JP2011197566A - 地図表示システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 煩雑な操作なく、表示中の地図を、いずれかの道路に沿ったスクロールさせる。
【解決手段】 携帯電話など、地図の移動指示が、上下左右など所定の方向に制限されている装置に対して、ネットワーク経由で地図を表示する。ユーザが図5(a)から図5(b)、図5(c)に示すように順次、地図を移動させた場合、地図中にある候補道路Rc、Rd、Reについて、移動に伴う出現頻度を表す評価値を算出する。評価値に基づいて、出現頻度が高いと評価される道路を選択し、これを対象道路とする。対象道路が定まると、以後は、対象道路に沿ったスクロールを実現する。通常の移動指示をしている過程で対象道路が自動的に決定されるため、ユーザがいずれの道路を対象道路とするかを指示するまでなく、道路に沿ったスクロールを実現することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、電子地図を表示する地図表示システムに関し、特に、ユーザの指示に応じて地図の表示範囲を移動させるスクロール制御に関する。
地図データを用いて地図を表示する電子地図は、ユーザからの指示に応じて表示範囲を移動可能とされているのが通常である。ただし、携帯電話に地図を表示させるシステムや、ネットワーク経由で受信した地図データを用いて地図を表示させるシステムなどでは、地図の移動方向が上下左右など一定の方向に制限されている場合がある。
図1は地図の移動指示の様子を示す説明図である。携帯電話で表示する例、つまり上下左右にしか移動方向の指示が行えない例を示した。最初に破線で示した枠DISP1で示す範囲が表示されているものとする。ユーザが道路RDに沿って、枠DISP1の右上の領域の地図を見る場合には、まず矢印D1のように右側に移動させて枠DISP2の状態を表示した後、矢印D2のように上側に移動させて枠DISP3を表示させる。さらに、道路RDに沿った領域を見るためには、矢印D3のように右側に移動させて枠DISP4を表示させ、また上側に移動させる(図示を省略)というように、右→上→右→上という指示を繰り返し行う必要がある。このように、上下左右に移動方向が制限されているシステムにおいて、表示範囲を斜めに走っている道路に沿って地図を移動させようとすれば、煩雑な操作が必要となる。
地図の表示範囲の移動に関する先行技術として特許文献1がある。特許文献1は、地図上でユーザが道路、鉄道路線等を指定することによって、これらの道路等に沿って表示範囲を移動させる技術を開示している。
特開2004−231028号公報
しかし特許文献1の技術においても、表示範囲を移動させる基準となる道路や鉄道等の指定が必要となり、操作が煩雑であることに変わりはない。
特に、マウスその他のポインティングデバイスを有さず、比較的貧弱な操作部で操作する必要がある携帯電話などのデバイスを利用して地図を表示させる場合には、こうした操作の煩雑性は、地図の利便性を損ねてしまう。
本発明は、地図表示におけるこうした課題を解決するため、煩雑な操作を要さず、ユーザの意図に沿った表示範囲の移動を実現可能とすることを目的とする。
本発明は、地図を表示するための表示部に電子地図を表示する地図表示システムとして構成することができる。地図表示システムは、表示部、地図データ記憶部、表示制御部、コマンド入力部、対象道路決定部、道沿いスクロール部を備える。地図表示システムは、これらの全てを有する単体の装置として構成してもよいし、ネットワーク等で接続されたサーバと端末とで構成してもよい。
表示部は、地図を表示するものであり、LCDその他のディスプレイを用いることができる。
地図データ記憶部は、地図データを記憶する。必ずしも地図表示システム内に記憶するものでなくても、DVDその他の媒体、サーバのハードディスクなどの規定の所在から、その都度取得する構成としてもよい。
表示制御部は、地図データに基づいて表示部に地図を表示させる。地図の表示範囲、縮尺などは種々の指定が可能である。
コマンド入力部は、ユーザの操作に応じて、表示部に表示された地図を規定の方向にスクロールさせるためのコマンドを入力する。規定の方向とは、地図の移動方向が360度任意の方向に指定可能ではなく、例えば、上下左右の4方向や、さらに細分化した8方向、16方向など、特定の方向に制限されていることを意味する。
対象道路決定部は、地図中の道路が表示部に表示される頻度または区間を表す評価値を、スクロールに応じて算出するとともに、評価値に基づいて、前記頻度または区間が大きい道路を対象道路として決定する。
ユーザが入力したコマンドに応じて地図の表示範囲を移動、つまりスクロールさせていけば、この移動に伴って、地図の表示範囲から外れる道路、外れずに表示範囲内に保持され続ける道路などが生じる。評価値とは、このようにスクロールに伴って、それぞれの道路が表示範囲から外れたり、現れたりする頻度または区間を評価するものである。出現の頻度とは、地図のスクロールが連続的ではなく一定の距離単位で間欠的に行われるよう構成されたシステムにおいて、スクロールさせた回数中の道路の出現の回数を意味する。区間とは、地図を連続的に移動可能なシステムにおいて、地図の移動距離中の道路が表示されていた距離を意味する。評価値は、必ずしも頻度および区間をそのまま用いる必要はなく、これらの頻度および区間に応じて変化する任意の値を用いることができる。
対象道路の決定は、種々の態様をとることができる。例えば、評価値が所定の閾値を超えた道路を対象道路としてもよい。また、地図の移動を開始してから所定の移動回数、移動距離または時間だけ経過した時点で、最も高い頻度または区間となっている道路を対象道路としてもよい。
表示範囲内に含まれる道路が1本だけとなった場合も種々の処理が可能である。例えば、その道路の評価値に関わらずに対象道路と扱ってもよいし、道路の評価値が所定の閾値を超えない場合には、そのまま評価を継続してもよい。
道沿いスクロール部は、対象道路決定部によって決定された対象道路を表示部に表示し続けるように地図をスクロールする。このように表示範囲を移動させるスクロール方法を「道沿いスクロール」と称する。
道沿いスクロールは、種々の態様で実現可能である。例えば、対象道路が表示範囲の中心にくるように、移動方向を設定してもよい。また、表示範囲の端で対象道路が走っている方向、つまり対象道路に沿うベクトルを求め、この方向に地図を移動させてもよい。また、対象道路が表示部から外れないと判断される場合には、従前のスクロールを継続するようにしてもよい。
どの対象道路に対する道沿いスクロールが開始されたのかをユーザが容易に認識できるよう、道沿いスクロール部は、道沿いスクロール中である旨、および対象道路を識別できる表示等を行うことが好ましい。例えば、対象道路を他の道路と異なる色で表示したり、明度を上げたり点滅させるなど異なる表示態様で表示させるようにしてもよい。表示範囲のいずれかの部分に、道沿いスクロールの開始、および対象道路を知らせるメッセージを表示してもよい。
本発明によれば、地図のスクロールの過程に応じて自動的に対象道路が設定され、この対象道路に沿った道沿いスクロールを実現できる。
ユーザが地図を移動させる場合には、地図中のいずれかの道路を追跡して、その行く先の地理を把握しようとしていることが多い。そして、追跡している道路は、地図を移動させる場合でも、表示範囲内に高い頻度または区間で表示されているのが通常である。本発明は、道路が地図に出現する頻度または区間を評価して対象道路を決定するため、ユーザが意図した道路を対象道路とする道沿いスクロールを煩雑な操作なく実現することが可能となる。
スクロール時のコマンド入力によって表示対象外となった道路がある場合、対象道路決定部は、当該道路の評価値をリセットしてもよいが、その道路についても評価値の算出を継続するようにすることが好ましい。移動方向が限定されているシステムでは、ユーザが意図していた対象道路を表示部に表示させ続けたままスクロールするようにコマンドを入力するのは困難なことがある。かかる場合、表示範囲から一旦外れた道路についても評価値を算出しておけば、再度、表示されたときに、その頻度および区間を適切に評価することができ、ユーザの意図に沿った対象道路を特定可能となる。
仮に表示対象外となった道路に対する評価値をリセットした場合であっても、再び表示されるようになれば、適切な評価が行われるから、対象道路として決定することは可能である。ただし、リセットせずに評価を継続しておけば、リセットする場合に比べて比較的速やかに対象道路を決定できる利点がある。また、対象道路が表示対象外となったり表示対象となったりすることを繰り返す操作を行った場合でも、安定して対象道路を特定できる利点もある。
対象道路決定部は、道路の表示位置を反映して評価値の算出を行ってもよい。一例として、表示部の中央付近に存在する道路については、頻度および区間の評価を高める重み付けを行ってもよい。表示部を複数の領域に分割し、各領域で異なる重みを与えて評価することも可能である。道路が複数の領域にまたがっている場合には、該当する領域中で最も高い評価を与える重みを利用するなどすればよい。
ユーザは追跡しようと意図している対象道路を表示範囲の中央など特定の部分に保持しようとするのが通常であるから、上述の態様のように、表示位置を評価値に反映させることによって、ユーザの意図に沿った対象道路を安定的に特定可能となる利点がある。
道路の表示が表示範囲のいずれかの辺で切れているとき、対象道路決定部は、ユーザから指示された移動方向に対応する辺で表示が途切れている道路を、対象道路として優先するようにしてもよい。例えば、表示範囲の左端から右端に描かれている左右方向道路と、上端から下端に描かれている上下方向道路とがある場合に、ユーザから右側への移動が指示されたときは、左右方向道路を優先するのである。左右方向道路を直ちに対象道路に決定する態様としてもよいし、左右方向道路の頻度または区間が高く評価されるよう、評価値に重みを乗じるようにしてもよい。このような道路を、直ちに対象道路として決定する構成をとってもよい。
ユーザが追跡しようとしている道路が、表示範囲のいずれかの辺で切れている場合、ユーザは、その辺の先を見る方向に地図を移動させるのが通常である。上述の態様によれば、ユーザのこうした行動パターンに基づいて、比較的速やかに対象道路を決定することができる。
本発明においては、対象道路が決定したらすぐに道沿いスクロールを開始するように構成してもよい。また、道沿いスクロールを開始するか否かをユーザに指示させるようにしてもよい。
これに対し、対象道路が決定しても、しばらくは道沿いスクロールの開始を保留にしてもよい。かかる場合には、対象道路が決定された後、コマンドで指示される移動方向が変化したときに道沿いスクロールを開始するよう構成してもよい。対象道路が決まった場合であっても、上下左右など規定された方向のスクロールで対象道路が表示されつづけているのであれば、道沿いスクロールを開始する必要性は、それほど高くないとも言える。これに対し、右から上など、ユーザがスクロール方向の指示を切り替えたときには、従前のスクロールを続けていては対象道路が表示対象外となる可能性があることを意味している。上記態様によれば、移動方向の切り替えを契機とすることにより、ユーザが道沿いスクロールを必要と感じた時点で、それを開始することができ、ユーザの意図に沿った自然な動作を実現することができる。
また、移動方向の指示が切り替わるまで道沿いスクロールの開始を遅らせることにより、対象道路の選択をさらに継続しておくことができ、対象道路をより精度よく決定することが可能となる。従って、上記態様においては、道沿いスクロールを開始するまでの間、各道路の評価を継続し、対象道路を決定しなおすように構成してもよい。
道沿いスクロールにおいては、ユーザの指示なく自動的に地図を移動させる態様をとることも可能ではあるが、ユーザが移動可否を指示可能とすることが好ましい。
この移動可否の指示を行うための操作部は、道沿いスクロール部による地図の移動を指示するための操作部とは別の構成として設けることが好ましい。道沿いスクロールでは、移動するか否かの指示さえ行えればよいから、移動方向の指示よりも単純な操作で足り、別に設ける操作部も単純なもので足りる。従って、移動方向を指示するための操作部を、通常の移動と道沿いスクロールの2態様で共用するよりも、操作性を向上させることができる。
また、個別に操作部を設けた場合、移動方向を指示するための操作部を操作することで、道沿いスクロールを解除するようにしてもよい。こうすることで、直感的に容易な解除操作を実現できる。
道沿いスクロールを行う場合、対象道路を決定するまでの移動過程を踏まえて、道沿いスクロールでの移動方向を決めることが好ましい。例えば、従前の移動時に表示済みの部分から遠ざかる方向に移動させることができる。
対象道路に沿う方向ではあっても、進む方向と戻る方向の2通りがあり、ユーザは、進む方向への移動を意図しているのが通常である。上述の態様によれば、いずれの方向に進むかを指示するまでなく進む方向への移動が行われるから、道沿いスクロールにおける操作性を向上させることができる。
本発明は、上述の地図表示システムの他、コンピュータの表示部に電子地図を表示する地図表示方法として構成することもできる。かかる地図表示をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムとして構成してもよい。また、かかるコンピュータプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体として構成してもよい。記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。
地図の移動指示の様子を示す説明図である。 実施例における地図表示システムの構成を示す説明図である。 対象道路の決定例(1)を示す説明図である。 道沿いスクロール例(1)を示す説明図である。 対象道路の決定例(2)を示す説明図である。 道沿いスクロール例(2)を示す説明図である。 スクロール時の操作例を示す説明図である。 地図表示処理のフローチャートである。
本発明の実施例について以下の順序で説明する。
A.システム構成:
B.道沿いスクロール:
B−1:対象道路の決定例(1):
B−2:対象道路の決定例(2):
C.スクロール操作:
D.地図表示処理:
A.システム構成:
図2は、実施例における地図表示システムの構成を示す説明図である。地図表示システムは、地図データ等を提供するサーバ200と、端末として機能する携帯電話300とをネットワークNEで接続して構成されている。地図表示システムは、サーバ200および携帯電話300の機能を備える単体の装置として構成してもよいし、更に多くのサーバ等をネットワークで接続して構成してもよい。
サーバ200は、地図データベース210、送受信部201、およびデータベース管理部202を備えている。送受信部201、データベース管理部202は、ハードウェア的に構成してもよいが、本実施例では、これらの機能を実現するコンピュータプログラムをインストールすることによって、ソフトウェア的に構成するものとした。
送受信部201は、携帯電話300とネットワークNEを介した通信を行う。本実施例では、地図データベースに格納されたデータや、その提供を求めるためのコマンド等が通信される。
データベース管理部202は、携帯電話300から要求された地図情報を、地図データベース210から読み出す。
地図データベース210には、文字データ212とネットワークデータ213が格納されている。文字データ212は、地図上に表示すべき文字情報である。例えば、建物の名称や地名などの文字情報が含まれる。ネットワークデータ213は、道路をノード、リンクのつながりで表したデータである。ネットワークデータ213は、主として経路探索に利用されるものであるが、本実施例では、ネットワークデータに格納されたリンクに幅を持たせることで地図を描画するため、地図描画用のデータとしても活用される。
従って、ネットワークデータ213には、建物などの地物を描画するためのポリゴンデータも格納されている。もっとも、これらのポリゴンデータは、ネットワークデータ213と個別に用意するものとしてもよい。
携帯電話300には、地図を表示するための表示部として機能するディスプレイ309が備えられている。また、地図表示時に地図の移動方向などを指示する操作部としての十字キー301が備えられている。十字キー309には、上ボタン302、下ボタン303、右ボタン304、左ボタン305が四方向にそれぞれ備えられており、中央に決定ボタン306が備えられている。
携帯電話300には、主制御部310の下で稼働する種々の機能ブロックが構成されている。本実施例では、主制御部310および各機能ブロックは、それぞれの機能を実現するソフトウェアをインストールすることによって構成したが、その一部または全部をハードウェア的に構成してもよい。
送受信部311は、サーバ200とのネットワークNEを介した通信を行う。本実施例では、電子地図を表示するための地図データおよびコマンドの送受信が主として行われる。
コマンド入力部312は、十字キー301の操作等を通じて、ユーザからの指示を入力する。本実施例における指示としては、地図の表示範囲、拡大・縮小の指定、地図の移動方向および移動可否の指示などが挙げられる。
地図情報記憶部315は、サーバ200から提供された地図情報を一時的に記憶しておくバッファである。本明細書では、文字データおよびネットワークデータなど地図を表示するために必要となるデータを、地図情報と総称するものとした。携帯電話300は、ユーザからの指示によって表示範囲を移動させる場合、地図情報記憶部315では不足する範囲の地図情報をサーバ200から受信して地図を表示する。
表示制御部316は、地図情報記憶部315に記憶されている地図情報に基づいて、携帯電話300のディスプレイ309に地図を表示する。
スクロール制御部317は、ユーザからの指示に応じた地図の移動を制御する。本実施例では、スクロールは、通常スクロールモードと道沿いスクロールモードの2つのモードをとることができる。通常スクロールモードとは、ユーザが上ボタン302、下ボタン303、右ボタン304、左ボタン305を操作すると、その操作に応じて地図を上下左右に移動させるモードである。移動距離は、予め設定された一定の距離であるが、これをユーザが指定可能としてもよい。道沿いスクロールモードとは、ユーザが地図に表示させておきたいと意図する道路(以下、「対象道路」という)に沿ったスクロールを行うモードである。本実施例では、道沿いスクロールでは、決定ボタン306を操作したときに地図を移動させるものとした。
B.道沿いスクロール:
B−1:対象道路の決定例(1):
図3は、対象道路の決定例(1)を示す説明図である。本実施例では、通常スクロールモードで、地図をスクロールしている最中に、地図中のそれぞれの道路の出現頻度または区間を評価することで、対象道路を決定する方法をとった。この処理は、携帯電話300のスクロール制御部317が実行する処理であり、ハードウェア的には携帯電話300のCPUが実行する処理である。
図3(a)〜図3(c)は、地図の表示範囲を順に右側に移動させた状態を示している。それぞれの表示範囲には、一部、重複がある。この移動は、通常スクロールモードで行われており、図3(a)が表示されている状態でユーザが右ボタン304を操作すると、図3(b)の状態に移動し、さらに右ボタン304を操作すると、図3(c)の状態に移動する。
図3(a)中には、対象道路の候補として、道路Ra、Rbが描かれている。説明の便宜上、図中の2本の道路のみを対象道路の候補とする場合を示すが、その他の細い道路も同様に対象道路の候補としてもよいし、例えば、一定の幅以上の道路や県道、国道のみを対象道路の候補とするように、道路の属性に応じて対象道路の候補を絞り込むようにしてもよい。
携帯電話300のCPU(以下、単に「携帯電話300」という)は、地図が表示されると、表示範囲中の対象道路候補について、表示範囲が移動するたびに、それぞれ出現の頻度または区間を表す評価値を算出する。
図3(a)は、最初に表示された画面であり、まだスクロールは行われていないから、道路Ra、Rbの評価値はともに「0」である。
次に、右にスクロールして図3(b)の状態になる。図3(b)中にも、道路Ra、Rbが描かれている。従って、携帯電話300は、これらの道路の評価値をともに加算し、両者の評価値を100とした。
ここで、加算すべき評価値は、種々の設定が可能である。本実施例では、通常スクロールモードでは、地図を連続的に移動させることはできず、所定の距離を単位として間欠的にしか移動させられない。本実施例では、間欠的に移動されたそれぞれの画面に出現する頻度に基づいて評価値を加算している。図3の例では、図3(a)から図3(b)に移動する距離が100メートルであるため、評価値を100としたが、出現頻度を表すのであれば、移動後の出現回数が1回目という意味で、単に図3(b)の評価値を「1」としても差し支えない。
地図を連続的に移動可能なシステムにおいては、表示範囲の移動距離のうち、道路Ra、Rbがそれぞれどれだけの区間で表示されていたかに基づいて評価値を求めてもよい。
評価値は、出現頻度だけでなく、地図表示範囲内で道路が描かれている位置を考慮して設定してもよい。例えば、図3(b)の状態では、道路Raの方が道路Rbよりも中心付近に描かれている。一般に、ユーザは、ある道路を追跡している場合、つまり、その道路の行き先の地形を確認しようとしている場合、追跡対象となっている道路は地図の中心付近に保持しようと考えるのが通常である。かかる考え方に基づけば、図3(b)の例では、ユーザは、道路Rbよりも道路Raを対象道路と考えている可能性が高いことになる。
こうした考え方を反映するため、図3(b)における評価値に、それぞれの道路が描かれている部位に応じた重み係数を乗じる方法をとってもよい。例えば、画面の中心付近の所定領域AWに「係数Cw=1.5」を設定し、その他の領域に「係数Cw=1.0」を設定しておくのである。この例では、道路Raは領域AW内に描かれているから、道路Raに対する評価値は「CW=1.5」を乗じて、「評価値=150」となる。一方、道路Rbは領域AWを通過していないから、道路Rbに対する評価値は「CW=1.0」を乗じて、「評価値=100」となる。こうすることにより、道路が描かれている部位を評価値に反映させることができる。上述の態様に限らず、領域AWのように、重み係数を乗じる領域を更に、多段階に設けてもかまわない。
図3(b)の状態で、次に、ユーザが右ボタン304を操作すると、図3(c)の状態となる。この画面では、道路Rbは、表示範囲からはずれ、道路Raのみが描かれている。道路Raは、更に評価値100が加算され、「評価値=200」となる。
携帯電話300は、画面内に他の対象道路候補が存在しないことから、道路Raを評価値に関わらず対象道路と決定する。もっとも、道路Raの評価値が予め設定された最低基準値をこえていない場合には、道路Raを対象道路と決定せずに、通常スクロールモードで、さらにユーザの指示を待つようにしてもよい。
評価値は、道路が描かれている部位に応じた重みを乗じる態様の他、道路が切れている方向と移動方向との関係に応じて重み係数を乗じるようにしてもよい。例えば、図3(b)の状態では、道路Raは表示範囲の右辺で切れており、道路Rbは上辺で切れている。ユーザは、道路Rbを追跡しようと考えているのであれば、上スクロールを行うのが通常であり、道路Raを追跡しようと考えているのであれば、右スクロールを行うのが通常である。図3(b)では右スクロールが行われているから、ユーザは道路Raを追跡しようと考えている可能性が高いといえる。
こうした考え方を反映するため、表示範囲内において、道路が切れている辺側にスクロールが行われた場合には、その道路に対する評価値に所定の重み係数(例えば、1.5)を乗じて加算してもよい。スクロール方向の辺で切れている道路に対する評価値に重み係数を乗じるという言い方もできる。
この重み係数を適用する場合には、図3(b)の例では、右側にスクロールが行われているため、右側の辺で切れている道路Raには係数1.5を乗じた150が加算され、図3(c)における評価値は合計250となるのである。右側への移動距離が小さい場合には、図3(c)においても道路Rbが描かれる可能性があるが、道路Rbは、図3(b)において、スクロール方向の辺(右辺)とは異なる上辺で切れているため、評価値は100しか加算されないことになる。
このように道路が切れている方向と通常モードでのスクロール方向との一致/不一致に応じて重み係数を乗じることにより、移動方向に切れている道路を優先的に対象道路として決定することが可能となる。
図4は、道沿いスクロール例(1)を示す説明図である。枠DISP10で示す範囲が表示されるまでの通常スクロールモードでのスクロールによって、道路Raが対象道路と決定されたものとする。対象道路が決定され、道沿いスクロールモードが開始されると、携帯電話300は、地図の表示範囲を、道路Raに沿った方向に移動し、枠DISP11を表示する。
道沿いスクロールモードでの移動方向DPは、種々の方法で設定可能である。例えば、対象道路が表示範囲の中央に来るように、移動方向DPを設定してもよい。例えば、次の処理で決定することができる。
(1) 通常スクロールモードでの移動距離に基づき、枠DISP11の水平方向の位置を決める。
(2) 対象道路Raが表示範囲の中央を通るよう、枠DISP11の上下方向の位置を決める。
(3) 枠DISP10からDISP11への移動方向DPを求める。
上述の方法で移動先の枠DISP11を決めれば、表示範囲の中央に対象道路を保持した状態で、地図を表示させることができ、利便性を向上させることができる。
道沿いスクロールをする場合には、どの対象道路に対する道沿いスクロールが開始されたのかをユーザが容易に認識できる表示を行ってもよい。例えば、対象道路を他の道路と異なる色で表示したり、明度を上げたり点滅させるなど異なる表示態様で表示させるようにしてもよい。表示範囲のいずれかの部分に、道沿いスクロールの開始、および対象道路を知らせるメッセージを表示してもよい。
B−2:対象道路の決定例(2):
図5は、対象道路の決定例(2)を示す説明図である。図5(a)から順に右に移動すると、図5(b)、図5(c)の状態となる。
図5(a)中には、対象道路候補として道路Rc、Rdが描かれている。この時点でのこれらの評価値は、ともに「0」である。
地図を右側にスクロールし、図5(b)の状態になったとする。道路Rcは、表示範囲から外れ、対象道路の候補としては、道路Rdおよび道路Reが描かれている。
道路Rdは、図5(a)にも描かれていたため、評価値は「100」に加算され、道路Reは図5(b)で初めて描かれている道路であるため、評価値は「0」である。
道路Rcは、表示範囲から外れたため、評価値は「0」のままである。表示範囲から外れた道路Rcに対しては、対象道路候補から削除し、評価値の算出を行わないものとしてもよいが、この実施例では、一旦、はずれた道路についても評価を継続するものとした。こうすることによって、通常スクロールモードでは、移動方向が上下左右などに規制されているため、ユーザが道路Rcを対象道路と考えている場合であっても、スクロールの過程では、表示範囲から外れることもある。上述のように、一旦、表示範囲から外れた道路Rcについても評価値の算出を継続しておけば、次に、道路Rcが再度、表示画面内に出現したときに、出現頻度を適切に評価することが可能となる。
地図をさらに右側にスクロールし、図5(c)の状態になったとする。表示範囲内には、道路Rd、Reが描かれているから、それぞれ評価値が100ずつ加算され、道路Rdの評価値は「200」、道路Reの評価値は「100」となる。道路Rcは、依然として表示範囲内に描かれていないから、評価値は「0」のままである。
本実施例では、道路の評価値が予め設定された評価値を超えたときに、その道路を対象道路に決定する。基準値が150に設定されている場合、図5(c)の時点で、道路Rdの評価値は基準値を越えるため、道路Rdが対象道路として決定されることになる。
基準値は、種々の設定が可能である。基準値を高い値に設定すれば、対象道路が決まるまでに通常スクロールモードで移動する回数が多くなるという弊害がある。一方、基準値を低い値に設定すれば、ユーザが追跡しようとしている道路と異なる道路が対象道路に決定される危険性が高くなる。基準値は、こうした両面を考慮しながら、評価値の加算方法も踏まえて、設定すればよい。
図5の例においても、それぞれの道路が描かれている部位に応じた重みを乗じて、評価値を算出してもよい。また、移動方向と道路の切れている方向との一致/不一致に応じた重み係数を乗じてもよい。
図6は、道沿いスクロール例(2)を示す説明図である。通常スクロールモードでスクロールされた結果、枠DISP20において道路Rdが対象道路に決定されたものとする。対象道路が決定され、道沿いスクロールモードが開始されると、携帯電話300は、地図の表示範囲を、道路Rdに沿った方向に移動し、枠DISP21を表示する。
ここでは、道沿いスクロールモードでの移動方向DLDは、対象道路Rdに沿う方向に設定した例を示した。この移動方向は、次の処理で決定することができる。
(1) 枠DISP20において、対象道路Rdの端点部分での対象道路Rdに沿う方向のベクトルLDを求める。
(2) 枠DISP20からDISP21への移動方向DLDをベクトルLDに合わせる。
上述の方法で移動先の枠DISP21を決めれば、対象道路Rdに沿う方向に表示範囲を移動させるため、表示範囲内に対象道路Rdをとらえた状態で地図を移動させることができる。また、対象道路に沿う方向への移動を行うことにより、見た目に違和感のない自然なスクロールを実現することができる。
図3〜6で説明した種々の処理は、適宜、組み合わせて実行してもよい。例えば、道路が描かれている部位に応じた重み係数や、スクロール方向と道路が切れている方向との一致/不一致に応じた重み係数は、双方を評価値に反映させるようにしてもよい。
また、道沿いスクロールにおける移動方向も、対象道路を表示画面の中央に表示する移動方向(図4参照)と、対象道路に沿った移動方向(図6)とを求め、両者の平均方向に移動させるようにしてもよい。移動を行うたびに、両者の重み値を変えて平均を求めることにより、対処道路に沿う方向の移動から、徐々に表示画面の中央に表示する移動方向に変化させるようにしてもよい。
C.スクロール操作:
図7は、スクロール時の操作例を示す説明図である。通常スクロールモードと道沿いスクロールモードとの使い分けの例を示した。両者のモードのいずれを行うかを、それぞれユーザが指定した上で、操作するようにしてもよいが、操作性が煩雑になるため、本実施例では、自動的に道沿いスクロールが開始/解除されるようにしている。
図7中の道路RDに沿って地図の表示範囲を移動させる場合を考える。
まず、枠DISP30で示す範囲が表示されているとする。この時点では、対象道路は未決定であり道沿いスクロールモードはとりえない。ユーザは、操作状態301[30]に示す通り、右ボタン304を操作して矢印A1方向に右スクロールさせ、枠DISP31を表示させる。
更に、操作状態301[31]に示すように上ボタン302を操作して矢印A2方向に上スクロールさせ、枠DISP32を表示させる。通常スクロールモードでのこうした操作を繰り返す過程で、対象道路が道路RDに決定される。
枠DISP33が表示されているとき、すでに道路RDが対象道路に決定されているものとする。本実施例では、対象道路が決定された後でも、ただちに道沿いスクロールを開始せず、通常スクロールモードで指示されるスクロール方向が切り替わったときに道沿いスクロールを開始するものとした。
枠DISP33が表示されている場合、ユーザは道路RDを追跡するために、操作状態301[33]に示すように右ボタン304を操作して右スクロールを行わせる。この時点では、道沿いスクロールを行ったとしても、そのスクロール方向は、通常スクロールモードにおけるスクロール方向と同じになる。
通常スクロールモードでの操作を繰り返し、枠DISP34が表示されている場合を考える。この時点でも、ユーザは操作状態301[34]に示す通り、右ボタン304を操作し、矢印A34方向に右スクロールさせ、枠DISP35を表示させる。
しかし、枠DISP35では、さらに右スクロールをさせると、道路RDが表示範囲から外れる可能性があると考え、ユーザが操作状態301[35]に示すように、ユーザが上ボタン302を操作したとする。
この時点で、従前の右スクロールから、上スクロールに指示が切り替えられたことになる。携帯電話300は、この切り替えをトリガとして、道沿いスクロールを開始する旨の表示を行う。例えば、「道沿いスクロールを開始しますか?」というメッセージを表示してもよいし、対象道路RDを他の道路と異なる色で表示したり、点滅状態で表示させるなど表示態様を変化させることで道沿いスクロールの開始を知らせてもよい。
道沿いスクロールを開始する旨の表示に対して、操作状態301[35]に示すように、ユーザが決定ボタン306を押すと、道沿いスクロールが開始される。
本実施例では、このように通常スクロールモードでの指示が切り替わるまで、道沿いスクロールの開始を遅らせるが、この間も対象道路の決定処理を継続して行っている。一旦、対象道路が道路RDに決定された後も、通常スクロールモードで指示されている期間中、対象道路候補についての評価値の算出を継続するのである。こうすることによって、対象道路を精度よく決定することが可能となる。また、通常スクロールモードの途中でユーザが追跡する道路を変更した場合、これに応じて対象道路を切り替えることが可能となる。
この結果、地図の表示範囲は、矢印A35に示すように道路RDに沿って移動し、枠DISP36が表示される。操作状態301[36]に示すように、更に、決定ボタン36を操作すると、枠DISP37が表示される。
このように道沿いスクロールでは、移動方向は携帯電話300が自動的に判断するため、ユーザは移動するか否かを指示するだけで足りる。従って、通常スクロールモードのように上下左右の方向に対応したボタンは必要ではなく、決定ボタン306だけで指示可能である。このように、通常スクロールモードで使う上下左右のボタンとは別の操作部である決定ボタン306を用いて道沿いスクロールの実行を指示可能とすることにより、スクロールモードの切り替えを容易に実現することが可能となる。本実施例では、決定ボタン306を押すことで、地図を移動させるよう指示するものとしたが、携帯電話300が地図を自動的に移動させるものとし、決定ボタン306で移動の停止を指示するようにしてもよい。
移動方向としては、対象道路RDに沿って進む方向、戻る方向の2通りが考えられる。本実施例では、道沿いスクロールでは、決定ボタン306が操作されたときに、従前の操作(枠DISP30〜DISP35)を踏まえて、対象道路RDを進む方向に移動させるものとした。進む方向への移動は、道路RDのうち、従前の操作で表示された部分と異なる方向に移動させることで実現できる。
決定ボタン306の他に、対象道路RDに沿って「戻る」指示をするために、携帯電話300のいずれかのボタンを割り当ててもよい。
枠DISP37が表示されている状態で、ユーザは道路RDから分岐する道路RDNを追跡することに決め、操作状態301[37]に示すように、右ボタン304を操作したとする。携帯電話300は、通常スクロールモードで使用する操作部が操作されたことにより、道沿いスクロールモードを解除し、指示された通り右スクロールを行って枠DISP38を表示させる。
このように通常スクロールモードで使用する操作部(上ボタン302、下ボタン303、右ボタン304、左ボタン305)と、道沿いスクロールモードで使用する操作部(決定ボタン306)とを分けることにより、直感的な操作によって道沿いスクロールモードの解除を行うことができる。
道沿いスクロールを解除した際、対象道路RDを決定する際に算出した評価値はリセットされる。こうすることにより、ユーザが新たに道路RDNを追跡し始めた後に、従前の評価値に基づいて道路RDが対象道路として決定されることを回避できる。
D.地図表示処理:
図8は、地図表示処理のフローチャートである。携帯電話300のスクロール制御部317および表示制御部316が実行する処理であり、ハードウェア的には携帯電話300のCPUが実行する処理である。
処理を開始すると、携帯電話300は、初期表示位置、表示範囲の指定を入力する(ステップS10)。表示位置、表示範囲は、例えば、地図の代表点の位置座標と縮尺の組合せで指定してもよいし、表示範囲を規定する複数の点の座標で指定してもよい。
携帯電話300は、指定に従って、サーバ200から地図情報を取得し、地図を表示する(ステップS11)。地図情報は、地図情報記憶部315に記憶されていない部分のみを取得すればよい。
次に、携帯電話300はスクロールの制御を行う。携帯電話300の操作部のキー入力を介して、ユーザの指示を入力する(ステップS12)。
ユーザが「終了」を指示している場合には、処理を終了する。
ユーザが移動を指示している場合、つまり上ボタン302、下ボタン303、右ボタン304、左ボタン305のいずれかを操作している場合は、通常スクロールモードでの操作が行われているものと判断し、図中のステップS30以降の処理を実行する。
道沿いスクロールの最中に通常スクロールが指示された場合には(ステップS30)、図7の枠DISP37で示したように、道沿いスクロールを解除する(ステップS31)。
道沿いスクロールの最中でなければ、解除処理はスキップされる。
次に、携帯電話300は、対象道路決定処理を行う(ステップS32)。これは、図3および図5で示したように、対象道路候補となる各道路について、評価値を算出する処理である。一定の決定条件を満たした場合には、その道路を対象道路として決定する。例えば、次の条件を用いることができる。
条件(1) 表示画面内に存在する対象道路候補が一つだけである;
条件(2) いずれかの候補の評価値が、予め設定された基準値を超えた;
本実施例では、上述の2つの条件を併用しているが、いずれか一方の条件を用いたり、一方を優先的に用いたりしてもよい。
また、評価を開始してから、所定回数の移動を経た時点で、評価値が最大となっている道路を対象道路と決定するものとしてもよい。
ユーザから指示された移動方向に変化がない場合(ステップS33)、または対象道路が決定されていない場合(ステップS34)には、携帯電話は通常スクロール処理を実行する(ステップS36)。つまり、ユーザに指定された方向へのスクロールを行う。
一方、ユーザから指示された移動方向が、従前の移動方向から変化しており(ステップS33)、かつ、対象道路が決まっている場合(ステップS34)には、携帯電話300は、道沿いスクロールモードを開始すべきと判断し、道沿いスクロールの推奨表示を行う(ステップS35)。
これは図7における、枠DISP35において、従前の右スクロールから上スクロールに指示が切り替わった状態に相当する。推奨表示としては、道沿いスクロールを開始する旨のメッセージを表示する方法や、対象道路の標示態様を変化させる方法などをとることができる。
携帯電話300は、推奨表示を行うと、さらにキー入力を待つ(ステップS12)。
ユーザから決定キーが入力されると(ステップS12)、対象道路が決定されている場合には(ステップS20)、携帯電話300は道沿いスクロール処理を実行する(ステップS21)。図4および図6で示した通り、対象道路に沿って地図の表示範囲を移動させるのである。
対象道路が決定されていない場合には、決定キーが操作されても、何ら処理は行われず、更にキー入力を待つことになる(ステップS12)。
以上の処理によって、携帯電話300は、図7に示した態様で、通常スクロールモードと道沿いスクロールモードとを切り替えて実行することができる。
以上で説明した実施例の地図表示システムによれば、上下左右などの規定された方向へのスクロールを指示している過程で、自動的に対象道路が設定され、対象道路に沿った道沿いスクロールを実行することができる。ユーザが地図中に表示されたいずれかの道路を対象道路として指定する操作が不要となるため、煩雑な操作を要さずに道沿いスクロールを実現可能である。
本発明は、必ずしも上述した実施例の全ての機能を備えている必要はなく、一部のみを実現するようにしてもよい。また、上述した内容に追加の機能を設けてもよい。
本発明は上述の実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、実施例においてハードウェア的に構成されている部分は、ソフトウェア的に構成することもでき、その逆も可能である。
また、実施例では、携帯電話を用いて地図を表示させる例を示したが、本発明は、パーソナルコンピュータにネットワーク経由で地図を提供するシステム等においても適用可能である。
実施例では、対象道路にそったスクロールを例示したが、地図表示中の線路、川、航路、航空路など、線状に連続するいずれかの地物を対象として本発明を適用することも可能である。
本実施例は、以下に示す地図表示方法としても実現することができる。
コンピュータの表示部に電子地図を表示する地図表示方法であって、
規定の所在に予め格納された地図データを取得してメモリに記憶する地図データ取得ステップと、
前記メモリから前記地図データを読み出して前記表示部に地図を表示する表示制御ステップと、
前記コンピュータの操作部に対するユーザの操作に応じて、前記表示された地図の表示範囲を規定の方向に移動させるためのコマンドを入力するコマンド入力ステップと、
前記地図中の道路が前記表示範囲に出現する頻度または区間を表す評価値を、前記移動に応じて算出して道路ごとにメモリに蓄積し、該メモリ内の評価値に基づいて、前記頻度または区間が大きい道路を対象道路として決定する対象道路決定ステップと、
前記対象道路が表示範囲から外れないように移動後の前記地図の表示範囲を決定し、当該表示範囲に該当する地図データを前記メモリから読み出して前記表示部に地図を表示する道沿いスクロールを実現する道沿いスクロールステップとを備える地図表示方法である。
また、本実施例は、以下に示すコンピュータプログラムとしても実現することができる。
コンピュータの表示部に電子地図を表示するためのコンピュータプログラムであって、
規定の所在に予め格納された地図データを取得してメモリに記憶する地図データ取得機能と、
前記メモリから前記地図データを読み出して前記表示部に地図を表示する表示制御機能と、
前記コンピュータの操作部に対するユーザの操作に応じて、前記表示された地図の表示範囲を規定の方向に移動させるためのコマンドを入力するコマンド入力機能と、
前記地図中の道路が前記表示範囲に出現する頻度または区間を表す評価値を、前記移動に応じて算出して道路ごとにメモリに蓄積し、該メモリ内の評価値に基づいて、前記頻度または区間が大きい道路を対象道路として決定する対象道路決定機能と、
前記対象道路が表示範囲から外れないように移動後の前記地図の表示範囲を決定し、当該表示範囲に該当する地図データを前記メモリから読み出して前記表示部に地図を表示する道沿いスクロールを実現する道沿いスクロール機能とをコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムである。
本発明は、電子地図の表示範囲の移動制御に利用可能である。
200…サーバ
201…送受信部
202…データベース管理部
210…地図データベース
212…文字データ
213…ネットワークデータ
300…携帯電話
301…十字キー
302…上ボタン
303…下ボタン
304…右ボタン
305…左ボタン
306…決定ボタン
309…ディスプレイ
310…主制御部
311…送受信部
312…コマンド入力部
315…地図情報記憶部
316…表示制御部
317…スクロール制御部

Claims (6)

  1. 電子地図を表示する地図表示システムであって、
    地図を表示するための表示部と、
    地図データを記憶する地図データ記憶部と、
    前記地図データに基づいて前記表示部に地図を表示させる表示制御部と、
    ユーザの操作に応じて、前記表示部に表示された地図を規定の方向にスクロールさせるためのコマンドを入力するコマンド入力部と、
    前記地図中の道路が前記表示部に表示される頻度または区間を表す評価値を、前記スクロールに応じて算出するとともに、該評価値に基づいて、前記頻度または区間が大きい道路を対象道路として決定する対象道路決定部と、
    前記対象道路を前記表示部に表示し続けるように前記地図をスクロールする道沿いスクロール部とを備える地図表示システム。
  2. 請求項1記載の地図表示システムであって、
    前記対象道路決定部は、前記コマンドの入力によって表示対象外となった道路についても前記評価値の算出を継続する地図表示システム。
  3. 請求項1または2記載の地図表示システムであって、
    前記対象道路決定部は、前記道路の表示位置を反映して前記評価値の算出を行う地図表示システム。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の地図表示システムであって、
    前記対象道路決定部は、前記コマンドによって指示された移動方向に対応する辺で表示が途切れている道路を、前記対象道路として決定する地図表示システム。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の地図表示システムであって、
    前記道沿いスクロール部は、前記対象道路が決定されて、前記コマンドで指示される移動方向が変化したときに起動する地図表示システム。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の地図表示システムであって、
    前記道沿いスクロール部による地図の移動を指示するための操作部が、前記コマンドを入力するための操作部とは別の構成として設けられている地図表示システム。

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