JP2004103287A - 固体電解質型燃料電池システム - Google Patents

固体電解質型燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】固体電解質型燃料電池システムにおいて、熱応力に起因する燃料電池の劣化を防止しつつ、無駄な発電動作を防止する。
【解決手段】燃料極(13)及び空気極(14)を有する固体電解質型の燃料電池(11)と、燃料電池(11)内に設けられ、燃料極(13)からの排ガスと酸素極(14)からの排ガスとを混合して燃焼させる燃焼器(12)とを備えている。コントローラ(33)は、電力需要を検出し、電力需要がないときに燃焼器(12)の動作を継続させつつ燃料電池(11)の発電動作を停止させる待機運転を実行する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体電解質型燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特開2001−155754号公報に開示されているように、燃料電池の一種として、固体電解質型燃料電池(SOFC)が知られている。固体電解質型燃料電池は、発電時の温度が約700〜1000℃程度と高く、いわゆる高温作動型の燃料電池である。
【0003】
リン酸型燃料電池(PAFC)や固体高分子型燃料電池(PEFC)等の低温作動型の燃料電池と比べると、固体電解質型燃料電池には、発電効率や排熱温度が高いという長所がある。一方、固体電解質型燃料電池には、低温作動型燃料電池に比べて作動温度が高いため、起動の際に電池本体の温度が作動温度に達するまでに長時間を要する。
【0004】
ここで、起動時間を短縮するために、電池本体を急激に加熱することが考えられる。しかし、急激な加熱を行うと、熱衝撃によって電池本体に損傷を招くおそれがある。特に、燃料電池の構成要素(電解質膜、燃料極、空気極、インターコネクタ、基体管等)はそれぞれ熱膨張率が異なるため、起動時における温度変化によって燃料電池内に熱応力が発生しやすい。温度変化が急激であれば、熱応力によって構成要素の剥離や割れを生じ、電池性能の劣化を招くおそれがある。
【0005】
そこで、従来は、燃料電池の発電動作に先立って、燃料電池を予熱する予熱運転を行い、十分な時間をかけて燃料電池を起動していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、燃料電池の発電負荷は、常に一定とは限らない。すなわち、燃料電池の発電負荷は変動するのが通常である。そのため、エネルギーの無駄な発生を防止するために、発電負荷がない場合には燃料電池の運転を一時的に停止することが好ましい。しかし、上述したように、固体電解質型燃料電池は起動に長時間を要するため、いったん運転を停止すると、再び起動する際に相当の時間が必要であった。したがって、発電負荷に応じて燃料電池をON/OFFすると、再起動時における発電負荷の上昇に迅速に対応することが困難であった。
【0007】
また、燃料電池の運転を停止すると、温度が急激に低下するため、燃料電池内に熱応力を生じることになる。そのため、ON/OFFを頻繁に繰り返すと、加熱及び冷却に伴って熱応力が繰り返し生じるため、燃料電池の劣化を招きやすい。したがって、燃料電池の信頼性が低下したり、寿命が短くなるといった問題があった。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、固体電解質型燃料電池システムにおいて、熱応力に起因する燃料電池の劣化を防止しつつ、無駄な発電動作を防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の固体電解質型燃料電池システムは、固体電解質型の燃料電池(11)を備え、電力需要を検出し、電力需要がないときには、前記燃料電池(11)の発電量を低減し又は発電動作を停止させる一方、前記燃料電池(11)を加熱して前記燃料電池(11)の温度を所定温度に維持する待機運転を実行するものである。
【0010】
上記固体電解質型燃料電池システムでは、電力需要がないときには、待機運転が行われる。待機運転では、燃料電池の発電量が低減され、又は発電動作が停止される。そのため、エネルギーの無駄な生成が防止され、システムは発電負荷の変動に柔軟に対応することができる。また、放熱量に見合った分の熱量が生成され、燃料電池の温度は発電動作に必要な所定の温度(作動温度)に維持される。したがって、発電負荷が増えて発電動作が必要になったときに、発電動作を迅速に再開することができる。また、燃料電池の大幅な温度変化はないので、熱応力に起因する劣化を防止することができる。
【0011】
請求項2に記載の固体電解質型燃料電池システムは、燃料極(13)及び酸素極(14)を有する固体電解質型の燃料電池(11)と、前記燃料電池(11)内に設けられ、前記燃料極(13)からの排ガスと前記酸素極(14)からの排ガスとを混合して燃焼させる燃焼器(12)と、電力需要を検出し、電力需要がないときには、前記燃焼器(12)の動作を継続させつつ前記燃料電池(11)の発電動作を停止させる待機運転を実行する制御手段(33)とを備えているものである。
【0012】
上記固体電解質型燃料電池システムでは、電力需要がないときには待機運転が行われ、燃料電池の発電動作が停止される一方、燃焼器の燃焼動作は継続される。そのため、燃焼器の燃焼に伴う熱が燃料電池に伝わり、燃料電池は加熱される。その結果、待機運転によって、燃料電池の温度は高温度に維持される。
【0013】
請求項3に記載の固体電解質型燃料電池システムは、燃料極(13)及び酸素極(14)を有する固体電解質型の燃料電池(11)と、前記燃料電池(11)内に設けられ、前記燃料極(13)からの排ガスと前記酸素極(14)からの排ガスとを混合して燃焼させる燃焼器(12)と、前記燃料極(13)に燃料ガスを供給する第1ブロワ(21)と前記酸素極(14)に酸素含有ガスを供給する第2ブロワ(32)とを有し、前記燃料電池(11)の出力電力によって駆動される補助機械と、電力需要を検出し、電力需要がないときには、前記燃焼器(12)の動作を継続させつつ前記燃料電池(11)に前記補助機械の必要電力分だけ発電させる待機運転を実行する制御手段(33)とを備えているものである。
【0014】
上記固体電解質型燃料電池システムでは、電力需要がないときには待機運転が行われ、燃料電池の発電量は、補助機械に必要な分だけに減少する。一方、燃焼器の燃焼動作は継続されるため、燃焼熱によって燃料電池は加熱される。その結果、燃料電池の温度は高温度に維持される。
【0015】
請求項4に記載の固体電解質型燃料電池システムは、請求項3に記載の固体電解質型燃料電池システムであって、前記補助機械は、燃料電池(11)に設けられた電気ヒータ(40)を備えているものである。
【0016】
上記固体電解質型燃料電池システムでは、待機運転時に、燃料電池は燃焼器だけでなく電気ヒータによっても加熱される。そのため、燃焼器による加熱によって燃料電池の内部に不均一な温度分布が生じたとしても、電気ヒータの加熱によって当該温度分布を平準化することができる。その結果、燃料電池内の熱応力の発生が抑制される。
【0017】
請求項5に記載の固体電解質型燃料電池システムは、燃料極(13)及び酸素極(14)を有する固体電解質型の燃料電池(11)と、前記燃料電池(11)内に設けられ、前記燃料極(13)からの排ガスと前記酸素極(14)からの排ガスとを混合して燃焼させる燃焼器(12)と、燃料電池(11)の外部に設けられた補助燃焼器(15)と、電力需要を検出し、電力需要がないときには、燃料ガス及び酸素含有ガスを前記燃料電池(11)に供給する代わりに前記補助燃焼器(15)に供給し、前記補助燃焼器(15)の燃焼ガスを燃料電池(11)に供給する待機運転を実行する制御手段(33)とを備えているものである。
【0018】
上記固体電解質型燃料電池システムでは、電力需要がないときには待機運転が行われ、燃料電池に対する燃料ガス及び酸素含有ガスの供給が停止され、発電動作が停止する。また、補助燃焼器の燃焼ガスが燃料電池に供給されるので、当該燃焼ガスによって燃料電池が加熱される。したがって、燃料電池の温度は高温度に維持される。
【0019】
請求項6に記載の固体電解質型燃料電池システムは、請求項5に記載の固体電解質型燃料電池システムであって、燃料電池(11)からの排ガスと補助燃焼器(15)に供給される酸素含有ガスとを熱交換させる熱交換器(17)を備えているものである。
【0020】
上記固体電解質型燃料電池システムでは、燃料電池からの排ガスがシステムの外部に排出される前に、上記排ガスに含まれる熱は、補助燃焼器に供給される前の酸素含有ガスに回収される。したがって、排熱の有効利用が図られ、待機運転の効率が向上する。
【0021】
請求項7に記載の固体電解質型燃料電池システムは、燃料極(13)及び酸素極(14)を有する固体電解質型の燃料電池(11)と、前記燃料電池(11)内に設けられ、前記燃料極(13)からの排ガスと前記酸素極(14)からの排ガスとを混合して燃焼させる燃焼器(12)と、燃料電池(11)の外部に設けられた補助燃焼器(15)と、燃料電池(11)の酸素極(14)に供給される酸素含有ガスと補助燃焼器(15)の燃焼ガスとを熱交換させる熱交換器(41)と、電力需要を検出し、電力需要がないときには、燃料ガス及び酸素含有ガスを前記燃料電池(11)に供給する代わりに前記補助燃焼器(15)に供給し、前記熱交換器(41)において前記補助燃焼器(15)の燃焼ガスによって加熱された酸素含有ガスを燃料電池(11)に供給する待機運転を実行する制御手段(33)とを備えているものである。
【0022】
上記固体電解質型燃料電池システムでは、待機運転の際に、補助燃焼器の高温の燃焼ガスは、熱交換器を介して、燃料電池の酸素極に供給される前の酸素含有ガスと熱交換を行う。その結果、酸素含有ガスは加熱され、高温の気体となる。この高温の酸素含有ガスは、燃料電池の酸素極に供給され、燃料電池を加熱する。したがって、燃料電池の温度は高温度に維持される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
<実施形態1>
図1に示すように、実施形態1に係る燃料電池システム(10A)は、燃料極(13)及び空気極(14)を有する固体電解質型の燃料電池(11)と、燃料電池(11)内に設けられ、燃料極(13)からの排ガスと空気極(14)からの排ガスとを混合させて燃焼させる燃焼器(12)と、脱硫器(16)と、燃焼器(12)からの排ガスと空気極(14)に供給される空気とを熱交換させる熱交換器(17)とを備えている。
【0025】
脱硫器(16)は、燃料に含まれる硫化物を除去するものである。脱硫器(16)の上流側は燃料搬送通路(19)に接続され、脱硫器(16)の下流側は燃料供給通路(20)に接続されている。なお、本実施形態及び以下の実施形態では、燃料として都市ガスが用いられている。燃料搬送通路(19)には、第1ブロワ(21)が設けられている。燃料供給通路(20)の下流側は、燃料電池(11)の燃料極(13)に接続されている。
【0026】
燃料電池(11)の空気極(14)には、空気を搬送するガス搬送通路(26)が接続されている。ガス搬送通路(26)には、第2ブロワ(32)が設けられている。
【0027】
燃料電池(11)の燃料極(13)側には、燃料極(13)からの排ガスを燃料供給通路(20)に戻す燃料返還通路(29)が設けられている。燃料返還通路(29)には、第3ブロワ(30)が設けられている。
【0028】
燃焼器(12)には、当該燃焼器(12)の燃焼ガスを排出するための燃焼ガス排出通路(31)が接続されている。熱交換器(17)は、燃焼ガス排出通路(31)及びガス搬送通路(26)に設けられており、燃焼ガス排出通路(31)を流れる燃焼ガスとガス搬送通路(26)を流れる空気とを熱交換させる。つまり、熱交換器(17)は、燃焼器(12)から流出した排ガスの排熱を用いて供給空気を加熱するように構成されている。
【0029】
燃料電池システム(10A)には、燃料電池(11)の運転を制御するコントローラ(33)が設けられている。コントローラ(33)は電力需要を検出し、電力需要がある場合には燃料電池(11)に通常運転を実行させる一方、電力需要がない場合には燃料電池(11)に待機運転を実行させる。次に、燃料電池(11)の通常運転及び待機運転について説明する。
【0030】
通常運転の際には、第1ブロワ(21)によって搬送された燃料ガスは、脱硫器(16)において脱硫された後、燃料供給通路(20)を流通し、燃料電池(11)の燃料極(13)に導入される。一方、第2ブロワ(32)によって搬送された空気は、熱交換器(17)において、燃焼ガス排出通路(31)を流れる燃焼ガスによって予熱された後、ガス搬送通路(26)を通じて燃料電池(11)の空気極(14)に導入される。
【0031】
燃料電池(11)においては、燃料極(13)及び空気極(14)において、それぞれ所定の電池反応が行われる。すなわち、燃料極(13)及び空気極(14)において、
燃料極:2H+2O2− → 2HO+4e
空気極:O+4e → 2O2−
なる電池反応が行われる。このことにより、燃料電池(11)による発電が行われる。
【0032】
燃料極(13)からの排ガスの一部は、燃料返還通路(29)を通じて燃料供給通路(20)に戻される。そして、この排ガスは、燃料極(13)における電池反応に再利用される。
【0033】
一方、燃料極(13)から排出される残りの排ガスと空気極(14)からの排ガスとは、燃焼器(12)に導入される。そして、燃焼器(12)において、上記両排ガスは混合され、燃焼が行われる。
【0034】
燃焼器(12)の燃焼ガスは、燃焼ガス排出通路(31)を流通し、熱交換器(17)に流入する。上記燃焼ガスは、熱交換器(17)において、ガス搬送通路(26)を流れる供給空気と熱交換を行い、供給空気を加熱する。そして、熱交換器(17)を流出した燃焼ガスは、燃料電池システム(10A)の外部に排出される。
【0035】
以上のような通常運転を行っているときに電力需要がなくなると、コントローラ(33)は燃料電池(11)の運転を通常運転から以下の待機運転に切り替える。
【0036】
待機運転は、燃料電池(11)の発電動作を停止させるとともに、燃料電池(11)の温度を所定の作動温度(例えば、700〜1000℃)に維持する運転である。
【0037】
待機運転では、第1ブロワ(21)及び第2ブロワ(32)の回転数が抑制され、燃料電池(11)の燃料極(13)に供給される燃料ガスの量と、空気極(14)に供給される空気の量とが減少する。なお、燃料ガス及び空気の供給量の調整は、ブロワ(21,32)の回転数を制御する方法に限らず、その他の方法によって実行することも可能である。例えば、燃料供給通路(20)及びガス搬送通路(26)にそれぞれ流量調整弁を設けておき、これら流量調整弁を制御することによって燃料ガス及び空気の供給量を調整してもよい。このような方法によっても、燃料利用率を調整することが可能である。
【0038】
また、待機運転では、燃料電池(11)と電力負荷との接続が解除される。これにより、燃料電池(11)は発電動作を停止することになる。
【0039】
そして、第1ブロワ(21)によって搬送され燃料ガスは、脱硫器(16)において脱硫された後、燃料供給通路(20)を通じて燃料電池(11)の燃料極(13)に導入される。一方、第2ブロワ(32)によって搬送された空気は、熱交換器(17)において予熱された後、ガス搬送通路(26)を経て燃料電池(11)の空気極(14)に導入される。
【0040】
燃料極(13)に供給された燃料ガス及び空気極(14)に供給された空気は、それぞれ燃料極(13)及び空気極(14)を通過し、燃焼器(12)に流れ込む。そして、燃焼器(12)において、上記燃料ガス及び空気は混合され、燃焼が行われる。この燃焼による発熱によって、燃料電池(11)は加熱される。すなわち、燃焼器(12)から燃料電池(11)に向かって熱が伝わり、燃料電池(11)は高温度を維持することになる。
【0041】
燃焼器(12)を流出した燃焼ガスは、燃焼ガス排出通路(31)を流通し、熱交換器(17)に流入する。上記燃焼ガスは、熱交換器(17)において、ガス搬送通路(26)を流れる供給空気と熱交換を行い、供給空気を加熱する。そして、熱交換器(17)を流出した燃焼ガスは、燃料電池システム(10A)の外部に排出される。
【0042】
なお、上記待機運転中に電力需要が再び発生すると、コントローラ(33)は燃料電池システム(10A)の運転を待機運転から通常運転に切り替える。
【0043】
以上のように、本燃料電池システム(10A)によれば、電力需要がないときには待機運転を行い、燃焼器(12)の熱によって燃料電池(11)を加熱する。したがって、発電動作を停止しつつ燃料電池(11)の温度を高温の作動温度に維持することができる。
【0044】
電力需要のないときに発電動作を停止するので、エネルギーの無駄な生成を防止することができる。また、燃料電池(11)の大幅な温度変化がないので、熱応力に起因する燃料電池(11)の劣化を防止することができる。
【0045】
燃料電池(11)からの排ガスと供給空気とを熱交換させる熱交換器(17)を設けることとしたので、燃料電池(11)の排熱を有効活用することができ、エネルギー損失を低減することができる。したがって、システムの効率を向上させることができる。待機運転時にも排熱を利用することができるので、効率的な待機運転を実現することができる。
【0046】
燃料供給通路(20)に脱硫器(16)を設けることとしたので、燃料電池(11)の燃料極(13)に供給される燃料から硫化物を除去することができ、燃料に含まれる硫化物によって燃料極(13)が被毒されることを防止することができる。
【0047】
−変形例−
上記実施形態では、待機運転中には発電動作を停止していたが、待機運転中に、燃料電池システム(10A)の補助機械(第1ブロワ(21)や第2ブロワ(32)等)に必要な電力分だけ、燃料電池(11)に発電動作を行わせてもよい。このことにより、待機運転中に補助機械に電力を供給する電力系を別途設ける必要がなくなり、システム構成を簡単化することができる。
【0048】
<実施形態2>
図2に示すように、実施形態2に係る燃料電池システム(10B)は、燃料電池(11)の外部に補助燃焼器(15)を設けたものである。
【0049】
実施形態2に係る燃料電池システム(10B)は、燃料極(13)及び空気極(14)を有する固体電解質型の燃料電池(11)と、燃料電池(11)内に設けられ、燃料極(13)からの排ガスと空気極(14)からの排ガスとを混合させて燃焼させる燃焼器(12)と、補助燃焼器(15)と、脱硫器(16)と、燃焼器(12)からの排ガスと空気極(14)に供給される空気とを熱交換させる熱交換器(17)とを備えている。
【0050】
燃料供給通路(20)の下流側は、三方弁(22)の第1ポート(図中の左側のポート)に接続されている。三方弁(22)の第2ポート(図中の右側のポート)には、燃料電池(11)の燃料極(13)に燃料を導入する主燃料供給通路(18)が接続されている。三方弁(22)の第3ポート(図中の下側のポート)には、補助燃焼器(15)に燃料を導入する補助燃料供給通路(23)が接続されている。なお、三方弁(22)は、第1ポートと第2ポートとをつなぐ第1状態と第1ポートと第3ポートとをつなぐ第2状態とに切り替え自在に構成されている。
【0051】
補助燃焼器(15)は、燃料電池(11)の外部に設けられている。補助燃焼器(15)の燃料導入部には補助燃料供給通路(23)が接続され、補助燃焼器(15)の空気導入部には、補助空気供給通路(24)が接続されている。
【0052】
補助空気供給通路(24)の上流側は、三方弁(25)の第3ポート(図中の左側のポート)に接続されている。三方弁(25)の第1ポート(図中の右側のポート)には、ガス搬送通路(26)が接続されている。三方弁(25)の第2ポート(図中の上側のポート)には、燃料電池(11)の空気極(14)側に接続された主空気供給通路(27)が接続されている。なお、三方弁(25)も、第1ポートと第2ポートとをつなぐ第1状態と第1ポートと第3ポートとをつなぐ第2状態とに切り替え自在に構成されている。
【0053】
補助燃焼器(15)には、当該補助燃焼器(15)において生成された燃焼ガスを供給する燃焼ガス供給通路(28)が接続されている。燃焼ガス供給通路(28)の下流側は、主空気供給通路(27)に接続されている。このような構成により、本実施形態では、燃焼ガス供給通路(28)の燃焼ガスは燃料電池(11)の空気極(14)に導入されることになる。
【0054】
その他の構成は、実施形態1と同様である。なお、補助燃焼器(15)のON/OFFや三方弁(22,25)の切り替え等の各種制御は、コントローラ(33)によって行われる。
【0055】
本実施形態においても、電力需要のあるときには通常運転が行われ、電力需要のないときには待機運転が行われる。次に、通常運転と待機運転とを説明する。
【0056】
通常運転の際には、図2に示すように、三方弁(22)及び三方弁(25)は、いずれも第1状態に設定される。すなわち、燃料供給通路(20)と主燃料供給通路(18)とが接続され、ガス搬送通路(26)と主空気供給通路(27)とが接続される。補助燃焼器(15)は運転を停止し、燃料電池(11)及び燃焼器(12)は運転を行う。また、第3ブロワ(30)は運転を行い、燃料返還通路(29)を通じて燃料ガスの再循環が行われる。
【0057】
具体的には、第1ブロワ(21)によって搬送された燃料ガスは、脱硫器(16)において脱硫された後、燃料供給通路(20)及び主燃料供給通路(18)を流通し、燃料電池(11)の燃料極(13)に導入される。一方、第2ブロワ(32)によって搬送された空気は、熱交換器(17)において、燃焼ガス排出通路(31)を流れる燃焼ガスによって予熱された後、主空気供給通路(27)を経て燃料電池(11)の空気極(14)に導入される。
【0058】
燃料電池(11)においては、燃料極(13)及び空気極(14)において、それぞれ所定の電池反応が行われる。このことにより、燃料電池(11)による発電が行われる。
【0059】
燃料極(13)からの排ガスの一部は、燃料返還通路(29)を通じて主燃料供給通路(18)に戻される。そして、この排ガスは、燃料極(13)における電池反応に再利用される。
【0060】
一方、燃料極(13)から排出される残りの排ガスと空気極(14)からの排ガスとは、燃焼器(12)に導入される。そして、燃焼器(12)において、上記両排ガスは混合され、燃焼が行われる。
【0061】
燃焼器(12)の燃焼ガスは、燃焼ガス排出通路(31)を流通し、熱交換器(17)に流入する。上記燃焼ガスは、熱交換器(17)において、ガス搬送通路(26)を流れる供給空気と熱交換を行い、供給空気を加熱する。そして、熱交換器(17)を流出した燃焼ガスは、燃料電池システム(10B)の外部に排出される。
【0062】
一方、待機運転の際には、図3に示すように、三方弁(22)及び三方弁(25)は、いずれも第2状態に設定される。すなわち、待機運転に際しては、燃料供給通路(20)と補助燃料供給通路(23)とが接続され、ガス搬送通路(26)と補助空気供給通路(24)とが接続される。補助燃焼器(15)は運転を行い、燃料電池(11)及び燃焼器(12)は運転を行わない。
【0063】
第1ブロワ(21)によって搬送された燃料は、脱硫器(16)において脱硫された後、燃料供給通路(20)及び補助燃料供給通路(23)を流通し、補助燃焼器(15)に導入される。一方、第2ブロワ(32)によって搬送された空気は、熱交換器(17)において、燃焼ガス排出通路(31)を流れるガスによって予熱された後、補助空気供給通路(24)を経て補助燃焼器(15)に導入される。補助燃焼器(15)に導入された燃料及び空気は混合され、補助燃焼器(15)において燃焼が行われる。
【0064】
補助燃焼器(15)の燃焼ガスは、燃焼ガス供給通路(28)及び主空気供給通路(27)を流通し、燃料電池(11)の空気極(14)に供給される。そして、上記燃焼ガスは、空気極(14)を通過する際に空気極(14)を加熱する。これにより、燃料電池(11)は加熱され、燃料電池(11)の温度は高温の作動温度に維持される。
【0065】
空気極(14)を通過した燃焼ガスは、燃焼器(12)及び燃焼ガス排出通路(31)を通過し、熱交換器(17)に流入する。上記燃焼ガスは、熱交換器(17)において、ガス搬送通路(26)を流れる空気と熱交換を行い、当該空気を予熱する。そして、熱交換器(17)を流出した燃焼ガスは、システムの外部に排出される。
【0066】
以上のように、本実施形態によれば、電力需要がないときには待機運転を行い、補助燃焼器(15)の燃焼ガスによって燃料電池(11)を加熱する。したがって、実施形態1と同様、発電動作を停止しつつ燃料電池(11)の温度を高温の作動温度に維持することができる。本実施形態においても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
【0067】
また、本燃料電池システム(10B)によれば、三方弁(22)を設けることによって、燃料の供給経路を切り替え自在に構成した。そのうえで、三方弁(22)の上流側の燃料搬送通路(19)に第1ブロワ(21)を設けることにより、燃料電池(11)の燃料極(13)に燃料を供給するためのブロワと、補助燃焼器(15)に燃料を供給するためのブロワとを共通化することとした。すなわち、第1ブロワ(21)に、燃料極(13)に燃料を供給する機能と補助燃焼器(15)に燃料を供給する機能とを兼用させることとした。
【0068】
また、三方弁(25)を設けることによって、空気の供給経路を切り替え自在に構成した。そのうえで、三方弁(25)の上流側のガス搬送通路(26)に第2ブロワ(32)を設けることにより、燃料電池(11)の空気極(14)に空気を供給するためのブロワと、補助燃焼器(15)に空気を供給するためのブロワとを共通化することとした。すなわち、第2ブロワ(32)に、空気極(14)に空気を供給する機能と補助燃焼器(15)に空気を供給する機能とを兼用させることとした。
【0069】
したがって、本実施形態によれば、補助燃焼器(15)の設置に伴って別個新たなブロワを設置する必要がない。そのため、部品点数の削減によるシステムの小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0070】
上記実施形態では、補助燃焼器(15)の燃焼ガスを燃料電池(11)の空気極(14)に供給していたが、燃焼ガスを燃料極(13)に供給してもよく、燃焼ガスを空気極(14)及び燃料極(13)の両方に供給するようにしてもよい。
【0071】
なお、本実施形態では、燃料電池(11)の起動時に、上記予熱運転と同様の運転を行うことによって燃料電池(11)を予熱することができる。したがって、システムの構成を複雑化することなく、予熱運転(起動運転)と待機運転とを実行することが可能となる。
【0072】
<実施形態3>
図4に示すように、実施形態3の燃料電池システム(10C)は、実施形態2の燃料電池システム(10B)において、燃料電池(11)に電気ヒータ(40)を設けたものである。
【0073】
電気ヒータ(40)は、燃料電池システム(10C)の補助機械の一つである。本実施形態では、電気ヒータ(40)は、燃料電池(11)の周りに巻き付けられている。なお、電気ヒータ(40)の個数は1つに限定されず、2又は3以上の電気ヒータが設けられていてもよいことは勿論である。
【0074】
本実施形態では、待機運転の際には、電気ヒータ(40)が通電され、燃料電池(11)は燃焼器(12)及び電気ヒータ(40)によって加熱される。その結果、燃料電池(11)の温度は高温の作動温度に維持される。
【0075】
したがって、本実施形態においても、実施形態2と同様の効果を得ることができる。
【0076】
なお、実施形態1の燃料電池システム(10A)において、燃料電池(11)の周りに電気ヒータ(40)を設けるようにしてもよい。待機運転時に補助機械の必要電力分だけ燃料電池(11)に発電動作を行わせる場合には、当該燃料電池(11)の電力によって電気ヒータ(40)を作動させてもよい。
【0077】
ところで、待機運転の際に、燃焼器(12)からの伝導熱だけで燃料電池(11)を加熱すると、燃料電池(11)の内部において、燃焼器(12)の近傍から遠方にかけて温度が低下するような不均一な温度分布が生じる場合がある。しかし、温度分布の不均一の程度が過大であると、燃料電池(11)の内部に熱応力が発生し、燃料電池(11)の構成要素(電解質膜、燃料極、空気極、インターコネクタ、基体管等)に剥離や割れが生じるおそれがある。そこで、電気ヒータ(40)の設置位置は、燃料電池(11)内の不均一な温度分布を是正するような位置が好ましい。例えば、燃焼器(12)から離れている部分ほど加熱量が多くなるように電気ヒータ(40)を配置してもよく、燃料電池(11)の全体にわたって満遍なく電気ヒータ(40)を配置してもよい。
【0078】
<実施形態4>
図5に示すように、実施形態4に係る燃料電池システム(10D)は、実施形態2の燃料電池システム(10B)に変更を加えたものであり、待機運転時に、補助燃焼器(15)の燃焼ガスによって空気を加熱し、加熱後の高温の空気を燃料電池(11)の空気極(14)に供給するようにしたものである。
【0079】
本実施形態では、ガス搬送通路(26)は、主空気供給通路(27)と補助空気供給通路(24)とに分岐している。主空気供給通路(27)は、燃料電池(11)の空気極(14)に接続されている。補助空気供給通路(24)は、補助燃焼器(15)に接続されている。補助空気供給通路(24)には、閉鎖弁(42)が設けられている。
【0080】
燃焼ガス供給通路(28)と主空気供給通路(27)とには、補助燃焼器(15)からの燃焼ガスと空気極(14)への供給空気とを熱交換させる熱交換器(41)が設けられている。熱交換器(41)の高温側流路(45)は燃焼ガス供給通路(28)に接続され、低温側流路(46)は主空気供給通路(27)に接続されている。
【0081】
その他の構成は実施形態2と同様であるので、説明は省略する。
【0082】
通常運転時には、三方弁(22)は第1状態に設定され、燃料供給通路(20)と主燃料供給通路(18)とが接続される。閉鎖弁(42)は閉鎖される。補助燃焼器(15)は運転を停止し、燃料電池(11)及び燃焼器(12)は運転を行う。また、第3ブロワ(30)が運転を行い、燃料ガスの再循環が行われる。
【0083】
第1ブロワ(21)によって搬送された燃料は、脱硫器(16)において脱硫された後、燃料供給通路(20)及び主燃料供給通路(18)を通過し、燃料電池(11)の燃料極(13)に導入される。一方、第2ブロワ(32)によって搬送された空気は、熱交換器(17)において、燃焼ガス排出通路(31)を流れる燃焼ガスによって予熱された後、ガス搬送通路(26)から主空気供給通路(27)を経て、燃料電池(11)の空気極(14)に導入される。
【0084】
燃料電池(11)では、燃料極(13)及び空気極(14)のそれぞれにおいて、所定の電池反応が行われる。それにより、燃料電池(11)の発電が行われる。
【0085】
燃料極(13)からの排ガスの一部は、燃料返還通路(29)を通じて主燃料供給通路(18)に戻される。
【0086】
燃料極(13)から排出される残りの排ガスと空気極(14)からの排ガスとは、燃焼器(12)に導入される。そして、燃焼器(12)において、上記両排ガスは混合され、燃焼が行われる。
【0087】
燃焼器(12)の燃焼ガスは、燃焼ガス排出通路(31)を通じて排出される。この際、燃焼ガスは熱交換器(17)において、ガス搬送通路(26)からの供給空気と熱交換を行い、供給空気を加熱する。
【0088】
待機運転時には、三方弁(22)は第2状態に設定され、燃料供給通路(20)と補助燃料供給通路(23)とが接続される。閉鎖弁(42)は開放される。補助燃焼器(15)は運転を行い、燃料電池(11)及び燃焼器(12)は運転を行わない。
【0089】
第1ブロワ(21)によって搬送された燃料は、脱硫器(16)において脱硫された後、燃料供給通路(20)及び補助燃料供給通路(23)を流通し、補助燃焼器(15)に導入される。
【0090】
一方、第2ブロワ(32)によって搬送された空気は、熱交換器(17)において、燃焼ガス排出通路(31)を流れる空気によって予熱された後、補助空気供給通路(24)と主空気供給通路(27)とに分流する。
【0091】
補助空気供給通路(24)に流入した空気は、補助燃焼器(15)に導入される。補助燃焼器(15)では、上記空気と補助燃料供給通路(23)からの燃料とが混合され、燃焼が行われる。この燃焼によって生じた燃焼ガスは、燃焼ガス供給通路(28)を流れ、熱交換器(41)の高温側流路(46)に流入する。そして、上記燃焼ガスは、熱交換器(41)の低温側流路(45)を流れる空気と熱交換を行い、低温側流路(45)の空気を加熱する。その後、燃焼ガスはシステム外に排出される。
【0092】
一方、主空気供給通路(27)に流入した空気は、熱交換器(41)の低温側流路(45)に流入し、上述のように、高温側流路(46)を流れる燃焼ガスと熱交換を行う。これにより、低温側流路(45)を流れる空気は高温側流路(46)を流れる燃焼ガスによって加熱され、高温空気となって燃料電池(11)の空気極(14)に導入される。そして、この高温空気は空気極(14)を通過し、空気極(14)を加熱する。その結果、燃料電池(11)が加熱され、燃料電池(11)の温度は高温度に維持される。
【0093】
空気極(14)を通過した空気は、燃焼器(12)を通過し、燃焼ガス排出通路(31)に流入する。燃焼ガス排出通路(31)を流れる空気は、熱交換器(17)において、ガス搬送通路(26)を流れる空気と熱交換を行い、ガス搬送通路(26)を流れる空気を加熱する。その後、熱交換器(17)を流出した空気は、燃焼ガス排出通路(31)を通じて排出される。
【0094】
本実施形態においても、実施形態2と同様の効果を得ることができる。加えて、本実施形態では、以下に説明するように、燃料電池(11)のより一層の信頼性向上を図ることができる。
【0095】
すなわち、実施形態2では、待機運転時に、燃料電池(11)の空気極(14)に燃焼ガスを供給していた。しかし、燃焼ガスには若干の水蒸気が含まれるため、空気極(14)の電極上で水蒸気が凝縮し、電極に水滴が生じる可能性があった。また、燃焼ガスには煤が含まれる場合もある。そのため、水滴や煤が原因となり、長時間の運転の後に電極の劣化を招く可能性があった。
【0096】
しかし、本燃料電池システム(10D)によれば、待機運転時には、補助燃焼器(15)の燃焼ガスによって供給空気を加熱し、高温になった供給空気を空気極(14)に供給する。すなわち、空気極(14)には、水蒸気がほとんど含まれない高温空気が供給される。また、高温空気には煤は含まれない。したがって、実施形態4によれば、空気極(14)の性能劣化を防止することができる。そのため、燃料電池(11)の信頼性を向上させることができる。
【0097】
<その他の実施形態>
前記各実施形態では、待機運転中に、燃料電池(11)は一定量だけ加熱されていた。しかし、燃料電池(11)の温度は外気条件(例えば、外気温度等)によって変動する。そこで、燃料電池(11)の温度が一定になるように、加熱量を調整するようにしてもよい。例えば、燃料電池(11)に温度センサを設けておき、待機運転の際に、当該温度センサの検出温度が一定温度になるように加熱量を調整してもよい。なお、加熱量の調整は、ブロワ(21,32)の回転数制御や、燃料搬送通路(19)やガス搬送通路(26)等に設けた流量調整弁を制御すること等によって行うことができる。
【0098】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、電力需要がないときには待機運転を行うことにより、無駄な発電を防止又は削減する一方、燃焼電池の温度を高温度に維持することができる。したがって、長い起動時間を待つことなく、速やかに発電を再開することができる。また、起動と停止を繰り返すことによる電池性能の劣化を防止することができる。
【0099】
請求項2記載の発明によれば、待機運転の際に、燃焼器の熱によって燃料電池を加熱することにより、燃料電池を高温度に維持することができる。
【0100】
請求項3記載の発明によれば、待機運転の際に、補助機械に必要な電力は燃料電池によって供給される。したがって、待機運転用の特別な電力系統は不要となり、システム構成の複雑化や高コスト化を避けることができる。
【0101】
請求項4記載の発明によれば、電気ヒータによる加熱によって、燃料電池の内部の温度分布を平準化することができる。そのため、待機運転時の熱応力の発生を抑制することができ、燃料電池の信頼性向上及び長寿命化を図ることができる。
【0102】
請求項5記載の発明によれば、待機運転の際に、補助燃焼器の燃焼ガスによって燃料電池を加熱することにより、燃料電池を高温度に維持することができる。
【0103】
請求項6記載の発明によれば、燃料電池の排熱を補助燃焼器に供給される酸素含有ガスに回収するので、待機運転時の損失熱量を減少させることができる。したがって、待機運転の効率を向上させることができる。
【0104】
請求項7記載の発明によれば、待機運転の際に、燃料電池の酸素極に燃焼ガスが導入されないので、酸素極に水蒸気や煤が流入することを防止することができる。したがって、燃料電池の酸素極の劣化を防止することができ、燃料電池の品質及び信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る燃料電池システムの構成図である。
【図2】実施形態2に係る燃料電池システムの構成図であり、通常運転時の運転動作を示す図である。
【図3】実施形態2に係る燃料電池システムの構成図であり、待機運転時の運転動作を示す図である。
【図4】実施形態3に係る燃料電池システムの構成図である。
【図5】実施形態4に係る燃料電池システムの構成図である。
【符号の説明】
(11) 燃料電池
(12)  燃焼器
(13)  燃料極
(14)  空気極(酸素極)
(15)  補助燃焼器
(16)  脱硫器
(17)  熱交換器
(18)  主燃料供給通路
(21)  第1ブロワ
(23)  補助燃料供給通路
(24)  補助空気供給通路
(27)  主空気供給通路
(32)  第2ブロワ
(33)  コントローラ(制御手段)
(40)  電気ヒータ

Claims (7)

  1. 固体電解質型の燃料電池(11)を備え、
    電力需要を検出し、電力需要がないときには、前記燃料電池(11)の発電量を低減し又は発電動作を停止させる一方、前記燃料電池(11)を加熱して前記燃料電池(11)の温度を所定温度に維持する待機運転を実行する固体電解質型燃料電池システム。
  2. 燃料極(13)及び酸素極(14)を有する固体電解質型の燃料電池(11)と、
    前記燃料電池(11)内に設けられ、前記燃料極(13)からの排ガスと前記酸素極(14)からの排ガスとを混合して燃焼させる燃焼器(12)と、
    電力需要を検出し、電力需要がないときには、前記燃焼器(12)の動作を継続させつつ前記燃料電池(11)の発電動作を停止させる待機運転を実行する制御手段(33)と
    を備えている固体電解質型燃料電池システム。
  3. 燃料極(13)及び酸素極(14)を有する固体電解質型の燃料電池(11)と、
    前記燃料電池(11)内に設けられ、前記燃料極(13)からの排ガスと前記酸素極(14)からの排ガスとを混合して燃焼させる燃焼器(12)と、
    前記燃料極(13)に燃料ガスを供給する第1ブロワ(21)と前記酸素極(14)に酸素含有ガスを供給する第2ブロワ(32)とを有し、前記燃料電池(11)の出力電力によって駆動される補助機械と、
    電力需要を検出し、電力需要がないときには、前記燃焼器(12)の動作を継続させつつ前記燃料電池(11)に前記補助機械の必要電力分だけ発電させる待機運転を実行する制御手段(33)と
    を備えている固体電解質型燃料電池システム。
  4. 請求項3に記載の固体電解質型燃料電池システムであって、
    前記補助機械は、燃料電池(11)に設けられた電気ヒータ(40)を備えている固体電解質型燃料電池システム。
  5. 燃料極(13)及び酸素極(14)を有する固体電解質型の燃料電池(11)と、
    前記燃料電池(11)内に設けられ、前記燃料極(13)からの排ガスと前記酸素極(14)からの排ガスとを混合して燃焼させる燃焼器(12)と、
    燃料電池(11)の外部に設けられた補助燃焼器(15)と、
    電力需要を検出し、電力需要がないときには、燃料ガス及び酸素含有ガスを前記燃料電池(11)に供給する代わりに前記補助燃焼器(15)に供給し、前記補助燃焼器(15)の燃焼ガスを燃料電池(11)に供給する待機運転を実行する制御手段(33)と
    を備えている固体電解質型燃料電池システム。
  6. 請求項5に記載の固体電解質型燃料電池システムであって、
    燃料電池(11)からの排ガスと補助燃焼器(15)に供給される酸素含有ガスとを熱交換させる熱交換器(17)を備えている固体電解質型燃料電池システム。
  7. 燃料極(13)及び酸素極(14)を有する固体電解質型の燃料電池(11)と、
    前記燃料電池(11)内に設けられ、前記燃料極(13)からの排ガスと前記酸素極(14)からの排ガスとを混合して燃焼させる燃焼器(12)と、
    燃料電池(11)の外部に設けられた補助燃焼器(15)と、
    燃料電池(11)の酸素極(14)に供給される酸素含有ガスと補助燃焼器(15)の燃焼ガスとを熱交換させる熱交換器(41)と、
    電力需要を検出し、電力需要がないときには、燃料ガス及び酸素含有ガスを前記燃料電池(11)に供給する代わりに前記補助燃焼器(15)に供給し、前記熱交換器(41)において前記補助燃焼器(15)の燃焼ガスによって加熱された酸素含有ガスを燃料電池(11)に供給する待機運転を実行する制御手段(33)と
    を備えている固体電解質型燃料電池システム。
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