JP2011199723A - 画像データ生成装置および埋込情報再現装置、ならびにそれらを用いたシステム - Google Patents

画像データ生成装置および埋込情報再現装置、ならびにそれらを用いたシステム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の単位画像記録部によって画像を並列的に記録する分割型画像記録装置において、埋込情報の再現性を高める。
【解決手段】複数の単位画像記録ヘッドによって並列的に記録される複数の画像記録区域のうち2以上に、埋込情報DAを画像化した共通の埋込画像IGを埋め込む。画像記録区域のうち情報埋込みを行う各単位埋込領域R1〜R5は、チント部CNTに配置される。各単位埋込領域R1〜R5は異なる単位記録ヘッドで記録されるため、一部の単位記録ヘッドによる画像記録にエラーが生じても、他の単位記録ヘッドによる記録内容から、埋込画像IGを正確に再現できる。埋込画像IGは、複数の部分情報画像として本体部D1とエラー訂正部E1,E2とからなり、各単位埋込領域R1〜R5におけるこれらの部分情報画像の配列を同一としないことによりこの配列も暗号化される。
【選択図】図10

Description

本発明は、画像データ生成装置および埋込情報再現装置、ならびにそれらを用いたシステムに関する。
人間が視覚によって認知することできない文字情報などを画像に埋め込む情報埋込技術(いわゆる電子透かし技術)が知られている。このような電子透かし技術は、たとえば、特許文献1,2および3、非特許文献1,2および3などに開示されている。
このうち、電子透かしデータを印刷物に埋め込むという処理は、たとえば著作権保護のための情報を埋め込んだり、印刷物の管理上で必要となる情報(たとえば印刷ロット番号)を埋め込むなどの利用用途がある。このように電子透かしデータを印刷物に埋め込む場合には、印刷物としての本来の機能としての情報伝達性やデザイン性をできるだけ毀損しないように、埋め込むべき情報(以下「埋込情報」と呼ぶ)を、印刷データ内の特定位置に存在する画像データやイラストに埋め込むのが一般的である(例えば、非特許文献1,2および3)。
特開2002−232693号公報 特開2003−264683号公報
富士通、「印刷データ内の画像データやイラストへの電子透かし:FPcodeサービス」、[online]、[平成22年2月12日検索]、<URL: http://jp.fujitsu.com/solutions/fpcode/about/> 共同印刷、「カメラ付携帯電話で撮影した印刷物からネット接続できる技術」、[online]、[平成22年2月12日検索]、<URL: http://www.kyodoprinting.co.jp/release/2003/nr20030616.html> NTT、「電子透かしを利用したインターネットアクセスプラットフォーム『サイバースカッシュ』を開発 ―印刷された画像を読み取るだけで簡単に関連情報へアクセス―」、[online]、[平成22年2月12日検索]、<URL: http://www.ntt.co.jp/news/news03/0307/030707.html>
ところで、周知のように、印刷物を作成する場合には、インクやトナーなどを紙などに付与する。また、最終的な視認可能画像の生成の前段階として、画像変調されたレーザビームによって感材フィルムを走査して潜像を形成する。以下、紙や感材フィルムなどを「被記録材料」と総称し、インク、トナーやレーザビームなど、画像を形成する媒体を「画像形成媒体」と総称することにする。
被記録材料のサイズが比較的小さいときには、画像形成媒体を被記録材料に付与するための機構(画像記録ヘッド)は1組だけでよいが、大きな被記録材料に画像を形成する場合には、被記録材料の幅方向を複数の区間に仮想的に分割し、それらの複数の区間に対して複数の画像記録ヘッドを並列的に使用することにより、画像形成のための時間の短縮化が図られている。これは、インクジェット印刷機であれば、YMCK色の各ノズルを1組とするインクヘッドを複数組備えた印刷機に相当する。また、オフセット印刷機において、印刷幅を複数の区間に仮想的に分割し、それらの区間に対して複数のインキキーを並列的に配列することにより、区間ごとにインクの付与状況を制御する場合もまた、「複数ヘッド画像記録」の概念に含まれる。
その一方で、既述した情報埋込技術をこのような複数ヘッド画像記録において行う場合においても、従来は、単数ヘッド画像記録の場合と同様に、埋込情報を画像記録面の特定の箇所に局在させて画像記録を行っている。したがって、画像記録装置としては複数ヘッドを有しているものの、情報埋込領域の画像形成を担当するのは、そのうちの1つのヘッドだけである。
その1つのヘッドを「埋込記録担当ヘッド」と呼ぶことにすれば、埋込記録担当ヘッドにおける記録精度が低下したときに、埋込情報を読取って復号化することが困難になる場合がある。すなわち、記録画像を人間が視認するという目的からはあまり影響がない程度の記録精度の低下であっても、画像中から埋込情報を抽出して復号するためには不十分な場合がある。
そのような問題を回避するために、埋込情報には、埋込情報の本体部分のほか、情報本体部分についてのエラー訂正部を付加することが多い。しかしながら、QRコード(登録商標)などのマトリックス型2次元コードと同様の形式で埋込画像を構成する場合には、埋込情報の本体部分とエラー訂正部とは一体化されていることが多いため、エラー訂正部も本体部分と同じく埋込記録担当ヘッドによって画像記録されることになり、結局のところ、エラー訂正部の読取り精度もまた低くなっているため、エラー訂正部の本来の機能を果たせなくなってしまうという問題が生じる。
このように、埋込情報が本体部分とエラー訂正部とを含んでいるか否かにかかわらず、単一の埋込記録担当ヘッドによって埋込情報を記録することは、埋込情報の再現性をあまり高めることができないという問題がある。
加えて、埋込情報を局在化させると、画像変調の影響で、小さな領域にかなりの無理をして情報を埋め込むことにもなりかねず、記録物のデザイン性が損なわれる問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、複数ヘッドを持つ画像記録装置を使用して画像記録を行う場合に、後にその記録画像を読取った際の埋込情報の再現性を高めることを第1の目的とする。
本発明の第2の目的は、情報埋め込みの自由度を高めて、記録画像のデザイン性を維持させることである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、被記録材料の画像記録面を2以上の画像記録区域に区分し、画像データのうち前記2以上の画像記録区域に対応する部分を2以上の単位画像記録部によってそれぞれ前記被記録材料上に記録する分割記録型画像記録装置に使用される画像データを生成する装置であって、画像本体データが規定する画像範囲の中で、複数の画像記録区域にそれぞれ対応する複数の単位埋込領域を指定する指定手段と、前記単位埋込領域のそれぞれに、共通の情報内容を有する埋込情報を埋込んで記録用画像データを生成する情報埋込手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の画像データ生成装置であって、前記複数の単位埋込領域は、前記画像本体データのチント領域に設定されることにより前記チント領域が情報埋込チント領域とされていることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の画像データ生成装置であって、前記情報埋込チント領域として、前記画像本体データにあらかじめ設けられている固有チント領域が用いられることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項2に記載の画像データ生成装置であって、前記情報埋込チント領域として、前記埋込情報の埋込み処理の際に前記画像本体データに新たに追加された追加チント領域が用いられることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像データ生成装置であって、前記埋込情報は、複数の部分情報画像に分割されており、前記複数の部分情報画像の埋込場所の空間配列規則が、前記複数の単位埋込領域間において非同一とされ、所定の暗号化規則によって、前記複数の単位埋込領域のそれぞれにおける前記空間配列規則が暗号化されていることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項5に記載の画像データ生成装置であって、前記埋込情報は、前記複数の部分情報画像として、埋込情報の本体部分と、前記情報本体部分についてのエラー訂正部とを含むことを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像データ生成装置と、前記画像データ生成装置によって生成された前記記録用画像データを、前記2以上の画像記録区域に区分して、前記複数の単位画像記録部によってそれぞれ記録する分割記録型画像記録装置と、を備えることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項7に記載の画像記録システムにおいて、前記分割記録型画像記録装置においては、前記2以上の画像記録区域のそれぞれが、第1方向に伸びる帯状であって、前記2以上の画像記録区域は、前記第1方向と交差する第2方向に沿って配列しており、前記2以上の画像記録区域に対して、前記第1方向のうち1つの向きのみに、前記2以上の単位画像記録部の集合体と前記被記録材料とを相対移動させつつ、前記2以上の画像記録区域に対して並列的に画像記録を行う装置であることを特徴とする。
また、請求項9の発明は、請求項8の画像記録システムにおいて、前記分割記録型画像記録装置は、各単位画像記録部が液滴を吐出する複数のノズルを有し、前記複数のノズルから前記被記録材料に向けて可視色の液滴をそれぞれ吐出して前記被記録材料に複数のドットを記録することを特徴とする。
また、請求項10の発明は、請求項7ないし請求項9のいずれかに記載の画像記録システムで記録された記録画像、または当該記録画像から得られる2次記録画像を可視的な読取り対象画像として、当該読取り対象画像のうち前記複数の画像記録区域に相当する部分を光電的に読取って得た読取結果から、前記埋込情報に対応する複数組の再現基礎情報を抽出する抽出手段と、前記複数組の再現基礎情報に基づいて、前記埋込情報を再現する再現手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項11の発明は、請求項10の埋込情報再生装置において、前記画像記録システムとして請求項4の画像記録システムが使用され、前記再現手段は、前記複数組の基礎情報に基づいて前記埋込情報を再現する際に、あらかじめ知得した前記暗号化規則を用いて、各単位画像記録部における前記情報本体部分と前記エラー訂正部とのそれぞれの位置を特定することを特徴とする。
また、請求項12の発明は、請求項7ないし請求項9のいずれかに記載の画像記録システムで記録された記録画像、または当該記録画像から得られる2次記録画像を可視的な読取り対象画像として、当該読取り対象画像のうち前記複数の画像記録区域に相当する部分を光電的に読取って読取結果を得る画像読取装置と、請求項10または請求項11に記載の埋込情報再現装置とを備えることを特徴とする。
また、請求項13の発明は、コンピュータの制御部により実行されることによって、前記コンピュータを、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像データ生成装置として動作させるプログラムである。
また、請求項14の発明は、コンピュータの制御部により実行されることによって、前記コンピュータを、請求項7ないし請求項9のいずれかに記載の埋込情報再現装置として動作させるプログラムである。
請求項1ないし請求項9、請求項14の発明によれば、2以上の単位画像記録部のそれぞれが共通の内容を持つ埋込情報を被記録材料上に記録することになるため、特定の単位画像記録部の画像記録精度が低下した場合であっても、他の単位画像記録部が記録した画像部分から、あるいは、双方から読取った情報を総合的に判定することによって、記録画像からの埋込情報の再現精度を高めることができる。
特に、請求項2の発明では、チント領域が情報埋め込み領域として使用される。写真などの自然画像と異なり、チント領域は、複数の画像記録区域にまたがっている場合が多く、この発明に従って情報を埋め込むには好適な場所である。
したがって、情報埋め込み前の画像原稿(画像本体データ)にそのようなチント領域があればそれを埋込情報領域として利用することが可能である(請求項3)。
またそのようなチント領域が画像原稿にないために、情報埋め込み用としてチント領域を追加する場合(請求項4)でも、チント領域は文字や写真などと異なって追加場所や配色などの自由度が高いため、画面全体のデザイン性に大きな影響を及ぼすことが少ない。
また、請求項5の発明によれば、埋込画像を複数の部分情報画像に分割して複数の単位埋込領域においては非同一に配列し、その配列規則を暗号化しているため、配列規則が分からないと情報を再現できず、情報秘匿性が高まるという効果が得られる。また、複数の部分情報画像の配列が複数の単位埋込領域のすべてにおいて同一である場合と比較して、情報埋め込みによる画像の変調が目立ちにくく、視覚的違和感が少なくなる。
請求項10ないし請求項12および14の発明では、以上の特徴を有する情報埋め込みがなされた画像から、埋込情報を正確に再現できる。
本発明の実施形態に係る全体システム1を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像記録システムの構成を例示する図である。 印刷用紙上に画像を記録する分割記録型画像記録装置である。 画像記録装置によって印刷される画像例を示す。 画像データ生成装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像管理システムの構成を例示する図である。 埋込情報再現装置の構成を示す図である。 画像記録システムの動作を示すフローチャートである。 画像管理システムの動作を示すフローチャートである。 画像記録システムのアルゴリズムを説明する図である。 画像管理システムのアルゴリズムを説明する図である。
図1に概念的に示すように、本発明の実施形態の全体システム1は、以下の2つの機能システム10,20から構成される。
(1) 画像記録システム10は、元画像に埋込情報を埋め込んで記録画像のデータを生成した後、その記録を行う。この画像記録システム10は、画像データ生成装置11と画像記録装置12を備えてなる。
(2) 画像管理システム20は、埋込情報を有する画像を読取り、埋込情報を再現する。この画像管理システム20は、画像記録システム10によって被記録材料上に記録された記録画像または、それから得た2次記録画像を読取り対象画像とし、その読取り対象画像を光電的に読取る画像読取装置21と、読取った画像から埋込情報を再現する情報再現装置22とを備えており、埋込情報に基づく著作権管理や印刷管理などの目的で使用される。
後述するように、この実施形態では、画像記録装置12はインクジェット装置であり、画像記録は可視的に行われる。一方、後に触れるように、この発明は、レーザビームによって被記録材料上に光化学的または静電的に潜像を形成する場合にも適用可能であり、そのようなときには、現像を行って可視化された画像、あるいはそれを転写した画像が「2次記録画像」に相当する。画像記録装置12によって直接に可視的記録を行う場合でも、記録画像を転写あるいは複写することによって得た画像を2次記録画像とすることができる。
以下、各機能システム10,20について説明する。
<1.システムの概要>
<1−1.画像記録システム10の構成>
図2は、本発明の実施形態に係る画像記録システム10の構成を例示する図である。画像記録システム10は、画像データ生成装置11および画像記録装置12を備える。
<1−1−1.画像記録装置>
画像記録装置12は、長尺状の印刷用紙PLを複数の画像記録区域A1〜A5(図3)に仮想的に区分し、後述する画像データ生成装置11によって生成された記録用画像データに基づいて制御される複数の単位記録ヘッド(単位画像記録部)H1〜H5の並列動作によって、印刷用紙PL上に画像を記録する分割記録型画像記録装置である。この実施形態では、単位記録ヘッドおよび画像記録区域のそれぞれの数は「5」とされている。
図3に示すように、画像記録区域A1〜A5のそれぞれは、記録走査の方向(Y方向)に伸びる帯状であって、各画像記録区域A1〜A5は、Y方向と直角に交差するX方向に沿って平行に配列している。印刷用紙PLに対してインクジェット吐出機構111がY方向の正負の向きのうちの1つの向き(具体的には+Yの向き)のみに相対移動するように、単位記録ヘッドH1〜H5の集合体としてのインクジェット吐出機構111と印刷用紙PLとを相対移動させつつ、5つの画像記録区域A1〜A5に対して並列的に画像記録を行う。
この相対移動は、供給部112にセットされたロール状の印刷用紙PLを巻取部113によって等速で巻き取ることにより実現される。印刷用紙PLは長尺であるが、画像記録後に所定の長さLごとにカットされて個々の印刷物シートとして使用される。したがって、カット後の各単位印刷用紙Pは、それぞれの単位記録ヘッドH1〜H5が担当する画像記録区域A1〜A5の幅をDとしたとき、幅5×Dと長さLとの画像記録面を有する矩形の被記録材料となっている。画像記録装置21は、同じ画像を各単位印刷用紙Pにつき1つずつの割合で、印刷用紙PLに周期的に繰り返して印刷することもできるし、単位印刷用紙Pごとに異なる画像を印刷することもできる。以下では、特に区別の必要がない限り、各単位印刷用紙Pのことを単に「印刷用紙」と呼ぶ。
画像記録装置11においては、単位記録ヘッドH1〜H5のそれぞれが、YMCKの各色のインク液滴を吐出する1セット4個のノズル群を有し、各セットのノズルが画像記録区域A1〜A5のうちそれぞれの受け持ち区間(たとえば単位記録ヘッドH1は画像記録区域A1)内のみでY方向に往復走査を行いつつ、印刷用紙Pに向けて可視色のインクの液滴をそれぞれ吐出して印刷用紙Pにドット群を記録する。これと、Y方向への印刷用紙Pの移動との組合せによって、各画像記録区域A1〜A5はそれぞれ単位記録ヘッドH1〜H5で走査され、カラー画像が印刷用紙P上に記録(印刷)されてゆく。
以上のように、画像記録装置12では、インクジェット吐出機構111が印刷用紙PLのX方向の幅全体に亘って対向しており、各単位印刷用紙Pの母体である印刷用紙PLがインクジェット吐出機構111の下方を1回通過するのみで各単位印刷用紙Pへの印刷が完了する(いわゆる、ワンパスの印刷が行われる)。換言すれば、インクジェット吐出機構111の印刷用紙PLに対する1回の相対的な走査により、印刷用紙Pへの画像の印刷が行われる。インクジェット吐出機構111は、狭義のインクジェット方式のほか、バブルジェット(登録商標)方式などのサーマルインクジェット方式によって可視色のインク液滴を吐出する機構であってもよい。
図4は、画像記録装置11によって印刷される画像例を示している。図4に例示した印刷画像は、クレジットカードの「利用代金明細書」であり、一連の単位印刷用紙Pに印刷(記録)される画像のフォーム部分は共通であるが、氏名や金額などは単位印刷用紙Pごとに異なる内容が差し込み印刷される。そこで、たとえば、クレジットカード会社が各顧客宛の明細書が真正であるかどうかを後日に確認できるように、所定の照合番号などを印刷画像中に埋め込むというような要請が生じることになる。それ以外にも、印刷物中に使用する画像の著作権管理や、印刷会社での印刷管理のための情報を埋め込むというような例が、情報埋め込みの例である。
<1−1−2.画像データ生成装置>
一方、画像データ生成装置11は、印刷すべき本来の画像の内容(画像本体)をデジタルファイルとして構成した画像本体データを作成あるいはロードするとともに、所定の埋込情報を当該画像本体データにデジタル的に埋め込んで記録用画像データとする。この記録用画像データは、上述した分割記録型画像記録装置12にオンラインで供給され、画像記録装置12はその記録用画像データに基づいて図4に例示する画像の分割画像記録を行う。画像記録装置12はそれ自身が各部を制御するマイクロコンピュータを備えており、画像データ生成装置11から受け取った記録用画像データに基づく画像記録を行うことができる。
図5は、画像データ生成装置11の構成を示す図である。画像データ生成装置11は、通常のコンピュータと同様に、各種演算処理を行うCPU111、実行されるプログラムを記憶するとともに演算の作業領域となるRAM112、基本プログラムを記憶するROM113、各種情報を記憶する固定ディスク114、ユーザに各種情報を表示するディスプレイ115、およびキーボードやマウスなどの入力部116等を相互接続した構成となっている。固定ディスク114内には、この発明の特徴に対応した画像生成プログラムPG1がインストールされて記憶されている。この画像生成プログラムPG1による記録画像データ生成の具体的な内容は後述する。
<1−2.画像管理システムの構成>
図6は、本発明の実施形態に係る画像管理システム20の構成である。図6に示されるように、画像管理システム20は、画像読取装置21および埋込情報再現装置22を備える。
<1−2−1.画像読取装置>
画像読取装置21は、画像記録システムで記録された記録画像、または当該記録画像から得られる2次記録画像を可視的な読取り対象画像として、当該読取り対象画像の画像記録範囲を光電的に読取ってデジタルデータ形式の読取結果を得るカラー画像読取装置である。
具体的に画像読取装置21は、図6に示されるように、印刷済の印刷用紙Pをガラス面上に保持する保持部213と、印刷用紙Pの画像を読取って取得する画像取得部210とを備える。画像取得部210は、印刷された面を下側((−Z)側)に向けて保持部213によって保持された印刷用紙Pの下方に配置され、印刷用紙Pの印刷された面の画像を走査線順次に読取って取得する。
画像読取装置211は、Y方向に伸びるラインセンサ211、印刷用紙P上におけるラインセンサ211の撮像領域を照明する光照射部212、並びに、ライセンサ211および光照射部212をY方向に移動するセンサ移動機構214を備える。本実施の形態では、ラインセンサ211は線状に配列された複数のCCD素子を備え、ライセンサ211の線状の撮像領域は印刷用紙Pの全幅に亘る。
すなわち、画像記録システム10では分割記録型の画像記録装置12を使用することが前提となるが、画像管理システム20における画像の読取りは、分割型読取りである必要はない。
この画像読取装置21は汎用の画像読取機能を有しており、画像読取装置21が読取ることができる画像は、既述した画像記録システム10によって埋込画像が記録された画像には限定されない。しかしながら、以下では、この発明の特徴に対応して、読取られる印刷用紙Pには、画像記録システム10によって埋込画像が元画像に追加されて記録された画像、具体的には図4で例示した画像が記録された印刷用紙Pであるとして説明を進める。
多くの場合、埋込情報の再現の目的で読取られる印刷用紙は、既に印刷されて配布されたもののうちの一部が、後日に回収されてきたものである。
<1−2−2.埋込情報再現装置>
一方、埋込情報再現装置22は、上述した画像読取装置21から得た読取結果から、埋込情報に対応する5組の再現基礎情報を抽出し、当該5組の再現基礎情報に基づいて、当該埋込情報を再現する装置である。
図7は、埋込情報再現装置22の構成を示す図である。埋込情報再現装置22のハードウエア構成は、通常のコンピュータに相当し、CPU221、RAM222、ROM223、固定ディスク224、ディスプレイ225、および、入力部226等を接続した構成となっており、固定ディスク224内には、埋込情報の再現を行うための情報解読プログラムPG2がインストールされて記憶されている。
<2.システムの動作>
以下、画像記録システム10および画像管理システム20における一連の動作を説明するが、特に明示しない限り、以下の各動作は、画像生成プログラムPG1または情報解読プログラムPG2の機能として実現される。
<2−1.画像記録システムの動作>
図8は、画像記録システム10における記録用画像の作成、特に情報の埋め込みと、印刷紙への画像記録(印刷)の動作とを示すフローチャートである。
まず、ステップS1において、印刷すべき本来の情報を記述した画像本体データをオペレータの操作入力に基づいて作成し、固定ディスク114(図5)にいったん記憶する。もっとも、既に画像本体データが外部の装置を使用して作成済であるときには、その画像本体データを外部から取り込んで固定ディスク114に記憶させてもよい。いずれの場合も、画像本体データがこの画像データ生成装置12において取得された状態となる。
次のステップS2においては、埋込情報をオペレータが操作入力するか、あるいは所定のアルゴリズムによって自動発生させる。ここでは、例として管理番号「2007-0921-1000-00001A」を埋込情報とする場合を想定する。
後述するように、この実施形態では、この発明の特徴に対応して、図4に示した埋込情報DAを画像化(すなわち空間的なパターン分布に変換)して埋込画像IGとし、図4に示した5つの画像記録区域A1〜A5のそれぞれにこの埋込画像IG(電子透かし画像)を埋込むことになるが、各画像記録区域A1〜A5に割り当てられる埋込画像IGは、共通の情報内容を有している。
図10に概念的に示すように、この実施形態での埋込画像IGは、複数の部分情報画像すなわち、埋込情報DAとしての管理番号「2007-0921-1000-00001A」を暗号化した情報文字列D1と、この情報文字列D1とは空間的に分離されたエラー訂正部E1,E2とを有している。エラー訂正部E1,E2のそれぞれは、情報文字列D1の読取りエラーを訂正するために必要十分な情報量を有している。なお、図10における小正方形は、1バイト分などの単位データブロックによって記録される画素単位を示す。
好ましくは、埋込画像IGは、記録画像のうちのチント部に埋め込む。それは、
(1) チント部は、デザイン上で配置の自由度が高く、5つの画像記録区域A1〜A5のすべてにわたって伸びるように配置することが容易であること、
(2) 写真など自然画像と異なり、チント部を埋込画像IGによって変調しても、視覚的な違和感が比較的少ないこと、
などの理由による。
そして、そのチント部のうち5つの画像記録区域A1〜A5のそれぞれに属する部分を単位埋込領域R1〜R5として指定し、単位埋込領域R1〜R5のそれぞれに、埋込画像IGを構成する複数の部分情報画像D1,E1,E2の配列を埋め込む。
このように、複数の単位埋込領域R1〜R5に共通の内容を含む埋込画像IGを配置することにより、一部の画像記録ヘッドによる画像記録にエラーが生じても、他の画像記録ヘッドで記録された埋込画像IGの読取り結果を利用することによって、埋込情報DAの再現性が高まる。換言すれば、複数の画像記録ヘッド(一般には複数の単位画像記録部)による画像記録のそれぞれに共通の埋込画像を付与して冗長性を高めておくことにより、画像記録ヘッドの劣化などに起因する画像記録上のエラーが生じても、それを補償して正確に埋込情報を再現できるようになる。
また、5つの単位埋込領域R1〜R5の相互間においては、埋込画像IGを構成する複数の部分情報画像D1,E1,E2の配列順序が「非同一」となるように、空間配列規則を定めることが好ましい。すなわち、5つの単位埋込領域R1〜R5の相互間において複数の部分情報画像D1,E1,E2の配列順序を同一とすることもできるが、非同一の空間配列という形で暗号化し、それを非公開とすることにより、単位埋込領域R1〜R5ごとの部分情報画像D1,E1,E2の配列順序そのものが暗号的性格を持つことになり、埋込情報の不正な解読に対するセキュリティが向上する。
この空間配列規則は、「ランダム配置」という意味での規則であってよい。つまり、ここで言う空間配列規則とは、どのような空間配列にするかという方針が客観的にあらかじめ定まっているという意味での「規則」であり、周期的な繰返しであることを必須とはしない。
ランダム配置の場合は、コンピュータの乱数発生機能によって乱数を発生させ、それに従って、単位埋込領域ごとに、たとえば
R1:D1,E1,E2
R2:E1,D1,E2
R3:E2,D1,E1
R4:E1,E2,D1
R5:D1,E2,E1
というような配列順序とする。このようなランダム配置の場合には、使用した乱数を画像管理システム20側に伝達する必要がある。もっとも、画像生成装置11と情報再現装置21とを1台のコンピュータに兼用させることも可能であり、この場合には乱数情報の転送は不要である。
これに対して、容易には解読できない程度の軽度の暗号性で足りる場合には、あらかじめ定めた繰返し規則あるいは配列変化規則によって空間配列規則を規定することができる。図10の例では、
R1:D1,E1,E2
R2:E1,E2,D1
R3:E2,D1,E1
という巡回周期で、部分情報画像D1,E1,E2の繰り返し配列を行っている。この場合には、画像生成装置11で使用した繰返し規則を情報再現装置21に伝達すればよい。
この図10の例では、第4の単位埋込領域R4における部分情報D1,E1,E2の配列順序は、第1の単位埋込領域R1における配列順序と同一であり、第5の単位埋込領域R5での配列順序は、第2の単位埋込領域R2における配列順序と同一である。
一般に、複数の単位埋込領域R1〜R5中のどの2つをとってもそれらの空間配列規則が相互に異なるようにする場合が最もセキュリティが高いが、この実施形態のように、複数の単位埋込領域の一部には同じものが含まれていても、「完全に同一」という場合と比較すれば、複数の単位埋込領域R1〜R5の相互間で「非同一」(少なくとも一部には異なる配列がある)とすることによってもセキュリティが向上する。
また、チント部では同一の網点面積率を有するドットが空間的に連続するが、各単位埋込領域R1〜R5の相互間で各部分情報画像D1,E1,E2の配列順序を変更することにより、埋込画像IGを用いた画像変調が、周期的な縞として視認されにくくなるという効果もある。
以上のように、埋込情報DAそのものを暗号化して情報文字列D1とするだけでなく、情報文字列D1(埋込情報DA)とエラー訂正部E1,E2との空間的配置関係をも暗号化することにより、不正な解読に対するセキュリティは2重となる。
図8に戻って、ステップS3においては、埋込画像IGの埋め込みが可能なチント部が画像本体データに既に存在しているか否かを、オペレータがディスプレイ上の目視で判断する。ここで利用するチント部として必要な条件は、そのチント部が、複数の画像記録区域にまたがっているか否かである。そのようなチント部としては、すべての画像記録区域A1〜A5にわたって連続的に伸びている領域が好ましい。
図4の例において、上端側に示したチント部CNT1が画像本体データには存在していない場合には、中央のチント部CNT2がその候補となる。このチント部CNT2を情報埋込チント領域として指定してもよいが、図示例では「カード利用代金明細書」という文字がチント部CNT2に含まれているため、それを避けて、より適切なチント部を利用することにする。
そこで、情報埋込チント領域として、専用のチント部CNT1(情報埋込バーBR)を画像本体データに追加する(ステップS4)。この判断はオペレータが行い、具体的には、画像本体データをディスプレイ画面上に表示した状態で、オペレータがマウスなどで領域指定をすることによって達成される。この場合には、さらに、
・チント色(情報埋込バーBRの色:R,G,B値)
・情報埋込強度(変調の強さ、度合い)
もオペレータが数値入力するか、あるいは、所定のメニューから選択する。この際、埋込画像IGが埋め込まれた後の画像部分が元の画像本体に比べて目立たないように、画像本体に対する色変調を考慮して、R,G,B値または情報埋込強度のパラメタを調節する。
以下の説明で引用する「チント部CNT」(情報埋込チント領域)とは、このようにして追加された追加チント部CNT1または、画像本体データに元から含まれていて、オペレータによって指定された固有チント部CNT2のことを指す。通常は、ひとつのチント部を情報埋込チント領域として指定すれば足りるが、画像本体データには、すべての画像記録区域A1〜A2にまたがったチント部が存在しておらず、また、デザイン上でどうしてもそのような幅広のチント部とを追加することもできないときには、複数のチント部によって情報埋込チント領域を構成してもよい。たとえば、画像記録区域A1〜A2に伸びている第1のチント部と、画像記録区域A3〜A5に伸びている第2のチント部との組を、情報埋込チント領域と指定することもできる。
図8の次のステップS5では、チント部CNTの中に単位埋込領域R1〜R5を指定する。これは、オペレータによる領域指定によって行われてもよく、利用すべきチント部CNTを選択あるいは追加すると、そのチント部CNTの中に自動で指定するプログラムとされていてもよい。前者の場合でも、個々の単位埋込領域R1〜R5をオペレータが詳細に指定しなくても、単位埋込領域R1〜R5の集合体としての埋込領域全体を指定すれば、その埋込領域全体を単位埋込領域R1〜R5へ分割する処理は自動で行うようにすることも可能である。
また、各単位埋込領域R1〜R5における埋込画像IGの各部分情報画像D1,E1,E2の配列順序については、あらかじめ準備されて格納されている複数の空間配列規則メニューから、オペレータが任意の1つを選択することができる。もっとも、1つの空間配列規則を常に使用してもよく、その都度、空間配列規則をオペレータが操作入力してもよい。いずれであっても、画像本体データ、埋込画像、埋込領域および空間配列規則のすべてが、この段階でそろったことになる。
そこで次のステップS6では、画像本体データのうち、チント部CNTに相当する各単位埋込領域R1〜R5に、埋込画像IGを構成する各部分情報画像D1,E1,E2が、指定された空間配列規則で埋め込まれる。これは、各部分情報画像D1,E1,E2を画像本体データにマージして画像本体データを変調することによって行われ、その手法は既知の種々の情報埋込み方法を利用可能である。その後、他の印刷条件の指定などの後処理を施すことにより情報埋め込み後の記録用画像データが完成する。
ステップS7、S8では、作成された記録用画像データが画像記録装置12にオンライン転送され、画像記録装置12におけるワンパスの印刷機能により、記録用画像データが複数の単位記録ヘッドH1〜H5を並列的に使用して印刷用紙PL上に印刷される。単位埋込領域R1〜R5の画像は、画像記録区域A1〜A5に対して一対一の関係で割り当てられていることから、単位記録ヘッドH1〜H5によってそれぞれ記録(印刷)される。
そして、印刷用紙PLがカットされて、印刷済の複数枚の単位印刷用紙Pが得られる。
<2−2.画像管理システムの動作>
図9(ステップS10以後)は、画像管理システム20の動作に相当する。まず、印刷済の印刷用紙Pの画像を画像読取装置21によって読取る(ステップS10)。
このとき、情報埋込領域が印刷用紙P上の画像のどこであるかをオペレータが知っているときには、印刷用紙Pの全体を低解像度でプリスキャンしてディスプレイに表示させ、どの場所が情報埋込領域であるかをオペレータがマウスなどによって指定することができる。この場合には、指定された情報埋込領域(チント部CNT)のみを高解像度で読取って情報の抽出を行う。
また、多数の印刷物が回収されてくるような場合には、その時点で読取り対象としている印刷用紙Pの画像のどこが情報埋込領域となっているかが不明のときもあり得る。特に、多数のチント部を含んでいる印刷画像などでは、そのようなことが発生し得る。
このような場合、印刷管理記録を参照して情報埋込領域がどこであるかを確認することもできるが、印刷用紙Pの全体を低解像度でプリスキャンし、それに基づいて情報埋め込み領域を自動検出することもできる。すなわち、情報埋込パターンの四隅(あるいは三隅)に比較的大きなサイズの定型パターンを配置しておくことによって、その定型パターンで囲まれた矩形のチント範囲を情報埋め込み領域として自動検出することもできる。この場合も、検出された情報埋め込み領域のみを再スキャンによって高解像度で読取る。
埋込情報再現装置22は、このようにして読取られた画像のチント部CNTから、埋込情報DAに対応する複数組の再現基礎情報、すなわちそれぞれが3つのデータブロック(D1,E1,E2)からなる埋込画像IGを、各単位埋込領域R1〜R5からそれぞれ抽出する(ステップS11:図11)。
ここにおいては、
(1) 埋込画像IGによる画像本体データの変調ルール、
(2) チント部CNTのうちどこが各単位埋込領域R1〜R5となっているかという単位領域配置情報、および
(3) 3つのデータブロック(D1,E1,E2)の空間配列規則に関する情報、
が必要となる。
これらのキー情報は、画像記録システム10から自動転送されるか、あるいはオフラインで埋込情報再現装置22に入力され、再現基礎情報の抽出に使用される。もっとも、(1)の変調ルールは印刷物ごとにしばしば変更するものではないので情報再現プログラムPG2中にあらかじめ組み込まれていてもよい。
ステップS12では、これらのキー情報と複数組の再現基礎情報とに基づいて、埋込情報DAの内容を再現する。
埋込情報DAを再現するアルゴリズムとしては、例えば多数決法を用いる。すなわち、各単位埋込領域R1〜R5からそれぞれ抽出された再現基礎情報を復号化(解読)し、それによって得た5つの埋込情報DA(の候補)につき、より多数の一致をみた内容を正しい内容とする。それ以外でも、複数組の再現基礎情報から1組の正しい結果を得るためには、既知の種々のアルゴリズムを利用可能である。
そして、再現された埋込情報DAはディスプレイ115に表示させることもできるし、既にインストールされている他のソフトウエアに引き渡されて、過去の登録情報と比較するなどの後処理に供されてもよい。
このようにして、埋込情報DAの再現を行うことにより、複数の単位記録ヘッドH1〜H5のうち一部において記録エラーが生じていても、正しい埋込情報DAを再現できることになる。
チント部の利用や、単位埋込領域R1〜R5における部分情報画像の空間配列規則を非同一にすることなどによる効果は、既述した通りである。
<3.変形例>
複数の単位埋込領域のすべてに、完全に同じ情報内容を記録することは必須ではない。たとえば、6個の単位埋込領域が存在し、埋込情報が部分情報D1,E1,E2の集合で構成されているときに、
第1(第4)単位埋込領域… D1,E1
第2(第5)単位埋込領域… E1,E2
第3(第6)単位埋込領域… E2,D1
という内容と配列順序であっても、部分情報D1,E1,E2のそれぞれは4回ずつ現れるから、埋込情報の再現性が高まる。
すなわち、複数の単位埋込領域に割り当てる埋込情報には互いに共通部分が存在すればよく、単位埋込領域相互で完全同一でなくてもよい。
また、複数の画像記録区域のうち一部のみ(ただし2以上)を使用して複数の単位埋込領域を構成してもよい。すなわち、分割型画像記録装置の複数の画像記録区域の全部を情報埋め込みのために使用することは必須ではない。
複数のレーザヘッドを並列的に用いた分割画像記録装置にも、この発明を適用することが可能である。この場合には、感材上の画像記録範囲のうち各1つのレーザヘッドが走査する露光区域(帯状領域)が個々の「画像記録区域」となり、それら複数の画像記録区域の全体が1つの画像を記録する範囲をカバーする。この場合には感材上に記録される画像は潜像であるが、それを現像し、あるいは転写することによって、この発明の特徴に応じた埋め込み情報を持つ可視的画像が得られる。
この明細書における「画像」という用語は、写真、チント、イラストなどだけでなく、文字や記号なども、視覚的認識を目的とした画像要素(画像部品)として許容する。
1 全体システム
10 画像記録システム
11 画像データ生成装置
12 画像記録装置
20 画像管理システム
21 画像読取装置
22 埋込情報再現装置
P,PL 印刷用紙
BR 情報埋込バー
CNT 情報埋込チント
DA 埋込情報
IG 埋込画像
D1,E1,E2 部分情報画像

Claims (14)

  1. 被記録材料の画像記録面を2以上の画像記録区域に区分し、画像データのうち前記2以上の画像記録区域に対応する部分を2以上の単位画像記録部によってそれぞれ前記被記録材料上に記録する分割記録型画像記録装置に使用される画像データを生成する装置であって、
    画像本体データが規定する画像範囲の中で、複数の画像記録区域にそれぞれ対応する複数の単位埋込領域を指定する指定手段と、
    前記単位埋込領域のそれぞれに、所定の埋込情報に対応した共通の情報内容を有する埋込画像を埋込んで記録用画像データを生成する情報埋込手段と、
    を備えることを特徴とする画像データ生成装置。
  2. 請求項1に記載の画像データ生成装置であって、
    前記複数の単位埋込領域は、前記画像本体データのチント領域に設定されることにより前記チント領域が情報埋込チント領域とされていることを特徴とする画像データ生成装置。
  3. 請求項2に記載の画像データ生成装置であって、
    前記情報埋込チント領域として、前記画像本体データにあらかじめ設けられている固有チント領域が用いられることを特徴とする画像データ生成装置。
  4. 請求項2に記載の画像データ生成装置であって、
    前記情報埋込チント領域として、前記埋込情報の埋込み処理の際に前記画像本体データに新たに追加された追加チント領域が用いられることを特徴とする画像データ生成装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像データ生成装置であって、
    前記埋込画像は、複数の部分情報画像に分割されており、
    前記複数の部分情報画像の埋込場所の空間配列規則が、前記複数の単位埋込領域間において非同一とされ、
    所定の暗号化規則によって、前記複数の単位埋込領域のそれぞれにおける前記空間配列規則が暗号化されていることを特徴とする画像データ生成装置。
  6. 請求項5に記載の画像データ生成装置であって、
    前記埋込画像は、前記複数の部分情報画像として、情報本体部分と、前記情報本体部分についてのエラー訂正部とを含むことを特徴とする画像データ生成装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像データ生成装置と、
    前記画像データ生成装置によって生成された前記記録用画像データを、前記2以上の画像記録区域に区分して、前記複数の単位画像記録部によってそれぞれ記録する分割記録型画像記録装置と、
    を備えることを特徴とする画像記録システム。
  8. 請求項7に記載の画像記録システムにおいて、
    前記分割記録型画像記録装置においては、
    前記2以上の画像記録区域のそれぞれが、第1方向に伸びる帯状であって、
    前記2以上の画像記録区域は、前記第1方向と交差する第2方向に沿って配列しており、
    前記2以上の画像記録区域に対して、前記第1方向のうち1つの向きのみに、前記2以上の単位画像記録部の集合体と前記被記録材料とを相対移動させつつ、前記2以上の画像記録区域に対して並列的に画像記録を行う装置であることを特徴とする画像記録システム。
  9. 請求項8の画像記録システムにおいて、
    前記分割記録型画像記録装置は、各単位画像記録部が液滴を吐出する複数のノズルを有し、前記複数のノズルから前記被記録材料に向けて可視色の液滴をそれぞれ吐出して前記被記録材料に複数のドットを記録することを特徴とする画像記録システム。
  10. 請求項7ないし請求項9のいずれかに記載の画像記録システムで記録された記録画像、または当該記録画像から得られる2次記録画像を可視的な読取り対象画像として、当該読取り対象画像のうち前記複数の画像記録区域に相当する部分を光電的に読取って得た読取結果から、前記埋込画像に対応する複数組の再現基礎情報を抽出する抽出手段と、
    前記複数組の再現基礎情報に基づいて、前記埋込情報を再現する再現手段と、
    を備えることを特徴とする埋込情報再現装置。
  11. 請求項10の埋込情報再現装置において
    前記画像記録システムとして請求項4の画像記録システムが使用され、
    前記再現手段は、前記複数組の基礎情報に基づいて前記埋込情報を再現する際に、あらかじめ知得した前記暗号化規則を用いて、各単位画像記録部における前記情報本体部分と前記エラー訂正部とのそれぞれの記録位置を特定することを特徴とする埋込情報再現装置。
  12. 請求項7ないし請求項9のいずれかに記載の画像記録システムで記録された記録画像、または当該記録画像から得られる2次記録画像を可視的な読取り対象画像として、当該読取り対象画像のうち前記複数の画像記録区域に相当する部分を光電的に読取って読取結果を得る画像読取装置と、
    請求項10または請求項11に記載の埋込情報再現装置とを備えることを特徴とする記録画像管理システム。
  13. コンピュータの制御部により実行されることによって、前記コンピュータを、
    請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像データ生成装置として動作させるプログラム。
  14. コンピュータの制御部により実行されることによって、前記コンピュータを、
    請求項7ないし請求項9のいずれかに記載の画像記録システムとして動作させるプログラム。
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