JP2011200287A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】斬新な可動演出と視覚演出を行うことができる弾球遊技機を提供する。
【解決手段】遊技盤19の遊技領域に配設された可動役物装置24は、ベース部材34に取り付けられた遮光部と光透過部を有する意匠部品37と、意匠部品37の後方に配置されたLED50と、意匠部品37の前方に配置された光透過性材料からなる長尺の板状体38と、板状体38を収容可能な外装体39と、外装体39を板状体38の長手方向に沿って往復移動させる駆動機構とを備えており、外装体39の移動に伴って板状体38が露出していくとき、LED50の光が意匠部品37の光透過部を透過してから板状体38の露出部分を透過して前方へ照射されるようにし、かつ、板状体38の幅方向の両端部に外装体39の移動方向に沿って延びるシボ加工を施し、このシボ加工が施された摺動ガイド部Gを外装体39に設けたガイド部材62のガイド溝62aに摺接させるようにした。
【選択図】図13

Description

本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される弾球遊技機に係り、特に、電子抽選の結果を可動体の可動態様によって遊技者に示唆することができる可動役物装置を備えた弾球遊技機に関するものである。
パチンコ機に代表される弾球遊技機の中には、遊技盤の遊技領域に可変表示装置や始動入賞口やアタッカ装置などを配設し、遊技領域に向けて発射された遊技球が始動入賞口に入賞したことを契機に電子抽選を行い、その抽選結果に基づいて可変表示装置が図柄の変動表示および停止表示を行うようにした機種が存在する。電子抽選の抽選結果には当たり(当選)とハズレ(非当選)があり、抽選結果が当たりの場合には、可変表示装置の表示画面に所定の特別図柄の組合せが表示され、通常モードから特別遊技モードへと移行する。この特別遊技モードでは、アタッカ装置の開閉扉が開放動作して大入賞口を露呈させるので、露呈した大入賞口に遊技球が入りやすくなって遊技者は多くの賞球を獲得できるようになる。
このようなパチンコ機において、可動態様を変化させることができる可動体を可変表示装置の周囲の任意位置に配置し、電子抽選で当選していることを可動体の可動態様によって遊技者に示唆するようにした可動役物装置が広く採用されており、その一例として、収容部材と被収容部材とで構成される可動体を可変表示装置の上方に配置し、この可動体を可変表示装置の前面に沿って上下動させたり、可変表示装置の前方で被収容部材に対して収容部材を左右方向へスライド移動させるようにした可動役物装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
かかる従来の可動役物装置は、日本刀の柄と刀身を模した長尺板状の被収容部材と、被収容部材の刀身に相当する部分を収容可能な鞘を模した収容部材と、収容部材の一端側に連結された駆動シャフトと、駆動シャフトに固着された駆動ギアと、駆動シャフトと駆動ギアを一体的に回転させるモータと、可変表示装置の左側方に配置されたL字状のガイド部材等を備えており、ガイド部材の外側面には駆動ギアに噛合する垂直ラック部と水平ラック部が刻設されている。
通常、収容部材と被収容部材は収納状態で可変表示装置の上方に保持されており、駆動ギアはガイド部材の垂直ラック部の上側に噛合している。この状態でモータを一方向(例えば正転方向)へ回転駆動すると、駆動ギアが垂直ラック部の上端から下端に向かって移動し、それに伴って収容部材と被収容部材が収納状態を維持したまま可変表示装置の前方を下降する。そして、収容部材と被収容部材が可変表示装置の前方の下側位置で停止した後、モータを同じ方向へ回転し続けると、駆動ギアの噛合がガイド部材の垂直ラック部から水平ラック部へ移り、この水平ラック部の左側から右側に向かって移動するため、駆動シャフトに連結された被収容部材が右側へ移動し、それに伴って被収容部材の刀身に相当する部分が露出する。
特開2009−28073号公報
前述した従来の可動役物装置では、被収容部材の一部を収容部材から露出させることにより、恰も日本刀の鞘から刀身を抜いているという斬新な可動演出を実現できるが、その場合、可変表示装置の前方で単に被収容部材の一部が収容部材から露出するだけであるため、かかる露出動作が遊技者に与えるインパクトは比較的小さいものとなる。
そこで、収容部材と被収容部材の後方にLED等の光源を配置し、被収容部材の一部が収容部材から露出したとき、光源の光を被収容部材の露出部分を通して前方へ照射させるようにした可動役物装置が提案されている。このように被収容部材の露出動作と光の照射とを併用すると、単に被収容部材の一部が露出するものに比べて遊技者に与えるインパクトは大きいものとなるが、光源の光が被収容部材の露出部分を通して前方へ照射されるだけであるため、光による視覚演出が単調になってしまい改善の余地があった。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、斬新な可動演出と視覚演出を行うことができる弾球遊技機を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、前記遊技領域に向けて遊技球を発射する発射装置と、前記遊技領域に設けられた始動入賞口および可動役物装置とを備え、前記始動入賞口に遊技球が入賞したことを契機に行われる電子抽選の結果を前記可動役物装置の可動態様によって遊技者に示唆するようにした弾球遊技機において、前記可動役物装置が、前記遊技盤に固定されたベース部材と、このベース部材に取り付けられると共に遮光部と光透過部が設けられた意匠部品と、この意匠部品の後方に配置された光源と、前記意匠部品の前方に配置された光透過性材料からなる長尺の板状体と、この板状体の少なくとも前面を覆う外装体と、この外装体を前記板状体の長手方向に沿って往復移動させる駆動機構とを備え、前記板状体の幅方向の両端部に前記外装体の移動方向に沿って延びるシボ加工を施し、このシボ加工が施された部分を前記外装体の内部に設けたガイド部に摺接させるという構成にした。
このように構成された弾球遊技機では、外装体の移動に伴って板状体が露出していくとき、光源の光が意匠部品の遮光部によって象られた文字や図形等の光透過部を透過してから板状体の露出部分を透過して前方へ照射されるため、遊技者は板状体の露出部分を通して奥行き感のある表示を目視することができ、斬新な可動演出と視覚演出を行うことができる。また、板状体の幅方向の両端部に外装体の移動方向に沿って延びるシボ加工を施し、このシボ加工が施された部分を摺動ガイドとして外装体を往復移動するようにしたので、外装体を板状体の長手方向に沿ってガタツキなく安定した状態で往復移動させることができると共に、外装体の繰り返しの往復移動に伴う摺動ガイド部分の傷を目立たなくすることができる。
上記の構成において、外装体の外表面に遮光部と光透過部が設けられており、光源の光が意匠部品の光透過部と板状体および外装体の光透過部を透過して外部へ照射されるようにすると、板状体が露出しないで外装体に覆われている場合も、外装体の遮光部によって象られた文字や図形等の光透過部を光源の光によって照光することができて好ましい。
この場合において、外装体が板状体を板厚方向から挟んで対向する光透過性材料からなる前面板と背面板とを備えており、この背面板の裏面に直線状に延びるラックを設けると共に該ラックに歯車を噛合させ、この歯車を駆動機構の駆動源であるモータによって正逆両方向へ回転するように構成すると、外装体を長ストロークの範囲に亘ってスムーズに移動させることができるだけでなく、意匠部品の光透過部を透過した光源の光が外装体の背面板を透過して前方へ照射されるため、外装体の移動位置に拘わらず光源の光を板状体や外装体の前面板に効率良く照射することができて好ましい。
本発明の弾球遊技機は、光透過性材料からなる長尺の板状体が外装体の移動に伴って露出していくとき、光源の光が意匠部品の遮光部によって象られた文字や図形等の光透過部を透過してから板状体の露出部分を透過して前方へ照射されるため、遊技者は板状体の露出部分を通して奥行き感のある表示を目視することができ、斬新な可動演出と視覚演出を行うことができる。また、板状体の幅方向の両端部に外装体の移動方向に沿って延びるシボ加工を施し、このシボ加工が施された部分を摺動ガイドとして外装体を往復移動するようにしたので、外装体を板状体の長手方向に沿ってガタツキなく安定した状態で往復移動させることができると共に、外装体の繰り返しの往復移動に伴う摺動ガイド部分の傷を目立たなくすることができる。
本発明の実施形態例に係る弾球遊技機の外観斜視図である。 図1に示す弾球遊技機の背面図である。 図1の弾球遊技機に備えられる遊技盤ユニットの斜視図である。 図3に示す遊技盤ユニットの正面図である。 図3の遊技盤ユニットに配設された可動役物装置の斜視図である。 図5に示す可動役物装置の分解斜視図である。 図5に示す可動役物装置の正面図である。 図5に示す可動役物装置の左側面図である。 図5に示す可動役物装置の右側面図である。 図5に示す可動役物装置の背面図である。 図7のA−A線に沿う断面図である。 図7のB−B線に沿う断面図である。 図5の可動役物装置の動作状態を示す斜視図である。 図13に対応する正面図である。 図14のC−C線に沿う断面図である。 図14のD−D線に沿う断面図である。
図1に示すように、本発明の実施形態例に係る弾球遊技機(パチンコ機)は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた本体枠2と、本体枠2の内側に収容された後述する遊技盤ユニット3と、本体枠2の前面に開閉自在に取り付けられたガラス扉4と、ガラス扉4の下側で本体枠2の前面に開閉自在に取り付けられた前面ボード5と、前面ボード5の右下隅部に取り付けられた発射ハンドル6等を具備しており、前面ボード5には遊技球を収容する受皿7が設けられている。ガラス扉4の中央部には透明なガラス板8が取り付けられており、遊技盤ユニット3の前面はこのガラス板8を通して外部から目視可能となっている。また、ガラス扉4の上部にはスピーカ9が左右に1個ずつ取り付けられており、これらスピーカ9から遊技に関する様々な効果音を発するようになっている。
図2に示すように、遊技盤ユニット3は本体枠2の背面側に露出しており、この遊技盤ユニット3には、主制御処理部10、特別図柄表示制御部11、普通図柄表示制御部12、演出制御処理部13、ランプ制御処理部14、音声制御処理部15等が設けられている。その他、本体枠2の背面側には、支払制御処理部16、発射制御処理部17、賞球支払装置18等が設けられており、これらは遊技盤ユニット3を包囲する適宜位置に配置されている。
図3と図4に示すように、遊技盤ユニット3の前面には合板材からなる遊技盤19が取り付けられており、遊技盤19の前面(盤面)は遊技領域20となっている。この遊技領域20はガイドレール21等によって略円形状に区画されており、発射ハンドル6が遊技者によって任意角度に回転操作されると、図示せぬ発射装置が受皿7に保留された遊技球を遊技領域20に向けて連続的に打ち出すようになっている。遊技領域20の上部中央付近には中央役物ユニット22が配設されており、この中央役物ユニット22は、中央部に矩形状の開口23aを有する装飾枠23と、装飾枠23の右側壁に配設された後述する可動役物装置24とを具備している。また、中央役物ユニット22の裏面側には液晶パネル(LCD)からなる可変表示装置25が配設されており、この可変表示装置25の表示画面は装飾枠23の開口23aから露出している。
装飾枠23には開口23aの下辺に沿って左右方向へ延びるステージ26が設けられており、このステージ26の中央部には誘導溝26aが形成されている。この誘導溝26aの真下位置には上面に入賞孔を有する単純構造の第1始動入賞口27が配設されており、ステージ26上を転動して誘導溝26aから落下した遊技球が高い確率で第1始動入賞口27に入賞するようになっている。第1始動入賞口27の真下には第2始動入賞口28が近接配置されており、この第2始動入賞口28は一対の可動片を有する電動チューリップ構造の始動入賞口となっている。そして、これら始動入賞口27,28のいずれか一方に遊技球が入賞すると、それを契機として特別図柄に係る電子抽選が行われ、その抽選結果に基づいて可変表示装置25の表示画面上で演出用図柄の変動表示および停止表示が行われる。また、中央役物ユニット22の左側の遊技領域20には通過チャッカー29が配設されており、遊技球がこの通過チャッカー29を通過すると、それを契機として普通図柄に係る電子抽選が行われ、その抽選結果が当たりの場合に第2始動入賞口28の両可動片を一時的に開放して遊技球の入賞を許可するようになっている。
さらに、第2始動入賞口28の真下位置における遊技領域20には第1アタッカ装置30が配設されており、この第1アタッカ装置30の右斜め上方には第2アタッカ装置31が配設されている。内部構造については図示省略されているが、第1アタッカ装置30は、前面を開口した横長形状の大入賞口や、大入賞口に入賞した遊技球を検知するセンサユニットや、大入賞口の開口を開閉するアタッカ扉や、アタッカ扉を駆動するソレノイド等を具備しており、第2アタッカ装置31も同様に構成されている。これら両アタッカ装置30,31は、第1および第2始動入賞口27,28のいずれか一方に遊技球が入賞することを契機に行われる特別図柄に係る電子抽選の結果、当たりとなって大当たり遊技状態(特別遊技モード)へ移行した場合に作動される装置である。具体的には、特別図柄の抽選結果が第1の大当たり(例えば通常大当たり)の場合、第1アタッカ装置30のアタッカ扉が複数回繰り返し開放動作してその大入賞口を露呈させ、特別図柄の抽選結果が第2の大当たり(例えば確変大当たり)の場合、第2アタッカ装置31のアタッカ扉が複数回繰り返し開放動作してその大入賞口を露呈させる。第1アタッカ装置30のアタッカ扉は1回の開放動作について例えば30秒経過するまで、あるいは遊技球が大入賞口に例えば10個入賞するまで開放状態を維持し、この間で1個の入賞に対して例えば12個を賞球として払い出し、かかる開放動作を例えば14回繰り返した後に大当たりが終了する。同様に、第2アタッカ装置31のアタッカ扉は1回の開放動作について例えば30秒経過するまで、あるいは遊技球が大入賞口に例えば10個入賞するまで開放状態を維持し、この間で1個の入賞に対して例えば15個を賞球として払い出し、かかる開放動作を例えば16回繰り返した後に大当たりが終了する。
その他、遊技領域20内には、遊技球の払い出しのみを行う複数の一般入賞口32や、遊技球の流下経路を担う遊技釘と風車(いずれも図示せず)等が配設されており、いずれの始動入賞口27,28や一般入賞口32にも入賞しなかった遊技球は、遊技領域20の最下端部に設けられたアウト口33から遊技盤19の裏面側に排出されるようになっている。
可動役物装置24は前述した特別図柄に係る電子抽選の結果を役物の可動態様によって遊技者に示唆することができる装置であり、図5〜図16に示すように、この可動役物装置24は、中央部に凹所34aを有するベース部材34と、ベース部材34の裏面に取り付けられた回路基板35と、この回路基板35を覆うカバー体36と、ベース部材34の凹所34a内に取り付けられた意匠部品37と、この意匠部品37の前方に配置された長尺の板状体38と、この板状体38の主要部分を収容する外装体39と、ベース部材34に取り付けられたモータ40およびソレノイド41等によって主に構成されている。
ベース部材34は有色透明な合成樹脂の成形品であって、遊技盤19にねじ止め等により固定されるようになっている。このベース部材34には凹所34aを含めて複数の切り欠きが形成されおり、ベース部材34の右側部に沿って上下方向に延びる起立壁34bには反射シート42が貼着されている。ベース部材34の裏面上部には上部サブベース43がネジ止め固定されており、この上部サブベース43に前記ソレノイド41が取り付けられている。上部サブベース43には駆動アーム44が回転可能に軸支されており、ソレノイド41のプランジャー41aが中継レバー45を介して駆動アーム44に連結されている。一方、ベース部材34の裏面下部には下部サブベース46と小基板48がネジ止め固定されており、この下部サブベース46に前記モータ40が横向き姿勢で取り付けられている。このモータ40の回転軸には歯車47が固着されており、歯車47の一部は前記切り欠きを挿通してベース部材34の前面側へ突出している。また、小基板48には一対のフォトインタラプタ49が実装されており、これらフォトインタラプタ49も別の切り欠きを挿通してベース部材34の前面側へ突出している。
回路基板35の前面には光源としての多数のLED50が実装されており、これらLED50から発せられた光はベース部材34の凹所34aの背面と上部サブベース43の左右両側に位置するベース部材34の背面とに向けて照射されるようになっている。その際、ベース部材34の前面を透過したLED50の光の一部が反射シート42で反射するため、LED50の光はベース部材34の前方に向かって効率良く照射される。回路基板35の裏面には多数のチップ部品と複数のコネクタ51が実装されており、各コネクタ51を除いて回路基板35はベース部材34の裏面にネジ止め固定されたカバー体36によって覆われている。図示省略されているが、モータ40とソレノイド41および小基板48はワイヤーハーネスを介して所望のコネクタ51に接続されており、回路基板35は別のコネクタ51に接続されたワイヤーハーネスを介して遊技盤ユニット3の前述した演出制御処理部13に接続されている。
図6に示すように、意匠部品37は、基台51aから突部51bが突出する段付き形状の意匠本体51と、突部51bに外嵌された枠体52とで構成されており、突部51の背面には光拡散シート53が貼着されたている。意匠本体51は例えば2色成形によって形成された遮光部と光透過部を有しており、具体的には、基台51aの外周面と突部51bの前面一部を遮光性樹脂で成形して遮光部となし、それ以外を光透過性樹脂で成形して光透過部となしている。枠体52は遮光性樹脂で成形されたものであり、この枠体52には後方へ延びる一対のボス52aが形成されている。これらボス52aは意匠本体51に形成された貫通孔51cに挿入されており、枠体52を突部51に外嵌してボス52aをベース部材34の裏面にネジ止めすることにより、意匠本体51と枠体52は一体化された状態でベース部材34の凹所34a内に固定されている。したがって、回路基板35に実装されたLED50の光が凹所34aの背面に向けて照射されたとき、この光は光拡散シート53で拡散された後に意匠本体51の光透過部を通過して前方へ照射されるが、意匠本体51の遮光部と枠体52は通過せずに遮断されることになる。
板状体38は透明度の高い透過性樹脂からなる成形品であり、日本刀の刀身を模した形状に形成されている。板状体38の上部には日本刀の柄を模した装飾体54が固定されており、この装飾体54の下部には日本刀の鍔を模した可動板55が上下動可能に遊嵌されている。装飾体54は前部装飾体56と後部装飾体57とからなる2つ割り構造であり、これら前部装飾体56と後部装飾体57は板状体38の上部を挟んでネジ止め固定されている。後部装飾体57の内部には小基板58が取り付けられており、この小基板58の前面にはLED59が実装されている。一方、前部装飾体56の下部にはLED59に対向する小孔56aが形成されており、LED59の光が小孔56aを通過して前方へ照射されるようになっている。なお、小基板58も図示せぬワイヤーハーネスを介して回路基板35の所望のコネクタ51に接続されている。
板状体38の裏面上部には一対のガイドピン38aが形成されており、これらガイドピン38aは後部装飾体57に形成された透孔57aを挿通して裏面側へ突出している。また、板状体38の裏面下部にはボス38bが形成されており、これら2つのガイドピン38aと1つのボス38bをベース部材34の裏面にネジ止めすることにより、板状体38と装飾体54はベース部材34の前面側に固定されている。可動板55には後方に向かってL字状に屈曲する係合突起55aが形成されており、この係合突起55aはベース部材34の切り欠きを挿通して駆動アーム44の先端部に係合している。また、可動板55には一対の長孔55bが形成されており、これら長孔55bは板状体38の対応するガイドピン38aに挿入されている。これにより、ソレノイド41を駆動源として駆動アーム44が揺動動作すると、長孔55bがガイドピン38aにガイドされながら可動板55が装飾体54に沿って上下動し、かかる可動板55の上下動に伴って小孔56aが見え隠れするようになっている。
外装体39は2つ割り構造の前面板60と背面板61をネジ止め固定したものであり、これら前面板60と背面板61の間に画成された空間内に板状体38が配置されている。前面板60は日本刀の鞘を模した形状に形成されており、この前面板60は遮光部60aと光透過部60bを有している。これら遮光部60aと光透過部60bは透過性樹脂の表面に一部を除いて金属メッキ等の遮光性材料を施すことによって形成されているが、それ以外にも透過性樹脂と遮光性樹脂の2色成形等によって形成することも可能である。
背面板61は透過性樹脂で成形されており、この背面板61の相対向する左右両内側壁にはガイド部材62が固定されている。各ガイド部材62には横断面凹形状のガイド溝62aが形成されており、これらガイド溝62aに板状体38の幅方向の両端部が摺動自在に嵌合している。背面板61の裏面には長手方向へ直線状に延びるラック61aが刻設されており、このラック61aに歯車47が噛合している。これにより、モータ40を駆動源として歯車47が正逆いずれかの方向へ回転すると、背面板61に取り付けられた各ガイド部材62のガイド溝62aが板状体38の側端部に摺動しながら、前面板60と背面板61が一体的に板状体38の長手方向に沿って上下動する。ここで、板状体38は光沢のあるツルツルの表面を有する無色透明な成形品であるが、その幅方向の両端部にだけ梨地や砂目等のシボ加工が施されており、このシボ加工が施された箇所をガイド溝62aとの摺動ガイド部G(図6参照)としてガイド部材62が移動するようになっている。なお、これらモータ40と歯車47およびラック61aにより、外装体39(前面板60と背面板61)を板状体38の長手方向に沿って往復移動させる駆動機構が構成されている。
背面板61の中央部にはラック61aと平行に延びるガイド孔61bが形成されており、このガイド孔61bに板状体38のボス38bに外嵌された円筒状のスペーサ63が係合している。したがって、背面板61は板状体38の両側端部の摺動ガイド部Gによって上下方向へガイドされているだけでなく、板状体38の中央部においてもスペーサ63とガイド孔61bとの係合によって上下方向へガイドされている。ただし、ガイド孔61bの幅寸法をボス38bに比べて十分に大きく設定してそのガイド機能を省略し、背面板61を板状体38の左右の摺動ガイド部Gだけでガイドすることも可能である。さらに、背面板61の裏面の上部と下部には遮光板64がそれぞれ取り付けられており、これら遮光板64はフォトインタラプタ49を通る同一線上に配置されている。
このように構成された弾球遊技機において、図4に示すように、通常、可動役物装置24は非動作状態に維持されており、刀身を模した板状体38は鞘を模した外装体39内に収容されている。図5〜図12はかかる可動役物装置24の非動作状態を示しており、この場合、歯車47はラック61aの下部領域と噛合しており、外装体39(前面板60と背面板61)は最上位置で停止している。また、可動板55は装飾体54の下端部で停止しており、前部装飾体56の小孔56aは可動板55によって覆われている。
この状態でモータ40を正逆いずれか一方向へ回転駆動すると、歯車47の回転運動がラック61aで直線運動に変換されることにより、外装体39が板状体38の長手方向に沿って下降するため、それに伴って板状体38が外装体39の上端から次第に露出していき、可動役物装置24は図13〜図16に示す動作状態となる。このとき、回路基板35に実装されたLED50を点灯動作すると、LED50の光が意匠部品37の遮光部(意匠本体51の遮光部や枠体52)によって象られた文字や図形等の光透過部を透過した後、外装体39から露出する透明な板状体38を透過して前方へ照射されるため、遊技者は板状体38を通してその後方に配置された意匠部品37を目視するという奥行き感のある視覚演出を体感できる。また、外装体39は、背面板61に固定したガイド部材62のガイド溝62aが板状体38の両側端部を摺動ガイド部Gとして移動するため、板状体38にガイドされながらガタツキなく安定した姿勢で下降することができる。しかも、これら摺動ガイド部Gには予めシボ加工が施されているため、ガイド溝62aと板状体38の繰り返しの摺動によっても摺動ガイド部Gに傷は付きにくくなり、たとえ傷が付いたとしても目立ちにくくなる。そして、上側の遮光板64がフォトインタラプタ49の光路を横切る位置まで移動すると、フォトインタラプタ49の検知信号に基づいてモータ40の回転が停止し、外装体39は板状体38の大部分を露出させた最下位置で停止する。
このようにして外装体39が最下位置で停止しているとき、ソレノイド41に通電してプランジャー41aが引き込み動作されると、駆動アーム44が軸部を中心に揺動回転して可動板55を上方へ移動させるため、図14に示すように、上方へ移動した可動板55の下端部から小孔56aが露出する。したがって、このときに小基板58上のLED59を点灯動作すると、LED59の光が小孔56aを通過して前方へ照射されされるため、遊技者は鍔を模した可動板55の下方から放射される眩しい光を視認することができる。なお、かかる可動板55の上下動作は、外装体39が最上位置で停止しているときに行うことも可能である。
また、外装体39が最下位置にあるときにモータ40を他方向へ回転駆動すると、ラック61aの上部領域と噛合していた歯車47の回転に伴って外装体39が上昇するため、板状体38が外装体39の内部に次第に収容されていく。そして、下側の遮光板64がフォトインタラプタ49の光路を横切る位置まで移動すると、フォトインタラプタ49の検知信号に基づいてモータ40の回転が停止し、外装体39は板状体38の全てを収容した最上位置で停止する。
なお、外装体39が最上位置で停止しているとき、すなわち、意匠部品37の前方に板状体38を収容した外装体39が位置しているとき、回路基板35上のLED50を点灯動作すると、LED50の光が意匠部品37の光透過部を透過した後、その前方に位置する背面板61と板状体38を透過して前面板60の裏面に照射され、さらに前面板60の光透過部60bを透過して前方へ照射されるため、この場合も前面板60の遮光部によって象られた文字や図形等の光透過部60bをLED50の光によって照光することができる。
以上説明したように、本実施形態例に係る弾球遊技機は、可変表示装置25の周囲に配設された可動役物装置24が、ベース部材34に取り付けられた遮光部と光透過部を有する意匠部品37と、意匠部品37の後方に配置されたLED50(光源)と、意匠部品37の前方に配置された光透過性材料からなる長尺の板状体38と、板状体38を収容可能な外装体39と、外装体39を板状体38の長手方向に沿って往復移動させる駆動機構とを備えており、外装体39の移動に伴って板状体38が露出していくとき、LED50の光が意匠部品37の遮光部によって象られた文字や図形等の光透過部を透過してから板状体38の露出部分を透過して前方へ照射されるようになっているため、遊技者は板状体38の露出部分を通して奥行き感のある表示を目視することができ、斬新な可動演出と視覚演出を行うことができる。しかも、板状体38の幅方向の両端部に外装体39の移動方向に沿って延びるシボ加工を施し、このシボ加工が施された摺動ガイド部Gを外装体39の内部に設けたガイド部材62のガイド溝62aに摺接させるようになっているため、外装体39を板状体38の長手方向に沿ってガタツキなく安定した状態で往復移動させることができると共に、外装体39の繰り返しの往復移動に伴う摺動ガイド部Gの傷を目立たなくすることができる。
また、外装体39に遮光部60aと光透過部60bを設け、LED50の光が意匠部品37の光透過部と板状体38および外装体39の光透過部60bを透過して外部へ照射されるようになっているため、板状体38が露出しないで外装体39に完全に覆われている場合でも、外装体39に遮光部60aによって象られた文字や図形等の光透過部60bをLED50の光によって照光することができる。さらに、板状体38を板厚方向から挟んで対向する光透過性の前面板60と背面板61とによって外装体39を構成し、この背面板61の裏面に直線状に延びるラック61aを刻設すると共に、駆動機構の駆動源であるモータ40の回転軸に固着した歯車47をラック61aと噛合させたので、外装体39を長ストロークの範囲に亘ってスムーズに移動させることができ、しかも、意匠部品37の光透過部を透過したLED50の光が背面板61を透過して前方へ照射されるため、外装体9の移動位置に拘わらずLED50の光を板状体38や前面板60に効率良く照射することができる。
なお、上記実施形態例では、意匠本体51と枠体52の2部材によって意匠部品37を構成した場合について説明したが、単一部材によって意匠部品37を構成することも可能である。また、上記実施形態例では、外装体39に遮光部60aと光透過部60bの両方を設けた場合について説明したが、光透過部60bを有しない外装体39であっても良く、その場合は遮光性樹脂を用いて外装体39を安価に成形することができる。
3 遊技盤ユニット
19 遊技盤
20 遊技領域
22 中央役物ユニット
24 可動役物装置
25 可変表示装置
27 第1始動入賞口
28 第2始動入賞口
34 ベース部材
34a 凹所
35 回路基板
37 意匠部品
38 板状体
38a ガイドピン
38b ボス
39 外装体
40 モータ
47 歯車
50 LED(光源)
51 意匠本体
51a 基台
51b 突部
52 枠体
53 光拡散シート
54 装飾体
55 可動板
60 前面板
60a 遮光部
60b 光透過部
61 背面板
61a ラック
61b ガイド孔
62 ガイド部材
62a ガイド溝
63 スペーサ
G 摺動ガイド部

Claims (3)

  1. 遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、前記遊技領域に向けて遊技球を発射する発射装置と、前記遊技領域に設けられた始動入賞口および可動役物装置とを備え、前記始動入賞口に遊技球が入賞したことを契機に行われる電子抽選の結果を前記可動役物装置の可動態様によって遊技者に示唆するようにした弾球遊技機において、
    前記可動役物装置が、前記遊技盤に固定されたベース部材と、このベース部材に取り付けられると共に遮光部と光透過部が設けられた意匠部品と、この意匠部品の後方に配置された光源と、前記意匠部品の前方に配置された光透過性材料からなる長尺の板状体と、この板状体の少なくとも前面を覆う外装体と、この外装体を前記板状体の長手方向に沿って往復移動させる駆動機構とを備え、
    前記板状体の幅方向の両端部に前記外装体の移動方向に沿って延びるシボ加工を施し、このシボ加工が施された部分を前記外装体の内部に設けたガイド部に摺接させたことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 請求項1の記載において、前記外装体の外表面に遮光部と光透過部が設けられており、前記光源の光が前記意匠部品の光透過部と前記板状体および前記外装体の光透過部を透過して外部へ照射されるようにしたことを特徴とする弾球遊技機。
  3. 請求項2の記載において、前記外装体が前記板状体を板厚方向から挟んで対向する光透過性材料からなる前面板と背面板とを備えており、この背面板の裏面に直線状に延びるラックを設けると共に該ラックに歯車を噛合させ、この歯車を前記駆動機構の駆動源であるモータによって正逆両方向へ回転するようにしたことを特徴とする弾球遊技機。
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