JP2011201639A - 粉粒体搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この粉粒体搬送装置50は、ホッパ1と、その下端側に設けられたスクリューコンベア6とを備え、ホッパの上端側開口部3から供給される粉粒体をスクリューコンベア6上に落下させ、このスクリューコンベア6によって粉粒体を搬送する。スクリューコンベア6のスクリュー径方向を横方向と定義すると、ホッパの下端側開口部4の横方向幅は、前記搬送方向下流側に向かって漸増し、かつ、前記スクリューコンベア6におけるスクリューの羽根ピッチ間隔pは、前記搬送方向下流側に向かって漸増することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
このようなホッパ内での粉体の偏析・滞留の問題は、ベルト式のコンベアではなく、スクリュー式のコンベア(スクリューコンベア)を用いる場合にも同様に生じうる問題である。
上端側に開口する上端側開口部と、下端側に開口する下端側開口部を有するホッパと、
前記ホッパの下端側に設けられたスクリューコンベアと
を備え、
前記ホッパの上端側開口部から供給される粉粒体を、前記下端側開口部から前記スクリューコンベア上に落下させ、このスクリューコンベアによって前記粉粒体を搬送する粉粒体搬送装置において、
前記スクリューコンベアのスクリュー径方向を横方向と定義すると、
前記ホッパの下端側開口部の横方向幅は、前記搬送方向下流側に向かって漸増し、
前記スクリューコンベアにおけるスクリューの羽根ピッチ間隔は、前記搬送方向下流側に向かって漸増することと、
前記下端側開口部の水平断面形状が、前記搬送方向に向って幅が漸増している台形の形状であること、
を特徴とする。
図1に示す粉粒体搬送装置50は粉粒体を搬送するものであり、ホッパ1と、その下に設けられたスクリューコンベア6とを備えている。
上部ホッパ部21は、図1(B)に示すように、周壁を構成する4つの側面22〜25を有している(側面22と側面24が対向し、側面23と側面25が対向する)。上流側の側面22と下流側の側面24は、いずれも傾斜面であり、下方ほど互いに近接するように傾斜している。コンベアの搬送方向に沿って設けられた側面23、25も、同様にいずれも傾斜面であり、下方ほど互いに近接するように傾斜している。
下部ホッパ部31の上端側開口部38の形状は、コンベアの搬送方向をその長手方向とする長方形である。下部ホッパ部31の下端部は下端側開口部4であり、その形状はコンベアの搬送方向をその高さ方向とする等脚台形(上流側が上底、下流側が下底に対応する)である(図1(B)も参照)。
コンベアの搬送方向に沿う側面である側面33、35はいずれも屈曲面として形成されている。側面33を例として具体的に説明すると、側面33は、輪郭が三角形の2つの平面部33a、33bで構成されており、三角形の長辺どうしを接続してその辺に沿って折り曲げたような形状に形成されている。もう一方の側面35もこれと同様に構成されている。
このスクリューコンベア6は、鉛直方向の断面形状がU字型に形成されホッパ1からの粉粒体を受けるケーシング41(図1(C)参照)と、そのケーシング41内に配置されたスクリュー軸45と、該スクリュー軸45を回転させるための不図示の駆動源とを有している。
なお、図1では図示を省略しているが、ケーシング41の下流側の一部には搬送された粉粒体を外部に排出するための排出部が設けられている。
本明細書においてピッチpが「漸増」するとは、上記のようにピッチpが連続的に増大する構成と、ピッチpが段階的に増大する構成との両方を含む。
ホッパ1内に供給された粉粒体は、ホッパ1の下端側開口部4から落下して、スクリューコンベア6のケーシング41内に導入される。この状態でスクリュー軸45を回転させることにより、ケーシング41内の粉粒体が羽根47に押されて下流側へと搬送される(図4参照)。
本実施形態では羽根47のピッチpが搬送方向下流側ほど大きくなっているので、粉粒体は、下流側ほど多く搬送されることとなる。このような構成によれば、従来の粉粒体搬送装置と比較して次のような利点が得られる。
図5〜図7に示す粉粒体搬送装置は、側面が鉛直のホッパ201と、その下方に配置されたスクリューコンベア206とを備えている。スクリューコンベア206は、そのスクリュー軸の羽根のピッチが一定である。なお、ホッパ201の下端側開口部204の形状は台形である。
ここで、図5〜図7では、粒径の大小を表す粒子は2種類のみしか描かれていないが、当然ながら実際にはそれらの中間粒径のものも混在している。
とりわけ、この粉粒体搬送装置から排出された粉粒体が、セメント製造設備における竪型ミル(竪型粉砕機)に供給されるような場合、微粒の割合が多い粉粒体が次工程に送られると、竪型粉砕機で振動が発生することとなる(振動が発生する理由は、粉砕機のローラが微粒によってスリップしやすいため)。竪型粉砕機での振動は、セメント燃料粉砕の安定性を損なう一因となる。
すなわち、図6のように粉粒体がホッパ下流側の同じ位置に留まって振動のみが与えられる状態が続く場合、その振動によって微粉が下部側へと移動し、下部側に偏在することがある。その結果、微粉の割合が高い粉粒体が搬出されることとなる。
いずれの場合においても、そのような問題を解消するためには、搬送方向上流側から下流側にかけて粉粒体の沈降速度がほぼ一定に保つことが、均一の安定した粒径分布の粉粒体をホッパ1から搬出されることにおいて好ましい。
(1)本実施形態の粉粒体搬送装置50は、
上端側に開口する上端側開口部3と、下端側に開口する下端側開口部4を有するホッパ1と、
前記ホッパ1の下端側に設けられたスクリューコンベア6と
を備え、
前記ホッパ1の上端側開口部3から供給される粉粒体を、前記下端側開口部4から前記スクリューコンベア6上に落下させ、このスクリューコンベア6によって前記粉粒体を搬送する粉粒体搬送装置50において、
前記スクリューコンベア6のスクリュー径方向を横方向と定義すると、
前記ホッパ1の下端側開口部5の横方向幅は、前記搬送方向下流側に向かって漸増し、
前記スクリューコンベア6におけるスクリューの羽根ピッチ間隔pは、前記搬送方向下流側に向かって漸増すること
を特徴とする。
このような構成によれば、スクリューコンベア6の羽根ピッチ間隔pを漸増させることにより、閉塞されやすい下端側開口部4付近から粉粒体を抜き出しやすくする。これにより、搬送方向に対して均一に粉粒体を抜き出すことができる。
前記ホッパ1の水平方向断面積は、前記下端側開口部4から鉛直上方側に向かって漸増すること
を特徴とする。
このような構成によれば、ホッパ1の水平方向断面積を下端側開口部4から鉛直上方側に向かって漸増しているので(すなわち、ホッパ1の側面1A〜1Dが傾斜面となるので)、粉粒体に鉛直下方に作用する自重の一部をその傾斜面で受け持たせることができる。ホッパ側面が垂直である場合、粉粒体層の自重が全て抜出し口付近の粉粒体に対する圧力として作用するため粉粒体が圧密されやすいが、本実施形態のような構成によればそのような圧密の発生を防止できる。
前記粉粒体は、流動により偏析を生じる粉粒体であること
を特徴とする。
一般に、粒度にばらつきのある粉粒体は、偏析(振動によって粒径の小さい粒子が下部に沈降し、粒径の大きな粒子は粒径の小さい粒子の上に積層状に積み重なる)を生じ、粒度分布が不均一となる可能性が高い。このような粉粒体の場合、下端側開口部4の幅を漸増させ、同時にスクリューコンベア6のピッチを漸増させ、搬送方向に対して均一に粉粒体を抜き出す効果がより顕著となる。
前記粉粒体は、搬送後、竪型ミルで粉砕されること
を特徴とする。
「竪型ミル」とは、セメント製造設備に備えられる装置の1つであり、セメント原料や燃料等を粉砕するとともに、粉砕された当該セメント原料等の乾燥、分級等を行う。
竪型ミルで粉砕される粉粒体は、粉砕後燃料として用いられる場合が多い。燃料として用いる場合は粉粒体の成分が安定していることが望ましいが、粉粒体が粒径の異なる複数原料の混合物である場合、偏析によりホッパから排出された後の成分が不均一となるおそれがある。このような粉粒体にあっても、ホッパ1の下端側開口部4の幅を漸増させ、同時にスクリューコンベア6のピッチpを漸増させ、搬送方向に対して均一に粉粒体を抜き出すことで燃料性状を安定化させることができる。
本発明の粉粒体搬送装置は上記形態に限定されるものではなく、種々変更可能である。
例えば下端側開口部4は、下流側に向かって末広がりの形状であればよく、例えば、三角形、ラッパ形状、釣鐘型などであってもよい。各側壁に関しても、図2に示すような平板状の部材に限らず、曲面状の部材を利用してもよい。
下端側開口部4(図1参照)は必ずしも等脚台形である必要はなく、搬送方向と平行な中心線L1を挟んで非対称型であってもよい。
ホッパ101がこのような形状であっても、上記と同様の作用効果を得ることができる。
1A 側面
1B 側面
1C 側面
1D 側面
3 上端側開口部
4 下端側開口部
6 スクリューコンベア
21 上部ホッパ部
22 側面
23 側面
24 側面
25 側面
31 下部ホッパ部
32 側面
33 側面
33a 平面部
33b 平面部
34 側面
35 側面
35a 平面部
35b 平面部
41 ケーシング
41a 開口部
45 スクリュー軸
46 軸部材
47 羽根
50 粉粒体搬送装置
101 円形ホッパ
104 下端側開口部
106 スクリューコンベア
145 スクリュー軸
201 ホッパ
203 上端側開口部
204 下端側開口部
206 スクリューコンベア
H ホッパの高さ
p ピッチ
Claims (4)
- 上端側に開口する上端側開口部と、下端側に開口する下端側開口部を有するホッパと、
前記ホッパの下端側に設けられたスクリューコンベアと
を備え、
前記ホッパの上端側開口部から供給される粉粒体を、前記下端側開口部から前記スクリューコンベア上に落下させ、このスクリューコンベアによって前記粉粒体を搬送する粉粒体搬送装置において、
前記スクリューコンベアのスクリュー径方向を横方向と定義すると、
前記ホッパの下端側開口部の横方向幅は、前記搬送方向下流側に向かって漸増し、
前記スクリューコンベアにおけるスクリューの羽根ピッチ間隔は、前記搬送方向下流側に向かって漸増すること
を特徴とする粉粒体搬送装置。 - 請求項1に記載の粉粒体搬送装置において、
前記ホッパの水平方向断面積は、前記下端側開口部から鉛直上方側に向かって漸増すること
を特徴とする粉粒体搬送装置。 - 請求項1または請求項2に記載の粉粒体搬送装置において、
前記粉粒体は、流動により偏析を生じる粉粒体であること
を特徴とする粉粒体搬送装置。 - 請求項3に記載の粉粒体搬送装置において、
前記粉粒体は、搬送後、竪型ミルで粉砕されること
を特徴とする粉粒体搬送装置。
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