JP2011198768A - 固体酸化物形燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 電力供給停止後、再起動するまでの時間を短縮できるとともに、無駄な燃料ガスや電力を最小限に抑制できる固体酸化物形燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 発電部に燃料ガス及び酸素含有ガスを供給して発電する固体酸化物形燃料電池システムであって、発電部の温度に応じて、複数の起動処理工程のうち一部を省略または簡略化して起動するように制御する制御部を備えることを特徴とする。制御部は、負荷への電力供給および発電部への燃料ガス供給を停止した後、発電部の加熱工程を経ることなく、室温よりも高い温度で起動するように制御する場合がある。
【選択図】 図6

Description

本発明は、発電部に燃料ガス及び酸素含有ガスを供給して発電する固体酸化物形燃料電池システムに関する。
固体酸化物型燃料電池などの高温型燃料電池はその動作温度が600℃〜1000℃で動作するもので、従来、起動は1日以上の時間をかけ、徐々に昇温し動作温度まで上昇させていた。また運転方法においてもベースロード的な運転を行うために、停止させる必要もなく、メンテナンス等の停止まで連続的に動作させることが考えられていた。また、メンテナンス時の停止方法も少量の燃料ガス、あるいは窒素などのパージガスを流しながら徐々に冷却を行い、室温まで冷却を行っていた。酸素含有ガスを冷却に用いることもあった。
従来のリン酸型燃料電池の起動停止方法として、微量のパージガスを流しながら、燃料電池の電圧をモニターし、停止制御の判断を行うものが知られており、従来、燃料電池の起動及び停止のシーケンスは燃料電池の電圧によりそのステップを判断していた(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−144334号公報
しかしながら、従来の燃料電池では、停止時には強制的に燃料電池内部の温度を室温まで低下させていたため、再起動時には室温まで下がった燃料電池の内部温度を高温まで上げる必要があり、起動させるために時間がかかるという問題があった。
また、従来の燃料電池の停止、起動方法では、停止時に燃料ガス等を流しながら冷却するため、発電に寄与しない無駄な燃料ガスを供給する必要があったり、冷却に用いる酸素含有ガスを供給するためのブロワーの駆動電源等無駄なエネルギーが必要であった。
さらに、停止に時間がかかるために完全に停止するまで監視する必要があり、さらなるエネルギーのロスにもつながった。
本発明は、電力供給停止後、再起動するまでの時間を短縮できるとともに、無駄な燃料ガスや電力を最小限に抑制できる固体酸化物形燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、発電部に燃料ガス及び酸素含有ガスを供給して発電する固体酸化物形燃料電池システムであって、前記発電部の温度に応じて、複数の起動処理工程のうち一部を省略または簡略化して起動するように制御する制御部を備えることを特徴とする。前記制御部は、負荷への電力供給を停止した後、室温よりも高い温度で起動を行うように制御する場合がある。また、前記制御部は、前記負荷への電力供給および前記発電部への前記燃料ガス供給を停止した後、前記発電部の加熱工程を経ることなく、室温よりも高い温度で起動するように制御する場合がある。
このような固体酸化物形燃料電池システムでは、発電部の温度に応じて、複数の起動処理工程のうち一部を省略または簡略化して起動するように制御する制御部を備えているため、起動時間を大幅に短縮できるとともに、無駄なエネルギーの消費を抑制することができる。
例えば、運転停止後、室温よりも高い温度で再起動を行うため、即ち発電部が室温まで冷却されないうちに、再起動を行うため、室温からの起動よりも起動時のエネルギーを大幅に削減することが可能となるとともに、複数の起動処理工程のうち一部を省略し、または簡略化して起動する、言い換えると、起動時の動作シーケンスをこの動作温度に応じて起動のシーケンスを省略あるいは迅速にステップアップを行うことにより、起動時間を大幅に短縮できる。さらに、停止時には、室温まで強制的に冷却する必要がないため、ガス供給系を停止するために無駄なエネルギーを消費することなく停止できる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、前記制御部は、前記負荷への電力供給および前記発電部への前記燃料ガス供給を停止した後、前記発電部の加熱工程を経ることなく、室温よりも高い温度で起動するように制御することを特徴とする。停止時には、燃料ガス供給系を停止するため、また発電部の加熱工程がないために、無駄なエネルギーを消費することなく停止できるとともに、迅速な起動が可能となる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、負荷への電力供給を停止した後、次の起動を行う際の温度が、発電時における発電部の摂氏温度の40%以上の温度であることを特徴とする。このように、再起動時の温度が、発電時(定常運転時)における発電部の摂氏温度の40%以上の温度であるため、複数の起動処理工程のうち多くを省略でき言い換えると起動のシーケンスを大幅に省略でき、起動時間をさらに短縮できる。
さらに、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、発電時における発電部の摂氏温度(以下、単に温度という)の40%の温度になるまでの時間が6時間以上であることを特徴とする。このような固体酸化物形燃料電池システムでは、固体酸化物形燃料電池の保温性に優れているため、起動のシーケンスをさらに省略でき、起動時間をさらに短縮できる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、負荷への電力供給を停止した後、次の起動を行う際の温度が300℃以上であることを特徴とする。このように、再起動時の発電部の温度が300℃以上であるため、起動のシーケンスを大幅に省略でき、起動時間をさらに短縮できる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、前記制御部は、学習機能を有し、負荷の過去のデータから停止時間と起動時間を割り出し、自動的に停止起動を行うように制御することを特徴とする。また、前記制御部は、タイマー機能を有し、任意設定時間に停止、起動を行うことを特徴とする。さらに、前記制御部は、固体酸化物形燃料電池から前記負荷への電力供給が一定以下の状態が一定時間以上継続した場合に自動的に前記固体酸化物形燃料電池の停止動作を行うとともに、系統電力から前記負荷への電力供給が一定以上の状態が一定時間以上継続した場合に自動的に前記固体酸化物形燃料電池の起動動作を行うように制御することを特徴とする。また、前記制御部は、デイリースタートスタップ(DSS)運転をするように制御することを特徴とする。DSS運転とは一日一回起動停止を行うような運転方法である。
本発明では、発電部の温度に応じて、複数の起動処理工程のうち一部を省略または簡略
化して起動するように制御する制御部を備えているため、起動時間を大幅に短縮できるとともに、無駄なエネルギーの消費を抑制できる。
例えば、運転停止後、室温よりも高い温度で再起動を行うように制御し、発電部の温度に応じて、複数の起動処理工程のうち一部を省略し、または簡略化して起動するため、即ち発電部が室温まで冷却されないうち、再起動を行うため、室温からの起動よりも起動時のエネルギーを大幅に削減することが可能となるとともに、複数の起動処理工程のうち一部を省略し、または簡略化して起動するため、言い換えると、起動時の動作シーケンスをこの動作温度に応じて起動のシーケンスを省略あるいは迅速にステップアップを行うことにより、起動時間を大幅に短縮できる。さらに、停止時には、室温まで冷却する必要がないため、ガス供給系を停止するために無駄なエネルギーを消費することなく停止できる。
本発明に使用される固体電解質形燃料電池の好適形態を示す断面図。 図1の燃料電池の平面図。 図1の燃料電池の発電ユニットを示す斜視図。 図1の燃料電池のセルスタックを示す斜視図。 セルスタックを示す断面図。 固体酸化物形燃料電池の運転方法を示すフローチャート。
以下、先ず、本発明の固体酸化物形燃料電池システムに用いられる燃料電池組立体の一例を図1、2及び図3を参照して説明する。図示の燃料電池組立体は略直方体形状のハウジング2を具備している。このハウジング2の6個の壁面の外面には適宜の断熱材から形成された断熱壁(遮熱部材)、即ち上断熱壁4、下断熱壁6、右側断熱壁8、左側断熱壁9、前断熱壁10及び後断熱壁11が配設されている。ハウジング2内には発電・燃焼室12が規定されている。
前断熱壁10及び/又は後断熱壁11は着脱自在或いは開閉自在に装着されており、前断熱壁10及び/又は後断熱壁11を離脱或いは開動せしめることによって発電・燃焼室12内にアクセスすることができる。所望ならば、各断熱壁の外面に金属板製でよい外壁を配設することができる。
ハウジング2内の上端部には空気室(ガス室)16が配設されている。空気室16は上下方向寸法が比較的小さい直方体形状のケース17内に規定されている。空気室16には、発電・燃焼室に向かって空気(酸素含有ガス)を送り込むための空気導入管(ガス供給手段)22の上端が連通している。空気導入管22は複数本あり、その形状は円筒や中空板構造などが考えられる。図1、2では円筒の空気導入管22を記載した。空気導入管22は後述するセルスタック間に配置されており、セルの下端部において開口し、この開口部から空気が噴出する構造となっている。空気導入管22はセラミックスなどの耐熱性の高い材料で作製するのが好適である。
そして、空気室16には、低温ガス供給管18からなる低温ガス供給手段が設けられており、この低温ガス供給管18は、上断熱壁4を貫通し、外部に延設されている。
この低温ガス供給管18は、空気室16内に供給されるガスと同一種、即ち、低温の空気を空気室16内に供給するものであり、低温ガス供給管18により供給される空気は、予熱された空気の温度よりも低温である必要がある。特には、室温程度が望ましい。
低温ガス供給管18は、図2に示すように、発電ユニット56a、56b、56c及び
56d、即ち、燃料電池セル集合体の中央部を冷却するような空気室16の位置に接続されている。言い換えれば、発電ユニット56a、56b、56c及び56d間に配設された空気導入管22のケース17側板への開口部集合体中央に対して、対向するケース17側板の位置に開口するように低温ガス供給管18が設けられている。
ハウジング2の両側部、更に詳しくは右側断熱壁8の内側及び左側断熱壁9の内側には、全体として平板形状である熱交換器24が配設されている。熱交換器24の各々は実質上鉛直に延在する中空平板形態のケース26から構成されている。
かかるケース26内にはその横方向中間に位置する仕切板28が配設されており、ケース26内は内側に位置する排出路30と外側に位置する流入路32とに区画されている。排出路30内には上下方向に間隔をおいて3枚の仕切壁34及び36が配置されている。更に詳述すると、排出路30内には、その前縁はケース26の前壁(図示していない)から後方に離隔して位置するがその後縁はケース26の後壁(図示していない)に接続されている形態の仕切壁34と、その前縁はケース26の前壁に接続されているがその後縁はケース26の後壁から前方に離隔して位置せしめられている仕切壁36とが交互に配置されており、かくして燃焼ガス排出路30はジグザグ形態にせしめられている。なお、所望ならばジグザグ形態の流路以外の形態でも良い。
同様に、流入路32内にも上下方向に間隔をおいて3枚の仕切壁38及び40、即ちその前縁はケース26の前壁(図示していない)から後方に離隔して位置するがその後縁はケース26の後壁(図示していない)に接続されている形態の仕切壁38と、その前縁はケース26の前壁に接続されているがその後縁はケース26の後壁から前方に離隔して位置せしめられている仕切壁40とが交互に配置されており、かくして流入路32もジグザグ形態にせしめられている。なお、所望ならばジグザグ形態の流路以外の形態でも良い。
ケース26の内側壁の上端部には排出開口42が形成されており、排出路30は排出開口42を介して発電・燃焼室12と連通せしめられている。図示の実施形態においては、熱交換器24の各々の発電・燃焼室12側、即ち、燃料電池セル側、及び燃料電池セルの上下には、蓄熱材からなる蓄熱壁(遮熱部材)が配置されている。即ち右側蓄熱壁44a、左側蓄熱壁44b、前蓄熱壁44c及び後蓄熱壁44d、上蓄熱壁44e、下蓄熱壁44fが、セル集合体を取り囲むように配設されている。かかる右側蓄熱壁44a、左側蓄熱壁44bの上部には、排出開口42の下縁と実質上同高に位置して開口する開口部45が形成されており、排出開口42は開口部45を通して発電・燃焼室12に連通せしめられている。
ハウジング2の6個の壁面の外面に形成された断熱壁4、6、8、9、10、11は、アルミナ/シリカ系の汎用断熱材から形成されており、セル集合体を取り囲むように形成された蓄熱壁44a、44b、44c、44d、44e、44fは、密度が前記断熱材4、6、8、9、10より大きいアルミナ純度の高い断熱材から形成されている。断熱壁4、6、8、9、10、11と蓄熱壁44a、44b、44c、44d、44e、44fは同一材料から形成されていても良いが、蓄熱材の密度は断熱材よりも大きいことが望ましい。断熱壁4、6、8、9、10、11の密度は0.26g/cm以下、蓄熱壁44a、44b、44c、44d、44e、44fの密度は0.32g/cm以下で、両者の熱伝導率は0.1〜0.4W/(m・K)であることが望ましい。
ケース26の上壁における外側部には流入開口48が形成されており、流入路32はかかる流入開口48を介して空気室16に連通せしめられている。熱交換器24、流入開口48は、ガス供給流路を構成している。流入路32の各々の後方には上下方向に細長く延びる二重筒体50(図1にその上端部のみを図示している)が配設されており、かかる二
重筒体50は外側筒部材52と内側筒部材54とから構成されている。排出路30の下端部は外側筒部材52と内側筒部材54との間に規定されている排出路の下端部に接続されており、流入路32の下端部は内側筒部材54内に規定されている流入路に接続されている。
而して、図示の燃料電池組立体における上述したとおりの構成は、本出願人の出願にかかる特願2003−295790号の明細書及び図面に開示されている燃料電池組立体と実質上同一であるので、上述した構成の詳細については上記特願2003−295790号の明細書及び図面に委ね、本明細書においては説明を省略する。
上述した発電・燃焼室の下部には4個の発電ユニット56a、56b、56c及び56dが配置されている。発電ユニット56a、56b、56c及び56dは、夫々、上述した空気導入管22間に位置せしめられている。言い換えれば、発電ユニット56a、56b、56c及び56d間に、空気導入管22が配設されている。図1、2と共に、図3、4を参照して説明を続けると、発電ユニット56aは前後方向(図1において紙面に垂直な方向)に細長く延びる直方体形状の燃料ガスケース58aを具備している。
燃料ガス室を規定している燃料ガスケース58aの上面上にはセルスタック60aが装着されている。セルスタック60aは上下方向に細長く延びる直立セル62を燃料ガスケース58aの長手方向(即ち前後方向)に複数個縦列配置して構成されている。図5に明確に図示する如く、セル62の各々は電極支持基板64、内側電極層である燃料極層66、固体電解質層68、外側電極層である酸素極層70、及びインターコネクタ72から構成されている。
電極支持基板64は上下方向に細長く延びる柱状の板状片であり、その断面形状は平坦な両面と半円形状の両側面を有する。電極支持基板64には、これを鉛直方向に貫通する複数個(図示の場合は6個)の燃料ガス通路74が形成されている。電極支持基板64の各々は燃料ガスケース58aの上壁上に、例えば耐熱性に優れたセラミック接着剤によって接合される。
燃料ガスケース58aの上壁には図1において紙面に垂直な方向に間隔をおいて左右方向に延びる複数個のスリット(図示していない)が形成されており、電極支持基板64の各々に形成されている燃料ガス通路74がスリットの各々に従って燃料ガス室に連通せしめられる。
インターコネクタ72は電極支持基板64の片面(図5のセルスタック60aにおいて上面)上に配設されている。燃料極層66は電極支持基板64の他面(図5のセルスタック60aにおいて下面)及び両側面に配設されており、その両端はインターコネクタ72の両端に接合せしめられている。固体電解質層68は燃料極層66の全体を覆うように配設され、その両端はインターコネクタ72の両端に接合せしめられている。酸素極層70は、固体電解質層68の主部上、即ち電極支持基板64の他面を覆う部分上に配置され、電極支持基板板64を挟んでインターコネクタ72に対向して位置せしめられている。
セルスタック60aにおける隣接するセル62間には集電部材76が配設されており、一方のセル62のインターコネクタ72と他方のセル62の酸素極層70とを接続している。セルスタック60aの両端、即ち図5において上端及び下端に位置するセル62の片面及び他面にも集電部材76が配設されている。セルスタック60aの両端に位置する集電部材76には電力取出手段(図示していない)が接続されており、かかる電力取出手段はハウジング2の前断熱壁10、後断熱壁11、または下断熱材6を通してハウジング2外に延在せしめられている。所望ならば、セルスタック60a、60b、60c及び60
dの各々に電力取出手段を配設することに代えて、適宜の接続手段によってセルスタック60a、60b、60c及び60dを相互に直列接続し、4個のセルスタック60a、60b、60c及び60dに関して共通の電力取出手段を配設することもできる。
セル62について更に詳述すると、電極支持基板64は燃料ガスを燃料極層66まで透過させるためにガス透過性であること、そしてまたインターコネクタ72を介して集電するために導電性であることが要求され、かかる要求を満足する多孔質の導電性セラミック(若しくはサーメット)から形成することができる。
燃料極層66及び/又は固体電解質層68との同時焼成によりセル62を製造するためには、鉄属金属成分と特定希土類酸化物とから電極支持基板64を形成することが好ましい。所要ガス透過性を備えるために開気孔率が30%以上、特に35乃至50%の範囲にあるのが好適であり、そしてまたその導電率は300S/cm以上、特に440S/cm以上であるのが好ましい。
燃料極層66は多孔質の導電性セラミック、例えば希土類元素が固溶しているZrO(安定化ジルコニアと称されている)とNi及び/又はNiOとから形成することができる。
固体電解質層68は、電極間の電子の橋渡しをする電解質としての機能を有していると同時に、燃料ガスと空気とのリークを防止するためにガス遮断性を有するものであることが必要であり、通常、3〜15モル%の希土類元素が固溶したZrOから形成されている。
酸素極層70は所謂ABO型のペロブスカイト型酸化物からなる導電セラミックから形成することができる。酸素極層70はガス透過性を有していることが必要であり、開気孔率が20%以上、特に30〜50%の範囲にあることが好ましい。
インターコネクタ72は導電性セラミックから形成することができるが、水素ガスでよい燃料ガス及び空気と接触するため、耐還元性及び耐酸化性を有することが必要であり、このためにランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)が好適に使用される。インターコネクタ72は電極支持基板64に形成された燃料ガス通路74を通る燃料ガス及び電極支持基板64の外側を流動する空気のリークを防止するために緻密質でなければならず、93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが望まれる。
集電部材76は弾性を有する金属又は合金から形成された適宜の形状の部材或いは金属繊維又は合金繊維から成るフェルトに所要表面処理を加えた部材から構成することができる。
図4を参照して説明を続けると、発電ユニット56aは、セルスタック60aの上方を前後方向に細長く延びる直方体形状(或いは円筒形状)であるのが好都合である改質ケース78aも具備している。改質ケース78aの前面には燃料ガス送給管80aの一端即ち上端が接続されている。
燃料ガス送給管80aは下方に延び、次いで湾曲して後方に延び、燃料ガス送給管80aの他端は上記燃料ガスケース58aの前面に接続されている。改質ケース78aの後面には被改質ガス供給管82aの一端が接続されている。被改質ガス供給管82aは改質ケースから下方に延び、ハウジング2の下を通ってハウジング2外に延出している。
被改質ガス供給管82aは都市ガス等の炭化水素ガスでよい被改質ガス供給源(図示していない)に接続されており、被改質ガス供給管82aを介して改質ケース78aに被改質ガスが供給される。改質ケース78a内には燃料ガスを水素リッチな燃料ガスに改質するための適宜の改質触媒が収容されている。
図示の実施形態においては、改質ケース78aは燃料ガス送給管80aを介して燃料ガスケース58aに接続され、これによって所要位置に保持されているが、所要ならば、図4に二点鎖線で図示する如く、例えば上記被改質ガス供給管82aの下面と燃料ガスケース58aの後端部下面或いは後面との間に適宜の支持部材84aを付設することもできる。
図3において説明すると、発電ユニット56cは上述した発電ユニット56aと実質上同一であり、発電ユニット56b及び56dは、発電ユニット56a及び56cに対して前後方向が逆に配置されていること、従って改質ケース78b及び78dと燃料ガスケース58b及び58dとを接続する燃料ガス送給管(図示していない)が後側に配置され、被改質ガス供給管82b及び82dが改質ケースから下方に延び、ハウジング2の下を通ってハウジング2外に延出している。
上述したとおりの燃料電池組立体においては、被改質ガスが被改質ガス供給管82a、82b、82c、82dを介して改質ケース78a、78b、78c及び78dに供給され、改質ケース78a、78b、78c及び78d内において水素リッチな燃料ガスに改質された後に、燃料ガス送給管80a、80b、80c、80dを通して燃料ガスケース58a、58b、58c及び58d内に規定されている燃料ガス室に供給され、次いでセルスタック60a、60b、60c及び60dに供給される。
セルスタック60a、60b、60c及び60dの各々においては、酸素極において、
1/2O+2e→O2−(固体電解質)
の電極反応が生成され、燃料極において、
(固体電解質)+H→HO+2e
の電極反応が生成されて発電される。
発電に使用されることなくセルスタック60a、60b、60c及び60dから上方に流動した燃料ガス及び空気は、起動時に発電・燃焼室12内に配設されている点火手段(図示していない)によって点火されて燃焼される。周知の如く、セルスタック60a、60b、60c及び60dにおける発電に起因して、そしてまた燃料ガスと空気との燃焼に起因して発電・燃焼室12内は例えば1000℃程度の高温になる。改質ケース78a、78b、78c及び78dは発電・燃焼室12内に配設され、セルスタック60a、60b、60c及び60dの直ぐ上方に位置せしめられており、燃焼炎によって直接的にも加熱され、かくして発電・燃焼室12内に生成される高温が被改質ガスの改質に効果的に利用される。
発電・燃焼室12内に生成された燃焼ガスは熱交換器24に形成されている排出開口42から排出路30に流入し、ジグザグ状に延在する排出路30を流動した後に二重筒体50の外側筒部材52と内側筒部材54との間に規定されている排出路を通して排出される。燃焼ガスが二重筒体50における排出路を流動する際には、二重筒体50における流入路を空気が流動し、燃焼ガスと空気との間で熱交換が行われる。
そしてまた、燃焼ガスが熱交換器24の排出路30をジグザグ状に流動せしめられる際には、空気が熱交換器24の流入路32をジグザグ状に対向するように流動せしめられる。かくして燃焼ガスと空気との間で効果的に熱交換されて空気が予熱される。
長期間に渡って発電を遂行することによってセルスタック60a、60b、60c及び60dの一部或いは全部が劣化した場合には、ハウジング2の前断熱壁10或いは後断熱壁11を離脱或いは開動せしめ、発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部或いは全部をハウジング2内から取り出す。
そして、発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部或いは全部を新しいものに交換して、或いは発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部或いは全部におけるセルスタック60a、60b、60c及び60dのみを新しいものに交換して、再びハウジング2内の所要位置に装着すればよい。発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部あるいは全部における改質ケース78a、78b、78c及び78d内に収容されている改質触媒を交換することが必要な場合にも、発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部或いは全部をハウジング2内から取り出し、発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部或いは全部における改質ケース78a、78b、78c及び78d自体を新しいものに或いは改質ケース78a、78b、78c及び78d内の改質触媒のみを新しいものに交換すればよい。
改質ケース78a、78b、78c及び78d内の改質触媒の交換を充分容易に遂行し得るようになすために、所望ならば改質ケース78a、78b、78c及び78dの一部を開閉自在な扉にせしめることができる。
一方、空気は二重筒体50の内側筒部材54内に規定されている流入路を通して熱交換器24の流入路32に供給され、熱交換器24を通過して予熱(加熱)された空気は、空気室16に一旦貯留され、空気導入管22を通って燃焼・発電室12のセルスタック間に供給される。この際、空気導入管22はセルスタック60の燃料電池セル62の上端の燃料ガス通路74近傍で燃焼する燃焼ガス雰囲気中を通過する。従って、空気室16の予熱空気はセルスタック60上部の燃焼領域でさらに加熱され、高温に暖められた空気がセルに供給される。
通常運転時は前記熱交換器24で予熱された空気が空気室16に導入され、この空気室16から空気導入管22を用いて燃焼・発電室12へ空気が導入されるが、発電室の温度が想定以上に上昇した場合は、前記熱交換器24を通らない低温ガス供給管18を通ってきた低温の空気が空気室16に導入され、熱交換器24を通過して予熱された空気と混合されて、空気室16の空気温度がある程度低下する。この空気を発電室12、即ち、セルスタック間に供給することにより、通常運転時より温度の低い空気がセルスタック間に導入されるので、発電室12、即ち燃料電池セルの過度に上昇した温度が低下されるので、発電室内の温度を適宜にコントロールできる良好な燃料電池組立体が提供される。
また、空気室16内の空気温度は、低温ガス供給管18から供給された外気と、熱交換器24を通過して予熱された空気と混合されるため、室温ほど低温の空気ではないので、熱い燃料電池セル60に供給しても、燃料電池セル60のクラックや熱衝撃破壊を引き起こすなどの不具合を避けることができ、燃料電池発電システム全体の機能劣化が抑えられ寿命が延ばすことができる。
さらに、低温ガス供給管18による低温ガスの供給を、空気供給管22の開口部中央部に向けて供給することにより、さらに、両側の熱交換器から加熱された空気を開口部中央部に向けて供給することにより、最も加熱しやすいセル集合体の中央部に空気供給管22により供給される空気を最も低温とでき、中央部から離れるに従って高い温度とすることができ、最適な冷却手段とすることができる。
そして、この燃料電池組立体では、ハウジング2内であってセル集合体の周囲に、蓄熱壁44a、左側蓄熱壁44b、前蓄熱壁44c及び後蓄熱壁44d、下蓄熱壁44e、上蓄熱壁44fを、ハウジング2の外面に上断熱壁4、下断熱壁6、右側断熱壁8、左側断熱壁9、前断熱壁10及び後断熱壁11を配置することにより、セル周囲の高温の熱を蓄熱壁により蓄熱するとともに、外部への熱放散を蓄熱壁及び断熱材と併せて効果的に抑制することができ、分散型発電用の燃料電池組立体において、発熱量の少ない部分負荷運転時においても、有効に発電温度を維持できる。
即ち、家庭用などの分散型発電用の燃料電池組立体では発電量は少ないため小型であり、定常運転時には熱自立し、効果的に発電するが、燃料ガス量を少なくして発電量を少なくした場合、発熱量が少なくなり、熱自立しなくなる傾向にあるが、本発明では、断熱壁によりハウジング内に熱を有効に閉じ込め、定常運転時の高温の熱を蓄熱壁に吸収させ、部分負荷運転し発熱量が少なくなった場合に熱を放散させ、ハウジング内の温度を有効に維持できる。
以上、添付図面を参照して本発明の好適実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能であることは多言するまでもない。
例えば、セルスタックの上方に特定の改質ケースを備えた燃料電池組立体に関連せしめて本発明を説明したが、改質ケースがセルスタックの上方以外の場合でも、本発明を適用することが出来る。また、改質ケースをハウジング内に設けない場合であっても良い。
また、上記形態では、空気室に低温ガス供給手段を設け、空気供給管により、燃料電池セルの外面に空気を供給する場合について説明したが、本発明は、空気供給管により燃料電池セルの内部に空気を供給するようにしても良いことは勿論である。尚、この場合、燃料電池セルの内側には空気極が、外側には燃料極が形成されることは言うまでもない。
また、上記形態では、空気室に低温ガス供給手段を設けた例について説明したが、燃料ガス室に低温ガス供給手段を設け、燃料ガスにより燃料電池セルを冷却するようにしてもよいことは勿論である。
さらに、上記形態では、燃料電池セルの上方で燃料ガスと空気が反応して燃焼する場合について説明したが、本発明では、燃焼しない場合であっても良いことは勿論である。
以下、固体酸化物形燃料電池の運転方法について、図6のフローチャートを基に説明する。
先ず、システムの初期化を行い(n−1)、初期異常有無の確認を行う(n−2)。異常があった場合には、非常停止する(n−3)。
システム構成部材の初期異常がない場合、ブロワーを起動させ(n−4)、流量モニターで流量を監視しながら、所定流量の空気を空気導入管22を介して収納容器2内に供給する。
この後、点火(着火)ヒーターの電源をONし、ヒーターを起動させる(n−5)。この動作により、燃料電池セル上方から排出される余剰の燃料ガスの着火準備を行う。
点火ヒーターの電源を入れてもすぐに温度が上昇しないため、着火までの間、1分以上経過したか確認する(n−6)。1分以上経過した後、被改質ガス(都市ガス)供給管の
ガス電磁弁に電源を入れ、バルブを開き、都市ガスを流す準備を行う(n−7)。都市ガスの流量制御装置に流量設定信号を送り、都市ガスを供給する(n−8)。この後、空気電磁弁の電源をONし、バルブを開き、改質ケースに空気を流す準備を行う(n−9)。空気ポンプの電源をONし、ポンプを駆動させ、空気を流す準備を行う(n−10)。空気の流量を設定し(n−11)、空気を改質ケースに供給する。
着火確認を確認する(n−12)。ガスを流し終わった後、所定時間10秒経過後、熱電対温度(燃焼温度)の温度を確認し、100℃以上であった場合は、着火したとする。着火していない場合は、起動に戻る。
この後、点火ヒーターの電源をOFFにして、ヒーターを停止する(n−13)。
部分酸化改質(燃料と空気)からATR(自己熱改質)(燃料と空気と水)へ進んでよいか確認を行う(n−14)。熱電対の計測温度、例えばモジュール温度(発電部温度)、改質入口温度がそれぞれ200、650℃以上になった場合に次のステップへとすすむ。
この後、点火ヒーターを起動する(n−15)。点火ヒーターの電源をONし、ヒーターを起動させまる。ガスの流量を変更するので再度、着火する。点火ヒーターは5分間動作させ、その後、停止させる。
点火ヒーター動作中に、改質ケースに供給する水の流量変更を行い、水ポンプにて水を流す(n−16)。ATR(自己熱改質)(燃料と空気と水)から移行区間へ進んでよいか確認を行う(n−17)。熱電対の計測温度、例えば、モジュール温度、改質出口温度がそれぞれ300、550℃以上になった場合に次のステップへとすすむ。
点火ヒーターの電源をONし、ヒーターを起動させる(n−18)。ガスの流量を変更するので再度、着火する。点火ヒーターは5分間動作させ、その後、停止させる。点火ヒーター動作中に水と空気の流量変更を行う。即ち、水ポンプの流量が一定になるように設定し、水を流す(n−19)。空気の流量を制御設定し、空気を流す(n−20)。
移行区間からSR(スチームリフォーム)へ進んでよいか確認を行う(n−21)。熱電対の計測温度、例えばモジュール温度、改質出口温度がそれぞれ400、550℃以上になった場合に次のステップへとすすむ。
次に点火ヒーターの電源をONし、ヒーターを起動させます(n−22)。ガスの流量を変更するので再度、着火する。点火ヒーターは5分間動作させ、その後、停止させる。
点火ヒーター動作中に(n−23)〜(n−26)にて水の流量変更を行い、空気を停止させる。即ち、水ポンプを、水の流量が所定量になるように設定し、水を流す(n−23)。
空気流量制御の設定を0にし、電源をOFFする(n−24)。この後、空気ポンプの電源をOFFし、ポンプを停止させる(n−25)。空気電磁弁の電源をOFFし、バルブを閉じる(n−26)。
移行区間からSR(スチームリフォーム)へ進んでよいか確認を行う。熱電対の計測温度、例えば、モジュール温度(発電部温度:発電ユニット56b、56c間の温度)、改
質出口温度がそれぞれ650、550℃以上になった場合に次のステップへとすすむ。
このようにして固体電解質形燃料電池が起動され、定常運転される。そして、運転停止時における動作は、まず、燃料電池から負荷への出力を停止し、次に被改質ガスおよび酸素含有ガスの燃料電池への供給を停止する。安全装置やセンサー類は動作させたままでもよい。停止の開始は、停止スイッチ、あるいは制御部の判断により移行する。停止については、動作温度からガス供給を停止する温度までは、微量の燃料ガスと水蒸気を供給する。その後はシャットダウンを行ってもよい。酸素含有ガスは燃料電池のガスパージの役割も担うので数分程度供給した後に停止してもよい。これにより無駄な燃料ガス、動作時の消費電力を低減することが可能となる。このときにすべてを停止するシャットダウンを行ってもよい。
この後、起動を開始する。例えば、夜間は電力消費量が少ないため発電を停止、朝方起動させる場合である。このように、停止後再起動する場合には、再起動時の発電部の温度が室温よりも高い温度、例えば300℃以上であることが望ましい。言い換えれば、発電時における発電部の温度の40%以上の温度であることが望ましい。これは、発電時の発電部の熱エネルギーが残存している状態で、再起動時には、発電部の温度が高いほど、即ち、発電部に残存している熱エネルギーが多く残っている状態で再起動することが望ましい。この場合には、起動を迅速に行うことができる。
上記した固体酸化物形燃料電池では、断熱壁、蓄熱壁によりハウジング内に熱を有効に閉じ込めることができ、発電時における発電部の温度の40%の温度になるまでの時間が6時間以上と長くできる。言い換えれば、発電部に長時間熱エネルギーを残存させることができるため、本発明のシステムを用いることにより、停止後の再起動を迅速に行うことができる。
即ち、本発明の固体酸化物形燃料電池システムでは、出力停止後、断熱壁、蓄熱壁によりハウジング内に熱を有効に閉じ込めることができるため、ハウジング内の温度が下がりにくい。この特性を利用して、あえて無理に室温までの冷却を行わせないことを特長とする。従来では、ブロワーなどで冷却を行わせるが、本発明では、冷却しないことも特徴としている。このように室温までの冷却を行わないために次回起動時には燃料電池の温度あるいは改質部の温度は十分に高いままである。このため、運転起動時における動作は、発電部の温度または/かつ改質部の温度に応じて室温からの起動シーケンスの一部を省略または迅速なステップアップを行う。
つまり、発電部の温度または/かつ改質部の温度を判断し、起動時のシーケンスの途中から進めてもよいし、室温からの手順通りに進んでもよいが、シーケンスの判断を温度によって規定することで、次々に次のステップに進むことができる。このため従来の室温からの起動に対して短時間で電池出力を行うことができる。
このように行うことでいろいろな起動停止方法に対応することが可能となった。例えば、従来ではできないとされていたDSS運転もエネルギーのロスをすることなく対応することが可能となった。ここで、デイリースタートスタップ(DSS運転)とは一日一回起動と停止を行う運転方法であり、例えば朝に起動し、日中と夜に運転(発電)し、深夜に停止させる運転方法である。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、学習機能を有し、負荷の過去のデータから停止起動時間を割り出し、自動的に停止起動を行うこと、タイマー機能を有し、任意設定時間に停止、起動を行うこと、停止、起動スイッチにより、停止、起動を行うこと、固体酸化物形燃料電池から外部負荷への電力供給が一定以下の状態が一定時間以上継続した場合に自動的に前記固体酸化物形燃料電池の停止動作を行うとともに、系統電力から外部負荷への電力供給が一定以上の状態が一定時間以上継続した場合に自動的に前記固体
酸化物形燃料電池の起動動作を行うこともできる。
図1に示すような燃料電池を用い、起動スイッチを押し、図6に示すフローチャートに従い、起動させ、燃料電池の4つの発電ユニット56a、56b、56c、及び56dの
中央である発電ユニット56b、56c間に配置された熱電対の温度が750℃、改質器の出口側に配置された熱電対の温度が500〜600℃となるよう、被改質ガス等を制御し、定常運転を行った。起動スイッチを押してから定常運転までに2時間を要していた。
この後、停止スイッチを押し、燃料電池から負荷への出力を停止し、被改質ガスおよび酸素含有ガスの燃料電池への供給を停止した。動作温度からガス供給を停止する温度までは、微量の燃料ガスと水蒸気を供給した。
負荷への電力供給停止から、6時間後に、起動スイッチを押し、再起動を開始した。再起動時における発電ユニットの中央の温度が450℃(発電部の温度の60%)であり、改質器の出口側温度が400℃となっていた。
起動は、図6のフローチャートの450℃以下の動作が省略、または短時間でステップアップするため、定常運転までの所要時間は48分間であった。
また、停止後、8時間後に再起動を開始した場合には、再起動時における発電ユニットの中央の温度が380℃(発電部の温度の50%)であり、定常運転までの所要時間は72分間であった。
さらに、停止後、4時間後に再起動を開始した場合には、再起動時における発電ユニットの中央の温度が560℃(発電部の温度の74%)であり、定常運転までの所要時間は32分間であった。
これらの実験から、室温から起動する場合に比較して、短時間で定常運転できることがわかる。また、室温まで発電部を冷却する必要がないことから、冷却するに要するガスが不要で、無駄がガス使用量を最小限とできることがわかる。
2:ハウジング
12:発電・燃焼室
16:空気室(ガス室)
18:低温ガス供給管
22:空気導入管(ガス供給管)
24:熱交換器
56a、56b、56c及び56d:発電ユニット
58a、58b、58c及び58d:燃料ガスケース
60a、60b、60c及び60d:セルスタック
62:燃料電池セル
78a、78b、78c及び78d:改質ケース

Claims (10)

  1. 発電部に燃料ガス及び酸素含有ガスを供給して発電する固体酸化物形燃料電池システムであって、前記発電部の温度に応じて、複数の起動処理工程のうち一部を省略または簡略化して起動するように制御する制御部を備えることを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  2. 前記制御部は、負荷への電力供給を停止した後、室温よりも高い温度で起動を行うように制御することを特徴とする請求項1記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  3. 前記制御部は、前記負荷への電力供給および前記発電部への前記燃料ガス供給を停止した後、前記発電部の加熱工程を経ることなく、室温よりも高い温度で起動するように制御することを特徴とする請求項2記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  4. 前記負荷への電力供給を停止した後、次の起動を行う際の温度が、発電時における前記発電部の摂氏温度の40%以上の温度であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  5. 発電時における前記発電部の摂氏温度の40%の温度になるまでの時間が6時間以上であることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  6. 前記負荷への電力供給を停止した後、次の起動を行う際の温度が300℃以上であることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  7. 前記制御部は、学習機能を有し、前記負荷の過去のデータから停止時間と起動時間を割り出し、自動的に停止起動を行うように制御することを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  8. 前記制御部は、タイマー機能を有し、任意設定時間に停止、起動を行うように制御することを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  9. 前記制御部は、前記固体酸化物形燃料電池から前記負荷への電力供給が一定以下の状態が一定時間以上継続した場合に自動的に前記固体酸化物形燃料電池の停止動作を行うとともに、系統電力から前記負荷への電力供給が一定以上の状態が一定時間以上継続した場合に自動的に前記固体酸化物形燃料電池の起動動作を行うように制御することを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  10. 前記制御部は、デイリースタートスタップ(DSS)運転をするように制御することを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
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