JP2013195228A - 磁場計測装置の異常検出装置 - Google Patents

磁場計測装置の異常検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の磁電変換素子の出力の和に基づいて異常を検出演算するようにした磁場計測装置の異常検出装置を提供すること。
【解決手段】第1のホール素子HX1は、基板平面に垂直な磁場を検出する。第2のホール素子HX2は、第1のホール素子HX1の出力と位相が180度異なる磁場と基板平面に垂直な磁場を検出する。X軸加減算部21Xは、ホール素子HX1とHX2の検出信号を加減算する。演算部22は、第1のホール素子HX1の出力と第2のホール素子HX2の出力とに基づいて異常を検出するために、所定の閾値を記憶する閾値記憶部25と、第1の磁電変換素子HX1の出力と第2の磁電変換素子HX2の出力との和と所定の閾値とに基づいて異常を検出する故障検出部24とを備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、磁場計測装置の異常検出装置に関し、より詳細には、複数の磁電変換素子の出力の和に基づきZ軸成分に着目して異常を検出演算するようにした磁場計測装置の異常検出装置に関する。
近年、磁気検出素子(ホール素子,磁気抵抗素子など)と信号処理回路(LSI)を一体化した高機能な磁気センサLSIのさまざまな利用法が進んでいる。例えば、自動車では、ハンドルの回転角度を検出するための回転角センサがある。この種の回転角センサは、例えば、特許文献1に提案されている。この特許文献1には、周囲の磁場を集めて増幅する磁気集束板とシリコン基板上のホール素子を利用した回転角センサが開示されている。
図1は、特許文献1に記載の回転角センサを説明するための構成図である。この回転角センサは、回転体に取り付けられた回転磁石1と、この回転磁石1の下に離れて置かれた集積回路(シリコン基板)2があり、このシリコン基板2上には、このシリコン基板2上に形成されたホール素子3と、さらにそのホール素子3上に磁気集束板4が設けられている。そして、回転磁石1から発生するシリコン基板2の平面に平行な磁場(横磁場)を、磁気集束板4とホール素子3を用いて検出することで、回転磁石1の回転角度を算出するものである。
図2は、図1におけるシリコン基板上に形成されたホール素子と磁気集束板の配置を説明するための図である。図2において、シリコン基板2に並行な面をXY平面として、XY平面上の原点を中心に、円形の磁気集束板4が配置され、磁気集束板4の縁の下にホール素子3が4つ配置されている。ホール素子(HX1,HX2)3が、X軸上に原点を中心として対称な位置に配置され、同じくホール素子(HY1,HY2)3がY軸上に原点を中心として対称な位置に配置されている。HX1とHY1は、図2のXY座標平面において正の座標成分を有する位置に配置されている。
図3は、図1における回転磁石と磁気集束板とホール素子とシリコン基板とをX軸方向に沿ってみた断面図である。図3において、シリコン基板2から垂直に回転磁石1へ向かう方向がZ軸正方向であり、HX2からHX1の方向がX軸正方向である。また、ホール素子は、磁気集束板4の縁の下に、磁気集束板4の中心に対して対称な位置に2つ描かれている。これらホール素子HX1及びHX2の感磁面は、シリコン基板2の平面に対して垂直方向となっている。したがって、Z軸方向の磁場を検出する。
しかしながら、図3に示されるように、回転磁石1から発生した磁場は、磁気集束板4に引き寄せられるため、シリコン基板2の平面と並行な横磁場(図3においてはX軸成分)は、シリコン基板2の平面に対して垂直な方向(Z軸方向)へ曲げられ、ホール素子の感磁面を通過する。したがって、これらのホール素子は、横磁場を信号として検出できる。
なお、図3に示されているように、図1に示したような構成の回転角センサにおいて回転磁石1が発生する磁場の強度は、通常において横磁場、つまり、X軸成分及びY軸成分が支配的である。
このような構成によって、図2に示したホール素子HX1とHX2は、磁気集束板4に入射する磁場のX軸成分及びZ軸成分を検出し、同様にHY1とHY2は、Y軸成分及びZ軸成分を検出する。
図3において、磁気集束板4に入射する磁場が、原点を中心にX軸から反時計まわりにθの向きに入射している様子が描かれている。この時、HX1は、磁場のX軸成分を正符号出力(+Vx)で検出し、HX2は、負符号出力(−Vx)で検出するものとする。同様に、HY1は、磁場のY軸成分を正符号出力(+Vy)で検出し、HY2は、負符号出力(−Vy)で検出するものとする。そして4つのホール素子は、すべて磁場のZ軸成分をXY平面に入射する方向を正符号出力(+Vz)として検出するものとする。
したがって、HX1とHX2の差分、HY1とHY2の差分で検出される信号HVX、HVYは、
HVX=+Vx+Vz−(−Vx+Vz)=2Vx ・・・(1)
HVY=+Vy+Vz−(−Vy+Vz)=2Vy ・・・(2)
となる。つまり、磁場強度のX軸成分及びY軸成分である。Z軸成分はキャンセルされて検出されない。
ここで、回転角センサは、HVXとHVYから磁場の角度θを
θ=atan(HVY/HVX) ・・・(3)
として、算出する。
図4は、上述した特許文献1による回転角センサの信号処理を説明するためのブロック構成図である。図4において、回転角センサは、ホール素子HX1,HX2,HY1,HY2と、HX1とHX2の検出信号を減算するX軸減算部11Xと、HY1とHY2の検出信号を減算するY軸減算部11Yと、X軸減算部11Xの出力(式(1))と、Y軸減算部11Yの出力(式(2))とから式(3)により角度を算出する演算部12とからなる。
なお、HX1とHX2の和又はHY1とHY2の和は、
HVX_S=+Vx+Vz+(−Vx+Vz)=2Vz ・・・(4)
HVY_S=+Vy+Vz+(−Vy+Vz)=2Vz ・・・(5)
となって、磁場強度のZ軸成分が検出されることは、上述した特許文献1に記載されている。
こうした磁気センサLSIにおいて、特に自動車分野などで安全に対する意識の高まりから、LSIを製品として出荷した後、内部で発生する故障を検出する技術の必要性が高まっている。
また、回転角センサにおける磁気センサの故障検出方法として、例えば、特許文献2にあるような磁気抵抗効果素子を利用したものがある。この特許文献2では、磁気抵抗素子4つを利用してホイートストンブリッジ回路を形成し、信号検出用端子の出力が+端子側が+sinθであり、−端子側が−sinθであることから、通常の角度検出時は両端子の差分を利用して2sinθを出力し、故障検出時は、両端子の加算が0となることを利用したものである。
米国特許第2002/0021124号明細書(A1) 特開2005−49097号公報
しかしながら、上述した特許文献1の回転角センサにおいても、シリコン基板上に形成されたホール素子からの出力は、後段に増幅器などをおいて信号処理をされるものであるが、そのホール素子及びその信号線に、断線故障や短絡故障といった故障が経年変化等により発生した場合、検出角度に大きな誤差を発生し、しかも、回転角センサの利用者にはその誤差が発生したことが判別できない状態となってしまう。上述した特許文献1には、そのような故障を検出する方法については何ら述べられていない。
また、特許文献2に記載のものも、磁気抵抗素子からの出力の和を求めるものであるが、本発明のような複数の磁電変換素子の出力の和に基づきZ軸成分に着目して異常を検出演算することについては何ら開示されていない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、複数の磁電変換素子の出力の和に基づきZ軸成分に着目して異常を検出演算するようにした磁場計測装置の異常検出装置を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、回転体に取り付けられた回転磁石と、該回転磁石に対向して配置された基板上に設けられた複数の磁電変換素子と、該複数の磁電変換素子上に設けられた磁気収束板とを備えた磁場計測装置の異常検出装置において、前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行な磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力する第1の磁電変換素子と、前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行でかつ前記第1の磁電変換素子の出力と位相が180度異なる磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力する第2の磁電変換素子と、前記第1の磁電変換素子の出力と前記第2の磁電変換素子の出力との和に基づいて異常を検出演算する演算部とを備えていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1の磁電変換素子の出力と前記第2の磁電変換素子の出力とに基づいて前記磁場の大きさを計測する計測部を備えていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記演算部が、所定の閾値を記憶した閾値記憶部と、前記第1及び第2の磁電変換素子の出力の和と前記所定の閾値とに基づいて異常を検出する故障検出部とを備えていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行な磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力する第3の磁電変換素子と、前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行でかつ前記第3の磁電変換素子の出力と位相が180度異なる磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力する第4の磁電変換素子とを更に備え、前記故障検出部は、前記第1の磁電変換素子のX軸及びZ軸の出力(+Vx+Vz)と前記第2の磁電変換素子のX軸及びZ軸の出力(−Vx+Vz)との和((+Vx+Vz)+(−Vx+Vz)=2Vz)と、前記第3の磁電変換素子のY軸及びZ軸の出力(+Vy+Vz)と前記第4の磁電変換素子のY軸及びZ軸の出力(−Vy+Vz)との和((+Vy+Vz)+(−Vy+Vz)=2Vz)と、前記所定の閾値とに基づき異常を検出演算することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、回転体に取り付けられた回転磁石と、該回転磁石に対向して配置された基板上に設けられた複数の磁電変換素子と、該複数の磁電変換素子上に設けられた磁気収束板とを搭載した磁場計測装置に対して接触又は非接触で異常を検出する異常検出装置において、前記異常検出装置に搭載され、前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行な磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出する第1の磁電変換素子からの出力と、前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行でかつ前記第1の磁電変換素子の出力と位相が180度異なる磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出する第2の磁電変換素子の出力とを受信する受信部と、該受信部からの信号を受けて前記第1の磁電変換素子の出力と前記第2の磁電変換素子の出力との和に基づいて異常を検出する演算部と
を備えていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記演算部が、前記第1及び第2の磁電変換素子の出力の和と所定の閾値とに基づいて異常を検出する故障検出部とを備えていることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記受信部は、更に、前記異常検出装置に搭載され、前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行な磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出する第3の磁電変換素子からの出力と、前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行でかつ前記第3の磁電変換素子の出力と位相が180度異なる磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出する第4の磁電変換素子の出力とを受信し、前記故障検出部は、前記第1の磁電変換素子のX軸及びZ軸の出力(+Vx+Vz)と前記第2の磁電変換素子のX軸及びZ軸の出力(−Vx+Vz)との和((+Vx+Vz)+(−Vx+Vz)=2Vz)と、前記第3の磁電変換素子のY軸及びZ軸の出力(+Vy+Vz)と前記第4の磁電変換素子のY軸及びZ軸の出力(−Vy+Vz)との和((+Vy+Vz)+(−Vy+Vz)=2Vz)と、前記所定の閾値とに基づき異常を検出演算することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、前記磁電変換素子が、ホール素子であることを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の磁場計測装置の異常検出装置を用いたことを特徴とする回転角検出装置である。
本発明によれば、シリコン基板上に形成されたホール素子と磁気集束板を利用した回転角センサにおいて、磁気収束板の中心点に関して点対称の位置に配置された2つのホール素子からの信号の差を検出することにより、検出対象の磁場の角度情報を得ることが可能であり、2つのホール素子からの信号の和を検出することにより、回転角センサの故障に関する有益な故障検出情報を得ることが可能となる。
また、本発明によれば、ホール素子及びその出力信号線における故障が検出可能であり、さらに、磁気集束板を有することによって、2つのホール素子でシリコン基板平面に並行な磁場を検出するだけでなく、垂直な磁場を検出することもできるので、回転磁石の回転体からの脱落といった故障を検出することも可能である。
したがって、本発明によれば、磁気収束板とホール素子を用いた回転角センサによって、高精度な回転角検出を行うことが可能なばかりでなく、回転角センサを利用している状態での故障検出を行うことが可能となる。この本発明による効果は、特に、車載用途向けといった安全要求が厳しい用途で使用される回転角センサにおいては、非常に有益なものである。
また、本発明の故障検出機能は、加減算部において、差計算と和計算の間で演算式を切替えるという極めて簡単な演算操作によって実現できるので、集積回路の面積を大きく増加させることが無い。したがって、回転角センサとしての動作中に、回転角センサ自身の故障を検出する自己診断機能を有する高い信頼性の回転角センサを低コストで製造することが可能となる。
特許文献1に記載の回転角センサを説明するための構成図である。 図1におけるシリコン基板上に形成されたホール素子と磁気集束板の配置を説明するための図である。 図1における回転磁石と磁気集束板とホール素子とシリコン基板とをX軸方向に沿ってみた断面図である。 特許文献1による回転角センサの信号処理を説明するためのブロック構成図である。 本発明に係る磁場計測装置の異常検出装置の実施例1を説明するための構成図である。 回転磁石が傾いた場合に2つのホール素子が検出する磁場を説明するための図である。 本発明に係る磁場計測装置の異常検出装置の実施例1におけるシリコン基板上に形成されたホール素子と磁気集束板の他の配置を説明するための図である。 本発明に係る磁場計測装置の異常検出装置の実施例2を説明するための構成図である。
以下、図面を参照して本発明の各実施例について説明する。
図5は、本発明に係る磁場計測装置の異常検出装置の実施例1を説明するための構成図である。図中符号21XはX軸加減算部、21YはY軸加減算部、22は演算部、23は角度算出部、24は故障検出部、25は閾値記憶部、121X,121Yは加算部、122X,122Yは減算部を示している。なお、本発明の磁場計測装置(回転角センサ)の構成は、図3で説明したものと同じであり、また、シリコン基板上に形成された磁電変換素子(ホール素子)と磁気集束板との配置は、図2で説明したものと同じものとする。
本発明の磁場計測装置の異常検出装置は、回転体に取り付けられた回転磁石1と、この回転磁石1に対向して配置されたシリコン基板2上に設けられた複数の磁電変換素子(ホール素子)HX1,HX2,HY1,HY2と、この複数の磁電変換素子HX1,HX2,HY1,HY2上に設けられた磁気収束板4とを備えている。つまり、本発明の磁場計測装置の異常検出装置は、回転体に取り付けられた回転磁石と、この回転磁石に対向して配置された基板上に設けられた複数の磁電変換素子と、この複数の磁電変換素子上に設けられた磁気収束板とを搭載した磁場計測装置に対して接触又は非接触で異常を検出するものである。そして本実施例は、非接触の場合を例として説明を行うものである。
また、第1の磁電変換素子HX1は、磁気収束板4を介して、基板平面に平行な磁場と基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力するものである。また、第2の磁電変換素子HX2は、磁気収束板4を介して、基板平面に平行でかつ第1の磁電変換素子HX1の出力と位相が180度異なる磁場と基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力するものである。
また、第3の磁電変換素子HY1は、磁気収束板4を介して、基板平面に平行な磁場と基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力するものである。また、第4の磁電変換素子HY2は、磁気収束板4を介して、基板平面に平行でかつ第3の磁電変換素子HY1の出力と位相が180度異なる磁場と基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力するものである。
また、X軸加減算部21Xは、加算部121Xと減算部122Xとからなり、ホール素子HX1とHX2の検出信号を加減算するものである。また、Y軸加減算部21Yは、加算部121Yと減算部122Yとからなり、ホール素子HY1とHY2の検出信号を加減算するものである。
演算部22は、第1の磁電変換素子HX1の出力と第2の磁電変換素子HX2の出力との和に基づいて異常を検出演算するものである。また、演算部22は、第3の磁電変換素子HY1の出力と第4の磁電変換素子HY2の出力との和に基づいて異常を検出演算するものである。
また、第1の磁電変換素子HX1と第2の磁電変換素子HX2との出力が入力されるX軸加減算部21Xの減算部122Xと、第3の磁電変換素子HY1と第4の磁電変換素子HY2との出力が入力されるY軸加減算部21Yの減算部122Yとで、磁場の大きさを計測する計測部が構成されている。
また、演算部22は、所定の閾値を記憶する閾値記憶部25と、第1の磁電変換素子HX1の出力と第2の磁電変換素子HX2の出力との和と所定の閾値とに基づいて異常を検出する故障検出部24とを備えている。
また、同様に、演算部22は、第3の磁電変換素子HY1の出力と第4の磁電変換素子HY2の出力との和と所定の閾値とに基づいて異常を検出する故障検出部24とを備えている。
なお、上述したような磁場計測装置の異常検出装置を回転角検出装置(回転角センサ)に適用できることは明らかである。
図4に示した従来の回転角センサと、図5に示した本発明の回転角センサとの相違は、図4に示したX軸減算部11XとY軸減算部11Yの代わりに、図5においてはX軸加減算部21XとY軸加減算部21Yとなり、演算部22に故障検出部24と閾値記憶部25とを追加した点である。
通常の角度算出時において、X軸加減算部21XとY軸加減算部21Yは、従来と同様な減算部として動作する。その出力は、それぞれ式(1)と式(2)である。演算部22の角度算出部23は、X軸加減算部21XとY軸加減算部21Yの信号を受け、式(3)に従い角度を算出する。
故障診断時において、X軸加減算部21XとY軸加減算部21Yは、加算を行う。すなわち、その出力はそれぞれ、
HVX_S=+Vx+Vz+(−Vx+Vz)=2Vz ・・・(6)
HVY_S=+Vy+Vz−(−Vy+Vz)=2Vz ・・・(7)
となり、どちらも磁場強度のZ軸成分である。そして、X,Y軸成分はキャンセルされて検出されない。
上述した特許文献1においては、磁場のZ軸成分を検出する目的で、磁気収束板の中心点に関して点対称の位置に配置された2つのホール素子において発生される2つの出力信号の間で和を計算することが開示されているが、図1に示した構造の回転角センサにおいては、シリコン基板の面に平行な横磁場成分(磁場のX軸成分及びY軸成分)の向きを検出するものであるため、回転角センサのセンサ動作においては、シリコン基板の面に垂直な磁場の成分(磁場のZ軸成分)は、通常、センサ動作において利用されない。また、磁場の図1に示したような、シリコン基板の面に対向して配置された磁石の回転角を検出する回転角センサの構成においては、図3に示した磁力線の図から理解されるように、磁場はX軸成分及びY軸成分が支配的であって、ホール素子が検出する磁場のZ軸成分については、理想的にはゼロとなる。
以上のようなことから、本発明は、加減算回路を用いることにより、磁場のX軸成分とY軸成分から角度算出を行うとともに、磁場のZ軸成分から故障検出を実現するものである。
以下、上述した故障検出部25の故障判定機能について説明する。
<故障判定機能1>
第1の磁電変換素子HX1と第2の磁電変換素子HX2とがX軸上に配置され、故障検出部24が、第1の磁電変換素子HX1のX軸及びZ軸の出力(+Vx+Vz)と第2の磁電変換素子HX2のX軸及びZ軸の出力(−Vx+Vz)との和((+Vx+Vz)+(−Vx+Vz)=2Vz)を閾値記憶部25に記憶されている第1の閾値(Vz_lim)と比較判定する。
また、第3の磁電変換素子HY1と第4の磁電変換素子HY2とがY軸上に配置され、故障検出部24が、第3の磁電変換素子HY1のY軸及びZ軸の出力(+Vy+Vz)と第4の磁電変換素子HY2のY軸及びZ軸の出力(−Vy+Vz)との和((+Vy+Vz)+(−Vy+Vz)=2Vz)を閾値記憶部25に記憶されている第1の閾値(Vz_lim)と比較判定する。
つまり、磁場強度のZ軸成分は、X,Y軸成分に比べると小さい(Vx,Vy≫Vz)。そこで、このZ軸成分が一定の閾値(Vz_lim)を越えた場合、何等かの異常が生じたと考えることができる。
例えば、HX1からの信号線が短絡故障(ホール素子の出力端子が短絡して、ホール素子の出力信号がゼロになるような故障)を起こしたとする。すると、式(6)は以下のようになる。
HVX_S=+0+0+(−Vx+Vz)=(−Vx+Vz)
つまり、本来検出すべき2Vzと大きく異なる値になるので、HX1又はHX2のいずれかからの信号線上に故障が発生したことが判定できる。
すなわち、故障検出部24は
|HVX_S|<Vz_lim ・・・(8)
|HVY_S|<Vz_lim ・・・(9)
であるかどうかを確認し、上式の関係が崩れれば、故障を判定する。ここで、||は絶対値を表す演算子である。式(8)は、HX1,HX2からの信号線上の故障を判定し、式(9)はHY1,HY2からの信号線上の故障を判定する。
図6は、回転磁石が傾いた場合に2つのホール素子が検出する磁場を説明するための図である。図6は、図3と同様に回転磁石と磁気集束板とホール素子とシリコン基板とをX軸方向に沿って横からみた断面図であるが、図3とは回転磁石がシリコン基板に対して並行ではなく傾いている図となっている。図3においては、シリコン基板平面に対して並行な磁場(X軸成分)であったが、傾くことによってホール素子HX1とHX2の感磁面に対し垂直な磁場(Z軸成分)が入射するようになる。
例えば、回転磁石がシリコン基板平面に対して3度傾いたとした場合、sin(3°)≒0.05となるので、元々の磁場の強度に対してZ軸成分が5%近く観測されるようになる。このように、Z軸成分が増大することは、回転磁石が取り付けられている回転体に故障があったか、回転磁石が回転体からの脱落といった故障を示すこともある。
したがって、式(8),式(9)は、HX1,HX2,HY1,HY2からの信号線上の故障を示すだけでなく、回転磁石の傾きに基づくような回転角センサの構成に故障があったことも検出できる。
以上のように、Z軸成分が理想的にゼロとならない場合に対し、そのようなZ軸成分をキャンセルするという上記とは異なる故障判定機能も以下のように考えられる。
<故障判定機能2>
第1の磁電変換素子HX1と第2の磁電変換素子HX2とがX軸上に配置されているとともに、第3の磁電変換素子HY1と第4の磁電変換素子HY2とがY軸上に配置され、故障検出部24が、第1の磁電変換素子HX1のX軸及びZ軸の出力(+Vx+Vz)と第2の磁電変換素子HX2のX軸及びZ軸の出力(−Vx+Vz)との和((+Vx+Vz)+(−Vx+Vz)=2Vz)と、第3の磁電変換素子HY1のY軸及びZ軸の出力(+Vy+Vz)と第4の磁電変換素子HY2のY軸及びZ軸の出力(−Vy+Vz)との和((+Vy+Vz)+(−Vy+Vz)=2Vz)との差分(+Vx+Vz+(−Vx+Vz)−(+Vy+Vz+(−Vy+Vz))=0)を閾値記憶部25に記憶されている第2の閾値(V_lim)と比較判定する。
つまり、例えば、HVX_SとHVY_Sの差を取ると、故障が発生していない場合には、
HVSS=HVX_S−HVY_S=+Vx+Vz+(−Vx+Vz)−{+Vy+Vz+(−Vy+Vz)}=0 ・・・(10)
となるはずである。そして、磁場のZ軸成分をキャンセルした関係となっている。したがって、この関係が崩れた場合に故障が検出できる。例えば、先と同様にHX1からの信号線が短絡故障を起こしたとすると、
HVSS=−Vx−Vz
となって0でないため、故障が判定できる。
すなわち、故障検出部24は0に近い閾値Vzero_limを利用し、
|HVSS|<Vzero_lim ・・・(11)
であるかどうかを確認し、式(11)の関係が崩れれば、故障を判定する。式(11)により、HX1,HX2,HY1,HY2からのいずれかの信号線上の故障を判定する。
<故障判定機能3>
第1の磁電変換素子HX1と第2の磁電変換素子HX2とがX軸上に配置されているとともに、第3の磁電変換素子HY1と第4の磁電変換素子HY2とがY軸上に配置され、故障検出部24が、第1の磁電変換素子HX1のX軸及びZ軸の出力(+Vx+Vz)と第2の磁電変換素子HX2のX軸及びZ軸の出力(−Vx+Vz)との和((+Vx+Vz)+(−Vx+Vz)=2Vz)と、第3の磁電変換素子HY1のY軸及びZ軸の出力(+Vy+Vz)と第4の磁電変換素子HY2のY軸及びZ軸の出力(−Vy+Vz)との和((+Vy+Vz)+(−Vy+Vz)=2Vz)との比(2Vz/2Vz=1)を閾値記憶部25に記憶されている第3の閾値(Vone_lim)と比較判定する。
つまり、
HVDD=HVY_S/HVX_S=2Vz/2Vz=1 ・・・(12)
であるので、この関係が崩れた場合に故障が検出できる。
すなわち、故障検出部は閾値Vone_limを利用し、
1−Vone_lim<|HVDD|<1+Vone_lim ・・・(13)
であるかどうかを確認し、上式の関係が崩れれば、故障を判定する。上式により、HX1,HX2,HY1,HY2からのいずれかの信号線上の故障を判定する。
<故障判定機能4>
演算部22が、回転磁石の回転角度を検出する角度算出部23を備え、この角度算出部23からの角度情報を利用して、故障検出部24が、第1の磁電変換素子HX1のX軸及びZ軸の出力(+Vx+Vz)と第2の磁電変換素子HX2のX軸及びZ軸の出力(−Vx+Vz)との和((+Vx+Vz)+(−Vx+Vz)=2Vz)と、第3の磁電変換素子HY1のY軸及びZ軸の出力(+Vy+Vz)と第4の磁電変換素子HY2のY軸及びZ軸の出力(−Vy+Vz)との和((+Vy+Vz)+(−Vy+Vz)=2Vz)との比(2Vz/2Vz=1)のAtanが45°であるかどうかを閾値記憶部25に記憶されている第4の閾値(Ang_lim)と比較判定する。
つまり、角度算出部23を利用して、
Atan(HVY_S/HVX_S)=45° ・・・(14)
であることから故障を判定しても良い。故障検出部は閾値Ang_limを利用し、
45°−Ang_lim<Atan(HVY_S/HVX_S)<45°+Ang_lim
であるかどうかを確認し、上式の関係が崩れれば、故障を判定する。上式により、HX1,HX2,HY1,HY2からのいずれかの信号線上の故障を判定する。
図7は、本発明に係る磁場計測装置の異常検出装置の実施例1におけるシリコン基板上に形成されたホール素子と磁気集束板の他の配置を説明するための図で、ホール素子の数と配置を変更した例を示す図である。
図7において、シリコン基板平面をXY平面として、XY平面上の原点を中心に、円形の磁気集束板が配置され、磁気集束板の縁の下にホール素子が8つ配置されている。ホール素子HX1は、X軸から原点中心に反時計まわりにδ(>0°)の角度に配置され、HX2は−δ、HX3は180°+δ、HX4は180°−δの角度に配置されている。同様に、ホール素子HY1は90°+δ、HY2は90°−δ、HY3は270°+δ、HY4は270°−δの角度に配置されている。磁場はX軸から原点中心に反時計回りにθの角度に入射しているものとする。各ホール素子HX1〜HX4,HY1〜HY4の磁場による出力は、HVX1〜HVX4,HVY1〜HVY4とすると、
HVX1=+Vlcos(θ−δ)+Vz ・・・(15)
HVX2=+Vlcos(θ+δ)+Vz ・・・(16)
HVX3=−Vlcos(θ−δ)+Vz ・・・(17)
HVX4=−Vlcos(θ+δ)+Vz ・・・(18)
HVY1=+Vlsin(θ−δ)+Vz ・・・(19)
HVY2=+Vlsin(θ+δ)+Vz ・・・(20)
HVY3=−Vlsin(θ−δ)+Vz ・・・(21)
HVY4=−Vlsin(θ+δ)+Vz ・・・(22)
となる。ここで、Vlは入射磁場の横磁場成分の強度、Vzは磁場のZ軸成分による出力を表す。
図7における回転角センサでは、HX1とHX3,HX2とHX4,HY1とHY3,HY2とHY4の4つの組み合わせがあり、それぞれ横磁場を180°位相が異なる出力で検出する組み合わせとなっている。そして、それぞれの組み合わせ内の差分を利用することで、横磁場成分が検出できる。すなわち、
HVX_ALL=(HVX1−HVX3)+(HVX2−HVX4)=2Vlcosθcosδ ・・・(23)
HVY_ALL=(HVY1−HVY3)+(HVY2−HVY4)=2Vlsinθcosδ ・・・(24)
となり、それぞれ磁場のX成分、Y成分に対応する。そして、センサが算出すべき角度θは
θ=atan(HVY_ALL/HVX_ALL) ・・・(25)
である。
これらの組み合わせに対し、故障が発生していないときには
HVX_ALL_SS=(HVX1+HVX3)−(HVX2+HVX4)=0 ・・・(26)
HVY_ALL_SS=(HVY1+HVY3)−(HVY2+HVY4)=0 ・・・(27)
となる関係や、或いは、
HVX_ALL_DD=(HVX1+HVX3)+(HVY1+HVY3) ・・・(28)
HVY_ALL_DD=(HVX2+HVX4)+(HVY2+HVY4) ・・・(29)
として、
HVX_ALL_DD−HVY_ALL_DD=0 ・・・(30)
となる関係を利用して、故障が発生した時には、これらの関係が崩れることを利用して故障を検出することができる。
例えば、先と同様にHX1からの信号線が短絡故障を起こしたとすると、式(26)を利用している場合、
HVX_ALL_SS=(0+HVX3)−(HVX2+HVX4)≠0 ・・・(31)
となるので、0に近い閾値を利用して、式(26)の関係が崩れたかどうか判定し、故障が検出できる。この場合、HVX1,HVX2,HVX3,HVX4からのいずれかの信号線上の故障を判定できる。
このように、横磁場の強度を差で検出する複数個の組み合わせに対し、組み合わせ内の和を複数個利用することで故障を検出することも、本発明に含まれる。
以上、本発明によれば、シリコン基板上に形成されたホール素子と磁気集束板を利用した回転角センサにおいて、磁気収束板の中心点に関して点対称の位置に配置された2つのホール素子からの信号の差を検出することにより、検出対象の磁場の角度情報を得ることが可能であり、2つのホール素子からの信号の和を検出することにより、回転角センサの故障に関する有益な故障検出情報を得ることが可能となる。
本発明によれば、ホール素子及びその出力信号線における故障が検出可能であり、さらに、磁気集束板を有することによって、2つのホール素子でシリコン基板平面に並行な磁場を検出するだけでなく、垂直な磁場を検出することもできるので、回転磁石の回転体からの脱落といった故障を検出することも可能である。
したがって、本発明によれば、磁気収束板とホール素子を用いた回転角センサによって、高精度な回転角検出を行うことが可能なばかりでなく、回転角センサを利用している状態での故障検出を行うことが可能となる。この本発明による効果は、特に、車載用途向けといった安全要求が厳しい用途で使用される回転角センサにおいては、非常に有益なものである。
また、本発明の故障検出機能は、加減算部において、差計算と和計算の間で演算式を切替えるという極めて簡単な演算操作によって実現できるので、集積回路の面積を大きく増加させることが無い。したがって、回転角センサとしての動作中に、回転角センサ自身の故障を検出する自己診断機能を有する高い信頼性の回転角センサを、低コストで製造することが可能となる。
以上の説明において、磁気集束板は円形であり、ホール素子は円の縁付近の下に配置されるものとして説明をしたが、通常横磁場成分(磁場のX軸成分、Y軸成分)を互いの出力の差で検出する2つのホール素子が、互いの和により横磁場成分を打消し、Z軸成分を検出する配置になっていれば、磁気集束板の形状とホール素子の配置関係は上述した形態に限られるものではない。また、X軸とY軸は直交していなくてもよい。
また、集積回路上の故障として、ホール素子の出力端子が短絡する場合を例に説明したが、出力信号線上の断線や、集積回路上の電源ラインとの短絡、あるいはホール素子にクラックが発生するといった事象など、ホール素子とその出力信号線上に本来検出されない異常な信号が発生する故障すべてに対し、本発明が有効であることはこれまでの説明で明らかである。
また、本発明は、シリコン基板上に形成されたホール素子と磁気集束板を利用した磁気センサLSIであれば回転角センサに限らず利用できる。特に、磁場のZ軸成分をキャンセルする手法については、磁場のZ軸成分を利用する磁気センサであっても利用できることは、これまでの説明で明らかである。
図8は、本発明に係る磁場計測装置の異常検出装置の実施例2を説明するための構成図である。図中符号30は磁場計測装置、31は異常検出装置、40は受信部、41XはX軸加減算部、41YはY軸加減算部、42は演算部、43は角度算出部、44は故障検出部、45は閾値記憶部、141X,141Yは加算部、142X,142Yは減算部を示している。
本発明の磁場計測装置の異常検出装置は、回転体に取り付けられた回転磁石と、この回転磁石に対向して配置された基板上に設けられた複数の磁電変換素子と、この複数の磁電変換素子上に設けられた磁気収束板とを搭載した磁場計測装置に対して接触又は非接触で異常を検出するものである。
磁場計測装置30に搭載された第1の磁電変換素子HX1は、磁気収束板4を介して、基板平面に平行な磁場と基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力するものである。また、磁場計測装置30に搭載された第2の磁電変換素子HX2は、磁気収束板4を介して、基板平面に平行でかつ第1の磁電変換素子HX1の出力と位相が180度異なる磁場と基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力するものである。
また、磁場計測装置30に搭載された第3の磁電変換素子HY1は、磁気収束板4を介して、基板平面に平行な磁場と基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力するものである。また、磁場計測装置30に搭載された第4の磁電変換素子HY2は、磁気収束板4を介して、基板平面に平行でかつ第1の磁電変換素子HY1の出力と位相が180度異なる磁場と基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力するものである。
受信部40は、異常検出装置31に搭載されており、磁気収束板を介して、基板平面に平行な磁場と基板平面に垂直な磁場とを検出する第1の磁電変換素子HX1からの出力と、磁気収束板を介して、基板平面に平行でかつ第1の磁電変換素子HX1の出力と位相が180度異なる磁場と基板平面に垂直な磁場とを検出する第2の磁電変換素子HX2の出力と、磁気収束板を介して、基板平面に平行な磁場と基板平面に垂直な磁場とを検出する第3の磁電変換素子HY1からの出力と、磁気収束板を介して、基板平面に平行でかつ第4の磁電変換素子HY2の出力と位相が180度異なる磁場と基板平面に垂直な磁場とを検出する第2の磁電変換素子HX2の出力と、を受信するものである。
また、X軸加減算部41Xは、加算部141Xと減算部142Xとからなり、ホール素子HX1とHX2の検出信号を加減算するものである。また、Y軸加減算部41Yは、加算部141Yと減算部142Yとからなり、ホール素子HY1とHY2の検出信号を加減算するものである。
また、演算部42は、受信部40からの信号を受けて第1の磁電変換素子HX1の出力と第2の磁電変換素子HX2の出力との和に基づいて異常を検出するものである。また、演算部42は、受信部40からの信号を受けて第3の磁電変換素子HY1の出力と第4の磁電変換素子HY2の出力との和に基づいて異常を検出するものである。
また、第1の磁電変換素子HX1と第2の磁電変換素子HX2との出力が入力されるX軸加減算部41Xの減算部142Xと、第3の磁電変換素子HY1と第4の磁電変換素子HY2との出力が入力されるY軸加減算部41Yの減算部142Yとで、磁場の大きさを計測する計測部が構成されている。
また、演算部42は、所定の閾値を記憶する閾値記憶部45と、第1の磁電変換素子HX1の出力と第2の磁電変換素子HX2の出力との和と所定の閾値とに基づいて異常を検出する故障検出部44とを備えている。
また、同様に、演算部42は、第3の磁電変換素子HY1の出力と第4の磁電変換素子HY2の出力との和と所定の閾値とに基づいて異常を検出する故障検出部44とを備えている。このような構成により、上述した実施例1と同様な故障判定機能1乃至4を有している。
1 回転磁石
2 集積回路(シリコン基板)
3 ホール素子
4 磁気集束板
11X X軸減算部
11Y Y軸減算部
12,22,42 演算部
21X,41X X軸加減算部
21Y,41Y Y軸加減算部
23,43 角度算出部
24,44 故障検出部
25,45 閾値記憶部
30 磁場計測装置
31 異常検出装置
40 受信部
121X,121Y,141X,141Y 加算部
122X,122Y,142X,142Y 減算部
HX1,HX2,HY1,HY2 ホール素子

Claims (9)

  1. 回転体に取り付けられた回転磁石と、該回転磁石に対向して配置された基板上に設けられた複数の磁電変換素子と、該複数の磁電変換素子上に設けられた磁気収束板とを備えた磁場計測装置の異常検出装置において、
    前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行な磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力する第1の磁電変換素子と、
    前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行でかつ前記第1の磁電変換素子の出力と位相が180度異なる磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力する第2の磁電変換素子と、
    前記第1の磁電変換素子の出力と前記第2の磁電変換素子の出力との和に基づいて異常を検出演算する演算部と
    を備えていることを特徴とする磁場計測装置の異常検出装置。
  2. 前記第1の磁電変換素子の出力と前記第2の磁電変換素子の出力とに基づいて前記磁場の大きさを計測する計測部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の磁場計測装置の異常検出装置。
  3. 前記演算部が、所定の閾値を記憶した閾値記憶部と、前記第1及び第2の磁電変換素子の出力の和と前記所定の閾値とに基づいて異常を検出する故障検出部とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁場計測装置の異常検出装置。
  4. 前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行な磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力する第3の磁電変換素子と、
    前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行でかつ前記第3の磁電変換素子の出力と位相が180度異なる磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出して信号を出力する第4の磁電変換素子とを更に備え、
    前記故障検出部は、
    前記第1の磁電変換素子のX軸及びZ軸の出力と前記第2の磁電変換素子のX軸及びZ軸の出力との和と、前記第3の磁電変換素子のY軸及びZ軸の出力と前記第4の磁電変換素子のY軸及びZ軸の出力との和と、前記所定の閾値とに基づき異常を検出演算することを特徴とする請求項3に記載の磁場計測装置の異常検出装置。
  5. 回転体に取り付けられた回転磁石と、該回転磁石に対向して配置された基板上に設けられた複数の磁電変換素子と、該複数の磁電変換素子上に設けられた磁気収束板とを搭載した磁場計測装置に対して接触又は非接触で異常を検出する異常検出装置において、
    前記異常検出装置に搭載され、前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行な磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出する第1の磁電変換素子からの出力と、前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行でかつ前記第1の磁電変換素子の出力と位相が180度異なる磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出する第2の磁電変換素子の出力とを受信する受信部と、
    該受信部からの信号を受けて前記第1の磁電変換素子の出力と前記第2の磁電変換素子の出力との和に基づいて異常を検出する演算部と
    を備えていることを特徴とする磁場計測装置の異常検出装置。
  6. 前記演算部が、前記第1及び第2の磁電変換素子の出力の和と所定の閾値とに基づいて異常を検出する故障検出部とを備えていることを特徴とする請求項5に記載の磁場計測装置の異常検出装置。
  7. 前記受信部は、更に、
    前記異常検出装置に搭載され、前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行な磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出する第3の磁電変換素子からの出力と、前記磁気収束板を介して、前記基板平面に平行でかつ前記第3の磁電変換素子の出力と位相が180度異なる磁場と前記基板平面に垂直な磁場とを検出する第4の磁電変換素子の出力とを受信し、
    前記故障検出部は、
    前記第1の磁電変換素子のX軸及びZ軸の出力と前記第2の磁電変換素子のX軸及びZ軸の出力との和と、前記第3の磁電変換素子のY軸及びZ軸の出力と前記第4の磁電変換素子のY軸及びZ軸の出力との和と、前記所定の閾値とに基づき異常を検出演算することを特徴とする請求項6に記載の磁場計測装置の異常検出装置。
  8. 前記磁電変換素子が、ホール素子であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の磁場計測装置の異常検出装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の磁場計測装置の異常検出装置を用いたことを特徴とする回転角検出装置。
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