JP2011196774A - タイヤ半径測定装置、タイヤ半径の変位測定方法及び車輪 - Google Patents

タイヤ半径測定装置、タイヤ半径の変位測定方法及び車輪 Download PDF

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Abstract

【課題】タイヤ半径を高精度に測定する。
【解決手段】シート状の第1の磁石11、第2の磁石21をトレッド部2の内周面側に貼り付け、第1の磁気検出素子12、第2の磁気検出素子22を、磁石11、21と対向させてリムウェル部4に設ける。磁気検出素子12、22毎にその測定値について、変位が生じる前の、出荷時等といった基準状態における基準測定値Mr1、Mr2に対する測定値の変位を演算する。変位が最大となる測定値は、接地面からの影響を受けている可能性があると判断し、この測定値を除く他の測定値のみを、トレッド部2とリムウェル部4の間の距離を表すタイヤ半径相当値RRとし、このタイヤ半径相当値RRに、タイヤ中心からリムウェル部4までの距離などを表す予め検出した定数を加算してタイヤ半径Rを演算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ半径を測定するタイヤ半径測定装置、タイヤ半径の変位を測定するタイヤ半径の変位測定方法及びこれを適用した車輪に関する。
車両のアンチスキッドブレーキシステムやトラクションコントロールシステムにおいては、路面摩擦係数を用いて制御を行っており、この路面摩擦係数を検出する方法として、タイヤ半径方向の力及びタイヤ周方向の力を検出し、これに基づき路面摩擦係数を推定するようにした方法が提案されている。前記タイヤ半径方向の力は、タイヤ半径の変位を検出しこれに基づき演算しており、タイヤ半径の変位を検出する方法としては、トレッド部のタイヤ半径方向内側の面に磁石を設け、この磁石と対向して、リムウェル部のタイヤ半径外側表面に磁気センサを設け、磁石と磁気センサとによりこれら間の変位を検出する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図11は、従来のタイヤ半径の変位を測定する測定装置100の構成図である。
この測定装置100は、図11に示すように、タイヤ101のトレッド部102のタイヤ半径方向内側の面の、タイヤ幅方向中央部に張り付けられた一枚の矩形のシート状の磁石104と、リム106のリムウェル部106Aのタイヤ半径方向外側表面の幅方向中央に固定された磁気検出素子108と、によって構成されている。磁石104は表裏で極性を異ならせて構成され、例えば、タイヤ半径方向内側の面すなわち非貼着面にはN極の磁極、タイヤ半径方向外側の面すなわち貼着面にはS極の磁極が設けられている。
次にこのように構成された測定装置100の動作について説明する。
例えば、タイヤ101のタイヤ中心を基準として、磁石104が貼り付けられている点Pに変位Drが生じると、リム106に固定された磁気検出素子108と磁極104との相対位置も変位Drに応じて変化する。
したがって、変位Drが生じたときの磁気検出素子108の検出値、すなわち、磁石104によって形成された磁界のタイヤ半径方向成分Hrの値を検出することによって、変位Drが生じたときのタイヤ半径方向成分Hrの値と、変位Drが生じる前の状態にあるときのタイヤ半径方向成分Hrの値との差から、タイヤ半径の変位を演算することができることになる。
なお、タイヤ半径方向成分Hrの変位前に対する変化をΔHrとすると、ΔHrは次式(1)で表すことができる。
ΔHr=A・Dr ……(1)
なお、式(1)中のAは、変位Drが大きくないため、定数として近似することができる。
そして、このとき、タイヤ101の、磁石104が張り付けられている点Pに相当する箇所が路面と接地している場合には、タイヤ接地面には力が作用するためこのタイヤ接地面に作用する力によって、タイヤ半径方向に変位が生じることになる。したがって、タイヤ101の空気圧に変化がないものとすると、磁気検出素子108の検出値、すなわち、タイヤ半径方向成分Hrは、タイヤ接地面に作用する力によって生じるタイヤ半径方向の変位を表すことになる。そこで、このタイヤ半径方向の変位を利用して、タイヤ半径方向に作用する力を推測するようにしている。
特開2004−331038号公報
上述のように、上記従来の測定装置100においては、磁気検出素子108の検出値を用いることで、タイヤ半径方向の変位を検出することができる。
そこで、本出願人は、タイヤ内部圧の変化に伴い変動するタイヤ半径を検出することを目的として、従来におけるタイヤ半径方向の変位の検出方法を用いてタイヤ半径を検出する方法を検討した。
上述のように、図11に示すように、タイヤ101の磁石104が配置されている箇所が、路面と接地していない場合、タイヤ空気圧に変動がなければ磁気検出素子108の検出値は変化しないため、磁気検出素子108の検出値であるタイヤ半径方向成分の変化ΔHrは、略零となる。
一方、タイヤ空気圧の減少により点Pに変位が生じると、磁気検出素子108の検出値が変動するため、タイヤ半径方向成分の変化ΔHrは、タイヤ空気圧の減少分に相当する値を示すことになる。したがって、磁気検出素子108の検出値からタイヤ半径方向成分の変化ΔHrを検出することにより、タイヤ空気圧の低下を検出することができることになる。
しかしながら、タイヤ101の磁石104が配置されている箇所が路面と接地している場合には、タイヤ接地面には力が作用するため、タイヤ半径方向に変位が生じる。このため、磁気検出素子108で検出されるタイヤ半径方向成分Hrには、タイヤの真の半径に応じたタイヤ半径方向成分Hrの他に、タイヤ接地面に力が作用することによる変位成分が含まれることになる。つまり、タイヤ半径方向成分の変化ΔHrを検出したとしても、この変化ΔHrには、常にタイヤ接地面に作用する力によるタイヤ半径方向の変位成分が含まれることになるため、タイヤ空気圧の低下のみによるタイヤ方向成分の変位を検出することができない。
そのため、タイヤ半径方向成分の変化ΔHrを検出したとしても、タイヤ101の磁石104が配置されている箇所と路面との接地状態によっては、タイヤ空気圧の低下のみによる変位を的確に検出することができない可能性があるため、結果的に、タイヤ空気圧の低下のみによるタイヤ半径方向成分の変化ΔHrの検出精度が低下し、タイヤ半径を精度よく検出することができないという問題がある。
また、磁石104が配置されている箇所が路面と接地していない状態にあるときの磁気検出素子108で検出されるタイヤ半径方向成分Hrのみを用いることも考えられるが、磁石104が配置されている箇所が路面と接地している状態で車両が停車している場合には、その間、タイヤ半径を検出することができないという問題がある。
つまり、上記従来の測定装置においては、タイヤ半径方向成分の変化からタイヤ接地面に作用する力を推測することを目的としているため、磁石104が配置されている箇所が接地している状態など、磁気検出素子108の検出値であるタイヤ半径方向成分の変化ΔHrにタイヤ接地面に作用する力による成分が含まれている必要がある。これに対し、本出願人は、タイヤ接地面に作用する力の影響を受けていない、タイヤ内部圧の変化のみに伴うタイヤ半径を計測することを目的としているため、磁石104が配置されている箇所が接地していない状態など、タイヤ半径方向成分の変化ΔHrにタイヤ接地面に作用する力による成分が含まれていない必要がある。
以上から、従来の測定装置におけるタイヤ半径方向成分の検出方法を用いて、タイヤ半径を精度よく検出することは困難であることがわかった。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、タイヤ半径を精度よく検出することの可能なタイヤ半径測定装置、タイヤ半径の変位測定方法及び車輪を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1にかかるタイヤ半径測定装置は、タイヤのトレッド部に固定される第1の測定手段と、前記タイヤが装着されたリムに前記第1の測定手段と対向するように固定される第2の測定手段とにより前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段間の距離を測定する測定部を有し、前記測定部による測定値をもとに前記タイヤのタイヤ半径を検出するタイヤ半径測定装置において、前記タイヤの周方向の異なる箇所に配置された2以上の前記測定部と、前記測定部による測定値の、予め設定した基準状態における基準測定値に対する変位を測定部毎に演算する変位演算手段と、当該変位演算手段で演算した測定部毎の変位のうち、変位が最大となる測定部を特定し、特定した測定部を除く他の測定部の測定値のみに基づき前記タイヤ半径を演算するタイヤ半径演算手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2にかかるタイヤ半径測定装置は、前記測定部を2つ有し、当該測定部は、前記タイヤのタイヤ中心を基準として点対称となる位置に配置されることを特徴とする。
また、請求項3にかかるタイヤ半径測定装置は、前記第2の測定手段は、前記タイヤ半径方向に伸びる柱状の固定治具を介して、前記リムに固定されることを特徴とする。
さらに、請求項4にかかるタイヤ半径測定装置は、前記タイヤ半径の測定を、間欠的に行うことを特徴とする。
さらにまた、請求項5にかかるタイヤ半径測定装置は、前記タイヤ半径の測定を、前記タイヤが回転している状態又は前記タイヤが非回転状態において行うことを特徴とする。
また、請求項6にかかるタイヤ半径測定装置は、前記第1の測定手段及び第2の測定手段の何れか一方は磁石であり且つ他方は前記磁石の磁界の強さを検出する磁気検出素子であって、前記測定部は前記磁気検出素子で検出される磁界変化を利用して前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段間の距離を測定することを特徴とする。
さらに、請求項7にかかるタイヤ半径測定装置は、前記第1の測定手段及び第2の測定手段の何れか一方は発光素子であり且つ他方は前記発光素子の発光量を検出する光検出素子であって、前記測定部は前記光検出素子で検出される光量の変化を利用して前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段間の距離を測定することを特徴とする。
またさらに、請求項8にかかるタイヤ半径測定装置は、前記第1の測定手段及び第2の測定手段はコンデンサを構成する1対の電極であって、前記測定部は、前記コンデンサの静電容量変化を利用して前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段間の距離を測定することを特徴とする。
また、本発明の請求項9にかかるタイヤ半径の変位測定方法は、タイヤのトレッド部に固定される第1の測定手段と、前記タイヤが装着されたリムに前記第1の測定手段と対向するように固定される第2の測定手段とにより前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段間の距離を測定する測定部を有し、前記測定部による測定値をもとに前記タイヤのタイヤ半径の変位を検出するタイヤ半径の変位測定方法であって、前記測定部を、前記タイヤの周方向の異なる箇所に2以上配置し、前記測定部による測定値の、予め設定した基準状態における基準測定値に対する変位を測定部毎に演算し、演算した測定部毎の変位のうち、変位が最大となる前記測定部を除く他の測定部の変位を前記タイヤ半径の変位相当値として、当該変位相当値に基づき前記タイヤ半径の変位を演算することを特徴とする。
さらに、本発明の請求項10にかかる車輪は、タイヤのトレッド部に固定される第1の測定手段と、前記タイヤが装着されたリムに前記第1の測定手段と対向するように固定される第2の測定手段とにより前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段間の距離を測定する複数の測定部と、当該複数の測定部の測定値及び当該測定値に対して所定の処理を行った処理値の少なくとも何れか一方を外部に送信する送信手段と、を備え、前記測定部は、前記タイヤの周方向の異なる箇所に2以上配置されていることを特徴とする。
本発明のタイヤ半径測定装置によれば、タイヤのトレッド部に固定される第1の測定手段とタイヤが装着されたリムに固定される第2の測定手段とにより第1の測定手段及び第2の測定手段間の距離を測定する測定部を複数設け、測定部毎に、その測定値について、基準測定値に対する変位を演算している。このとき、測定部が接地面に位置している場合には、接地面からの力が作用するため、接地面に位置する測定部の変位は、接地面に位置していない測定部における変位よりも大きくなる。
したがって、変位が最大となる測定部を除く、他の測定部の測定値、すなわち、接地面に位置していない測定部の測定値のみに基づきタイヤ半径を演算することによって、接地面からの影響を受けておらず、実際のトレッド部及びリム間の距離に応じた測定値のみに基づきタイヤ半径を測定することができ、接地面からの力による影響を受けることなく、タイヤ半径を高精度に検出することができる。
また、本発明のタイヤ半径の変位測定方法によれば、タイヤのトレッド部に固定される第1の測定手段とタイヤが装着されたリムに固定される第2の測定手段とにより第1の測定手段及び第2の測定手段間の距離を測定する測定部を複数設け、測定部毎に、その測定値について、基準測定値に対する変位を演算している。このとき、測定部が接地面に位置している場合には、接地面からの力が作用するため、接地面に位置する測定部の変位は、接地面に位置していない測定部における変位よりも大きくなる。
したがって、変位が最大となる測定部を除く他の測定部の変位をタイヤ半径の変位相当値とし、この変位相当値に基づきタイヤ半径の変位を演算することにより、接地面からの力の影響を受けていない測定値のみに基づいてタイヤ半径の変位を測定することになり、タイヤ半径の変位を高精度に検出することができる。
さらに、本発明の車輪によれば、タイヤのトレッド部に固定される第1の測定手段とタイヤが装着されたリムに固定される第2の測定手段とにより第1の測定手段及び第2の測定手段間の距離を測定する測定部を複数設け、さらに、複数の測定部の測定値及びこの測定値に対して所定の処理を行った処理値の少なくとも何れか一方を送信手段により外部に送信するようにしている。このため、送信手段により送信される、複数の測定部の測定値を用いることにより、例えば、タイヤ半径やタイヤ半径の変位を容易に検出することができる。
本発明によるタイヤ半径測定装置のセンサ部の配置状況を説明するための説明図である。 図1のA−A′断面図である。 磁石から放射される磁力線の分布を示す模式図である。 タイヤ接地面に作用する力の影響を受けている状態を表す模式図である。 タイヤ半径測定装置の構成を示すブロック図である。 図5の測定部の構成を示すブロック図である。 上位コントローラで実行されるタイヤ半径演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態におけるタイヤ半径測定装置のセンサ部の構成を示す説明図である。 タイヤ半径測定装置のその他の例におけるセンサ部の構成を示す説明図である。 タイヤ半径測定装置のその他の例におけるセンサ部の構成を示す説明図である。 従来のタイヤ半径の変位測定方法を説明するための説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
まず、第1の実施の形態を説明する。
初めに、第1の実施の形態におけるタイヤ半径測定装置の測定原理を説明する。
図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態におけるタイヤ半径測定装置における、センサ部の配置状況を説明するための説明図である。図1は、タイヤの断面図、図2は図1のA−A′断面図である。
本発明におけるタイヤ半径測定装置は、タイヤ1のトレッド部2のタイヤ半径方向内側の面にタイヤ幅方向中央に貼り付けられた2枚の矩形のシート状の第1の磁石11及び第2の磁石21と、タイヤ1が装着されたリム3のリムウェル部4のタイヤ半径方向外側表面の幅方向中央に固定された第1の磁気検出素子12及び第2の磁気検出素子22と、を備えて構成される。
第1の磁石11、第2の磁石21としては、永久磁石や、磁気フィルム等を適用することができる。
また、磁気検出素子12、22としては、例えば、ホール素子、半導体磁気抵抗素子、感磁性耐磁気抵抗素子、GMR素子等を適用することができる。
また、第1の磁石11及び第2の磁石21は表裏で極性を異ならせて構成され、例えば図3に示すように、第1の磁石11のタイヤ半径方向内側の面すなわち非貼着面にはN極の磁極11N、タイヤ半径方向外側の面すなわち貼着面にはS極の磁極11Sが形成され、第2の磁石21の場合も同様に、非貼着面にはN極の磁極Nが形成され、貼着面にはS極の磁極Sが形成されている。
そして、図3に示すように、第1の磁石11に近いほど磁力線は密となり、第1の磁石11から離れるほど磁力線は疎となることから、これを利用して、第1の磁石11と磁気検出素子12との間の距離に応じて、磁気検出素子12の出力電圧が一意に変化するように構成されている。そのため、磁気検出素子12の出力電圧から、第1の磁石11と磁気検出素子12との間の距離を特定できるようになっている。
同様に、第2の磁石21と磁気検出素子22との間の距離に応じて、磁気検出素子22の出力電圧が一意に変化するように構成され、磁気検出素子22の出力電圧から、第2の磁石21と磁気検出素子22との間の距離を特定できるようになっている。
さらに、第1の磁石11及び第2の磁石21は、タイヤ接地面に作用する力を同時に受けることがないように、互いに十分離れた位置に貼り付けられている。図1では、タイヤ中心を基準として点対称となる位置に配置している。以下、第1の磁石11が張り付けられた位置を点P1、第2の磁石21が張り付けられた位置を点P2とする。
次にこのように構成されたタイヤ半径測定装置の動作について説明する。
なお、ここでは、図1及び図2に示すように、ジャッキアップしている場合など、接地面からの力など、タイヤ1に、半径方向の変位を生じさせる力が作用していない状態におけるタイヤ1について考える。
タイヤ1の空気圧が、例えば充分な圧である基準状態から低下してタイヤ半径が小さくなり、第1の磁石11が貼り付けられている点P1の、例えばタイヤ1中心を基準とする相対位置が変化し変位Dr1が生じると、リム3に固定された第1の磁気検出素子12と第1の磁石11の非貼着面である磁極11Nとの相対位置も同様に変位Dr1だけ変化する。その結果、第1の磁石11によって形成された磁界の、第1の磁気検出素子12が検出するタイヤ半径方向成分Hr1も変化する。
同様に、タイヤ1の空気圧の低下に伴い、第2の磁石21が張り付けられている点P2の、例えばタイヤ1中心を基準とする相対位置が変化し変位Dr2が生じると、第2の磁気検出素子22と第2の磁石21の磁極Nとの相対位置も変位Dr2だけ変化し、その結果、第2の磁気検出素子22で検出される、第2の磁石21によって形成された磁界のタイヤ半径方向成分Hr2も変化する。
ここで、タイヤ半径方向成分Hr1及びHr2の、変位前の状態である基準状態における値に対する変位をそれぞれΔHr1及びΔHr2とすると、これら変位ΔHr1及びΔHr2は、次式(2)及び(3)で表すことができる。また、式中の変換係数Bは、変位Dr1、Dr2が大きくないため定数として近似することができる。
ΔHr1=B・Dr1 ……(2)
ΔHr2=B・Dr2 ……(3)
さらに磁気検出素子12、22で検出されるタイヤ半径相当の測定値r1、r2の基準状態における測定値Mr1、Mr2に対する変位をそれぞれΔr1及びΔr2とすると、これら変位Δr1及びΔr2は、次式(4)及び(5)で表すことができる。また、式中の変換係数Cは、変位Dr1、Dr2が大きくないため、定数として近似することができる。
Δr1=C・ΔHr1=C・B・Dr1 ……(4)
Δr2=C・ΔHr2=C・B・Dr2 ……(5)
ここで、磁気検出素子12、22は、トレッド部2とリムウェル部4との間の距離を測定しており、タイヤ半径はトレッド部2とリムウェル部4との間の距離に、タイヤ中心からリムウェル部4までの距離やトレッド部2の厚みなどを表す予め検出した定数を加算した値で表されるため、磁気検出素子12、22の測定値の変位は、すなわちタイヤ半径の変位を表すことになる。
そして、まず、図2に示すように、タイヤ1の、トレッド部2を挟んで点P1と対向するタイヤ外周の位置(以後、外周点P1という)及びトレッド部2を挟んで点P2と対向するタイヤ外周の位置(以後、外周点P2という)に磁気検出素子12及び22が配置され、且つジャッキアップされている場合など、点P1及びP2が共に接地していない場合の磁気検出素子12、22の測定値の変位、すなわちタイヤ半径の変位Δr1及びΔr2を考える。
タイヤ1に、タイヤ空気圧の低下が生じた場合、第1の磁石11及び第2の磁石21はタイヤ空気圧低下による変位を生じるが、タイヤ接地面に作用する力を受けない。そのため、点P1の変位Dr1及び点P2の変位Dr2は、Dr1=Dr2である。
したがって、前記式(2)及び式(3)より、タイヤ半径方向成分Hr1及びHr2の変位ΔHr1及びΔHr2は、ΔHr1=ΔHr2となる。さらに、前記式(4)及び式(5)から、タイヤ半径の変位Δr1及びΔr2は、Δr1=Δr2となる。
つまり、第1の磁気検出素子12によって測定されるタイヤ半径の変位Δr1と第2の磁気検出素子22によって測定されるタイヤ半径の変位Δr2とは等しくなる。
次に、図4に示すように、外周点P1は接地していないが、外周点P2が接地している場合の、タイヤ半径の変位Δr1及びΔr2を考える。
タイヤ空気圧が低下した場合、第1の磁石11にはタイヤ空気圧低下による変位が生じる。第2の磁石21にはタイヤ空気圧低下による変位に加え、タイヤ接地面に作用する力に伴う変位が生じる。そのため、点P1の変位Dr1及び点P2の変位Dr2は、Dr1<Dr2となる。
したがって、前記式(2)及び式(3)より、タイヤ半径方向成分Hr1及びHr2の変位は、ΔHr1<ΔHr2となる。さらに、前記式(4)及び式(5)から、タイヤ半径の変位Δr1及びΔr2は、Δr1<Δr2となる。
つまり、変位が生じる前の基準状態におけるタイヤ半径に対する、第1の磁気検出素子12の測定値r1に基づくタイヤ半径の変位Δr1は、第2の磁気検出素子22の測定値r2に基づくタイヤ半径の変位Δr2よりも小さくなる。
したがって、演算されたタイヤ半径の変位Δr1とΔr2とのうち、何れかタイヤ半径の変位の小さい方に対応する磁気検出素子は、タイヤ接地面に作用する力の影響を受けていないことを表す。そのため、何れかタイヤ半径の変位の小さい方に対応する磁気検出素子の測定値を、このタイヤ1のタイヤ半径相当値RRとして特定する。
そして、このタイヤ半径相当値RRは、トレッド部2のタイヤ半径方向内側の面に張り付けられた磁石の非貼着面と、リムウェル部4に取り付けられた磁気検出素子との間の距離であるため、これに、例えば、タイヤ1の中心からリムウェル部4までの距離や、トレッド部2の厚さなどを表す予め検出した定数を加算することにより、タイヤ1のタイヤ半径Rを獲得することができることになる。
ここで、図1及び図2では、磁石と磁気検出素子とからなるセンサ対を、タイヤ1に対して2ヶ所設けた場合について説明しているが、タイヤ接地面に作用する力を同時に受けることがないように、互いに充分離れた位置に3ヶ所以上設けてもよい。
つまり、上述のように、トレッド部2を挟んで接地面と対向する位置に配置された磁石には、タイヤ空気圧低下に加えてタイヤ接地面に作用する力が加わるため、この磁石に対応する磁気検出素子で測定されるタイヤ半径の変位には、常に、タイヤ接地面に作用する力相当分が含まれることになり、接地面におけるタイヤ半径は、接地していない箇所のタイヤ半径に比較して変位が大きくなる。
したがって、タイヤ半径の変位が最大となる磁気検出素子を除く磁気検出素子で検出したタイヤ半径は、接地していない位置におけるタイヤ半径とみなすことができ、すなわち、タイヤ接地面に作用する力の影響を受けることのない、タイヤ空気圧低下のみによるタイヤ半径の変位を反映した値をみなすことができる。
このため、このように複数のセンサ対を設け、タイヤ接地面に作用する力の影響を受けていない磁気検出素子の測定値のみを用い、これらを平均化処理する等、複数の検出値をもとにタイヤ半径相当値RRを演算し、これを用いてタイヤ半径Rを演算することによって、より精度の高いタイヤ半径Rを獲得することができる。
また、タイヤ接地面に作用する力の影響を受けていると予測される磁気検出素子の位置に基づき、これよりも遠い位置にある磁気検出素子の測定値のみ、すなわち、タイヤ接地面に作用する力の影響が小さいと予測される磁気検出素子の測定値のみを用いてタイヤ半径Rを演算するようにしてもよい。
また、磁石と磁気検出素子とのセンサ対を複数設ける場合には、タイヤ中心を基準として点対称となる位置や、センサ対間の間隔が均等となるように配置してもよく、このような配置とすることにより、タイヤ1のアンバランスへの影響を低減することができる。
次に、本発明のタイヤ半径測定装置について説明する。
図5は、本発明を適用したタイヤ半径測定装置の構成を示すブロック図である。
図5において、図中30はタイヤ1に設けられる測定部、50は車体側に設けられる上位コントローラであって、測定部30は、例えば車両の4つの車輪それぞれに設けられている。
測定部30は、図6に示すように、第1の磁石11及び第1の磁石11の磁界の強さを測定する第1の磁気検出素子12からなるセンサ部10と、同様に第2の磁石21及び第2の磁石21の磁界の強さを測定する第2の磁気検出素子22からなるセンサ部20と、送信処理部31とを備える。センサ部10及び20は、前記図1に示すように、タイヤ1及びリム3に互いに点対称となる位置に取り付けられている。
また、送信処理部31は、センサ部10の第1の磁気検出素子12の測定値r1と、センサ部20の第2の磁気検出素子22の測定値r2とを入力し、これら測定値r1、r2を、アンテナ32を介して上位コントローラ50に送信する。
上位コントローラ50は、測定部30と無線通信を行うためのアンテナ51を備える。
また、送信処理部31は、図示しない記憶領域に、基準状態における各磁気検出素子12及び22で検出された基準測定値Mr1、Mr2を、測定部30毎に記憶するようになっている。
ここで、基準状態とは、変位が生じる前の状態であって、どの状態におけるタイヤ半径を基準としてこれに対する変位を検出するかを特定するものである。例えば「タイヤ出荷時のタイヤ1の状態」におけるタイヤ半径に対する変位を検出する場合には、「タイヤ出荷時のタイヤ1の状態」が基準状態となり、タイヤ1の出荷時の磁気検出素子12及び22で検出される測定値であり且つタイヤ1に接地による力などタイヤ半径を変化させる力が作用していない状態における測定値を基準測定値Mr1、Mr2として所定の記憶領域に記憶しておく。そして、この記憶している基準測定値Mr1、Mr2に対する変位を、タイヤ半径の変位として演算する。
また、例えば、「車両のイグニッションスイッチをオンとしたときのタイヤ1の状態」に対するタイヤ半径の変位を検出する場合には、「車両のイグニッションスイッチをオンとしたときのタイヤ1の状態」が基準状態となり、この状態における磁気検出素子12及び22の測定値が、基準測定値Mr1、Mr2となり、この基準測定値Mr1、Mr2に対する変位が、タイヤ半径の変位として演算される。
なお、この場合には、図示しないイグニッションスイッチをオンとしたときに、タイヤ半径測定装置において、接地面に位置しない磁気検出素子として特定された方の磁気検出素子の測定値を、この磁気検出素子の基準状態における基準測定値として記憶する。例えば、接地面に位置しない磁気検出素子として磁気検出素子12が選択されたときには、このときの磁気検出素子12の測定値r1を基準状態における磁気検出素子12の基準測定値Mr1として記憶し、磁気検出素子22についてはこの時点における測定値r2を基準測定値Mr2として記憶しない。
つまり、接地面に位置すると判断された磁気検出素子、この場合22は、磁気検出素子22の配置位置に対応する外周点P2で接地している可能性があるため、この時点では、基準状態における基準測定値Mr2として記憶しない。そして、例えば、車両発進後、磁気検出素子22が、接地面に位置しない磁気検出素子として特定された時点で、このときの磁気検出素子22の測定値r2を基準状態における基準測定値Mr2として所定の記憶領域に記憶する。
また、例えば基準状態設定用スイッチを車両の適所に設けておき、この基準状態設定用スイッチが操作された時点を基準状態とし、この基準状態における各磁気検出素子12、22の測定値r1、r2を、基準状態における基準測定値Mr1、Mr2として記憶するようにしてもよい。この場合も、磁気検出素子12、22の配置位置に対応する外周点P1、P2が接地していない時点での、磁気検出素子12、22の測定値r1、r2を、基準測定値Mr1、Mr2として記憶する。
そして、上位コントローラ50は、アンテナ51を介して受信した測定部30からの測定値r1、r2と、所定の記憶領域に格納している基準測定値Mr1、Mr2と、に基づき、タイヤ半径の変位を演算する。
図7は、上位コントローラ50で実行される、タイヤ半径演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
上位コントローラ50では、予め設定されたタイミングでこのタイヤ半径演算処理を実行する。
すなわち、まず、ステップS1で、アンテナ51を介して測定部30と無線通信を行い、測定部30から、磁気検出素子12及び22の測定値r1、r2を受信する。
次いで、ステップS2に移行し、受信した磁気検出素子12の測定値r1と、所定の記憶領域に記憶している基準状態における磁気検出素子12の基準測定値Mr1との偏差である変位Δr1を演算する。同様に、受信した磁気検出素子22の測定値r2と、所定の記憶領域に記憶している基準状態における磁気検出素子22の基準測定値Mr2との偏差である変位Δr2を演算する。
次いで、ステップS3に移行し、ステップS2で演算した、磁気検出素子12に基づくタイヤ半径の変位Δr1と、磁気検出素子22に基づくタイヤ半径の変位Δr2とのうち、何れか大きい方に対応する磁気検出素子を、接地面に位置する磁気検出素子と判断する。
ここで、「接地面に位置する」とは、図4に示すように、タイヤ1のうち、地面に接して平坦になっている部分(タイヤ1が車両荷重の影響によって変形している部分)の内側に位置していることを表す。
なお、タイヤ1の回転位置によっては、磁気検出素子12、22のいずれも接地面に位置しない場合があるが、そのような場合にも変位Δr1、Δr2のうち大きい方に対応する磁気検出素子を、接地面に位置する磁気検出素子と判断し、変位Δr1、Δr2のうち小さい方に対応する磁気検出素子を、接地面に位置する磁気検出素子として判断されていない磁気検出素子、すなわち接地面に位置しないと判断される磁気検出素子として処理を行う。
そして、接地面に位置する磁気検出素子と判断されていない磁気検出素子の測定値を、このタイヤ1のタイヤ半径相当値RRとして、タイヤ半径Rを演算する。図6の場合には、センサ部が2つしかないため、何れか一方の磁気検出素子の測定値を、このタイヤ1のタイヤ半径相当値RRとして特定する。そして、特定したタイヤ半径相当値RRに、予め検出したタイヤ中心からリムウェル部4までの距離などを表す所定の定数を加算してタイヤ半径Rを演算し、これを所定の記憶領域に格納する等の処理をした後、処理を終了する。
したがって、車両が停車している状態で、図4に示すように、外周点P2が接地しているときには、第1の磁気検出素子12の測定値r1と基準状態における基準測定値Mr1との変位Δr1よりも、第2の磁気検出素子22の測定値r2と基準状態における基準測定値Mr2との変位Δr2の方が大きい。そのため、第2の磁気検出素子22が配置された外周点P2が接地していると判断され、第1の磁気検出素子12の測定値r1がこのタイヤ1のタイヤ半径相当値RRとして特定される。
そして、車両が停車している間は、接地していない側である第1の磁気検出素子12の測定値r1が常にタイヤ半径相当値RRとして特定される。そのため、車両が停車している状態であっても、タイヤ半径相当値RRを獲得することができることになり、このタイヤ半径相当値RRからタイヤ半径Rを的確に検出することができることになる。
一方、車両が走行中は、第1の磁気検出素子12の測定値r1に基づく変位Δr1及び磁気検出素子22の測定値r2に基づく変位Δr2のうち、何れか大きい方に対応する磁気検出素子が接地している可能性があると判断され、他方の磁気検出素子の測定値がタイヤ半径相当値RRとして特定される。
そのため、車両が走行している状態であっても、接地面からの影響を受けていない、タイヤ半径Rを検出することができる。
したがって、車両が停車している状態及び走行中に限らずタイヤ半径Rを的確に且つ高精度に検出することができる。
このように、タイヤ半径Rを的確に検出することができるため、このようにして検出したタイヤ半径Rを用いることによって、例えば、タイヤ半径Rの推移から、タイヤの内圧の低下状況を判断することにより、タイヤの内圧状況を的確に判断することができる。また、車両における各種走行補助制御において、タイヤ半径を用いて制御を行う場合には、このようにして検出された現在のタイヤ半径Rを用いて制御を行うことにより、現在のタイヤ半径Rに応じた的確な走行補助制御を行うことができる。
また、車両が走行している状態及び停車状態であっても的確にタイヤ半径Rを検出することができるため、連続してタイヤ半径Rの測定を行う必要はなく、間欠動作をさせた場合であってもタイヤ半径Rを測定することができる。つまり、必要なときにのみセンサ部10、20を作動させて測定を行うことでタイヤ半径Rを演算することができるため、定期的に測定を行う必要はなく、任意のタイミングでタイヤ半径Rを検出することができる。したがって、タイヤ半径Rの測定に要する平均消費電流を低減することができ、電池寿命を長くすることができる。
また、車両が停車している状態であってもタイヤ半径Rを検出することができる一方で、停車しているときにはタイヤ半径Rを検出する必要性はそれほどないため、停車しているときには、タイヤ半径Rの検出周期を長くすることによって、消費電流をより削減することができ、電池寿命の延命を図ることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態において、磁気検出素子12及び22の取り付け方法が異なること以外は、同様であるので同一部には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。なお、磁気検出素子12及び22の取り付け方法は同一であるので、ここでは第1の磁気検出素子12の取り付け方法について説明する。
この第2の実施の形態では、図8に示すように、第1の磁気検出素子12は、リムウェル部4に固定治具5を介して固定されている。
この固定治具5は、柱状、例えば円柱状に形成され、一方の端面がリムウェル部4に固定され、固定治具5の他方の端面に第1の磁気検出素子12が固定されている。また、固定治具5は、固定治具5の軸方向延長上に第1の磁石11が位置するように配置され、結果的に、第1の磁気検出素子12と、第2の磁石11との間の距離が、第1の実施の形態における第1の磁石11と第1の磁気検出素子12との間の距離よりも短くなるようになっている。
次に、このように構成されたタイヤ半径測定装置の動作を説明する。
図6に示すように、磁気検出素子12及び22は、固定治具5を介してリムウェル部4に固定されているため、磁気検出素子12、22と磁石11、21との間の距離が短くなる。そのため、磁気検出素子12、22が検知する磁界の強さが地磁気と比較して相対的に大きくなり、地磁気の影響をうけにくくなる。
したがって、上記第1の実施の形態と同等の作用効果を得ることができるとともに、さらに、測定精度を向上させることができる。
また、磁気検出素子12、22と磁石11、21との間の距離が短くなった分、磁気検出素子12、22の感度を向上させることができるため、言い換えれば、磁気検出素子12、22として、多少感度の低い磁気検出素子を適用したとしても、高精度に測定を行うことができる。
なお、上記各実施の形態においては、タイヤ1のトレッド部2と、リム3との相対変位を測定することができればよいため、磁気検出素子12及び22をタイヤ内周面に設け、磁石11及び21をリムウェル部4に設けることも可能である。
また、上記各実施の形態においては、センサ対として、磁石(第1の測定手段または第2の測定手段に対応)11、21と磁気検出素子(第2の測定手段または第1の測定手段に対応)12、22とを用いる場合について説明したが、これに限るものではない。
例えば、図9に示すように、センサ対として、発光素子(第1の測定手段または第2の測定手段に対応)41と光検出素子(第2の測定手段または第1の測定手段に対応)42とを用いてもよい。つまり、発光素子41と光検出素子42とを、光軸を一致させてトレッド部2側及びリムウェル部4に設け、発光素子41で発光される光を、光検出素子42で検出する。光検出素子42で検出される受光量は、発光素子41と光検出素子42との間の距離が短いときほど多くなるため、光検出素子42が検出する受光量から距離を測定するようにしてもよい。
なお、この場合も、発光素子41をリムウェル部4側に設け、光検出素子42をトレッド部2側に設けてもよい。
また、図10に示すように、センサ対として、一対の電極(第1の測定手段、第2の測定手段に対応)43及び44を設けるようにしてよい。つまり、電極43及び44間の距離に応じてコンデンサとして動作する電極43及び44の静電容量が変化する。そのため、静電容量の変化を検出することにより電極43及び44間の距離を検出するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態においては、タイヤ半径を測定する場合について説明したが、上述のように、磁気検出素子12及び22の測定値に基づく、タイヤ半径の変位Δr1、Δr2のうち、接地面からの力の影響を受けていないタイヤ半径の変位を選択することができる。つまり、タイヤ半径の変位を高精度に検出することができる。
したがって、例えば、基準状態における基準測定値として、タイヤ圧力が十分であるときのタイヤ半径を設定しておくことによって、タイヤ圧力が十分であるときのタイヤ半径に対する変位を検出することができる。このため、この変位を監視することによって、タイヤ圧力が十分であるか否かを容易に判断することができる。
また、発進時のタイヤ半径を基準状態における基準測定値として設定し、タイヤ半径の変位を監視することによって、走行中におけるタイヤ半径の変位、すなわち、走行中におけるタイヤ圧力の変動を容易に監視することができる。
したがって、タイヤ半径の変位を監視することによって、例えば、タイヤ圧力が十分であるかどうか、或いは走行中のタイヤ圧力の大幅な変動などを容易に検出することができ、異常時に警報を発する等の対処を行うようにすれば、タイヤ圧力の異常を速やかに乗員に通知することができる。
また、上記実施の形態においては、車両の各車輪に測定部30を設けた場合について説明したが、これに限るものではなく、任意の車輪のみに設けることも可能である。
また、上記実施の形態においては、上位コントローラ50において、タイヤ半径を演算する場合について説明したが、各測定部の送信処理部31において、タイヤ半径を演算し、演算結果のみを上位コントローラ50に送信するようにしてもよい。
また、本文中では磁気検出素子によって測定されるタイヤ半径の変位Δr1、Δr2を比較しているが、磁気検出素子の測定値r1、r2或は、この測定値r1、r2をもとに演算したタイヤ半径どうしを比較しても構わない。測定値r1、r2或は演算したタイヤ半径のうち大きい方に対応する磁気検出素子を、接地面に位置しない磁気検出素子として処理を行うことにより、同様の効果が期待できる。
ここで、上記実施の形態において、磁石11、21及び磁気検出素子12、22が、第1の測定手段または第2の測定手段に対応し、測定部30が測定部に対応し、図7のステップS2の処理が変位演算手段に対応し、図7のステップS3及びステップS4がタイヤ半径演算手段に対応している。
1 タイヤ
2 トレッド部
3 リム
4 リムウェル部
5 固定治具
10 センサ部
11 第1の磁石
12 第1の磁気検出素子
20 センサ部
21 第2の磁石
22 第2の磁気検出素子
30 測定部
31 送信処理部
32 アンテナ
41 発光素子
42 光検出素子
43、44 電極
50 上位コントローラ
51 アンテナ

Claims (10)

  1. タイヤのトレッド部に固定される第1の測定手段と、前記タイヤが装着されたリムに前記第1の測定手段と対向するように固定される第2の測定手段とにより前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段間の距離を測定する測定部を有し、前記測定部による測定値をもとに前記タイヤのタイヤ半径を検出するタイヤ半径測定装置において、
    前記タイヤの周方向の異なる箇所に配置された2以上の前記測定部と、
    前記測定部による測定値の、予め設定した基準状態における基準測定値に対する変位を測定部毎に演算する変位演算手段と、
    当該変位演算手段で演算した測定部毎の変位のうち、変位が最大となる測定部を特定し、特定した測定部を除く他の測定部の測定値のみに基づき前記タイヤ半径を演算するタイヤ半径演算手段と、を備えることを特徴とするタイヤ半径測定装置。
  2. 前記測定部を2つ有し、
    当該測定部は、前記タイヤのタイヤ中心を基準として点対称となる位置に配置されることを特徴とする請求項1記載のタイヤ半径測定装置。
  3. 前記第2の測定手段は、前記タイヤ半径方向に伸びる柱状の固定治具を介して、前記リムに固定されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のタイヤ半径測定装置。
  4. 前記タイヤ半径の測定を、間欠的に行うことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のタイヤ半径測定装置。
  5. 前記タイヤ半径の測定を、前記タイヤが回転している状態又は前記タイヤが非回転状態において行うことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のタイヤ半径測定装置。
  6. 前記第1の測定手段及び第2の測定手段の何れか一方は磁石であり且つ他方は前記磁石の磁界の強さを検出する磁気検出素子であって、
    前記測定部は前記磁気検出素子で検出される磁界変化を利用して前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段間の距離を測定することを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載のタイヤ半径測定装置。
  7. 前記第1の測定手段及び第2の測定手段の何れか一方は発光素子であり且つ他方は前記発光素子の発光量を検出する光検出素子であって、
    前記測定部は前記光検出素子で検出される光量の変化を利用して前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段間の距離を測定することを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載のタイヤ半径測定装置。
  8. 前記第1の測定手段及び第2の測定手段はコンデンサを構成する1対の電極であって、
    前記測定部は、前記コンデンサの静電容量変化を利用して前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段間の距離を測定することを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載のタイヤ半径測定装置。
  9. タイヤのトレッド部に固定される第1の測定手段と、前記タイヤが装着されたリムに前記第1の測定手段と対向するように固定される第2の測定手段とにより前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段間の距離を測定する測定部を有し、前記測定部による測定値をもとに前記タイヤのタイヤ半径の変位を検出するタイヤ半径の変位測定方法であって、
    前記測定部を、前記タイヤの周方向の異なる箇所に2以上配置し、
    前記測定部による測定値の、予め設定した基準状態における基準測定値に対する変位を測定部毎に演算し、
    演算した測定部毎の変位のうち、変位が最大となる前記測定部を除く他の測定部の変位を前記タイヤ半径の変位相当値として、当該変位相当値に基づき前記タイヤ半径の変位を演算することを特徴とするタイヤ半径の変位測定方法。
  10. タイヤのトレッド部に固定される第1の測定手段と、
    前記タイヤが装着されたリムに前記第1の測定手段と対向するように固定される第2の測定手段とにより前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段間の距離を測定する複数の測定部と、
    当該複数の測定部の測定値及び当該測定値に対して所定の処理を行った処理値の少なくとも何れか一方を外部に送信する送信手段と、を備え、
    前記測定部は、前記タイヤの周方向の異なる箇所に2以上配置されていることを特徴とする車輪。
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