JP2011197033A - 電気化学表示素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】滲みによる表示画像の精細度の低下を抑制しつつ、一対の電極3a・3b間の距離を一定にして表示ムラを低減するとともに、電解液4の分布ムラを無くして歩留まりを向上させる。
【解決手段】表示素子1では、一対の電極3a・3bが電解液4を挟んで互いに対向して設けられており、これら一対の電極3a・3b間に電圧を印加して、電解液4に含まれる物質を酸化還元反応させることにより、各画素1aの表示情報の書き換えが行われる。この表示素子1は、ギャップ制御材5と、連通部とを備えている。ギャップ制御材5は、一対の基板2a・2b間のギャップを埋めるものであり、各画素1aの周囲の少なくとも一部に、少なくとも2方向に沿って設けられる。連通部は、上記2方向のうちの少なくとも1方向に隣り合う画素1a・1a間で電解液4を連通させる。
【選択図】図1
【解決手段】表示素子1では、一対の電極3a・3bが電解液4を挟んで互いに対向して設けられており、これら一対の電極3a・3b間に電圧を印加して、電解液4に含まれる物質を酸化還元反応させることにより、各画素1aの表示情報の書き換えが行われる。この表示素子1は、ギャップ制御材5と、連通部とを備えている。ギャップ制御材5は、一対の基板2a・2b間のギャップを埋めるものであり、各画素1aの周囲の少なくとも一部に、少なくとも2方向に沿って設けられる。連通部は、上記2方向のうちの少なくとも1方向に隣り合う画素1a・1a間で電解液4を連通させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、酸化還元反応を利用して、各画素の表示情報の書き換えを行う電気化学表示素子に関するものである。
近年、視認性に優れ、低消費電力な表示素子が求められている。現在、CRTやPDPに代表される自発光型の表示素子や、LCDのように発光体(バックライト)からの光を変調する表示素子が一般に用いられているが、これらの表示素子では、表示画像は明るくて見やすいが、その分、消費電力が大きい。
低消費電力という観点からは、表示素子は、一旦表示した画像を無電力状態でも保持し続けるメモリー特性を有することが望ましく、さらには駆動電圧が低いことが望まれる。このような特性を備える表示素子として、近年、エレクトロクロミック表示素子(以下、ECDとも称する)やエレクトロデポジション表示素子(以下、EDとも称する)といった電気化学表示素子の開発が盛んに行われている。ECDおよびEDは、ともに、電極上での酸化還元反応による反応物質単独での光吸収状態の変化により表示を行うものである。つまり、ECDでは、酸化還元反応によるエレクトロクロミック材料の光吸収状態の可逆変化(色の変化)により表示を行っている。一方、EDでは、例えば、銀または銀を化学構造中に有する化合物を含む電解質から電極上への銀の析出と、電解質への銀の溶解とを利用して表示を行っている。これらの電気化学表示素子は、LCDに比べて、偏光板やバックライトなどの追加部材が不要であり、低コスト化、省プロセス化(製造のしやすさ)の点で非常に有利なものとなっている。
ところで、ECDやEDでは、酸化還元反応による電子の受け取りまたは放出に伴い、電解質中(電解液中)をイオンが移動する。このため、複数の画素をマトリクス状に配置して表示を行う、いわゆるドットマトリクス型表示においては、隣接画素の電位状態に影響されて、表示を書き換えるべき画素のイオンが本来移動すべきでない隣接画素の方向に移動し、書き換え画素以外の画素の表示が変化する場合がある。この現象は、滲みとも呼ばれ、表示画像の精細度を落とす原因となるものである。
そこで、例えば特許文献1および2の電気化学表示素子では、各画素の周囲に隔壁構造を設け、電解液中のイオンの隣接画素への移動を上記の隔壁構造によって抑制することにより、滲みの回避を試みている。
ECDやEDのような電気化学表示素子では、電解液を挟んで互いに対向して設けられる一対の電極間に電圧を印加して、電解液に含まれる物質を酸化還元反応させることにより、各画素に表示する情報の書き換えを行う。したがって、一対の電極間の距離が各画素ごとにばらつくと、電解液に含まれる酸化還元反応物質の分布状態が各画素ごとにばらつく。その結果、同じ電圧を印加しても、表示濃度や表示速度が各画素ごとにばらつき、表示ムラが生じる。したがって、このような表示ムラを低減するためには、一対の電極間の距離を各画素ごとに一定に保つ必要がある。
一方、電気化学表示素子の作製方法の一つとして、一方の基板上に電解液を滴下して他方の基板と密着、押圧するODF(one drop filling)という方式がある。ODF方式では、滴下した電解液が両基板の押圧時に周囲に広がらないと、電解液の分布にムラが生じることになり、これは表示素子の歩留まりを低下させる要因となる。
この点、特許文献1および2の電気化学表示素子では、滲みを回避すべく隔壁構造を設けてはいるものの、一対の電極間の距離を一定にし、かつ、電解液の分布ムラを無くす構成を採用しておらず、表示ムラの低減と歩留まりの向上とを同時に図ることができないという問題が生ずる。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、滲みによる表示画像の精細度の低下を抑制しつつ、一対の電極間の距離を一定にして表示ムラを低減できるとともに、電解液の分布ムラを無くして歩留まりを向上させることができる電気化学表示素子を提供することにある。
本発明の電気化学表示素子は、電解液を挟んで互いに対向して設けられる一対の電極間に電圧を印加して、前記電解液に含まれる物質を酸化還元反応させることにより、各画素に表示する情報の書き換えを行う電気化学表示素子であって、前記各画素の周囲の少なくとも一部に、少なくとも2方向に沿って設けられ、前記各電極がそれぞれ形成された一対の基板間のギャップを埋めるギャップ制御材と、前記2方向のうちの少なくとも1方向に隣り合う画素間で前記電解液を連通させる連通部とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、各画素の周囲の少なくとも一部にギャップ制御材が設けられているので、電圧印加時に、情報の書き換えを行う画素の電解液に含まれるイオン(例えば銀イオン)が、情報を書き換えない隣りの画素に移動するのをギャップ制御材で抑えることができる。これにより、表示画像の滲みおよびその滲みによる表示画像の精細度の低下を抑制することができる。このような効果は、ギャップ制御材が各画素の周囲の少なくとも2方向に沿って設けられていることにより、確実に得ることができる。
また、ギャップ制御材によって、一対の基板間のギャップが埋められており、一対の電極間の距離が各画素ごとに一定となるので、電解液に含まれる酸化還元反応物質(例えば銀イオン)の分布状態の各画素ごとのばらつきを抑えることができる。その結果、電圧印加時の各画素の表示ムラ(表示濃度や表示速度のムラ)を低減することができる。
さらに、連通部により、少なくとも1方向に隣り合う画素間で電解液が連通する(つながる)構成となっている。これにより、表示素子を作製する際に、例えば一方の基板上に電解液を滴下して他方の基板と密着、押圧するODF方式を採用する場合でも、電解液が、滴下した位置から連通部を介して隣り合う画素に移動しやすくなる。したがって、電解液が全ての画素に行きわたりやすくなり、滴下したところだけに電解液が存在するという電解液の分布ムラを無くして、表示素子の歩留まりを向上させることができる。
本発明の電気化学表示素子において、前記ギャップ制御材は、一方の基板側に形成される隔壁部と、他方の基板側に形成されて前記隔壁部と当接するスペーサとで構成されていてもよい。
この構成では、隔壁部とスペーサとを別々の基板に形成してこれらを貼り合わせることでギャップ制御材を構成できるので、例えば一方の基板側に隔壁部とスペーサとを両方形成してギャップ制御材を構成する場合に比べて、ギャップ制御材の形成が容易となる。
本発明の電気化学表示素子において、前記スペーサは、前記隔壁部の一部と当接しており、前記連通部は、前記隔壁部上における前記スペーサとの非当接領域を介して、隣り合う画素間で電解液を連通させることが望ましい。
連通部により、隔壁部上におけるスペーサとの非当接領域を介して、隣り合う画素間で電解液が連通するので、隔壁部自体には、電解液を連通させるための孔部を設ける必要がなく、隔壁部の構成を簡素化することができる。
本発明の電気化学表示素子において、前記スペーサは、前記隔壁部の前記2方向の交点に位置していることが望ましい。
隔壁部の2方向の交点位置では、応力に対する耐性が他の位置(1方向にのみ位置する隔壁部)に比べて高いので、この位置にスペーサを位置させることにより、応力に対する耐性を高めて、表示素子の信頼性を向上させることができる。
本発明の電気化学表示素子において、前記スペーサの高さは、前記隔壁部の高さよりも低いことが望ましい。
スペーサが隔壁部の一部と当接する構成では、スペーサよりも隔壁部のほうが形成領域(面積)が大きいため、スペーサよりも隔壁部のほうが、電圧印加時における電解液中のイオンの隣接画素への移動を抑制する効果が大きい。そこで、スペーサの高さ(一対の電極間方向の長さ)を隔壁部よりも低く抑え、隔壁部の高さを相対的に高くすることにより、スペーサを設ける構成であっても、隔壁部によって表示画像の滲みおよびその滲みによる表示画像の精細度の低下を抑制する効果を確実に得ることができる。
本発明の電気化学表示素子において、前記スペーサの幅は、前記隔壁部の幅以下であることが望ましい。
スペーサの幅が隔壁部の幅よりも広いと、画素の開口率が低下する。したがって、スペーサの幅を隔壁部の幅以下とすることで、開口率の低下を回避できる。特に、スペーサの高さを隔壁部の高さよりも低くし、スペーサの幅を隔壁部の幅以下とした場合は、滲みの低減効果と開口率向上の効果とを両方得ることができる。
本発明の電気化学表示素子において、前記ギャップ制御材は、前記一対の基板間に位置する隔壁部のみで構成されており、前記隔壁部は、前記各画素の周囲の一部に形成されており、前記連通部は、前記各画素の周囲における前記隔壁部の非形成領域を介して、隣り合う画素間で前記電解液を連通させる構成であってもよい。
ギャップ制御材が隔壁部のみで構成されているので、ギャップ制御材を2部材(例えば隔壁部とスペーサ)で構成する場合に比べて、表示素子の構成を簡素化できるとともに、一方の基板側に隔壁部を形成して他方の基板と貼り合わせればよいので、製造工程も短縮できる。
また、隔壁部が各画素の周囲の一部に形成され、連通部が各画素の周囲における隔壁部の非形成領域を介して、隣り合う画素間で電解液を連通させる構成とすることにより、隔壁部の形成と同時に連通部も形成でき、製造工程をより一層短縮できる。
本発明の電気化学表示素子において、前記ギャップ制御材は、前記一対の基板間に位置する隔壁部のみで構成されており、前記隔壁部は、前記各画素の周囲の全体に形成されており、前記連通部は、前記隔壁部に形成される孔部で構成されていてもよい。
ギャップ制御材が隔壁部のみで構成されているので、ギャップ制御材を2部材(例えば隔壁部とスペーサ)で構成する場合に比べて、表示素子の構成を簡素化できる。また、隔壁部に形成される孔部が上記の連通部であり、表示素子の作製時には、上記の孔部を介して隣接する画素間で電解液が連通するので、この構成であっても、電解液の分布ムラを無くして、歩留まりを向上させることができる。
本発明の電気化学表示素子は、全画素を含む表示エリアの外周に沿って設けられ、前記電解液の流路となる流路部をさらに備え、前記流路部と最外周に位置する各画素とが連通していることが望ましい。
ODF方式で表示素子を作製する際に、表示エリアの内側からは連通部によって電解液を各画素に行きわたらせ、表示エリアの外側からは流路部によって最外周の各画素に電解液を行きわたらせることができる。これにより、表示エリア全体にわたって電解液の分布ムラを確実に無くすことができる。
本発明によれば、各画素の周囲の少なくとも一部にギャップ制御材が設けられているので、電圧印加時に、情報の書き換えを行う画素の電解液に含まれるイオンが、情報を書き換えない隣りの画素に移動するのをギャップ制御材で抑えることができ、表示画像の滲みおよびその滲みによる表示画像の精細度の低下を抑制することができる。また、ギャップ制御材によって、一対の電極間の距離が各画素ごとに一定となるので、電解液に含まれる酸化還元反応物質の分布状態の各画素ごとのばらつきを抑えて、表示ムラを低減することができる。さらに、連通部により、少なくとも1方向に隣り合う画素間で電解液が連通するので、ODF方式で表示素子を作製する場合でも、電解液が、滴下した位置から連通部を介して隣り合う画素に移動しやすくなり、電解液の分布ムラを無くして歩留まりを向上させることができる。
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
〔表示素子の基本構成〕
図1(a)は、本実施形態の表示素子1の概略の構成を示す断面図であって、1画素の中心を通る断面で表示素子1を切断したときの断面図であり、図1(b)は、表示素子1のギャップ制御材5の平面図である。なお、図1(b)は平面図であるが、スペーサ5bの隔壁部5aに対する位置関係を明確にするために、スペーサ5bの形成領域をハッチングで示している。なお、以下で登場する平面図でも同様に図示するものとする。
図1(a)は、本実施形態の表示素子1の概略の構成を示す断面図であって、1画素の中心を通る断面で表示素子1を切断したときの断面図であり、図1(b)は、表示素子1のギャップ制御材5の平面図である。なお、図1(b)は平面図であるが、スペーサ5bの隔壁部5aに対する位置関係を明確にするために、スペーサ5bの形成領域をハッチングで示している。なお、以下で登場する平面図でも同様に図示するものとする。
本実施形態の表示素子1は、一対の電極間に電圧を印加して、電解液に含まれる物質を酸化還元反応させることにより、マトリクス状に配置された各画素1aに表示する情報を書き換える電気化学表示素子であり、一対の基板2a・2bと、基板2a・2b上にそれぞれ形成された電極3a・3bと、電解液4と、ギャップ制御材5とを備えている。
基板2a・2bは、例えばガラス基板からなり、電解液4を挟んで互いに対向して設けられている。より詳しくは、基板2a・2bは、電極3a・3bの間に電解液4が位置するように互いに対向して設けられている。なお、基板2a・2bのうち、観察者が表示素子1の表示画像を観察する側に位置している基板(図1(a)では基板2b)のことを、観察側の基板とも称し、観察側とは反対側に位置している基板(図1(a)では基板2a)のことを、非観察側の基板とも称する。
電極3aは、例えば銀パラジウムからなる導電性の金属電極で構成されており、各画素1aに対応して設けられる画素電極である。なお、電極3aは、画素1ラインずつに対応するストライプ状の電極であってもよい。電極3bは、例えばITOからなる透明導電膜で形成されている。電極3bは、全ての画素1aに共通の電極で構成されてもよいし、画素1ラインずつに対応するストライプ状の電極であってもよい。
電解液4は、後述するECD材料またはED材料(例えば銀化合物)を含有している。電解液4には、白色度を向上させる目的でTiO2等の微粒子を混入させたり、微粒子を水溶性高分子等のバインダーを用いて多孔質化した層を配してもよい。
ギャップ制御材5は、一対の基板2a・2b間のギャップを埋めるものであるが、その詳細については後述する。
上記の構成によれば、一対の電極3a・3b間に電圧を印加すると、印加電圧の極性に応じて電解液4中の物質が酸化還元反応することにより、画素1aに表示される情報が変化する。例えば、表示素子1がEDであれば、観察側の電極3bに閾値以上の負の電圧を印加すると、電極3bから電解液4に電子が注入され、電解液4の中の銀イオンが還元される結果、電極3b上に銀が析出する。この状態は、観察側から見ると黒表示となる。一方、電極3bに閾値以上の正の電圧を印加すると、電極3b上に析出した銀が酸化されて溶解し、銀イオンとなって電解液4の中に分散する。この状態は透明であるため、電解液4自身を白く着色しておくことにより、白表示となる。このような動作を各画素1aごとに行うことにより、各画素1aに表示する情報の書き換え、つまり、白と黒の表示を切り替えを行うことができる。なお、白黒の濃度制御は、印加電圧や印加時間を変化させて、銀の析出量を制御することで行うことができる。
以下、表示素子1を構成する各材料の詳細について説明する。
〔ECD材料〕
表示素子1をECDで構成する場合、ECD材料としては、エレクトロクロミック色素が用いられる。エレクトロクロミック色素は、電子の供受により光吸収状態を変化させる化合物である。このような化合物としては、有機化合物や金属錯体を使用することが可能である。有機化合物としては、ピリジン化合物や導電性高分子、スチリル化合物を使用することが可能であり、例えば、特開2002−328401号公報に記載の各種ビオロゲン化合物、特表2004−537743号公報に記載の色素、その他知られている色素を用いることができる。ロイコ型色素を用いる場合には、必要に応じて顕色剤あるいは消色剤を併用しても構わない。
表示素子1をECDで構成する場合、ECD材料としては、エレクトロクロミック色素が用いられる。エレクトロクロミック色素は、電子の供受により光吸収状態を変化させる化合物である。このような化合物としては、有機化合物や金属錯体を使用することが可能である。有機化合物としては、ピリジン化合物や導電性高分子、スチリル化合物を使用することが可能であり、例えば、特開2002−328401号公報に記載の各種ビオロゲン化合物、特表2004−537743号公報に記載の色素、その他知られている色素を用いることができる。ロイコ型色素を用いる場合には、必要に応じて顕色剤あるいは消色剤を併用しても構わない。
これらの材料を電極上に直接塗布してもよいし、電子の供受をより効率的に行う目的で、TiO2に代表される酸化物半導体ナノ構造物を電極上に形成し、その上にエレクトロクロミック材料をインクジェット法等の方法により塗布・含浸させた構造としてもよい。
〔ED材料〕
表示素子1をEDで構成する場合、ED材料としては、銀または銀を化学構造中に含む化合物が用いられる。銀または銀を化学構造中に含む化合物とは、例えば、酸化銀、硫化銀、金属銀、銀コロイド粒子、ハロゲン化銀、銀錯体化合物、銀イオン等の化合物の総称である。このとき、固体状態や液体への可溶化状態や気体状態等の相の状態種、中性、アニオン性、カチオン性等の荷電状態種は、特に問わない。
表示素子1をEDで構成する場合、ED材料としては、銀または銀を化学構造中に含む化合物が用いられる。銀または銀を化学構造中に含む化合物とは、例えば、酸化銀、硫化銀、金属銀、銀コロイド粒子、ハロゲン化銀、銀錯体化合物、銀イオン等の化合物の総称である。このとき、固体状態や液体への可溶化状態や気体状態等の相の状態種、中性、アニオン性、カチオン性等の荷電状態種は、特に問わない。
電解質(電解液)に含まれる銀イオン濃度は、0.2モル/kg≦[Ag]≦2.0モル/kgが好ましい。銀イオン濃度が0.2モル/kgよりも少ないと、希薄な銀溶液となって駆動速度が遅延し、逆に、2モル/kgよりも大きいと、溶解性が劣化し、低温保存時に析出が起きやすくなる傾向にあり、不利である。
〔電解質〕
「電解質」とは、一般に、水などの溶媒に溶けて、その溶液がイオン伝導性を示す物質のこと(狭義の電解質)を言うが、本実施形態では、電解質を含む層全体を指すものとする。つまり、本実施形態で言う「電解質」とは、電解質に他の金属や化合物等(電解質、非電解質を問わない)を含有させた混合物(広義の電解質)を指すものとする。
「電解質」とは、一般に、水などの溶媒に溶けて、その溶液がイオン伝導性を示す物質のこと(狭義の電解質)を言うが、本実施形態では、電解質を含む層全体を指すものとする。つまり、本実施形態で言う「電解質」とは、電解質に他の金属や化合物等(電解質、非電解質を問わない)を含有させた混合物(広義の電解質)を指すものとする。
一対の電極3a・3b間に存在させる電解質(電解液4)は、有機溶媒、イオン性液体、酸化還元活性物質、支持電解質、錯化剤、白色散乱物、高分子バインダー等を必要に応じて選択して構成されている。
また、電解質は、通常、液体電解質と、ポリマー電解質とに分類される。ポリマー電解質は、さらに、実質的に固体化合物からなる固体電解質と、高分子化合物と液体電解質からなるゲル状電解質とに分類される。また、流動性の観点からは、固体電解質は、実質的に流動性がなく、ゲル状電解質は、液体電解質と固体電解質の中間の流動性を有している。
本実施形態では、ゲル状電解質とは、室温環境下で高粘性を備え、かつ流動性を有する液状電解質をいい、例えば、25℃における粘度が、100mPa・s以上1000mPa・s以下のゲル状または高粘度電解質液を言う。なお、ゲル状電解質は、温度によるゾルゲル変化を生じる特性を必ずしも備えている必要はない。一方、低粘度電解質は、25℃における粘度が、0.1mPa・s以上100mPa・s未満である電解質液をいい、電解質の溶媒に対する高分子バインダーの量が重量比で10%未満であることが好ましい。
〔ギャップ制御材〕
次に、上記したギャップ制御材5の詳細について説明する。
図1(a)(b)に示すように、ギャップ制御材5は、一方の基板2a側に形成される隔壁部5a(隔壁構造とも言う)と、他方の基板2b側に形成されて隔壁部5aと当接するスペーサ5bとで構成されている。
次に、上記したギャップ制御材5の詳細について説明する。
図1(a)(b)に示すように、ギャップ制御材5は、一方の基板2a側に形成される隔壁部5a(隔壁構造とも言う)と、他方の基板2b側に形成されて隔壁部5aと当接するスペーサ5bとで構成されている。
(隔壁部)
本実施形態では、隔壁部5aは、矩形状の画素1aの周囲2方向(図1(b)では縦方向、横方向の2方向)に沿って、画素1aの周囲全体に設けられている。つまり、隔壁部5aで囲まれた部分が、1つの画素1aを構成している。
本実施形態では、隔壁部5aは、矩形状の画素1aの周囲2方向(図1(b)では縦方向、横方向の2方向)に沿って、画素1aの周囲全体に設けられている。つまり、隔壁部5aで囲まれた部分が、1つの画素1aを構成している。
ここで、図2(a)〜図2(f)は、隔壁部5aのバリエーションを示す平面図である。隔壁部5aは、各画素1aが正方形または長方形となって隣接するように、各画素1aの周囲に形成されてもよいし(図2(a)(b)参照)、正方形または長方形の各画素1aが千鳥配置で隣接するように(隣接画素が半ピッチずれて位置するように)、各画素1aの周囲に形成されてもよいし(図2(c)(d)参照)、各画素が菱形となって隣接するように、各画素1aの周囲に形成されてもよいし(図2(e)参照)、各画素が六角形状で隣接するように、各画素1aの周囲に形成されてもよい(図2(f)参照)。図2(a)〜図2(d)については、隔壁部5aは、各画素1aの周囲2方向(互いに直交する2方向)に沿って設けられていると言うことができ、図2(e)については、隔壁部5aは、各画素1aの周囲2方向(鋭角で交差する2方向)に沿って設けられていると言うことができ、図2(f)については、隔壁部5aは、各画素1aの周囲3方向に沿って設けられていると言うことができる。
このように、隔壁部5aは、ある特定の電極領域(画素)を取り囲むように設けられている。なお、隔壁部5aは、各画素1aの周囲の少なくとも2方向に沿って設けられていればよく、図2(a)〜図2(f)の形状に限定されるわけではない。
隔壁部5aを構成する材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等の材料を用いることができ、熱可塑性樹脂または熱硬化物の前駆体は、多官能性のアクリレートまたはメタクリレート、ビニルエーテル、エポキシド、それらのオリゴマーまたはポリマー等からなる群から選択されうる。中でも、隔壁部5aは、多官能性アクリレートおよびそのオリゴマーで構成されることが最も好ましい。隔壁部5aとしては、多官能性エポキシドおよび多官能性アクリレートの組み合わせも非常に有用であり、望ましい物理的機械的性質を達成できる。光硬化性樹脂の前駆体は、エポキシアクリレート、ウレタンアクリオレート等のオリゴマー、反応性希釈剤、および光重合開始剤(ベンゾイン系、アセトフェノン系等)を混合したものからなる。
隔壁部5aの形成方法としては、例えば、(1)隔壁部5aとなる感光性樹脂組成物をスピンコート法、スリットコート法等の方法にて基板上に塗布し、露光・現像工程を経て所望のパターンを得る方法、(2)非感光性樹脂組成物を基板上に形成後、レジストパターンをフォトプロセスもしくは印刷プロセスを用いて形成し、その後サンドブラストエッチング法にて樹脂組成物を除去していく方法、(3)直接スクリーン印刷法にてダイレクトに隔壁部5aのパターンを印刷する方法がある。用いる材料は、隔壁部5aの形成方法に合わせて適宜選択すればよい。
本実施形態のように、各画素1aの周囲に隔壁部5aを設けることにより、電極3a・3bへの電圧印加時に、情報の書き換えを行う画素1aの電解液に含まれる銀イオンが、情報を書き換えない隣りの画素1aに移動するのを抑えることができる。これにより、表示画像の滲みおよびその滲みによる表示画像の精細度の低下を抑制することができる。特に、図2(a)〜図2(f)に示すように、隔壁部5aを各画素1aの周囲の少なくとも2方向に沿って設けることにより、少なくとも2方向への銀イオンの移動を抑えて、滲みによる表示画像の精細度の低下を確実に抑制することができる。
(スペーサ)
図1(b)に示すように、ギャップ制御材5のスペーサ5bは、画素1aの周囲2方向に沿って設けられた隔壁部5aの交点に位置しており、この位置で隔壁部5aと当接している。つまり、基板2b側に設けられるスペーサ5bは、基板2a側に設けられる隔壁部5aの一部と当接し、隔壁部5aと電極3bとを部分的につないでいる。
図1(b)に示すように、ギャップ制御材5のスペーサ5bは、画素1aの周囲2方向に沿って設けられた隔壁部5aの交点に位置しており、この位置で隔壁部5aと当接している。つまり、基板2b側に設けられるスペーサ5bは、基板2a側に設けられる隔壁部5aの一部と当接し、隔壁部5aと電極3bとを部分的につないでいる。
ここで、図3は、表示素子1を、隔壁部5aを通る断面で切断したときの断面図である。同図に示すように、スペーサ5bが隔壁部5aの一部(交点)と当接している結果、画素1aの周縁に沿ったスペーサ5b・5b間には、隣り合う画素1a・1a間(図3では隔壁部5aよりも奥側と手前側)で電解液4が連通する通路となる連通部6が形成される。つまり、連通部6は、隔壁部5a上におけるスペーサ5bとの非当接領域5cを介して、隣り合う画素1a・1a間で電解液4を連通させている。
図4(a)〜図4(g)は、スペーサ5bのバリエーションを示す平面図である。スペーサ5bは、断面正方形で隔壁部5aの幅よりも狭い幅で形成されてもよいし(図4(a)参照)、隔壁部5aの幅と同じ幅で形成されてもよいし(図4(b)参照)、隔壁部5aの幅よりも広い幅で形成されてもよいし(図4(c)参照)、断面円形で隔壁部5aの幅と同じ幅で形成されてもよい(図4(d)参照)。また、スペーサ5bは、2方向に設けられる隔壁部5aの交点位置を含み、上記2方向に延びるように断面十字形または断面L字形に形成されてもよい(図4(e)(f)参照)。さらに、スペーサ5bは、2方向に設けられる隔壁部5aの交点位置を除く画素1aの周囲に形成されてもよい(図4(g)参照)。なお、スペーサ5bは、図4(a)〜図4(g)の形状に限定されるわけではない
スペーサ5bの形成位置は、図4(a)〜図4(f)に示すように、隔壁部5aの2方向の交点位置であることが望ましい。上記交点位置では、応力に対する耐性が交点位置以外に比べて高いので、この位置にスペーサを位置させることにより、応力に対する耐性を高めて、表示素子1の信頼性を向上させることができる。また、スペーサ5bの幅を隔壁部5aの幅よりも広くすると、画素1aの開口率が低下するので、この点では、スペーサ5bは、図4(a)等(ただし図4(c)を除く)に示すように、隔壁部5aの幅以下であることが望ましい。
また、スペーサ5bの高さ(一対の基板2a・2bの対向方向の長さ)は、隔壁部5aの高さよりも高くてもよいし、低くてもよいし、同じであってもよいが、スペーサ5bの高さを隔壁部5aの高さよりも低くし、隔壁部5aの高さを相対的に高くするほうが、隔壁部5aによる表示画像の滲みの抑制効果を多大に得ることができるので望ましい(図1(a)、図3参照)。
なお、スペーサ5bの構成材料については、隔壁部5aと同じ材料を用いることができ、スペーサ5bの形成方法については、隔壁部5aと同じ形成方法を用いることができる。
以上のように、隔壁部5aとスペーサ5bとからなるギャップ制御材5によって、一対の基板2a・2b間のギャップが埋められ(図1(a)参照)、一対の電極3a・3b間の距離が各画素1aごとに一定となるので、電解液4中の銀イオンの分布状態の各画素1aごとのばらつきを抑えることができる。これにより、電圧印加時の各画素1aの表示ムラ(表示濃度や表示速度のムラ)を低減することができる。
また、スペーサ5bを設けることで形成される連通部6により、隣り合う画素1a・1a間で電解液4が連通するので、表示素子1を作製する際に、一方の基板上に電解液4を滴下して他方の基板と密着、押圧するODF方式を採用する場合でも、電解液4が、滴下した位置から連通部6を介して隣りの画素1aに移動しやすくなり、電解液4の分布ムラを無くすことができる。これにより、表示素子1の歩留まりを向上させることができる。また、隔壁部5a上におけるスペーサ5bとの非当接領域5cが連通部6として機能するので、隔壁部5a自体には、電解液4を連通させるための孔部を設ける必要がなく、隔壁部5aの構成を簡素化することができる。
また、隔壁部5aとスペーサ5bとを別々の基板2a・2bにそれぞれ形成してこれらを貼り合わせることでギャップ制御材5を構成しているので、例えば一方の基板2aに隔壁部5aとスペーサ5bとを順に形成してギャップ制御材5を構成する場合に比べて、ギャップ制御材5の形成が容易である。
なお、隔壁部5aを形成するにあたり、隔壁部5aの幅を先に決めると、その幅に対して隔壁部5aの高さの上限が定まる。逆に、隔壁部5aの高さを先に決めると、その高さに対して必要な隔壁部5aの幅の下限が定まる。このような幅と高さとの関係(アスペクト比)は、スペーサ5bについても同様に言える。したがって、隔壁部5aやスペーサ5bの高さを設定するにあたっては、各々の幅との関係(隔壁部5aやスペーサ5bのアスペクト比)を十分に考慮して設定する必要がある。
〔ギャップ制御材の他の構成〕
次に、上記したギャップ制御材5の他の構成例について説明する。
図5(a)〜図5(d)は、本実施形態のギャップ制御材5の他の構成を示す平面図である。なお、図5(a)〜図5(d)では、便宜上、隣接画素の境界を破線で示している。
次に、上記したギャップ制御材5の他の構成例について説明する。
図5(a)〜図5(d)は、本実施形態のギャップ制御材5の他の構成を示す平面図である。なお、図5(a)〜図5(d)では、便宜上、隣接画素の境界を破線で示している。
ギャップ制御材5は、一対の基板2a・2b間に位置する隔壁部5aのみで構成されてもよい。この場合、隔壁部5aを各画素1aの周囲の全体ではなく一部に形成することで、隔壁部5aの非形成領域を上記の連通部6として機能させることができる。つまり、連通部6は、図2(a)等で示した隔壁部5a(各画素1aの周囲全体に形成される隔壁部5a)の一部を切り欠くことによって形成され、隔壁部5aを切り欠いた領域、すなわち隔壁部5aの非形成領域を介して、隣り合う画素1a・1a間で電解液4を連通させることになる。
このような隔壁部5aは、2方向において、隣り合う画素1a・1aが端部で連通するように、各画素1aの周囲の一部に設けられてもよいし(図5(a)(c)参照)、2方向において、隣り合う画素1a・1aが中央部で連通するように、各画素1aの周囲の一部に設けられてもよいし(図5(b)参照)、1方向においてのみ、隣り合う画素1a・1aが端部で連通するように、各画素1aの周囲の一部に設けられてもよい(図5(d)参照)。つまり、隔壁部5aは、少なくとも1方向に隣り合う画素1a・1a間で電解液4が連通するように、各画素1aの周囲の一部に設けられればよい。
なお、隔壁部5aは、最初から図5(a)〜図5(d)に示した所定のパターンで形成されてもよいし、隔壁部5aを一旦各画素1aの周囲全体に形成した後に、その一部をエッチング等によって除去することにより、図5(a)〜図5(d)に示したパターンを得るようにしてもよい。
このように、ギャップ制御材5を隔壁部5aのみで構成することにより、ギャップ制御材5を2部材(隔壁部5aとスペーサ5b)で構成する場合に比べて、表示素子1の構成を簡素化できる。また、例えば基板2a側に隔壁部5aを形成して基板2bと貼り合わせればよいので、ギャップ制御材5を2部材で構成する場合に比べて、製造工程も短縮でき、隔壁部5aとスペーサ5bとの位置合わせも不要となる。また、隔壁部5aが各画素1aの周囲の一部に形成されるので、隔壁部5aの形成と同時に連通部6を形成することができ、製造工程をより一層短縮できる。
また、図6(a)は、ギャップ制御材5のさらに他の構成を示す平面図であり、図6(b)は、図6(a)のA−A’線矢断面図である。これらに示すように、ギャップ制御材5は、各画素1aの周囲の全体に形成される隔壁部5aのみで構成されてもよい。ただし、隔壁部5aには孔部6aが形成されており、この孔部6aが上記の連通部6として機能している。
この隔壁部5aは、以下の手法で形成可能である。例えば、基板2aに孔部6aの最下部までの高さ分だけ隔壁部5aを形成し、次いで、孔部6aに対応するマスクを用いて孔部6a以外の部位に孔部6aの高さ分だけ隔壁部5aをさらに形成する。基板2b側には、孔部6aの最上部から基板2b(電極3b)までの高さ分だけ隔壁部5aを形成しておき、これらを貼り合わせれば、孔部6aを有する隔壁部5aを形成することができる。
このようにギャップ制御材5を、孔部6aを有する隔壁部5aのみで形成しても、表示素子1の作製時には、隔壁部5aの孔部6aを介して隣接する画素1a・1a間で電解液4が連通するので、電解液4の分布ムラを無くして、歩留まりを向上させることができる。
なお、隔壁部5aにおいて孔部6aを設ける位置、孔部6aの高さ(基板対向方向の長さ)や開口面積は、電圧印加時の隣接画素1aへのイオンの移動抑制効果と、表示素子1の作製時の電解液4の分布ムラを無くす効果との兼ね合いで適宜設定されればよい。
〔流路部〕
図7は、本実施形態の表示素子1の平面図である。なお、図7では、便宜上、観察側の基板2bおよび電極3bの図示を省略している。同図に示すように、表示素子1は、電解液4の流路となる流路部7をさらに備えていることが望ましい。この流路部7は、全画素1aを含む表示エリアR(図7ではハッチングした領域)の外周に沿って設けられているとともに、表示エリアRとシール部8との間に設けられている。なお、シール部8は、電解液4をシーリングするための周縁部である。流路部7と最外周に位置する各画素1aとは連通しており、これらの間を電解液4が移動することが可能となっている。
図7は、本実施形態の表示素子1の平面図である。なお、図7では、便宜上、観察側の基板2bおよび電極3bの図示を省略している。同図に示すように、表示素子1は、電解液4の流路となる流路部7をさらに備えていることが望ましい。この流路部7は、全画素1aを含む表示エリアR(図7ではハッチングした領域)の外周に沿って設けられているとともに、表示エリアRとシール部8との間に設けられている。なお、シール部8は、電解液4をシーリングするための周縁部である。流路部7と最外周に位置する各画素1aとは連通しており、これらの間を電解液4が移動することが可能となっている。
表示エリアRの内側には上述した連通部6(例えば図6(b)参照)を設け、表示エリアRの外側には上記の流路部7を設けることにより、ODF方式で表示素子1を作製する際に、表示エリアRの内側からも外側からも各画素1aに電解液4を行きわたらせることができる。その結果、表示エリアRの全体にわたって、電解液4の分布ムラを確実に無くすことができる。
〔実施例および比較例〕
次に、本発明の実施例について、比較例を挙げながら説明する。各実施例および比較例では、以下のような手順で表示素子を作製した。図8は、各実施例および比較例におけるギャップ制御材の構成と、表示性能を評価した結果とをまとめて示している。
次に、本発明の実施例について、比較例を挙げながら説明する。各実施例および比較例では、以下のような手順で表示素子を作製した。図8は、各実施例および比較例におけるギャップ制御材の構成と、表示性能を評価した結果とをまとめて示している。
<比較例1>
(電解液の作製)
ジメチルスルホキシド2.5g中に、ヨウ化ナトリウム90mg、ヨウ化銀75mgを加えて完全に溶解させた後に、ポリビニルピロリドン(平均分子量15000)を150mg加えて120℃に加熱しながら1時間攪拌し溶液化した。この溶液に対して、さらにポリエチレングリコール(PEG)(分子量=10万)と酸化チタンの粉末とを混合し、ゲル状の白色電解液を作製した。PEGは白色電解液の5wt%、酸化チタンの粉末は同30wt%とした。
(電解液の作製)
ジメチルスルホキシド2.5g中に、ヨウ化ナトリウム90mg、ヨウ化銀75mgを加えて完全に溶解させた後に、ポリビニルピロリドン(平均分子量15000)を150mg加えて120℃に加熱しながら1時間攪拌し溶液化した。この溶液に対して、さらにポリエチレングリコール(PEG)(分子量=10万)と酸化チタンの粉末とを混合し、ゲル状の白色電解液を作製した。PEGは白色電解液の5wt%、酸化チタンの粉末は同30wt%とした。
(観察側基板の作製)
ガラス基板上に、透明導電膜であるITOをスパッタ法にて150nmの膜厚となるように成膜し、公知のフォトリソグラフィー法によりパターニング処理を行い、電極幅180μm、電極ピッチ200μmのストライプ状の電極を得た。
ガラス基板上に、透明導電膜であるITOをスパッタ法にて150nmの膜厚となるように成膜し、公知のフォトリソグラフィー法によりパターニング処理を行い、電極幅180μm、電極ピッチ200μmのストライプ状の電極を得た。
(非観察側基板の作製)
ガラス基板上に、金属電極である銀パラジウム電極(Pd:2wt%)をスパッタ法にて200nmの膜厚となるように成膜し、公知のフォトリソグラフィー法によりパターニング処理を行い、電極幅180μm、電極ピッチ200μmのストライプ状の電極を得た。
ガラス基板上に、金属電極である銀パラジウム電極(Pd:2wt%)をスパッタ法にて200nmの膜厚となるように成膜し、公知のフォトリソグラフィー法によりパターニング処理を行い、電極幅180μm、電極ピッチ200μmのストライプ状の電極を得た。
次に、ネガ型感光性フォトレジストであるSU−8 3050(化薬マイクロケム社製)を用いて隔壁部を形成した。本比較例の隔壁部の形状は、各画素ごとに図2(a)に示す格子状となる形状とした。隔壁部の高さおよび幅については、図8に示す通りである。
さらに、電解液をシーリングするためのシール部を、注入口を除いてディスペンサ法により、オレフィン系封止剤を用いて高さ20μmとなるように形成した。
ここで、隔壁部の形成方法の詳細について説明する。まず、上記のネガ型感光性フォトレジスト材料(SU−8 3050)を、金属電極を形成したガラス基板上に回転数4000rpmでスピンコートし、100℃のホットプレート上にて30分間プリベーク処理を行った。プリベーク後、平行光露光機にて隔壁部の形状パターンが形成されたフォトマスクを介して400mJ/cm2の紫外線を照射し、続いて100℃のホットプレート上で10分間熱処理を行った。熱処理後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)液を用いて現像処理を行い、紫外線の照射されていないフォトレジスト材料を除去し、イソプロピルアルコール(IPA)液にてリンス処理を行った後、液を乾燥させることにより隔壁部を形成した。なお、隔壁部の高さは、スピンコートの条件によって制御できる。また、隔壁部の幅は、用いるフォトマスクパターンを変更することによって容易に制御できる。
(表示素子の作製)
観察側基板と非観察側基板を貼り合わせた後、加熱押圧して空セルを作製した。該空セルに電解液を真空注入し、注入口をエポキシ系の紫外線硬化樹脂にて封止し、表示素子を作製した。本比較例では、基板間のギャップは20μmであるが、隔壁部の高さは10μm(図8参照)であるため、基板間のギャップが隔壁部によっては完全に埋められていない(隔壁部と、隔壁部が形成された基板と対向する基板との間に隙間がある)。
観察側基板と非観察側基板を貼り合わせた後、加熱押圧して空セルを作製した。該空セルに電解液を真空注入し、注入口をエポキシ系の紫外線硬化樹脂にて封止し、表示素子を作製した。本比較例では、基板間のギャップは20μmであるが、隔壁部の高さは10μm(図8参照)であるため、基板間のギャップが隔壁部によっては完全に埋められていない(隔壁部と、隔壁部が形成された基板と対向する基板との間に隙間がある)。
<実施例1>
比較例1において、観察側基板のストライプ電極作製後に、スペーサを図4(g)の形状に形成した。なお、スペーサの形成方法は、上記した隔壁部の形成方法と同様である。そして、表示素子の作製時に、観察側基板のスペーサと非観察側基板の隔壁部とが所定の位置になるようアライメントを行った。本実施例では、隔壁部の高さとスペーサの高さとの和が20μmであるため(図8参照)、基板間のギャップが隔壁部およびスペーサによって完全に埋められている。
比較例1において、観察側基板のストライプ電極作製後に、スペーサを図4(g)の形状に形成した。なお、スペーサの形成方法は、上記した隔壁部の形成方法と同様である。そして、表示素子の作製時に、観察側基板のスペーサと非観察側基板の隔壁部とが所定の位置になるようアライメントを行った。本実施例では、隔壁部の高さとスペーサの高さとの和が20μmであるため(図8参照)、基板間のギャップが隔壁部およびスペーサによって完全に埋められている。
<実施例2>
実施例1において、スペーサの形状を図4(b)の形状とし、表示素子を作製した。
実施例1において、スペーサの形状を図4(b)の形状とし、表示素子を作製した。
<実施例3>
実施例2において、隔壁部の高さとスペーサの高さとを変更して表示素子を作製した。なお、隔壁部の高さとスペーサの高さとの和が20μmであることに変わりはない。スペーサの材料には、感光性アクリル樹脂(JSR社 PC403)を用い、スピンコートで2μm成膜し、露光と現像を行って、図4(b)の形状のスペーサを作製した。
実施例2において、隔壁部の高さとスペーサの高さとを変更して表示素子を作製した。なお、隔壁部の高さとスペーサの高さとの和が20μmであることに変わりはない。スペーサの材料には、感光性アクリル樹脂(JSR社 PC403)を用い、スピンコートで2μm成膜し、露光と現像を行って、図4(b)の形状のスペーサを作製した。
<実施例4>
実施例3において、スペーサの形状を図4(a)の形状とし、表示素子を作製した。
実施例3において、スペーサの形状を図4(a)の形状とし、表示素子を作製した。
<実施例5>
比較例1において、隔壁部を図5(a)のように形成し、表示素子を作製した。つまり、本実施例では、隔壁部を高さ20μmで各画素の周囲の一部に形成した。
比較例1において、隔壁部を図5(a)のように形成し、表示素子を作製した。つまり、本実施例では、隔壁部を高さ20μmで各画素の周囲の一部に形成した。
<表示性能の評価>
次に、比較例1および実施例1〜5の表示素子の表示性能の評価について、図8に基づいて説明する。なお、表示性能は、表示素子をストライプ表示したときの表示画像の滲みと、全面黒表示での表示ムラ(濃度ムラ)とについて評価した。
次に、比較例1および実施例1〜5の表示素子の表示性能の評価について、図8に基づいて説明する。なお、表示性能は、表示素子をストライプ表示したときの表示画像の滲みと、全面黒表示での表示ムラ(濃度ムラ)とについて評価した。
(ストライプ表示での滲み)
比較例1および実施例1〜5の表示素子の輝度を、コニカミノルタセンシング社製分光測色系CM−3700dにてD65光源(色温度6500K)、正反射除去モードで測定した。電圧印加前の状態(白状態)では、各表示素子とも、Y値(輝度値)=60であった。
比較例1および実施例1〜5の表示素子の輝度を、コニカミノルタセンシング社製分光測色系CM−3700dにてD65光源(色温度6500K)、正反射除去モードで測定した。電圧印加前の状態(白状態)では、各表示素子とも、Y値(輝度値)=60であった。
次に、観察側のITO電極には−1.5Vの直流電圧を印加し、非観察側の金属電極には一本おきに電位が0Vとフロート状態(無印加状態)となるように、1秒間電圧印加を行った。金属電極の電位が0Vの部分は、電解液中の銀イオンが還元されて黒表示となり、フロート状態の部分は白表示のままであるため、白黒のストライプ表示となる。この状態で各表示素子の輝度を測定したところ、比較例1の表示素子では、黒表示部でY値=5となり、白表示部でY値=30となった。ストライプ表示の前後での白表示部のY値の差は30(60−30=30)であり、滲みが強く起こっていることがわかる。
これに対して、実施例1〜5の表示素子では、ストライプ表示の前後での白表示部のY値の差は1〜3であり、比較例1に比べて、滲みを大幅に抑制できていることがわかる。
(全面黒表示での表示ムラ)
次に、各表示素子を全面黒表示にして輝度を測定したところ、比較例1の表示素子では、中心部と周辺部とでY値が2.1だけ異なり、表示面内に表示ムラ(輝度ムラ)が見られた。これに対して、実施例1〜5の表示素子では、中心部と周辺部とにおけるY値の差は、0.1〜0.4に抑えられており、表示ムラが低減されていることがわかる。
次に、各表示素子を全面黒表示にして輝度を測定したところ、比較例1の表示素子では、中心部と周辺部とでY値が2.1だけ異なり、表示面内に表示ムラ(輝度ムラ)が見られた。これに対して、実施例1〜5の表示素子では、中心部と周辺部とにおけるY値の差は、0.1〜0.4に抑えられており、表示ムラが低減されていることがわかる。
以上の結果より、実施例1〜5の表示素子によれば、滲みの低減と面内の表示ムラの低減とを両方同時に達成することができ、表示性能を向上できることがわかる。
なお、本実施形態で説明した構成を適宜組み合わせて表示素子を構成することも勿論可能である。例えば、図2(a)〜図2(f)のいずれかの隔壁部と、図4(a)〜図4(g)のいずれかのスペーサとを組み合わせた構成が可能であることは勿論のこと、図2(a)〜図2(f)のいずれかの隔壁部に別の連通部としての切り欠きや孔部をさらに設けた構成とすることも勿論可能である。
本発明の電気化学表示素子は、例えば電子書籍をはじめとする各種の表示装置として利用可能である。
1 表示素子(電気化学表示素子)
1a 画素
2a 基板
2b 基板
3a 電極
3b 電極
4 電解液
5 ギャップ制御材
5a 隔壁部(ギャップ制御材)
5b スペーサ(ギャップ制御材)
5c スペーサとの非当接領域
6 連通部
6a 孔部
7 流路部
R 表示エリア
1a 画素
2a 基板
2b 基板
3a 電極
3b 電極
4 電解液
5 ギャップ制御材
5a 隔壁部(ギャップ制御材)
5b スペーサ(ギャップ制御材)
5c スペーサとの非当接領域
6 連通部
6a 孔部
7 流路部
R 表示エリア
Claims (9)
- 電解液を挟んで互いに対向して設けられる一対の電極間に電圧を印加して、前記電解液に含まれる物質を酸化還元反応させることにより、各画素に表示する情報の書き換えを行う電気化学表示素子であって、
前記各画素の周囲の少なくとも一部に、少なくとも2方向に沿って設けられ、前記各電極がそれぞれ形成された一対の基板間のギャップを埋めるギャップ制御材と、
前記2方向のうちの少なくとも1方向に隣り合う画素間で前記電解液を連通させる連通部とを備えていることを特徴とする電気化学表示素子。 - 前記ギャップ制御材は、一方の基板側に形成される隔壁部と、他方の基板側に形成されて前記隔壁部と当接するスペーサとで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気化学表示素子。
- 前記スペーサは、前記隔壁部の一部と当接しており、
前記連通部は、前記隔壁部上における前記スペーサとの非当接領域を介して、隣り合う画素間で前記電解液を連通させることを特徴とする請求項2に記載の電気化学表示素子。 - 前記スペーサは、前記隔壁部の前記2方向の交点に位置していることを特徴とする請求項3に記載の電気化学表示素子。
- 前記スペーサの高さは、前記隔壁部の高さよりも低いことを特徴とする請求項3または4に記載の電気化学表示素子。
- 前記スペーサの幅は、前記隔壁部の幅以下であることを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の電気化学表示素子。
- 前記ギャップ制御材は、前記一対の基板間に位置する隔壁部のみで構成されており、
前記隔壁部は、前記各画素の周囲の一部に形成されており、
前記連通部は、前記各画素の周囲における前記隔壁部の非形成領域を介して、隣り合う画素間で前記電解液を連通させることを特徴とする請求項1に記載の電気化学表示素子。 - 前記ギャップ制御材は、前記一対の基板間に位置する隔壁部のみで構成されており、
前記隔壁部は、前記各画素の周囲の全体に形成されており、
前記連通部は、前記隔壁部に形成される孔部で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気化学表示素子。 - 全画素を含む表示エリアの外周に沿って設けられ、前記電解液の流路となる流路部をさらに備え、
前記流路部と最外周に位置する各画素とが連通していることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の電気化学表示素子。
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