JP2011199155A - デバイス、及びデバイスの層間剥離判定方法 - Google Patents

デバイス、及びデバイスの層間剥離判定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011199155A
JP2011199155A JP2010066449A JP2010066449A JP2011199155A JP 2011199155 A JP2011199155 A JP 2011199155A JP 2010066449 A JP2010066449 A JP 2010066449A JP 2010066449 A JP2010066449 A JP 2010066449A JP 2011199155 A JP2011199155 A JP 2011199155A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
substrate
delamination
dummy pattern
infrared
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010066449A
Other languages
English (en)
Inventor
Kagehisa Yamamoto
景壽 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Consortium For Advanced Semiconductor Mat & Related Tech
Consortium for Advanced Semiconductor Materials and Related Technologies
Original Assignee
Consortium For Advanced Semiconductor Mat & Related Tech
Consortium for Advanced Semiconductor Materials and Related Technologies
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Consortium For Advanced Semiconductor Mat & Related Tech, Consortium for Advanced Semiconductor Materials and Related Technologies filed Critical Consortium For Advanced Semiconductor Mat & Related Tech
Priority to JP2010066449A priority Critical patent/JP2011199155A/ja
Publication of JP2011199155A publication Critical patent/JP2011199155A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)

Abstract

【課題】電気的不良な現象を伴わない層間剥離をも高精度で効率良く見付けることが可能な技術を提供することである。
【解決手段】基板上に積層された複数の層を具備するデバイスにおける層間剥離判定方法であって、基板側から赤外線を照射する赤外線照射工程と、前記赤外線照射工程による赤外線照射で得られる画像におけるモアレの有無をチェックするモアレ有無チェック工程とを具備する
【選択図】図1

Description

本発明はデバイスに関する。例えば、半導体装置における層間剥離の判定が簡単に行える技術に関する。
半導体装置は、物理的に脆性な半導体シリコン基板上に設けられた絶縁層(無機材料膜または有機材料膜)に挟まれた金属配線からなる多層配線層を具備する。このような半導体装置は、ウェハと称される大きな基板に多くの半導体チップが構成された後、1チップ毎に切断されることによって、得られている。得られた半導体装置は、パッケージ工程に従って組み立てられ、製品となる。ところで、半導体装置に物理的強度が乏しい場合、製造工程(例えば、CMP工程、切断工程、パッケージ工程)において、損傷が起きる。この結果、不良品となる。
さて、近年、半導体装置における性能向上の観点から、絶縁層は誘電率が小さな材料で構成することが提案されている。誘電率を小さなものとする手段としては、絶縁層を多孔質材料で構成することが提案されている。すなわち、多孔質材料は空隙が多いことから、その誘電率は、必然的に、空気の誘電率に近いものとなる。例えば、比誘電率が3以下のものも提案されている。
このような膜、所謂、多孔質Low-k膜は、多孔質であるが故に、機械的強度が脆弱である。この為、例えば1チップ毎にウェハを切断する工程で、層間剥離が起き易い。
層間剥離が起きた半導体装置は不良品と見做せることから、層間剥離存在の早期チェックは大事である。なぜならば、層間剥離が起きた半導体装置の製造を続行することは無駄であるからである。かつ、層間剥離存在が確認されたならば、その製造工程の改善に速く対処できるからである。
ところで、多層配線層における層間剥離の有無は、電気的特性の測定によって、判定できる。但し、必ずしも、電気的特性に影響が生じない程度の層間剥離も有る。従って、このような場合、電気的特性に変化が無いことから、層間剥離が起きているにも拘らず、層間剥離は起きてないと判定される恐れが有る。更には、電気的特性の測定は、電気的特性測定装置へのセットに時間が掛かり、製造現場への導入は容易で無い。
上記した電気的特性測定方法以外の層間剥離有無の判定方法として、赤外線を用いる手法が提案されている。すなわち、層間剥離が起きているであろうと予想される位置(平面的位置および垂直的位置(深度))に焦点を合わせて赤外線を照射し、層間剥離の有無を観察しようとするものである。これは、言葉で表現したならば、赤外線顕微鏡により、実に、簡単に、実現可能と思われる。しかしながら、赤外線顕微鏡から照射される赤外線の焦点を絞ることは、実は、極めて大変な作業である。先ず、赤外線顕微鏡の視野に比べて広大な領域の中から、層間剥離が起きているであろうと予想される位置を探すことが大きな手間を要する。更に、半導体装置における一つの層の厚さは薄く(現時点では、100nm程度であり、将来的には、更に薄くなることが予想される。)、赤外線顕微鏡による垂直方向(Z方向;深度方向)の制御には±10nm程度の制御が必要となる。このような作業は非常に大変である。
特開平9−223647号公報 特開2001−33526号公報
特開平9−223647号公報には、半導体チップを複数の領域に分割するとともに、それぞれの領域を識別する領域識別手段を設けたことを特徴とする半導体装置が開示されている。これによれば、どのチップに層間剥離が起きているかを知ることが出来る。しかしながら、どの層で層間剥離が起きているかを知ることは出来ない。
特開2001−33526号公報には、半導体集積回路に対して、エミッション顕微鏡装置による観測結果から、不良状態を解析する半導体集積回路の不良解析方法であって、前記半導体集積回路の裏面側から赤外レーザーを照射して得られる赤外反射像と前記半導体集積回路のレイアウト位置情報とを照合し、その照合結果に基づいて前記半導体集積回路の発光箇所を特定して前記不良状態を解析する半導体集積回路の不良解析方法が提案されている。すなわち、不良箇所からの熱輻射による赤外線を感知し、それと配線情報を組み合わせて、不良箇所を特定する方法が提案されているものの、層間剥離の不良モードは、必ずしも、電気的不良と共に生じるものでは無い。
従って、本発明が解決しようとする課題は、高精度で効率良く層間剥離を見付けることが可能な技術を提供することである。特に、電気的不良な現象を伴わない層間剥離をも高精度で効率良く見付けることが可能な技術を提供することである。
前記課題を解決する為の検討を、鋭意、推し進めて行く中に、例えば赤外線を照射すると、例えばウェハを1チップ毎に切断した場合に層間剥離が起きていた場合、これに起因してモアレが起きていることに気付くに至った。従って、モアレの有無をチェックすれば層間剥離の有無をチェック出来ることが判るに至った。勿論、モアレが検出できるパターン構造を半導体装置が有していることが前提になる。なぜならば、例えば層間剥離に起因したモアレ位置よりも下層側(赤外線入射側)に赤外線を遮蔽するパターンが存在していたならば、モアレは認められないからである。すなわち、層間剥離に起因したモアレの観察を可能にする為のパターン(赤外線を遮蔽する材料によるパターン)が形成されてなければならない。例えば、前記パターンを、赤外線入射側に近い層と遠い層とでは異ならしめておく必要が有る。
上記知見に基づいて本発明が達成されたものである。
すなわち、
前記の課題は、
基板上に積層された複数の層を具備するデバイスにおいて、
前記基板に近い側の第1の層には赤外線を遮蔽する材料による第1のダミーパターンが設けられると共に、前記第1の層よりも前記基板から遠い側の第2の層にも赤外線を遮蔽する材料による第2のダミーパターンが設けられてなり、
前記第1のダミーパターンと前記第2のダミーパターンとは、前記第2のダミーパターンの平面視による少なくとも一部の周縁部が前記第1のダミーパターンの平面視による領域外に存するよう構成されてなる
ことを特徴とするデバイスによって解決される。
又、上記のデバイスであって、基板から遠い側の第2の層に設けられた第2のダミーパターンと、基板に近い側の第1の層に設けられた第1のダミーパターンとは、平面視において、互いに、ずれた位置に存することを特徴とするデバイスによって解決される。
又、上記のデバイスであって、基板に近い側の第1の層に設けられた第1のダミーパターンは、平面視において、基板から遠い側の第2の層に設けられた第2のダミーパターンの領域内に存することを特徴とするデバイスによって解決される。
前記の課題は、
基板上に積層された複数の層を具備すると共に、周辺部にガードリングを具備するデバイスにおいて、
前記ガードリングは赤外線を遮蔽する材料で構成されてなり、
前記基板に近い側の第1の層に設けられたガードリングの内側端部が、前記第1の層よりも基板から遠い側の第2の層に設けられたガードリングの内側端部より、外側に存するよう構成されてなる
ことを特徴とするデバイスによって解決される。
又、上記のデバイスであって、基板上に積層された複数の層の周辺部に設けられたガードリングは、そのガードリング長が基板より遠ざかるに伴って長くなっていることを特徴とするデバイスによって解決される。
前記の課題は、
上記デバイスにおける層間剥離判定方法であって、
赤外線を照射する赤外線照射工程と、
前記赤外線照射工程による赤外線照射で得られる画像におけるモアレの有無をチェックするモアレ有無チェック工程
とを具備することを特徴とするデバイスにおける層間剥離判定方法によって解決される。
前記の課題は、
基板上に積層された複数の層を具備するデバイスにおける層間剥離判定方法であって、
基板側から赤外線を照射する赤外線照射工程と、
前記赤外線照射工程による赤外線照射で得られる画像におけるモアレの有無をチェックするモアレ有無チェック工程
とを具備することを特徴とするデバイスにおける層間剥離判定方法によって解決される。
又、上記デバイスにおける層間剥離判定方法であって、モアレの存在が確認された場合、モアレ情報に基づいて層間剥離の箇所を詳細に観察する観察工程を更に具備することを特徴とするデバイスにおける層間剥離判定方法によって解決される。
本発明によれば、層間剥離が電気的特性の変動を伴わない場合であっても、層間剥離によって所定のパターンに歪が起き、この歪によって生じたモアレによる影響が赤外線顕微鏡で簡単に観察されるので、簡単、かつ、高精度で層間剥離の有無を判定できる。特に、モアレ撮影(観察)時にあっては、例えば赤外線顕微鏡の倍率を低くしての全体撮影(観察)が可能であり、即ち、高倍率にしなくても良いので、作業性に優れている。
第1実施形態になる半導体装置(又はTEG)の概略断面図 層間剥離が起きて無い場合の赤外線顕微鏡写真 層間剥離が起きている場合の赤外線顕微鏡写真 第2実施形態になる半導体装置(又はTEG)の概略断面図 第2実施形態の半導体装置(又はTEG)に層間剥離が起きた場合の赤外線顕微鏡写真の模式図 第3実施形態になる半導体装置(又はTEG)の概略断面図 第3実施形態の半導体装置(又はTEG)に層間剥離が起きた場合の赤外線顕微鏡写真の模式図 第4実施形態になる半導体装置(又はTEG)の概略断面図 第4実施形態の半導体装置(又はTEG)に層間剥離が起きた場合の赤外線顕微鏡写真の模式図 第5実施形態になる半導体装置(又はTEG)の概略断面図 第5実施形態の半導体装置(又はTEG)に層間剥離が起きた場合の赤外線顕微鏡写真の模式図
第1の発明はデバイスにおける層間剥離判定方法である。ここで、デバイスとは、例えば半導体装置である。或は、例えば評価に用いられるTEG(Test Element Group:LSIに発生する設計上・製造上の問題を見つけ出す為の評価用素子(装置))である。特に、基板上に積層された複数の層を具備するデバイスにおける層間剥離判定方法である。例えば、絶縁層−配線層−絶縁層、配線層−絶縁層−配線層、或は絶縁層−配線層−絶縁層−配線層−絶縁層と言った複数の層を具備するデバイスにおける層間剥離判定方法である。或は、2層以上の配線膜を有する多層配線層を具備するデバイスにおける層間剥離判定方法である。本方法は、基板(Si基板)側から赤外線を照射する赤外線照射工程を具備する。本方法は、前記赤外線照射工程による赤外線照射で得られる画像におけるモアレの有無をチェックするモアレ有無チェック工程を具備する。このモアレの存在有無のチェックは、赤外線撮影装置で撮影された画像をチェックすることにより可能である。モアレが確認された場合、層間剥離が起きていると判定される。そして、モアレの存在が確認された場合、モアレ情報に基づいて層間剥離の箇所を詳細に観察する観察工程を更に具備する。
モアレの有無によって層間剥離の有無を判定する場合、層間剥離が起きた場合に、モアレを観察できるようにデバイス(半導体装置やTEG)を構成しておく必要が有る。デバイスの構成によっては、層間剥離が起きていても、モアレを観察できない場合が有る。従って、第2の発明は、層間剥離が起きた場合に、モアレを観察できる構造のデバイス(半導体装置やTEG)である。このようなデバイスは、基板(Si基板)上に積層された複数の層を具備する。例えば、絶縁層−配線層−絶縁層、配線層−絶縁層−配線層、或は絶縁層−配線層−絶縁層−配線層−絶縁層と言った複数の層を具備する。或は、2層以上の配線膜を有する多層配線層を具備する。このデバイスは、前記基板(Si基板)に近い側の第1の層に設けられた赤外線を反射(遮蔽)する材料による第1のダミーパターン(孤立パターン)を具備する。かつ、前記第1の層よりも前記基板(Si基板)から遠い側の第2の層に設けられた赤外線を反射(遮蔽)する材料による第2のダミーパターン(孤立パターン)を具備する。しかしながら、単に、第1,2のダミーパターン(孤立パターン)が設けられていても、それのみでは、モアレが観察できない場合が有る。すなわち、前記第1のダミーパターンと前記第2のダミーパターンとは、前記第2のダミーパターンの平面視による少なくとも一部の周縁部が前記第1のダミーパターンの平面視による領域外に存するよう構成させる必要が有る。例えば、前記第2の層に設けられた第2のダミーパターンと、前記第1の層に設けられた第1のダミーパターンとは、平面視において、互いに、ずれた位置に存するように構成させることが考えられる。或は、前記第1の層に設けられた第1のダミーパターンは、平面視において、前記第2の層に設けられた第2のダミーパターンの領域内に存するように構成させることが考えられる。前記赤外線(例えば、1000〜1500nmの波長の光)を反射(遮蔽)する材料としては種々の材料が考えられる。しかしながら、第1の層や第2の層が配線層である場合、赤外線を反射する材料に金属が採用されることは好都合である。なぜならば、配線層(第1の層や第2の層)であるから、この層には、配線膜(例えば、Cu等の導電性金属の膜)が設けられる。この配線膜の形成時に、同様にすれば、その時、ダミーパターン(孤立パターン)も同様な配線膜材料で形成されるからである。
上記第2の発明は、モアレが観察できるようにする為に、ダミーパターン(孤立パターン)が設けられた例である。しかしながら、モアレの観察は、半導体装置に防水の観点から設けられたガードリングを利用することでも可能になる。従って、第3の発明は、基板(Si基板)上に積層された複数の層を具備すると共に、周辺部にガードリングを具備するデバイスである。前記ガードリングは、赤外線を反射(遮蔽)する材料で構成される。例えば、上記ダミーパターン(孤立パターン)の場合と同様に金属で構成される。そして、前記基板に近い側の第1の層に設けられたガードリングの内側端部が、前記第1の層よりも基板から遠い側の第2の層に設けられたガードリングの内側端部より、外側に存するよう構成される。例えば、基板(Si基板)上に積層された複数の層の周辺部に設けられたガードリングを、そのガードリング長が基板より遠ざかるに伴って長いように構成させる。このようにすることによっても、層間剥離が起きた場合、モアレをチェックできる。すなわち、赤外線を照射した場合、モアレを観察でき、層間剥離が起きていることの判定が出来る。勿論、モアレが観察されない場合、層間剥離が起きて無いと言うことである。尚、ガードリンクを上記の如くに構成させた場合、即ち、上層側(Si基板より遠い側)のガードリングのガードリング長を長くした場合、切断などに際して、刃が最初に当たる側はガードリング長の長いガードリングが存在しており、それだけ強度が高い(耐性に富む)ので、損傷が起き難いことにもなる。従って、この手法は、層間剥離の発見を容易にさせると共に損傷を起き難くさせると言う特長を奏するから、非常に好都合である。
ところで、半導体装置やTEG等のデバイスは、例えばSi基板上に複数の配線層を具備する。多層配線を具備する。配線層と配線層との間には絶縁層を具備する。この絶縁層は、例えば無機質材料や有機質材料で構成されている。絶縁層が無機質材料で構成される場合、この絶縁層は、蒸着やスパッタ等の乾式メッキ手段、或は塗布手段が採用される。絶縁層が有機質材料(例えば、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンナフタレート、シクロオレフィンポリマー、ポリスチレン、ポリエーテルケトン等)で構成される場合、この絶縁層は一般的には塗布手段が採用される。いずれの材料のものが採用された場合でも、この絶縁層は、一般的に、多孔質(比誘電率が、例えば3以下)である。厚さは、例えば50nm〜5μm程度である。従って、絶縁層は機械的強度が乏しく、層間剥離が起き易い。この層間剥離はデバイスの信頼性(品質)に大きな影響を及ぼす。よって、層間剥離の有無を突き止めることは非常に意義深いことである。
以下更に詳しく説明する。
図1は、本発明の第1実施形態になる半導体装置の概略断面図である。
図1中、1はSi基板である。このSi基板1上には各種の層が設けられている。例えば、第N層2、第(N+1)層3、第(N+2)層4、第(N+3)層5が設けられている。勿論、実際の半導体装置は、これより多くの層を有するが、便宜上、Si基板1上に設けられた層は4層であることにする。前記の層2,3,4,5は配線層であったり、絶縁層であったりする。6,7,8,9は、例えば防水の観点から、層2,3,4,5の各々に設けられたガードリングである。尚、これ等の構成の半導体装置は、周知であるから、詳細は省略される。
本実施形態にあっては、図1からも判る通り、ガードリング6,7,8,9の長さ(ガードリング長)が異なっている点に特徴がある。特に、Si基板1に近い側の層に設けられたガードリングのガードリング長が短く、Si基板1から遠い側の層に設けられたガードリングのガードリング長が長い。恰も、逆階段状に構成されている。
ここで、ウェハ切断時に加わった外力により層間剥離が起きたとする。例えば、第(N+1)層3と第(N+2)層4との間で層間剥離が起きたとする。この時、赤外線をSi基板1側から照射(入射)させて赤外線顕微鏡により観察すると、赤外線画像として、ガードリング6,7の画像がはっきりと観察される。しかしながら、ガードリング8,9の画像は、モアレ発生の影響を受けて、モアレ模様が転写された形で観察される。従って、はっきりと観察されたガードリング長を測定することで、どの位置で層間剥離が起きたかを知ることが出来る。
尚、ガードリング長を上記実施形態と逆にした場合は、仮に、モアレが観察されたとしても、どこで層間剥離が起きたかの知見を手にすることは出来ない。例えば、図1にあっては、赤外線顕微鏡により赤外線を照射したのが、Si基板1側からであったが、これを第(N+3)層5側から赤外線を照射したとする。そうすると、この時、観察されるガードリングによる赤外線画像はガードリング9のみによるものとなる。ガードリング6,7,8の赤外線画像は観察され無い。従って、どの位置で層間剥離が起きたかを知ることは出来ない。
因みに、ガードリング長が1μmずつ異なる図1のパターンが形成されたウェハを、20000カット以上使用されたブレードで切断した。この場合、端部に微細なクラックが入っていた。そして、最上層の直下の層においてガードリングの内側でモアレ模様が観測された。このものの断面を観察した処、剥離が、脆弱なLow-k材料間の界面において、ガードリングを貫通して内部にまで進行していた。
尚、参考までに、図2,3にモアレの有無による赤外線画像(赤外レーザー顕微鏡(オリンパス製:LEXT OLS 3000−IR))の相違が示される。図2は、層間剥離が起きて無い(モアレによる影響が無い)場合の赤外線画像であり、図3は層間剥離が起きている(モアレによる影響が有る)場合の赤外線画像である。
上記においては、半導体装置の例で説明したが、このことは、TEGであっても同様なことは言うまでも無い。
図4は、本発明の第2実施形態になる半導体装置(又はTEG)の概略断面図である。
図4中、11はSi基板である。このSi基板11上には各種の層が設けられている。例えば、第(N+1)層12、第(N+2)層13、第(N+3)層14、第(N+4)層15が設けられている。勿論、実際の半導体装置(又はTEG)は、これより多くの層を有するが、便宜上、Si基板11上に設けられた層は4層であることにする。前記の層12,13,14,15は配線層であったり、絶縁層であったりする。尚、これ等の構成の半導体装置(又はTEG)は、周知であるから、詳細は省略される。
尚、本実施形態にあっては、説明の都合上、第(N+2)層13及び第(N+4)層15は配線層であり、第(N+1)層12及び第(N+3)層14は絶縁層であるとしておく。
16は、配線層(第(N+2)層)13に設けられたダミーパターン(孤立パターン)である。17は、配線層(第(N+4)層)15に設けられたダミーパターン(孤立パターン)である。これ等のダミーパターン16,17は、例えばCu膜形成時に、同時に形成される。勿論、手間・コストさえ厭わなければ、別の材料を用いて、別の時に設けられても良い。ここで、大事なことは、図4からも判る通り、ダミーパターン16の水平方向における位置とダミーパターン17の水平方向における位置とをずらせていることである。少なくとも端部がずれている。
ここで、製造プロセス、例えばCMPプロセス或いは切断プロセスで加わった外力によって、層間剥離が起きたとする。例えば、図4に示される如く、第(N+2)層13と第(N+3)層14との間で層間剥離が起きたとする。この場合において、Si基板11側から赤外線を照射して赤外線顕微鏡で観察すると、図5の模式図で示される画像が得られる。図5中、18はダミーパターン16による画像、19はダミーパターン17による画像、20は層間剥離が起きたことに起因したモアレ画像である。このモアレ画像20がダミーパターン17による画像19を覆っていることから、かつ、モアレ画像20はダミーパターン16による画像18を覆っていないことから、第(N+2)層13より下側で、かつ、第(N+3)層14より上側の位置で層間剥離が起きていることが判る。従って、先ずは、どの層の近傍で層間剥離が起きているかを知ることが出来るから、次の倍率を高倍率にして焦点を絞った観察が非常に楽になる。
尚、図5に示される模式図の内容は、層間剥離の程度(規模)によって、異なる。層間剥離が小規模の場合には、モアレ模様で隠れる部分(面積)は小さいものの、層間剥離が大規模の場合には、モアレ模様で隠れる部分(面積)は大きい。場合によっては、ほぼ全部が隠れて見えなくなる場合も有る。
図6は、本発明の第3実施形態になる半導体装置(又はTEG)の概略断面図である。
本実施形態は、配線層(第(N+2)層)13に設けられたダミーパターン(孤立パターン)16の平面視領域が、配線層(第(N+4)層)15に設けられたダミーパターン(孤立パターン)17の平面視領域内に、完全に、存在しているようにダミーパターン16,17が構成された場合である。
上記のように構成させていた場合において、第(N+2)層13と第(N+3)層14との間で層間剥離が起きたとして、Si基板11側から赤外線を照射して赤外線顕微鏡で観察すると、図7の模式図で示される画像が得られる。
従って、上記実施形態の場合と同様に層間剥離の有無をチェック出来る。
尚、第3実施形態と第2実施形態とはダミーパターン16,17の形状が異なるに過ぎないので、図6,7と図4,5とは同一構成箇所には同一符号で示されている。
図8は、本発明の第4実施形態になる半導体装置(又はTEG)の概略断面図である。
第3実施形態のダミーパターン16,17は矩形状であったのに対して、本第4実施形態のダミーパターン16,17は丸い形状に過ぎないので、詳細な説明は省略される。
但し、本実施形態にあっては、層間剥離によって、ダミーパターン16にズレが起きており、このことが赤外線顕微鏡による図9の模式図にも示されている。従って、層間剥離がダミーパターンのどちら側で起きているかを知ることが出来る。
因みに、図8タイプのTEG(ダミーパターン16はφが0.5μmのCu、ダミーパターン17はφが1μmのCu)を作製した。TEG作成後にフリップチップパッケージを作製する為、半田バンプを表面パッド上に形成し、ダイシングテープに貼り付け、ブレードダイシングを行った。ダイシング後、ピックアップを行い、インターポーザに載せてボンディングを行い、パッケージサンプルとした。このパッケージに、1000サイクルの温度サイクル試験(MIL−STD−883:試験方法1010:−65℃⇔150℃)を行った。この温度サイクル試験後に電気的テストを行ったが、不良は発見できなかった。次に、本サンプルを赤外レーザー顕微鏡(オリンパス製:LEXT OLS 3000−IR)にて観察した。その結果、モアレ模様が観測された。更に調べた結果、配線膜と配線膜との間のビア層(絶縁層)との間で層間剥離が生じていることが判明した。
図10は、本発明の第5実施形態になる半導体装置(又はTEG)の概略断面図である。本実施形態は、パターンがダミーパターンでは無く、配線パターンの場合である。
図10中、21はSi基板である。このSi基板21上には各種の層が設けられている。例えば、第(N+1)層22、第(N+2)層23、第(N+3)層24、第(N+4)層25が設けられている。勿論、実際の半導体装置(又はTEG)は、これより多くの層を有するが、便宜上、Si基板21上に設けられた層は4層であることにする。層22,24は絶縁層であり、層23,25は配線層である。26は配線層[第(N+2)層]23に設けられた配線パターン、27は配線層[第(N+4)層]25に設けられた配線パターン、28は絶縁層[第(N+3)層]24に形成されたビアに設けられた上下導通パターンである。
本実施形態にあっても、配線パターン26,27が上記実施形態のダミーパターン16,17と同様な関係を満たしているので、詳細な説明は省略される。
上記のように構成させていた場合において、第(N+2)層13と第(N+3)層14との間で層間剥離が起きたとして、Si基板11側から赤外線を照射して赤外線顕微鏡で観察すると、図11の模式図で示される画像が得られる。
従って、上記実施形態の場合と同様に層間剥離の有無をチェック出来る。
本実施形態においては、ダミーパターンを特別に設けずとも、配線パターンに上記実施形態のダミーパターンと同様な場合が存在しておれば、それを利用して層間剥離の有無をチェック出来ることを説明した。しかしながら、上記ダミーパターン16,17と同様な関係を満たした配線パターン26,27が必ず存在するとは限らない。従って、層間剥離の有無を必ずチェックできるようにする為には、やはり、ダミーパターン16,17を特別に設計しておくことが好ましい。
1,11,21 Si基板
2 第N層
3 第(N+1)層
4 第(N+2)層
5 第(N+3)層
6,7,8,9 ガードリング
12 第(N+1)層
13 第(N+2)層
14 第(N+3)層
15 第(N+4)層
16,17 ダミーパターン(孤立パターン)
22 第(N+1)層(絶縁層)
23 第(N+2)層(配線層)
24 第(N+3)層(絶縁層)
25 第(N+4)層(配線層)
26,27 配線パターン

Claims (8)

  1. 基板上に積層された複数の層を具備するデバイスにおいて、
    前記基板に近い側の第1の層には赤外線を遮蔽する材料による第1のダミーパターンが設けられると共に、前記第1の層よりも前記基板から遠い側の第2の層にも赤外線を遮蔽する材料による第2のダミーパターンが設けられてなり、
    前記第1のダミーパターンと前記第2のダミーパターンとは、前記第2のダミーパターンの平面視による少なくとも一部の周縁部が前記第1のダミーパターンの平面視による領域外に存するよう構成されてなる
    ことを特徴とするデバイス。
  2. 基板から遠い側の第2の層に設けられた第2のダミーパターンと、基板に近い側の第1の層に設けられた第1のダミーパターンとは、平面視において、互いに、ずれた位置に存する
    ことを特徴とする請求項1のデバイス。
  3. 基板に近い側の第1の層に設けられた第1のダミーパターンは、平面視において、基板から遠い側の第2の層に設けられた第2のダミーパターンの領域内に存する
    ことを特徴とする請求項1のデバイス。
  4. 基板上に積層された複数の層を具備すると共に、周辺部にガードリングを具備するデバイスにおいて、
    前記ガードリングは赤外線を遮蔽する材料で構成されてなり、
    前記基板に近い側の第1の層に設けられたガードリングの内側端部が、前記第1の層よりも基板から遠い側の第2の層に設けられたガードリングの内側端部より、外側に存するよう構成されてなる
    ことを特徴とするデバイス。
  5. 基板上に積層された複数の層の周辺部に設けられたガードリングは、そのガードリング長が基板より遠ざかるに伴って長くなっている
    ことを特徴とする請求項4のデバイス。
  6. 請求項1〜請求項5いずれかのデバイスにおける層間剥離判定方法であって、
    赤外線を照射する赤外線照射工程と、
    前記赤外線照射工程による赤外線照射で得られる画像におけるモアレの有無をチェックするモアレ有無チェック工程
    とを具備することを特徴とするデバイスにおける層間剥離判定方法。
  7. 基板上に積層された複数の層を具備するデバイスにおける層間剥離判定方法であって、
    基板側から赤外線を照射する赤外線照射工程と、
    前記赤外線照射工程による赤外線照射で得られる画像におけるモアレの有無をチェックするモアレ有無チェック工程
    とを具備することを特徴とするデバイスにおける層間剥離判定方法。
  8. モアレの存在が確認された場合、モアレ情報に基づいて層間剥離の箇所を詳細に観察する観察工程を更に具備する
    ことを特徴とする請求項6又は請求項7のデバイスにおける層間剥離判定方法。

JP2010066449A 2010-03-23 2010-03-23 デバイス、及びデバイスの層間剥離判定方法 Pending JP2011199155A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010066449A JP2011199155A (ja) 2010-03-23 2010-03-23 デバイス、及びデバイスの層間剥離判定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010066449A JP2011199155A (ja) 2010-03-23 2010-03-23 デバイス、及びデバイスの層間剥離判定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011199155A true JP2011199155A (ja) 2011-10-06

Family

ID=44876966

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010066449A Pending JP2011199155A (ja) 2010-03-23 2010-03-23 デバイス、及びデバイスの層間剥離判定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011199155A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63198346A (ja) * 1987-02-13 1988-08-17 Matsushita Electronics Corp 半導体集積回路装置の検査方法
JPH02191353A (ja) * 1989-01-19 1990-07-27 Toshiba Corp 半導体基板の検査方法
JPH09298196A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Yamaha Corp 半導体装置とその製造方法
JPH10223633A (ja) * 1997-02-05 1998-08-21 Nec Corp 半導体装置の位置決め方法
JPH10270501A (ja) * 1997-03-27 1998-10-09 Nec Corp 半導体装置の検査方法
JP2008098605A (ja) * 2006-09-15 2008-04-24 Nec Electronics Corp 半導体装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63198346A (ja) * 1987-02-13 1988-08-17 Matsushita Electronics Corp 半導体集積回路装置の検査方法
JPH02191353A (ja) * 1989-01-19 1990-07-27 Toshiba Corp 半導体基板の検査方法
JPH09298196A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Yamaha Corp 半導体装置とその製造方法
JPH10223633A (ja) * 1997-02-05 1998-08-21 Nec Corp 半導体装置の位置決め方法
JPH10270501A (ja) * 1997-03-27 1998-10-09 Nec Corp 半導体装置の検査方法
JP2008098605A (ja) * 2006-09-15 2008-04-24 Nec Electronics Corp 半導体装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5027529B2 (ja) 半導体装置、ならびに外観検査方法
JP4585327B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP5076407B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2008124080A (ja) 基板、これを用いた半導体装置、半導体装置の検査方法および半導体装置の製造方法
JP4519571B2 (ja) 半導体装置及びその検査方法と検査装置並びに半導体装置の製造方法
JP2006351588A (ja) 半導体装置及びその製造方法
US7700383B2 (en) Manufacturing method for semiconductor device and determination method for position of semiconductor element
JP2008306105A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2015170841A (ja) 半導体装置の製造方法および半導体集積回路ウェハ
US6442234B1 (en) X-ray inspection of ball contacts and internal vias
JP2011199155A (ja) デバイス、及びデバイスの層間剥離判定方法
JP2012033760A (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
KR101060900B1 (ko) 회로 기판의 제조 방법
JP2009092610A (ja) プリント配線板のx線断層画像の観察方法及びその観察方法を用いたプリント配線板用のx線断層画像観察装置
KR102494448B1 (ko) 금속-세라믹 기판을 처리하는 방법, 상기 방법을 수행하기 위한 시스템 및 상기 방법에 의해 제조된 금속-세라믹 기판
JP2006275579A (ja) 検査基板および検査装置
JP2012243987A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2014070910A (ja) 半導体装置試験方法
US20140291814A1 (en) Insulating substrate, method of manufacturing the same, and semiconductor device
JP2021141290A (ja) 半導体装置およびその製造方法
KR101640884B1 (ko) 다층 코팅을 가진 반도체 검사용 프로브 및 프로브 모듈
JP2007194530A (ja) 耐性評価可能装置
US6496559B1 (en) Sample preparation for inspection of ball contacts and internal vias
JP5318055B2 (ja) 半導体装置、及び半導体装置の製造方法
US20070181967A1 (en) Semiconductor device with visible indicator and method of fabricating the same

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130128

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20130402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140528