にロウ付けなどにより接合されており、容器本体31との間に形成される空間内に水晶振動子1を封止する。
第1のバンプ電極141及び第2のバンプ電極142は、容器本体31の上面に形成されており、接続電極33、34に電気的に接続された状態に設けられている。図1に示すように、第1のバンプ電極141は、突起状の第1の樹脂部241と、第1の樹脂部241の表面に形成された一対の第1の導電膜(第3の導電部)251、261とを備えており、第2のバンプ電極142は、突起状の第2の樹脂部242と、第2の樹脂部242の表面に形成された一対の第2の導電膜(第4の導電部)252、262とを備えている。第1及び第2の導電膜251、261、252、262は、第1及び第2の樹脂部241、242が腕部22、23に対して露出しないように形成されていればよい。
第1及び第2の導電膜251、261、252、262は、例えばスパッタ法などによる成膜後にパターニングすることで形成されている。本実施形態では、スパッタ法によって形成したAu/Cr層をパターニングすることで接続電極33、34と連続して形成されており、接続電極33、34と導通している。すなわち、水晶振動子パッケージ2は、第1のバンプ電極141及び第2のバンプ電極142を水晶片11と容器3との電気的接点として利用している。
なお、第1及び第2の導電膜251、261、252、262は、例えばAu(金)、TiW(チタン/タングステン)、Cu(銅)、Cr(クロム)、Ni(ニッケル)、Ti、W、NiV(ニッケル/バナジウム)、Al、Pd(パラジウム)、鉛フリーハンダなどの金属や合金、これらの単層、或いは複数種を積層したもので形成してもよい。また、第1及び第2の導電膜251、261、252、262を同じ材料から構成してもよい。第1及び第2の導電膜251、261、252、262を同じ材料から構成することで、同一の工程で形成することができ、製造工程を簡略化することができる。
図2に示すように、第1のバンプ電極141及び第2のバンプ電極142は、環状に構成される。本実施形態では、平面視略円環形状に構成されており、第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242もそれぞれ平面視略円環形状となっている。また、第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242は、後述するようにフォトリソグラフィ技術やエッチング技術によって樹脂材料をパターニングした後、樹脂パターンを融解させることで断面形状が略半円状とされている。
第1の樹脂部241及び第2の樹脂層242は上述のように第1及び第2の導電膜251、261、252、262により覆われることから種々の樹脂材料を用いることができ、例えばポリイミド樹脂やアクリル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂などの感光性絶縁樹脂や熱硬化性絶縁樹脂で形成されている(本実施形態では、エポキシ樹脂を用いた)。
さらに、容器本体31の上面における第2の樹脂部242(第2のバンプ電極142)により構成される円環の内側には、突起状の接着部(第3の部材)15が平面視円形形状に設けられている。接着部15は、図1に示されるように、第1のバンプ電極141及び第2のバンプ電極142を構成する第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242が励振電極12、13それぞれの表面形状に倣って弾性変形し、第1及び第2の導電膜251、261、252、262を励振電極12、13に導電接触させた状態で水晶片11を容器本体31に実装(保持)可能となっている。水晶振動子1は、図1に示されるように基部21が容器3に支持された片持ち支持構造となっている。
接着部15は、少なくとも表面に接着性が発現する材料であれば種々のものを用いることができ、具体的に本実施形態においては、接着部15を第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242と同一材料(エポキシ樹脂)から構成している。このように第1の樹脂部241、第2の樹脂部及び接着部15を同一材料から構成することで、同一条件にてフォトリソ工程及びエッチング工程を行うことができ、製造工程を簡略化することができる。すなわち、第1の樹脂部241、第2の樹脂部242及び接着部15を同一の工程で同時に形成することができる。なお、接着部15は、接着材として機能しない樹脂の表面に接着性を有する接着層を別途形成することで構成してもよい。
図3(a)に示されるように、接着部15の高さh1は、第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242の高さh2よりも低く設定されている。これにより第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242が上述のように弾性変形することで第1及び第2の導電膜251、261、252、262と励振電極12、13とが密着し、接着部15を確実に封止状態とすることができる。
また、図3(b)に示されるように、接着部15の断面形状における幅Bが、第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242の断面形状における幅Aよりも小さく設定されている。このように接着部15の幅Bを小さく設計することで、後述する製造工程において上述した接着部の高さh1を第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242の高さh2よりも低くする形状を容易に得る事ができる。
上述したように本実施形態に係る水晶振動子パッケージ2は、第1のバンプ電極141及び第2のバンプ電極142を電気的接点として用い、接着部15により良好な導通状態を保持するとともに水晶片11を容器3上に実装することができる。第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242は第1及び第2の導電膜251、261、252、262によって覆われているため、第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242から発生するアウトガスが水晶振動子1(水晶片11)の振動特性を低下させるといった不具合を防止できる。
また、接着部15は、図1に示したように基部21、容器本体31及び第2のバンプ電極142に囲まれて設けられているため、接着部15からアウトガスが発生したとしても、アウトガスを基部21、容器本体31及び第2のバンプ電極142に囲まれた第1の領域に封止することができる。さらに、アウトガスが第1の領域から漏れ出したとしても、第2のバンプ電極142は、基部21、容器本体31及び第1のバンプ電極141に囲まれて設けられているため、アウトガスを基部21、容器本体31及び第1のバンプ電極141に囲まれた第2の領域に封止することができる。
さらに、接着部15は図1に示したように第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242が励振電極12、13の表面形状に倣って弾性変形することで導電膜251、261、252、262が密着した状態となる。すなわち、接着部15は容器本体31、基部21及び第2のバンプ電極142により周囲が囲まれることで密閉状態とされる。これにより、接着部15から発生するアウトガスが水晶振動子1(水晶片11)の振動特性を低下させるといった不具合を防止できる。
このように本実施形態に係る水晶振動子パッケージ2によれば、接着部15から発生するアウトガスに起因する水晶振動子1の特性の低下を防止することができ、信頼性の高いものを提供できる。また、第1の樹脂部241、第2の樹脂部242及び接着部15はいずれも弾性を有しているため、外部からの衝撃が加わった場合でも第1のバンプ電極141、第2のバンプ電極142及び接続電極33、34における導通部への付加を軽減することができ、優れた導通信頼性を得ることができる。また、フォトリソグラフィ技術によりバンプ電極を作製することができるため、従来の導電ペーストより電極を小型化することができる。
本発明の電子部品の製造方法の一実施形態として、上記水晶振動子パッケージ2(水晶振動子1)を製造する工程について説明する。本実施形態では、上記第1のバンプ電極141、第2のバンプ電極142及び接着部15を形成する工程に特徴を有している。そのため、以下では第1のバンプ電極141、第2のバンプ電極142及び接着部15を製造する方法を中心に説明する。
まず、図4(a)に示すように、容器本体31の上面にスピンコート法により感光性樹脂材料50を塗布する。具体的に本実施形態では、後述の接着工程において接着材としての機能を有するエポキシ樹脂を塗布した。続いて、露光及び現像工程を行う。具体的には、図4(b)に示すように、第1の樹脂部241を構成する第1の樹脂パターンP1と、第2の樹脂部242を構成する第2の樹脂パターンP2と、接着部15を構成する第3の樹脂パターンP3と、に対応する開口が形成されたフォトマスクMを用いる。このフォトマスクMは、第1の樹脂パターンP1に対応する第1の開口部H1及び第2の樹脂パターンP2に対応する第2の開口部H2の幅が、第3の樹脂パターンP3に対応する第3の開口部H3の幅よりも大きくなっている。なお、第3の開口部H3は、第2の開口部H2により囲まれる領域の内側に配置されており、第2の開口部H2は、第1の開口部H1により囲まれる領域の内側に配置されている。
このようなフォトマスクMを用いて露光処理及び現像処理を行うことで、図4(c)に示すように、容器本体31上には第1の樹脂パターンP1、第2の樹脂パターンP2及び第3の樹脂パターンP3が形成される。第1の樹脂パターンP1の断面形状における幅H11及び第2の樹脂パターンP2の断面形状における幅H12は、第3の樹脂パターンP3の断面形状における幅H13に比べ、大きくなっている。
このように本実施形態では、第1の樹脂パターンP1、第2の樹脂パターンP2及び第3の樹脂パターンP3を同一の感光性樹脂材料から構成することで、同一のフォトリソプロセスによって形成することができる。これにより、製造プロセスの簡略化を図ることができる。また、第1の樹脂パターンP1、第2の樹脂パターンP2及び第3の樹脂パターンP3はフォトリソ法によって形成するため、微細なパターンが形成可能である。
続いて、図4(d)に示すように、第1の樹脂パターンP1、第2の樹脂パターンP2及び第3の樹脂パターンP3を加熱させ、融解させることにより半円状の第1の樹脂部241、第2の樹脂部242及び接着部15を形成する。加熱方法としては種々の方法を例示することができ、本実施形態では、例えば容器本体31を加熱炉内に入れることで加熱処理を行った。
このとき、第1の樹脂パターンP1、第2の樹脂パターンP2及び第3の樹脂パターンP3は融解するに従い、幅H13の小さい第3の樹脂パターンP3の高さh1が、幅H11、H12の大きい第1の樹脂パターンP1及び第2の樹脂パターンP2の高さh2に比べて低くなる。これにより、容器本体31上には第1の樹脂部241、第2の樹脂パターン242及び接着部15が形成される。
このようにして第1の樹脂部241、第2の樹脂部242及び接着部15を形成した後、容器本体31上に接続電極33、34を形成する。接続電極33、34は、例えばスパッタ法によりAu/Cr層を成膜した後、所望の形状にパターニングする。具体的には、第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242を覆った状態にするとともに接着部15を露出させるようにAu/Cr層をパターニングする。これにより接続電極33、34、第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242を覆う第1及び第2の導電膜251、261、252、262を形成することができる。このように本実施形態においては、接続電極33、34の一部によって第1及び第2の導電膜251、261、252、262を形成することで、製造プロセスを簡略化することができる。以上の工程により、接続電極33、34の接続部に第1のバンプ電極141、第2のバンプ電極142及び接着部15を備えた容器3が製造できる。
次に、水晶振動子1の実装方法について、図5を参照しながら説明する。ここで、図5は水晶片11の容器3への実装時における第1のバンプ電極141及び第2のバンプ電極142を示す断面図である。まず、水晶片11に設けられた励振電極12、13を容器本体31に形成された第1のバンプ電極141、第2のバンプ電極142及び接着部15に対して接触、押圧させる(図5(a)、図5(b)参照)。なお、水晶振動子1の実装は加熱しながら行われる。
このとき、第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242は、弾性変形して励振電極12、13それぞれの形状に倣う。そして、第1及び第2の導電膜251、252が第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242の弾性変形に伴って励振電極12の表面形状に倣うと共に、第1及び第2の導電膜261、262が励振電極13の表面形状に倣う。これにより、導電膜251、252及び励振電極12と導電膜261、262及び励振電極13とが、それぞれ十分な接触面積で導電接触する。また、第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242よりも高さの低い接着部15が励振電極12、13に接触する。そして、接着部15を硬化させる。よって、接着部15は、第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242の弾性変形により第1のバンプ電極141、第2のバンプ電極142と励振電極12、13とを接着し、第1及び第2の導電膜251、252と励振電極12との接触状態及び第1及び第2の導電膜261、262と励振電極13との接触状態を保持することができる。
以上のようにして、水晶片11を容器本体31に実装する。その後、容器本体31と蓋体32とを接合して水晶振動子1を封止する。このようにして、水晶振動子パッケージ2が形成される。このとき、第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242は第1及び第2の導電膜251、261、252、262によって覆われているため、第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242から発生するアウトガスが水晶振動子1(水晶片11)の振動特性を低下させることが防止される。さらに、接着部15は容器本体31、基部21及び第2のバンプ電極142により周囲が囲まれることで図5(b)に示すように密閉状態となっており、接着部15から発生するアウトガスが水晶振動子1(水晶片11)の振動特性を低下させることが防止される。また、アウトガスが容器本体31、基部21及び第2のバンプ電極142により周囲が囲まれる領域から漏れ出したとしても、アウトガスを容器本体31、基部21及び第1のバンプ電極141により周囲が囲まれる領域に封止することができる。
このようにして形成される水晶振動子パッケージ2によれば、接着部15から発生するアウトガスに起因する水晶振動子1の特性の低下を防止することで信頼性の高いものとなる。また、水晶片11と容器本体31との接続部分に例えば落下衝撃などの衝撃が加わった際、第1の樹脂部241及び第2の樹脂部242が弾性変形してこの衝撃を吸収する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、音叉型水晶振動子パッケージに本発明を適用した例を示したが、AT型水晶振動子パッケージや振動型ジャイロセンサー等の電子部品にも適用可能である。また、上記実施形態では、平面視略円環形状のバンプ電極142内に接着部15を一つだけ設ける構成としたが、接着部15を複数配置することで水晶振動子1における本体31への接着強度を向上させるようにしてもよい。
また、接着部15は、第1及び第2のバンプ電極141、142を水晶片11に密着させた状態で基材3及び水晶片11を保持可能であればよく、上記実施形態では、接着部15を平面視円形形状のものとしたが、平面視矩形形状としてもよい。また、蒲鉾状に形成してもよい。ここで、蒲鉾状とは、容器本体31に接する部分(底面)が平面であると共に、容器本体31に非接触である表面が湾曲面となっている柱状形状をいう。具体的に、ほぼ蒲鉾状とは、横断面がほぼ半円状やほぼ半楕円状、ほぼ台形状であるものが挙げられる。
また、上記実施形態では、容器3に第1及び第2のバンプ電極141、142を設ける構成としたが、図6に示すように水晶片11に設ける構成としてもよい。また、上記実施形態では、容器3に接着部15を設ける構成としたが、図6に示すように水晶片11に設ける構成としてもよい。また、接着部15、第1及び第2のバンプ電極141、142のうち少なくとも一つを水晶片11に設ける構成としてもよい。
1…水晶振動子、2…水晶振動子パッケージ(電子部品)、3…容器(基材)、11…水晶片(振動片)、12,13…励振電極(第2の導電膜)、141…第1のバンプ電極(第1の部材)、142…第2のバンプ電極(第2の部材)、15…接着部(第3の部材)、241…第1の樹脂部、242…第2の樹脂部、251,261…第1の導電膜(第3の導電部)、252,262…第2の導電膜(第4の導電部)、33,34…接続電極(第1の導電膜)、50…感光性樹脂材料、P1…第1の樹脂パターン、P2…第2の樹脂パターン、P3…第3の樹脂パターン。
Claims (5)
- 第1の導電部を有する基材と、
第2の導電部を有する振動片と、
前記第1及び第2の導電部に導電接触された第3の導電部に覆われてなり、前記基材と前記振動片との間に設けられた第1の部材と、
第4の導電部に覆われてなり、前記基材、前記振動片及び前記第1の部材に囲まれて設けられた第2の部材と、
前記基材、前記振動片及び前記第2の部材に囲まれて設けられ、前記基材及び前記振動片を保持する第3の部材と、
を有することを特徴とする電子部品。 - 前記第3の導電部及び前記第4の導電部は、同一の材料であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
- 前記第1の部材は、第1の樹脂部を含み、
前記第2の部材は、第2の樹脂部を含み、
前記第1及び第2の樹脂部は、同一の感光性樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の電子部品。 - 前記第3の部材は、前記感光性樹脂であることを特徴とする請求項3に記載の電子部品。
- 前記振動片は、水晶片であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子部品。
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JP (1) | JP2011205421A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012115239A1 (ja) * | 2011-02-25 | 2012-08-30 | 株式会社大真空 | 圧電振動片、圧電振動子、圧電振動片の製造方法、および圧電振動子の製造方法 |
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2010
- 2010-03-25 JP JP2010071037A patent/JP2011205421A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012115239A1 (ja) * | 2011-02-25 | 2012-08-30 | 株式会社大真空 | 圧電振動片、圧電振動子、圧電振動片の製造方法、および圧電振動子の製造方法 |
US9130148B2 (en) | 2011-02-25 | 2015-09-08 | Daishinku Corporation | Piezoelectric resonator plate, piezoelectric resonator, method for manufacturing piezoelectric resonator plate, and method for manufacturing piezoelectric resonator |
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