JP2011199147A - 超電導コイル - Google Patents

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Abstract

【課題】巻枠に巻き付けられた超電導線材から接続部あるいは電力供給源まで導かれる引回し線を超電導コイルの径方向への厚みを増すことなく比較的簡単な手法で固定し、もって、クエンチ現象の発生を防止することができる超電導コイルを提供すること。
【解決手段】超電導コイル1において、胴部部分3d・3e・3f・3gに巻き付けられた超電導線材5a・5b・5c・5dから延設される引回し線6a・6b・6c・6dを胴部部分3a・3b・3cにエポキシ樹脂7a・7b・7cにより接着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、クエンチ現象を防止可能な超電導コイルに関する。
一般に、磁気共鳴画像診断装置(MRI)などに使用される超電導コイルは、巻枠に超電導線材が巻き付けられた構造をしている。このような超電導コイルにおいては、励磁時における通電電流と自ら発した磁界との相互作用によって超電導線材が巻枠上を物理的に動いてしまう場合がある。超電導線材が動くと、摩擦熱等により超電導線材の温度が上昇し、超電導状態から常電導状態に移行してしまうクエンチ現象が生ずることになる。
上記クエンチ現象を防止するため、エポキシ樹脂等の樹脂により超電導線材間を固着して超電導線材が巻枠上を物理的に動かないようにすることが行われる。このようなクエンチ現象への対策は、巻枠に巻き付けられた超電導線材から接続部あるいは電力供給源まで導かれる引回し線においても必要である。
この点、特許文献1には、超電導線材25の引出部が接着部により鍔板22に固定されており、尚且つ、超電導線材25の引出部の手前部分25bが、鍔板22の外周縁部に固定された補強板27により覆われた構造をした超電導マグネット20が開示されている(特許文献1の図5参照)。これによれば、電磁力等を受けて超電導線材25が巻枠23の円周方向へ膨らもうとしても、超電導線材25の引出部の過大な脹らみを補強板27が規制して抑えることができる。
特開平09−289112号公報
もっとも、コンパクト化が求められるMRIなどに使用される超電導コイルでは、その径方向及び軸方向の寸法は制限されている。とすれば、超電導コイルの径方向への厚みを増す補強板を設けるスペースを確保することは難しい。
そこで、本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、巻枠に巻き付けられた超電導線材から接続部あるいは電力供給源まで導かれる引回し線を超電導コイルの径方向への厚みを増すことなく比較的簡単な手法で固定し、もって、クエンチ現象の発生を防止することができる超電導コイルを提供することにある。
上記課題を解決するための第1の発明は、円筒状の胴部と当該胴部から径外方向に延設された複数のフランジ部とを含む巻枠と、前記フランジ部により仕切られた胴部部分に巻き付けられた超電導線材と、前記胴部部分に巻き付けられた前記超電導線材から延設される引回し線と、前記引回し線を前記胴部に接着する粘土及び/又はエポキシ樹脂と、を有することを特徴とする超電導コイルである。
上記の構成によれば、フランジ部の仕切りにより超電導線材が巻き付けられた胴部部分と胴部が露出する部分ができる。そして、胴部部分に巻き付けられた超電導線材から延設される引回し線を胴部が露出した部分に粘土及び/又はエポキシ樹脂により接着することができる。これによれば、粘土及び/又はエポキシ樹脂を使用しているので複雑な形状をした巻枠の胴部にも施工が容易となる。また、冷却機構に液体ヘリウム等を使用する超電導コイルの場合、粘土及び/又はエポキシ樹脂は、液体ヘリウム中の極低温状態でも、性質を変えず強固に引回し線を胴部に固定することができる。また、粘土及び/又はエポキシ樹脂を使用して引回し線を胴部に接着すれば、特許文献1に記載された超電導コイルの径方向への厚みを増す補強板を設ける必要もなく、超電導コイルの径方向への厚みを増やさずに済む。
また、第2の発明は、第1の発明に係る超電導コイルであって、前記引回し線は、前記胴部上を径内外方向及び周方向の少なくとも1つの方向に蛇行した状態で、前記粘土及び/又はエポキシ樹脂により前記胴部に接着されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、引回し線を様々な方向に蛇行した状態で粘土及び/又はエポキシ樹脂により胴部上に固定することができる。これによれば、引回し線を蛇行させることにより、引回し線と胴部との接着箇所(接着面積)を増やすことができる。即ち、引回し線と胴部とをより強固に固定することにより、励磁状態における通電電流と自ら発した磁界との相互作用によって引回し線が胴部上を物理的に動くのを防止し、もって、クエンチ現象の発生を防ぐことができる。
また、第3の発明は、第1又は第2の発明に係る超電導コイルであって、前記引回し線と前記胴部との間に前記粘土及び/又はエポキシ樹脂を介在させたことを特徴としている。
上記の構成によれば、引回し線と胴部との間に粘土及び/又はエポキシ樹脂を介在させているため、たとえ引回し線が物理的に動いたとしても、引回し線が胴部と直接的に接触していないので引回し線と胴部の接触によるクエンチ現象の発生を防止することができる。
また、第4の発明は、第1〜第3の発明のいずれかに係る超電導コイルにおいて、前記引回し線に、当該引回し線の熱伝導率よりも高い部材を沿わせたことを特徴としている。
上記の構成によれば、たとえ引回し線の温度が上昇したとしても、引回し線の熱伝導率よりも高い部材を介して引回し線の熱が放出されるため引回し線の温度上昇によるクエンチ現象の発生を防止することができる。
また、第5の発明は、第1〜第4の発明のいずれかに係る超電導コイルにおいて、前記フランジ部と前記粘土及び/又はエポキシ樹脂との間に隙間を有していることを特徴としている。
上記の構成によれば、フランジ部と粘土及び/又はエポキシ樹脂との間に隙間を設けることにより、フランジ部と粘土及び/又はエポキシ樹脂とが変形して、フランジ部から粘土及び/又はエポキシ樹脂へと延設される引回し線に張力がかかったとしても、その張力を吸収するだけの引回し線の遊び部分を確保することができる。
巻枠に巻き付けられた超電導線材から接続部あるいは電力供給源まで導かれる引回し線を超電導コイルの径方向への厚みを増すことなく比較的簡単な手法で固定し、もって、クエンチ現象の発生を防止することができる超電導コイルを提供することができる。
第1実施形態に係る超電導コイルの斜視図である。 第1実施形態に係る超電導コイルの断面図である。 第1実施形態に係る超電導コイルの側面図である。 第2実施形態に係る超電導コイルの断面図である。 第2実施形態に係る超電導コイルの側面図である。 第3実施形態に係る超電導コイルの断面図である。 第3実施形態に係る超電導コイルの側面図である。 第3実施形態に係る複合引回し線の説明図である。
(第1実施形態)
以下、本発明を実施するための第1実施形態に係る超電導コイル1について図1〜図3を参照して説明する。図1は、超電導コイル1の斜視図である。図2は、超電導コイル1の断面図である。図3は、超電導コイル1の側面図である。なお、図1及び図3では、超電導コイル1からヘリウム容器9を外した構成を図示している。
(超電導コイル1の構成)
本実施形態に係る超電導コイル1は、液体ヘリウム等により極低温(本実施形態では約4.2K)に冷却した状態で通電することにより励磁されるように構成されている。具体的には、図1〜図3に示すように、本実施形態における超電導コイル1は、略円筒状の胴部3と胴部3から径外方向に延設された8つのフランジ部4a〜4hとを含む巻枠2と、フランジ部4a〜4hにより仕切られた胴部部分3d・3e・3f・3gにそれぞれ巻き付けられた超電導線材5a・5b・5c・5dと、胴部部分3d・3e・3f・3gに巻き付けられた超電導線材5a・5b・5c・5dから延設される引回し線6a・6b・6c・6dと、引回し線6a・6b・6c・6dを胴部部分3a・3b・3cに接着しているエポキシ樹脂7a・7b・7cと、巻枠2の外周に設けられた液体ヘリウムを収容するヘリウム容器9とを備えた構造をしている。なお、本実施形態では、巻枠2に設けた8つのフランジ部4a〜4hにより仕切られた4つの胴部部分3d・3e・3f・3gにそれぞれ超電導線材5a・5b・5c・5dを巻き付けた構成としているが、これに限らず、仕様によっては巻枠に設けるフランジ部の数を増減させてフランジ部により仕切られる胴部部分の数を増減させた巻枠を使用する。
巻枠2を構成する略円筒状をした胴部3は、アルミニウム、アルミニウム合金、又は、ステンレス等から構成されている。各フランジ部4a〜4hは、胴部3から径外方向に延設されるようにして胴部3と一体形成されている。フランジ部4b・4c・4f・4gの胴部部分3d・3e・3f・3g側の面には、超電導線材5a・5b・5c・5dから引出される引回し線6a・6b・6c・6dの取出口となる溝状のスロット11b・11c・11f・11gが形成されている。
そして、フランジ部4a〜4hにより仕切られた胴部部分3d・3e・3f・3gは、超電導線材5a・5b・5c・5dを巻き付ける土台となる。また、フランジ部4a〜4hにより仕切られた胴部部分3a・3b・3cは、超電導線材5a・5b・5c・5dから延設される引回し線6a・6b・6c・6dを固定する土台となる。
超電導線材5a・5b・5c・5dは、それぞれ胴部部分3d・3e・3f・3gに略螺旋状(または整列巻)に密に巻き付けられている。本実施形態では、胴部部分3d・3gに巻き付けられる超電導線材5a・5dは、1層あたり50ターンになるように巻き付けられ、それが20層になるように巻き付けられる(図2参照)。また、胴部部分3e・3fに巻き付けられる超電導線材5b・5cは、1層あたり40ターンになるように巻き付けられ、それが30層になるように巻き付けられる(図2参照)。なお、上記で説明した胴部部分3d・3e・3f・3gに巻き付けられる超電導線材5a・5b・5c・5dの層数及びターン数は一例であり、仕様により便宜変更可能である。
超電導線材5a・5b・5c・5dの材料としては、本実施形態では、NbTiを使用している。なお、超電導線材5a・5b・5c・5dの材料としては、他にNb3SnやNb3Alなどを挙げることができる。
更に、超電導線材5a・5b・5c・5dには、エポキシ樹脂などの接着剤が含浸されている。このようにすることで超電導線材5a・5b・5c・5dが強固に接着されて固結した状態となり、剥離が生じることを防ぐことができる。
ヘリウム容器9は、巻枠2の外周に設けられている。このヘリウム容器9の内部には液体ヘリウムが収容されており、この液体ヘリウムの冷却効果により超電導コイル1は、極低温(本実施形態では約4.2K)に冷却される。
各超電導線材5a・5b・5c・5dから引出された各引回し線6a・6b・6c・6dは、スタート・エンドがそれぞれ樹脂製のチューブの中に通されて絶縁されたうえでスタート・エンドの線を対としてツイストした状態でスロット11b・11c・11f・11gから巻枠2の中央部に設けられたジョイント部13まで引回されている(図2参照)。そして、ジョイント部13まで引回された引回し線6a・6b・6c・6dは、図示しないが、外部に設けられた接続部あるいは電力供給源と接続されている。ここで、引回し線6a・6b・6c・6dを構成するスタート・エンドの線を対としてツイストしているのは、スタート・エンドの両線に発生する反発力を抑えるためである。
引回し線6a・6b・6c・6dは、胴部部分3a・3b・3cの外周上を径内外方向及び周方向に蛇行した状態で、エポキシ樹脂7a・7b・7cを被せて接着されている。なお、引回し線6a・6b・6c・6dを径外方向へ蛇行させる場合は、フランジ部4a〜4hの径外方向高さを超えないように蛇行させる。ここで、引回し線6a・6b・6c・6dと胴部部分3a・3b・3cとの間の空間15a・15b・15cにはエポキシ樹脂7a・7b・7cを介在させている。さらに、フランジ部4bとエポキシ樹脂7aとの間、及び、フランジ部4gとエポキシ樹脂7cとの間には、それぞれ隙間16a・16cが設けられている。即ち、この隙間16a・16cは、エポキシ樹脂7a・7cが充填されない空間となる。なお、本実施形態では、エポキシ樹脂を用いて引回し線6a・6b・6c・6dを、胴部部分3a・3b・3cに接着しているが、これに限らず、粘土により接着してもよく、粘土には、例えば高分子合成ゴムに変性油脂を主剤としたもので粘着性がよく絶縁性に優れたものを選ぶとよい。
以上説明したように、本実施形態に係る超電導コイル1は、円筒状の胴部3と胴部3から径外方向に延設された複数のフランジ部4a〜4hとを含む巻枠2と、フランジ部4a〜4hにより仕切られた胴部部分3d・3e・3f・3gに巻き付けられた超電導線材5a・5b・5c・5dと、胴部部分3d・3e・3f・3gに巻き付けられた超電導線材5a・5b・5c・5dから延設される引回し線6a・6b・6c・6dと、引回し線6a・6b・6c・6dを胴部部分3a・3b・3cに接着するエポキシ樹脂7a・7b・7cと、を有することを特徴としている。
このように構成することで、フランジ部4a〜4hの仕切りにより超電導線材5a・5b・5c・5dが巻き付けられた胴部部分3d・3e・3f・3gと胴部3が露出する胴部部分3a・3b・3cができる。そして、胴部部分3d・3e・3f・3gに巻き付けられた超電導線材5a・5b・5c・5dから延設される引回し線6a・6b・6c・6dを胴部部分3a・3b・3cにエポキシ樹脂7a・7b・7cにより接着することができる。これによれば、エポキシ樹脂を使用しているので複雑な形状をした巻枠2の胴部3にも施工が容易となる。また、冷却機構に液体ヘリウム等を使用する超電導コイル1の場合、エポキシ樹脂は、液体ヘリウム中の極低温状態でも、性質を変えず強固に引回し線6a・6b・6c・6dを胴部部分3a・3b・3cに固定することができる。また、エポキシ樹脂7a・7b・7cを使用して引回し線6a・6b・6c・6dを胴部部分3a・3b・3cに接着すれば、特許文献1に記載された超電導コイルの径方向への厚みを増す補強板を設ける必要もなく、超電導コイル1の径方向への厚みを増やさずに済む。
また、本実施形態において、引回し線6a・6b・6c・6dは、胴部部分3a・3b・3c上を径内外方向及び周方向の少なくとも1つの方向に蛇行した状態で、エポキシ樹脂7a・7b・7cにより胴部部分3a・3b・3cに接着されている。なお、本実施形態では、エポキシ樹脂を用いて引回し線6a・6b・6c・6dを、胴部部分3a・3b・3cに接着しているが、これに限らず、粘土を使用しても良い。粘土はエポキシ樹脂ほどの強度はないが、粘土と比較すると柔らかいため、クエンチ現象が発生しにくいことが経験的に分かっている。そのため、強度が必要な個所にはエポキシ樹脂を使用し、クエンチ現象が発生しやすい個所には粘土を使用するなどして適宜使い分けるのが望ましい。
このように構成することで、引回し線6a・6b・6c・6dを様々な方向に蛇行した状態でエポキシ樹脂7a・7b・7cにより胴部部分3a・3b・3c上に固定することができる。これによれば、引回し線6a・6b・6c・6dと胴部部分3a・3b・3cとの接着箇所(接着面積)を増やすことができる。即ち、引回し線6a・6b・6c・6dと胴部部分3a・3b・3cとをより強固に固定することにより、励磁状態における通電電流と自ら発した磁界との相互作用によって引回し線6a・6b・6c・6dが胴部部分3a・3b・3c上を物理的に動くのを防止し、もって、クエンチ現象の発生を防ぐことができる。
また、引回し線6a・6b・6c・6dと胴部部分3a・3b・3cとの間の空間15a・15b・15cにエポキシ樹脂7a・7b・7cを介在させている。
このように構成することで、たとえ引回し線6a・6b・6c・6dが物理的に動いたとしても、引回し線6a・6b・6c・6dが胴部部分3a・3b・3cと直接的に接触していないので引回し線6a・6b・6c・6dと胴部部分3a・3b・3cの接触によるクエンチ現象の発生を防止することができる。
また、フランジ部4bとエポキシ樹脂7aとの間、及び、フランジ部4gとエポキシ樹脂7cとの間には、それぞれ隙間16a・16cが設けられている。
このように構成することで、フランジ部4a〜4hとエポキシ樹脂7a・7b・7cとが変形して、フランジ部4bからエポキシ樹脂7a、及び、フランジ部4gからエポキシ樹脂7cへと延設される引回し線6a・6dに張力がかかったとしても、その張力を吸収するだけの引回し線6a・6dの遊び部分(隙間16a・16c)を確保することができる。
(第2実施形態)
以下、本発明を実施するための第2実施形態に係る超電導コイル101について図4及び図5を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の箇所は説明を省略し、相違する構成を中心に説明する。図4は、超電導コイル101の断面図である。図5は、超電導コイル101の側面図である。
上記第1実施形態では、フランジ部4b・4c・4f・4gの胴部部分3d・3e・3f・3g側の面には、超電導線材5a・5b・5c・5dから引出される引回し線6a・6b・6c・6dの取出口となる溝状のスロット11b・11c・11f・11gが形成されている。しかし、第2実施形態では、図4及び図5に示すように、フランジ部4b・4c・4d・4e・4f・4gには、胴部部分3d・3e・3f・3g側の面から胴部部分3a・3b・3c側の面に貫通した切り欠き状のスロット111b・111c・111d・111e・111f・111gが形成されている。
引回し線106a・106b・106c・106dは、スロット111b・111c・111d・111e・111f・111g、及び、胴部部分3a・3b・3cの外周上を径内外方向及び周方向に蛇行した状態で、エポキシ樹脂107a・107b・107cを被せて接着されている。この際、引回し線106a・106b・106c・106dは、スロット111b・111c・111d・111e・111f・111gを通って胴部部分3d・3e・3f・3g側から胴部部分3a・3b・3c側に引き回された状態でエポキシ樹脂107a・107b・107cにより接着されているため、図5に示すように、引回し線106a・106b・106c・106dは、エポキシ樹脂107a・107b・107cの中に埋まった状態となり、外観上見えない状態となる。このようにすることで、引回し線106a・106b・106c・106dをより強固に胴部部分3a・3b・3cに固定することができる。
(第3実施形態)
以下、本発明を実施するための第3実施形態に係る超電導コイル201について図6〜図8を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の箇所は説明を省略し、相違する構成を中心に説明する。図6は、超電導コイル201の断面図である。図7は、超電導コイル201の側面図である。図8は、複合引回し線の説明図である。なお、図8は、図6に示したX部分における複合引回し線220aの断面図である。
上記第1実施形態では、各超電導線材5a・5b・5c・5dから引出された各引回し線6a・6b・6c・6dは、スタート・エンドがそれぞれ樹脂製のチューブの中に通されて絶縁されたうえでスタート・エンドの線を対としてツイストした状態でスロット11b・11c・11f・11gから巻枠2の中央部に設けられたジョイント部13まで引回されている(図2参照)。しかし、第3実施形態における超電導コイル201では、図6及び図7に示すように、スロット11b・11cから引き出された引回し線206a・206bは、フランジ部4bの外周に端部が固定された銅線221aと合流した上で、銅線221aに沿わせて一体化された複合引回し線220aとしてジョイント部13まで引回されている。複合引回し線220aにおいて、引回し線206a・206bは、図8に示すように、樹脂製の紐223によって銅線221aに結び付けられたうえで、更に樹脂222によって含浸固定されている。なお、スロット11f・11gから引き出された引回し線206c・206dも同様に、フランジ部4gの外周に端部が固定された銅線221bと合流した上で、銅線221bに沿わせて一体化された複合引回し線220bとしてジョイント部13まで引回されている。
ここで、引回し線206a・206b・206c・206dに沿わせる部材には、当該引回し線206a・206b・206c・206dの熱伝導率よりも高い部材を使用している。本実施形態では、超電導線材5a・5b・5c・5dにNbTiを使用しているため、引回し線206a・206b・206c・206dに沿わせる部材には銅線221a・221bを使用している。他の部材としては、アルミニウム、真鍮等が挙げられる。
以上説明したように、本実施形態に係る超電導コイル201では、引回し線206a・206b・206c・206dに、当該引回し線206a・206b・ 206c・206dの熱伝導率よりも高い銅線221a・221bを沿わせている。
このように構成することで、たとえ引回し線206a・206b・206c・206dの温度が上昇したとしても、引回し線206a・206b・206c・206dの熱伝導率よりも高い銅線221a・221bを介して引回し線206a・206b・206c・206dの熱が放出されるため引回し線206a・206b・206c・206dの温度上昇によるクエンチ現象の発生を防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。
1 超電導コイル
2 巻枠
3 胴部
4a〜4h フランジ部
5a・5b・5c・5d 超電導線材
6a・6b・6c・6d 引回し線
7a・7b・7c エポキシ樹脂

Claims (5)

  1. 円筒状の胴部と当該胴部から径外方向に延設された複数のフランジ部とを含む巻枠と、
    前記フランジ部により仕切られた胴部部分に巻き付けられた超電導線材と、
    前記胴部部分に巻き付けられた前記超電導線材から延設される引回し線と、
    前記引回し線を前記胴部に接着する粘土及び/又はエポキシ樹脂と、
    を有することを特徴とする超電導コイル。
  2. 前記引回し線は、前記胴部上を径内外方向及び周方向の少なくとも1つの方向に蛇行した状態で、前記粘土及び/又はエポキシ樹脂により前記胴部に接着されていることを特徴とする請求項1に記載の超電導コイル。
  3. 前記引回し線と前記胴部との間に前記粘土及び/又はエポキシ樹脂を介在させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の超電導コイル。
  4. 前記引回し線に、当該引回し線の熱伝導率よりも高い部材を沿わせたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の超電導コイル。
  5. 前記フランジ部と前記粘土及び/又はエポキシ樹脂との間に隙間を有していることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の超電導コイル。
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